JP2014535227A - スライス層パラメータセットの復号化及び符号化の方法及び装置 - Google Patents

スライス層パラメータセットの復号化及び符号化の方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スライス層パラメータセットの符号化方法を提供する。【解決手段】該方法は、現存のパラメータセットぶ符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在すると、パラメータセットの識別番号を現在のスライスコードストリームに符号化し、上記パラメータセットは一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報を含む。対応して、本発明によると、スライス層パラメータセットの復号化方法及びスライス層パラメータセット符号化・復号化用の装置を提供し、スライスヘッダ情報で複数のパラメータセットを引用する場合、符号化済みのパラメータセット情報を充分に利用することができ、スライス符号化・復号化に使用される符号化工具を柔軟に配置でき、情報冗長を低減できる。。【選択図】図1

Description

本発明は、動画像圧縮符号化に関し、具体的に、スライス層(fragmentation layer)パラメータセットの復号化及び符号化の方法及び装置に関するものである。
パラメータセット(Parameter Set)は、動画像の符号化標準の最も基本的なデータ構造で、符号化・復号化に使用すべき、例えばフラグ(flags)、共通パラメータ情報(例えばプロファイル(Profile)、レベル(Level)インデックス番号等)等の共通情報を含む。通常、パラメータセット中のフラグとパラメータによってコーデックの任意時刻の符号化・復号化工具の使用状況が決められ、1部の重要なアルゴリズムはフラグから派生される具体的な操作説明であることもある。従って、パラメータセットのデータ構造、符号化・復号化及び引用方法によって、全体的な動画像符号化の標準の基本的な枠組み及びコードストリーム組織の形式が決められる。
現在、高性能の動画像符号化標準(HEVC:High-Efficiency Video Coding)には、シーケンスパラメータセット(SPS:Sequence Parameter Set)と、画像パラメータセット(PPS:Picture Parameter Set)と、適応パラメータセット(APS:Adaptation Parameter Set)との3種類のパラメータセットが含まれる。なかでは、SPSは入力された全ての動画像のシーケンスの符号化・復号化に使用される共通情報を含み、PPSは1画像又は複数の画像の符号化・復号化に使用される共通情報を含み、APSは一つ又は複数のスライス(Slice)の符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を含む。SPS、PPSの符号化・復号化及び引用方法は、既存の標準H.264/AVCに類似し、符号化を行う端末において、APSの符号化及び引用方法は以下のステップを含む。
符号器は、SPS、PPSに基づいて、現在のスライス符号化で使用可能の符号化工具を確定する(ステップ1)。
符号器は、現在のスライスに符号化を行う(ステップ2)。ここで、符号器の最適化モジュールによって、当該スライス符号化に用いる符号化工具及び符号化工具パラメータを確定する。
符号器は、前の存在するAPS中の符号化工具パラメータが現在のスライスに使用される符号化工具パラメータと完全に同一であるか否かを検出する(ステップ3)。YESであると、ステップ4を実行し、そうでないと、ステップ5を実行する。
符号器は、当該APSの識別番号をスライス層ヘッダ情報に書き込んで、現在のスライスのAPS情報の符号化を終了する(ステップ4)。
符号器は、スライスの現在用いられる符号化工具パラメータに基づいて、新規のAPSを生成し、当該APSに新規の識別番号を割り当てる(ステップ5)。符号器は、当該APSの識別番号をスライス層ヘッダ情報に書き込んで、現在のスライスのAPS情報の符号化を終了する。
ここで、符号化工具は、画像レイヤの符号化工具、画像又はスライス層の共通制御モジュールである。画像レイヤの符号化工具は、サンプル適応オフセット(SAO:Sample Adaptive Offset)、適応的ループフィルタ(ALF:Adaptive Loop Filter)、重み付け予測(WP,Weighted Prediction)等を含むことができる。画像又はスライス層共通制御モジュールは、復号画像バッファ(DPB,Decoded Picture Buffer)管理モジュールと、参照画像標記及び調節モジュールと、参照画像リスト構成モジュール等を含むことができる。符号化工具パラメータは、符号化工具オン/オフフラグと、符号化工具アルゴリズムでピクセルを回復させるに必要な演算パラメータ、例えばSAO各サブバンド適応オフセットの値、ALFに使用されるフィルタ係数値、画像又はスライス層共通制御モジュール中の参照画像情報等を含むことができる。
なお、符号器はスライスごとに異なるAPSを用いることができれば、同一な画像中の全てのスライスに同一なAPSを用いることもでき、複数のスライス(同一な画像中のスライスでなくでもよい)に同一なAPSを用いることもできる。
復号化を行う端末において、APSの復号化及び引用方法は以下のステップを含む。
復号器は、スライスヘッダ情報部分の2進数コードストリームを解析し、現在のスライス復号化に使用されるAPS識別番号を確定する(ステップ1)。
復号器は、解析して得たAPS識別番号に基づいて、対応するAPSのコードストリームを確定して現在のスライス復号化に使用される符号化工具及び符号化工具パラメータを得る(ステップ2)。
復号器は、APSに基づいて符号化工具を配置し、配置した符号化工具を用いて当該スライスに含まれるピクセルを回復し、現在のスライス復号化を終了する(ステップ3)。
既存の方法による局限性は主に以下である。
第1:符号器が、符号化済みのAPS情報を充分に利用することができない。APSに同時にさまざまな符号化工具パラメータが含まれ、スライスヘッダ情報において一つのAPSの引用しか許可されていない。そのため、スライスに使用される符号化工具パラメータがあるAPS中の関連情報と完全に同一である場合のみ、符号器がスライスのために新規のAPSを生成せずに当該APSを直接利用することができる。そのため、スライス符号化を行う場合、ある一つの符号化工具の符号化工具パラメータは終始変更されないが他の符号化工具パラメータは変更されると、符号器は後続の符号化スライスのために新規のAPSを生成しなければならなく、現存のAPS中の既に存在する符号化工具パラメータを直接使用することができない。
