JP2015110964A - ガスホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの増加を抑えつつ、ガイドローラの反力を低減できるガスホルダを提供する。【解決手段】ピストン3は、筒状容器2の内壁面7aを外方に向けて押圧しながら走行する車輪27,37を各々が備える、複数のガイドローラ20が、筒状容器2の周方向に間隔を空けて備えている。ガイドローラ20は、北側を向く領域Aに配置されるガイドローラ20Aと、南側を向く領域Bに配置されるガイドローラ20Bと、からなる。ガイドローラ20Bは、ばね37に基づく懸架機能有し、ガイドローラ20Aは、揺動が可能に支持されたブラケット35に、揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の車輪37を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、所定形状の筒状容器の内部を、上下に摺動可能な遮蔽体により上下に区画し、この遮蔽体の上方または下方の空間を、ガスを貯蔵するための貯蔵空間として形成したガス貯蔵施設に関するものである。
この種のガス貯蔵施設としてのこのガスホルダは、円筒形状の外殻構造を有する筒状容器と、筒状容器の内部を上下に区画するピストン(遮蔽体)とを備えるとともに、ピストンの下方に形成された貯蔵空間に対して、ガス出入口管から供給されたガスを貯蔵する。貯蔵されたガスは、ガス出入口管を通じて払い出しできるようになっている(例えば、特許文献1,特許文献2)。特許文献1,特許文献2のガスホルダは、ガス量の増減に応じてピストンを昇降させることができるようになっている。このピストンの外周縁部には、ピストンの昇降を案内するガイドローラが、その周方向に所定の間隔で複数設置されている。ガイドローラは、通常、上下一対で構成されており、筒状容器の内壁面を走行面としてローラが転動する。
ガスホルダの使用を開始してから長期間が経過すると、走行面が腐食したり、走行面にダストが付着したりして、走行面に凹凸が生ずる。そうすると、ガイドローラに負荷される反力が当初より増加し、あるいは、周方向の反力にアンバランスが生じる。反力のアンバランスは、ピストンを傾斜させるので、ローラ反力の増加に繋がり、筒状容器の寿命が設計より短かくなることが懸念される。
ガスホルダのピストンは質量が1,000ton程度以上の大質量部品であり、運転中に傾斜を修正することは非常に困難である。そこで、上述したようにガイドローラを上下一対としたり、特許文献1に開示されるように、筒状容器自体の強度を向上したりする対策を行って長寿命化を図っている。
特許第4181320号公報 特許第5201029号公報
しかし、傾斜の程度によっては、ガイドローラを上下一対とするだけでは、不十分である。また、筒状容器自体の強度を向上する手段はコストの大幅な増加を招くので、採用できない場合がある。
そこで本発明は、コストの増加を抑えつつ、ガイドローラの反力を低減できるガスホルダを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、筒状容器の内部を、上下に昇降可能なピストンにより区画し、前記ピストンの上方または下方の空間がガスを貯蔵するための貯蔵空間とされるガスホルダであって、ピストンは、筒状容器の内壁面を外方に向けて押圧しながら走行する車輪を各々が備える、複数のガイドローラが、筒状容器の周方向に間隔を空けて設けられている。
このガイドローラは、ガスホルダが設置される位置において、北側を向く領域に配置される第1ガイドローラと、南側を向く領域に配置される第2ガイドローラと、からなる。第1ガイドローラは、揺動が可能に支持された支持体に、揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の車輪を有し、第2ガイドローラは、懸架機能有することを特徴とする。
本発明のガスホルダは、日射による容器の変形が大きくなる南側に配置される第2ガイドローラに選択的に懸架機能を持たせることで、変形に追従して車輪が走行できるようにするので、北側にも懸架機能を備えるガイドローラを設けるのに比べてコストの増加を抑えることができる。一方で、北側に配置される第1ガイドローラについては、揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の車輪を有することで、各々の車輪が受ける反力を低減し、かつ均等に分担できる。
