JP2015050865A - 温泉発電を利用した給電方法および給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温泉水の温熱を利用して発電する温泉発電を利用して集客を図ることができる給電方法および給電装置を提供する。【解決手段】温泉水を用いた発電装置1と、発電装置1により生成された電気を充填する充電設備9と、充電設備9から電気10を受けて電動乗り物、例えば電気自動車2に対して給電電気17を供給する給電スタンド3とを備え、温泉水を利用できる権利者が、温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンド3を設け、給電スタンド3から電動乗り物に充電できる権利を、充電希望者が温泉施設の有料利用者の場合に無償で与える。【選択図】図1
Description
本発明の本実施の形態は、温泉水を用いて発電する温泉発電を利用した給電方法および給電装置に関する。
温泉水を用いた発電装置には、例えばバイナリ発電装置や熱電発電装置があり、それぞれ温泉水を用いた運転実績例がある。どちらも温泉水からの温熱と、低温流体からの冷熱を利用する。例えば、大気を用いた冷却塔を循環する冷水など、如何なる低温流体を利用してもよい。
一般にバイナリ発電装置は、低沸点の作動媒体を蒸発させる蒸発器と、作動媒体蒸気に膨張仕事をさせて発電機を駆動するタービン等の膨張機と、作動媒体蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を加圧して蒸発器に再供給するための循環ポンプとを直列に接続した閉ループ内で作動媒体を循環させるランキンサイクル熱機関を含む。一例として特許文献1に示されるバイナリ発電装置がある。作動媒体を、蒸発器にて温泉水により加熱し蒸発させ、凝縮器にて低温流体により冷却し凝縮させる。
また、熱電発電装置は、熱電変換モジュールの両面に温度差をつける事で、熱電変換モジュールを構成する半導体素子群において熱電変換が起こり生じる電力を取り出す発電機であり、一例として特許文献2に示される熱電発電装置がある。熱電変換モジュールの片面を温泉水により流路壁を介して加熱し、もう片面を低温流体により流路壁を介して冷却する。
温泉井戸より高度の低い場所に温泉発電装置を設置しておけば、温泉水が高低差により搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もないという利点がある。低温流体として冷却塔の循環水を使用する場合は循環水ポンプが必要だが、温泉発電装置が発電した電力の一部を使用しているので、実質上の消費電力はない。なお、バイナリ発電装置には作動媒体を循環させるポンプが必要であり電気駆動であるが、これはバイナリ発電装置が発電した電力の一部を使用しているので、実質上の消費電力はない。
さて、温泉水4が豊富にある地域は温泉街である事が多い。図6に示すように、温泉街にて温泉発電装置1を用いて電気自動車2に充電する給電スタンド3を設ける考えがある。この考えを図6に示す技術として以下に説明する。
図6に示すように、温泉街に温泉発電装置1と、電気自動車2向けの給電スタンド3が設けられている。温泉発電装置1は温泉水4と低温流体18を流入させ、電気10を発電する。電気10は充電設備9に充電され、ここから給電スタンド3に送られる。
なお、充電設備9または給電スタンド3では、電気10を電気自動車2に与えるのに適切な性状に変化させる。電気自動車2は給電スタンド3にて給電電気17を受けて充電される。温泉水4を有効利用するとしても入浴や足湯に用いられる際、受入れ時の温度から入浴等に適切な温度まで冷却して温度調節されるので、発電利用に相当する温熱は本来利用されていないエネルギであり、また実質上消費電力がなくランニングコストゼロである。このため、捨てられていたエネルギを用いて発電する効果がある。
また、ガソリンスタンドがない温泉街の場合、付近住民は電気自動車2を使用したいが、一般に普及している電気自動車2は、元々給電スタンドが設置されている都市部19までの往復ができるほどの電気が充電できないため使用できない。温泉街に給電スタンド3があり、仮に温泉街の付近住民の電気自動車2が充電可能だとすると、温泉街の住民が電気自動車2を使用できる効果がある。電気自動車2は地球環境に優しいので、普及が進む事自体も効果である。
なお、この給電スタンド3から電気自動車2に給電する給電電気17の全量が、温泉発電装置1で発電した電気である必要はない。
