JP2015146947A - 電気刺激器具 - Google Patents

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一之 今村
Kazuyuki Imamura
一之 今村
保幸 石川
Yasuyuki Ishikawa
保幸 石川
富男 岡田
Tomio Okada
富男 岡田
雅人 小田垣
Masato Odagaki
雅人 小田垣
保友 野村
Yasutomo Nomura
保友 野村
哲美 原川
Tetsumi Harakawa
哲美 原川
伸治 向井
Shinji Mukai
伸治 向井
稔 織間
Minoru Orima
稔 織間
真也 下田
Masaya Shimoda
真也 下田
遠藤 隆志
Takashi Endo
隆志 遠藤
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Abstract

【課題】安価且つ着用が容易で、装着感、通電性に優れた電気刺激器具を提供する。
【解決手段】本発明に係る電気刺激器具80は装着部30を薄く伸縮性を備えた導電性を有する経編布32で構成するため、使用者に運動機能障害がある場合でも比較的楽に装着することができる。また、装着部30が薄く素肌にフィットするため優れた装着感を有するとともに、肌との接触抵抗が低くパルス電圧を装着部位に効率的に印加することができる。さらに、装着部30による電気刺激を行いながらリハビリテーションを行うことが可能であり、これによる更なる機能回復の効果が期待できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、慢性疼痛疾患の治療に用いられる経皮的神経電気刺激療法用の電気刺激器具に関するものである。
超高齢化社会をむかえる日本において、患者に優しい低コスト医療の提供が必要不可欠になりつつある。また、人は加齢とともに慢性疼痛疾患への罹患率が高くなる傾向がある。このような慢性疼痛疾患の治療では、物理療法のひとつである経皮的神経電気刺激(TENS:Transctanueous Electrical Nerve Stimulation)療法により症状が改善される人が多く見られる。また、近年の脳科学の進歩により、経頭蓋磁気脳刺激法による記憶や認知等の脳の高次機能回復への応用も開始されている。
また、運動機能障害に対して、アメリカベーラー医科大学のDimitrijevic教授らは銀格子電極による低周波刺激治療(経皮的神経電気刺激療法)が、巧緻運動の機能回復に有効であると1996年に報告している。尚、このような機能障害を有する部位に電気刺激を与える電気治療器具としては、下記[特許文献1]が開示されている。
また、下記[特許文献2]には導電性を有する経編地に関する発明が開示されている。
米国特許第5374283号明細書 特許第4307466号公報
上記の経皮的神経電気刺激(TENS)療法には、様々な材質を用いた様々な大きさの表面電極が用いられる。このような表面電極として、例えばシルバーコートクロス電極などの導電性繊維型電極が市販されているが、装着感や伸縮性に劣るため、特に運動機能障害を有する使用者が着用に時間を要するという問題点がある。さらに、電気刺激の印加には銀電極が効果的であるが、銀の使用量が多い場合、装着部が高価となるという問題点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安価且つ着用が容易で、装着感に優れた経皮的神経電気刺激療法用の電気刺激器具を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)導電性を有する経編布32で形成され身体の特定部位に装着する装着部30と、前記装着部30から所定の間隔をとって身体に設置する電極部40と、前記装着部30と前記電極部40との間に所定の電圧を間欠的に印加する電源部34と、を備え、
