以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
次に、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が進入(入球)可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、始動可動片15bを有しており、始動可動片15bが垂直に立った状態となる閉鎖態様と、始動可動片15bが前に倒れた状態となる開放態様とに可動制御される。このとき、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、始動可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、閉鎖態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、閉鎖態様にあるときには開放態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する「大当たり抽選」を行うための特別図柄判定用乱数値を取得する。
なお、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の左右の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出し、後述する「普通図柄抽選」を行うための普通図柄判定用乱数値を取得する。
なお、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値も取得される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13に加え、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17も設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には遊技球が入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。この第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口開閉扉17bが設けられており、この第2大入賞口開閉扉17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。そして、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態となると、その第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には、第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される画像表示装置31が設けられている。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示するとともに、所定の変動時間経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。
さらに、本実施形態では、この演出図柄38は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。
また、画像表示装置31の下方には、「必殺」という文字のデザインが施された第1装飾部材33aが設けられ、画像表示装置31の右方には、「刀」を模した第2装飾部材33bが設けられている。
この第1装飾部材33aは、演出用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって画像表示装置31の前面に移動することができる。同様に、第2装飾部材33bも、演出用駆動装置33によって駆動され、第2装飾部材33bの下方を支点として左側に倒れて、画像表示装置31の前面に移動することができる。
このような第1装飾部材33aおよび第2装飾部材33bの駆動態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えることができるのである。
また、演出ボタン35は、遊技者の操作により演出を実行するためのものであるが、この演出ボタン35は演出用駆動装置33によって上下方向に移動することが可能に構成されている(図2参照)。
この演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行されることになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右側の下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の抽選結果に対応する特別図柄は、すぐに報知されるものではなく、所定時間に亘って変動表示(点滅)された後に、停止表示(点灯)されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するためのもので、その機能は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
また、第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、4回または16回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
なお、この大当たり遊技には、複数種類の大当たりが設けられているが、詳しくは後述する。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。
ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄抽選の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。そして、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22の特定の普通図柄(例えば「○」)が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。
また、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値等を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値等を第2保留として記憶する。これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(遊技機全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
具体的には、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5(a)参照)、普通図柄抽選に用いられる当り判定テーブル(図5(b)参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図6参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図7参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図8参照)、大入賞口開放態様テーブル(図9参照)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図10参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図11参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
具体的には、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36b、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
具体的には、疑似連続予告シナリオを決定するための疑似連続予告シナリオ決定テーブル(図12参照)、図柄演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テーブル(図13〜図16参照)、背景パターンを決定するための背景パターン決定テーブル(図17、図18参照)等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
具体的には、遊技状態記憶領域、第1〜4図柄演出パターン記憶領域、第1〜4背景パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、特図記憶数カウンタ、演出ボタン変更済フラグ記憶領域、疑似連続予告シナリオ記憶領域、疑似連回数カウンタ、第1〜第3疑似連実行時期記憶領域、許可開始時期タイマカウンタ、許可終了時期タイマカウンタ等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120、演出用駆動装置33および演出用照明装置34と接続されている。このランプ制御基板140は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を受信し、受信した演出用データに基づいて、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御、演出用照明装置34における光の点灯制御等を行う。
画像制御基板150は、上記画像表示装置31および音声出力装置32が接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御や、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
このとき、画像制御基板150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
この画像制御基板150は、画像表示装置31に表示する演出画像の画像表示制御を行うため液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)と、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「演出パターン指定コマンド」に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。さらに、液晶制御CPU150aは、音制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP2000に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP2000が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画または表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、VDP2000は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して表示させる。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声を出力制御する。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図4参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板160は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する(発射制御基板160に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とを設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/199.5と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/72.5と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」といい、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」という。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
次に、図5〜図11を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5(a)は、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブルを示す図である。
図5(a)に示すように、大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(a)に示す大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、低確率遊技状態であるときには、「7〜10」という4個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7〜17」の11個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜797であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/199.5となり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は約1/72.5となる。
(普通図柄抽選の当たり判定テーブル)
図5(b)は、普通図柄抽選に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
