JP2015040654A - ルーバー装置、給湯システム、空調システム、及び外装材 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることである。
【解決手段】本発明の一側面に係るルーバー装置は、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の一側面に係るルーバー装置は、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、ルーバー装置、給湯システム、空調システム、及び外装材の技術に関する。
近年の高層建築物では、外装を軽量化して柱及び梁の構造部材へ作用する荷重負担を軽減し、それにより構造部材の寸法を小さくしてコスト削減を図る目的から、外装ガラス張り構造が多用されている。
従来、この外装ガラス張りの建築物では、外壁の外側と内側とにガラス壁を設ける二重構造(ダブルスキン構造)が採用されている。そして、外側及び内側のガラス壁の間にできた中間層で太陽熱を遮熱し、当該中間部に籠った熱を排気すべく空気を流し、窓際周辺部(ペリメータゾーン)の熱環境をコントロールする空調システムが採用されている(例えば、特許文献1)。
上記ダブルスキン構造では、太陽熱を遮断するための高機能なガラスをガラス壁(ガラス窓)に用いるとともに、ファンを用いて中間層に籠った空気を屋外に排気することが行われている。しかしながら、空気による熱搬送は効率が悪く、中間層の空気に閉じ込められた熱が建物内に再放出されてしまうため、太陽光の遮熱効率が悪いという問題点があった。
本発明は、一側面では、このような点を考慮してなされたものであり、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高める技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係るルーバー装置は、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備える。
上記構成によれば、羽根部材の集光機構によって、ルーバー装置の軸体に太陽光が集光される。そして、軸体に集光された太陽光は、当該軸体によって、吸収され、集熱される。ここで、太陽光の熱を集熱する軸体は真空管で構成されているため、集熱された太陽光の熱の当該軸体から建物内への再放出は生じにくい。
従って、上記構成によれば、集熱された太陽光の熱の建物内への再放出を防止することができるため、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることができる。
また、上記一側面に係るルーバー装置の別の形態として、前記軸体及び羽根部材は地面に対して水平方向に配置されてもよい。当該構成によれば、水平型のルーバー装置を提供することができる。
また、上記一側面に係るルーバー装置の別の形態として、前記軸体及び羽根部材が地面に対して垂直方向に配置されてもよい。当該構成によれば、垂直型のルーバー装置を提供することができる。
また、上記一側面に係るルーバー装置の別の形態として、前記羽根部材は、前記軸体に回転可能に取り付けられ、取り付けられた前記軸体に前記太陽光を集光してもよい。当該構成によれば、シンプルなルーバー装置を提供することができる。
また、上記一側面に係るルーバー装置の別の形態として、前記羽根部材の集光機構は、当該羽根部材の太陽光を受ける反射面で構成されてもよい。当該構成によれば、羽根部材による反射を利用して太陽光を集光することができる。
また、上記一側面に係るルーバー装置の別の形態として、前記羽根部材の反射面は、当該羽根部材の取り付けられる前記軸体の位置が焦点位置となる放物線状に形成されてもよい。当該構成によれば、羽根部材が効率よく軸体に太陽光を集光できるようになるため、集熱効率を高めることができる。
また、本発明の一側面に係る給湯システムは、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備えるルーバー装置と、前記軸体で集められた熱を搬送するための熱搬送機構と、前記熱搬送機構で搬送された熱によって温められた温水を貯湯する貯湯タンクと、を備える。当該構成によれば、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めつつ、ルーバー装置の軸体で集められた熱を給湯に利用することができる。
また、本発明の一側面に係る空調システムは、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備えるルーバー装置と、前記軸体で集められた熱を搬送するための熱搬送機構と、前記熱搬送機構で搬送された熱を利用して、暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調機構と、を備える。当該構成によれば、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めつつ、ルーバー装置の軸体で集められた熱を空調に利用することができる。
また、本発明の一側面に係る外装材は、建物の外装となる外側ガラス材と、太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記外側ガラス材に対して前記建物の内側に配置されるルーバー装置と、を備える。そして、前記ルーバー装置は、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備える。上記のとおり、当該構成によれば、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることができる。
