JP2015081824A - 放射音強度マップ作成システム、移動体および放射音強度マップ作成方法 - Google Patents

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Saiki Luis Yoichi Morales
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Abstract

【課題】移動体により取得した情報により、音の強さおよび指向性情報を含んだ放射音強度マップを作成する放射音強度マップ作成システムを提供する。
【解決手段】ロボット1000は、LRF20および30の測距結果により、グローバル座標系での現在位置および向きを推定する。ロボット1000は、マイクロフォンアレイ1052からの信号に基づいて、ロボット座標系において、音の到来する到来方向および到来音の強度を推定する。さらに、ロボット1000は、推定された到来方向と到来方向についての測距結果とに基づき、グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された音響源の位置および移動体の位置に基づき、音響源から移動体を見込む前記グローバル座標系での方位を推定して、放射音強度マップを生成する。
【選択図】図2

Description

この発明は実環境における音源定位技術に関し、特に、実環境において音センサアレイによる音声の方向の検出と移動体の位置特定技術とを組み合わせた音源位置の推定技術に関する。
家庭、オフィス、商店街など、異なった環境では、場所や時間によって多様な雑音特性を持つため、音声などの特定の音を対象としたアプリケーションでは、使用される環境の雑音の種類や度合いにより、期待した性能が得られないという問題がある。
このような問題に対する対処として、モバイル・プラットフォームを用いた音源定位についての報告がある。一般に、音源定位の精度は、異なる場所からの同じ音源についての観察を組み合わせることにより非常に改善される。
モバイル・プラットフォームからの音源定位用の自然なフレームワークは、異なる場所で従来の音楽定位アルゴリズムを使用し、これらのすべての異なる場所からの結果を組み合わせることである(非特許文献1,2,3,4を参照)。
モバイル・プラットフォームを使用する音源定位は、たとえば、非特許文献2の中のマッピング問題として扱われた。
これらの先行技術文献では、モバイル・プラットフォームによって調査された空間のオーディオマップは、グリッドマップに基づく。固定サイズのセルを備えたグリッドマップが環境にオーバーレイされる。また、セルに音源を持っている確率は、プラットフォームの移動の間に評価される。
これらの従来の方法は、プラットフォームの中心にあるグリッドに対する強度を評価するために、ステアード応答パワー位相変換(SRP-PHAT: Steered Response Power - Phase Alignment Transform)を使用する(たとえば、特許文献1や非特許文献5を参照)。また、これらの評価された強度は、グリッド・セルに対する確率を更新するために使用される。
また、従来技術では、確率のオーディオマップを作成した後、プラットフォームは、これらの音響源の指向性を評価するために所定距離で音響源の近くに音データを収集するために遠隔操作される。
特開2012−242597号公報明細書
J.-M. Valin, J. Rouat, and F. Michaud, "Enhanced robot audition based on microphone array source separation with post-filter," in Intelligent Robots and Systems, 2004. (IROS 2004). Proceedings. 2004 IEEE/RSJ International Conference on, sept.-2 oct. 2004, vol. 3, pp. 2123 - 2128vol.3. Eric Martinson and Alan C. Schultz, "Auditory evidence grids.," in IROS. 2006, pp. 1139-1144, IEEE. K. Nakadai, H.G. Okuno, H. Nakajima, Y. Hasegawa, and H. Tsujino, "An open source software system for robot audition hark and itsevalation," in IEEE-RAS International Conference on Humanoid Robots, 2008, pp. 561-566. Y. Sasaki, S. Thompson, M. Kaneyoshi, and S. Kagami, "Mapgeneration and identification of multiple sound sources from robot in motion," in Proceedings of IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems, IROS 2010, 2010, pp. 437-443. M.S. Brandstein and H.F. Silverman, "A robust method for speech signal time-delay estimation in reverberant rooms," in IEEE Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing, ICASSP 1997, 1997, pp. 375-378.
ただし、従来のモバイル・プラットフォームを用いた音源定位は、音の強さあるいは指向性情報を含んでいない音源場所のマップを作成するものである。
このため、たとえば、音響源の所定距離にプラットフォームが固定的に存在する必要があるなど、音源定位のための手続きが煩雑であるなどの問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、移動体により取得した情報により、音の強さおよび指向性情報を含んだ放射音強度マップを作成する放射音強度マップ作成システム、移動体および放射音強度マップ作成方法を提供することである。
この発明の一つの局面に従うと、グローバル座標系で複数セルに分割されたマップ上への放射音強度マップ作成システムであって、移動体を駆動するための移動手段と、移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するためのグローバル座標系での幾何学マップを格納する記憶手段と、移動体のグローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力する姿勢推定手段とを備え、姿勢推定手段は、移動体の周囲の空間内において幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を含み、移動体に装着された音センサアレイと、音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行する到来方向推定手段と、推定された到来方向と当該到来方向についての測距手段の測距結果とに基づき、グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された音響源の位置および移動体の位置に基づき、音響源から移動体を見込むグローバル座標系での方位を推定する音源定位手段とをさらに備え、音源定位手段は、到来音の強度に基づいて、音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定する放射音強度推定手段と、音響源の位置と推定されたセルにおいて、移動体の回りの所定の角度セクターごとに、放射音強度の時間発展を推定する放射音指向性推定手段と、放射音指向性推定手段の推定結果に基づき、放射音強度マップを生成する放射音強度マップ生成手段を含む。
