JP2015080145A - 通信環境計測装置、通信環境計測方法、通信環境計測システム及びプログラム - Google Patents

通信環境計測装置、通信環境計測方法、通信環境計測システム及びプログラム Download PDF

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康広 山崎
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【課題】保持対象コンテンツを通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標を、より正確にかつ短時間で算出する。【解決手段】送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御部11と、受信機会が発生したときに、保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得部12と、情報取得部12にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算部13と、配信状況計算部13にて計算された保有割合に基づいて、保持対象コンテンツを通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定部14とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、通信ネットワークに関し、特に、複数の端末間で情報を複製する際に通信環境を計測する技術に関する。
近年、通信インフラが存在しない地域での、あるいは通信インフラが崩壊した場合のコミュニケーション手段が注目されている。特に、スマートフォンなどの普及に伴い、モバイルアドホックネットワーク(Mobile Ad-hoc Networks:MANET)のように、通信可能な無線通信端末同士でネットワークを構築する技術の適用が考えられる。MANETは、常に中継通信端末を介せばお互いが接続可能なネットワークを想定しているが、近年、一時的な接続しか見込めないような環境においても通信を可能にするDTN(delay/disruption-tolerant networking)技術の研究が盛んに行われている。
DTN技術を用いて、特定エリア内における通信端末間で情報を複製することで、情報を特定エリアに留めておく技術が、非特許文献1に開示されている。
以降では、特定エリアに留めておきたい対象の情報を、保持対象コンテンツと記述する。
非特許文献1では、下記式(1)が、コンテンツを特定エリア内に情報を留めておくために必要な条件であることが示されている。ここで、Nは特定エリア内のノード数、νは端末の遭遇確率、1/μは端末の特定エリアの滞在時間、pは特定エリア内で保持対象コンテンツを保持している端末の割合を示す。
Figure 2015080145
J.Ott, E.Hyytia, P.Lassila, T.Vegas and J.Kangasharju, "Floating Content: Information Sharing in Urban Areas", PerCom 2011.
式(1)を利用するためには、特定エリア内で保持対象コンテンツを保持している端末の割合p,特定エリア内の端末数N、端末の遭遇確率ν、端末の特定エリアの滞在時間1/μがそれぞれ既知である必要がある。しかしながら、各端末は独立に移動しており、かつ特定エリア内の全ての端末がリアルタイムに情報を共有することは出来ないため、この4つのパラメタを把握することが出来ない。
これらの4つのパラメタを各端末の遭遇履歴から推定する方法も考えられる。例えば、Nは、端末が移動した距離と電波範囲とから、特定エリア内で通過した面積を計算し、そこで遭遇した他の端末数と通過面積との割合から特定エリア内の面積内に存在する端末数を推定することも可能である。1/μは、自端末の通過速度と特定エリアの位置とが判明(GPS(Global Positioning System)などの位置測定機能があれば位置把握が可能)すれば、特定エリアの滞在時間を推定出来る。同様に、他の端末との遭遇回数を記録していれば遭遇確率νを推定することも可能である。情報保有割合pは、特定エリアで遭遇した端末のうち保持対象コンテンツを保持している端末の割合から算出することが出来る。
しかしながら、その場合、式(1)に存在する4つのパラメタを同時に推定することになるため、各パラメタの推定誤差が蓄積され、全体のパラメタの推定誤差が大きくなってしまうという問題点がある。また、4つのパラメタを推定しなければならないため、全体のパラメタを推定するまでの時間が長くなってしまうという問題点がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決する通信環境計測装置、通信環境計測方法、通信環境計測システム及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の通信環境計測装置は、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する。
また、本発明の通信環境計測方法は、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御処理と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得処理と、
前記情報取得処理にて取得した情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算処理と、
前記配信状況計算処理にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定処理とを有する。
また、本発明の通信環境計測システムは、
通信環境計測装置とサーバとを有し、
前記通信環境装置は、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する。
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手順と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手順と、
前記情報取得手順にて取得した情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手順と、
前記配信状況計算手順にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手順とを実行させる。
