<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の左部及び右部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の直下には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。
また、普通変動入賞装置37の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
さらに、遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、始動入賞口36よりも右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(大入賞口2、上大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、上カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの上カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように上カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
また、第1特別変動入賞装置38の直下には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(大入賞口1、下大入賞口)39が配設されている。
第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド39b(図3参照)により駆動される開閉扉39cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中や小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。
本実施形態の場合、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とは、大当りラウンド毎に交互に開放される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38,39への入賞を狙うことができるようになっている。
ここで、本実施形態の遊技機10において、右側遊技領域に対応する位置には、センターケース40の右端部に取り付けられた流路形成部材42が配設されており、右側遊技領域へと発射された遊技球は、流路形成部材42によって形成される流路を通過するよう構成されている。なお、流路形成部材42の少なくとも前面の材質は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球を外部から視認可能な材質になっているので、遊技者等は、流路形成部材42によって形成される流路を通過する遊技球(すなわち、右側遊技領域を流下する遊技球)を、流路形成部材42の前方から流路形成部材42を透して視認することができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54,55,56とを備える。
また、一括表示装置50には、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器、右打ち報知部)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器、時短状態報知部)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
なお、一括表示装置50には、更に、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するよう構成されている。
そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。
本実施形態の場合、普図表示器53を構成するランプD8とランプD10とランプD18のうち、ゲームの結果がはずれのときはランプD8のみを点灯状態にし、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「1」のときはランプD10のみを点灯状態にし、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「2」のときはランプD18のみを点灯状態にし、ゲームの結果が当りで当り停止図柄番号が「3」のときはランプD10及びランプD18を点灯状態にするよう構成されている。
また、普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。
本実施形態の場合、普図保留表示器56を構成するランプD15とランプD16のうち、保留数が「0」のときはランプD15及びランプD16の双方を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプD15のみを点灯状態にし、保留数が「2」のときはランプD15及びランプD16の双方を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプD15を点滅状態にしてランプD16を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプD15及びランプD16の双方を点滅状態にするよう構成されている。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。
本実施形態の場合、特図1保留表示器54を構成するランプD11とランプD12のうち、保留数が「0」のときはランプD11及びランプD12の双方を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプD11のみを点灯状態にし、保留数が「2」のときはランプD11及びランプD12の双方を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプD11を点滅状態にしてランプD12を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプD11及びランプD12の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。
本実施形態の場合、特図2保留表示器55を構成するランプD13とランプD14のうち、保留数が「0」のときはランプD13及びランプD14の双方を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプD13のみを点灯状態にし、保留数が「2」のときはランプD13及びランプD14の双方を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプD13を点滅状態にしてランプD14を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプD13及びランプD14の双方を点滅状態にするよう構成されている。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
第1遊技状態表示部(右打ち報知部)57は、LEDランプ等で構成され、例えば、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはランプを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはランプを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部(時短状態報知部)58は、LEDランプ等で構成され、例えば、時短状態が発生していない通常の遊技状態の場合(変動時間短縮機能未作動時)にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合(変動時間短縮機能作動時)にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、LEDランプ等で構成され、例えば、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、LEDランプ等で構成され、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。
本実施形態の場合、ラウンド表示部60を構成するランプD6とランプD5とランプD4とランプD3のうち、選択されたラウンド数が「4」のときはランプD6及びランプD4を点灯状態にし、選択されたラウンド数が「16」のときはランプD5及びランプD3を点灯状態にするよう構成されている。
なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38,39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38,39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示Cとして表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。また、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が小当り結果態様となった場合には、小当りとなって小当り遊技状態(いわゆる、小当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も小当り結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行(優先して実行)されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態や小当り遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態や小当り遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当り又は小当り)或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の上カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の下カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、上カウントスイッチ38a、及び下カウントスイッチ39aの検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開成させるソレノイド(上大入賞口ソレノイド)38b、第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開成させるソレノイド(下大入賞口ソレノイド)39b、及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される上大入賞口ソレノイド38bや下大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器53に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)を行う。特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、上大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は下大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が0に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、例えば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、例えば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(例えば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(例えば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(例えば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行うよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定しても良く、例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(例えば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば、2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、例えば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、例えば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図7に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5及び図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図6のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、図6のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図6のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図7のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、乱数更新処理2(ステップS107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS109)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS110)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS111)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS112)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS113)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図8に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた下カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA8)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA9)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル2中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA10)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル2中処理(ステップA11)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、インターバル1中処理や大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する処理等を行う大入賞口開放中処理(ステップA12)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大入賞口内にある残存球が排出されるのを待つための期間(大入賞口残存球処理期間)を強制終了する処理や、ファンファーレ/インターバル2処理を行うために必要な情報を設定する処理等を行うインターバル1中処理(ステップA13)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA14)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA15)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA16)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA17)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA18)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA20)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA21)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA22)を行い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図9に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について説明する。図10に示すように、ハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、第1始動口(始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図11に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA142)。
ステップA142にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA142;N)には、ステップA145の処理に移行する。
一方、ステップA142にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA142;Y)には、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図12に示すように、まず、ステップA137にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA151)。
ステップA151にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA151;N)には、ステップA154の処理に移行する。
一方、ステップA151にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA151;Y)には、特図時短中であるかを判定する(ステップA152)。
ステップA152にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA152;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA152にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA152;N)には、大当り中または小当り中であるかを判定する(ステップA153)。
ステップA153にて、大当り中または小当り中であると判定した場合(ステップA153;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA153にて、大当り中または小当り中でないと判定した場合(ステップA153;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、ステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、第1始動口(始動入賞口36)への入賞であるかを判定する(ステップA158)。
ステップA158にて、第1始動口への入賞でないと判定した場合(ステップA158;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、ステップA158にて、第1始動口への入賞であると判定した場合(ステップA158;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、ステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA165)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA167)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA169)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示Cを変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図13及び図14に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、小当り中(小当り遊技状態中)であるかを判定する(ステップA201)。小当り中でない場合(ステップA201;N)は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるかを判定する(ステップA202)。
上大入賞口が開放中でない場合(ステップA202;N)は、上大入賞口残存球有効タイマが「0」でないかを判定する(ステップA203)。上大入賞口残存球有効タイマが「0」である場合(ステップA203;N)は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放中であるかを判定する(ステップA204)。
下大入賞口が開放中でない場合(ステップA204;N)は、下大入賞口残存球有効タイマが「0」でないかを判定する(ステップA205)。下大入賞口残存球有効タイマが「0」である場合(ステップA205;N)は、ステップA216の処理に移行する。
また、下大入賞口が開放中である場合(ステップA204;Y)や、下大入賞口残存球有効タイマが「0」でない場合(ステップA205;Y)は、下大入賞口スイッチ(下カウントスイッチ39a)に入力があるかを判定する(ステップA206)。下大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA206;N)は、ステップA216の処理に移行する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA206;Y)は、下大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップA207)、演出コマンド設定処理(ステップA208)を行って、ステップA212の処理に移行する。
また、上大入賞口が開放中である場合(ステップA202;Y)や、上大入賞口残存球有効タイマが「0」でない場合(ステップA203;Y)は、上大入賞口スイッチ(上カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA209)。上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA209;N)は、ステップA216の処理に移行する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA209;Y)は、上大入賞口カウントコマンドを準備し(ステップA210)、演出コマンド設定処理(ステップA211)を行って、ステップA212の処理に移行する。
ステップA212では、大入賞口カウント数を+1更新する(ステップA212)。そして、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA213)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA213;N)は、ステップA216の処理に移行する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA213;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA214)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアして(ステップA215)、ステップA216の処理に移行する。
ステップA216では、下大入賞口(第2特別変動入賞装置38)が開放中であるかを判定する(ステップA216)。
下大入賞口が開放中である場合(ステップA216;Y)は、ステップA220の処理に移行する。また、下大入賞口が開放中でない場合(ステップA216;N)は、下大入賞口残存球有効タイマが「0」でなければ−1更新して(ステップA217)、下大入賞口残存球有効タイマが「0」であるかを判定する(ステップA218)。
下大入賞口残存球有効タイマが「0」でない場合(ステップA218;N)は、ステップA220の処理に移行する。また、下大入賞口残存球有効タイマが「0」である場合(ステップA218;Y)は、下大入賞口作動終了に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA219)、ステップA220の処理に移行する。
ステップA220では、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるかを判定する(ステップA202)。
上大入賞口が開放中である場合(ステップA220;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口が開放中でない場合(ステップA220;N)は、上大入賞口残存球有効タイマが「0」でなければ−1更新して(ステップA221)、上大入賞口残存球有効タイマが「0」であるかを判定する(ステップA222)。
上大入賞口残存球有効タイマが「0」でない場合(ステップA222;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口残存球有効タイマが「0」である場合(ステップA222;Y)は、上大入賞口作動終了に関する信号(例えば、特別電動役物2作動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA223)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、小当り中である場合は(ステップA201;Y)は、特図ゲーム処理番号の値が「8」であるか、すなわち小当り中処理中であるかを判定する(ステップA224)。
小当り中処理中でない場合は(ステップA224;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、小当り中処理中である場合(ステップA224;Y)は、大入賞口スイッチ1(下カウントスイッチ39a)に入力があるかを判定する(ステップA225)。
大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA225;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA225;Y)は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算し(ステップA226)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数。例えば「9」)以上となったかを判定する(ステップA227)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA227;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA218;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA228)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアし(ステップA229)、大入賞口制御ポインタ領域に小当り開放動作終了の値をセーブして(ステップA230)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について説明する。図15に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA306;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA312)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、演出コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2変動開始処理(ステップA302)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA303)、演出コマンド設定処理(ステップA304)を行う。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA306にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA306;N)は、特図1変動開始処理(ステップA307)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA308)、演出コマンド設定処理(ステップA309)を行う。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA302)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA307)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図16に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA302)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図16に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図17に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図18には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域にはずれ情報をセーブして(ステップA351)、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA352)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA353)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA354)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA355)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りである場合(ステップA356;Y)は、ステップA352にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA357)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA355)の判定結果が大当りでない場合(ステップA356;N)は、準備した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA358)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りである場合(ステップA359;Y)は、ステップA351にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA360)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA358)の判定結果が小当りでない場合(ステップA359;N)は、大当りフラグ1領域にも小当りフラグ領域にもはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第1特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」、「小当り」、及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図19には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA371)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA372)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA372)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA374)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りである場合(ステップA375;Y)は、ステップA371にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA376)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA374)の判定結果が大当りでない場合(ステップA375;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、第2特図変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
図20には、上述の特図保留情報判定処理、大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA154、A355、A374)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA381)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA382)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA387)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、小当り又ははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当り又ははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA382;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA382;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA383)。
そして、高確率状態である場合(ステップA383;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA384)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。また、高確率状態でない場合(ステップA383;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA385)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA386)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。具体的には、当該大当り判定処理が、大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA355)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、小当り又ははずれであるので、判定結果として「大当り以外(小当り又ははずれ)」を設定する(ステップA387)。一方、当該大当り判定処理が、大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA374)である場合には、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA386;Y)は、はずれであるので、判定結果として「大当り以外(はずれ)」を設定する(ステップA387)。
また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA386;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA388)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図21には、上述の特図保留情報判定処理及び大当りフラグ1設定処理における小当り判定処理(ステップA159、A358)を示した。この小当り判定処理では、まず、小当り下限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA391)。なお、大当り判定と同一の乱数(大当り乱数)を用いて小当り判定を行う。すなわち、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。無論、大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は被らないよう設定されている。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA391;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA391;N)は、小当り上限判定値を設定し、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA392)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA392;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA393)、小当り判定処理を終了する。
