JP2015096593A - エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法 - Google Patents

エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イオン液体は、難揮発性、難燃性、電気化学的安定性、高イオン伝導性等の特徴を有するとともに、環境適合性が高く再利用可能なグリーンソルベントとして注目されているが、EPDMを良好に膨潤または溶解するイオン液体は知られていない。【解決手段】少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩と、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムとを接触させる工程を有する方法により、EPDMを良好に膨潤または溶解することが可能となった。【選択図】図9

Description

本発明は、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法に関する。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)は、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れていることから、自動車用部品、工業用ゴム製品、各種絶縁材、建築土木資材等に幅広く利用されている。
一方、液体状の溶融塩はイオン液体と呼称され、難揮発性、難燃性、電気化学的安定性、高イオン伝導性等の特徴を有するとともに、環境適合性が高く再利用可能なグリーンソルベントとして注目されている。
イオン液体とは、カチオンとアニオンからなる溶融塩で、約−50〜約400℃の温度領域において液体状態として存在し得る物質の総称であるが、狭義のイオン液体は約0℃〜約100℃において液体状態として存在し得る塩を指す。また、より狭義のイオン液体として常温で液体状態として存在し得る塩を指すこともある。
このようなイオン液体の幾つかは、高分子化合物を溶解可能である。しかし、ゴムを溶解するイオン液体は報告が少なく、例えば非特許文献1〜4に、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)を溶解するイオン液体が記載されている。
また特許文献1には、ポリオレフィンとイオン液体とを含むポリマーブレンドが開示され、イオン液体として、イミダゾリウム、ピリジニウムおよびイソキノリニウムから選択されたカチオンと、ブロミド、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスファート、およびビス(ペルフルオロエチルスルホニル)イミドから選択されたアニオンとからなるイオン液体が例示されている。
しかし、特許文献1に記載されたイオン液体は、EPDMを膨潤または溶解する能力が乏しいという課題があった。一般的に、EPDMを良好に膨潤または溶解するイオン液体は知られていない。
特表2011−506645号公報
高分子学会予稿集,59巻(2010),3Pb144 イオン液体とソフトマテリアル第79巻、第7号、p.359−366(2006) Polymer,41,p.9049−9053(2000) Polymer,46,p.3795−3800(2005)
したがって本発明の目的は、EPDMを良好に膨潤または溶解するイオン液体を見出し、EPDMの膨潤または溶解方法を提供することにある。
本発明は、以下の通りである。
1.少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩と、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムとを接触させる工程を有することを特徴とするエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
2.前記第四級アンモニウムイオンが、下記式で表されることを特徴とする前記1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
Figure 2015096593
(式中、R11〜R14は、少なくとも1つがオクチル基であり、他の3つはそれぞれ独立して、炭素数1〜18のアルキル基を表す。)
3.前記イオン液体におけるカチオンが、テトラオクチルアンモニウムイオンであることを特徴とする前記2に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
4.前記イオン液体におけるカチオンが、メチルトリオクチルアンモニウムイオンであることを特徴とする前記2に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
5.前記イオン液体におけるアニオンが、ハロゲンイオンであることを特徴とする前記1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
6.前記ハロゲンイオンが、ClまたはBrであることを特徴とする前記5に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
7.前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする前記1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
Figure 2015096593
8.前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする前記1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
Figure 2015096593
9.前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする前記1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
Figure 2015096593
10.少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩からなる、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの溶解または膨潤用組成物。
