JP2015098152A - 樹脂被覆方法及び樹脂被覆装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂の被覆精度を低下させることなく、導線に樹脂を間欠被覆して、導線の作製コスト及び作製工数を低減する。【解決手段】本樹脂被覆方法では、溶融樹脂を供給した状態で導線を搬送する工程S1と、溶融樹脂の供給を停止した状態で導線を搬送する工程S2と、これらの工程間に設けた、溶融樹脂の供給と導線の搬送との双方を停止する工程S3とを、繰り返し実行する。これにより、溶融樹脂の供給が停止した状態から、導線の搬送が行われることとなるため、粘度等に起因した溶融樹脂の糸引きの発生を防ぐことができる。更に、導線の搬送速度vの立ち上りに対して、溶融樹脂の供給量sの立ち上りを適切に設定すること等により、被覆部と非被覆部との境界を、精度よく形成することができる。従って、樹脂の被覆精度を低下させることなく、導線に樹脂を間欠被覆することが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、樹脂被覆方法及び樹脂被覆装置に関するものである。
従来、コイル等に用いられる導線に、絶縁等を目的として樹脂を被覆する際、例えば、複数のコイル分の長さの導線を全長にわたって被覆し、被覆した導線をコイルに用いる所定長さに切断した後、切断した各導線の両端部の被覆を、溶接結合等のために剥がす作業が行われている(特許文献1参照)。又、コイルに用いられる導線の一例として、導体の占積率向上等を目的とした、複数の導線を撚り束ねた集合導線が挙げられる(特許文献2参照)。一方、全長ではなく間欠的に樹脂を被覆する方法として、例えば、芯線上に樹脂を間欠被覆するカテーテルの製造方法(特許文献3参照)等が開示されている。
特開2012−227101号公報 特開2009−199749号公報 特開2002−137277号公報
ところで、導線の全長を被覆する方法では、両端部の被覆を剥離する必要があるため、剥離した分の樹脂が無駄になってしまい、更に、剥離のための設備や、設備に用いるカッター刃等の消耗品のための費用が発生する。又、この方法により集合導線を被覆した場合は、被覆を剥離する際の切断力により、束ねた導線が解れる虞がある。一方、これらの問題を回避するために、上述したカテーテルの製造方法に係る樹脂の間欠被覆方法により、導線に間欠的に樹脂を被覆することを考慮すると、導線を一定速度で搬送しながら、樹脂を供給する通過孔の開閉を行うことで樹脂を間欠的に供給することとなる。このため、粘度等に起因して樹脂の糸引きが発生し、導線の被覆部と非被覆部との境界近傍において、境界の不明瞭化、樹脂の供給不足、樹脂の供給過多等が生じ、樹脂の被覆精度が低下してしまう虞がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂の被覆精度を低下させることなく、導線に樹脂を間欠被覆して、導線の作製コスト及び作製工数を低減することにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。そのため、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)導線を搬送すると供に、前記導線の周囲に溶融樹脂を供給することで、前記導線に樹脂を被覆する方法であって、前記導線をノズル孔に挿通してガイドすると供に、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を間欠供給するノズルユニットと、該ノズルユニットのノズル孔に挿通された前記導線を間欠搬送する搬送ユニットと、前記ノズルユニットに前記溶融樹脂を供給する樹脂溶融ユニットとを含む装置を用いて、前記ノズルユニットと前記搬送ユニットとを同期制御して、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を供給しながら前記導線を搬送する工程と、前記溶融樹脂の供給を停止した状態で前記導線を搬送する工程と、これらの工程間に前記導線の搬送及び前記溶融樹脂の供給の双方を停止する工程とを設けて、前記各工程を繰り返す樹脂被覆方法(請求項1)。