図5(b)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(b)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「14」の15個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16となり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16となる。
(図柄決定テーブル)
図6は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(b)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
また、図6(b)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、ハズレ図柄用乱数値を備え、複数の特別図柄とハズレ図柄用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
メインCPU110aは、図6に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。
このため、図6(a)における特別図柄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図7に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
本実施形態における図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、全ての大当たり遊技終了後には、大当たり抽選が74回行われるまでの高確率遊技状態を決定するとともに、大当たり抽選が70回行われるまでの時短遊技状態を決定するように構成されている。
なお、大当たり遊技終了後には、特別図柄の停止特図データによって高確率遊技状態または低確率遊技状態を決定してもよいし、時短遊技状態または非時短遊技状態を決定してもよい。さらには、特別図柄の停止特図データによって時短遊技状態や時短回数(J)を決定する場合に、同じ停止特図データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)によって、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)の回数を異ならせてもよい。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図8に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。図9に示す大入賞口開放態様テーブルは、第1大当たりTBL、第2大当たりTBL、第3大当たりTBL、および第4大当たりTBLから構成されている。
図9に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりTBLに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりTBLに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりTBLに基づいて第3大当たり遊技を実行し、第4大当たりTBLに基づいて第4大当たり遊技を実行することになる。
図9に示す第1大当たりTBLによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させることができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。
また、第2大当たりTBLは、第1大当たりTBLと同様にデータが設定されているが、第1大当たりTBLと比べて、最大ラウンド遊技回数(R)が大きく設定されている点で異なっている。このため、第2大当たり遊技は、第1大当たり遊技よりも有利な大当たり遊技となる。
また、第3大当たりTBLによれば、第2大入賞口開閉扉17bを作動させて、第2大入賞口17を1つのラウンドに対して複数回(K=3)の開閉動作を行わせることができる(第2大入賞口17が3秒の開放と1秒の閉鎖とを繰り返す)。ただし、最大開放回数(K)になるまでに、規定個数(9個)の遊技球が第2大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第3大当たり遊技が終了することになる。
また、第4大当たりTBLは、第3大当たりTBLと同様にデータが設定されているが、第3大当たりTBLと比べて、最大ラウンド遊技回数(R)が大きく設定されている点で異なっている。このため、第4大当たり遊技は、第3大当たり遊技よりも有利な大当たり遊技となる。
このように、第1大当たり遊技及び第2大当たり遊技に対して、第3大当たり遊技及び第4大当たり遊技は、開放する大入賞口、大入賞口の開放動作が異なることから、遊技者にさまざまな大当たり遊技を楽しませることができる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図10は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図10に示すように変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留球数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
なお、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留球数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように設定されている。具体的には、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が2以下のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が10秒の変動パターン20(通常変動)が決定されるが、同じ条件下で保留球数が3以上のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が3秒の変動パターン21(短縮変動)が決定されるように構成されている。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターンに基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
なお、後述するように、演出内容として、「SPリーチ」とは、所謂「スーパーリーチ」を意味し、「疑似連回数」とは、いわゆる「疑似連続予告の実行回数」を意味している。
(特別図柄の事前判定テーブル)
図11は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。
図11に示すように事前判定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、特別図柄判定用乱数値と、大当たり図柄用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、始動入賞情報とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、「始動入賞情報」を決定する。そして、決定した始動入賞情報に基づいて、大当たり抽選の結果を事前に判定するための始動入賞指定コマンドが生成される。
ここで、始動入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動入賞指定コマンドを示している。
上述した通り、特別図柄判定用乱数値によって「大当たり」か「ハズレ」かが判定され、大当たり図柄用乱数値によって特別遊技の種類と、高確率遊技状態への移行の有無が判定される。
さらに、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値によって演出内容(リーチの発生の有無、リーチの種類)等が判定可能になるので、始動入賞指定コマンドのDATAデータによって、大当たりの種別、演出内容を特別図柄の変動開始前に事前に判別できることとなる。例えば、始動入賞情報1の「E8H01H」の始動入賞指定コマンドであれば、第1始動口入賞、第1、2大当たりが実行され、演出内容として、SPリーチ、疑似連回数0回が実行されるということを事前に判別できる。
なお、図11に示す事前判定テーブルは、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図11に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入賞時に用いられるに対し、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられると点で相違している。加えて、「保留球数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図11に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図11に示す「始動入賞情報20」参照)。
次に、図12〜図18を参照して、サブROM120bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(疑似連続予告シナリオ決定テーブル)
図12は、疑似連続予告の構成を決定するための疑似連続予告シナリオ決定テーブルを示す図である。
図12に示すように疑似連続予告シナリオ決定テーブルには、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第1乱数値)と、疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とが対応付けられている。
ここで、「疑似連続予告シナリオ」とは、疑似連続予告の構成(疑似連予告の実行時期等)を決定するためのデータを意味している、
図12の疑似連続予告シナリオ決定テーブルの最右欄には、各疑似連続予告シナリオの構成を参考までに図示している。
ここで、「通常変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動することを意味しており(図39(a)参照)、「NR」とは、左右の演出図柄38が仮停止し、中の演出図柄38が変動するノーマルリーチを意味している(図39(b)参照)。
また、「SPリーチ」とは、演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたり、全ての演出図柄38が画面の隅の方に縮小表示されたりするようなスーパーリーチを意味している(図42、図43参照)。
また、「SPSPリーチ」、「お助けリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われるスペシャルリーチを意味している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動表示するリーチを意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチである。
また、「発展失敗」とは、左右の演出図柄38が仮停止してノーマルリーチとなっているときに、中の演出図柄38が特殊図柄(例えば「連」図柄)で仮停止するか否かの発展演出をして、中の演出図柄38が特殊図柄で仮停止せずに、ハズレに対応する図柄で停止する演出を意味している(図40(f)、(g)参照)。
また、「発展成功」とは、左右の演出図柄38が仮停止してノーマルリーチとなっているときに、中の演出図柄38が特殊図柄(例えば「連」図柄)で仮停止するか否かの発展演出をして、中の演出図柄38が特殊図柄で仮停止する演出を意味している(図40(e)参照)。
また、「疑似発展」とは、中の演出図柄38が特殊図柄で仮停止した後に所定のキャラクタを表示したり、「刀」を模した第2装飾部材33bを駆動したりすることにより、疑似変動が開始されることを報知する演出を意味している(図41(a)、(b)参照)。
また、「疑似変動」とは、全ての演出図柄38が仮停止した後(上記「疑似発展」を実行した後)、再び全ての演出図柄38が再変動する演出を意味している(図41(c)、(d)参照)。
なお、疑似連続予告シナリオでは、スーパーリーチの種類等の演出図柄38の具体的な変動態様等は定めておらず、後述する図柄演出パターン決定テーブル(図13〜図16参照)によって、演出図柄38の具体的な変動態様等は定められることになる。
また、「疑似連回数」とは、上述した通り「疑似連続予告の実行回数」を意味し、「疑似連実行時期」とは、「疑似連続予告を実行する時期」を意味している。
本実施形態では、疑似連実行時期の「G1a」は、ノーマルリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期に対応しており、疑似連実行時期の「G1b」は、スーパーリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期に対応しており、疑似連実行時期の「G2a」は、ノーマルリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期に対応しており、疑似連実行時期の「G2b」は、スーパーリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期に対応しており、疑似連実行時期の「G3b」は、スーパーリーチ後において3回目の疑似連続予告を実行する時期に対応している。
サブCPU120aは、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第1乱数値)に基づいて、疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とを決定する。