本発明のガスホルダにおいて、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラは、各々、上側に配置される上ローラと、上ローラより下方に配置される下ローラと、が対をなして構成されることが、ピストンの傾斜を抑制する上で好ましい。
本発明のガスホルダにおいて、第1ガイドローラが上ローラと下ローラを備える場合、上ローラと下ローラの双方が、揺動可能に支持されたブラケットに、揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の車輪を備えることができる。しかし、上ローラに比べて下ローラに生ずる反力が大きいことがあるので、下ローラだけに複数の車輪を適用することができる。そうすれば、コストの増加を抑えることができる。
本発明のガスホルダにおいて、第2ガイドローラが、揺動可能に支持されたブラケットに、揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の車輪を備える構成にすることもできる。
本発明によれば、コストの増加を抑えつつ、ガイドローラの反力を低減できるガスホルダが提供される。
本実施の形態におけるガスホルダを示す正面図である。 図1のガスホルダの縦断面の概略構造を示す図である。 図1のガスホルダの横断面の概略構造を示す図である。 図1のガスホルダに用いられる固定式の二輪ガイドローラを示す図である。 図1のガスホルダに用いられるばね式の一輪ガイドローラを示す図である。 図1のガスホルダに用いられるばね式の二輪ガイドローラを示す図である。 図1のガスホルダに用いられるばね式の四輪ガイドローラを示す図である。 図4に示すガイドローラを用いて測定した反力分布を示すグラフであり、(a)は傾斜面を走行させた場合、(b)は凹面を走行させた場合、(c)は凸面を走行させた場合である。 ピストンが傾斜しているときのガイドローラの反力を計算により求めた結果の一例を示し、(a)は南北に傾斜している例を、(b)は東西に傾斜している例を示す。 本実施形態において、ひずみゲージを貼り付ける位置を示す図である。 ローラ反力をシミュレーションにより求める例を示す図である。 ローラ反力の調整手順を示すフロー図である。 シム調整前後のローラ反力と許容反力範囲の関係を示す図である。 (a)は反力履歴から残存寿命を自動で評価し警報を発令するシステムの構成を示し、(b)はローラ反力の履歴を積算した結果を示し、(c)は試験により求められる疲労寿命線図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態に係るガスホルダ1は、図1〜図3に示すように、円筒形状の外殻構造を有する筒状容器2と、筒状容器2の内部を上下に区画するピストン3とを備えるとともに、ピストン3の下方に形成された貯蔵空間4に対して、ガス出入口管5から供給されたガスを貯蔵し、さらに、ガス出入口管5を通じて貯留したガスを払い出しできるようになっている。
筒状容器2は、その側壁部7が、ガスホルダ1の設置対象位置を囲むように所定間隔で立設された基柱8と、基柱8同士の間に架設されるとともに、その板面を筒状容器2の内部に向けて配置された側板9とにより形成されている。
ピストン3は、平面視した場合に円盤状に形成されるとともに、側壁部7の内壁面7aに沿って上下に昇降可能とされており、その昇降位置(上下位置)が貯蔵空間4へのガスの流出入に応じて変化するようになっている。また、ピストン3の周囲には、ピストン3と側壁部7の内壁面7aとの間を封止して貯蔵空間4からのガスの漏洩を防ぐとともに、ピストン3が上下に円滑に摺動できるようにピストン3を案内するシール部10が設けられている。
シール部10は、図3に示すように、ガイドローラ20を備えており、このガイドローラ20は側壁部7の内壁面7aに対して当接するとともに、側壁部7の内壁面7aに沿って走行し、これによりピストン3を上下に案内する役割を果たす。図3に示すように、ガスホルダ1は、ピストン3の周方向に均等な間隔をあけて、複数(本実施形態では24個)のガイドローラ20を備えている。また、ガスホルダ1は、向いている方位が南側と北側で異なるガイドローラ20を用いている。具体的には、図3において、北側を向いている領域Aには固定式と称されるガイドローラ20を、南側を向いている領域Bにはばね式と称されるガイドローラ20を用いる。以下、領域Aに用いられるのをガイドローラ20Aと、また、領域Bに用いられるのをガイドローラ20Bという。