また、上記一側面に係る外装材の別の形態として、上記外装材は、前記外側ガラス材に対向して配置される内側ガラス材を更に備えてもよく、前記ルーバー装置は、前記外側ガラス材と前記内側ガラス材とで形成される内部空間に配置されてもよい。当該構成によれば、太陽光の熱を集熱するルーバー装置と建物内部の空間とを遮断することができるため、建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を更に高めることができる。
本発明によれば、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることができる。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形が行われてもよい。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
§1 構成例
<全体構造>
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態に係るルーバー装置2の構成を例示する。図1は、本実施形態に係るルーバー装置2を模式的に例示する平面図である。また、図2は、本実施形態に係るルーバー装置2を模式的に例示する側面図である。ここでは、説明の便宜のため、図1の上下方向を「上下」、図2の左側を「前」、図2の右側を「後」と称することとする。
<全体構造>
まず、図1及び図2を用いて、本実施形態に係るルーバー装置2の構成を例示する。図1は、本実施形態に係るルーバー装置2を模式的に例示する平面図である。また、図2は、本実施形態に係るルーバー装置2を模式的に例示する側面図である。ここでは、説明の便宜のため、図1の上下方向を「上下」、図2の左側を「前」、図2の右側を「後」と称することとする。
図1及び図2に例示されるように、本実施形態に係るルーバー装置2は、地面に対して水平方向に延びるように形成された複数の軸体20と、当該複数の軸体20の両端を固定する一対の枠材23を備えている。また、複数の軸体20は、上下方向に所定間隔をおいて配置されている。そして、当該ルーバー装置2が備える構成要素として、各軸体20の両端それぞれには歯車22が回転自在に取り付けられており、これら一対の歯車22に、片側放物線状の薄板からなる羽根部材21が支持されている。
各羽根部材21は、例えば、太陽光を遮光し、太陽光の熱を遮熱するために利用される。各羽根部材21は、軸体20の下方側に配置されるように取り付けられ、前方に向かって、つまり、太陽光の照射側に向かって延びている。そして、各羽根部材21において、太陽光を受ける面は、後述するように、反射面211を構成する。なお、本実施形態では、当該反射面211が、本発明の「集光機構」に相当する。
また、図2に例示されるように、当該ルーバー装置2は、各軸体20の前方及び後方で上下方向に延びる紐状部材24を備えている。各紐状部材24は、図示を省略する歯付きプーリーなどで吊り下げられ、上下動可能となっている。また、各紐状部材24は歯車22と噛合している。そのため、ユーザは、当該紐状部材24を上下何れかに引っ張ることで、歯車22を軸体20回りに回転させることができ、これによって、羽根部材21が軸体20に取り付けられる角度を変えることができる。そのため、ユーザは、ガラス窓を有する建物の窓辺等に当該ルーバー装置2を設置して太陽光を遮りつつ、羽根部材21の角度を変更することで、建物内に入る太陽光の量を調節することができる。
本実施形態では、このように太陽光を遮るために利用されるルーバー装置2の羽根部材21が、上述したように、当該太陽光を軸体20に集光する反射面211を備えている。より詳細には、羽根部材21の反射面211は、当該羽根部材21の取り付けられる軸体20の位置が焦点位置となる放物線状に形成される。当該反射面211の形状は、焦点の位置をfとすると、例えば、以下の数1で例示される方程式で表現される放物線状に形成される。
本実施形態では、羽根部材21の反射面211は、このような形状を有することで、当該羽根部材21の取り付けられる軸体20に太陽光を集光する(図中の矢印S)。そして、当該軸体20は、羽根部材21によって集光された太陽光を吸収し、集熱する。以下では、当該軸体20の構成を説明する。
<軸体の構成>
図3A及び図3Bを用いて、軸体20の構成を説明する。図3Aは、本実施形態に係る軸体20の構成を例示し、図3Bは図3AのX−X線断面図である。図3A及び図3Bで例示されるように、本実施形態に係る軸体20は、太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成されている。
図3A及び図3Bを用いて、軸体20の構成を説明する。図3Aは、本実施形態に係る軸体20の構成を例示し、図3Bは図3AのX−X線断面図である。図3A及び図3Bで例示されるように、本実施形態に係る軸体20は、太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成されている。
具体的には、軸体20は、一端部が半球状に形成されて閉じられ、他端部が開口した円筒状の中空のガラス製の外側ガラス管201を備えており、この外側ガラス管201は、水平方向に延びるように配置されている。そして、この外側ガラス管201の内部には、同形状で小径の円筒状で中空のガラス製の内側ガラス管202が配置されている。外側ガラス管201及び内側ガラス管202の開口側の端部同士は気密的に一体に結合しており、その内部空間、つまり外側ガラス管201の内周面と内側ガラス管202の外周面との間には真空層203が形成されている。すなわち、軸体20は、外側ガラス管201と内側ガラス管202と構成される真空二重ガラス管である。また、この真空二重ガラス管の端部、つまり、内側ガラス管202の開口は、軸体20の固定される枠材23によって封止されている。
そして、真空層203側に位置する内側ガラス管202の外周面には、太陽光を吸収し集熱する選択吸収膜204がコーティングされている。選択吸収膜204は、太陽光を吸収し集熱する膜であればよく、例えば、黒色クロム、黒色ニッケル、窒化アルミニウム等で形成される多層の膜であってもよいし、スパッタリング、電気メッキ等で表面に凹凸の付けられた膜であってもよい。