第2:APSの符号化及び引用方法に情報冗長がある。上記のように、符号器は新たに生成したAPSにおいて、前にAPSに存在していた符号化工具パラメータを再び符号化しなければならないので、余分の符号化のオーバーヘッドをもたらす。
第3:符号器がAPSによって符号化工具を柔軟に配置することができない。上記状況以外、符号器は各符号化工具に「それぞれ配置し、スライス層符号化中で組み合わせて使用する」形態で符号化工具を柔軟に配置することができない。
第4:スライス層による符号化工具のオフ方法は大きいオーバーヘッドを生じさせる。符号化と復号化で使用可能の符号化工具について、実際の符号化と復号化において一つ又は複数の符号化工具を使用しない場合であっても、依然として「スライス層の符号化と復号化中で当該符号化工具をオフする」フラグのパラメータセットを生成し、当該パラメータセットの識別番号をスライス層ヘッダ情報に書き込まなければならない。これにより、符号器は「当該符号化工具」のフラグ情報(通常は、必要な符号化オーバーヘッドとフラグの数量は同じである)の符号化を行わなければならなく、「余分」の符号化パラメータセット構造の他の情報とスライス層パラメータセット識別番号情報が必要となり、大きい符号化オーバーヘッドが生じてしまう。
本発明は、符号化済みのAPS情報を用いて、スライス符号化及び復号化に使用される符号化工具を柔軟に配置でき、情報冗長を低減できるスライス層パラメータセットの復号化及び符号化方法及び装置を提供することをその目的とする。
本発明の技術案は以下のように実現される。
本発明によると、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在すると、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップを含み、上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を含むスライス層パラメータセットの符号化方法を提供する。
上記方法は、パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、また、パラメータセットに識別番号を割り当て、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップをさらに含む。
パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップが、
現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つ又は複数のパラメータセットを生成し、一つのパラメータセットにおいて一つ又は複数の符号化工具の符号化パラメータを符号化することを含むことができる。
パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップが、現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、各符号化工具に対応する各パラメータセットを生成し、一つのパラメータセットにおいて一つの符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、また、各パラメータセットにパラメータセット識別番号を割り当て、各パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化し、
又は、現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つのパラメータセットを生成し、パラメータセットにおいて2つ又は2つ以上の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、パラメータセットにパラメータセット識別番号を割り当て、各パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップを含むことができる。
パラメータセット識別番号をパラメータセットに割り当てるステップが、現在のスライスに使用する複数のパラメータセットカバーモードに基づいて、候補識別番号を確定し、候補識別番号から一つを選択してパラメータセットに割り当てることができる。
上記技術案において、符号化方法は具体的に、異なる符号化工具に対応するパラメータセットの識別番号を予め配置し、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在すると、パラメータセットの識別番号を予め配置した符号化工具に対応するパラメータセットの識別番号に付値して、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。
上記方法は、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在する否かを判断するステップをさらに含む。
上記符号化工具は、画像レイヤ符号化工具及び/又は画像又はスライス層管理モジュールを含み、
上記画像レイヤ符号化工具は、サンプル適応オフセット(SAO)と、適応的ループフィルタ(ALF)と、重み付け予測(WP)等を含み、
上記画像又はスライス層管理モジュールは、復号画像バッファ(DPB)管理モジュールと、参照画像標記及び調節モジュールと、参照画像リスト構成モジュール等を含むことができる。
本発明によると、
現在のスライスのコードストリーム中のパラメータセット識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化し、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定し、確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスのデータ構造中の対応する変数に付値するステップを含み、
上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を含むスライス層パラメータセットの復号化方法を提供する。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットの中のただ一つのパラメータセット中の当該符号化工具オン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化に当該パラメータセット中の符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定するステップを含む。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータの確定は、予め配置したパラメータセットの識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定することを含むことができる。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータの確定は、予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することを含むことができる。