本実施形態が、向いている方位により異なるガイドローラ20A,20Bを用いるのは、南側向いている方が北側を向いている方より日射を強く受けるからである。つまり、日射を強く受ける南側は筒状容器2の熱膨張による変形が大きい。したがって、南側を向いている領域Bには、この筒状容器2の伸縮に追従できるように、弾性体であるばねによりローラを支持するガイドローラ20Bを用いる。一方、北側を向いている領域Aは、熱膨張による変形が、ガイドローラ20Aの走行に支障のないレベルであるから、コストのかかるばね式ではなく、ローラを単純に支持する固定式のガイドローラ20Aを用いる。以下、固定式のガイドローラ20A、ばね式のガイドローラ20Bの順に、その構造を説明する。
図4に示すように、固定式のガイドローラ20Aは、上側に配置される上ローラ21Aと、下側に配置される下ローラ22Aの一対からなる。上ローラ21Aと下ローラ22Aは配置が異なるのを除くと構成が同じであるから、上ローラ21Aを説明するのにとどめ、下ローラ22Aには上ローラ21Aと同じ符号を図4に付け、その説明を省略する。
上ローラ21Aは、シール部10の要素であるトラス構造の支持体11にシム12を介して固定される支持ブロック23と、支持ブロック23に支持される揺動軸24と、揺動軸24に回転可能に支持されるブラケット25と、ブラケット25に支持される一対の車軸26,26と、ブラケット25の内部において車軸26,26に夫々回転可能に支持される車輪27,27と、を備えている。
上ローラ21Aは、揺動軸24を介して支持される2輪の車輪27,27を備えることで、高い反力低減効果が発揮される。特に、揺動軸24を有し、揺動の中心を挟む両側に車輪27.27を配置することで、ピストン3が傾斜し、あるいは、車輪27,27の走行面である筒状容器2の内壁面7aに凹凸が生じている場合でも、各々の車輪27,27が凹凸面に追従することで反力は確実に半分に分担される。
また、揺動軸24を有する2輪の車輪27,27を採用することにより、1輪のローラだけに比べて、上ローラ21Aと下ローラ22Bの間隔を離すことができるので、ピストン3の傾きに対する抵抗を増強させる効果も見込まれる。
次に、図5に示すように、ばね式のガイドローラ20Bは、上側に配置される上ローラ21Bと、下側に配置される下ローラ22Bの一対からなる。上ローラ21Bと下ローラ22Bは配置が異なるのを除くと構成が同じであることは、ガイドローラ20Aと同様である。
上ローラ21Bは、支持体31に固定される支持ブロック33と、支持ブロック33により支持される揺動軸34と、揺動軸34に一端側が回転可能に支持されるブラケット35と、ブラケット35に支持される車軸36と、ブラケット35の内部において車軸36に回転可能に支持される車輪37と、ブラケット35の他端側にその基端側が支持され、支持体31に先端が押し付けられるばね38と、を備えている。
上ローラ21Bは、ブラケット35が、一端側が揺動軸34で支持されるとともに、他端側がばね38により支持体31に対して接近又は離間するピボット運動が可能とされている。したがって、上ローラ21Bと下ローラ22Bを備えるばね式のガイドローラ20Bを、南側を向く領域Bに設けると、強い日射により筒状容器2が伸縮したとしても、上ローラ21Bと下ローラ22Bが、この伸縮に追従してばね38を設けた他端側が変位するので、ガイドローラ20Bの円滑な走行を確保することができる。
図8に、ガイドローラ20Aを用いて走行実験を行った結果を示す。図8は、傾斜面、凹面及び凸面の各々を走行させたときの転動(走行)位置とひずみの関係を計測し、これと平面を走行させたときの転動(走行)位置とひずみの関係とを対比させたものである。なお、図8は、(a)が傾斜面と平面を対比し、(b)が凹面と平面を対比し、(c)が凸面と平面を対比して示している。
図8(a)〜(c)に示すように、傾斜面、凹面及び凸面のいずれであっても、平面を走行させたときと同様の結果になっていることから、上ローラ21A及び下ローラ22Aの各々が走行面から受ける反力は、一対の車輪27,27に均等に分担されることが確認された。
このように、上ローラ21A及び下ローラ22Aの各々を2輪にして、車輪27,27に負荷される反力を分散するので、ガイドローラ20Aの長寿命化が図れる。2輪化した場合の車輪27,27の各々に負荷される反力は1輪の場合の50%に低減したとすると、車輪27,27のトータルとしての走行距離は2倍になるが、経験則から疲労損傷寿命は4倍になる。
図8に示すように、揺動軸24を有するガイドローラ20Aは反力軽減に有効であり、北側を向く領域Aの全域にガイドローラ20Aを配置することができるが、計算機によるシミュレーションに基づいて、ピストン3の傾斜が発生した際に反力の高くなる位置だけに配置することもできる。シミュレーションの一例を図9に示す。なお、図9(a)はピストン3が南北に傾斜したものとしてシミュレーションした例であり、図9(b)はピストン3が東西に傾斜したものとしてシミュレーションした例である。
