JP2015081107A - 誤飲防止器具及びこれを備えた容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高齢者や乳幼児の誤飲等を防止するための誤飲防止器具を提供せんとする。【解決手段】内部に人体に有害な内容物を収容させる容器と、この容器の口部にネジ着させたキャップとを有し、このキャップを前記容器に対して着脱することによって、前記内容物の取出し注入を行うことができるように成したものにおいて、前記キャップに被せて軸方向へ所定幅スライド可能、かつ軸中心に回転自在となるように設けた外キャップと、この外キャップと前記キャップとを互いに着脱可能に係合させる係合手段とから成り、前記係合手段は、前記キャップの外周に設けた溝部或は凸部と、前記外キャップの内周に設けた前記溝部或は凸部と着脱可能に係合する凸部或は溝部とで構成され、前記外キャップを前記キャップに対して軸方向へ相対移動させることによって、前記外キャップが前記キャップに対して被せられた状態で前記キャップと前記外キャップの係合・解離がなされるように成したことで解決した。【選択図】図1

Description

本発明は、認知症の人や乳幼児が、洗剤や消毒液、或はその他の薬品が入った容器の内容物を誤飲してしまう事故を防止するための誤飲防止器具と、これを備えた容器に関する。
従来から、容器に入った洗剤、消毒液、薬品、化粧品、等々を誤飲する事故は多かったが、とくに最近は、病院や高齢者施設、或は在宅において認知症の人が、洗剤や消毒液の入った容器を空けて内容物を誤飲してしまう事故が多発している。
そして、最近はインフルエンザ、食中毒などの様々な感染症に伴う感染防止の必要から、様々な場所、施設において手指に吹きかけて消毒するための消毒液を入れたスプレー容器が用意されている。とくに認知症の患者や利用者が入院或は入所している病院や高齢者施設においては、このスプレー容器が多数用いられており、このスプレー容器のキャップを開けて中の消毒液を誤飲してしまう事故も多発している。
そこで、洗剤や消毒液、或はその他の薬品などを誤飲すると人体に危険な内容物が入った、とくに上記した各種容器においては、構造簡単で安価に製造できる誤飲防止器具が求められているところである。従来、これらの誤飲防止器具自体については、既に多くの形態のものが提案されており、例えば、下記特許文献1〜7に記載されたものが公知である。
特許文献1に記載の誤飲防止器具は、キャップと外キャップとから成り、両者の頂壁間に一方向クラッチ形式の複数の弾性係合片とこれに係合可能な係合受部とを設けると共に、両者の周壁間には、外キャップを前記弾性係合片の弾性力に抗して押し下げたときにのみ係合して両者間で回転力を伝達する係合部を設けたものであり、外キャップを押し下げることなく回転させると、キャップを締める方向に回転させる場合には回転力がキャップに伝達されてキャップが締められるが、キャップを緩める方向に回転させる場合には外キャップが空回りしてキャップを緩めることができないようになっている。キャップを緩めるためには、外キャップを押し下げた状態で回す必要があるため、これを知らない者はキャップを開けることができず、安全性が確保できるというものである。
しかしながら、この特許文献1に記載の誤飲防止器具は、外キャップを押し下げることなく強い力でキャップを締める方向に回転させると、前記弾性係合片が破損され易いという問題があった。
特許文献2に記載の安全蓋も、特許文献1に記載のものと同様に、内蓋と外蓋とから成り、両者の天面壁間に設けた凸部により、押し下げて操作したときにだけキャップを緩めることができるようになっているが、構造が複雑で、製造コストが嵩んだり、破損を生じ易いという問題があった。
特許文献3に記載のチャイルドプルーフキャップは、キャップの外周面に歯形を形成すると共に、外キャップの周壁の一部に、内面に前記歯形と噛み合う歯形を形成した弾性開栓操作部を設け、キャップを緩めるときには、この弾性開栓操作部を押えながら外キャップを回すようにしたものが開示されている。然しながら、前記弾性開栓操作部は外部に露呈しており、キャップを緩める操作も単純であるため、認知症の高齢者であってもその開け方を習得できる可能性が高く、安全性が充分ではないという問題があった。
特許文献4に記載の誤飲防止器具は、中栓部材と、内装キャップと、外装キャップと、シール用パッキングとを必要とし、部品点数が多く、製造コストが高くつくという問題があった。
特許文献5に記載のキャップは、外側キャップを内側キャップに押し付け可能なように保持する弾性シール材が、内側キャップの頂壁に明けた孔を通じて内側キャップの内部から外部まで突出し、外側キャップの頂壁内面と接するようになっているため、容器の内容物が液体であると、内側キャップと弾性シール材との隙間から外側キャップの内部まで浸入してゆく可能性があり、不衛生となったり、安全性に欠けるという問題があった。
内部に消毒液などを収容させたスプレー用の容器については、下記特許文献6と7に記載されているようなものが公知であるが、キャップを取り外して内容物を誤飲してしまうのを防止する工夫は成されていない。
特公昭52−23311号公報 特公平6−548号公報 特開2003−104408号公報 特許第4844807号公報 特許第4881670号公報 特開2013−78763号公報 特開2002−35654号公報
本発明は、上記の如き問題点を解決するためなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で、製造コストも安価であり、耐久性や安全効果にも優れたところの容器内に収容されている誤飲すると人体にとって危険な内容物の誤飲防止器具及びこれを備えた容器を提供せんとするにある。
