本発明の第1実施形態〜第3実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
[LTEシステムの概要]
第1実施形態〜第3実施形態の説明の前に、LTEシステムの概要について、本発明に関連する内容を説明する。
図1は、LTEシステムの概要を説明するための図である。図1に示すように、複数の基地局eNBはE−UTRAN(Evolved-UMTS Terrestrial Radio Access Network)を構成する。複数の基地局eNBのそれぞれは、無線端末UEにサービスを提供すべき通信エリアであるセルを形成する。
無線端末UEは、ユーザが所持する無線通信装置であり、ユーザ装置とも称される。無線端末UEは、複数の基地局eNBのうち参照信号の受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)が最も高いものに接続する。ただし、RSRPに限らず、SNR(Signal to Noise ratio)等の他の受信品質指標を使用してもよい。
各基地局eNBは、基地局間通信を提供する論理的な通信路であるX2インターフェースを介して互いに通信可能である。複数の基地局eNBそれぞれは、S1インターフェースを介して、EPC(Evolved Packet Core)、具体的には、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving Gateway)と通信可能である。
基地局eNBと無線端末UEとの無線通信においては、下りリンクの多重方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が、上りリンクの多重方式としてSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)方式がそれぞれ適用される。また、複信方式としてFDD(Frequency Division Duplex)方式又はTDD(Time Division Duplex)方式が適用される。
図2(a)は、FDD方式が使用される場合の下り無線フレーム構成を示すフレーム構成図である。図2(b)は、下りサブフレームの構成を示すフレーム構成図である。
図2(a)に示すように、下り無線フレームは、10個の下りサブフレームで構成され、各下りサブフレームは2個の下りスロットで構成される。各下りサブフレームの長さは1msであり、各下りスロットの長さは0.5msである。また、各下りスロットは、時間軸方向(time domain)で7個のOFDMシンボルを含み、図2(b)に示すように、周波数軸方向(frequency domain)で複数のリソースブロック(RB)を含む。各RBは12個のサブキャリアを含む。
図2(b)に示すように、下りサブフレームは2個の連続的な下りスロットを含む。下りサブフレーム内の一番目の下りスロットの先頭から最大3OFDMシンボルの区間は、制御情報を伝送するためのPDCCH(Physical Downlink Control Channel)として使用される無線リソースを構成する制御領域である。制御情報は、上りリンク及び下りリンクのスケジューリング情報(すなわち、割り当て無線リソースの情報)などに相当する。下りサブフレームの残りOFDMシンボル区間は、ユーザデータを伝送するためのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)として使用される無線リソースを構成するデータ領域である。無線端末UEは、PDCCHにより伝送される制御情報をデコードすることで、PDSCHにより伝送されるユーザデータを特定できる。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態を説明する。第1実施形態においては、高電力基地局としてのマクロセル基地局MeNBの通信エリア(マクロセル)に、低電力基地局としてのピコセル基地局PeNBが配置される形態のヘテロジーニアスネットワーク配置を例に説明する。
以下の第1実施形態においては、(1)無線通信システムの構成、(2)リソース分割による干渉制御、(3)マクロセル基地局の構成、(4)ピコセル基地局の構成、(5)無線通信システムの動作、(6)第1実施形態の効果の順に説明する。
(1)無線通信システムの構成
図3は、第1実施形態に係る無線通信システム1の概略構成図である。
図3に示すように、無線通信システム1は、マクロセル基地局MeNB(高電力基地局あるいは大出力基地局)と、マクロセル基地局MeNBに接続する無線端末MUEと、マクロセル基地局MeNBが形成するマクロセルMCに配置され、マクロセル基地局MeNBに隣接するピコセル基地局PeNB(低電力基地局あるいは小出力基地局)と、ピコセル基地局PeNBが形成するピコセルPC内でピコセル基地局PeNBに接続する無線端末PUEとを有する。マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBは共通の周波数帯域を使用する。第1実施形態では、複数のピコセル基地局PeNB1〜PeNB3がマクロセルMCに配置されている。なお、ピコセル基地局PeNBが形成するピコセルPCは、以下において適宜「ホットゾーン」と称する。