本発明によれば、保持対象コンテンツを通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標を、より正確にかつ短時間で算出することが出来る。
本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の一例を示す図である。 本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の他の例を示す図である。 特定エリアの設定方法を説明するための図である。 図1に示したネットワーク構成において時間の経過に伴うエリアA1内における保持対象コンテンツの保有状況を示す図である。 本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の一例を示す図である。 図5に示した端末10−1〜10−mの基本構成を示すブロック図である。 本発明の通信環境計測装置の実施の一形態を示すブロック図である。 本発明の通信環境計測装置の他の実施の形態を示すブロック図である。 端末10−1〜10−mが存在するエリアの例を示す図である。 CCの特性を示す図である。 図7に示した端末10−1における送信処理を説明するためのフローチャートである。 図7に示した端末10−1における受信処理を説明するためのフローチャートである。 図7に示した端末10−1における精度向上処理を説明するためのフローチャートである。 計測用パケットの構成を説明するための図である。 計測用パケットの一例を示す図である。 計測用パケットを用いて情報保有割合pを計算する方法を説明するための図である。 交換した計測用パケットを用いて、計測用パケットを更新する処理と情報保有割合pを計算する方法を説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〈想定環境〉
図1は、本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の一例を示す図である。
図1に示すネットワーク構成では、陸上のワイヤレス通信で通信端末が移動することを想定しているが、通信環境や、通信端末のモビリティには依存せず、本発明は適用可能である。
通信環境は、有線LAN(Local Area Network)による通信環境や、水中、空中または宇宙などの環境の異なる通信環境を指す。
通信端末は、ワイヤレス通信機能を有するユーザ端末、携帯情報端末、携帯電話を含む通信装置であって、後述するような情報を複製する機能を有する。なお、ワイヤレス通信は、電磁波による通信だけでなく音波を媒体とした通信も含むが、ここでは電波による無線通信を例示する。
図1に示すネットワーク構成は、後述する機能を有する通信端末から構成される。ここで、通信端末は静止状態であっても、動いていてもいい。
保持対象コンテンツが保持されるエリアとして、図1に示すように、中心座標(x,y)から半径r[m]で囲まれる特定エリアA1が考えられる。
図2は、本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の他の例を示す図である。
上述した特定エリアは、図2に示すようにコンテンツ別にエリアA1〜A3として異なっていても良いし、同じであっても良い。
なお、本形態では、図1に示した特定エリアA1を保持対象コンテンツが保持されるエリアとして扱う。また、立体的に中心座標を(x,y,z)から半径r[m]と定義しても良い。
図3は、特定エリアの設定方法を説明するための図である。
特定エリアとしては、例えば、図3(a)に示すように、6つの座標によって囲まれたエリアA2を設定することが考えられる。エリアA2は、3つ以上の点によって囲まれたエリアであり、例えば応用例として、通信端末のGPS位置情報から国、県、市などをエリアとして扱うことが可能になる。
また、図3(b)に示すように、アクセスポイントAP1もしくは基地局のようなネットワークを統括する通信端末があり、そのAP1の通信範囲のエリアA3を特定エリアとしてもよい。エリアA3は、電波が届く範囲なので明確に物理的なエリアとして制限できないエリアであり、アクセスポイントAP1から近くて本来届くはずの電波が届かないような建物B1などで電波が遮断された場合には、それはエリア外と判断される。
また、図3(c)に示すように、有線ネットワークにおいて情報のホップ数によって特定エリアを決定してもよい。この特定エリアは、通信端末N1が1ホップ以内のエリアA4となっている。このようなネットワークによって構築されるエリアも上記エリアに含めるものとする。また、無線ネットワークのMANETにおいて、同様のネットワークトポロジを組んだ際には、1ホップ内にいる端末を同様のエリアとして扱うことができる。ネットワークのエリアに関しては、ホップ数だけではなく、許容遅延時間内にデータが届く範囲をエリアと扱うものも含む。なお、有線と無線の混在ネットワークに対しても同様なエリアを扱うことが出来る。
つまり、特定エリアは、図3(a)に示したような物理的なエリアもあれば、図3(b),(c)に示したようなネットワーク的に構築されるエリアなども含むものとする。
以降では、図1に示した物理的なエリアA1を、保持対象コンテンツを留める特定エリアと考える。保持対象コンテンツを保持するエリアA1内に存在する通信端末は、通信可能な保持対象コンテンツを保持しないエリアA1内に存在する通信端末に対して、保持対象コンテンツの複製を繰り返すことで、エリアA1に保持対象コンテンツを留めておくことを目的とする。
図4は、図1に示したネットワーク構成において時間の経過に伴うエリアA1内における保持対象コンテンツの保有状況を示す図である。
図4に示すように、送信元通信端末N1が保持対象コンテンツを保持しているとする。時刻t1において、通信端末N2は保持対象コンテンツを保持していないものとする。
時刻t2において、送信元端末N1が図中下方に移動し、送信元端末N1の通信範囲に入った3台の通信端末(通信端末N2を含む)と情報通信が可能になったとする。
すると、3台の通信端末は、送信元端末N1から保持対象コンテンツを受け取る。
その後、時刻t3において、時刻t2で保持対象コンテンツを保持していた通信端末N2がエリアA1外へ移動する。すると、時刻t3では、ネットワーク内にある6台の通信端末うち、3台が保持対象コンテンツを所持しているため、エリアA1内における情報保有率は50%で、保有数は3となる。
特に、実環境では、保持対象コンテンツを保持する通信端末としてスマートフォンを含むポータブルデバイスを想定した場合、これらを所持する人間の移動によってエリア外に移動し、エリア内における保持対象コンテンツが減少することは容易に考えられる。
以降では、特に実環境に近い環境を想定しており、全ての通信端末は自律的に移動し、常にエリアに出入りする通信端末がいることを想定している。
