JP2015076866A - 画像符号化装置、画像復号装置、及びプログラム - Google Patents

画像符号化装置、画像復号装置、及びプログラム Download PDF

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泰子 森田
井口 和久
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境田 慎一
Shinichi Sakaida
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Abstract

【課題】SAO又はSAOに類似するオフセット処理のモード等を決定するための演算量を減少させること。【解決手段】本発明の一態様における画像符号化装置は、画素適応オフセット処理を含む画像符号化装置であって、前記画素適応オフセット処理を適用する画像が暗部であるか否かの判定を行う判定部と、前記判定が、暗部であることを示す場合、バンドオフセット処理のためのパラメータを決定するバンドオフセット処理決定部と、決定された前記パラメータを、予測誤差信号生成のための符号化ループにおける画像信号に適用する適用部と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、画像符号化装置、画像復号装置、及びこれらの装置を実現するためのコンピュータプログラムに関する。
現在、超高精細の動画像の伝送、蓄積が一般化している。たとえば、非圧縮のHDTVの情報量は1Gbp/secを超える。このため、高精細の動画像を効率的に圧縮する技術が必要とされている。動画データの符号化標準技術としては、MPEG 2、MPEG 4、H.264/AVC(Advanced Video Coding)、H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)などが挙げられる。
H.265/HEVCでは、従来の符号化技術のように画面(フレーム)を左上から符号化単位であるブロック状に単純に分割するのではなく、新たに階層的な分割構造(CTU:Coding Tree Unit)を採用し、複数階層のブロック分割を可能とする。また、複数のブロックに分割された符号化単位は、CU(Coding Unit)や符号化ブロックとも称す。H.265/HEVCでは、64×64、32×32、16×16、8×8などのサイズに画像を分割して、符号化を行うことができる。
また、H.265/HEVCでは、予測誤差信号を効率的に表現するため、CUを階層分割し、変換単位に分けることができる。変換単位は、TU(Transform Unit)や変換ブロックとも称す。
既存のフレーム間予測処理を使用する符号化方式では、すでに符号化済みのピクチャを予測画像として使用する。このような符号化処理(復号処理)は、ピクチャ単位で途切れるものではなく、複数のフレームに渡るものとなる。この仕組みは、コーディングループと呼ばれる。このコーディングループ内で行われるフィルタ処理を、ループフィルタと呼ぶ。また、このコーディングループ外で行われる処理は、例えば復号の後に行われるフィルタであれば、ポストフィルタと呼ばれる。ポストフィルタは、H.265/HEVCなどでは、規格外である。
H.264/AVCでは、ループフィルタとしてデブロッキングフィルタが規格に含まれている。デブロッキングフィルタは、動き補償予測及び直交変換を行うブロックの境界を隠蔽することを目的としている。
H.265/HEVCではループフィルタとして、上述のデブロッキングフィルタとともに、SAO(画素適応オフセット:sample adaptive offset)が追加的に規定されている。
非特許文献1に示されているように、SAOは、画素ごとにオフセット値を足すことによって、エッジ強調又は平滑化を図ることを目的とするループフィルタである。SAOには、4種類のエッジ方向に応じてオフセットをかけるEO(Edge Offset)と、32種類の画素値の範囲(バンド)に対して、バンドに含まれる画素値にオフセットをかけるBO(Band Offset)の2種類のモードがある。
図1(A)及び図1(B)は、復号画像に生じる歪みの例を示している。原画像100(又は原画像120)に対して、復号画像101(又は復号画像121)には、画像圧縮の影響で、直流分の誤差やモスキートノイズなどの歪みが生じやすい。SAOは、各画素に適応的なオフセットを施すことで、これらの歪みを減少させるツールである。
図2に、H.265/HEVCの画像符号化装置20のブロック図を示す。なお、図2における各ブロックの動作については後述する。
