JP2015035659A - 画像符号化装置、画像符号化方法、及び画像符号化プログラム - Google Patents

画像符号化装置、画像符号化方法、及び画像符号化プログラム Download PDF

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徹 熊倉
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英樹 竹原
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勝義 西谷
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和美 荒蔭
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Abstract

【課題】回路規模、処理量の増加を抑えた上で符号化効率を向上させる。
【解決手段】イントラ予測モード選択部310は、符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補から選択する。符号化部は、符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化する。イントラ予測モード選択部310は、複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、一つのイントラ予測モード候補を特定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像符号化技術に関し、特にイントラ予測を用いる画像符号化装置、画像符号化方法、及び画像符号化プログラムに関する。
画像符号化の国際標準であるMPEG−4 AVC(以後、AVC)では、一画面内で処理を完結させる画面内符号化の方式としてイントラ予測と呼ばれる方式を採用している。イントラ予測は、処理対象となるブロックに隣接した既復号サンプル値を、指定された予測方向に複製することにより処理対象ブロックの予測画像を作り出すものである。AVCでは図1(a)−(b)に示す9種類の予測モードが定義されており、各ブロックにおいて予測方向を示すイントラ予測モードのモード番号を伝送することにより、適切な予測モードを指定する構成をとる。図1(a)−(b)で示す予測モードのうち、平均値モード(モード2)を除くモードは、対象ブロックに隣接する既復号画素群から、選択された予測モードの予測画素値を決定し、決定した予測画素値を選択された予測モードが示す方向に順次複製するものである。
イントラ予測モードの定義数を拡張することにより予測画像品質を高めることができる。図2に2013年に国際標準化が予定されている次世代の画像符号化方式HEVCで定義されている35種類の予測モードを示す。予測方向の定義数の増加は、予測品質の向上が実現できる一方、イントラ予測モード符号量が増加するため、イントラ予測モードを選択する手法が重要となる。
すべてのイントラ予測モードについてイントラ予測画像を評価してイントラ予測モードを決定する場合、莫大な演算量が必要になるため、35種類の予測モードが具備されているHEVCの符号化装置を実装するのが困難である。よって、イントラ予測モード数の多いHEVCではAVCと比較してイントラ予測モードの効率的な選択アルゴリズムの重要度が高い。
特許文献1には、少ない演算量でイントラ予測モードを選択するために、イントラ予測画像を評価するモード数を絞り込む技術が開示されている。
特開2006−293390号公報
ISO/IEC 14496-10 Information technology -- Coding of audio-visual objects -- Part 10: Advanced Video Coding
特許文献1では、イントラ予測モードの方向に応じたアクティビティを基にイントラ予測モードを絞り込む。HEVCのように多くのイントラ予測モードが定義されている場合には、細かい間隔を持つイントラ予測モードの評価ではフィルタリング処理を伴うため、原画像を用いた評価値の演算が複雑になる。従って、より効率的なイントラ予測モードの絞り込みが求められる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路規模、処理量の増加を抑えた上で符号化効率を向上させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の画像符号化装置(300)は、符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補から選択するイントラ予測モード選択部(310)と、前記符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化する符号化部(307、308)と、を備える。前記イントラ予測モード選択部(310)は、前記複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、一つのイントラ予測モード候補を特定する。
