JP2015119404A - マルチパス判定装置 - Google Patents

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滋樹 青島
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【課題】音声信号におけるパワーのダイナミックレンジが大きい場合であっても、マルチパスの発生の有無を適切に判定できるマルチパス判定装置を提供する。【解決手段】受信した電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定するマルチパス判定装置20は、電波に含まれる音声信号の時系列データにおける判定期間について、判定期間の音声信号のパワーに対して、所定の高周波帯域の方がその高周波帯域に比べて周波数が低い低周波帯域よりも大きな重みで重み付けを行い、その重み付けが施された評価値を出力する評価値出力部23と、評価値に基づいて、判定期間におけるマルチパスの発生の有無を判定する判定部24とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、受信した電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定するマルチパス判定装置に関する。
従来から、空間を伝播したラジオの電波などの信号(R/F信号)を検波することにより得られた音声信号(オーディオ信号)を用いて、電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定する技術が知られている。例えば特許文献1には、車載用ラジオ受信機などに用いられる受信機が記載されている。この受信機では、音声信号または受信信号レベルの少なくともいずれか一方に基づいてマルチパスの発生を検知している。また、特許文献2には、マルチパスノイズの検出を確実化するために、所定パルス幅の制御信号を積分することによりマルチパスを検出する積分回路を具備する受信機が記載されている。
特開平8−79109号公報 特開昭63−164632号公報
ところで、電波の伝播時にマルチパスが発生した場合、その電波の検波により得られた音声信号のパワースペクトルには、音声由来のパワーに加えて、マルチパスノイズのパワーが含まれる。このような場合、例えば音声信号のパワースペクトルにおけるパワーの平均値にはマルチパスノイズのパワーが反映されるため、その平均値に基づいてマルチパスの発生の有無を判定できる。しかし、音声由来のパワーのダイナミックレンジ(パワーの最小値から最大値までの範囲)が大きい場合は、マルチパスノイズのパワーが含まれていても、上記平均値にマルチパスノイズのパワーが反映されにくくなり、マルチパスの発生の有無を適切に判定することが困難になる。
本発明は、音声信号におけるパワーのダイナミックレンジが大きい場合であっても、マルチパスの発生の有無を適切に判定できるマルチパス判定装置を提供することを目的とする。
本発明は、受信した電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定するマルチパス判定装置であって、電波に含まれる音声信号の時系列データにおける判定期間について、判定期間の音声信号のパワーに対して、所定の高周波帯域の方がその高周波帯域に比べて周波数が低い低周波帯域よりも大きな重みで重み付けを行い、その重み付けが施された評価値を出力する評価値出力部と、評価値に基づいて、判定期間におけるマルチパスの発生の有無を判定する判定部とを備えている。
本発明では、判定期間におけるマルチパスの発生の有無を判定するために、判定期間の音声信号のパワーに対して、低周波帯域よりも高周波帯域の方が大きな重みで重み付けを行った評価値が用いられる。ここで、本願発明者は、マルチパスが発生した音声信号のパワースペクトルでは、マルチパスノイズのパワーが音声信号の高周波帯域に存在していることを見つけ出した。他方、例えばクラシックのように音声由来のパワーのダイナミックレンジが大きい音声信号のパワースペクトルでは、音声由来のパワーが低周波帯域に集中している。本発明では、音声由来のパワーが集中する低周波帯域よりも、マルチパスノイズのパワーが存在する高周波帯域の方が大きな重みで、判定期間の音声信号のパワーに対して重み付けを行い、マルチパスノイズのパワーの影響を相対的に大きくした評価値となるようにしている。従って、上記ダイナミックレンジが大きい場合であっても、マルチパスノイズのパワーが反映されにくくなることを阻止でき、マルチパスの発生の有無を適切に判定することができる。