サブCPU120aは、疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とを決定すると、決定した疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とをサブRAM120cの所定の記憶領域に記憶する。
また、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルの特徴として、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する時期と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する時期との異なる2つの時期に疑似連続予告を実行する疑似連続予告シナリオが設けられている。
また、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルの特徴として、同じ疑似連回数(同じ変動パターン指定コマンド)について、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する第1の疑似連続予告シナリオ(例えば、疑似連続予告シナリオA1a−SP1)と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する第2の疑似連続予告シナリオ(疑似連続予告シナリオA1b−SP1)とが、同じ特別図柄の変動時間内に収まるように疑似連続予告シナリオの演出パターンが構成されている。
また、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルの特徴として、特別図柄の変動パターン指定コマンド(大当たりの種別)と、選択率(第1乱数値)とにより、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行するよりも、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行した方が大当たりの期待度が高くなるように構成されている。
さらに、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルの特徴として、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行した後に再び疑似連続予告を実行する場合には、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行せずに、再びスーパーリーチ後において疑似連続予告を実行するように構成されている。
また、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルの特徴として、特別図柄の変動パターン指定コマンド(大当たりの種別)と、選択率(第1乱数値)とにより、疑似連続予告を3回実行した場合(通常変動と3回の疑似連続予告とで「4回の変動表示」を行った場合)には、必ず大当たりになるように構成されている。
(図柄演出パターン決定テーブル)
図13〜図16は、特別図柄の1回の変動中に行われる具体的な演出態様を定めた図柄演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テーブルを示す図である。
図13は、疑似連続予告を実行しないときに参照される図柄演出パターン決定テーブル1である。また、図14は、1回目の疑似連続予告が実行されるまでの図柄演出パターン決定テーブル2である。また、図15(a)は、ノーマルリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期(G1a)からの図柄演出パターン決定テーブル3であり、図15(b)は、スーパーリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期(G1b)からの図柄演出パターン決定テーブル4である。また、図16(a)は、ノーマルリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期(G2a)からの図柄演出パターン決定テーブル5であり、図16(b)は、スーパーリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期(G2b)からの図柄演出パターン決定テーブル6であり、図16(c)は、スーパーリーチ後において3回目の疑似連続予告を実行する時期(G3)からの図柄演出パターン決定テーブル7である。
図13に示す図柄演出パターン決定テーブル1には、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第2乱数値)と、図柄演出パターンとが対応付けられている。なお、図13に示す図柄演出パターン決定テーブル1は、疑似連続予告を実行しないときに参照されるテーブルであるところ、疑似連続予告を実行しない変動パターンの変動パターン指定コマンド(図10参照)にしか対応付けられていない。
サブCPU120aは、図13に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第2乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。
ここで、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドであっても選択率(第2乱数値)に基づいて、異なる複数の図柄演出パターンが決定可能に構成されていることから、特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させて、主制御基板110における記憶容量の削減を図っている。
図14〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブル2〜7には、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルを参照して決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第3〜8乱数値)と、図柄演出パターンとが対応付けられている。ただし、図16(c)に示す図柄演出パターン決定テーブル7は、疑似連続予告シナリオと図柄演出パターンとが1対1で対応付けられているので、選択率は対応付けられていない。
サブCPU120aは、図14〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブル2〜7を参照し、サブCPU120aが既に決定した疑似連続予告シナリオと、選択率(第3〜7乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。
サブCPU120aは、図柄演出パターンを決定すると、決定した図柄演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを、特別図柄の変動開始時に画像制御基板150等へ送信することになる。
ここで、「図柄演出パターン」とは、特別図柄の1回の変動中において画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34で行われる具体的な演出態様をいい、画像表示装置31においては演出図柄38の具体的な変動態様を定めるためのものである。
例えば、画像表示装置31においては、図柄演出パターンによってキャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が決定される。また、本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止表示され、他の演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止表示され、残りの演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。
そして、図13〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブルの最右欄には、図柄演出パターンに対する演出図柄38の具体的な変動態様(演出内容)を参考までに図示している。例えば、図13の図柄演出パターン決定テーブルにおける「図柄演出パターン1」は、最初に「通常変動」を行った後、「ノーマルリーチ(NR)」を行う。そして、ノーマルリーチ(NR)の後、スーパーリーチとして「Aリーチ」を行うことになる。
また、図13〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブル1〜7の特徴として、疑似連予告を実行するときの各図柄演出パターンにおける「疑似発展」、「疑似変動」は、演出時間が相違することがあるものの、その演出内容は同じに構成されている(図41参照)。
また、図13〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブル1〜7の特徴として、「Aリーチ」、「Bリーチ」、「Cリーチ」、「Dリーチ」の4種類のスーパーリーチと、スーパーリーチの後に行われる「SPSPリーチ」、「お助けリーチ」の2種類のスペシャルリーチとがあるものの、「Aリーチ」、「Bリーチ」の後に「お助けリーチ」が行われ、「Cリーチ」、「Dリーチ」の後に「SPSPリーチ」が行われるように構成されている(特に図13参照)。
また、疑似連予告を実行する図14〜図16に示す図柄演出パターン決定テーブル2〜7の特徴として、1回目の疑似連予告は、「Aリーチ」、「Bリーチ」、「Cリーチ」、「Dリーチ」の4種類のスーパーリーチ後において疑似連予告を実行可能に構成しており、1回目の疑似連予告の実行後は、「Cリーチ」、「Dリーチ」の2種類のスーパーリーチしか実行されないように構成されている。
さらに、疑似連予告を実行する図14に示す図柄演出パターン決定テーブル2の特徴として、1回目の疑似連予告は、「Aリーチ」、「Bリーチ」の方が、「Cリーチ」、「Dリーチ」よりも選択されやすく構成されている。
(背景パターン決定テーブル)
図17、図18は、画像表示装置31において演出図柄38の変動中における背景態様を定めた背景パターンを決定するための背景パターン決定テーブルを示す図である。
図17(a)は、特別図柄の変動開始時に参照される背景パターン決定テーブル1である。
また、図17(b)は、ノーマルリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期(G1a)からの背景パターン決定テーブル2であり、図17(c)は、スーパーリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行する時期(G1b)からの背景パターン決定テーブル3である。また、図18(a)は、ノーマルリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期(G2a)からの背景パターン決定テーブル4であり、図18(b)は、スーパーリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行する時期(G2b)からの背景パターン決定テーブル5であり、図18(c)は、スーパーリーチ後において3回目の疑似連続予告を実行する時期(G3)からの背景パターン決定テーブル6である。
図17(a)に示す背景パターン決定テーブル1には、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第8乱数値)と、背景パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図17(a)に示す背景パターン決定テーブル1を参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第7乱数値)とに基づいて、背景パターンを決定する。
図17(b)〜図18に示す背景パターン決定テーブル2〜6には、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルを参照して決定された疑似連続予告シナリオと、現在の背景パターンと、選択率(第9〜13乱数値)と、移行先の背景パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図17(b)〜図18に示す背景パターン決定テーブル2〜6を参照し、サブCPU120aが既に決定した疑似連続予告シナリオと、現在の背景パターンと、選択率(第9〜13乱数値)とに基づいて、背景パターンを決定する。
なお、本実施形態においては、「背景パターン0b」と「背景パターン1c」とは、同じ花火の背景が表示される背景パターン(昇華ゾーン)であり、「背景パターン0c」と「背景パターン1d」とは、同じ雷の背景が表示される背景パターン(雷撃ゾーン)であり、「背景パターン1b」と「背景パターン2b」と「背景パターン3b」は、同じ江戸の町の背景が表示される背景パターンである。
このように、同じ背景内容でありながら、背景パターンのデータが異なるのは、背景変化の実行時期(疑似連続予告の実行時期)を識別するためである。
そして、サブCPU120aは、背景パターンを決定すると、決定した背景パターンに対応する演出パターン指定コマンドを、特別図柄の変動開始時に画像制御基板150等へ送信することになる。
また、図17〜図18に示す背景パターン決定テーブル1〜6の特徴として、疑似連続予告が実行されると、通常背景(背景パターン0a)とは異なる背景(背景パターン1a〜d等)が選択されるように構成されている。
これにより、疑似連続予告の疑似変動が実行されていることを遊技者に認識させることができる。