(2)導線を搬送すると供に、前記導線の周囲に溶融樹脂を供給することで、前記導線に樹脂を被覆する装置であって、前記導線をノズル孔に挿通してガイドすると供に、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を間欠供給するノズルユニットと、該ノズルユニットのノズル孔に挿通された前記導線を間欠搬送する搬送ユニットと、前記ノズルユニットに前記溶融樹脂を供給する樹脂溶融ユニットと、前記ノズルユニットによる前記溶融樹脂の供給及び前記搬送ユニットによる前記導線の搬送を同期制御する制御手段とを含み、前記ノズルユニットは、筒状の本体部と円錐状の先端部とを有し、前記本体部と前記先端部とを貫通する孔内で前記導線をガイドするシャフトと、該シャフトの先端側に配置されると供に、前記先端部の形状に対応する円錐孔が設けられ、前記導線の通過孔を有するプレートが前記円錐孔の小径側に取り付けられたダイと、前記シャフトを軸線方向に移動させる移動機構と、前記プレートを加熱するヒーターとを含み、前記移動機構により前記シャフトを先端と反対側に移動させることで、前記ダイの円錐孔と前記シャフトの先端部との間の隙間、及び、前記シャフトの先端部と前記プレートとの間に形成される隙間を介して、前記シャフトの先端から引き出されている前記導線の周囲に前記溶融樹脂を供給すると供に、前記移動機構により前記シャフトを先端側に移動させて、前記シャフトの先端部を前記プレートに押し付けることで、前記導線に対する前記溶融樹脂の供給を停止するものである樹脂被覆装置(請求項2)。
本発明はこのように構成したので、樹脂の被覆精度を低下させることなく、導線に樹脂を間欠被覆することができ、導線の作製コスト及び作製工数を低減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置の構成を示す概略図である。 図1の樹脂被覆装置のノズルユニットを示す断面イメージ図である。 図2のノズルユニットのノズル先端の拡大図である。 図2のノズルユニットのノズル開閉動作を説明するための断面イメージ図であり、(a)はノズル閉の状態、(b)はノズル開の状態を示している。 本発明の実施の形態に係る樹脂被覆方法における、溶融樹脂の供給と導線の搬送とのタイミングの関係を示すグラフである。 樹脂を間欠被覆した導線を示している。 導線に対する樹脂の被覆状態を説明するためのイメージ図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。なお、以下の記載では、特に断り書きのない限り、導線に平角線を用いた場合を例に説明している。
図1は、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置10を概略的に示している。図示のように、樹脂被覆装置10は、ノズルユニット20、搬送ユニット50、樹脂溶融ユニット60、制御手段70を含んでいる。ノズルユニット20は、内部に挿通された導線80をガイドしながら、導線80の周囲に溶融樹脂を供給するものであり、詳細な構成については後述する。なお、図1のノズルユニット20は、導線80の挿通軸を通る断面が図示されている。又、導線80についても、全長の一部分のみ図示されている。
搬送ユニット50は、シフト移動可能なクランプ部52により導線80を挟持して、導線80を図中d1方向へ間欠搬送するものである。すなわち、クランプ部52により導線80を挟持した状態で、図中d1方向へクランプ部52をシフト移動する動作や、クランプ部52により導線80を挟持しない状態で、図中d2方向へクランプ部52をシフト移動する動作等を組み合わせて、導線80を間欠的に図中d1方向へ搬送する。
又、樹脂溶融ユニット60は、投入部62に投入される樹脂ペレットを溶融して、ノズルユニット20に溶融樹脂を供給するものである。
更に、制御手段70は、樹脂被覆装置10の制御を行うものであり、例えば、ノズルユニット20による導線80への溶融樹脂の供給と、搬送ユニット50による導線80の搬送との、同期制御を行う。具体的には、各種のコンピュータ等で構成される。
次に、図2は、図1に示したノズルユニット20の詳細な構成を示している。ノズルユニット20は、シャフト22、ダイ30、ボディ38、ヒーター42、樹脂供給シャフト44により大略構成されており、更に、図2での図示は省略しているが、シャフト22を図2中左右方向へ移動させる移動機構40(図1参照)を含んでいる。シャフト22は、筒状の本体部24と円錐状の先端部26とを有しており、本体部24と先端部26とを貫通する孔28が設けられ、孔28内部で導線80を保持及びガイドしている。又、シャフト22は、図中左右両端の一部が突出する態様で、樹脂供給シャフト44の内部に、図中左右方向に移動可能に保持されている。
