<第1の実施形態>
本発明に係る遊技機の第1の実施形態について、図1〜図94を用いて具体的に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明の遊技機として、図柄を変動表示する3つの回転リールを備えた遊技機であって、コイン、メダル又はトークン等の他に、遊技者に付与されたカード等の遊技価値を用いて遊技することが可能な遊技機、いわゆるパチスロ遊技機を用いて説明する。また、以下の実施形態では、パチスロ遊技機を例に挙げて説明するが、本願発明の遊技機を限定するものではなく、パチンコ機やスロットマシンであってもよい。
<パチスロ1の機能フロー>
図1を参照して、本実施の形態における遊技機(パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、抽籤用乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された抽籤用乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のメインリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、メインリール停止制御手段(後述のステッピングモータ49L、49C、49R、後述のモータ駆動回路39)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するメインリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するメインリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのメインリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
メインリール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞ラインに沿って極力表示されるようにメインリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞ラインに沿って表示されることがないようにメインリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のメインリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、複数のサブリール8L,8C,8Rが液晶表示装置5に画像表示され、様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、複数のサブリール8L,8C,8Rは、液晶表示装置5においてメインリール3L,3C,3Rのそれぞれと連動して回転表示される。そして、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、サブリール停止制御手段(後述の副制御回路72、後述のサブCPU81)は、液晶表示装置5において該当するサブリールを停止表示する制御を行う。
また、遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役等に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(例えば、液晶表示装置5やランプ14)は、演出内容に応じた演出を行う。また、パチスロ1では、サブリール8L,8C,8Rも決定された演出内容に応じてその回転が制御されることがある。
<遊技状態の移行>
次に、図2を参照して、パチスロ1における遊技状態の移行について説明する。
パチスロ1の遊技状態は、非ボーナス状態と、ボーナス(本実施の形態ではBB1〜5)を内部当籤役として複数のゲームに亘って持ち越すフラグ間と、ボーナス状態(BB1〜5遊技状態又はRB1,2遊技状態)と、により構成される。
ここで、非ボーナス状態では、RT遊技状態フラグの情報により、再遊技の作動の契機となるリプレイが内部当籤役として決定される確率が異なる。具体的には、RT遊技状態フラグがオフ(0)である場合には一般遊技状態となり、演出用RT遊技状態フラグがオン(1)である場合には演出用RTとなり、上げリプ抽籤RTフラグがオン(1)である場合には上げリプ抽籤RTとなる。また、高RT遊技状態フラグがオン(1)である場合には、高RTとなる。
そして、リプレイが内部当籤役として決定される確率は、高RTが最も高く、演出用RTが次に高く、上げリプ抽籤RTが次に高く、一般遊技状態が最も低い。なお、リプレイとは、リプレイ1〜8をいう。すなわち、リプレイの当籤確率とは、リプレイ1〜8のいずれかが内部当籤役として決定される確率をいう。
このように、非ボーナス状態では、RT遊技状態フラグの情報によりリプレイの当籤確率が異なることとなるが、このことはボーナス状態においても同様のことが言える。すなわち、ボーナス状態においても、RT遊技状態フラグの情報によりリプレイの当籤確率が異なる。
そのため、非ボーナス状態における一般遊技状態、演出用RT、上げリプ抽籤RT、及び高RTはそれぞれ異なる遊技状態といえる。また、ボーナス状態における上げリプ抽籤RT、高RT、及び一般遊技状態はそれぞれ異なる遊技状態といえる。
非ボーナス状態の一般遊技状態において、(1)チャンスリプ(リプレイ4〜6)が入賞すると、演出用RTに移行する。(2)この演出用RTにおいて1ゲーム消化すると、一般遊技状態に移行する。
(3)また、上げリプ抽籤RTにおいて、1枚役1〜5のいずれかが入賞すると一般遊技状態に移行し、(4)上げリプ(リプレイ7,8)が入賞すると高RTへ移行する。
このように、非ボーナス状態においては、一般遊技状態及び演出用RTから、上げリプ抽籤RT及び高RTへ移行することがない。また、高RTへは、上げリプ抽籤RTからのみ移行する。すなわち、上げリプ抽籤RTとは、リプレイの当籤確率が高い高RTへ移行する契機となる遊技状態であるといえる。
ここで、1枚役1〜5の入賞は、1枚役1〜5が内部当籤役として決定された場合のストップボタン7L,7C,7Rに対する停止操作の順序(いわゆる、押し順(6択))により実現される。具体的には、適切な押し順(6通りのうち1通り)で停止操作が行われた場合には9枚役1〜5のいずれかが入賞し、それ以外(6通りのうち5通り)の場合には1枚役1〜5のいずれかが入賞する。すなわち、1枚役1〜5の入賞は、6択に失敗した場合に実現される。なお、6択に失敗した場合には2つの入賞ラインに1枚役1〜5が入賞する。そのため、6択に失敗した場合には2枚のメダルが払い出される。このような押し順により成立する役が異なる役(後述の小役・リプレイ用データポインタ1〜6)を以下では、「6択役」と表記する。
(5)そして、非ボーナス状態においてボーナスに内部当籤すると、ボーナスを持ち越している状態であるフラグ間へ移行する。(6)このフラグ間において、対応する図柄の組合せが表示されボーナスに入賞すると、ボーナス状態へ移行する。ここで、ボーナス状態へ移行した場合には、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンに更新される。
(7)このボーナス状態における上げリプ抽籤RTにおいて、RB1又は2(以下、RB1又は2を単に「RB」とする)が内部当籤役として決定されると、高RT遊技状態フラグがオンになり高RTへ移行する。(8)そして、内部当籤したRBが入賞すると、高RT遊技状態フラグがオフになり一般遊技状態へ移行する。(9)その後、ボーナス終了条件(払出枚数27枚)が満たされると、ボーナス状態におけるRT遊技状態フラグの情報を保持したまま、非ボーナス状態へ移行する。
このように、パチスロ1ではボーナス状態におけるRT遊技状態フラグの情報が保持されたまま、非ボーナス状態に移行する。その結果、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンのまま非ボーナス状態に移行した場合には、非ボーナス状態の上げリプ抽籤RTにおいて、高RTへ以降不可能な一般遊技状態への移行契機となる1枚役(6択失敗)を回避しつつ、高RTへの移行契機となる上げリプの入賞を待ち遊技を行うこととなる。また、高RT遊技状態フラグがオンのまま非ボーナス状態に移行した場合には、リプレイの当籤確率が最も低い一般遊技状態への移行契機となる1枚役(6択失敗)を回避しつつ、長期間高RTを継続させるように遊技を行うこととなる。また、一般遊技状態のまま非ボーナスに移行した場合には、非ボーナス状態における高RTへの移行に期待することができないため、ボーナス状態への移行を期待して遊技を行うこととなる。
そのため、パチスロ1ではボーナス状態を上げリプ抽籤RT又は高RTで終了させることができた場合には、その後の非ボーナス状態を有利に進めることができる一方で、一般遊技状態で終了させた場合には、その後の非ボーナス状態を不利に進めることになってしまう。遊技者にとってみれば、ボーナス状態において内部当籤したRBは、入賞させない(取りこぼす)ことが望ましい。その結果、ボーナス状態において、一般遊技状態へ移行することなく高RTのまま非ボーナス状態へ移行することとなるためである。そこで、パチスロ1では、ボーナス状態においてRBに内部当籤した場合には、RBを入賞させない報知を行うこととしている。
<6択のナビ(ART)>
ところで、上げリプ抽籤RT又は高RTで非ボーナスへ移行した場合であっても、6択役が内部当籤した場合における6択の押し順に失敗した場合には、1枚役が入賞し一般遊技状態へ移行してしまう。そのため、ボーナス状態終了後には、6択役の押し順を報知する演出(ART)が行われる場合がある。この場合について、図3を参照して説明する。なお、図3においては、ボーナス終了後の遊技状態として高RTを例にとって説明している。
ボーナスに入賞し、ボーナス状態へ移行すると、ボーナス状態の終了後にARTを行うか否かを判別するためのART抽籤が行われる。この抽籤に当籤すると、ボーナス状態の終了後の高RTにおいて6択役の押し順の報知が行われる(ART)。他方、この抽籤に当籤しないと、ボーナス終了後の高RTにおいて6択役の押し順の報知が行われず(RT)、結果として6択に失敗し一般遊技状態に移行してしまう。なお、ART抽籤をボーナス状態へ移行した際に行うこととしているが、ボーナス状態中又はボーナス状態の終了時に行うこととしてもよい。
ここで、ART抽籤についての詳細は後に説明するが、ART抽籤はART抽籤状態フラグに応じて行われる。ART抽籤状態フラグには、一般、高確率A,高確率Bが設けられており、高確率Bが最も高い確率でART抽籤に当籤し、高確率Aが次に高い確率でART抽籤に当籤し、一般が最も低い確率でART抽籤に当籤する。なお、ART抽籤に当籤した場合には、ART状態フラグとしてモード1,2,3,4のいずれかが決定される。他方、ART抽籤に当籤しない場合には、ART状態フラグがオフ(0)となる。
ART抽籤に当籤していると、ボーナス状態の終了時にART遊技数及びARTの継続抽籤が行われる。その後、決定されたART遊技数(平均30ゲーム)だけARTが行われると、ARTの継続抽籤において継続が決定されていた場合には、20ゲーム固定で6択役の押し順の報知が行われる特典ARTが行われ、ARTの継続抽籤において非継続が決定されていた場合には、6択役の押し順の報知が行われない遊技(RT)が行われる。なお、6択役の押し順の報知が行われない場合には、結果として6択に失敗し一般遊技状態に移行してしまう。
また、決定された遊技数のARTが終了し特典ARTが開始する際、特典ART後のARTについてのART遊技数及びARTの継続抽籤が行われる。そして、特典ART後には、決定されたART遊技数だけARTが行われる。この場合において、継続が決定されていた場合にはその後特典ARTが行われ、非継続が決定されていた場合にはその後6択役の押し順の報知は行われない。
ここで、ARTの継続抽籤についての詳細は後に説明するが、ARTの継続抽籤は、ART状態フラグ(モード1〜4)によって、異なる確率で行われる。より具体的には、モード4である場合が最も高い確率で継続し(約80%)、モード3である場合が次に高い確率で継続し(約66%)、モード2である場合が次に高い確率で継続し(約50%)、モード1である場合が最も低い確率で継続する(約25%)。
すなわち、ART抽籤状態フラグ(一般、高確率A,B)は、ARTが行われるか否か(ARTの初当たり時)に用いられ、ART状態フラグ(モード1〜4)は、ARTが継続する(繰り返し行われる)か否か(ARTの継続時)に用いられる。
このように、パチスロ1では、ARTは予め決定される所定のゲーム数に亘り行われ、予め決定される継続確率(モード1〜4)に基づいて、ARTの開始前にARTの継続抽籤を行う(再度、ARTを行うか否かを決定する)。このとき、ARTの継続が決定された場合には、ARTの前に固定ゲーム数の特典ARTを行う。
このようなART抽籤及びARTの継続抽籤を行うことで、パチスロ1では、ボーナス状態→ART→継続→特典ART→ART→継続・・・フラグ間(ボーナス内部当籤)→ボーナス状態→ART・・・といったARTとボーナス状態との間での移行を実現している。
ここで、6択役の押し順報知及びボーナス状態におけるRBを入賞させない報知は、液晶表示装置5により行われる。
なお、パチスロ1では、RBの種類としてRB1及びRB2を設けている。ここで、RB2の内部当籤時には、ボーナス状態の終了後に必ず6択役の押し順のアシストを行うこととしてもよい。すなわち、BB入賞時に行われるART抽籤に当籤しない場合であっても、そのボーナス状態中にRB2に内部当籤した場合には、ART抽籤に当籤することとしてもよい。そのため、RB2はレアRBということができる。
<パチスロの構造>
図4を参照して、本実施形態に係る遊技機の概観について説明する。なお、図4は、本発明の一実施例のパチスロ1の外観を示す斜視図である。
パチスロ1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、複数の色に発光可能なランプ14が設けられている。
このランプ14は、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓21L,21C,21Rが設けられる。表示窓21L,21C,21Rには、4本の入賞ライン(後述の図30参照)が設けられている。
これらの入賞ラインは、後述のBETボタン11を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口10にメダルを投入することにより有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後で説明するBETランプ13の点灯で表示される。
ここで、入賞ラインは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立(入賞)することとなる。
前面ドア2の裏面には、複数のメインリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各メインリール3L,3C,3Rには、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各メインリール3L,3C,3Rの図柄は表示窓21L,21C,21Rを通して、パチスロ1の外部から視認できるようになっている。また、各メインリール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓21L,21C,21Rの上方には、画像表示手段としての液晶表示装置5及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示装置5は、表示窓21L,21C,21Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。例えば、画像表示されたサブリール8L,8C,8Rが回転/停止する演出が行われる。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声等の音による演出を行う。
表示窓21L,21C,21Rの左側には、BETランプ13が設けられる。BETランプ13は、一のゲームを行うために必要な枚数のメダルが投入され、全ての入賞ラインが有効化されたときに点灯する。実施例では、一のゲームを行うために必要なメダルの枚数は3枚である。
表示窓21L,21C,21Rの下方には、略水平面の台座部61が形成されている。この台座部61の水平面内のうち、右側にはメダル投入口10が設けられ、左側にはBETボタン11が設けられる。
このBETボタン11を押下操作することで、単位遊技(一のゲーム)の用に供される枚数(すなわち、3枚)のメダルが投入され、前述の通り、所定の入賞ラインが有効化される。BETボタン11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、「BET操作」という。
台座部61の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換える精算ボタン12が設けられている。この精算ボタン12の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。精算ボタン12の右側には、遊技者の回動操作により上記リールを回転させ、表示窓21L,21C,21R内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。このスタートレバー6が操作されることにより、メインリール3L,3C,3R及び液晶表示装置5に画像表示されるサブリール8L,8C,8Rが回転を開始する。
台座部61の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のメインリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。ストップボタン7L,7C,7Rが操作されると、操作されたストップボタンに対応するメインリール3L,3C,3R及び操作されたストップボタンに対応するサブリール8L,8C,8Rの回転が停止する。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのメインリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16とが設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、ストップボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
<リールの図柄配列>
次に、図5を参照して、メインリール3L,3C,3Rに配された図柄の配列について説明する。
図5を参照して、メインリール3L,3C,3Rには、赤7図柄201、青7図柄202、白7図柄203、紫図柄204、緑図柄205、赤図柄206、青図柄207、黄図柄208、桃図柄209、及びブランク図柄210が配される。ここで、紫図柄204〜桃図柄209はそれぞれ対応する色で着色されているが、その形状は似通った図柄により形成されている。他方、赤7図柄201、青7図柄202、及び白7図柄203はそれぞれ対応する色で着色されると共に、独特の形状の図柄により形成されている。また、ブランク図柄210は赤色で着色されると共に、独特の形状の図柄により形成されている。そのため、メインリール3L,3C,3Rの停止時には、各図柄のうち赤7図柄201、青7図柄202、白7図柄203、及びブランク図柄210は容易に判別できる一方、紫図柄204〜桃図柄209は判別しづらく構成されている。
<パチスロが備える主制御回路の構成>
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。図6では、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
[マイクロコンピュータ]
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図59〜図81参照)、内部抽籤テーブル(後述の図11〜図15参照)等のデータテーブル(後述の図7〜図27参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図28〜図31参照)が設けられる。
[乱数発生器等]
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
[スイッチ等]
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、BETボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
[周辺装置及び回路]
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、BETランプ13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各メインリール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、メインリール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各メインリール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してメインリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、メインリール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、メインリール3L,3C,3Rの回転角度(主に、メインリール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、メインリール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、BETランプ13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<メインROMに格納される各種テーブル>
続いて、図7〜図27を参照して、メインROM32に格納される各種テーブルについて説明する。なお、以下においては、関連する図面については省略する場合がある。例えば、順押し時第1停止用停止テーブルについては、順押し時テーブル選択データ「1」に対応する順押し時第1停止用停止テーブル(後述の図21)についてのみ説明し、その他の順押し時第1停止用停止テーブルについては、説明を省略する。
[図柄配置テーブル]
図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、メインリール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブル(メインリール)には、メインリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、メインリール3L,3C,3Rの「1/21」回転毎に順次変化する図柄カウンタの値に対応する「0」から「20」までの図柄位置が規定されている。ここで、表示窓21L,21C,21Rには3つの図柄が表示されるところ、3つの図柄の中段に位置する図柄は、図柄カウンタの値の示す図柄位置に対応する図柄となる。例えば、左メインリール3Lの図柄カウンタが「7」である際に表示窓21Lの中段に位置している図柄は、青図柄となる。
[図柄組合せテーブル]