〈本発明の概要〉
図5は、本発明の通信環境計測装置における通信環境計測方法が実施されるネットワーク構成の一例を示す図である。
本例のネットワーク構成は、図1に示したものと同様に、特定エリア100にm個の移動端末10−1〜10−mが存在している。ここで、端末同士が遭遇して通信範囲内に入ったときに、保持対象コンテンツを保持している端末が、保持対象コンテンツを保持していない端末に情報を伝達する。この際、情報保有割合pを計測することで、特定エリア内の端末数Nと、端末の遭遇確率νと、端末の特定エリアの滞在時間1/μとの積であるCCを計算する。
図6は、図5に示した端末10−1〜10−mの基本構成を示すブロック図である。
図5に示した端末10−1〜10−mの基本構成としては、図6に示すように、コンテンツ配信制御部11と、情報取得部12と、配信状況計算部13と、環境パラメタ推定部14とを有している。
コンテンツ配信制御部11は、他の端末と遭遇し、送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信する。
情報取得部12は、他の端末と遭遇し、受信機会が発生したときに、保持対象コンテンツに関する情報を取得する。
配信状況計算部13は、情報取得部12にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する。
環境パラメタ推定部14は、配信状況計算部13にて計算された保有割合に基づいて、保持対象コンテンツを通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する。
上記のように構成された端末10−1〜10−mは、本発明の通信環境計測装置として機能する。端末10−1〜10−mは、情報保有割合pを計測することで、特定エリア内の端末数Nと、端末の遭遇確率νと、端末の特定エリアの滞在時間1/μとの積であるCCを計算する。
関連技術では、式(1)を利用して、特定エリアに情報を留めることが出来るかどうか判定するためには、特定エリア内で保持対象コンテンツを保有している端末の割合p、特定エリア内の端末数N、端末の遭遇確率ν、端末の特定エリアの滞在時間1/μ、を個別に導出する必要がある。
本発明では各パラメタを個別に導出するのではなく、下記式(2)のCC(Criticality Condition)で代用する。これにより、特定エリア内の端末数N、端末の遭遇確率ν、端末の特定エリアの滞在時間1/μの3パラメタの推定を1パラメタの推定で実行できるため、推定誤差が小さくなる。
Figure 2015080145
〈構成の説明〉
図7は、本発明の通信環境計測装置の実施の一形態を示すブロック図であり、図5に示した端末10−1の詳細な構成を示す。なお、端末10−2〜10−mについても同様の構成を有する。
本形態における通信環境計測装置は図7に示すように、図6に示した、コンテンツ配信制御部11、情報取得部12、配信状況計算部13および環境パラメタ推定部14に加えて、通信IF(Interface)15と、コンテンツDB(Data Base)16とを有している。
このように構成された通信環境計測装置は、保持対象コンテンツの送信を行う送信処理20と、情報保有割合pを計測してCCを計算する受信処理30と、CCの計測をより精度良くするために保持対象コンテンツの送信パラメタを調整する精度向上処理40とを実行する。以下に、それぞれの処理について説明する。
(送信処理)
保持対象コンテンツの送信を行う送信処理20は、コンテンツDB16と、コンテンツ配信制御部11と、通信IF15とによって実行する。
コンテンツDB16は、保持対象コンテンツを格納している。コンテンツ配信制御部11からデータ要求が発生すると、コンテンツDB16は保持対象コンテンツをコンテンツ配信制御部11に伝達する。
コンテンツ配信制御部11は、通信IF15からの周辺状況を受信してコンテンツ送信判断を行う。通信IF15から受信する周辺状況としては、端末10−1の通信範囲に他の端末が存在するかどうかの情報と、他の端末が存在する場合に、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持しているかどうかの情報を受信する。他の端末が存在するかどうかは、無線のビーコン情報を利用すれば判断できる。また、保持対象コンテンツを保持しているかどうかは、遭遇時にお互いの保持対象コンテンツリストを交換すれば判断可能である。
端末10−1の通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持していない場合に、保持対象コンテンツの送信処理を実行する。端末10−1の通信可能範囲に他に端末が存在しない場合や、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持している場合には特に処理を行わない。コンテンツ配信制御部11は、コンテンツDB16から保持対象コンテンツを取り出して通信IF15に送り出すことで送信処理を実行する。
通信IF15は、端末10−1の通信可能範囲に他の端末が存在するかどうか、他の端末が存在する場合に、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持しているかどうかの情報を周辺環境から受信し、その結果をコンテンツ配信制御部11に通知する。また、コンテンツ配信制御部11が保持対象コンテンツを送信すると判断した場合に、コンテンツ配信制御部11から保持対象コンテンツを受け取り、対象の端末に向けて送信する。
端末10−1が他の端末10−2〜10−mと通信可能になると、通信IF15が保持対象コンテンツをコンテンツ配信制御部11に伝達し、コンテンツ配信制御部11がコンテンツの送信判断を行う。
(受信処理)
情報保有割合pを計測してCCを計算する受信処理30は、情報取得部12と、配信状況計測部13と、環境パラメタ推定部14と、コンテンツDB16とによって実行する。
情報取得部12は、端末間における通信状況に関する2種類の情報を取得し、管理する。1つ目の情報は保持対象コンテンツである。端末10−1が保持していない保持対象コンテンツを他の端末から受け取ると、通信IF15はその情報を情報取得部12に伝達する。情報取得部13は、通信IF15から伝達された保持対象コンテンツをコンテンツDB16に格納する。2つ目の情報は、他の端末の保持対象コンテンツの有無を記録している情報である。例えば、遭遇した端末10−2が保持対象コンテンツを保持しているかどうかの情報である。情報取得部12は、この他の端末の保持対象コンテンツの有無を記録している情報を配信情報計測部13に伝達する。
配信状況計測部13は、情報取得部12から伝達された、保持対象コンテンツの有無を記録している情報から情報保有割合pを計算する。
