JP2015077211A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】記憶手段からの情報の読み出しを好適に行うことが可能な遊技機を提供する。【解決手段】音声発光制御基板101には音光用SOC102及び音光用ROM103が設けられている。音光用SOC102には、主制御装置から受信したコマンドに従って演出の実行内容を決定するとともにその決定した演出内容に従って表示発光部53の発光制御を行う制御コア111と、当該制御コア111が決定した演出内容に従ってスピーカ部54の音出力制御を行う音出力コア112と、制御コア111のDMA123から送信されたアドレスデータ及び音出力コア112のデータ転送部134から送信されたアドレスデータに従って音光用ROM103からのデータの読み出しを実行するメモリコントローラ114とが内蔵されている。この場合に、音出力コア112の方が制御コア111よりも優先してデータの読み出しに際して優先される。【選択図】 図8

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機は、CPUなどの汎用制御素子及びROMなどの読み出し専用の記憶素子を備えており、読み出し専用の記憶素子から読み出したプログラムに従って汎用制御素子にて処理が実行されることに基づき一連の遊技が制御される(例えば、特許文献1参照)。なお、汎用制御素子や読み出し専用の記憶素子などが1チップ化されたものも知られている。
また、音出力制御や表示制御を行うための制御素子として専用制御素子を用いる構成も知られている。この場合、読み出し専用の記憶素子から読み出したデータに従って専用制御素子にて処理が実行されることに基づき制御対象装置の動作が制御される。
特開2009−261415号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては、記憶手段からの情報の読み出しを好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、記憶手段からの情報の読み出しを好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、情報を予め記憶する記憶手段と、
読み出し指示情報を受信した場合にそれに対応した情報を前記記憶手段から読み出す管理手段と、
を備え、
当該管理手段は、複数の読み出し指示情報を受信している場合、それら読み出し指示情報の受信順序とは異なる予め定められた優先度に従って、情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報を決定する決定手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、記憶手段からの情報の読み出しを好適に行うことが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 演出の実行制御を行うための電気的構成を示すブロック図である。 レジスタのデータ構成を説明するための説明図である。 シーケンスデータの一例を説明するための説明図である。 音光用ROMのデータ構成を説明するための説明図である。 制御コアのCPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおいて電源投入ウェイト処理が実行される期間と、制御コアにおいて電源立ち上げ時のデータの読み出しが行われる期間との関係について説明するためのタイムチャートである。 RAMのデータ構成を説明するための説明図である。 制御コアのCPUにて実行される正常判定用処理を示すフローチャートである。 正常判定が実行される様子を示すタイムチャートである。 制御コアのCPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 DMAにおける動作を示すフローチャートである。 DMAからのアドレスデータの送信に対して音光用ROMからデータが読み出される様子を示すタイムチャートである。 データ転送部における動作を示すフローチャートである。 メモリコントローラにおける動作を示すフローチャートである。 DMAから読み出し指示が行われる期間と、データ転送部から読み出し指示が行われる期間とが重複した場合におけるデータの読み出し態様を説明するためのタイムチャートである。 HWD及びSCMのそれぞれにおいて最大チャンネル分の音データの読み出しが行われる場合における単位読み出し期間を説明するための説明図である。 第2の実施形態における制御コアのCPUにて実行される正常判定用処理を示すフローチャートである。 (a)DMAにおける動作を示すフローチャートであり、(b)データ転送部における動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態における演出の実行制御を行うための電気的構成を示すブロック図である。 直付ROMのデータ構成を説明するための説明図である。 制御コアのCPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 (a)制御コアのCPUにて実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートであり、(b)制御コアのCPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 制御コアのCPUにて実行される正常判定用処理を示すフローチャートである。 DMAにおける動作を示すフローチャートである。 各種データの読み出し態様を説明するためのタイムチャートである。 正常判定用処理の実行周期と各種処理の実行期間との関係を説明するための説明図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿55aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は操作ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34、スルーゲート35、可変表示ユニット36、特図ユニット37及び普図ユニット38等がそれぞれ設けられている。
スルーゲート35への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33及び第2作動口34への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口33への入球が発生した場合又は第2作動口34への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
なお、上記賞球個数は任意であり、例えば、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が少ない構成としてもよく、第2作動口34の方が第1作動口33よりも賞球個数が多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
第1作動口33及び第2作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。第1作動口33及び第2作動口34は共に上向きに開放されている。また、第1作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。第2作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物34aが設けられている。普電役物34aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口34に入賞できず、普電役物34aが開放状態となることで第2作動口34への入賞が可能となる。
第2作動口34よりも遊技球の流下方向の上流側に、スルーゲート35が設けられている。スルーゲート35は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート35に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート35に入賞した遊技球が第2作動口34へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート35への入賞に基づき第2作動口34の普電役物34aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート35への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である右下の隅部に設けられた普図ユニット38の普図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が電役開放当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて普図表示部38aの変動表示が終了された場合に普電開放状態へ移行する。普電開放状態では、普電役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部38aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部38aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット38において、普図表示部38aに隣接した位置には、普図保留表示部38bが設けられている。遊技球がスルーゲート35に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部38bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図ユニット37及び可変表示ユニット36の図柄表示装置41における表示演出を通じて明示される。
特図ユニット37について詳細には、特図ユニット37には特図表示部37aが設けられている。特図表示部37aの表示領域は図柄表示装置41の表示面41aよりも狭い。特図表示部37aでは、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞をトリガとして当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。なお、特図表示部37aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部37aにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット37において、特図表示部37aに隣接した位置には、特図保留表示部37bが設けられている。遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部37bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41について詳細には、図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づき特図表示部37aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。例えば、図柄表示装置41の表示面41aには、複数の表示領域として上段・中段・下段の3つの図柄列が設定され、各図柄列において「1」〜「9」の数字が付された主図柄が昇順又は降順で配列された状態でスクロール表示される。このスクロール表示においては、最初に全図柄列におけるスクロール表示が開始され、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順にスクロール表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。そして、例えば、遊技結果が大当たり結果となる遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aにおいて予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
なお、図柄表示装置41では、第1作動口33又は第2作動口34への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出などが行われる。また、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて表示が開始され、所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1作動口33への入賞又は第2作動口34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。特電入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる図示しない大入賞口を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉32aを備えている。開閉扉32aは、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、開閉扉32aは、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、当たり結果となった場合に移行することとなるモードである。なお、閉鎖状態では入賞が不可ではないが開放状態よりも入賞が発生しづらい状態となる構成としてもよい。
図2に示すように、上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部51が形成されている。窓部51は、略楕円形状をなし、窓パネル52が嵌め込まれている。窓パネル52は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル52を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部51の上方には表示発光部53が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部54が設けられている。また、窓部51の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部55と下側膨出部56とが上下に並設されている。上側膨出部55内側には上方に開口した上皿55aが設けられており、下側膨出部56内側には同じく上方に開口した下皿56aが設けられている。上皿55aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿56aは、上皿55a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置60が搭載されている。主制御装置60は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。なお、基板ボックスに、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置60を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿55a又は下皿56aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置77が接続されている。停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ66a〜66eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ66a〜66eには、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU62において各入球部への入賞判定が行われる。また、MPU62では第1作動口33への入賞に基づいて各種抽選が実行されるとともに第2作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置77及び音声発光制御装置80が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置80には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。なお、MPU62は、音声発光制御装置80に対してパラレル通信でコマンドを送信する。
また、MPU62の出力側には、特電入賞装置32の開閉扉32aを開閉動作させる特電用の駆動部32b、第2作動口34の普電役物34aを開閉動作させる普電用の駆動部34b、特図ユニット37及び普図ユニット38が接続されている。ちなみに、特図ユニット37には、特図表示部37a及び特図保留表示部37bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット38には、普図表示部38a及び普図保留表示部38bが設けられているが、これらの全てがMPU62の出力側に接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部及び各種表示部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては特電入賞装置32が開閉されるように、MPU62において特電用の駆動部32bの駆動制御が実行される。また、普電役物34aの開放状態当選となった場合には、普電役物34aが開閉されるように、MPU62において普電用の駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62において特図表示部37aの表示制御が実行される。また、普電役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において普図表示部38aの表示制御が実行される。また、第1作動口33若しくは第2作動口34への入賞が発生した場合、又は特図表示部37aにおいて変動表示が開始される場合に、MPU62において特図保留表示部37bの表示制御が実行され、スルーゲート35への入賞が発生した場合、又は普図表示部38aにおいて変動表示が開始される場合に、MPU62において普図保留表示部38bの表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源・発射制御装置78とを中継し、また電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源・発射制御装置78にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源・発射制御装置78は遊技球発射機構27の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構27は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置80は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示発光部53及びスピーカ部54を駆動制御するとともに、表示制御装置90を制御するものである。表示制御装置90は、音声発光制御装置80から受信したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図5を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部37aの表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、普図表示部38aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図5に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、特図表示部37a及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第2作動口34の普電役物34aを普電開放状態とするか否かの抽選に使用する普電役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、RAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留格納エリア64aに格納される。
保留格納エリア64aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、第1作動口33又は第2作動口34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組合せが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、第1作動口33又は第2作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、第1作動口33又は第2作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、特図表示部37aの変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電役物開放カウンタC4について説明する。普電役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の普電保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電役物開放カウンタC4の値によって普電役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、普電役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2作動口34の普電役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが設定されている。
高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、普電役物開放カウンタC4を用いた普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普電開放状態当選となった際に普電役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて普電開放状態当選となり普電役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、普図表示部38aにおける1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動口34よりも第1作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動口33よりも第2作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、第2作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに普電開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば普電開放抽選における普電開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき普図表示部38aにて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の普電開放抽選が行われてから次の普電開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組合せの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングでRAM64の保留格納エリア64aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1作動口33又は第2作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア64aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の第2作動口34の普電役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける特電入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ここで、ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が特電入賞装置32に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
また、本パチンコ機10では、特電入賞装置32の1回の開放態様が、特電入賞装置32が開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06secに設定された短時間態様と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32に対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で1回の開放が行われた場合には、特電入賞装置32への入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による特電入賞装置32の開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける特電入賞装置32の開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における特電入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63に振分テーブルとして記憶されている。そして、かかる振分先として、低確大当たり結果と、低入賞高確大当たり結果と、最有利大当たり結果とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15〜29」が最有利大当たり結果に対応している。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄の変動表示を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示面41aにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組合せが停止表示されない大当たり結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63に記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置80において行われる。この場合、音声発光制御装置80は、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部37aにおける表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主制御装置60の処理構成について>
次に、主制御装置60のMPU62にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU62の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図6のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
ステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてからウェイト用の所定時間(具体的には1sec)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。かかる電源投入ウェイト処理の実行期間において図柄表示装置41の動作開始及び初期設定が完了することとなる。続くステップS102ではRAM64のアクセスを許可するとともに、ステップS103にてMPU62の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源・発射制御装置78に設けられたRAM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、RAM64の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、RAM64をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といったRAM64の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置80に送信する。
その後、ステップS110〜ステップS113の残余処理に進む。つまり、MPU62はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110〜ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まずステップS110にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS111では、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS112にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理では、RAM64の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、ステップS113にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図7のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は定期的(例えば4msec周期)に実行される。
まずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、停電監視基板65から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電役物開放カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS203ではステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS204にてステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する。
続くステップS205では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、RAM64に設けられた遊技停止用フラグに「1」をセットする。
続くステップS206では、上記遊技停止用フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定する。ステップS206にて否定判定をした場合に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32b,34bに行うための処理を実行する。例えば、特電入賞装置32を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2作動口34の普電役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には普電用の駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ66a〜66eから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1作動口33、第2作動口34及びスルーゲート35への入賞の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、RAM64に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射操作装置28への発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS212では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ66a〜66eの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS213では、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。当該特図特電制御処理では、保留格納エリア64aに記憶されている保留情報の数が上限数未満である状況で第1作動口33又は第2作動口34への入賞が発生した場合に、その時点における大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として、保留格納エリア64aに時系列的に格納していく処理を実行する。また、特図特電制御処理では、遊技回中及び開閉実行モード中ではなく且つ保留情報が記憶されていることを条件に、その保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する当否判定処理、及び大当たり当選に対応している場合にはその保留情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを判定する振分判定処理を実行する。また、特図特電制御処理では、当否判定処理及び振分判定処理だけでなく、その保留情報が大当たり当選に対応していない場合には、その保留情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定するリーチ判定処理を実行するとともに、その時点における変動種別カウンタCSの数値情報を利用して遊技回の継続時間を選択する処理を実行する。そして、それら各処理の結果に応じた継続時間の情報を含む変動用コマンドと、遊技結果の情報を含む種別コマンドとを、音声発光制御装置80に送信するとともに、特図表示部37aにおける絵柄の変動表示を開始させる。これにより、1遊技回が開始された状態となり、特図表示部37a及び図柄表示装置41にて遊技回用の演出が開始される。
また、特図特電制御処理では、1遊技回の実行中にはその遊技回の終了タイミングであるか否かを判定し、終了タイミングである場合には遊技結果に対応した表示を行った状態で、その遊技回を終了させる処理を実行する。この場合、遊技回を終了させるべきことを示す最終停止コマンドを音声発光制御装置80に送信する。また、特図特電制御処理では、遊技回の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果である場合には、当該開閉実行モードを開始させるための処理を実行する。この開始に際しては、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音声発光制御装置80に送信する。また、特図特電制御処理では、各ラウンド遊技を開始させるための処理及び各ラウンド遊技を終了させるための処理を実行する。これら各処理に際して、ラウンド遊技が開始されることを示す開放コマンドを音声発光制御装置80に送信するとともに、ラウンド遊技が終了されることを示す閉鎖コマンドを音声発光制御装置80に送信する。また、特図特電制御処理では、開閉実行モードを終了させる場合にそのことを示すエンディングコマンドを音声発光制御装置80に送信するとともに、開閉実行モード後の当否抽選モードやサポートモードを設定するための処理を実行する。
タイマ割込み処理においてステップS213の特図特電制御処理を実行した後は、ステップS214にて普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、第2作動口34の普電役物34aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aに係る保留情報の増減個数を特図保留表示部37bに反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aに係る保留情報の増減個数を普図保留表示部38bに反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS215では、直前のステップS213及びステップS214の処理結果に基づいて、特図表示部37aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部38aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS216では、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS217では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。続くステップS218では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
<演出の実行制御に係る電気的構成>
次に、演出の実行制御を行うための電気的構成について、図8のブロック図を参照しながら説明する。
主制御装置60からの指示に基づき演出の実行を制御するための制御装置として、音声発光制御装置80を備えている。音声発光制御装置80は、図8に示すように、音光用SOC102、音光用ROM103及び増幅回路104が搭載された音声発光制御基板101を備えている。音光用SOC102は制御コア111、音出力コア112、音データ処理部113及びメモリコントローラ114を備えており、これら各素子が1チップ化されることで音光用SOC102が構成されている。
制御コア111は、主制御装置60から受信したコマンドに基づき演出の具体的な内容を決定するとともにその決定した内容に従って表示発光部53の発光制御を実行する。また、制御コア111は、その決定した演出の内容に応じたデータ設定を音出力コア112に設けられたレジスタ131に対して行うとともに、その決定した演出の内容に応じたコマンドを表示制御装置90に送信する。これにより、音出力コア112は制御コア111から指示された内容に従った態様で音出力制御を実行するとともに、表示制御装置90は制御コア111から指示された内容に従った態様で表示制御を実行する。ちなみに、制御コア111による音出力コア112のレジスタ131に対するデータ設定は、音光用SOC102において制御コア111と音出力コア112とを電気的に接続するデータバスSLを通じて行われる。なお、当該データバスSLを通じて制御コア111と音出力コア112とは双方向通信可能となっており、制御コア111から音出力コア112に対しては上記のとおりデータ設定が行われ、音出力コア112から制御コア111に対しては音出力を行っている状態であることを示す信号が送信される。
制御コア111には、制御部及び演算部を含む中央演算処理装置であるCPU121の他に、音光用ROM103に予め記憶されたプログラム用データ及び制御用データの読み出しに際して利用されるとともにプログラムの実行に際して必要なデータを一時記憶するためのRAM122が内蔵されている。RAM122は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に音光用ROM103よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。RAM122のデータ容量は、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、4メガバイト程度のデータ容量を有している。かかるデータ容量は、音光用ROM103のデータ容量よりも小さいものとなっている。但し、RAM122のデータ容量はこれに限定されることはなく、制御コア111において好適に制御を実行することが可能であれば任意である。
また、制御コア111には、CPU121からの指示に基づき、音光用ROM103からのデータ読み出し指示をメモリコントローラ114に対して行うDMA123も内蔵されている。DMA123は、データ読み出し指示に対応したデータがCPU121によりDMA123の内部レジスタに書き込まれた場合、その読み出し指示に対応したデータの全てがRAM122に読み出されるまで、メモリコントローラ114に対してデータ読み出し指示用のアドレスデータを送信する。このアドレスデータの送信は、DMA123に内蔵されたクロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して行われる(例えば4MHz)。
音出力コア112は、制御コア111において決定された演出の内容に従ってスピーカ部54の音出力制御を実行する。音出力コア112には、レジスタ131、HWD132、SCM133及びデータ転送部134が内蔵されている。
レジスタ131は、音出力コア112にて利用される各種データを一時的に記憶するための記憶手段としての機能を有しており、記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリを読み書き両用として利用するように構成されている。また、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に、音光用ROM103よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。レジスタ131は、複数のデータを同時に記憶保持可能なように、多数バイトのデータ容量を有しており、キロバイト又はメガバイトの単位のデータ容量を有している。具体的には、2メガバイト程度のデータ容量を有している。かかるデータ容量は、音光用ROM103のデータ容量よりも小さいものとなっているとともに制御コア111のRAM122のデータ容量よりも小さいものとなっている。但し、レジスタ131のデータ容量はこれに限定されることはなく、音出力コア112において好適に制御を実行することが可能であれば任意である。
HWD132及びSCM133は、制御コア111から送信されレジスタ131に記憶されているシーケンスデータ及びパラメータデータに従って音光用ROM103から読み出された音データを利用してデジタル楽音データを作成する機能を有する。シーケンスデータには、一連の音の出力開始タイミングや出力順序を示す時間データが含まれており、パラメータデータには、所定のタイミングにおける音の音高、音量及び音色などを定めるデータが含まれている。これらシーケンスデータ及びパラメータデータは相互に対応する1組のデータとして設定されており、これら1組のシーケンスデータ及びパラメータデータを利用することで一連の音出力を可能とする。また、1組のシーケンスデータ及びパラメータデータによって定められる音出力の期間は、シーケンスデータ及びパラメータデータの種類に関係なく特定時間で一定となっており、例えば1回の遊技回分や1回の開閉実行モード分よりも短い2.1secとなっている。但し、これに限定されることはなく、2.1secよりも短くてもよく長くてもよい。また、一連のメロディ分である構成としてもよく、この場合、シーケンスデータ及びパラメータデータによって定められる音出力の期間は、それらデータの種類に応じて変動することとなる。
HWD132は、事前にサンプリングされた録音データを再生するためにデジタル楽音データを作成するものであり、音光用ROM103に予め記憶されたHWD用の録音データを用いて正弦波データを作成することで、録音データの再生を可能とする。なお、当該録音データとしてはMP3などの圧縮データであってもよく非圧縮データであってもよい。SCM133は、所定の時間分の録音データからデジタル楽音データを作成するのではなく、音光用ROM103に予め記憶された矩形波データを時系列で組み合わせることでデジタル楽音データを作成し、これにより電子音(いわゆるピコピコ音)の再生を可能とする。
ここで、HWD132及びSCM133においてデジタル楽音データを作成するために利用されるレジスタ131の構成について図9の説明図を参照しながら説明する。レジスタ131には、シーケンス用エリア141と、パラメータ用エリア142と、HWD用エリア143と、SCM用エリア144とが設けられている。シーケンス用エリア141には既に説明したシーケンスデータが書き込まれ、パラメータ用エリア142には既に説明したパラメータデータが書き込まれる。
HWD132は、シーケンス用エリア141に書き込まれたシーケンスデータ及びパラメータ用エリア142に書き込まれたパラメータデータを参照することで、音光用ROM103に記憶された録音データをHWD用エリア143に読み出し、その録音データからデジタル楽音データを作成することで録音された音の出力を可能とする。HWD用エリア143には、第1CH用エリア143a〜第16CH用エリア143pが設けられており、それぞれのCH用エリア143a〜143pにおいて異なる録音データに基づくデジタル楽音データの作成が可能である。これにより、複数の異なる録音データに対応した音を同時に出力可能となっている。
SCM133はシーケンス用エリア141に書き込まれたシーケンスデータ及びパラメータ用エリア142に書き込まれたパラメータデータを参照することで、音光用ROM103に記憶された矩形波データをSCM用エリア144に読み出し、その矩形波データからデジタル楽音データを作成することで電子音の出力を可能とする。SCM用エリア144には、第1CH用エリア144a〜第16CH用エリア144pが設けられており、それぞれのCH用エリア144a〜144pにおいて異なるデジタル楽音データの作成が可能である。これにより、複数の異なる電子音を同時に出力可能となっている。
HWD用エリア143の第1CH用エリア143a〜第16CH用エリア143p及びSCM用エリア144の第1CH用エリア144a〜第16CH用エリア144pはそれぞれ、作成済みのデジタル楽音データを2個記憶可能なエリアを備えており、一方の記憶可能なエリアに作成されたデジタル楽音データを利用して音出力制御を行っている最中において、当該音出力制御の実行期間に対して次の実行期間に対応したデジタル楽音データが他方の記憶可能なエリアに作成される。これにより、音の出力を行いながら、次の音出力制御の実行期間において必要なデジタル楽音データの作成を並行して行うことが可能となり、音の出力を連続的に行うことが可能となる。
図8の説明に戻り、音光用SOC102の音データ処理部113は、デジタル/アナログコンバータとしての機能を有しており、レジスタ131のHWD用エリア143に作成されたデジタル楽音データ及びSCM用エリア144に作成されたデジタル楽音データをアナログ音信号に変換し、音声発光制御基板101に形成された増幅回路104に出力する。増幅回路104は、そのアナログ音信号の出力レベルをボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅し、その増幅した結果の音信号をスピーカ部54に出力する。これにより、スピーカ部54から所定の音が出力される。また、音データ処理部113は、HWD用エリア143における複数のCH用エリア143a〜143pに同時にデジタル楽音データが作成されている場合にはそれらデジタル楽音データの合成を行うとともに、SCM用エリア144における複数のCH用エリア144a〜144pに同時にデジタル楽音データが作成されている場合にはそれらデジタル楽音データの合成を行う。また、HWD用エリア143及びSCM用エリア144のそれぞれにデジタル楽音データが作成されている場合には、それらデジタル楽音データの合成を行う。このように合成が行われた場合、その合成後のデジタル合成楽音データがアナログ音信号に変換され、既に説明したとおり増幅回路104にて増幅された後にスピーカ部54に出力される。これにより、複数の異なる音をスピーカ部54から同時に出力することが可能となる。
上記のとおり音の出力に際しては録音データ及び矩形波データのいずれかである音データが音光用ROM103からレジスタ131に読み出されることとなるが、かかる音データの読み出しはレジスタ131のシーケンス用エリア141に記憶されたシーケンスデータに基づき音出力コア112のデータ転送部134により行われる。
シーケンスデータの一例を示す図10の説明図を利用して具体的に説明すると、当該シーケンスデータSDには、音出力コア112の処理タイミングに対応させて設定されたポインタデータが定められているとともに、各ポインタデータに対応させて音出力の内容データ及びデータ転送の内容データが定められている。音出力コア112の処理タイミングは、当該音出力コア112に内蔵された図示しないクロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して発生する。この場合、当該クロック信号の周期はDMA123のクロック信号の周期よりも短くなっており、具体的には10MHzとなっている。音出力コア112の処理タイミングとなった場合、HWD132、SCM133及びデータ転送部134のそれぞれがシーケンスデータ及びパラメータデータに対応した動作を行う。
シーケンスデータSDにおける音出力の内容データは、HWD132及びSCM133においてチャンネル毎にデジタル楽音データを作成するために利用される。この場合、音出力の内容データはポインタデータに対応させて設定されており、各ポインタデータに対応させて設定された音出力の内容データに基づくデジタル楽音データの作成は、レジスタ131に事前に転送された音データを利用して行われる。
シーケンスデータSDにおけるデータ転送の内容データは、データ転送部134において音光用ROM103からのデータ読み出しタイミングを特定するために利用されるとともに、読み出すべきデータが記憶されている音光用ROM103のエリアのアドレスデータを特定するために利用される。データ転送の内容データには、一のチャンネルに対応した音データの読み出しタイミングと次のチャンネルに対応した音データの読み出しタイミングとの間に予め定められた複数個のポインタデータが存在するようにデータ読み出し指示のデータが設定されている。一のデータ読み出し指示のデータには、所定時間分の音の出力を可能とするデータ量の音データを読み出すためのデータが設定されており、当該音データはHWD132及びSCM133のいずれかについての1個のチャンネルに対応している。したがって、複数のデジタル楽音データを合成して音の出力が行われる場合には、それらデジタル楽音データの数分のデータ読み出し指示が行われる。また、一のデータ読み出し指示に基づき読み出される音データは、対応するチャンネルにおいて上記所定時間として700μsecに亘る音出力を可能とするデータに対応している。この場合に、HWD132及びSCM133はそれぞれ16チャンネルを有しており、これら各16チャンネルの全てについて700μsec分の音データを読み出すために必要な時間は、700μsecよりも短い。これにより、所定時間分の音の出力を行いながら、当該所定時間に対して連続する次の所定時間分の音の出力を可能とするためのデジタル楽音データを作成することが可能となる。
制御コア111のDMA123及び音出力コア112のデータ転送部134のそれぞれにて、共通の音光用ROM103からデータの読み出しが行われる。音光用ROM103は、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。具体的には、音光用ROM103としてNOR型フラッシュメモリが用いられているが、NAND型フラッシュメモリを用いてもよい。音光用ROM103は、各種の制御プログラム及びそのプログラムに応じた処理の実行に際して利用される固定値データを記憶している。
音光用ROM103のデータ構成について図11を参照しながら詳細に説明する。音光用ROM103には、制御コア111のCPU121にて演出制御用の処理を実行するためのプログラム用データ(1)、プログラム用データ(2)、・・・、プログラム用データ(L)が予め記憶されている。これらプログラム用データを利用することにより、CPU121において後述するメイン処理やタイマ割込み処理などが実行される。また、音光用ROM103には、処理用データ(1)、処理用データ(2)、・・・、処理用データ(M)が予め記憶されている。これら処理用データには、各演出を実行するために利用されるデータテーブルや、音出力コア112に提供するためのシーケンスデータ及びパラメータデータが含まれる。また、音光用ROM103には、コマンドデータ(1)、コマンドデータ(2)、・・・、コマンドデータ(N)が予め記憶されている。これらコマンドデータは、制御コア111のCPU121において表示制御装置90に演出内容を指示するために利用される。
音光用ROM103には、上記のように制御コア111のCPU121にて処理を実行するために利用されるデータ以外にも、発光データ(1)、発光データ(2)、・・・、発光データ(P)が記憶されているとともに、音データ(1)、音データ(2)、・・・、音データ(Q)が記憶されている。各発光データには、所定の演出の期間において、表示発光部53のうち点灯対象となる発光部の種類、点灯期間、及び点灯順序の情報が設定されており、これらの発光パターンの内容が各発光データの種類に応じて異なっている。音光用ROM103に記憶されている各発光データは、対象となる発光制御の期間が相違しているとともに、発光パターンの内容が異なっている。また、各音データは、正弦波からなる録音データを含むとともに、電子音を出力するために利用される矩形波データを含む。
図8に示すように、音光用ROM103は、アドレスバスSL1及びデータバスSL2を介して音光用SOC102のメモリコントローラ114と電気的に接続されている。メモリコントローラ114は、アドレスバスSL3及びデータバスSL4を介して制御コア111と電気的に接続されているとともに、アドレスバスSL5及びデータバスSL6を介して音出力コア112と電気的に接続されている。
メモリコントローラ114には、制御コア111のDMA123からアドレスバスSL3を介して読み出し指示対象のアドレスデータが送信される。メモリコントローラ114は、DMA123から受信したアドレスデータを格納するために制御側アドレスバッファ114aを備えており、未処理のアドレスデータが格納されていない状況でDMA123から新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータが制御側アドレスバッファ114aに格納される。この際、アドレスデータが正常に受け付けられたことを示す正常受付信号がデータバスSL4を介して、メモリコントローラ114からDMA123に送信され、これによりDMA123においてアドレスデータが正常に受け付けられたことが特定される。一方、未処理のアドレスデータが制御側アドレスバッファ114aに格納されている状況でDMA123から新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータは制御側アドレスバッファ114aに格納されない。この場合、正常受付信号がDMA123に送信されないため、DMA123においては同一のアドレスデータを再度送信する必要があることが特定される。
DMA123から送信されたアドレスデータに対応する場合、メモリコントローラ114はアドレスバスSL1を介してのアドレスデータを音光用ROM103に送信し、データバスSL2を介してそのアドレスデータに対応したデータを音光用ROM103から受信する。そして、データバスSL4を介してその受信したデータを制御コア111のRAM122又はCPU121の内部レジスタに送信する。
