JP2015090995A - 無線通信装置、無線通信システムおよびアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つ以上の通信路の相互の相関を低減して、遠方界用アンテナによる通信と、近傍界用のアンテナによる通信とを同時に実現可能な無線通信装置を提供する。【解決手段】漏洩同軸ケーブル110.1および110.2は、各々が内部導体および外部導体を含んでおり、各漏洩同軸ケーブルには複数の漏洩スロット112−1〜112−3が設けられている。無線装置100は、漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するとともに、漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信を行う。【選択図】図1
Description
漏洩同軸ケーブルを用いた無線通信装置および無線通信システムに関する。
近傍界(近接電磁界)通信用のアンテナと遠方界通信用のアンテナとを備えた複合アンテナについて、たとえば、特許文献1や特許文献2に開示がある。
このような複合アンテナを使用すると、近傍界にある機器との無線通信および遠方界にある機器との無線通信を切り分け、セキュリティーを高めつつ外部との無線通信も確立させることができる。
特許文献1には、近傍界用アンテナと遠方界用アンテナを1つのフレキシブル基板上に近接配置するとともに、それぞれのアンテナに給電する構成が開示されている。
一方、特許文献2には、近距離の通信範囲を有するアンテナとこれに比べ広い範囲と通信可能なアンテナを用いることで、近距離通信および遠方の機器との無線通信を分離する技術が開示されている。
また、複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを用いて同一周波数を利用しながらも通信容量を増加させるMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)が提案されている。MIMO技術において、通信容量を増加させるためには、送信アンテナ間および受信アンテナ間の相関を抑制する必要がある。
特許文献3には、スリットが設けられた平面アンテナの異なる2つ位置に給電点を配置し、それぞれに給電することで2つのアンテナとして機能させる。給電させる際に一方は、電流アンテナとして機能させ、もう一方を磁流アンテナといて機能させることで、2つのアンテナの相関を抑制する技術が開示されている。
特許文献4には、ダイポールアンテナおよび/またはハーフスロットアンテナ3つを相互垂直に素子配置することにより、アンテナ素子間の相関を抑制し、MIMOのチャネル容量を増加させる技術が開示されている。
上述したように、遠方界用アンテナおよび近傍界用のアンテナを近傍配置することで、近傍および遠方の無線通信を両立するアンテナの技術が提案されているものの、これらの技術では、2つ以上のアンテナが必要であるとともに、2つのアンテナの相互結合を考慮して配置しなければならい。
一方で、MIMOの通信容量を増大させる際や、アンテナを近接に配置する際には、アンテナ間の相関係数を抑制する必要がある。相関係数を抑制する方法として、複雑形状を有するアンテナに給電ポートを複数設ける方法やアンテナ素子を直交して配置させる技術が提案されているが、周波数ごとの詳細な設計が必要不可欠である。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、2つ以上の通信路の相関を低減して、遠方界用アンテナによる通信と、近傍界用のアンテナによる通信とを容易に実現可能な無線通信装置、無線通信システムまたはアンテナ装置を提供することである。
漏洩モードおよび導体放射モードの2つのモードを利用可能なアンテナを使用して、アンテナ相関の小さい2つの放射モードを利用した無線通信システムを提供する。
この発明の一つの局面に従うと、無線通信装置であって、各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを備え、各漏洩同軸ケーブルは複数の漏洩スロットが設けられており、漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するととともに、漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信を行う送受信部をさらに備える。
好ましくは、送受信部と漏洩同軸ケーブルとを送受信の周波数信号について結合するための誘導結合手段をさらに備える。
好ましくは、誘導結合手段は、漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信するために、内部導体および外部導体との間を送受信の周波数信号に対して結合する第1の誘導結合器と、漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するために、外部導体を送受信の周波数信号に対して結合する第2の誘導結合器とを含む。
好ましくは、漏洩同軸ケーブルは、複数設けられており、送受信部は、同一周波数の信号を用いて送受信する信号の振幅および位相を制御してMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)通信を行う。
好ましくは、送受信部は、漏洩同軸ケーブル自身を、ダイポールアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う。