計算の一例として、保持対象コンテンツの有無を記録している情報は、遭遇した端末とその端末の保持対象コンテンツの有無、とする。この場合、情報保有割合pを、下記式(3)で計算する。ここで、Nは過去に遭遇した他端末の数、nは遭遇した端末のうち保持対象コンテンツを保持していた端末の数とする。
Figure 2015080145
配信状況計測部13は、式(3)で計算した情報保有割合pを環境パラメタ推定部14に伝達する。
環境パラメタ推定部14は、配信状況計測部13から伝達された情報保有割合pから環境パラメタCCを計算し、利用者にわかるように表示する。
図8は、本発明の通信環境計測装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
図8に示すように、端末10−1〜10−mに設けられた表示部17において、環境パラメタ推定部14にて計算された環境パラメタCCを表示してもよい。
図9は、端末10−1〜10−mが存在するエリアの例を示す図である。
図9に示すように、端末10−1〜10−mが存在するエリア200に設けられたサーバ50において、環境パラメタ推定部14にて計算された環境パラメタCCを収集して表示してもよい。この場合、図2に示したように複数の異なるエリアが存在する場合には、環境パラメタCCを収集し、各エリアに設けられたサーバにて表示することで、各特定エリアの保持対象コンテンツの保有のしやすさを視覚的に示すことも可能である。
このように、本形態においては、遭遇した他の端末が、端末10−1が保持する保持対象コンテンツを保持している情報保有割合pを計算し、この情報保有割合pに基づいて、環境パラメタCCを計算している。それにより、情報保有割合pという1つのパラメタのみから環境パラメタCCを計算することになり、保持対象コンテンツを通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタCCを、より正確にかつ短時間で算出することが出来る。
ここで、式(1)を変形すると、下記式(4)を導出することが出来る。環境パラメタCCは、特定エリア内の端末数N、端末の遭遇確率ν、端末の特定エリアの滞在時間1/μから計算することは困難である(各パラメタを端末で計算するには推定が必要であるため)。ところが、情報保有割合pからは容易に求めることができる(pも式(3)の推定を行っているが、こちらは1パラメタの推定で良いため)。
Figure 2015080145
以下に、CC(Criticality Condition)の特性について説明する。
図10は、CCの特性を示す図である。
図10(a)に示すように、CCと情報保有割合pとの関係は、CCが1以下で特定エリアに保持対象コンテンツを保持することは出来ない。また、CCが1以上10付近まではCCの変化に対して情報保有割合pが大きく変動する。一方、CCが10付近より大きな領域ではCCが変化しても情報保有割合pはあまり変化しない。
このことから、CCが10付近よりも小さな場合では、情報保有割合p(おおよそ0<p<0.9の範囲)からCCをある程度の精度で計算することが出来る。ところが、CCが10付近よりも大きな場合では、情報保有割合p(おおよそ0.9<p<1.0の範囲)から正確なCCを計算することは難しくなる。これは、情報保有割合pの計測誤差が少し存在するだけで、CCの結果が大きく変わるためである。
この問題に対処するため、コンテンツ配信制御部11にてコンテンツを配信する際、条件に適した場合(通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持していない場合)の配信処理を下記式(5)のように一定割合で実施しないことで対処する。
Figure 2015080145
式(5)では、式(1)の右辺第一項にxが乗算されている。このxは配信割合とする。条件に適した場合に配信処理を100%の確率で行う場合にはx=1となる。配信割合を50%とする場合はx=0.5となる。
式(5)を変形すると、下記式(6)が導出される。
Figure 2015080145
この配信割合xを導入した場合の情報保有割合pとCC(Criticality Condition)との関係は、図10(b)に示すように、配信割合xによって互いに異なるものとなっている。
x=1の場合の特性は、図10(a)に示したものと同様である。配信割合xを小さくすることによって、同じCCでも情報保有割合pが小さくなる。よってx=1でCCが10付近よりも大きな場合、情報保有割合p(おおよそ0.9<p<1.0の範囲)を計測しても正確なCCを算出することが困難である。
しかし、xを小さくするとCCが10付近よりも大きな場合でも情報保有割合pの変化量が大きくなっていく。具体的にはx=1の場合は、CCが10付近よりも大きな領域で情報保有割合pは0.9から1.0の範囲しか動かないが、x=0.2の場合は、CCが10付近よりも大きな領域で情報保有割合pは0.5から1.0の範囲で動く。また、x=0.1の場合は、CCが10付近よりも大きな領域で情報保有割合pは0から1.0の範囲で動く。
このように、配信割合xを用い、xが小さければ、同じCCでも情報保有割合pの変化範囲が大きくなる。逆に述べると、xが小さければ、情報保有割合pの変動に対するCCの変動範囲が小さくなる。この結果、情報保有割合pの計測誤差が多少存在してもCCの推定誤差は小さくなり、より高精度なCCの推定が出来る。
本形態において上記の配信割合xを組み込むためには、コンテンツ配信制御部11における送信処理20と環境パラメタ推定部14における精度向上処理を以下のように変更する。
コンテンツ配信制御部11は、コンテンツを送信する際、条件に適した場合(通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持していない場合)の全てにおいて送信処理を行うのではなく、配信割合xに従って送信処理を行う。例えば配信割合x=0.3の場合には、送信条件に適した他の端末の遭遇10回に対して、保持対象コンテンツを送信するのは3回となる。ここで、配信割合xは、送信機会が発生した際に、0以上1以下の乱数を作成して、その乱数がxよりも小さな場合に送信する方式でも構わないし、送信機会がM回毎にm個の送信を確定的に行う方式でも良い。この場合は、X=m/Mとなる。また、送信機会の時間Tに対してt時間の通信を行う方式でも良い。この場合はx=t/Tとなる。
環境パラメタ推定部14は、情報保有割合pから環境パラメタCCを計算する。このとき、式(4)ではなく、配信割合xを考慮した式(6)を用いることで、情報保有割合pの計測誤差が多少存在してもCCの推定誤差は小さくなり、より高精度なCCの推定が出来るようになる。
(精度向上処理)