実施の形態に係るマルチパス判定装置を用いたラジオ評価系の概略構成図 マルチパス率の算出方法を示すフローチャート 対象期間の各フレームのパワースペクトルを示す図表 重み付け関数を示す図表 重み付けによるパワースペクトルの変化を説明するための図
以下、図1−図5を参照しながら、実施の形態について詳細に説明する。
[1.ラジオ評価系について]
まず、本実施の形態に係るマルチパス判定装置20を用いたラジオ評価系10について説明する。
ラジオ評価系10は、図1に示すように、信号出力器11と、ラジオ12と、マルチパス判定装置20とを備えている。信号出力器11は、音声信号を含む試験信号を出力する。ラジオ12は、信号出力器11からの試験信号を受信して音声信号を検波する。ラジオ12は、例えば、車両に搭載される車載ラジオであり、アンテナとチューナなどを備えている。マルチパス判定装置20は、ラジオ12によって検波された音声信号に基づいて後述するマルチパス判定を実行する。なお、ラジオ評価系10では、信号出力器11の出力端子に接続されたケーブルが、ラジオ12のアンテナ端子に接続されている。ラジオ12では、試験信号がアンテナ端子からチューナへ入力される。
試験信号は、例えば、データ取得用のラジオ(ラジオ12と同じであっても異なってもよい)がフィールドで受信したR/F信号である。つまり、試験信号は、データ取得用のラジオを搭載した車両の走行中に、そのラジオが実地で受信したR/F信号である。この試験信号は、検波をされてない状態の信号、つまりチューナに入力される前の信号である。典型的には、試験信号は、フィールドで例えば所定の期間に亘って取得され、メモリに保存される。このメモリは、信号出力器11に取り付けられ、信号出力器11は、メモリに保存された試験信号を出力する。試験信号は、データ取得用のラジオがフィールドで受信したR/F信号(電波)の伝播時に発生したマルチパスの影響を受けている。マルチパスが発生した場合、試験信号の検波により得られた音声信号には、マルチパスノイズが含まれる。
[2.マルチパス判定装置について]
続いて、本実施の形態に係るマルチパス判定装置20について説明する。
マルチパス判定装置20は、ラジオ12から入力された音声信号の時系列データの全期間を対象期間として、その対象期間の中から、フィールドにおけるR/F信号の伝播時にマルチパスが発生したマルチパス発生期間を特定する。マルチパス発生期間の特定は、音声信号を複数のフレーム(時間区間)に分割して、複数のフレームの各々に対して、R/F信号の伝播時にマルチパスが発生したマルチパスフレームであるか否かを判定することによって行われる。そして、マルチパス判定装置20は、対象期間におけるマルチパス発生期間の割合をマルチパス率として定量化する。マルチパス発生期間の総時間が長いほど、マルチパス率が大きくなる。マルチパス判定装置20は、図1に示すように、収音部21、周波数解析部22、評価値出力部23、および判定部24を備えている。
収音部21は、ラジオ12から出力された音声信号(時系列のデジタル信号)を記録する。周波数解析部22は、収音部21に記録された音声信号に対して、FFT(高速フーリエ変換)などを用いて周波数解析を行う。周波数解析部22は、収音部21に記録された音声信号の時系列データを複数のフレームに分割して、フレームの単位で音声信号に対して周波数解析を行う。この周波数解析により、各フレームについて、音声信号のパワーの周波数特性を表すパワースペクトルが作成される。各フレームのパワースペクトルは、例えば人間の可聴域(例えば20Hz以上14kHz以下の帯域)を対象範囲として作成される。
以下では、パワースペクトルの全対象範囲(人間の可聴域)を「全周波数帯域(Overall)」という。また、パワースペクトルの全対象範囲(人間の可聴域)の高周波側の帯域(例えば、10kHz以上14kHz以下の帯域)を「高周波帯域(Band)」という。また、対象期間の全フレームは、時間が先のフレームから順番に、1からnまでの番号j(1≦j≦n)が割り振られる。
評価値出力部23は、フレーム単位で音声信号の全周波数帯域のパワーレベルを評価するための第1評価値を出力すると共に、フレーム単位で音声信号の高周波帯域のパワーレベルを評価するための第2評価値を出力する。
ここで、本願発明者は、上述したように、マルチパスが発生した音声信号のパワースペクトルでは、マルチパスノイズのパワーが高周波帯域に存在していることを見つけ出した。マルチパスノイズのパワーは、高周波帯域において一定的に推移する。この点に着目して、高周波帯域のパワーレベルだけを評価して、つまり第2評価値だけを用いて、各フレームがマルチパスフレームであるか否かを判定することが考えられる。ところが、音声由来のパワーは、パワースペクトルの全周波数帯域に存在している。そのため、高周波帯域のパワーレベルの変動が、マルチパスノイズのパワーではなく、音声由来のパワーに起因している場合がある。このような場合、第2評価値だけを用いると、実際はマルチパスが発生していないにも拘わらず、マルチパスフレームであると誤判定される虞がある。このような理由により、第1評価値を用いる。