ピコセル基地局PeNB(ホットゾーンノードとも称される)は、マクロセル基地局MeNBよりも送信電力が低い低電力基地局である。このため、ヘテロジーニアスネットワークにおいては、RSRPが最も高い基地局eNBを選択して無線端末UEが接続する接続先選択基準である受信電力最大基準(以下、RP基準)を採用すると、ピコセル基地局PeNBのカバレッジが狭くなる可能性がある。特に、ピコセル基地局PeNBの位置がマクロセル基地局MeNBに近い状況下では、ピコセル基地局PeNBのカバレッジが非常に狭くなり、ピコセル基地局PeNBを有効活用できない。
ピコセル基地局PeNBの送信電力を上昇させずにピコセル基地局PeNBのカバレッジを拡大可能な方法としては、主に以下の2つの方法が使用できる。
第1に、RSRPが最も大きい無線信号を送信する基地局eNBを当該無線端末UEの接続先として選択するRP基準ではなく、無線端末UEとの間の伝搬損失(パスロス)が最も小さい基地局eNBを無線端末UEの接続先として選択する方法がある。これにより、例えば無線端末UEに最も近いような基地局eNBが接続先として選択されるため、ピコセル基地局PeNBのカバレッジを拡大できる。このような接続先選択基準は、パスロス最小基準(以下、PL基準)と称される。
第2に、無線端末UEがマクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBのそれぞれから無線信号を受信可能な場合において、ピコセル基地局PeNBに対応するRSRPとマクロセル基地局MeNBに対応するRSRPとを比較する際に、ピコセル基地局PeNBに対応するRSRPにバイアス値(bias)を加える方法がある。ピコセル基地局PeNBに対応するRSRPにバイアスを与えることで、オフセット後の当該RSRPが、マクロセル基地局MeNBに対応するRSRPを上回る可能性が高まる。よって、ピコセル基地局PeNBが優先的に接続先として選択されるため、ピコセル基地局PeNBのカバレッジを拡大できる。このような接続先選択基準は、Range Expansion基準(以下、RE基準)と称される。バイアス値は、マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBのペアで共有される。なお、RE基準は、バイアスの値をマクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBの送信電力の差(例えば16dB)とすることで、PL基準と同等の接続先選択基準となる。
第1実施形態では、RE基準によって、ピコセル基地局PeNBのセルカバレッジが拡大された状態であるとする。なお、無線端末UEの接続先を選択する主体は、例えば、無線端末UEが待ち受け中(アイドル状態)であれば無線端末UEであり、無線端末UEが通信実行中(接続状態)であれば接続先の基地局eNBである。接続状態においては、定期的にRSRPの測定値が無線端末UEから接続先の基地局eNBに報告されるため、当該接続先の基地局eNBは、無線端末UEの次の接続先を選択し、無線端末UEを次の接続先にハンドオーバさせることができる。
RE基準によってピコセル基地局PeNB1は拡大されたセルPC1を形成しており、無線端末PUE1は拡大されたセルPC1のセルエッジにおいてピコセル基地局PeNB1に接続している。また、RE基準によってピコセル基地局PeNB2は拡大されたセルPC2を形成しており、無線端末PUE2は拡大されたセルPC2のセルエッジにおいてピコセル基地局PeNB2に接続している。さらに、RE基準によってピコセル基地局PeNB3は拡大されたセルPC3を形成しており、無線端末PUE3は拡大されたセルPC3のセルエッジにおいてピコセル基地局PeNB3に接続している。
なお、以下においては、セルエッジにある無線端末PUE、すなわち受信品質レベルの劣化した無線端末PUEを「ピコセル側劣化端末PUE(低電力側劣化端末)」と称する。また、セルエッジにある無線端末MUE、すなわち受信品質レベルの劣化した無線端末MUEを「マクロセル側劣化端末MUE(高電力側劣化端末)」と称する。なお、受信品質レベルとしては、SINR(Signal-to-Interference and Noise power Ratio)を例示する。
マクロセル基地局MeNBは、PDSCHを使用して、無線端末MUEへのユーザデータを送信する。ピコセル基地局PeNBは、PDSCHを使用して、無線端末PUEへのユーザデータを送信する。これらのPDSCHの周波数帯域が重複する場合、マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBの各PDSCHは互いに干渉を与え合う。
ピコセル基地局PeNBのカバレッジが拡大された状態においては、ピコセル側劣化端末PUEは、ピコセル基地局PeNBからの受信電力よりも、マクロセル基地局MeNBからの受信電力の方が高いことがある。この場合、ピコセル基地局PeNBのPDSCHは、マクロセル基地局MeNBのPDSCHから大きな干渉を受け、無線端末PUEがユーザデータを受信(復号)不可能になる。
(2)リソース分割による干渉制御