好ましくは、送受信部は、漏洩同軸ケーブル自身を、ループアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う。
好ましくは、送受信部は、遠方界用アンテナと近傍界用アンテナとについて、異なる周波数の信号を送受する。
この発明の他の局面に従うと、無線通信システムであって、第1の無線装置を備え、第1の無線装置は、各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを含み、各漏洩同軸ケーブルは複数の漏洩スロットが設けられており、漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するとともに、漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信を行う送受信部をさらに含み、第1の無線装置と漏洩スロットを介して通信する第2の無線装置と、第1の無線装置と遠方界用アンテナを介して通信する第3の無線装置とを備える。
好ましくは、送受信部と漏洩同軸ケーブルとを送受信の周波数信号について結合するための誘導結合手段をさらに備える。
好ましくは、誘導結合手段は、漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信するために、内部導体および外部導体との間を送受信の周波数信号に対して結合する第1の誘導結合器と、漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するために、外部導体を送受信の周波数信号に対して結合する第2の誘導結合器とを含む。
好ましくは、漏洩同軸ケーブルは、複数設けられており、送受信部は、同一周波数の信号を用いて送受信する信号の振幅および位相を制御してMIMO通信を行う。
好ましくは、送受信部は、漏洩同軸ケーブル自身を、ダイポールアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う。
好ましくは、送受信部は、漏洩同軸ケーブル自身を、ループアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う。
好ましくは、送受信部は、遠方界用アンテナと近傍界用アンテナとについて、異なる周波数の信号を送受する。
この発明のさらに他の局面に従うと、無線装置に接続されるアンテナ装置であって、各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを備え、各漏洩同軸ケーブルは、無線装置の近傍界用アンテナとして通信を行う複数の漏洩スロットが設けられており、漏洩同軸ケーブル自身は、無線装置からの給電により遠方界用アンテナとして通信を行う。
本発明によれば、2つ以上の通信路の相関を低減して、遠方界用アンテナによる通信と、近傍界用のアンテナによる通信とを実現できる。
以下、本発明による無線通信システムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の無線通信システム1000の構成を示す概略ブロック図である。
図1は、実施の形態1の無線通信システム1000の構成を示す概略ブロック図である。
実施の形態1では、まず、無線装置100に対して信号の送受信をするために、漏洩同軸ケーブル110.1および110.2をダイポールアンテナを形成するように配置している。なお、以下では、漏洩同軸ケーブルを総称するときは、漏洩同軸ケーブル110と呼ぶ。
すなわち、無線装置100から送信される信号が、2つの漏洩同軸ケーブル110に対して接続部114−1で接続され、後に説明するように、2つの漏洩同軸ケーブル110.1および110.2自身(より特定的には、後述するように外部導体)が、ダイポールアンテナとして機能する。この結果、無線装置100は、ダイポールアンテナを遠方界用アンテナとして、所定以上の距離だけ離れた、アンテナ200−1を有する無線装置200との間で通信を行う。
さらに、2つの漏洩同軸ケーブル110に設けられている漏洩スロット112−1〜112−6は、それぞれ、無線装置100からの信号を、アンテナ212−1を有する無線装置210−1またはアンテナ212−2を有する無線装置210−2(以下、総称するときは、無線装置210と呼ぶ)に対して漏洩信号として送出し、あるいは、無線装置210からの信号を受信する、近傍界用のアンテナとして機能する。
ここで、たとえば、無線装置100と無線装置200との間の通信は、周波数f1の信号により行われ、無線装置100と無線装置210との間の通信は、周波数f2(≠f1)の信号により行われる構成とすることができる。
なお、図1に示した例では、遠方界用アンテナの構成としてダイポールアンテナを使用するものとしたが、必ずしも、このような構成に限定されるわけではなく、漏洩同軸ケーブルを、ループ形状や八の字形状にしてもよい。
図2は、図1に示した無線装置100の構成を説明するための機能ブロック図である。
図2を参照して、無線装置100は、遠方界用アンテナで送受される周波数f1の信号について、アナログの無線処理を行うRF(Radio Frequency)部10.1と、近傍界用アンテナで送受される周波数f2の信号について、アナログの無線処理を行うRF部10.2と、ディジタル領域の処理を行うデジタル処理部20とを備える。デジタル処理部20は、RF部10.1との間で、送信信号の変調および受信信号の復調などの制御を行う送信部22.1および受信部24.1と、RF部10.2との間で、送信信号の変調および受信信号の復調などの制御を行う送信部22.2および受信部24.2と、を含む。