当該選択吸収膜204の反対側、すなわち、内側ガラス管202の内部空間には、当該内側ガラス管202の内周面に接するように伝熱フィン205が設けられている。そして、この内部空間には、当該伝熱フィン205に包まれるように、U字管206が設けられている。
伝熱フィン205は、例えばアルミ製であり、選択吸収膜204の熱をU字管206に伝達する。U字管206は、例えば銅製であり、その両端部は内側ガラス管202の開口から枠材23側へ突出し、枠材23内を通る配管と連結している。これにより、U字管206内には、当該配管から供給される熱媒液が流れる。
熱媒液は、選択吸収膜204において集熱された熱を搬送するための液体であり、例えば、水、不凍液等である。当該熱媒液は、ポンプの作用によって配管内を移動しており、U字管206内を移動する際に、当該U字管206に伝達された熱で温められる。したがって、選択吸収膜204において集熱された熱は、伝熱フィン205を介してU字管206に伝達され、U字管206内を流れる熱媒液に吸収される。なお、当該熱媒液は、配管を通って、下水道に排水されてもよいし、以下で説明する給湯システムで利用されてもよい。
本実施形態に係る軸体20は、以上のような真空管式の集熱器として構成されることで、羽根部材21の反射面211によって集光される太陽光を吸収し、集熱できるようになっている。
<効果>
本実施形態に係るルーバー装置2では、羽根部材21の反射面211によって、軸体20に太陽光が集光される。そして、当該軸体20に集光された太陽光は、軸体20の選択吸収膜204において吸収され、集熱される。
本実施形態に係るルーバー装置2では、羽根部材21の反射面211によって、軸体20に太陽光が集光される。そして、当該軸体20に集光された太陽光は、軸体20の選択吸収膜204において吸収され、集熱される。
ここで、当該選択吸収膜204は、外側ガラス管201と内側ガラス管202とで形成される真空層203内に存在する。真空状態では熱伝導はほぼ生じないため、選択吸収膜204で集熱された太陽光の熱は、軸体20外部には伝達されにくく、建物内には再放出されにくい。
従って、上記実施形態によれば、集熱された太陽光の熱の建物内への再放出を防止することができるため、ガラス窓を有する建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることができる。つまり、本実施形態に係るルーバー装置2を建物内のペリメーターゾーン又はダブルスキン部に配置することで、当該ペリメーターゾーンの空調負荷を軽減することが可能になる。
また、本実施形態に係るルーバー装置2では、集熱された太陽光の熱は、建物外に排気される空気ではなく、熱媒液に取り込まれ、例えば、下水道に排出される。そのため、本実施形態によれば、ヒートアイランド現象の一因となっている建物内の熱の大気拡散を防止することができる。
また、上記実施形態に係るルーバー装置2では、羽根部材21の反射面211は、太陽光を吸収し集熱する軸体20の位置が焦点位置となる放物線状に形成される。そのため、本実施形態によれば、羽根部材21に入射する太陽光を軸体20に当たるように反射することが可能になるため、ガラス窓を透過し減衰した太陽光であっても、軸体20(集熱器)あたりの集熱量が高められ、太陽光の適度な遮熱を維持しつつ、集熱を効率よく行うことが可能になる。
<給湯システム>
次に、図4Aを用いて、上述したルーバー装置2を利用した給湯システムについて説明する。図4Aは、ルーバー装置2を備える給湯システム1aを例示する。図4Aで例示されるように、上記ルーバー装置2は、例えば、給湯システム1aの構成要素として、利用することができる。
次に、図4Aを用いて、上述したルーバー装置2を利用した給湯システムについて説明する。図4Aは、ルーバー装置2を備える給湯システム1aを例示する。図4Aで例示されるように、上記ルーバー装置2は、例えば、給湯システム1aの構成要素として、利用することができる。
図4Aで例示されるように、本実施形態に係る給湯システム1aは、上記ルーバー装置2を含む第1配管経路Aと、貯湯タンク5を含む第2配管経路Bとを備えており、これらは熱交換器4で連結されている。まず、第1配管経路Aについて説明する。第1配管経路Aは、ルーバー装置2の軸体20に連結された閉じた経路であり、ポンプ3により、軸体20を流れる熱媒液が図中の矢印方向に循環するようになっている。また、第2配管経路Bは、貯湯タンク5に追加される水道水を循環させる閉じた経路であり、ポンプ6により貯湯タンク5の水を第2配管経路Bの図中の矢印方向に沿って循環させている。また、貯湯タンク5には、給湯する際に貯湯タンク5内の温水を更に温める給湯器7が接続されている。給湯器7は、例えば、ガス、石油、電気等のボイラ類、又はヒートポンプであり、補助熱源として利用される。
以上の給湯システム1aは次のように動作する。すなわち、ルーバー装置2の軸体20で集められた熱は、まず、ルーバー装置2を経由する熱媒液に取り込まれる。具体的には、ポンプ3の作用によって、第1配管経路Aを循環する熱媒液が軸体20のU字管206を流れる際に、当該U字管206を流れる熱媒液が、伝熱フィン205を介して、選択吸収膜204で集められた熱を取得する。
そして、第1配管経路A内の熱媒液に取り込まれた熱は、熱交換器4を介して、第2配管経路B内の水に移動する。熱交換器4によって温められた第2配管経路B内の熱媒液は、ポンプ6の作用によって、貯湯タンク5に蓄えられる。一方、熱交換器4によって冷却された第1配管経路A内の熱媒液は、ポンプ3の作用によって、再度、ルーバー装置2のU字管206に流入する。