本発明の別の態様は、画像符号化方法である。この方法は、符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、選択するイントラ予測モード選択ステップと、前記符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、イントラ予測処理の処理量を抑制し、イントラ予測処理の予測効率を向上させることができる。
図1(a)−(b)は、9種類のイントラ予測モードの予測方向を説明する図である。 35種類のイントラ予測モードの予測方向を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るイントラ予測モードの符号化方法を実行するための画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 イントラ予測モード選択部のフローチャートである。 階層イントラ予測のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第一段階サーチを説明する図である。 図7(a)−(d)は、本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第二段階サーチを説明する図である。 図8(a)−(l)は、本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第三段階サーチを説明する図である。 図9(a)−(l)は、本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第四段階サーチを説明する図である。 図10(a)−(l)は、本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第四段階サーチを説明する図である。 図11(a)−(l)は、本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択の第四段階サーチを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るイントラ予測モード選択のパターンをまとめた図である。 優先予測モードイントラ予測のフローチャートである。 非方向性イントラ予測のフローチャートである。 優先予測モード算出のための隣接ブロック取得を説明する図である。 優先予測モード決定のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るイントラ予測モードの復号方法を実行するための画像復号装置の構成を示すブロック図である。 図18(a)−(f)は、予測ブロックの一例を示す図である。
以下、図面とともに本発明の実施の形態に係る画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、並びに送信装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
[予測ブロック]
図18(a)−(f)は、符号化対象画像の一例を示す図である。実施の形態に係る予測ブロックサイズには、最大予測ブロックサイズ(図18(b)参照)は64×64画素で、最小予測ブロックサイズ(図18(f)参照)は4×4画素である。ただし、発明の実施の形態に係る予測ブロックの分割構成に関して、この組み合わせに限定されない。また、画像符号化装置における予測ブロックサイズの選択は、符号化効率のより良い構造を適応的に選択することが可能であるが、実施の形態は予測ブロック単位での画面内予測の符号化に注目したものであるため、最適な予測ブロックサイズの選択に関する構成要素及び説明を省略する。以降の画像符号化装置の動作に関しては、各予測ブロックサイズ単位で施される動作を説明する。ただし、すべての予測ブロックサイズについて動作をする必要はない。
[画像符号化装置]
本発明を実施する好適な画像符号化装置300について図面を参照して説明する。図3は実施の形態に係る画像符号化装置300の構成を示すブロック図である。実施の形態の画像符号化装置300は、減算部301と、直交変換・量子化部302と、逆量子化・逆変換部303と、加算部304と、復号画像メモリ305と、イントラ予測部306と、テクスチャ情報符号化部307と、イントラ予測モード符号化部308と、ビット列多重化部309と、イントラ予測モード選択部310とを備える。本発明の実施の形態は画面内予測に注目したものであるため、画面間予測に関連する構成要素は省略する。
イントラ予測部306は、イントラ予測モード選択部310から指定されたイントラ予測モードについて、復号画像メモリ305に記憶した隣接ブロックの既復号画像を用いてイントラ予測画像を生成し、生成したイントラ予測画像をイントラ予測モード選択部310へ与える。また、イントラ予測モード選択部310が選択したイントラ予測モードのイントラ予測画像を減算部301、加算部304へ与える。