好ましくは、到来方向推定手段は、位相変換を行わないステアード応答パワー法により、到来方向および到来音の強度を推定する。
好ましくは、放射音指向性推定手段は、角度セクターごとに設定された、カルマンフィルタにより、放射音強度の時間発展を推定する。
この発明の他の局面に従うと、移動体であって、移動体を駆動するための移動手段と、移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するための幾何学マップの情報を読み出す幾何学マップ情報取得手段と、移動体のグローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力する姿勢推定手段とを備え、姿勢推定手段は、移動体の周囲の空間内において幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を含み、移動体に装着された音センサアレイと、音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行する到来方向推定手段と、推定された到来方向と当該到来方向についての測距手段の測距結果とに基づき、グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された音響源の位置および移動体の位置に基づき、音響源から移動体を見込むグローバル座標系での方位を推定する音源定位手段とをさらに備え、音源定位手段は、到来音の強度に基づいて、音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定する放射音強度推定手段と、音響源の位置と推定されたセルにおいて、移動体の回りの所定の角度セクターごとに、放射音強度の時間発展を推定する放射音指向性推定手段と、放射音指向性推定手段の推定結果に基づき、放射音強度マップを生成する放射音強度マップ生成手段を含む。
好ましくは、到来方向推定手段は、位相変換を行わないステアード応答パワー法により、到来方向および到来音の強度を推定する。
好ましくは、放射音指向性推定手段は、角度セクターごとに設定された、カルマンフィルタにより、放射音強度の時間発展を推定する。
好ましくは、測距手段は、レーザレンジファインダであり、姿勢推定手段は、複数のパーティクルを含むパーティクルフィルタにより、移動体の位置を推定する位置推定手段とを備え、各パーティクルは、グローバル座標系での位置および向きの情報を属性とする。
好ましくは、移動体は、定位された音響源の幾何学マップ内での位置を示す放射音強度マップを格納するための記憶装置をさらに備える。
好ましくは、移動体は、自律移動型のロボットである。
この発明のさらに他の局面に従うと、移動体を利用した、グローバル座標系で複数セルに分割されたマップ上への放射音強度マップ作成方法であって、マップに対応し移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するためのグローバル座標系での幾何学マップを作成するステップと、空間内を移動体を移動させるステップと、移動体の周囲の空間内において幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を用いて、移動体のグローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力するステップと、移動体に装着された音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行するステップと、推定された到来方向と当該到来方向についての測距手段の測距結果とに基づき、グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された音響源の位置および移動体の位置に基づき、グローバル座標系での音響源から移動体を見込む方位を推定するステップとを備え、音響源から移動体を見込む方位を推定するステップは、到来音の強度に基づいて、音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定するステップと、音響源の位置と推定されたセルにおいて、移動体の回りの所定の角度セクターごとに、放射音強度の時間発展を推定するステップと、推定された放射音強度の時間発展に基づき、放射音強度マップを生成するステップを含む。
この発明によれば、移動体の軌道の自由度が高い状態で、音の強さおよび指向性情報を含んだ放射音強度マップを作成することが可能である。
ロボット1000の外観を示す図である。 ロボット1000の構成のうち、放射音強度マップ作成のためのハードウェア構成を示す図である。 図2に示した構成を機能ブロック図として示す図である。 実験環境のために得られた幾何学的なマップを示す図である。 レーザレンジファインダによる測距処理の概念を説明するための図である。 ロボット1000の位置の特定の処理の概念を説明するための図である。 パーティクルフィルタを用いたロボット1000の位置の特定処理を説明するためのフローチャートである。 パーティクルの状態ベクトルsm[t]の算出の概念を説明するための図である。 対象物までの距離に基づく各パーティクルについての尤度を示す図である。 レーザレンジファインダの測定結果(測距データ)に基づいて、パーティクルの尤度を算出する手続きを説明するための概念図である。 レーザレンジファインダによる測距と、あるパーティクルからのレイキャストの手続きを示す概念図である。 放射音強度マップの作成処理を説明するためのフローチャートである。 プラットフォーム座標系からグローバル座標系へのスキャンの変換を示す概念図である。 実験環境におけるモバイル・プラットフォームの軌道およびLRFのスキャン結果を示す図である。 実験の条件を示す図である。 複数の試行のための音響源の活性化パターンを示す図である。 廊下での試行1の間に評価された、指向性の放射音の強さマップである。 室内での試行の間に評価された、指向性の放射音の強度マップである。 放射音強度の最大値のマップを示す図である。
以下、本発明の実施の形態の移動体、放射音強度マップ作成システムおよび放射音強度マップ作成方法の構成について、図に従って説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素および処理工程は、同一または相当するものであり、必要でない場合は、その説明は繰り返さない。
なお、以下の説明では、音センサとしては、いわゆるマイクロフォン、より特定的にはエレクトレットコンデンサマイクロフォンを例にとって説明を行うが、音声を電気信号として検出できるセンサであれば、他の音センサであってもよい。
また、本実施の形態では、音響源の位置、音響源からの放射音パワー、指向性のような位置および特性を含んでいる地図を「放射音強度マップ」と呼ぶ。
音環境の事前知識として役立つと考えられる音源の位置や放射音の強度を対応付けた放射音強度マップの生成には、空間的情報(通常の地図)に加え、少なくとも音源の定位および分離が必要である。
また、以下の説明では、放射音強度マップを作成するために、所定領域内を自律的に移動しながら音の情報を収集する移動体(モバイルプラットフォーム)として、自律移動が可能なロボットを例にとって説明する。ただし、このような移動体としては、後に説明するような機能を搭載した移動体であれば、他のものでもよい。
放射音強度マップから得られる情報は、視覚的データまたは測距センサデータを補完することができ、ロボットの位置、インタラクションおよび監視能力を増加させる。
図1は、ロボット1000の外観を示す図である。
ロボット1000の前面および後面には、前面レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range Finder)20と、後面レーザレンジファインダ(LRF)30とが設けられる。また、移動機構である車輪には、路程測定センサ10が取り付けられている。
