JP2015116174A - 細胞培養足場基材、マイクロ流体デバイス及びそれを用いたハイスループットナノファイバースクリーニング方法 - Google Patents

細胞培養足場基材、マイクロ流体デバイス及びそれを用いたハイスループットナノファイバースクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的にナノファイバーの評価が可能なマイクロ流体デバイスを提供する。【解決手段】ナノファイバーからなる複数の人工細胞外マトリクス部を基板上に所定の間隔で配置してなる細胞培養足場基材。【選択図】図4

Description

本発明は、細胞培養足場基材、マイクロ流体デバイス及びそれを用いたハイスループットナノファイバースクリーニング方法に関する。
細胞は生体・組織内において、(i)成長因子や低分子などの可溶性因子、(ii) 細胞外マトリックスなどの不溶性因子、(iii)細胞間相互作用、などで構成される「細胞外微小環境」中にあり、その運命が制御されている。したがって、再生医療・細胞移植治療・薬剤開発・等に有望視されているヒト多能性幹細胞(ES/iPS細胞)の機能・運命制御にも、目的に応じた細胞外微小環境を整える必要がある。
しかし、現在使用されている生体外細胞実験系では、この様に複雑な微小環境の人工的な作製は非常に困難である。これを克服する手段が、微小空間制御できるマイクロ流体デバイス(μFD)を用いた細胞培養・実験系である。
ナノファイバーは細胞培養足場基材の人工細胞外マトリクスとして有望視されてきたが、目的に応じたナノファイバーを得るためには様々なパラメータを考慮した条件検討を行う必要がある。そのためには、ナノファイバーをスクリーニングする必要があるが、これまではそのようなスクリーニングを行うデバイスが無かった。さらに、細胞の運命決定制御をナノファイバーのみで行う試みは数多く行われてきたが、同様に運命決定制御に関係する微小環境とナノファイバーによる細胞への相互作用の解析及び解析手法については、ほとんど報告がされていない。
また、従来法によるナノファイバーのパターニング法では、多種類のナノファイバーを単一基板上に作製することは非常に困難であった(非特許文献1)。
さらに、従来のマイクロ流体デバイスの作製にはフォトリソグラフィー法が使用されるが、この方法は、鋳型準備に時間がかかることが問題点であった。また、単一基板上に複数の高さ、またはなだらかな勾配を持つ鋳型を作製するためには、複数のマスク、リソグラフィープロセスを繰り返す必要があった。
マイクロ流体デバイス(μFD)は細胞生物学において、(i) nm〜μmスケールでの微小「 3次元」空間制御、(ii)単一空間内に二〜多液層・濃度勾配の作製、(iii)実験の自動化・High-Throughput(HT)化(非特許文献2)など様々な利点がある。
Jiang, L., Zhang, M., Li, J., Wen, W., & Qin, J. (2012). "Simple localization of nanofiber scaffolds via SU-8 photoresist and their use for parallel 3D cellular assays." Advanced Materials (Deerfield Beach, Fla.), 24(16), 2191.2195. doi:10.1002/adma.201103843 Puccinelli, J. P., Su, X., & Beebe, D. J. (2010). "Automated high-throughput microchannel assays for cell biology: Operational optimization and characterization." JALA (Charlottesville, Va), 15(1), 25.32. doi:10.1016/j.jala.2009.10.002
本発明は、細胞培養に適したナノファイバーをスクリーニングし、各々の細胞に適したナノファイバーを人工細胞外マトリクスとして細胞培養する技術を提供することを目的とする。
本発明は、以下の細胞培養足場基材、マイクロ流体デバイス及びハイスループットスクリーニング方法を提供するものである。
項1. ナノファイバーからなる複数の人工細胞外マトリクス部を基板上に所定の間隔で配置してなる細胞培養足場基材。