図2におけるSAO299の概要を説明する。SAO299は、CTU(Coding Tree Unit)ごとに個別にシグナリングされる。通常、ループフィルタA290(例えばデブロッキングフィルタ)の後の復号画像信号に適用される。
SAO299には、32種類の画素値の範囲(以下、「バンド」と呼ぶ)に対して、画素値に応じたオフセットをかけるBO(Band Offset)モードと、4種類のエッジ方向に応じてオフセットをかけるEO(Edge Offset)がある。これらの詳細モードの動作については、後述する。なお、SAO299の処理は、輝度信号、色差信号の各CTUに対して独立に実行される。
村上、浅井、関口、高効率映像符号化技術 HEVC/H.265とその応用 オーム社 2013年2月15日 第1版第1刷
H.265/HEVCのSAOは、画質及び圧縮効率が向上するものの、SAOを適用するためのパラメータの決定(オフセット処理のモード等の決定)のための演算量が大きい。
例えばH.265/HEVCの参照ソフトウエアHM(HEVC test Mode)では、SAOのオフセット値の決定(すなわち、SAOの不適用、32種類のBO、及び4種類のEOの計37パターンの選択肢に関して、それぞれCTU毎にRD(レート歪み:Rate Distortion)判定を行い、最適なモードを選択している。RD最適化とは、ビットレートと歪の関係であるRD(Rate-Distortion)コストを算出し、異なる符号化パラメータで算出したRDコスト同士の比較を行い、最適な符号化パラメータの組合せを求める最適化手法である。
また、夜景などを高解像度カメラで撮影する際は、センサの1画素当たりの光量を十分にとることができず、暗部のノイズが目立ち、符号化画質が劣化するという問題がある。このような場合に、画質を改善できる最適なSAOのモードを簡便に決定することが望まれている。
本発明は、SAOまたは、SAOに類似する処理のオフセット処理のモード等を決定するための演算量を減少させることを目的としている。
本発明の一態様における画像符号化装置は、画素適応オフセット処理を含む画像符号化装置であって、前記画素適応オフセット処理を適用する画像が暗部であるか否かの判定を行う判定部と、前記判定が、暗部であることを示す場合、バンドオフセット処理のためのパラメータを決定するバンドオフセット処理決定部と、決定された前記パラメータを、予測誤差信号生成のための符号化ループにおける画像信号に適用する適用部と、を有する。
また、前記バンドオフセット処理決定部は、バンドオフセットを適用するために画素値に応じて分類された画素の集合であるバンドを選択するバンド選択部であって、最も多くの画素数を含むバンドが含まれるように、1つ以上のバンドを選択する、バンド選択部と、バンドオフセット値を決定するオフセット値決定部と、を含み、前記パラメータは、前記選択されたバンドの情報と、前記バンドオフセット値とを含んでもよい。
また、前記判定部は、前記画像に含まれる複数の画素の画素値が第1の閾値以下の画素の数が、第2の閾値以上の場合、暗部であると判定してもよい。
また、前記適用部が存在せず、前記パラメータは、前記符号化ループにおける画像信号への適用に代えて、復号側に伝送されてもよい。
また、本発明の復号装置は、画像符号化装置から得られた前記パラメータを、復号画像に適用する、ポストフィルタを有してもよい。
また、一実施形態は、コンピュータを、上記符号化装置として機能させるためのプログラムであってもよい。
また、一実施形態は、コンピュータを、復号装置として機能させるためのプログラムであってもよい。
実施形態の一側面によってSAO又はSAOに類似するオフセット処理のモード等を決定するための演算量を減少させることができる。
復号画像に生じる歪みの例を示す図である。 H.265/HEVCの画像符号化装置のブロック図である。 BOモードの処理を説明する図である。 EOモードの処理を説明する図である。 実施例1に係る画像符号化装置を示す図である。 実施例1の動作を示すフローチャートである。 実施例2に係る画像符号化装置を示す図である。 実施例2の動作を示すフローチャートである。 実施例3の画像復号装置を示す図である。 実施例2の動作を示すフローチャートである。 原画像、実施例の適用の前後の画像の輝度値を示す図である。 原画像を示す図である。 原画像に本実施例を適用する前の画像の例を示す図である。 原画像に本実施例を適用した後の画像の例を示す図である。
以下、実施例について説明するが、実施例は例示であって、この実施例に限定されるものではない。また、複数の実施例の一部を他の実施例に適用することができる。ある実施例の一部を他の実施例の一部と置きかえることもできる点に留意すべきである。
実施例を説明する前に、H.265/HEVCを例として、画像符号化装置20の動作の概要と、SAOの動作の概要について説明する。