また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA392;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA394)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図22には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA401)、大当りである場合(ステップA401;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA402)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定して(ステップA403)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA404)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA405)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA406)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA407)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA408)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA409)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。本実施形態の場合、当りを契機に演出モードが移行し、当り図柄の種類(大当り図柄の種類、又は小当り)に応じて当り終了後に移行する演出モードの移行先が変化する。また、特図1における大当りのうち特定の大当り図柄(例えば、4R確変図柄)となる場合は、遊技状態が確変中であるか否かに応じて、移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなるのか、確変であるか否か区別が困難な演出モードに移行するかが決定される。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA401;N)は、小当りフラグが小当りかを判定し(ステップA410)、小当りである場合(ステップA411;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA411)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA412)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA413)。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA414)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA415)。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。
また、小当りフラグが小当りでない場合(ステップA410;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA416)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA417)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA418)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA419)、演出コマンド設定処理(ステップA420)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA421)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA422)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA423)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図23には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定して(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得し、特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定して(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得し、停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、ラウンド数上限値情報領域にセーブして(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得し、時間短縮判定データ領域にセーブして(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。また、本実施形態の場合、特図2における大当りにおいては、何れの大当り図柄であっても移行先の演出モードが確変確定となる専用の演出モードとなる。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA431;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA440)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA441)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA442)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA443)、演出コマンド設定処理(ステップA444)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA445)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA446)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA166、A334、A344)の詳細について説明する。本実施形態の場合、確率状態(低/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
図24に示すように特図情報設定処理では、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA451)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA452)。
次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA453)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA454)。
次いで、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA455)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(ステップA456)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次いで、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(ステップA457)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(ステップA458)。
次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(ステップA459)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(ステップA460)。
次いで、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(ステップA461)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA462)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図保留情報判定処理、特図1変動開始処理、及び特図2変動開始における変動パターン設定処理(ステップA167、A336、A346)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図25に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA472)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(ステップA473)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(ステップA474)、はずれである場合(ステップA474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップA475)を行って、ステップA477の処理に移行する。また、はずれでない場合(ステップA474;N)には、振り分け処理(ステップA476)を行って、ステップA477の処理に移行する。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA477)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(ステップA478)。そして、振り分け処理(ステップA479)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA481)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備して(ステップA483)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(ステップA484)。その後、振り分け処理(ステップA485)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(ステップA486)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337、A347)の詳細について説明する。図26に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA491)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA497)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA498)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA499)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA500)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(ステップA501)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(ステップA502)。次いで、乱数格納領域をシフトし(ステップA503)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップA504)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について説明する。図27に示すように、特図変動中処理では、まず、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA601)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA602)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。
次いで、特図表示中処理移行設定処理(ステップA603)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図28及び図29に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグをロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ領域をクリアする処理(ステップA702)を行う。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA704)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA708)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA705;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA706)、大当りである(ステップA706;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA707)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA709)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA709)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「16」又は「4」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA718)。本実施形態の場合、ステップA718において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間(例えば5000m秒、4700m秒、7700m秒又は300m秒)を設定して(ステップA719)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA720)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA721)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38,39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA722)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA723)。その後、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理1(ステップA724)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA706にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA706;N)は、ロードした小当りフラグが小当りかを判定する(ステップA725)。
ステップA725にて、小当りフラグが小当りであると判定した場合(ステップA725;Y)には、高確率変動回数更新処理(ステップA726)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA727)を行って、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA728)。
ステップA728にて、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップA728;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA731)、演出コマンド設定処理(ステップA732)を行って、ステップA733の処理に移行する。
また、ステップA728にて、特図の高確率中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、ステップA733の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA733)。その後、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA734)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA725にて、小当りフラグが小当りでないと判定した場合(ステップA725;N)には、高確率変動回数更新処理(ステップA735)、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA736)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA737)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップA738)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しないと判定した場合(ステップA738;N)には、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA738にて、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致すると判定した場合(ステップA738;Y)には、演出モード切替準備コマンドを準備して(ステップA739)、演出コマンド設定処理(ステップA740)を行った後に、特図普段処理移行設定処理1(ステップA741)を行い、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理1(ステップA724)の詳細について説明する。図30に示すように、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル2中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。なお、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号は常時OFFされている。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための高確率変動回数領域をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部57)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔ファンファーレ/インターバル2中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル2中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図31に示すように、ファンファーレ/インターバル2中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA901)、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA902)、演出コマンド設定処理(ステップA903)を行う。
その後、大入賞口動作判定テーブルを設定し(ステップA904)、大入賞口開放情報に対応する開放切替判定値を取得して(ステップA905)、特別遊技状態のラウンド数が、取得した開放切替判定値よりも大きいかを判定する(ステップA906)。
ラウンド数が開放切替判定値よりも大きい場合(ステップA906;Y)は、短開放用の大入賞口開放時間(本実施形態の場合、0.2秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA907)、ステップA909の処理に移行する。
また、ラウンド数が開放切替判定値よりも大きくない場合(ステップA906;N)は、長開放用の大入賞口開放時間(本実施形態の場合、29秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA908)、ステップA909の処理に移行する。
ここで、本実施形態においては、大当りパターンとして、(1)4R、大入賞口開放情報1(全て短開放)、(2)16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)、(3)16R、大入賞口開放情報3(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)、(4)4R、大入賞口開放情報4(全て長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(全て長開放)、(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)、(7)16R、大入賞口開放情報7(1〜4Rは長開放、5〜16Rは短開放)が設定されている。
したがって、大入賞口動作判定テーブルには、大入賞口開放情報1データと開放切替判定値「0」とが、大入賞口開放情報2データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報3データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報4データと開放切替判定値「4」とが、大入賞口開放情報5データと開放切替判定値「16」とが、大入賞口開放情報6データと開放切替判定値「8」とが、大入賞口開放情報7データと開放切替判定値「4」とが対応付けて記憶されている。そして、ラウンド数が開放切替判定値以下である間は長開放、ラウンド数が開放切替判定値を上回ると短開放となる開放動作を行うようようになっている。
ステップA909では、特別遊技状態のラウンド数が奇数であるかを判定する(ステップA909)。そして、特別遊技状態のラウンド数が奇数である場合(ステップA909;Y)は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA910)を行って、ファンファーレ/インターバル2中処理を終了する。また、特別遊技状態のラウンド数が奇数でない場合(ステップA909;N)、すなわち特別遊技状態のラウンド数が偶数である場合は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放させるために大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA911)を行って、ファンファーレ/インターバル2中処理を終了する。
これにより、大当り中(特別遊技状態中)は、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とが大当りラウンド毎に交互に開放される。なお、本実施形態の場合、ラウンド数が奇数である場合に下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放させ、ラウンド数が偶数である場合に上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放させるよう構成したが、ラウンド数が奇数である場合に上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)を開放させ、ラウンド数が偶数である場合に下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を開放させるよう構成することも可能である。
また、本実施形態の場合、小当り中(小当り遊技状態中)は、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)のみが開放するが(図14参照)、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)のみが開放するよう構成することも可能であるし、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39とが交互に開放するよう構成することも可能である。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図32には、上述のファンファーレ/インターバル2中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA910)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA921)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA922)。その後、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA923)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA924)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)のオンデータをセーブして(ステップA925)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図33には、上述のファンファーレ/インターバル2中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA911)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA931)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA932)。その後、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放開始に関する信号(例えば、特別電動役物2作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA933)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA934)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)のオンデータをセーブして(ステップA935)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図34に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA1001)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップA1001;N)は、現在のラウンドが奇数ラウンドであるかであるかを判定する(ステップA1002)。
現在のラウンドが奇数ラウンドである場合(ステップA1002;Y)は、下大入賞口残存球有効タイマ領域に有効時間初期値(本実施形態の場合、2.5秒)をセーブして(ステップA1003)、長閉鎖用のインターバル1時間(本実施形態の場合、0.296秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1004)、インターバル1中処理移行設定処理(ステップA1007)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
また、現在のラウンドが奇数ランドでない場合(ステップA1002;N)、すなわち現在のラウンドが偶数ラウンドである場合は、上大入賞口残存球有効タイマ領域に有効時間初期値(本実施形態の場合、2.5秒)をセーブして(ステップA1005)、短閉鎖用のインターバル1時間(本実施形態の場合、0.096秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1006)、インターバル1中処理移行設定処理(ステップA1007)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
一方、最終ラウンドである場合(ステップA1001;Y)は、大入賞口開放情報に対応するエンディングコマンドを準備して(ステップA1008)、演出コマンド設定処理(ステップA1009)を行う。
次いで、上大入賞口残存球有効タイマ領域に有効時間初期値(本実施形態の場合、2.5秒)をセーブして(ステップA1010)、大入賞口開放情報に対応するエンディング時間(本実施形態の場合、例えば、大入賞口開放情報1であれば5.1秒、大入賞口開放情報2及び5であれば12.0秒、大入賞口開放情報3、4及び7であれば5.3秒、大入賞口開放情報6であれば14.1秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA1011)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA1012)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
〔インターバル1中処理移行設定処理〕
図35には上述の大入賞口開放中処理におけるインターバル1中処理移行設定処理(ステップA1007)を示した。このインターバル1中処理移行設定処理においては、まず、処理番号をインターバル1中処理にかかる「5」に設定して(ステップA1021)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1022)。そして、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを閉鎖するために、上大入賞口ソレノイド38b又は下大入賞口ソレノイド39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA1023)、インターバル1中処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図36には、上述の大入賞口開放中処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA1012)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA1031)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1032)。その後、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを閉鎖するために、上大入賞口ソレノイド38bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブする(ステップA1033)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA1034)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA1035)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA1036)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA1037)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA1038)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔インターバル1中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるインターバル1中処理(ステップA13)の詳細について説明する。図37に示すように、このインターバル1中処理では、まず、現在のラウンドが奇数ラウンドであるかを判定する(ステップA1101)。
現在のラウンドが奇数ラウンドである場合(ステップA1101;Y)は、上大入賞口残存球有効タイマを0クリアし(ステップA1102)、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2(ステップA1104)を行って、インターバル1中処理を終了する。
一方、現在のラウンドが奇数ラウンドでない場合(ステップA1101;N)、すなわち現在のラウンドが偶数ラウンドである場合は、下大入賞口残存球有効タイマを0クリアし(ステップA1103)、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2(ステップA1104)を行って、インターバル1中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2〕
次に、上述のインターバル1中処理におけるファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2(ステップA1104)の詳細について説明する。図37に示すように、このファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル2中処理に係る処理番号として「3」を設定し(ステップA1111)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1112)。
次いで、インターバル2時間(本実施形態の場合、0.004秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップA1113)、ファンファーレ/インターバル2中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA14)の詳細について説明する。図39に示すように、この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データが、時短作動データかを判定する(ステップA1201)。
時短作動データでない場合(ステップA1201;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、時短作動データである場合(ステップA1201;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA1204)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA1205)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA1206)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA1207)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA1208)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA1209)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA1210)、演出コマンド設定処理(ステップA1211)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。本実施形態の場合、大当りが終了すると必ず確変状態になる(所謂ST状態)ので、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり・演出モードA」、「高確率・時短あり・演出モードB」、「高確率・時短あり・演出モードC」、「高確率・時短なし・演出モードA」があり、この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし・演出モードA」、「低確率・時短なし・演出モードB」、「低確率・時短なし・演出モードC」がある。
次いで、演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA1212)、演出コマンド設定処理(ステップA1213)を行う。
次いで、高確率変動回数に対応する高確率変動回数コマンドを準備し(ステップA1214)、演出コマンド設定処理(ステップA1215)を行って、大当り終了後に時短状態が発生するかを判定する(ステップA1216)。
大当り終了後に時短状態が発生する場合(ステップA1216;Y)は、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA1219)、大当り終了処理を終了する。
また、大当り終了後に時短状態が発生しない場合(ステップA1216;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA1217)、演出コマンド設定処理(ステップA1218)を行った後に、特図普段処理移行設定処理2を行い(ステップA1219)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図40には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA1202)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短状態なしに関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1221)、高確率状態と時短状態なしの開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1222)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態なしの番号をセーブし(ステップA1223)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率フラグをセーブして(ステップA1224)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA1225)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブし(ステップA1226)、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA1227)、右打ち中の表示LED(第1遊技状態表示部57)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA1228)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図41には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA1203)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短状態の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA1231)。時短状態の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で、外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、高確率状態と時短状態の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1232)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短状態ありの番号をセーブし(ステップA1233)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率フラグをセーブして(ステップA1234)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA1235)。その後、高確率変動回数領域に初期値(例えば100回)をセーブして(ステップA1236)、大当り終了設定処理2を終了する。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔特図普段処理移行設定処理2〕