メモリコントローラ114には、音出力コア112のデータ転送部134からアドレスバスSL5を介して読み出し指示対象のアドレスデータが送信される。メモリコントローラ114は、データ転送部134から受信したアドレスデータを格納するために音出力側アドレスバッファ114bを備えており、未処理のアドレスデータが格納されていない状況でデータ転送部134から新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータが音出力側アドレスバッファ114bに格納される。この際、アドレスデータが正常に受け付けられたことを示す正常受付信号がデータバスSL6を介して、メモリコントローラ114からデータ転送部134に送信され、これによりデータ転送部134においてアドレスデータが正常に受け付けられたことが特定される。一方、未処理のアドレスデータが音出力側アドレスバッファ114bに格納されている状況でデータ転送部134から新たにアドレスデータを受信した場合、そのアドレスデータは音出力側アドレスバッファ114bに格納されない。この場合、正常受付信号がデータ転送部134に送信されないため、データ転送部134においては同一のアドレスデータを再度送信する必要があることが特定される。
データ転送部134から送信されたアドレスデータに対応する場合、メモリコントローラ114はアドレスバスSL1を介してそのアドレスデータを音光用ROM103に送信し、データバスSL2を介してそのアドレスデータに対応したデータを音光用ROM103から受信する。そして、データバスSL6を介してその受信したデータを音出力コア112のレジスタ131に送信する。
メモリコントローラ114にはクロック回路が内蔵されており、メモリコントローラ114における処理は当該クロック回路から定期的に送信されるクロック信号に同期して行われる。この場合、当該クロック信号の周期はDMA123のクロック信号の周期及び音出力コア112のクロック信号の周期よりも短くなっており、具体的には15MHzとなっている。
<音光用SOC102にて実行される各種処理について>
次に、音光用SOC102にて実行される各種処理について説明する。まず制御コア111のCPU121にて実行される処理について説明する。CPU121は、当該CPU121への動作電力の供給が開始されたタイミングで起動されるメイン処理と、当該メイン処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とを実行する。
<CPU121のメイン処理>
図12はメイン処理を示すフローチャートである。まずステップS301ではRAM122の初期化処理を実行する。具体的には、RAM122の各エリアを「0」クリアする。その後、ステップS302にて電源立ち上げ時のデータ読み出し指示をDMA123に対して行う。なお、ステップS301及びステップS302の処理を実行するためのプログラムは、制御コア111に設けられた図示しないブートバッファに予め記憶されており、CPU121は動作電力の供給が開始された場合に当該ブートバッファに記憶されたプログラムに対応した処理を実行することでステップS301及びステップS302の処理を実行する。また、後述するステップS303の処理もブートバッファに記憶されたプログラムに従って行われる。
DMA123は、電源立ち上げ時のデータ読み出し指示を受けることで、それに対応したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信する。メモリコントローラ114は、当該アドレスデータを受信することにより、音光用ROM103に予め記憶されているプログラム用データ(1)、プログラム用データ(2)、・・・、プログラム用データ(L)と、処理用データ(1)、処理用データ(2)、・・・、処理用データ(M)と、コマンドデータ(1)、コマンドデータ(2)、・・・、コマンドデータ(N)とを読み出し、制御コア111のRAM122に転送する。これにより、CPU121においてステップS304以降の処理、及びタイマ割込み処理を実行するためのプログラム用データの全体がRAM122に書き込まれることとなる。したがって、CPU121は、ステップS304以降の処理、及びタイマ割込み処理を実行する場合、RAM122に書き込まれたプログラム用データを利用することとなる。また、発光データを除いて、これら処理の実行に際して必要なデータもその全てがRAM122に事前に書き込まれることとなる。
その後、CPU121は、ステップS303にて、DMA123からデータ読み出し完了信号を受信しているか否かを判定することで、電源立ち上げ時のデータ読み出し指示に対応したデータの読み出しが完了したか否かを判定する。当該データの読み出しが完了していない場合にはステップS303にて待機することとなる。
ここで、図13のタイムチャートを参照しながら主制御装置60のMPU62において電源投入ウェイト処理が実行される期間と、制御コア111において電源立ち上げ時のデータの読み出しが行われる期間との関係について説明する。図13(a)は主制御装置60のMPU62において電源投入ウェイト処理が実行される期間を示し、図13(b)は制御コア111のCPU121において電源立ち上げ時のデータ読み出し指示が実行されるタイミングを示し、図13(c)は当該データ読み出し指示に対応するデータが音光用ROM103から読み出されるのに要する期間を示す。
t1のタイミングで主制御装置60のMPU62への動作電力の供給が開始されることで、図13(a)に示すように当該MPU62にて電源投入ウェイト処理が実行される。これにより、既に説明したとおり主制御装置60のMPU62はウェイト用の時間(具体的には1sec)が経過するまで次の処理に進行することなく待機する。
主制御装置60のMPU62への動作電力の供給が開始された直後に、制御コア111への動作電力の供給が開始され、t2のタイミングで図13(b)に示すように当該制御コア111のCPU121において電源立ち上げ時のデータ読み出し指示が行われる。これにより、図13(c)に示すように当該データ読み出し指示に対応したデータが音光用ROM103から制御コア111のRAM122に転送される。そして、かかるデータの転送は、主制御装置60のMPU62において電源投入ウェイト処理が終了するタイミングであるt4のタイミングよりも前のタイミングであるt3のタイミングで完了する。
上記構成であることにより、主制御装置60のMPU62において電源投入ウェイト処理が実行されている期間を利用して、制御コア111のCPU121において必要なプログラム用データ、処理用データ及びコマンドデータの全て(以下、これらデータをプログラム対応の一連データという)を読み出すことが可能となる。これにより、主制御装置60のMPU62からコマンドが送信され得るタイミングとなった場合には、制御コア111のCPU121は全ての処理を制御コア111のRAM122に書き込まれたデータを利用して実行することが可能となる。なお、プログラム対応の一連データの読み出しには、最長で8msec程度を要する。
メイン処理(図12)の説明に戻り、データの読み出しが完了した場合(ステップS303:YES)には、ステップS304にて割込み許可の設定を行う。これにより、タイマ割込み処理(図17)の定期的な割込みが許可された状態となる。その後、ステップS305にて、RAM122に設けられた正常判定の実行中フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、正常判定を実行している状態であるか否かを判定する。
正常判定とは、電源立ち上げ時に制御コア111のRAM122に読み出されたプログラム対応の一連データが電気的なノイズなどによって異常なデータとなっているか否かを特定するための判定のことである。当該正常判定に際しては、プログラム対応の一連データが音光用ROM103から制御コア111のRAM122に再度読み出され、その読み出されたプログラム対応の一連データと既にRAM122に読み出されているプログラム対応の一連データとが一致するか否かが特定される。つまり、図14(a)及び図14(b)の説明図に示すように、制御コア111のRAM122には、プログラム対応の一連データを電源立ち上げ時に読み出すための専用エリアとしてプログラム対応エリア122aが設けられており、それとは別に発光制御やその他の処理に際して一時的にデータを記憶保持するための汎用エリア122bが設けられている。プログラム対応エリア122aには、図14(a)に示すように、電源立ち上げ時においてプログラム対応の一連データが読み出される。これに対して、正常判定が開始される場合には、図14(b)に示すように、プログラム対応エリア122aにプログラム対応の一連データが既に読み出された状態において、汎用エリア122bにプログラム対応の一連データが音光用ROM103から新たに読み出される。そして、これらプログラム対応の一連データの対応するビット同士が全て一致するか否かの判定が行われる。
かかる正常判定を行うための処理構成について具体的には、正常判定の実行中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS305:NO)、ステップS306にて正常判定の開始タイミングであるか否かを判定する。正常判定の開始タイミングは、ステップS303にて肯定判定をしてから32msecが経過した場合、又はステップS306にて肯定判定を前回行ったタイミングから32msecが経過した場合に発生する。
正常判定の開始タイミングである場合には、ステップS307にて正常判定用のデータ読み出し指示をDMA123に対して行う。DMA123は、正常判定用のデータ読み出し指示を受けることで、それに対応したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信することで、当該メモリコントローラ114に対してRAM122の汎用エリア122bへのプログラム対応の一連データの読み出しを開始させる。その後、ステップS308にてRAM122における正常判定の実行中フラグに「1」をセットした後に、ステップS304の処理に戻る。正常判定の実行中フラグに「1」がセットされた場合、ステップS309にて正常判定用処理を実行することとなる。なお、512バイト分のデータ容量を有するプログラム対応の一連データの全てについて正常判定用処理が完了した場合、正常判定の実行中フラグは「0」クリアされる。
<CPU121の正常判定用処理>
図15は正常判定用処理を示すフローチャートである。
プログラム対応の一連データの汎用エリア122bに対する読み出しが完了している場合(ステップS401:YES)、ステップS402にてデータ照合処理を実行する。データ照合処理では、RAM122のプログラム対応エリア122aに記憶されているプログラム対応の一連データと、汎用エリア122bに記憶されているプログラム対応の一連データとで相互に対応する4バイトのデータをそれぞれから読み出してXOR処理などの論理演算処理を実行することで、それら4バイトのデータが一致しているか否かを判定する。
それら4バイトのデータの全ビットが一致している場合(ステップS403:YES)、そのまま本正常判定用処理を終了する。つまり、正常判定に際しては、512バイトからなるプログラム対応の一連データの全体について一度にデータ照合処理が実行されるのではなく、照合対象バイトである4バイト単位でデータ照合処理が実行される。ここで、データ照合処理が開始される場合にタイマ割込み処理(図17)の割込みは禁止されないため、データ照合処理の実行途中であってもタイマ割込み処理(図17)は発生する。
4バイトのデータのうち一部のビットでも一致していない場合(ステップS403:NO)、ステップS404〜ステップS407に示すデータ書き換え用処理を実行する。具体的には、ステップS404にてタイマ割込み処理(図17)の実行を禁止し、ステップS405にてデータの書き換え指示をDMA123に対して行う。DMA123は、データの書き換え指示を受けることで、それに対応したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信することで、当該メモリコントローラ114に対してRAM122のプログラム対応エリア122aへのプログラム対応の一連データの読み出しを開始させる。この場合、プログラム対応エリア122aに対して新たに読み出されたプログラム対応の一連データが上書きされることとなる。なお、この上書き途中であっても、ステップS406の処理を実行可能とするように、当該処理を実行するためのプログラムは上書き対象から除外され、ステップS407の処理の実行に際して当該除外されたプログラムがクリアされる。
プログラム対応エリア122aに対するプログラム対応の一連データの書き換えが完了した場合(ステップS406:YES)、ステップS407にてタイマ割込み処理(図17)の実行を許可した後に、本正常判定用処理を終了する。
図16のタイムチャートを参照しながら正常判定が実行される様子を説明する。図16(a)は正常判定の開始タイミングを示し、図16(b)は汎用エリア122bへのデータの読み出しが実行されている期間を示し、図16(c)は正常判定が実行されている期間を示し、図16(d)はプログラム対応エリア122aへの上書きが実行されている期間を示す。
t1のタイミングで、図16(a)に示すように正常判定の開始タイミングとなることで、図16(b)に示すようにRAM122の汎用エリア122bに対するプログラム対応の一連データの読み出しが開始される。その後、t2のタイミングで当該プログラム対応の一連データの読み出しが完了することで、図16(c)に示すように正常判定が開始される。そして、データの不一致が生じることなくt3のタイミングで正常判定が終了する。この場合、図16(d)に示すようにプログラム対応エリア122aの上書きは発生しない。
一方、t4〜t7のタイミングの例で示すようにデータの不一致が生じる場合には、図16(c)及び図16(d)に示すように、不一致が生じていることを発見したタイミングであるt6のタイミングで、プログラム対応エリア122aへの一連データの上書きが開始される。これにより、電源立ち上げ時においてRAM122に読み出されたプログラム対応の一連データを利用して制御コア111のCPU121にて各種処理が実行される構成において、当該一連データが異常となった状態のままCPU121における各種処理が継続されてしまうことを防止することが可能となる。
また、正常判定ではプログラム対応の一連データの全体について一度に照合処理が実行されるのではなく、照合対象バイトである4バイト単位で照合処理が実行されるため、データ異常が発見した場合にはその4バイト単位の照合処理が完了したタイミングで、プログラム対応の一連データの書き換えを開始することが可能となる。これにより、プログラム対応の一連データに異常が発生した場合には、その書き換えを早期に開始することが可能となる。
<CPU121のタイマ割込み処理>
次に、図17のフローチャートを参照しながら、制御コア111のCPU121にて定期的(例えば2msec周期)に実行されるタイマ割込み処理について説明する。
まずステップS501では、主制御装置60のMPU62から新たなコマンドを受信しているか否かを判定する。このコマンドとしては、既に説明した、変動用コマンド及び種別コマンドの組合せと、最終停止コマンドと、オープニングコマンドと、開放コマンドと、閉鎖コマンドと、エンディングコマンドと、が含まれる。
制御コア111のRAM122には、主制御装置60のMPU62から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主制御装置60のMPU62から受信したコマンドは当該リングバッファに順次格納されていくとともに格納された順序に従って順次読み出される。この場合に、リングバッファに対するコマンドの格納処理は、制御コア111においてCPU121とは別に設けられたコマンド受信回路において行われる。コマンド受信回路は、制御コア111のCPU121において割込み禁止の設定が行われているか否かに関係なく、主制御装置60のMPU62から新たにコマンドを受信した場合に起動され、その新たに受信したコマンドをリングバッファに格納する。このように割込み禁止の設定が行われているか否かに関係なくコマンドの格納が行われるようにすることで、例えば上述した正常判定においてデータ異常の発生が特定されてコマンド対応の一連データの書き換えが行われている状況であっても、主制御装置60のMPU62から受信したコマンドを無効化させることなくRAM122において記憶保持することが可能となる。そして、一連データの書き換えが完了した後は、制御コア111のCPU121において当該コマンドに対応した処理を実行することが可能となる。
RAM122のリングバッファに未処理のコマンドが格納されている場合(ステップS501:YES)、ステップS502にて今回の読み出し対象のコマンドに対応した演出又は報知を実行可能とするためのデータテーブルをRAM122のプログラム対応エリア122aから汎用エリア122bに読み出し、実行対象として設定する。その後、ステップS503にて、今回読み出したデータテーブルに対応した表示系コマンドを表示制御装置90に送信する。これにより、上記データテーブルに対応した表示演出が行われるように、表示制御装置90により図柄表示装置41が表示制御される。
ステップS501にて否定判定をした場合、又はステップS503の処理を実行した場合には、ステップS504にて、RAM122において実行対象として設定されているデータテーブルを参照することで、発光データの読み出し指示タイミングであるか否かを判定する。発光データの読み出し指示タイミングである場合には、ステップS505にて、発光データの読み出し指示をDMA123に対して行う。DMA123は発光データの読み出し指示を受けることで、それに対応したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信することで、当該メモリコントローラ114に対してRAM122の汎用エリア122bへの発光データの読み出しを開始させる。
ステップS504にて否定判定をした場合、又はステップS505の処理を実行した場合には、ステップS506にて、RAM122において実行対象として設定されているデータテーブルを参照することで、発光制御の実行タイミングであるか否かを判定する。発光制御の実行タイミングである場合には、ステップS507にて、既にRAM122の汎用エリア122bに読み出されている発光データを利用して表示発光部53の発光制御を行う。
ステップS506にて否定判定をした場合、又はステップS507の処理を実行した場合には、ステップS508にて、RAM122において実行対象として設定されているデータテーブルを参照することで、音出力制御の指示タイミングであるか否かを判定する。音出力制御の指示タイミングである場合には、ステップS509にて、RAM122のプログラム対応エリア122aから今回の音出力制御の指示に対応したシーケンスデータ及びパラメータデータを読み出し、それら読み出したシーケンスデータ及びパラメータデータの組合せを音出力コア112のレジスタ131に書き込む。
<DMA123>
次に、音光用ROM103からデータを読み出すための処理構成について説明する。まず図18のフローチャートを参照しながら、制御コア111のDMA123においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れについて説明する。DMA123は以下の処理の流れを比較的短い周期で繰り返し実行する。具体的には3μsec周期で繰り返し実行するが、具体的な周期は任意である。
制御コア111のCPU121から受けた読み出し指示に対するデータの読み出しが完了していない場合、DMA123に設けられた読み出し指示フラグに「1」がセットされた状態となる。そして、読み出し指示フラグに「1」がセットされている場合(ステップS601:YES)、送信対象のアドレスデータが存在していることを条件として(ステップS602:YES)、メモリコントローラ114にアドレスデータを送信する(ステップS603)。この場合、当該アドレスデータは、データの読み出し単位として最小単位である1バイトのデータの読み出しに対応したデータである。
ここで、制御コア111のCPU121から読み出し指示を受ける場合、1回の読み出し指示に対して読み出し対象となるデータは2バイト以上である。また、1回の読み出し指示に対して読み出し対象となるデータ群は、音光用ROM103のアドレス上で連続して設定されている。制御コア111のCPU121はDMA123にデータの読み出し指示を行う場合、読み出し対象となるデータ群の開始アドレスのデータと終了アドレスのデータとをDMA123に送信する。DMA123は、制御コア111のCPU121から読み出し指示を受けた場合、これら開始アドレスのデータから終了アドレスのデータに含まれるデータ群の読み出しを行うこととなるが、メモリコントローラ114に対してはデータ群に含まれる複数バイトのデータのうち1バイト単位で読み出し指示を行う。
メモリコントローラ114に対して1バイトのデータに対応したアドレスデータの送信処理を行ったのに対して、そのアドレスデータがメモリコントローラ114にて受け付けられた場合、メモリコントローラ114から正常受付信号がDMA123に送信される。DMA123は当該正常受付信号を受信した場合(ステップS604:YES)、今回送信したアドレスデータが上記終了アドレスに対応したデータではないことを条件として(ステップS605:YES)、メモリコントローラ114に対して読み出し指示を与えるためのアドレスデータを次の1バイトに対応したアドレスデータに更新する(ステップS606)。これにより、DMA123がその後にメモリコントローラ114に対して読み出し指示を行う場合、その更新したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信する。なお、今回送信したアドレスデータが上記終了アドレスに対応したデータである場合には、制御コア111のCPU121からの今回の読み出し指示に対応したアドレスデータの送信が全て完了したことを意味するため、DMA123はCPU121から新たな読み出し指示が発生するまではメモリコントローラ114に対する新たなアドレスデータの送信を行わない。
DMA123は、1バイトのデータをメモリコントローラ114から受信した場合(ステップS607:YES)、その受信した1バイトのデータを制御コア111のRAM122又はCPU121の内部レジスタに送信する(ステップS608)。そして、DMA123は、制御コア111のCPU121から指示を受けている全てのデータの読み出しが完了した場合(ステップS609:YES)、制御コア111のCPU121に読み出し完了を示す信号を送信する(ステップS610)。これにより、制御コア111のCPU121において読み出し指示の対象となった発光データの読み出しが完了したことが特定され、当該発光データを利用した発光制御が実行される。また、DMA123は、制御コア111のCPU121に読み出し完了を示す信号を送信した場合、読み出し指示フラグを「0」クリアする(ステップS611)。
ここで、図19のタイムチャートを参照しながら、DMA123からのアドレスデータの送信に対して音光用ROM103からデータが読み出される様子を説明する。図19(a)はDMA123からのアドレスデータの送信タイミングを示し、図19(b)は制御側アドレスバッファ114aに未処理のアドレスデータが格納されている期間を示し、図19(c)は制御コア111に向けてデータが送信されている期間を示す。
図19(a)に示すように、読み出し指示が制御コア111のCPU121からDMA123に対して行われている場合、その読み出し指示に対応したデータ群の読み出しが完了するまでは、DMA123はメモリコントローラ114へのアドレスデータの送信を定期的に行う。具体的には、t1のタイミング、t3のタイミング、t5のタイミング、t7のタイミング、t9のタイミング、t11のタイミング、t13のタイミング及びt15のタイミングのそれぞれでアドレスデータの送信を行う。
t1のタイミング、t3のタイミング、t7のタイミング、t11のタイミング及びt15のタイミングにおいて送信されたアドレスデータは、図19(b)に示すように、それら各タイミングにおいて制御側アドレスバッファ114aに未処理のアドレスデータが格納されていないため、当該制御側アドレスバッファ114aに格納されることとなる。そして、音光用ROM103からのデータの読み出しが行われていない状況で未処理のアドレスデータが存在している場合には、音光用ROM103からのデータの読み出しが行われる(t2〜t4のタイミング、t6〜t8のタイミング及びt10〜t12のタイミング)。
一方、t5のタイミング、t9のタイミング及びt13のタイミングにおいて送信されたアドレスデータは、図19(b)に示すように、それら各タイミングにおいて制御側アドレスバッファ114aに未処理のアドレスデータが格納されているため、当該制御側アドレスバッファ114aに格納されることなくそのアドレスデータの送信は無効化される。その無効化されたアドレスデータは制御側アドレスバッファ114aに格納されるまで、アドレスデータの送信タイミングとなる度にメモリコントローラ114に送信される。
<データ転送部134>
次に、図20のフローチャートを参照しながら、音出力コア112のデータ転送部134においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れについて説明する。データ転送部134は以下の処理の流れを、DMA123における一連の処理の繰り返し周期よりも短い周期で繰り返し実行する。具体的には2μsec周期で繰り返し実行するが、具体的な周期は任意である。
シーケンスデータにおいて設定された読み出し指示に対するデータの読み出しが完了していない場合、データ転送部134に設けられた読み出し実行フラグに「1」がセットされた状態となる。当該読み出し実行フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS701:NO)、音出力コア112のレジスタ131に読み出されているシーケンスデータにおける現状のポインタデータに対応したデータ転送の内容データとして読み出し指示に対応するデータが設定されていることを条件として(ステップS702:YES)、その読み出し対象のデータ群のアドレスデータをデータ転送部134の内部レジスタに読み出す(ステップS703)。また、当該アドレスデータの読み出しが行われた場合、読み出し実行フラグに「1」をセットする(ステップS704)。
ここで、シーケンスデータにおける1回の読み出し指示に対して読み出し対象となるデータは2バイト以上である。また、1回の読み出し指示に対して読み出し対象となるデータ群は、音光用ROM103のアドレス上で連続して設定されている。シーケンスデータにおいて読み出し指示のデータが設定されている場合、当該データには読み出し対象となるデータ群の開始アドレスのデータと終了アドレスのデータとが含まれている。データ転送部134は、シーケンスデータにおいて読み出し指示のデータが設定されている場合、これら開始アドレスのデータから終了アドレスのデータに含まれるデータ群の読み出しを行うこととなるが、メモリコントローラ114に対してはデータ群に含まれる複数バイトのデータのうち1バイト単位で読み出し指示を行う。
読み出し実行フラグに「1」がセットされている場合(ステップS701:YES)、送信対象のアドレスデータが存在していることを条件として(ステップS705:YES)、メモリコントローラ114にアドレスデータを送信する(ステップS706)。この場合、当該アドレスデータは、1バイトのデータの読み出しに対応したデータである。