したがって、貯湯タンク5には、第1配管経路A、熱交換器4、及び第2配管経路Bを介して搬送された熱によって温められた温水が貯湯される。つまり、この熱交換器4、第1配管経路A、及び第2配管経路Bが、軸体20で集められた熱を搬送するための熱搬送機構に相当する。そして、本実施形態に係る給湯システム1aでは、貯湯タンク5に蓄えられた温水は、給湯器7で更に温められて、利用される。
当該給湯システム1aによれば、集熱された太陽光の熱は、建物内で給湯利用された後に、下水道に排出される。そのため、当該給湯システム1aによれば、ヒートアイランド現象の一因となっている建物内の熱の大気拡散を防止しつつ、集熱された太陽光の熱を有効に利用することができる。
なお、図4Aで例示される給湯システム1aは、ルーバー装置2を利用した給湯システムの一例に過ぎず、上述した具体的な構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。例えば、ルーバー装置2と貯湯タンク5とは、熱交換器4を介さず、直接、配管で連結されてもよい。この場合、ルーバー装置2と貯湯タンク5とを連結する配管が、本発明の熱搬送機構に相当する。
<空調システム>
次に、図4Bを用いて、上述したルーバー装置2を利用した空調システムについて説明する。図4Bは、ルーバー装置2を備える空調システム1bを例示する。図4Bで例示されるように、上記ルーバー装置2は、例えば、空調システム1bの構成要素として、利用することができる。
次に、図4Bを用いて、上述したルーバー装置2を利用した空調システムについて説明する。図4Bは、ルーバー装置2を備える空調システム1bを例示する。図4Bで例示されるように、上記ルーバー装置2は、例えば、空調システム1bの構成要素として、利用することができる。
ルーバー装置2から貯湯タンク5までの経路に関しては、上記給湯システム1aと同様であるため、構成及び動作の説明を省略する。図4Bで例示される空調システム1bは、上記給湯システム1aの構成要素の他、貯湯タンク5を含む第3配管経路Cと、低温蓄熱槽13を含む第4配管経路Dとを備えている。
第3配管経路Cと第4配管経路Dとは、それぞれが閉じた経路となり、吸収式冷凍機11で連結される場合と、吸収式冷凍機11を経由せず、一体の閉じた経路を形成する(図の点線Fで連結される経路)場合と、を選択的にとることができる。なお、第3配管経路Cでは、ポンプ9によって、貯湯タンク5の水が図中の矢印方向に沿って循環し、第4配管経路Dでは、ポンプ12によって、低温蓄熱槽13の水が図中の矢印方向に沿って循環している。
そして、低温蓄熱槽13は、ファンコイルユニット15と第5配管経路Eで連結している。第5配管経路Eは、ポンプ14によって、低温蓄熱槽13とファンコイルユニット15との間で低温蓄熱槽13の水を循環させる閉じた経路である。また、ファンコイルユニット15は、冷媒又は熱媒として低温蓄熱槽13から供給される水を利用して、室内の冷房又は暖房を行う。本実施形態では、このように、吸収式冷凍機11、低温蓄熱槽13、及びファンコイルユニット15で、冷房及び暖房の両方を行う空調機構10が形成されている。
以上の空調システム1bは次のように動作する。当該空調システム1bが冷房を行う場合、第3配管経路Cと第4配管経路Dとは、それぞれ閉じた経路となり、吸収式冷凍機11で連結される状態になる。そして、ルーバー装置2を利用して温められた貯湯タンク5の温水は、ポンプ9の作用によって、吸収式冷凍機11に送られる。なお、上記給湯システム1aで説明したように、第1配管経路A、熱交換器4、及び第2配管経路Bが本発明の熱搬送機構に相当し、貯湯タンク5には、ルーバー装置2で集められた熱によって温められた温水が貯湯されている。
吸収式冷凍機11は、気化熱による冷却を行う蒸発器、蒸発器で蒸発した水蒸気を吸収液により吸収する吸収器、吸収器の吸収液の濃度を加熱により再生する再生器、及び再生器で蒸発させられた水蒸気を蒸発器で用いる冷媒に凝縮する凝縮器で構成される。吸収式冷凍機11では、第3配管経路Cは再生器に接続しており、第4配管経路Dは蒸発器に接続している。そして、吸収式冷凍機11は、第3配管経路Cを介して貯湯タンク5から供給される温水を熱源として利用して、第4配管経路D内を循環する水を冷却する。
熱源として利用された第3配管経路Cの水は、ポンプ9の作用によって貯湯タンク5に戻り、再び熱を取得して、吸収式冷凍機11の熱源として利用される。一方、吸収式冷凍機11で冷却された第4配管経路D内の水は、ポンプ12の作用によって低温蓄熱槽13に蓄えられる。すなわち、貯湯タンク5は、低温蓄熱槽13に対して熱源となる温水を蓄える高温蓄熱槽として機能する。
低温蓄熱槽13に蓄えられた冷水は、ポンプ14の作用によって第5配管経路E内を循環し、ファンコイルユニット15に供給される。ファンコイルユニット15は、低温蓄熱槽13から供給された冷水を用いて室内の空気を冷やすことで、冷房を行う。そして、ファンコイルユニット15が冷房を行うことで温められた水は、第5配管経路Eを経由して低温蓄熱槽13に戻り、再び冷却されて、ファンコイルユニット15の冷媒として利用される。本実施形態に係る空調システム1b(空調機構10)では、このようにして、冷房が行われる。
一方、空調システム1bが暖房を行う場合、第3配管経路Cと第4配管経路Dとは、吸収式冷凍機11を経由せず、直接連結して一体の閉じた経路を形成する(図の点線Fで連結される経路)状態となる。そのため、ルーバー装置2を利用して温められた貯湯タンク5の温水(図中のカッコ書き)は、ポンプ9及びポンプ12のうちの少なくとも一方の作用によって、低温蓄熱槽13に送られる。
そして、低温蓄熱槽13に蓄えられた温水は、ポンプ14の作用によって第5配管経路E内を循環し、ファンコイルユニット15に供給される。ファンコイルユニット15は、低温蓄熱槽13から供給された温水を用いて室内の空気を暖めることで、暖房を行う。そして、ファンコイルユニット15が暖房を行うことで冷やされた水は、第5配管経路Eを経由して低温蓄熱槽13に戻り、再び温められて、ファンコイルユニット15の熱媒として利用される。また、ファンコイルユニット15から戻る水によって冷やされた低温蓄熱槽13の水は、第4配管経路D及び第3配管経路Cを経由して貯湯タンク5に戻り、再び温められて、低温蓄熱槽13に供給される。本実施形態に係る空調システム1b(空調機構10)では、このようにして、暖房が行われる。