図42には上記した大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理2(ステップA1219)を示した。この特図普段処理移行設定処理2においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA1241)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA1242)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA1243)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA1244)。続いて、時間短縮判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA1245)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA1246)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA1247)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA1248)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA1249)、特図普段処理移行設定処理2を終了する。
ここで、本実施形態の遊技機10が特徴とする大入賞口残存球処理期間(大入賞口内にある残存球が排出されるのを待つための期間)の強制終了について説明する。
本実施形態の遊技機10は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)と下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)との2つの大入賞口を備えており、これらの大入賞口を、ラウンド(大当りラウンド)毎に交互に開放するよう構成されている。別の表現をすれば、本実施形態の遊技機10は、1回の特別遊技状態において、2つの大入賞口を両方とも使用し、特別遊技状態におけるラウンドの更新に対応して異なる大入賞口を開状態に変換させるよう構成されている。
すなわち、第1特別変動入賞装置38が、特別遊技(特別遊技状態を付与する遊技)の実行に対応して閉状態と開状態とに変換可能な第1変動入賞装置をなし、第2特別変動入賞装置39が、特別遊技の実行に対応して閉状態と開状態とに変換可能な第2変動入賞装置をなす。
また、上カウントスイッチ38aが、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)へ流入した遊技球を検出する第1遊技球検出手段をなし、下カウントスイッチ39aが、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)へ流入した遊技球を検出する第2遊技球検出手段をなす。
また、遊技制御装置100が、特別遊技において第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)との変換制御を行う入賞装置制御手段をなす。
そして、特別遊技は、所定回数のラウンドからなり、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態への変換と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態への変換とをラウンド毎に交互に行うよう構成されている。
2つの大入賞口を備え、一方の大入賞口と他方の大入賞口とが交互に開放する場合、一方の大入賞口の開放が終了すると、当該一方の大入賞口内にある残存球が排出されるのを待つために大入賞口残存球処理期間が設定され、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間に、他方の大入賞口が開放する。この場合、他方の大入賞口が短時間で閉鎖すると、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に、他方の大入賞口の開放が終了して、一方の大入賞口が開状態に変換されることがある。すなわち、前回のラウンドの大入賞口残存球処理期間が経過する前に、今回のラウンドが終了して、次回のラウンドが開始することがある。これでは、次回のラウンドで入賞した遊技球が、前回のラウンドの大入賞口残存球処理期間で検出されてしまって、適切なラウンド(すなわち、次回のラウンド)で検出されない場合が発生し、遊技仕様として好ましくない。
一方で、他方の大入賞口が短時間で閉鎖して、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に他方の大入賞口の開放が終了した場合でも、当該大入賞口残存球処理期間が経過(終了)した後に一方の大入賞口を開状態に変換させるよう構成すれば、大入賞口に入賞した遊技球が適切なラウンドで検出されない場合は発生しない。しかし、これでは、他方の大入賞口を閉状態に変換した後、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の経過を待ってから、一方の大入賞口を開状態に変換させることになるため、スムーズに大入賞口を変換させることができない。
そこで、本実施形態では、他方の大入賞口が短時間で閉鎖して、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に他方の大入賞口の開放が終了する場合、当該大入賞口残存球処理期間を強制終了して、一方の大入賞口を開状態に変換させるよう構成した。これにより、大入賞口に入賞した遊技球を適切なラウンドで検出することが可能となるとともに、スムーズに大入賞口を変換させることが可能となる。
すなわち、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)及び第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)のうち何れか一方の変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)が終了した後に、当該一方の変動入賞装置を開状態へと変換させるよう構成されている。
本実施形態において、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は、上大入賞口残存球有効タイマによって計時され、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は、下大入賞口残存球有効タイマによって計時される。したがって、上大入賞口残存球有効タイマが「0」になると、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了し、下大入賞口残存球有効タイマが「0」になると、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了する。
そして、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は、特図ゲーム処理におけるインターバル1中処理(図37参照)のステップA1102(すなわち、上大入賞口残存球有効タイマを0クリアする処理)にて強制終了される。
また、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は、特図ゲーム処理におけるインターバル1中処理(図37参照)のステップA1103(すなわち、下大入賞口残存球有効タイマを0クリアする処理)にて強制終了される。
他方の大入賞口(例えば、下大入賞口)が短時間で閉鎖した場合、インターバル1中処理に移行した時点では一方の大入賞口(例えば、上大入賞口)に対する大入賞口残存球処理期間が終了していないため、一方の大入賞口の残存球有効タイマ(例えば、上大入賞口残存球有効タイマ)は「0」になっていない。そこで、遊技制御装置100は、インターバル1中処理で一方の大入賞口の残存球有効タイマを0クリアすることによって、当該一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間を強制終了する。
ここで、本実施形態において“他方の大入賞口が短時間で閉鎖した場合”とは、例えば、他方の大入賞口の開放時間として短開放用の大入賞口開放時間(例えば、0.2秒)が設定された場合や、他方の大入賞口の開放時間として長開放用の大入賞口開放時間(例えば、29秒)が設定されて、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了する前に他方の大入賞口に上限数(例えば、9個)の遊技球が入賞した場合などである。
なお、他方の大入賞口が短時間で閉鎖しない場合には、インターバル1中処理に移行した時点で一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了しているため、一方の大入賞口の残存球有効タイマは「0」になっており、当該インターバル1中処理で一方の大入賞口の残存球有効タイマを0クリアする必要はないが、本実施形態では、残存球有効タイマを確実に「0」にする、処理負担を軽減させる(具体的には、残存球有効タイマが既に「0」になっているかを判定する処理等を省く)等の観点から、インターバル1中処理に移行した時点で、一方の大入賞口の残存球有効タイマが既に「0」になっているか否かにかかわらず、一方の大入賞口の残存球有効タイマを0クリアするようにしている。
ここで、本実施形態において“他方の大入賞口が短時間で閉鎖しない場合”とは、例えば、他方の大入賞口の開放時間として長開放用の大入賞口開放時間が設定されて、当該長開放用の大入賞口開放時間を全うした場合(すなわち、当該長開放用の大入賞口開放時間が経過するまでに他方の大入賞口に上限数の遊技球が入賞しなかった場合)や、他方の大入賞口の開放時間として長開放用の大入賞口開放時間が設定されて、一方の大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了してから当該長開放用の大入賞口開放時間が経過するまでの間に他方の大入賞口に上限数の遊技球が入賞した場合などである。
図43および図44は、本実施形態の遊技機10における、大当り(特別遊技状態)中の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図43は、他方の大入賞口が短時間で閉鎖しない場合の一例を説明するためのタイミングチャートである。
具体的には、図43は、大当りパターンとして、(2)16R、大入賞口開放情報2(全て長開放)、(5)16R、大入賞口開放情報5(全て長開放)、および(6)16R、大入賞口開放情報6(1〜8Rは長開放、9〜16Rは短開放)の何れかが設定されている場合であって、各ラウンドにおいて大入賞口開放時間を全うした場合(すなわち、大入賞口開放時間が経過するまでに上限数の遊技球が入賞しなかった場合)の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図43に示す例では、まず、特図変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となり、特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)が終了してファンファーレ/インターバル2中処理(ステップA11)が開始すると、大当り(特別遊技状態)の発生を報知するファンファーレが開始する。本実施形態の場合、特別遊技状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であるため、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態である場合にONされる発射位置指定信号1は、特別遊技状態の開始(すなわち、ファンファーレ開始)から特別遊技状態の終了(すなわち、エンディング終了)までの間ONされる。
次いで、特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)が開始すると、第1ラウンド(1R)が開始して、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放(長開放)する。本実施形態の場合、長開放用の大入賞口開放時間は29秒(ステップA908参照)であるため、下大入賞口が開状態に変換されてから29秒が経過するという条件および下大入賞口に上限数の遊技球が入賞するという条件のうち何れか一方が達成されるまで当該下大入賞口は開放し続ける。この例では、下大入賞口が開状態に変換されてから29秒が経過するという条件が達成されるまで下大入賞口が開放して、当該条件の達成に基づき下大入賞口が閉状態に変換されている。
次いで、下大入賞口が閉状態に変換されてから0.3秒が経過して特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)が開始すると、第2ラウンド(2R)が開始して、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放(長開放)する。本実施形態の場合、長開放用の大入賞口開放時間は29秒(ステップA908参照)であるため、上大入賞口が開状態に変換されてから29秒が経過するという条件および上大入賞口に上限数の遊技球が入賞するという条件のうち何れか一方が達成されるまで当該上大入賞口は開放し続ける。この例では、上大入賞口が開状態に変換されてから29秒が経過するという条件が達成されるまで上大入賞口が開放して、当該条件の達成に基づき上大入賞口が閉状態に変換されている。
第1ラウンドでの大入賞口開放中処理の終了(下大入賞口の閉状態への変換)から第2ラウンドでの大入賞口開放中処理の開始(上大入賞口の開状態への変換)までの間に、特図ゲーム処理におけるインターバル1中処理(ステップA13)とファンファーレ/インターバル2中処理(ステップA11)とが行われるが、本実施形態の場合、現在のラウンドが奇数ラウンドである場合に設定されるインターバル1時間は0.296秒(ステップA1004参照)であり、現在のラウンドが奇数ラウンドであるか否かにかかわらず設定されるインターバル2時間は0.004秒(ステップA1113参照)であるため、下大入賞口が閉状態に変換されてから0.3秒(=0.296秒+0.004秒)が経過した時点で上大入賞口が開状態に変換される。
下大入賞口の閉状態への変換とともに下大入賞口残存球有効タイマによる計時(すなわち、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の計時)が開始されるが、本実施形態の場合、下大入賞口残存球有効タイマ領域にセーブされる有効時間初期値は2.5秒(ステップA1003参照)である。したがって、下大入賞口が閉状態に変換されてから2.5秒が経過した時点で下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了する。
また、下大入賞口カウントスイッチ(下カウントスイッチ39a)の検出が有効である間にONされる特別電動役物1作動中信号は、下大入賞口が開状態に変換されてから下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の終了までの間ONされる。
次いで、上大入賞口が閉状態に変換されてから0.1秒が経過して特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA12)が開始すると、第3ラウンド(3R)が開始して、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放(長開放)する。
第2ラウンドでの大入賞口開放中処理の終了(上大入賞口の閉状態への変換)から第3ラウンドでの大入賞口開放中処理の開始(下大入賞口の開状態への変換)までの間に、特図ゲーム処理におけるインターバル1中処理(ステップA13)とファンファーレ/インターバル2中処理(ステップA11)とが行われるが、本実施形態の場合、現在のラウンドが偶数ラウンドである場合に設定されるインターバル1時間は0.096秒(ステップA1006参照)であり、現在のラウンドが偶数ラウンドであるか否かにかかわらず設定されるインターバル2時間は0.004秒(ステップA1113参照)であるため、上大入賞口が閉状態に変換されてから0.1秒(=0.096秒+0.004秒)が経過した時点で下大入賞口が開状態に変換される。
上大入賞口の閉状態への変換とともに上大入賞口残存球有効タイマによる計時(すなわち、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の計時)が開始されるが、本実施形態の場合、上大入賞口残存球有効タイマ領域にセーブされる有効時間初期値は2.5秒(ステップA1005参照)である。したがって、上大入賞口が閉状態に変換されてから2.5秒が経過した時点で上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了する。
また、上大入賞口カウントスイッチ(上カウントスイッチ38a)の検出が有効である間にONされる特別電動役物2作動中信号は、上大入賞口が開状態に変換されてから上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の終了までの間ONされる。
そして、第3ラウンド以降は、第1ラウンドと同様の動作と第2ラウンドと同様の動作とを交互に行う。
すなわち、遊技制御装置100が、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)又は第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が閉状態に変換されてから所定時間(本実施形態の場合、2.5秒)が経過するまでを有効期間(大入賞口残存球処理期間)として設定する有効期間設定手段をなす。
また、遊技制御装置100が、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したか否かを判定する変換条件判定手段をなす。本実施形態では、第2特別変動入賞装置39が閉状態に変換された場合、すなわち、第2特別変動入賞装置39の開放時間(例えば、29秒または0.2秒)として設定された時間が経過した場合や、第2特別変動入賞装置39の開放時間として設定された時間が経過するまでに当該第2特別変動入賞装置39に上限数(例えば、9個)の遊技球が入賞した場合に、第1特別変動入賞装置38の開状態変換条件が成立したと判定する。
また、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された場合に、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態へと変換させるよう構成されている。
また、遊技制御装置100が、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したか否かを判定する変換条件判定手段をなす。本実施形態では、第1特別変動入賞装置38が閉状態に変換された場合、すなわち、第1特別変動入賞装置38の開放時間(例えば、29秒または0.2秒)として設定された時間が経過した場合や、第1特別変動入賞装置38の開放時間として設定された時間が経過するまでに当該第1特別変動入賞装置38に上限数(例えば、9個)の遊技球が入賞した場合に、第2特別変動入賞装置39の開状態変換条件が成立したと判定する。
また、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された場合に、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態へと変換させるよう構成されている。
図44は、他方の大入賞口(この例では上大入賞口)が短時間で閉鎖した場合の一例を説明するためのタイミングチャートである。
図44に示す例は、第2ラウンド(2R)において上大入賞口に1秒間で上限数(本実施形態の場合、9個)の遊技球が入賞した点、すなわち、第1ラウンド(1R)で開放した大入賞口(すなわち、下大入賞口)に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に、第2ラウンドで開放した大入賞口(すなわち、上大入賞口)に上限数の遊技球が入賞した点以外は、図43に示す例と同じである。したがって、主に異なる部分について説明する。
図44に示す例では、第2ラウンド(2R)で開放した大入賞口(すなわち、上大入賞口)に1秒間で上限数の遊技球が入賞しているため、第2ラウンドでの大入賞口開放中処理は1秒で終了している。したがって、通常は下大入賞口が閉状態に変換されてから2.5秒が経過した時点で下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が終了するところ、例外的に下大入賞口が閉状態に変換されてから1.3秒(=0.296秒(奇数ラウンド用(長閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間)+1秒(大入賞口開放中処理時間))が経過した時点で下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が強制終了(すなわち、下大入賞口残存球有効タイマ領域が0クリア(ステップA1103参照))されている。ここで、本実施形態において“大入賞口残存球処理期間を強制終了する”とは、残存球有効タイマが「0」でない状態で残存球有効タイマ領域を0クリアすることである。すなわち、本実施形態において“大入賞口残存球処理期間”とは、残存球有効タイマが「0」でない期間のことである。
すなわち、有効期間設定手段(遊技制御装置100)は、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の閉状態への変換時に当該第2変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を設定し、所定時間(本実施形態の場合、2.5秒)が経過する前に変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された場合には、当該所定時間の経過を待たずに当該設定した有効期間を終了(強制終了)させるよう構成されている。
そして、上大入賞口が閉状態に変換(すなわち、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が強制終了)されてから0.1秒(=0.096秒(偶数ラウンド用(短閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間))が経過した時点で、第3ラウンド(3R)が開始して、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放(長開放)する。これにより、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間と、下大入賞口の開放と、が被ることがないため、下大入賞口に入賞した遊技球を適切なラウンドで検出することが可能となるとともに、スムーズに大入賞口を変換させることが可能となる。
すなわち、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された時点から所定期間(インターバル期間。本実施形態の場合、0.1秒(=0.096秒(偶数ラウンド用(短閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間)))の経過後に、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態へと変換させるよう構成されている。
また、下大入賞口カウントスイッチ(下カウントスイッチ39a)の検出が有効である間にONされる特別電動役物1作動中信号は、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間を強制終了するインターバル1中処理(図37参照)の後に実行される大入賞口スイッチ監視処理(図13参照)のステップA219でOFFされるため、下大入賞口が閉状態に変換されてから1.396秒(=1.3秒(大入賞口残存球処理期間)+0.096秒(偶数ラウンド用(短閉鎖用)のインターバル1時間))が経過した時点でOFFされる。
したがって、下カウントスイッチ39aの検出が有効である期間(すなわち、特別電動役物1作動中信号のON期間)は、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が強制終了されない場合には「(下大入賞口が開放している期間)+(下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間)」となるが、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が強制終了された場合には「(下大入賞口が開放している期間)+(下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間)+(偶数ラウンド用(短閉鎖用)のインターバル1時間)」となる。
なお、図44に示す例では、第2ラウンドにおいて上大入賞口に1秒間で上限数の遊技球が入賞したため、第1ラウンドで開放した大入賞口(すなわち、下大入賞口)に対する大入賞口残存球処理期間が「1.3秒」になっているが、本実施形態の場合、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の長さT1は、上大入賞口の開放時間が2.2秒未満である場合に、当該開放時間に応じて0.3秒(=0.296秒(奇数ラウンド用(長閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間))<T1<2.5秒の範囲で適宜任意に変更され、当該開放時間が2.2秒以上である場合は、当該開放時間にかかわらずT1=2.5秒となる。また、本実施形態の場合、短開放用の大入賞口開放時間は0.2秒であるため、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に上大入賞口に上限数の遊技球が入賞した場合だけでなく、上大入賞口の開放が短開放である場合も、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に上大入賞口が閉鎖するため、下大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は強制終了される(すなわち、T1<2.5秒となる)。
無論、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間も強制終了可能である。すなわち、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に下大入賞口に上限数の遊技球が入賞した際には、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が強制終了(すなわち、上大入賞口残存球有効タイマ領域が0クリア(ステップA1102参照))される。
具体的には、本実施形態の場合、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間の長さT2は、下大入賞口の開放時間が2.4秒未満である場合に、当該開放時間に応じて0.1秒(=0.096秒(偶数ラウンド用(短閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間))<T2<2.5秒の範囲で適宜任意に変更され、当該開放時間が2.4秒以上である場合は、当該開放時間にかかわらずT2=2.5秒となる。また、本実施形態の場合、短開放用の大入賞口開放時間は0.2秒であるため、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に下大入賞口に上限数の遊技球が入賞した場合だけでなく、下大入賞口の開放が短開放である場合も、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間が経過する前に下大入賞口が閉鎖するため、上大入賞口に対する大入賞口残存球処理期間は強制終了される(すなわち、T2<2.5秒となる)。
すなわち、有効期間設定手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の閉状態への変換時に当該第1変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を設定し、所定時間(本実施形態の場合、2.5秒)が経過する前に変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された場合には、当該所定時間の経過を待たずに当該設定した有効期間を終了(強制終了)させるよう構成されている。
また、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された時点から所定期間(インターバル期間。本実施形態の場合、0.3秒(=0.296秒(奇数ラウンド用(長閉鎖用)のインターバル1時間)+0.004秒(インターバル2時間)))の経過後に、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態へと変換させるよう構成されている。
次に、演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311による制御処理は、主に図45に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図45に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行い(ステップC2)、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。
次いで、表示用データの生成を許可し(ステップC5)、乱数シードを設定して(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。
このメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。
次いで、演出操作部(演出ボタン25やタッチパネル29)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出操作部からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出操作部からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理(ステップC10)を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行う。
次いで、シナリオ設定処理(ステップC13)、モーション制御処理(ステップC14)を行う。
次いで、演出表示編集処理(ステップC15)を行い、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC16)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC17)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップC17で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC17;N)には、ステップC17の処理を繰り返して行う。
一方、ステップC17で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC17;Y)には、画面描画を指示する(ステップC18)。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC19)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC20)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC21)を行い、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップC12)の詳細について説明する。
図46に示すように、受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップC31)。
次いで、コマンド受信数が「0」でないか否かを判定する(ステップC32)。
ステップC32で、コマンド受信数が「0」であると判定した場合(ステップC32;N)には、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、ステップC32で、受信コマンド数が「0」でないと判定した場合(ステップC32;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC33)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC34)、コマンド読出インデックスを「0」〜「31」の範囲で+1更新し(ステップC35)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC36)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC36で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC36;N)には、ステップC34の処理に戻る。
一方、ステップC36で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC36;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC37)、受信コマンド解析処理(ステップC38)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC39)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC40)。
ステップC40で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC40;N)には、ステップC37の処理に戻る。
一方、ステップC40で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC40;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。
このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップC38)の詳細について説明する。
図47に示すように、受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離する(ステップC51)。
次いで、MODEは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC52)。
ステップC52で、MODEは正常範囲であると判定した場合(ステップC52;Y)には、ACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC53)。
ステップC53で、ACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC53;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC54)。
また、ステップC52で、MODEは正常範囲でないと判定した場合(ステップC52;N)、ステップC53で、ACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC53;N)、あるいは、ステップC54で、MOEDに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC54;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC54で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC54;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC55)。
ステップC55で、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC55;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC56)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC55で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC55;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC57)。
ステップC57で、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC57;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC58)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC57で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC57;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC59)。
ステップC59で、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC59;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC60)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC59で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC59;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC61)。