メモリコントローラ114に対して1バイトのデータに対応したアドレスデータの送信処理を行ったのに対して、そのアドレスデータがメモリコントローラ114にて受け付けられた場合、メモリコントローラ114から正常受付信号がデータ転送部134に送信される。データ転送部134は当該正常受付信号を受信した場合(ステップS707:YES)、今回送信したアドレスデータが上記終了アドレスに対応したデータではないことを条件として(ステップS708:YES)、メモリコントローラ114に読み出し指示を与えるためのアドレスデータを次の1バイトに対応したアドレスデータに更新する(ステップS709)。これにより、データ転送部134がその後にメモリコントローラ114に読み出し指示を行う場合、その更新したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信する。なお、今回送信したアドレスデータが上記終了アドレスに対応したデータである場合には、シーケンスデータにおける今回の読み出し指示に対応したアドレスデータの送信が全て完了したことを意味するため、シーケンスデータにおいて新たな読み出し指示が発生するまではメモリコントローラ114に対する新たなアドレスデータの送信を行わない。
データ転送部134は、1バイトのデータをメモリコントローラ114から受信した場合(ステップS710:YES)、その受信した1バイトのデータを音出力コア112のレジスタ131における今回の読み出し指示に対応したCH用エリアに書き込む(ステップS711)。そして、データ転送部134は、シーケンスデータにおいて指示された全てのデータの読み出しが完了した場合(ステップS712:YES)、音出力コア112のHWD132及びSCM133のうち今回の読み出し指示に対応した側に読み出し完了を示す信号を送信する(ステップS713)。これにより、HWD132及びSCM133のうち今回の読み出し指示に対応した側において読み出し指示の対象となった音データの読み出しが完了したことが特定され、当該音データを利用した音出力制御が実行される。また、データ転送部134は、読み出し完了を示す信号を送信した場合、読み出し実行フラグを「0」クリアする(ステップS714)。
以上のとおり、データ転送部134からのアドレスデータの送信に対して音光用ROM103からデータが読み出される場合も、DMA123からのアドレスデータの送信に対して音光用ROM103からデータが読み出される場合と同様に、シーケンスデータにおいて設定されている読み出し指示に対応したデータ群の読み出しが完了するまでは、データ転送部134はメモリコントローラ114へのアドレスデータの送信を定期的に行う。そして、アドレスデータが送信された場合において音出力側アドレスバッファ114bに未処理のアドレスデータが格納されていない場合にはそのアドレスデータが当該音出力側アドレスバッファ114bに格納されて、そのアドレスデータに対応したデータの読み出しが開始される。一方、アドレスデータが送信された場合において音出力側アドレスバッファ114bに未処理のアドレスデータが格納されている場合には、そのアドレスデータの送信は無効化される。その無効化されたアドレスデータは、音出力側アドレスバッファ114bに格納されるまで、アドレスデータの送信タイミングとなる度にメモリコントローラ114に送信される。
<メモリコントローラ114>
次に、図21のフローチャートを参照しながら、メモリコントローラ114においてデータの読み出しを行うための処理の流れについて説明する。メモリコントローラ114は以下の処理の流れを、DMA123及びデータ転送部134における一連の処理の繰り返し周期よりも短い周期で繰り返し実行する。具体的には1μsec周期で繰り返し実行するが、具体的な周期は任意である。
メモリコントローラ114は、DMA123からアドレスデータを受信している場合(ステップS801及びステップS802:YES)、制御側アドレスバッファ114aに未処理のアドレスデータが格納されていないことを条件として(ステップS803:NO)、その受信したアドレスデータを制御側アドレスバッファ114aに格納する(ステップS804)。また、この際、アドレスデータを受け付けたことを示す正常受付信号をDMA123に送信する(ステップS805)。
メモリコントローラ114は、データ転送部134からアドレスデータを受信している場合(ステップS801:YES、ステップS802:NO)、音出力側アドレスバッファ114bに未処理のアドレスデータが格納されていないことを条件として(ステップS806:NO)、その受信したアドレスデータを音出力側アドレスバッファ114bに格納する(ステップS807)。また、この際、アドレスデータを受け付けたことを示す正常受付信号をデータ転送部134に送信する(ステップS808)。
上記のようにアドレスデータが受け付けられた場合、メモリコントローラ114はそのアドレスデータに対応したデータを音光用ROM103から読み出す。具体的には、音光用ROM103からのデータの読み出し中ではない場合(ステップS809:NO)、音出力側アドレスバッファ114bに未処理のアドレスデータが格納されていることを条件として(ステップS810:YES)、当該アドレスデータを音光用ROM103に送信することで、当該アドレスデータに対応したデータの読み出しを開始する(ステップS811)。これにより、当該アドレスデータに対応した1バイトのデータの読み出しが開始される。なお、データの読み出しが開始された場合に、音出力側アドレスバッファ114bに格納されているアドレスデータが処理済みであることをメモリコントローラ114において特定可能とするためのデータ設定を行う。
一方、音出力側アドレスバッファ114bに未処理のアドレスデータが格納されていない状況において(ステップS810:NO)、制御側アドレスバッファ114aに未処理のアドレスデータが格納されていることを条件として(ステップS812:YES)、当該アドレスデータを音光用ROM103に送信することで、当該アドレスデータに対応した1バイトのデータの読み出しを開始する(ステップS813)。これにより、当該アドレスデータに対応した1バイトのデータの読み出しが開始される。なお、データの読み出しが開始された場合に、制御側アドレスバッファ114aに格納されているアドレスデータが処理済みであることをメモリコントローラ114において特定可能とするためのデータ設定を行う。
メモリコントローラ114は、1バイトのデータの読み出しを開始した場合(ステップS809:YES)、その1バイトのデータの読み出しが完了したことを条件として(ステップS814:YES)、読み出し完了処理を実行する(ステップS815)。読み出し完了処理が実行されることにより、今回読み出した1バイトのデータが、制御コア111(すなわちDMA123)及び音出力コア112(すなわちデータ転送部134)のうちそのデータの読み出し対象となった側に送信される。
次に、図22のタイムチャートを参照しながら、DMA123から読み出し指示が行われる期間と、データ転送部134から読み出し指示が行われる期間とが重複した場合におけるデータの読み出し態様について説明する。図22(a)はDMA123から定期的にアドレスデータが送信される期間を示し、図22(b)はデータ転送部134から定期的にアドレスデータが送信される期間を示し、図22(c)は音光用ROM103から読み出されたデータが制御コア111に転送される期間を示し、図22(d)は音光用ROM103から読み出されたデータが音出力コア112に転送される期間を示す。
t1のタイミングで制御コア111のCPU121からDMA123への読み出し指示が発生することで、図22(a)に示すように当該DMA123からメモリコントローラ114への定期的なアドレスデータの送信が開始される。この場合、音光用ROM103からのデータの読み出しが行われていない期間であるため、図22(c)に示すように、音光用ROM103から制御コア111への1バイトのデータの読み出しが開始される。
当該1バイトのデータの読み出しが行われている最中であるt2のタイミングで、音出力コア112のレジスタ131に読み出されているシーケンスデータにおいて読み出し指示が行われることにより、図22(b)に示すように音出力コア112のデータ転送部134からメモリコントローラ114への定期的なアドレスデータの送信が開始される。但し、当該t2のタイミングでは、制御コア111へのデータの読み出しが行われている最中であるため、データ転送部134からのアドレスデータの送信に対するデータの読み出しは開始されない。その後、t3のタイミングで、図22(c)に示すように、t1のタイミングで開始された制御コア111へのデータの読み出しが終了する。
t3のタイミングまでに、DMA123からメモリコントローラ114にアドレスデータが新たに送信されているとともに、データ転送部134からメモリコントローラ114にアドレスデータが送信されている。したがって、メモリコントローラ114の制御側アドレスバッファ114a及び音出力側アドレスバッファ114bの両方に未処理のアドレスデータが格納されている。この場合、メモリコントローラ114は、データ転送部134からの読み出し指示をDMA123からの読み出し指示よりも優先して処理するため、t4のタイミングで、図22(d)に示すように音光用ROM103から音出力コア112への1バイトのデータの読み出しが開始される。また、図22(b)に示すように、データ転送部134からアドレスデータが定期的に送信される期間はt8のタイミングまで継続するため、t5のタイミング、t6のタイミング、t7のタイミング及びt8のタイミングのそれぞれにおいて音光用ROM103から音出力コア112への1バイトのデータの読み出しが開始される。
t8のタイミングで開始されたデータの読み出しが完了した場合、音出力側アドレスバッファ114bには未処理のアドレスデータが格納されておらず、制御側アドレスバッファ114aには未処理のアドレスデータが格納された状態となる。したがって、t9のタイミングで、図22(c)に示すように音光用ROM103から制御コア111への1バイトのデータの読み出しが開始される。また、図22(a)に示すように、DMA123からアドレスデータが定期的に送信される期間はt11のタイミングまで継続するため、t10のタイミング及びt11のタイミングのそれぞれにおいて音光用ROM103から制御コア111への1バイトのデータの読み出しが開始される。
次に、データの読み出しが制御コア111よりも音出力コア112の方が優先される構成において、制御コア111においてデータの読み出しを待機する時間の短時間化を図るための工夫について説明する。
既に説明したとおり音出力コア112のHWD132及びSCM133のそれぞれは16チャンネルを有しており、各チャンネルにおいて作成されたデジタル楽音データを合成した結果であるデジタル合成楽音データに対応した音の出力が可能である。但し、16チャンネル分の音が常に合成されるのではなく、1チャンネル分の音のみが出力される場合もあれば、5チャンネルや8チャンネルといったように16チャンネルのうちの一部であって複数チャンネル分が合成された音が出力される場合もある。
音データの読み出しが行われる場合、出力対象となるチャンネルの数分の音データが読み出される。また、HWD132及びSCM133のそれぞれで作成されたデジタル楽音データが合成されて音の出力が行われる場合もあるため、この場合、HWD132において出力対象となるチャンネルの数分の音データとSCM133において出力対象となるチャンネルの数分の音データとが、合成音の出力タイミングまでに読み出される。
音データの読み出し指示はシーケンスデータにおいて定められているが、当該シーケンスデータにおいて定められている一の読み出し指示に対して読み出される音データは、一のチャンネル分に対応しておりさらにそのチャンネルにおいて所定時間(700μsec)分の音出力を可能とするように設定されている。当該所定時間は、複数バイトのデータ構成である一の音データの読み出しに要する時間として想定される最長時間に、HWD132の最大チャンネル数とSCM133の最大チャンネル数との和を積算した結果の時間よりも長い時間として設定されている。音光用ROM103に予め記憶されている音データは、いずれも所定時間分の音出力を可能とするようにそのデータ量が設定されている。したがって、一度に出力される音のチャンネル数がHWD132とSCM133とで合計して「32」であっても、それよりも少ない数であっても、所定時間分の音出力を可能とする音データが読み出される。
このように所定時間分の音出力を可能とする音データが読み出される構成において、既に説明したとおり、音出力コア112のレジスタ131におけるHWD用エリア143の第1CH用エリア143a〜第16CH用エリア143p及びSCM用エリア144の第1CH用エリア144a〜第16CH用エリア144pのそれぞれは、作成済みのデジタル楽音データを2個記憶可能なエリアを備えている。したがって、スピーカ部54からの音出力が連続して行われる場合、所定時間分の単位音出力期間に対応した音出力を行っている状況で、次の所定時間分の単位音出力期間に対応した音出力を可能とするための音データの読み出しが行われ、先側の単位音出力期間が終了した場合にはその読み出した音データを利用して後側の単位音出力期間が開始されることとなる。つまり、一度に出力される音のチャンネル数に関係なく、上記所定時間分の音データの読み出しを行う単位読み出し期間が繰り返されることとなる。
図23はHWD132及びSCM133のそれぞれにおいて最大チャンネル分の音データの読み出しが行われる場合における単位読み出し期間を説明するための説明図である。図23(a)及び図23(b)はHWD132についての音データの読み出し態様を説明するための説明図であり、図23(c)及び図23(d)はSCM133についての音データの読み出し態様を説明するための説明図である。
所定時間分の音データの読み出しを行う単位読み出し期間は、所定時間分の単位音出力期間と一致するため、「単位読み出し期間=所定時間」となる。そして、単位読み出し期間では、HWD132についての音データとSCM133についての音データとが読み出されるため、単位読み出し期間の半分の期間がHWD132についての音データを読み出すために利用可能であり、単位読み出し期間の残りの半分の期間がSCM133についての音データを読み出すために利用可能である。
単位読み出し期間は、既に説明したとおり、最大チャンネル分の音データを読み出すために必要な時間よりも長い時間として設定されている。したがって、図23(a)に示すように、HWD132について16チャンネル分の音データを読み出すために音光用ROM103にアクセスしている期間T1は単位読み出し期間の半分の期間よりも短く、音光用ROM103にアクセスしない期間T2が発生することとなる。同様に、図23(c)に示すように、SCM133について16チャンネル分の音データを読み出すために音光用ROM103にアクセスしている期間T3は単位読み出し期間の半分の期間よりも短く、音光用ROM103にアクセスしていない期間T4が発生することとなる。
ここで、単位読み出し期間のうちHWD132についての音データを読み出す期間とSCM133についての音データを読み出す期間とが集約されていると、既に説明したとおりメモリコントローラ114は音出力コア112からの読み出し指示を制御コア111からの読み出し指示よりも優先させるため、制御コア111においてデータの読み出しを待機する期間が長時間化する状況が生じてしまう。これに対して、上記のとおり単位読み出し期間が、HWD132についての音データを読み出す期間T1とSCM133についての音データを読み出す期間T3とで分けられており、各読み出す期間T1,T3の間にアクセスしない期間T2,T4が存在している。これにより、制御コア111においてデータの読み出しを待機する期間の短時間化が図られている。
上記構成において、本パチンコ機10では図23(b)及び図23(d)に示すように、HWD132についての音データを読み出す期間T1とSCM133についての音データを読み出す期間T3とがチャンネル単位で分割されており、非アクセス単位期間T6,T8を間に挟むようにしてチャンネル単位期間T5,T7が設定されている。
具体的には、HWD132側については所定時間分の音データのデータ容量が同一となっているため、チャンネル単位期間T5は一定となっている。したがって、HWD132についての音データを読み出す期間T1が16等分された期間がチャンネル単位期間T5に相当する。そして、各チャンネル単位期間T5の間には非アクセス単位期間T6が設定されており、非アクセス単位期間T6は全て一定となっている。
一方、SCM133側については所定時間分の音データのデータ容量が音データの種類によって異なっているため、チャンネル単位期間T7は一定となっていない。したがって、音データの種類によってチャンネル単位期間T7は変動することとなる。それに対して、各チャンネル単位期間T7の間に設定された非アクセス単位期間T8は全て一定とされている。
各チャンネル単位期間T5,T7及び各非アクセス単位期間T6,T8は、パチンコ機10の設計段階で定められている。そして、その定められた各単位期間T5〜T8が生じるように、シーケンスデータにおけるデータ転送の内容が設定されている。また、単位読み出し期間に含まれるチャンネル数に応じてチャンネル単位期間の数が変動し、それに応じて非アクセス単位期間の長さが変動する。具体的には、チャンネル数が少ないほど非アクセス単位期間は長くなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
制御コア111にて利用されるプログラム用データ及び制御用データと音出力コア112にて利用される制御用データとが音光用ROM103に集約させて記憶されている構成において、当該音光用ROM103からのデータの読み出しを管理するメモリコントローラ114は、制御コア111及び音出力コア112の両方からアドレスデータを受信している場合、その受信順序に関係なく、音出力コア112から受信したアドレスデータを制御コア111から受信したアドレスデータよりもデータ読み出しの実行対象として優先する。これにより、音データの読み出しが遅延されてしまうことが抑制され、音の出力を好適に行うことが可能となる。一方、制御コア111において音データの読み出しと重複して発生し得るのは基本的に発光データであるため、発光データの読み出しが若干遅れたとしてもそれは表示発光部53の発光タイミングに若干の遅れを与えるだけであり、音出力がずれてしまうよりも遊技者に違和感を与えづらい。
制御コア111のDMA123は制御コア111のCPU121から複数バイトからなるデータ群の読み出し指示を受けた場合であっても、メモリコントローラ114への1回のアドレスデータの送信によって1バイトのデータの読み出し指示を行う。これにより、複数バイトからなるデータ群の読み出し途中であっても音出力コア112からメモリコントローラ114にアドレスデータが送信された場合には当該アドレスデータに対応したデータの読み出しが行われるようにすることが可能となる。
音出力コア112のデータ転送部134はシーケンスデータにおいて複数バイトからなるデータ群の読み出し指示を受けた場合であっても、メモリコントローラ114への1回のアドレスデータの送信によって1バイトのデータの読み出し指示を行う。これにより、メモリコントローラ114はアドレスデータを受信した場合、その送信元が制御コア111及び音出力コア112のいずれであるかに関係なく1バイトのデータを読み出せばよい。したがって、メモリコントローラ114の処理構成の簡素化が図られる。
メモリコントローラ114は1バイトのデータの読み出し途中に音出力コア112からアドレスデータを受信したとしても、その読み出し途中の1バイトのデータの読み出しを完了させる。これにより、音出力コア112における音データの読み出しを優先して行えるようにしながらも、メモリコントローラ114においてデータを読み出すための処理が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
メモリコントローラ114には制御側アドレスバッファ114a及び音出力側アドレスバッファ114bが設けられており、1バイトのデータの読み出し中に制御コア111又は音出力コア112からアドレスデータが送信された場合にはそのアドレスデータが対応するアドレスバッファ114a,114bに格納される。これにより、データの読み出しが完了した場合、即座に次のデータの読み出しを開始することが可能となる。
特に、読み出しに際して優先側となる音出力側アドレスバッファ114bが設けられていることにより、1バイトのデータの読み出し途中において事前に音出力コア112からのアドレスデータをメモリコントローラ114において受信しておくことが可能となる。これにより、1バイトのデータの読み出しが完了した時点で音出力コア112から受信したアドレスデータが既に存在している状況が生じやすくなり、音出力コア112への優先的なデータの読み出しを行い易くなる。
また、メモリコントローラ114に制御側アドレスバッファ114aと音出力側アドレスバッファ114bとが区別して設けられていることにより、メモリコントローラ114はアドレスバッファ114a,114bの種類によって読み出し優先側のアドレスデータを受信しているか否かを判断することが可能となる。よって、メモリコントローラ114においてデータの読み出しの実行対象を決定する場合の処理の簡素化が図られる。
音出力コア112のデータ転送部134は、所定時間分の音出力を可能とする音データを読み出す場合、一のチャンネルに対応した音データの読み出しが完了してから次のチャンネルに対応した音データの読み出しが開始されるまでに、音データの読み出しが行われない期間である非アクセス単位期間が生じるようにアドレスデータの送信を行う。これにより、音出力コア112におけるデータの読み出しが制御コア111におけるデータの読み出しよりも優先される構成であっても、制御コア111においてデータの読み出しを行う期間を生じさせることが可能となる。よって、制御コア111におけるデータの読み出しの待機期間が長期間化してしまうことを抑制することが可能となる。
また、データ転送部134は、一のチャンネルに対応した音データの読み出しが行われる間は非アクセス単位期間を積極的に生じさせないようにしてアドレスデータを送信する。これにより、一のチャンネルに対応した音データについてはそれに含まれる各データを連続的に読み出すことが可能となり、データ転送部134又はメモリコントローラ114において読み出した音データの転送先を指定したり決定したりするための処理を好適に行うことが可能となる。
データ転送部134はシーケンスデータSDに従ってアドレスデータを送信することで、上記非アクセス単位期間を生じさせる。これにより、非アクセス単位期間を生じさせるための処理構成の簡素化が図られる。
所定の連続する期間において非アクセス単位期間が均等となるように、シーケンスデータSDにおける読み出し指示のデータの設定態様が調整されている。これにより、非アクセス単位期間が均等に設定されることとなり、制御コア111におけるデータの読み出し機会を均等に生じさせることが可能となる。
HWD132及びSCM133の両方において最大チャンネル数のデジタル楽音データを作成する場合であっても所定時間分の単位読み出し期間において非アクセス単位期間が生じるように、各音データの読み出しが行われる。これにより、同時に出力対象となるチャンネル数に関係なく、非アクセス単位期間を生じさせることが可能となる。
単位読み出し期間において対応するチャンネル数の音データを読み出すための合計時間が当該単位読み出し期間よりも短い構成において、当該単位読み出し期間において対応する単位音出力期間よりも後の単位音出力期間にて利用される音データの読み出しは行われない。これにより、単位読み出し期間において非アクセス単位期間を最大限生じさせることが可能となる。
HWD132によりデジタル楽音データが作成される場合及びSCM133によりデジタル楽音データが作成される場合のいずれであっても非アクセス単位期間が生じるように、単位読み出し期間及び音データのデータ量が設定されている。これにより、作成対象となるデジタル楽音データの種類に関係なく、非アクセス単位期間を生じさせることが可能となる。
音出力コア112においては非アクセス単位期間が生じるようにアドレスデータの送信タイミングが調整されるのに対して、制御コア111においてはそのような非アクセス単位期間を積極的に生じさせるための送信タイミングの調整が行われない。これにより、制御コア111及び音出力コア112の両方においてアドレスデータの送信タイミングの調整が行われる構成に比べて処理構成の簡素化が図られる。
制御コア111のDMA123は制御コア111のCPU121から読み出し指示を受けた場合、当該読み出し指示に対応したデータの読み出しが完了するまで定期的にアドレスデータを送信するだけであるため、DMA123の構成の簡素化が図られる。
制御コア111のCPU121において利用されるプログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)、コマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N)は、制御コア111への動作電力の供給が開始された場合に制御コア111のRAM122に読み出される。これにより、発光データ(1)〜発光データ(P)や音データ(1)〜音データ(Q)の読み出しが行われる場合、基本的には上記プログラム対応の一連データを読み出す必要が生じない。よって、発光データ(1)〜発光データ(P)や音データ(1)〜音データ(Q)の読み出し指示が発生しない期間においてプログラム対応の一連データが読み出されることとなり、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)、コマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N)の読み出しを待機する必要が生じないようにすることが可能となる。
プログラム対応の一連データに異常があるか否かが定期的に確認され、異常がある場合にはRAM122のプログラム対応エリア122aに対するプログラム対応の一連データの読み出しが再度行われる。これにより、異常なプログラム対応の一連データがそのままCPU121において利用され続けてしまうことを防止することが可能となる。
プログラム対応の一連データの再読み出しが行われる場合、タイマ割込み処理の実行が禁止されるため、DMA123及びデータ転送部134に対する発光データ及び音データの新たな読み出し指示の発生が禁止される。これにより、プログラム対応の一連データの再読み出しを優先させることが可能となる。
プログラム対応の一連データの再読み出しが行われている状況であっても主制御装置60のMPU62からコマンドを受信した場合には、そのコマンドがRAM122のリングバッファに格納される。これにより、プログラム対応の一連データの再読み出し中であっても、主制御装置60のMPU62から送信されたコマンドを無効化させないようにすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、制御コア111のCPU121における正常判定用処理において、RAM122に読み出されているプログラム対応の一連データに異常があると判定された場合、プログラム対応の一連データ以外のデータの読み出しが禁止されることとなる。当該禁止を行うための処理構成について具体的に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図24は、本実施形態における正常判定用処理を示すフローチャートであり、ステップS901〜ステップS905、及びステップS907〜ステップS908においては、上記第1の実施形態における正常判定用処理(図15)のステップS401〜ステップS407と同一の処理を実行する。一方、本実施形態における正常判定用処理では、データ照合処理(ステップS902)の結果、4バイトのデータのうち一部のビットでも一致していない場合(ステップS903:NO)、データの書き換え指示をDMA123に対して行う(ステップS905)だけでなく、音出力コア112に対して書き換え優先設定を行う。具体的には、音出力コア112のレジスタ131に設けられた書き換え優先フラグに「1」をセットする。