また、図17〜図18に示す背景パターン決定テーブル1〜6の特徴として、特別図柄の変動開始時に大当たりの期待度が高くなる昇華ゾーン(背景パターン0b)、雷撃ゾーン(背景パターン0c)が決定されなかったとしても、疑似連続予告の実行後に昇華ゾーン(背景パターン1c)、雷撃ゾーン(背景パターン1d)が決定可能となるように構成されている。
これにより、特別図柄の変動開始時に特殊背景(昇華ゾーン、雷撃ゾーン)に移行されなくても、それ以降の疑似連続予告の実行後に特殊背景に移行することの期待感を与えることができる。
また、図17〜図18に示す背景パターン決定テーブル1〜6の特徴として、疑似連続予告の実行後に昇華ゾーン、雷撃ゾーンに移行する場合には、ノーマルリーチ後の疑似連続予告を実行するときにしか移行できないように構成されている(図17(b)、図18(a))。
また、図17〜図18に示す背景パターン決定テーブル1〜6の特徴として、大当たりの期待度が異なる複数の背景を備え、大当たりの期待度が大きい背景から大当たりの期待度が小さい背景には移行できないように構成されている。
具体的には、選択率(第7乱数値)により、大当たりの期待度として、疑似通常背景<疑似特別背景<昇華ゾーン<雷撃ゾーンが設定されているが、疑似特別背景から疑似通常背景への移行、昇華ゾーンから疑似特別背景への移行、雷撃ゾーンから昇華ゾーン等への移行ができないように構成されている。
これにより、せっかく大当たりの期待度が高い背景に移行したにもかかわらず、次に大当たりの期待度が低い背景に移行して、結果的に遊技の興趣を減退させてしまうということを排除することができる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図19を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新するメイン乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図20を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、ゲート検出スイッチ13a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図21を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別図柄の表示制御、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉制御、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、普通図柄の表示制御、始動可動片15bの開閉制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図30を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、ステップS700において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、ステップS700において、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図21を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口14に入賞したか否かを判定して、所定のデータをセットする。詳しくは、図22を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図22に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄乱数値記憶領域に代わって構成されている。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、まずゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力していなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了して、次のステップに処理を移す。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定して、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算する。また、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満でなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了し、次のステップに処理を移す。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算した後には、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値をそれぞれ取得して、取得した各種乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
最後に、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータに基づいて、普通図柄保留数を示すための「普通図柄記憶数指定コマンド」を決定し、決定した普通図柄記憶数指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図22を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
まず、ステップS230−1において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU110aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU110aは、演出用乱数値として、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を記憶する。
以上より、第1特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値が記憶されることとなる。
ステップS230−8において、メインCPU110aは、事前判定処理を行う。
この事前判定処理では、図11に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、現在の遊技状態、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、始動口の判定情報を事前に把握するための始動入賞情報を決定する。
ステップS230−9において、メインCPU110aは、上記ステップS230−8の事前判定処理で決定された始動入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンドを、始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、始動入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信することができ、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU120aは、始動入賞指定コマンドを解析して、今回の第1始動口への遊技球の入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出を実行することができる。
ステップS230−10において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS230−4で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理においても、本ステップS230−8〜S230−10と同様に、図11に示す事前判定テーブルを参照して始動入賞情報が生成され、始動入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンド、第2特別図柄保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120へ送信される。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図23を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理については、詳しくは図24を用いて、後述することにする。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。この特別図柄変動処理については、詳しくは図26を用いて、後述することにする。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うとともに、時短回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグの設定処理を行う。この特別図柄停止処理については、詳しくは図27を用いて、後述することにする。
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、大当たり遊技を制御する処理を行う。この大当たり遊技処理については、詳しくは図28を用いて、後述することにする。
ステップS350の大当たり遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。この大当たり遊技終了処理については、詳しくは図29を用いて、後述することにする。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図24を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS310−5において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2〜S310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−7において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2またはステップS310−4で減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図25を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、図10に示す変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS316において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、図26に示す特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図25を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、確率遊技状態に基づいて、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。
具体的には、図5(a)の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当たりと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当たりと判定されなかった場合にはステップS311−10に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図6(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図27の特別図柄停止処理において「大当たり」か否かを判定するのに用いられるとともに、図28の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図29の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、上記ステップS311−2で決定された大当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−10において、メインCPU110aは、図6(b)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−11において、メインCPU110aは、上記ステップS311−10で決定されたハズレの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図26を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS315においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−10でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止特図データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図27に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図27を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄(停止特図データ=01〜06?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、図28に示す大当たり遊技処理に処理を移す準備を行う。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、大当たり開始準備設定処理を行う。