イントラ予測モード選択部310は、予測ブロック毎に最適なイントラ予測モードを選択する。その際、複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用する。第1階層(最上位階層)は、間引き間隔が最も広く探索範囲も最も広い。即ち最も粗く探索される。第2階層では、第1階層の評価結果に応じて選択されたイントラ予測モード候補の予測方向を基準に、探索範囲が絞り込まれる。それに応じて、その探索範囲に含まれる複数のイントラ予測モード候補の間引き間隔が狭くなる。即ち第2階層では、第1階層と比較して局所的で細かい探索となる。以上のように下位階層に向かうにつれて、間引き間隔および探索範囲が狭まっていき、最終的に一つのイントラ予測モード候補に到達する。
このようにイントラ予測モード選択部310は、ある階層の探索範囲を、その上位階層の評価結果に応じて選択したイントラ予測モード候補の予測方向を基準に絞り込む。より具体的には、上位階層で選択されたイントラ予測モード候補の予測方向に近い予測方向を持つイントラ予測モード候補(換言すれば、選択されたイントラ予測モード候補の周辺に位置するイントラ予測モード候補)が存在する探索範囲に絞り込む。このような階層探索を用いることにより、規定されている複数のイントラ予測モードの候補数より、少ない評価回数で一つのイントラ予測モードを選別できる。また各階層で評価するイントラ予測モードの数およびトータルで評価するイントラ予測モードの数を固定できる。従って演算量を低減でき、回路設計も容易である。
イントラ予測モード選択部310は、階層探索を用いて選択したイントラ予測モードをイントラ予測部306と、イントラ予測モード符号化部308に与える。イントラ予測モード選択部310の詳細な構成と動作については後述する。
イントラ予測モード符号化部308は、イントラ予測モード選択部310で選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化してビット列多重化部309に与える。具体的には、イントラ予測モードを可変長符号化したイントラ予測モードビット列をビット列多重化部309に与える。
減算部301は、符号化対象の原画像からイントラ予測画像を減ずることにより差分信号(残差信号、予測誤差信号ともいう)を生成し、生成した差分信号を直交変換・量子化部302に与える。
直交変換・量子化部302は、差分信号に対し直交変換・量子化をしてテクスチャ情報を生成し、生成したテクスチャ情報を逆量子化・逆変換部303とテクスチャ情報符号化部307に与える。
テクスチャ情報符号化部307は、テクスチャ情報をエントロピー符号化してテクスチャ情報の符号化列をビット列多重化部309に与える。
逆量子化・逆変換部303は、直交変換・量子化部302から受け取ったテクスチャ情報に対し逆量子化・逆直交変換をして復号差分信号を生成し、生成した復号差分信号を加算部304に与える。
加算部304は、イントラ予測画像と復号差分信号を加算して復号画像を生成し、生成した復号画像を復号画像メモリ305に格納する。
復号画像メモリ305は、加算部304より供給される復号画像信号を格納する。
ビット列多重化部309は、テクスチャ情報符号化部307から供給されるテクスチャ情報の符号化列と、イントラ予測モード符号化部308から供給されるイントラ予測モード符号列を多重化することで符号化ビットストリームを生成し、記録媒体・伝送路等に当該符号化ビットストリームを出力する。
[イントラ予測モード選択部310の詳細動作]
イントラ予測モード選択部310の詳細動作を説明する。図4にイントラ予測モード選択部310のフローチャートを示す。
最初に、階層的にイントラ予測モードサーチを行う(S1001)。続いて、優先モードに対するイントラ予測を行う(S1002)。最後に、非方向性イントラ予測モードに対するイントラ予測を行う(S1003)。
階層イントラ予測(S1001)について、図5のフローチャートを用いて説明する。最初に第一段階サーチを行う(S1101)。階層イントラ予測の第一段階サーチの説明を図6に示す。第一段階サーチは所定間隔(本実施の形態では8モード間隔)でイントラ予測モードを4モードサーチする。本実施の形態では第一段階サーチとして、方向性イントラ予測モードの中で最も出現しやすい水平予測モード(モード10)及び垂直予測モード(モード26)を含め、水平予測モードと垂直予測モードから45度間隔のモード18及び水平予測モードから反対方向に45度離れたモード34を用いる。
続いて第二段階サーチを行う(S1102)。第二段階サーチの説明を図7(a)−(d)に示す。図7(a)−(d)中の実線で示すモードが第二段階サーチでサーチするイントラ予測モードを示し、点線で示すモードは第二段階サーチ以前に第一段階サーチで既にサーチしたイントラ予測モードを示す。第二段階サーチは第一段階サーチにおいて最良であったイントラ予測モードから、第一段階サーチのモード間隔を半分にした22.5度間隔の両端について、モード間隔を4として2ポイントをサーチする。
続いて、第三段階サーチを行う(S1103)。第三段階サーチの説明を図8(a)−(l)に示す。第三段階サーチは第二段階サーチと同様に、第二段階サーチ終了時において最良であったイントラ予測モードから、第二段階サーチのモード間隔をさらに半分にした11.25度間隔の両端について、モード間隔を2として2ポイントをサーチする。