図8を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞ラインに沿ってメインリール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「表示役データ」は、1バイトのデータで表され、該データは、固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられているビットが含まれている。なお、格納領域加算データ「0」に関連づけられた表示役データ「10000000」、格納領域加算データ「2」に関連づけられた表示役データ「00100000」,「01000000」及び「10000000」、並びに、格納領域加算データ「3」に関連づけられた表示役データ「00100000」,「01000000」及び「10000000」には、固有の図柄の組合せが割り当てられていない。
また、表示役欄の「格納領域加算データ」は、表示役データを格納する後述の表示役格納領域をメインCPU31が識別するために設けられたデータである。本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として9枚役1〜5又は1枚役1〜5のいずれかが決定されたときメダルの払い出しが行われる。
また、表示役としてリプレイ(リプレイ1〜8)が決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBB(BB1〜BB5)が決定されたとき、BB遊技状態フラグがオンに更新され、ボーナス状態へ移行する。また、表示役としてRB(RB1又はRB2)が決定されたとき、RB遊技状態フラグがオンに更新されると共に、高RT遊技状態フラグがオフに更新される。なお、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
ここで、本実施の形態ではリプレイ1〜8、9枚役1〜5、及び1枚役1〜5には、形状の似通った紫図柄204〜桃図柄209のいずれかが用いられている。そのため、遊技者はメインリール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せから、リプレイ1〜8、9枚役1〜5、及び1枚役1〜5の表示役が決定されたことを認識することが困難となっている。
他方、BB1〜5については、独特の形状をした赤7図柄201〜白7図柄203の組合せにより構成されている。そのため、遊技者はメインリール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せから、BB1〜5の表示役が決定されたことを認識することができる。
また、RB1又はRB2については、左メインリール3Lにおいて青7図柄202が停止した場合にのみ表示役として決定される。すなわち、左メインリール3Lにおいて赤7図柄201や白7図柄203が停止した場合には、表示役として決定されない。ここで、パチスロ1では、前述したようにRB1又はRB2が内部当籤役として決定された場合には、RB1又はRB2が表示役として決定されることを回避する報知を行う。このような報知が行われた場合に、左メインリール3Lに青7図柄202が停止しなければ、RB1又はRB2が表示役として決定されることを回避したことを容易に把握することができる。左メインリール3Lに連続して配される赤7図柄201(図柄位置3)とブランク図柄210(図柄位置4)とは両図柄共に独特の形状をしており、また、両図柄共に赤色で着色されている。そのため、RB1又はRB2が表示役として決定されることを回避する報知には、例えば、赤7図柄を狙わせる報知を用いることができる。
[ボーナス作動時テーブル]
図9を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
ボーナス作動時テーブルは、BB遊技状態及びRB遊技状態が開始する際にオンとする遊技状態フラグと、BB遊技状態及びRB遊技状態の終了条件を規定するテーブルである。ボーナス作動時テーブルによれば、BB遊技状態が開始する場合にBB遊技状態フラグがオンとされ、RB遊技状態が開始する場合にRB遊技状態フラグがオンとされる。
BB遊技状態は、規定枚数(本実施の形態では、27枚)に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RB遊技状態は、規定回数(本実施の形態では、12回)に達する遊技が行われた場合、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する入賞が有った場合、又は、BB遊技状態が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
図10を参照して、メインCPU31が内部抽籤テーブル及び抽籤回数を決定するときに用いる内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応して、内部抽籤テーブルを示す情報及び抽籤回数を示す情報を規定している。
遊技状態は、内部当籤役が決定される内部抽籤処理において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否か等により区別される状態である。抽籤回数は、サンプリング回路37により抽出された一の乱数値(抽籤用乱数値)から後述の抽籤値をメインCPU31が減算する最大の回数である。
[内部抽籤テーブル]
図11〜図15を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図11の(1)は、一般用内部抽籤テーブルを示し、図12の(2)は、BB1〜3用内部抽籤テーブルを示し、図13の(3)は、BB4,5用内部抽籤テーブルを示す。また、図14の(4)は、上げリプ抽籤RT用内部抽籤テーブルを示し、図14の(5)は、高RT用内部抽籤テーブルを示し、図14の(6)は、フラグ間RT用内部抽籤テーブルを示し、図14の(7)は、演出用RT用内部抽籤テーブルを示す。また、図15の(8)は、RB用内部抽籤テーブルを示す。
ここで、非ボーナス状態及びボーナス状態において、RT遊技状態フラグがオンである場合には、当籤番号1〜3の抽籤値がオンであるRT遊技状態フラグに対応する抽籤テーブルの値に変更される。例えば、非ボーナス状態において、RT遊技状態フラグがオフである場合には、図11の(1)の一般用内部抽籤テーブルが用いられ、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンである場合には、図11の(1)の一般用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜3の抽籤値が、図14の(4)の上げリプ抽籤RT用内部抽籤テーブルの当籤番号1〜3の抽籤値の情報に変更される。そのため、上げリプ抽籤RTでは、当籤番号1〜3は図14の(4)の当籤番号1〜3の抽籤値が用いられ、当籤番号4〜30は図11の(1)の当籤番号4〜30の抽籤値が用いられる。
本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。なお、本実施の形態では、RT遊技状態フラグがオンである場合に、当籤番号1〜3の抽籤値を変更することとしているが、RT遊技状態フラグに応じた抽籤テーブルを独立して設けることとしてもよい。例えば、非ボーナス状態において、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンである場合には、独立して設けられた上げリプ抽籤RT用内部抽籤テーブルを用いて、当籤番号1〜30全てを抽籤することとしてもよい。また、ボーナス状態(BB1遊技状態)において、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンである場合には、独立して設けられたBB1〜3用内部抽籤テーブル(上げリプ抽籤RT用)を用いて、当籤番号1〜32の全てを抽籤することとしてもよい。
[内部当籤役決定テーブル]
図16を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルには、小役・リプレイに関わる小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)とボーナスに関わるボーナス用内部当籤役決定テーブル(図16(2)参照)が含まれる。データポインタが決定されると、内部当籤役を示す当たり要求フラグが一義的に取得される構成となっている。すなわち、内部当籤役決定テーブルは、データポインタに対する当たり要求フラグを規定している。
なお、図中「左→中→右」とは、第1停止操作が左のストップボタン7Lであり、第2停止操作が中のストップボタン7Cであり、第3停止操作が右のストップボタン7Rであることをいう。すなわち、「左→中→右」とは、「第1停止操作→第2停止操作→第3停止操作」を意味する。
当たり要求フラグは、内部当籤役を示すデータであり、入賞ラインに沿って表示を許可するメインリール3L,3C,3Rの図柄の組合せを識別するデータである。当たり要求フラグは、4バイトのデータとして表される。当たり要求フラグは、32ビットのフラグビットデータ(ビットデータ)を内包する。フラグビットデータは、オン状態(決定状態)すなわち1が立っている状態又はオフ状態(非決定状態)すなわち0の状態に設定可能である。フラグビットデータには、固有の図柄の組合せが関連付けられている内部当籤役ビットデータと、図柄の組合せが関連付けられていない未使用ビットデータと、が含まれる。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)は、当たり要求フラグを、1バイト毎に、後述するメインRAM33に設けられたバイト単位の内部当籤役格納領域1〜4(図28参照)に対応づけている。当たり要求フラグは、後述する内部当籤役格納処理において、1バイト毎に、対応づけられている内部当籤役格納領域1〜4に格納される。当たり要求フラグは、重複して内部当籤役として決定される小役・リプレイに関わる表示役データ(図8参照)を対応づけられた内部当籤役格納領域1〜4毎に論理和したデータとして規定されている。すなわち、小役・リプレイ用データポインタが「1」のとき、内部当籤役格納領域3に格納される当たり要求フラグ「00000111」の内容である9枚役1〜3と、内部当籤役格納領域4に格納される当たり要求フラグ「00011111」の内容である1枚役1〜5は、重複して内部当籤役として決定される。
各内部当籤役ビットデータは、オン状態(決定状態)すなわち1が立っているときに、関連付けられた図柄の組合せがその遊技における内部当籤役に関わる図柄の組合せであることを示す。すなわち、オン状態の内部当籤役ビットデータに関連付けられた図柄の組合せは、入賞ラインに沿って表示可能なメインリール3L,3C,3Rの図柄の組合せとなる。また、各内部当籤役ビットデータは、オフ状態(非決定状態)すなわち0のときに、関連付けられた図柄の組合せがその遊技における内部当籤役に関わる図柄の組合せでないことを示す。すなわち、オフ状態の内部当籤役ビットデータに関連付けられた図柄の組合せは、入賞ラインに沿って表示されない。
したがって、小役・リプレイ用データポインタの「1」に対応し、内部当籤役格納領域4(図28参照)に格納される当たり要求フラグ「00011111」は、1枚役1〜5に対応する図柄の組合せ(図8参照)が入賞ラインに表示可能であることを示している。すなわち、内部当籤役の内容が1枚役1〜5であることを示している。なお、内部当籤役格納領域4に格納される当たり要求フラグ「00011111」の0〜4ビット目のフラグビットデータが内部当籤役ビットデータであり、5〜7ビット目のフラグビットデータが未使用ビットデータである。
尚、データポインタが「0」のとき、当たり要求フラグの内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)に示すように、各データポインタには、バイト指定データが関連付られている。また、バイト指定データには、当たり要求フラグが関連付けられている。本実施形態におけるバイト指定データは、8ビットのバイト指定ビットデータを内包する1バイトのデータである。
バイト指定データにおける0〜3ビット目のバイト指定ビットデータ(最も右のビットデータから右から4番目のビットデータ)は、1バイト毎の当たり要求フラグに関連付けられ、オン状態(指定状態)すなわち1が立っているときに、関連付けられた当たり要求フラグが内包するフラグビットデータのいずれかがオン状態であることを示す。また、バイト指定データにおける0〜3ビット目のバイト指定ビットデータは、オフ状態(非指定状態)すなわち0のときに、関連付けられた当たり要求フラグが内包するすべてのフラグビットデータがオフ状態であることを示す。本実施形態では、0ビット目すなわち最も右側のバイト指定ビットデータが内部当籤役格納領域(図28参照)1に格納される当たり要求フラグに関連付けられている。同様に、1ビット目(右から2番目)のバイト指定ビットデータが内部当籤役格納領域2に、2ビット目(右から3番目)のバイト指定ビットデータが内部当籤役格納領域3に、3ビット目(右から4番目)のバイト指定ビットデータが内部当籤役格納領域4に格納される当たり要求フラグに関連付けられている。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「2」のとき、内部当籤役格納領域1,2に格納されるのは当たり要求フラグの内の「00000000」,「00000000」,であり、内部当籤役格納領域3に格納されるのは当たり要求フラグの内の「00010000」であり、また、内部当籤役格納領域4に格納されるのは当たり要求フラグの内の「00011111」である。したがって、この当たり要求フラグ及び小役・リプレイ用データポインタの「2」に関連付けられているバイト指定データは、「00001100」となる。
また、図16(1)に示すように、本実施形態において、小役の1枚役1〜5は、常に(必ず)重複して内部当籤役として決定される。すなわち本実施形態では、内部当籤役格納領域4に格納される当たり要求フラグの「00011111」が重複内部当籤役データとなる。
[メインリール3L,3C,3Rの停止に用いられるテーブル]
図17〜図27を参照して、メインリール3L,3C,3Rの停止に用いられるテーブルについて説明する。本実施の形態ではこのような各種テーブルを用いることで、停止操作の順序に応じて適切な表示役を成立可能に制御すると共に、6択の押し順に正解しているか否かを全てのメインリール3L,3C,3Rが停止するまで判別できないようにしている。
[停止初期設定テーブル]
図17を参照して、停止初期設定テーブルについて説明する。停止初期設定テーブルはメインCPU31がメインリール3L,3C,3Rの回転を停止する際に参照する各種テーブルを初期化するときに用いる。
停止初期設定テーブルは、データポインタに対応して、押下順序判定フラグ、引込優先順位テーブル選択データ、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び変則押し時テーブル選択データの情報を規定している。
押下順序判定フラグとは、押し順により入賞する役が異なるか否かを判別するための情報である。押下順序判定フラグが「1」とは、押し順により入賞する役が異なることを意味する。具体的には、小役・リプレイ用データポインタ1〜6は、押下順序判定フラグが「1」であるところ、このデータポインタに対応する内部当籤役を示す当たり要求フラグは、6択役である(図16の(1)参照)。
また、引込優先順位テーブル選択データとは、後述する引込優先順位テーブル番号を決定するために用いられる情報である。具体的には、引込優先順位テーブル選択データ及び押し順に基づいて、引込優先順位テーブル番号が決定される。なお、引込優先順位テーブル選択データが「0」である場合には、押し順に関わらず引込優先順位テーブル番号として「0」が一義的に決定される。
また、順押し時テーブル選択データとは、順押し時の第1停止時に用いられる停止テーブルを判別するための情報である。ここで、「順押し」とは、第1停止操作として左のストップボタン7Lが操作されることをいう。なお、第1停止操作として左のストップボタン7L以外が操作されることを「変則押し」という。
順押し時テーブル変更データとは、順押し時の第2停止、第3停止時に用いられる停止テーブルを判別するための情報である。
また、変則押し時テーブル選択データとは、変則押し時に用いられる停止テーブルを判別するための情報である。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
続いて、図18及び図19を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データ毎に設けられ、押し順に対応する引込優先順位テーブル番号の情報を規定している。具体的には、図18の(1)を参照して、押し順が「左→中→右」である場合には、第1停止時に(すなわち、左のメインリール3Lの停止時に)引込優先順位テーブル番号2が決定され、第2停止時に(すなわち、中のメインリール3Cの停止時に)引込優先順位テーブル番号4が決定され、第3停止時に(すなわち、右のメインリール3Rの停止時に)引込優先順位テーブル番号4が決定される。そして、これらの引込優先順位テーブル番号に対応する引込優先順位テーブルが一義的に決定され、対応するメインリール3L,3C,3Rの停止制御が行われる。
なお、「引き込む」とは、基本的に、最大の滑り駒数の範囲内で当たり要求フラグが示す内部当籤役に係る図柄の組合せを構成する図柄を入賞ラインに沿って表示するように、メインリール3L,3C,3Rの回転を停止させることをいう。
[引込優先順位テーブル]
続いて、図20を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号毎に設けられ、優先して引き込むべき役の情報を規定している。当たり要求フラグとして決定されている役のうち、引込優先順位テーブルの規定する優先順位が高い役が入賞するように、停止操作の行われたメインリールが制御される。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「1」である場合には、停止初期設定テーブル(図17)により引込優先順位テーブル選択データとして「2」が決定される。
このとき、第1停止操作として左のストップボタン7Lが操作されると、第1停止時に引込優先順位テーブル番号「2」が決定される(図18の(1)参照)。そのため、対応する左のメインリール3Lは、図20の(3)の引込優先順位テーブルが規定する優先順位で停止制御される。ここで、図20の(3)の引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」としてリプレイ1〜8を規定し、優先順位「2」として1枚役3〜5を規定し、優先順位「3」として1枚役1,2及び9枚役1〜5を規定し、優先順位「4」として、BB1〜5、RB1,2を規定する。そして、小役・リプレイ用データポインタ「1」に対応する当たり要求フラグは、1枚役1〜5及び9枚役1〜3であるため(図16の(1))、第1停止時には、当たり要求フラグのうち最も優先順位の高い1枚役3〜5を構成する図柄を引き込むように停止制御が行われる。すなわち、左のメインリール3Lにおいて、赤7図柄201、青7図柄202、又は白7図柄203が入賞ライン上に停止するように制御される。
続いて、第2停止操作として中のストップボタン7Cが操作されると、第2停止時に引込優先順位テーブル番号「4」が決定される(図18の(1)参照)。そのため、対応する左のメインリール3Lは、図20の(5)の引込優先順位テーブルが規定する優先順位で停止制御される。このとき、当たり要求フラグとして決定されている役のうちより優先順位の高い役を構成する図柄を引き込む制御が行われるところ、9枚役1〜4が最も優先順位の高い役となっている。ここで、第2停止操作時には、既に左のメインリール3Lが停止しているところ、左のメインリール3Lにおいて入賞ライン上に停止した図柄によっては、9枚役1〜4は入賞しない場合がある。このように優先順位の高い役が当たり要求フラグであっても既に停止しているメインリールとの関係において入賞し得ない場合には、当たり要求フラグと決定されている次の優先順位の役を構成する図柄を引き込む制御が行われる。
ところで、左のメインリール3Lにおいては、赤7図柄201、青7図柄202、又は白7図柄203が入賞ライン上に停止している。ここで、左のメインリール3Lにおいて赤7図柄201、青7図柄202、又は白7図柄203は、9枚役1、9枚役2、又は9枚役3を構成する図柄でもある。そのため、第2停止時には、優先順位の高い9枚役1〜4のうち、左のメインリール3Lにおいて停止した図柄に応じた9枚役1〜3を構成する図柄を優先的に引き込む制御が行われる。なお、9枚役1〜3を構成する図柄のうち、中のメインリール3Cの図柄は共に青図柄207である。よって、小役・リプレイ用データポインタ「1」であり、第1停止操作「左のストップボタン7L」、第2停止操作「中のストップボタン7C」と操作された場合には、入賞ライン上に「赤7図柄201(又は青7図柄202、白7図柄203)−青図柄207」と停止する。
続いて、第3停止操作として右のストップボタン7Rが操作されると、第3停止時に引込優先順位テーブル番号「4」が決定される(図18の(1)参照)。そのため、対応する左のメインリール3Lは、図20の(5)の引込優先順位テーブルが規定する優先順位で停止制御される。このとき、当たり要求フラグとして決定されている役のうちより優先順位の高い役を構成する図柄を引き込む制御が行われるところ、既に停止している左のメインリール3L及び中のメインリール3Cとの関係から、9枚役1〜3のいずれかを構成する図柄(すなわち、黄図柄208)を優先して引き込む制御が行われる。その結果、入賞ライン上に「赤7図柄201(又は青7図柄202、白7図柄203)−青図柄207−黄図柄208」が停止し、9枚役1〜3のいずれかが入賞する。
(6択役の停止制御)
ここで、パチスロ1における6択役の停止制御の特徴点について説明する。パチスロ1では、押し順の6択が正解したか否かを最後のメインリールが停止するまで判別することができないように構成されている。
すなわち、図20の(2)の引込優先順位テーブルは、第1停止操作の正解が左のストップボタン7L以外であり、第1停止操作が正解している場合に用いられる(例えば、図18の(3)において、第1停止操作が中のストップボタン7Cである場合に用いられる)。
また、6択に失敗する場合の第2停止時及び第3停止時(左→中→右時の失敗は除く)に用いられる。
そして、図20の(3)の引込優先順位テーブルは、6択の成功/失敗に関わらず、第1停止操作が左のストップボタン7Lである場合に用いられる。
また、6択失敗時に、第2停止で小役1,2を構成する図柄を優先し1枚役が確定しないようにするために用いられる。
また、図20の(4)の引込優先順位テーブルは、6択の正解が「中→左→右」である場合に、第2停止で9枚役4を構成する図柄を優先し9枚役が確定しないようにするために用いられる。
また、図20の(5)の引込優先順位テーブルは、6択の正解が「左→中→右」又は「右→中→左」である場合に、第2停止で9枚役5を構成する図柄を優先し9枚役が確定しないようにするために用いられる。
また、図20の(6)の引込優先順位テーブルは、6択の正解が「左→右→中」又は「右→左→中」である場合に、第2停止で9枚役1〜4を構成する図柄を優先し9枚役が確定しないようにするために用いられる。
また、図20の(7)の引込優先順位テーブルは、6択の正解が「中→右→左」である場合に、第2停止で9枚役1〜3を構成する図柄を優先し9枚役が確定しないようにするために用いられる。
パチスロ1では、このように構成される引き込み優先順位テーブルを、押し順に応じて決定するため、6択が正解したか否かを最後のメインリールが停止するまで判別することができないように構成することができる。
(RB持ち越し時の停止制御)