なお、図4Bで例示される空調システム1bは、ルーバー装置2を利用した空調システムの一例に過ぎず、上述した具体的な構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。例えば、上記空調システム1bは、冷房及び暖房の両方を行うことができるが、冷房及び暖房のいずれか一方を行えなくてもよい。
この場合、例えば、第3配管経路Cと第4配管経路Dとは直接連結されていなくてもよい。このとき、空調システム1b(空調機構10)は暖房を行えない。また、例えば、第3配管経路Cは、吸収式冷凍機11に代えて、放熱器に連結されてもよい。このとき、空調システム1b(空調機構10)は冷房を行えず、放熱器は、本発明の空調機構に相当し、貯湯タンク5から供給される温水(熱)を利用して暖房を行う。
また、図4Bで例示される空調システム1bにおいて、貯湯タンク5から、上記給湯システム1aのように給湯に利用できる経路が設けられてもよい。これにより、ルーバー装置2を用いて集められた熱を用いて冷房及び暖房の少なくともいずれか一方と給湯とを行うことのできる空調給湯システムが構成されてもよい。
<外装材>
次に、図5Aを用いて、上述したルーバー装置2を利用した外装材について説明する。図5Aは、ルーバー装置2を備える外装材8を例示する。図5Aで例示されるように、例えば、上記ルーバー装置2は、建物の外装材8の構成要素として、利用することができる。
次に、図5Aを用いて、上述したルーバー装置2を利用した外装材について説明する。図5Aは、ルーバー装置2を備える外装材8を例示する。図5Aで例示されるように、例えば、上記ルーバー装置2は、建物の外装材8の構成要素として、利用することができる。
本実施形態に係る外装材8は、図5Aに例示されるように、板状に形成される外側ガラス材81と、当該外側ガラス材81の上下の両端を固定する矩形状の枠材82と、を備えている。また、外装材8は、外側ガラス材81が建物の外装となるように図中の左側を建物の外側に向けて配設され、外側ガラス材81に対して建物の内側(図中の右側)には上記ルーバー装置2が配置されている。そして、上記ルーバー装置2の羽根部材21の取り付け角度を変更するための紐状部材24が、枠材82の内部空間に配置された歯付きプーリー83に巻回され、ルーバー装置2の前方及び後方に吊り下げられている。当該歯付きプーリー83は外装材8の外部から手動で回転操作できるようになっている。そのため、ユーザは、紐状部材24を操作することでルーバー装置2の羽根部材21の取り付け角度を変更することができる。
このような外装材8を建物のガラス窓に利用することで、太陽光の熱が建物内に侵入する前に集熱し、集熱された太陽光の熱の建物内への放出を予防することができるため、当該建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を高めることができる。そして、これによって、当該建物内のペリメーターゾーンの空調負荷を軽減することが可能になる。
なお、図5Aで例示される外装材8は、ルーバー装置2を利用した外装材の一例に過ぎず、上述した具体的な構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。例えば、外装材8は、歯付きプーリー83を電動で駆動する駆動装置を備えてもよい。これにより、羽根部材21の取り付け角度を電動で変更することができるようになる。
また、図5Bで例示されるように、外装材8は、更に、外側ガラス材81に対向して配置される内側ガラス材84を備えてもよい。そしてこの場合、ルーバー装置2は、外側ガラス材81と内側ガラス材84とで形成される内部空間に配置されてよい。これにより、太陽光の熱を集熱するルーバー装置2の存在する空間と建物内部の空間とが内側ガラス材84によって遮断される。そのため、ルーバー装置2で集熱した熱が建物内部に再放出されてしまうことを防止することができ、建物の窓辺における太陽光の遮熱効率を更に高めることができる。
なお、この場合、外装材8の内部空間に配置されたルーバー装置2の羽根部材21の取り付け角度を当該外装材8の外部から変更できるように、外装材8は、例えば、当該外装材8の外部から紐状部材24を操作できるように構成されてもよい。
§2 変形例
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
<軸体及び羽根部材の配置>
上記ルーバー装置2では、軸体20及び羽根部材21は地面に対して水平方向に配置されている。しかしながら、軸体20及び羽根部材21の配置は、このような例に限定されず、図6で例示されるように、地面に対して垂直方向に配置されてもよい。図6は、軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置される例を示す。
上記ルーバー装置2では、軸体20及び羽根部材21は地面に対して水平方向に配置されている。しかしながら、軸体20及び羽根部材21の配置は、このような例に限定されず、図6で例示されるように、地面に対して垂直方向に配置されてもよい。図6は、軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置される例を示す。
ここで、図1、図6、及び図7を用いて、ルーバー装置2が設置されるガラス窓の向きと当該ルーバー装置2の軸体20及び羽根部材21の配置向きとの関係を説明する。図7は、建物の窓と太陽光の入射角度との関係を例示する。