次に図7に示す技術を説明する。図7に示すように、電力事業者設備6と給電スタンド3を接続し、電力事業者からの電気20を、給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17として給電できるようにする。即ち図7に示すように温泉発電装置1で発電した電気と、電力事業者からの電気20の両方とも、給電スタンド3から電気自動車2に給電できる。この場合、温泉発電装置1で発電し充電設備9に充電されている電気が、電気自動車2への所望給電量より少ない状態でも、電力事業者からの電気20も給電する事により所望の給電ができる。もちろん充電されている電気量が充分あっても、電気事業者からの電気20のみを給電する事が可能であってもよい。なお、電力事業者とは例えば大手電力会社であり、給電スタンド3では、電力事業者からの電気20を電気自動車2に与えるのに適切な性状に変化させる。また電力事業者と契約している者が、電力事業者に電気料金を支払う必要がある。
ところで温泉街の人々は、温泉街に来訪したお客が有料で、温泉旅館の宿泊、温泉施設の利用、ゲームなど娯楽レジャー施設の利用、滞在中の飲食、みやげ物の購買をする事で、利益を上げて生計を立てている。近年、温泉街への来訪客が減少してきており、来訪客を増やして利益を増やしたいという課題がある。
本実施の形態は、このような点を考慮してなされたものであり、温泉水を用いて発電する温泉発電を利用して集客を図ることができる給電方法および給電装置を提供することを目的とする。
本実施の形態は、温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを設け、前記温泉水を利用できる権利者が温泉施設の有料利用客に、前記給電スタンドから電動乗り物に充電できる権利を無償で与える、ことを特徴とする温泉発電を利用した給電方法および給電装置である。
第1の実施の形態
次に図1および図8(a)(b)により第1の実施の形態による温泉発電を利用した給電装置について述べる。
次に図1および図8(a)(b)により第1の実施の形態による温泉発電を利用した給電装置について述べる。
図1に示すように、温泉発電を利用したシステムは、温泉水を用いた発電装置1と、発電装置1により生成された電気を充填する充電設備9と、充電設備9から電気10を受けて電動乗り物、例えば電気自動車2に対して給電電気17を供給する給電スタンド3とを備えている。
このうち温泉水を用いた発電装置1は、例えばバイナリ発電装置または熱電発電装置を含み、それぞれ温泉水を用いた運転実績例がある。どちらも温泉水4からの温熱と、低温流体18からの冷熱を利用する。例えば、大気を用いた冷却塔を循環する冷水など、如何なる低温流体を利用してもよい。また、電動乗り物として電気自動車2の例を示したが、これに限らず電動乗り物としては、電動バス、電動バイク、電動アシスト自転車等でもよい。
バイナリ発電装置は、低沸点の作動媒体を蒸発させる蒸発器と、作動媒体蒸気に膨張仕事をさせて発電機を駆動するタービン等の膨張機と、作動媒体蒸気を凝縮させるための凝縮器と、作動媒体を加圧して蒸発器に再供給するための循環ポンプとを直列に接続した閉ループ内で作動媒体を循環させるランキンサイクル熱機関を含む。作動媒体を、蒸発器にて温泉水4により加熱し蒸発させ、凝縮器にて低温流体により冷却し凝縮させる。
また、熱電発電装置は、熱電変換モジュールの両面に温度差をつける事で、熱電変換モジュールを構成する半導体素子群において熱電変換が起こり生じる電力を取り出す発電機である。熱電変換モジュールの片面を温泉水4により流路壁を介して加熱し、もう片面を低温流体18により流路壁を介して冷却する。
図1において、温泉井戸より高度の低い場所に温泉発電装置1を設置しておけば、温泉水4が高低差により搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もないという利点がある。低温流体18として冷却塔の循環水を使用する場合は循環水ポンプが必要だが、温泉発電装置1が発電した電力の一部を使用しているので、実質上の消費電力はない。なお、バイナリ発電装置には作動媒体を循環させるポンプが必要であり電気駆動であるが、これはバイナリ発電装置が発電した電力の一部を使用することができ、実質上の消費電力はない。
図1において、温泉発電装置1には温泉水4と低温流体18が流入し、電気10を発電する。電気10は充電設備9に充電され、ここから給電スタンド3に送られる。なお、充電設備9または給電スタンド3では、電気10を電気自動車2に与えるのに適切な性状に変化させる。電気自動車2は給電スタンド3にて給電電気17を受けて充電できる。そもそも温泉水4を有効利用するとしても入浴や足湯に用いられる際、受入れ時の温度から入浴等に適切な温度まで冷却して温度調節されるので、発電利用に相当する温熱は本来利用されていないエネルギであり、また実質上消費電力がなくランニングコストゼロである。このため捨てられていたエネルギを用いて発電する効果がある。また電気自動車2は地球環境に優しいので、普及が進む事自体も効果である。