図20の(1)〜(7)に示すように、BB1〜5、RB1,2の引込優先順位は、リプレイ1〜8、9枚役1〜5、1枚役1〜5よりも低い。そのため、ボーナス状態においてRB1,2に加えて、リプレイ1〜8、9枚役1〜5、又は1枚役1〜5が決定された場合には、RB1,2を引き込む制御が行われない。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
続いて、図21を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。順押し時第1停止用停止テーブルは、図柄位置に応じて、停止データ用滑り駒数及びライン変更ステータスの情報を規定している。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図22を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、第1停止時の図柄停止位置(変更対象ポジション)とライン変更ステータスとに応じて、Cラインチェックデータ及び順押し時第2・第3停止用テーブル番号の情報を規定している。この順押し時制御変更テーブルにより、第2・第3停止時の停止テーブルが決定されることになる。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル]
図23及び図24を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブルについて説明する。図23の(1)は順押し時第2・第3停止用テーブル番号「7」に対応する順押し時第2・第3停止用停止テーブルであり、図24の(2)は順押し時第2・第3停止用テーブル番号「9」に対応する順押し時第2・第3停止用停止テーブルである。順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、図柄位置に対応する停止データの情報を規定している。
[変則押し時停止テーブル]
次に、図25を参照して、変則押し時停止テーブルについて説明する。変則押し時停止テーブルは、図柄位置に対応する停止データの情報を規定している。
ここで、図25は、内部当籤役がRB2(レアRB)である場合に参照される変則押し時停止テーブルである。この変則押し時停止テーブルによると、例えば、RB2の入賞を回避すべく赤7図柄付近で停止操作を行った場合には、メインリール3L,3C,3Rの上段に「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」が停止表示され、中段に「ブランク図柄−ブランク図柄−ブランク図柄」が停止表示される。他方、内部当籤役がRB1である場合にRB1の入賞を回避すべく赤7図柄付近で停止操作を行った場合には、このような停止態様にはならない。そのため、メインリール3L,3C,3Rの上段に「赤7図柄−赤7図柄−赤7図柄」、中段に「ブランク図柄−ブランク図柄−ブランク図柄」が停止表示されるという停止態様から、遊技者はボーナス状態終了後にARTが行われることを認識することができる。なお、後述するように、メインリール3L,3C,3Rの上段を結んだライン、及びメインリール3L,3C,3Rの中段を結んだラインは、入賞ラインには含まれない。また、このような停止態様は変則押し時だけでなく、順押し時にも表示されることとしてもよい。
[優先順序テーブル]
図26を参照して、メインCPU31が滑り駒数を取得するときに用いる優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、停止データ用滑り駒数と優先順序とに対応して、滑り駒数を示す情報を規定している。例えば、停止データ用滑り駒数が「0」である場合には、メインCPU31は、優先順序テーブルを参照して、停止データ用滑り駒数「0」と優先順序「5」とに対応する滑り駒数として「3」を取得し、これが適切な滑り駒数であるか否かを判別し、次いで、優先順序「4」〜優先順序「1」の順で、同様に判別する。なお、このように優先順序「5」に対応する滑り駒数が最も先に適切か否かを判別し、優先順序「1」に対応する滑り駒数が適切か否かを最も後に判別するようにしたのは、基本的に、優先順序「1」が最も優先的に滑り駒数として決定されるようにしているからである。
[図柄対応入賞作動フラグテーブル]
図27を参照して、後述する表示役検索処理などに用いる図柄対応入賞作動フラグテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグテーブルは、リール種別と入賞ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な図柄の組み合わせに係る内部当籤役のデータを規定している。
例えば、リール種別「左」における図柄コード「00000001」に対応する格納領域1〜4は、左リール3Lに「赤7」の図柄が停止した場合に表示可能な図柄の組み合わせに係る内部当籤役に対応するビットに「1」が立っている。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルに規定されているデータは、後述する図柄コード格納領域(図31参照)に格納されているデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられる格納領域の構成>
次に、図28〜図31を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、各種格納領域は、後述する副制御回路72にも設けることとしてもよい。
[内部当籤役格納領域・表示役格納領域]
図28の(1)は、当たり要求フラグ(図16参照)が格納される内部当籤役格納領域1〜4を示している。また、図28の(2)は、表示役格納領域1〜4を示している。
内部当籤役格納領域1には、ボーナス(BB1,BB2等)に係る当たり要求フラグが格納され、内部当籤役格納領域2には、再遊技役1〜8に係る当たり要求フラグが格納される。また、内部当籤役格納領域3には、9枚役1〜5に係る当たり要求フラグが格納され、内部当籤役格納領域4には、1枚役1〜5に係る当たり要求フラグが格納される。
例えば、内部抽籤処理において、ボーナス用データポインタとして「1」が決定された場合には、後述する内部当籤役格納処理において、内部当籤役格納領域1に格納される当たり要求フラグとして「00000001」が取得される(図16(2)参照)。取得された当たり要求フラグは、内部当籤役格納領域1に格納される。すなわち、内部当籤役格納領域1のビット0に「1」が格納される。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「7」が決定された場合には、後述する内部当籤役格納処理において、対応する当たり要求フラグ「00000000000000000001111100011111」(図16(1)参照)が取得される。取得された当たり要求フラグにおける8〜15ビット目の「00011111」が内部当籤役格納領域3に格納され、また、0〜7ビット目の「00011111」が内部当籤役格納領域4に格納される。すなわち、内部当籤役格納領域3及び4のビット0〜ビット4に「1」が格納される。なお、本実施形態では、後述するように、内部当籤役格納処理において、内部当籤役格納領域4のビット5〜7にも「1」が格納される。
なお、各内部当籤役格納領域1〜4のビット0〜ビット7の初期値は「0」である(すなわち各内部当籤役格納領域1〜4には初期データとして「00000000」のデータが格納されている)。また、表示役に係るデータが格納される表示役格納領域1〜4(図28(2)を参照)は、上述した内部当籤役格納領域1〜4と同様の構成のため、その説明を省略する。
[持越役格納領域]
図29の(3)は、持越役に係るデータが格納される持越役格納領域を示す。例えば、内部抽籤処理において内部当籤役としてBB1が決定された場合には、持越役格納領域のビット0に「1」が格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
図29の(4)及び(5)は、遊技状態フラグを示すデータが格納される遊技状態フラグ格納領域を示す。図29の(4)及び(5)に示す内容の欄には、遊技状態フラグ格納領域の各ビットに対応する遊技状態フラグの内容が示されている。例えば、BB1遊技状態である場合には、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納される。
[図柄格納領域]
図30の(6)は、図柄の識別子が格納される図柄格納領域を示す。図柄格納領域は、入賞ラインに沿って表示される図柄の組合せ毎に、図柄の識別子を格納する。すなわち、メインCPU31は、図柄格納領域に格納される値に基づいて、入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せ毎に図柄の識別子を取得することができる。なお、本実施の形態では、入賞ライン(左のメインリール3L−中のメインリール3C−右のメインリール3R)として、「上段−中段−上段」からなる入賞ライン1、「上段−中段−下段」からなる入賞ライン2、「下段−中段−上段」からなる入賞ライン3、及び「下段−中段−下段」からなる入賞ライン4を有している。
[表示役予想格納領域]
図30の(7)は、各図柄位置データに対応して優先引込順位データが格納される表示役予想格納領域を示す。表示役予想格納領域は、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域、及び右リール用表示役予想格納領域により構成される。各表示役予想格納領域は、当該引込優先順位データ格納領域に対応するメインリール3L,3C,3Rの図柄位置データのそれぞれについて、優先引込順位データを格納する。優先引込順位データは、一の図柄位置データに位置する図柄がセンターラインの位置で表示された場合に、何れの表示役に係る図柄の組合せ又はその一部が入賞ラインの何れかに沿って表示されるかを示すデータであり、引込優先順位テーブル番号により規定される。
[図柄コード格納領域]
次に、図31の(8)は、図柄コードを格納する図柄コード格納領域を示す。
図柄コード格納領域は、直近に操作されたリールの図柄の図柄コードが格納される図柄コード格納領域1と、表示可能な図柄の組み合わせに係る表示役が格納される図柄コード格納領域2〜5と、からなる。なお、図柄コード格納領域は、入賞ライン毎に設けられているが、図31では、入賞ライン1(上段−中段−上段)に係る図柄コード格納領域の構成のみ示し、その他の入賞ラインについては図示を省略する。
停止制御位置が決定されると、メインCPU31は、図柄コード格納領域1に、その停止制御位置の図柄の図柄コードを格納する。例えば、左リール3Lにおける中段の図柄が「赤7」の場合、図柄コード格納領域には、黄図柄208(図5参照)を示す図柄コード「00000101」が格納される。すなわち、図柄コード格納領域1のビット0と2に「1」が立って、その他のビット(ビット1,3〜7)は「0」となる。
また、停止制御位置が決定されると、メインCPU31は、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブルから読み出して、読み出したデータを、図柄コード格納領域2〜5にすでに格納されているデータの値に論理積して、図柄コード格納領域2〜5に格納する。
<パチスロが備える副制御回路の構成>
パチスロ1の主制御回路71の構成及び主制御回路71に格納される各種テーブル等についての説明は以上である。次に、図32を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を説明する。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の図82〜図93参照)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク(後述の図82参照)や、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク(後述の図83参照)、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
<サブROMに格納される各種テーブル>
次に、サブROM82に格納される各種テーブルについて説明する。なお、以下においては、関連する図面については省略する場合がある。例えば、高確率状態抽籤テーブルは設定毎に設けられているところ、設定1及び設定6の高確率状態抽籤テーブルのみを示し、その他の設定の高確率状態抽籤テーブルについては、省略している。
[図柄組合せテーブル(サブ)]
図33を参照して、図柄組合せテーブル(サブ)について説明する。図柄組合せテーブル(サブ)は、表示役(サブ)に対応する図柄の組合せを規定し、サブリール8L,8C,8Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブル(サブ)により規定されている図柄の組合せと一致するか判別するために用いられる。
[高確率状態抽籤テーブル]
図34を参照して、高確率状態抽籤テーブルについて説明する。パチスロ1では、ボーナス状態への移行時にARTを行うか否かを判別するためのART抽籤が行われるところ、このART抽籤はART抽籤状態フラグ(一般、高確率A,B)により行われる。高確率状態抽籤テーブルは、このART抽籤状態フラグを決定する際に用いられる。
高確率状態抽籤テーブルは、ART抽籤状態フラグが一般である場合に参照され、内部当籤役毎にART抽籤状態フラグ及び高確率遊技数に対応する抽籤値の情報を規定している。高確率遊技数とは、高確率A状態又は高確率B状態が継続するゲーム数を規定する情報である。例えば、「高確率A状態」「30G」が決定された場合には、高確率A状態が30ゲームに亘り継続する。
[初当たり用ART状態抽籤テーブル]
図35を参照して、初当たり用ART状態抽籤テーブルについて説明する。初当たり用ART状態抽籤テーブルは、ARTを行うか否かを判別するためのART抽籤の際に用いられる。
初当たり用ART状態抽籤テーブルは、ART抽籤状態フラグ毎に、ART状態フラグに対応する抽籤値の情報を規定している。ART状態フラグは、前述したようにARTの継続抽籤に用いられる情報である。ART状態フラグ「なし」はART非当籤を示し、ART状態フラグ「モード1〜4」はART当籤を示す。例えば、高確率B状態では、必ずARTに当籤する。
なお、BB1に内部当籤時の初当たり用ART状態抽籤テーブルのみを示しているが、パチスロ1では、BBの種類によって異なる初当たり用ART状態抽籤テーブルを備えている。特に、BB3に対応する初当たり用ART状態抽籤テーブルは、ART状態フラグ「なし」に抽籤値が振られていない(ART状態フラグ「なし」が決定されない)構成となっている。すなわち、BB3の終了後には、必ず6択役の報知が行われることになる。言い換えると、BB3はART確定のレアBBであるといえる。
[ART中用ART状態抽籤テーブル]
図36を参照して、ART中用ART状態抽籤テーブルについて説明する。ART中用ART状態抽籤テーブルは、ART中にBBに内部当籤し、ボーナス状態へ移行した際に参照される。ここで、ART状態フラグはARTの継続抽籤において継続すると決定される確率がそれぞれ異なる。ART中用ART状態抽籤テーブルは、現在のART状態フラグをより継続すると決定される確率が高いART状態フラグに更新することに用いられる。すなわち、パチスロ1では、ART中にボーナス状態へ移行すると、ボーナス状態終了後のARTの継続確率が高くなる場合がある。
ART中用ART抽籤テーブルは、抽籤前のART状態フラグの情報毎に、抽籤後のART状態フラグの情報についての抽籤値の情報を規定している。ここで、パチスロ1では、後述する昇格フラグの情報に応じて、抽籤値の情報が異なるように構成している。すなわち、昇格フラグがオンである場合には、常に、より継続確率が高いART状態フラグが決定される。
[ART継続時ART状態抽籤テーブル]
図37を参照して、ART継続時ART状態抽籤テーブルについて説明する。ART継続時ART状態抽籤テーブルは、ARTの継続抽籤に当籤している場合に、ARTから特典ARTに移行する際に参照される。ART継続時ART状態抽籤テーブルは、抽籤前のART状態フラグの情報毎に、抽籤後のART状態フラグの情報についての抽籤値の情報を規定している。
ここで、ART継続時ART状態抽籤テーブルは、現在のART状態フラグをより継続すると決定される確率が高いART状態フラグに更新することに用いられる。すなわち、パチスロ1では、ARTが継続するほどARTの継続確率が高くなる場合がある。なお、パチスロ1では、後述する昇格フラグの情報に応じて、抽籤値の情報が異なるように構成している。すなわち、昇格フラグがオンである場合には、常に、より継続確率が高いART状態フラグが決定される。
[ART継続抽籤テーブル]
図38を参照して、ART継続抽籤テーブルについて説明する。ART継続抽籤テーブルは、ARTの継続抽籤時に用いられる。ART継続抽籤テーブルは、ART状態フラグ毎に、ART継続フラグの情報、ART遊技数の情報、及び昇格遊技数の情報に対応する抽籤値の情報を規定している。ART継続フラグとは、ARTが継続するか否かを判別するための情報であり、「0」である場合はART非継続(転落)となり、「1」である場合はART継続となる。ART遊技数は、ARTが行われるゲーム数を規定する情報である。昇格遊技数は、昇格フラグを判別するために用いられる情報である。ART遊技数及び昇格遊技数は、1ゲーム毎に1減算される。
ここで、昇格遊技数と昇格フラグとの関係について説明する。昇格遊技数が1以上である場合に、BBに内部当籤すると昇格フラグがオンにセットされる。他方、昇格遊技数が0である場合に、BBに内部当籤すると昇格フラグはオフにセットされる。
また、ART遊技数が0になった遊技において昇格遊技数が0になると、昇格フラグがオンにセットされる。すなわち、ART遊技数と昇格遊技数とが同数である場合には、ART終了時に昇格フラグがオンにセットされる(後述の図91のステップS522)。
そして、昇格遊技数フラグがオンにセットされた場合には、前述の通り、ART状態フラグがより継続確率の高いART状態フラグに変更される。
図38の(1)は、ART継続抽籤テーブル1であり、ARTの初当たり時、ART非継続時(ART継続フラグが0である場合)のボーナス状態終了後、及びART継続時(ART遊技数消化時)に参照される。図38の(2)は、ART継続抽籤テーブル2であり、ART継続時(ART継続フラグが1である場合)のボーナス状態終了後に参照される。
<各種演出の内容を規定するテーブル>
サブROM82には、液晶表示装置5において行われる各種演出の内容を規定するためのテーブルが複数格納されている。初めに、図39を参照して、液晶表示装置5において行われる各種演出の概要について説明する。
[液晶表示装置における演出]
図39の(1)に示すように、液晶表示装置5では、キャラクタ演出100及び画像リール演出105が行われる。キャラクタ演出100として、ART中では甲賀陣営と伊賀陣営との対決演出等が行われる。なお、この対決演出において甲賀陣営が勝利した場合には、ARTの継続抽籤において継続が決定される。言い換えると、ARTの継続抽籤において継続が決定されている場合には、キャラクタ演出100において甲賀陣営が勝利する演出が行われる。他方、ARTの継続抽籤において非継続が決定されている場合には、キャラクタ演出100において伊賀陣営が勝利する演出が行われる。
また、画像リール演出105では、画像表示されたサブリール8L,8C,8Rにより様々な演出(例えば、6択の報知等)が行われる。ここで、サブリール8L,8C,8Rには、図39の(2)に示すような各種図柄画像が回転/停止表示される。なお、後述する演出グループ番号が「3」である場合には、図39の(2)に示す各種図柄画像に替えて、所定のキャラクタ画像がサブリール8L,8C,8Rにおいて回転/停止表示される。
[キャラクタ演出100の内容を規定するテーブル]
図40〜図52を参照して、キャラクタ演出100の内容を規定するテーブルについて説明する。なお、図40〜図45は、キャラクタ演出100の傾向を決定するためのテーブルであり、図46〜図52は、決定された傾向に応じた具体的演出内容を決定するためのテーブルである。
[キャラクタ演出100の傾向を決定するテーブル]
初めに、図40〜図45を参照して、キャラクタ演出100の傾向を決定するためのテーブルについて説明する。ここで、ART中には、甲賀陣営と伊賀陣営との間で対決演出が行われるところ、キャラクタ演出100の傾向とは、対決演出における各陣営の人数の増減や、特殊な演出(EPバトル又は特殊バトル)が行われるか否かといった情報を意味する。
[シナリオ抽籤テーブル]
図40を参照して、シナリオ抽籤テーブルについて説明する。シナリオ抽籤テーブルは、ART中における対決演出のシナリオを決定するために用いられ、ARTへの移行時に参照される(後述の図90のステップS497、図93のステップS545参照)。シナリオとは、対決演出における大まかな内容を規定するものである。例えば、甲賀陣営や伊賀陣営のいずれが先に残り1名になるか規定したり、甲賀陣営や伊賀陣営のいずれかが残り1名にはならないといったことを規定する。
シナリオ抽籤テーブルは、ART継続抽籤テーブルによって決定されるART遊技数毎にシナリオに対応する抽籤値の情報を規定している。なお、シナリオ抽籤テーブルは、ART状態フラグ、昇格遊技数、及びART継続フラグに応じて異なるテーブルが設けられているが、図40に示すシナリオ抽籤テーブル以外のテーブルについては省略する。
[初期人数抽籤テーブル]
図41を参照して、初期人数抽籤テーブルについて説明する。初期人数抽籤テーブルは、ART中の対決演出における甲賀陣営及び伊賀陣営の初期人数を決定する際に用いられる。なお、初期人数抽籤テーブルは、ART状態フラグ、昇格遊技数、ART継続フラグ、及びシナリオに応じて異なるテーブルが設けられているが、図41に示す初期人数抽籤テーブル以外のテーブルについては省略する。
初期人数抽籤テーブルは、ART継続抽籤テーブルによって決定されるART遊技数毎に初期キャラパターンに対応する抽籤値の情報を規定している。なお、初期人数抽籤テーブルにより決定された甲賀陣営及び伊賀陣営の初期キャラパターンは、ART中の対決演出において増減していく。そのため、キャラパターンはART中の単位遊技毎に変化する。
[キャラパターン表]
図42は、初期人数抽籤テーブルにより決定されたキャラパターンの具体的内容を示すキャラパターン表である。初期人数抽籤テーブルによりキャラパターンが決定されると、キャラパターン表に対応したキャラクタにより対決演出が行われる。
[人数移行抽籤テーブル]
図43を参照して、人数移行抽籤テーブルについて説明する。人数移行抽籤テーブルは、ART中の対決演出において甲賀陣営及び伊賀陣営の人数移行を決定する際に用いられる。なお、人数移行抽籤テーブルは、現在のキャラパターン及びシナリオに応じて異なるテーブルが設けられているが、図43に示す人数移行抽籤テーブル以外のテーブルについては省略する。例えば、シナリオ4に対応する人数移行抽籤テーブルが参照された場合には、ART遊技数が「6」以下になるまでは人数の増減があまりおこらないように構成されている。
人数移行抽籤テーブルは、ART継続フラグ及びART遊技数毎に、移行Noについての抽籤値の情報を規定している。移行Noとはキャラパターンの移行先を規定する情報である。ここで、現在のキャラパターンと移行先のキャラパターンとから、そのゲームにおける倒れるキャラクタを判別することができる。例えば、移行No「1110」である場合には、対決演出において「五郎」が倒れる演出が行われる。なお、「五郎」が倒れる演出であっても、現在のキャラパターンが異なる場合には異なる移行Noが決定される。すなわち、現在のキャラパターンが「60」であり「五郎」が倒れる場合には移行No「1110」が決定され、現在のキャラパターンが「48」であり「五郎」が倒れる場合には移行No「1112」が決定される。そのため、移行後のキャラパターンと移行Noとは同義であるといえる。