最後に、第四段階サーチを行う(S1104)。第四段階サーチの説明を図9(a)−(l)、図10(a)−(l)、図11(a)−(l)に示す。第四段階サーチも第二、第三段階サーチと同様に、第三段階サーチ終了時において最良であったイントラ予測モードから、第三段階サーチのモード間隔をさらに半分にした5.625度間隔の両端について、モード間隔を1として2ポイントをサーチする。
このように、間隔を広くとったイントラ予測モードからサーチを開始し、徐々にモード間隔を狭めていき、サーチ済の最良イントラ予測モードの周囲をサーチしていく。本実施の形態ではこのような方法を階層イントラ予測と呼ぶ。本実施の形態では、階層イントラ予測サーチの導入により、評価するイントラ予測モード数を抑制することで演算量を削減しつつ、ほぼ最適なイントラ予測モードを選択できる。評価するイントラ予測モード数を抑制しても最適なイントラ予測モードを選択できるのは、最適なイントラ予測モードの近接イントラ予測モードの評価値は他の予測モードより小さい評価値となる特性を利用しているため、局所解に陥ることが少ないためである。
前述した第一段階サーチから第四段階サーチまでのイントラ予測サーチパターンをまとめたのが図12である。図12内の塗りつぶし部分は上位段階で既にサーチしているイントラ予測モードなので新たなイントラ予測サーチは行わないことを示す。具体例として、第一段階サーチ(10,18,26,34)終了時に最良イントラ予測モードが18であった場合には、第二段階サーチとして(14,22)をサーチする。第二段階サーチ終了時に最良イントラ予測モードが18であった場合には、第三段階サーチとして(16,20)をサーチする。第三段階サーチ終了時に最良イントラ予測モードが20であった場合には、第四段階サーチとして(19,21)をサーチする。第四段階サーチ終了時の最良イントラ予測モードを方向性イントラ予測モード(モード2〜モード34)の最良イントラ予測モードとする。
このように、階層イントラ予測では、どのようなパターンでも合計10回(固定数)、イントラ予測モードをサーチする。ただし、ここで、固定数は10とは限らず、定義されているイントラ予測モード数やエンコーダが設定するイントラ階層予測の段階数に依存して変化させてもよい。
また、モード2はモード34と180度反対の向きであるため、イントラ階層サーチ中はモード34として代表し、図12中のどのようなイントラ階層サーチパターンの場合にもモード2を選択しないようにしている。モード2とモード34のどちらかのみを階層イントラ予測の候補とすることで、モード2とモード34の方向の不連続性に起因する例外処理アルゴリズムを具備する必要がなくなり、アルゴリズムをエレガントにしつつ演算量の少ないイントラ階層サーチが可能になる。
ただし、モード2は階層イントラ予測としてイントラ予測は行われないが、後述するモード2が優先予測モードとなった場合は、優先モードイントラ予測の中でイントラ予測が行われる。よって、モード2が選択できないわけではないので符号化効率は低下しない。また、本実施の形態でモード2ではなくモード34を階層イントラ予測に含めている理由は、モード2は左下隣接画素からのイントラ予測であり、左上〜右下にラスタ順に符号化していく符号化では、左下隣接画素は未だ復号されていない確率が高く、パディングが用いられる復号されていない隣接画素からのイントラ予測は、復号済の隣接画素からのイントラ予測と比較して、符号化効率が低下するためである。
優先モードイントラ予測について図13のフローチャートを用いて説明する。HEVCには隣接ブロックからの予測に基づいた3つの優先予測モードがあり、優先予測モードは非優先予測モードと比較して、少ない符号量(例えば、2ビット)でイントラ予測モードを伝送できる。特にビットレートの低い低レート符号化においては、イントラ符号化におけるイントラ予測モードの符号量の割合は大きく、少ない符号量で表現できるイントラ優先予測モードは選択される可能性が高く、常に評価しておきたいモードである。そこで、各優先予測モードについて(S1201)、階層イントラ予測中に評価されなかった優先予測モードは(S1202:YES)、評価し(S1203)、階層イントラ予測中に既に評価された優先予測モードは(S1202:NO)、演算量を削減するため評価しない。これにより、3つの優先予測モードを必ずイントラ予測モードの候補に含めつつ、イントラ予測モード評価の重複が避けられ、少ない演算量で符号化効率を向上させることができる。
非方向性モードイントラ予測について図14のフローチャートを用いて説明する。非方向性モードは方向性を持たないイントラ予測モードのことである。HEVCにおける非方向性モードは、Planarモード(モード0)とDCモード(モード1)である。非方向性モードイントラ予測では、まず、各非方向性モードについて(S1301)、優先予測モード中に評価されておらず(S1302:YES)、且つ、これまでの階層サーチと優先予測モードサーチで評価したイントラ予測モード数が13未満である場合に(S1303:YES)、その非方向性予測モードを評価する(S1304)。優先予測モードサーチ中と同様に、優先予測モードサーチ中に既に評価された非方向性イントラ予測モードは(S1302:NO)、演算量を削減するため評価しない。また、評価したイントラ予測モード数が13未満でない場合(S1303:NO)、イントラ予測モードを評価するワーストケース演算量を抑制するため、非方向性予測モードを評価しない。これは、非方向性予測モードは非常に選択され易いため優先予測モードに含まれている確率が非常に高く、イントラ予測モード評価の演算量重複を避けつつ符号化効率を向上させるためである。