温泉街によっては、温泉街の人々により共同経営され入浴や足湯が利用できる共同の温泉設備があるが、利用は有料である。また、他の温泉施設として温泉旅館がある。温泉旅館の宿泊は有料であるだけでなく、宿泊客でなくても温泉旅館内にある施設を利用できる場合がありそれは有料である。ここで共同の温泉設備、温泉設備をもった温泉旅館、温泉設備はもたないが温泉街にある旅館を総称して温泉施設という。
本実施の形態において、温泉水4を利用できる権利者11が直接的または間接的に、温泉施設の有料利用客12に、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる権利13を無償で与える。温泉街は都市部19から遠く、電気自動車2では充電量不足で往復できない事が多い。片道分の充電量があれば、電気自動車2で往復できるようになるので、温泉施設への、都市部19からの来訪客が増える。これにより温泉施設にて有料利用客12が支払う金銭による利益が増える。有料利用客12は他にも飲食などに伴い温泉街にて金銭を支払う事があり、温泉街が経済的に潤う。発電利用に相当する温熱は本来利用されていないエネルギであり、また実質上の消費電力がなくランニングコストゼロなので、電気10を有料利用客12に無償提供しても損をすることはない。なお、温泉発電装置1は、バイナリ発電装置でも熱電発電装置でもそれ以外の如何なる方法の発電装置でもよい。
次に上記の温泉発電を利用した給電装置による具体的な給電方法について、図8(a)(b)により説明する。ここで図8(a)は給電方法における管理手順部分を示すフローチャートであり、図8(b)は給電装置における管理手順部分を示す構成図である。
まずコンピュータ(PC)に温泉発電を利用した集客プログラムが格納されている。
給電スタンド3の充電希望者(ID情報入力者)は、まず入力手段21に自らのID情報を入力する。
この場合、記憶手段22には温泉旅館等の温泉施設の有料利用客12(温泉施設の利用者)のリストが予め記憶されている。
次に比較手段23において、入力手段21に入力されたID情報と、記憶手段22の温泉施設の利用者とが比較される。次に比較手段23における比較結果に基づいて、ID情報入力者が温泉施設の有料利用者12の場合に、温泉水4を利用できる権利者11はこのID情報入力者に対して給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17を充電できる権利を無償で与える。
この場合、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる権利13は、上述のように温泉水4を利用できる権利者11から温泉施設の有料利用者12に手段24を介して無償で与えられる。
充電できる権利を無償で与える手段24は、この権利13をチケット、あるいはカードの形で出力手段25から発行することもできる。ここでカードとしては、例えば磁気カードが挙げられる。給電スタンド3の利用者は当該チケットまたはカードを給電スタンド3に例えば挿入することにより、電気自動車2に充電することができる。
あるいは充電できる権利を無償で与える手段24は、この権利13を給電スタンド3へ電気的信号として送ることもできる。
上述した入力手段21と、記憶手段22と、比較手段23と、充電できる権利を無償で与える手段24と、出力手段25とから給電装置における管理手順部分が構成される。
なお給電装置における管理手順部分は、上述した入力手段21、記憶手段22、比較手段23を含むことなく、充電できる権利を無償で与える手段24のみを含んでいても良い。例えば温泉施設の使用料を支払った温泉施設の有料利用者12に使用量のレシートを発行する際、温泉水4を利用できる権利者11から温泉施設の有料利用者12に対して、手段24を介して、この充電できる権利13をチケット、あるいはカードの形で出力手段25から発行してもよい。
第2の実施の形態
次に図1により第2の実施の形態について説明する。
次に図1により第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態において、第1の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図1に示すように、温泉水4が得られる地域では湧き水5も得られる事が多く、低温流体18として大地からの湧き水5を使用する。湧き水5を用いる場合、水道水と異なり費用負担がなく、さらに、湧き場所より高度の低い場所に温泉発電装置1を設置しておけば、高低差により搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もないという利点がある。
第3の実施の形態
次に図2により第3の実施の形態について説明する。
次に図2により第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態において、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図2に示すように、温泉発電装置1に流入した温泉水4は利用される際に温度低下してから排出される。