CCの計測をより精度良くするために保持対象コンテンツの送信パラメタを調整する精度向上処理40は、環境パラメタ推定部14と、コンテンツ配信制御部11とによって実行する。ここで調整する送信パラメタは、上述した配信割合xとする。
環境パラメタ推定部14は、式(6)を用いて配信割合xと情報保有割合pとから環境パラメタCCを計算する。ここで、情報保有割合pの計測誤差が環境パラメタCCの計算結果に与える影響が大きな場合には、配信割合xを小さくなるように変更する。環境パラメタ推定部14は、計算した配信割合xをコンテンツ配信制御部11に設定する。
情報保有割合pの計測誤差が環境パラメタCCの計算結果に与える影響の定義の仕方は様々な方式が考えられるが、一例として情報保有割合pの計測値に5%の変動値を考える。例えば、情報保有割合pが0.9の場合は0.855〜0.945とする。この値に対応する環境パラメタCCの変動範囲を考える。CCの変動値が一定値以下となっている場合は、情報保有割合pの計測誤差が環境パラメタCCの計算結果に与える影響が小さく、CCが十分な精度で推定できているとする。また、CCの変動値が一定範囲より大きくなっている場合は、情報保有割合pの計測誤差が環境パラメタCCの計算結果に与える影響が大きく、CCが十分な精度で推定できていないとする。
コンテンツ配信制御部11では、コンテンツを送信する際、条件に適した場合(通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持していない場合)の全てにおいて送信処理を行うのではなく、配信割合xに従って送信処理を行う。このとき、環境パラメタ推定部14から設定された配信割合xを用いる。
〈動作の説明〉
(送信処理)
図11は、図7に示した端末10−1における送信処理を説明するためのフローチャートである。
本形態における送信処理は、通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを保持していない場合に実行する。
端末10−1が他の端末と遭遇し、送信機会が発生すると(ステップA1)、通信IF15が周辺状況を受信し、コンテンツ配信制御部11が、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを他の端末が保持しているかを判断する。
そして、端末10−1が保持している保持対象コンテンツを他の端末が保持してない場合、コンテンツ配信制御部11は、その保持対象コンテンツをコンテンツDB16から取り出し、通信IF15を介して送信する(ステップA2)。この際、コンテンツ配信制御部11は、送信機会の全てにおいて送信処理を行うのではなく、配信割合xに従って配信処理を行う。この配信割合xは、環境パラメタ推定部14から設定された値を用いる。
送信処理においては、端末10−1が他の端末と遭遇する毎に上記ステップA1,A2の処理を繰り返し行う。
(受信処理)
図12は、図7に示した端末10−1における受信処理を説明するためのフローチャートである。
本形態における受信処理は、通信可能範囲に他の端末が存在し、その端末が、端末10−1が保持していない保持対象コンテンツを保持している場合に実行する。
端末10−1が他の端末と遭遇して受信機会が発生し(ステップB1)、端末10−1が保持していない保持対象コンテンツを通信IF15が受信すると、通信IF15がこの保持対象コンテンツを情報取得部12に伝達する。すると、情報取得部12は、通信IF15から伝達された保持対象コンテンツをコンテンツDB16に格納する。
また、情報取得部12は、他の端末の保持対象コンテンツの有無を記録した情報を取得し、この情報を配信状況計測部13に伝達する。
配信状況計測部13は、情報取得部12から伝達された情報に基づいて、情報保有割合pを計測する(ステップB2)。この情報保有割合pの計測は、例えば、式(3)を用いて行う。ここで、Nは、過去に遭遇した他の端末の数、nは、遭遇した端末のうち保持対象コンテンツを保持していた端末の数とする。配信状況計測部13は、計算した情報保有割合pを環境パラメタ推定部14に伝達する。
次に、コンテンツ配信制御部11が、保持対象コンテンツを配信した配信割合xを環境パラメタ推定部14に通知する(ステップB3)。
その後、環境パラメタ推定部14は、環境パラメタCCを計算する(ステップB4)。この環境パラメタCCは、ステップB2で計測した情報保有割合pと、ステップ処理B3で通知された配信割合xとを式(6)に代入することで得られる。
受信処理においては、端末10−1が他の端末と遭遇する毎に上記ステップB1〜B4の処理を繰り返し行う。
(精度向上処理)
図13は、図7に示した端末10−1における精度向上処理を説明するためのフローチャートである。
本形態における精度向上処理は、例えば、端末が起動すると開始される。あるいは一定時間毎や、環境パラメタCCが更新されたタイミングを、処理開始のタイミングとしても良い。
まず、環境パラメタ推定部14が配信割合xをx=1と設定し、コンテンツ配信制御部11に設定する(ステップC1)。ここでは一例として配信割合xの初期値を1としているが、0以上1以下の値であればどの値も初期値として設定可能である。
次に、上述した受信処理を実行し、環境パラメタ推定部14が環境パラメタCCの推定値の精度を調べる(ステップC2)。推定値の精度は、端末と遭遇する毎に計算する環境パラメタCCの平均値と分散値を計算し、分散値αが一定値以下に収まっていない場合に精度が悪いと判断する方法がある。また別の方法としては、情報保有割合pの計測値に適当な変動値を考え、この値に対応する環境パラメタCCの変動範囲を計算する方法も考えられる。また、CCの変動範囲が一定値α以下に収まっていない場合に精度が悪いと判断する方法もある。
環境パラメタCCの推定値の精度が悪いと判断した場合は、環境パラメタ推定部14において配信割合xを変更する。変更方法の一例として、これまでの配信割合xよりも小さな値を新たな配信割合xと設定する(ステップC3)。その後、ステップC2における処理に戻る。
一方、環境パラメタCCの推定値の精度が良いと判断した場合は、処理を終了する。
精度向上処理は、上記ステップC1〜C3の処理を繰り返し行う。なお、本形態では、配信割合xを初期値1として調整毎に小さく変更していく方法で説明した。しかし、初期の配信割合xを0.1などの小さな値に設定して調整毎に大きく変更していく方法でも構わない。また、初期の配信割合xを0.5などの真ん中の値に設定して、推定値の精度に従って大きくしたり、小さくしたりして変更する方法でも構わない。
〈変形例〉
上述した情報保有割合pの計測方法は、以下に説明する方法を採用することも可能である。
情報保有割合pを上述した方法で計測する場合、端末が多くの他端末と遭遇しなければ精度よく情報保有割合pを計算することは出来ない。