上記課題を解決するために、本発明の誤飲防止器具は、内部に人体に有害な内容物を収容させる容器と、この容器の口部にネジ着させたキャップとを有し、このキャップを前記容器に対して着脱することによって、前記内容物の取出し注入を行うことができるように成したものにおいて、前記キャップに当該キャップが外から見えないように被せて軸方向へ所定幅スライド可能、かつ軸中心に回転自在となるように設けた外キャップと、この外キャップと前記キャップとを互いに着脱可能に係止する係合手段とから成り、前記係合手段は、前記キャップの外周に設けた溝部或は凸部と、前記外キャップの内周に設けた前記溝部或は凸部と着脱可能に係合する凸部或は溝部とで構成され、前記外キャップを前記キャップに対して軸方向へ相対移動させることによって、前記外キャップが前記キャップに対して被せられた状態で前記キャップと前記外キャップの係合・解離がなされるように成したことを特徴とする。
その際に本発明は、前記溝部の入口部分に、その入口幅を前記凸部の幅よりも僅かに狭くしたくびれ部を設けたことを特徴とする。
本発明はさらに、前記溝部が前記外キャップの側に設けられ、前記凸部が前記キャップの側に設けられた場合には、前記溝部は前記外キャップの内側の軸方向に設けられた第1溝部と、この第1溝部の頂部と連結して前記外キャップの内側周方向にエンドレス状に設けられた第2溝部とで構成したことを特徴とする。
その際に本発明は、前記第1溝部の上端部側に、その溝部の幅を前記凸部の幅よりも僅かに狭くしたくびれ部を設けたことを特徴とする。
本発明はまた、前記容器をトリガー式の噴霧装置付きのスプレー容器とし、前記キャップには、その頂部に設けた取付孔を貫通係合して前記噴霧装置が回転自在に取り付けられており、前記外キャップの頂部には前記噴霧装置を弛挿させる挿通孔が設けられていることを特徴とする。
前記トリガー式の噴霧装置付きのスプレー容器の誤飲防止器具において、前記キャップの内部に前記容器の口部と当接する第1段差部が設けられていることを特徴とする。
前記トリガー式の噴霧装置付きのスプレー容器の誤飲防止器具において、前記スプレー容器の口部と前記キャップとの間にパッキングが設けられており、このパッキングに前記噴霧装置のスプレーヘッドから垂下させた中空管を水密状態で挿通させるシール用筒部が設けられていることを特徴とする。
本発明はまた、前記容器はプッシュ式の噴霧装置付きのスプレー容器であり、前記キャップには、その頂部に設けた取付孔を貫通しつつ当該キャップに軸方向へスライド可能に係合して前記噴霧装置が回転自在に取り付けられており、前記外キャップの頂部には前記噴霧装置を弛挿させる挿通孔が設けられていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明は前記の如き構成を有する誤飲防止器具を備えた容器をも提供する。
本発明においては、容器の口部にネジ着されたキャップとこのキャップに被せられた外キャップとの間の係合手段を、キャップの外周に設けた溝部或は凸部と、外キャップの内周に設けられた溝部或は凸部と着脱可能に係合する凸部或は溝部とで構成し、外キャップをキャップに対して軸方向へ相対移動させることによって、外キャップがキャップに対して被せられた状態でキャップと外キャップの係合・解離がなされるように構成することにより、キャップの容器の口部に対する装着時は、外キャップとキャップとは係合状態にあって一体に回転して、キャップを容器の口部へ装着することは可能であるが、キャップを容器の口部へ装着後、前記外キャップを下方へ押し込むことによって、前記係合状態が解かれる。しかる後にあっては、例えば認知症の人が通常キャップを空けるように外キャップの回しても、空転するのみでキャップ自体は回転しないので、内容物を誤飲することを防ぐことができるものである。したがって、開け方の解らない認知症の人や乳幼児などに対して安全性が確保されると共に、開け方の解っている人は、外キャップを回しつつ上方へ引っ張って前記凸部と溝部を係合させることにより、外キャップとキャップが一体となって回され、容器の口部から取り外すことが可能となるものである。
上記の如き構成を有することにより、本発明は、簡単な構造で、製造コストも安価で、耐久性や安全効果にも優れた誤飲防止器具及びこれを備えた容器を提供し得る。
本発明に係る誤飲防止器具の実施例1の分解斜視図である。 実施例1における外キャップとキャップの一つの位置状態を示す斜視図である。 実施例1における外キャップとキャップのもう一つの位置状態を示す斜視図である。 実施例1における外キャップとキャップの更にもう一つの位置状態を示す斜視図である。 実施例1に係る誤飲防止器具の中心軸に沿った断面図である。 実施例1に係る誤飲防止器具を容器の口部にネジ着した状態を示す断面図である。 図6に示した状態から外キャップを押し下げた状態を示す断面図である。 本発明に係る誤飲防止器具の実施例2の分解斜視図である。 実施例2に係る誤飲防止器具を容器の口部にネジ着した状態を示す断面図である。 図9に示した状態から外キャップを押し下げた状態を示す断面図である。 本発明に係る誤飲防止器具の実施例3の分解斜視図である。 実施例3に係る誤飲防止器具を容器の口部にネジ着した状態を示す断面図である。 図12に示した状態から外キャップを押し下げた状態を示す断面図である。 本発明の実施例4に係る誤飲防止器具を容器の口部にネジ着した状態を示す断面図である。 図14に示した状態から外キャップを押し下げた状態を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の誤飲防止器具及びこの誤飲防止器具を備えた容器の好適な実施例について説明する。