ヘテロジーニアスネットワークの下りリンクにおいて、RE基準でバイアスを加えることでRP基準によって作られるホットゾーンよりもカバレッジを拡大しようとすると、マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBの送信電力の違いから、所望信号の電力よりも干渉電力が大きくなってしまう。よって、SINRとして最適ではない無線端末UEがホットゾーンに収容されることになる。そのような無線端末UEは基本的に送信電力の大きいマクロセル基地局MeNBから非常に強い干渉を受けるため、SINRが非常に低くなってしまう。そこで、第1実施形態では、以下のようなICIC(ICIC:Inter-Cell Interference Coordination)によって干渉制御を行う。
図4は、第1実施形態に係るICICを説明するための図である。
図4(a)に示すように、マクロセル基地局MeNBのPDSCHリソース(図2(b)で示したデータ領域に相当)を周波数分割し、一部を使用しないことで、未使用部分をピコセル側劣化端末PUEが使用できるようにする。マクロセル基地局MeNBが使用不能なPDSCHリソースを「マクロセル使用不能PDSCHリソース」と称し、マクロセル基地局MeNBが使用可能なPDSCHリソースを「マクロセル使用可能PDSCHリソース」と称する。第1実施形態において、マクロセル使用可能PDSCHリソースは、下りリンクの総リソースブロックのうち少なくとも一部のリソースブロックであり、マクロセル使用不能PDSCHリソースは、下りリンクの総リソースブロックのうち上記一部のリソースブロックを除いた残りのリソースブロックである。また、第1実施形態において、マクロセル使用可能PDSCHリソースは第1の無線リソースに相当し、マクロセル使用不能PDSCHリソースは第2の無線リソースに相当する。
図4(b)に示すように、マクロセル使用不能PDSCHリソースはマクロセル基地局MeNBからの干渉を受けないため、ピコセル基地局PeNBのそれぞれは、自局に接続するピコセル側劣化端末PUEに対してマクロセル使用不能PDSCHリソースを割り当てる。なお、無線端末PUEは定期的に受信品質の測定結果をチャネル品質情報(CQI)としてピコセル基地局PeNBにフィードバックしており、ピコセル基地局PeNBのそれぞれは、無干渉PDSCHリソースに対応するCQIが良好であることに応じて、無干渉PDSCHリソースを優先してピコセル側劣化端末PUEに割り当てることができる。
このような周波数分割によるICICは、ホットゾーンへの干渉を回避することができる代わりに、マクロセル基地局MeNBに接続される無線端末MUEが使用できるマクロセル使用可能PDSCHリソースが減ってしまう。このことから、ホットゾーンのカバレッジ拡大による特性改善のためには、負荷分散による特性改善効果が、周波数分割による使用可能リソースの減少による損失を上回る必要がある。また、ピコセル側劣化端末PUEのスループットを確実に改善するためには、ピコセル側劣化端末PUEがどの程度低いSINRであるか(すなわち、どの程度大きいバイアス値が適用されているか)を考慮する必要がある。
そこで、第1実施形態では、マクロセル基地局MeNBは、マクロセル側劣化端末MUEの期待スループットと、ピコセル側劣化端末PUEの期待スループットとに応じて、リソース分割比を決定する。具体的には、マクロセル基地局MeNBは、マクロセル側劣化端末MUEの期待スループットと、ピコセル側劣化端末PUEの期待スループットとが等しくなるように、リソース分割比を決定する。
マクロセル側劣化端末MUEの期待スループットは、マクロセル基地局MeNBの負荷レベルと、マクロセル側劣化端末MUEのSINRに対応する期待単位スループットとに基づいて定められる。ピコセル側劣化端末PUEの期待スループットは、ピコセル基地局PeNBの負荷レベルと、ピコセル側劣化端末PUEのSINRに対応する期待単位スループットとに基づいて定められる。
負荷レベルとは、接続状態の無線端末数である。よって、ピコセル基地局PeNBの負荷レベルとは、ピコセル基地局PeNBに接続する無線端末PUEの数であり、マクロセル基地局MeNBの負荷レベルとは、マクロセル基地局MeNBに接続する無線端末MUEの数である。図1の例のように同一マクロセル内にピコセル基地局PeNBが複数配置される場合、各ピコセル基地局PeNBの接続状態の無線端末PUE数の平均値又は最大値をピコセル基地局PeNBの負荷レベルとする。
期待単位スループットとは、SINRに応じた変調符号化方式(MCS)で提供される、1リソースブロック当たりのスループットである。SINRが良好であるほど、変調多値数が大きく、且つ符号化率の小さいMCSが使用されるため、期待単位スループットは大きくなる。一方、SINRが劣悪であるほど、変調多値数が小さく、且つ符号化率の大きいMCSが使用されるため、期待単位スループットは小さくなる。
第1実施形態では、ピコセル側劣化端末PUEは、マクロセル使用可能PDSCHリソースが割り当てられる第1のピコセル側劣化端末PUEと、マクロセル使用不能PDSCHリソースが割り当てられる第2のピコセル側劣化端末PUEとを含む。このため、ピコセル側劣化端末PUEの期待スループットは、ピコセル基地局PeNBの接続端末数と、第1のピコセル側劣化端末PUEに対応する期待単位スループットと、第2のピコセル側劣化端末PUEに対応する期待単位スループットとに基づいて定められる。