この大当たり開始準備設定処理では、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、図9に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルから、「第1大当たりTBL」、「第2大当たりTBL」、「第3大当たりTBL」、「第4大当たりTBL」のいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定する。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、大当たり遊技の種類を判定し、大当たり遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、開始インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図28を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS340−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」が記憶されることとなる。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じて大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1ラウンド目の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−7に処理が移される。
ステップS340−7において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
ステップS340−8において、メインCPU110aは、後述するステップS340−10において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS340−10において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止する。次に、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間または1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−11において、メインCPU110aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットするラウンドデータ初期化処理を行う。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
ステップS340−13において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、大当たり遊技の種類を判定し、大当たり遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−17において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、大当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−18において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図29に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図29を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当たり終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技回数(X)記憶領域に74回をセットする。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「01」であれば、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「01」であれば、時短回数(J)記憶領域に70回をセットする。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図30を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。この「普図普電処理データ」も「特図特電処理データ」と同様に、普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS410の普通図柄変動処理においては、メインCPU110aは、普通図柄抽選処理、停止表示する普通図柄の決定をする普通図柄決定処理、普通図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普通図柄変動処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
次に、図5(b)に示す普通図柄抽選の当り判定テーブルを参照し、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動時間を決定して、普通図柄の変動表示を行い、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。
ここで、非時短遊技状態であれば、「当たり」に対応する乱数値が全体の1/16(普通図柄抽選の当選確率が1/16)となっており、普通図柄の変動時間として30秒を決定される。これに対して、時短遊技状態であれば、「当たり」に対応する乱数値が全体の15/16(普通図柄抽選の当選確率が15/16)となっており、普通図柄の変動時間として0.2秒が決定される。
そして、普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、特定の普通図柄を停止表示させて、普図普電処理データ=1をセットし、S420の普通電動役物制御処理に処理を移す。一方、普通図柄判定用乱数値が「ハズレ」のものであれば、通常の普通図柄を停止表示させて、普図普電処理データ=0をセットして、普通図柄変動処理をループすることになる。
ステップS420の普通電動役物制御処理においては、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させて、始動可動片15bを所定の開放時間まで開放態様に制御(第2始動口15を開放)する。ここで、非時短遊技状態であれば、始動可動片15bを0.2秒間まで開放態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、始動可動片15bを3.0秒間、開放態様に制御する。
そして、所定の開放時間が経過すると、普図普電処理データ=0をセットして、普通図柄変動処理に処理を移す。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図31を用いて説明する。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS311−3、S311−11において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−10または上記ステップS310−7において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS240または上記ステップS310−7において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普通図柄記憶数指定コマンド」は、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普通図柄記憶数指定コマンドは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する普通図柄記憶数指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS250または上記ステップS410において、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する普通図柄記憶数指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普通図柄記憶数指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「始動入賞指定コマンド」は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための情報であり、特別図柄表示装置に応じて「MODE」が「E8H」または「E9H」で設定され、各種の始動入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動入賞指定コマンドは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された始動入賞情報に対応する始動入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−9またはS240において第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された始動入賞情報に対応する始動入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている始動入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「大入賞口開放指定コマンド」は、各種大当たりの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当たりラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−5において第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当たりが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当たりが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS330−13の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当たりが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当たりが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−16の大当たり遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当たり遊技の開始時および大当たりの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS330−4において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)が変更した可能性があるとき、上記ステップS350−6において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
次に、演出制御基板120におけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板のメイン処理)
図32を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
ステップS1100において、サブCPU120aは、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(第1乱数値〜第7乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図33を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1300において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1400において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図34、図35を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1400において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aおよび十字キー検出スイッチ36bの信号のチェックを行い、演出ボタン35または十字キー36に関する演出入力制御処理を行う。詳しくは、図37を用いて後述する。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図34、図35を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図35のコマンド解析処理2は、図34のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1410において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがあるか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1420に処理を移す。
ステップS1420において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1421に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1430に処理を移す。
ステップS1421において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドから特図記憶数を解析して、解析した特図記憶数をサブRAM120cの特図記憶数カウンタにセットする。