項2. ナノファイバーを金属コート上に形成してなる、項1に記載の細胞培養足場基材。
項3. 金属コートが白金コートである、項2に記載の細胞培養足場基材。
項4. ナノファイバーからなる複数の人工細胞外マトリクス部を基板上に所定の間隔で配置してなる項1〜3のいずれかに記載の細胞培養足場基材と、各人工細胞外マトリクス部の対応する位置にマイクロ流体チャネルを形成するようにマイクロ流路構造体とを密着させ、前記マイクロ流体チャネルで細胞培養と培養液交換を可能にしてなるマイクロ流体デバイス。
項5. 項4に記載のマイクロ流体デバイスのマイクロ流体チャネルで細胞を培養し、培養細胞の状態を評価することで、当該培養細胞に好適なナノファイバーを決定することを特徴とする、ナノファイバーのハイスループットスクリーニング方法。
従来、ナノファイバーを細胞培養の足場もしくは細胞外マトリクスとして用いることは知られていたが、細胞の種類により適したナノファイバーが各々存在し、ナノファイバーをスクリーニングし、最適なナノファイバーからなる細胞外マトリクスを用いて細胞培養を行うことは行われていなかった。
本発明では、多種類のナノファイバーを基板上に備えた細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体を効果的に用いることによって、時・空間制御した多様な細胞外微小環境を単一デバイス内に作製でき、それらの網羅的な解析を可能にする。
本発明者は、一般的に平坦な基材上での培養法に比べ、ナノメーターレベルでの凹凸がある細胞外マトリクスの方がヒト多能性幹細胞の基材への細胞接着・細胞増殖が増加するとの知見を得ている。これは、基材の凹凸化により細胞接着因子であるインテグリン等がより効率的に活性化されることによるものである。
本発明では、多種類のナノファイバーをアレイ状にパターニングし、更にマイクロ流路構造体と組み合わせることによって、微小空間化されたマイクロ流体チャネルにおいて人工細胞外マトリクス(ナノファイバー)をスクリーニングすることが可能になった。
3Dプリンターにより作製したマスク及び鋳型を用い、ナノファイバー(NF)アレイ及びマイクロ流路構造体を有する48ウェル規格のプレート作製の手順を模式的に示す。 本発明によるナノファイバー(NF)スクリーニング。作製したHTNS-μFDのマイクロ流体チャネルに細胞を播種し、3日間培養後、核、多能性マーカー、生細胞・死細胞、増殖マーカーを染色する。得られたサンプルから画像取得・解析を行い、NFに対する細胞応答をプロファイリングし、目的の機能を有するNFを同定する。 マイクロ流路構造体の作製工程。3D-CADにより目的のデザインを作製し、3Dプリンタにより構造の鋳型を印刷した。印刷された鋳型には、ポリジメチルシロキサン(PDMS)ソリューション(BaseとCuring agentの混合液)を流し込み、HTS-μFD構造を有するPDMSを作製した。 マイクロ流路構造体を細胞培養足場基材に載せたハイスループットスクリーニング(HTS)マイクロ流体デバイス(μFD)を示す。 オートインジェクターによる送液。96穴(左図)及び384穴(右図)フォーマットにおいてチップとHTNS-μFDとの対応関係を確認した。 ナノファイバー(NF)用HTS-μFD(A,B)NFアレイ。96穴マイクロプレート規格のポリスチレンプレートに48パターンのNFを作製(C,D)。NFアレイとHTS-μFDを統合したHTNS-μFD。 NF用HTS-μFDの作製工程。ポリスチレンプレートを白金(Pt)コートし、これを3Dプリンタにより作製したプラスチックマスクで覆った。このプレートセットに対してエレクトロスピニングを行うと、このとき形成されるNFは電気を好むため、マスクのデザインパターンから露出した白金コート部分にNFが蓄積する。エレクトロスピニング後、マスクを取り除けば、NFがパターニングされたプレートが得られる。これに、HTS-μFD構造を有するPDMS構造体を接着させ、NF用HTS-μFDを作製した。 NFスクリーニング。(A)実験方法。ヒト多能性幹細胞(H9 ES細胞)をHTNS-μFDにおいて3日間培養し、各染色(DAPI)を行い、NF上における細胞接着評価を行った。HTNS-μFDには、ゼラチン、ポリメチルグルタルイミド(PMGI)、ポリスチレンの3種類のNFをファイバー密度を変えてパターニングしたものを用いた。コントロール(2D足場)として、マトリゲル、ビトロネクチン、0.1%ゼラチン、コロナ処理(ノンコート)を用意した。解析は、Cell profilerにより行った。(B)マイクロ流路中の任意の位置においてDAPI染色画像を取得し、Cell profilerにより核をカウントした。0.5, 1, 2 cell/cm2の3通りの細胞密度と、エレクトロスピニングの時間(10, 20, 40, 60sec)の条件を変え、各NFにおける細胞数を比較した。