前記経編布32は、編糸100と、前記編糸100に芯糸として挿入される挿入糸を有し、前記挿入糸は銀メッキにより導電性を付与された導電糸200a、200bを含み、前記導電糸200a、200bと前記電源部34とが導通することで前記特定部位に所定の電圧の電気刺激を与えることを特徴とする電気刺激器具80を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)前記導電糸が第1の導電糸200aと第2の導電糸200bで構成され、前記第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとが経編布32内で交叉して互いに導通することを特徴とする上記(1)記載の電気刺激器具80を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)第1の導電糸200aが経編布32の互いに隣接するウェールの間で左右に振られており、第2の導電糸200bが経編布32の互いに隣接するウェールの間で前記第1の導電糸200aとは反対方向に左右に振られており、
これにより、第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとが隣接するウェールの間で交叉して第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとが電気的に導通することを特徴とする上記(2)記載の電気刺激器具80を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)装着部30が、経皮的神経電気刺激を行うことのできる帽子、シャツ、テープであることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の電気刺激器具80を提供することにより、上記課題を解決する。
本発明に係る電気刺激器具は、薄く且つ伸縮性のある導電性の経編地を用いて装着部を形成するため、従来品と比較して着用が容易であることに加え、優れた装着感を有している。さらに、本発明に用いる経編地は糸表面に銀メッキを施し、このメッキ糸を挿入糸として編み込むことで、銀の使用量を低減することができる。これにより、装着部を安価で提供することができる。
本発明に係る電気刺激器具を示す概略構成図である。 本発明に係る電気刺激器具の装着部及び電極部の例を示す図である。 本発明に係る電気刺激器具の経編布の編成組織図である。 本発明に係る電気刺激器具の経編布の編成組織図である。 電気刺激器具使用時の誘発電位のグラフである。 経編布を生体電極に用いた計測装置を示す図である。 経編布を生体電極に用いて取得した心電図のグラフである。
本発明に係る電気刺激器具の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1に示す本発明に係る電気刺激器具80は、使用者の身体の特定部位(経皮的神経電気刺激を行う部位)に装着する装着部30と、この装着部30の装着位置から所定の間隔をとって使用者の身体に設置する電極部40と、装着部30と電極部40との間に所定の電圧を間欠的に印加する電源部34と、装着部30と電源部34とを接続するケーブル12aと、電極部40と電源部34とを接続するケーブル12bと、を備えている。
装着部30は後述の導電性を有する経編布32で形成され、前述のように経皮的神経電気刺激を行う使用者の皮膚表面部位(特定部位)に装着する。尚、装着部30の形状に特に限定はなく、例えば特定部位が使用者の頭部である場合には図2(a)、図2(b)に示すように、ヘアバンドや帽子形状としても良い。また、特定部位が使用者の胴体である場合には図2(c)に示すようにシャツ形状としても良いし、特定部位が使用者の腕、脚、手首等の場合には、図1に示すように、その部位に装着可能な筒形状としても良い。さらに、装着部30は不特定の特定部位に巻き付けて設置が可能なテープ(帯)状であっても良い。尚、装着部30は特定部位に応じた最適な形状のものに適宜選択、付け替え可能としても良い。
電極部40は、装着部30と対をなす電極であり、前述のように特定部位から適度な距離を置いて使用者の肌に設置する。電極部40の使用者への設置方法及び形状は如何なるものでも良く、図1に示すように身体に付け剥がしが可能な粘着パッドとしても良いし、図2(a)、(c)に示すようにベルトやバンドでも良い。また、図2(b)に示すように、身体の一部を挟持するクランプとしても良い。
電源部34は所定のパルス電圧を発生する周知の電源装置である。ここで、電源部34の構成例を説明する。尚、ここで説明する電源部34の構成は一例であるから、本発明の電源部34は特にこの構成に限定されるものではない。