本実施の形態では、自律移動が可能なモバイル・プラットフォームであるロボット1000を使用して、環境の放射音の強さをマッピングする方法を示す。
対象物による放射音の強さは、プラットフォームの位置(操縦されたレスポンス・パワー・アルゴリズムで評価された)での音の強さおよびオブジェクト(レーザーレンジファインダを使用して評価された)への距離を組み合わせることにより評価される。
パーティクルフィルタに基づいた位置特定アルゴリズムから得られたプラットフォームの姿勢と、プラットフォームの位置で評価された音の強さを組み合わせることによって、対象物からの放射音の強さは、環境をカバーするグリッドマップのセルの中で登録される。
この手続きは、音の指向性に関する情報を含んでいる、放射音の強さのマップを作成する。提案された方法の有効性を例証するために、放射音の強さのマップが試験環境に対して作成される。その後、位置、および試験環境中の音響源の指向性は、このマップから評価される。
図2は、ロボット1000の構成のうち、放射音強度マップ作成のためのハードウェア構成を示す図である。なお、図2においては、ロボットが移動するための移動機構(たとえば、差動で動作できる2つの車輪による駆動機構、カメラなどのように視覚により外部環境を検知するためのセンサなど)については図示省略している。また、以下の例では、放射音強度マップを作成するための「移動体」として、2輪で駆動される人型の自律移動型ロボットを例にとって説明するが、本発明における移動体はこのようなものに制限されず、自律的に空間内を移動可能な物であれば、他の構成のロボットでもよい。
また、図3は、図2に示した構成を機能ブロック図として示す図である。
図2および図3を参照して、ロボット1000は、2輪の駆動機構によりロボットを移動させる駆動機構に対して、その移動距離、速度、角速度などを検出するための路程測定センサ10と、ロボット1000の前面に搭載され、レーザ光のスキャンにより前方に存在する対象物までの距離を計測するための前面レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range Finder)20と、ロボット1000の後面に搭載され、レーザ光のスキャンにより後方に存在する対象物までの距離を計測するための後面レーザレンジファインダ(LRF)30と、路程測定センサ10や前面LRF20および後面LRF30からの信号をバス60を介してデータとして出力し、あるいは、バス60からのコマンドをこれらのセンサに伝達するためのセンサ入出力ボード40とを備える。
ロボット1000は、さらに、ワーキングメモリとして機能し、RAM(Random Access Memory)などで構成されるメモリ50と、ロボット1000が動作するためのプログラム(図示せず)や幾何学マップ1102、放射音強度マップ1104などを格納するための不揮発性記憶装置1100とを備える。不揮発性記憶装置1100としては、ランダムアクセス可能な記憶装置であれば、ハードディスクを用いてもよいし、あるいは、SSD(Solid State Drive)などを用いてもよい。「幾何学マップ」とは、ロボット1000が移動する空間内の壁や固定・半固定の定常的に存在する対象物の位置を幾何学的に地図上に表現したデータのことをいう。なお「幾何学マップ」は、2次元的な情報であってもよいが、3次元的な情報であることが望ましい。
ロボット1000は、さらに、音源の方向(音の到来方向)とその方向からの音響パワーを測定するためのマイクロフォンアレイ1052と、マイクロフォンアレイ1052からの信号をバス60に伝達する信号に変換するための音声入出力ボード1054と、ロボット1000の動作を制御し、幾何学マップの作成、音響マップの作成および更新処理を実行するための演算装置であるプロセッサ1010とを備える。なお、図2では、図示省略されているが、音声入出力ボードには、プロセッサ1010により生成された音声を、ユーザとのコミュニケーションのために再生するスピーカも接続されている。
プロセッサ1010は、不揮発性記憶装置1100に格納されたプログラムに基づいて、路程測定センサ10や前面LRF20および後面LRF30からの信号に基づいて、幾何学マップの作成を行う幾何学マップ作成部1030と、マイクロフォンアレイ1052からの信号に基づいて、音源パワーのスペクトルを取得する処理を実行する音源パワースペクトル取得部1050と、音源パワースペクトルに基づいて、音源方向(音の到来方向)をロボット座標上で推定するための音源方向推定部1060と、路程測定センサ10や前面LRF20および後面LRF30からの信号に基づいて、ロボットの位置を特定するための移動体位置特定処理部1040と、特定されたロボット位置と音源方向から音源位置を推定する音源位置推定部1070とを備える。
ここで、音源方向の推定については、ステアード応答パワー (SRP)のようなスペクトル分解技術の推定に基づく。
そして、位相差を用いた音源方向推定の場合は、SRP−PHAT法(Steered Response Power - Phase Alignment Transform)を用いて音源方向推定を行うことが可能である。
モバイル・プラットフォームからの音源定位用の自然なフレームワークは、異なる場所で、音源定位アルゴリズムを使用し、これらのすべての異なる場所からの結果を組み合わせることである。そして、音源定位の精度は、異なる場所からの同じ音源についての観察を組み合わせることにより非常に改善される。
ただし、モバイル・プラットフォームは、1つの場所から次の場所まで移るのにある程度の時間がかかる。
したがって、異なる場所での音源定位結果は異なる時刻に対して得られる。
そこで、以下に説明するような、異なる場所から得られた観察の組合せは、その位置が固定され音を連続的に放射する音響源には主として有益である。
そこで、本実施の形態では、以下、そのような特性がある音響源からの音を、「環境音」と呼ぶ。
ここでは、このような環境音は、空気調節設備一式、コンピューター、通風ダクトおよびファンであって、上述したような特性がある音の例である。
以下に説明するように、本実施の形態の放射音強度マップ作成システムは、環境騒音からの放射される音の強さを評価し、1組のオーディオマップにこの情報を組み入れる。
図2および図3に示される各機能ブロックの動作について、以下説明する。
(幾何学的なマップ構築)
放射音の強さマップの生成の前提として、環境について記述し、モバイル・プラットフォームがそれ自体の位置を特定することを可能にするような幾何学的なマップが予め準備されていることが必要である。このような幾何学マップの作成は、幾何学マップ作成部1030により実行される。
そのような幾何学マップは、「占有グリッド」によって環境を表わすものである。すなわち、そのようなマップは、グリッドを構成する各セルは、以下の3種類に分類される。
i)セルは空である(オープンスペース)。
ii)セルは、占有されている(壁や構造物が存在する)。
iii)セルは、未調査である(空であるか占有されているか不明)。
幾何学的なマップは3Dツールキット・ライブラリ・フレームワークを使用して、前もって構築される。
ここで、このようなフレームワークについては、以下の文献に開示がある。
公知文献1:D. Borrmann, J. Elseberg, K. Lingemann, Andreas Nuchter, and J. Hertzberg, “The Efficient Extension of Globally Consistent Scan Matching to 6 DoF,” in Proceedings of the 4th International Symposium on 3D Data Processing, Visualization and Transmission (3DPVT ’08), Atlanta, USA, June 2008, pp. 29-36.
