JP2015001791A - 画像解析装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このように実寸および位置が不明の対象物について、それらを精度良く特定するという課題は、標識等に限らず種々の対象物に共通の課題であった。
本発明は、かかる課題に鑑み、対象物を撮影した画像に基づいて、対象物の実寸および位置を精度良く特定することを目的とする。
対象物を撮影した画像から、該対象物の実寸および位置を解析する画像解析装置であって、
複数の前記画像の画像データおよび該画像の撮影位置のデータを読み込む入力部と、
前記各画像内の前記対象物のサイズを求める対象物サイズ測定部と、
前記撮影位置と前記サイズに基づいて、前記画像ごとに、該対象物の実寸と位置との関係を求める関係設定部と、
前記実寸と位置との関係について、前記複数の画像間で生じる誤差が最小となるときの実寸および位置を求める位置形状算出部とを備える
画像解析装置として構成することができる。
画像内の対象物のサイズは、例えば、面積、外周の長さ、対角線または径の長さなどの指標で表すことができる。
複数の画像は、動画を構成するフレームを用いても良いし、個別の静止画像を用いても良い。
また、対象物の位置は、例えば、2次元座標や基準点からの距離などで表すことができる。
この段階では、実寸または位置がいずれも特定できていない状態であり、実寸の想定値を変えれば得られる位置も変化し、逆に位置の想定を変えれば実寸も変化する。また、実寸の想定値に対する位置を複数の画像について比較すると、画像間で誤差が生じ、逆に、位置の想定を変えれば実寸について複数の画像間で誤差が生じる。
そこで、複数の画像間で実寸および位置に生じる誤差を解析し、これらの誤差が最小となる実寸および位置を求める。こうして得られる実寸および位置が、複数の画像における実寸と位置との関係に最も整合する値ということになる。
本発明では、このように、複数の画像に対する整合性を考慮することによって、精度良く実寸および位置を求めることができる。
前記画像は、前記対象物を通る基準線に沿って撮影された画像であり、
前記対象物の位置は、該基準線方向における距離であり、
前記関係設定部は、前記実寸を変数として前記距離を求め、
前記位置形状算出部は、前記複数の画像に対して得られる距離の分散が最小となる前記実寸を求めるものとしてもよい。
前記関係設定部は、前記基準線から前記撮影位置がずれているときには、前記基準線に沿う方向の成分に基づいて前記距離を求めるものとしてもよい。
基準線方向の成分は、撮影位置から対象物までの距離、および撮影位置の移動距離の双方について適用することができる。このように、基準線方向の成分を考慮することにより、撮影位置の基準線からのずれによる影響を緩和させることができる。
前記対象物の外観をパターンデータとして予め記憶した対象物データベースを備え、
前記対象物サイズ測定部は、前記パターンデータに基づいて、前記画像内における前記対象物を特定するものとしてもよい。
こうすることにより、撮影された画像中から比較的容易に対象物を抽出することができる。例えば、予め用意されたパターンデータを撮影画像内の種々の場所に仮想的に配置しながら、撮影画像との誤差を評価することで、最もよく一致する箇所を抽出する処理を行えばよい。
パターンデータによる画像の抽出は、パターンデータのサイズを変更しながら行うようにしてもよい。
本発明は、画像解析装置としての態様の他、かかる画像解析によって特定された対象物のサイズおよび位置に基づき、地図データを生成する地図データ生成装置として構成することもできる。
本発明は、その他、コンピュータによって画像を解析する画像解析方法、3次元地図データを生成する生成方法として構成してもよいし、これをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして構成してもよい。また、かかるコンピュータプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体として構成してもよい。
図1は、実施例における地図データ生成システムの構成を示す説明図である。地図データ生成システムは、動画像を撮影するための画像データ取得装置100と、動画像を処理するための画像データ処理装置200とから構成される。本実施例では、両者を別体の構成としたが、単一の装置として構成してもよい。また、画像データ処理装置200を多数の装置からなる分散処理システムとして構成してもよい。