図面全体を通じて、同じ符号が用いられている要素は、同様の動作を実行する要素を示している。
図2は、H.265/HEVCの符号化装置にSAO299が適用されている図を示している。
原画像200が入力される画面分割部220は、ブロック分割を行う。
予測誤差信号生成部225は、入力された動画像データの符号化対象画像が、例えば32×32、16×16、8×8画素などのブロックに分割されたブロックデータを取得する。予測誤差信号生成部225は、そのブロックデータと、予測手法切替部210を介して得られたイントラ予測部260又は動き補償予測部270の出力とにより、予測誤差信号を生成する。なお、動き補償予測部270には、復号画像記憶部(不図示)に一旦記憶された復号画像が入力される。この点は、図5及び図7においても同様である。予測誤差信号生成部225は、生成された予測誤差信号を変換・量子化部230に出力する。
変換・量子化部230は、入力された予測誤差信号を直交変換処理し、量子化する。変換・量子化部230は、この処理によって出力信号の符号量を低減させる。変換・量子化部230は、この出力信号をエントロピー符号化部240及び逆量子化・逆変換部250に出力する。変換・量子化部230は、量子化パラメータのQp値をループフィルタA290に出力してもよい。
エントロピー符号化部240は、変換・量子化部230からの出力信号、動き検出部280から出力された動きベクトル情報、ループフィルタA290からのフィルタ係数、SAO299のパラメータなどをエントロピー符号化して出力する。エントロピー符号化とは、シンボルの出現頻度に応じて可変長の符号を割り当てる方式をいう。
逆量子化・逆変換部250は、変換・量子化部230からの出力信号を逆量子化し、逆直交変換する。逆量子化・逆変換部250によって復号処理が行われることにより、符号化前の予測誤差信号と同程度の信号が得られる。
復号画像生成部255は、イントラ予測部260で画面内予測された画像或いは動き補償予測部270で動き補償された画像のブロックデータと、逆量子化・逆変換部250により復号処理された予測誤差信号とを加算する。復号画像生成部255は、加算して生成した復号画像のブロックデータを、ループフィルタA290、及びイントラ予測部260に出力する。
ループフィルタA290は、例えばデブロッキングフィルタが挙げられる。なおループフィルタA290は、これらに限られるものではない。ループフィルタA290は、フィルタ処理結果をSAO299に出力する。
SAO299は、上述のようにSAOに係る処理を実行し、参照画像として保持する。
SAO299は、保持した参照画像を、例えば、動き補償予測部270及び動き検出部280に出力する。
イントラ予測部260は、符号化対象画像の処理対象ブロックに対して、既に符号化された参照画素から予測画像のブロックデータを生成する。イントラ予測部260は、複数の予測方向を用いて予測を行い、最適な予測方向を決定する。予測方向については、符号化済みブロックの予測方向との差分値をビットストリームに含めるために、差分値がエントロピー符号化部240に出力される。
動き補償予測部270は、参照画像のデータを動き検出部280から提供される動きベクトルで動き補償する。これにより、動き補償された参照画像としてのブロックデータが生成される。動きベクトルについては、符号化済みブロックの動きベクトル(予測ベクトル)との差分値をビットストリームに含めるために、差分値がエントロピー符号化部240に出力される。
動き検出部280は、符号化対象画像におけるブロックデータと、参照画像とを用いて、動きベクトルを求める。動き検出部280は、求めた動きベクトルを動き補償予測部270に出力し、参照画像を示す情報を含む動きベクトル情報をエントロピー符号化部240に出力する。
イントラ予測部260と動き補償予測部270から出力されたブロックデータは、予測手法切替部210に入力される。
予測手法切替部210は、イントラ予測部260と動き補償予測部270とから取得したブロックデータのうち、どちらか一方のブロックデータを予測画像として選択する。選択された予測画像は、予測誤差信号生成部225に出力される。
以下SAOの概要を説明する。H.265/HEVCでは、最大64×64の固定サイズを取るCTU(Coding Tree Unit)ごとに、SAOの処理を適用する。なお、本明細書において説明する実施例は、これに限定されるものではない。
図3は、BOモードの処理を説明する図である。
図3に示されるように、CTUに存在する各々の画素について、画素値に基づいて32のカテゴリ(これを「バンド」とも称す)に分類する。画素の最小値(0)から最大値(例えば階調が8ビットで表現される場合には255)までを、階調値に応じて32のバンドに等分する。例えば、画素値が0〜7の画素がバンド0に割り振られ、画素値8〜15の画素がバンド1に割り振られる。各画素に対し、画素が属するバンドに応じてオフセット値を切り替えて適用し、オフセット処理を実行する。