実施例または比較例で用いたイオン液体(IL1〜IL8)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL9〜IL12、IL14〜IL17)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL18〜IL20、IL22〜IL26)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL27〜IL34)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL35〜IL38、IL40〜IL43)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL44〜IL51)の構造を示す図である。 実施例または比較例で用いたイオン液体(IL52、IL54、IL56)の構造を示す図である。 比較例で用いたイオン液体(IL59〜IL63)の構造を示す図である。 実施例および比較例における、EPDMの質量変化率を示すグラフである。 実施例および比較例における、EPDMの質量変化率を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、さらに詳細に説明する。
本発明で使用するEPDMは、とくに制限されないが、例えばエチレン−プロピレン鎖中に、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン等の第3成分(ジエン)を共重合してなる共重合体が挙げられる。
また、EPDMとしては、エチレン単位含量が例えば45〜80質量%、好ましくは52〜75質量%であり、プロピレン単位含量が例えば20〜55質量%、好ましくは25〜48質量%であり、ジエン単位含量が例えば0〜15質量%、好ましくは4〜12質量%であるものが挙げられる。
またEPDMの重量平均分子量は、例えば3千〜100万、好ましくは3万〜80万、より好ましくは10万〜50万である。なお、本発明で言う重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてクロロホルム溶媒で測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
なお、EPDMは硫黄架橋あるいは過酸化物架橋されたもの、また充填剤等の異材を含む複合物であってもよい。
本発明で使用するイオン液体は、少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体である。
前記カチオンとしては、例えば次の式で表されるものが好ましい。
Figure 2015096593
(式中、R11〜R14は、少なくとも1つがオクチル基であり、他の3つはそれぞれ独立して、炭素数1〜18のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
EPDMの膨潤性または溶解性の観点から、本発明では、前記カチオンが、テトラオクチルアンモニウムイオン、メチルトリオクチルアンモニウムイオンであることがさらに好ましい。
また本発明では、EPDMの膨潤性または溶解性の観点から、前記アニオンがハロゲンイオン、例えばClまたはBrであることが好ましい。
本発明でとくに好適なイオン液体は、下記式で表される少なくとも1種である。
Figure 2015096593
Figure 2015096593
Figure 2015096593
本発明のEPDMの膨潤または溶解方法は、安息香酸イオンおよび第四級アンモニウムイオンからなるイオン液体または塩と、EPDMとを接触させる工程を有する。接触方法としては、例えばイオン液体を収容した容器に、必要に応じて適当なサイズに裁断したEPDMを入れ、必要に応じて100〜240℃、好ましくは125〜150℃の加熱下、両者を接触させる方法や、イオン液体の撹拌下EPDMを接触する方法、せん断応力下において両者を接触する方法、減圧条件下(例えば真空圧)または加圧条件下(例えば1MPa〜10MPa)で両者を接触する方法、前記の2以上の方法を組み合わせて接触する方法等が挙げられる。
EPDMおよびイオン液体または塩との接触において、EPDMの割合は、イオン液体の量に対し、例えば0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜4質量%である。
イオン液体により膨潤または溶解したEPDMは、例えば、導電性のような電気特性が付与され、これにより、帯電防止ゴムのような用途に利用可能となる。
また、イオン液体により膨潤または溶解したEPDMは、トランスファー成形、射出成形、押出成形、圧縮成形、カレンダー成形のような成形方法によって、所望の形状に成形することができる。
さらにイオン液体により膨潤または溶解したEPDMは、加硫EPDMの脱硫や再生に有用である。例えば、脱硫方法としては、イオン液体により膨潤または溶解したEPDMを、パン法、せん断流動場法、マイクロ波照射法、超音波照射法、電気的、化学的、または生化学的酸化還元法のような手法に施すことにより、脱硫が可能となる。再生方法としては、イオン液体により膨潤または溶解したEPDMを、溶媒抽出法、浸漬析出法のような手法に施すことにより、再生が可能となる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
比較例1
酢酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(1−Ethyl−3−methylimidazolium acetate、CAS登録番号143314−17−4、IL1と称す)1gを、ポリテトラフルオロエチレン製攪拌子(アズワン(株)製)を入れたガラス瓶((株)三商製、NEGスクリューバイアルS−09A)に分取し、細かく裁断したEPDMであるノ−デルIP4570(ダウ・ケミカル製、ポリマー組成:エチレン50質量%、プロピレン45質量%、エチリデンノルボルネン5質量%)を、イオン液体に対し1質量%となるように加え、アルミ箔で蓋をした。イオン液体およびノ−デルIP4570の秤量には、メトラー・トレド(株)製、精密電子天秤METTLER TOLEDOウルトラミクロXP56を用いた。
この混合物を定温乾燥機(ヤマト科学(株)製、drying oven DV400)に入れ、125℃で6時間静置した。この間、30分、1時間、2時間、3時間、4時間および5時間経過した際にガラス瓶を乾燥機から取り出して、マグネチックスターラー(アドバンテック製、SRS116AA)を用い攪拌し、再び乾燥機に戻した。
6時間経過後、ガラス瓶からEPDMを取り出し、それを超純水で洗浄した。そのEPDMを十分に乾燥するまで室温で静置した後、精密電子天秤を用いてEPDMの質量を測定した。
その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は5%未満であった。図9は、EPDMの質量変化率を示すグラフである。
EPDMを取り出した後のイオン液体を室温で一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。その後、その溶液に超純水を1g添加混合し一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。いずれの場合においても析出物は確認されなかった。