この場合、温度低下は充分に小さいので、まだ充分高い温度であり入浴向け湯として利用できる。このため、温泉発電装置1から排出された温泉水4を、温泉施設または温泉旅館の浴場7や足湯などに流入させ利用する。この際、道路の融雪など温水が利用できる箇所ならば何に利用してもよく、従来から知られている温泉水の用途に活用する効果がある。
また利用先より高度の高い場所に温泉発電装置1を設置しておけば、高低差により温泉水4を搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もない。仮にポンプが必要でも温泉発電装置1が発電した電力の一部を使用するので、実質上の消費電力はない。このようにランニングコストをゼロとすることができ、温泉発電に使った温泉水4は浴場7等で有効利用できるので、電気10を有料利用客12に無償提供しても損することはない。
第4の実施の形態
次に第4の実施の形態について図3を用いて説明する。
次に第4の実施の形態について図3を用いて説明する。
第4の実施の形態において、同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
温泉発電装置1に流入した湧き水5は利用される際に温度上昇してから排出されるが、温度上昇は充分に小さいので、充分高温にはなっておらず従来の湧き水としての用途、例えば温泉水4の浴場7に用いられる温度調節用の水や水洗トイレの洗浄水に利用できる。
そこで図3に示すように、排出された湧き水5を水溜め8に流入させ、そこから温泉施設または温泉旅館6の浴場7や足湯や水洗トイレなどに適量流入させ利用することができ、従来から知られている湧き水の用途に活用する効果がある。
また利用先より高度の高い場所に温泉発電装置1を設置しておけば、高低差により湧き水5を搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もない。仮にポンプが必要でも温泉発電装置1が発電した電力の一部を使用するので、実質上の消費電力はない。このようにランニングコストをゼロとすることができ、温泉発電に使った湧き水5は浴場7等で有効利用できるので、給電電気17を有料利用客12に無償提供しても損することはない。
第5の実施の形態
次に第5の実施の形態について、図3を用いて説明する。
次に第5の実施の形態について、図3を用いて説明する。
第5の実施の形態において、図1乃至図3および図8に示す第1〜第4の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図3において、温泉施設から徒歩圏内に、給電スタンド3が設置されている。給電スタンド3から電気自動車2に無料で充電できる権利11を与えられている有料利用客12は、温泉施設に滞在中に充電する。電気自動車2の充電は、充電時間が長く不快であるという問題点があるが、有料利用客12が温泉施設に滞在中で例えば浴場7を利用している間に充電されるので、充電時間が長いという不快感がない。なお給電スタンド3から温泉施設まで、電気自動車2の運転者は徒歩で移動する。
第6の実施の形態
次に第6の実施の形態について図4および図9を用いて説明する。
次に第6の実施の形態について図4および図9を用いて説明する。
第6の実施の形態において、第1〜第5の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図4に示すように、少なくとも日本の法律では電気を販売する事は有資格者14でなければならない。従って法律的に電気を販売できる有資格者14であれば有料販売できる。そこで電気を有料販売できる有資格者14が、温泉施設の有料利用客12に、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる電気を販売する。電気の価格は、都市部19の給電スタンドにおける販売価格より高くても同じでも低くてもよい。温泉街は都市部19から遠く、電気自動車2では充電量不足で往復できない事が多い。片道分の充電量があれば、電気自動車2で往復できるようになるので、温泉施設への、都市部19からの来訪客が増える。
これにより温泉施設にて有料利用客12が支払う金銭による利益が増える。有料利用客12は他にも飲食などに伴い温泉街にて金銭を支払う事があり、温泉街が経済的に潤う。発電利用に相当する温熱は本来利用されていないエネルギであり、また実質上の消費電力がなく、ランニングコストはゼロなので、給電電気17の対価として支払われた金銭15はそのまま、有資格者14の利益になる。なお、温泉発電装置1は、バイナリ発電装置でも熱電発電装置でもそれ以外の如何なる方法の発電装置でもよい。
次に上記の温泉発電を利用した具体的な集客方法について、図9(a)(b)により説明する。ここで図9(a)は給電方法における管理手順部分を示すフローチャートであり、図9(b)は給電装置における管理手順部分を示す構成図である。