樹脂供給シャフト44は、図中右側寄りの部位が、ボディ38の内部に収容されている。ボディ38の図中右側には、シャフト22の先端部26の形状に対応した円錐孔32が設けられた、ダイ30が配置されており、更に、ダイ30の図中右側には、円錐孔32と連通する通過孔36が設けられた、プレート34が取り付けられている。このような構成により、ボディ38に収容された樹脂供給シャフト44から突出している、シャフト22の先端部26は、ダイ30の円錐孔32内に位置している。又、シャフト22の孔28内に保持されている導線80は、先端部26からプレート34の通過孔36を介して、搬送ユニット50(図1参照)まで引き出されている。プレート34の通過孔36は、樹脂が被覆されていない導線80が挿通された状態で、導線80と通過孔36の内周との間に、周方向に均一な所定の大きさの隙間が確保されるような、大きさ及び形状に形成されている。更に、ダイ30の図中右側には、プレート34を加熱するようにヒーター42が設置されている。
続いて、図2〜図4を参照しながら、ノズルユニット20において、導線80の周囲に溶融樹脂を供給するルートについて説明する。図2に示すように、ボディ38には、樹脂溶融ユニット60から供給される溶融樹脂82を、ボディ38内部へ導入するための溶融樹脂流路46が設けられている。更に、ボディ38に収容された樹脂供給シャフト44の外周部と、ボディ38の内壁との間には、溶融樹脂流路46に連通する隙間spが設けられている。この隙間spは、シャフト22の外周部とボディ38の内壁との間を介して、図3に示すように、シャフト22の先端部26とダイ30の円錐孔32との間まで続いている。従って、樹脂溶融ユニット60からノズルユニット20へと供給される溶融樹脂82は、溶融樹脂流路46を通過し、隙間spを通って、シャフト22の先端部26周囲まで到達する。なお、シャフト22の先端部26には、導線80が引き出されている先端の外周部に、平角線である導線80の、断面が長辺の面80aに向かって傾斜する、テーパー部26aが設けられている。
ここで、ノズルユニット20のノズル開閉動作について説明する。ノズルユニット20は、図1に示した移動機構40により、シャフト22を軸線方向に移動させることで、ノズルの開閉を行うものである。図4(a)は、ノズル閉の状態を示しており、シャフト22が図中右側に移動されて、先端部26がプレート34に押し付けられている。この状態では、先端部26とプレート34との間に隙間が存在しないため、シャフト22の孔28からプレート34の通過孔36を通る導線80の周囲に、溶融樹脂82が供給されずに、隙間spにおいて溶融樹脂82が停滞する。これに対し、図4(b)は、ノズル開の状態を示しており、シャフト22が図中左側に移動されて、先端部26とプレート34との間に幅xの隙間が形成され、円錐孔32内に導線80の一部が露出している。この状態では、隙間spから、先端部26とプレート34との間の隙間に溶融樹脂82が流れ込み、円錐孔32内で露出した導線80の周囲に、溶融樹脂82が供給される。ノズルユニット20は、このようにして、シャフト22の先端部26周囲まで到達した溶融樹脂82の、導線80への供給制御を行うものである。
次に、上述した樹脂被覆装置10を用いて実行する、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆方法について、図5に示すグラフの時間に沿って説明する。
図5は、樹脂被覆装置10を用いて導線80に樹脂を被覆する際の、ノズルユニット20による溶融樹脂82の供給量sと、搬送ユニット50による導線80の搬送速度vとの関係を、経時的に示したグラフである。又、図6は、本樹脂被覆方法により樹脂84を間欠被覆した、導線80の例を示している。なお、樹脂84は、溶融樹脂82が冷却硬化されたものである。
図5のグラフの左側から右側へと順に確認すると、まず、ノズルユニット20による溶融樹脂82の供給を停止した状態(図4(a)参照)で、搬送ユニット50により、導線80を所定速度v2で搬送し、導線80を所定長さ搬送した後、搬送を停止する(工程S2)。ここまでの工程により、導線80に非被覆部B1(図6参照)が形成される。更に、溶融樹脂82の供給と導線80の搬送との双方を、所定時間停止する(工程S3)。
次に、ノズルユニット20による溶融樹脂82の供給を開始(図4(b)参照)すると同時に、搬送ユニット50による導線80の搬送を開始する。そして、溶融樹脂82を所定量で供給した状態で、導線80を所定速度v1で搬送し、導線80を所定長さ搬送した後、溶融樹脂82の供給と導線80の搬送とを停止する(工程S1)。ここまでの工程により、導線80に樹脂84の被覆部A1(図6参照)が形成される。更に、溶融樹脂82の供給と導線80の搬送との双方を、所定時間停止する(工程S3)。
その後、溶融樹脂82の供給を停止した状態で導線80を搬送する工程S2と、溶融樹脂82を供給した状態で導線80を搬送する工程S1と、これらの工程間に設ける溶融樹脂82の供給と導線80の搬送との双方を停止する工程S3とを繰り返す。そして、図6に示すような、非被覆部B2、被覆部A2、非被覆部B3、被覆部A3・・・を順次形成し、導線80に樹脂84を間欠被覆する。