[EP移行抽籤テーブル]
図44を参照して、EP移行抽籤テーブルについて説明する。EP移行抽籤テーブルは対決演出において特別な演出(EP(エピソードバトル))に移行するか否かを決定する際に用いられる。なお、EP移行抽籤テーブルは、移行No、ART状態フラグ、及びART継続フラグに応じて異なるテーブルが設けられているが、図44に示すEP移行抽籤テーブル以外のテーブルについては省略する。
EP移行抽籤テーブルは、人数移行抽籤テーブルにより決定された移行No毎に、EPNoについての抽籤値の情報を備えている。ここで、「五郎EP」が決定された場合には、次のゲームにおいて五郎(甲賀)及び六子(伊賀)が対決する演出が行われる。また、「三郎EP」が決定された場合には、次のゲームにおいて三郎(甲賀)及び四子(伊賀)が対決する演出が行われる。また、「二郎EP」が決定された場合には、次のゲームにおいて二郎(甲賀)及び三子(伊賀)が対決する演出が行われる。
また、移行No「五郎EP移行可能」とは、五郎及び六子が存在する状態をいう。また、移行No「三郎EP移行可能」「二郎EP移行可能」は、それぞれ三郎及び四子が存在する状態、二郎及び三子が存在する状態をいう。
[特殊バトル移行抽籤テーブル]
図45を参照して、特殊バトル移行抽籤テーブルについて説明する。特殊バトル移行抽籤テーブルは、対決演出において特殊バトル(一郎(甲賀)及び二子(伊賀)が対決)に移行するか否かを決定する際に用いられる。なお、特殊バトル移行抽籤テーブルは、移行No及びシナリオに応じて異なるテーブルが設けられているが、図45に示す特殊バトル移行抽籤テーブル以外のテーブルについては省略する。
特殊バトル移行抽籤テーブルは、ART継続フラグ及びART遊技数毎に特殊バトルNoについての抽籤値の情報を規定している。ここで、移行Noが甲賀、伊賀ともに残り1名(一郎及び二子)でありART遊技数が残り5〜3ゲームである場合には常に特殊バトルが行われるのに対し、移行Noがそれ以外である場合には特殊バトルに移行しにくい。また、特殊バトルNo「2」のエンディングとは、シナリオ「5」の際に決定される特殊バトルNoである。なお、特殊バトルは複数のゲームに亘り行われることがある演出である。
[キャラクタ演出100の具体的演出内容を規定するテーブル]
キャラクタ演出100の傾向を決定するテーブルについての説明は以上である。次に、キャラクタ演出100の具体的な内容を決定するためのテーブルについて、図46〜図52を参照して説明する。図46〜図52の各種テーブルは、甲賀・伊賀陣営の人数の増減や特殊な演出(EPバトル又は特殊バトル)が行われるか否かといった情報に基づいて、具体的な演出内容(画像データ)を決定するためのテーブルである。
[増減有り時ART演出決定テーブル]
図46を参照して、増減有り時ART演出決定テーブルについて説明する。図46に示す増減有り時ART演出決定テーブルは、甲賀陣営が2名以上いる状態で伊賀陣営が1名減る移行Noが決定され、内部当籤役にBBが含まれない場合に参照される。なお、それ以外の移行No及び内部当籤役にBBが含まれる場合の増減有り時ART演出テーブルについては省略する。増減有り時ART演出テーブルは、内部当籤役毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。演出番号とは具体的な演出内容を規定する情報である。
[増減無し時ART演出決定テーブル]
図47を参照して、増減無し時ART演出決定テーブルについて説明する。図47に示す増減無し時ART演出決定テーブルは、甲賀陣営が1名且つ伊賀陣営2名以上いる状態での特殊バトル以外の移行Noが決定され、ART継続フラグが「0」、ART状態フラグが「モード1〜4」である場合に参照される。なお、それ以外の移行No、ART継続フラグ、及びART状態フラグである場合に参照される増減無し時ART演出決定テーブルについては省略する。増減無し時ART演出決定テーブルは、内部当籤役毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[特殊バトル発生時演出決定テーブル]
図48を参照して、特殊バトル発生時演出決定テーブルについて説明する。特殊バトル発生時演出決定テーブルは、特殊バトル移行抽籤テーブル(図45)において特殊バトルNo「0」以外が決定された場合に参照される。特殊バトル発生時演出決定テーブルは、内部当籤役、ART継続フラグ、及びART状態フラグ毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[特殊バトル用演出決定テーブル]
図49を参照して、特殊バトル用演出決定テーブルについて説明する。図49に示す特殊バトル用演出決定テーブルは、特殊バトルの1ゲーム目に参照されるテーブルであるが、2ゲーム目以降に参照される特殊バトル用演出決定テーブルについては省略する。なお、特殊バトル中のゲーム数を計数する特殊バトルカウンタの値に基づいて、特殊バトルのゲーム数を管理している。特殊バトル用演出決定テーブルは、ART遊技数、内部当籤役、及びART継続フラグ毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[EP発生時演出決定テーブル]
図50を参照して、EP発生時演出決定テーブルについて説明する。EP発生時演出決定テーブルは、EPNo「0」以外が決定された場合に参照される。図50に示すEP発生時演出決定テーブルは、EPNo「1」、内部当籤役がBB以外であり、甲賀が減少する移行Noが決定された際に参照される。なお、それ以外のEPNo、内部当籤役、及び移行Noである場合に参照されるEP発生時演出決定テーブルについては省略する。ここで、EP発生時演出決定テーブルは、内部当籤役毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[EP用演出決定テーブル]
図51を参照して、EP用演出決定テーブルについて説明する。EP用演出決定テーブルは、EPNo及び移行No毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[特典ART中演出決定テーブル]
図52を参照して、特典ART中演出決定テーブルについて説明する。特典ART中演出決定テーブルは、特典ART中に参照される。図52に示す特典ART中演出決定テーブルは、内部当籤役がBB以外であり、ART継続フラグが「0」である場合に参照される。なお、それ以外の場合に参照される特典ART中演出テーブルについては省略する。特典ART中演出決定テーブルは、内部当籤役毎に演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[画像リール演出105の内容を規定するテーブル]
キャラクタ演出100の内容を規定するテーブルについての説明は以上である。次に、画像リール演出105の内容を規定するテーブルについて、図53〜図58を参照して説明する。
[演出状態決定テーブル]
図53を参照して、演出状態決定テーブルについて説明する。演出状態決定テーブルは、演出番号に対応する演出状態Noの情報を規定している。演出状態Noは、画像リール演出105の演出内容の決定に用いられる。
[演出グループ決定テーブル]
図54を参照して、演出グループ決定テーブルについて説明する。図54に示す演出グループ決定テーブルは、演出状態No「P0」、ART継続フラグ「0」、甲賀が減少する移行No、内部当籤役がBB以外である場合に参照される。なお、それ以外の場合に参照される演出グループ決定テーブルについては省略する。
演出グループ決定テーブルは、内部当籤役毎に演出グループ番号についての抽籤値の情報を規定している。演出グループ番号とは、サブリール8L,8C,8Rに表示される画像の種別を規定する。例えば、演出グループ番号「0〜2」では、サブリール8L,8C,8Rに図39の(2)に示す図柄画像が回転/停止表示される。他方、演出グループ番号「3」では、サブリール8L,8C,8Rに所定のキャラクタ画像が回転/停止表示される。
[ARTリール演出決定テーブル]
図55を参照して、ARTリール演出決定テーブルについて説明する。ARTリール演出決定テーブルは、演出グループ番号が「1」である場合に参照される。なお、図55におけるARTリール演出決定テーブルは、演出状態No「P0」、内部当籤役がBB以外である場合に参照されるが、それ以外の場合に参照されるARTリール演出決定テーブルについては省略する。ARTリール演出決定テーブルは、内部当籤役毎にリール演出番号についての抽籤値の情報を規定している。リール演出番号とは、画像リール演出105の具体的な演出内容を規定する情報である。
[ナビ時リール演出決定テーブル]
図56を参照して、ナビ時リール演出決定テーブルについて説明する。ナビ時リール演出決定テーブルは、演出グループ番号が「2」である場合に参照される。なお、図56におけるナビ時リール演出決定テーブルは、ART継続フラグ「0」、内部当籤役がBB以外である場合に参照されるが、それ以外の場合に参照されるナビ時リール演出決定テーブルについては省略する。ナビ時リール演出決定テーブルは、内部当籤役毎にリール演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[アニメリール演出決定テーブル]
図57を参照して、アニメリール演出決定テーブルについて説明する。アニメリール演出決定テーブルは、演出グループ番号が「3」である場合に参照される。なお、図57におけるアニメリール演出決定テーブルは、EP以外の演出番号が決定され、ART継続フラグ「0」、内部当籤役がBB以外である場合に参照されるが、それ以外の場合に参照されるアニメリール演出決定テーブルについては省略する。アニメリール演出決定テーブルは、内部当籤役毎にリール演出番号についての抽籤値の情報を規定している。
[停止図柄決定テーブル]
図58を参照して、停止図柄決定テーブルについて説明する。停止図柄決定テーブルは、演出グループ番号が「3(アニメリール)」以外である場合に参照され、サブリール8L,8C,8Rの停止時に表示される図柄画像についての情報を規定している。なお、図58における停止図柄決定テーブルは、演出状態No「P0」、ART継続フラグ「0」、内部当籤役がBB以外の場合に参照されるが、それ以外の場合に参照される停止図柄決定テーブルについては省略する。
停止図柄決定テーブルは、内部当籤役毎に停止図柄Noについての抽籤値の情報を規定している。停止図柄Noは、サブリール8L,8C,8Rの停止時に表示される図柄画像を停止したサブリール8L,8C,8Rの順序毎に規定する情報である。
<パチスロにおいて実行されるプログラムフロー>
次に、パチスロ1において実行されるプログラムフローについて説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
図59を参照して、メインCPU31が実行する主たる処理を示したメインフローチャートについて説明する。
初めに、メインCPU31は、遊技終了時初期化用の格納領域を指定して、該格納領域を初期化し(ステップS11)、ステップS12に移る。例えば、メインCPU31は、内部当籤役格納領域、作動ストップボタン格納領域、有効ストップボタン格納領域、図柄格納領域、及び表示役予想格納領域に格納されているデータをクリアする。なお、この処理では、メインCPU31は、メインRAM33が正常であるか否かのチェックや入出力ポートの初期化等も行う。
ステップS12では、メインCPU31は、メダル受付・スタートチェック処理を行う。なお、この処理では、メインCPU31は、投入枚数に基づいて開始操作が可能であるか否かを判別する。
次に、メインCPU31は、抽籤用乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS13)。このステップS13の処理で抽出された抽籤用乱数値は、内部抽籤処理(後述の図60)において使用される。続いて、メインCPU31は、後で図60を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS14)。なお、この処理では、メインCPU31は、内部当籤役を示す当たり要求フラグを決定する。
次に、メインCPU31は、後で図64を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(ステップS15)。この処理では、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドデータをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する(ステップS16)。スタートコマンドは、遊技状態、内部当籤役等の情報を含み、割込処理において副制御回路62に送信される。これにより、副制御回路62は、開始操作に応じて演出を行うことができる。
次に、メインCPU31は、全メインリール3L,3C,3Rの回転の開始を要求する(ステップS17)。次に、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの回転の定速待ちを行う(ステップS18)。続いて、メインCPU31は、後で図69を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS19)。
次に、メインCPU31は、後で図67を参照して説明する表示役検索処理を行う(ステップS20)。続いて、メインCPU31は、後で図77を参照して説明する表示役等決定処理を行う(ステップS21)。次に、メインCPU31は、決定した表示役の情報を含む表示役コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。表示役コマンドは、割込処理において副制御回路62に送信される。
次に、メインCPU31は、メダルの払い出しを行う(ステップS23)。この処理では、決定された表示役に応じた枚数のメダルを払い出す。なお、本実施の形態では、払出上限枚数を9枚と規定している。続いて、メインCPU31は、ボーナス作動中であるか否かを判別する(ステップS24)。この処理では、BB遊技状態フラグ又はRB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。このとき、ボーナス作動中と判別した場合には、メインCPU31は、後で図78を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い(ステップS25)、ボーナス作動中でないと判別した場合には、メインCPU31は、後で図79を参照して説明するRTゲーム数カウンタ更新処理を行う(ステップS26)。続いて、メインCPU31は、後で図80を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い(ステップS27)、次に、ステップS2の処理を行う。
[内部抽籤処理]
図60及び図61を参照して、抽籤用乱数値及び遊技状態等に基づいてメインCPU31が内部当籤役を決定する処理の手順を示した内部抽籤処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、遊技状態フラグ格納領域を参照して遊技状態フラグを取得し、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(ステップS31)。
次に、メインCPU31は、後で図63を参照して説明する抽籤値変更処理を行い(ステップS32)、ステップS33に移る。この処理では、RT遊技状態フラグに応じて、当籤番号1〜3の抽籤値を変更する。ステップS33では、メインCPU31は、抽出された抽籤用乱数値を判定用乱数値としてセットし、当籤番号の初期値として1をセットする。
次に、メインCPU31は、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得する(ステップS34)。続いて、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS35)。
続いて、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS36)。言い換えるならば、ステップS35の演算の結果が負であるか否かを判別する。このとき、桁かりが行われた場合には、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得し(ステップS40)、続いて、ステップS41の処理を行う。他方、桁かりが行われていない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS37の処理を行う。
ステップS37では、メインCPU31は、抽籤回数を「1」減算する。続いて、メインCPU31は、抽籤回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS38)。このとき、抽籤回数が「0」である場合には、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタとして「0」をセットし、ボーナス用データポインタとして「0」をセットし(ステップS39)、続いて、ステップS41の処理を行う。他方、抽籤回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS34の処理を行う。
ステップS41では、メインCPU31は、後述する内部当籤役格納処理を実行し、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を示す当たり要求フラグを取得する。そして、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグを対応する内部当籤役格納領域に格納する。続いて、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータが「0」であるか否かを判別する(ステップS42)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS43の処理を行い、他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS49の処理を行う。
ステップS43では、メインCPU31は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を示す当たり要求フラグを取得する。続いて、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグが示す内部当籤役が遊技状態に応じた当籤禁止役であるか否かを判別する(ステップS44)。ここで、BB遊技状態フラグがオンであり内部当籤役がBBである場合、又はRB遊技状態フラグがオンであり内部当籤役がRBである場合には、当籤禁止役であると判別される。
このとき、当籤禁止役である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS49の処理を行い、他方、当籤禁止役でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS45の処理を行う。ステップS45では、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグを持越役格納領域に格納する。
次に、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグが示す内部当籤役がBBであるか否かを判別する(ステップS46)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT遊技数カウンタをクリアするとともに、フラグ間RT遊技状態フラグをオンにセットし(ステップS47)、NOのときは、メインCPU31は、高RT遊技状態フラグをオンにセットする(ステップS48)。
続いて、ステップS49では、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されている当たり要求フラグを取得し、内部当籤役格納領域1(図28参照)と持越役格納領域とに格納されているデータの論理和を内部当籤役格納領域1に格納し、内部抽籤処理を終了する。
[内部当籤役格納処理]
図62を参照して、内部当籤役格納処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)を参照し、内部抽籤処理(図59参照)のステップS40で取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられているバイト指定データ及び当たり要求フラグを取得する(ステップS51)。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データにおける0〜2ビット目のバイト指定ビットデータ(最も右側のビット〜右から3番目のビット)が全て0か否かを判別する(ステップS52)。この判別がYESのとき、すなわち全て0のときは、処理をステップS54に移行する。一方、NOのとき、すなわち0〜2ビット目のバイト指定ビットデータのうちで0でない(オン状態の)バイト指定ビットデータが1つ以上あるときは、取得した当たり要求フラグの内、バイト指定データの0〜2ビット目のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグ、すなわち内部当籤役格納領域1〜3に格納される当たり要求フラグを内部当籤役格納領域1〜3に格納する(ステップS53)。具体的には、内部当籤役格納領域1〜3に格納される当たり要求フラグと内部当籤役格納領域1〜3に格納されているデータ(初期値は「00000000」)との論理和を求め、その結果を内部当籤役格納領域1〜3に格納する。そして、メインCPU31は、処理をステップS54に移行する。なお、ステップS53の処理において、バイト指定データにおけるオン状態のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグのみを、対応する内部当籤役格納領域に格納してもよい。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「9」のとき、対応するバイト指定データは「00000010」である(図16(1)参照)このとき、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタ「9」に対応する当たり要求フラグの内、内部当籤役格納領域2に格納される部分、すなわち「00111000」のみを内部当籤役格納領域2に格納してもよい。
ステップS54において、メインCPU31は、取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータ(右から4番目のビット)が0か否かを判別する。この判別がNOのとき、すなわち0でないときは、このバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグ(すなわち取得した当たり要求フラグの内、内部当籤役格納領域4に格納される当たり要求フラグ)が格納される内部当籤役格納領域4の全ビットをオン状態にする命令(以下、内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態に設定する命令をバイト命令と称する場合がある)を出力し、内部当籤役格納領域4の全ビットをオン状態にする(ステップS55)。すなわち、取得した当たり要求フラグに拘わらず、内部当籤役格納領域4の全ビットに1を立てて「11111111」とする。なお、内部当籤役格納領域4の全ビットに1を立てる命令としては、ビットを反転させる場合に用いられるCPL命令など任意の命令を採用してよい。しかし、採用する命令は、内部当籤役格納領域に格納されるデータの値を直接変化させる命令が、処理の高速化の観点からは好ましい。