まずコンピュータ(PC)に温泉発電を利用した集客プログラムが格納されている。
給電スタンド3の充電希望者(ID情報入力者)は、まず入力手段21に自らのID情報を入力する。
この場合、記憶手段22には温泉旅館等の温泉施設の有料利用客12(温泉施設の利用者)のリストが予め記憶されている。
次に比較手段23において、入力手段21に入力されたID情報と、記憶手段22の温泉施設の利用者とが比較される。次に比較手段23における比較結果に基づいて、ID情報入力者が温泉施設の有料利用者の場合に、電気を有料販売できる有資格者14がこのID情報入力者に対して給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17を充電する電気を販売する。
この場合、給電スタンド3から電気自動車2に充電する電気は、上述のように電気を有料販売できる有資格者14から温泉施設の有料利用者12に金銭15と引き替えに販売される。
この際、充電する電気を販売する手段24aは、出力手段25を介して電気購入する権利をチケット又はカードを発行する。ここでカードとしては、例えば磁気カードが挙げられる。給電スタンド3の充電希望者は当該チケットまたはカードを見せたり、給電スタンド3に挿入することにより金銭15と引き替えに電気自動車2に電気を充電することができる。
上述した入力手段21と、記憶手段22と、比較手段23と、充電する電気を販売する手段24aと、出力手段25とから給電装置の管理手順部分が構成される。
なお給電装置の管理手順部分は、上述した入力手段21、記憶手段22、比較手段23を含むことなく、充電する電気を販売する手段24aのみを含んでいても良い。例えば温泉施設の使用料を支払った温泉施設の有料利用者12に使用量のレシートを発行する際、電気を有料販売できる有資格者14から温泉施設の有料利用者12に対して、手段24aを介して、電気を購入する権利をチケット、あるいはカードの形で出力手段25から発行してもよい。
第7の実施の形態
次に第7の実施の形態について、図1および図10により説明する。
次に第7の実施の形態について、図1および図10により説明する。
第7の実施の形態において、第1〜第6の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図1に示すように、温泉水4を利用できる権利者11が直接的または間接的に、温泉施設の付近住民16に、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる権利13を無償で与える。
ガソリンスタンドがない温泉街の場合、そこの住民は電気自動車2を使用したいが、一般に普及している電気自動車2は、元々給電スタンドが設置されている都市部19までの往復ができるほど充電できないため使用できない。これに対して本実施の形態によれば、付近住民16が電気自動車2を使用できる効果がある。付近住民16は電気自動車2向けの電気の費用負担がなくなり、温泉街全体が経済的に潤う。電気自動車2は地球環境に優しいので、普及が進む事自体も効果である。
次に上記の温泉発電を利用した給電装置による具体的な給電方法における管理手順部分について、図10(a)(b)により説明する。ここで図10(a)は給電方法における管理手順部分を示すフローチャートであり、図10(b)は給電装置における管理手順部分を示す構成図である。
まずコンピュータ(PC)に温泉発電を利用した集客プログラムが格納されている。
給電スタンド3の充電希望者(ID情報入力者)は、まず入力手段21に自らのID情報を入力する。
この場合、記憶手段22には温泉旅館等の温泉施設の付近住民16のリストが予め記憶されている。
次に比較手段23において、入力手段21に入力されたID情報と、記憶手段22の温泉施設の付近住民16とが比較される。次に比較手段23における比較結果に基づいて、ID情報入力者が温泉施設の付近住民16の場合に、温泉水4を利用できる権利者11はこのID情報入力者に対して給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17を充電できる権利を無償で与える。
この場合、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる権利13は、上述のように温泉水4を利用できる権利者11から温泉施設の付近住民16に手段24を介して無償で与えられる。
充電できる権利を無償で与える手段24は、この権利13をチケットあるいはカードの形で出力手段25から発行することもできる。ここでカードとしては、例えば磁気カードが挙げられる。給電スタンド3の利用者は当該チケットまたはカードを給電スタンド3に例えば挿入することにより、電気自動車2に充電することができる。