図25(a)は制御コア111のDMA123においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れを示すフローチャートであり、制御コア111のCPU121からデータの書き換え指示を受けている場合(ステップS1001:YES)、読み出し対象の割込み処理(ステップS1002)を実行する。これにより、CPU121から受けた読み出し指示に対応するデータ群の読み出しが完了しているか否かに関係なく、プログラム対応の一連データをRAM122のプログラム対応エリア122aに上書きするためのデータの読み出し指示を優先して行われるようにするための割込み設定を行う。その後、上記第1の実施形態におけるDMA123の処理(図18)のステップS601〜ステップS611に示す処理を実行する。なお、プログラム対応の一連データの書き換え指示が他のデータ群の読み出しが完了していない状況で発生した場合には、プログラム対応の一連データの読み出しが完了した後にその読み出し途中であったデータ群の読み出しを再開する。
図25(b)は音出力コア112のデータ転送部134においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れを示すフローチャートであり、レジスタ131の書き換え優先フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1101:YES)、データ転送部134に設けられた読み出し中止フラグに「1」をセットする(ステップS1102)。データ転送部134は、読み出し中止フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS1103:NO)、上記第1の実施形態におけるデータ転送部134の処理(図20)のステップS701〜ステップS714に示すその他の処理(ステップS1104)を実行し、読み出し中止フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1103:YES)、当該その他の処理を実行しない。つまり、プログラム対応の一連データがRAM122のプログラム対応エリア122aに上書きされる場合には、音出力コア112におけるデータの読み出しが中止される。
以上詳述した本実施形態によれば、プログラム対応の一連データに異常があり、RAM122のプログラム対応エリア122aに対するプログラム対応の一連データの書き換え指示が発生した場合には、他のデータの読み出しが中止される。これにより、プログラム対応の一連データの読み出しを他のデータの読み出しよりも優先させることが可能となり、当該プログラム対応の一連データの書き換えを早期に終了させることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、制御コア111のCPU121の処理構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図26は本実施形態における演出の実行制御を行うための電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、音光用SOC102の制御コア111にCPU121、RAM122及びDMA123以外にも直付ROM201が設けられている。直付ROM201はアドレスバス及びデータバスを介してCPU121と電気的に接続されており、直付ROM201に予め記憶されたデータはCPU121において読み出し可能となっている。つまり、CPU121は、音光用ROM103に記憶されたデータを利用するだけでなく、直付ROM201に記憶されたデータも利用する。
直付ROM201は、記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。具体的には、直付ROM201としてNOR型フラッシュメモリが用いられているが、NAND型フラッシュメモリを用いてもよい。直付ROM201は、各種の制御プログラム及びそのプログラムに応じた処理の実行に際して利用される固定値データを記憶している。
直付ROM201のデータ構成について図27を参照しながら詳細に説明する。直付ROM201には、初期起動用データ(1)、初期起動用データ(2)、・・・、初期起動用データ(R)が予め記憶されている。これら初期起動用データは、CPU121への動作電力の供給が開始された場合に、当該CPU121により直付ROM201から直接読み出される。CPU121は、初期起動用データに含まれるプログラム用データ及び制御用データに従った処理を実行することで、動作電力の供給開始後における最初の処理を実行するとともに、音光用ROM103に記憶されたプログラム対応の一連データの読み出し指示を行う。プログラム対応の一連データの全てがRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出された後は、CPU121は初期起動用データを利用して処理を実行する状態から、プログラム対応の一連データを利用して処理を実行する状態に切り換わる。
直付ROM201には、初期起動用データの他に、コマンド割込み用データ(1)、コマンド割込み用データ(2)、・・・、コマンド割込み用データ(S)が予め記憶されている。これらコマンド割込み用データは、CPU121においてコマンド割込み処理を実行するためのプログラム用データ及び制御用データを含む。コマンド割込み処理は、主制御装置60のMPU62からコマンドが送信されたことが制御コア111に設けられた図示しないラッチ回路にて特定された場合にCPU121にて他の処理に割り込んで起動される処理である。コマンド割込み処理が実行されることにより、主制御装置60のMPU62から受信したコマンドがその後の処理にて利用可能となる。
直付ROM201には、初期起動用データ及びコマンド割込み用データの他に、書き換え時用データ(1)、書き換え時用データ(2)、・・・、書き換え時用データ(T)が予め記憶されている。これら書き換え時用データは、RAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データに異常が発生していることが特定された場合に当該プログラム対応の一連データの書き換え指示を実行するためのプログラム用データ及び制御用データを含む。プログラム対応の一連データの書き換えを開始する場合、及び書き換えの実行中は、CPU121は直付ROM201から書き換え時用データを直接読み出してそれに対応した処理を実行する。
なお、CPU121において各種処理を実行するために必要なプログラム用データ及び制御用データのうち初期起動用データ、コマンド割込み用データ及び書き換え時用データ以外のデータは音光用ROM103に予め記憶されている。
<CPU121のメイン処理>
次に、図28のフローチャートを参照しながら本実施形態におけるCPU121のメイン処理について説明する。
CPU121は、動作電力の供給が開始された場合、直付ROM201から初期起動用データを直接読み出すことで、ステップS1201〜ステップS1203の処理を実行する。具体的には、まずステップS1201にてRAM122の初期化処理を実行することで、RAM122の各エリアを「0」クリアする。その後、ステップS1202にて電源立ち上げ時のデータ読み出し指示をDMA123に対して行う。DMA123は、電源立ち上げ時のデータ読み出し指示を受けることで上記第1の実施形態と同様に、音光用ROM103に予め記憶されたプログラム対応の一連データがRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されるようにメモリコントローラ114にアドレスデータを送信する。
その後、ステップS1203にて、DMA123からデータ読み出し完了信号を受信しているか否かを判定することで、電源立ち上げ時のデータ読み出し指示に対応したデータの読み出しが完了したか否かを判定する。当該データの読み出しが完了していない場合にはステップS1203にて待機することとなる。
CPU121は、データの読み出しが完了したと判定した場合(ステップS1203:YES)、RAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されたプログラム対応の一連データを参照することでステップS1204以降の処理を実行する。詳細には、ステップS1204では、コマンド割込み処理及びタイマ割込み処理の実行を許可する。
続くステップS1205では、主制御装置60のMPU62からコマンドを受信しているか否かを判定する。ここで、主制御装置60のMPU62からコマンドを受信した場合、既に説明したとおり制御コア111のラッチ回路にて当該コマンドがラッチされることで制御コア111のCPU121においてコマンド割込み処理が起動される。また、コマンド割込み処理は、直付ROM201からコマンド割込み用データを直接読み出すことで実行される。つまり、CPU121はRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データを読み出している状態から、直付ROM201からコマンド割込み用データを直接読み出す状態に切り換わる。
コマンド割込み処理では、図29(a)のフローチャートに示すように、まずステップS1301にてタイマ割込み処理の実行を禁止する。その後、ステップS1302にてリングバッファ122cの書き込みポインタを更新することで、当該リングバッファ122cの各エリアのうち今回受信したコマンドを書き込む対象のエリアを現状設定されているエリアに対して次の順番のエリアに変更する。なお、書き込みポインタの値が最大値に達した場合には当該ポインタが「0」クリアされる。したがって、書き込み対象となるエリアが1周した場合には既にコマンドが書き込まれているエリアに対して、新たに受信したコマンドが上書きされる。その後、ステップS1303にて、更新した結果の書き込みポインタに対応したエリアに対して、今回受信したコマンドを書き込む。そして、ステップS1304にてタイマ割込み処理の実行を許可する。コマンド割込み処理が終了した場合、CPU121は直付ROM201からコマンド割込み用データを直接読み出している状態からRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データを読み出す状態に切り換わる。そして、当該プログラム対応の一連データを参照することで、コマンド割込み処理が起動される直前に実行していた処理を再開する。
メイン処理(図28)の説明に戻り、ステップS1205では、RAM122のリングバッファ122cに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定する。未処理のコマンドが格納されている場合、ステップS1206にて今回の読み出し対象のコマンドに対応した演出又は報知を実行可能とするためのデータテーブルをRAM122のプログラム対応エリア122aから汎用エリア122bに読み出し、実行対象として設定する。この場合、当該データテーブルには、音出力コア112にシーケンスデータ及びパラメータデータを送信するタイミング及びそれらシーケンスデータ及びパラメータデータの組合せの種類が設定されたデータ送信用テーブルと、発光データの読み出し指示をDMA123に与えるタイミング及びその読み出し指示の対象となる発光データの種類を特定可能とするデータが設定されているとともに事前に読み出された発光データに基づく発光制御の実行タイミングが設定された発光制御用テーブルとが存在している。これらデータ送信用テーブル及び発光制御用テーブルは、各種演出の内容に対応させて1組設けられており、対応関係にある各テーブルがCPU121により参照されることで表示発光部53の発光態様とスピーカ部54からの音出力態様とを対応付けることが可能となる。その後、ステップS1207にて、今回読み出したデータテーブルに対応した表示系コマンドを表示制御装置90に送信する。これにより、上記データテーブルに対応した表示演出が行われるように、表示制御装置90により図柄表示装置41が表示制御される。
ステップS1205にて否定判定をした場合、又はステップS1207の処理を実行した場合、ステップS1208にて、RAM122に設けられた第1割込みカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。第1割込みカウンタは、ステップS1209のデータ送信用処理の実行周期をCPU121にて特定するためのカウンタである。
ここで、タイマ割込み処理は500μsec周期で定期的に起動される。タイマ割込み処理では、図29(b)のフローチャートに示すように、まずステップS1401にてRAM122の第1割込みカウンタの値を1減算する。第1割込みカウンタには、2msec周期で当該第1割込みカウンタの値が「0」となるように数値がセットされる。また、ステップS1402では、RAM122に設けられた第2割込みカウンタの値を1減算する。第2割込みカウンタは、メイン処理(図28)におけるステップS1211の発光制御処理の実行周期をCPU121にて特定するためのカウンタである。当該第2割込みカウンタには、4msec周期で当該第2割込みカウンタの値が「0」となるように数値がセットされる。
メイン処理(図28)の説明に戻り、第1割込みカウンタの値が「0」である場合(ステップS1208:YES)、ステップS1209にてデータ送信用処理を実行する。データ送信用処理では、今回の使用対象となっているデータ送信用テーブルを参照することで、シーケンスデータ及びパラメータデータの送信タイミングであるか否かを特定し、送信タイミングである場合には対応する種類のシーケンスデータ及びパラメータデータを音出力コア112のレジスタ131に書き込む。
ステップS1208にて否定判定をした場合、又はステップS1209の処理を実行した場合には、ステップS1210にてRAM122の第2割込みカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。第2割込みカウンタの値が「0」である場合、ステップS1211にて発光制御処理を実行する。発光制御処理では、今回の使用対象となっている発光制御用テーブルを参照することで、発光データの読み出し指示を行うタイミングであるか否かを判定し、読み出し指示を行うタイミングである場合には対応する発光データの読み出し指示をDMA123に与える。また、発光制御処理では発光制御用データを参照することで表示発光部53の発光制御タイミングであるか否かを特定し、発光制御タイミングである場合には対応する発光データに従って表示発光部53の発光制御を実行する。
ステップS1210にて否定判定をした場合、又はステップS1211の処理を実行した場合には、RAM122の正常判定の実行中フラグに「1」がセットされていないこと及び正常判定の開始タイミングであることを条件として(ステップS1212:NO、ステップS1213:YES)、ステップS1214にて正常判定用のデータ読み出し指示をDMA123に対して行う。その後、ステップS1215にてRAM122の正常判定の実行中フラグに「1」をセットした後に、ステップS1204に戻る。なお、ステップS1212〜ステップS1215の処理内容は、上記第1の実施形態におけるメイン処理(図12)のステップS305〜ステップS308と同様である。一方、正常判定の実行中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1212:YES)、ステップS1216にて正常判定用処理を実行した後に、ステップS1204に戻る。なお、512バイト分のデータ容量を有するプログラム対応の一連データの全てについて正常判定用処理が完了した場合、正常判定の実行中フラグは「0」クリアされる。
<CPU121の正常判定用処理>
図30は正常判定用処理を示すフローチャートである。
プログラム対応の一連データの汎用エリア122bに対する読み出しが完了している場合(ステップS1501:YES)、ステップS1502にてデータ照合処理を実行する。データ照合処理では、RAM122のプログラム対応エリア122aに記憶されているプログラム対応の一連データと、汎用エリア122bに記憶されているプログラム対応の一連データとで相互に対応する4バイトのデータをそれぞれから読み出してXOR処理などの論理演算処理を実行することで、それら4バイトのデータが一致しているか否かを判定する。
それら4バイトのデータの全ビットが一致している場合(ステップS1503:YES)、そのまま本正常判定用処理を終了する。つまり、正常判定に際しては、512バイトからなるプログラム対応の一連データの全体について一度にデータ照合処理が実行されるのではなく、照合対象バイトである4バイト単位でデータ照合処理が実行される。ここで、データ照合処理が開始される場合にコマンド割込み処理(図29(a))の割込み及びタイマ割込み処理(図29(b))の割込みは禁止されないため、データ照合処理の実行途中であってもコマンド割込み処理(図29(a))及びタイマ割込み処理(図29(b))は発生する。
4バイトのデータのうち一部のビットでも一致していない場合(ステップS1503:NO)、ステップS1504〜ステップS1508に示すデータ書き換え用処理を実行する。ここで、データ書き換え用処理は、直付ROM201から書き換え時用データを直接読み出すことで実行される。つまり、CPU121はRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データを読み出している状態から、直付ROM201から書き換え時用データを直接読み出す状態に切り換わる。
データ書き換え用処理では、ステップS1504にてタイマ割込み処理(図29(b))の実行を禁止する。これにより、タイマ割込み処理の実行周期となったとしても当該タイマ割込み処理の割込みは発生しない。一方、データ書き換え用処理が実行される場合であっても、コマンド割込み処理(図29(a))の実行は禁止されない。これにより、データ書き換え用処理が実行されている状況であっても主制御装置60のMPU62から受信したコマンドをRAM122のリングバッファ122cに格納することが可能となり、当該コマンドの受信を無効化させないようにすることが可能となる。
続くステップS1505では、データの書き換え指示をDMA123に対して行う。DMA123は、データの書き換え指示を受けることで、それに対応したアドレスデータをメモリコントローラ114に送信することで、当該メモリコントローラ114に対してRAM122のプログラム対応エリア122aへのプログラム対応の一連データの読み出しを開始させる。この場合、プログラム対応エリア122aに対して新たに読み出されたプログラム対応の一連データが上書きされることとなる。また、ステップS1506では、音出力コア112に対して書き換え優先設定を行う。具体的には、音出力コア112のレジスタ131に設けられた書き換え優先フラグに「1」をセットする。かかる書き換え優先フラグに「1」がセットされた場合における音出力コア112の動作は上記第2の実施形態と同様である。
その後、ステップS1507では、プログラム対応エリア122aに対するプログラム対応の一連データの書き換えが完了したか否かを判定する。当該書き換えが完了していない場合には、ステップS1507にて待機する。プログラム対応の一連データの書き換えが完了した場合、ステップS1508にてタイマ割込み処理(図29(b))の実行を許可する。これにより、タイマ割込み処理の周期的な割込みが禁止された状態から当該割込みが許可された状態となる。データ書き換え用処理が終了した場合、CPU121は直付ROM201から書き換え時用データを直接読み出している状態からRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データを読み出す状態に切り換わる。そして、当該プログラム対応の一連データを参照することで、メイン処理(図28)におけるステップS1204の処理を実行する。
<DMA123>
次に、音光用ROM103からデータを読み出すための処理構成について説明する。音出力コア112のデータ転送部134においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れは上記第2の実施形態にて示した処理の流れ(図25(b))と同一であり、メモリコントローラ114においてデータの読み出しを行うための処理の流れは上記第1の実施形態にて示した処理の流れ(図21)と同一である。一方、制御コア111のDMA123においてデータの読み出し指示を行うための処理の流れは上記各実施形態と相違している。そこで、DMA123においてデータの読み出し指示を行うための本実施形態における処理の流れについて、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
DMA123は、制御コア111のCPU121からデータの読み出し指示を受けている場合(ステップS1601:YES)、その読み出し指示に対応したアドレスデータをDMA123の内部レジスタに記憶するための処理を実行する(ステップS1602)。具体的には、今回の読み出し指示に対応したデータ群の開始アドレスのデータと終了アドレスのデータとを内部レジスタに記憶する。この場合、他のデータ群の読み出し途中である場合には、その読み出し途中のデータ群についての開始アドレスのデータ及び終了アドレスのデータを消去しないようにしてデータの設定処理を実行する。また、DMA123の内部レジスタに設けられた読み出し指示フラグに「1」をセットする(ステップS1603)。
DMA123は、CPU121からの読み出し指示に対応した正常判定用データの読み出しが完了していない状況で発光データの読み出し指示をCPU121から新たに受けた場合に(ステップS1604及びステップS1605:YES)、読み出し対象の割込み処理を実行する(ステップS1606)。具体的には、正常判定用データの読み出し指示を行っている状態を一旦中断し、今回の読み出し指示に対応した発光データの読み出し指示を開始する。これにより、正常判定用データの読み出し途中において発光データの読み出し指示が発生した場合には発光データの読み出しを優先させることが可能となり、発光制御タイミングに遅れが生じないようにすることが可能となる。
一方、CPU121からの読み出し指示に対応したデータの読み出しが完了していない状況でデータの書き換え指示をCPU121から新たに受けた場合にも(ステップS1607及びステップS1608:YES)、読み出し対象の割込み処理を実行する(ステップS1606)。具体的には、現状の読み出し対象のデータの読み出し指示を行っている状態を一旦中断し、プログラム対応の一連データの書き換えを行うための読み出し指示を開始する。これにより、プログラム対応の一連データの書き換えをいずれのデータの読み出しよりも優先させることが可能となり、正常判定用処理にてデータ異常の発生を特定した場合には、プログラム対応の一連データの書き換えを早期に完了させることが可能となる。
DMA123は、CPU121から新たな読み出し指示を受けたか否かに関係なく、読み出し用処理を実行する(ステップS1609)。読み出し用処理では、上記第1の実施形態におけるDMA123の処理(図18)のステップS601〜ステップS611に示す処理を実行する。この場合、読み出し対象の割込み処理(ステップS1606)が発生している場合には、割込み対象として設定されたデータ群の読み出し指示が優先され、そのデータ群の読み出しが完了した後に実行途中で中断していたデータ群の読み出し指示を再開する。
<データの読み出し態様>
次に、各種データの読み出し態様を図32のタイムチャートを参照しながら説明する。図32(a)はCPU121からDMA123に正常判定用データの読み出し指示が与えられるタイミングを示し、図32(b)はCPU121からDMA123に発光データの読み出し指示が与えられるタイミングを示し、図32(c)はCPU121からDMA123にプログラム対応の一連データの書き換え指示が与えられるタイミングを示し、図32(d)は正常判定用データの読み出し期間を示し、図32(e)は発光データの読み出し期間を示し、図32(f)はプログラム対応の一連データが書き換えのために読み出される期間を示し、図32(g)は音出力コア112のデータ転送部134において音データの読み出しを行っている期間を示す。
まず、正常判定用データの読み出し途中で発光データの読み出し指示が発生する場合について説明する。
t1のタイミングで図32(a)に示すように正常判定用データの読み出し指示がCPU121からDMA123に与えられることで、図32(d)に示すように正常判定用データの読み出しが開始される。その後、t2のタイミングで音出力コア112のレジスタ131に読み出されたシーケンスデータにおいて音データの読み出し指示のデータが設定されていることにより、図32(g)に示すように音出力コア112のデータ転送部134において音データの読み出しが開始される。この場合、図32(d)及び図32(g)では、正常判定用データの読み出し期間と音データの読み出し期間とが重複しているように示されているが、実際にはメモリコントローラ114は音データの読み出しを優先させながら、音データの読み出しの合間に正常判定用データの読み出しを行う。
その後、t3のタイミングで、図32(b)に示すように発光データの読み出し指示がCPU121からDMA123に与えられる。この場合、既に説明したとおり、正常判定用データの読み出しよりも発光データの読み出しが優先されるため、図32(d)に示すように正常判定用データの読み出しを一旦中断し、図32(e)に示すように発光データの読み出しを開始する。一方、図32(g)に示すように音データの読み出しは継続される。この場合、メモリコントローラ114は音データの読み出しを優先させながら、音データの読み出しの合間に発光データの読み出しを行う。
その後、t4のタイミングで、図32(e)に示すように発光データの読み出しが完了することで、図32(d)に示すように正常判定用データの読み出しが再開される。この場合、正常判定用データの読み出しが最初から開始されるのではなく、t3のタイミングで中断された途中の状態から正常判定用データの読み出しが再開される。
次に、発光データの読み出し途中で書き換え指示が発生する場合について説明する。
t5のタイミングで図32(b)に示すように発光データの読み出し指示がCPU121からDMA123に与えられることで、図32(e)に示すように発光データの読み出しが開始される。その後、t6のタイミングで音出力コア112のレジスタ131に読み出されたシーケンスデータにおいて音データの読み出し指示のデータが設定されていることにより、図32(g)に示すように音出力コア112のデータ転送部134において音データの読み出しが開始される。この場合、図32(e)及び図32(g)では、発光データの読み出し期間と音データの読み出し期間とが重複しているように示されているが、実際にはメモリコントローラ114は音データの読み出しを優先させながら、音データの読み出しの合間に発光データの読み出しを行う。
その後、t7のタイミングで、図32(c)に示すようにプログラム対応の一連データの書き換え指示がCPU121からDMA123に与えられる。この場合、既に説明したとおり、プログラム対応の一連データの書き換えがいずれのデータの読み出しよりも優先されるため、図32(e)に示すように発光データの読み出しを一旦中断するとともに、図32(g)に示すように音データの読み出しを一旦中断し、図32(f)に示すようにプログラム対応の一連データの書き換えを開始する。
その後、t8のタイミングで、図32(f)に示すようにプログラム対応の一連データの書き換えが完了することで、図32(e)に示すように発光データの読み出しが再開されるとともに、図32(g)に示すように音データの読み出しが再開される。この場合、発光データ及び音データの読み出しが最初から開始されるのではなく、t7のタイミングで中断された途中の状態から発光データ及び音データの読み出しが再開される。
<正常判定用処理の実行周期と各種処理の実行期間との関係>
次に、正常判定用処理の実行周期と各種処理の実行期間との関係について図33の説明図を参照しながら説明する。