そこで、情報保有割合pを示す計測用パケットを作成し、その計測用パケット自体を保持対象コンテンツとすることも考えられる。この計測用パケットが保持対象コンテンツとなることにより、端末は特定エリア内で他端末との遭遇が1度であっても、計測用パケットを受信すれば情報保有割合pを計測出来る可能性がある。
計測用パケットの例と計測用パケットを使った情報保有割合pの計算例を以下に示す。
図14は、計測用パケットの構成を説明するための図である。
本例における計測用パケットは図14に示すように、仮想的に複数の保持対象コンテンツを示すフィールドを有しており、このフィールドそれぞれのビット列のビットを保持対象コンテンツとみなす。この計測用パケットは、3つのフィールドから構成されている。なお、図中斜線(クロス斜線も含む)ありのビットが“1”、斜線なしのビットが“0”を表す。
1つ目のフィールドは、保持対象コンテンツの総数を示すフィールドである(図14の情報1)。このフィールドのビット数だけ、計測用の保持対象コンテンツがネットワーク中に存在していることを意味する。ここではビット列で表示したが、このフィールドは数字で表示しても良い。また、扱う計測用の保持対象コンテンツが決まっていれば、計測用パケットの中にこのフィールドはなくても良い。
2つ目のフィールドは、自分の端末が保持している保持対象コンテンツを示すフィールドである(図14の情報2)。このフィールドが1ビットになっている保持対象コンテンツを保持しているとみなす。図14の情報2の例では、保持対象コンテンツ番号を左から1〜20とすると、2,3,4,6,8,9,11,13,14,15,16,18の保持対象コンテンツを保持しているとみなす。このフィールドは計測用パケットに含まれていても良いが、自端末の情報として管理できていれば、通信相手に伝達しなくても良いため、計測用パケットの中にこのフィールドはなくても良い。
3つ目のフィールドは、他端末と遭遇した際に伝達する保持対象コンテンツを示すフィールドである(図14の情報3)。このフィールドが1ビットになっている保持対象コンテンツを遭遇時に伝達するとみなす。図14の情報3の例では、保持対象コンテンツ番号を左から1〜20とすると、2,4,9,13,15,16,18の保持対象コンテンツを交換するとみなす。この情報は配信割合xが100%の場合には、情報2と一致する。配信割合xが100%よりも小さな場合には、情報2のサブセットとなる。
計測処理としては、まず、計測用パケットを作成する。
図15は、計測用パケットの一例を示す図である。
図15に示すように、情報3のフィールドは、配信確率が1/4の場合には、情報2のフィールドで“1”となっているビットに対して確率計算を行い、1/4以下であれば情報3の対応ビットに“1”を立てる。こうして作成した情報1から情報3を結合する。
このように作成された計測用パケットを端末間で交換することで、情報保有割合pを計算する。
図16は、計測用パケットを用いて情報保有割合pを計算する方法を説明するための図である。
図16に示すように、上記のようにして作成された計測用パケットを端末間で交換する。この場合、情報取得部12が、交換された他の端末の計測用パケットを保持対象コンテンツとして取得する。
そして、配信状況計測部13が、自端末についての計測用パケットと、情報取得部12にて取得された計測用パケットとを用いて情報保有割合pを計算する。
図17は、交換した計測用パケットに基づいて、計測用パケットを更新する処理と情報保有割合pを計算する方法を説明するための図である。
図17に示すように、端末1の配信状況計測部13では、端末1の情報2のフィールドと端末2の情報3のフィールドとを比較する。ここで、保持対象コンテンツ番号を左から1〜20とすると、端末1の情報2のフィールドと端末2の情報3のフィールドのどちらか一方でもビットが“1”となっている場合、新規に作成する端末1の情報2の対応するフィールドのビットを“1”とする。
そして、最終的に、全ての保持対象コンテンツの数に対して、情報2のビットが“1”になっている数の割合を情報保有割合pとする。
このようにして、計測用パケット自体を保持対象コンテンツとして扱うことで、特定エリアの情報保有割合pがこの領域に保持され続けることなる。それにより、新規に端末が特定エリアに入ってきても、計測用パケットを交換することで、情報保有割合pを端末個別に計算することなく、すぐにその領域における保持対象コンテンツの情報保有割合pを知ることができる。
なお、上記のように、計測専用のパケットを作成し、その計測用パケットを用いて情報保有割合pを計算するのではなく、通常のコンテンツ交換を行う際のパケットのヘッダの一部を用いて情報保有割合pを計算する構成としてもよい。
また、別の方法として情報保有割合pを計測した後に、環境パラメタCCを保持対象コンテンツとして特定エリアで保持しても良い。
本形態では、情報保有割合pに基づいて環境パラメタCCを計算した。この環境パラメタCCと特定エリア内の端末数N、端末の遭遇確率ν、端末の特定エリアの滞在時間1/μのいずれか2つが判明すれば、残りの1つを計算することもできる。
なお、本発明の構成要素は、上述したブロック図に示されるような機能として分離されるものに限らず、適宜、機能毎に分離した構成としてもよい。
また、本発明においては、通信環境計測装置内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを通信環境計測装置となるコンピュータにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを通信環境計測装置に読み込ませ、実行するものであっても良い。通信環境計測装置にて読取可能な記録媒体とは、IC(Integrated Circuit)カードやメモリカード、あるいは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、CD(Compact Disc)等の移設可能な記録媒体の他、通信環境計測装置に内蔵されたHDD(Hard disk drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、制御ブロックにて読み込まれ、制御ブロックの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には、限られない。
(付記1)
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する通信環境計測装置。
(付記2)
付記1に記載の通信環境計測装置において、
前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が前記保持対象コンテンツを保持しているかどうかを示す情報を取得し、