なお、上述したノズルユニット20による溶融樹脂82の供給と、搬送ユニット50による導線80の搬送との関係は、制御手段70によって、ノズルユニット20と搬送ユニット50とを同期制御することで達成される。
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置10は、図1に示すような構成であり、ノズルユニット20が、図2に示すように構成されている。そして、ノズルユニット20は、図4(b)に示すように、移動機構40(図1参照)により、シャフト22を先端と反対側(図4中左側)に移動させる。この移動によって、シャフト22の先端部26とプレート34との間に、ダイ30の円錐孔32とシャフト22の先端部26との間の隙間spに連通する、幅xの隙間を形成する。これにより、樹脂溶融ユニット60からノズルユニット20に供給される溶融樹脂82が、ダイ30の円錐孔32とシャフト22の先端部26との間の隙間sp、及び、シャフト22の先端部26とプレート34との間の隙間を介して、シャフト22の先端から引き出されてプレート34の通過孔36に挿通されている、導線80の周囲に供給される。又、ノズルユニット20は、図4(a)に示すように、移動機構40により、シャフト22を先端側(図4中右側)に移動させる。この移動によって、シャフト22の先端部26をプレート34に押し付けることで、シャフト22の先端部26とプレート34との間に形成されていた、幅xの隙間を閉じて、導線80に対する溶融樹脂82の供給を停止する。
すなわち、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置10は、シャフト22の先端部26とプレート34とで、溶融樹脂82の供給路を開閉するシャット弁を形成することで、溶融樹脂82の供給や供給停止を正確に制御することができる。更に、ノズルユニット20が、プレート34を加熱するヒーター42を有することで、溶融樹脂82の供給路の開閉が行われるプレート34近傍を流れる、溶融樹脂82の温度が高められ、この結果、溶融樹脂82の粘度が下げられる。これにより、プレート34に対するシャフト先端部26の開閉移動に対して、溶融樹脂82の糸引きの発生を抑制することができ、溶融樹脂82の供給制御を、より正確に行うことが可能となる。
更に、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置10は、図3に示すように、ノズルユニット20のシャフト22の先端部26に、テーパー部26aが設けられている。ここで、例えば、導線80が丸線である場合を考慮すると、ノズルユニット20のノズル開状態において、シャフト22の円錐状の先端部26と、ダイ30の円錐孔30との隙間を流れる溶融樹脂82が、導線82の周方向に対して、略同じ流速で供給される。これに対し、図7に示すように、導線80が平角線である場合は、導線80の周方向に、軸線方向の断面が長辺となる面80aと、軸線方向の断面が短辺となる面80bとが存在する。このため、断面長辺の面80aと断面短辺の面80bとの間で、溶融樹脂82が供給される流速に差分が生じ、断面長辺の面80aの被覆の厚さtaと、断面短辺の面80bの被覆の厚さtbとが、同一にならない虞がある。
しかしながら、本発明の実施の形態に係る樹脂被覆装置10は、図3に示しているように、シャフト22の先端部26に、導線80の断面長辺の面80aに向かって傾斜するテーパー部26aが設けられている。これにより、例えば、ノズルユニット20が閉状態から開状態に移行する際に、溶融樹脂82が、流れの遮断部から、導線80の断面長辺の面80aに達するまでの距離と、同じく導線80の断面短辺の面80bに達するまでの距離とが、略等しくなる。このため、導線80の断面長辺の面80aと断面短辺の面80bとの間で、溶融樹脂82が供給される流速に差分が生じなくなる。従って、断面長辺の面80aの被覆の厚さtaと、断面短辺の面80bの被覆の厚さtbとを同じ大きさにすることができ、この結果、周方向に均一な厚さで、導線80に樹脂を被覆することが可能となる。
一方、樹脂被覆装置10を用いる本発明の実施の形態に係る樹脂被覆方法は、上述したような、溶融樹脂82を間欠供給するノズルユニット20と、導線80を間欠搬送する搬送ユニット50とを、制御手段70により同期制御して、以下の工程を繰り返すことで、導線80に樹脂84を間欠被覆する。すなわち、図5及び図6に示すように、導線80に樹脂84の被覆部A(A1〜A3)を設ける工程S1では、ノズルユニット20により、導線80の周囲に所定の供給量で溶融樹脂82を供給しながら、搬送ユニット50により、所定速度v1で被覆部Aを設ける所定長さだけ導線80を搬送する。又、導線80に樹脂84の非被覆部B(B1〜B3)を設ける工程S2では、ノズルユニット20による溶融樹脂82の供給を停止した状態で、搬送ユニット50により、導線80の非被覆部Bを設ける所定長さだけ導線80を搬送する。そして、被覆部Aを設ける工程S1から非被覆部Bを設ける工程S2に移行する際と、非被覆部Bを設ける工程S2から被覆部Aを設ける工程S1に移行する際とには、搬送ユニット50による導線80の搬送とノズルユニット20による溶融樹脂82の供給との双方を停止する工程S3を経るものである。