既に説明したとおり正常判定用処理に際しては、音光用ROM103に記憶されているプログラム対応の一連データの全て(例えば512バイト)が制御コア111のRAM122の汎用エリア122bに読み出される。この読み出しには最長で8msec程度を要する。そして、プログラム対応の一連データが汎用エリア122bに読み出された後は、RAM122のプログラム対応エリア122aに記憶保持されているプログラム対応の一連データとRAM122の汎用エリア122bに今回読み出されたプログラム対応の一連データとが4バイト単位で照合され、両データが不一致であることが特定された場合、プログラム対応エリア122aに対してプログラム対応の一連データが再度読み出される。
かかる正常判定用処理の実行周期Taは32msecである。この実行周期Taは、当該実行周期Taにおいてメイン処理(図28)のデータ送信用処理(ステップS1209)を実行するのに要する最短期間Ta1、当該実行周期Taにおいてメイン処理(図28)の発光制御処理(ステップS1211)を実行するのに要する最短期間Ta2、当該実行周期Taにおいてタイマ割込み処理(図29(b))を実行するのに要する最短期間Ta3、及び当該実行周期Taにおいてデータの照合結果異常が発生しない状況で正常判定用処理(図30)を実行するのに要する最短期間Ta4の和よりも長い期間となるように設定されている。なお、Ta1は「データ送信用処理の最短実行期間」×Ta/「データ送信用処理の実行周期」により導かれ、Ta2は「発光制御処理の最短実行期間」×Ta/「発光制御処理の実行周期」により導かれ、Ta3は「タイマ割込み処理の最短実行期間」×Ta/「タイマ割込み処理の実行周期」により導かれ、Ta4はデータの照合結果異常が発生しない状況で512バイト分のデータ照合処理を実行するのに要する期間に対応している。
Ta>(Ta1+Ta2+Ta3+Ta4)となっていることにより、正常判定用処理の実行周期Taには余り期間Ta5が生じ得ることとなる。これにより、正常判定用処理において照合結果異常となりプログラム対応の一連データの書き換えが必要となったとしても、その余り期間Ta5を利用して当該書き換えを行うことが可能となる。但し、当該データの書き換えに要する期間Tbは、余り期間Ta5よりも長い期間となっている。したがって、照合結果異常となるタイミングにもよるが、データの書き換え指示が発生した場合には32msecの範囲内でプログラム対応の一連データの書き換えが完了しない場合があり、この場合には次の実行回の正常判定用処理は実行されないこととなる。
以上詳述した本実施形態によれば、上記第1の実施形態において説明した効果に加え以下の優れた効果を奏する。
制御コア111には直付ROM201が設けられており、初期起動用の処理及びデータ書き換え用処理の実行に際しては当該直付ROM201からプログラム用データ及び制御用データが直接読み出される。これにより、音光用ROM103からRAM122へのプログラム対応の一連データの読み出しに際しては直付ROM201に記憶されたデータを利用するだけでよく、プログラム対応の一連データの読み出しを好適に行うことが可能となる。
また、直付ROM201にはコマンド割込み処理を実行するためのコマンド割込み用データも記憶保持されている。これにより、プログラム対応の一連データを読み出している途中であるか否かに関係なくコマンド割込み処理を実行することが可能となり、主制御装置60のMPU62から送信されたコマンドを確実に受信することが可能となる。
制御コア111のCPU121からの読み出し指示に応じてDMA123が発光データ及び正常判定用データの読み出し制御を実行するとともにプログラム対応の一連データの書き換え制御を実行する構成において、プログラム対応の一連データの書き換えが発光データ及び正常判定用データの読み出しよりも優先される。これにより、正常判定用処理において照合結果異常が発生した場合にプログラム対応の一連データの書き換えを早期に完了させることが可能となる。さらにまた、プログラム対応の一連データの書き換えに際しては音出力コア112のデータ転送部134において音データの読み出しが中断される。この点からもプログラム対応の一連データの書き換えを早期に完了させることが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)メモリコントローラ114においてデータの読み出し対象として制御コア111よりも音出力コア112が優先される構成に限定されることはなく、音出力コア112よりも制御コア111の方が優先される構成としてもよい。また、優先対象が状況によって切り換わる構成としてもよく、例えばプログラム対応の一連データが制御コア111において読み出される場合にはデータの読み出し対象として音出力コア112よりも制御コア111が優先され、発光データが制御コア111において読み出される場合にはデータの読み出し対象として制御コア111よりも音出力コア112が優先される構成としてもよい。
(2)メモリコントローラ114にアドレスデータを送信するのが制御コア111及び音出力コア112の2個の制御手段である構成に限定されることはなく、1個の制御手段であってもよい。この場合であっても、その1個の制御手段から送信されるアドレスデータのうち音データ以外のデータの読み出し指示に対応するアドレスデータは制御側アドレスバッファ114aに格納し、音データの読み出し指示に対応するアドレスデータは音出力側アドレスバッファ114bに格納することで、上記各実施形態と同様に音データの読み出しを優先させることが可能となる。
また、メモリコントローラ114にアドレスデータを送信するのが3個又は4個以上の制御手段であってもよい。この場合、それら複数の制御手段間においてデータ読み出しの優先度を予め設定しておくことで、複数の制御手段から同時にアドレスデータが送信された場合であってもその優先度に従ってデータを読み出すことが可能となる。
(3)音光用ROM103のような共通ROMからデータを読み出す制御手段の種類は制御コア111と音出力コア112とに限定されることはなく、例えば図柄表示装置41における画像の表示を制御する表示制御手段と、音出力コア112といった音出力制御手段とが共通ROMからデータを読み出す構成としてもよい。この場合であっても、共通ROMからのデータの読み出しを管理するメモリコントローラ114は、表示制御手段及び音出力制御手段から同時にアドレスデータを受信している場合、予め定められた優先度に従って読み出し実行対象とするアドレスデータを決定する構成としてもよい。
例えば表示制御手段へのデータ読み出しを音出力制御手段へのデータ読み出しよりも優先することで、図柄表示装置41における画像の表示に遅れが生じてしまわないようにすることが可能となる。特に、遊技者は演出音や効果音よりも図柄表示装置41における表示演出に注目して遊技を行うものと考えられるため、表示制御手段へのデータ読み出しを優先することが好ましい。また、当該構成においては、所定の期間における画像を表示させるために必要な画像データ群のうち一の画像データの読み出しが完了してから次の画像データの読み出しを開始するまでの間に表示制御手段の非アクセス単位期間を生じさせることにより、その非アクセス単位期間を利用して音出力制御手段において音データの読み出しを行わせることが可能となる。
(4)音光用ROM103には音データが記憶されておらず、当該音データは別のROMに記憶されている構成としてもよい。この場合、メモリコントローラ114には制御コア111から送信されたアドレスデータを複数個格納することが可能なリングバッファを設け、メモリコントローラ114はアドレスデータに対応したデータの読み出しを開始する場合、リングバッファに格納されたアドレスデータのうち受信順序で読み出し実行対象を決定するのではなく優先度が高いアドレスデータから読み出し実行対象としていく構成としてもよい。例えば、演出用データを読み出すためのアドレスデータと異常報知用データを読み出すためのアドレスデータとが同時にリングバッファに格納されている場合、異常報知用データの読み出しを演出用データの読み出しよりも優先させる構成としてもよい。これにより、演出の実行よりも異常報知を優先させることが可能となる。また、上記のようにリングバッファに格納された複数のアドレスデータの中から優先度が高いアドレスデータを選択する構成においては、各アドレスデータに優先度を示すデータを付属させ、読み出し実行対象とするアドレスデータの選択に際してはその優先度を示すデータの比較判定を行う構成とするとよい。
(5)メモリコントローラ114の制御側アドレスバッファ114a及び音出力側アドレスバッファ114bのうち少なくとも一方は複数のアドレスデータを受信順序に従って格納することが可能なリングバッファである構成としてもよい。例えば音出力側アドレスバッファ114bがリングバッファである構成においては、音出力コア112から送信されたアドレスデータを複数同時に記憶しておくことが可能であるとともに、受信した順序に従ってアドレスデータをデータの読み出し実行対象とすることが可能となる。
(6)メモリコントローラ114において非優先側の制御手段に対応した制御側アドレスバッファ114aが設けられていない構成としてもよい。
(7)メモリコントローラ114は制御コア111及び音出力コア112のうち一方から受信したアドレスデータに対応したデータの読み出しを行う場合、他方から受信したアドレスデータに対応したデータの読み出しを行う場合よりも、多くのデータ量のデータを読み出す構成としてもよい。例えば、優先側の制御手段である音出力コア112から受信したアドレスデータに対応したデータの読み出しを行う場合には2バイトのデータを読み出し、非優先側の制御手段である制御コア111から受信したアドレスデータに対応したデータの読み出しを行う場合には1バイトのデータを読み出す構成としてもよい。これにより、優先側の制御手段へのデータの読み出しをより早期に行うことが可能となる。
(8)メモリコントローラ114は音出力コア112から一のアドレスデータを受信した場合、当該音出力コア112において読み出し指示の対象となっている1チャンネル分の複数バイトの音データを全て読み出し、制御コア111から一のアドレスデータを受信した場合、当該制御コア111において読み出し対象となっている複数バイトの発光データのうち一部のバイトのデータを読み出す構成としてもよい。
(9)制御コア111への動作電力の供給開始時に音光用ROM103から制御コア111のRAM122に読み出されるデータは、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)及びコマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N)に限定されることはなく、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)の全てが読み出し対象であり、それ以外はプログラムの実行に際して必要となった場合に読み出される構成としてもよい。また、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)及び処理用データ(1)〜処理用データ(M)の全てが読み出し対象であり、それ以外はプログラムの実行に際して必要となった場合に読み出される構成としてもよい。また、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)及びコマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N)の全てが読み出し対象であり、それ以外はプログラムの実行に際して必要となった場合に読み出される構成としてもよい。また、プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)の全てと、処理用データ(1)〜処理用データ(M)及びコマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N)のうち少なくとも一方の一部とが読み出される構成としてもよい。
(10)所定期間分の単位読み出し期間が、HWD132用の単位読み出し期間とSCM133用の単位読み出し期間とで区分けされ、それぞれの単位読み出し期間において非アクセス単位期間が均等に生じるように音データの読み出し期間が調整されている構成に限定されることはなく、HWD132用の単位読み出し期間とSCM133用の単位読み出し期間とで区分けすることなく、それら単位読み出し期間の全体において非アクセス単位期間が均等に生じるように音データの読み出し期間が調整されている構成としてもよい。但し、当該構成であってもデジタル楽音データを作成する必要があるチャンネル数に応じて均等に配分される非アクセス単位期間の長さが変動することとなる。
(11)非アクセス単位期間を挟むようにして存在する音データの一の読み出し期間において1個のチャンネルに対応した音データが読み出される構成に限定されることはなく、複数個のチャンネルに対応した音データが読み出される構成としてもよく、1個のチャンネルに対応した音データの一部が読み出される構成としてもよい。
(12)メモリコントローラ114は1バイトのデータの読み出し途中に、その読み出し中のデータよりも優先度が高いデータの読み出し指示に対応したアドレスデータを受信した場合、その実行途中のデータの読み出しを中止又は中断して、新たに受信したアドレスデータに対応したデータの読み出しを開始する構成としてもよい。
(13)DMA123及びデータ転送部134のうちデータ転送部134においてのみ非アクセス単位期間を生じさせながらデータの読み出しが行われる構成に限定されることはなく、DMA123においてのみ非アクセス単位期間を生じさせながらデータの読み出しが行われる構成としてもよく、DMA123及びデータ転送部134の両方において非アクセス単位期間を生じさせながらデータの読み出しが行われる構成としてもよい。
(14)上記第3の実施形態において余り期間Ta5がデータの書き換えに要する期間Tbよりも短い期間である構成に代えて、余り期間Ta5がデータの書き換えに要する期間Tb以上である構成としてもよい。これにより、プログラム対応の一連データの書き換えが発生した場合において正常判定用処理の実行周期への影響を低減することが可能となる。
(15)RAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されたプログラム対応の一連データが正常であるか否かを判定する場合、最初にRAM122の汎用エリア122bにプログラム対応の一連データを全て読み出した後に、プログラム対応エリア122aに読み出されたプログラム対応の一連データと、汎用エリア122bに読み出されたプログラム対応の一連データとの照合が4バイト単位で行われる構成としたが、これに代えて、最初にプログラム対応の一連データの全てを汎用エリア122bに読み出すのではなく、照合処理を行う場合に照合処理対象となるデータ分である4バイトのみを読み出し、当該照合処理を行う構成としてもよい。
(16)プログラム対応エリア122aに読み出されたプログラム対応の一連データが正常であるか否かを特定するための照合処理が4バイト単位で行われる構成に限定されることはなく、1バイト又は2バイトといったように4バイト未満のバイト単位で行われる構成としてもよく、5バイト又は6バイトといったように4バイトよりも多いバイト単位で行われる構成としてもよい。また、プログラム対応の一連データの全体が一度の照合処理の実行対象とされる構成としてもよい。
(17)RAM122のプログラム対応エリア122aに読み出されているプログラム対応の一連データの書き換えが発生する場合、当該プログラム対応の一連データの書き換えが完了するのを待機するための処理以外の処理が実行される構成としてもよい。例えば主制御装置60のMPU62から異常報知用のコマンドを受信しているか否かを監視するとともに当該コマンドを受信している場合には異常報知を開始するための処理用のプログラム及び制御データを直付ROM201に予め記憶させておき、プログラム対応の一連データの書き換えが行われている状況であっても異常報知を開始することが可能な構成としてもよい。
(18)プログラム対応の一連データの書き換えが行われる場合と同様に、RAM122の汎用エリア122bへの正常判定用のデータの読み出しが、発光データの読み出し及び音データの読み出しよりも優先される構成としてもよい。
(19)ROMからRAMに読み出したデータが正常であるか否かを定期的に監視する構成を、プログラム対応の一連データ以外のデータに対して適用してもよい。
例えば、当否抽選モードとして低確率モードと高確率モードとを備え主制御装置60のMPU62は低確率モードであればROM63に予め記憶された低確率モード用の当否抽選テーブルを参照し、高確率モードであればROM63に予め記憶された高確率モード用の当否抽選テーブルを参照する構成において、低確率モード及び高確率モードの少なくとも一方である間は対応する当否抽選テーブルをRAM64に記憶保持させるとともに、そのRAM64に記憶保持させている当否抽選テーブルが正常であるか否かの確認が定期的に行われるようにする。そして、RAM64に読み出されている当否抽選テーブルのデータに異常があることが特定された場合には、当否抽選テーブルの再読み出しを行う構成とする。これにより、当否抽選テーブルをROM63から読み出す頻度を抑えながら、異常な当否抽選テーブルが利用される可能性が低減される。
また、例えば、制御コア111においてプログラム対応の一連データの全てがRAM122のプログラム対応エリア122aに読み出される構成ではなく、演出の実行内容を決定するためのデータテーブルの全てがRAM122に事前に読み出される構成においては、それらデータテーブルが正常であるか否かの確認が定期的に行われるようにする。そして、RAM122に読み出されているデータテーブルに異常があることが特定された場合には、そのデータテーブルを使用対象から除外し、他のデータテーブルを代替として利用する構成とする。これにより、データテーブルの再読み出しを不要としながら、異常なデータテーブルが利用される可能性が低減される。
(20)主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置80により表示制御装置90が制御される構成に代えて、主制御装置60から送信されるコマンドに基づいて、表示制御装置90が音声発光制御装置80を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置80と表示制御装置90とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置80に送信されるコマンドの構成や、音声発光制御装置80から表示制御装置90に送信されるコマンドの構成も任意である。
(21)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.情報を予め記憶する記憶手段(音光用ROM103)と、
読み出し指示情報を受信した場合にそれに対応した情報を前記記憶手段から読み出す管理手段(メモリコントローラ114)と、
を備え、
当該管理手段は、複数の読み出し指示情報を受信している場合、それら読み出し指示情報の受信順序とは異なる予め定められた優先度に従って、情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報を決定する決定手段(メモリコントローラ114におけるステップS810〜ステップS813の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、読み出し指示情報の受信順序とは異なる優先度に従って、情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報が決定されるため、優先度が高い情報については受信順序に関係なく早期に読み出すことが可能となる。
特徴A2.情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する要求対応手段(DMA123、データ転送部134)を備え、
前記管理手段は、前記読み出し指示情報を受信した場合、前記読み出し要求に対応した情報の情報量よりも少ない情報量である単位情報の読み出しを行い、
前記決定手段による情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報の決定は、前記読み出し要求に対応した情報の読み出しが完了していない場合であっても前記単位情報の読み出しが完了した後に生じ得ることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、1回の読み出し指示情報の送信に対して読み出し対象となる情報の情報量を抑えるとともに、読み出し要求に対応した情報の読み出しが完了していない場合であっても1回の読み出し指示情報の送信に対する情報の読み出しが完了した場合には、実行対象とする読み出し指示情報の決定が優先度に従って行われることにより、優先度が高い情報を早期に読み出すことが可能となる。
特徴A3.前記単位情報は、情報の読み出しに際して可能となる最小単位の情報であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、1回の読み出し指示情報の送信に対して読み出し対象となる情報が読み出し可能な最小単位の情報であるため、実行対象とする読み出し指示情報の決定が行われる頻度を高めることが可能となる。
特徴A4.情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する要求対応手段(DMA123、データ転送部134)を備え、
当該要求対応手段は、前記管理手段への前記読み出し指示情報の送信によって、前記読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量の情報の読み出しを指示することを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、要求対応手段は1回の読み出し指示情報の送信によって、読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量の情報の読み出しを指示する構成であるため、少ない情報量の情報の読み出しを積極的に行う構成において管理手段は読み出し指示情報に従って情報の読み出しを行うだけでよい。
特徴A5.前記管理手段は、前記情報の読み出しの実行途中において当該情報の読み出しの契機となった読み出し指示情報よりも優先度が高い読み出し指示情報を受信したとしても、その実行途中の情報の読み出しを継続することを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、管理手段において読み出し指示情報に対応した情報の読み出しが開始された場合、その後の読み出し指示情報の受信状況に関係なく当該情報の読み出しが完了される。これにより、優先度の高い情報の読み出しを早期に行えるようにしながらも、情報を読み出すための処理が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A6.前記管理手段は、受信した前記読み出し指示情報を記憶する指示情報記憶手段(制御側アドレスバッファ114a、音出力側アドレスバッファ114b)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、情報の読み出し途中で新たな読み出し指示情報を受信したとしても、その新たな読み出し指示情報を指示情報記憶手段において記憶しておくことが可能であるため、情報の読み出しが完了した場合には新たな情報の読み出しを早期に開始することが可能となる。また、指示情報記憶手段に読み出し指示情報が記憶されることにより、情報の読み出しが完了するまでに優先度の高い読み出し指示情報が指示情報記憶手段に記憶されていれば、その優先度の高い読み出し指示情報が情報の読み出しの実行対象となる。よって、優先度の高い読み出し指示情報に対応した情報が読み出される機会を高めることが可能となる。
特徴A7.前記記憶手段に記憶された情報を利用して第1の制御を実行する第1制御手段(制御コア111)と、
前記記憶手段に記憶された情報を利用して第2の制御を実行する第2制御手段(音出力コア112)と、
を備え、
前記決定手段は、前記第1制御手段及び前記第2制御手段のうち優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報を非優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報よりも、情報の読み出しの実行対象を決定する場合に優先することを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第1制御手段及び第2制御手段のうち優先側の制御手段による情報の読み出しを非優先側の制御手段による情報の読み出しよりも優先させることが可能となる。
特徴A8.前記第1制御手段は、情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する第1要求対応手段(DMA123)を備え、
前記第2制御手段は、情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する第2要求対応手段(データ転送部134)を備え、
前記管理手段は、前記第1要求対応手段及び前記第2要求対応手段のうち少なくとも前記非優先側の制御手段に対応する側から前記読み出し指示情報を受信した場合、前記読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量である単位情報の読み出しを行い、
前記決定手段による情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報の決定は、前記読み出し要求に対応した情報の読み出しが完了していない場合であっても前記単位情報の読み出しが完了した後に生じ得ることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、少なくとも非優先側の制御手段については、1回の読み出し指示情報の送信に対して読み出し対象となる情報の情報量を抑えるとともに、読み出し要求に対応した情報の読み出しが完了していない場合であっても1回の読み出し指示情報の送信に対する情報の読み出しが完了した場合には、実行対象とする読み出し指示情報の決定が優先側の制御手段を優先しながら行われることにより、優先側の制御手段における情報の読み出しを早期に行うことが可能となる。
特徴A9.前記単位情報は、情報の読み出しに際して可能となる最小単位の情報であることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、少なくとも非優先側の制御手段については、1回の読み出し指示情報の送信に対して読み出し対象となる情報が読み出し可能な最小単位の情報であるため、実行対象とする読み出し指示情報の決定が行われる頻度を高めることが可能となる。
特徴A10.前記第1制御手段は、情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する第1要求対応手段(DMA123)を備え、
前記第2制御手段は、情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する第2要求対応手段(データ転送部134)を備え、
前記第1要求対応手段及び前記第2要求対応手段のうち少なくとも前記非優先側の制御手段に対応する側は、前記管理手段への前記読み出し指示情報の送信によって、前記読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量の情報の読み出しを指示することを特徴とする特徴A7乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、少なくとも非優先側の制御手段については1回の読み出し指示情報の送信によって、読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量の情報の読み出しを指示する構成であるため、少ない情報量の情報の読み出しを積極的に行う構成において管理手段は読み出し指示情報に従って情報の読み出しを行うだけでよい。