ステップS1430において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1431に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1440に処理を移す。
ステップS1431において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置31に停止表示させる演出図柄38を決定する演出図柄決定処理を行う。
この演出図柄決定処理では、まず演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットする。そして、決定された演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1440において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1441に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1450に処理を移す。
ステップS1441において、サブCPU120aは、疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とを決定する疑似連続予告シナリオ決定処理を行う。
この疑似連続予告シナリオ決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第1乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図12に示す疑似連続予告シナリオ決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドと、選択率(第1乱数値)とに基づいて、疑似連続予告シナリオと、疑似連回数と、疑似連実行時期とを決定する。そして、決定した疑似連続予告シナリオをサブRAM120cの疑似連続予告シナリオ記憶領域に記憶し、疑似連回数をサブRAM120cの疑似連回数カウンタに記憶し、各種の疑似連実行時期をサブRAM120cの第1〜第3疑似連実行時期記憶領域に記憶することになる。
なお、サブRAM120cの第1疑似連実行時期記憶領域には、「G1a」または「G1b」に対応する時間データが記憶され、第2疑似連実行時期記憶領域には、「G2a」または「G2b」に対応する時間データが記憶され、第3疑似連実行時期記憶領域には、「G3」に対応する時間データが記憶されることになる。
ステップS1442において、サブCPU120aは、疑似連予告を実行するか否かを判定する。すなわち、上記ステップS1441で疑似連予告シナリオが決定されたか否かを判定する。
サブCPU120aは、疑似連予告を実行しないと判定した場合には、ステップS1443に処理を移し、疑似連予告を実行すると判定した場合には、ステップS1445に処理を移す。
ステップS1443おいて、サブCPU120aは、疑似連続予告を実行しないときの図柄演出パターンを決定する通常図柄演出パターン決定処理を行う。
この通常図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第2乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図13に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第2乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第1図柄演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した図柄演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した図柄演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1444おいて、サブCPU120aは、演出図柄38の変動中の背景パターンを決定する通常背景パターン決定処理を行う。
この通常背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第7乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図17(a)に示す背景パターン決定テーブル1を参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第8乱数値)とに基づいて、背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第1背景パターン記憶領域に記憶し、決定した背景パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した背景パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットすることになる。
ステップS1445において、サブCPU120aは、疑似連続予告を実行するときの演出を決定するための疑似連続予告演出決定処理を行う。この疑似連続予告演出決定処理については、詳しくは図36を用いて説明する。
ステップS1446において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後に、演出ボタン35の操作を契機として上記「発展失敗」または上記「発展成功」を行うために、演出態様の変更が演出ボタン35の入力により許可される許可期間を設定する演出ボタン許可タイマ設定処理を行う。
この演出ボタン許可タイマ設定処理では、上記通常図柄演出パターン決定処理では「発展失敗」の演出内容を含む図柄演出パターン12が決定された場合と、上記疑似連続予告演出決定処理では「発展成功」の演出内容を含む図柄演出パターン21が決定された場合に、予め定められた許可開始時期G0s(例えば、変動開始から15秒)に対応するカウンタをサブRAM120cの許可開始タイマカウンタにセットし、予め定められた許可終了時期G0e(例えば、変動開始から17秒)に対応するカウンタをサブRAM120cの許可終了タイマカウンタにセットする。
なお、許可開始タイマカウンタ、及び許可終了タイマカウンタにセットされたカウンタ値は、上記ステップS1500のタイマ更新処理において、所定の周期(2ミリ秒)毎に1ずつ減算処理されていくことになる。
ステップS1450において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1451に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1460に処理を移す。
ステップS1451において、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS1452において、サブCPU120aは、今回の演出に関する各種データをクリアする。
具体的には、サブRAM120cの第1〜4図柄演出パターン記憶領域、第1〜4背景パターン記憶領域、疑似連続予告シナリオ記憶領域、疑似連回数カウンタ、第1〜第3疑似連実行時期記憶領域、演出ボタン変更済フラグ記憶領域に記憶されている各種データをクリアする。
ステップS1460において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1461に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1470に処理を移す。
ステップS1461において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1470において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1471に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1480に処理を移す。
ステップS1471において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
この当たり開始演出パターン決定処理では、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1480において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1481に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1490に処理を移す。
ステップS1481において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
この大当たり演出パターン決定処理では、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1490において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1491に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1491において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。
この当たり終了演出パターン決定処理では、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
(演出制御基板の疑似連続予告演出決定処理)
図36を用いて、演出制御基板120の疑似連続予告演出決定処理を説明する。
ステップS1600−1において、サブCPU120aは、1回目の疑似連続予告が実行されるまでの図柄演出パターンを決定する第1疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第1疑似用図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第3乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図14に示す図柄演出パターン決定テーブル2を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第3乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第1図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−2において、サブCPU120aは、1回目の疑似連続予告が実行されるまでの背景パターンを決定する第1背景パターン決定処理を行う。
この第1背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第8乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図17(a)に示す背景パターン決定テーブル1を参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、選択率(第8乱数値)とに基づいて、背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第1背景パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第1疑似連実行時期記憶領域を参照し、G1aに対応する時間データが記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、G1aに対応する時間データが記憶されていると判定すれば、ステップS1600−4に処理を移し、G1aに対応する時間データが記憶されていないと判定すれば、ステップS1600−6に処理を移す。
ステップS1600−4において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行するための図柄演出パターンを決定する第2疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第2疑似用図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第4乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図15(a)に示す図柄演出パターン決定テーブル3を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第4乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第2図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−5において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行した後の背景パターンを決定する第2背景パターン決定処理を行う。
この第2背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第9乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図17(b)に示す背景パターン決定テーブル2を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、既に背景パターン記憶領域に記憶されている背景パターンと、選択率(第9乱数値)とに基づいて、新たに背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第2背景パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第1疑似連実行時期記憶領域を参照し、G1bに対応する時間データが記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、G1bに対応する時間データが記憶されていると判定すれば、ステップS1600−7に処理を移し、G1bに対応する時間データが記憶されていないと判定すれば、ステップS1600−9に処理を移す。