また、非方向性モードイントラ予測を方向性モードに対する階層イントラ予測よりも後に行う理由は、非方向性モードを方向性モードよりも先に評価してしまうと、階層イントラ予測中の最良予測モードが非方向性モードとなる場合が多々ありその後の階層サーチのサーチ方向を決定することが困難になり、階層サーチが局所解に陥ってしまうのを防止するためである。
[優先予測モードの決定]
HEVCでは、優先予測モードを決定するために、既処理隣接ブロックを参照する。参照する既処理隣接ブロックは、処理対象予測ブロックの左側に隣接しかつ最も上側に位置するブロック(参照ブロックA)と、処理対象予測ブロックの上側に隣接しかつ最も左側に位置するブロック(参照ブロックB)とする。既処理隣接参照ブロックの例について図15を用いて説明する。処理対象予測ブロックは符号1501である。処理対象予測ブロック1501に対し空間的に上側もしくは/および左側に位置するブロック(符号1502から1506)はすべて既処理であり、それ以外のブロック(符号1507)は未処理となる。参照ブロックA、参照ブロックBの予測モードをそれぞれ優先予測モードA、優先予測モードBとする。
図16に優先予測モード決定のフローチャートを示す。まず、優先予測モードAと優先予測モードBの予測モードが同一であるかどうか判断する(S1601)。優先予測モードAと優先予測モードBが同一である場合(S1601:YES)、優先予測モードAが方向性イントラ予測モードであるかどうか判断する(S1602)。優先予測モードAが方向性イントラ予測モードである場合(S1602:YES)、3つの優先予測モードは、優先予測モードA、優先予測モードA−1、優先予測モードA+1とする(S1603)。優先予測モードAが方向性イントラ予測モードでない場合(S1602:NO)、3つの優先予測モードは、モード0、モード1、モード26とする(S1604)。
参照予測モードAと参照予測モードBが同一でない場合(S1601:NO)、モード0が優先予測モードに含まれていないかどうか判断する(S1605)。モード0が優先予測モードに含まれていない場合(S1605:YES)、3つの優先予測モードは、優先予測モードA、優先予測モードB、モード0とする(S1606)。モード0が優先予測モードに含まれている場合(S1605:NO)、モード1が優先予測モードに含まれていないかどうか判断する(S1607)。モード1が優先予測モードに含まれていない場合(S1607:YES)、3つの優先予測モードは、優先予測モードA、優先予測モードB、モード1とする(S1608)。モード1が優先予測モードに含まれている場合(S1607:NO)、3つの優先予測モードは、優先予測モードA、優先予測モードB、モード26とする(S1609)。
このように、イントラ予測モードは周辺画像と強い相関性があるため、隣接ブロックと同一になりやすいこと、及び、非方向性モード(モード0、モード1)及び水平・垂直予測モード(モード10、モード26)は、画像の確率的特性上出現しやすいことを利用して優先予測モードを定義している。
[画像復号装置]
本発明の実施の形態に係る画像復号装置は、図17に示すように、本発明の実施の形態に係る画像符号化装置300で生成した符号化ビットストリームを復号できる構成を持つ。実施の形態の画像復号装置1700は、ビット列分離部1701と、テクスチャ情報復号部1702と、逆量子化・逆変換部1703と、イントラ予測モード復号部1704と、イントラ予測部1705と、加算部1706と、復号画像メモリ1707とを備える。本発明の実施の形態は画面内予測に注目したものであるため、画面間予測に関連する構成要素は省略する。
ビット列分離部1701は、供給された符号化ビットストリームの符号列をテクスチャ情報の符号化列と、イントラ予測モードの符号化列に分離する。
テクスチャ情報復号部1702は、テクスチャ情報をエントロピー復号してテクスチャ情報を逆量子化・逆変換部1703に与える。
逆量子化・逆変換部1703は、テクスチャ情報復号部1702から受け取ったテクスチャ情報に対し逆量子化・逆直交変換をして復号差分信号を生成し、生成した復号差分信号を加算部1706に与える。
イントラ予測モード復号部1704は、イントラ予測モードを復号してイントラ予測情報をイントラ予測部1705に与える。
イントラ予測部1705は、イントラ予測モード復号部1704から指定されたイントラ予測モードについて、復号画像メモリ1707に記憶した隣接ブロックの既復号画像を用いてイントラ予測画像を生成し、生成したイントラ予測画像を加算部1706へ与える。
加算部1706は、イントラ予測画像と復号差分信号を加算して復号画像を生成し、生成した復号画像を復号画像メモリ1707に格納する。
復号画像メモリ1707は、加算部1706より供給される復号画像信号を格納する。