また、例えばクラシックのように音声由来のパワーのダイナミックレンジが大きい場合は、音声信号のパワースペクトルの全周波数帯域におけるパワーの平均値をそのまま第1評価値として用いると、パワースペクトルにマルチパスノイズのパワーが含まれていても、上記平均値にマルチパスノイズのパワーが反映されにくい。そのため、マルチパスの発生の有無を適切に判定することが困難になる。他方、上記ダイナミックレンジが大きい音声信号のパワースペクトルでは、音声由来のパワーが低周波側の帯域(例えば500Hz以下の帯域)に集中している。そこで、評価値出力部23は、各フレームについて、当該フレームの音声信号のパワーに対して、低周波帯域よりも高周波帯域の方が大きな重みで重み付けを行うことにより、第1評価値を取得している。重み付けについての詳細は後述する。
判定部24は、第1評価値及び第2評価値に基づいてマルチパス判定を行う。なお、判定部24は、周波数解析部22が行った周波数解析の結果に基づいて、マルチパス判定に用いる判定用閾値を設定する。なお、第1評価値及び第2評価値は、予め定めた値であってもよい。
[3.マルチパス率の算出方法について]
続いて、図2のフローチャートを参照して、ラジオ評価系10を用いたマルチパス率の算出方法について説明する。マルチパス率は、マルチパスノイズの評価指標の1つである。
まず、ステップS201で、信号出力器11が、試験信号の出力を開始する。次に、ステップS202で、ラジオ12が、信号出力器11から出力された試験信号を受信して、チューナによって音声信号を検波する。ラジオ12により、試験信号から音声信号が取り出される。次に、ステップS203で、マルチパス評価装置20の収音部21が、ラジオ12から出力された音声信号を記録する。なお、信号出力器11は、試験信号の全期間に亘って試験信号を出力する。ラジオ12は、試験信号の全期間に亘って音声信号を検波する。収音部21は、試験信号の全期間に亘って検波された音声信号を記録する。例えば、ステップS204は、音声信号の記録終了後に行われる。
ステップS204では、マルチパス評価装置20の周波数解析部22が、収音部21に記録された音声信号に対して、FFT(高速フーリエ変換)などを用いて周波数解析を行う。周波数解析部22は、収音部21に記録された音声信号の時系列データの全期間を対象期間に設定して、対象期間を複数のフレーム(n個のフレーム)に分割して、各フレームjの音声信号に対して周波数解析を行う。周波数解析により、各フレームjについて、図3に示すように、音声信号のパワーの周波数特性を表すパワースペクトルが得られる。
ステップS205では、マルチパス評価装置20の評価値出力部23が、各フレームjの音声信号の全周波数帯域のパワーレベルを評価するための第1評価値を出力する。なお、評価値出力部23には、図4に示す重み付け関数Function(i)が予め設定されている。図4からは、周波数の値(横軸の値)に対応して、重み係数(縦軸の値)が得られる。
評価値出力部23は、まず、周波数解析部22の周波数解析結果から、各フレームjのパワースペクトルの全周波数帯域における複数の周波数成分(b個の周波数成分)について、パワーPWRijを取得する。例えば、上記複数の周波数成分の周波数間隔は、一定である。パワーPWRijは、図3に記載のパワースペクトルの縦軸の値であり、単位(dBV)で表される。なお、図3に示すように、全周波数帯域において上記複数の周波数成分には、周波数が低い方から順番に、1からbまでの番号i(1≦i≦b)が割り振られる。全周波数帯域において周波数が最低の周波数成分(例えば20Hz)の番号iは1である。また、高周波帯域において、周波数が最低の高周波成分(例えば10kHz)の番号iはa(a≦b)であり、周波数が最高の高周波成分(例えば14kHz)の番号iはbである。
次に、評価値出力部23は、次の数式1を用いて、各フレームjの第1評価値Overall_PWRjを算出する。数式1では、重み関数Function(i)から取得された各周波数成分iの重み係数が、それぞれ対応する周波数成分iのPWRijに乗じられることで、全ての周波数成分のパワーに対して、周波数方向に重み付けが行われる。そして、周波数方向に重み付けが施された値が、周波数成分の個数bにより割られている。第1評価値Overall_PWRjは、個数bにより平均化された値である。第1評価値Overall_PWRjは、全周波数帯域におけるパワーの平均値が重み付けにより調整されたパワーレベルを表す。なお、重み付けは、数式1を用いた演算処理以外に、例えばバンドパスフィルタにより実現することもできる。