そこで、簡単に説明することにすると、第1に、幾何学的なマップを構築するのに必要な路程測定とLRFのデータは、ユーザの操作での遠隔制御装置により、環境をモバイル・プラットフォームが通過することにより集められる。
続いて、このようにして収集された情報によって幾何学マップを作成のための、同時の測位およびマッピング(SLAM:Simultaneous Localization And Mapping)に基づくマッピング技術は、これまでにもよく研究され、完成されて、実際にも適用されてきたものである。
この実施の形態では、グリッド地図の生成のために、その技術を使用する。
たとえば、ICP(iterative closest point)ベースのSLAMを使用し、3DToolkitライブラリ・フレームワークを用いて、ロボットの軌道を修正し、かつレーザレンジファインダのスキャンを、地図に対して整合させる。
その結果得られる整合されたスキャンで、占有グリッド地図が作成される。
このような占有グリッド地図については、たとえば、以下の文献に開示がある。
文献5:A. Elfes, “Using occupancy grids for mobile robot perception and navigation,” Computer, vol. 22, no. 6, pp. 46-57, June 1989.
したがって、本実施の形態において、「レーザレンジファインダのスキャンを、地図に整合させる」とは、レーザレンジファインダのスキャンの方向および測位の位置が設計図面においてどの方向および位置に対応するかを整合させることをいい、「占有グリッド」とは、幾何学マップにおいて、固定対象物(壁などのような固定的な対象物およびテレビのような半固定的な対象物であって、測定対象となる時間間隔に対して、固定されているとみなされるもの)により、占有されているグリッドのことをいう。
後に説明するように、本実施の形態では、音響源の方向と「占有グリッド」に関する情報とを組み合わせることで、空間内の音響源の位置を特定する。
図4は、後に説明する実験環境のために得られた幾何学的なマップを示す図である。
図4では、空きスペース(占有されていないセル)は白で示され、壁および構造物(占領されたセル)は黒で示される。また、灰色の領域は未知のスペース(データ収集ステップの間に観察されなかったセル)を示す。
(モバイル・プラットフォームの位置の特定)
プラットフォームの位置を特定する目的は、環境を表わす幾何学的なマップ中のプラットフォームの姿勢(場所と方向)を正確に評価することである。
移動体位置特定処理部1040は、路程測定(ホイール・エンコーダ)およびLRF20,30からの情報を組み合わせるパーティクルフィルタに基づいた位置特定アルゴリズムによって行なわれる。
1セットのM個のパーティクルは、プラットフォームの姿勢の確率密度関数を近似する。
推定ステップの間のパーティクルの尤度はレイキャスティングアプローチに基づく。
プラットフォーム姿勢{x(k),y(k),θ(k)}は、パーティクルの姿勢の加重平均(あるいは、最も有望なパーティクルの姿勢を用いることとしてもよい)から与えられる。
図5は、レーザレンジファインダによる測距処理の概念を説明するための図である。
レーザレンジファインダは、ロボット1000から角度bでレーザ光を照射して、その角度bについて対象物までの距離zを測定する装置である。角度bを変化させてスキャンすることで、一定の角度範囲内の対象物までの距離を取得できる。
図5に示されるように、前面LRF20および後面LRF30によりロボットの周囲360度に存在する対象物までの距離を、各一回のスキャンで取得することが可能である。
図6は、ロボット1000の位置の特定の処理の概念を説明するための図である。
図6(a)に示すように、ロボット1000の位置を特定するにあたり、路程センサ10のみを使用した場合、実際には、出発点と終点が一致するようにロボット1000が移動したとしても、ロボット内部で特定されたロボットの位置がずれてしまう。
これに対して、以下に説明する図6(b)に示すように、路程センサ10と、前面LRF20および後面LRF30の測距データとを組み合わせると、ロボット内部で特定される位置においても、出発点と終点が一致する。
このように、路程センサ10と、前面LRF20および後面LRF30の測距データとを組み合わせるために、以下に説明するように、本実施の形態では、ロボット位置を評価するにあたり、重みづけられたM個のパーティクルによるパーティクルフィルタ・アプローチを使用する。
m個の各パーティクルには、その属性として、ロボット1000の候補位置{xm(k),ym(k)}および候補方向{qm(k)}、ならびに、パーティクル重み{wm(k)}を含む状態ベクトルsm[t]={xm(k),ym(k),qm(k),wm(k)}が対応付けられる。
ロボット1000が移動する間、各パーティクルも、さらに路程測定および確率論的な動作模型(それはロボット運動に不確実性について記述する)に基づいて運動する。
さらに、パーティクルに対して重みを算出する過程で、パーティクルフィルタは、レーザレンジファインダによる測定に基づく尤度を考慮して、事後確率を推定する。
図7は、パーティクルフィルタを用いたロボット1000の位置の特定処理を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、処理が開始されると、まず、移動体位置特定処理部1040は、各パーティクルの属性の初期化を行う(S100)。
続いて、移動体位置特定処理部1040は、変数mを1から順次mの最大値mmaxまでインクリメントしながら、パーティクルの状態ベクトルsm[t]を、路程計測の結果と動作モデル、および前時刻の状態ベクトルsm[t−1]とに基づいて、算出する(S102、S104,S106,S108のループ)。
図8は、パーティクルの状態ベクトルsm[t]の算出の概念を説明するための図である。
図8に示されるように、路程センサ10は、右側の車輪の速度v_rおよび左側の車輪の速度v_lを計測しているので、それにより、移動体位置特定処理部1040は、ロボット1000の速度Vおよび各速度Rを算出することができる。これにより、前時刻の状態ベクトルsm[t−1]から、Δt時間だけ経過した後のパーティクルの状態ベクトルsm[t]を算出することになる。なお、各パーティクルは、位置だけでなく、方向も異なっている。
図7に戻って、続いて、ロボット1000では、プロセッサ1010に制御されて、パーティクルをカウントするための変数mを1に初期化し(S108)、測定角度および変数kの初期化を行った(S110)後に、角度θ0から所定の角度Δθごとにレーザレンジファインダ20および30により、対象物までの測距を行う(S112)。
続いて、移動体位置特定処理部1040は、パーティクル毎に、時刻tにおいて、その向きにおいて、対象物までの距離に基づいて、各パーティクルについての尤度を計算する(S114)。
図9は、このような対象物までの距離に基づく各パーティクルについての尤度を示す図である。
このようなレーザレンジファインダの測距に基づく尤度については、パーティクルを対象とするものではないが、以下の文献に記載がある。
文献6:S. Thrun, W. Burgard, and D. Fox, Probabilistic Robotics (Intelligent Robotics and Autonomous Agents),The MIT Press, 2005.