比較例2〜7
比較例1のイオン液体IL1を、下記のイオン液体IL2〜IL7(比較例2〜7)に変更したこと以外は、比較例1と同様な方法によって試験を行った。その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は5%未満であった。
図9は、EPDMの質量変化率を示すグラフである。
EPDMを取り出した後のイオン液体を室温で一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。その後、その溶液に超純水を1g添加混合し一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。いずれの場合においても析出物は確認されなかった。
Figure 2015096593
実施例1、比較例8〜47
比較例1のイオン液体IL1を、下記に示すイオン液体IL8〜12(比較例8〜12)、IL14〜20(比較例13〜19)、IL22〜38(比較例20〜36)、IL40(比較例37)、IL41(実施例1)、IL42〜IL51(比較例38〜47)に変更した。
加えて、試験後のEPDM洗浄液およびEPDMを取り出した後のイオン液体に添加した超純水をエタノールに変更して比較例1と同様な方法で試験を実施した。使用したイオン液体はすべて125℃で液体であった。
その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合は、IL20を用いた場合では6.7%増加し、IL29を用いた場合では11.2%増加し、IL31を用いた場合では5.8%増加し、IL41を用いた場合では24.4%増加した。その他のイオン液体を用いた場合では、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は5%未満であった。
図9は、EPDMの質量変化率を示すグラフである。
EPDMを取り出した後のイオン液体を室温で一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。その後、その溶液にエタノールを1g添加混合し一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。いずれの場合においても析出物は確認されなかった。
Figure 2015096593
実施例2〜4、比較例48〜50
実施例1で用いたイオン液体を、下記で示すイオン液体IL29(比較例48)、IL31(比較例49)、IL41(実施例2)、IL52(比較例50)、IL54(実施例3)またはIL55(実施例4)に変更した。
加えて、イオン液体とEPDMの混合物を静置する温度を150℃に変更して実施例1と同様な方法で試験を実施した。使用したイオン液体はすべて150℃で液体であった。
その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は、IL29を用いた場合では15.0%増加し、IL31を用いた場合では8.5%増加し、IL52を用いた場合では8.5%増加した。IL55を用いた場合では78.7%増加した。
EPDMを取り出した後のイオン液体を室温で一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。その後、その溶液にエタノールを1g添加混合し一晩以上静置し、析出物の有無を目視で確認した。いずれの場合においても析出物は確認されなかった。
IL54を用いた場合は、完全に溶解するまでには至らなかったが、EPDMの原形はほとんどなくなり半固体状に変化した。
IL41を用いた場合は,150℃に静置してから5時間後にEPDMがイオン液体に完全に溶解した。6時間経過した後、EPDMが1質量%溶解したこの混合液にさらに1質量%のEPDMを追加し150℃に静置した。
この間、1時間おきに混合液を乾燥機から取り出し、攪拌および観察した。EPDMを追加してから3時間以内に目視によりEPDMが溶解したと判断された場合はさらに1質量%のEPDMを混合液に加え、その操作を繰り返し行った。
その結果、4質量%までのEPDMがIL41に溶解した。
Figure 2015096593
比較例51〜55
実施例1で用いたイオン液体を、下記で示すイオン液体IL59〜63(比較例51〜55)に変更した。
加えて、イオン液体とEPDMの混合物を静置する温度を150℃に変更して実施例1と同様な方法で試験を実施した。使用したイオン液体はすべて150℃で液体であった。
その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は、IL59を用いた場合では4.8%増加し、IL60を用いた場合では23.2%増加し、IL61を用いた場合では38.0%増加し、IL62を用いた場合では62.4%増加し、IL63を用いた場合では74.0%増加した。なお実施例4に上記したように、IL55を用いた場合では78.7%増加した。
図10は、EPDMの質量変化率を示すグラフである。
Figure 2015096593
実施例5
比較例1で用いたノ−デルIP4570を、円柱型に打ち抜いた加硫EPDM(ソリッドゴム、直径5.8mm、高さ2.3mm)に変更した。加硫EPDMの組成はEPDM25質量%、カーボンブラック45質量%、オイル24質量%、その他であり、加硫EPDMのEPDMポリマー組成はエチレン54質量%、プロピレン41質量%である。
イオン液体として下記で示すIL41、IL54およびIL55を用い、試験後の加硫EPDMの洗浄液としてエタノールを用いて実施例2〜4と同様な方法で試験を行った。
その結果、試験前のEPDMの質量に対する試験後のEPDMの質量変化の割合(質量変化率)は、IL41を用いた場合では54.2%増加、IL54を用いた場合では39.1%増加、IL55を用いた場合では28.3%増加であった。
コントロールとして加硫EPDMを乾燥機内で150℃、6時間静置した後、質量を測定した。その結果,加硫EPDMの質量は変化しないことを確認した。
Figure 2015096593
なお、前記実施例および比較例で用いたイオン液体のそれぞれの構造を、図1〜8に示す。
前記の結果から、少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体とEPDMとを接触させた本発明の実施例では、該イオン液体とEPDMの親和性が高く、EPDMが膨潤し質量が増加し、あるいは溶解した。
したがって、少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩は、EPDMの溶解または膨潤用組成物として有用であることも判明した。
これに対し、カチオン成分としてオクチル基を持たない、および/または、第4級アンモニウムイオンではない比較例では、EPDMを良好に膨潤するまでには至らなかった。