図面によれば図1から図7は、本発明の実施例1に係る誤飲防止器具1を示す。とくに図1、図6、図7等に示すように、容器2の口部22にキャップと共に取り付けて使用するものであり、キャップ12と外キャップ11と係合手段13とから構成されている。容器2の本体部21には、洗剤、消毒液、薬品、化粧品、等々誤飲すると身体に危険な内容物(液体、粉体、粒体のものを含む)が収容される。この容器2の形態は、収容させる内容物や用途によってさまざまであり、とくに限定はない。後述する実施例3と4に示すところのスプレー容器をも含んでいる。
誤飲防止器具1のキャップ12は、実施例1のものは、下端開口縁部12aに係合手段13を構成する少なくとも1つの溝部13bを設けたものであり、キャップ12の内周面12bに、キャップすべき容器2の口部22の外周面の雄ネジ部23と螺合する雌ネジ部12cが形成されている。このキャップ12は、外キャップ11内に外からは見えないように収容され、外キャップ11の内部で軸方向(図中、上下方向)に相対的に所定距離スライド可能なように構成され、かつ、外キャップ11に対して軸中心に相対回転自在なように構成されている。言い換えると、キャップ12が外から見えないように当該キャップ12に被せられた外キャップ11が、キャップ12に対して上下方向へスライド可能かつ回転可能に取り付けられている。
また、前記外キャップ11の下端開口縁部11a近くの内周面11bには、前記溝部13bに係合し得る少なくとも1つの凸部13aが設けられている。尚、係合手段13となる凸部13a及び溝部13bの数は、この実施例1の各1個ずつに限定されず、2個ずつ以上の複数であってもよい。
より具体的には、図示するように、外キャップ11の深さは、キャップ12の全高よりも充分に深く設定されており、キャップ12に被せて当該外キャップ11を軸方向の上下方向へスライドさせても、キャップ12が外部から見えないように工夫されている。誤飲防止器具1の製造、組立て時には、外キャップ11内にキャップ12を収納した後、図6、図7に示す如く、例えば、外キャップ11の周壁に設けた取付孔13fに、フランジ部13dを有するプラグ状の軸部13cを差し込んで接着剤や、高周波溶着、或は超音波溶着等により固着することによって、軸部13cの先端が外キャップ11の内周面11bに突出する凸部13aとなり、この凸部13aによって、キャップ12の軸方向の移動距離が所定範囲に規制されると共に、キャップ12が外キャップ11から抜け落ちることがなく保持されるようになっている。
即ち、図2に示すように、キャップ12が外キャップ11の最奥部まで押し込まれた状態から、所定距離下方へ移動し、図3に示す位置まで達すると、キャップ12の下端開口縁部12aが前記凸部13aに当接してキャップ12のそれ以上の下降が阻止される。
また、キャップ12が外キャップ11内で更に下方へ相対移動し、図4に示すように、外キャップ11の前記凸部13aがキャップ12の溝部13b内に丁度嵌まり込んだような場合においても、キャップ12のそれ以上の下降が阻止され、キャップ12が外キャップ11から抜け落ちることなく保持されるようになっている。また、図4に示した状態においては、前記凸部13aが溝部13b内に嵌まり込んで係合することによって、外キャップ11とキャップ12がロックされて、両者の相対回転(空回り)が阻止され、外キャップ11を回すことによりキャップ12も一緒に回って、キャップの雌ネジ部12cが容器2の口部22の雄ネジ部23にネジ着されたり、外されたりすることが可能なようになっている。
尚、外キャップ11の内周面11bに設けられる凸部13aの数は、上述したように、必ずしも1個に限定されず複数でもよいが、本発明の目的を達成する上で通常は例えば1〜6個程度設けられる。一方、キャップ12の下端開口縁部12aに形成される前記溝部13bの数も、前記凸部13aと同数又はそれ以上設けられ、かつ、所定の回転位置において、すべての凸部13aがそれぞれに対応する溝部13b内へ同時に嵌まり込むように配置する必要がある。
また、必ずしも必須ではないが、外キャップ11の前記凸部13aがキャップ12の前記溝部13b内に嵌まり込んだときは、それを解除する外力を加えない限り、その嵌まり込んだ状態(図4の状態)が保持されるようにするために、図示する如く、前記溝部13bの入口部分に、その入口幅を前記凸部13aの幅よりも僅かに狭くしたくびれ部13eを形成することが望ましい。
また、このくびれ部13eは、凸部13aと溝部13bが解離された後、再び係合させるときに、少し力を加えないと係合がなされないので、誤飲防止器具1の仕組みの解らない認知症の人や乳幼児が、よりキャップ12を開けにくくする効果もある。
以上ように構成された誤飲防止器具1を容器2に対し着脱する際の操作方法及び容器に装着された誤飲防止器具1による誤飲防止等の機能について、以下に説明する。
通常時は容器2に外キャップ11と共にキャップ12が被せられており、この状態において、図4に示すように、キャップ12の雌ネジ部12cが容器2の口部22の雄ネジ部23と螺合状態にあって、キャップ12は外からは見えないようになっている。また、凸部13aと溝部13bは互いに解離状態にあるので、通常のように外キャップ11を回しても空転し、キャップ12は回転することがないので、容器2を開けることはできない。
このような状態から、容器2内部の内容物を取り出し、或は再注入する場合には、図7の状態において外キャップ11を上方向へ引っ張りながら、外キャップ11をネジが緩む方向(通常は、誤飲防止器具1を上側から見て、反時計方向)へ捩じるようにする。このとき、最初のうちは、凸部13aが溝部13bに嵌まっていないため、外キャップ11は空回りするが、上記の如く外キャップ11を上方向へ引っ張りながら回すことにより、凸部13aと溝部13bの回転位置が一致したところで、上記の上方向への引っ張る力によって、凸部13aが溝部13b内に嵌まり込んで、外キャップ11とキャップ12とがロックされ(図4、図6の状態)、キャップ12は外キャップ11と一緒に回り始める。これによって、キャップ12は容器2の雄ネジ部23から外れ、誤飲防止器具1全体が容器2の口部22から取り外される。この外キャップ11を上方へ引っ張って凸部13aが溝部13bの最深部に達した係合状態になった場合でも、キャップ12は外キャップ11よりはみ出ることなく、外部からは容易には見えない構成となっている。このことによって、認知症の人や乳幼児が、誤飲防止器具1の仕組みが外部から解らないようになっている。