あるいは充電できる権利を無償で与える手段24は、この権利13を給電スタンド3へ電気的信号として送ることもできる。
上述した入力手段21と、記憶手段22と、比較手段23と、充電できる権利を無償で与える手段24と、出力手段25とから給電装置における管理手順部分が構成される。
なお給電装置における管理手順部分は、上述した入力手段21、記憶手段22、比較手段23を含むことなく、充電できる権利を無償で与える手段24のみを含んでいても良い。
例えば温泉水4を利用できる権利者11から付近住民16に対して、一律に手段24を介して、この充電できる権利13をチケット、あるいはカードの形で出力手段25から発行してもよい。
第8の実施の形態
次に第8の実施の形態について、図4および図11により説明する。
次に第8の実施の形態について、図4および図11により説明する。
第8の実施の形態において、第1〜第7の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図4に示すように、電気を有料販売できる有資格者14が、温泉施設または温泉旅館の付近住民16に、給電スタンド3から電気自動車2に充電できる電気を販売する。
電気の価格は、有料利用客12への販売価格より高くても同じでも低くてもよいし、都市部19の給電スタンドにおける販売価格より高くても同じでも低くてもよい。ガソリンスタンドがない温泉街の場合、そこの住民は電気自動車2を使用したいが、一般に普及している電気自動車2は、元々給電スタンドが設置されている都市部19までの往復ができるほど充電できないため使用できなかった。それに対して付近住民16が電気自動車2を使用できる効果がある。電気自動車2は地球環境に優しいので、普及が進む事自体も効果である。また、電気10の対価として支払われた金銭15はそのまま、有資格者14の利益になる。
次に上記の温泉発電を利用した給電装置による具体的な給電方法における管理手順部分について、図11(a)(b)により説明する。ここで図11(a)は給電方法を示すフローチャートであり、図11(b)は給電装置における管理手順部分を示す構成図である。
まずコンピュータ(PC)に温泉発電を利用した集客プログラムが格納されている。
給電スタンド3の充電希望者(ID情報入力者)は、まず入力手段21に自らのID情報を入力する。
この場合、記憶手段22には温泉旅館等の温泉施設の付近住民16のリストが予め記憶されている。
次に比較手段23において、入力手段21に入力されたID情報と、記憶手段22の温泉施設の付近住民16とが比較される。次に比較手段23における比較結果に基づいて、ID情報入力者が温泉施設の付近住民16の場合に、電気を有料販売できる有資格者14がこのID情報入力者に対して給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17を充電する電気を販売する。
この場合、給電スタンド3から電気自動車2に充電する電気は、上述のように電気を有料販売できる有資格者14から温泉施設の付近住民16に金銭15と引き替えに販売される。
この際、充電する電気を販売する手段24aは、出力手段25を介して電気を購入する権利をチケット又はカードを発行する。ここでカードとしては、例えば、磁気カードが挙げられる。給電スタンド3の充電希望者は当該チケット又はカードを見せたり、給電スタンド3に挿入することにより金銭15と引き替えに電気自動車2に電気を充電することができる。
なお、上述した入力手段21と、記憶手段22と、比較手段23と、充電する電気を販売する手段24aと、出力手段25とから給電装置における管理手順部分が構成される。
なお給電装置における管理手順部分は、上述した入力手段21、記憶手段22、比較手段23を含むことなく、充電する電気を販売する手段24aのみを含んでいても良い。
例えば電気を有料販売できる有資格者14から付近住民16に対して一律に、手段24aを介して、電気を購入する権利をチケット、あるいはカードの形で出力手段25から発行してもよい。
第9の実施の形態
次に第9の実施の形態について、図5により説明する。
次に第9の実施の形態について、図5により説明する。
第9の実施の形態において、第1〜第8の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
図5に示すように、給電スタンド3から電気自動車2に給電する電気の全量が、温泉発電装置1で発電した電気である必要はない。電力事業者設備6と給電スタンド3とを接続し、電力事業者からの電気20を、給電スタンド3から電気自動車2に給電電気17として給電できるようにする。このことにより、温泉発電装置1で発電した電気と、電力事業者からの電気20の両方を電気自動車2に給電できる。