本発明では、細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体を重ね合わせて多数のマイクロ流体チャネルを有するマイクロ流体デバイスを形成し、該チャネルで細胞を培養する。このチャネルは、細胞の三次元培養を可能にする(図4)。チャネルは複数の(通常2個の)開口部と細胞培養可能な空間を有し、チャネルの一方の開口部から新しい培養液を供給すれば他方の開口部から古い培養液が排出され、それにより培養液の交換が可能である。
マイクロ流体デバイスの各チャネル内に異なるナノファイバーを配置すれば、どのナノファイバーがある培養細胞に適しているのかをスクリーニングにより決定することができる。
基板の材質は、ポリスチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリウレタン、ポリメチルグルタルイミド、アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリエチルアクリレートなど)、ポリアミド、ポリカーボネート、共役結合を持つ天然ゴム、共役結合を持つ合成ゴム、及びポリシリコンを含有するシリコンゴムなどのポリマー、ガラス、改質ガラス等が挙げられ、ポリマーが好ましい。基板表面のチャネルに対応する位置に金属コートを設けるのが好ましい。金属コートは基板全面に形成されてもよいが、チャネルに対応する位置にのみスポット状に形成されていてもよく、縦方向又は横方向に帯状に形成され、チャネルに対応する位置にナノファイバーからなる細胞外マトリクス部が形成されてもよい。金属としては、金、白金、銀、銅、ロジウム、パラジウム、亜鉛、スズ、アルミニウム、マグネシウムなどが挙げられ、白金が好ましい。金属コートは層状であってもよく、不連続部分があってもよいが、層状であるのが好ましい。金属コートの厚みは1〜5nm程度である。金属コート層ができるだけ薄く光透過性を有する場合、細胞の染色後に画像処理で細胞を評価することができるので好ましい。
ナノファイバーの材料、直径、密度などはチャネルごとに全て異なっていてもよいが、複数のチャネルを含む帯状の金属コートは同じナノファイバーとし、帯状の金属コートを複数設けて各々異なるナノファイバーを配置し、評価対象となる細胞を培養することで、どのナノファイバーが評価対象の細胞に適しているのかを評価することができる。
ナノファイバーはエレクトロスピニングなどの方法により基板上に形成することができる。ナノファイバーの形成は、例えば金属コートとマスクの一方又は両方の使用を組み合わせることでチャネルに対応する位置に部分的若しくはスポット的に形成することもでき、2以上のチャネル(例えば同じ行又は同じ列)に同じナノファイバーを形成し、複数のチャネル(例えば二重(duplicate)又は3重(triplicate))での細胞培養の評価を平均することもできる。ナノファイバーの材質は、基板の上記ポリマー、ゼラチン、コラーゲン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体、ポリシアル酸、アルギン酸およびアルギン酸塩、アガロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、ペクチン、ポリ−γ−グルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリ−L−リジン、ポリアルギニンなどのポリペプチド、ゼラチン、コラーゲン、これらのコポリマー、ならびにこれらの誘導体が挙げられ、これらを単独で或いは2種以上を混合して使用することができる。ナノファイバーの直径は100〜5000nm程度、好ましくは200〜300nm程度である。ナノファイバーは単層であっても複数のナノファイバーが重ねられた構造を有してもよく、ナノファイバー部分は平坦であっても凹凸を有していてもよく、勾配を有していてもよく、曲面であってもよい。ナノファイバー部分の構造は、規則正しく積み重ねられるよりもランダムな構造の方が細胞培養に適している。ナノファイバー部分(人工細胞外マトリクス)の高さは100〜50000nm程度、好ましくは200〜3000nm程度である。