前記配信状況計算手段は、過去に遭遇した端末の数と、該遭遇した端末のうち前記保持対象コンテンツを保持している端末の数とから前記保有割合を計算する、通信環境計測装置。
(付記3)
付記1に記載の通信環境計測装置において、
前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットを取得し、
前記配信状況計算手段は、自装置が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットと、前記情報取得手段にて取得されたパケットとにて示される保持対象コンテンツの数に基づいて前記保有割合を計算する、通信環境計測装置。
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1つに記載の通信環境計測装置において、
前記コンテンツ配信制御手段は、前記環境パラメタ推定手段にて設定された配信割合に基づいて前記保持対象コンテンツを送信する、通信環境計測装置。
(付記5)
付記4に記載の通信環境計測装置において、
前記環境パラメタ推定手段は、前記設定した配信割合と前記保有割合とに基づいて前記環境パラメタを計算する、通信環境計測装置。
(付記6)
付記5に記載の通信環境計測装置において、
前記環境パラメタ推定手段は、前記環境パラメタの値に応じて前記配信割合を変更する、通信環境計測装置。
(付記7)
付記1乃至6のいずれか1つに記載の通信環境計測装置において、
前記環境パラメタ推定手段にて計算された環境パラメタを表示する表示手段を有する、通信環境計測装置。
(付記8)
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御処理と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得処理と、
前記情報取得処理にて取得した情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算処理と、
前記配信状況計算処理にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定処理とを有する通信環境計測方法。
(付記9)
付記8に記載の通信環境計測方法において、
前記情報取得処理は、前記受信機会にて遭遇した端末が前記保持対象コンテンツを保持しているかどうかを示す情報を取得し、
前記配信状況計算処理は、過去に遭遇した端末の数と、該遭遇した端末のうち前記保持対象コンテンツを保持している端末の数とから前記保有割合を計算する、通信環境計測方法。
(付記10)
付記8に記載の通信環境計測方法において、
前記情報取得処理は、前記受信機会にて遭遇した端末が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットを取得し、
前記配信状況計算処理は、自装置が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットと、前記情報取得手段にて取得されたパケットとにて示される保持対象コンテンツの数に基づいて前記保有割合を計算する、通信環境計測方法。
(付記11)
付記8乃至10のいずれか1つに記載の通信環境計測方法において、
前記コンテンツ配信制御処理は、前記環境パラメタ推定処理にて設定した配信割合に基づいて前記保持対象コンテンツを送信する、通信環境計測方法。
(付記12)
付記11に記載の通信環境計測方法において、
前記環境パラメタ推定処理は、前記設定した配信割合と前記保有割合とに基づいて前記環境パラメタを計算する、通信環境計測方法。
(付記13)
付記12に記載の通信環境計測方法において、
前記環境パラメタ推定処理は、前記環境パラメタの値に応じて前記配信割合を変更する、通信環境計測方法。
(付記14)
付記8乃至13のいずれか1つに記載の通信環境計測方法において、
前記環境パラメタ推定処理にて計算された環境パラメタを表示する表示処理を有する、通信環境計測方法。
(付記15)
通信環境計測装置とサーバとを有し、
前記通信環境装置は、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する通信環境計測システム。
(付記16)
付記15に記載の通信環境計測システムにおいて、
前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が前記保持対象コンテンツを保持しているかどうかを示す情報を取得し、
前記配信状況計算手段は、過去に遭遇した端末の数と、該遭遇した端末のうち前記保持対象コンテンツを保持している端末の数とから前記保有割合を計算する、通信環境計測システム。
(付記17)
付記15に記載の通信環境計測システムにおいて、
前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットを取得し、
前記配信状況計算手段は、自装置が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットと、前記情報取得手段にて取得されたパケットとにて示される保持対象コンテンツの数に基づいて前記保有割合を計算する、通信環境計測システム。
(付記18)
付記15乃至17のいずれか1つに記載の通信環境計測システムにおいて、
前記コンテンツ配信制御手段は、前記環境パラメタ推定手段にて設定された配信割合に基づいて前記保持対象コンテンツを送信する、通信環境計測システム。
(付記19)
付記18に記載の通信環境計測システムにおいて、
前記環境パラメタ推定手段は、前記設定した配信割合と前記保有割合とに基づいて前記環境パラメタを計算する、通信環境計測システム。
(付記20)
付記19に記載の通信環境計測システムにおいて、
前記環境パラメタ推定手段は、前記環境パラメタの値に応じて前記配信割合を変更する、通信環境計測システム。
(付記21)
付記15乃至20のいずれか1つに記載の通信環境計測システムにおいて、
前記環境パラメタ推定手段にて計算された環境パラメタを表示する表示手段を有する、通信環境計測システム。
(付記22)
コンピュータに、
送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手順と、
受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手順と、
前記情報取得手順にて取得した情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手順と、
前記配信状況計算手順にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手順とを実行させるためのプログラム。
(付記23)