ステップS1600−7において、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行するための図柄演出パターンを決定する第3疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第3疑似用図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第5乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図15(b)に示す図柄演出パターン決定テーブル4を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第5乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第2図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−8において、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において1回目の疑似連続予告を実行した後の背景パターンを決定する第3背景パターン決定処理を行う。
この第3背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第10乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図17(c)に示す背景パターン決定テーブル3を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、既に背景パターン記憶領域に記憶されている背景パターンと、選択率(第10乱数値)とに基づいて、新たに背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第2背景パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−9において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第2疑似連実行時期記憶領域を参照し、G2aに対応する時間データが記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、G2aに対応する時間データが記憶されていると判定すれば、ステップS1600−10に処理を移し、G2aに対応する時間データが記憶されていないと判定すれば、ステップS1600−12に処理を移す。
ステップS1600−10において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行するための図柄演出パターンを決定する第4疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第4疑似用図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第6乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図16(a)に示す図柄演出パターン決定テーブル5を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第6乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第3図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−11において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行した後の背景パターンを決定する第4背景パターン決定処理を行う。
この第4背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第11乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図18(a)に示す背景パターン決定テーブル4を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、既に背景パターン記憶領域に記憶されている背景パターンと、選択率(第11乱数値)とに基づいて、新たに背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第3背景パターン記憶領域に新たに記憶する。
ステップS1600−12において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第2疑似連実行時期記憶領域を参照し、G2bに対応する時間データが記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、G2bに対応する時間データが記憶されていると判定すれば、ステップS1600−13に処理を移し、G2bに対応する時間データが記憶されていないと判定すれば、ステップS1600−15に処理を移す。
ステップS1600−13おいて、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行するための図柄演出パターンを決定する第5疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第5疑似用図柄演出パターン決定処理では、まず、上記ステップS1100において更新されている第7乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図16(b)に示す図柄演出パターン決定テーブル6を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、選択率(第7乱数値)とに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第3図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−14において、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において2回目の疑似連続予告を実行した後の背景パターンを決定する第5背景パターン決定処理を行う。
この第5背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第12乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図18(b)に示す背景パターン決定テーブル5を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、既に背景パターン記憶領域に記憶されている背景パターンと、選択率(第12乱数値)とに基づいて、新たに背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを第3背景パターン記憶領域に新たに記憶する。
ステップS1600−15において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第3疑似連実行時期記憶領域を参照し、G3に対応する時間データが記憶されているか否かを判定する。
サブCPU120aは、G3に対応する時間データが記憶されていると判定すれば、ステップS1600−16に処理を移し、G3に対応する時間データが記憶されていないと判定すれば、ステップS1600−18に処理を移す。
ステップS1600−16おいて、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において3回目の疑似連続予告を実行するための図柄演出パターンを決定する第6疑似用図柄演出パターン決定処理を行う。
この第6疑似用図柄演出パターン決定処理では、図16(c)に示す図柄演出パターン決定テーブル7を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオに基づいて、図柄演出パターンを決定する。そして、決定した図柄演出パターンを第4図柄演出パターン記憶領域に記憶する。
ステップS1600−17において、サブCPU120aは、スーパーリーチ後において3回目の疑似連続予告を実行した後の背景パターンを決定する第6背景パターン決定処理を行う。
この第6背景パターン決定処理では、まず上記ステップS1100において更新されている第13乱数値から1つの乱数値を取得する。その後、図18(c)に示す背景パターン決定テーブル6を参照し、上記ステップS1441において決定された疑似連続予告シナリオと、既に背景パターン記憶領域に記憶されている背景パターンと、選択率(第13乱数値)とに基づいて、新たに背景パターンを決定する。そして、決定した背景パターンを背景パターン記憶領域に新たに記憶する。
ステップS1600−18において、サブCPU120aは、サブRAM120cの第1〜4図柄演出パターン記憶領域及び第1〜4背景パターン記憶領域を参照し、各種記憶領域に記憶されている複数の演出パターンと複数の背景パターンとのそれぞれに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これにより、決定された演出パターン、背景パターンの情報が画像制御基板150とランプ制御基板140に送信されることになる。
なお、本実施形態においては、複数の演出パターンと複数の背景パターンとのそれぞれに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットするように構成したが、複数の演出パターンから1つの演出用の演出パターン指定コマンドを生成し、複数の背景パターンから1つの背景用の演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを、サブRAM120cの送信バッファにセットするように構成してもよい。
さらには、複数の演出パターンと複数の背景パターンとから1つの演出パターン指定コマンドを生成し、生成した演出パターン指定コマンドを、サブRAM120cの送信バッファにセットするように構成してもよい。
また、疑似連続予告を実行するときには、図柄演出パターンと背景パターンとの2つの演出パターン指定コマンドが画像制御基板150に送信されることになるが、背景パターンによる背景は、図柄演出パターンによる演出図柄38やキャラクタの最背面に表示(描画)されるものであり、図柄演出パターンの演出内容によっては、背景パターンによる背景が適宜表示されないことになる。本実施形態では、図柄演出パターンによる「疑似発展」の演出のときには、後述するように、花火玉が爆発する演出により、背景パターンによる背景は表示されないことになる。
(演出制御基板の演出入力制御処理)
図37を用いて、演出制御基板120の演出入力制御処理を説明する。
ステップS1700−1において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aの信号を入力したか否かを判定する。
サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aの信号を入力したと判定すれば、ステップS1700−2に処理を移し、演出ボタン検出スイッチ35aの信号を入力していないと判定すれば、ステップS1700−5に処理を移す。
ステップS1700−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの許可開始時期タイマカウンタと許可終了時期タイマカウンタとを参照し、演出ボタン35の許可期間内(許可開始時期G0sから許可終了時期G0eの期間内)であるか否かを判定する。具体的には、許可開始時期タイマカウンタ=0かつ許可終了時期タイマカウンタ≠0であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、許可期間内であると判定すれば、ステップS1700−3に処理を移し、許可期間内でないと判定すれば、ステップS1700−5に処理を移す。
ステップS1700−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの図柄演出パターン記憶領域を参照し、「発展失敗」の演出内容を含む図柄演出パターン12が記憶されている場合には、「発展失敗」の図柄演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、「発展成功」の演出内容を含む図柄演出パターン21が記憶されている場合には、「発展成功」の図柄演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1700−4において、サブCPU120aは、ノーマルリーチ後に、演出ボタン35の操作を契機として上記「発展失敗」または上記「発展成功」を開始したことを示すため、サブRAM120cの演出ボタン変更済フラグ記憶領域に演出ボタン変更済フラグをセットする。
ここで、「演出ボタン変更済フラグ」とは、ノーマルリーチ後に、演出ボタン35の操作を行い、上記「発展失敗」または上記「発展成功」を開始したことを示すデータを意味している。
ステップS1700−5において、サブCPU120aは、十字キー検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定する。
サブCPU120aは、十字キー検出スイッチ36bの信号を入力したと判定すれば、ステップS1700−6に処理を移し、十字キー検出スイッチ36bの信号を入力していないと判定すれば、今回の演出入力制御処理を終了する。