図9(a)に示すように、レーザレンジファインダにより対象物までの距離がzt*である場合、このような尤度(事後確率分布)は、以下の確率分布を重ね合わせたものである。
i)測定ノイズを考慮した測定距離zt*を中心とするガウス分布
ii)ロボットが移動することにより予期しない対象物が検出される確率であって、距離に対して指数関数的に減少する分布
iii)最大測距可能範囲内に対象物が存在しない場合に測距データが最大値となる確率
iv)ランダムな要因によるホワイトノイズに相当する確率分布
ただし、以下の説明では、簡単のために、尤度は、図9(b)のように表されるものとして説明する。
図10は、レーザレンジファインダの測定結果(測距データ)に基づいて、パーティクルの尤度を算出する手続きを説明するための概念図である。
図10に示されるように、ロボット1000の現実の位置からレーザレンジファインダにより、角度θkでの対象物までの距離がz*として測定された場合を考える。
このとき、パーティクル1については、その位置および向きから、光線を発射したとして、幾何学マップにおいて、角度θkでの対象物までの距離がZ1*であると算出され、パーティクル2については、その位置および向きから、光線を発射したとして、幾何学マップにおいて、角度θkでの対象物までの距離がZ2*であると算出されるとする。
ここで、このようなパーティクルから対象物まで仮想的に光線を照射する処理も、現実のレーザ光のスキャンの動作において光線を所定の角度で照射することを「レイキャスト」と呼ぶのに対応して、「レイキャスト」と呼ぶことにする。
このとき、移動体位置特定処理部1040は、図9に示した確率分布に基づいて、図10に示すように、パーティクル1の尤度を、L1と算出し、パーティクル2の尤度を、L2と算出する(S114)。
移動体位置特定処理部1040は、角度θkが最大値に達していなければ(S116)、角度θkをΔθだけ更新し(S118)、角度θkでの対象物までの距離のレーザレンジファインダでの計測、および各パーティクルについて角度θkでの対象物までの距離の算出に基づいて、図9に示した確率分布により、尤度を算出し積算する(S114)。
図11は、レーザレンジファインダによる測距と、あるパーティクルからのレイキャストの手続きを示す概念図である。
図11に示すように、角度を変更してスキャンしながら、ロボット1000からレーザレンジファインダにより測距した結果と、各パーティクルからのレイキャストにより幾何学マップ上で算出される対象物までの距離とにより、各角度におけるパーティクルの尤度を算出して、角度について得られた尤度を積算する。
図7に再び戻って、このような処理を角度θkが最大値に達するまで繰り返すことにより、移動体位置特定処理部1040は、各パーティクルの重みを尤度の高さに比例して決定する(S120)。
以上のようなステップS110からステップS120までの処理を、変数mの値をインクリメントしながら、パーティクルの最大個数mmaxとなるまで繰り返す(S110〜S124までのループ)。
さらに、移動体位置特定処理部1040は、パーティクルの表す現在の状態とその重みとから、ロボット位置の確率密度分布を推定する(S126)。さらに、移動体位置特定処理部1040は、推定された確率密度分布を用いて、ロボットの現在の状態(位置および向き)を推定する(S128)。
そして、移動体位置特定処理部1040は、パーティクルフィルタについて、推定された確率密度分布を用いてリサンプリング処理を行う(S130)。すなわち、たとえば、確率密度分布に比例した確率で、パーティクルを復元抽出する。つまり、確率の大きなパーティクルの抽出頻度を高くし、確率の小さなパーティクルを消滅させて、時刻tでのパーティクル集合を得る。
その後、処理は、ステップS102に復帰する。
以上のような処理によりパーティクルは、レイキャスティングの後には、より正確にロボットの状態を反映したパーティクルは、より高い尤度スコアを有することになって、より多くの重みが割り当てられる。
なお、幾何学マップ作成部1030は、幾何学マップを、パーティクル分散の状態と、レーザースキャンのマッチングとに基づいて、更新する構成としてもよい。
(受信方向の音の強さ)
ステアード応答パワー取得部1050は、非特許文献5などにも記載のとおり、ある方向の音の強さを、ステアード応答パワー(SRP)アルゴリズムを使用して、到来角の関数として評価する。
以下に説明するように、本実施の形態では、SRP法は、遅れと和ビーム形成器に基づいて実行される。
48kHz(分析ウィンドウは長さ25ミリセカンドである。また、ウィンドウのシフトは10ミリセカンドである)でサンプリングされた観測信号に、短時間フーリエ変換(STFT)を適用した後に、処理が周波数領域で行われる。ここで、「短時間フーリエ変換(short-time Fourier transform, STFT)」とは、関数に窓関数をずらしながら掛けて、それにフーリエ変換することである。理論上フーリエ係数を求めるには無限の区間に渡って積分を行わなければならないが、実験値等からフーリエ係数を求めるには範囲を区切らなければならない。中央が1付近の値でその範囲外で0に収束する関数を掛けて、不連続な要素を極力排除することが行われる。これが短時間フーリエ変換である。このとき、この掛け合わせる関数を窓関数と言う。
STFTの後、サンプリング時間tで、周波数fにおいてQ個マイクロフォンからの観察された信号は、U1(f,t),…,UQ(f,t)と表示される。
マイクロフォンアレイの幾何学的配置が正確に知られているので、空間の場所(極座標{ρ,θ,φ}によって記述されたアレイの基準座標系で表現される)からの音を評価するために、空間ビーム形成を用いて、アレイをステアリングすることが可能である。
周波数fのビームフォーミング出力は、以下の式(1)によって表示される。
ここで、以下の式は、場所{ρ,θ,φ}に対するq番目のマイクロフォンにおける遅延を表す。
SRPアルゴリズムは、1セットにつきN個の方向に対する音のパワーを評価する。
ここでは、ファーフィールド(far field)条件が成り立つと考える(言い換えると、アレイの開口と比較してρが大きい)。
さらに、探索空間は、たとえば、2次元のみを考えることにして、方位角(φ=0)に制限されているものとする。
したがって、1セットのN個の位置は、n∈[1,N](ステップΔθ)とするとき、角度θn∈[0,2π]により定義される。
それから、音のパワーは、以下の式により、ディスクリートな周波数f1000およびf5000に対応する[1000,5000]Hzの周波数帯域内で計算される。
ここで、#Fは、帯域[1000,5000]Hz中のディスクリートな周波数の数である。