Figure 2015119404
図4に示すように、各周波数成分iに対して乗じられる重み係数は、周波数が大きくなるほど大きな値になる。第1評価値Overall_PWRjは、フレームの音声信号のパワーに対して、高周波帯域の方がその高周波帯域に比べて周波数が低い低周波帯域よりも大きな重みで、重み付けを行った値である。例えば、高周波帯域の各重み係数を1以上とし、高周波帯域よりも低い帯域の各重み係数を1未満とすることで、図5に示すように、高周波帯域のパワーを相対的に大きくすることができる。
なお、数式1では、全ての周波数成分iのパワーPWRijに重み係数を乗じているが、高周波成分以外のパワーの重み係数を1と考えて演算を省略し、高周波成分のパワーだけに、1よりも大きい重み係数を乗じてもよい。
なお、周波数が大きくなるほど重み係数が大きくなるのであれば、図4に示す重み付け関数以外を用いてもよい。例えば、パワースペクトル(スペクトル関数)から重み付け関数を作成してもよく、パワースペクトルの逆数から重み付け関数を作成してもよい。その場合に、パワースペクトルの逆数に対して、予め決めた倍率A(例えばAの絶対値は1よりも大きい)を乗じることで、重み係数の大きさを調整することができる。
ステップS206では、評価値出力部23が、各フレームjの音声信号の高周波帯域のパワーレベルを評価するための第2評価値を出力する。評価値出力部23は、次の数式2を用いて、第2評価値Band_PWRjを算出する。第2評価値Band_PWRjは、高周波帯域におけるパワーの平均値である。
Figure 2015119404
ステップS207では、マルチパス評価装置20の判定部24が、マルチパス判定を行う。マルチパス判定では、対象期間の全フレームの各々を判定期間として、全フレームの中からマルチパス候補フレームを特定する第1特定動作が行われ、次に、第1特定動作によって特定された全てのマルチパス候補フレームの各々を判定期間として、全てのマルチパス候補フレームの中から、マルチパスフレームを特定する第2特定動作が行われる。
第1特定動作では、まず判定部24が、評価値出力部23により取得された各フレームjの各周波数成分iのパワーPWRijから、数式3の右辺に入力するパワーの値(Ave_Overall、MAX_Overall)を取得し、取得した値を数式3に代入して第1の閾値T1を判定用閾値として算出する。なお、数式3は、第1の閾値T1の算出方法の一例である。
Figure 2015119404
数式3において、MAX_Overallは、対象期間の全フレームのパワースペクトルの全周波数帯域におけるパワーの最大値を表し、Ave_Overallは、対象期間の全フレームのパワースペクトルの全周波数帯域におけるパワーの平均値を表す。Aは、第1の設定値(例えば70%)であり、例えばマルチパス判定装置20に予め設定されている。係数wは、例えば、数式1で用いられた全ての重み係数の平均値である。第1の閾値T1は、全フレームのパワースペクトルの全周波数帯域におけるパワーの最大値とパワーの平均値の間を所定の割合で按分した値を、係数wで調整した値である。
第1特定動作では、第1の閾値T1の算出後に、判定部24が、各フレームjについて、第1評価値Overall_PWRjが第1の閾値T1を超えるという第1条件が成立するか否かを判定し、第1条件が成立するフレームを、マルチパス候補フレームとして特定する。第1特定動作では、全てのフレームの中で、第1評価値Overall_PWRjが相対的に大きいフレームが、マルチパス候補フレームとして特定される。
第2特定動作では、まず判定部24が、評価値出力部23により取得された各フレームjの各周波数成分iのパワーPWRijから、数式4の右辺に入力するパワーの値(Ave_Band_PWR、MAX_Band_PWR)を取得し、取得した値を数式4に代入して第2の閾値T2を判定用閾値として算出する。なお、数式4は、第2の閾値T2の算出方法の一例である。
Figure 2015119404
数式4において、MAX_Band_PWRは、全てのマルチパス候補フレームのパワースペクトルの高周波帯域におけるパワーの最大値を表し、Ave_Band_PWRは、全てのマルチパス候補フレームのパワースペクトルの高周波帯域におけるパワーの平均値を表す。Bは、第2の設定値(例えば90%)であり、例えばマルチパス判定装置20に予め設定されている。第2の閾値T2は、全てのマルチパス候補フレームのパワースペクトルの高周波帯域におけるパワーの最大値とパワーの平均値の間を所定の割合で按分した値に設定される。