図9に示すように、シミュレーションすることにより、ガイドローラ20A,20Bが配置される個所ごとの反力を把握することができるので、この結果に応じて、ガイドローラ20Aの配置を決定する。領域Aにおいて、ガイドローラ20Aを配置しない箇所には、一つの車輪27を有する固定式のガイドローラを設けることができる。
ガスホルダ1においては、上ローラ21Aはトラス構造を有する支持体11の上端に設置され、下ローラ22Aよりも構造的に柔な特性を有する。したがって、受ける反力は、上ローラ21Aのほうが下ローラ22Aより小さくなる。よって、ガスホルダ1では、下ローラ22Aの方だけに揺動軸24を有する2輪の車輪27,27を適用することもできる。
なお、南側を向く領域Bは日照により生じる変形に対応するために、ばね式のガイドローラ20Bを配置する。
図6に示すように、ばね式のガイドローラ20Bについて、ガイドローラ20Aと同様に、ブラケット35を揺動可能に支持するとともに2輪化することができる。
以上説明したガイドローラ20A,20Bは、車輪27,27の2輪とされたものであるが、本発明は3輪以上の多輪ローラにするともできる。
図7は4輪の例を示しているが、(a)に示す平面走行においては増やした車輪27の個数に応じて反力分散効果が得られるが、(b)の凸面を、また、(c)の凹面を走行する際には、走行面に接しない車輪27が生じるので、この車輪27は反力を分担しない。したがって、走行面の性状によっては、増やした車輪27の個数に対応する反力分散効果が得られないことがある。したがって、使用されるガスホルダ1の腐食ガスなどから走行面の将来的な状態を予測し、2輪ローラとするか、3輪以上の多輪ローラとするかの判断をして、いずれを適用するか決定するのが好ましい。
次に、ピストン3の安定した傾斜を確保するためには、ピストン3の周囲に配置してある全てのガイドローラ20の反力を適切な範囲に収めることが必要である。特許文献2においても、ガイドローラの反力を実測して、その結果に基づいて各々のガイドローラの反力を調整している。反力はひずみゲージにより測定し、事前に試験で求めておいた反力−ひずみ線図に、測定されたひずみを照合して反力を換算により求めている。このとき、ひずみゲージによる測定結果の精度が高いことが、ガイドローラ20の反力を精度よく求めるために必要である。
そこで、本実施形態では、より高い精度でひずみを測定するためのひずみゲージの配置位置を、図10を参照して説明する。
はじめに、2輪の車輪27,27を備える固定式の上ローラ21A(または、下ローラ22A)は、図10(a)に示すように、車輪27,27を支持するブラケット25に、ひずみゲージGを貼り付ける。車輪27と車輪27の間は、車輪27と車輪27が走行面上を走行すると、曲げ応力が作用する領域である。そして、ブラケット25を構成する部材は板厚が比較的薄いので、例えば車輪27の側面に貼り付けるのに比べて、同じ反力に対するひずみの出力が大きいので、図10(a)のグラフに示すように、ひずみを精度よく測定することができる。貼り付けるひずみゲージは1枚に限らず、複数枚を貼り付けることもできる。ちなみに、車輪27は幅が100mm程度に達するため、側面に貼り付けたひずみゲージのひずみ出力は小さく、反力の測定精度は低くなる。
次に、1輪の車輪37を備えるばね式の上ローラ21B(または、下ローラ22B)についても、図10(b)に示すように、ブラケット35に、ひずみゲージGを貼り付ける。この位置は、揺動軸34とばね38の間に位置しており、ばね38の伸縮に追従して曲げ応力が作用する領域である。しかも、ブラケット35を構成する部材の板厚が比較的薄いので、ひずみを精度よく測定することができる。
さらに、図10(c)に示すように、揺動軸24にひずみゲージGを貼り付けることもできる。
この場合、ひずみゲージGは、揺動軸24の外周面に貼り付ける方法と、揺動軸24を中空状にしてその内周面に貼り付ける方法とがある。また、ここでは2輪の上ローラ21A(または下ローラ22A)を例にしたが、ばね式の1輪ローラ、多輪ローラにも適用できる。