付記22に記載のプログラムにおいて、
前記情報取得手順は、前記受信機会にて遭遇した端末が前記保持対象コンテンツを保持しているかどうかを示す情報を取得し、
前記配信状況計算手順は、過去に遭遇した端末の数と、該遭遇した端末のうち前記保持対象コンテンツを保持している端末の数とから前記保有割合を計算する、プログラム。
(付記24)
付記22に記載のプログラムにおいて、
前記情報取得手順は、前記受信機会にて遭遇した端末が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットを取得し、
前記配信状況計算手順は、自装置が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットと、前記情報取得手段にて取得されたパケットとにて示される保持対象コンテンツの数に基づいて前記保有割合を計算する、プログラム。
(付記25)
付記22乃至24のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記コンテンツ配信制御手順は、前記環境パラメタ推定手順にて設定した配信割合に基づいて前記保持対象コンテンツを送信する、プログラム。
(付記26)
付記25に記載のプログラムにおいて、
前記環境パラメタ推定手順は、前記設定した配信割合と前記保有割合とに基づいて前記環境パラメタを計算する、プログラム。
(付記27)
付記26に記載のプログラムにおいて、
前記環境パラメタ推定手順は、前記環境パラメタの値に応じて前記配信割合を変更する、プログラム。
(付記28)
付記22乃至27のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記環境パラメタ推定手順にて計算した環境パラメタを表示する表示手順をさらに実行させるためのプログラム。
10−1〜10−m 端末
11 コンテンツ配信制御部
12 情報取得部
13 配信状況計測部
14 環境パラメタ推定部
15 通信IF
16 コンテンツDB
17 表示部
20 送信処理
30 受信処理
40 精度向上処理
50 サーバ
100,200 エリア

Claims (10)

  1. 送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
    受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
    前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する通信環境計測装置。
  2. 請求項1に記載の通信環境計測装置において、
    前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が前記保持対象コンテンツを保持しているかどうかを示す情報を取得し、
    前記配信状況計算手段は、過去に遭遇した端末の数と、該遭遇した端末のうち前記保持対象コンテンツを保持している端末の数とから前記保有割合を計算する、通信環境計測装置。
  3. 請求項1に記載の通信環境計測装置において、
    前記情報取得手段は、前記受信機会にて遭遇した端末が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットを取得し、
    前記配信状況計算手段は、自装置が保持している保持対象コンテンツを仮想的に示すフィールドを有するパケットと、前記情報取得手段にて取得されたパケットとにて示される保持対象コンテンツの数に基づいて前記保有割合を計算する、通信環境計測装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信環境計測装置において、
    前記コンテンツ配信制御手段は、前記環境パラメタ推定手段にて設定された配信割合に基づいて前記保持対象コンテンツを送信する、通信環境計測装置。
  5. 請求項4に記載の通信環境計測装置において、
    前記環境パラメタ推定手段は、前記設定した配信割合と前記保有割合とに基づいて前記環境パラメタを計算する、通信環境計測装置。
  6. 請求項5に記載の通信環境計測装置において、
    前記環境パラメタ推定手段は、前記環境パラメタの値に応じて前記配信割合を変更する、通信環境計測装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信環境計測装置において、
    前記環境パラメタ推定手段にて計算された環境パラメタを表示する表示手段を有する、通信環境計測装置。
  8. 送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御処理と、
    受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得処理と、
    前記情報取得処理にて取得した情報に基づいて、通信エリア内における前記保持対象コンテンツの保有割合を計算する配信状況計算処理と、
    前記配信状況計算処理にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定処理とを有する通信環境計測方法。
  9. 通信環境計測装置とサーバとを有し、
    前記通信環境装置は、
    送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手段と、
    受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段にて取得された情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手段と、
    前記配信状況計算手段にて計算された保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手段とを有する通信環境計測システム。
  10. コンピュータに、
    送信機会が発生したときに、保持している保持対象コンテンツを送信するコンテンツ配信制御手順と、
    受信機会が発生したときに、前記保持対象コンテンツに関する情報を取得する情報取得手順と、
    前記情報取得手順にて取得した情報に基づいて、通信エリア内に存在する端末が前記保持対象コンテンツを保持する保有割合を計算する配信状況計算手順と、
    前記配信状況計算手順にて計算した保有割合に基づいて、前記保持対象コンテンツを前記通信エリア内に留めておくことができるかどうかの指標となる環境パラメタを計算する環境パラメタ推定手順とを実行させるためのプログラム。
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