第2特定動作では、第2の閾値T2の算出後に、判定部24が、各マルチパス候補フレームjについて、第2評価値Band_PWRjが第2の閾値T2を超えるという第2条件が成立するか否かを判定し、第2条件が成立するマルチパス候補フレームを、マルチパスフレームとして特定する。第2特定動作では、全てのマルチパス候補フレームの中で、第2評価値Band_PWRjが相対的に大きいフレームが、マルチパスフレームとして特定される。
ステップS207では、第1条件及び第2条件の両方が成立するフレームが、マルチパスフレームとして特定される。そして、判定部24は、時間軸に沿って連続する複数のマルチパスフレームの小集団、及び、単一のマルチパスフレーム(直前と直後のフレームがマルチパスフレームと判定されなかったマルチパスフレーム)を、マルチパスの発生期間として特定する。
ステップS208では、判定部24が、マルチパスフレームの数を対象期間の全フレーム数nで除することにより、マルチパス率を算出する。マルチパス率が算出されると、マルチパス判定装置20は、マルチパス率を画面に表示することにより、マルチパス率を使用者に提示する。マルチパス判定装置20は、ラジオ12とは別のラジオが同じ試験信号を検波した結果得られた音声信号に対しても、マルチパス率を算出して出力する。使用者は、複数のラジオの間で、各ラジオの音声信号(試験信号は同じ)に対するマルチパス率を比較することで、各ラジオにおけるマルチパスノイズを抑制する部分の性能を相対的に評価することができる。
[4.実施の形態の効果]
本実施の形態では、各フレームにおけるマルチパスの発生の有無を判定するために、各フレームの音声信号のパワーに対して、低周波帯域よりも高周波帯域の方が大きな重みで重み付けを行った第1評価値が用いられる。本実施の形態では、音声由来のパワーが集中する低周波帯域よりも、マルチパスノイズのパワーが存在する高周波帯域の方が大きな重みで、各フレームの音声信号のパワーに対して重み付けを行い、マルチパスノイズのパワーの影響を相対的に大きくした第1評価値となるようにしている。従って、上記ダイナミックレンジが大きい場合であっても、マルチパスノイズのパワーが反映されにくくなることを阻止でき、マルチパスの発生の有無を適切に判定することができる。
[5.その他の実施の形態]
上記実施の形態では、マルチパスノイズの評価指標としてマルチパス率を出力したが、対象期間の全フレーム数nで除することなく、マルチパスフレームの数(又はマルチパス発生期間の総時間)をマルチパスノイズの評価指標を出力してもよい。
また、上記実施の形態について、マルチパスフレームを特定するために、ケプストラム(Cepstrum)分析を行ってもよい。ケプストラム分析では、ケプストラム(人間の声の信号を表す特徴ベクトル)の存在の有無が判定される。例えば、「ケプストラム無し」という第3条件が成立するか否かを判定し、第1条件、第2条件、及び第3条件の全てが成立するフレームをマルチパスフレームとして特定してもよい。
上記実施の形態に係るマルチパス判定装置20の各機能は、上述した処理手順を実行可能な所定のプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現されてもよい。この場合、プログラムデータは、記録媒体を介して記憶装置(ROM、RAM、ハードディスクなど)内に格納されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。
本発明は、受信した電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定するマルチパス判定装置等に適用可能である。
10 ラジオ評価系
11 信号出力器
12 ラジオ
20 マルチパス判定装置
23 評価値出力部
24 判定部

Claims (1)

  1. 受信した電波の伝播時におけるマルチパスの発生の有無を判定するマルチパス判定装置であって、
    前記電波に含まれる音声信号の時系列データにおける判定期間について、前記判定期間の音声信号のパワーに対して、所定の高周波帯域の方が該高周波帯域に比べて周波数が低い低周波帯域よりも大きな重みで重み付けを行い、該重み付けが施された評価値を出力する評価値出力部と、
    前記評価値に基づいて、前記判定期間におけるマルチパスの発生の有無を判定する判定部とを備えていることを特徴とする、マルチパス判定装置。
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