誤飲防止器具1を取り外した状態から、容器2に再びキャップ12を取り付ける場合には、キャップ12を容器2の口部22に被せ、外キャップ11をネジが締まる方向(通常は、誤飲防止器具1を上側から見て、時計回り方向)に捩じるようにする。即ち、図4に示すように、外キャップ11の前記凸部13aがキャップ12の溝部13b内に嵌まり込んで、外キャップ11とキャップ12の相対回転(空回り)が阻止されている状態(ロック状態)において、外キャップ11を回し、これと一緒にキャップ12を回すことにより、キャップ12の雌ネジ部12cが容器2の口部22の雄ネジ部23にネジ着されるようにする。図6は、キャップ12の雌ネジ部12cと容器2の雄ネジ部23とがしっかりと締められた状態を示している。このとき、外キャップ11の凸部13aは、未だ、キャップ12の溝部13b内に嵌まり込んだままの状態にある。
上記の如く、誤飲防止器具1のキャップ12を容器2の口部22にネジ着した後、外キャップ11を上から押し下げて、図7に示す如く、外キャップ11の内周面11bの凸部13aがキャップ12の溝部13bから離脱するようにする。そうすることにより、外キャップ11とキャップ12のロック状態が解かれ、両者は相対回転可能な状態となる。そのため、外キャップ11をどちら方向へ回しても外キャップ11だけが空回りし、したがって、キャップ12の雌ネジ部12cと容器2の雄ネジ部23とが緩むことはなく、誤飲防止器具1を容器2から取り外すことはできなくなる。
したがって、高齢者や乳幼児が誤飲防止器具1を取り外して、容器2の内容物を誤飲したりする事故を未然に防止することができる。
尚、誤飲防止器具1を容器2の口に取り付けるときに、必ずしも誤飲防止器具1の外キャップ11とキャップ12とが図4に示すようなロック状態にある必要はなく、図2や図3に示すような非ロック状態にあってもよい。このような非ロック状態にある場合には、誤飲防止器具1をその状態のままで容器2の口部22に被せて、外キャップ11をネジが締まる方向に数回回すようにする。このとき、外キャップ11は空転状態ではあるが、摩擦力によってキャップ12も外キャップ11に追従して少しずつ回り、キャップ11の雌ネジ部12cと容器2の雄ネジ部23とが或る程度締められた状態になる。その状態で、外キャップ11を上方向に引き上げる力を加えながら、外キャップ11を更に回すと、凸部13aと溝部13bの位置が合致したとき、両者が嵌まり合って、外キャップ11とキャップ12とがロック状態となるので、更に続けて外キャップ11をネジが締まる方向へ数回回すことにより、キャップ12の雌ネジ部12cと容器2の雄ネジ部23とは、完全に締められた状態(図6)となる。最後に、前記と同様に外キャップ11を押し下げ、キャップ12と外キャップ11のロックを解除することにより、キャップ12は容器2の雄ネジ部23に締められた状態のまま、外キャップ11だけが空回りする状態となる。これによって、高齢者や乳幼児による誤飲事故等を未然に防止することができる。また、その状態でキャップ12や係合手段13を外から見ることはできないので、キャップの開け方を見破られることはなく、高い安全性が確保できる。
本発明に係る誤飲防止器具1は、内容物を入れた容器2に取り付けた状態で市場に供することができるほか、内容物なしの未使用の容器2と一緒にして安全容器として提供したり、誤飲防止器具1だけを単体で提供することも可能である。
図8乃至図10は、本発明に係る誤飲防止器具の他の実施例を示す。図面によればこの実施例2に係る誤飲防止器具25は、とくに図8に示したように、溝部26が外キャップ27の側に設けられており、凸部28aが図9と図10に示したようにキャップ28の側に設けられている。この実施例2に係る溝部26は、とくに図8に示したように、外キャップ27の内側一端部に上下方向に設けられた第1溝部26aと、この第1溝部26aの頂部から周方向に互いに連通してエンドレス状に設けられた第2溝部26bとから成り、第1溝部26aの上端部側にはくびれ部26cが設けられている。また、第1溝部26aの下端部側は、閉塞状態であるが、解放状態であってもよい。さらに、第1溝部26aは1個だけのものを図示してあるが、180°間隔で2個或はそれ以上に設けることは任意に選択できる事項である。
凸部28aも図示したものは1個であり、キャップ28の下端部側の側部に設けた取付孔28bへピン状のものを接着或は溶着してあるが、キャップ28から一体に突出させてもよい。この凸部28aは第1溝部26aと同じ数が設けられることが好ましいが、このものに限定されない。
この実施例2に係る誤飲防止器具25は、容器29の口部29aにキャップ28を装着させた通常時の状態のときには、図10に示したように、外キャップ27の第2溝部26bに凸部28aが係合している状態であり、外キャップ27を回すと、凸部28aが第2溝部26bの中を移動することから、キャップ28は容器29の口部29aに対して回転することはないので、キャップ28は容器29から取り外されることはない。
容器29からキャップ28を取り外す場合には、外キャップ27を上方へ引っ張りつつ回転させると、凸部28aが第1溝部26aと合致した場合には、クリック感が手指へ伝わるので、外キャップ27を上方へ引っ張ると、くびれ部26cを介して凸部28aが第1溝部26a内に嵌入し係合状態となる結果、外キャップ27を反時計方向へ回転させると、キャップ28も共に回転して容器29の口部29aから取り外すことができるので、内容物の交換、再注入を行うことができる。