マクロセル基地局MeNBは、マクロセル基地局MeNBの接続端末数を#UEperM、マクロセル側劣化端末MUEのSINRに対応する期待単位スループットをTPMUE、ピコセル基地局PeNBの接続端末数を#UEperP、第1のピコセル側劣化端末PUEのSINRに対応する期待単位スループットをTPPUE1、第2のピコセル側劣化端末PUEのSINRに対応する期待単位スループットをTPPUE2とした場合に、PDSCHとして使用すべき無線リソースのうちマクロセル使用可能PDSCHリソースの占める割合α(図4(a)参照)を、
の計算式に基づいて計算する。数2の左辺は、マクロセル側劣化端末MUEの期待スループットに相当し、数2の右辺は、ピコセル側劣化端末PUEの期待スループットに相当する。式(1)を変換すると、式(2)のようになる。
リソース分割比は任意に設定できるが、LTEの仕様上、無線端末UEからフィードバックされるCQIの分解能に合わせて分割する。すなわち、マクロセル使用可能PDSCHリソース及びマクロセル使用不能PDSCHリソースのそれぞれの周波数帯域は、無線端末UEが受信品質(チャネル品質)を測定する周波数単位の整数倍である。当該周波数単位はサブバンド(Subband)と称される。マクロセル使用不能PDSCHリソースの周波数帯域をm(=1−α)、マクロセル使用可能PDSCHリソースの周波数帯域をn(=α)とすると、マクロセル使用可能PDSCHリソースのリソースブロック数RBは、式(3)のようになる。
ここで、SubbandSizeはフィードバックされるCQIのサイズ(分解能)を、NRBは下りリンク周波数帯域の総RB数をそれぞれ意味する。
(3)マクロセル基地局の構成
次に、マクロセル基地局MeNBの構成を説明する。図5は、第1実施形態に係るマクロセル基地局MeNBの構成を示すブロック図である。
図5に示すように、マクロセル基地局MeNBは、アンテナ101、無線通信部110、制御部120、記憶部130、及びネットワーク通信部140を有する。
無線通信部110は、例えば無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、アンテナ101を介して無線端末MUEと無線信号の送受信を行う。また、無線通信部110は、送信信号の変調と受信信号の復調とを行う。
制御部120は、例えばCPUを用いて構成され、マクロセル基地局MeNBが備える各種の機能を制御する。記憶部130は、例えばメモリを用いて構成され、マクロセル基地局MeNBの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。記憶部130は、ピコセル基地局PeNB毎のバイアスの値を記憶している。ネットワーク通信部140は、X2インタフェースを使用して他の基地局との基地局間通信を行う。
制御部120は、接続先選択部121、情報取得部122、分割比決定部123、及びリソース割り当て部124を有する。
接続先選択部121は、自局に接続する無線端末MUEから報告されるRSRPの情報(すなわち、メジャメントレポート)に基づいて、当該無線端末MUEの次の接続先の基地局を選択する。無線端末MUEがマクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBそれぞれの参照信号を受信する場合、接続先選択部121は、マクロセル基地局MeNBに対応するRSRPMeNBとピコセル基地局PeNBに対応するRSRPPeNBとを比較する際に、RSRPPeNBにバイアスを与える。バイアスの与えられたRSRPPeNBがRSRPMeNBよりも高い場合には、接続先選択部121は、無線端末MUEの接続先をピコセル基地局PeNBに切り替えるようにハンドオーバ制御を行う。
情報取得部122は、マクロセル基地局MeNBの接続端末数#UEperMと、マクロセル側劣化端末MUEのSINRに対応する期待単位スループットTPMUEと、ピコセル基地局PeNBの接続端末数#UEperPと、第1のピコセル側劣化端末PUEのSINRに対応する期待単位スループットTPPUE1と、第2のピコセル側劣化端末PUEのSINRに対応する期待単位スループットをTPPUE2とを取得する。情報取得部122は、リソース割り当て部124が管理する情報を用いて、マクロセル基地局MeNBの接続端末数#UeperMを取得できる。また、情報取得部122は、ピコセル基地局PeNBからネットワーク通信部140が受信する接続端末数情報を用いて、ピコセル基地局PeNBの接続端末数#UeperPを取得できる。期待単位スループットTPMUE、TPPUE1及びTPPUE2については、期待値を使用してもよく、実測値を使用してもよい。期待値を使用する場合、期待単位スループットTPMUE及びTPPUE2のそれぞれをSINR=0[dB]でのシャノン容量とし、期待単位スループットTPPUE1をSINR=−bias[dB]でのシャノン容量とすることができる。
分割比決定部123は、情報取得部122が取得した接続端末数#UeperM及び接続端末数#UeperPと、情報取得部122が取得した期待単位スループットTPMUE、TPPUE1及びTPPUE2とに基づき、式(2)を用いて、リソース分割比を決定する。なお、分割比決定部123は、通信状況の変化に対応するために、リソース分割比を定期的に更新することが望ましい。