以上のようにしてガイドローラ20の反力を求めた後に、ローラ反力の調整を試運転時に行う。この反力調整は、ピストン3とガイドローラ20との間に挿入するシムの厚さを変更して行う。従来、シム厚さの変更は経験的な判断で決めており、調整に失敗し繰り返し調整することもあり、そうすると、コスト増加や納期遅延を発生させてしまう。そこで、ローラ反力調整において経験的な判断に寄らない手段が望まれている。そこで、本実施形態では、以下に説明するように、コンピュータによるシミュレーションを使用したシム厚さ判定による高精度ローラ反力調整システムを提案し、さらに、反力履歴から残存寿命を自動で評価し警報を発令するシステムを提案する。
ガスホルダ1を図11(a)に示すようにメッシュに分割してシミュレーションにより求めた、全てのガイドローラ20の反力を事前に予測した結果の一例を図11(b)に示す。この例では24個のガイドローラ20がピストン3の周囲に等間隔で設けられているものとする。各ガイドローラ20には、1から24までの識別番号(No.)が付与されている。図11(b)は、シムを調整する前の結果と、調整前の結果からシムを調整した後の結果を併せて示している。つまり、調整前の結果では、No.1及びNo.13のガイドローラ20の反力が大きいために、当該位置のシムを薄くする調整を行った結果が示されている。このシミュレーションを適用したローラ反力の調整手順を、図12を参照して説明する。
図12に示すように、ローラ反力の調整手順は、ピストン3を試運転してNo.1からNo.24までの全てのガイドローラ20の反力を実測により求める(図12 S101)。このとき、各ガイドローラ20について、予め定められた厚さのシム(初期シム量モデル)が設けられている。反力は、ピストン3を上から下又は下から上へ間欠的に移動させながら、ガスホルダ1の高さ方向の複数の位置で計測する。計測する複数の位置は、例えば、ガスホルダ1の最上位位置、中間位置及び最下位位置であり、この場合、最上位位置におけるNo.1からNo.24のガイドローラ20の反力、中間位置におけるNo.1からNo.24のガイドローラ20の反力及び最下位位置におけるNo.1からNo.24のガイドローラ20の反力と、3セットの反力計測結果が得られる。
本実施形態によるローラ反力の調整手順を実行する前提として、図13に示されるように、許容反力範囲が設定されており、各高さで測定された反力が、この許容反力範囲に入るか否かを判定する(図12 S103)。図13は、No.1のガイドローラ20が中間よりも少し下の位置で許容反力範囲を超えており、No.2のガイドローラ20が高さ方向の全域で許容反力範囲に収まっている例を示している。
上記判定において許容反力範囲に入っていなければ、本実施形態のシミュレーションを実行する。図13の場合、No.1のガイドローラ20(シム調整前)が許容反力範囲を超えているので、シミュレーションを実行する(図12 S103 NG)。No.1からNo.24の全てのガイドローラ20が、測定された高さのすべてにおいて許容反力範囲に収まっていれば、シミュレーションを実行することなくローラ反力の調整は完了する(図12 S103 OK)。
シミュレーションでは、初期シム量モデルから各ガイドローラ20のシム厚さを変更したシム量モデルを採用する(図12 S105)。新たなシム量モデルについて、No.1からNo.24の全てのガイドローラ20について、例えば、最上位位置、中間位置及び最下位位置における反力を測定する(図12 S107)。次いで、測定された反力を予め設定されている許容反力範囲と照合することで、新たなシム量モデルによる反力が許容範囲に収まるかの判定を行う(図12 S109)。そして、No.1からNo.24の全てのガイドローラ20が、測定された高さのすべてにおいて許容反力範囲に収まっていれば、次のガスホルダ1について、以上の手順と同様にしてローラ反力の調整を行なう(図12 S109 OK)。一方、いずれかのガイドローラ20の反力が許容反力範囲を超えていれば、さらに新たなシム量モデルに変えてシミュレーションを実行し(図12 S109 NG)、これを全てのガイドローラ20の反力が許容反力範囲に収まるまで繰り返す。
次に、反力履歴から残存寿命を自動で評価し警報を発令するシステムについて説明する。
ガスホルダ1の作製に当たっては、設計年数を満足する疲労性能を有するよう、試運転時にローラ反力を調整している。しかし、経年的な走行面の腐食、ダスト付着などによる凹凸によってガイドローラ20の反力が増加したり、反力のアンバランスによりローラ反力が増加したりすることがある。これらは経年的に変化するもので、初期の試運転時の反力で寿命を判断すると、残存寿命を過少評価または過大評価してしまうおそれがある。そこで、リアルタイムに反力履歴を算出し、残存寿命を算定し、一定の残存寿命より低下した場合に警報が作動するシステムを提案する。
図14(a)にシステム構成を示している。