それから、以下の式で表される時間平均が、L(=10STFT)フレームを組み合わせるために適用される。
ここで、kはLフレームのブロックに対応するインデックスである。
すなわち、「k番目のオーディオスキャン」とは、1セットのN個の角度θnとそれらに関連する音のパワーJn(k)のことである。
オーディオスキャンの周波数は、10Hz(10ミリセカンドでシフトするL(=10STFT)ウィンドウ)である。
本実施の形態における音源定位において、重要な点は、位相変換を使用しないということである。位相変換は、一般には、以下の式(2)の処理を行うことによりビームフォーミング(1)の処理をする前に周波数領域の信号に適用される。
位相変換が、SRPで一般に行われるのでは、それが反響音に、より敏感でなくなるからである。
しかしながら、対象となる信号の振幅を規格化する位相変換を行うSRPは、プラットフォームの位置での受信音の強さに関する、いかなる見通しも与えないことになり、それは、受信信号のコヒーレンスをむしろ測定するものとなる。
従って、位相変換を使用しないことは、SRPがそのとき受信音の強さに比例するように、放射音の強さを評価するためのキーポイントである。
(放射音の強さ推定)
放射音強度推定部1060は、以下に説明するような手順で、放射音強度マップを作成するために、受信音の強さに対応する放射音の強さを評価し、マップ中の放射音源の位置および放射音強度を決める処理を行う。
図12は、放射音強度マップの作成処理を説明するためのフローチャートである。
放射音強度推定部1060は、時間的に連続して実行される各オーディオスキャンを特定する変数kを初期化した後(S200)、k番目のオーディオスキャン{θn,Jn(k)}により、モバイルプラットホフォームの座標系において、到来角および受信音の強さを取得する(S202)。続いて、変数nが1に設定される(S204)。
次に、放射音強度推定部1060は、推定される音源までの距離ρ(k)を、LRFスキャン中で、θnに最も近い角度の光線を選択することにより、各方位θnに関連付ける(S206)。
LRFスキャンは、正面側のLRFに対しては、{θi,F,ρi,F(k)}(i ∈[1,I])と表現され、後面側のLRFに対しては、{θi,B,ρi,B(k)}(i ∈[1,I])と表されるものとする(LRFのスキャン当たりI=1080回の光線照射がある)。
すなわち、正面側または後面側のスキャンの範囲のインデックスは、以下の式により得られる。
ここで、X ∈{F,B}は、正面あるいは後面のLRFを示す。
つまり、k番目のオーディオスキャン{θn,Jn(k)}において、到来角θnに対して、LRFにより、その到来角の方向に最も近い方向について得られた対象物までの距離を、音源までの距離とみなすことにより、到来角と音源までの距離が、{θn,ρn(k)}として推定される。
続いて、放射音強度推定部1060は、距離ρ(k)が、[ρmin,ρmax]の中の範囲にあるかを判断する(S208,S210)。つまり、あまりに近い、あるいは、あまりにも遠いスキャンは廃棄される。
ここで、図13は、プラットフォームの姿勢とオーディオスキャンによるスキャン角度およびその距離を使用して、プラットフォーム座標系からグローバル座標系へのスキャンの変換を示す概念図である。
推定された{θn,ρn(k)}とモバイルプラットホフォームの姿勢{x(k),y(k),θ(k)}とを組み合わせることにより、グローバル座標系での位置が得られる。放射音強度推定部1060は、その位置を、空間をカバーするグリッドマップのセル{i,j}として特定する(S212)。
放射音強度推定部1060は、モバイル・プラットフォームでの受信音の強さ{θn,Jn(k)}に対応するセル{i,j}に対する放射方向を角度βn(k)として求める(S214)。
すなわち、角度βn(k)は、k番目の測定が行なわれる場合、モバイル・プラットフォームがセル{i,j}から見られる角(グローバル座標)である。
この角度を考慮することで、セルによって放射される音の強さの指向性を評価することが可能になる。
これは、本実施の形態の放射音強度の推定の1つの特徴であり、指向性を考慮しない従来のアプローチや、所定距離で音源の探索を必要とする従来のアプローチとは異なる点である。本実施の形態では、位相変換を行わないステアード応答レスポンス法を用いているが、モバイル・プラットフォームの位置において、マイクロフォンアレイにより音の到来方向および所定の周波数領域についての音の強度を推定できる方法であれば、他の方法を用いてもよい。
さらに、放射音強度推定部1060は、セルの指向性を説明するために、放射音の強さを、以下のT個の角度のセクターに対して評価する(S216)。
ここで、表記法 [a,b[ は、区間 [a,b]において、bを除外することを意味する。
セル{i,j}に対しては、角度セクターαTにおいて参照距離ρ0で放射された音の強さは、Pij(αT,k)と表記される。距離ρij(k)での音波の伝搬を考慮すると、音の強度は、以下のようになる
距離ρn(k)でのプラットフォームの位置で評価されたSij(αT,k)として、βn(k)∈αTについての受信音の強度Jn(k)の評価値を用いることによって、式(3)は、以下のように近似できる
次に、放射音強度推定部1060は、セル{i,j}の与えられたセクターαTに対する観測を統合するために、以下に説明するようなカルマンフィルターによる処理を実行する(S218)。
放射音の強さが観測時刻の間比較的定常であると仮定して、プロセス・モデルは、以下の式で表される。
ここで、wはガウス雑音N(0,q)である。
観測方程式は、以下のようになる。
ここで、vはガウス雑音N(0,r)である。近似式(3)を使用すると、以下のように表される。
カルマンフィルターは、Pij(αT,k)の評価値およびその分散σij(αT,k)を算出する。Pij(αT,k)の評価値は、以下の式により表される。
セルの各々は、T個の角度のセクターの各々に対する1つのカルマンフィルターを割り当てられる。言い換えると、1つのセルに対してT個の角度セクターが対応しており、各角度セクターに1個のカルマンフィルタが対応しているので、1つのセルには、T個のカルマンフィルタが対応していることになる。
セル{i,j}がモバイル・プラットフォームから見通されるごとに、つまり、βn(k)∈αTであるときには、対応するカルマンフィルター評価が更新される。
セル{i,j}のセクターαTが更新される回数は、Kij(αT,k)によって表示される。
変数nが、オーディオスキャンの角度ステップ数Nよりも小さければ(S220)、nをインクリメントして(S222)、処理はステップS206に復帰する。
測定の終了となるまでは、変数kがインクリメントされながら(S232)、S202〜S220までの処理が繰り返される。