ステップC61で、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC61;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC62)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC61で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC61;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC63)。
ステップC63で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC63;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC64)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC63で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC63;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC65)。
ステップC65で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC65;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC66)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップC65で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC65;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC56)の詳細について説明する。
図48に示すように、変動系コマンド処理では、まず、特図変動表示ゲームの種別が未確定であるか否かを判定する(ステップC71)。当該判定によって、変動パターンコマンドの受信の前に停止図柄コマンドを受信できているかをチェックすることができる。停止図柄コマンドには特図変動表示ゲームの種別(特図1なのか特図2なのか)に関する情報が含まれているので、停止図柄コマンドを正常に受信できていれば、特図変動表示ゲームの種別が未確定でないと判定される。
ステップC71で、特図変動表示ゲームの種別が未確定であると判定した場合(ステップC71;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC71で、特図変動表示ゲームの種別が未確定でないと判定した場合(ステップC71;N)には、変動パターン対応図柄判定処理(ステップC72)を行う。この変動パターン対応図柄判定処理では、変動パターンコマンドに対し、停止図柄コマンドの種別(種類)が整合(合致)するか否かを判定する。これにより、例えば、当り変動の変動パターンコマンドと、はずれ図柄の停止図柄コマンドと、の組合せのように、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合には、変動しない(具体的には、飾り特図変動表示ゲームを行わない)ようにする。
ステップC72での判定の結果、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合しない場合(ステップC73;Y)には、変動系コマンド処理を終了する。
一方、ステップC72での判定の結果、変動パターンコマンドと停止図柄コマンドの種別とが整合する場合(ステップC73;N)には、変動演出設定処理(ステップC74)を行い、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
次に、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC74)の詳細について説明する。
図49に示すように、変動演出設定処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターン分類処理(ステップC81)を行い、予告情報領域を全クリアして(ステップC82)、前半変動中予告抽選処理(ステップC83)を行う。
次いで、ステップC81での分類の結果、変動パターンコマンドに基づく変動パターンは、リーチなし変動の変動パターンに大別されるか否かを判定する(ステップC84)。
ステップC84で、リーチなし変動の変動パターンに大別されると判定した場合(ステップC84;Y)には、ステップC86の処理に移行する。
一方、ステップC84で、リーチなし変動の変動パターンに大別されないと判定した場合(ステップC84;N)、すなわち変動パターンコマンドに基づく変動パターンがリーチあり変動の変動パターンである場合には、後半変動中予告抽選処理(ステップC85)を行って、ステップC86の処理に移行する。
ステップC86では、飾り停止図柄設定処理(ステップC86)を行い、その後、変動開始設定処理(ステップC87)を行って、変動演出設定処理を終了する。
〔前半変動中予告抽選処理〕
次に、上述の変動演出設定処理における前半変動中予告抽選処理(ステップC83)の詳細について説明する。
図50に示すように、前半変動中予告抽選処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する前半予告グループテーブル1を設定する(ステップC101)。
次いで、変動開始時予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理A(ステップC102)を行う。
ステップC102での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップC103;Y)には、変動開始時予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、ステップC105の処理に移行する。
一方、ステップC102での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップC103;N)には、ステップC102の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、変動開始時に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理A(ステップC104)を行い、選択した予告パターンに関する情報を変動開始時予告演出の通常演出情報として記憶して、ステップC105の処理に移行する。
ステップC105では、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する前半予告グループテーブル2を設定する(ステップC105)。
次いで、リーチ前予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理B(ステップC106)を行う。
ステップC106での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップC107;Y)には、リーチ前予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、前半変動中予告抽選処理を終了する。
一方、ステップC106での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップC107;N)には、ステップC106の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ前に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理B(ステップC108)を行い、選択した予告パターンに関する情報をリーチ前予告演出の通常演出情報として記憶して、前半変動中予告抽選処理を終了する。
〔後半変動中予告抽選処理〕
次に、上述の変動演出設定処理における後半変動中予告抽選処理(ステップC85)の詳細について説明する。
図51に示すように、後半変動中予告抽選処理において、演出制御装置300は、まず、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する後半予告グループテーブル1を設定する(ステップC111)。
次いで、リーチ中予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理C(ステップC112)を行う。
ステップC112での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップC113;Y)には、リーチ中予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、ステップC115の処理に移行する。
一方、ステップC112での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップC113;N)には、ステップC112の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ中に出現させる予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理C(ステップC114)を行い、選択した予告パターンに関する情報をリーチ中予告演出の通常演出情報として記憶して、ステップC115の処理に移行する。
ステップC115では、変動パターンの種類や演出モードなどに対応する後半予告グループテーブル2を設定する(ステップC115)。
次いで、リーチ後予告演出の予告グループを選択するための抽選を行う予告グループ抽選処理D(ステップC116)を行う。
ステップC116での抽選の結果、「予告なし」が選択された場合(ステップC117;Y)には、リーチ後予告演出の通常演出情報として「予告なし」に関する情報を記憶し、後半変動中予告抽選処理を終了する。
一方、ステップC116での抽選の結果、「予告なし」以外が選択された場合(ステップC117;N)には、ステップC116の抽選で選択された予告グループに含まれる通常予告パターンの中から、リーチ後に出現させる予定の予告パターンを選択するための抽選を行う予告詳細抽選処理D(ステップC118)を行い、選択した予告パターンに関する情報をリーチ後予告演出の通常演出情報として記憶して、後半変動中予告抽選処理を終了する。
なお、本実施形態では、前半変動中に2回の予告タイミング(変動開始時、リーチ前)があるとして、予告グループ抽選処理を2回行うよう構成したが、前半変動中の予告タイミングの数は、これに限定されるものではなく、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。また、予告グループ抽選処理の実行回数は、前半変動中の予告タイミングの数に応じて適宜任意に変更可能である。
同様に、本実施形態では、後半変動中に2回の予告タイミング(リーチ中、リーチ後)があるとして、予告グループ抽選処理を2回行うよう構成したが、後半変動中の予告タイミングの数は、これに限定されるものではなく、1回であってもよいし、3回以上であってもよい。また、予告グループ抽選処理の実行回数は、後半変動中の予告タイミングの数に応じて適宜任意に変更可能である。
また、図50の前半変動中予告抽選処理においては、予告グループ抽選処理を2回行い、先の予告グループ抽選処理(すなわち、予告グループ抽選処理A(ステップC102))で“変動開始時予告演出の予告グループ”を選択し、後の予告グループ抽選処理(すなわち、予告グループ抽選処理B(ステップC106))で“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択するよう構成したが、例えば、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択するよう構成することも可能である。
同様に、図51の後半変動中予告抽選処理においては、予告グループ抽選処理を2回行い、先の予告グループ抽選処理(すなわち、予告グループ抽選処理C(ステップC112))で“リーチ中予告演出の予告グループ”を選択し、後の予告グループ抽選処理(すなわち、予告グループ抽選処理D(ステップC116))で“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択するよう構成したが、例えば、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“リーチ中予告演出の予告グループ”および“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択するよう構成することも可能である。
さらに、前半変動中予告抽選処理および後半変動中予告抽選処理の代わりに、予告グループ抽選処理を1回だけ行い、その予告グループ抽選処理で、“変動開始時予告演出の予告グループ”、“リーチ前予告演出の予告グループ”、“リーチ中予告演出の予告グループ”、および“リーチ後予告演出の予告グループ”を選択する変動中予告抽選処理を行うよう構成することも可能である。
本実施形態のように、予告タイミング毎に抽選を行うことによって、少ないメモリ使用量でも多数の予告演出を実行することが可能となる。例えば、本実施形態のように2回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択する場合、その2回の抽選で使用する予告グループテーブルの記憶領域として“変動開始時予告演出の予告グループの個数”+“リーチ前予告演出の予告グループの個数”分の領域が必要である。これに対し、1回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”および“リーチ前予告演出の予告グループ”を選択する場合、その1回の抽選で“変動開始時予告演出の予告グループ”と“リーチ前予告演出の予告グループ”との複数の組合せを記憶する予告グループテーブルの中から一の組合せを選択することとなる。よって、その1回の抽選で使用する予告グループテーブルの記憶領域として“変動開始時予告演出の予告グループの個数”דリーチ前予告演出の予告グループの個数”分の領域が必要であり、予告タイミングの数や予告グループの数が多くなるにつれて、必要な領域が増えるので、メモリ使用量が多くなる。そのため、メモリ使用量を抑えるという観点からは、予告タイミング毎に予告グループ抽選処理を行うこと方が好ましい。
一方、1回の抽選で複数の予告グループを選択するよう構成することで、少ない抽選回数でも多数の予告演出を実行することが可能となる。すなわち、抽選回数を少なくするという観点からは、1回の予告グループ抽選処理で複数の予告グループを選択する方が好ましい。
〔シナリオ設定処理〕
次に、上述のメイン処理におけるシナリオ設定処理(ステップC13)の詳細について説明する。
図52に示すように、シナリオ設定処理では、まず、シナリオ管理領域0(シナリオレイヤー番号0)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC201)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC202)を実行する。ここで、「アドレス領域を準備し」とは、後の処理で当該アドレス領域に設定されているデータを読み取るために、当該アドレス領域自体のアドレスを準備することを意味する。
次いで、シナリオ管理領域1(シナリオレイヤー番号1)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC203)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC204)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域2(シナリオレイヤー番号2)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC205)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC206)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域3(シナリオレイヤー番号3)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC207)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC208)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域4(シナリオレイヤー番号4)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC209)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC210)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域5(シナリオレイヤー番号5)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC211)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC212)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域6(シナリオレイヤー番号6)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC213)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC214)を実行する。
次いで、シナリオ管理領域7(シナリオレイヤー番号7)に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域を準備し(ステップC215)、この準備に基づいてシナリオ解析処理(ステップC216)を実行して、シナリオ設定処理を終了する。
なお、本実施形態の場合、シナリオレイヤーは8個あり、シナリオレイヤー番号は0から7まである。そして、これら8個のシナリオレイヤーのうち、シナリオレイヤー0は主に背景を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー1は主にカットイン予告キャラクタを制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー2は主に左図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー3は主に右図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー4は主に中図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー5は主に保留を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー6は主に予告キャラクタを制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー7は主に第4図柄を制御するレイヤーである。
但し、この態様に限られない。例えば、本実施形態ではシナリオレイヤーの数を8個としているが、シナリオレイヤーの数はこれに限られない。特に背景や予告に使用するレイヤーは機種仕様により増減し、本実施形態ではなるべく少数に限定して説明している。また、各シナリオレイヤーの制御対象も本実施形態のものに限られず、各種割り振りが有り得る。例えば、シナリオレイヤー0は主に背景を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー1は主に左図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー2は主に右図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー3は主に中図柄を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー4は主に予告1を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー5は主に予告2を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー6は主に保留を制御するレイヤーであり、シナリオレイヤー7は主に第4図柄を制御するレイヤーであるという態様でもよい。
また、シナリオ管理領域のアドレス領域は、シナリオレイヤー毎に設けられており、制御するものがある場合には、対応するシナリオ管理領域X(X=0〜7の何れか)のアドレス領域にシナリオ管理領域のアドレスが保存されており、制御するものがない場合には、対応するシナリオ管理領域Xのアドレス領域の中はNULLに設定されている。例えば、客待ちのムービー中には保留の表示を行わないので、背景の領域(シナリオ管理領域0のアドレス領域)にはアドレス(シナリオ管理領域0のアドレス)が設定されているが、保留の領域(シナリオ管理領域6のアドレス領域)にはNULLが設定されている。
〔シナリオ解析処理〕
次に、上述のシナリオ設定処理におけるシナリオ解析処理(ステップC202,C204,C206,C208,C210,C212,C214,C216)の詳細について説明する。
図53および図54に示すように、シナリオ解析処理では、まず、brkの値(後述する処理の繰り返しに利用されるデータ)を0に設定し(ステップC221)、準備されているシナリオ管理領域Xのアドレス領域に設定されているデータ(シナリオ管理領域Xのアドレス、或いはNULL)のデータをロードする(ステップC222)。ここで、「準備されているシナリオ管理領域Xのアドレス領域」とは、例えば、当該シナリオ解析処理がシナリオ設定処理におけるステップC202で実行されている場合には、その直前のステップC201で準備されたアドレス領域(シナリオ管理領域0のアドレス領域)であり、当該シナリオ解析処理がシナリオ設定処理におけるステップC204で実行されている場合には、その直前のステップC203で準備されたアドレス領域(シナリオ管理領域1のアドレス領域)であり、他のケースも同様に直前のステップで準備されたものである。
次いで、ステップC222でロードしたアドレスのデータがNULLか判定し(ステップC223)、NULLならば(ステップC223;Y)、制御不要なのでシナリオ解析処理を終了し、NULLでなければ(ステップC223;N)、ステップC222でロードしたアドレスのシナリオ管理領域におけるシナリオ用タイマの値を読み取り、このシナリオ用タイマの値が0より小さいか判定する(ステップC224)。0より小さい場合(ステップC224;Y)には、異常なのでシナリオ解析処理を終了する。なお、シナリオ用タイマの値は、シナリオ制御データが設定される度に、まず0に設定されるが、0が下限であるので、0より小さい場合は異常と判定する。一方、0以上である場合(ステップC224;N)には、シナリオ用タイマの値が0でなければ、このシナリオ用タイマの値を−1更新する(ステップC225)。
そして、シナリオ用タイマの値が0より大きいか判定し(ステップC226)、0より大きい場合(ステップC226;Y)には、未だタイムアップしていないのでシナリオ解析処理を終了し、0以下である場合(ステップC226;N)には、ステップC227に進む。
これらステップC224〜C226によれば、ウェイト用のタイマ管理が行われる。すなわち、対象のシナリオ管理領域(ステップC222でロードしたアドレスのシナリオ管理領域)におけるシナリオ用タイマ領域に設定されたシナリオ用タイマの値に対応する時間だけ、対象のシナリオテーブル(対象のシナリオ管理領域におけるシナリオ用データテーブル領域に設定されたアドレスのシナリオテーブル)の制御進行を遅らせる動作が実現される。ここで、「シナリオテーブルの制御進行を遅らせる動作」とは、シナリオテーブルの進行にウェイトを掛ける(シナリオテーブルの次の行に進まずにそこで待つ。その時の演出をし続ける。)ことを意味する。例えば、図56の10行目(//9)では、定数ウェイトコードが設定されてウェイト時間値が(6)であるため、6フレームに相当する時間(本実施形態の場合、6/30秒間(1フレーム=1/30秒))この行にとどまり、当該時間経過後に次の行に進行するが、この動作が「シナリオテーブルの制御進行を遅らせる動作」に相当する。なお、シナリオテーブルにおいて、ウェイト時間値とウェイト時間値の間にあるコード(定数ウェイトコード等(PB(プッシュボタン)待ちコード含む)が設定された行と、次に定数ウェイトコード等が設定された行との間にある行のオペコード)は全て同時期に実行される。そして、ステップC225の更新によりシナリオ用タイマの値が0以下になると、シナリオ用タイマがタイムアップしたと判断されるため、対象のシナリオテーブルの制御処理を進行させるべく、ステップC226を経てステップC227に進む構成となっている。但し、対象のシナリオテーブルの制御処理(ステップC234以降)は、後述するPB有効時間のためのタイマ管理の処理の後に実行される。
すなわち、ステップC227に進むと、対象のPB用タイマの値(ステップC222でロードしたアドレスのシナリオ管理領域におけるPB用タイマ領域の値)を読み取り、このPB用タイマの値が0より大きいか判定し(ステップC227)、0より大きい場合(ステップC227;Y)には、タイムアップしていないのでステップC228に進み、0以下である場合(ステップC227;N)には、タイムアップしているのでステップC233に進む。
ステップC228に進むと、PB操作が検出されているか判定し(ステップC228)、PB操作が検出されている場合(ステップC228;Y)には、ステップC229に進み、PB操作が検出されていない場合(ステップC228;N)には、対象のPB用タイマの値を−1更新して(ステップC232)、ステップC233に進む。ここで、PB操作が検出されているか否かは、演出ボタン入力処理(ステップC9)においてPBに対する操作が検出されるとセットされるフラグ(PB操作フラグ)がセットされているか否かによって判定する。なお、本実施形態においてPBとは、演出ボタン25とタッチパネル29との一体化物(演出操作部)のことであり、演出操作部が備えるプッシュボタン(演出ボタン25)だけを指すものではない。
ステップC229に進むと、対象のPB用タイマのこの時点での値(すなわち、PBが押された時点におけるPB有効時間の残り時間)をPB演出加算時間として保存し(ステップC229)、次いで、対象のPB用タイマの値を「0」に設定して(ステップC230)、対象のシナリオ管理領域のPB検知フラグ領域にPB検知フラグをセットする(ステップC231)。これらステップC229〜C231では、PBが操作されたので、PB用タイマの残り時間をPB演出加算時間として記憶し、PB用タイマを0にリセットし、PBが操作されたことを示すPB検知フラグをシナリオ制御のためにシナリオ管理領域にセットしている。
そして、ステップC233に進むと、対象のPB用タイマの値が0より大きいか判定し(ステップC233)、0より大きい場合(ステップC233;Y)には、PB操作が検出されずタイムアップもしていないのでシナリオ解析処理を終了し、0以下である場合(ステップC233;N)には、PB操作がされたかタイムアップしたのでステップC234に進む。
ステップC227〜C233によれば、PB有効時間のためのタイマ管理が行われる。すなわち、対象のシナリオ管理領域(ステップC222でロードしたアドレスのシナリオ管理領域)におけるPB用タイマ領域に0より大きなPB用タイマの値が設定されている場合には、このPB用タイマの値に対応する時間だけ、対象のシナリオテーブル(対象のシナリオ管理領域におけるシナリオ用データテーブル領域に設定されたアドレスのシナリオテーブル)の制御進行を遅らせてPB有効時間を設ける動作が実現される。ここで、「シナリオテーブルの制御進行を遅らせてPB有効時間を設ける動作」とは、対象のPB用タイマの値が0になる(すなわち、PB用タイマがタイムアップする)か、或いはPBが操作されるまで、シナリオテーブルの進行にウェイトを掛ける(シナリオテーブルの次の行に進まずにそこで待つ。その時の演出をし続ける。)ことを意味する。例えば、図56の10行目(//9)では、定数ウェイトコードが設定されてウェイト時間値が(6)であるため、6フレームに相当する時間この行にとどまり、当該時間経過後に次の11行目に進行するが、この10行目による動作は前述したシナリオ用タイマによる「シナリオテーブルの制御進行を遅らせる動作」である。一方、例えば、PB待ち(PUSH)コードが設定されて有効時間値が(30)である場合には、PB待ち処理(ステップC256)でこの有効時間値(30)がPB用タイマに設定され、PB操作(具体的にはPUSH操作(押圧操作))が無ければ最大30フレームに相当する有効時間この行にとどまり、この有効時間内にPB操作(具体的にはPUSH操作(押圧操作))があれば即座に次の行に進行するが、このようにPB用タイマに設定される有効時間(PB有効時間)だけPBに対する操作を待つ動作が「シナリオテーブルの制御進行を遅らせてPB有効時間を設ける動作」に相当する。そして、PBに対する操作がないままにステップC232の更新によりPB用タイマの値が0以下になってPB用タイマがタイムアップするか、PB用タイマがタイムアップするまでのPB有効時間の間にPBが操作されると、ステップC232又はステップC229〜C231を経てステップC233に進み、この場合はステップC233の判定結果がNo(PB用タイマは0)になってステップC234に進む。
但し、PB用タイマ領域に設定されたPB用タイマの値が当初から0の場合には、ステップC227からステップC233に進み、さらにステップC233からステップC234に進んで即座に制御が進行する(この場合のPB有効時間は0(無し)となる)。なお、PB有効時間は予告演出等の場合において設けられるため、それ以外の場合にはPB用タイマ領域の値は0に設定されていてPB有効時間は設けられない。
次にステップC234以降では、対象のシナリオテーブルの制御処理が実行される。以下、これを説明する。
ステップC234に進むと、brkの値として0でない値が設定されるまで、ループ端である当該ステップC234からステップC273までの間の処理を繰り返し実行する。つまり、後方のループ端であるステップC273では、その時点のbrkの値を読み取って、brkの値が0であればステップC234に戻って次のステップC235から処理を繰り返す。
すなわち、ステップC234に進むと、まずステップC235〜C238を順次実行した後に、ステップC239に進む。
具体的には、まず、対象のシナリオ管理領域におけるシナリオ用データテーブル領域からシナリオテーブルのアドレスをロードする(ステップC235)。例えば、ステップアップ予告A時のシナリオレイヤー番号31の場合には、図56に示すシナリオテーブルのアドレスが、このステップC235でロードされ、ステップアップ予告A時のシナリオレイヤー番号32の場合には、図57に示すシナリオテーブルのアドレスが、このステップC235でロードされる。
次いで、ステップC235でロードしたアドレスによって指定されるシナリオテーブルの特定の行(指定行)のオペコードを取得する(ステップC236)。なお、シナリオテーブルは、例えば図56や図57に示すように、オペコードとオペランドのデータ(シナリオデータ)が各行に設定されたものである。例えば図56の場合、対象がシナリオ管理領域31(シナリオレイヤー番号31)であり指定行が1行目であると、最上段のシナリオレイヤー31の1行目のオペコードのデータである「モーション4登録コード」がステップC236で取得される。
次いで、ステップC236で取得したオペコードを上位ビットと下位ビットに分離し、準備する(ステップC237)。例えば、オペコードのデータが「51h」である場合、上位ビットである「5」と下位ビットである「1」とを分離してそれぞれ準備する。なお、オペコードの上位ビットと下位ビットには、それぞれ意味が持たせてある(但し、下位ビットには意味が無い場合がある)。例えば、「モーション1削除コード」である「51h」のうち、上位ビットである「5」はモーション削除を意味し、下位ビットである「1」は対象(この場合、モーション削除の対象)のモーションのレイヤーがモーション1であることを意味している。
次いで、ステップC235でロードしたアドレスによって指定されるシナリオテーブルの特定の行(指定行)のオペランドを取得し、準備する(ステップC238)。例えば図56の場合、対象がシナリオ管理領域31(シナリオレイヤー番号31)であり指定行が1行目であると、最上段のシナリオレイヤー31の1行目のオペランドのデータである「モーションインデックスNo.(1)」をステップC238で取得し、準備する。
その後、ステップC239に進むと、準備したオペコード上位データ(ステップC237で分離して準備したデータ、以下同様)を判定し、モーション登録を指令するデータ(モーション登録コード)である場合(ステップC239;Y)には、モーション登録処理(ステップC251)を実行した後にステップC271に進み、モーション登録を指令するデータでない場合(ステップC239;N)には、ステップC240に進む。
ステップC240に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、モーション削除を指令するデータ(モーション削除コード)である場合(ステップC240;Y)には、モーション削除処理(ステップC252)を実行した後にステップC271に進み、モーション削除を指令するデータでない場合(ステップC240;N)には、ステップC241に進む。
ステップC241に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、モーション継続を指令するデータ(モーション継続コード)である場合(ステップC241;Y)には、モーション継続処理(ステップC253)を実行した後にステップC271に進み、モーション継続を指令するデータでない場合(ステップC241;N)には、ステップC242に進む。
ステップC242に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、定数ウェイトを指令するデータ(定数ウェイトコード)である場合(ステップC242;Y)には、定数ウェイト処理(ステップC254)を実行した後にステップC271に進み、定数ウェイトを指令するデータでない場合(ステップC242;N)には、ステップC243に進む。
ステップC243に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、可変ウェイトを指令するデータ(可変ウェイトコード)である場合(ステップC243;Y)には、可変ウェイト処理(ステップC255)を実行した後にステップC271に進み、可変ウェイトを指令するデータでない場合(ステップC243;N)には、ステップC244に進む。
ステップC244に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、PB待ちを指令するデータ(PB待ちコード)である場合(ステップC244;Y)には、PB待ち処理(ステップC256)を実行した後にステップC271に進み、PB待ちを指令するデータでない場合(ステップC244;N)には、ステップC245に進む。
ステップC245に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、PB判定分岐を指令するデータ(PB判定分岐コード)である場合(ステップC245;Y)には、PB判定分岐処理(ステップC257)を実行した後にステップC271に進み、PB判定分岐を指令するデータでない場合(ステップC245;N)には、ステップC246に進む。
ステップC246に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、図柄停止を指令するデータ(停止図柄setコード)である場合(ステップC246;Y)には、図柄停止処理(ステップC258)を実行した後にステップC271に進み、図柄停止を指令するデータでない場合(ステップC246;N)には、ステップC247に進む。
ステップC247に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、図柄逆算差替を指令するデータ(図柄逆算差替コード)である場合(ステップC247;Y)には、図柄逆算差替処理(ステップC259)を実行した後にステップC271に進み、図柄逆算差替を指令するデータでない場合(ステップC247;N)には、ステップC248に進む。
ステップC248に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、変動シナリオ切替を指令するデータ(変動シナリオ切替コード)である場合(ステップC248;Y)には、変動シナリオ切替処理(ステップC260)を実行した後にステップC271に進み、変動シナリオ切替を指令するデータでない場合(ステップC248;N)には、ステップC249に進む。
ステップC249に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、繰り返しを指令するデータ(繰返しコード)である場合(ステップC249;Y)には、繰り返し処理(ステップC261)を実行した後にステップC271に進み、繰り返しを指令するデータでない場合(ステップC249;N)には、ステップC250に進む。
ステップC250に進むと、準備したオペコード上位データを判定し、終了を指令するデータ(終了コード)である場合(ステップC250;Y)には、終了処理(ステップC262)を実行した後にステップC271に進み、終了を指令するデータでない場合(ステップC250;N)には、図示省略した他のステップに進む。なお、図示省略した他のステップ(図54において波線で示した箇所にあるステップ)は、ステップC239〜C262と同様に、準備したオペコード上位データの内容を判定し、その判定結果が他の種類のデータ(コード)である場合に対応する処理を実行してステップC271に進むというもので、準備したオペコード上位データが何れの種類のデータ(コード)にも該当しない場合にはシナリオ解析処理を終了する構成となっている。
そして、ステップC271に進むと、対象のシナリオレイヤー番号に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域に、この時点で設定されているデータを読み取り、このデータがNULLか判定し(ステップC271)、NULLならば(ステップC271;Y)、brkの値を1に設定して(ステップC272)、ステップC273に進み、NULLでなければ(ステップC271;N)、ステップC272を実行しないでステップC273に進む。