ナノファイバーを有する細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体を、プラズマ処理等の表面活性化処理後に重ね合わせ熱処理により密着させることにより、複数の細胞培養用のチャネルを形成する。マイクロ流路構造体には、各チャネルに対応する細胞培養部が形成されている。細胞培養部は、細胞培養可能な空間(凹部)と、該空間及び複数の開口部を連通する複数のマイクロ流路を備えている。前記空間と細胞培養足場基材のナノファイバー部分が対応するように細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体を重ね合わせると、チャネルの底面のナノファイバー部分が人工細胞外マトリクスとなり、マイクロ流路構造体の前記空間が三次元培養を行う細胞培養空間になる。該細胞培養空間内への細胞の導入は、予めナノファイバー上に細胞を接着させ、その後にマイクロ流路構造体を重ね合わせてもよく、細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体を重ね合わせた後に、前記開口部からマイクロ流路を通って細胞を前記空間内に導入してもよい。或いはマイクロ流路構造体の前記空間を上にして細胞を前記空間に導入し、細胞培養足場基材を上から載せて密着させ、全体の上下を逆にして前記空間に培養液を導入することで培養を行ってもよい。なお、細胞導入後にマイクロ流路構造体を重ね合わせる場合、熱処理は行わない。
チャネルの細胞培養空間の高さは100〜1000μm程度、幅は100〜1000μm程度、奥行きは1000〜10000μm程度である。マイクロ流路の長さは1000〜10000μm程度、マイクロ流路の径は100〜1000μm程度である。開口部の大きさは、マイクロ流路の径と同程度である。
チャネルは複数の(通常2個の)開口部を有し、チャネルの一方の開口部から新しい培養液を供給すればマイクロ流路を経由して他方の開口部から古い培養液が排出され、それにより培養液の交換が可能である。
マイクロ流路構造体の材質は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ジフェニルシロキサンなどのポリシロキサン系ポリマー、シリコーン樹脂/シリコーンゴム、天然ゴムないし合成ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、フッ素化ポリマー(PTFE、PVdFなど)、ポリ塩化ビニル、ポリメチルハイドロゲンシロキサン、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサン単位のコポリマーなどのホモポリマー或いはコポリマー、さらにはこれらのブレンドが挙げられるが、ポリシロキサン系ポリマーが好ましく、PDMSがより好ましい。マイクロ流路構造体は透明性が高いことが、細胞培養の評価を行いやすいので好ましい。また、マイクロ流路構造体は酸素、二酸化炭素などの気体透過性に優れているのが好ましい。
マイクロ流路構造体は、対応する鋳型を製造し、その鋳型に上記の高分子或いはその原料を流し込んで製造することができる。鋳型の作製法は特に限定されないが、3Dプリンタを用いるのが好ましい。
本発明のマイクロ流体デバイスは、細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体とを密着させて作製する。密着は圧着や加熱、接着剤の使用あるいはマイクロ流路構造体の表面処理により行ってもよく、両者の材質に親和性があれば単に重ね合わせるだけで密着することができる。細胞培養足場基材とマイクロ流路構造体の表面を水、培養液などの液体で濡らしておくことが密着性の向上、培養液の蒸発の防止に好ましい。
マイクロ流体デバイスは、多数のマイクロ流体チャネルを有し、該デバイスは好ましくはハイスループット用デバイスであるので、チャネルは1つのデバイスに、10〜400個程度、例えば16個、48個、96個、384個などの個数で有し得る。