リソース割り当て部124は、分割比決定部123により決定されたリソース分割比と式(3)とに従って定められるマクロセル使用可能PDSCHリソースの中から、無線端末MUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。例えば、リソース割り当て部124は、無線端末MUEからフィードバックされるCQIに基づき、プロポーショナルフェアネス(PF)等のスケジューリングアルゴリズムを用いて、マクロセル使用可能PDSCHリソースの中から無線端末MUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。
(4)ピコセル基地局の構成
次に、ピコセル基地局PeNBの構成を説明する。図6は、第1実施形態に係るピコセル基地局PeNBの構成を示すブロック図である。
図6に示すように、ピコセル基地局PeNBは、アンテナ201、無線通信部210、制御部220、記憶部230、及びネットワーク通信部240を有する。
無線通信部110は、例えば無線周波数(RF)回路やベースバンド(BB)回路等を用いて構成され、アンテナ201を介して無線端末PUEと無線信号の送受信を行う。また、無線通信部210は、送信信号の変調と受信信号の復調とを行う。
制御部220は、例えばCPUを用いて構成され、ピコセル基地局PeNBが備える各種の機能を制御する。記憶部230は、例えばメモリを用いて構成され、ピコセル基地局PeNBの制御等に用いられる各種の情報を記憶する。ネットワーク通信部240は、X2インタフェースを使用して他の基地局との基地局間通信を行う。
制御部220は、接続先選択部221、情報生成部222、及びリソース割り当て部223を有する。
接続先選択部221は、自局に接続する無線端末PUEから報告されるRSRPに基づいて、無線端末PUEの次の接続先の基地局を選択する。無線端末PUEがマクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBそれぞれの参照信号を受信する場合、接続先選択部221は、マクロセル基地局MeNBに対応するRSRPMeNBとピコセル基地局PeNBに対応するRSRPPeNBとを比較する際に、RSRPPeNBにバイアスを与える。バイアスの与えられたRSRPPeNBがRSRPMeNBよりも低い場合には、接続先選択部221は、無線端末PUEの接続先をマクロセル基地局MeNBに切り替えるようにハンドオーバ制御を行う。
情報生成部222は、リソース割り当て部223が管理する情報を用いて、自局に接続する無線端末PUEの数(接続端末数#UeperP)を示す接続端末数情報を生成する。情報生成部222によって生成された接続端末数情報は、ネットワーク通信部240からマクロセル基地局MeNBに送信される。
リソース割り当て部223は、無線端末PUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。例えば、リソース割り当て部223は、無線端末PUEからフィードバックされるCQIに基づき、プロポーショナルフェアネス(PF)等のスケジューリングアルゴリズムを用いて、PDSCHリソースの中から無線端末MUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。
(5)無線通信システムの動作
図7は、第1実施形態に係る無線通信システム1の動作を示す動作シーケンス図である。図7に示すシーケンスは定期的に実行される。
図7に示すように、ステップS11aにおいて、ピコセル基地局PeNB1の情報生成部222は、ピコセル基地局PeNB1に接続する無線端末PUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS12aにおいて、ピコセル基地局PeNB1のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報をマクロセル基地局MeNBに送信する。マクロセル基地局MeNBのネットワーク通信部140は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS11bにおいて、ピコセル基地局PeNB2の情報生成部222は、ピコセル基地局PeNB2に接続する無線端末PUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS12bにおいて、ピコセル基地局PeNB2のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報をマクロセル基地局MeNBに送信する。マクロセル基地局MeNBのネットワーク通信部140は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS11cにおいて、ピコセル基地局PeNB3の情報生成部222は、ピコセル基地局PeNB3に接続する無線端末PUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS12cにおいて、ピコセル基地局PeNB3のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報をマクロセル基地局MeNBに送信する。