ビデオカメラ120の画像は、後述する通り、対象物の画像解析処理に利用される。
コマンド入力部202は、オペレータの操作に基づいて、画像解析に必要な条件、指示等のコマンドを入力する。
対象物サイズ測定部208は、動画像を構成する画像内における対象物のサイズを測定する。画像内で対象物が写っている部分の特定は、上述のパターンデータを用いたパターンマッチングにより行う。
フレーム選択部204は、動画を構成する多数のフレームから、対象物の実寸や基準点からの距離の解析に適したフレームを所定数選択する。
距離関数決定部210は、選択されたフレームに写った対象物を解析して、フレームごとに、対象物の距離関数を求める。距離「関数」となっているのは、基準点からの距離は、対象物の実寸(撮影時には未知である)の関数となるからである。
距離・実寸算出部212は、得られた距離関数を統計的に処理することにより、対象物の基準点からの距離および実寸を求める。
こうして生成された対象物の3次元モデルは、データベース管理部224を介して、3次元地図データベース220に格納される。
図2は、画像データ等の構造を示す説明図である。ビデオカメラ120で撮影された動画像を構成するフレームデータ、および車速パルスの関係を示した。図の上方のデータ群Tには、これらの各種データを時間−基準で配置した状態を示した。
t1:t2=r1:r2;
t1…データ群Tにおける車速パルスP1とフレームFr2との間の時間
t2…データ群Tにおける車速パルスP2とフレームFr2との間の時間
r1…データ群Rにおける車速パルスP1とフレームFr2との間の距離
r2…データ群Rにおける車速パルスP2とフレームFr2との間の距離
他の各フレームデータおよび基準位置パルスも同様である。こうすることにより、データ群Rに示すように、各フレームデータを撮影時の軌跡に沿って配置すること、即ち軌跡に沿う方向の位置を特定することが可能となる。
図3は、対象物のサイズおよび距離の関係を算出する方法を示す説明図である。図の上方に撮影画像を示した。この中に写っている標識を認識する場合を例にとって説明する。
図の中段に、車両の走行軌跡を示した。車両は、車線を走行しているが、その走行軌跡は基準線から、いくらかのずれもある。図中で曲線状に走行軌跡を描いているのは、基準線からのずれを表している。
他の点P2〜P4においても、同様にして、各点から対象物までの距離を求めることができる。また、その結果を用いて、基準点としての点P1から対象物までの距離を算出することもできる。
Lp(3)=d12・cos(ψ12)+d23・cos(ψ23);
d12…点P1、P2間の距離;
d23…点P2、P3間の距離;
ψ12…点P1から点P2方向の基準線からのずれ角;
ψ23…点P2から点P3方向の基準線からのずれ角;
何らの誤差もなければ、各フレームから得られた対象物の実寸および距離は一致するはずである。逆に、各フレームから得られた値のばらつきが少ない状態、即ち分散が最小となるときの実寸、距離が、対象物の正しい実寸および距離であると言える。
かかる観点から、図4の例では、対象物実寸は、横軸の分散最小値となる値XFとなる。また、距離関数において、これに対する値LFが対象物までの距離と求まる。こうして得られた実寸および距離が、標識・案内板モデルの生成に用いられる。
図5は、標識・案内板モデル生成処理のフローチャートである。撮影した画像から対象物の実寸および距離を求め、標識等の3次元地図データを生成する処理である。
処理を開始すると、画像データ処理装置200は、オペレータから、生成する対象物の指定を受け付ける(ステップS510)。そして、距離・実寸距離算出処理を行う(ステップS12)。距離・実寸算出処理は、図3、4で説明した方法によって、対象物の実寸および基準点からの距離を求める処理である。具体的処理内容は、後述する。
次に画像データ処理装置200は、基準フレームの撮影位置、基準線、距離に基づき対象物の位置を設定する(ステップS14)。図中に位置の特定方法を示した。基準フレームとは、距離を計測する基準となったフレームの撮影位置、即ち基準点である。基準フレームの撮影位置から、基準線の方向に対して距離LFだけ進んだところが対象物の位置となる。
図6は、距離・実寸算出処理のフローチャートである。標識・案内板モデル生成処理(図5)のステップS12に相当する処理である。