このようにして外キャップ27と共に、容器29から取り外したキャップ28は、その凸部28aが第1溝部26aと係合状態にあるので、容器29の口部29aに外キャップ27と共に被せて外キャップ27を時計方向へ回転させると、その雌ネジ部28cが口部29aの雄ネジ部29bへネジ着させることにより、再び容器29の口部29aへの装着が可能となるものである。
このようにキャップ28を容器29の口部29aへ装着させた後は、図10に示したように、キャップ28を下方へ押すことにより、凸部28aが第2溝部26bと係合状態となるので、好ましくは外キャップ27を少し回転させておくと、凸部28aと第1溝部26aとの位置がずれることにより、容器29の口部29aを開けようとして外キャップ27を回しても、キャップ28は回転することがないので、容器29の口部29aを開けることができない。
このように本発明に係る誤飲防止器具25による開け方の解らない、とくに認知症の人や乳幼児は、容器29の口部29aを開けることができないので、内容物を誤飲する虞がなくなるか、その危険を大幅に減少させることができるものである。とくに認知症の人は、認知力が欠如してしまっているか、極めて弱いものとなっているので、過去のことは解るが新しいことはなかなか覚えられないことから、安全性が高くなるということができる。
溝部26の第1溝部26aに設けたくびれ部26cは、凸部28aと第1溝部26aが係合状態にある時に容易に両者の解離ができないようにする機能と、凸部28aが第2溝部26bと係合状態にあるときには、容易に凸部28aが第1溝部26aが係合状態にならないようにする機能を営むことができるものであり、より誤飲に対する安全性が高まるものである。
尚、本実施例2に係る誤飲防止器具25の場合にも、凸部28aが第1溝部26aや第2溝部26bと係合状態にあるとき、キャップ28は外キャップ27に隠れて外部からは誤飲防止器具25の仕組みが、とくに認知症の人や乳幼児には容易には解らないようになっている。
図11〜図13には、本発明の実施例3に係る誤飲防止器具30が示されている。この誤飲防止器具30は、容器の一種であるスプレー容器41の口部42にネジ着したキャップ32に装着して使用するものであり、外キャップ31、キャップ32、係合手段33等を有することは前記実施例1と同様であるが、この実施例3ではトリガー式の噴霧装置34がキャップ32を介してスプレー容器41に取り付けられている点が実施例1のものと相違している。さらにまた、本発明は安全性確保のため、この噴霧装置34のスプレーヘッド34aを回転させても、スプレー容器41の口部42にネジ着されたキャップ32が緩まないように工夫されている点にも特徴を有する。
即ち、このトリガー式の噴霧装置34付きのものは、従来、スプレーヘッド取付部材35に設けたフランジ部35bが、キャップ32を介してスプレー容器41の口部42に接続されているため、スプレーヘッド34aを水平方向へキャップ32を取り外す方向(反時計方向)へ回転させると、摩擦力によりキャップ32が同時に回転して緩んでしまうといった構成のものが多い。そこで本発明は、このような構成の噴霧装置34付きのスプレー容器41において、スプレーヘッド34aを水平方向へキャップ32を取り外す方向(反時計方向)へ回転させても、スプレーヘッド34aと共に噴霧装置34のみが回転し、キャップ32は同時に回転しないようにした上で、水密状態でスプレー容器41に接続することができるように構成したものである。
そこで、外キャップ31、キャップ32及び係合手段33の構成について簡単に説明する。
実施例1の場合と同様に、誤飲防止器具30のキャップ32は、前記外キャップ31内に収容されて外からは見えない構成であり、外キャップ31の内部で軸方向(図中、上下方向)に所定距離スライド可能なように構成され、かつ、外キャップ31に対して軸中心に相対回転自在なように構成されている。キャップ32の内周面32bには、スプレー容器41の口部42の外周面の雄ネジ部43と螺合する雌ネジ部32cが形成されている。
また、キャップ32の下端開口縁部32aには、係合手段33を構成する少なくとも1つの溝部33bが形成され、他方、前記外キャップ31の下端開口縁部31a近くの内周面31bには、前記溝部33bに係合し得る少なくとも1つの凸部33aが設けられている。
外キャップ31の深さは、キャップ32の全高よりも充分に深く設定されており、製造、組立て時には、外キャップ31内にキャップ32を収納した後、図12、図13に示す如く、例えば、外キャップ31の周壁に設けた取付孔33fに、フランジ部33dを有するプラグ状の軸部33cを差し込んで接着剤や、高周波或は超音波溶着等により固着することによって、軸部33cの先端が外キャップ31の内周面31bに突出する凸部33aとなり、この凸部33aによって、キャップ32の軸方向の移動距離が所定範囲に規制されると共に、キャップ32が外キャップ31から抜け落ちることなく保持されるようになっている。尚、この凸部33aはキャップ32と一体に設けてもよい。
図12に示した状態においては、前記凸部33aが溝部33b内に嵌まり込んで係合することによって、外キャップ31とキャップ32がロックされて、両者の相対回転(空転)が阻止され、外キャップ31を回すことによりキャップ32も一緒に回って、キャップの雌ネジ部32cがスプレー容器41の口部42の雄ネジ部43にネジ着されたり、外されたりすることが可能なようになっている。
他方、図13に示した状態においては、外キャップ31が下方へ押し下げられ、前記凸部33aと溝部33bとの係合が解かれることによって、前記係合ロック状態が解かれて、外キャップ31を回しても空転し、安全性が確保されるようになっている。