BOは、注目しているCTUにおいて、連続する4つのバンドの画素値に対して適用される。連続する4つのバンドの開始番号及び各バンドのオフセット値が符号化情報としてエントロピー符号化部240に送られ、エントロピー符号化され、ビットストリームに加えられて復号装置に送られる。これらの4つのバンドがオフセットオンの4つのカテゴリ(バンド)となり、それ以外はオフセットオフのカテゴリとなる。
例えば、SAOがバンド1〜4に適用される場合、開始番号1が送られる。
オフセット値は、Nビット画像の場合、±2N−1の範囲の値をとることができる。例えば、次のようにしてBOのオフセット値が決定される。すなわち、デブロッキングフィルタの適用後の所定のCTUについて、各バンドの割り振られた画素値の集合に注目する。そして、注目している画素値の集合について、原画像の同じ位置の画素の画素値との差分値を求め、この差分平均値を注目しているバンドのオフセット値とする。
図4は、EOモードの処理を説明する図である。
図4Aに示されるように、CTUの画素を隣接画素との画素値の大小関係に基づいてカテゴリに分類する。大小関係の比較に用いる隣接画素の位置として図4(B)のように、4種のクラス(クラス0〜クラス3)が定義されており、EOモードでは、4種類のクラスのうちいずれを用いるかが、復号側にシグナリングされる。
以上が、H.265/HEVCにおいて用いられているSAOの処理の一例である。
本願発明の発明者らは、CTUが暗部である場合に、SAOの動作において、RD最適化の結果、採用されるモードとしてBOが選択されることが多いことを見いだしている。そして、暗部において、BOのモードがより有効に機能しうることが経験上明らかとなっている。
[実施例1]
<実施例1の構成>
図5は、実施例1に係る画像符号化装置22を示す。
図5に示す各要素の符号のうち、同様の機能を果たす要素には、図2と同じ符号が付されている点に留意すべきである。
実施例1では、修正SAO400を用いることにより、少ない演算量でSAOのパラメータを決定することができる。
修正SAO400は、判定部410と、バンドオフセット処理決定部420と、EO処理決定部430と、適用部440と、切替部450とを含む。
判定部410は、例えばループフィルタA290からの出力信号291(復号画像)のCTUが暗部であるか否かを判定する。出力信号291は画像信号の一例である。具体的には、CTU内の画素値の90%以上が、バンド1〜8に属するかを判定する。バンド1〜8は、画素値が小さいため、CTU内の画素値の90%以上がバンド1〜8に属している場合には、CTUは暗部であると判定することができる。この場合、バンド8の最大の輝度値が第1の閾値の一例である。また、90%は、第2の閾値の一例である。なお、判定部410は、画面分割部220からの分割画像221を用いてもよい。
判定部410は、上述の条件を満たす場合に、ループフィルタA290からの出力信号291をバンドオフセット処理決定部420に入力するよう、切替部450に指示412を与える。この処理によって、バンドオフセット処理決定部420は、ループフィルタA290の出力信号291を処理することができる。
バンドオフセット処理決定部420は、バンド選択部421と、オフセット値決定部422とを含む。
バンド選択部421は、例えば、バンド1〜8のうち、CTU内の画素が最も多く属するバンドが含まれるようにすることが望ましい。好適には、画素が最も多く属するバンドが、開始番号+2となるようにする。例えば、バンド7に属している画素が最も多い場合、バンドの開始番号を5とし、バンド5〜8に、BOを適用するようにする。
オフセット値決定部422は、例えば、注目しているバンドの画素値の集合について、原画像の同じ位置の画素値との差分平均を求め、この差分平均値を注目しているバンドのオフセット値とすることができる。
適用部440には、出力435として、バンドオフセット処理決定部420において選択されたバンドの開始番号と、選択された4つのバンドのそれぞれに適用されるオフセット値が、適用部440に与えられる。
適用部440は、ループフィルタA290の出力信号291に対して、バンドオフセット処理決定部420からの出力435を適用して、修正された復号画像461を出力する。修正された復号画像461は、例えば動き補償予測部270と、動き検出部280に提供される。