図1に示す本発明に好適な電源部34は、使用者や施術者が電源部34の操作等を行うための操作部60と、電源部34の各部を制御する制御部62と、パルス電圧の印加回数もしくは印加時間を計測するタイマ部63と、設定されたパルパルス信号を生成するパルス電圧発生部64と、生成されたパルス信号の出力を調整する出力電圧調整部65と、調整されたパルス信号を昇圧する周知の昇圧トランス等の昇圧部66と、を有している。
電源部34の操作部60は、使用者や施術者が電源部34のON/OFF、パルス電圧の印加スタートとストップ、及び印加するパルス電圧、パルス幅、パルス間隔、印加回数等を入力可能な周知の入力手段を用いることができる。尚、パルス電圧は、印加時間(回数)とパルス電圧のみを設定可能とし、パルス信号自体は固定としても良い。
次に、装着部30に用いる経編布32に関して説明を行う。本発明に係る経編布32は、編糸100と、当該編糸100に芯糸として挿入される挿入糸とを有し、挿入糸は銀メッキにより導電性が付与された導電糸200a、200bを含んでいる。
次に、本発明に好適な導電糸200a、200bの構成を説明する。尚、以下に示す導電糸200a、200bの構成は好適な一例であるから、特にこれに限定されるわけではなく、単に銀メッキを施したメッキ糸を導電糸200a、200bとして使用しても良い。
本発明に好適な導電糸200a、200bは、例えば30〜40デシテックスのナイロン糸表面に銀メッキを施して40〜50デシテックスとしたメッキ糸と、弾性を有する例えば40〜50デシテックスのウレタン系弾性糸とで構成され、このメッキ糸を弾性糸に巻き付けることで形成する。この構成によれば、導電糸200a、200bが導電性と弾性とを同時に兼ね備えるものとなり、編糸100と導電糸200a、200bのみで導電性と伸縮性とを兼ね備えた経編布32を編成することができる。尚、この導電糸200a、200bを経編布32に用いる場合、編糸100は50〜60デシテックスのナイロン糸を用いることが好ましい。
糸に対する銀メッキの形成方法は真空メッキ、気相メッキ等、周知のメッキ方法を用いることができる。また、銀メッキのメッキ量は多くなる程、材料コストが増大する。このため糸に施す銀メッキの量は導電性を損なわない範囲でなるべく少量とすることが好ましい。この点、上記の好適な導電糸200a、200bの構成では、メッキ量が糸の重量に対して20wt%〜40wt%、経編布32の重量に対して8wt%〜13wt%程度で十分な導電性を確保することが可能である。このため、導電性を有する経編布32を安価で提供することができる。
また、銀は優れた抗菌性を有しており、銀メッキの施された導電糸200a、200bが編み込まれた経編布32は導電性とともに抗菌性を有する。これにより、本発明の装着部30は衛生面においても優れた効果を有する。
尚、編糸100、挿入糸(導電糸200a、200b)の材質、太さは上記の例に限定されるわけではなく、経編布32に要求される強度、厚み、伸縮性、使用形態等に応じて、所定の太さのモノフィラメント、マルチフィラメント又は短繊維から成る紡績糸を選択して用いることができる。例えばマルチフィラメントとしてはビスコースレーヨン糸、キュポラアンモニウムレーヨン糸、アセテートレーヨン糸あるいは各種合成繊維マルチフィラメント糸を用いることができる。また、紡績糸としては綿、羊毛、麻等の天然繊維、ビスコース糸の各種の人造繊維の短繊維、各種の合成繊維の短繊維をそれぞれ単独又は混合して紡績した糸を用いることができる。また、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維等の各種合成繊維やガラス繊維等をモノフィラメント、マルチフィラメントとして用いることができる。
次に、本発明に用いる経編布32の好適な編成方法の例を図3、図4の編成組織図を用いて説明する。ここで、図3、図4中の細い短破線で示す糸は編糸100であり、太い実線で示す糸は第1の導電糸200aであり、太い破線で示す糸は第2の導電糸200bである。尚、図3、図4の編成方法は好適な一例であるから、銀メッキにより導電性を付与された導電糸を有し、且つ各導電糸が全て導通していればこの編成方法に限定されるものではない。