この場合、温泉発電装置1で発電し充電設備9に充電されている電気が、電気自動車2への所望給電量より少ない状態でも、電力事業者からの電気20も給電する事により所望の給電ができる。もちろん充電されている電気量が充分あっても、電気事業者からの電気20のみを給電する事が可能であってもよい。
なお、電力事業者とは例えば大手電力会社であり、給電スタンド3では、電力事業者からの電気20を電気自動車2に与えるのに適切な性状に変化させる。また電力事業者と契約している者は、電力事業者に電気料金を支払う必要がある。
充電設備9に充電されている電気が少ない時、充電設備9以外から充電できないのであれば、充電不足の状態となった電気自動車2では都市部19へ帰還できなくなるのに対し、本実施の形態によれば、電気自動車2に温泉/発電装置1からの電気を十分に充電することができる。
第10の実施の形態
次に第10の実施の形態を図1を用いて説明する。
次に第10の実施の形態を図1を用いて説明する。
第10の実施の形態において、第1〜第9の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
温泉発電装置1は、熱電発電装置と比較し高効率で安価であるバイナリ発電装置のようなランキンサイクル熱機関を使用した発電装置となっている。
第11の実施の形態
次に第11の実施の形態を図1を用いて説明する。
次に第11の実施の形態を図1を用いて説明する。
第11の実施の形態において、第1〜第10の実施の形態と同一部位には同一符号を付けて詳細な説明は省略する。
温泉発電装置1は、熱電変換素子を使用した熱電発電装置とする。温泉施設や温泉旅館は客商売であるため、振動や騒音が大きいとお客が減る可能性があるが、熱電発電装置は振動や騒音がないため、その心配がない。また可燃物かつ環境への有害物質である潤滑油を使用しないため、その漏洩による被害の心配がない。
なお、上記各実施の形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されることはない。
1 温泉発電装置、2 電気自動車、3 給電スタンド、4 温泉水、5 湧き水、6 電力事業者設備、7 浴場、8 水溜め、9 充電設備、10 電気、11 権利者、12 有料利用客、13 充電できる権利、14 有資格者、15 金銭、16 付近住民、17 給電電気、18 低温流体、19 都市部、20 電力事業者からの電気、21 入力手段、22 記憶手段、23 比較手段、24 充電できる権利を無償で与える手段、24a 充電する電気を販売する手段、25 出力手段
Claims (22)
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを設け、前記温泉水を利用できる権利者が、温泉施設の有料利用客に、前記給電スタンドから電動乗り物に充電できる権利を無償で与える、ことを特徴とする温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを設け、電気を有料販売できる有資格者が、前記温泉施設の有料利用客に、前記給電スタンドから電動乗り物に充電できる電気を販売する、ことを特徴とする温泉発電を利用した給電方法。
- 発電に利用した後の温泉水を、温泉施設にて利用する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を利用して発電する際に、大地からの湧き水の冷熱を利用する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 発電に利用した後の湧き水を、前記温泉施設にて利用する、ことを特徴とする請求項4に記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを設け、前記温泉水を利用できる権利者が、温泉施設の付近住民に、前記給電スタンドから電動乗り物に充電できる権利を無償で与える、ことを特徴とする給電方法。
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを設け、電気を有料販売できる有資格者が、前記温泉施設の付近住民に、前記給電スタンドから電動乗り物に充電できる電気を販売する、ことを特徴とする温泉発電を利用した給電方法。
- 前記有料利用客または前記付近住民は前記温泉施設に滞在中に前記電動乗り物に充電することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 前記給電スタンドは、電力事業者が提供する電気も供給できる、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を使用するランキンサイクル熱機関を用いて発電する、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を利用する熱電変換素子を用いて発電する、ことを特徴とした請求項1乃至9のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電方法。