一方、ステップS54の判別がYESのとき、すなわち取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータが0のとき、また、ステップS55の処理が終了すると、メインCPU31は、内部当籤役格納処理を終了する。
[抽籤値変更処理]
図63を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS61)。このとき、RT遊技状態フラグがオンである場合には、メインCPU31は、対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、当籤番号1〜3の抽籤値を変更し(ステップS62)、抽籤値変更処理を終了する。他方、RT遊技状態フラグがオンでない場合には、メインCPU31は、抽籤値変更処理を終了する。
[リール停止初期設定処理]
図64を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、停止初期設定テーブルに基づいて、押下順序判定フラグ及び引込優先順位テーブル選択データを取得する(ステップS71)。続いて、メインCPU31は、押下順序判定フラグが1であるか否かを判別する(ステップS72)。
このとき、押下順序判定フラグが1である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS74の処理を行い、押下順序判定フラグが1でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS73の処理を行う。ステップS73では、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択データを引込優先順位テーブル番号としてセットする。
続いて、メインCPU31は、停止初期設定テーブルに基づいて順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ及び変則押し時テーブル選択データを選択し、格納する(ステップS74)。次に、メインCPU31は、全図柄格納領域に回転中の識別子(0FFH)を格納する(ステップS75)。
続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納する(ステップS76)。次に、メインCPU31は、後で図65を参照して説明する表示役予想格納処理を行い(ステップS77)、リール停止初期設定処理を終了する。
[表示役予想格納処理]
図65を参照して、表示役予想格納処理について説明する。この処理では、図柄格納領域毎に表示され得る役の中で最も優先して引き込む役を決定する。
初めに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を検索回数として格納する(ステップS81)。続いて、メインCPU31は、検索対象リール決定処理を行う(ステップS82)。この処理では、回転中のメインリールのうちより左側のメインリールから順に検索対象リールと決定する。
次に、メインCPU31は、決定された検索対象リールに応じた引込優先順位データ格納領域のアドレスを指定する(ステップS83)。続いて、メインCPU31は、後で図68を参照して説明する引込優先順位テーブル選択処理を行う(ステップS84)。続いて、メインCPU31は、図柄位置データに「0」、図柄チェック回数に「21」をセットする(ステップS85)。次に、メインCPU31は、後で図67を参照して説明する表示役検索処理を行う(ステップS86)。この処理では、メインCPU31は、既に停止したメインリールの図柄データと検索対象の図柄位置データとに基づいて、表示可能な役の検索を行う。
続いて、メインCPU31は、後で図66を参照して説明する引込優先順位データ取得処理を行う(ステップS87)。次に、メインCPU31は、引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域に格納する(ステップS88)。
続いて、メインCPU31は、図柄チェック回数を1減算し、図柄位置データを1加算する(ステップS89)。次に、メインCPU31は、図柄チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS90)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS91の処理を行い、NOのときは、ステップS86の処理を行う。すなわち、この処理では図柄位置「0」〜「21」の全ての検索が行われたかを判別している。ステップS91では、メインCPU31は、検索回数分検索したか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、表示役予想格納処理を終了し、NOのときは、ステップS82の処理を行う。すなわち、この処理では全リールについて検索が行われたかを判別している。
[引込優先順位データ取得処理]
図66を参照して、引込優先順位データ取得処理について説明する。引込優先順位データ取得処理では、図柄位置毎に表示され得る役のうち表示してよい役を特定する。
初めに、メインCPU31は、検索対象リールに応じてANYを含む入賞作動フラグに対応する表示役格納領域の対象ビットをクリアする(ステップS101)。すなわち、9枚役5の対象ビットをクリアする。続いて、メインCPU31は、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との論理積をとり、その結果を表示役格納領域に格納する(ステップS102)。この処理により、表示され得る役のうち表示してよい役が特定される。
続いて、メインCPU31は、禁止入賞作動位置であるか否かを判別する(ステップS103)。すなわち、内部当籤役として決定されていない役が入賞してしまう図柄位置であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS105の処理を行い、NOのときは、ステップS107の処理を行う。
ステップS105では、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが1(すなわち、第3停止時)か否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS106の処理を行い、NOのときは、ANYを含むデータが干渉するか判別する(ステップS107)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS106の処理を行い、NOのときは、ステップS107の処理を行う。ステップS106では、優先引込順位データとして停止禁止(000H)をセットし、優先引込順位取得処理を終了する。なお、ステップS103〜ステップS106の処理は、停止したときに内部当籤役として決定されていない役の入賞が確定してしまう図柄位置での停止を禁止している。
ステップS107では、メインCPU31は、優先引込順位データの初期値として停止可能(001H)をセットし、ステップS108の処理を行う。ステップS108では、メインCPU31は、セットされた引込優先順位テーブル番号に応じた引込優先順位テーブルの先頭アドレス及チェック回数をセットする。
続いて、メインCPU31は、表示役格納領域と引込データの論理積をとる(ステップS109)。次に、メインCPU31は、引込可能位置(論理積が「0」でない)か判別する(ステップS110)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、対応する優先引込順位データを合成し(ステップS111)、ステップS112の処理を行う。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、ステップS112の処理を行う。
ステップS112では、メインCPU31は、チェック回数を1減算する。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS113)。チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、引込優先順位テーブルのアドレスを更新し(ステップS114)、続いて、ステップS109の処理を行う。他方、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、優引込先順位データをセットし(ステップS115)、優先引込順位取得処理を終了する。
[入賞作動検索処理]
図67を参照して、メインCPU31が表示役及び払出枚数を決定する表示役検索処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域の先頭アドレスをセットする(ステップS121)。続いて、メインCPU31は、図柄組合せテーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、図柄格納領域に図柄コードを格納し(ステップS122)、ステップS123の処理を行う。
ステップS123では、メインCPU31は、格納された図柄コードに対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図27参照)から読み出す。読み出したデータを図柄コード格納領域2〜5(図31参照)にすでに格納されているデータの値に論理積して、図柄コード格納領域2〜5に格納する。
続いて、メインCPU31は図柄コード格納領域2〜5の図柄対応入賞作動フラグデータを、表示役格納領域1〜4に格納し、表示役格納領域を更新する(ステップS124)。すなわち、図柄コード格納領域2〜5に格納されているデータを読み出して、表示役格納領域1〜4(図28(2)参照)に格納されているデータと論理積して表示役格納領域1〜4に格納する。このとき、図柄コード格納領域2に格納されているデータは、対応する表示役格納領域1に格納されているデータと論理積され、表示役格納領域1に格納される。同様に図柄コード格納領域3は表示役格納領域2に対応し、同様に図柄コード格納領域4は表示役格納領域3に対応し、同様に図柄コード格納領域5は表示役格納領域4に対応する。
続いて、メインCPU31は、検索回数が0であるか否かを判別する(ステップS125)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS126の処理を行い、NOのときは、続いて、ステップS127の処理を行う。
ステップS126では、メインCPU31は、払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算する。ステップS127では、メインCPU31は、入賞ライン数分検索したか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、表示役検索処理を終了し、NOのときは、ステップS128の処理を行う。ステップS128では、メインCPU31は、図柄格納領域のアドレスを更新し、ステップS122の処理を行う。
[引込優先順位テーブル選択処理]
図68を参照して、引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、引込優先順位テーブル番号(第1停止時用の引込優先順位テーブル番号を除く)が既にセットされているか否かを判別する(ステップS131)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択処理を終了する一方で、NOのときは、ステップS132の処理を行う。なお、セットされている引込優先順位テーブル番号が第1停止時用の引込優先順位テーブル番号である場合には、NOと判別される。ステップS132では、第2停止後(ストップボタン未作動カウンタの値が1)か否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択処理を終了する一方で、NOのときは、全リール回転中である(ストップボタン未作動カウンタの値が3)か否かを判別する(ステップS133)。
全リール回転中である場合には、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、引込優先順位テーブル選択データに基づいて検索対象リールに応じた第1停止時用の引込優先順位テーブル番号をセットし(ステップS134)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。
全リール回転中でない場合(なお、第3停止後には引込優先順位テーブル選択処理は行われないため、全リール回転中でない場合とは、第1停止後である)には、メインCPU31は、引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、引込優先順位テーブル選択番号に基づいて検索対象リール及び非有効ストップボタンの種別に応じた第2・第3停止時用の引込優先順位テーブル番号をセットし(ステップS135)、引込優先順位テーブル選択処理を終了する。すなわち、非有効ストップボタンが左のストップボタン7Lであり、検索対象リールが中のメインリール3Cである場合には、「左→中」に対応する引込優先順位テーブル番号をセットする。
[リール停止制御処理]
図69を参照して、メインCPU31が内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてメインリール3L,3C,3Rの回転を停止させる処理の手順を示したリール停止制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されたか否かを判別する(ステップS141)。このとき、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押された場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS142の処理を行う。他方、有効なストップボタン7L,7C,7Rが押されていない場合には、メインCPU31は、再び、ステップS141の処理を行う。
ステップS142では、メインCPU31は、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する。続いて、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタの値を「1」減算する(ステップS143)。続いて、メインCPU31は、後で図70を参照して説明する滑り駒数決定処理を行い(ステップS144)、ステップS145の処理を行う。ステップS145では、メインCPU31は、リール停止コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。リール停止コマンドは、作動ストップボタン等についての情報を含み、割込処理において副制御回路62に送信される。これにより、副制御回路62は、停止操作に応じて演出を行うことができる。
ステップS146では、メインCPU31は、図柄カウンタと滑り駒数とに基づいて、停止予定位置を決定し、格納する。続いて、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(ステップS147)。続いて、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照して図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に図柄コードを格納する(ステップS148)。
続いて、メインCPU31は、後で図75を参照して説明する制御変更処理を行い(ステップS149)、ステップS150の処理を行う。ステップS150では、メインCPU31は、第3停止時である(ストップボタン未作動カウンタの値が0)か否かを判別する。このとき、第3停止時である場合には、メインCPU31は、リール停止制御処理を終了する。他方、第3停止時でない場合には、メインCPU31は、続いて、図65の表示役予想格納処理を行い(ステップS151)、次に、ステップS141の処理を行う。このように、パチスロ1では、次のメインリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる前に、未だ回転しているメインリール3L,3C,3Rの各図柄位置について優先引込順位データを格納する処理が行われる。
[滑り駒数決定処理]
図70を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ラインマスクデータテーブルに基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(ステップS161)。続いて、メインCPU31は、第1停止時(ストップボタン未作動カウンタの値が2)であるか否かを判別する(ステップS162)。このとき、第1停止時である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS164の処理を行い、第1停止時でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS163の処理を行う。
ステップS163では、メインCPU31は、後で図71を参照して説明する第2・第3停止処理を行い、ステップS171の処理を行う。ステップS164では、作動ストップボタンが左のストップボタン7Lであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS165の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、ステップS167の処理を行う。
ステップS165では、メインCPU31は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得し、続いて、対応する順押し時第1停止用テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、停止データ用滑り駒数及びライン変更ステータスを取得する(ステップS166)。続いて、メインCPU31は、ステップS171の処理を行う。
ステップS167では、メインCPU31は、変則押し時テーブル選択データを取得し、対応する変則押し時停止テーブルをセットする。続いて、メインCPU31は、後で図72を参照して説明するライン変更ビットチェック処理(ステップS168)、後で図73を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(ステップS169)。
続いて、メインCPU31は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータに基づいて、停止データ用滑り駒数を取得し(ステップS170)、続いて、ステップS171の処理を行う。ステップS171では、メインCPU31は、後で図74を参照して説明する優先引込制御処理を行い、滑り駒数決定処理を終了する。
[第2・第3停止処理]
図71を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、第2停止時であるか否かを判別する(ステップS181)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS182の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS184の処理を行う。ステップS182では、メインCPU31は、順押し(第1停止操作が左のストップボタン7L)か否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS183の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS184の処理を行う。
ステップS183では、メインCPU31は、後で図72を参照して説明するライン変更ビットチェック処理を行い、続いて、後で図73を参照して説明するラインマスクデータ変更処理を行う(ステップS184)。次に、メインCPU31は、滑り駒数検索処理を行い(ステップS185)、第2・第3停止処理を終了する。
[ライン変更ビットチェック処理]
図72を参照して、ライン変更ビットチェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(ステップS191)。このとき、ライン変更ビットがオンである場合には、メインCPU31は、Bラインステータスをセットし(ステップS192)、ライン変更ビットチェック処理を終了する。他方、ライン変更ビットがオンでない場合には、メインCPU31は、ライン変更ビットチェック処理を終了する。
[ラインマスクデータ変更処理]
図73を参照して、ラインマスクデータ変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(ステップS201)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS202の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、ステップS205の処理を行う。
ステップS202では、メインCPU31は、第2停止時の作動ストップボタンが中のストップボタン7Cであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ラインマスクデータを右に2回ローテートし(ステップS203)、ラインマスクデータ変更処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、ラインマスクデータを左に2回ローテートし(ステップS204)、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
ステップS205では、メインCPU31は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ラインマスクデータを右にローテートし(ステップS206)、ラインマスクデータ変更処理を終了する。また、この判別がNOのときは、メインCPU31は、ラインマスクデータ変更処理を終了する。
[優先引込制御処理]
図74を参照して、メインCPU31が滑り駒数を決定する処理の手順を示した優先引込制御処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、優先順序カウンタの初期値として「5」をセットし、チェック回数として「5」をセットする(ステップS211)。続いて、メインCPU31は、ステップS212の処理を行う。
ステップS212では、メインCPU31は、停止データ用滑り駒数に基づいて優先順位テーブルのアドレスを加算する。続いて、メインCPU31は、優先順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(ステップS213)。次に、メインCPU31は、停止開始時予想アドレスに取得した滑り駒数を加算し、引込優先順位データを取得する(ステップS214)。
続いて、メインCPU31は、先に取得された引込優先順位データ以上であるか否かを判別する(ステップS215)。このとき、先に取得した優先引込順位データ以上である場合には、メインCPU31は、滑り駒数を退避し(ステップS216)、続いて、ステップS217の処理を行う。他方、先に取得した優先引込順位データ未満である場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS217の処理を行う。