ステップC273に進むと、前述したように、その時点のbrkの値を読み取って、brkの値が0であればステップC234に戻って次のステップC235から処理を繰り返し、brkの値が0でない場合にはシナリオ解析処理を終了してリターンする。
このため、ステップC251〜C262等の何れかの処理において、brkの値が0でない値に設定されるか、或いは、対象のシナリオレイヤー番号に対応するシナリオ管理領域のアドレス領域にNULLが設定されると、ステップC234とC273をループ端とするループ処理を終了してリターンすることになる。そして、このようにして当該ループ処理を終了するまでは、シナリオ管理領域におけるシナリオ用データテーブル領域のアドレス(シナリオテーブルとその行を指定するアドレス)が適宜変更されて上記ループ処理が繰り返されて一連の演出の制御が実行される。
なお、上記のサブルーチン群(ステップC251〜C262)は一例であり、機種の仕様次第で変わる。
ここで、本実施形態の遊技機10が特徴とする予告演出(特に並行予告演出)について説明する。
図55は、本実施形態における予告演出を説明するための図である。
予告演出とは、ゲームの結果等を予告(報知、示唆)する演出のことである。本実施形態の場合、予告演出を、図55に示すように、変動開始時と、リーチ前と、リーチ中(Nリーチ(ノーマルリーチ)開始時、SPリーチ(スペシャルリーチ)発展時)と、リーチ後と、の4つのタイミングで実行するよう構成されている。
変動開始時に実行する予告演出(変動開始時予告演出)の予告パターン(シナリオテーブル)は、図55に示すように、「前半予告グループ1」の中から選択される。
具体的には、本実施形態の場合、前半変動中予告抽選処理(図50参照)の予告グループ抽選処理A(ステップC102)において、変動開始時予告演出の予告グループとして「前半予告グループ1」に属する予告グループ(「背景チェンジ予告」、「ステップアップ予告A」、「ステップアップ予告B」)および「予告なし」の中から何れか1つが選択される。
そして、予告グループ抽選処理Aで「予告なし」以外が選択された場合には、前半変動中予告抽選処理(図50参照)の予告詳細抽選処理A(ステップC104)において、変動開始時予告演出の予告パターンとして予告グループ抽選処理Aで選択された予告グループに属する予告パターン(シナリオテーブル)の中から何れか1つが選択される。例えば、予告グループ抽選処理Aで「背景チェンジ予告」が選択された場合には、「シナリオテーブル1:枯れ木」、「シナリオテーブル2:青葉」、「シナリオテーブル3:桜満開」、および「シナリオテーブル4:桜吹雪」の中から何れか1つが選択される。
リーチ前に実行する予告演出(リーチ前予告演出)の予告パターン(シナリオテーブル)は、図55に示すように、「前半予告グループ2」の中から選択される。
具体的には、本実施形態の場合、前半変動中予告抽選処理(図50参照)の予告グループ抽選処理B(ステップC106)において、リーチ前予告演出の予告グループとして「前半予告グループ2」に属する予告グループおよび「予告なし」の中から何れか1つが選択される。
そして、予告グループ抽選処理Bで「予告なし」以外が選択された場合には、前半変動中予告抽選処理(図50参照)の予告詳細抽選処理B(ステップC108)において、リーチ前予告演出の予告パターンとして予告グループ抽選処理Bで選択された予告グループに属する予告パターン(シナリオテーブル)の中から何れか1つが選択される。
リーチ中に実行する予告演出(リーチ中予告演出)の予告パターン(シナリオテーブル)は、図55に示すように、「後半予告グループ1」の中から選択される。
具体的には、本実施形態の場合、後半変動中予告抽選処理(図51参照)の予告グループ抽選処理C(ステップC112)において、リーチ中予告演出の予告グループとして「後半予告グループ1」に属する予告グループ(「群予告」、「タイトル予告」、「役物動作予告」)および「予告なし」の中から何れか1つが選択される。
そして、予告グループ抽選処理Cで「予告なし」以外が選択された場合には、後半変動中予告抽選処理(図51参照)の予告詳細抽選処理C(ステップC114)において、リーチ中予告演出の予告パターンとして予告グループ抽選処理Cで選択された予告グループに属する予告パターン(シナリオテーブル)の中から何れか1つが選択される。例えば、予告グループ抽選処理Cで「群予告」が選択された場合には、「シナリオテーブル1:青葉群」、「シナリオテーブル2:桃色花弁群」、「シナリオテーブル3:赤色花弁群」、および「シナリオテーブル4:虹色花弁群」の中から何れか1つが選択される。
なお、リーチ中予告演出は、Nリーチ開始時に実行され、当該リーチがSPリーチに発展する場合には、SPリーチ発展時にも実行される。
リーチ後に実行する予告演出(リーチ後予告演出)の予告パターン(シナリオテーブル)は、図55に示すように、「後半予告グループ2」の中から選択される。
具体的には、本実施形態の場合、後半変動中予告抽選処理(図51参照)の予告グループ抽選処理D(ステップC116)において、リーチ後予告演出の予告グループとして「後半予告グループ2」に属する予告グループおよび「予告なし」の中から何れか1つが選択される。
そして、予告グループ抽選処理Dで「予告なし」以外が選択された場合には、後半変動中予告抽選処理(図51参照)の予告詳細抽選処理D(ステップC118)において、リーチ後予告演出の予告パターンとして予告グループ抽選処理Dで選択された予告グループに属する予告パターン(シナリオテーブル)の中から何れか1つが選択される。
本実施形態では、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告A」または「ステップアップ予告B」が選択された場合に、擬似連演出(1つの特図始動記憶に基づく1回の飾り特図変動表示ゲームにおいて複数の識別情報を所定期間変動表示する単位変動表示を1回以上行う演出)の発生を予告(示唆)する擬似連予告演出と、リーチ演出の発生を予告(示唆)するリーチ予告演出と、を並行して行う並行予告演出を実行するよう構成されている。
具体的には、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告A」が選択された場合には、予告パターンとして「シナリオテーブル2:SU2予告」、「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」、および「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」のうちの何れかが選択された際に、擬似連予告演出とリーチ予告演出とを並行して行う並行予告演出を実行するよう構成されている。
また、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告B」が選択された場合には、選択された予告パターンにかかわらず、擬似連予告演出とリーチ予告演出とを並行して行う並行予告演出を実行するよう構成されている。
擬似連予告演出とリーチ予告演出とを並行して実行しない遊技機においては、リーチ予告演出が実行されると擬似連演出の発生が否定され、擬似連予告演出が実行されるとリーチ演出の発生が否定されてしまう。したがって、例えばリーチ演出が発生した際よりも擬似連演出が発生した際の方がゲームの結果が特別結果(大当り)となる期待度が高い場合、このような遊技機では、リーチ予告演出が実行された時点で、期待度のより高い擬似連予告演出が発生しないことが分かるため、興趣が低下してしまうことがあった。また、リーチ演出が発生した際よりも擬似連演出が発生した際の方がゲームの結果が特別結果となる期待度が高い場合、リーチ予告演出が成功する(すなわち、リーチ予告演出の後にリーチ演出が発生する)頻度よりも、擬似連予告演出が成功する(すなわち、擬似連予告演出の後に擬似連演出が発生する)頻度の方が低く設定されていることが多いため、予告演出(擬似連予告演出+リーチ予告演出)の成功頻度が低くなり、予告演出に対する興趣が低下してしまうことがあった。
これに対し、本実施形態の場合、擬似連予告演出とリーチ予告演出とを並行して行う並行予告演出を実行可能であるため、擬似連予告演出およびリーチ予告演出のうち期待度のより低い予告演出が実行された時点で興趣が低下してしまうことを抑制することが可能となる。また、一方の予告演出が成功する頻度よりも、他方の予告演出が成功する頻度の方が低く設定されているような場合でも、これらの予告演出が並行して実行されるため、並行して実行されない場合よりも予告演出(擬似連予告演出+リーチ予告演出)の成功頻度が高くなり、予告演出に対する興趣の低下を抑制することが可能となる。
すなわち、演出制御装置300が、第1の事象(本実施形態の場合、擬似連演出)の発生を予告する第1予告演出(本実施形態の場合、擬似連予告演出)と、当該第1の事象とは異なる第2の事象(本実施形態の場合、リーチ演出)の発生を予告する第2予告演出(本実施形態の場合、リーチ予告演出)と、を並行して行う並行予告演出を実行する予告演出実行手段をなす。
なお、第1の事象は擬似連演出に限定されるものではなく、また、第2の事象はリーチ演出に限定されるものではない。第1の事象や第2の事象は、適宜任意に変更可能であり、例えば、その他の演出(例えば、確変潜伏演出、役物動作演出等)であってもよいし、ゲームの結果であってもよい。
以下、図56〜図63を用いて並行予告演出について説明する。
図56および図57は、本実施形態においてステップアップ予告A時に使用するシナリオテーブルの一例を示す図である。具体的には、図56は、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告A」が選択された場合であって、予告パターンとして「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」が選択された場合に設定される予告パターン(シナリオテーブル)であり、図57は、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告A」が選択された場合であって、予告パターンとして「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」が選択された場合に設定される予告パターン(シナリオテーブル)である。
また、図58および図59は、本実施形態における予告演出(ステップアップ予告A)の一例を示す図である。
演出制御装置300は、図58(a)に示すように、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを開始してから所定時間が経過すると、ステップアップ予告演出を開始する。具体的には、図56および図57に示すように、まず、特別結果(大当り)となる期待度を予告(示唆)する期待度示唆画像を表示して(「//0:SU1モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//1:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(b)に示すように、表示装置41の中変動表示領域に期待度示唆画像が表示される。
そして、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル1:SU1予告」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続せずに、例えば図58(c)に示すように、期待度示唆画像の表示態様を変化させた後、図柄確定(はずれ)演出またはリーチ演出を実行する。
一方、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル2:SU2予告」、「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」、または「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続する。具体的には、図56および図57に示すように、擬似連演出の発生を予告する第1擬似連予告画像の表示(「//2:SU2擬似連領域モーション登録」)と、リーチ演出の発生を予告する第1リーチ予告画像の表示(「//3:SU2リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//4:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(d)に示すように、表示装置41の左変動表示領域および右変動表示領域にそれぞれ第1擬似連予告画像および第1リーチ予告画像が表示されて、並行予告演出が開始される。
そして、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル2:SU2予告」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続せずに、例えば図58(e)に示すように、期待度示唆画像の表示態様を変化させた後、図柄確定(はずれ)演出、リーチ演出、または擬似連演出を実行する。
一方、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」が選択された場合には、図56に示すように、第1擬似連予告画像の表示態様の変更(「//5:SU2擬似連領域モーション削除」、「//7:SU3擬似連領域モーション登録」)と、第1リーチ予告画像の表示態様の変更(「//6:SU2リーチ予告領域モーション削除」、「//8:SU3リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//9:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(f)に示すように、第1擬似連予告画像および第1リーチ予告画像の色が変化する。
次いで、図56に示すように、第1擬似連予告画像の表示態様を変更して(「//10:SU3擬似連領域モーション削除」、「//11:擬似連領域選択モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//12:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(f)に示すように、第1擬似連予告画像が太枠で囲まれる。
次いで、図56に示すように、期待度示唆画像の削除(「//13:SU1モーション削除」)と、第1リーチ予告画像の削除(「//14:SU3リーチ予告領域モーション登録」)と、第1擬似連予告画像の削除(「//15:擬似連領域選択モーション削除」)と、を行い、擬似連演出の発生確定を予告(報知)する第2擬似連予告画像を表示して(「//16:擬似連領域確定モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//17:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図59(a)に示すように、期待度示唆画像、第1リーチ予告画像、および第1擬似連予告画像が消えるとともに第2擬似連予告画像が表示されて、擬似連確定演出が実行される。
次いで、図56に示すように、第2擬似連予告画像を削除して(「//18:擬似連領域確定モーション削除」)、ステップアップ予告演出を終了する(「//19:終了」)。これにより、図59(b),(c)に示すように、第2擬似連予告画像が消えて並行予告演出が終了し、擬似連演出に移行する。
また、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」が選択された場合には、図57に示すように、第1擬似連予告画像の表示態様の変更(「//5:SU2擬似連領域モーション削除」、「//7:SU3擬似連領域モーション登録」)と、第1リーチ予告画像の表示態様の変更(「//6:SU2リーチ予告領域モーション削除」、「//8:SU3リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//9:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(g)に示すように、第1擬似連予告画像および第1リーチ予告画像の色が変化する。
次いで、図57に示すように、第1リーチ予告画像の表示態様を変更して(「//10:SU3リーチ予告領域モーション削除」、「//11:リーチ予告領域選択モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//12:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図58(g)に示すように、第1リーチ予告画像が太枠で囲まれる。
次いで、図57に示すように、期待度示唆画像の削除(「//13:SU1モーション削除」)と、第1擬似連予告画像の削除(「//14:SU3擬似連領域モーション登録」)と、第1リーチ予告画像の削除(「//15:リーチ予告領域選択モーション削除」)と、を行い、リーチ演出の発生確定を予告(報知)する第2リーチ予告画像を表示して(「//16:リーチ予告領域確定モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//17:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図59(d)に示すように、期待度示唆画像、第1リーチ予告画像、および第1擬似連予告画像が消えるとともに第2リーチ予告画像が表示されて、リーチ確定演出が実行される。
次いで、図57に示すように、第2リーチ予告画像を削除し(「//18:リーチ予告領域確定モーション削除」)、リーチ表示を表示して(「//19:リーチ表示モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//20:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図59(e)に示すように、第2リーチ予告画像が消えて並行予告演出が終了し、リーチ表示(この例では「リーチ」という文字)が表示される。
次いで、図57に示すように、リーチ表示を削除して(「//21:リーチ表示モーション削除」)、ステップアップ予告演出を終了する(「//22:終了」)。これにより、図59(f)に示すように、リーチ表示が消えて、リーチ演出に移行する。
図60は、本実施形態においてステップアップ予告B時に使用するシナリオテーブルの一例を示す図である。具体的には、図60は、変動開始時予告演出の予告グループとして「ステップアップ予告B」が選択された場合であって、予告パターンとして「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」が選択された場合に設定される予告パターン(シナリオテーブル)である。
また、図61は、本実施形態における予告演出(ステップアップ予告B)の一例を示す図である。
演出制御装置300は、図61(a)に示すように、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを開始してから所定時間が経過すると、ステップアップ予告演出を開始する。具体的には、図60に示すように、まず、特別結果(大当り)となる期待度を予告する期待度示唆画像の表示(「//0:SU1モーション登録」)と、擬似連演出の発生を予告する第1擬似連予告画像の表示(「//1:SU1擬似連領域モーション登録」)と、リーチ演出の発生を予告する第1リーチ予告画像の表示(「//2:SU1リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//3:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図61(b)に示すように、表示装置41の中変動表示領域、左変動表示領域、および右変動表示領域にそれぞれ期待度示唆画像、第1擬似連予告画像、および第1リーチ予告画像が表示されて、並行予告演出が開始される。
そして、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル1:SU1予告」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続せずに、例えば図61(c)に示すように、期待度示唆画像、第1擬似連予告画像、および第1リーチ予告画像の表示態様を変化させた後、図柄確定(はずれ)演出、リーチ演出、または擬似連演出を実行する。
一方、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル2:SU2予告」、「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」、または「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続する。具体的には、図60に示すように、期待度示唆画像の表示態様の変更(「//4:SU1モーション削除」、「//7:SU2モーション登録」)と、第1擬似連予告画像の表示態様の変更(「//5:SU1擬似連領域モーション削除」、「//8:SU2擬似連領域モーション登録」)と、第1リーチ予告画像の表示態様の変更(「//6:SU1リーチ予告領域モーション削除」、「//9:SU2リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//10:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図61(d)に示すように、期待度示唆画像内、第1擬似連予告画像内、および第1リーチ予告画像内の文字が変化する。
そして、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル2:SU2予告」が選択された場合には、ステップアップ予告演出を継続せずに、例えば図61(e)に示すように、期待度示唆画像、第1擬似連予告画像、および第1リーチ予告画像の表示態様を変化させた後、図柄確定(はずれ)演出、リーチ演出、または擬似連演出を実行する。
一方、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル3:SU3予告(擬似連予告)」が選択された場合には、図60に示すように、期待度示唆画像の表示態様の変更(「//11:SU2モーション削除」、「//14:SU3モーション登録」)と、第1擬似連予告画像の表示態様の変更(「//12:SU2擬似連領域モーション削除」、「//15:SU3擬似連領域モーション登録」)と、第1リーチ予告画像の表示態様の変更(「//13:SU2リーチ予告領域モーション削除」、「//16:SU3リーチ予告領域モーション登録」)と、を行って、ウェイト時間値(6)を設定する(「//17:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図61(f)に示すように、期待度示唆画像内、第1擬似連予告画像内、および第1リーチ予告画像内の文字が変化するとともに、第1擬似連予告画像および第1リーチ予告画像の色が変化する。
次いで、図60に示すように、第1擬似連予告画像の表示態様を変更して(「//18:SU3擬似連領域モーション削除」、「//19:擬似連領域選択モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//20:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、図61(f)に示すように、第1擬似連予告画像が太枠で囲まれる。
次いで、図60に示すように、期待度示唆画像の削除(「//21:SU3モーション削除」)と、第1リーチ予告画像の削除(「//22:SU3リーチ予告領域モーション登録」)と、第1擬似連予告画像の削除(「//23:擬似連領域選択モーション削除」)と、を行い、擬似連演出の発生確定を予告する第2擬似連予告画像を表示して(「//24:擬似連領域確定モーション登録」)、ウェイト時間値(6)を設定する(「//25:ウェイト(6フレーム)」)。これにより、期待度示唆画像、第1リーチ予告画像、および第1擬似連予告画像が消えるとともに第2擬似連予告画像が表示されて、擬似連確定演出が実行される。
次いで、図60に示すように、第2擬似連予告画像を削除して(「//26:擬似連領域確定モーション削除」)、ステップアップ予告演出を終了する(「//27:終了」)。これにより、第2擬似連予告画像が消えて並行予告演出が終了し、擬似連演出に移行する。
また、変動開始時予告演出の予告パターンとして「シナリオテーブル4:SU3予告(リーチ予告)」が選択された場合には、期待度示唆画像の表示態様の変更と、第1擬似連予告画像の表示態様の変更と、第1リーチ予告画像の表示態様の変更と、を行って、ウェイト時間値を設定する。これにより、図61(g)に示すように、期待度示唆画像内、第1擬似連予告画像内、および第1リーチ予告画像内の文字が変化するとともに、第1擬似連予告画像および第1リーチ予告画像の色が変化する。
次いで、第1リーチ予告画像の表示態様を変更して、ウェイト時間値を設定する。これにより、図61(g)に示すように、第1リーチ予告画像が太枠で囲まれる。
次いで、期待度示唆画像の削除と、第1擬似連予告画像の削除と、第1リーチ予告画像の削除と、を行い、リーチ演出の発生確定を予告する第2リーチ予告画像を表示して、ウェイト時間値を設定する。これにより、期待度示唆画像、第1リーチ予告画像、および第1擬似連予告画像が消えるとともに第2リーチ予告画像が表示されて、リーチ確定演出が実行される。
次いで、第2リーチ予告画像を削除し、リーチ表示を表示して、ウェイト時間値を設定する。これにより、第2リーチ予告画像が消えて並行予告演出が終了し、リーチ表示が表示される。
次いで、リーチ表示を削除して、ステップアップ予告演出を終了する。これにより、リーチ表示が消えて、リーチ演出に移行する。
すなわち、演出制御装置300が、予告演出実行手段(演出制御装置300)によって並行して実行された第1予告演出(本実施形態の場合、擬似連予告演出)及び第2予告演出(本実施形態の場合、リーチ予告演出)のうち何れかを選択する予告演出選択手段をなす。
また、演出制御装置300が、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって選択された予告演出に対応する事象を発生させる事象発生手段をなす。本実施形態の場合、選択された予告演出が擬似連予告演出の場合には、擬似連演出を発生させ、選択された予告演出がリーチ予告演出の場合には、リーチ演出を発生させる。
また、予告演出実行手段(演出制御装置300)は、並行予告演出として、所定の予告演出画像を表示装置41に表示し、当該予告演出画像の表示態様を所定のタイミングで変化させる演出を実行可能である。
予告演出画像は、第1の事象の発生を予告する第1予告演出画像(本実施形態の場合、擬似連予告画像(第1擬似連予告画像、第2擬似連予告画像))と、第2の事象の発生を予告する第2予告演出画像(本実施形態の場合、リーチ予告画像(第1リーチ予告画像、第2リーチ予告画像))と、を含む。
そして、本実施形態の場合、「ステップアップ予告A」が選択された場合には、「ステップ2(SU2)」から「ステップ3(SU3)」へとステップアップするタイミングと、「ステップ3」から「確定演出(擬似連確定演出、リーチ確定演出)」へと移行するタイミングと、に予告演出画像の表示態様が変化する。
また、「ステップアップ予告B」が選択された場合には、「ステップ1(SU1)」から「ステップ2(SU2)」へとステップアップするタイミングと、「ステップ2」から「ステップ3(SU3)」へとステップアップするタイミングと、「ステップ3」から「確定演出(擬似連確定演出、リーチ確定演出)」へと移行するタイミングと、に予告演出画像の表示態様が変化する。
また、予告演出実行手段(演出制御装置300)は、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって第1予告演出(本実施形態の場合、擬似連予告演出)が選択された場合には、第1予告演出画像(本実施形態の場合、擬似連予告画像)の表示態様を、第2予告演出画像(本実施形態の場合、リーチ予告画像)の表示態様よりも多くのタイミングで変化させ、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって第2予告演出(本実施形態の場合、リーチ予告演出)が選択された場合には、第2予告演出画像の表示態様を、第1予告演出画像の表示態様よりも多くのタイミングで変化させる。
具体的には、本実施形態の場合、擬似連予告演出が選択された場合には、擬似連確定演出に移行する際、リーチ予告画像は変化せずに(すなわち、第1リーチ予告画像から第2リーチ予告画像に変化せずに)消えるが、擬似連予告画像は変化する(すなわち、第1擬似連予告画像から第2擬似連予告画像に変化する)。したがって、擬似連予告演出が選択された場合、擬似連予告画像の表示態様は、リーチ予告画像の表示態様よりも多くのタイミングで変化しているため、どちらの予告演出が選択されたのかが分かりやすい。
また、リーチ予告演出が選択された場合には、リーチ確定演出に移行する際、擬似連予告画像は変化せずに(すなわち、第1擬似連予告画像から第2擬似連予告画像に変化せずに)消えるが、リーチ予告画像は変化する(すなわち、第1リーチ予告画像から第2リーチ予告画像に変化する)。したがって、リーチ予告演出が選択された場合、リーチ予告画像の表示態様は、擬似連予告画像の表示態様よりも多くのタイミングで変化しているため、どちらの予告演出が選択されたのかが分かりやすい。
本実施形態の場合、ステップアップ予告Aで出現する期待度示唆画像は、図62(a)に示すように、当該画像の色によって大当り期待度を予告(示唆)するようになっている。
なお、図58に示すように、「ステップ1(SU1)」で出現した期待度示唆画像の色によって大当り期待度を予告するように構成することも可能であるし、ステップアップ時(すなわち、「ステップ1」から「ステップ2(SU2)」へとステップアップするときや、「ステップ2」から「ステップ3(SU3)」へとステップアップするとき)に、期待度示唆画像の色を変化させて、最終的な期待度示唆画像の色によって大当り期待度を予告するように構成することも可能である。
また、期待度示唆画像内に、残りのステップアップ回数を報知する文字(例えば、「あと1回!」等)を表示するようにしてもよい。これにより、期待度示唆画像によって、大当り期待度を予告することができるだけでなく、残りのステップアップ回数も報知することが可能となる。
また、本実施形態の場合、ステップアップ予告Bで出現する期待度示唆画像は、図62(b)に示すように、当該画像内の文字によって大当り期待度を予告するようになっている。
なお、「ステップ1(SU1)」で出現した期待度示唆画像内の文字によって大当り期待度を予告するように構成することも可能であるし、図61に示すように、ステップアップ時に、期待度示唆画像内の文字を変化させて、最終的な期待度示唆画像内の文字(図61の場合「熱!」)によって大当り期待度を報知するように構成することも可能である。
また、期待度示唆画像内に、残りのステップアップ回数を報知する文字を表示するようにしてもよい。
図63は、本実施形態の遊技機10における、ステップアップ予告演出中の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。
特図変動表示ゲーム(すなわち、特図1表示器51または特図2表示器52における特別図柄を変動表示させる特図変動表示ゲームと、表示装置41における装飾図柄を変動表示させる飾り特図変動表示ゲーム)の開始から所定時間が経過すると、ステップアップ予告演出が開始される。
ステップアップ予告A(SU予告A)が選択された場合、「ステップ1」の段階では、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)のみに画像が表示される。本実施形態の場合、中変動表示領域に期待度示唆画像が表示され、この期待度示唆画像の表示態様は、ステップアップしても、変化しないようになっている。
次いで、「ステップ1」から「ステップ2」へとステップアップするタイミングで、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に擬似連予告画像(具体的には、第1擬似連予告画像)が表示されるとともに、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)にリーチ予告画像(具体的には、第1リーチ予告画像)が表示される。
次いで、「ステップ2」から「ステップ3」へとステップアップするタイミングで、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されている擬似連予告画像の表示態様と、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されているリーチ予告画像の表示態様と、が変化する。
次いで、擬似連演出またはリーチ演出の発生を予告(報知)する示唆内容報知が行われる。
具体的には、擬似連演出の発生を予告する場合には、図63に示すように、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されていた期待度示唆画像と、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されていたリーチ予告画像と、が消去されて、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されていた擬似連予告画像の表示態様が変化(具体的には、第1擬似連予告画像から第2擬似連予告画像へと変化)する。これにより、擬似連演出の発生確定を予告する第2擬似連予告画像の表示(示唆内容報知)が行われて、擬似連演出に移行する。
また、リーチ演出の発生を予告する場合には、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されていた期待度示唆画像と、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されていた擬似連予告画像と、が消去されて、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されていたリーチ予告画像の表示態様が変化(具体的には、第1リーチ予告画像から第2リーチ予告画像へと変化)する。これにより、リーチ演出の発生確定を予告する第2リーチ予告画像の表示(示唆内容報知)が行われて、リーチ演出に移行する。
また、ステップアップ予告B(SU予告B)が選択された場合には、「ステップ1」の段階で、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に期待度示唆画像が表示され、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に擬似連予告画像(具体的には、第1擬似連予告画像)が表示され、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)にリーチ予告画像(具体的には、第1リーチ予告画像)が表示される。
次いで、「ステップ1」から「ステップ2」へとステップアップするタイミングで、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されている期待度示唆画像の表示態様と、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されている擬似連予告画像の表示態様と、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されているリーチ予告画像の表示態様と、が変化する。
次いで、「ステップ2」から「ステップ3」へとステップアップするタイミングで、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されている期待度示唆画像の表示態様と、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されている擬似連予告画像の表示態様と、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されているリーチ予告画像の表示態様と、が変化する。
次いで、擬似連演出またはリーチ演出の発生を予告(報知)する示唆内容報知が行われる。
具体的には、擬似連演出の発生を予告する場合には、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されていた期待度示唆画像と、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されていたリーチ予告画像と、が消去されて、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されていた擬似連予告画像の表示態様が変化(具体的には、第1擬似連予告画像から第2擬似連予告画像へと変化)する。これにより、擬似連演出の発生確定を予告する第2擬似連予告画像の表示(示唆内容報知)が行われて、擬似連演出に移行する。
また、リーチ演出の発生を予告する場合には、図63に示すように、表示装置41の中変動表示領域(SU第1領域)に表示されていた期待度示唆画像と、表示装置41の左変動表示領域(SU第2領域)に表示されていた擬似連予告画像と、が消去されて、表示装置41の右変動表示領域(SU第3領域)に表示されていたリーチ予告画像の表示態様が変化(具体的には、第1リーチ予告画像から第2リーチ予告画像へと変化)する。これにより、リーチ演出の発生確定を予告する第2リーチ予告画像の表示(示唆内容報知)が行われて、リーチ演出に移行する。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における先読み図柄系コマンド処理(ステップC64)の詳細について説明する。
図64に示すように、先読み図柄系コマンド処理において、演出制御装置300は、まず、最新保留情報は特図1保留であるかを判定する(ステップC301)。すなわち、今回受信した最新の先読み図柄コマンドが第1始動記憶に関するものであるかを判定する。
最新保留情報は特図1保留である場合(ステップC301;Y)、すなわち第1始動記憶に関するものである場合には、今回受信した最新の先読み図柄コマンドを特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC302)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC304)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
一方、最新保留情報は特図1保留でない場合(ステップC301;N)、すなわち第2始動記憶に関するものである場合には、今回受信した最新の先読み図柄コマンドを特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC303)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC304)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
ステップC304で先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットするのは、先読み図柄コマンドと先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)とがセット(ペア)のためである。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステップC66)の詳細について説明する。