図1及び図6は、ルーバー装置2を正面から見た状態を例示している。そのため、それぞれの図の左側がルーバー装置2から見て右側となり、それぞれの図の右側がルーバー装置2から見て左側となる。また、それぞれの図の上側がルーバー装置2の上方となり、それぞれの図の下側がルーバー装置2の下方となる。そして、図1及び図6では、紙面手前側に建物のガラス窓が存在するように、これらで例示されるルーバー装置2が配置されるとする。
そうすると、図7の矢印で例示されるように、南向きの窓91には上方から太陽光が入射しやすいため、南向きの窓91に配置されたルーバー装置2には、当該ルーバー装置2から見て上方から太陽光が入射しやすい。そのため、南向きの窓91付近でルーバー装置2を利用する場合には、比較的に、図1で例示されるような軸体20及び羽根部材21が地面に対して水平方向に配置されるルーバー装置2が利用しやすい。
一方、図7の矢印で例示されるように、東向きの窓92には当該窓92から見て右側から太陽光が入射しやすいため、東向きの窓92に配置されたルーバー装置2には、当該ルーバー装置2から見て右側から太陽光が入射しやすい。そのため、東向きの窓92付近でルーバー装置2を利用する場合には、比較的に、図6で例示されるような軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置されるルーバー装置2が利用しやすい。
なお、図7で不図示の西向きの窓も、東向きの窓92と同様である。西向きの窓に配置されたルーバー装置2には、当該ルーバー装置2から見て左側から太陽光が入射しやすい。そのため、西向きの窓付近でルーバー装置2を利用する場合には、比較的に、図6で例示されるような軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置されるルーバー装置2が利用しやすい。
このように、利用シーンに応じて、軸体20及び羽根部材21の適した配置向きがある。そのため、ルーバー装置2は、利用シーンに応じて、軸体20及び羽根部材21の配置向きを変更できるように構成されてもよい。
なお、軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置される場合には、軸体20内で生じる熱対流によって、軸体20内を流れる熱媒液は、選択吸収膜204に集められた熱により温められて上昇し、当該軸体20から自然に排出されうる。そのため、熱媒液を強制的に循環させるポンプは省略されてもよい。また、外側ガラス管201と内側ガラス管202と構成される真空二重ガラス管の内部空間に熱媒液が直接流入するように、U字管206を省略してもよい。更に、この場合には、伝熱フィン205も省略してよい。
<ヒートパイプの利用>
また、軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置される場合には、選択吸収膜204で集められた熱の搬送にヒートパイプが利用されてもよい。図8を利用して、当該ヒートパイプを利用する例を説明する。
また、軸体20及び羽根部材21が地面に対して垂直方向に配置される場合には、選択吸収膜204で集められた熱の搬送にヒートパイプが利用されてもよい。図8を利用して、当該ヒートパイプを利用する例を説明する。
図8は、ヒートパイプ207を備える場合における軸体20の構成を例示する。図8で例示される軸体20では、外側ガラス管201と内側ガラス管202とで構成される真空二重ガラス管の開口は蓋部材208で封止されており、熱媒液は、ヒートパイプ207内に封入されている。
そのため、この場合には、選択吸収膜204において集熱された熱は、伝熱フィン205を介してヒートパイプ207に伝達され、当該ヒートパイプ207内に封入されている熱媒液に吸収される。ヒートパイプ207内の熱媒液が温められると当該ヒートパイプ207内で熱対流が生じるため、温められた熱媒液は、ヒートパイプ207の頭部207aに集まる。
そこで、このような軸体20を利用する場合には、当該ヒートパイプ207の頭部207aを冷却する機構を設けてもよい。また、上記給湯システム1a及び上記空調システム1bで当該軸体20の構成を利用するために、当該ヒートパイプ207の頭部207aから上記貯湯タンク5に熱を搬送する機構を設けてもよい。
なお、伝熱フィン205の形状は、特に限定されなくてよく、図9A及び図9Bに例示されるような形状であってもよい。例えば、図9Aでは、内側ガラス管202の内周面に接する円弧状の外周部205aと、ヒートパイプ207の外周面に接する円弧状の内周部205bと、外周部205aと内周部205bとを連結する連結部205cと、を備える伝熱フィン205が例示されている。また、例えば、図9Bでは、ヒートパイプ207を挟持するように対置される平板状の一対の伝熱フィン205が例示されている。
<その他>
また、上記ルーバー装置2の上述した具体的な構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。
また、上記ルーバー装置2の上述した具体的な構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び、追加が可能である。
例えば、軸体20及び羽根部材21で構成される薄板ユニットの数は、1組であってもよいし、複数組であってもよい。当該薄板ユニットは、少なくとも1つあればよい。また、例えば、上記実施形態では、外側ガラス管201と内側ガラス管202とで構成される真空二重ガラス管の開口は、枠材23で封止されているが、断熱材で封止されてもよい。また、例えば、羽根部材21の向きを太陽光に適する向きに自動で制御できるように、ルーバー装置2は、羽根部材21の取り付け角度を変更する駆動装置を備えてもよい。
また、上記ルーバー装置2の上述した具体的な構成に関して、各構成要素の材質、位置、大きさ、及び形状は、実施の形態に応じて、適宜、選択及び変更可能である。
(選択吸収膜の配置)