ステップS217では、メインCPU31は、チェック回数を「1」減算し、優先順序カウンタを「1」減算する。続いて、メインCPU31は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(ステップS218)。このとき、チェック回数が「0」である場合には、メインCPU31は、退避されている滑り駒数を復帰し(ステップS219)、優先引込制御処理を終了する。他方、チェック回数が「0」でない場合には、メインCPU31は、続いて、ステップS213の処理を行う。
このように、優先引込制御処理では、メインCPU31は、複数の種類の滑り駒数の中から、より優先順位の高い引込みを行うべき内部当籤役に係る図柄の組合せが表示される滑り駒数を決定する。
[制御変更処理]
図75を参照して、制御変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、第3停止後であるか否かを判別する(ステップS221)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS222の処理を行い、他方、NOのときは、メインCPU31は、制御変更処理を終了する。ステップS222では、メインCPU31は、第2停止後であるか否かを判別する。
この判別がYESのときは、メインCPU31は、後で図76を参照して説明する第2停止後制御変更処理を行い(ステップS223)、制御変更処理を終了する。他方、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS224の処理を行う。
ステップS224では、メインCPU31は、順押しであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS225の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、制御変更処理を終了する。ステップS225では、メインCPU31は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブルを取得し、検索回数をセットする。
続いて、メインCPU31は、停止予定位置を取得する(ステップS226)。次に、メインCPU31は、変更ポジションを更新する(ステップS227)。次に、メインCPU31は、変更ポジションと停止予定位置が一致するか否かを判別する(ステップS228)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS230の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、ステップS229の処理を行う。ステップS229では、検索回数が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、制御変更処理を終了し、NOのときは、ステップS227の処理を行う。
ステップS230では、メインCPU31は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する。続いて、メインCPU31は、順押し時第2・第3停止用テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットし(ステップS231)、メインCPU31は、制御変更処理を終了する。
[第2停止後制御変更処理]
図76を参照して、第2停止後制御変更処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、順押しであるか否かを判別する(ステップS241)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS242の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、第2停止後制御変更処理を終了する。
ステップS242では、メインCPU31は、Cラインチェックデータがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS243の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、第2停止後制御変更処理を終了する。
ステップS243では、メインCPU31は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS244の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、第2停止後制御変更処理を終了する。
ステップS244では、メインCPU31は、格納された順押し時第2・第3停止用テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルにセットする。続いて、メインCPU31は、Cラインステータスをセットし(ステップS245)、第2停止後制御変更処理を終了する。
[表示役等決定処理]
図77を参照して、表示役等決定処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS601)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、表示役等決定処理を終了し、NOのときは、メインCPU31は、ステップS602の処理を行う。
ステップS602では、メインCPU31は、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS603の処理を行い、NOのときは、ステップS607の処理を行う。
ステップS603では、メインCPU31は、表示役がリプレイ7,8であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、高RT遊技状態フラグをオンにセットし(ステップS604)、表示役等決定処理を終了する。なお、何れかのRT遊技状態フラグをオンにセットする場合には、既にオンであったRT遊技状態フラグをオフにセット(クリア)する。すなわち、2つのRT遊技状態フラグが同時にオンになることはない。
他方、表示役がリプレイ7,8でない場合には、メインCPU31は、表示役が1枚役1〜5であるか否かを判別する(ステップS605)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT遊技状態フラグをクリアし(ステップS606)、表示役等決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、表示役等決定処理を終了する。
ステップS607では、上げリプ抽籤RT遊技状態フラグがオンでない場合には、メインCPU31は、高RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS608の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、ステップS610の処理を行う。
ステップS608では、メインCPU31は、表示役が1枚役1〜5であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、RT遊技状態フラグをクリアし(ステップS609)、表示役等決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、表示役等決定処理を終了する。
ステップS610では、メインCPU31は、演出用RT遊技状態フラグ又はフラグ間RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、表示役等決定処理を終了し、NOのときは、メインCPU31は、ステップS611の処理を行う。
ステップS611では、メインCPU31は、表示役がリプレイ4〜6であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、演出用RT遊技状態フラグをオンにし、RTゲーム数カウンタに1をセットし(ステップS612)、表示役等決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、表示役等決定処理を終了する。
[ボーナス終了チェック処理]
図78を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS261)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS262の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS264の処理を行う。ステップS262では、メインCPU31は、BB終了時処理を行い、続いて、ステップS263の処理を行う。なお、BB終了時処理では、メインCPU31は、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフにセットする処理を行う。ステップS263では、メインCPU31は、ボーナス終了時コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納し、ボーナス終了チェック処理を終了する。ボーナス終了時コマンドは、終了したボーナスの種別等の情報を含み、割込処理において副制御回路62に送信される。これにより、副制御回路62は、ボーナスの終了に応じて演出を行うことができる。
ステップS264では、メインCPU31は、RB1,2遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ステップS265の処理を行い、NOのときは、ボーナス終了チェック処理を終了する。ステップS265では、メインCPU31は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを1減算する。続いて、メインCPU31は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが「0」か否かを判別する(ステップS266)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、RB終了時処理を行い(ステップS267)、ボーナス終了チェック処理を終了する。なお、RB終了時処理では、メインCPU31は、RB遊技状態フラグをオフにセットする処理を行う。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、ボーナス終了チェック処理を終了する。
[RTゲーム数カウンタ更新処理]
図79を参照して、RTゲーム数カウンタ更新処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、演出用RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS271)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ステップS272の処理を行い、NOのときは、メインCPU31は、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了する。
ステップS272では、RTゲーム数カウンタを「1」減算する。続いて、メインCPU31は、RTゲーム数カウンタが「0」であるか否かを判別する(ステップS273)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、演出用RT遊技状態フラグをオフにし(ステップS274)、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了する。
[ボーナス作動チェック処理]
図80を参照して、決定された表示役の種別等に基づいてメインCPU31がボーナスゲームを作動する処理の手順を示したボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、表示役(入賞作動フラグ)がBB1〜5であるか否かを判別する(ステップS281)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、ボーナス作動時テーブルに基づいて、BB作動時処理を行う(ステップS282)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域に対応するBB遊技状態フラグを格納し、ボーナス終了枚数カウンタに「27」を格納する。
続いて、メインCPU31は、持越役格納領域の値をクリアする(ステップS283)。次に、メインCPU31は、上げリプ抽籤RT作動中フラグをオンにセットする(ステップS284)。続いて、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納し(ステップS285)、ボーナス作動チェック処理を終了する。格納されたボーナス開始コマンドは、開始したボーナスの種別等の情報を含み、割込処理において副制御回路62に送信される。これにより、副制御回路62は、ボーナス種別に応じて演出を行うことができる。
他方、表示役がBB1〜5でない場合には、メインCPU31は、表示役がRB1又はRB2であるか否かを判別する(ステップS286)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、ボーナス作動時テーブルに基づいて、RB作動時処理を行い(ステップS287)、続いて、ステップS288の処理を行う。ステップS288では、メインCPU31は、持越役格納領域をクリアし、続いて、高RT遊技状態フラグをオフにセットし(ステップS289)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
他方、表示役がRB1又はRB2でない場合には、メインCPU31は、表示役がリプレイ1〜8のいずれかであるか否かを判別する(ステップS290)。この判別がYESのときは、メインCPU31は、続いて、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写し(ステップS291)、ボーナス作動チェック処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を終了する。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
図81を参照して、メインCPU31が所定の時間(例えば、1.1173ms)毎に実行する割込の処理の手順を示したメインCPU31の制御による割込処理について説明する。
初めに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS301)。続いて、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS302)。この処理では、メインCPU31は、マイクロコンピュータ30へ送信される信号の有無を確認する。例えば、メインCPU31は、スタートスイッチ33S、ストップスイッチ78LS,78CS,78RS等のオンエッジ、オフエッジを割込処理毎に格納する。また、メインCPU31は、各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報を含む入力状態コマンドをメインRAM33の通信データ格納領域に格納する。格納された入力状態コマンドは、通信データ送信処理において副制御回路62に送信される。これにより、スタートレバー6やストップボタン7L,7C,7Rといった操作手段を用いて各種演出を実行することができる。
続いて、メインCPU31は、通信データ送信処理を行う(ステップS303)。この処理では、通信データ格納領域に格納されたコマンドを副制御回路62へ送信する。続いて、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS304)。例えば、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの回転を制御する。より詳細には、メインCPU31は、メインリール3L,3C,3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、メインリール3L,3C,3Rの回転を開始すると共に、一定の速度でメインリール3L,3C,3Rが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するメインリール3L,3C,3Rの回転が停止するように制御を行う。
続いて、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS305)。例えば、メインCPU31は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を各種表示部に表示する。続いて、メインCPU31は、レジスタの復帰を行い(ステップS306)、定期的に発生する割込の処理を終了する。
<副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー>
次に、図82〜図93を参照して、副制御回路62のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主基板通信タスク]
図82を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。初めに、サブCPU81は、コマンド受信のチェックを行い(ステップS401)、ステップS402に移る。ステップS402では、サブCPU81は、コマンドの種別を抽出する。続いて、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS403)。この判別がYESのときは、ステップS404に移り、NOのときは、ステップS401に移る。ステップS404では、受信したコマンドをメッセージキューに格納し、ステップS401に移る。
[演出登録タスク]
次に、図83を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S411)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S412)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S413)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図84を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S414)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、S414の後、又は、S412においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S415)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S416)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S417)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理(後述の図84参照)において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S411に移る。
[演出内容決定処理]
次に、図84を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。初めに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S421)。スタートコマンド受信時であると判別したときには、サブCPU81は、後で図85を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行い(ステップS422)、続いて、ステップS423の処理を行う。ステップS423では、サブCPU81は、ART状態フラグが「0」か判別する。ART状態フラグが「0」でない場合(すなわち、ART中である場合)には、サブCPU81は、後で図89を参照して説明するサブリール初期設定処理を行い(ステップS424)、続いて、ステップS425の処理を行う。他方、ART状態フラグが「0」である場合には、サブCPU81は、続いて、ステップS425の処理を行う。ステップS425では、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録し、演出内容決定処理を終了する。
他方、スタートコマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS426)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、登録されている演出番号、リール演出番号、停止図柄No及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録し(ステップS427)、演出内容決定処理を終了する。
他方、リール停止コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS428)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、後で図90を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行い、演出内容決定処理を終了する。
他方、表示コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS430)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、後で図92を参照して説明するボーナス開始コマンド受信時処理を行い(ステップS431)、演出内容決定処理を終了する。
他方、ボーナス開始コマンド受信時でない場合には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS432)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、後で図93を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行い(ステップS433)、演出内容決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了する。
[スタートコマンド受信時処理]
図85及び図86を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、高確率カウンタが「0」であるか否かを判別する(ステップS441)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、高確率状態抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて高確率遊技数及びART抽籤状態フラグを決定し、セットし(ステップS442)、ステップS443の処理を行う。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、ステップS443の処理を行う。
ステップS443では、サブCPU81は、内部当籤役がBB1〜5であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS444の処理を行い、NOのときは、ステップS447の処理を行う。ステップS444では、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタ及びART遊技数カウンタをクリアする。