処理を開始すると、画像データ処理装置200は、フレームの画像データおよび撮影位置データを読み込む(ステップS50)。そして、各フレーム画像内の対象物サイズSを測定する(ステップS52)。
また、距離の算出基準となるフレームを選択する(ステップS54)。本実施例では、対象物サイズが所定値以上となること、および対象物が写ったフレーム数が所定数以上という2つの条件に合致するようフレームを選択するものとした(ステップS54)。
距離関数が求まると、画像データ処理装置200は、距離分散関数を求め、この値が最小となる実寸XFを算出する(ステップS58)。また、得られた実寸XFを、ステップS56で得られたいずれかの距離関数に代入することにより、対象物までの距離LFを算出する(ステップS60)。
得られた実寸XF、および距離LFは、標識・案内板モデル生成処理(図5)に用いられる。
以上で説明した実施例によれば、対象物の実寸および位置を、複数のフレームに基づく統計的な処理によって精度良く求めることができる。
実施例では、対象物の位置を、基準撮影フレームからの距離で一次元的に表した例を示したが、対象物の位置を2次元座標で表すものとしてもよい。
また、実施例では、標識を対象物とする例を示したが、本発明は、位置が不変の対象物であり、撮影可能なサイズのものであれば、種々の対象物に対して適用可能である。
102…コマンド入力部
104…地図表示部
106…配置条件設定部
108…グリッド配置部
110…乱数発生部
120…樹木配置部
122…2次元配置部
124…ライン配置部
126…樹木データ出力部
130…原地図データベース
132…樹木モデルデータベース
Claims (6)
- 対象物を撮影した画像から、該対象物の実寸および位置を解析する画像解析装置であって、
複数の前記画像の画像データおよび該画像の撮影位置のデータを読み込む入力部と、
前記各画像内の前記対象物のサイズを求める対象物サイズ測定部と、
前記撮影位置と前記サイズに基づいて、前記画像ごとに、該対象物の実寸と位置との関係を求める関係設定部と、
前記実寸と位置との関係について、前記複数の画像間で生じる誤差が最小となるときの実寸および位置を求める位置形状算出部とを備える
画像解析装置。 - 請求項1記載の画像解析装置であって、
前記画像は、前記対象物を通る基準線に沿って撮影された画像であり、
前記対象物の位置は、該基準線方向における距離であり、
前記関係設定部は、前記実寸を変数として前記距離を求め、
前記位置形状算出部は、前記複数の画像に対して得られる距離の分散が最小となる前記実寸を求める画像解析装置。 - 請求項2記載の画像解析装置であって、
前記関係設定部は、前記基準線から前記撮影位置がずれているときには、前記基準線に沿う方向の成分に基づいて前記距離を求める画像解析装置。 - 請求項1〜3いずれか記載の画像解析装置であって、
前記対象物の外観をパターンデータとして予め記憶した対象物データベースを備え、
前記対象物サイズ測定部は、前記パターンデータに基づいて、前記画像内における前記対象物を特定する画像解析装置。 - 対象物を撮影した画像から、該対象物のサイズおよび位置をコンピュータによって解析する画像解析方法であって、
前記コンピュータが実行するステップとして、
複数の前記画像の画像データおよび該画像の撮影位置のデータを読み込む入力部と、
前記各画像内の前記対象物のサイズを求めるステップと、
前記撮影位置と前記サイズに基づいて、前記画像ごとに、該対象物の実寸と位置との関係を求めるステップと、
前記実寸と位置との関係について、前記複数の画像間で生じる誤差が最小となるときの実寸および位置を求めるステップとを備える
画像解析方法。 - 対象物を撮影した画像から、該対象物のサイズおよび位置をコンピュータに解析するためのコンピュータプログラムであって、
複数の前記画像の画像データおよび該画像の撮影位置のデータを読み込む入力部と、
前記各画像内の前記対象物のサイズを求める機能と、
前記撮影位置と前記サイズに基づいて、前記画像ごとに、該対象物の実寸と位置との関係を求める機能と、
前記実寸と位置との関係について、前記複数の画像間で生じる誤差が最小となるときの実寸および位置を求める機能とをコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
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