例えば、選択吸収膜204は、U字管206又はヒートパイプ207に対する熱伝導の効率を高めるために、内側ガラス管202の内周面、又は、伝熱フィン205の外周面に設けられてもよい。
例えば、選択吸収膜204は、U字管206又はヒートパイプ207に対する熱伝導の効率を高めるために、内側ガラス管202の内周面、又は、伝熱フィン205の外周面に設けられてもよい。
(羽根部材の形状)
また、例えば、上記ルーバー装置2では、羽根部材21は、片側放物線状に形成されているが、図10Aで例示されるような両放物線状に形成されてもよい。図10Aは、両放物線状に形成される羽根部材21を例示する。これによって、軸体20に集光させる範囲を広げ、ルーバー装置2の集熱性を高めることが可能になる。
また、例えば、上記ルーバー装置2では、羽根部材21は、片側放物線状に形成されているが、図10Aで例示されるような両放物線状に形成されてもよい。図10Aは、両放物線状に形成される羽根部材21を例示する。これによって、軸体20に集光させる範囲を広げ、ルーバー装置2の集熱性を高めることが可能になる。
(反射面、スリット)
また、例えば、羽根部材21の反射面211とは反対側の面は、採光性を高めるために、白色拡散面であってもよい。また、例えば、眺望を確保するために、羽根部材21にスリットを設けてもよい。
また、例えば、羽根部材21の反射面211とは反対側の面は、採光性を高めるために、白色拡散面であってもよい。また、例えば、眺望を確保するために、羽根部材21にスリットを設けてもよい。
(軸体と羽根部材との対応関係)
また、上記ルーバー装置2では、羽根部材21は、軸体20に取り付けられ、取り付けられた軸体20に太陽光を集光している。しかしながら、羽根部材21が太陽光を集光する態様はこのような例に限定されなくてもよく、例えば、図10Bで例示されるような態様で太陽光が集光されてもよい。
また、上記ルーバー装置2では、羽根部材21は、軸体20に取り付けられ、取り付けられた軸体20に太陽光を集光している。しかしながら、羽根部材21が太陽光を集光する態様はこのような例に限定されなくてもよく、例えば、図10Bで例示されるような態様で太陽光が集光されてもよい。
図10Bは、羽根部材21が、当該羽根部材21自身が取り付けられている軸体20とは別の軸体20に太陽光を集光する例を示す。本例では、軸体20と羽根部材21とで薄板ユニットを構成している。そして、薄板ユニット200aの羽根部材21は、上側に隣接する薄板ユニット200bの軸体20に太陽光を集光している。このように、ルーバー装置2が複数の薄板ユニットを備える場合には、羽根部材21は、当該羽根部材21自身が取り付けられる軸体20とは別の軸体20に太陽光を集光してもよい。
(羽根部材の枚数)
また、上記ルーバー装置2では、軸体20には、1枚の羽根部材21が配置されている。しかしながら、軸体20に配設される羽根部材21の枚数は、1枚でなくてもよく、図10Cで例示されるように複数枚であってもよい。図10Cは、1つの軸体20に4枚の羽根部材21が配設される形態を例示する。羽根部材21の枚数は、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。
また、上記ルーバー装置2では、軸体20には、1枚の羽根部材21が配置されている。しかしながら、軸体20に配設される羽根部材21の枚数は、1枚でなくてもよく、図10Cで例示されるように複数枚であってもよい。図10Cは、1つの軸体20に4枚の羽根部材21が配設される形態を例示する。羽根部材21の枚数は、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。
(集光機構)
また、上記ルーバー装置2では、太陽光を集光する集光機構の例として、羽根部材21の反射面211が用いられている。しかしながら、集光機構はこのような反射面211に限定されなくてもよく、例えば、図10Dで例示されるような機構が用いられてもよい。
また、上記ルーバー装置2では、太陽光を集光する集光機構の例として、羽根部材21の反射面211が用いられている。しかしながら、集光機構はこのような反射面211に限定されなくてもよく、例えば、図10Dで例示されるような機構が用いられてもよい。
図10Dは、羽根部材21を透過した太陽光を軸体20に集光する集光機構を例示する。図10Dで例示されるように、羽根部材21の集光機構は、当該羽根部材21を透過する太陽光を軸体20に集光するように構成されてもよい。この場合、例えば、羽根部材21は、透過する太陽光を軸体20に集光するように形成されたフレネルレンズ、シリンドリカルレンズ等で構成される。このとき、これらのレンズの形状が集光機構に相当する。
(取り付け)
また、羽根部材21は、軸体20に太陽光を集光できればよく、軸体20に取り付けられていなくてもよい。羽根部材21は、例えば、軸体20を軸として回転可能に枠材等に取り付けられてもよい。
また、羽根部材21は、軸体20に太陽光を集光できればよく、軸体20に取り付けられていなくてもよい。羽根部材21は、例えば、軸体20を軸として回転可能に枠材等に取り付けられてもよい。
(羽根部材の角度調節機構)
また、上記ルーバー装置2では、紐状部材24及び歯車22で構成される機構により羽根部材21の角度が調節される。しかしながら、羽根部材21の角度を調節する機構は、このような例に限定されなくてよく、例えば、図11A及び図11Bで例示される機構が用いられてもよい。
また、上記ルーバー装置2では、紐状部材24及び歯車22で構成される機構により羽根部材21の角度が調節される。しかしながら、羽根部材21の角度を調節する機構は、このような例に限定されなくてよく、例えば、図11A及び図11Bで例示される機構が用いられてもよい。