チャネルは、培養液及び細胞数が少なくなるのが好ましい。1つのチャネル内の空間には、例えば100〜2000μlの液体を保持することができる。この空間に細胞と培養液を供給することにより細胞培養を行うことができる。1つのチャネル内で培養される細胞数は、通常5×10〜0.5×10個/cm2程度である。チャネルの培養空間の形状は、特に限定されないが、例えば円筒状、角筒状、楕円筒状などの形状が挙げられる。培養細胞は、前記培養空間の底面のナノファイバー上に接着して培養されるため、三次元培養が可能である。
特に好ましい実施形態において、本発明は、以下の(a)〜(c)の開発により支えられている。
(a)多種のナノファイバーを単一プレート上に作製する技術の開発
多種類のナノファイバーを単一基板上に作製する方法として、発明者はエレクトロスピニング法を基にした方法を開発した。エレクトロスピニング法はゼラチン・コラーゲン・セルロースなど様々な生体材料やポリスチレン、ポリ乳酸などのポリマー材料を原料としてナノファイバーを簡便に作製できる方法である。しかし、従来のエレクトロスピニング法では、一つの基板上に対して一種類のナノファイバーを作製するだけであった。
そこで、本発明では、エレクトロスピニングの際に、穴が空いているマスクを用いることによって、ナノファイバーのパターニングに成功した。マスクの作製には3 Dプリンタを使用したが、これに限定されない。このマスクを用いることで、目的の場所にのみナノファイバーを噴出することができ、一つの基板上にナノファイバーをアレイ状に作製することを可能にした。
(b) 3Dプリンタを用いたマイクロ流体デバイス鋳型作成技術の開発
μFDは細胞生物学において様々な利点を持つ反面、作製過程において、鋳型準備に時間がかかることが問題点であった。また、単一基板上に複数の高さ、またはなだらかな勾配を持つ鋳型を作製するためには、複数のマスク、リソグラフィープロセスを繰り返す必要があり、効率的な新規作製法の開発が必要であった。
本発明では、鋳型作製のために 3Dプリンタを使用することを発明した。 3Dプリンタは複雑な 3次元構造をプリントすることが可能であり、近年では家庭用の 3Dプリンタも市販されるようになった。本発明で使用した 3Dプリンタは XY解像度が 50 μm、 Z解像度が 15 μmであり、細胞培養用のマイクロ流体デバイス作製には十分な性能である。鋳型として使用する材料はプラスチック製樹脂であり、熱耐性が 70℃と比較的低温であるため、マイクロ流体デバイスの材料である polydimetylsiloxane (PDMS)に転写する際には、温度を 65℃に保って行った。
(c) マイクロ流路構造体と組み合わせたマイクロ流体デバイスの開発
最適なナノファイバーを効率よく同定するために、本発明では、マイクロ流体デバイスと組み合わせたハイスループットスクリーニングシステムを開発した。マイクロ流体デバイスは、実験条件を厳密に制御できるため再現性が良くなり、かつ実験のハイスループット化を可能にするため、ナノファイバー・スクリーニングにおいても非常に効果的に応用することが可能である。しかし、これまではマイクロ流体デバイス中にナノファイバーを作製する技術はなかった。本発明では、まず始めにナノファイバーを基板とマイクロ流体デバイスでサンドイッチのように挟むことによって、それを可能にした。
以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。
実施例1:ナノファイバーのパターニング作製方法
(1)材料
Gelatin Solution
・ Gelatin (SIGMA G2625 MW: 30kDa)
・ Acetic acid glacial (AA; SIGMA P-338826)
・ Ethyl acetate anhydrous (EA; SIGMA P270989)
Polystyrene Solution
・Polystyrene (PS; SIGMA 182435 Fluka, Mw: 290,000, Mn: 130,000)
・Tetrahydrofuran (THF; Wako, 206-05106)
・N,N-Dimethylformamide (DMF; Wako, 047-29191)
Polydimethylglutarimide SF 11 (PMGI; MicroChem, 02464)
Crosslink buffer