図65に示すように、先読み変動系コマンド処理において、演出制御装置300は、まず、先読み変動コマンド受信待ち中であるかを判定する(ステップC401)。ここでは、上述の先読み図柄系コマンド処理で設定される先読み変動コマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判定するようになっている。
先読み変動コマンド受信待ち中でない場合(ステップC401;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、先読み変動コマンド受信待ち中である場合(ステップC401;Y)は、先読み変動コマンド受信待ちフラグをクリアする(ステップC402)。
その後、ステップC403〜C406の処理では、遊技制御装置100から受信した先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)を、演出制御装置300での処理に便利なように変換する処理を行う。
まず、最新保留情報の図柄の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定する処理(ステップC403)を行って、今回受信した先読み変動系コマンドに対応する始動記憶の特図種別(特図1又は特図2)の情報と当該特図種別の現在の保留数とに応じて、MODEを変換するためのMODE変換テーブルを設定する。
次いで、設定したMODE変換テーブルを参照して、先読み変動コマンドのMODEに対応するサブ内先読み変動コマンドMODEを取得する(ステップC404)。
次いで、先読み変動ACT変換テーブルを設定して(ステップC405)、先読み変動コマンドのACTに対応するサブ内先読み変換コマンドACTを取得する(ステップC406)。
MODEには前半変動の情報が含まれているが、このMODEに基づき設定される前半変動の内容や時間は判定時における保留数によって変化するので、事前判定時の判定と特図変動表示ゲーム開始時の判定とで判定結果が異なる場合がある。
よって、判定時の保留数に影響されずに先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにするために、現在の保留数に応じた変換態様でMODEを変換し、判定時の保留数によらずに共通して扱うことができるようにしている。
例えば、リーチなしはずれ変動であって保留の状況によっては短い前半変動時間になる可能性があるものや、リーチなしはずれ変動であって保留の状況にかかわらず長い前半変動時間となるもののように、先読み予告演出の設定で考慮する事項で区分けしたMODEに変換しておき、先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにする。
また、ACTにはリーチの有無やリーチの種類などの後半変動の情報が含まれている。このACTに基づき設定される後半変動の内容は判定時の保留数によって変化することはない。
しかし、例えばノーマルリーチでも、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前で停止するはずれと、1コマ先で停止するはずれと、当りの場合とが設定されているように、同種のリーチでも様々な態様があり、このそれぞれに対応したACTが設定されているため、値の範囲が広いものとなっている。
このため、同一系統のリーチに対応するACTを同一のACTに変換することで数を減らし、先読み予告演出の処理におけるチェックなどの処理負担を軽減するようにしている。
次いで、変換後のMODE、ACTは共に0以外であるかを判定する(ステップC407)。
変換後のMODE、ACTは共に0以外でない場合(ステップC407;N)は、異常なコマンド値であるので先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、変換後のMODE、ACTは共に0以外である場合(ステップC407;Y)は、変換後コマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブして(ステップC408)、MODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマンド整合チェック処理(ステップC409)を行う。
先読みコマンド整合チェック処理(ステップC409)の結果、コマンド組合せが正常でない場合(ステップC410;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、コマンド組合せが正常である場合(ステップC410;Y)は、先読み予告演出の実行を抽選する先読み抽選処理(ステップC411)を行い、先読み予告演出を発生するかを判定する(ステップC412)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC412;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC412;Y)は、当該発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC411)で選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC413)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する先読み予告演出や、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される回転バーBを回転表示させる先読み予告演出(後述)などである。また、直ちに開始しない演出とは、特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示ゲームに亘り連続で特定の演出や、リーチ状態を発生させる演出や、変動表示中に登場するキャラクタによって予告を行う演出などである。なお、このような直ちに開始しない演出の実行を開始するタイミングとしては、特図変動表示ゲームの実行中であればその特図変動表示ゲームが終了し、次の特図変動表示ゲームの実行が開始されるタイミングが該当する。
直ちに開始する演出でない場合(ステップC413;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。この場合は、先読み予告演出を実行する特図変動表示ゲームの開始時などに予告の設定を行う。
一方、直ちに開始する演出である場合(ステップC413;Y)は、選出された先読み予告演出に対応するシナリオレイヤー番号を準備し(ステップC414)、選出された先読み予告演出に対応するシナリオ用データテーブルのアドレスを準備して(ステップC415)、先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔先読み抽選処理〕
次に、上述の先読み変動系コマンド処理における先読み抽選処理(ステップC411)の詳細について説明する。
図66に示すように、先読み抽選処理において、演出制御装置300は、まず、先読み抽選の実行が可能であるかを判定する(ステップC421)。本実施形態において、先読み抽選の実行が可能である場合とは、先読み予告演出の実行中でない場合である。なお、この条件は任意に設定可能である。
先読み抽選の実行が可能である場合(ステップC421;Y)は、最新保留情報(処理対象の保留情報)が特図2保留(第2始動記憶)であるかを判定し(ステップC422)、特図2保留である場合(ステップC422;Y)は、特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで先読み予告演出可能な演出モード中であるかを判定する(ステップC423)。本実施形態において、先読み予告演出可能な演出モードとは、時短状態中の演出モードである。
特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで先読み予告演出可能な演出モード中でない場合(ステップC423;N)は、先読み抽選処理を終了する。
一方、特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで先読み予告演出可能な演出モード中である場合(ステップC423;Y)や、最新保留情報(処理対象の保留情報)が特図2保留でない場合(ステップC422;N)は、先読み制御領域を全て0クリアして(ステップC424)、最新保留の特図(処理対象の保留と同種別(特図1又は特図2))の全保留の先読み変動コマンドをロードする(ステップC425)。
次いで、各保留の先読み結果から各保留に基づく変動(特図変動表示ゲーム)の内容が先読み予告演出を実行可能であるかを確認する先読み変動組合せ確認処理(ステップC426)を行って、先読み予告演出を行える変動の組合せであるかを判定する(ステップC427)。
先読み予告演出を行える変動の組合せでない場合(ステップC427;N)は、先読み抽選処理を終了する。先読み予告演出を行える変動の組合せでない場合とは、処理対象の保留よりも前に消化される保留の方が信頼度の高いリーチ演出を行う場合や、処理対象の保留よりも前に消化される保留で大当りになる場合や、先読み予告演出を行うと演出上の不整合が生じる可能性がある場合などである。
一方、先読み予告演出を行える変動の組合せである場合(ステップC427;Y)は、最新保留(処理対象の保留)の先読み図柄コマンドに対応する先読み抽選グループアドレステーブルを取得して(ステップC428)、取得した先読み抽選グループアドレステーブルに基づき、先読み変動コマンドのACTに対応する先読み抽選グループテーブルを取得する(ステップC429)。先読み予告演出を行える変動の組合せである場合とは、処理対象の保留よりも前に消化される保留は全てリーチなしではずれとなるものである場合などである。
ステップC428で参照する先読み図柄コマンドには、結果および当該結果をもたらす確率状態を識別可能な判定結果、すなわち、「低確率状態および高確率状態の何れでもはずれ」、「低確率状態および高確率状態の何れでも大当り」、「高確率状態でのみ大当り」のうち何れかの情報が含まれており、これに基づき先読み抽選グループアドレステーブルを取得する。
また、ステップC429で先読み抽選グループアドレステーブルに基づき取得される先読み抽選グループテーブルには、実行可能な先読み予告演出の種類や選択確率が定義されているが、先読み抽選グループテーブルのうち「高確率状態でのみ大当り」であった場合に選択されるテーブルには、大当りを確定的に報知する演出である特定の事前予告演出は含まれていない。
これは、第1始動記憶を対象とする先読み予告演出を行っている場合に第2始動記憶が発生し、当該第2始動記憶により大当りが発生して確率状態が高確率状態から低確率状態に変化する可能性があるためである。すなわち、「高確率状態でのみ大当り」である第1始動記憶については、先読み予告演出の開始時点では大当りとなるものであったが、確率状態の変化によりはずれとなってしまうため、大当りを確定的に報知する演出である特定の事前予告演出は行わないようにしている。
次いで、取得したアドレスが未定義データであるかを判定し(ステップC430)、未定義データでない場合(ステップC430;N)は、先読み予告演出の実行の有無や演出の種類を抽選する乱数抽選処理(先読み予告抽選処理)を行う(ステップC431)。
乱数抽選処理(ステップC431)の結果、先読み予告演出を行わない場合(ステップC432;N)は、先読み抽選処理を終了する。なお、取得したアドレスが未定義データである場合(ステップC430;Y)も、先読み予告演出を行わない(ステップC432;N)として、先読み抽選処理を終了する。
一方、先読み予告演出を行う場合(ステップC432;Y)は、最新保留情報(処理対象の保留情報)に基づいて先読み予告演出を実行する特図変動表示ゲームの実行回数である先読み演出回数を設定し(ステップC433)、決定された先読み予告演出の実行中フラグをセットして(ステップC434)、先読み抽選処理を終了する。
また、先読み抽選の実行が可能でない場合(ステップC421;N)は、最新保留情報(処理対象の保留情報)が特図2保留(第2始動記憶)であるかを判定し(ステップC435)、特図2保留でない場合(ステップC435;N)は、先読み抽選処理を終了する。
一方、特図2保留である場合(ステップC435;Y)は、特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで割込み演出を行う先読み予告演出の実行中であるかを判定する(ステップC436)。特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで割込み演出を行う先読み予告演出とは、特図1保留(第1始動記憶)に基づく先読み予告演出であって、割り込んで実行される特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで関連した演出を実行可能な先読み予告演出である。
特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで割込み演出を行う先読み予告演出の実行中でない場合(ステップC436;N)は、先読み抽選処理を終了する。
一方、特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで割込み演出を行う先読み予告演出の実行中である場合(ステップC436;Y)は、特図2保留数に対応する先読み制御領域に、実行中の先読み演出情報をセーブして(ステップC437)、先読み抽選処理を終了する。ステップC437では、特図2保留に基づく特図変動表示ゲームで行うこととなる実行中の先読み予告演出に関連した演出が設定される。このような演出としては、例えば実行中の先読み予告演出と同じ演出を設定する。
ここで、本実施形態の遊技機10が特徴とする、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される回転バーBを回転表示させる先読み予告演出(変動予告演出)について説明する。
図68は、表示装置41の表示領域の一例を説明するための図である。図69は、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される回転バーBの一例を説明するための図であって、(a)は回転バーBの斜視図であり、(b)は回転バーBの側面図であり、(c)は回転バーBが有する各領域の説明図である。
表示装置41の表示領域は、図68に示すように、飾り特図変動表示ゲームが実行(表示)されるメイン表示領域41aと、飾り特図始動記憶表示Cが表示される始動記憶表示領域41bと、からなる。
本実施形態において、始動記憶表示領域41bには、図68に示すように、回転バーBが表示されている。この回転バーBは、図69(a)に示すように、左右方向に長い略四角柱状のバーであって、図69(b)に示すように、左右方向に平行な回転軸(図69(a)において一点鎖線で示す)を中心に回転(回動)可能となっている。回転バーBが回転することによって、当該回転バーBが有する面のうち回転軸に平行な4つの面が始動記憶表示領域41bに順次表示されることとなる。
図69(a),(b)には、回転バーBを説明するために、便宜上、回転バーBの斜視図や側面図を示したが、本実施形態の場合、表示装置41には、回転バーBを正面から見た状態しか表示されない。無論、表示装置41に、回転バーBを斜め方向から見た状態(例えば、図69(a)に示すような状態)や、回転バーBを側面から見た状態(例えば、図69(b)に示すような状態)を表示することも可能である。
回転バーBの回転軸に平行な4つの面は、図69(a),(b)に示すように、それぞれデフォルト保留領域、文字演出領域、ミニゲーム領域、保留変化領域になっている。
図69(c)に示すように、デフォルト保留領域は、特図始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される領域であり、本実施形態の場合、文字演出領域とミニゲーム領域とに隣接している。
また、文字演出領域は、先読み結果を予告(示唆)する文字が表示される領域である。本実施形態の場合、文字演出領域は、デフォルト保留領域と保留変化領域とに隣接しており、図70(a)に示すように、当該領域内に表示される文字によって、大当り期待度を予告するようになっている。無論、文字演出領域内に表示される文字によって予告する先読み結果は、大当り期待度に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、変動パターンの種類等であってもよい。
また、ミニゲーム領域は、先読み結果を予告(示唆)するミニゲームが表示される領域である。本実施形態の場合、ミニゲーム領域は、デフォルト保留領域と保留変化領域とに隣接しており、当該領域内に表示されるミニゲームの結果によって、大当り期待度を予告するようになっている。無論、ミニゲーム領域内に表示されるミニゲームの結果によって予告する先読み結果は、大当り期待度に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、変動パターンの種類等であってもよい。
また、保留変化領域は、特図始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示されるとともに、先読み結果を予告(示唆)する表示態様に変化可能な領域である。すなわち、保留変化領域は、先読み結果を予告する表示態様に変化可能な点のみがデフォルト保留領域と異なる。本実施形態の場合、保留変化領域は、文字演出領域とミニゲーム領域とに隣接しており、図70(b)に示すように、当該領域の色によって、大当り期待度を予告するようになっている。無論、保留変化領域の色によって予告する先読み結果は、大当り期待度に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、変動パターンの種類等であってもよい。また、先読み結果を予告する表示態様は、色に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、模様等であってもよい。すなわち、保留変化領域の模様等によって先読み結果を予告するよう構成することも可能である。
〔先読み予告シナリオ制御処理〕
次に、先読み変動系コマンド処理の先読み抽選処理(ステップC411)で選出された先読み予告演出が、直ちに開始する演出である場合に実行される先読み予告シナリオ制御処理について説明する。
本実施形態の場合、直ちに開始する演出には、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する先読み予告演出と、表示装置41の始動記憶表示領域41bに表示される回転バーBを回転表示させる先読み予告演出と、があり、何れを実行するかは先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定される。
飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する先読み予告演出は、回転バーBを回転表示させない先読み予告演出であり、デフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様によって先読み結果を予告する演出である。
また、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出には、「文字演出領域で行う先読み予告演出」と、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」と、「保留変化領域で行う先読み予告演出」と、があり、「保留変化領域で行う先読み予告演出」は「文字演出領域で行う先読み予告演出」や「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」と合わせて選出可能となっている。すなわち、本実施形態の場合、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出として、(ア)「文字演出領域で行う先読み予告演出」と、(イ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」と、(ウ)「保留変化領域で行う先読み予告演出」と、(エ)「文字演出領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」、と(オ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」と、があり、何れを実行するかは先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定される。
さらに、「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンには、回転中動作表示を行うパターンと、回転中動作表示を行わないパターンと、があり、「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンを何れにするかは先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定される。ここで、回転中動作表示とは、図74(c)等に示すような、回転バーBが高速変動(高速回転)している状態を表す表示のことである。
図67に示すように、先読み予告シナリオ制御処理において、演出制御装置300は、まず、予告コードが設定済みであるかを判定する(ステップC441)。本実施形態の場合、予告コードには、「文字演出領域で行う先読み予告演出」の実行時に設定される文字演出態様コードと、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の実行時に設定されるミニゲーム実行態様コードと、がある。
予告コードが設定済みである場合(ステップC441;Y)は、実行中の先読み予告演出、すなわち「文字演出領域で行う先読み予告演出」または「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の終了タイミングであるかをチェックする(ステップC442)。
実行中の先読み予告演出の終了タイミングである場合(ステップC443;Y)は、設定されている予告コードをクリアした後、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別であるか、すなわち、実行中の先読み予告演出が(エ)「文字演出領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」または(オ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」の選出に基づき実行されている演出であるかを判定する(ステップC444)。
実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC444;Y)、すなわち、実行中の先読み予告演出が(エ)「文字演出領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」または(オ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」の選出に基づき実行されている演出である場合は、ステップC458の処理に移行する。
一方、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別でない場合(ステップC444;N)、すなわち、実行中の先読み予告演出が(ア)「文字演出領域で行う先読み予告演出」または(イ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の選出に基づき実行されている演出である場合は、ステップC456の処理に移行する。
また、実行中の先読み予告演出の終了タイミングでない場合(ステップC443;N)は、追加保留が発生したかを判定する(ステップC445)。
追加保留が発生していない場合(ステップC445;N)は、ステップC441の処理に移行する。
一方、追加保留が発生した場合(ステップC445;Y)は、追加保留演出表示D(図75(b),(c)や図76(b),(c)参照)を出現させる処理(ステップC446)を行った後、ステップC441の処理に移行する。
また、予告コードが設定済みでない場合(ステップC441;N)は、選出された先読み予告演出の種別が「文字演出領域で行う先読み予告演出」を含む種別であるか、すなわち、選出された先読み予告演出が(ア)「文字演出領域で行う先読み予告演出」または(エ)「文字演出領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」であるかを判定する(ステップC447)。
選出された先読み予告演出の種別が「文字演出領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC447;Y)は、保留領域(始動記憶表示領域41b)に表示されている回転バーBを作動(回転)させて(ステップC448)、選出された「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンが、回転中動作表示を行うパターンであるかを判定する(ステップC449)。
選出された「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンが、回転中動作表示を行うパターンである場合(ステップC499;Y)は、大当り期待度に応じて文字演出態様(回転中動作表示あり)コードを設定して(ステップC450)、ステップC461の処理に移行する。大当り期待度に応じて文字演出態様(回転中動作表示あり)コードを設定することによって、回転中動作表示が出現する。さらに、回転バーBの回転結果として大当り期待度に応じた表示態様(文字演出態様)の文字演出領域が表示される場合もある。
一方、選出された「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンが、回転中動作表示を行わないパターンである場合(ステップC499;N)は、大当り期待度に応じて文字演出態様(回転中動作表示なし)コードを設定して(ステップC451)、ステップC461の処理に移行する。大当り期待度に応じて文字演出態様(回転中動作表示なし)コードを設定することによって、回転バーBの回転結果として大当り期待度に応じた表示態様(文字演出態様)の文字演出領域が表示される。
また、選出された先読み予告演出の種別が「文字演出領域で行う先読み予告演出」を含む種別でない場合(ステップC447;N)は、選出された先読み予告演出の種別が「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を含む種別であるか、すなわち、選出された先読み予告演出が(イ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」または(オ)「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」+「保留変化領域で行う先読み予告演出」であるかを判定する(ステップC452)。
選出された先読み予告演出の種別が「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC452;Y)は、保留領域(始動記憶表示領域41b)に表示されている回転バーBを作動(回転)させて(ステップC453)、大当り期待度に応じてミニゲーム実行態様コードを設定し(ステップC454)、ステップC461の処理に移行する。大当り期待度に応じてミニゲーム実行態様コードを設定することによって、回転バーBの回転結果としてミニゲーム領域が表示されて、当該ミニゲーム領域内で行われるミニゲームの結果として大当り期待度に応じた結果が出現する。
一方、選出された先読み予告演出の種別が「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を含む種別でない場合(ステップC452;N)は、選出された先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」であるか、すなわち、選出された先読み予告演出が(ウ)「保留変化領域で行う先読み予告演出」であるかを判定する(ステップC455)。
選出された先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」でない場合(ステップC455;N)、すなわち選出された先読み予告演出が回転バーBを回転表示させない先読み予告演出である場合には、ステップC456の処理に移行する。
ステップC456では、始動記憶表示領域41bにデフォルト保留領域が表示されていない場合には、保留領域(始動記憶表示領域41b)に表示されている回転バーBを作動(回転)させて(ステップC456)、回転バーBの回転結果としてデフォルト保留領域を表示する(ステップC457)。その後、シナリオ終了コードを設定して(ステップC460)、ステップC461の処理に移行する。
選出された先読み予告演出が、回転バーBを回転表示させない先読み予告演出である場合には、既にデフォルト保留領域が表示されているため、ステップC456,C457で回転バーBを回転させてデフォルト保留領域を表示する処理は行わず、飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する処理を行う。
なお、本実施形態では、飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する先読み予告演出として既存の演出を実行するため、ここでは、飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する処理についての説明は省略する。
一方、選出された先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」である場合(ステップC455;Y)は、ステップC458の処理に移行する。
ステップC458では、保留領域(始動記憶表示領域41b)に表示されている回転バーBを作動(回転)させて(ステップC458)、大当り期待度に応じて保留変化領域態様を設定する(ステップC459)。大当り期待度に応じて保留変化領域態様を設定することによって、回転バーBの回転結果として大当り期待度に応じた表示態様(保留変化領域態様)の保留変化領域が表示される。その後、シナリオ終了コードを設定して(ステップC460)、ステップC461の処理に移行する。
ステップC461では、シナリオ終了コードが設定されているかを判定する(ステップC461)。
シナリオ終了コードが設定されていない場合(ステップC461;N)は、ステップC441の処理に移行する。
一方、シナリオ終了コードが設定されている場合(ステップC461;Y)は、予告表示データのオフ情報をセットして(ステップC461)、先読み予告シナリオ制御処理を終了する。予告表示データのオフ情報をセットすることによって、始動記憶表示領域41bにデフォルト保留領域が表示されていない場合にはデフォルト保留領域が表示される。
従来、始動記憶表示領域41bで行う先読み予告演出として、飾り特図始動記憶表示Cの表示態様を変更する先読み予告演出が実行されていた。しかしながら、この先読み予告演出は、単に飾り特図始動記憶表示Cの色や図柄(アイコン)が変化するだけの単調な演出であるため、遊技者の興趣を高めることが難しかった。
これに対し、本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bで行う先読み予告演出として、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出(具体的には、回転バーBを回転表示する変動演出を行った後に先読み結果を予告する先読み予告演出を行う変動予告演出)といった、従来にない斬新な演出を行うことができるため、遊技者の興趣を高めることができる。また、回転バーBの回転結果として、回転バーBに含まれる複数の領域(本実施形態の場合、文字演出領域、ミニゲーム領域、保留変化領域)のうちの何れかが表示されるため、変動表示ゲームとは別のゲーム性(具体的には、「何れの領域が表示されるのか」というゲーム性)を創出することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の流入に基づき変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段と、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果を、当該変動表示ゲームの実行前に判定する事前判定手段と、をなす。
また、演出制御装置300が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を始動記憶表示領域41bに表示する始動記憶表示制御手段をなす。
そして、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、始動記憶表示領域41bに表示される所定の領域画像(本実施形態の場合、デフォルト保留領域画像)内に始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示し、始動記憶表示領域41bにおいて、当該所定の領域画像を含む複数の領域画像を変動表示する変動演出を行った後に事前判定手段(遊技制御装置100)による事前判定結果を予告する予告演出を行う変動予告演出(本実施形態の場合、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出)を実行可能となるよう構成されている。
ここで“領域画像”とは、一の領域のみを表す画像のことである。したがって、図71(c),(d)の始動記憶表示領域41bに示されている画像、すなわち複数(図71(c)の場合はデフォルト保留領域と文字演出領域の2つ、図71(d)の場合はデフォルト保留領域とミニゲーム領域との2つ)の領域を表す画像は“領域画像”に含まないこととする。
よって、本実施形態の場合、デフォルト保留領域のみを表すデフォルト保留領域画像(図69(c)の上から1段目の図参照)と、文字演出領域のみを表す文字演出領域画像(図69(c)の上から2段目の図参照)と、ミニゲーム領域のみを表すミニゲーム領域画像(図69(c)の上から3段目の図参照)と、保留変化領域のみを表す保留変化領域画像(図69(c)の上から4段目の図参照)と、が“領域画像”になる。
具体的には、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、変動演出として、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を複数の領域画像(本実施形態の場合、デフォルト保留領域画像、文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)の中で切り替える演出を行うよう構成されている。
本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を、デフォルト保留領域画像→文字演出領域画像→保留変化領域画像→ミニゲーム領域画像の順で、或いは、デフォルト保留領域画像→ミニゲーム領域画像→保留変化領域画像→文字演出領域画像の順で切り替えるよう構成されている。
なお、変動演出は、回転バーBを回転表示させる演出に限定されるものではなく、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を複数の領域画像の中で切り替える演出であれば、適宜任意に変更可能であり、例えば、絵本をめくる演出(具体的には、絵本をめくって始動記憶表示領域41bに表示するページ画像(領域画像)を切り替える演出)等であってもよい。
また、変動演出は、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を複数の領域画像の中で切り替える演出(すなわち、始動記憶表示領域41bに表示される各領域画像を識別可能な速さで変動表示する演出)に限定されるものではなく、複数の領域画像を変動表示する演出であれば、適宜任意に変更可能であり、例えば、回転中動作表示を表示した場合のように、始動記憶表示領域41bに表示される各領域画像を識別困難な速さで変動表示する演出等であってもよい。
また、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、変動演出の結果として、複数種類の予告領域画像(本実施形態の場合、文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)のうちの何れかを始動記憶表示領域41bに停止表示し、当該停止表示した予告領域画像内において、複数種類の予告演出のうち当該停止表示した予告領域画像に対応する予告演出を実行するよう構成されている。
本実施形態の場合、例えば、停止表示した予告領域画像が文字演出領域画像である場合には、文字演出領域画像に対応する予告演出として「文字演出領域で行う先読み予告演出」を実行する。
また、例えば、停止表示した予告領域画像がミニゲーム領域画像である場合には、ミニゲーム領域画像に対応する予告演出として「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を実行する。
また、例えば、停止表示した予告領域画像が保留変化領域画像である場合には、保留変化領域画像に対応する予告演出として「保留変化領域で行う先読み予告演出」を実行する。
図71は、回転バーBの回転タイミングの一例を説明する図である。
変動予告演出(すなわち、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出)が実行されていない間は、図71(a)に示すように、始動記憶表示領域41bには回転バーBのデフォルト保留領域が表示されている。その状態で、始動入賞(追加保留)が発生して特図始動記憶が追加されると、図71(b)に示すように、デフォルト保留領域に飾り特図始動記憶表示Cが追加される。
当該追加された特図始動記憶を対象として先読み抽選処理(ステップC411)を行い、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出が選出された場合には、回転バーBが回転し(ステップC448、ステップC453、またはステップC458)、その結果として、文字演出領域、ミニゲーム領域、または保留変化領域が表示される。回転バーBの回転方向は、図71(c)に示すように前方向であってもよいし、図71(d)に示すように後方向であってもよい。
回転バーBの回転方向は、回転結果として表示される領域を効率よく表示できる回転方向であってもよいし、先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定してもよい。回転結果として表示される領域を効率よく表示できる回転方向とは、例えば、回転結果として表示される領域が文字演出領域である場合には、図71(c)に示すように前方向であり、例えば、回転結果として表示される領域がミニゲーム領域である場合には、図71(d)に示すように後方向である。
図72は、回転中動作表示を行わないパターンの「文字演出領域で行う先読み予告演出」の一例を説明する図である。