図11Aは、ラック241とピニオン221とを用いた機構を模式的に例示する。当該機構では、ピニオン221が羽根部材21に取り付けられる。そのため、ピニオン251をモーター等で回転させて、ラック241を図の上下方向に移動させることで、ピニオン221が回転し、羽根部材21の角度が変更される。また、図11Bは、軸付きかさ歯車242とかさ歯車222とを用いた機構を模式的に例示する。当該機構では、かさ歯車222が羽根部材21に取り付けられる。そのため、かさ歯車252をモーター等で回転させて、軸付きかさ歯車242を回転させることで、かさ歯車222が回転し、羽根部材21の角度が変更される。
1a…給湯システム、1b…空調システム、2…ルーバー装置、
20…軸体、21…羽根部材、22…歯車、23…枠材、24…紐状部材、
201…外側ガラス管、202…内側ガラス管、203…真空層、204…選択吸収膜、
205…伝熱フィン、206…U字管、207…ヒートパイプ、208…蓋部材、
211…反射面、
3…ポンプ、4…熱交換器、5…貯湯タンク、6…ポンプ、7…給湯器、
8…外装材、81…外側ガラス材、82…枠材、83…歯付きプーリー、
84…内側ガラス材、
10…空調機構
20…軸体、21…羽根部材、22…歯車、23…枠材、24…紐状部材、
201…外側ガラス管、202…内側ガラス管、203…真空層、204…選択吸収膜、
205…伝熱フィン、206…U字管、207…ヒートパイプ、208…蓋部材、
211…反射面、
3…ポンプ、4…熱交換器、5…貯湯タンク、6…ポンプ、7…給湯器、
8…外装材、81…外側ガラス材、82…枠材、83…歯付きプーリー、
84…内側ガラス材、
10…空調機構
Claims (10)
- 太陽光を遮るためのルーバー装置であって、
前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、
回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、
を備えるルーバー装置。 - 前記軸体及び羽根部材が地面に対して水平方向に配置される、
請求項1に記載のルーバー装置。 - 前記軸体及び羽根部材が地面に対して垂直方向に配置される、
請求項1に記載のルーバー装置。 - 前記羽根部材は、前記軸体に回転可能に取り付けられ、取り付けられた前記軸体に前記太陽光を集光する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のルーバー装置。 - 前記羽根部材の集光機構は当該羽根部材の太陽光を受ける反射面で構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のルーバー装置。 - 前記羽根部材の反射面は、当該羽根部材の取り付けられる前記軸体の位置が焦点位置となる放物線状に形成される、
請求項5に記載のルーバー装置。 - 太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備えるルーバー装置と、
前記軸体で集められた熱を搬送するための熱搬送機構と、
前記熱搬送機構で搬送された熱によって温められた温水を貯湯する貯湯タンクと、
を備える給湯システム。 - 太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備えるルーバー装置と、
前記軸体で集められた熱を搬送するための熱搬送機構と、
前記熱搬送機構で搬送された熱を利用して、暖房及び冷房の少なくとも一方を行う空調機構と、
を備える空調システム。 - 建物の外装となる外側ガラス材と、
太陽光を遮るためのルーバー装置であって、前記外側ガラス材に対して前記建物の内側に配置されるルーバー装置と、
を備え、
前記ルーバー装置は、
前記太陽光を吸収し集熱する真空管式の集熱器で構成される軸体と、
回転可能に取り付けられる遮光用の羽根部材であって、前記軸体に前記太陽光を集光する集光機構を有する羽根部材と、を備える、
外装材。 - 前記外側ガラス材に対向して配置される内側ガラス材を更に備え、
前記ルーバー装置は、前記外側ガラス材と前記内側ガラス材とで形成される内部空間に配置される、
請求項9に記載の外装材。
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JP (1) | JP2015040654A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022045440A (ja) * | 2020-09-09 | 2022-03-22 | 井上商事株式会社 | ルーバー装置 |
JP2022045439A (ja) * | 2020-09-09 | 2022-03-22 | 井上商事株式会社 | ルーバー装置 |
WO2022057961A1 (de) * | 2020-09-16 | 2022-03-24 | Flachglas Sachsen Gmbh | Solarthermieanordnung |
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2013
- 2013-08-21 JP JP2013171332A patent/JP2015040654A/ja active Pending
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JP2022045440A (ja) * | 2020-09-09 | 2022-03-22 | 井上商事株式会社 | ルーバー装置 |
JP2022045439A (ja) * | 2020-09-09 | 2022-03-22 | 井上商事株式会社 | ルーバー装置 |
WO2022057961A1 (de) * | 2020-09-16 | 2022-03-24 | Flachglas Sachsen Gmbh | Solarthermieanordnung |
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