なお、判定部410において、注目しているCTUが暗部でないと判断された場合には、指示412は、ループフィルタA290の出力信号291をEO処理決定部430に与えることができる。EO処理決定部430におけるEOの処理は、たとえば上述したH.265/HEVCにおけるSAOのEO処理を行うことができる。EO処理決定部の処理結果は、出力435として、適用部440に与えられ、ループフィルタA290の出力信号291に対して処理が施される。EO処理決定部では、RD最適化の処理を実行してもよい。
なお、EO処理決定部は、必ずしも存在しなくてもよい。この場合には、判定部410において暗部でないと判定された場合には、適用部440で、ループフィルタA290の出力信号291をそのまま通過させてもよい。
以上の処理を行うことによって、少なくとも、注目しているCTUが暗部である場合には、上述のようなRD最適化による演算を省略することができる。
<実施例1の動作>
図6は、実施例1の動作を示すフローチャートである。
ステップS602で、判定部410は、CTUが暗部であるか否かを判断する。判断が「はい」(CTUが暗部であると判断された場合)には、ステップS604に進む。判断が、「いいえ」であれば、ステップS610に進む。
ステップS604で、バンド選択部421が、BOを適用するバンドを決定する。
ステップS606で、オフセット値決定部422が、選択されたバンドの各々に属する画素に対応するオフセット値を算出する。
ステップS608で、適用部440が、バンドに対応するオフセット値を、適用ループフィルタA290の出力信号291の対応するバンドに属する画素に適用して出力する。
ステップS610で、EO処理決定部430が、EOモードの処理又はオフセットオフを決定する。この決定においては、上述のようにRD最適化処理が用いられてもよい。
ステップS612で、適用部440が、決定されたEOモードの処理を、適用ループフィルタA290の出力信号291に対して適用し、出力する。
なお、ステップS610及びステップS612において、EOの処理を行わずに、適用ループフィルタA290の出力信号291をそのまま出力してもよい。
[実施例2]
<実施例2の構成>
図7は、実施例2の画像符号化装置24を示している。同じ符号が付された要素については、同様の動作を行うことができるため、説明を省略する。
画像符号化装置24は、H.265/HEVC等で用いられているSAOの処理を、符号化ループ内におけるループフィルタではなく、符号化ループ外に置いた処理の例を示している。
画像符号化装置24は、前処理部401を有する。
図5の修正SAO400と比較すると、図7の前処理部401では、適用部440が存在していない点で、図5と相違する。
また、ループフィルタA290の出力信号291が、動き補償予測部270と、動き検出部280に与えられている。
ループフィルタA290の出力信号291は、前処理部401に入力され、前処理部は、その出力435を、エントロピー符号化部240に出力する。
この処理によって、バンドオフセット処理決定部420の出力435及びEO処理決定部430の出力435は、画像符号化装置24の符号化ループ内では用いられず、ビットストリーム245によって、復号部に送られることになる。
なお、EO処理決定部は、必ずしも存在しなくてもよい。この場合には、判定部410において、暗部でないと判定された場合には、オフセットオフと決定してもよい。
その他の構成要素は、図5の修正SAO400と同様であり、少なくとも、注目しているCTUが暗部である場合には、上述のようなRD最適化による演算を省略することができる。
なお、符号化装置において、復号側のポストフィルタ(後述する)に出力435を伝達するために、出力435の情報をビットストリーム245に含ませる。このためには、例えば、H.265/HEVCやH.264/AVCのSEI(Supplemental Enhanced Information)に規定されているpost-filter hint SEI messageを用いて、ビットストリーム245に、出力435の情報を乗せて送信することができる。表1にH.265/HEVCにおけるpost-filter hint SEI messageのシンタックスを示す。
なお、このシンタクスのどの部分にどの情報を格納するかは、既に特定の情報に利用されている利用形態を避ける形で当業者が適宜に決めることができる。
<実施例2の動作>
図8は、実施例2の動作を示すフローチャートである。
図6と同様の動作については、同じ符号が付されているため、図6との相違する以下のステップについて説明する。
ステップS802で、バンドオフセット処理決定部が、バンドに属する画素に対応するオフセット値を符号化情報として、エントロピー符号化部240に出力する。
ステップS804で、EO処理決定部430が、EOのカテゴリとクラス、又はオフセットオフを符号化の情報として、エントロピー符号化部240に出力する。