マクロセル基地局MeNBのネットワーク通信部140は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS13において、マクロセル基地局MeNBの情報取得部122は、ネットワーク通信部140が受信した接続端末数情報に基づいて、ピコセル基地局PeNB1〜3のそれぞれの接続端末数を取得し、ピコセル基地局PeNB1〜3のそれぞれの接続端末数の平均値又は最大値を接続端末数#UeperPとして取得する。また、情報取得部122は、自局の接続端末数#UeperMを取得する。さらに、情報取得部122は、記憶部130に記憶されている期待単位スループットTPMUE及びTPPUE2を取得し、記憶部130に記憶されているバイアス値に基づき期待単位スループットTPPUE1を取得する。
ステップS14において、マクロセル基地局MeNBの分割比決定部123は、情報取得部122が取得した接続端末数#UeperM及び接続端末数#UeperPと、情報取得部122が取得した期待単位スループットTPMUE、TPPUE1及びTPPUE2とに基づき、式(2)を用いて、リソース分割比を決定する。
ステップS15において、マクロセル基地局MeNBのリソース割り当て部124は、分割比決定部123により決定されたリソース分割比と式(3)とに従って定められるマクロセル使用可能PDSCHリソースの中から、無線端末MUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。
ステップS16aにおいて、ピコセル基地局PeNB1のリソース割り当て部223は、ピコセル基地局PeNB1に接続する無線端末PUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。ここで、マクロセル使用不能PDSCHリソースはマクロセル基地局MeNBからの干渉を受けないため、リソース割り当て部223は、自局に接続するピコセル側劣化端末PUEに対してマクロセル使用不能PDSCHリソースを割り当てる。なお、無線端末PUEは定期的にCQIとしてピコセル基地局PeNB1にフィードバックしており、ピコセル基地局PeNB1は、CQIが良好であることに応じて、マクロセル使用不能PDSCHリソースを優先的にピコセル側劣化端末PUEに割り当てることができる。
ステップS16bにおいて、ピコセル基地局PeNB2のリソース割り当て部223は、ピコセル基地局PeNB2に接続する無線端末PUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。ここで、マクロセル使用不能PDSCHリソースはマクロセル基地局MeNBからの干渉を受けないため、リソース割り当て部223は、自局に接続するピコセル側劣化端末PUEに対して優先的にマクロセル使用不能PDSCHリソースを割り当てる。
ステップS16cにおいて、ピコセル基地局PeNB1のリソース割り当て部223は、ピコセル基地局PeNB3に接続する無線端末PUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。ここで、マクロセル使用不能PDSCHリソースはマクロセル基地局MeNBからの干渉を受けないため、リソース割り当て部223は、自局に接続するピコセル側劣化端末PUEに対して優先的にマクロセル使用不能PDSCHリソースを割り当てる。
(6)第1実施形態の効果
以上説明したように、第1実施形態に係る無線通信システム1によれば、マクロセル基地局MeNBがPDSCHとして使用すべき無線リソースについて、マクロセル使用可能PDSCHリソースとマクロセル使用不能PDSCHリソースとを設けている。マクロセル使用不能PDSCHリソースについてはマクロセル基地局MeNBからの干渉を受けないため、マクロセル使用不能PDSCHリソースを優先的にピコセル側劣化端末PUEに割り当てることによって、ピコセル側劣化端末PUEのスループットを改善できる。また、マクロセル側劣化端末MUEのスループットとピコセル側劣化端末PUEのスループットとに応じてリソース分割比を決定することで、マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBのそれぞれの劣化端末(セルエッジ端末)のスループットを均一化できるため、システム全体のスループットを改善できる。
第1実施形態では、分割比決定部123は、複数のピコセル基地局PeNBそれぞれの接続端末数の平均値又は最大値に基づいてリソース分割比を決定するため、マクロセル基地局MeNBの通信エリア内にピコセル基地局PeNBが複数配置されるケースでも、リソース分割比を適切に設定できる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、マクロセル基地局MeNBがリソース分割比を決定していたが、第2実施形態では、ピコセル基地局PeNBがリソース分割比を決定する。以下においては、第1実施形態と異なる点を説明し、重複する説明を省略する。
図8は、第2実施形態に係るマクロセル基地局MeNBの構成を示すブロック図である。