続いて、サブCPU81は、昇格遊技数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS445)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS447の処理を行い、NOのときは、ステップS446の処理を行う。ステップS446では、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタをクリアし、昇格フラグをオンにセットする。
ステップS447では、サブCPU81は、ART状態フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS448の処理を行い、NOのときは、図86のステップS451の処理を行う。ステップS448では、図示しない演出決定テーブルを参照し、遊技状態及び内部当籤役に基づいて演出番号を決定、登録し(ステップS448)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
ステップS451では、特典ARTフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、特典ART中演出決定テーブルを参照し、内部当籤役及びART継続フラグに基づいて、演出番号を決定、登録し(ステップS459)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、EPNoが「1」以上、又は特殊バトルNoが「1」以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、後で図87を参照して説明するEP・特殊バトル中演出決定処理を行い(ステップS453)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、移行Noに応じたキャラパターンに更新する(ステップS454)。続いて、サブCPU81は、キャラパターン及びシナリオに応じた人数移行抽籤テーブルを参照し、ART遊技数及びART継続フラグに基づいて、移行Noを決定し、セットする(ステップS455)。
次に、サブCPU81は、移行No及びART状態フラグに応じたEP移行抽籤テーブルを参照し、ART継続フラグ及びART遊技数に基づいて、EPNoを決定し、セットする(ステップS456)。続いて、サブCPU81は、移行Noに応じた特殊バトル移行抽籤テーブルを参照し、ART継続フラグ、ART遊技数、及びシナリオに基づいて、特殊バトルNoを決定し、セットする(ステップS457)。続いて、サブCPU81は、後で図88を参照して説明するART演出決定処理を行い(ステップS458)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
[EP・特殊バトル中演出決定処理]
図87を参照して、EP・特殊バトル中演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、EPNoが「0」であるか否かを判別する(ステップS461)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS464の処理を行う。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、EP用演出決定テーブルを参照し、EPNo及び移行Noに基づいて、演出番号を決定、登録する(ステップS462)。続いて、サブCPU81は、EPNoをクリアし(ステップS463)、EP・特殊バトル中演出決定処理を終了する。
ステップS464では、サブCPU81は、特殊バトル遊技数カウンタに1加算する。続いて、サブCPU81は、特殊バトル用演出決定テーブルを参照し、内部当籤役、ART継続フラグ、ART遊技数、及び特殊バトル遊技数に基づいて、演出番号を決定、登録する(ステップS465)。
続いて、サブCPU81は、決定された演出番号が特殊バトル終了番号であるか否かを判別する(ステップS466)。例えば、演出番号「193」である場合には、特殊バトル終了番号であると判別される。この判別がYESのときは、サブCPU81は、特殊バトルNo及び特殊バトル遊技数カウンタをクリアし(ステップS467)、EP・特殊バトル中演出決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、EP・特殊バトル中演出決定処理を終了する。
[ART演出決定処理]
図88を参照して、ART演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、特殊バトルNoが「0」であるか否かを判別する(ステップS471)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS473の処理を行い、NOのときは、特殊バトル発生時演出決定テーブルを参照し、内部当籤役、ART継続フラグ、及びART状態フラグに基づいて、演出番号を決定、登録し(ステップS472)、ART演出決定処理を終了する。
ステップS473では、サブCPU81は、EPNoが「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS475の処理を行い、NOのときは、EP発生時演出決定テーブルを参照し、内部当籤役、EPNo、及び移行Noに基づいて、演出番号を決定、登録し(ステップS474)、ART演出決定処理を終了する。
ステップS475では、キャラクタ人数の増減が有る移行Noが決定されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、増減有り時演出決定テーブルを参照し、内部当籤役、キャラパターン、及び移行Noに基づいて、演出番号を決定、登録し(ステップS476)、ART演出決定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、増減無し時演出決定テーブルを参照し、キャラパターン、ART継続フラグ、及びART状態フラグに基づいて、演出番号を決定、登録し(ステップS477)、ART演出決定処理を終了する。
[サブリール初期設定処理]
図89を参照して、サブリール初期設定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、演出状態決定テーブルを参照し、演出番号に基づいて、演出状態Noを決定する(ステップS481)。続いて、サブCPU81は、演出グループ決定テーブルを参照し、内部当籤役、演出状態No、ART継続フラグ、及び移行Noに基づいて、演出グループ番号を決定する(ステップS482)。
続いて、サブCPU81は、演出グループ番号が「1」であるか否かを判別する(ステップS483)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ARTリール演出決定テーブルを参照し、演出状態No、内部当籤役、及びART継続フラグに基づいて、リール演出番号を決定、登録し(ステップS484)、ステップS489の処理を行う。
他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、演出グループ番号が「2」であるか否かを判別する(ステップS485)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ナビ時リール演出決定テーブルを参照し、内部当籤役及びART継続フラグに基づいて、リール演出番号を決定、登録し(ステップS486)、ステップS489の処理を行う。
他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、演出グループ番号が「3」であるか否かを判別する(ステップS487)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、アニメリール演出決定テーブルを参照し、演出番号、内部当籤役、及びART継続フラグに基づいて、リール演出番号を決定、登録し(ステップS488)、サブリール初期設定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、ステップS489の処理を行う。
ステップS489では、サブCPU81は、停止図柄決定テーブルを参照し、演出状態No、ART継続フラグ、及び内部当籤役に基づいて、停止図柄Noを決定、登録し、サブリール初期設定処理を終了する。
[表示コマンド受信時処理]
図90を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS491)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS505の処理を行い、NOのときは、ステップS492の処理を行う。ステップS492では、後で図91を参照して説明するカウンタ更新処理を行う。
続いて、サブCPU81は、ART遊技状態フラグがオン(モード1〜4のいずれか)であるか否かを判別する(ステップS493)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS494の処理を行い、NOのときは、ステップS505の処理を行う。ステップS494では、サブCPU81は、ART遊技数カウンタ及び特典ART遊技数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS495の処理を行い、NOのときは、ステップS505の処理を行う。なお、ART遊技数カウンタはART中のゲーム数を計数するカウンタであり、特典ART遊技数カウンタは特典ART中のゲーム数を計数するカウンタである。
ステップS495では、サブCPU81は、特典ARTフラグがオンであるか否かを判別する。なお、特典ARTフラグは、特典ART中であるか否かを判別する情報である。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS496の処理を行い、NOのときは、ステップS499の処理を行う。
ステップS496では、サブCPU81は、特典ARTフラグをオフにする。続いて、サブCPU81は、シナリオ抽籤テーブルを参照し、ART継続フラグ、ART遊技数、ART状態フラグ及び昇格遊技数に基づいて、シナリオを決定し、セットする(ステップS497)。次に、初期人数抽籤テーブルを参照し、シナリオ、ART状態フラグ、ART継続フラグ、ART遊技数、及び昇格遊技数に基づいて、キャラパターンを決定、セットする(ステップS498)。続いて、サブCPU81は、ステップS505の処理を行う。
ステップS499では、サブCPU81は、ART継続フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS500の処理を行い、NOのときは、ステップS504の処理を行う。ステップS500では、サブCPU81は、特典ARTフラグをオンにセットし、特典ART遊技数カウンタに「20」をセットする。続いて、サブCPU81は、昇格フラグをオフにセットする(ステップS502)。次に、サブCPU81は、ART継続抽籤テーブル1を参照し、ART状態フラグに基づいて、ART継続フラグ、ART遊技数、及び昇格遊技数を決定、セットし(ステップS503)、ステップS505の処理を行う。
ステップS504では、サブCPU81は、ART状態フラグをオフにセットし、ステップS505の処理を行う。ステップS505では、サブCPU81は、登録されている演出番号と表示役とに応じて、表示時の演出データを登録し、表示コマンド受信時処理を終了する。
[カウンタ更新処理]
図91を参照して、カウンタ更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する(ステップS511)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS512の処理を行い、NOのときは、ステップS515の処理を行う。ステップS512では、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタを「1」減算し、ステップS513の処理を行う。
ステップS513では、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、高確率遊技数カウンタをクリアし、ART抽籤状態フラグをオフ(一般)にセットし(ステップS514)、カウンタ更新処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、カウンタ更新処理を終了する。
ステップS515では、サブCPU81は、特典ARTフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、特典ART遊技数カウンタを「1」減算し(ステップS516)、カウンタ更新処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、ステップS517の処理を行う。
ステップS517では、サブCPU81は、ART遊技数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS518の処理を行い、NOのときは、カウンタ更新処理を終了する。ステップS518では、サブCPU81は、ART遊技数カウンタを「1」減算する。
続いて、サブCPU81は、昇格遊技数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する(ステップS519)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS520の処理を行い、NOのときは、カウンタ更新処理を終了する。ステップS520では、サブCPU81は、昇格遊技数カウンタを「1」減算する。
続いて、サブCPU81は、昇格遊技数カウンタ及びART遊技数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS521)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、昇格フラグをオンにセットし(ステップS522)、サブリール初期設定処理を終了する。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、サブリール初期設定処理を終了する。
[ボーナス開始コマンド受信時処理]
図92を参照して、ボーナス開始コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ART状態フラグが「0」であるか否かを判別する(ステップS531)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS532の処理を行い、NOのときは、ステップS534の処理を行う。
ステップS532では、サブCPU81は、初当たり用ART状態抽籤テーブルを参照し、ART抽籤状態フラグ及びBBの種別に基づいて、ART状態フラグを決定し、セットする。続いて、サブCPU81は、ART抽籤状態フラグをクリア(一般)し(ステップS533)、ステップS536の処理を行う。
ステップS534では、サブCPU81は、ART中用ART状態抽籤テーブルを参照し、昇格フラグ、ART状態フラグ、及びBBの種別に基づいて、ART状態フラグを決定、セットする。続いて、サブCPU81は、昇格フラグをオフにし、(ステップS535)、ステップS536の処理を行う。
ステップS536では、サブCPU81は、登録されている演出番号とボーナスの種別とに応じて、ボーナス開始時用の演出データを登録し、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
図93を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ART状態フラグが「0」であるか否かを判別する(ステップS541)。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ステップS547の処理を行い、NOのときは、ステップS542の処理を行う。ステップS542では、サブCPU81は、ART継続フラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、サブCPU81は、ART継続抽籤テーブル1を参照し、ART状態フラグに基づいて、ART継続フラグ、ART遊技数、及び昇格遊技数を決定、セットし(ステップS543)、ステップS545の処理を行う。他方、この判別がNOのときは、サブCPU81は、ART継続抽籤テーブル2を参照し、ART状態フラグに基づいて、ART継続フラグ、ART遊技数、及び継続遊技数を決定、セットし(ステップS544)、ステップS545の処理を行う。
ステップS545では、サブCPU81は、初期人数テーブルを参照し、シナリオ、ART状態フラグ、ART継続フラグ、ART遊技数、及び昇格遊技数に基づいて、キャラパターンを決定、セットする(ステップS546)。続いて、サブCPU81は、登録されている演出番号とART状態フラグとに応じて、ボーナス終了時用の演出データを登録し(ステップS547)、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
<第1の実施形態における作用効果>
以上、第1の実施形態のけるパチスロ1の構成及びその処理フローについて説明した。以下では、パチスロ1における作用効果について説明する。
パチスロ1では、例えば、内部抽籤処理(図60参照)のステップS40で取得した小役・リプレイ用データポインタが「2」のとき、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)を参照し、取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられているバイト指定データ(「00001100」)を取得する。また、メインCPU31は、取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられている当たり要求フラグ(「000000000000000001000000011111」)を取得する。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データにおける0〜2ビット目のバイト指定ビットデータ(最も右側のビット〜右から3番目のビット)が全て0か否かを判別する。この場合は、2ビット目に1が立っているので、次に、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグの内、バイト指定データ「00001100」における0〜2ビット目のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグすなわち内部当籤役格納領域1〜3に格納される当たり要求フラグを、内部当籤役格納領域1〜3(図28参照)に格納する。すなわち、当たり要求フラグの24〜31ビット目「0000000」と内部当籤役格納領域1に格納されているデータとの論理和を求め、その結果を内部当籤役格納領域1に格納する。また当たり要求フラグの16〜23ビット目「00000000」と内部当籤役格納領域2に格納されているデータとの論理和を求め、その結果を内部当籤役格納領域2に格納する。また、当たり要求フラグの8〜15ビット目「00010000」と内部当籤役格納領域3に格納されているデータとの論理和を求め、その結果を内部当籤役格納領域3に格納する。なお、各内部当籤役格納領域1〜3に対応する論理和を格納する際、メインCPU31は、各内部当籤役格納領域1〜3の各ビットをオン状態(決定状態)又はオフ状態(非決定状態)に個別に設定する命令を出力して、各ビットをオン状態又はオフ状態に設定する。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータ(右から4番目のビット)が0か否かを判別する。
この場合は、3ビット目に1が立っているので、次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータ(右から4番目のビット)に対応する当たり要求フラグの0〜7ビット目「00011111」が格納される内部当籤役格納領域4の全ビットをオン状態に設定するバイト命令を出力して、内部当籤役格納領域4の全ビットをオン状態にする。すなわち、内部当籤役格納領域4の全ビットに1を立てて「11111111」とする。
したがって、内部当籤役格納処理の各ビットをオン状態又はオフ状態に個別に設定する命令を出力して内部当籤役格納領域に当たり要求フラグの「00011111」を格納する処理に比べて、処理を単純化することができる。このため、内部当籤役格納処理の負担を軽減することができる。
また、バイト指定データが内包するバイト指定ビットデータが0か否かを判別し、0でない(すなわち1が立っている)場合にのみ、取得した当たり要求フラグを内部当籤役格納領域に格納し、または、バイト命令を出力して内部当籤役格納領域の全ビットをオンする。すなわち、当たり要求フラグを格納する必要がある内部当籤役格納領域に対してのみ、当たり要求フラグを格納する、または、全ビットをオン状態にする処理を行う。このため、必要のない処理を省略することができるので、内部当籤役格納処理の負担を軽減することができる。
なお、上記の場合、内部当籤役格納領域4における当たり要求フラグの「00011111」の未使用ビットデータに対応するビット(5ビット目〜7ビット目のビット)に1が立ってしまう。しかし、その後に内部当籤役格納領域4の当たり要求フラグを用いる処理、例えば引込優先順位データ取得処理(図66参照)のステップS102において、内部当籤役格納領域4と表示役格納領域との論理積をとり、その結果を表示役格納領域に格納するので、表示役格納領域の5ビット目〜7ビット目のビットは「0」となる。このため、内部当籤役格納領域4における当たり要求フラグの未使用ビットデータに対応するビットに1が立つことが、以後の処理に影響しない。また、内部当籤役格納領域1〜4は、遊技メイン処理(図59参照)におけるS11の処理で、単位遊技毎に初期化(クリア)されて全ビットがオフ状態になるので、次の遊技においても影響しない。
<変形例>
次に、図94を参照して、メインCPU31が実行する内部当選役格納処理の変形例について説明する。
[内部当籤役格納処理の変形例]
初めに、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)を参照し、内部抽籤処理(図60参照)のステップS40で取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられているバイト指定データを取得する(ステップS701)。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データにおける0〜2ビット目のバイト指定ビットデータ(最も右側のビット〜右から3番目のビット)が全て0か否かを判別する(ステップS702)。この判別がYESのとき、すなわち全て0のときは、処理をステップS705に移行する。一方、NOのとき、すなわち0でない(オン状態の)バイト指定ビットデータが1つ以上あるときは、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16(1)参照)を参照し、内部抽籤処理(図60参照)のステップS40で取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられている当たり要求フラグを取得する(ステップS703)。そして、メインCPU31は、取得した当たり要求フラグの内、バイト指定データの0〜2ビット目のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグすなわち内部当籤役格納領域1〜3に格納される当たり要求フラグを、内部当籤役格納領域1〜3に格納する(ステップS704)。なお、ステップS703,S704の処理において、バイト指定データにおけるオン状態のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグのみを取得して、対応する内部当籤役格納領域に格納してもよい。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「9」のとき、対応するバイト指定データは「00000010」である(図16(1)参照)このとき、メインCPU31は、小役・リプレイ用データポインタ「9」に対応する当たり要求フラグの内、内部当籤役格納領域2に格納される部分、すなわち「00111000」のみを取得し、内部当籤役格納領域2に格納してもよい。