なお、ステップS610及びステップS804の処理に代えて、オフセットオフの情報をエントロピー符号化部240に出力してもよい。
[実施例3]
<実施例3の構成>
図9は、実施例2において出力された符号化された画像の信号を復号する画像復号装置30の構成の例を示している。
画像復号装置30は、エントロピー復号部301と、逆量子化・逆変換部303と、イントラ予測部304と、動き補償部306と、予測画像選択部307と、復号画像生成部308と、ループフィルタA310と、ポストフィルタ330とを有する。
エントロピー復号部301は、ビットストリーム245をエントロピー復号する。
逆量子化・逆変換部303は、エントロピー復号部301からの信号を逆量子化し、かつ逆変換処理を施す。
イントラ予測部304は、エントロピー復号部301からの信号がイントラ予測信号である場合に、イントラ予測を適用して、予測画像選択部307に与える。
動き補償部306は、エントロピー復号部301からの信号がインター予測信号である場合に、動き補償を適用し、予測画像選択部307に与える。
予測画像選択部307は、受信した信号がイントラ予測信号であるか、インター予測信号であるかに応じて、適切に信号の切替を行い、信号を復号画像生成部308に与える。
復号画像生成部308は、逆量子化・逆変換部303からの信号と、予測画像選択部307からの信号を加算し、復号された画像を生成し、ループフィルタA310に与える。ループフィルタA310は、例えばデブロッキングフィルタが挙げられる。なおループフィルタA310は、これらに限られるものではない。ループフィルタA290は、フィルタ処理結果(復号画像312)をポストフィルタ330に出力する。
ポストフィルタ330は、適用部331を有する。
ポストフィルタ330には、エントロピー復号部301から、SAOに関する復号情報320が入力される。SAOに関する復号情報320とは、図7における出力435が含まれた情報である。ポストフィルタ330は、SAOに関する復号情報320から、出力435の情報を抽出する処理を行う。出力435の情報伝達には、上述のSEIが用いられてもよい。
適用部331は、出力435の情報に含まれる、BOモードか、EOモードかの情報をチェックする。BOモードであれば、バンド開始情報から4つのバンドを特定し、かつ対応するオフセット情報を取得する。EOモードであれば、EOにおいて採用されたクラスの情報を取得する。適用部331は、これらの情報を基にして、復号画像312の各画素に適切なオフセット値を適用し、出力画像340を出力する。
このように、ビットストリームからSAOに関する情報又はこれに類似する情報を取得し、復号画像312に適切なオフセットを適用することにより、より質の高い出力画像340を得ることができる。
<実施例3の動作>
図10は、実施例3の動作を示すフローチャートである。
ステップS1002で、画像復号装置30は、復号画像312を取得する。
ステップS1004で、ポストフィルタ330は、SAOに関する復号情報320から、出力435の情報を抽出する処理を行う。
ステップS1006で、適用部331は、モードに従って、オフセット値を復号画像に適用し、出力画像340を出力する。
<プログラムによる実装>
なお、上述の実施例の全部又は一部はプログラムによって実装され得る。このプログラムは、可搬記録媒体に格納することができる。可搬記録媒体とは、非一時的(non−transitory)な記憶媒体を言う。例示として、可搬記録媒体としては、磁気記録媒体、光ディスク、光磁気記録媒体、不揮発性メモリなどがある。
可搬型記録媒体に格納されたプログラムが読み出され、プロセッサによって実行されることにより、本発明の実施例の全部又は一部が実施され得る。
以上、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明した。なお、上述の実施例は、発明を理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するためのものではない点に留意すべきである。また、実施例の動作は、矛盾のない限り処理の順番を入れ替え、或いはスキップしてもよい。あるいは、複数の処理を同時に実行してもよい。そして、これらの実施例も、請求項に記載された発明の技術的範囲に包含されることは言うまでもない。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指令に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS、仮想マシンモニタVMM、ファームウエア、BIOSなどのプログラムが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって実施例の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