Claims (10)

  1. 少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩と、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムとを接触させる工程を有することを特徴とするエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
  2. 前記第四級アンモニウムイオンが、下記式で表されることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
    Figure 2015096593

    (式中、R11〜R14は、少なくとも1つがオクチル基であり、他の3つはそれぞれ独立して、炭素数1〜18のアルキル基を表す。)
  3. 前記イオン液体におけるカチオンが、テトラオクチルアンモニウムイオンであることを特徴とする請求項2に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
  4. 前記イオン液体におけるカチオンが、メチルトリオクチルアンモニウムイオンであることを特徴とする請求項2に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
  5. 前記イオン液体におけるアニオンが、ハロゲンイオンであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
  6. 前記ハロゲンイオンが、ClまたはBrであることを特徴とする請求項5に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
  7. 前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
    Figure 2015096593
  8. 前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
    Figure 2015096593
  9. 前記イオン液体が、下記式で表されることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの膨潤または溶解方法。
    Figure 2015096593
  10. 少なくとも1つのオクチル基を有する第四級アンモニウムイオンをカチオンとするイオン液体または塩からなる、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの溶解または膨潤用組成物。
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CN109438855A (zh) * 2015-07-10 2019-03-08 中广核高新核材科技(苏州)有限公司 柔软型高热稳定性电力电缆用低烟无卤料的制备方法

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