・ Water-soluble carbodiimide (WSC; DOJINDO Catalog344-03633)
・ N-Hydroxysuccinimide (NHS; SIGMA Catalog56480)
・ 99.5% ethanol (Wako)
Nuncオムニトレイ(Thermo scientific)
Gauze BEMCOTTM S-2 Asahi Kasei
High voltage supply (TECHDEMPAZ Japan)
真空ポンプ(Vacuum Pump)
ニプロブランド針 23Gx1 1/4” 刃先なし
(2)操作手順
10%w/v gelatin solution (AA:EA = 3:2) 1 mL調製
1.2 mLチューブに gelatin 0.1 g(最終濃度 10%w/v)、DDW 0.2 mLを入れる。
2.次にドラフト内で Acetic acid glacial 0.42 mL(最終濃度 42%w/v)、Ethyl acetate anhydrous 0.31 mL(最終濃度 28%w/v)を加える。
3.チューブをボルテックスしよく攪拌する。
4.Gelatinが十分に溶けたらチューブをローターにセットし、一昼夜転倒混和。(室温度:20℃以上)
8.5%w/v polystyrene solution (THF:DMF = 1:1) 1 mL調製
1. 2 mLチューブに polystyrene 0.085 g(最終濃度 8.5%w/v)を入れる。
2. 次にドラフト内で Tetrahydrofuran 0.4575 mL、N,N-Dimethylformamide 0.4575 mLを加える。
3. チューブをボルテックスしよく攪拌する。
4. PSが十分に溶けたらチューブをローターにセットし、一昼夜転倒混和。(室温度:20.C以上)
マスクの作製
1. 3次元画像描画ソフトウェア( 3D-CAD)により、ナノファイバー・アレイのデザインを有するマスクを作製する(本実験では各々 3箇所のホールを有する 8種類のマスクを作製)。
2. マスクデザインを stfファイルに変換する。
3. Stfファイルを 3Dプリンタに転送し、印刷する。
エレクトロスピニング法によるナノファイバー (gelatin, PS, PMGI)・アレイの作製
1. Nuncオムニトレイの蓋をマグネトロンスパッタリング( 100 mA、12 sec x 2(両側))により白金コーティングする(白金プレート)。
2. Nanofiber solutionを 23Gのブラント針(ニプロ)を付けたシリンジに入れ、気泡を抜く。
3. マイクロシリンジポンプの流速をセットする(gelatin: 0.2 mL/h, PS: 0.16 mL/h, PMGI: 0.6 mL/h)。
4. 白金プレートを万力で垂直に固定し、マイクロシリンジポンプにセットするシリンジの針から 10 cmほどの距離に置く。
5. ブラント針に+電極(赤線)、シリコンウェハーに−電極(緑線)を取り付ける。
6. 白金プレートにマスクを装着し、クリップで固定する。
7. マイクロシリンジポンプのスイッチを入れ、電圧(gelatin: 11kV, PS: 13kV, PMGI: 8kV)をかけ、白金プレートにファイバーを噴出する。
8. ファイバー噴出後、白金プレート上のマスクを静かに外す。
9. 6-8のステップを繰り返し、ナノファイバー・アレイを作製する。
10. プレートをデシケーターに入れ、真空ポンプをかけながら一昼夜乾燥させる。
実施例2:3Dプリンタを用いたマイクロ流体デバイス作製方法
(1)材料
SYLGARDR 184 Silicone Elastomer kit (base, curing agent)(Dow corning)
Nuncオムニトレイ( Thermo scientific 165218)
3Dプリンタ AGILISTA(Keyence)
デシケーター
コロナフィット CFG-500(信光電気計装株式会社)
3D-CAD(AutoCAD、Blender等)
(2)操作手順
鋳型の作製
4. 3次元画像描画ソフトウェア(3D-CAD)により、マイクロ流路構造の型となる鋳型デザインを有するマスクを作製する。
5. 鋳型デザインをstfファイルに変換する。
6. Stfファイルを 3Dプリンタに転送し、印刷する。
マイクロ流路構造を有するPDMSの作製