放射音強度推定部1060は、処理が終了すると(S230)、環境を探索する間に、この推定タスクを行なうことによって、基本的には、T個の方向(角度のセクター)に対する放射音の強さに関する情報を含んでいるセルを有するグリッドマップを作成する(S240)。
本実施の形態の方法の重要な利点は、セルについての同じアングルで異なる距離からしばしば見られるという事実と、このようなセルの観測は、所定の固定距離において音響源を探索することを要求しないという事実を、カルマンフィルターの中で使用される観測方程式が考慮に入れているということである。
SRPに先立って通常行なわれる位相変換(2)が使用されないという事実からこの特性が生じる。
実際、セル{i,j}の極く近傍が選択され更新される。すなわち、セル{i,j}に対する観察Jn(k)は、以下のような関係を満たすセル{i*,j*}を更新するために使用される。
(実験環境)
実験上の確認のために、2台のモータエンコーダおよび2つのレーザーレンジファインダ(最大の計測範囲:30m)、および円形のフレーム(直径31cm)上でマウントされた、16個のマイクロフォンからなるマイクロフォンアレイを装備した試作プラットフォームを使用した。
オーディオキャプチャインターフェースは、48kHzで信号をサンプリングする。
実験環境は、図4に示した幾何学的なマップで示される環境であり、廊下と室内が使用された(このマップ中のセルの次元は、5cm×5cmである)。
たとえば、プラットフォーム(ロボット1000)は、廊下の部分をすべてカバーするループをなす1組の中間地点を使用して、廊下を自律的に移動する(速度は、毎秒0.8mである)。
図14は、実験環境におけるモバイル・プラットフォームの軌道およびLRFのスキャン結果を示す図である。
図14(a)は、廊下に対するプラットフォームの軌道およびLRFのスキャンを示し、図14(b)は、室内に対するプラットフォームの軌道およびLRFのスキャンを示す。
たとえば、図14(a)の中の軌道を示す線は、廊下の1つのループの移動中にパーティクルフィルタにより与えられた軌道の評価を示す。
以下では、「1試行」とは、廊下における1つのループをプラットフォームが実行することに相当する。そのような3回の試行が行なわれた。
図14(b)に示すように、室内については、プラットフォームは、音源の回りを何回か回るように移動する。
(3個までの)いくつかの音響源は、廊下または室内に置かれた(これらの場所は、LRFのスキャン面内にある)。
音響源の位置は、図4の左側の図の中に、S1,S2およびS3として示される。
これらの音響源は記録された音をするラウドスピーカーである。
記録された音は、空気調節設備一式(5cm離れた位置で測定された78.5dBAの音圧のS1)の音、デスクトップコンピューター・ファン(77.5dBAのS2)の音、およびサーバーラック(77dbAのS3)の音であった。
静かな廊下の音圧は、約42dBAであった。
図15は、実験の条件を示す図であり、図16は、複数の試行のための音響源の活性化パターンを示す図である。
室内については、音源S1だけが、室内の中央に配置された(77dBAのサーバーラックの音)。室内では、音源のない状態での音圧は、45dBAであった。
室内および廊下のすべての音源の向きは、図4の中の矢の向きによって示される。
(実験結果)
図17は、廊下での試行1の間に評価された、指向性の放射音の強さマップである。
すなわち、図17は、廊下での試行1に対する指向性の放射音の強さマップであり、図17(a)−(f)の各々は、角度のセクターαT=[60(t−1);60t[のうちの1つに対応する。
図17では、訪問回数Kij(αt,k)が100を超えるセルだけが考慮される。
図17では、色の濃淡は、音の強さに対応している。
図18は、室内での試行の間に評価された、指向性の放射音の強度マップである。
図18においても、図18(a)−(f)の各々は、角度のセクターαT=[60(t−1);60t[のうちの1つに対応する。
図19は、放射音強度の最大値のマップを示す図である。
図19(a)および図19(b)は、廊下(試行1)および室内での試行に対して、以下の式を満たすものとして得られたものである。
図19において、xは、実際の音源位置であり、円は、推定された放射音強度の極大値である。
すなわち、これらのマップは、各セルに対する最大の放射強度を示す。
図17(a)〜(f)および図18(a)〜(f)に示すように、セルには、環境の幾何およびモバイル・プラットフォームの通信路の関数である放射指向性がある。
特に、いくつかのセルはプラットフォームからは見通せないので、角度のセクターのうちのいくつかは更新されない。
しかしながら、音響源に近いセルおよび他のいくつかのセルは、それらが放射する音の関数である明瞭な指向性パターンを示していることがわかる。
そして、図19のマップは、マップのセットの一種の重ね合せと解釈されるが、音響源の場所を明白に示す。
また、図16に示すように、平均の定位の誤差は0.21mであり、最大の誤差は、0.3mであった。
ラウドスピーカーが点音源ではなくいくつかのセルにまたがっている可能性があり、定位の処理が、モバイル・プラットフォームの移動中に行なわれたことを考慮すると、この定位の誤差は、よいパフォーマンスであるといえる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 路程測定センサ、20 前面レーザレンジファインダ、30 後面レーザレンジファインダ、40 センサ入出力ボード、50 メモリ、60 バス、1000 ロボット、1010 プロセッサ、1030 幾何学マップ作成部、1040 移動体位置特定処理部、1050 ステアード応答パワー取得部、1052 マイクロフォンアレイ、1054 音声入出力ボード、1060 放射音強度推定部、1070 カルマンフィルタ処理部、1100 不揮発性記憶装置、1102 幾何学マップ、1104 放射音強度マップ。

Claims (10)

  1. グローバル座標系で複数セルに分割されたマップ上への放射音強度マップ作成システムであって、
    移動体を駆動するための移動手段と、
    前記移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するための前記グローバル座標系での幾何学マップを格納する記憶手段と、
    前記移動体の前記グローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力する姿勢推定手段とを備え、前記姿勢推定手段は、前記移動体の周囲の前記空間内において前記幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を含み、