図3に示す経編布32では、編糸100が隣接するウェール間で鏡面対称に編成されてネット経編地を形成する。そして、第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとが、編糸100で編成されたネット経編地に図3に示すように挿入される。このとき、第1の導電糸200aは互いに隣接するウェールの間で左右に振られ、また第2の導電糸200bは互いに隣接するウェールの間で第1の導電糸200aとは反対方向(鏡面対称)に左右に振られる。これにより、第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとは隣接するウェールの間で交叉し、経編布32中の全ての導電糸200a、200bが電気的に導通する。尚、図3に示す構成では、弾性を兼ね備えた前述の導電糸200a、200bを用いることで、経編布32に伸縮性を付与することができる。
また、図4に示す経編布32では、短破線で示す編糸100がそれぞれのウェールで鎖編みに編成される。また、細い長破線で示す弾性糸120がそれぞれのウェールで左右に振られながら編糸100の鎖編みに挿入される。さらに、第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとが、編糸100、弾性糸120で編成されたネット経編地に図4に示すように挿入される。このとき、第1の導電糸200aは互いに隣接するウェールの間で左右に振られ、また第2の導電糸200bは互いに隣接するウェールの間で第1の導電糸200aとは反対方向に左右に振られる。これにより、第1の導電糸200aと第2の導電糸200bとは隣接するウェールの間で交叉し、経編布32中の全ての導電糸200a、200bが電気的に導通する。尚、図4に示す経編布32は弾性糸120によりウェール方向に伸縮性を有する。
上記のように本発明に用いる経編布32は、銀メッキにより導電性が付与された導電糸200a、200bを挿入糸として編み込むことで、銀の使用量を抑えながら十分な導電性を有することができる。これにより、装着部30を安価に提供することが可能となり、装着部30を短期間で気軽に交換することができる。また、使用者毎に専用の装着部30を用意したり、装着部30を使い捨てとすることができる。これにより、装着部30の衛生状態を常に良好に維持することができる。
次に、電気刺激器具80の動作を説明する。先ず、経皮的神経電気刺激を行う使用者の特定部位に装着部30を装着する。尚、装着部30は使用者の特定部位の素肌に直接接触するよう装着する。このとき、本発明の装着部30は薄く伸縮性を有しているため、使用者に運動機能障害がある場合でも比較的楽に装着することが可能である。
ここで、市販されている従来の電気刺激器具の着用時間と、本発明の装着部30の着用時間とを比較すると、健常者の場合では従来器具が平均約22秒であったのに対し、本発明の装着部30は平均約11秒であった。また、装着部位に拘縮を有する人を想定して、意識的に手を閉じた被験者に対し同様の第三者による着用時間を計測したところ、従来器具が平均約32秒であったのに対し、本発明の装着部30は平均約16秒であった。このことから、本発明の装着部30は薄く伸縮性があるため、従来器具よりも楽に装着可能であることが分かる。
また、被験者に装着感を5段階で評価してもらったところ、従来器具の評価は5段階中の評価3(評価内容・普通)が最多であったのに対し、本発明の装着部30の評価は5段階中の評価4(評価内容・良い)が最多であった。このことから、本発明の装着部30は薄く伸縮性があるため、従来器具と比べて装着感に優れることが分かる。
次に、電極部40を装着部30から適度な距離を置いて使用者の肌に設置する。次に、装着部30、電極部40を、ケーブル12a、12bを介して電源部34と接続する。このとき、通常は装着部30側を正極(+)とし、電極部40側を負極(−)とする。