1. Silicone Elastomer Baseと Curing agentを 10:1の重量比で撹拌ミキサーを用いて混合する(PDMS混合液)。
2. PDMS混合液を、3Dプリンタにより印刷された鋳型に流し込む。
3. デシケーターで30分間脱気を行う。
4. 65℃のオーブンで加熱、オーバーナイト。
5. 鋳型からPDMSを回収する。
マイクロ流体デバイス( HTS-μFD、HTNS-μFD)の作製
1. オムニトレイまたはナノファイバーがアレイ状に作製されたオムニトレイの表面をコロナ処理する(コロナフィット CFG-500等を用いる)。
2. PDMSの表面をコロナ処理する。
3. オムニトレイとPDMSを貼り合わせる。
4. 65℃のオーブンで加熱、オーバーナイト。
5. 使用するまでデシケーター内で保存する。
実施例3:ヒト多能性幹細胞のナノファイバー上への継代方法
(1)材料
Crosslink buffer
・Water-soluble carbodiimide (WSC; DOJINDO Catalog344-03633)
・N-Hydroxysuccinimide (NHS; SIGMA Catalog56480)
・99.5% ethanol (Wako)
TeSR .E8 STEM CELL ペリタス ST-05940
Y−27632 Wako 257-00511(1 mg)253-00513(5 mg)
Cell Dissociation Buffer enzyme-free, Hanks’-based GIBCO 13150-016
TrypLE Express GIBCO 12605-010
(2)操作手順
NFの前準備
1. HTNS-μFDのナノファイバーを架橋処理する必要がある場合はここで行う。(ゼラチンナノファイバーの架橋処理)
1-1.デシケーターで乾燥させた gelatin nanofiberを表面が浸る程度の量の Crosslink bufferに浸ける。 (4時間)
1-2. Crosslink bufferに浸けていた nanofiberを取り出し 99.5% ethanolに 5〜10分浸けて洗浄する。 (2回繰り返す)
1-3.洗浄後キムワイプを敷いたシャーレの上で風乾する。
1-4.風乾後デシケーターに入れ一昼夜乾燥させる。
2. 99.5%エタノールで 3回洗浄 1 mLx3 (滅菌処理)
3. 3回目は丁寧に吸引しクリーンベンチ内で乾燥
4. HTNS-μFDの流路を TeSR-E8培地で満たし、 37℃でインキュベートしておくTeSR-E8 2〜7 μL/channel in HTNS-μFD
MEFまたはマトリゲルから NFへの継代
1. Y-27632(最終濃度 10 μM)入り TeSR-E8を用意
2. PBSで 2回細胞をリンス
3. TrypLE Express 2mlを加えたらそのままインキュベート
4. 2分くらいでdishをゆすって顕微鏡下でチェック (チェックポイント:コロニーが丸くなっている(MEF上の細胞を用いる場合は MEFが剥がれてくる))
5. TrypLE Expressを吸引除去秘密資料 11
6. 必要な時はTeSR-E8 1〜2 mlでリンス
7. TeSR-E8(+Y27632)4 mlで回収して、10回ぐらいピペッティングし、シングルセルにする
8. 細胞数をカウントする
9. 1000 rpm 3分間遠心し上清吸引除去し、TeSR-E8(+Y-27632)で必要な細胞濃度に再懸濁
10. 細胞懸濁液を播種する
2〜7 μL TeSR-E8培地
細胞の濃度は 0.5〜2 X 105cells/cm2
翌日以降の培地 TeSR-E8(+Y-27632)を毎日2回交換する
実施例4:スクリーニング方法
(1)材料
・4% formaldehyde PBS solution
・PBS
・PBS-0.5% Triton X-100
・ブロッキング液(5% normal goat serum, 5% normal donkey serum, 3% BSA ,0.1% Tween20 in PBS(add 0.1% of n-dodecyl-beta-D-maltoside (DDM) in blocking solution for prevent nonspecific binding onto PDMS))
・3% BSA in PBS
・PBS-T
・300 nM DAPI in PBS
・蛍光顕微鏡(Nikon Eclipse Ti)