ステップS705において、メインCPU31は、取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータ(右から4番目のビット)が0か否かを判別する。この判別がNOのとき、すなわち0でないときは、このビットデータに対応する当たり要求フラグが格納される内部当籤役格納領域4の全ビットをオン状態にするバイト命令を出力し、全ビットをオン状態にする(ステップS706)。すなわち、取得した当たり要求フラグに拘わらず、内部当籤役格納領域4の全ビットに1を立てて「11111111」とする。
一方、ステップS705の判別がYESのとき、すなわち取得したバイト指定データの3ビット目のバイト指定ビットデータが0のとき、また、ステップS706の処理が終了すると、メインCPU31は、内部当籤役格納処理を終了する。
この内部当籤役格納処理においては、取得したバイト指定データにおける0〜2ビット目のバイト指定ビットデータが全て0の場合は、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに関連付けられている当たり要求フラグを取得する処理を省略することが出来るので、処理の負荷を更に軽減することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2の実施形態について、図95〜図111を用いて説明する。第1の実施形態では、全ビットをオン状態に設定するバイト命令の対象となる内部当籤役格納領域4(図16参照)に対応する当たり要求フラグにおけるフラグビットデータが、固有の図柄の組合せ(1枚役1〜5に対応する図柄の組合せ)が関連付けられている内部当籤役ビットデータと、図柄の組合せが関連付けられていない未使用ビットデータと、からなる態様を説明した。第2実施形態では、バイト命令の対象となる内部当籤役格納領域に格納される当たり要求フラグのフラグビットデータが全て内部当籤役ビットデータである態様を説明する。
まず、図95〜図110を参照して、本実施形態のパチスロにおけるメインROM32に格納される各種テーブルについて説明する。なお、第1の実施形態と同様のテーブルについては説明を省略する。
[図柄配置テーブル]
まず、図95を参照して、本実施形態の図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、メインリール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブル(メインリール)には、メインリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、メインリール3L,3C,3Rの「1/21」回転毎に順次変化する図柄カウンタの値に対応する「0」から「20」までの図柄位置が規定されている。ここで、表示窓21L,21C,21Rには3つの図柄が表示されるところ、3つの図柄の中段に位置する図柄は、図柄カウンタの値の示す図柄位置に対応する図柄となる。例えば、左メインリール3Lの図柄カウンタが「7」である際に表示窓21Lの中段に位置している図柄は、スイカとなる。
[図柄組合せテーブル]
次に、図96〜図100を参照して、本実施形態の図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。なお、図96〜図100には、「ベル」に係る小役が内部当籤したが、該当籤した「ベル」に係る図柄の組合せを表示させることができなかった場合に表示される図柄の組合せ(「ベルこぼし1」〜「ベルこぼし20」)も合わせて記載する。
本実施形態では、入賞判定ラインに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「表示役データ」は、1バイトのデータで表され、該データには固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられているものがある。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される表示役格納領域を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、30個の表示役格納領域を設ける。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態において、表示役として再遊技(リプレイ)に係る図柄の組合せ、例えば、図96〜図100の図柄組合せテーブルに示す「7リプ」、「BARリプ」、「リプ」、「チャンスリプ」及び「RT1リプ」〜「RT4リプ」に係る図柄の組合せのうちのいずれかが決定されたときには、再遊技の作動が行われる。さらに、表示役として「BB1」及び「BB2」の一方が決定されたときには、ビッグボーナスゲームの作動が行われる。
<内部当籤役決定テーブル>
次に、図101〜図109を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、データポインタが決定されると、内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役のデータ(当たり要求フラグ)が一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図96〜図100に示した図柄組合せテーブル中の「表示役データ」と同様に、1バイトのデータで表され、該データには固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられているものと割り当てられていないものがある。例えば、格納領域2における表示役データ「00000001」には内部当籤役の7リプ中段1に対応する図柄の組合せが割り当てられている。また、格納領域2における表示役データ「10000000」には固有の図柄の組合せが割り当てられていない。
なお、データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図96〜図100に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
(1)ボーナス用内部当籤役決定テーブル
図101は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「4」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。
なお、ボーナス用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したボーナス用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、内部当籤役として「BB1」及び「BB2」が重複当籤する。
(2)小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル
図102〜図109は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「52」について、内部当籤する小役及びリプレイ役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得した小役・リプレイ用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「リプ上段1」〜「リプ上段8」、「リプCD(クロスダウン)1」〜「リプCD8」、及び、「リプCU(クロスアップ)1」〜「リプCU4」が重複当籤する。また、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「28」が取得された場合には、内部当籤役として、「ベル中段1」〜「ベル中段8」、「ベルCD1」、及び、「ベルCD2」が重複当籤する。
なお、図示は省略するが、ボーナス用内部当籤役決定テーブル及び小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、各データポイントに対し、「○」印が付いた内部当籤役を示すデータ(テーブルのデータ欄に格納されているデータ)を格納領域毎に論理和したデータからなる30バイトの当たり要求フラグを規定している。また、両テーブルの格納領域欄は、当たり要求フラグが1バイト毎に格納される後述する内部当籤役格納領域(図111)を識別するためのデータが格納されている。
また、図102〜図109に示すように、内部当籤役格納領域6,10,11,13〜15,21,22,24に格納される当たり要求フラグの各ビット(フラグビットデータ)には、すべて固有の図柄の組合せが割り当てられている。したがって、これらの当たり要求フラグのフラグビットデータは、すべて固有の図柄の組合せが関連付けられている内部当籤役ビットデータであり、図柄の組合せが関連付けられていない未使用ビットデータではない。
また、図102〜図109に示すように、本実施形態では、格納領域6〜30のそれぞれに格納される当たり要求フラグに対応する内部当籤役は、必ず重複して内部当籤役として決定される。例えば、格納領域6に格納される当たり要求フラグに対応する内部当籤役である7リプ中段2〜9は、データポインタが「24」,「25」のとき、内部当籤役として必ず重複して決定される。同様に、格納領域8に格納される当たり要求フラグに対応する内部当籤役であるBARリプ中段2〜6は、データポインタが「26」,「27」のとき、内部当籤役として必ず重複して決定される。すなわち本実施形態では、内部当籤役格納領域6〜30に格納される当たり要求フラグが重複内部当籤役データとなる。
次に、図110を用いて、バイト指定データ選択テーブルについて説明する。
図110に示すように、各データポインタには、32ビットのバイト指定ビットデータを内包する4バイトのバイト指定データが関連付られている。
バイト指定データの0〜29ビット目のバイト指定ビットデータ(最も右のビットデータから右から30番目のビットデータ)は、1バイト毎の当たり要求フラグに関連付けられ、オン状態(指定状態)すなわち1が立っているときに、関連付けられた当たり要求フラグが内包するフラグビットデータのいずれかがオン状態であることを示す。また、バイト指定データの0ビット目から29ビット目までのバイト指定ビットデータは、オフ状態(非指定状態)すなわち0のときに、関連付けられた当たり要求フラグが内包するすべてのフラグビットデータがオフ状態であることを示す。
本実施形態では、バイト指定データの0ビット目すなわち最も右側のバイト指定ビットデータが後述する内部当籤役格納領域1(図111参照)に格納される当たり要求フラグに関連付けられている。また、1〜29ビットのバイト指定ビットデータは、順に内部当籤役格納領域2〜30に格納される当たり要求フラグに関連付けられている。
次に、図111を参照して、メインRAM33に設けられている内部当籤役格納領域の構成について説明する。なお、他の格納領域についての説明は省略する。
[内部当籤役役格納領域]
内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される内部当籤役格納領域1〜30で構成される。
内部当籤役格納領域1〜30のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示可能であることを示す。
<第2の実施形態における作用効果>
本実施形態におけるパチスロでは、例えば、内部抽籤処理(図60参照)のステップS40で取得した小役・リプレイ用データポインタが「1」のとき、メインCPU31は、バイト指定データ選択テーブル(図110参照)及び小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図102〜図109参照)を参照し、取得した小役・リプレイ用データポインタに関連付けられているバイト指定データ及び当たり要求フラグを取得する。
この場合、取得されるバイト指定データは、バイト指定データ選択テーブルの小役・リプレイ用データポインタに対応するバイト指定データ、すなわちバイト指定データ選択テーブルの一行目に規定されているバイト指定データである。したがって、内部当籤役格納領域1〜8(図110参照)に格納される当たり要求フラグに関連づけられているバイト指定データは「00000000」であり、内部当籤役格納領域9〜16に格納される当たり要求フラグに関連づけられているバイト指定データは「00001110」である。また、内部当籤役格納領域17〜24(図110参照)に格納される当たり要求フラグに関連づけられているバイト指定データは「00000000」であり、内部当籤役格納領域25〜30に格納される当たり要求フラグに関連づけられているバイト指定データは「000000」である。また、取得した格納領域10,11に対応する当たり要求フラグは「11111111」であり、格納領域12に対応する当たり要求フラグは「00001111」である。また、その他の格納領域に対応する当たり要求フラグは、「00000000」である。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データにおける0〜4ビット目のバイト指定ビットデータ(図110に示す最も右側のビット〜右から5番目のビット)が全て0か否かを判別する。この場合は、すべて0なので、メインCPU31は次の処理に移行する。
次に、メインCPU31は、取得したバイト指定データの5〜29ビット目のバイト指定ビットデータ(右から6〜30番目のビット)が0か否かを判別する。
この場合は、バイト指定データの9,10,11ビット目のバイト指定ビットデータ(右から10,11,12番目のビット)に1が立っているので、次に、メインCPU31は、バイト指定データの1が立っているバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグが格納される内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を出力し、該内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態に設定する。すなわちバイト指定データの9,10,11ビット目のバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグが格納される内部当籤役格納領域10,11,12の全ビットをオン状態に設定するバイト命令を出力して、内部当籤役格納領域10,11,12の全ビットをオン状態に設定する。すなわち、内部当籤役格納領域10,11,12の全ビットに1を立てて「11111111」とする。
したがって、内部当籤役格納領域10,11,12の各ビットについてオン状態又はオフ状態に個別に設定する命令を出力して当たり要求フラグを格納する処理に比べ、処理を単純化することができる。このため、内部当籤役格納処理の負担を軽減することができる。
また、本実施形態においても、第1の実施形態の変形例における内部当籤役格納処理(図94参照)を採用することができる。この場合、ステップS705において、メインCPU31は、取得したバイト指定データにおける5〜29ビット目のバイト指定ビットデータが全て0か否かを判別する。0でない(オン状態の)バイト指定ビットデータがある場合、メインCPU31は、バイト指定データの1が立っているバイト指定ビットデータに対応する当たり要求フラグが格納される内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を出力し、該内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態に設定する。
また、本実施例の遊技機は、複数の図柄が描かれた複数のリール(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
各リールに描かれた複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、表示窓21L,21C,21R)と、
遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、
遊技者による開始操作を前記開始操作検出手段が検出すると、前記リールを回転させて前記図柄表示領域に表示されている図柄の変動を開始させる図柄変動開始手段(例えば、主制御回路71)と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出を条件に、内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、主制御回路71)と、
各リールに対応して設けられ、当該リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ7S)と、
前記当籤役決定手段が決定した内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に表示されている図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路71)と、
決定状態又は非決定状態に設定可能であり、固有の図柄の組合せに関連付けられ、前記決定状態のときに関連付けられた図柄の組合せが前記図柄表示領域に表示可能であることを示し、非決定状態のときに関連付けられた図柄の組合せが前記図柄表示領域に表示可能でないことを示す図柄表示ビットデータを内包する1バイト以上の図柄表示データ(例えば、当たり要求フラグ又は図柄対応入賞作動フラグデータ)を記憶する組合せ記憶手段(例えば、主制御回路71のメインROM32)と、
前記図柄表示データが格納されるバイト単位の図柄表示データ格納領域を複数有する図柄表示データ記憶手段(例えば、主制御回路71のメインRAM33)と、
前記図柄表示データを前記図柄表示データ記憶手段に格納する図柄表示データ格納処理を実行する図柄表示データ格納手段(例えば、主制御回路71)と、を備え、
前記組合せ記憶手段は、バイト毎の前記図柄表示データに関連付けられ、関連付けられた前記図柄表示データの前記図柄表示ビットデータのいずれかが前記決定状態であることを示す指定状態と前記図柄ビットデータのすべてが前記非決定状態であることを示す非指定状態とに設定可能なバイト指定ビットデータを内包するバイト指定データを記憶し、
前記図柄表示データ格納手段は、前記バイト指定データを参照し、前記指定状態のバイト指定ビットデータに関連付けられた前記図柄表示データを格納する前記図柄表示データ格納領域の全ビットをオン状態に設定する命令(例えば、バイト命令)を出力して該図柄表示データ格納領域の全ビットを前記決定状態に設定する。
上記構成によれば、例えば指定状態のバイト指定ビットデータに関連付けられた図柄表示データが「11111111」の場合、この図柄表示データを格納する図柄表示データ格納領域の全ビットを決定状態に設定する命令を出力してこの図柄表示データ格納領域の全ビットを決定状態に設定する。したがって、図柄表示データ格納領域の各ビットを決定状態又は非決定状態に個別に設定する命令を出力して図柄表示データを図柄表示データ記憶手段に格納する処理に比べ、処理を単純化することができる。このため、図柄の組合せを示すデータの格納処理の負担を軽減することができる。
以上、本発明の第1及び第2の実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
本実施例(第1及び第2の実施形態)では、内部当籤役格納領域にデータを格納する際に、メインCPU31がバイト指定データを参照し、重複内部当籤役データを格納する内部当籤役格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を出力する態様を説明した。しかし、これに限らず、図柄対応入賞作動フラグデータや引込みデータなどについてのバイト指定データを設け、内部当籤役格納処理と同様に所定の格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を用いた図柄対応入賞作動フラグデータや引込データの格納処理を行ってもよい。例えば、図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図27参照)に図柄対応入賞作動フラグデータとこれに対応するバイト指定データを格納し、メインCPU31は、図柄対応入賞作動フラグデータを図柄コード格納領域(図31参照)に格納する際に、バイト指定データを参照し、特定される図柄コード格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を出力するようにしてもよい。
また、本実施例では、特定の格納領域の全ビットをオン状態にするバイト命令を行う格納領域に対応するデータをメインROM32が記憶する態様を説明したがこれに限らない。バイト命令の対象となる格納領域に対応するデータは参照されなくなることから、他の格納領域に対応するデータのみメインROM32に記憶し、バイト命令の対象となる格納領域に対応するデータはメインROM32に記憶させなくてもよい。この場合、メインROM32に記憶させるデータの量を削減することができる。
また、本実施例では、本発明を、小役・リプレイ用データポインタに関連付けられた当たり要求フラグをメインRAM33に格納する際に採用した態様を説明したがこれに限らない。ボーナス用データポインタに関連付けられた当たり要求フラグをメインRAM33に格納する際に本発明を適用してもよい。また、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタを分けずに、ボーナス、小役、リプレイに係るデータポインタを採用してもよい。
また、バイト指定データ選択テーブル(図110参照)と小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図102〜図109)とを統合し、図16(1)に示すような小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを設けてもよい。
また、本実施例では、フラグビットデータの決定状態がオン状態すなわち1が立っている状態であり、非決定状態がオフ状態すなわち0の状態である態様を説明した。しかし、これに限らず、フラグビットデータの決定状態がオフ状態すなわち0の状態であり、非決定状態がオン状態すなわち1が立っている状態であってもよい。
また、本実施例では、バイト指定データの各ビットにおける指定状態がオン状態すなわち1が立っている状態であり、非指定状態がオフ状態すなわち0の状態である態様を説明した。しかし、これに限らず、バイト指定データの各ビットにおける指定状態がオフ状態すなわち0の状態であり、非指定状態がオン状態すなわち1が立っている状態であってもよい。
更に、実施例のような遊技機(パチスロ)の他、他の遊技機にも本発明を適用できる。更に、実施例のような遊技機の動作を家庭用ゲーム機用として疑似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。