図3は、漏洩同軸ケーブル110と送信部22.1との接続の概念を示す概念図である。
図3に示すように、RF部10.1は、漏洩同軸ケーブル110の外部導体のギャップにそれぞれ給電してダイポールアンテナとして機能させるとともに、RF部10.2は、漏洩モードでの送信のために、外部導体と内部導体との間に給電する。
ただし、図3の構成は、概念を示すものであり、実際には、後に説明するように、RF部10.1とRF部10.2とは、独立に、漏洩同軸ケーブル110と高周波信号の授受を行える構成とする。図3においては、送信の構成のみを抜き出して示しており、RF部10.1の信号源30.1から外部導体に給電される高周波の周波数は、周波数f1であり、RF部10.2の信号源30.3および30.4から外部導体に給電される高周波の周波数は、周波数f2である。
なお、送信側におけるアンテナとRF部との結合の構成と、受信側の構成とは基本的に同様である。また、たとえば、時分割で送信と受信を行うのであれば、RF部10.1またはRF部10.2とアンテナとの間に、切替器が設けられる。
図4は、漏洩同軸ケーブル110と送信部22.1との接続の具体的構造を示す図である。
図4を参照して、RF部10.1は、漏洩同軸ケーブル110の内部導体のギャップにそれぞれ給電してダイポールアンテナとして機能させるとともに、RF部10.2は、漏洩モードでの送信のために、外部導体と内部導体との間に給電する。
図4においては、送信の構成のみを抜き出して示しており、RF部10.1の信号源30.1から誘導結合器32.1を介して外部導体に給電される高周波の周波数は、周波数f1である。
また、RF部10.2の信号源30.3から誘導結合器32.3を介して内部導体に給電される高周波の周波数および信号源30.4から誘導結合器32.3を介して内部導体に給電される高周波の周波数は、共に、周波数f2である。
ここで、図4に示す構成では、RF部10.1では、信号源30.1は、誘導結合器32.1を介し、さらに、誘導結合器32.3の漏洩同軸ケーブル側または誘導結合器32.4の漏洩同軸ケーブル側のコイルの中点に給電する構成となっている。このため、信号源30.1からの高周波信号に応じて、内部導体および外部導体の電位は、同時に変位することとなるものの、遠方界では、実質的に、外部導体からの放射が通信に寄与する。
図4の構成では、このように、誘導結合器を介して、アンテナと送信側とが結合されるので、RF部10.1とRF部10.2とは、独立に、漏洩同軸ケーブル110と高周波信号の授受することが可能となる。なお、RF部10.1とRF部10.2とが、独立に、漏洩同軸ケーブル110と高周波信号の授受を行える構成であれば、他の構成であってもよい。
また、図4においても、送信側におけるアンテナとRF部との結合の構成と、受信側の構成とは基本的に同様である。また、たとえば、時分割で送信と受信を行うのであれば、RF部10.1またはRF部10.2とアンテナとの間に、切替器が設けられる。
図5は、図3のように、漏洩同軸ケーブル110の外部導体のギャップ間に給電した場合の放射特性のシミュレーション結果を示す図である。
図5に示すように、所定の周波数帯域(図5であ、周波数1.4GHz近傍)において、SパラメータS11が小さくなることおよび放射ゲインを有しており、放射モードで給電および受電することが可能である。
一方、漏洩同軸ケーブル110の内部導体と外部導体との間に給電した場合には、漏洩同軸ケーブル110についての漏洩モードで放射されることから、漏洩同軸ケーブル110近傍に存在する機器のみ送受信可能である。上記2つの給電方法を用いることで放射モード(遠方界用アンテナによる通信)および漏洩モード(近傍界用アンテナによる通信)で給電および受電することが可能である。
(実施の形態2)
以上の説明では、遠方界用アンテナによる通信および近傍界用アンテナによる通信とは、それぞれ、異なる周波数で行われるものとして説明した。
(実施の形態2)
以上の説明では、遠方界用アンテナによる通信および近傍界用アンテナによる通信とは、それぞれ、異なる周波数で行われるものとして説明した。
しかしながら、実施の形態2では、これらが、同一の周波数で行われる場合について説明する。この場合、遠方界用アンテナによる通信と近傍界用アンテナによる通信とが、相互に相関が小さくなるように、送信波について、送信波の位相および振幅を制御することにより、MIMO通信を行う構成とすればよい。
したがって、図1、図3〜図4に示した実施の形態1の構成とは、以下に説明するように、無線装置100の構成が異なる。その他の構成は、基本的に、実施の形態1の構成と同様である。
図6は、MIMO通信を行う場合の無線装置100の構成を説明するためのブロック図である。
図6を参照して、無線装置100は、遠方界用アンテナで送受される周波数fの信号について、アナログの無線処理を行うRF部10.1と、近傍界用アンテナで送受される周波数fの信号について、アナログの無線処理を行うRF部10.2と、ディジタル領域の処理を行うデジタル処理部20とを備える。
デジタル処理部20は、RF部10.1およびRF部10.2との間で、送信信号の変調などの制御を行う送信部22.1と、RF部10.1およびRF部10.2との間で、受信信号の復調などの制御を行う受信部24.1とを含む。