特徴A11.前記管理手段は、前記情報の読み出しの実行途中において当該情報の読み出しの契機となった読み出し指示情報よりも優先度が高い読み出し指示情報を受信したとしても、その実行途中の情報の読み出しを継続することを特徴とする特徴A7乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、管理手段において読み出し指示情報に対応した情報の読み出しが開始された場合、その後の読み出し指示情報の受信状況に関係なく当該情報の読み出しが完了される。これにより、優先度の高い情報の読み出しを早期に行えるようにしながらも、情報を読み出すための処理が複雑化してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A12.前記管理手段は、前記読み出し指示情報を記憶する指示情報記憶手段(制御側アドレスバッファ114a、音出力側アドレスバッファ114b)を備え、
前記決定手段は、情報の読み出し開始タイミングにおいて前記指示情報記憶手段に前記優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報が記憶されている場合、当該読み出し指示情報を情報の読み出しの実行対象とすることを特徴とする特徴A7乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、例えば非優先側の制御手段への情報の読み出し途中で優先側の制御手段から新たな読み出し指示情報を受信したとしても、その新たな読み出し指示情報を指示情報記憶手段において記憶しておくことが可能であるため、情報の読み出しが完了した場合には優先側の制御手段に向けた情報の読み出しを早期に開始することが可能となる。
特徴A13.前記管理手段は、
前記優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報を記憶する優先側の記憶手段(音出力側アドレスバッファ114b)と、
前記非優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報を記憶する非優先側の記憶手段(制御側アドレスバッファ114a)と、
を備えていることを特徴とする特徴A7乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報と非優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報とで記憶しておく記憶手段が異なっている。これにより、管理手段は優先側の記憶手段に読み出し指示情報が記憶されている場合にはその読み出し指示情報を情報の読み出しの実行対象とし、優先側の記憶手段に読み出し指示情報が記憶されていない場合には非優先側の記憶手段に記憶されている読み出し指示情報を情報の読み出しの実行対象とすればよい。つまり、記憶手段の種類によって優先側と非優先側とを区別することが可能であるため、管理手段において情報の読み出しの実行対象を決定する場合の処理の簡素化が図られる。
特徴A14.前記優先側の制御手段及び前記非優先側の制御手段のうち少なくとも一方の制御手段は、所定期間において利用するための所定対応情報の読み出しを行う場合、当該所定対応情報の一部情報の読み出しが完了してから当該所定対応情報における他の一部情報の読み出しが開始されるまでに非読み出し期間が生じるように前記読み出し指示情報の送信タイミングを調整する調整手段(データ転送部134、シーケンスデータSD)を備えていることを特徴とする特徴A7乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、所定期間において利用するための所定対応情報の読み出しを行う場合であっても、一部情報の単位で読み出しが行われるように読み出し指示情報を送信するとともに一の一部情報の読み出しが完了してから次の一部情報の読み出しに対応した読み出し指示情報が送信されるまでに非読み出し期間が生じるように当該読み出し指示情報の送信が行われる。これにより、他方の制御手段における情報の読み出しの待機期間が長期間化してしまうことを抑制することが可能となる。
特徴A15.前記一方の制御手段は、前記優先側の制御手段であることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
優先側の制御手段は情報の読み出しの実行対象の決定に際して非優先側の制御手段よりも優先されるため、優先側の制御手段への情報の読み出しが早期に行われる反面、当該優先側の制御手段からの読み出し指示情報の送信が継続されると非優先側の制御手段において情報の読み出しを行う機会が与えられずに、非優先側の制御手段において情報の読み出しを待機する期間が長期間化してしまう可能性が生じる。これに対して、優先側の制御手段において積極的に非読み出し期間が設定されるため、非優先側の制御手段において情報を読み出すための機会が担保され、情報の読み出しを待機する期間の長期間化が抑制される。
特徴A16.前記調整手段は、前記所定対応情報に含まれる各一部情報についての前記読み出し指示情報の送信タイミングが予め定められた調整用情報であり、
前記一方の制御手段は、前記調整用情報に定められている前記送信タイミングに従って前記読み出し指示情報を送信することを特徴とする特徴A14又はA15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、調整用情報に従って読み出し指示情報を送信するだけで非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴A17.前記調整手段により、前記非読み出し期間が所定の連続する期間において均等となるように前記調整が行われることを特徴とする特徴A14乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、非読み出し期間が均等に設定されているため、他方の制御手段における情報の読み出し機会を均等に生じさせることが可能となる。
特徴A18.前記一方の制御手段は、
前記記憶手段から読み出した情報を利用して作成された音情報を記憶する複数の音情報記憶手段(CH用エリア143a〜143p,144a〜144p)と、
複数の前記音情報記憶手段に記憶されている音情報に対応した音が同時に出力されるように音出力手段を制御する出力実行手段(音データ処理部113、HWD132、SCM133)と、
を備え、
前記所定対応情報は、前記所定期間において同時に出力対象となる複数の音情報を作成するための情報であり、
前記一部情報は、前記所定対応情報に対応した複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される情報であることを特徴とする特徴A14乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、所定期間にて利用するための情報の読み出しに際して一部情報の単位で情報の読み出しが行われる構成において、当該一部情報は同時に出力対象となる複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される情報である。つまり、一の音情報を作成するための情報を分割することなく、一部情報の単位で区分けされている。これにより、一部情報の単位で情報を読み出す場合であっても、その読み出した情報を扱い易くすることが可能となる。
特徴A19.前記一部の音情報は、一の前記音情報記憶手段に記憶される音情報であることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、音情報の単位で一部情報の単位が区分けされているため、一の音情報を作成するための情報の分割読み出しを不可としながら、非読み出し期間の発生頻度を高めることが可能となる。
特徴A20.同時出力が可能な最大数の前記音情報を利用して音出力が行われる場合であっても前記非読み出し期間が生じるように、前記所定期間及び各音情報を作成するために利用される情報が設定されていることを特徴とする特徴A18又はA19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、同時に出力対象となる音情報の種類に関係なく、非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴A21.前記所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しに当該所定期間を要しない構成において、所定期間において所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行う一方、所定期間を超える分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行わないことを特徴とする特徴A18乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、音出力を行うために所定期間で読み出される情報が所定期間分の音出力を行うために必要な情報に限られるため、所定期間において非読み出し期間を最大限生じさせることが可能となる。
特徴A22.前記一方の制御手段は、
第1の態様で作成された情報を利用して第1音情報を作成し、その第1音情報を前記音情報記憶手段のうち第1音情報記憶手段に記憶させる第1作成手段(HWD132)と、
第2の態様で作成された情報を利用して第2音情報を作成し、その第2音情報を前記音情報記憶手段のうち第2音情報記憶手段に記憶させる第2作成手段(SCM133)と、
を備え、
前記第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び前記第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても前記非読み出し期間が生じるように、前記所定期間及び各音情報を作成するために利用される情報が設定されていることを特徴とする特徴A18乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても非読み出し期間が生じることとなるため、出力対象となる音情報の種類に関係なく、他方の制御手段において情報の読み出しを待機する期間の長期間化が抑制される。
特徴A23.前記優先側の制御手段及び前記非優先側の制御手段のうち他方の制御手段は、特定期間において利用するための特定対応情報の読み出しを行う場合、前記読み出し指示情報の送信タイミングについて、当該特定対応情報の一部情報の読み出しが完了してから当該特定対応情報における他の一部情報の読み出しが開始されるまでに非読み出し期間が生じるようにするための調整を行わないことを特徴とする特徴A14乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、一方の制御手段にて読み出し指示情報の送信タイミングが調整される構成において、他方の制御手段では読み出し指示情報の送信タイミングが調整されないため、両方の制御手段において送信タイミングの調整が行われる構成に比べて処理構成の簡素化が図られる。
特徴A24.前記他方の制御手段は、前記特定対応情報の読み出しを行う場合、当該特定対応情報に含まれる各一部情報に対応した読み出し指示情報を定期的に送信するものであることを特徴とする特徴A23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、他方の制御手段は特定対応情報の読み出しが完了するまで一部情報に対応した読み出し指示情報を定期的に送信するだけでよいため、当該他方の制御手段において情報を読み出すための処理構成の簡素化が図られる。
特徴A25.前記記憶手段には、
前記第1制御手段においてプログラムを実行するために必要なプログラム用情報(プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)、コマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N))と、
当該プログラムに従って前記第1の制御を実行する場合に制御対象の制御態様を決定付けるために必要な第1制御用情報(発光データ(1)〜発光データ(P))と、
前記第2制御手段において前記第2の制御を実行する場合に制御対象の制御態様を決定付けるために必要な第2制御用情報(音データ(1)〜音データ(Q))と、
が少なくとも記憶されており、
前記第1制御手段は、前記第1制御用情報及び前記第2制御用情報の読み出し指示が発生しない期間において前記プログラム用情報を第1側記憶手段(RAM122)に読み出す読み出し手段(CPU121におけるステップS302の処理を実行する機能、DMA123)を備えていることを特徴とする特徴A7乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A25によれば、第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出し指示が発生しない期間においてプログラム用情報が読み出されることにより、プログラム用情報の読み出しを早期に行うことが可能となる。
特徴A26.前記読み出し手段は、前記第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記プログラム用情報を前記第1側記憶手段に読み出すことを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合にプログラム用情報の全てが第1側記憶手段に読み出されるため、その後に第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出し指示が発生するタイミングにおいてプログラム用情報の読み出しを不要とすることが可能となる。
特徴A27.前記第1制御手段は、
前記読み出し手段により前記プログラム用情報が前記第1側記憶手段に読み出された後において、当該第1側記憶手段に前記プログラム用情報を再度読み出す再読み出し手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS405の処理を実行する機能及びDMA123、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS905の処理を実行する機能及びDMA123)と、
当該再読み出し手段により前記プログラム用情報が新たに読み出されるようにする場合、前記第1制御用情報及び前記第2制御用情報の読み出しが制限されるようにする手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS404の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS906の処理を実行する機能、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1506の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、プログラム用情報が再度読み出されることにより、第1制御手段は正常なプログラム用情報を利用してプログラムを実行することが可能となる。この場合に、プログラム用情報が再度読み出される場合には、第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出しが制限されるため、プログラム用情報の再読み出しを早期に行うことが可能となる。
特徴A28.前記第1制御手段は、当該第1制御手段の外部から情報を受信した場合にその情報を格納手段(RAM122のリングバッファ)に格納する格納実行手段を備え、前記格納手段に格納された情報に対応した制御を実行する構成であり、
前記プログラム用情報が前記第1側記憶手段に読み出されている状況であっても、前記格納実行手段による前記格納手段への情報の格納が行われることを特徴とする特徴A25乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、プログラム用情報の第1側記憶手段への読み出しが行われている状況において第1制御手段の外部から情報を受信した場合であっても、その情報は格納手段に格納されて利用可能となるため、当該情報が無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A29.前記第1制御手段は、
前記第1側記憶手段に前記プログラム用情報を読み出した後に情報確認タイミングとなった場合、当該プログラム用情報が書き換えられているか否かを確認する確認手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS402及びステップS403の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS902及びステップS903の処理を実行する機能、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1502及びステップS1503の処理を実行する機能)と、
当該確認手段により前記プログラム用情報の書き換えが発生していることが確認された場合、前記第1側記憶手段に前記プログラム用情報が新たに読み出されるようにする再読み出し手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS405の処理を実行する機能及びDMA123、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS905の処理を実行する機能及びDMA123、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1505の処理を実行する機能及びDMA123)と、
を備えていることを特徴とする特徴A25乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、第1側記憶手段に読み出されたプログラム用情報に異常がある場合には第1側記憶手段へのプログラム用情報の読み出しが再度実行されるため、プログラム用情報が異常であるにも関わらず第1制御手段においてプログラムが実行されてしまう可能性が低減される。
なお、特徴A1〜A29のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B10、特徴C1〜C5、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.情報を予め記憶する記憶手段(音光用ROM103)と、
当該記憶手段に記憶された情報を利用して第1の制御を実行する第1制御手段(制御コア111)と、
前記記憶手段に記憶された情報を利用して第2の制御を実行する第2制御手段(音出力コア112)と、
読み出し指示情報を受信した場合にそれに対応した情報を前記記憶手段から読み出す管理手段(メモリコントローラ114)と、
を備え、
前記第1制御手段及び前記第2制御手段のうち一方の制御手段は、所定期間において利用するための所定対応情報の読み出しを行う場合、当該所定対応情報の一部情報の読み出しが完了してから当該所定対応情報における他の一部情報の読み出しが開始されるまでに非読み出し期間が生じるように前記読み出し指示情報の送信タイミングを調整する調整手段(データ転送部134、シーケンスデータSD)を備え、
前記第1制御手段及び前記第2制御手段のうち他方の制御手段は、特定期間において利用するための特定対応情報の読み出しを行う場合、前記読み出し指示情報の送信タイミングについて、当該特定対応情報の一部情報の読み出しが完了してから当該特定対応情報における他の一部情報の読み出しが開始されるまでに非読み出し期間が生じるようにするための調整を行わないことを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定期間において利用するための所定対応情報の読み出しを行う場合であっても、一部情報の単位で読み出しが行われるように読み出し指示情報を送信するとともに一の一部情報の読み出しが完了してから次の一部情報の読み出しに対応した読み出し指示情報が送信されるまでに非読み出し期間が生じるように当該読み出し指示情報の送信が行われる。これにより、他方の制御手段における情報の読み出しの待機期間が長時間化してしまうことを抑制することが可能となる。
また、一方の制御手段にて読み出し指示情報の送信タイミングが調整される構成において、他方の制御手段では読み出し指示情報の送信タイミングが調整されないため、両方の制御手段において送信タイミングの調整が行われる構成に比べて処理構成の簡素化が図られる。
特徴B2.前記管理手段は、前記一方の制御手段から受信した読み出し指示情報を前記他方の制御手段から受信した読み出し指示情報よりも、情報の読み出しの実行対象を決定する場合に優先する決定手段(メモリコントローラ114におけるステップS810〜ステップS813の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1制御手段及び第2制御手段のうち優先側の制御手段による情報の読み出しを非優先側の制御手段による情報の読み出しよりも優先させることが可能となる。
この場合に、優先側の制御手段は情報の読み出しの実行対象の決定に際して非優先側の制御手段よりも優先されるため、優先側の制御手段への情報の読み出しが早期に行われる反面、当該優先側の制御手段からの読み出し指示情報の送信が継続されると非優先側の制御手段において情報の読み出しを行う機会が与えられずに、非優先側の制御手段において情報の読み出しを待機する期間が長期間化してしまう可能性が生じる。これに対して、優先側の制御手段において積極的に非読み出し期間が設定されるため、非優先側の制御手段において情報を読み出すための機会が担保され、情報の読み出しを待機する期間の長期間化が抑制される。
特徴B3.前記調整手段は、前記所定対応情報に含まれる各一部情報についての前記読み出し指示情報の送信タイミングが予め定められた調整用情報であり、
前記一方の制御手段は、前記調整用情報に定められている前記送信タイミングに従って前記読み出し指示情報を送信することを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、調整用情報に従って読み出し指示情報を送信するだけで非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴B4.前記調整手段により、前記非読み出し期間が所定の連続する期間において均等となるように前記調整が行われることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、非読み出し期間が均等に設定されているため、他方の制御手段における情報の読み出し機会を均等に生じさせることが可能となる。
特徴B5.前記他方の制御手段は、前記特定対応情報の読み出しを行う場合、当該特定対応情報に含まれる各一部情報に対応した読み出し指示情報を定期的に送信するものであることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、他方の制御手段は特定対応情報の読み出しが完了するまで一部情報に対応した読み出し指示情報を定期的に送信するだけでよいため、当該他方の制御手段において情報を読み出すための処理構成の簡素化が図られる。
特徴B6.前記一方の制御手段は、
前記記憶手段から読み出した情報を利用して作成された音情報を記憶する複数の音情報記憶手段(CH用エリア143a〜143p,144a〜144p)と、
複数の前記音情報記憶手段に記憶されている音情報に対応した音が同時に出力されるように音出力手段を制御する出力実行手段(音データ処理部113、HWD132、SCM133)と、
を備え、
前記所定対応情報は、前記所定期間において同時に出力対象となる複数の音情報を作成するための情報であり、
前記一部情報は、前記所定対応情報に対応した複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される情報であることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定期間にて利用するための情報の読み出しに際して一部情報の単位で情報の読み出しが行われる構成において、当該一部情報は同時に出力対象となる複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される情報である。つまり、一の音情報を作成するための情報を分割することなく、一部情報の単位で区分けされている。これにより、一部情報の単位で情報を読み出す場合であっても、その読み出した情報を扱い易くすることが可能となる。
特徴B7.前記一部の音情報は、一の前記音情報記憶手段に記憶される音情報であることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、音情報の単位で一部情報の単位が区分けされているため、一の音情報を作成するための情報の分割読み出しを不可としながら、非読み出し期間の発生頻度を高めることが可能となる。
特徴B8.同時出力が可能な最大数の前記音情報を利用して音出力が行われる場合であっても前記非読み出し期間が生じるように、前記所定期間及び各音情報を作成するために利用される情報が設定されていることを特徴とする特徴B6又はB7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、同時に出力対象となる音情報の種類に関係なく、非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴B9.前記所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しに当該所定期間を要しない構成において、所定期間において所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行う一方、所定期間を超える分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行わないことを特徴とする特徴B6乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、音出力を行うために所定期間で読み出される情報が所定期間分の音出力を行うために必要な情報に限られるため、所定期間において非読み出し期間を最大限生じさせることが可能となる。
特徴B10.前記一方の制御手段は、
第1の態様で作成された情報を利用して第1音情報を作成し、その第1音情報を前記音情報記憶手段のうち第1音情報記憶手段に記憶させる第1作成手段(HWD132)と、
第2の態様で作成された情報を利用して第2音情報を作成し、その第2音情報を前記音情報記憶手段のうち第2音情報記憶手段に記憶させる第2作成手段(SCM133)と、
を備え、
前記第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び前記第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても前記非読み出し期間が生じるように、前記所定期間及び各音情報を作成するために利用される情報が設定されていることを特徴とする特徴B6乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても非読み出し期間が生じることとなるため、出力対象となる音情報の種類に関係なく、他方の制御手段において情報の読み出しを待機する期間の長期間化が抑制される。
なお、特徴B1〜B10のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B10、特徴C1〜C5、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.情報を予め記憶する記憶手段(音光用ROM103)と、
当該記憶手段に記憶された情報を利用して第1の制御を実行する第1制御手段(制御コア111)と、
前記記憶手段に記憶された情報を利用して第2の制御を実行する第2制御手段(音出力コア112)と、
を備え、
前記記憶手段には、