次に、使用者もしくは施術者が操作部60を操作して、パルス電圧、パルス幅、パルス間隔、印加回数等の出力条件を入力する。印加するパルス電圧は、治療の初期段階では、認知閾値電圧、もしくは認知閾値電圧より若干低い電圧で行うことが効果的である。尚、認知閾値電圧とは、使用者が電圧の印加を認識できる下限の電圧値であり、印加電圧値を0Vから徐々に上げて行き使用者が電圧の印加を認識したときの電圧値である。この電圧値は個人差もあるが概ね30V前後である。よって、印加するパルス電圧は概ね10V〜30Vとすることが好ましい。また、パルス幅は10μsec〜300μsec程度とし、好適には100μsec前後が好ましい。さらに、パルス間隔は数Hz〜数十Hz程度とし、好適には2Hz前後が好ましい。またさらに、印加時間は通常1日30分程度が好ましい。尚、これらの条件は、治療の段階、特定部位、障害のレベル、患者の個人差等により施術者等が適切な値を決定、指導することが好ましい。
次に、操作部60を操作して電圧印加を開始する。これにより、設定された条件のパルス電圧が電源部34からケーブル12aを介して装着部30に出力される。そして、出力されたパルス電圧は、装着部30を構成する経編布32の導電糸200a、200bを介して装着部30と接する装着部位(特定部位)の全体に電気刺激として印加される。尚、経編布32は薄く伸縮性を有するため装着部位に密着し、肌との接触面積を広くとることができる。これにより、本発明の装着部30は、肌との接触抵抗が低く、パルス電圧を装着部位に効率的に印加することができる。
装着部30にパルス電圧が印加されると、装着部30、電極部40間に微弱電流が流下する。この微弱電流は使用者の神経を刺激し、この電気刺激は脳に伝達される。そして、この脳への刺激により、脳機能の改善等が図られる。
ここで、図1に示すように、使用者の手首に装着部30を装着し、パルス幅100μsec、パルス電圧110V、パルス間隔2Hzのパルス電圧を200回印加した時の被験者の脳の誘発電位を、頭皮に貼り付けた電極により取得したグラフを図5に示す。ここで、図5(a)は本発明の装着部30によりパルス電圧を印加した時の誘発電位のグラフであり、図5(b)は従来器具によりパルス電圧を印加した時の誘発電位のグラフである。また、図5(a)、(b)のCH1(実線)は対側(パルス電圧の印加を行っている手と反対側の脳の半球側)の誘発電位を示し、CH2(破線)は同側(パルス電圧の印加を行っている手と同じ側の脳の半球側)の誘発電位を示す。
図5(a)、(b)から、同一条件でパルス電圧を印加した場合の脳の誘発電位は、本発明の装着部30を用いたものの方が大きいことが分かる。このことは、本発明の装着部30による電気刺激が従来器具よりも効果的であることを意味している。この効果は、装着部30が装着部位に密着していること、及び接触抵抗が低いことに起因するものと考えられる。
尚、本発明の装着部30は薄く伸縮性を有しているため、装着部30による電気刺激を行いながらリハビリテーションを行うことが可能である。そして、電気刺激器具80による電気刺激とリハビリテーションを同時に行うことで、装着部位に対する更なる機能回復効果が期待される。例えば、電気刺激器具80によるパルス電圧の印加を行いながら、手指のリハビリテーション用高反発ハンドグリップを握ることで、更なる機能回復効果が期待される。
また、経編布32は例えば心電図や筋電図等の生体信号を取得するための記録プローブ(生体電極)として使用することが可能である。ここで、図6(a)に経編布32を生体電極として用いた計測装置70のブロック図の例を示す。
図6(a)に示す計測装置70は、保持部材に経編布32が設置された生体電極部50と、生体電極部50からの生体信号を増幅する増幅部14と、増幅された生体信号を処理、出力する計測部16と、を有している。
計測装置70の生体電極部50は、生体電極としての経編布32を所定の大きさにカットし、保持部材に設置することで構成される。保持部材は経編布32を身体Bに接触するように保持できれば如何なるものでも良く、例えば図6(b)、(c)に示すようにベルトやバンド状のものでも良いし、図6(d)に示すようにシャツ、帽子等の衣服状としても良い。また、経編布32は必要に応じて保持部材に複数設置しても良い。ここで、図6(b)は保持部材に経編布32(生体電極)を1つ設置した例えば心電図の手足用の生体電極部50の例を示している。また、図6(c)は保持部材に4つの経編布32(生体電極)を設置した例えば筋電図取得用の生体電極部50の例を示している。また、図6(d)はシャツ型の保持部材に6つの経編布32(生体電極)を設置した例えば心電図の胸部用の生体電極部50の例を示している。そして、各経編布32はケーブル12cを介してそれぞれ増幅部14と接続される。