変動予告演出(すなわち、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出)が実行されていない間は、図72(a)に示すように、始動記憶表示領域41bには回転バーBのデフォルト保留領域が表示されている。その状態で、始動入賞(追加保留)が発生して特図始動記憶が追加されると、図72(b)に示すように、デフォルト保留領域に飾り特図始動記憶表示Cが追加される。
当該追加された特図始動記憶を対象として先読み抽選処理(ステップC411)を行い、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出が選出された場合であって、当該選出された先読み予告演出の種別が「文字演出領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC447;Y)は、回転バーBが回転する(ステップC448)。そして、選出された「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンが、回転中動作表示を行わないパターンである場合(ステップC499;N)は、図72(c)に示すように、回転バーBの回転結果として文字演出領域が表示される。
次いで、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC444;Y)は、回転バーBが回転して(ステップC458)、図72(d)に示すように、回転バーBの回転結果として保留変化領域が表示される。この保留変化領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図72(b)参照)と同じになっている。そして、その後、変動予告演出が終了すると、始動記憶表示領域41bにデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図72(b)参照)と同じになっている。
また、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別でない場合(ステップC444;N)は、回転バーBが回転して(ステップC456)、図72(e)に示すように、回転バーBの回転結果としてデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図72(b)参照)と同じになっている。
図73は、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の一例を説明する図である。
変動予告演出(すなわち、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出)が実行されていない間は、図73(a)に示すように、始動記憶表示領域41bには回転バーBのデフォルト保留領域が表示されている。その状態で、始動入賞(追加保留)が発生して特図始動記憶が追加されると、図73(b)に示すように、デフォルト保留領域に飾り特図始動記憶表示Cが追加される。
当該追加された特図始動記憶を対象として先読み抽選処理(ステップC411)を行い、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出が選出された場合であって、当該選出された先読み予告演出の種別が「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC452;Y)は、回転バーBが回転して(ステップC453)、図73(c)に示すように、回転バーBの回転結果としてミニゲーム領域が表示されて、当該ミニゲーム領域内でミニゲームが開始する。本実施形態の場合、図73(c)〜(f)に示すように、ミニゲームとして綱引きゲームを行い、そのゲームの結果によって大当り期待度を予告するようになっている。
次いで、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC444;Y)は、回転バーBが回転して(ステップC458)、図73(g)に示すように、回転バーBの回転結果として保留変化領域が表示される。この保留変化領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図73(b)参照)と同じになっている。そして、その後、変動予告演出が終了すると、始動記憶表示領域41bにデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図72(b)参照)と同じになっている。
また、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別でない場合(ステップC444;N)は、回転バーBが回転して(ステップC456)、図73(h)に示すように、回転バーBの回転結果としてデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図73(b)参照)と同じになっている。
図74は、回転中動作表示を行うパターンの「文字演出領域で行う先読み予告演出」の一例を説明する図である。
変動予告演出(すなわち、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出)が実行されていない間は、図74(a)に示すように、始動記憶表示領域41bには回転バーBのデフォルト保留領域が表示されている。その状態で、始動入賞(追加保留)が発生して特図始動記憶が追加されると、図74(b)に示すように、デフォルト保留領域に飾り特図始動記憶表示Cが追加される。
当該追加された特図始動記憶を対象として先読み抽選処理(ステップC411)を行い、回転バーBを回転表示させる先読み予告演出が選出された場合であって、当該選出された先読み予告演出の種別が「文字演出領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC447;Y)は、回転バーBが回転する(ステップC448)。そして、選出された「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンが、回転中動作表示を行うパターンである場合(ステップC499;Y)は、図74(c)に示すように、回転バーBが高速回転している状態を表す回転中動作表示が出現する。
その際、図74(c)〜(i)に示すように、回転中動作表示の合間に文字演出領域が表示される場合がある。回転中動作表示の合間に文字演出領域を表示する回数は、例えば先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定される。
次いで、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC444;Y)は、図74(e),(h),(j)に示すように、回転バーBの回転(高速回転)結果として保留変化領域が表示される。この保留変化領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図74(b)参照)と同じになっている。そして、その後、変動予告演出が終了すると、始動記憶表示領域41bにデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図72(b)参照)と同じになっている。
なお、本実施形態では、回転中動作表示が出現する場合、「文字演出領域で行う先読み予告演出」が実行されないことがある。具体的には、回転中動作表示の合間に文字演出領域が表示されない場合(すなわち、回転中動作表示の合間に文字演出領域を表示する回数が「0回」である場合)には、「文字演出領域で行う先読み予告演出」が実行されないので、先読み結果を予告することができない。したがって、回転中動作表示を行うパターンの「文字演出領域で行う先読み予告演出」は、必ず「保留変化領域で行う先読み予告演出」と合わせて選出されるよう構成し、回転中動作表示を行うパターンの「文字演出領域で行う先読み予告演出」を実行した後は、必ず「保留変化領域で行う先読み予告演出」を実行することとする。無論、回転中動作表示を行うパターンの「文字演出領域で行う先読み予告演出」を実行した後に、「保留変化領域で行う先読み予告演出」を実行しない場合があってもよい。
また、実行中の先読み予告演出の種別が「保留変化領域で行う先読み予告演出」を含む種別である場合(ステップC444;N)は、回転バーBの回転(高速回転)結果としてデフォルト保留領域が表示される。このデフォルト保留領域に表示される飾り特図始動記憶表示Cの表示態様は、回転前の表示態様(図74(b)参照)と同じになっている。
図75は、「文字演出領域で行う先読み予告演出」の実行中に追加保留が発生した際に行う追加保留演出の一例を説明する図である。
図75(a)に示すように、「文字演出領域で行う先読み予告演出」の実行中に、始動入賞(追加保留)が発生すると(ステップC445;Y)、追加保留演出表示D(この例では、「絶」という文字)が出現して(ステップC446)、追加保留演出が開始する。
この追加保留演出では、図75(b)に示すように、メイン表示領域41aから始動記憶表示領域41b(文字演出領域)へと追加保留演出表示Dが移動する演出や、図75(c)に示すように、メイン表示領域41a内の追加保留演出表示Dが変動中の識別情報(この例では、「2」という数字)で押されて始動記憶表示領域41b(文字演出領域)へと移動する演出などを行う。そして、当該移動が成功した場合には、図75(d)に示すように、文字演出領域の表示態様(文字演出態様)が変化する(この例では、「好機でありんす!」から「絶好機でありんす!」に変化している)。また、当該移動が成功しない場合には、文字演出領域の表示態様は変化しない。
本実施形態の場合、当該移動が成功するか否かは、新たに発生した追加保留の先読み結果に応じて決定している。具体的には、図75に示す例では、処理対象の保留(すなわち、実行中の「文字演出領域で行う先読み予告演出」を発生させる契機となった保留)に基づく変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度は「中」であるため、追加保留演出を行う前は文字演出領域に「好機でありんす!」という文字が表示されているが、新たに発生した追加保留に基づく変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度は「大」であるため、追加保留演出を行った後は文字演出領域に「絶好機でありんす!」という文字が表示されている。無論、当該移動が成功するか否かを、処理対象の保留(すなわち、実行中の「文字演出領域で行う先読み予告演出」を発生させる契機となった保留)の先読み結果に応じて決定することも可能である。当該移動が成功するか否かを処理対象の保留の先読み結果に応じて決定する場合には、追加保留演出の実行の有無にかかわらず文字演出領域内の文字(文字演出態様)は同じになる。
なお、「文字演出領域で行う先読み予告演出」の実行中に始動入賞(追加保留)が発生した場合、直ちに追加保留演出を行う(すなわち、直ちに追加保留演出表示Dを出現させる)のではなく、演出ボタン25等が操作された際に、追加保留演出を行うように構成することも可能である。
また、始動入賞(追加保留)が発生した場合に追加保留演出を行うのではなく、「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンとして、追加保留演出を行うパターンと、追加保留演出を行わないパターンと、を予め用意しておき、「文字演出領域で行う先読み予告演出」のパターンを何れにするかを先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定するよう構成することも可能である。
図76は、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の実行中に追加保留が発生した際に行う追加保留演出の一例を説明する図である。
図76(a)に示すように、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の実行中に、始動入賞(追加保留)が発生すると(ステップC445;Y)、追加保留演出表示D(この例では、「栄養ドリンク」を表す画像)が出現して(ステップC446)、追加保留演出が開始する。
この追加保留演出では、図76(b)に示すように、メイン表示領域41aから始動記憶表示領域41b(ミニゲーム領域)へと追加保留演出表示Dが移動する演出や、図76(c)に示すように、メイン表示領域41a内の追加保留演出表示Dが変動中の識別情報(この例では、「2」という数字)で押されて始動記憶表示領域41b(ミニゲーム領域)へと移動する演出などを行う。そして、当該移動が成功した場合には、図76(e)に示すように、ミニゲーム領域内で実行しているミニゲームの結果が、大当り期待度が高い場合(例えば、期待度「中」や「高」の場合)に出現する結果となる。また、当該移動が成功しない場合には、図76(f)に示すように、追加保留演出表示Dが変動中の識別情報で押されて壊れる表示(この例では、「栄養ドリンク」のビンが割れる画像を表示)を行って、ミニゲーム領域内で実行しているミニゲームの結果が、大当り期待度が低い場合(例えば、期待度「低」の場合)に出現する結果となる。
当該移動が成功するか否かは、処理対象の保留(すなわち、実行中の「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」を発生させる契機となった保留)の先読み結果に応じて決定してもよいし、新たに発生した追加保留の先読み結果に応じて決定してもよい。当該移動が成功するか否かを処理対象の保留の先読み結果に応じて決定する場合には、追加保留演出の実行の有無にかかわらずミニゲームの結果は同じになる。
なお、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」の実行中に始動入賞(追加保留)が発生した場合、直ちに追加保留演出を行う(すなわち、直ちに追加保留演出表示Dを出現させる)のではなく、演出ボタン25等が操作された際に、追加保留演出を行うように構成することも可能である。
また、始動入賞(追加保留)が発生した場合に追加保留演出を行うのではなく、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」のパターンとして、追加保留演出を行うパターンと、追加保留演出を行わないパターンと、を予め用意しておき、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」のパターンを何れにするかを先読み抽選処理(ステップC411)で大当り期待度等に基づき決定するよう構成することも可能である。
また、文字演出領域で行う演出は、先読み予告演出として実行するのではなく、特図変動表示ゲームの開始時(保留消化時)に実行するようにしてもよい。すなわち、文字演出領域に、先読み結果を予告する文字を表示するのではなく、実行中の特図変動表示ゲームの結果を予告する文字を表示するよう構成することも可能である。
また、ミニゲーム領域で行う演出は、先読み予告演出として実行するのではなく、特図変動表示ゲームの開始時(保留消化時)に実行するようにしてもよい。すなわち、ミニゲーム領域に、先読み結果を予告するミニゲームを表示するのではなく、実行中の特図保留表示ゲームの結果を予告するミニゲームを表示するよう構成することも可能である。
また、保留変化領域で行う演出は、先読み予告演出として実行するのではなく、特図変動表示ゲームの開始時(保留消化時)に実行するようにしてもよい。すなわち、保留変化領域を、先読み結果を予告する表示態様に変化させるのではなく、実行中の特図保留表示ゲームの結果を予告する表示態様に変化させるよう構成することも可能である。
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の流入に基づいて実行される所定ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機であって、特別遊技(特別遊技状態を付与する遊技)の実行に対応して閉状態と開状態とに変換可能な第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と、特別遊技の実行に対応して閉状態と開状態とに変換可能な第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)と、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)へ流入した遊技球を検出する第1遊技球検出手段(上カウントスイッチ38a)と、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)へ流入した遊技球を検出する第2遊技球検出手段(下カウントスイッチ39a)と、特別遊技において第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)との変換制御を行う入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)又は第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が閉状態に変換されてから所定時間が経過するまでを有効期間(大入賞口残存球処理期間)として設定する有効期間設定手段(遊技制御装置100)と、を備え、
入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したか否か判定する変換条件判定手段(遊技制御装置100)を有し、当該変換条件判定手段によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された場合に、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態へと変換し、有効期間設定手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の閉状態への変換時に当該第1変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を設定し、所定時間が経過する前に変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された場合には、当該所定時間の経過を待たずに当該設定した有効期間を終了させるよう構成されている。
具体的には、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立したと判定された時点から所定期間(インターバル期間)の経過後に、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態へと変換するよう構成されている。
したがって、所定時間が経過する前に第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態変換条件が成立した場合には、当該所定時間の経過を待たずに第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を終了させるため、スムーズに第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を変換させることができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したか否か判定する変換条件判定手段(遊技制御装置100)を有し、当該変換条件判定手段によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された場合に、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態へと変換し、有効期間設定手段(遊技制御装置100)は、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の閉状態への変換時に当該第2変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を設定し、所定時間が経過する前に変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された場合には、当該所定時間の経過を待たずに当該設定した有効期間を終了させるよう構成されている。
具体的には、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、変換条件判定手段(遊技制御装置100)によって第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立したと判定された時点から所定期間(インターバル期間)の経過後に、第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態へと変換するよう構成されている。
したがって、所定時間が経過する前に第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態変換条件が成立した場合には、当該所定時間の経過を待たずに第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)を終了させるため、スムーズに第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を変換させることができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)とは、上下に並んで配設され、特別遊技は、所定回数のラウンドからなり、入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態への変換と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態への変換とをラウンド毎に交互に行い、一方の変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)が終了した後に、当該一方の変動入賞装置を開状態へと変換させるよう構成することが可能である。
このように構成した場合、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態への変換と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態への変換とをラウンド毎に交互に行うため、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)又は第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態に変換させることをスムーズに行うことが可能となるとともに、変換対象となる第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)又は第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)をスムーズに変更することができる。
また、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)とは、上下に並んで配置されており、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)の開状態への変換と第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)の開状態への変換とを交互に行うため、第1変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)及び第2変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)のうち上側の変動入賞装置が開状態の間は上側の変動入賞装置に遊技球が流入し、上側の変動入賞装置が閉状態の間は下側の変動入賞装置が開状態となって上側の変動入賞装置に流入できなかった遊技球は下側の変動入賞装置に流入可能となる。したがって、変動入賞装置に流入しない遊技球を減らすことができる。
また、一方の変動入賞装置に対する有効期間(大入賞口残存球処理期間)が終了した後に、当該一方の変動入賞装置を開状態へと変換させるため、当該一方の変動入賞装置に流入した遊技球を適切なラウンドで検出することが可能となる。
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、表示装置41において行われる所定のゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機であって、第1の事象の発生を予告する第1予告演出(本実施形態の場合、擬似連予告演出)と、当該第1の事象とは異なる第2の事象の発生を予告する第2予告演出(本実施形態の場合、リーチ予告演出)と、を並行して行う並行予告演出を実行する予告演出実行手段(演出制御装置300)と、予告演出実行手段(演出制御装置300)によって並行して実行された第1予告演出(擬似連予告演出)及び第2予告演出(リーチ予告演出)のうち何れかを選択する予告演出選択手段(演出制御装置300)と、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって選択された予告演出に対応する事象を発生させる事象発生手段(演出制御装置300)と、を備えるよう構成されている。
したがって、第1予告演出(擬似連予告演出)と第2予告演出(リーチ予告演出)とを並行して実行する並行予告演出をため、第1予告演出(擬似連予告演出)及び第2予告演出(リーチ予告演出)のうち何れか一方が選択されるまで遊技者の期待感を持続させることができ、種々の予告演出に対して遊技者の興趣を高めることができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、予告演出実行手段(演出制御装置300)は、並行予告演出として、所定の予告演出画像を表示装置41に表示し、当該予告演出画像の表示態様を所定のタイミングで変化させる演出を実行可能であるよう構成することが可能である。
このように構成することによって、予告演出画像が表示された後、第1予告演出(擬似連予告演出)及び第2予告演出(リーチ予告演出)のうち何れか一方が選択されるまで、遊技者の期待感を持続させることができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、予告演出画像は、第1の事象の発生を予告する第1予告演出画像(本実施形態の場合、擬似連予告画像)と、第2の事象の発生を予告する第2予告演出画像(本実施形態の場合、リーチ予告画像)と、を含み、予告演出実行手段(演出制御装置300)は、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって第1予告演出(擬似連予告演出)が選択された場合には、第1予告演出画像(擬似連予告画像)の表示態様を、第2予告演出画像(リーチ予告画像)の表示態様よりも多くのタイミングで変化させ、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって第2予告演出(リーチ予告演出)が選択された場合には、第2予告演出画像(リーチ予告画像)の表示態様を、第1予告演出画像(擬似連予告画像)の表示態様よりも多くのタイミングで変化させるよう構成することが可能である。
このように構成することによって、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって選択された予告演出に対応する予告演出画像に対する表示態様が、予告演出選択手段(演出制御装置300)によって選択されない予告演出に対応する予告演出画像に対する表示態様よりも多くのタイミングで変化するため、どちらの予告演出画像の表示態様の方が多く変化するのか判明するまで(本実施形態の場合、第2擬似連予告画像または第2リーチ予告画像が出現するまで)、遊技者の期待感を持続させることができる。
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の流入に基づき変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置(表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を実行可能な遊技機であって、変動表示装置(表示装置41)の表示領域は、変動表示ゲームが実行されるメイン表示領域41aと、始動記憶表示領域41bと、を含み、始動領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の流入に基づき変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を始動記憶表示領域41bに表示する始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)と、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶される始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果を、当該変動表示ゲームの実行前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、始動記憶表示領域41bには、所定の領域画像(本実施形態の場合、デフォルト保留領域画像)を表示可能であり、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、所定の領域画像(デフォルト保留領域画像)内に始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示し、始動記憶表示領域41bにおいて、当該所定の領域画像を含む複数の領域画像を変動表示する変動演出を行った後に事前判定手段(遊技制御装置100)による事前判定結果(先読み結果)を予告する予告演出を行う変動予告演出を実行可能となるよう構成されている。
したがって、始動記憶表示領域41bにおいて複数の領域画像を変動表示する変動演出を行った後に事前判定結果(先読み結果)を予告する予告演出を行う変動予告演出を実行可能であるため、従来に無い斬新な予告演出を実行することが可能となり、始動記憶表示領域41bにおいて実行する予告演出に対して遊技者の興趣を高めることができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、複数の領域画像には、複数種類の予告領域画像(本実施形態の場合、文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)が含まれ、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、変動演出の結果として、複数種類の予告領域画像のうちの何れかを始動記憶表示領域41bに停止表示し、当該停止表示した予告領域画像内において、複数種類の予告演出(本実施形態の場合、「文字演出領域で行う先読み予告演出」、「ミニゲーム領域で行う先読み予告演出」、および「保留変化領域で行う先読み予告演出」)のうち当該停止表示した予告領域画像に対応する予告演出を実行するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、変動演出の結果として複数種類の予告領域画像(文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)のうちの何れかを停止表示し、当該停止表示した予告領域画像内において当該停止表示した予告領域画像に対応する予告演出を実行するため、遊技者が予期しない領域で予告演出が実行されることとなり、予告演出に意外性をもたらすことができる。
また、変動演出の結果として複数種類の予告領域画像(文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)のうちの何れかを表示するため、どの種類の予告領域画像が表示されるのかという、メイン表示領域で実行されている変動表示ゲームとは別のゲーム性を創出することができる。
また、以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、変動演出として、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を複数の領域画像(本実施形態の場合、デフォルト保留領域画像、文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)の中で切り替える演出を行うよう構成することが可能である。
このように構成することによって、変動演出として、始動記憶表示領域41bに表示する領域画像を複数の領域画像(デフォルト保留領域画像、文字演出領域画像、ミニゲーム領域画像、および保留変化領域画像)の中で切り替える演出を行い、当該変動演出の結果として複数種類の予告領域画像のうちの何れかを停止表示するため、どの種類の予告領域画像が表示されるのかという遊技者の期待感を持続させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第1実施形態の遊技機10は、表示装置41の始動記憶表示領域41bにおいて回転バーBを回転表示させる先読み予告演出(すなわち、回転バーBを回転表示する変動演出を行った後に先読み結果を予告する先読み予告演出を行う変動予告演出)を実行可能であるのに対し、第2実施形態の遊技機10は、始動記憶表示領域41bのうち飾り特図始動記憶表示Cが表示されていない領域において先読み結果を予告する先読み予告演出を行う点が、第1実施形態の遊技機10と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bは、図78に示すように、回転バーBのデフォルト保留領域のように、第1始動記憶の上限数と第2始動記憶の上限数との和(本実施形態の場合、8個)と同数の小領域を有している。1つの小領域に、1つの飾り特図始動記憶表示Cが表示されるようになっており、図78に示すように、空き小領域(飾り特図始動記憶表示Cが表示されていない小領域)のうち、飾り特図始動記憶表示Cが表示されている小領域と隣接しない空き小領域が、先読み予告演出を実行可能な予告演出可能領域を構成している。
すなわち、始動記憶表示領域41bは、複数(本実施形態の場合、8個)の小領域に分割されており、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、一の小領域に、一の始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示するよう構成されている。
なお、予告演出可能領域を構成する小領域は、少なくとも空き小領域(飾り特図始動記憶表示Cが表示されていない小領域)であればよい。例えば、予告演出可能領域には、飾り特図始動記憶表示Cが表示されている小領域と隣接する空き小領域が含まれていてもよい。すなわち、予告演出可能領域は、始動記憶表示領域41b内にある全空き小領域のうちの何れかで構成されていてもよいし、始動記憶表示領域41b内にある全空き小領域で構成されていてもよい。
本実施形態では、予告演出可能領域を構成する空き小領域1つに対し1つの予告表示図柄(文字や数字や記号やキャラクタ図柄など)を表示することによって、擬似連演出の発生を予告(報知)するようになっている。無論、予告演出可能領域に表示される予告表示図柄によって予告する先読み結果は、擬似連演出の発生に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、リーチ演出の発生、大当り期待度、潜伏確変期待度等であってもよい。
〔先読み予告シナリオ制御処理〕
本実施形態においては、図67に示す先読み予告シナリオ制御処理にかえて、図77に示す先読み予告シナリオ制御処理を実行する。
この先読み予告シナリオ制御処理において、演出制御装置300は、まず、始動記憶表示領域41bの予告演出可能領域に予告表示(予告表示の一部であってもよい。)を表示中であるかを判定する(ステップC541)。
始動記憶表示領域41bの予告演出可能領域に予告表示を表示中である場合(ステップC541;Y)、すなわち、予告演出可能領域にて先読み予告演出を実行中である場合は、当該予告表示の更新タイミングであるかを判定する(ステップC542)。本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示する飾り特図始動記憶表示Cの数が変化したとき(すなわち、保留が消化されて始動記憶表示領域41bに表示する飾り特図始動記憶表示Cの数が減ったときや、追加保留が発生して始動記憶表示領域41bに表示する飾り特図始動記憶表示Cの数が増えたとき)に、予告表示の更新タイミングであると判定する。
予告表示の更新タイミングでない場合(ステップC542;N)は、ステップC541の処理に移行する。
一方、予告表示の更新タイミングである場合(ステップC542;Y)は、更新後の予告表示データを取得して(ステップC543)、ステップC546の処理に移行する。
また、始動記憶表示領域41bの予告演出可能領域に予告表示を表示中でない場合(ステップC541;N)、すなわち、予告演出可能領域にて先読み予告演出を実行中でない場合には、現在の遊技状態に応じて予告表示態様を抽選し(ステップC544)、当該抽選の結果に対応する予告表示初期データを取得して(ステップC545)、ステップC546の処理に移行する。ステップC544では、例えば、乱数抽選を行って、予告表示態様を選択する。本実施形態の場合、現在の遊技状態が通常遊技状態のときは、図79に示すように、「予告演出パターンA」および「予告演出パターンB」のうち何れか1つが予告表示態様として選択される。また、現在の遊技状態が特定遊技状態(時短状態)のときは、図80に示すように、「予告演出パターンA」、「予告演出パターンB1」、「予告演出パターンB2」、および「予告演出パターンB3」のうち何れか1つが予告表示態様として選択される。
ステップC546では、保留数に基づいて予告演出可能領域数を取得する(ステップC546)。すなわち、予告演出可能領域を構成する小領域(本実施形態の場合、空き小領域のうち、飾り特図始動記憶表示Cが表示されている小領域と隣接しない空き小領域)の数を取得する。
次いで、取得した予告演出可能領域数よりも、ステップC543で取得した予告表示データまたはステップC545で取得した予告表示初期データに基づく予告表示の表示数が多いか比較する(ステップC547)。例えば、予告表示データまたは予告表示初期データが「擬似連!!」という予告表示(予告表示図柄群)を表示させるためのデータである場合、当該データに基づく予告表示の表示数(すなわち、予告表示を構成する予告表示図柄の数)は、「擬」、「似」、「連」、「!」、「!」の5個になる。
取得した予告演出可能領域数よりも予告表示の表示数が多くない場合(ステップC548;N)、すなわち、予告演出可能領域数と予告表示の表示数とが同数である場合や、予告演出可能領域数よりも予告表示の表示数が少ない場合には、予告表示データまたは予告表示初期データに基づく予告表示を予告演出可能領域に表示して(ステップC550)、ステップC551の処理に移行する。
一方、取得した予告演出可能領域数よりも予告表示の表示数が多い場合(ステップC548;Y)は、予告演出可能領域に予告表示データまたは予告表示初期データに基づく予告表示の全部を表示することができないため、予告演出可能領域に表示する予告表示の一部を決定する(ステップC549)。本実施形態の場合、予告演出可能領域に表示する予告表示の一部として、予告表示のうち、予告演出可能領域数と同数の連続する予告表示図柄からなる部分を決定する。具体的には、例えば、予告表示が「擬似連!!」であり、予告演出可能領域数が「3個」である場合には、予告演出可能領域に表示する予告表示の一部として「擬似連」や「連!!」などを決定する。