前記第1制御手段においてプログラムを実行するために必要なプログラム用情報(プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)、コマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N))と、
当該プログラムに従って前記第1の制御を実行する場合に制御対象の制御態様を決定付けるために必要な第1制御用情報(発光データ(1)〜発光データ(P))と、
前記第2制御手段において前記第2の制御を実行する場合に制御対象の制御態様を決定付けるために必要な第2制御用情報(音データ(1)〜音データ(Q))と、
が少なくとも記憶されており、
前記第1制御手段は、前記第1制御用情報及び前記第2制御用情報の読み出し指示が発生しない期間において前記プログラム用情報を第1側記憶手段(RAM122)に読み出す読み出し手段(CPU121におけるステップS302の処理を実行する機能、DMA123)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出し指示が発生しない期間においてプログラム用情報が読み出されることにより、プログラム用情報の読み出しを早期に行うことが可能となる。
特徴C2.前記読み出し手段は、前記第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合に前記プログラム用情報を前記第1側記憶手段に読み出すことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第1制御手段への動作電力の供給が開始された場合にプログラム用情報の全てが第1側記憶手段に読み出されるため、その後に第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出し指示が発生するタイミングにおいてプログラム用情報の読み出しを不要とすることが可能となる。
特徴C3.前記第1制御手段は、
前記読み出し手段により前記プログラム用情報が前記第1側記憶手段に読み出された後において、当該第1側記憶手段に前記プログラム用情報を再度読み出す再読み出し手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS405の処理を実行する機能及びDMA123、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS905の処理を実行する機能及びDMA123)と、
当該再読み出し手段により前記プログラム用情報が新たに読み出されるようにする場合、前記第1制御用情報及び前記第2制御用情報の読み出しが制限されるようにする手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS404の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS906の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、プログラム用情報が再度読み出されることにより、第1制御手段は正常なプログラム用情報を利用してプログラムを実行することが可能となる。この場合に、プログラム用情報が再度読み出される場合には、第1制御用情報及び第2制御用情報の読み出しが制限されるため、プログラム用情報の再読み出しを早期に行うことが可能となる。
特徴C4.前記第1制御手段は、当該第1制御手段の外部から情報を受信した場合にその情報を格納手段(RAM122のリングバッファ)に格納する格納実行手段を備え、前記格納手段に格納された情報に対応した制御を実行する構成であり、
前記プログラム用情報が前記第1側記憶手段に読み出されている状況であっても、前記格納実行手段による前記格納手段への情報の格納が行われることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、プログラム用情報の第1側記憶手段への読み出しが行われている状況において第1制御手段の外部から情報を受信した場合であっても、その情報は格納手段に格納されて利用可能となるため、当該情報が無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴C5.前記第1制御手段は、
前記第1側記憶手段に前記プログラム用情報を読み出した後に情報確認タイミングとなった場合、当該プログラム用情報が書き換えられているか否かを確認する確認手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS402及びステップS403の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS902及びステップS903の処理を実行する機能)と、
当該確認手段により前記プログラム用情報の書き換えが発生していることが確認された場合、前記第1側記憶手段に前記プログラム用情報が新たに読み出されるようにする再読み出し手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS405の処理を実行する機能及びDMA123、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS905の処理を実行する機能及びDMA123)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、第1側記憶手段に読み出されたプログラム用情報に異常がある場合には第1側記憶手段へのプログラム用情報の読み出しが再度実行されるため、プログラム用情報が異常であるにも関わらず第1制御手段においてプログラムが実行されてしまう可能性が低減される。
なお、特徴C1〜C5のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B10、特徴C1〜C5、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.情報を予め記憶する記憶手段(音光用ROM103)と、
読み出し指示情報を受信した場合にそれに対応した情報を前記記憶手段から読み出す管理手段(メモリコントローラ114)と、
当該記憶手段から読み出した情報を利用して作成された音情報を記憶する複数の音情報記憶手段(CH用エリア143a〜143p,144a〜144p)と、
複数の前記音情報記憶手段に記憶されている音情報に対応した音が同時に出力されるように音出力手段を制御する出力実行手段(音データ処理部113、HWD132、SCM133)と、
所定期間において同時に出力対象となる複数の音情報を作成するための所定対応情報の読み出しを行う場合、一の前記読み出し指示情報を送信することにより当該所定対応情報に対応した複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される一部情報が読み出されるようにし、前記読み出し指示情報を複数回送信することにより前記所定対応情報の全体が読み出されるようにする読み出し指示手段(データ転送部134)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定対応情報の読み出しが行われる場合、一部情報の単位で読み出しが行われるように読み出し指示情報が送信されるため、所定対応情報の読み出し途中であっても当該所定対応情報とは異なる情報の読み出し指示情報を管理手段において受け付ける機会を生じさせることが可能となる。
また、所定期間にて利用するための情報の読み出しに際して一部情報の単位で情報の読み出しが行われる構成において、当該一部情報は同時に出力対象となる複数の音情報のうち一部の音情報を作成するために利用される情報である。つまり、一の音情報を作成するための情報を分割することなく、一部情報の単位が区分けされている。これにより、一部情報の単位で情報を読み出す場合であっても、その読み出した情報を扱い易くすることが可能となる。
特徴D2.前記読み出し指示手段は、前記所定対応情報の一部情報の読み出しが完了してから当該所定対応情報における他の一部情報の読み出しが開始されるまでに非読み出し期間が生じるように前記読み出し指示情報の送信タイミングを調整する調整手段(シーケンスデータSD)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、所定対応情報の読み出し途中であっても当該所定対応情報に含まれる情報とは異なる情報の読み出し指示情報を受信可能とする期間を担保することが可能となる。
特徴D3.前記調整手段は、前記所定対応情報に含まれる各一部情報についての前記読み出し指示情報の送信タイミングが予め定められた調整用情報であり、
前記読み出し指示手段は、前記調整用情報に定められている前記送信タイミングに従って前記読み出し指示情報を送信することを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、調整用情報に従って読み出し指示情報を送信するだけで非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴D4.前記調整手段により、前記非読み出し期間が所定の連続する期間において均等となるように前記調整が行われることを特徴とする特徴D2又はD3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、非読み出し期間が均等に設定されているため、所定対応情報とは異なる情報の読み出し機会を均等に生じさせることが可能となる。
特徴D5.同時出力が可能な最大数の前記音情報を利用して音出力が行われる場合であっても前記非読み出し期間が生じるように、前記所定期間及び各音情報を作成するために利用される情報が設定されていることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、同時に出力対象となる音情報の種類に関係なく、非読み出し期間を生じさせることが可能となる。
特徴D6.前記所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しに当該所定期間を要しない構成において、所定期間において所定期間分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行う一方、所定期間を超える分の音出力を行うために必要な情報の読み出しを行わないことを特徴とする特徴D2乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、音出力を行うために所定期間で読み出される情報が所定期間分の音出力を行うために必要な情報に限られるため、所定期間において非読み出し期間を最大限生じさせることが可能となる。
特徴D7.前記一方の制御手段は、
第1の態様で作成された情報を利用して第1音情報を作成し、その第1音情報を前記音情報記憶手段のうち第1音情報記憶手段に記憶させる第1作成手段(HWD132)と、
第2の態様で作成された情報を利用して第2音情報を作成し、その第2音情報を前記音情報記憶手段のうち第2音情報記憶手段に記憶させる第2作成手段(SCM133)と、
を備え、
前記読み出し指示手段は、前記第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び前記第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても、一の前記読み出し指示情報を送信することにより前記一部情報が読み出されるようにすることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、第1音情報を作成するための情報が読み出される場合及び第2音情報を作成するための情報が読み出される場合のいずれであっても所定対応情報とは異なる情報の読み出し指示情報を管理手段において受け付ける機会を生じさせることが可能となる。
特徴D8.前記一部の音情報は、一の前記音情報記憶手段に記憶される音情報であることを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D8によれば、音情報の単位で一部情報の単位が区分けされているため、一の音情報を作成するための情報の分割読み出しを不可としながら、所定対応情報とは異なる情報についての読み出し指示情報を受け付ける機会を多く発生させることが可能となる。
なお、特徴D1〜D8のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B10、特徴C1〜C5、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.情報を予め記憶する第1記憶手段(音光用ROM103)と、
当該第1記憶手段から読み出された所定の情報が書き込まれる第2記憶手段(プログラム対応エリア122a)と、
当該第2記憶手段に書き込まれた書き込み情報(プログラム対応の一連データ)を利用して所定の制御を実行する所定制御手段(CPU121)と、
情報確認タイミングとなった場合、前記第2記憶手段に書き込まれている前記書き込み情報が正常であるか否かを確認する確認手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS402及びステップS403の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS902及びステップS903の処理を実行する機能、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1502及びステップS1503の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、第1記憶手段から第2記憶手段に書き込まれた書き込み情報を利用して所定の制御が実行される構成において、当該第2記憶手段に書き込まれている書き込み情報が正常であるか否かの確認が確認タイミングとなった場合に行われる。これにより、第2記憶手段に書き込まれている書き込み情報が異常である場合には何らかの対処をすることが可能となり、異常な書き込み情報を利用してそのまま所定の制御が実行され続けてしまう可能性が低減される。
特徴E2.前記確認手段により前記書き込み情報が正常ではないことが確認された場合、前記第2記憶手段に前記書き込み情報が新たに書き込まれるようにする再書き込み手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS405の処理を実行する機能及びDMA123、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS905の処理を実行する機能及びDMA123、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1505の処理を実行する機能及びDMA123)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、第2記憶手段に書き込まれた書き込み情報に異常がある場合には当該第2記憶手段への書き込み情報の書き込みが再度実行されるため、書き込み情報が異常であるにも関わらず所定制御手段において当該書き込み情報が利用され続けてしまう可能性が低減される。
特徴E3.前記再書き込み手段により前記書き込み情報が新たに書き込まれるようにする場合、前記書き込み情報とは異なる情報が前記第1記憶手段から読み出されることを制限する手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS404の処理を実行する機能、第2の実施形態ではCPU121におけるステップS906の処理を実行する機能、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1506の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、書き込み情報が再度書き込まれる場合には、当該書き込み情報とは異なる情報の読み出しが制限されるため、書き込み情報の再書き込みを早期に行うことが可能となる。
特徴E4.前記書き込み情報は、前記所定制御手段においてプログラムを実行するために必要なプログラム用情報(プログラム用データ(1)〜プログラム用データ(L)、処理用データ(1)〜処理用データ(M)、コマンドデータ(1)〜コマンドデータ(N))を含み、
前記所定制御手段は、前記再書き込み手段により前記書き込み情報が新たに書き込まれている場合、第3記憶手段(直付ROM201)に記憶された情報を利用して書き込み中処理(CPU121におけるステップS1504〜ステップS1508の処理を実行する機能)を実行することを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、所定制御手段においてプログラムを実行する場合には第2記憶手段に書き込まれたプログラム用情報を参照すればよいため、プログラムの実行に際して第1記憶手段からプログラム用情報を直接読み出す必要が生じない。
この場合に、第1記憶手段及び第2記憶手段とは別に第3記憶手段が設けられており、書き込み情報の再書き込みが行われている状況では、第3記憶手段に記憶された情報を利用して書き込み中処理が実行される。これにより、書き込み情報の再書き込みに際して書き込み中処理の実行を可能とするような態様での再書き込みを行う必要が生じない。よって、書き込み情報の再書き込みを良好に行うことが可能となる。
特徴E5.前記確認手段は、前記書き込み情報と同一の情報を前記第1記憶手段から読み出してその読み出した情報と前記書き込み情報とが一致しているか否かを特定することで当該書き込み情報が正常であるか否かを確認することを特徴とする特徴E1乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、第2記憶手段に書き込まれている書き込み情報が正常であるか否かの判定に際しては、第1記憶手段に記憶されている当該書き込み情報に対応する情報が直接読み出され情報の照合が行われるため、正常か否かの判定を正確に行うことが可能となる。
特徴E6.前記書き込み情報と同一の情報を前記第1記憶手段から読み出して確認用記憶手段(汎用エリア122b)に書き込む手段(第1の実施形態ではCPU121におけるステップS307の処理を実行する機能及びDMA123、第3の実施形態ではCPU121におけるステップS1214の処理を実行する機能)を備え、
前記確認手段は、前記確認用記憶手段への前記書き込み情報と同一の情報の書き込みが全て完了した後に、前記書き込み情報が正常であるか否かを確認するための処理を実行することを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、第2記憶手段に書き込まれている書き込み情報が正常であるか否かの判定に際しては、最初に書き込み情報と同一の情報の全てが第1記憶手段から読み出されて確認用記憶手段に書き込まれ、その後に当該確認用記憶手段に書き込まれた情報を利用して書き込み情報が正常であるか否かの判定が行われる。これにより、正常であるか否かの判定の進行具合に応じて順次情報を確認用記憶手段に書き込む構成に比べて、当該確認用記憶手段への情報の書き込みをまとめて行うことが可能となり、確認用記憶手段への情報の書き込み指示を行うための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴E7.前記同一の情報とは異なる情報の読み出しが行われている状況で前記同一の情報を読み出すタイミングとなったとしても、当該異なる情報の書き込みが優先される構成であることを特徴とする特徴E5又はE6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、正常判定を行うための情報よりも他の情報の読み出しを優先させることが可能となる。これにより、正常判定とは異なる処理の実行を優先させながら、当該正常判定を実行することが可能となる。
特徴E8.前記同一の情報の読み出しが行われている状況で当該同一の情報とは異なる情報を読み出すタイミングとなった場合、当該異なる情報の読み出しが優先される構成であることを特徴とする特徴E5乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E8によれば、正常判定を行うための情報よりも他の情報の読み出しを優先させることが可能となる。これにより、正常判定とは異なる処理の実行を優先させながら、当該正常判定を実行することが可能となる。
特徴E9.前記確認手段は、1回の確認処理において前記書き込み情報の一部に対して正常であるか否かの確認を行うことを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E9によれば、1回の確認処理において書き込み情報の一部に対して正常であるか否かの判定が行われるため、書き込み情報の全てについて確認を行った後に正常であるか否かの判定が行われる構成に比べて早期に異常の発生に対処することが可能となる。
特徴E10.前記所定制御手段は、当該所定制御手段の外部から情報を受信した場合にその情報を格納手段(リングバッファ122c)に格納する格納実行手段(CPU121におけるコマンド割込み処理を実行する機能)を備え、前記格納手段に格納された情報に対応した制御を実行する構成であり、
前記第2記憶手段への前記書き込み情報の書き込みが実行されている状況であっても、前記格納実行手段による前記格納手段への情報の格納が行われることを特徴とする特徴E1乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E10によれば、書き込み情報の第2記憶手段への書き込みが行われている状況において所定制御手段の外部から情報を受信した場合であっても、その情報は格納手段に格納されて利用可能となるため、当該情報が無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴E11.前記書き込み情報は、前記所定制御手段においてプログラムを実行するために必要なプログラム用情報を含むことを特徴とする特徴E1乃至E10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E11によれば、所定制御手段においてプログラムを実行する場合には第2記憶手段に書き込まれたプログラム用情報を参照すればよいため、プログラムの実行に際して第1記憶手段からプログラム用情報を直接読み出す必要が生じない。
なお、特徴E1〜E11のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A29、特徴B1〜B10、特徴C1〜C5、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の発明、上記特徴B群の発明、上記特徴C群の発明、上記特徴D群及び上記特徴E群の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機は、CPUなどの汎用制御素子及びROMなどの読み出し専用の記憶素子を備えており、読み出し専用の記憶素子から読み出したプログラムに従って汎用制御素子にて処理が実行されることに基づき一連の遊技が制御される。なお、汎用制御素子や読み出し専用の記憶素子などが1チップ化されたものも知られている。
また、音出力制御や表示制御を行うための制御素子として専用制御素子を用いる構成も知られている。この場合、読み出し専用の記憶素子から読み出したデータに従って専用制御素子にて処理が実行されることに基づき制御対象装置の動作が制御される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、記憶手段からの情報の読み出しを好適に行う必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、103…音光用ROM、111…制御コア、112…音出力コア、113…音データ処理部、114…メモリコントローラ、114a…制御側アドレスバッファ、114b…音出力側アドレスバッファ、121…CPU、122…RAM、122a…プログラム対応エリア、122b…汎用エリア、122c…リングバッファ、123…DMA、132…HWD、133…SCM、134…データ転送部、143a〜143p,144a〜144p…CH用エリア、201…直付ROM、SD…シーケンスデータ。

Claims (7)

  1. 情報を予め記憶する記憶手段と、
    読み出し指示情報を受信した場合にそれに対応した情報を前記記憶手段から読み出す管理手段と、
    を備え、
    当該管理手段は、複数の読み出し指示情報を受信している場合、それら読み出し指示情報の受信順序とは異なる予め定められた優先度に従って、情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報を決定する決定手段を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する要求対応手段を備え、
    前記管理手段は、前記読み出し指示情報を受信した場合、前記読み出し要求に対応した情報の情報量よりも少ない情報量である単位情報の読み出しを行い、
    前記決定手段による情報の読み出しの実行対象とする読み出し指示情報の決定は、前記読み出し要求に対応した情報の読み出しが完了していない場合であっても前記単位情報の読み出しが完了した後に生じ得ることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 情報の読み出し要求があったことを条件として前記管理手段に前記読み出し指示情報を送信する要求対応手段を備え、
    当該要求対応手段は、前記管理手段への前記読み出し指示情報の送信によって、前記読み出し要求に対応した情報よりも少ない情報量の情報の読み出しを指示することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記管理手段は、前記情報の読み出しの実行途中において当該情報の読み出しの契機となった読み出し指示情報よりも優先度が高い読み出し指示情報を受信したとしても、その実行途中の情報の読み出しを継続することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の遊技機。
  5. 前記記憶手段に記憶された情報を利用して第1の制御を実行する第1制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された情報を利用して第2の制御を実行する第2制御手段と、
    を備え、
    前記決定手段は、前記第1制御手段及び前記第2制御手段のうち優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報を非優先側の制御手段から受信した読み出し指示情報よりも、情報の読み出しの実行対象を決定する場合に優先することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
  6. 前記管理手段は、前記読み出し指示情報を記憶する指示情報記憶手段を備え、
    前記決定手段は、情報の読み出し開始タイミングにおいて前記指示情報記憶手段に前記優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報が記憶されている場合、当該読み出し指示情報を情報の読み出しの実行対象とすることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記管理手段は、
    前記優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報を記憶する優先側の記憶手段と、
    前記非優先側の制御手段から受信した前記読み出し指示情報を記憶する非優先側の記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載の遊技機。
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