尚、必ずしも必須ではないが、外キャップ31の前記凸部33aがキャップ32の前記溝部33b内に嵌まり込んだときは、それを解除する外力を加えない限り、その嵌まり込んだ状態が保持されるようにするために、図示する如く、溝部33bの入口部分に、その入口幅を凸部33aの幅よりも僅かに狭くしたくびれ部33eを形成することが望ましい。このくびれ部33eは凸部33aと溝部33bを再係合させる場合には、若干の困難性を伴わせるものであり、認知症の人や乳幼児にとって、より安全性が高まるものである。
このように構成された誤飲防止器具30をスプレー容器41に着脱する際の操作方法や、容器に装着された誤飲防止器具による誤飲防止等の機能については、実施例1の場合と同様であるので、それらの説明は省略する。
次に、噴霧装置34の取付構造について説明する。噴霧装置34は、スプレーヘッド34a、支持筒部34b、ノズル34c、トリガー34d等を有し、前記支持筒部34bにスプレーヘッド取付部材35の胴部35aを挿入し、溶着若しくは接着することにより、スプレーヘッド34aがキャップ32に対して回転自在に(したがってまた、外キャップ31に対しても回転自在に)取り付けられるようになっている。
即ち、外キャップ31とキャップ32を前記の如く組み立てた後、スプレーヘッド取付部材35の胴部35aを、キャップ32の挿通孔32gと外キャップ31の挿通孔31cに下から上へ向けて挿通し、その胴部35aの外側に噴霧装置34の支持筒部34bを被せた上で、両者を溶着若しくは接着することにより、キャップ32に対して噴霧装置34を、キャップ32の軸(したがってまた、外キャップ31やスプレーヘッド取付部材35の軸)を中心に回転可能なように取り付ける。このとき、スプレーヘッド取付部材35のフランジ部35bは、図示する如く、キャップ32の内周面32bに形成された第2段差部32fに当接し、噴霧装置34の支持筒部34bの下端面はキャップ32の上壁の上面に当接した状態にあり、これにより、噴霧装置34は、キャップ32に対して軸中心に回転可能なように、且つ、軸方向には移動不可能なように取り付けられる。
スプレーヘッド取付部材35の中空管35cの下端には下側揚液チューブ37aが差し込まれ、中空管35cの上端には上側揚液チューブ37bが差し込まれる。尚、指示記号35dのものは補強板である。下側揚液チューブ37aの下端には、異物除去用のキャップ37cが取り付けられる。上側揚液チューブ37bの上端は、噴霧装置34のスプレーヘッド34a内に収容された揚液ポンプ(図では省略)に接続され、トリガー34dを操作することにより、当該揚液ポンプで吸い上げられたスプレー容器41内の液が、ノズル34cから噴射される。
尚、スプレーヘッド取付部材35の中空管35cの下端には、液漏れ防止用のパッキング36が、そのシール用筒部36aに中空管35cの下端部を挿通することにより、装着される。
更にまた、前記キャップ32の内周面32bには、スプレー容器41の口部42の追随回転防止手段32dとしての第1段差部32eを形成する。この第1段差部32eと前記第2段差部32fとの高低差は前記スプレーヘッド取付部材35のフランジ部35bの厚さ以下となるように設定し、前記フランジ部35bの下面が前記第1段差部32eよりも下方に突出しないようにする。
このように、追随回転防止手段32dとしての第1段差部32eを形成することにより、図9及び図10に図示する如く、キャップ32内にスプレー容器41の口部42を最終位置までねじ込んだ状態においても、口部42の上端部は第1段差部32eに阻止されてそれより上方へ進出することはなく、そのため、スプレー容器41の口部42の上昇により、スプレーヘッド取付部材35のフランジ部35bがキャップ32の上壁に圧着されるなどして、噴霧装置34がキャップ32に対して自由に回転できなくなるのを防止する。したがって、この状態で噴霧装置34はキャップ32や外キャップ31に対して自由に回転でき、これにより、噴霧装置34を回転させてもキャップ32や外キャップ31が共に回転してしまうことがないので、噴霧装置34を回転させることによって、キャップ32が前記スプレー容器41の口部42より取り外されることはない。そのため、噴霧装置34を回してスプレー容器41を開け、内容物を飲もうとしてもスプレー容器41を開けることはできず、誤飲事故等を防止できる。
パッキング36の周縁部は、スプレー容器41の口部42により第1段差部32eに圧着され、スプレー容器41内の内容物が、当該スプレー容器41の口部42とキャップ32との隙間を通じて容器外へ漏出するのを防止する。また、スプレーヘッド取付部材35の中空管35cとパッキング36との接触部のシールは、パッキング36に設けたシール用筒部36aによって確保される。必要に応じてこのシール用筒部36aを若干長くしたり、中空管35cとの間に内容物に対して化学変化を起こさないグリス、例えばシリコングリスやテフロン(登録商標)を含有するグリスなどのフッ素系グリスを充填させることも一方法である。
尚、追随回転防止手段32dとしては、前記第1段差部32eを形成することに限定されず、例えば、前記キャップ32の内周面32bの雌ネジ部32cと前記スプレー容器41の口部42の外周面の雄ネジ部43との形成長さを短く限定し、スプレー容器41の口部42をこれらのネジの最終位置までねじ込んだとしても、口部42の上端部もしくはパッキング36が、前記スプレーヘッド取付部材35のフランジ部35bの下面の位置まで達しないように構成することによっても、噴霧装置34とキャップ32や外キャップ31と間の自由回転が確保され、誤飲事故等を防止することができる。
また、本実施例3に係る誤飲防止器具30の場合にも、凸部33aが溝部33bと係合或は解離状態にあるとき、キャップ32は外キャップ31に隠れて外部からは見えにくく、誤飲防止器具30の仕組みが、とくに認知症の人や乳幼児には容易には解らないようになっている。そして、誤飲防止器具30の構成を実施例2のように構成することもできる。