・Cell profiler(http://www.cellprofiler.org/)
(2)操作手順
固定処理・透過処理・ブロッキング
1. 培地を除去し、1X Wash bufferで 1回細胞を洗浄する。
2. 1X Wash bufferを除去し、4% formaldehyde PBS solutionを用いて、遮光、室温下で 15分間細胞の固定処理を行う。
3. 4% formaldehyde PBS solutionを除去し、PBSで 2回洗浄し、PBSを完全に除去する。
4. PBS-0.5% Triton X-100で 30分間、透過処理を行う(室温)(OCT3/4, Nanog, Sox2等の染色では4℃でオーバーナイト)。
5. PBS-0.5% Triton X-100を除去し、細胞をブロッキング液に漬ける(4℃、オーバーナイト)。
免疫染色
6. 3% BSA in PBSで2回洗浄。
7. 1次抗体液に細胞を漬けて、 4℃、オーバーナイト。
8. PBS-Tで 2回洗浄。
9. 2次抗体液に細胞を漬けて、遮光下、室温、1時間インキュベート。
10. PBS-Tで 2回洗浄。
11. 300 nM DAPI in PBSで核染色(室温、30分間インキュベーション)。
12. PBSで 1回洗浄後、観察まで新鮮な PBSを保ちながら遮光下、4℃保存。
観察・解析
13.蛍光顕微鏡を用いて、各流路において画像を取得。
14.取得した画像を Cell profilerを用いて解析。
ヒト多能性幹細胞の医療や創薬への実用化に不可欠な、大量培養装置、特に自動化培養装置の設計と組み込みにとって、従来や既知方法に比較して、極めてシンプルで有効であり、これら培養装置の開発に活用できる。また、ヒト多能性幹細胞の細胞移植治療や再生医療などへの応用展開を考慮した時、3次元培養を可能にするナノファイバーは非常に重要な役割を果たすことになる。
本発明では、マイクロ流体デバイスを効果的に使用することにより、細胞足場基材としてのナノファイバーを微小環境下で高効率にスクリーニングできるシステムを開発することができた。細胞足場基材は、細胞の機能制御には非常に重要であり、ヒト ES/iPS細胞を含む幹細胞の分化制御に必要である。しかし、それぞれの組織細胞はそれに対応する細胞足場基材を必要とする。これまでは、ナノファイバーはその細胞足場基材として有望視されてきたが、そのパラメータの多さから実用化にはなかなか至らなかった。そこで本発明のようなナノファイバーのスクリーニングシステムは、多種類のナノファイバーから目的組織細胞に必要な物を同定するためには欠かせないものとなり、実用化へと加速化することができる。
ナノファイバーのスクリーニング法はこれまで開発されておらず、本発明は非常に重要な位置づけとなる。本発明で開発したナノファイバーのマイクロパターニング、アレイ化法はエレクトロスピニング法が適用出来る材料であれば全て(ポリマー材料、生体材料、ともに)に応用出来るので、非常に汎用性が高い。実用化に向けては、より多くの材料を基板上に集積・ナノファイバー化・アレイ化する必要であるが、技術的に困難ではない。
マイクロ流体デバイスとナノファイバーを組み合わせた本発明は、幹細胞を用いた組織工学への応用も可能であり、幹細胞の実用化への足がかりとなる技術である。

Claims (5)

  1. ナノファイバーからなる複数の人工細胞外マトリクス部を基板上に所定の間隔で配置してなる細胞培養足場基材。
  2. ナノファイバーを金属コート上に形成してなる、請求項1に記載の細胞培養足場基材。
  3. 金属コートが白金コートである、請求項2に記載の細胞培養足場基材。
  4. ナノファイバーからなる複数の人工細胞外マトリクス部を基板上に所定の間隔で配置してなる請求項1〜3のいずれかに記載の細胞培養足場基材と、各人工細胞外マトリクス部の対応する位置にマイクロ流体チャネルを形成するようにマイクロ流路構造体とを密着させ、前記マイクロ流体チャネルで細胞培養と培養液交換を可能にしてなるマイクロ流体デバイス。
  5. 請求項4に記載のマイクロ流体デバイスのマイクロ流体チャネルで細胞を培養し、培養細胞の状態を評価することで、当該培養細胞に好適なナノファイバーを決定することを特徴とする、ナノファイバーのハイスループットスクリーニング方法。
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