以上述べた実施の形態の画像符号化装置が出力する画像の符号化ストリームは、実施の形態で用いられた符号化方法に応じて復号することができるように特定のデータフォーマットを有しており、画像符号化装置に対応する画像復号装置がこの特定のデータフォーマットの符号化ストリームを復号することができる。
画像符号化装置と画像復号装置の間で符号化ストリームをやりとりするために、有線または無線のネットワークが用いられる場合、符号化ストリームを通信路の伝送形態に適したデータ形式に変換して伝送してもよい。その場合、画像符号化装置が出力する符号化ストリームを通信路の伝送形態に適したデータ形式の符号化データに変換してネットワークに送信する画像送信装置と、ネットワークから符号化データを受信して符号化ストリームに復元して画像復号装置に供給する画像受信装置とが設けられる。
画像送信装置は、画像符号化装置が出力する符号化ストリームをバッファするメモリと、符号化ストリームをパケット化するパケット処理部と、パケット化された符号化データをネットワークを介して送信する送信部とを含む。画像受信装置は、パケット化された符号化データをネットワークを介して受信する受信部と、受信された符号化データをバッファするメモリと、符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成し、画像復号装置に提供するパケット処理部とを含む。
以上の符号化及び復号に関する処理は、ハードウェアを用いた伝送、蓄積、送信装置、受信装置として実現することができるのは勿論のこと、ROM(リード・オンリ・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバから提供することも、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として提供することも可能である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
300 画像符号化装置、 301 減算部、 302 直交変換・量子化部、 303 逆量子化・逆変換部、 304 加算部、 305 復号画像メモリ、 306 イントラ予測部、 307 テクスチャ情報符号化部、 308 イントラ予測モード符号化部、 309 ビット列多重化部、 310 イントラ予測モード選択部、 1700 画像復号装置、 1701 ビット列分離部、 1702 テクスチャ情報復号部、 1703 逆量子化・逆変換部、 1704 イントラ予測モード復号部、 1705 イントラ予測部、 1706 加算部、 1707 復号画像メモリ。

Claims (6)

  1. 符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補から選択するイントラ予測モード選択部と、
    前記符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化する符号化部と、を備え、
    前記イントラ予測モード選択部は、前記複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、一つのイントラ予測モード候補を特定することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 前記イントラ予測モード選択部は、ある階層の探索範囲を、その上位階層の評価結果に応じて選択したイントラ予測モード候補の予測方向を基準に絞り込むことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 前記イントラ予測モード選択部は、最上位階層のイントラ予測モード候補に、水平予測モード及び垂直予測モードを含めることを特徴とする請求項1または2に記載の画像符号化装置。
  4. 前記複数のイントラ予測モード候補に、180°予測方向が異なる2つのイントラ予測モード候補が存在する場合、前記階層探索にて前記2つのイントラ予測モード候補の一方を探索対象から除外することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像符号化装置。
  5. 符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、選択するイントラ予測モード選択ステップと、
    前記符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化するステップと、
    を備えることを特徴とする画像符号化方法。
  6. 符号化対象ブロックのイントラ予測モードを、複数のイントラ予測モード候補に対して、間引き間隔および探索範囲を狭めながら段階的に探索する階層探索を適用して、選択するイントラ予測モード選択処理と、
    前記符号化対象ブロックと、選択されたイントラ予測モードをもとに生成される予測ブロックから算出される残差信号、及び選択されたイントラ予測モードを示す値を符号化する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする画像符号化プログラム。
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