図14乃至図15は、さらに本発明に係る誤飲防止器具の他の実施例を示す。この実施例4に係る誤飲防止器具45は、プッシュ式の噴霧装置付きのスプレー容器46に対するものである。噴霧装置47の構成は、公知構成のものであるので具体的な構成の図示と説明を省略するが、要するにこの実施例4の噴霧装置47は、スプレー容器46に取り付けられるキャップ48に対して回転可能、かつ上下方向へスライド可能に取り付けられている。
この実施例4に係る誤飲防止器具45について説明すると、この誤飲防止器具45は、実施例3と同じように、プッシュ式の噴霧装置47の容器の一種であるスプレー容器46の口部46aにネジ着したキャップ48に装着して使用するものであり、このキャップ48、外キャップ49、係合手段50等を有することは前記実施例3と同様である。このプッシュ式の噴霧装置47については、もともとキャップ48に対して回転及び上下方向へスライド自在に構成されているので、実施例3の場合のように、キャップ48に追随回転防止手段を設けなくともよいケースがほとんどである。
この実施例4に係る誤飲防止器具45も、キャップ48と外キャップ49に噴霧装置47を挿通させる挿通孔48aと49aが設けられている点では、実施例3のものと同じである。即ち、実施例3の場合と同様に、誤飲防止器具45のキャップ48は、前記外キャップ49内に収容され、外キャップ49の内部で軸方向(図中、上下方向)に所定距離スライド可能なように構成されており、かつ、外キャップ49に対して軸中心に相対回転自在なように構成されている。キャップ48の内周面48bには、スプレー容器46の口部46aの外周面の雄ネジ部46bと螺合する雌ネジ部48cが形成されている。
また、キャップ48の下端開口縁部には、係合手段50を構成する少なくとも1つの溝部51が形成され、他方、前記外キャップ49の下端開口縁部近くの内周面49cには、前記溝部51に係合し得る少なくとも1つの凸部52が設けられている。
外キャップ49の深さは、キャップ48の全高よりも充分に深く設定されて、キャップ48は外キャップ49の中に隠されており、製造、組立て時には、外キャップ49内にキャップ48を収納した後、図14、図15に示す如く、例えば、外キャップ49の周壁に明けた取付孔49bに、フランジ部52aを有するプラグ状の軸部52bを差し込んで接着剤や、高周波或は超音波溶着等により固着することによって、軸部52bの先端が外キャップ49の内周面49cに突出する凸部52なり、この凸部52によって、キャップ48の軸方向の移動距離が所定範囲に規制されると共に、キャップ48が外キャップ49から抜け落ちることなく保持されるようになっている。
図14に示した状態においては、前記凸部52が溝部51内に嵌まり込んで係合することによって、外キャップ49とキャップ48がロックされて、両者の相対回転(空転)が阻止され、外キャップ49を回すことによりキャップ48も一緒に回って、当該キャップ48の雌ネジ部48cがスプレー容器46の口部46aの雄ネジ部46bにネジ着されたり、外されたりすることが可能なようになっている。
他方、図15に示した状態においては、外キャップ49が下方へ押し下げられ、前記凸部52と溝部51との係合が解かれることによって、前記係合ロック状態が解かれて、外キャップ49を回しても空転し、安全性が確保されるようになっている。
尚、必ずしも必須ではないが、外キャップ49の前記凸部52がキャップ48の前記溝部51内に嵌まり込んだときは、それを解除する外力を加えない限り、その嵌まり込んだ状態が保持されるようにするために、図示する如く、前記溝部51の入口部分に、その入口幅を前記凸部52の幅よりも僅かに狭くしたくびれ部51aを形成することが望ましい。
このように構成された誤飲防止器具45をスプレー容器46に着脱する際の操作方法や、容器に装着された誤飲防止器具45による誤飲防止等の機能については、実施例3の場合と同様であるので、それらの説明は省略する。
尚、本実施例4に係る誤飲防止器具45の場合にも、凸部52が溝部51と係合或は解離状態にあるとき、キャップ48は外キャップ49に隠れて外部からは見えにくいことから、誤飲防止器具45の仕組みが、とくに認知症の人や乳幼児には容易には解らないようになっている。また、誤飲防止器具45の構成を実施例2のように構成することもできる。
そういう意味においては、いずれの実施例においてもキャップと外キャップの材質や色が異なる場合には、凸部の材質と色を溝部を設けた側の色と材質に合わせることが、誤飲防止器具の仕組みを分かりにくくする意味で好ましい。
さらに、上記実施例1〜4に係る誤飲防止器具は、内容物を入れた容器やスプレー容器に取り付けた状態で市場に提供することができるほか、内容物なしの未使用の容器或はスプレー容器と一緒にして安全容器として提供したり、誤飲防止器具だけを単体で提供することも可能である。
本発明の構成は前記実施例に限定されるものではなく、例えば下記のような変更実施例も可能である。
(1)実施例1において、外キャップの頂壁に指先もしくは鉛筆等が入る程度の孔を明けておき、キャップが図2に示すような非ロック状態にあるときに、前記孔から指等を入れて、キャップを押し下げ、図4に示すようなロック状態にした上で、誤飲防止器具の容器への取付け作業を行なえるようにしてもよい。
(2)凸部や溝部の形状や大きさも適宜変更可能である。
(3)凸部の形成方法も各種の方法が可能である。例えば、外キャップを、筒抜けの円筒状の部材と、頂壁板との2部材で構成し、凸部はこの筒抜け円筒状の部材の内周面に一体的に成形しておき、組立て時には、キャップを前記筒抜け円筒状の部材の頂部側から収納した後、前記頂壁板を筒抜け円筒状の部材の頂部に接着等により取り付けるようにしてもよい。