    前記移動体に装着された音センサアレイと、
    前記音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、前記音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行する到来方向推定手段と、
    推定された前記到来方向と当該到来方向についての前記測距手段の測距結果とに基づき、前記グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された前記音響源の位置および前記移動体の位置に基づき、前記音響源から前記移動体を見込む前記グローバル座標系での方位を推定する音源定位手段とをさらに備え、
    前記音源定位手段は、前記到来音の強度に基づいて、前記音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定する放射音強度推定手段と、
    前記音響源の位置と推定されたセルにおいて、前記移動体の回りの所定の角度セクターごとに、前記放射音強度の時間発展を推定する放射音指向性推定手段と、
    前記放射音指向性推定手段の推定結果に基づき、放射音強度マップを生成する放射音強度マップ生成手段を含む、放射音強度マップ作成システム。
  2. 前記到来方向推定手段は、位相変換を行わないステアード応答パワー法により、前記到来方向および前記到来音の強度を推定する、請求項1記載の放射音強度マップ作成システム。
  3. 前記放射音指向性推定手段は、前記角度セクターごとに設定された、カルマンフィルタにより、前記放射音強度の時間発展を推定する、請求項1または2記載の放射音強度マップ作成システム。
  4. 移動体であって、
    前記移動体を駆動するための移動手段と、
    前記移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するための幾何学マップの情報を読み出す幾何学マップ情報取得手段と、
    前記移動体の前記グローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力する姿勢推定手段とを備え、前記姿勢推定手段は、前記移動体の周囲の前記空間内において前記幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を含み、
    前記移動体に装着された音センサアレイと、
    前記音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、前記音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行する到来方向推定手段と、
    推定された前記到来方向と当該到来方向についての前記測距手段の測距結果とに基づき、前記グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された前記音響源の位置および前記移動体の位置に基づき、前記音響源から前記移動体を見込む前記グローバル座標系での方位を推定する音源定位手段とをさらに備え、
    前記音源定位手段は、前記到来音の強度に基づいて、前記音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定する放射音強度推定手段と、
    前記音響源の位置と推定されたセルにおいて、前記移動体の回りの所定の角度セクターごとに、前記放射音強度の時間発展を推定する放射音指向性推定手段と、
    前記放射音指向性推定手段の推定結果に基づき、放射音強度マップを生成する放射音強度マップ生成手段を含む、移動体。
  5. 前記到来方向推定手段は、位相変換を行わないステアード応答パワー法により、前記到来方向および前記到来音の強度を推定する、請求項4記載の移動体。
  6. 前記放射音指向性推定手段は、前記角度セクターごとに設定された、カルマンフィルタにより、前記放射音強度の時間発展を推定する、請求項4または5記載の移動体。
  7. 前記測距手段は、レーザレンジファインダであり、
    前記姿勢推定手段は、複数のパーティクルを含むパーティクルフィルタにより、前記移動体の位置を推定する位置推定手段とを備え、各前記パーティクルは、前記グローバル座標系での位置および向きの情報を属性とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の移動体。
  8. 前記移動体は、定位された前記音響源の前記幾何学マップ内での位置を示す前記放射音強度マップを格納するための記憶装置をさらに備える、請求項4〜7のいずれか1項に記載の移動体。
  9. 前記移動体は、自律移動型のロボットである、請求項4〜8のいずれか1項に記載の移動体。
  10. 移動体を利用した、グローバル座標系で複数セルに分割されたマップ上への放射音強度マップ作成方法であって、
    前記マップに対応し前記移動体の移動可能な空間における対象物の幾何学的な位置を特定するための前記グローバル座標系での幾何学マップを作成するステップと、
    前記空間内を前記移動体を移動させるステップと、
    前記移動体の周囲の前記空間内において前記幾何学マップで特定される対象物までの距離を取得する測距手段を用いて、前記移動体の前記グローバル座標系での現在位置および向きを推定し、姿勢推定結果を出力するステップと、
    前記移動体に装着された音センサアレイからの信号に基づいて、移動体座標系において、前記音センサアレイに音の到来する到来方向および到来音の強度を推定するための処理を実行するステップと、
    推定された前記到来方向と当該到来方向についての前記測距手段の測距結果とに基づき、前記グローバル座標系での音響源の位置を推定し、推定された前記音響源の位置および前記移動体の位置に基づき、前記グローバル座標系での前記音響源から前記移動体を見込む方位を推定するステップとを備え、
    前記音響源から前記移動体を見込む方位を推定するステップは、
    前記到来音の強度に基づいて、前記音響源の位置として推定されたセルにおける放射音強度を推定するステップと、
    前記音響源の位置と推定されたセルにおいて、前記移動体の回りの所定の角度セクターごとに、前記放射音強度の時間発展を推定するステップと、
    推定された前記放射音強度の時間発展に基づき、放射音強度マップを生成するステップを含む、放射音強度マップ作成方法。
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