このシステムは、ここでは図示を省略するひずみゲージGで検知された値(ひずみ量)から、反力を演算する反力演算器41と、反力演算器41で得られた反力に基づいて疲労累積度Dを演算する疲労累積度演算器43と、疲労累積度演算器43で得られた疲労累積度Dと安全率に基づいて寿命に達しているか否かを判定するとともに、寿命に達していると判定すると警報を発する警報器45と、を備えている。疲労累積度演算器43は、ピストン3の高さ方向の位置に関する情報を逐次取得するとともに、取得した位置情報と反力演算器41から送られる反力とを対応付けた上で、疲労累積度Dを演算する。したがって、疲労累積度Dは、例えば、ガスホルダ1の最上位位置、中間位置及び最下位位置というように、高さ方向の位置毎に求められる。
図14(b)に、反力演算器41で得られた反力の反力ごとの頻度を累積した結果の一例を示している。これは、ある特定のガイドローラ20についてのものであり、このような結果が、ピストン3に設けられる全てのガイドローラ20について求められる。
反力演算器41は、反力ごとの頻度を累積した結果に基づいて、以下の式(1)に基づいて、疲労累積度Dを求め、さらに求めた疲労累積度Dが予め定められる安全率Fsとの関係が式(2)を満たしていれば残存寿命があり、そうでなければ残存寿命がないものと判断する。なお、図14(c)に、試験により求められる疲労寿命線図Fを示すが、式(2)は、図14(b)に示される反力ごとの頻度を累積した結果が、図14(c)に示される疲労寿命線図の範囲を超えるか否かを示している。
D=Σ(ni/Ni) … 式(1)
ni:ある反力レベルΔPiの頻度
Ni:試験で求められるΔPiに対応する疲労寿命
D≧1/Fs … 式(2)
以上のように、経年的なローラ反力変化の計測と残存寿命評価システムを用いることで、疲労累積度Dをリアルタイムに演算し、残存寿命の高精度化が図れ、予め設定した残存寿命を下回った際に警報を出すので、迅速な対応を採ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 ガスホルダ
2 筒状容器
3 ピストン
4 貯蔵空間
5 ガス出入口管
7 側壁部
7a 内壁面
8 基柱
9 側板
10 シール部
11 支持体
12 シム
20,20A,20B ガイドローラ
21A,22A 上ローラ
21B,22B 上ローラ
23,33 支持ブロック
24,34 揺動軸
25,35 ブラケット
26,36 車軸
27,37 ローラ
38 ばね
41 反力演算器
43 疲労累積度演算器
45 警報器
G ひずみゲージ

Claims (4)

  1. 筒状容器の内部を、上下に昇降可能なピストンにより区画し、前記ピストンの上方または下方の空間がガスを貯蔵するための貯蔵空間とされるガスホルダであって、
    前記ピストンは、
    前記筒状容器の内壁面を外方に向けて押圧しながら走行する車輪を各々が備える、複数のガイドローラが、前記筒状容器の周方向に間隔を空けて設けられ、
    前記ガイドローラは、
    前記ガスホルダが設置される位置において、
    北側を向く領域に配置される第1ガイドローラと、
    南側を向く領域に配置される第2ガイドローラと、からなり、
    前記第1ガイドローラは、揺動が可能に支持された支持体に、前記揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の前記車輪を有し、
    前記第2ガイドローラは、懸架機能有する、
    ことを特徴とするガスホルダ。
  2. 前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラは、各々
    上側に配置される上ローラと、前記上ローラより下方に配置される下ローラと、が対をなして構成される、
    請求項1に記載のガスホルダ。
  3. 前記第1ガイドローラは、
    前記下ローラが、揺動可能に支持された前記ブラケットに、前記揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の前記車輪を備える、
    請求項2に記載のガスホルダ。
  4. 前記第2ガイドローラは、
    揺動可能に支持されたブラケットに、前記揺動の中心を挟む両側に回転可能に支持される複数の前記車輪を備える、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスホルダ。
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