図8に示すように、第2実施形態に係るマクロセル基地局MeNBは、情報生成部125を有しており、第1実施形態で説明した情報取得部122及び分割比決定部123を有していない。情報生成部125は、接続端末数情報(マクロセル基地局MeNBに接続する無線端末MUEの数の情報)を生成する。
図9は、第2実施形態に係るピコセル基地局PeNBの構成を示すブロック図である。
図9に示すように、第2実施形態に係るピコセル基地局PeNBは、情報取得部224及び分割比決定部225を有する。情報取得部224は、マクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBそれぞれの接続端末数情報を取得する。分割比決定部225は、情報取得部224が取得したマクロセル基地局MeNB及びピコセル基地局PeNBそれぞれの接続端末数情報に基づいて、第1実施形態と同様の方法でリソース分割比を決定する。
図10は、第2実施形態に係る無線通信システム1の動作を示す動作シーケンス図である。図10に示す動作シーケンスは定期的に実行される。
ステップS21aにおいて、マクロセル基地局MeNBの情報生成部125は、マクロセル基地局MeNBに接続する無線端末MUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS22aにおいて、マクロセル基地局MeNBのネットワーク通信部140は、当該接続端末数情報をピコセル基地局PeNB1に送信する。ピコセル基地局PeNB1のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS21bにおいて、ピコセル基地局PeNB2の情報生成部222は、ピコセル基地局PeNB2に接続する無線端末PUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS22bにおいて、ピコセル基地局PeNB2のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報をピコセル基地局PeNB1に送信する。ピコセル基地局PeNB1のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS21cにおいて、ピコセル基地局PeNB3の情報生成部222は、ピコセル基地局PeNB3に接続する無線端末PUEの数を示す接続端末数情報を生成する。ステップS22cにおいて、ピコセル基地局PeNB3のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報をピコセル基地局PeNB1に送信する。ピコセル基地局PeNB1のネットワーク通信部240は、当該接続端末数情報を受信する。
ステップS23において、ピコセル基地局PeNB1の情報取得部224は、ピコセル基地局PeNB1〜3のそれぞれの接続端末数の平均値又は最大値を接続端末数#UeperPとして取得し、マクロセル基地局MeNBの接続端末数#UeperMを取得する。さらに、情報取得部224は、記憶部230に記憶されている期待単位スループットTPMUE及びTPPUE2を取得し、記憶部230に記憶されているバイアス値に基づき期待単位スループットTPPUE1を取得する。
ステップS24において、ピコセル基地局PeNB1の分割比決定部225は、情報取得部224が取得した接続端末数#UeperM及び接続端末数#UeperPと、情報取得部224が取得した期待単位スループットTPMUE、TPPUE1及びTPPUE2とに基づき、式(2)を用いて、リソース分割比を決定する。
ステップS25において、ピコセル基地局PeNB1のネットワーク通信部240は、分割比決定部225によって決定されたリソース分割比を示す情報をマクロセル基地局MeNBに送信する。マクロセル基地局MeNBのネットワーク通信部140は、リソース分割比を示す情報を受信する。
その後、マクロセル基地局MeNBのリソース割り当て部124は、ネットワーク通信部140が受信したリソース分割比を示す情報に従って定められるマクロセル使用可能PDSCHリソースの中から、無線端末MUEに無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。
以上のように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
第1実施形態及び第2実施形態では、マクロセル基地局MeNBのPDSCHリソースを、マクロセル基地局MeNBが使用不能なマクロセル使用不能PDSCHリソースと、マクロセル基地局MeNBが使用可能なマクロセル使用可能PDSCHリソースとに周波数分割していた。
第3実施形態では、マクロセル基地局MeNBのPDSCHリソースを、マクロセル低電力PDSCHリソースとマクロセル通常電力PDSCHリソースとに周波数分割する。マクロセル低電力PDSCHリソースは、マクロセル基地局MeNBが使用可能であるものの、マクロセル通常電力PDSCHリソースよりも送信電力が低くなるように制限される。第3実施形態において、マクロセル通常電力PDSCHリソースは第1の無線リソースに相当し、マクロセル低電力PDSCHリソースは第2の無線リソースに相当する。
図11は、第3実施形態に係るICICを説明するための図である。ここでは、第1実施形態との相違点を主として説明する。