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを用いて集客するための温泉発電を利用した給電装置において、
充電希望者が温泉施設の利用者の場合に、前記温泉水を利用できる権利者がこの充電希望者に給電スタンドから電動乗り物に充電できる権利を無償で与える手段を備えたことを特徴とする温泉発電を利用した給電装置。 - 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電気乗り物に提供する給電スタンドを用いて集客するための温泉発電を利用した給電装置において、
充電希望者が温泉施設の利用者の場合に、電気を有料販売できる有資格者がこの充電希望者に給電スタンドから電動乗り物に充電する電気を販売する手段を備えたことを特徴とする温泉発電を利用した給電装置。 - 発電に利用した後の温泉水を、温泉施設にて利用する、ことを特徴とする請求項12または13に記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 温泉水の温熱を利用して発電する際に、大地からの湧き水の冷熱を利用する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 発電に利用した後の湧き水を、前記温泉施設にて利用する、ことを特徴とする請求項4に記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを用いて集客するための温泉発電を利用した給電装置において、
充電希望者が付近住民である場合に、前記温泉水を利用できる権利者がこの充電希望者に給電スタンドから電動乗り物に充電できる権利を無償で与える手段を備えたことを特徴とする温泉発電を利用した給電装置。 - 温泉水の温熱を利用して発電した電気を電動乗り物に提供する給電スタンドを用いて集客するための温泉発電を利用した給電装置において、
充電希望者が付近住民である場合に、電気を有料販売できる有資格者がこの充電希望者に給電スタンドから電動乗り物に充電する電気を販売する手段と、を備えたことを特徴とする温泉発電を利用した給電装置。 - 前記有料利用客は前記温泉施設に滞在中に前記電動乗り物に充電する、ことを特徴とする請求項12乃至18のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 前記給電スタンドは、電力事業者が提供する電気も供給できる、ことを特徴とする請求項12乃至19のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 温泉水の温熱を利用するランキンサイクル熱機関を用いて発電する、ことを特徴とする請求項12乃至20のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電装置。
- 温泉水の温熱を利用する熱電変換素子を用いて発電する、ことを特徴とする請求項12乃至20のいずれかに記載の温泉発電を利用した給電装置。
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---|---|---|---|
JP2013182036A JP2015050865A (ja) | 2013-09-03 | 2013-09-03 | 温泉発電を利用した給電方法および給電装置 |
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JP2013182036A JP2015050865A (ja) | 2013-09-03 | 2013-09-03 | 温泉発電を利用した給電方法および給電装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150095233A1 (en) * | 2013-09-30 | 2015-04-02 | Recargo, Inc. | Facilitating access to an electric vehicle charging network |
-
2013
- 2013-09-03 JP JP2013182036A patent/JP2015050865A/ja active Pending
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US20150095233A1 (en) * | 2013-09-30 | 2015-04-02 | Recargo, Inc. | Facilitating access to an electric vehicle charging network |
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