送信部22.1は、送信信号の変調や、通信路の状況に応じてMIMO通信の制御を行うための変調・アンテナ制御部2200と、変調・アンテナ制御部2200の制御の下に、RF部10.1およびRF部10.2にそれぞれ与える送信信号の振幅および位相を制御する送信振幅位相制御部2202とを含む。
受信部24.1は、受信信号の復調や、通信路の状況に応じてMIMO通信の制御を行うための復調・アンテナ制御部2400と、復調・アンテナ制御部2400の制御の下に、RF部10.1およびRF部10.2からの受信信号の振幅および位相を制御する受信振幅位相制御部2402とを含む。送信振幅位相制御部2202や受信振幅位相制御部2402の実行する処理は、MIMO通信において、通常行われるウェイトベクトルの乗算処理と同様であり、説明は省略する。
図6に示すように、遠方界用アンテナによる通信と近傍界用アンテナによる通信とで、同一の周波数を使用してMIMO技術を適用すると、放射モードと漏洩モードの特性の異なる電磁波を送受信可能であることから、両モード間の相関が減少し、MIMO通信の伝送特性を向上させることが可能となる。
なお、近傍界用のアンテナによる通信は、漏洩同軸ケーブル110の分割された左右のそれぞれ(漏洩同軸ケーブル110.1および漏洩同軸ケーブル110.2)で、独立な通信が行われるものとしてもよい。
また、漏洩同軸ケーブル110.1と110.2とで、独立に送受信信号の振幅および位相を制御することで、漏洩同軸ケーブル110.1と110.2によって、遠方界用アンテナについてもMIMO通信を行う構成とすることも可能である。(実施の形態3)
以上説明した実施の形態1および実施の形態2では、漏洩同軸ケーブル110は、2つの分岐を有するものとして説明した。
以上説明した実施の形態1および実施の形態2では、漏洩同軸ケーブル110は、2つの分岐を有するものとして説明した。
しかしながら、このような分岐の個数は、このような個数に限定されるわけではない。
図7は、実施の形態3の無線通信システムの送信側の構成を抜き出して示す概念図である。
図7を参照して、RF部10.1は、3つの漏洩同軸ケーブル110.1〜100.3(総称するときは、以後、漏洩同軸ケーブル110と呼ぶ)の内部導体にそれぞれ給電して遠方界用アンテナとして機能させるとともに、RF部10.2は、漏洩モードでの近傍界用アンテナによる送信のために、外部導体と内部導体との間に給電する。漏洩スロット112−1〜112−9から漏洩モードの信号が送信される。
この場合、遠方界用アンテナは、たとえば、「一つのエレメントを共用した2つのダイポールアンテナ」とみなせる。
図7においては、RF部10.1およびRF部10.2のグランドは、ともに漏洩同軸ケーブル110の外部導体である。図7においては、送信の構成のみを抜き出して示しており、RF部10.1の信号源30.1から誘導結合器32.1を介して内部導体に給電される高周波の周波数は、周波数f1である。RF部10.1の信号源30.2から誘導結合器32.2を介して内部導体に給電される高周波の周波数は、周波数f2である。
RF部10.2の信号源30.3から誘導結合器32.3を介して内部導体に給電される高周波の周波数、信号源30.4から誘導結合器32.4を介して内部導体に給電される高周波の周波数、および信号源30.5から誘導結合器32.5を介して内部導体に給電される高周波の周波数は、共に、周波数f3である。
図7の構成では、このように、誘導結合器を介して、アンテナと送信側とが結合されるので、外部導体をグランドとすることが可能となる。
また、図7においても、送信側におけるアンテナとRF部との結合の構成と、受信側の構成とは基本的に同様である。
なお、実施の形態2と同様に、遠方界用アンテナと近傍界用アンテナとで、同一の周波数による通信を行い、3本の漏洩同軸ケーブル110.1〜110.3を用いて、MIMO通信を行うことも可能である。
より一般には、n本の漏洩同軸ケーブル110を用いて、MIMO通信を行うことも可能である。
この場合、遠方界用アンテナは、たとえば、「一つのエレメントを共用した(n−1)本のダイポールアンテナ」とみなせる。そこで、遠方界用アンテナとしてのMIMO通信の自由度は、最大(n−1)であり、n本のそれぞれで、近傍界用アンテナとしての通信を独立に行えるので、最大値としては合計(2n−1)自由度のMIMO通信を行うことが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、漏洩同軸ケーブル110をループ形状として、遠方界用アンテナは、ループアンテナとする。
(実施の形態3)
実施の形態3では、漏洩同軸ケーブル110をループ形状として、遠方界用アンテナは、ループアンテナとする。
図8は、実施の形態3の無線通信システム2000の構成を説明する概念図である。
図8を参照して、1つの漏洩同軸ケーブル110のループアンテナにより中継局100.1と基地局200とが通信をする。
また、この1つの漏洩同軸ケーブル110の漏洩スロットによる漏洩モードでの通信を行う機器のグループ300.1としては、たとえば、パーソナルコンピュータ210−1や、スマートフォン210−2などが含まれる。
実施の形態1と同様に、近傍界用アンテナによる漏洩モードでの通信は、周波数f2で行われ、遠方界用アンテナ(ループアンテナ)による放射モードでの通信は、周波数f1で行われる。
他の機器のグループ300.2や300.3でも、同様の構成である。