(4)外キャップに各種装飾模様や装飾形状を施すことも可能である。
(5)実施例3において、キャップに対するスプレーヘッドの取付手段も、図示したスプレーヘッド取付部材のような形態のもの以外のものを用いることも可能である。
(6)そして、以上は本発明の変更実施例の数例に過ぎず、これら以外にも各種の変更例が可能である。したがって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内における各種の変更実施例を広く包摂するものである。
本発明は以上の如く構成したため、本発明によるときは、内部に人体に危険は内容物を収容した容器、或は噴霧装置付きのスプレー容器の当該内容物を、認知症の人や乳幼児などが誤飲することを防止できる、簡単な構造で、製造コストも安価で、耐久性や安全効果にも優れた誤飲防止器具及びこれを備えた容器を提供し得るものである。
1 誤飲防止器具
11 外キャップ
11a 下端開口縁部
11b 内周面
12 キャップ
12a 下端開口縁部
12b 内周面
12c 雌ネジ部
13 係合手段
13a 凸部
13b 溝部
13c 軸部
13d フランジ部
13e くびれ部
13f 取付孔
2 容器
21 本体部
22 口部
23 雄ネジ部
30 誤飲防止器具
31 外キャップ
31a 下端開口縁部
31b 内周面
31c 挿通孔
32 キャップ
32a 下端開口縁部
32b 内周面
32c 雌ネジ
32d 追随回転防止手段
32e 第1段差部
32f 第2段差部
32g 挿通孔
33 係合手段
33a 凸部
33b 溝部
33c 軸部
33d フランジ部
33e くびれ部
33f 取付孔
34 噴霧装置
34a スプレーヘッド
34b 支持筒部
34c ノズル
34d トリガー
35 スプレーヘッド取付部材
35a 胴部
35b フランジ部
35c 中空管
35d 補強板
36 パッキング
36a シール用筒部
37a 下側揚液チューブ
37b 上側揚液チューブ
37c キャップ
40 容器
41 スプレー容器
42 口部
43 雄ネジ部
45 誤飲防止器具
46 スプレー容器
46a 口部
46b 雄ネジ部
47 噴霧装置
48 キャップ
48a 挿通孔
48b 内周面
48c 雌ネジ
49 外キャップ
49a 挿通孔
49b 取付孔
49c 内周面
50 係合手段
51 溝部
51a くびれ部
52 凸部
52a フランジ部
52b 軸部

Claims (9)

  1. 内部に人体に有害な内容物を収容させる容器と、この容器の口部にネジ着させたキャップとを有し、このキャップを前記容器に対して着脱することによって、前記内容物の取出し注入を行うことができるように成したものにおいて、前記キャップに当該キャップが外から見えないように被せて軸方向へ所定幅スライド可能、かつ軸中心に回転自在となるように設けた外キャップと、この外キャップと前記キャップとを互いに着脱可能に係止する係合手段とから成り、
    前記係合手段は、前記キャップの外周に設けた溝部或は凸部と、前記外キャップの内周に設けた前記溝部或は凸部と着脱可能に係合する凸部或は溝部とで構成され、前記外キャップを前記キャップに対して軸方向へ相対移動させることによって、前記外キャップが前記キャップに対して被せられた状態で前記キャップと前記外キャップの係合・解離がなされるように成したことを特徴とする、誤飲防止器具。
  2. 前記溝部の入口部分に、その入口幅を前記凸部の幅よりも僅かに狭くしたくびれ部を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の誤飲防止器具。
  3. 前記溝部が前記外キャップの側に設けられ、前記凸部が前記キャップの側に設けられた場合には、前記溝部は前記外キャップの内側の軸方向に設けられた第1溝部と、この第1溝部の頂部と連結して前記外キャップの内側周方向にエンドレス状に設けられた第2溝部とで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の誤飲防止器具。
  4. 前記第1溝部の上端部側に、その溝部の幅を前記凸部の幅よりも僅かに狭くしたくびれ部を設けたことを特徴とする、請求項3に記載の誤飲防止器具。
  5. 前記容器はトリガー式の噴霧装置付きのスプレー容器であり、前記キャップには、その頂部に設けた取付孔を貫通係合して前記噴霧装置が回転自在に取り付けられており、前記外キャップの頂部には前記噴霧装置を弛挿させる挿通孔が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の誤飲防止器具。
  6. 請求項5に記載の誤飲防止器具において、前記キャップの内部に前記スプレー容器の口部と当接する第1段差部が設けられていることを特徴とする、誤飲防止器具。
  7. 請求項5に記載の誤飲防止器具において、前記スプレー容器の口部と前記キャップとの間にパッキングが設けられており、このパッキングに前記噴霧装置のスプレーヘッドから垂下させた中空管を水密状態で挿通させるシール用筒部が設けられていることを特徴とする、誤飲防止器具。
  8. 前記容器はプッシュ式の噴霧装置付きのスプレー容器であり、前記キャップには、その頂部に設けた取付孔を貫通しつつ当該キャップに軸方向へスライド可能に係合して前記噴霧装置が回転自在に取り付けられており、前記外キャップの頂部には前記噴霧装置を弛挿させる挿通孔が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の誤飲防止器具。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の誤飲防止器具を備えた容器。
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