図11に示すように、第3実施形態において、マクロセル通常電力PDSCHリソースは、下りリンクの総リソースブロックのうち少なくとも一部のリソースブロックであり、マクロセル低電力PDSCHリソースは、下りリンクの総リソースブロックのうち上記一部のリソースブロックを除いた残りのリソースブロックである。
マクロセル低電力PDSCHリソースはマクロセル基地局MeNBからの干渉レベルが低いため、ピコセル基地局PeNBは、そのようなPDSCHリソースを低SINRの無線端末PUEに割り当てる。無線端末PUEは定期的に受信品質の測定結果をチャネル品質情報(CQI)としてピコセル基地局PeNBにフィードバックしており、ピコセル基地局PeNBは、低干渉PDSCHリソースに対応するCQIが良好であることに応じて、低干渉PDSCHリソースを優先して無線端末PUEに割り当てることができる。
また、マクロセル基地局MeNBは、マクロセル基地局MeNBの近傍の無線端末MUEに対してマクロセル低電力PDSCHリソースを割り当てることが好ましい。具体的には、マクロセル基地局MeNBのリソース割り当て部124は、マクロセル低電力PDSCHリソースに対応するCQIが良好な無線端末MUEや、マクロセル基地局MeNBとの間のパスロスが小さい無線端末MUEに対して、マクロセル低電力PDSCHリソースの中から無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。リソース割り当て部124は、マクロセル低電力PDSCHリソースに対応するCQIが劣悪な無線端末MUEや、マクロセル基地局MeNBとの間のパスロスが大きい無線端末MUEに対して、マクロセル通常電力PDSCHリソースの中から無線リソース(リソースブロック)を割り当てる。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、式(2)を用いて、マクロセル低電力PDSCHリソースとマクロセル通常電力PDSCHリソースとの比であるリソース分割比を決定する。また、第1実施形態と同様に、リソース分割比は、フィードバックされるCQIの分解能に合わせる。
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態よりもピコセル基地局PeNBの干渉低減効果は小さくなるものの、マクロセル基地局MeNBが使用可能なPDSCHリソースは第1実施形態よりも多くなるため、マクロセル基地局MeNBのスループットを向上させることができる。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した各実施形態においては、PDSCHリソースを周波数分割するケースについて説明したが、PDSCHリソースを時間分割してもよい。図12は、PDSCHリソースを時間分割するケースを説明するための図である。図12に示すように、下りリンクサブフレームのデータ領域を時間分割し、マクロセル使用不能PDSCHリソース(又はマクロセル低電力PDSCHリソース)と、マクロセル使用可能PDSCHリソース(又はマクロセル通常電力PDSCHリソース)とを設けている。時間分割の割合は任意に設定できるが、LTEの仕様上、OFDMシンボル単位で分割する。
あるいは、サブフレーム内をOFDMシンボル単位で時間分割するのではなく、図2に示した無線フレームをサブフレーム単位で時間分割してもよい。図13は、無線フレームをサブフレーム単位で時間分割するケースを説明するための図である。図13に示すように、1つの無線フレームにおいて、マクロセル使用不能PDSCHリソース(又はマクロセル低電力PDSCHリソース)に相当するサブフレームと、マクロセル使用可能PDSCHリソース(又はマクロセル通常電力PDSCHリソース)に相当するサブフレームとを設けている。
上述した各実施形態においては、PDSCHに係るリソース分割(すなわち、データ領域の分割)を説明したが、PDSCHに限らず、PDCCHに係るリソース分割(すなわち、制御領域の分割)に応用してもよい。PDCCHに係るリソース分割についても、周波数分割又は時間分割の何れを採用してもよい。
上述した各実施形態においては、ピコセル基地局PeNBのカバレッジが拡大されるケースについて説明したが、そのようなケースに限らず、本発明は、ピコセル基地局PeNBのカバレッジが拡大されないケースであってもヘテロジーニアスネットワークにおける基地局間干渉の低減に有効である。
上述した各実施形態においては、負荷レベルは接続状態の無線端末数であったが、そのような負荷レベル指標に限らず、例えば無線リソースの使用率や送受信するパケット量等を負荷レベルとしてもよい。
なお、LTE Advancedにおいては、バックホールを無線により構成する基地局であるリレーノードの採用が予定され、且つリレーノードにもX2インタフェースが採用される予定であるため、当該リレーノードを本発明に係る低電力基地局としてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、LTEシステムについて説明したが、WiMAX(IEEE 802.16)に基づく無線通信システム等、他の無線通信システムに対して本発明を適用してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。