このような構成とすることで、漏洩モードで通信する小さいネットワークと他のネットラークへの無線接続をひとつのアンテナで実現することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、本発明を具体的に実施するための構成の例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲および均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
100,200,210−1,210−2 無縁装置、110.1,110.2,110.3 漏洩同軸ケーブル、114−1 接続部、112−1〜112−9 漏洩スロット,200−1,210−1,210−2 アンテナ。
Claims (15)
- 各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを備え、各前記漏洩同軸ケーブルは複数の漏洩スロットが設けられており、
前記漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するととともに、前記漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信を行う送受信部をさらに備える、無線通信装置。 - 前記送受信部と前記漏洩同軸ケーブルとを送受信の周波数信号について結合するための誘導結合手段をさらに備える、請求項1記載の無線通信装置。
- 前記誘導結合手段は、
前記漏洩スロットを前記近傍界用アンテナとして通信するために、前記内部導体および前記外部導体との間を送受信の周波数信号に対して結合する第1の誘導結合器と、
前記漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するために、前記外部導体を送受信の周波数信号に対して結合する第2の誘導結合器とを含む、請求項2記載の無線通信装置。 - 前記漏洩同軸ケーブルは、複数設けられており、
前記送受信部は、送受信する信号の振幅および位相を制御してMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)通信を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記送受信部は、前記漏洩同軸ケーブル自身を、ダイポールアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う、請求項1または2記載の無線通信装置。
- 前記送受信部は、前記漏洩同軸ケーブル自身を、ループアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う、請求項1または2記載の無線通信装置。
- 前記送受信部は、前記遠方界用アンテナと前記近傍界用アンテナとについて、異なる周波数の信号を送受する、請求項5または6記載の無線通信装置。
- 無線通信システムであって、
第1の無線装置を備え、前記第1の無線装置は、
各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを含み、各前記漏洩同軸ケーブルは複数の漏洩スロットが設けられており、
前記漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するととともに、前記漏洩スロットを近傍界用アンテナとして通信を行う送受信部をさらに含み、
前記第1の無線装置と前記漏洩スロットを介して通信する第2の無線装置と、
前記第1の無線装置と前記遠方界用アンテナを介して通信する第3の無線装置とを備える、無線通信システム。 - 前記送受信部と前記漏洩同軸ケーブルとを送受信の周波数信号について結合するための誘導結合手段をさらに備える、請求項8記載の無線通信システム。
- 前記誘導結合手段は、
前記漏洩スロットを前記近傍界用アンテナとして通信するために、前記内部導体および前記外部導体との間を送受信の周波数信号に対して結合する第1の誘導結合器と、
前記漏洩同軸ケーブル自身を遠方界用アンテナとして通信するために、前記外部導体を送受信の周波数信号に対して結合する第2の誘導結合器とを含む、請求項9記載の無線通信システム。 - 前記漏洩同軸ケーブルは、複数設けられており、
前記送受信部は、送受信する信号の振幅および位相を制御してMIMO通信を行う、請求項8〜10のいずれか1項に記載の無線通信システム。 - 前記送受信部は、前記漏洩同軸ケーブル自身を、ダイポールアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う、請求項8または9記載の無線通信システム。
- 前記送受信部は、前記漏洩同軸ケーブル自身を、ループアンテナの遠方界用アンテナとして通信を行う、請求項8または9記載の無線通信システム。
- 前記送受信部は、前記遠方界用アンテナと前記近傍界用アンテナとについて、異なる周波数の信号を送受する、請求項12または13記載の無線通信システム。
- 無線装置に接続されるアンテナ装置であって、
各々が内部導体および外部導体を含む少なくとも1つの漏洩同軸ケーブルを備え、各前記漏洩同軸ケーブルは、前記無線装置の近傍界用アンテナとして通信を行う複数の漏洩スロットが設けられており、
前記漏洩同軸ケーブル自身は、前記無線装置からの給電により遠方界用アンテナとして通信を行う、アンテナ装置。
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