次に、計測装置70の動作を説明する。先ず、計測装置70をオンする。次に、生体電極部50を被験者の身体Bの所定の位置に取り付ける。この際、被験者の身体Bの肌と生体電極部50の経編布32とを直接接触させる。これにより、経編布32(生体電極)は被験者の生体信号を取得する。取得された生体信号はケーブル12cを介して増幅部14に入力する。増幅部14は生体電極部50からの生体信号を増幅して計測部16に出力する。計測部16は増幅部14からの増幅された生体信号を処理しモニタや記録手段等に出力する。これにより、計測装置70が例えば心電図測定装置であれば心電図が出力され、筋電図測定装置であれば筋電図が出力される。
ここで、経編布32を生体電極として用いたときの心電図の計測結果を図7に示す。図7より、経編布32を生体電極として用いた場合でも通常の電極を用いた時と同様の心電図が取得できており、よって経編布32は生体電極として十分に使用可能であることがわかる。そして、生体電極に安価な経編布32を用いることで、電気刺激器具80の装着部30と同様、生体電極(経編布32)を短期間で気軽に交換することができる。また、生体電極(経編布32)を使い捨てとすることができる。これにより、生体電極部50の衛生状態を常に良好に維持することができる。
以上のように、本発明に係る電気刺激器具80は装着部30を薄く伸縮性を備えた導電性を有する経編布32で構成するため、使用者に運動機能障害がある場合でも比較的楽に装着することができる。また、装着部30が薄く素肌にフィットするため優れた装着感を有するとともに、肌との接触抵抗が低くパルス電圧を装着部位に効率的に印加することができる。さらに、装着部30による電気刺激を行いながらリハビリテーションを行うことが可能であり、これによる更なる機能回復効果が期待できる。尚、本発明に係る電気刺激器具80は医療のみならず、疲労回復や痩身(ダイエット)等を目的とした健康器具にも適用が可能である。
尚、本例で示した電気刺激器具80の構成は一例であり、各部の形状、構成、電源部の構成、回路等は上記の例に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
30 装着部
32 経編布
34 電源部
40 電極部
80 電気刺激器具
100 編糸
200a、200b 導電糸

Claims (4)

  1. 導電性を有する経編布で形成され身体の特定部位に装着する装着部と、
    前記装着部から所定の間隔をとって身体に設置する電極部と、
    前記装着部と前記電極部との間に所定の電圧を間欠的に印加する電源部と、を備え、
    前記経編布は、
    編糸と、前記編糸に芯糸として挿入される挿入糸を有し、前記挿入糸は銀メッキにより導電性を付与された導電糸を含み、
    前記導電糸と前記電源部とが導通することで前記特定部位に所定の電圧の電気刺激を与えることを特徴とする電気刺激器具。
  2. 前記導電糸が第1の導電糸と第2の導電糸で構成され、前記第1の導電糸と第2の導電糸とが経編布内で交叉して互いに導通することを特徴とする請求項1記載の電気刺激器具。
  3. 第1の導電糸が経編布の互いに隣接するウェールの間で左右に振られており、
    第2の導電糸が経編布の互いに隣接するウェールの間で前記第1の導電糸とは反対方向に左右に振られており、
    これにより、第1の導電糸と第2の導電糸とが隣接するウェールの間で交叉して第1の導電糸と第2の導電糸とが電気的に導通することを特徴とする請求項2記載の電気刺激器具。
  4. 装着部が、経皮的神経電気刺激を行うことのできる帽子、シャツ、テープであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気刺激器具。

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018111902A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 ウラセ株式会社 伸縮性導電体

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