次いで、決定した予告表示の一部を予告演出可能領域に表示して(ステップC550)、ステップC551の処理に移行する。
ステップC551では、シナリオ終了コードが設定されているかを判定する(ステップC551)。
シナリオ終了コードが設定されていない場合(ステップC551;N)は、ステップC541の処理に移行する。
一方、シナリオ終了コードが設定されている場合(ステップC551;Y)は、予告表示データのオフ情報をセットして(ステップC552)、先読み予告シナリオ制御処理を終了する。
すなわち、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、複数の小領域のうちの始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)が表示されていない空き小領域において、事前判定手段(遊技制御装置100)による事前判定結果を予告する予告演出を実行可能である。
具体的には、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、予告演出として、空き小領域に事前判定結果を予告する予告表示を表示し、当該予告表示の表示態様(本実施形態の場合、表示する予告表示図柄の数)を空き小領域の数に応じて変化させる演出を実行可能である。
なお、空き小領域の数に応じて変化させる予告表示の表示態様は、表示する予告表示図柄の数に限定されるものではなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、予告表示の色等であってもよい。
図79は、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合に実行される先読み予告演出の一例を説明する図である。
現在の遊技状態が通常遊技状態である場合、予告表示態様として「予告演出パターンA」および「予告演出パターンB」のうち何れか1つが選択される(ステップC544)。ここで、前述したように、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が0に設定されている。
そして、予告表示態様として「予告演出パターンA」が選択された場合には、図79(a)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。
具体的には、まず、「擬似連!!」という予告表示を表示させるための予告表示初期データが取得される(ステップC545)。
次いで、この例では始動記憶表示領域41bに4個の飾り特図始動記憶表示Cが表示されているので、予告演出可能領域数として「3個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(3個)よりも予告表示の表示数(5個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「擬似連」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(a)の上から1段目(最上段)に示すように、「擬似連」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連??」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「4個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(4個)よりも予告表示の表示数(5個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「擬似連?」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(a)の上から2段目に示すように、「擬似連?」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!!」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「5個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(5個)よりも予告表示の表示数(5個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図79(a)の上から3段目に示すように、「擬似連!!」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連??」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「6個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(6個)よりも予告表示の表示数(5個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図79(a)の上から4段目に示すように、「擬似連??」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!!」という予告表示を表示させるための予告表示データまたは「擬似連??」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が高い場合には「擬似連!!」という予告表示が表示され、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が低い場合には「擬似連??」という予告表示が表示されるよう構成されている。
次いで、予告演出可能領域数として「8個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(8個)よりも予告表示の表示数(5個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図79(a)の上から5段目に示すように「擬似連!!」という予告表示、或いは、図79(a)の上から6段目(最下段)に示すように「擬似連??」という予告表示が、予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
また、予告表示態様として「予告演出パターンB」が選択された場合には、図79(b)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。
具体的には、まず、「□□□擬似連!」という予告表示を表示させるための予告表示初期データが取得される(ステップC545)。ここで「□」は空白(スペース)を意味する。
次いで、この例では始動記憶表示領域41bに4個の飾り特図始動記憶表示Cが表示されているので、予告演出可能領域数として「3個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(3個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「□□□」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(b)の上から1段目(最上段)に示すように、「□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「□□□擬似連?」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「4個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(4個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「□□□擬」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(b)の上から2段目に示すように、「□□□擬」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「□□□擬似連!」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「5個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(5個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「□□□擬似」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(b)の上から3段目に示すように、「□□□擬似」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「□□□擬似連?」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「6個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(6個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;N)、表示する予告表示の一部として「□□□擬似連」が決定される(ステップC549)。
次いで、図79(b)の上から4段目に示すように、「□□□擬似連」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「□□□擬似連!」という予告表示を表示させるための予告表示データまたは「□□□擬似連?」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が高い場合には「□□□擬似連!」という予告表示が表示され、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が低い場合には「□□□擬似連?」という予告表示が表示されるよう構成されている。
次いで、予告演出可能領域数として「8個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(8個)よりも予告表示の表示数(7個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図79(b)の上から5段目に示すように「□□□擬似連!」という予告表示、或いは、図79(b)の上から6段目(最下段)に示すように「□□□擬似連?」という予告表示が、予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
図80は、現在の遊技状態が特定遊技状態(時短状態)である場合に実行される先読み予告演出の一例を説明する図である。
現在の遊技状態が特定遊技状態である場合、予告表示態様として「予告演出パターンA」、「予告演出パターンB1」、「予告演出パターンB2」、および「予告演出パターンB2」のうち何れか1つが選択される(ステップC544)。
そして、予告表示態様として「予告演出パターンA」が選択された場合には、図80(a)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。
具体的には、まず、「擬似連!」という予告表示を表示させるための予告表示初期データが取得される(ステップC545)。
次いで、この例では始動記憶表示領域41bに4個の飾り特図始動記憶表示Cが表示されているので、予告演出可能領域数として「3個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(3個)よりも予告表示の表示数(4個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「擬似連」が決定される(ステップC549)。
次いで、図80(a)の上から1段目(最上段)に示すように、「擬似連」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連?」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「4個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(4個)よりも予告表示の表示数(4個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図80(a)の上から2段目に示すように、「擬似連?」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「5個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(5個)よりも予告表示の表示数(4個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図80(a)の上から3段目に示すように、「擬似連!」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連?」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「6個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(6個)よりも予告表示の表示数(4個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図80(a)の上から4段目に示すように、「擬似連?」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!!!!!」という予告表示を表示させるための予告表示データまたは「擬似連?????」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が高い場合には「擬似連!!!!!」という予告表示が表示され、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が低い場合には「擬似連?????」という予告表示が表示されるよう構成されている。
次いで、予告演出可能領域数として「8個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(8個)よりも予告表示の表示数(8個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図80(a)の上から5段目に示すように「擬似連!!!!!」という予告表示、或いは、「擬似連?????」という予告表示が、予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
なお、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合、擬似連演出が発生する期待度に応じて予告表示中の「!」や「?」の数を変化させるよう構成することも可能である。
また、予告表示態様として「予告演出パターンB1」が選択された場合には、図80(b)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。
具体的には、まず、「擬似連!□□□」という予告表示を表示させるための予告表示初期データが取得される(ステップC545)。
次いで、この例では始動記憶表示領域41bに4個の飾り特図始動記憶表示Cが表示されているので、予告演出可能領域数として「3個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(3個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定され(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「□□□」が決定される(ステップC549)。
次いで、図80(b)の上から1段目(最上段)に示すように、「□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!□□□」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「4個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(4個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「!□□□」が決定される(ステップC549)。
次いで、図80(b)の上から2段目に示すように、「!□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!□□□」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「5個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(5個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「連!□□□」が決定される(ステップC549)。
次いで、図80(b)の上から3段目に示すように、「連!□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!□□□」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。
次いで、予告演出可能領域数として「6個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(6個)よりも予告表示の表示数(7個)が多いと判定されて(ステップC548;Y)、表示する予告表示の一部として「似連!□□□」が決定される(ステップC549)。
次いで、図80(b)の上から4段目に示すように、「似連!□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
さらに保留が1つ消化されると、予告更新タイミングになったと判定されて(ステップC542;Y)、「擬似連!□□□」という予告表示を表示させるための予告表示データ又は「擬似連?□□□」という予告表示を表示させるための予告表示データが取得される(ステップC543)。本実施形態の場合、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が高い場合には「擬似連!□□□」という予告表示が表示され、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cの数が「0個」である場合であって、実行中の特図変動表示ゲームで擬似連演出が発生する期待度が低い場合には「擬似連?□□□」という予告表示が表示されるよう構成されている。
次いで、予告演出可能領域数として「8個」が取得される(ステップC546)。
次いで、予告演出可能領域数(8個)よりも予告表示の表示数(7個)が多くないと判定されて(ステップC548;N)、図80(a)の上から5段目に示すように「擬似連!□□□」という予告表示、或いは、「擬似連?□□□」という予告表示が、予告演出可能領域に表示される(ステップC550)。
また、予告表示態様として「予告演出パターンB2」が選択された場合には、図80(c)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。なお、「予告演出パターンB2」が選択された場合は、「予告演出パターンB1」が選択された場合と予告表示の内容が異なるだけなので、詳細な説明は省略する。
また、予告表示態様として「予告演出パターンB3」が選択された場合には、図80(d)に示すような先読み予告演出が始動記憶表示領域41bで実行される。ここで、「予告演出パターンB3」が選択された場合には、図80(d)の上から5段目に示すように、「『キャラクタ』擬似連?□□□□」という予告表示が予告演出可能領域に表示され、先読み予告演出が“ガセ”(偽りの先読み予告演出)であったことを報知するよう構成されている。なお、「予告演出パターンB3」が選択された場合は、先読み予告演出が“ガセ”であったことを報知する点以外は「予告演出パターンB1」が選択された場合と予告表示の内容が異なるだけなので、詳細な説明は省略する。
また、上記した「予告演出パターン」では「擬似連」に関する予告表示を例示したが、これに限らず、リーチ予告表示や大当り予告表示等、予告対象は適宜設定可能である。
このように、本実施形態においては、現在の遊技状態にかかわらず、「予告演出パターンA」が選択された場合には「□(スペース)」を含まない予告表示が表示され、「予告演出パターンB」が選択された場合には「□(スペース)」を含む予告表示が表示される。
なお、図79や図80では保留の消化に応じて予告表示を更新しているが、予告表示は、予告演出可能領域数の変化(保留の消化や追加保留の発生)に応じて更新される。
<変形例>
第2実施形態では、始動記憶表示領域41bの予告演出可能領域に予告表示を表示する先読み予告演出を実行するよう構成したが、例えば、空き小領域を、事前判定手段(遊技制御装置100)によって判定可能な複数の結果のうちの何れかを予告する表示態様で表示し、先読み予告演出として、複数の空き小領域のうち始動記憶に対する先読み結果を予告する表示態様で表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cを表示する演出を実行するよう構成することも可能である。
本変形例では、予告演出可能領域を構成する空き小領域1つに対し、複数の空き領域表示図柄のうちの何れか1つを表示する。各空き領域表示図柄は、事前判定手段(遊技制御装置100)によって判定可能な複数の結果のうちの何れかを予告可能となっている。
空き領域表示図柄には、図82に示すように、大当り確定を表す「V」、大当り期待度が高いことを表す「熱」、SPリーチ演出発生の期待度が高いことを表す「SP」、擬似連演出発生の期待度が高いことを表す「連」、これらの期待度が低いことを表す「?」等がある。無論、空き領域表示図柄には、ここで示した予告内容(すなわち、大当り確定、大当り期待度の大小、SPリーチ演出発生の期待度の大小、擬似連演出発生の期待度の大小)以外の予告内容を表す図柄が含まれていてもよく、例えば、所定の役物が作動する期待度が高いことを表す図柄(例えば「動」)等が含まれていてもよい。また、空き領域表示図柄は、適宜任意に変更可能であり、例えば、大当り確定を表す空き領域表示図柄は「当」等であってもよい。
なお、本変形例において、予告演出可能領域は、始動記憶表示領域41b内にある全空き小領域で構成されている。
そして、追加保留が発生すると、演出制御装置300は、予告演出可能領域を構成する空き小領域のうち当該追加保留に対する先読み結果を予告(示唆)する空き領域表示図柄が表示されている空き小領域に、当該追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cを表示することによって、当該追加保留に対する先読み結果を予告(示唆)する。
すなわち、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、予告演出として、複数の空き小領域のうち始動記憶に対する事前判定結果(先読み結果)を予告する表示態様で表示されている空き小領域(本変形例の場合、始動記憶に対する事前判定結果(先読み結果)を予告する空き領域表示図柄が表示されている空き小領域)に、当該始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示する演出を実行可能である。
〔先読み予告シナリオ制御処理〕
本変形例においては、図77に示す先読み予告シナリオ制御処理にかえて、図81に示す先読み予告シナリオ制御処理を実行する。
この先読み予告シナリオ制御処理において、演出制御装置300は、まず、始動入賞(追加保留)が発生したかを判定する(ステップC641)。
始動入賞が発生していない場合(ステップC641;N)は、既に予告表示が行われているかを判定し(ステップC648)、既に予告表示が行われている場合(ステップC648;Y)は、ステップC646の処理へ移行し、予告表示が行われていない場合(ステップC648;N)は、先読み予告シナリオ制御処理を終了する。
一方、始動入賞が発生した場合(ステップC641;Y)は、予告表示態様を抽選して(ステップC642)、当該抽選の結果に対応する空き領域表示データを取得する(ステップC643)。ステップC642では、例えば、図82に示すような予告表示態様選択テーブルを参照し、乱数抽選を行って予告表示態様を選択する。なお、複数の予告表示態様選択テーブルを記憶しておき、当該複数の予告表示態様選択テーブルのうちの何れを参照するかを、大当り期待度等に基づき決定するよう構成することも可能である。
そして、取得した空き領域表示データに基づく空き領域表示(空き領域表示図柄群)を予告演出可能領域に表示する。具体的には、空き領域表示を構成する複数の空き領域表示図柄のうち、空き小領域に配置される空き領域表示図柄のみを表示する。したがって、飾り特図始動記憶表示Cが既に表示されている小領域においては、空き領域表示図柄は表示されず、飾り特図始動記憶表示Cが表示されたままとなる。
次いで、新たに追加された始動記憶(追加保留)の期待度(先読み結果)に対応する表示領域(空き小領域)に、当該始動記憶に対応する保留表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示する(ステップC644)。具体的には、新たに追加された始動記憶に対する先読み結果を予告する空き領域表示図柄が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cを表示する。
ここで、複数の空き領域表示図柄(本変形例の場合、「V」、「熱」、「SP」、「連」、および「?」)のうち何れを選択するかは、予め設定されている割合に従って決定される。
例えば、新たに追加された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が、大当りである場合は「?」よりも「熱」の方が選択される割合が高く、はずれである場合は「熱」よりも「?」の方が選択される割合が高くなるように設定することができる。また、「熱」が選択された場合には、所定の割合(例えば、50%未満の割合)で「熱」にかえて「V」が選択されるように設定することができる。なお、「V」は、新たに追加された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合にのみ選択可能であってもよい。
そして、「V」が選択された場合には、「V」が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される。「V」が選択されたにもかかわらず、予告演出可能領域を構成する空き小領域の中に「V」が表示されている空き小領域がない場合には、「V」にかえて、例えば「?」(「熱」であってもよい。)が選択される。
また、「熱」が選択された場合には、「熱」が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される。「熱」が選択されたにもかかわらず、予告演出可能領域を構成する空き小領域の中に「熱」が表示されている空き小領域がない場合には、「熱」にかえて、例えば「?」(「V」であってもよい。)が選択される。
また、「?」が選択された場合には、「?」が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される。
また、例えば、新たに追加された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて、SPリーチ演出が発生する場合は「?」よりも「SP」の方が選択される割合が高く、SPリーチ演出が発生しない場合は「SP」よりも「?」の方が選択される割合が高くなるように設定することができる。
そして、「SP」が選択された場合には、「SP」が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される。「SP」が選択されたにもかかわらず、予告演出可能領域を構成する空き小領域の中に「SP」が表示されている空き小領域がない場合には、「SP」にかえて、例えば「?」が選択される。
また、例えば、新たに追加された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて、擬似連演出が発生する場合は「?」よりも「連」の方が選択される割合が高く、擬似連演出が発生しない場合は「連」よりも「?」の方が選択される割合が高くなるように設定することができる。
そして、「連」が選択された場合には、「連」が表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される。「連」が選択されたにもかかわらず、予告演出可能領域を構成する空き小領域の中に「連」が表示されている空き小領域がない場合には、「連」にかえて、例えば「?」が選択される。
次いで、表示した保留表示(飾り特図始動記憶表示C)に対応させて表示領域示唆表示Eを表示する(ステップC645)。本変形例では、例えば図83に示すように、飾り特図始動記憶表示Cを表示した小領域に表示されていた空き領域表示図柄と同じ柄の表示領域示唆表示Eを、当該飾り特図始動記憶表示Cの近傍に表示する。これにより、追加保留に対する先読み結果を、当該追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示されるときだけでなく、表示された後も予告し続けることができる。
次いで、シナリオ終了コードが設定されているかを判定する(ステップC646)。
シナリオ終了コードが設定されていない場合(ステップC646;N)は、ステップC641の処理に移行する。
一方、シナリオ終了コードが設定されている場合(ステップC646;Y)は、予告表示データのオフ情報をセットして(ステップC647)、先読み予告シナリオ制御処理を終了する。
なお、ステップC642において、図82に示す予告表示態様のうち乱数「0〜100」に対応する予告表示態様のように、空き領域表示を表示しない予告表示態様が選択された場合には、ステップC644では、任意の空き小領域に追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示され、ステップC645では、表示領域示唆表示Eが表示されないよう構成されている。この場合、ステップC645で、追加保留に対する先読み結果を予告する表示領域示唆表示Eを、当該追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cの近傍に表示することも可能である。
図83は、第2実施形態の変形例における先読み予告演出の一例を説明する図である。
始動記憶(追加保留)が発生すると(ステップC641;Y)、予告表示態様が抽選されて(ステップC642)、当該抽選の結果に対応する空き領域表示データが取得される(ステップC643)。
この例では、図83(b)に示すように、乱数「101〜120」に対応する予告表示態様が選択され、選択された予告表示態様で空き領域表示を表示するための空き領域表示データが取得されている。そして、図83(a)に示すように、追加保留の発生時には始動記憶表示領域41bに飾り特図始動記憶表示Cが表示されていないので、取得された空き領域表示データに基づく空き領域表示の全部(すなわち、空き領域表示を構成する空き領域表示図柄の全て)が表示されている。
次いで、追加保留に対する先読み結果を予告する空き領域表示図柄として「V」が選択され、図83(c)に示すように、追加保留に対する先読み結果に対応する小領域(すなわち、「V」が表示されている小領域)に当該追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cが表示される(ステップC644)。
次いで、図83(c)に示すように、表示した飾り特図始動記憶表示Cに対応させて表示領域示唆表示Eが表示される(ステップC645)。
なお、本変形例では、予告演出可能領域を構成する空き小領域1つに対し、複数の空き領域表示図柄のうちの何れか1つを表示することによって、空き小領域を、事前判定手段(遊技制御装置100)によって判定可能な複数の結果のうちの何れかを予告する表示態様で表示するよう構成したが、事前判定手段(遊技制御装置100)によって判定可能な複数の結果のうちの何れかを予告する表示態様は、これに限定されるものではなく、例えば、空き小領域の色や形などであってもよい。
また、例えば、追加保留に対応する飾り特図始動記憶表示Cを表示する小領域の位置によって当該追加保留に対する先読み結果を予告するよう構成することも可能である。
具体的には、例えば、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cを、先読み結果に応じて(例えば、大当り期待度の高い順に)並び替えるようにしてもよい。大当り期待度の高い順に並び替えるとは、例えば図83(a)に示すように始動記憶表示領域41bが左右に長尺な領域である場合、複数の飾り特図始動記憶表示Cのうち、大当り期待度が高いものほど左側(或いは、右側であってもよい。)に配置されるように並び替えたり、大当り期待度が高いものほど左右方向中央側に配置されるように並び替えたりすることである。また、並び替えるタイミングは、保留消化時や追加保留発生時など、適宜任意に設定可能である。また、所定のタイミングで、所定のキャラクタが出現して、そのキャラクタが飾り特図始動記憶表示Cを並び替える演出を行うようにしてもよい。
このように、始動記憶表示領域41bに表示されている飾り特図始動記憶表示Cを、先読み結果に応じて並び替えることによって、始動記憶に対する先読み結果が当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示Cの位置で直感的に分かるようになるため、遊技者にとって分かりやすい先読み予告演出を実行することが可能となる。
この場合、図79や図80に示す飾り特図始動記憶表示Cのように、飾り特図始動記憶表示C内に消化順が表示されていると、遊技者にとってより分かりやすい先読み予告演出を実行することが可能となる。
また、空き小領域(すなわち、飾り特図始動記憶表示Cが表示されていない小領域)に、注視してほしい方向を示唆する方向示唆表示を表示することも可能である。
方向示唆表示は、方向を示唆可能な文字や記号等であれば任意であり、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」等であってもよいし、「↑」、「↓」、「→」、「←」等であってもよい。
注視してほしい方向とは、例えば、表示装置41に表示されたキャラクタが移動する方向、表示装置41に表示された複数の選択肢の中から選択される選択肢を示す方向、役物が動く方向、複数ある役物のうち作動する役物を示す方向等である。
具体的には、例えば、表示装置41に表示されたキャラクタ(単独のキャラクタであってもよいし、複数のキャラクタ(キャラクタ群)であってもよい。)が右から左へと移動する場合や、役物が右から左へと移動する場合には、方向示唆表示として、例えば「左」や「←」が表示される。
また、例えば、表示装置41の表示領域の上部、下部、右部、および左部のそれぞれに選択肢が表示され、これらの選択肢のうち左部にある選択肢が選択される場合や、表示装置41の上方、下方、右方、および左方のそれぞれに役物が配設されていて、これらの役物のうち左方にある役物が作動する場合には、方向示唆表示として、例えば「左」や「←」が表示される。
さらに、方向示唆表示を時計回り方向や反時計回り方向に回転させることも可能である。これにより、表示装置41表示されたキャラクタが回転することやその回転方向、表示装置41に表示された複数の選択肢の表示態様(例えば、色)がルーレット形式で順々に変化することやその変化順、役物が回転することやその回転方向等を示唆することができる。
なお、飾り特図始動記憶表示Cとして、方向示唆表示を表示するように構成することも可能である。
以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、始動記憶表示領域41bは、複数の小領域に分割されており、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、一の小領域に、一の始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示し、複数の小領域のうちの始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)が表示されていない空き小領域において、事前判定手段(遊技制御装置100)による事前判定結果(先読み結果)を予告する予告演出を実行可能であるよう構成されている。
したがって、始動記憶表示領域41bが有する複数の小領域のうちの空き小領域(始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)が表示されていない小領域)において事前判定結果(先読み結果)を予告する予告演出を実行可能であるため、従来に無い斬新な予告演出を実行することが可能であるとともに、遊技者が予期しない領域で予告演出を実行することが可能であり、始動記憶表示領域41bにおいて実行する予告演出に対して遊技者の興趣を高めることができる。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、予告演出として、空き小領域に事前判定結果(先読み結果)を予告する予告表示を表示し、当該予告表示の表示態様を空き小領域の数に応じて変化させる演出を実行可能であるよう構成することが可能である。
このように構成した場合、予告演出として、空き小領域に予告表示を表示し、当該予告表示の表示態様を空き小領域の数に応じて変化させる演出を実行可能であるため、従来に無い斬新な予告演出を実行することが可能であるとともに、遊技者が予期しない領域で予告演出を実行することが可能であり、予告演出に意外性をもたらすことができる。
また、以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、空き小領域は、事前判定手段(遊技制御装置100)によって判定可能な複数の結果のうちの何れかを予告する表示態様で表示されており、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、予告演出として、複数の空き小領域のうち始動記憶に対する事前判定結果(先読み結果)を予告する表示態様で表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示する演出を実行可能であるよう構成することが可能である。
このように構成した場合、予告演出として、複数の空き小領域のうち始動記憶に対する事前判定結果(先読み結果)を予告する表示態様で表示されている空き小領域に、当該始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示C)を表示する演出を実行可能であるため、従来に無い斬新な予告演出を実行することが可能であるとともに、遊技者が予期しない領域で予告演出を実行することが可能であり、予告演出に意外性をもたらすことができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。