これにより、上述した停止工程S3を経て、被覆部Aを設ける工程S1から非被覆部Bを設ける工程S2に移行する場合には、溶融樹脂82の供給が停止した後に、非被覆部Bのための搬送が開始される。このため、粘度等に起因した溶融樹脂82の糸引きの発生を防ぐことができ、被覆部Aから非被覆部Bへの境界を、精度よく形成することが可能となる。更に、停止工程S3を経て、非被覆部Bを設ける工程S2から被覆部Aを設ける工程S1に移行する場合には、溶融樹脂82の供給が開始されると供に、被覆部Aのための搬送が開始される。このため、導線80の搬送速度vの立ち上りに対して、溶融樹脂82の供給量sの立ち上りを適切に設定することで、非被覆部Bから被覆部Aへの境界を、精度よく形成することができる。従って、樹脂84の被覆精度を低下させることなく、導線80に樹脂84を間欠被覆することが可能となり、導線80を全長被覆する場合と比較して、導線80の作製コスト及び作製工数を低減することができる。
10:樹脂被覆装置、20:ノズルユニット、22:シャフト、24:本体部、26:先端部、28:孔、30:ダイ、32:円錐孔、34:プレート、36:通過孔、40:移動機構、42:ヒーター、50:搬送ユニット、60:樹脂溶融ユニット、70:制御手段、80:導線、82:溶融樹脂、84:樹脂、sp:隙間

Claims (2)

  1. 導線を搬送すると供に、前記導線の周囲に溶融樹脂を供給することで、前記導線に樹脂を被覆する方法であって、
    前記導線をノズル孔に挿通してガイドすると供に、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を間欠供給するノズルユニットと、該ノズルユニットのノズル孔に挿通された前記導線を間欠搬送する搬送ユニットと、前記ノズルユニットに前記溶融樹脂を供給する樹脂溶融ユニットとを含む装置を用いて、
    前記ノズルユニットと前記搬送ユニットとを同期制御して、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を供給しながら前記導線を搬送する工程と、前記溶融樹脂の供給を停止した状態で前記導線を搬送する工程と、これらの工程間に前記導線の搬送及び前記溶融樹脂の供給の双方を停止する工程とを設けて、前記各工程を繰り返すことを特徴とする樹脂被覆方法。
  2. 導線を搬送すると供に、前記導線の周囲に溶融樹脂を供給することで、前記導線に樹脂を被覆する装置であって、
    前記導線をノズル孔に挿通してガイドすると供に、前記導線の周囲に前記溶融樹脂を間欠供給するノズルユニットと、該ノズルユニットのノズル孔に挿通された前記導線を間欠搬送する搬送ユニットと、前記ノズルユニットに前記溶融樹脂を供給する樹脂溶融ユニットと、前記ノズルユニットによる前記溶融樹脂の供給及び前記搬送ユニットによる前記導線の搬送を同期制御する制御手段とを含み、
    前記ノズルユニットは、筒状の本体部と円錐状の先端部とを有し、前記本体部と前記先端部とを貫通する孔内で前記導線をガイドするシャフトと、該シャフトの先端側に配置されると供に、前記先端部の形状に対応する円錐孔が設けられ、前記導線の通過孔を有するプレートが前記円錐孔の小径側に取り付けられたダイと、前記シャフトを軸線方向に移動させる移動機構と、前記プレートを加熱するヒーターとを含み、前記移動機構により前記シャフトを先端と反対側に移動させることで、前記ダイの円錐孔と前記シャフトの先端部との間の隙間、及び、前記シャフトの先端部と前記プレートとの間に形成される隙間を介して、前記シャフトの先端から引き出されている前記導線の周囲に前記溶融樹脂を供給すると供に、前記移動機構により前記シャフトを先端側に移動させて、前記シャフトの先端部を前記プレートに押し付けることで、前記導線に対する前記溶融樹脂の供給を停止するものであることを特徴とする樹脂被覆装置。

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JP7355065B2 (ja) 2021-04-26 2023-10-03 株式会社村田製作所 アルファ巻きコイルおよびコイル部品

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