また、本発明の実施例の構成要素は、物理的に分離された複数のハードウェアで実現されてもよい。また、本発明の各種実施例のそれぞれの構成要素は、1つ以上のコンピュータ上で動作することによって実現されてもよい。
図11は、画像が暗部であると判定された場合の原画像及び復号画像の輝度値を示したグラフである。x軸及びy軸は、二次元画像の位置を示す。z軸は、それぞれの位置に存在する画素の輝度値を表す。
図11(A)は、原画像の輝度値を示したグラフである。図12は、図11(A)に対応した原画像を示す図である。図11(B)は、BOを適用する前の復号画像の輝度値を示すグラフである。図13は、図11(B)に対応した、BOを適用する前の復号画像の例を示す図である。図11(C)は、BOを適用した後の復号画像の輝度値を示すグラフである。図14は、図11(C)に対応した、BOを適用した後の復号画像の例を示す図である。図11(C)では、図11(B)に比して、暗部での輝度のばらつきが少なくなり、輝度値が滑らかになっていることがわかる。また、図14においても、図13に比して画像の暗部での輝度のばらつきが少なくなり、輝度が滑らかになっていることがわかる。すなわち、図13では符号化で生じた不自然な歪(画像左半分に生じているまだら模様)が生じているが、図14では平坦になり、改善されている。入力画像に近づけるようなオフセット値を付加することにより、結果として歪を改善することができる。このことからも、画像が暗部であれば、BOを適用することが有利であることがわかる。本実施例では、画像が暗部であれば、BOを利用するため、RD最適化の計算を省略することができ、画像圧縮の計算量を減少させることができる。
200 原画像
210 予測手法切替部
220 画面分割部
221 分割画像
225 予測誤差信号生成部
230 変換・量子化部
240 エントロピー符号化部
245 ビットストリーム
250 逆量子化・逆変換部
255 復号画像生成部
260 イントラ予測部
270 動き補償予測部
280 検出部
291 出力信号
301 エントロピー復号部
303 逆量子化・逆変換部
304 イントラ予測部
306 動き補償部
307 予測画像選択部
308 復号画像生成部
312 復号画像
320 復号情報
330 ポストフィルタ
331 適用部
340 出力画像
401 前処理部
410 判定部
412 指示
420 バンドオフセット処理決定部
421 バンド選択部
422 オフセット値決定部
430 処理決定部
435 出力
440 適用部
450 切替部
461 復号画像

Claims (7)

  1. 画素適応オフセット処理を含む画像符号化装置であって、
    前記画素適応オフセット処理を適用する画像が暗部であるか否かの判定を行う判定部と、
    前記判定が、暗部であることを示す場合、バンドオフセット処理のためのパラメータを決定するバンドオフセット処理決定部と、
    決定された前記パラメータを、予測誤差信号生成のための符号化ループにおける画像信号に適用する適用部と、
    を有する画像符号化装置。
  2. 前記バンドオフセット処理決定部は、
    バンドオフセットを適用するために画素値に応じて分類された画素の集合であるバンドを選択するバンド選択部であって、最も多くの画素数を含むバンドが含まれるように、1つ以上のバンドを選択する、バンド選択部と、
    バンドオフセット値を決定するオフセット値決定部と、
    を含み、
    前記パラメータは、前記選択されたバンドの情報と、前記バンドオフセット値とを含む、前記請求項1記載の画像符号化装置。
  3. 前記判定部は、前記画像に含まれる複数の画素の画素値が第1の閾値以下の画素の数が、第2の閾値以上の場合、暗部であると判定する、請求項1又は2記載の画像符号化装置。
  4. 前記適用部が存在せず、前記パラメータは、前記符号化ループにおける画像信号への適用に代えて、復号側に伝送される、
    請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の画像符号化装置。
  5. 請求項4記載の画像符号化装置から得られた前記パラメータを、復号画像に適用する、ポストフィルタを有する、復号装置。
  6. コンピュータを、請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の符号化装置として機能させるためのプログラム。
  7. コンピュータを、請求項5記載の復号装置として機能させるためのプログラム。
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