ステップS1700−6において、サブCPU120aは、各種の演出状態(デモ中等)に応じて、必要なデータを設定または破棄(無視)する。
上述したように、本実施形態においては、許可期間内に演出ボタン検出スイッチ35aの信号を入力があると(許可期間内に演出ボタン35の操作が行われると)、「発展失敗」または「発展失敗」の演出が行われるように構成したが、許可期間内に演出ボタン35の操作が行われなかった場合には、許可期間の経過後に自動的に「発展成功」または「発展失敗」の演出を実行するように構成している。
具体的には、上記ステップS1500のタイマ更新処理において、許可終了時期タイマカウンタ=0になった場合(許可期間の経過後)に、サブRAM120cの図柄演出パターン記憶領域に「発展失敗」の演出内容を含む図柄演出パターン12または「発展成功」の演出内容を含む図柄演出パターン21が記憶されており、サブRAM120cの演出ボタン変更済フラグ記憶領域に演出ボタン変更済フラグがセットされていないと、上記ステップS1700−3と同様に、「発展失敗」または「発展成功」の図柄演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットするように構成している。
これにより、ノーマルリーチ後に、許可期間内に演出ボタン35の操作が行われなかった場合に、許可期間の経過後に自動的に「発展成功」または「発展失敗」の演出を実行することができることになる。
以上により、演出制御基板120から各種コマンドを受信したランプ制御基板140及び画像制御基板150は、受信した演出パターン指定コマンドに従って演出用照明装置34を制御したり、音声出力装置32における音声を出力制御したり、画像表示装置31における画像表示を制御したりする。
特に、演出制御基板120から各種コマンドを受信した画像制御基板150の液晶制御CPU150aは、受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、上記ディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによって画像表示装置31に所定の画像を表示させることになる。
(疑似連続予告演出のタイムチャートの一例)
上述した通り、同じ疑似連回数においては、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間とが、同じ変動パターンの変動時間内に収まるように、疑似連続予告シナリオによる演出パターンが構成されている(図12参照)。
図38を用いて、疑似連続予告演出のタイムチャートの一例を説明する。
図38(a)は、1回の疑似連続予告を実行して大当たりになる変動パターンコマンド(MODE=「E6H/E7H」、DATA=02H)を受信したときの疑似連続予告シナリオによる疑似連続予告の演出のタイムチャートの一例であり、図38(b)は、2回の疑似連続予告を実行して大当たりになる変動パターンコマンド(MODE=「E6H/E7H」、DATA=03H)を受信したときの疑似連続予告シナリオによる疑似連続予告の演出のタイムチャートの一例である。
図38(a)に示すように、疑似連続予告シナリオA1a−SP1のときには、10秒の「通常変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、5秒の「発展成功」演出、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、10秒の「スーパーリーチ」の順に演出を行う。
また、疑似連続予告シナリオA1b−SP1のときには、10秒の「通常変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、10秒の「スーパーリーチ」、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、10秒の「スーパーリーチ」の順に演出を行う。
すなわち、1回の疑似連続予告を実行して大当たりになる変動パターンコマンド(MODE=「E6H/E7H」、DATA=02H)に対応する変動時間(T2)が45秒である場合には、疑似連続予告シナリオA1a−SP1と疑似連続予告シナリオA1b−SP1との演出時間が45秒と同じに構成されている。
また、図38(b)に示すように、疑似連続予告シナリオA2a−SP1のときには、10秒の「通常変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、5秒の「発展成功」演出、5秒の「疑似発展」演出、10秒の「疑似変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、10秒の「スーパーリーチ」の順に演出を行う。
また、疑似連続予告シナリオA2b−SP1のときには、10秒の「通常変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、5秒の「発展成功」演出、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、10秒の「スーパーリーチ」、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、10秒の「スーパーリーチ」の順に演出を行う。
また、疑似連続予告シナリオA2c−SP1のときには、10秒の「通常変動」、5秒の「ノーマルリーチ」、10秒の「スーパーリーチ」、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、10秒の「スーパーリーチ」、5秒の「疑似発展」演出、5秒の「疑似変動」、10秒の「スーパーリーチ」の順に演出を行う。
すなわち、2回の疑似連続予告を実行して大当たりになる変動パターンコマンド(MODE=「E6H/E7H」、DATA=03H)に対応する変動時間(T2)が65秒である場合には、疑似連続予告シナリオA2a−SP1、疑似連続予告シナリオA2b−SP1、及び疑似連続予告シナリオA2c−SP1の演出時間が65秒と同じに構成されている。
このように、本実施形態では、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間とが、同じ変動パターンに対応する変動時間内に収まるように、疑似連続予告シナリオによる演出パターンが構成されている。
(疑似連続予告演出の表示画面)
次に、図39〜図43を用いて、疑似連続予告演出の内容の一例について説明する。
図39(a)に示すように、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球すると、3つの演出図柄38は「通常変動」の変動表示が行われる。
図39(b)に示すように、通常変動の時間が経過すると、左の演出図柄38aと右の演出図柄38aとが仮停止し、中の演出図柄38cが変動する「ノーマルリーチ」が行われる。
図39(c)に示すように、ノーマルリーチとなり、許可開始時期G0sが経過すると、演出ボタン35の操作を促す太鼓のキャラクタ31aが表示される。
図40(d)に示すように、許可期間内(G0s〜G0e)に演出ボタンの操作があるか、演出ボタンの操作がないままで許可終了時期G0eが経過すると、画面外から、中の演出図柄38cに対応する特殊図柄(「連」図柄)が付された花火玉のキャラクタ31bが表示され、花火玉のキャラクタ31bが画面中央で止まるか否かの「発展演出(発展成功または発展失敗の演出)」が行われる。
図40(f)、(g)に示すように、「発展失敗」の演出であると、花火玉のキャラクタ31bが、画面の下方に落下していき、中の演出図柄38cとしてハズレを報知する図柄が停止表示されることになる。
図40(e)に示すように、「発展成功」の演出であると、花火玉のキャラクタ31bが、画面の中央で特殊図柄とともに仮停止し、花火玉の導火線においてパチパチと火がついている演出が行われる。
そして、この花火玉の導火線で火がついている演出で、許可期間内(G0s〜G0e)における演出ボタンの操作を契機として開始された発展演出と、演出ボタンの操作がないままで許可終了時期G0eが経過して開始された発展演出との時間差を吸収している。
そして、図41(a)、(b)に示すように、「発展成功」の演出の後には、花火玉が爆発するとともに、「刀」を模した第2装飾部材33bを駆動して、再変動を示す「もういっちょ」という文字31eや所定のキャラクタが表示する「疑似発展」の演出が行われる。
上述した通り、この「疑似発展」の演出は、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行したときであろうと、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行したときであろうと、同じ演出に構成されている。
そして、図41(c)、(d)に示すように、「疑似発展」の演出の後には、通常変動の時とは異なる背景に変更され、全ての演出図柄38が再変動する「疑似変動」が行われる。
また、「疑似変動」の背景には、疑似連続予告が実行されたことを報知するため、初回の通常変動を含めた変動回数31gが表示される。
さらに、図41(e)、(f)に示すように、「疑似変動」の背景には、大当たりの期待度が異なる複数の背景が用意されている。
図42、図43は、スーパーリーチ後に疑似連続予告を行う場合の演出の内容の一例である。図42は、本実施形態のスーパーリーチとしてA、Bリーチに対応するものであり、図43は、本実施形態のスーパーリーチとしてC、Dリーチに対応するものである。
図42(h)、(i)に示すように、2人のキャラクタが、演出図柄38を用いて喧嘩コマをする演出を行う。
特に、図42(i)に示すように、中の2つの演出図柄38cとして、特殊図柄とハズレ図柄とがお互いを押し合うような演出が行われる。
そして、スーパーリーチ後に疑似連続予告が行われる場合には、図42(j)に示すように、特殊図柄がハズレ図柄を押し出し、中の演出図柄38cとして、特殊図柄が仮停止表示される。
一方、スーパーリーチ後に疑似連続予告が行われず、ハズレとなる場合には、図42(k)に示すように、ハズレ図柄が特殊図柄を押し出し、中の演出図柄38cとして、ハズレ図柄が仮停止表示されることになる。
そして、特殊図柄が仮停止表示されると、図42(m)に示すように、特殊図柄の背面に花火玉が表示され、図41に示した「疑似発展」、「疑似変動」の演出が行われていくことになる。
また、図42とは異なるスーパーリーチとして、図43(n)、(p)に示すように、キャラクタ31dが、鉄砲で演出図柄38を打ち抜く演出を行う。
そして、スーパーリーチ後に疑似連続予告が行われる場合には、図43(q)に示すように、中の演出図柄38cとして特殊図柄が仮停止表示される。
一方、スーパーリーチ後に疑似連続予告が行われず、ハズレとなる場合には、図43(r)に示すように、中の演出図柄38cとして、ハズレ図柄が仮停止表示されることになる。
そして、特殊図柄が仮停止表示されると、図43(s)に示すように、特殊図柄の背面に花火玉が表示され、図41に示した「疑似発展」、「疑似変動」の演出が行われていくことになる。
このように、本実施形態によれば、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行するように構成したことから、リーチ前やノーマルリーチ後に疑似連続予告が実行されずに、スーパーリーチが実行されたとしても、疑似連続予告が実行される期待感を持続させることができる。
また、本実施形態によれば、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する場合と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する場合とで、異なる実行時期に疑似連続予告を実行するように構成したことから、複数の時期において疑似連続予告が実行されることに期待を持たせて、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する場合よりも、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する場合の方が大当たりの期待度が高いので、大当たりの期待度が異なる2つの疑似連続予告を実行することができ、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、同じ疑似連回数においては、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行したときの全体の演出時間とが、同じ変動パターンの変動時間内に収まるように構成したことから、メインROM110bが記憶する変動パターンの数を減少させ、メインROM110bの記憶容量の負担の軽減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する場合であっても、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する場合であっても、図41に示すような共通した疑似発展の演出を行うので、疑似連続予告が実行されたことを遊技者にわかりやすく認識させることができる。
また、本実施形態によれば、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する場合に、スーパーリーチの種類によって疑似連続予告が実行される確率(発展確率)が異なることから、スーパーリーチの種類によって疑似連続予告が実行されることの期待感を持たせることができる。
なお、本実施形態によれば、ノーマルリーチ後において疑似連続予告を実行する場合と、スーパーリーチ後において疑似連続予告を実行する場合との2つの疑似連続予告を実行するように構成したが、リーチ前において疑似連続予告を実行する場合も付加して、3つの疑似連続予告を実行するように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。