予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することは、各種の符号化工具について、識別番号がps_id[n]であるパラメータセットにおける当該パラメータセットに含まれる符号化工具パラメータ情報を標記するフラグが1である場合、当該パラメータセット中の符号化工具の符号化工具パラメータで前に現在のスライス復号化に使用すると確定した符号化工具の符号化工具パラメータをカバーし、nは整数で、1以上且つ現在のスライスに引用されたパラメータセットの数量以下である。
予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することは、現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグに基づいて、現在の復号化に使用すべき複数のパラメータセットカバーモードを求め、当該複数のパラメータセットカバーモードに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することを含む。
上記現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグの2進数は、一つ又は複数のビットを含むことを示し、一つのビットは1種類の符号化工具の複数のパラメータセットカバーモードを示す。
上記現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグを、ps_id[i]とps[i-1]により与えられるパラメータセットの識別番号間の絶対値の差から得ることができ、iは整数で、1以上且つ現在のスライス復号化に引用するパラメータセットの数量以下である。
上記符号化工具は、画像レイヤ符号化工具及び/画像又はスライス層管理モジュールを含み、上記画像レイヤ符号化はSAOと、ALFと、WPなどを含み、上記画像又はスライス層管理モジュールはDPB管理モジュールと、参照画像標記及び調節モジュールと、参照画像リスト構成モジュール等を含むことができる。
本発明によると、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一な一つ又は複数のパラメータセットが存在すると判断した場合、符号化モジュールに当該パラメータセットの引用を通知する判断モジュールと、
判断モジュールの通知を受信した場合、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する符号化モジュールと、を含み、
上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を有するスライス層パラメータセット符号化用の符号器を提供する。
符号化モジュールはさらに、パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、パラメータセットに識別番号を割り当て、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。
符号化モジュールはさらに、パラメータセットの識別番号を予め配置した符号化工具に対応するパラメータセット識別番号に付値した後、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。
上記判断モジュールはさらに、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在するか否かを判断する。
本発明によると、
現在のスライスのコードストリーム中のパラメータセットの識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化する復号化モジュールと、
復号化モジュールが現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化して得た複数のパラメータセットの符号化工具パラメータに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する確定モジュールと、
確定モジュールが確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスのデータ構造中の対応する変数に付値する付値モジュールと、を含み、
上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を有するスライス層パラメータセット復号化用の復号器を提供する。
上記確定モジュールはさらに、各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットにおいて、一つのパラメータセットにおける当該符号化工具のオン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化に当該APS中の符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定する。
上記確定モジュールさらに、予め配置したパラメータセットの識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定する。
上記確定モジュールはさらに、予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する。
本発明によると、上記の符号器と上記の復号器を含む電子機器を提供する。
本発明のスライス層パラメータセット復号化及び符号化方法及び装置によると、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一な一つ又は複数のパラメータセットが存在する場合、当該パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化することによって、スライスヘッダ情報で複数のパラメータセットを引用する場合、符号化済みのパラメータセット情報を充分に利用することができ、スライス符号化・復号化に使用される符号化工具を柔軟に配置でき、情報冗長を低減できる。
そして、本発明によると、実際の需要に応じて、一つ又は複数のパラメータセットを生成し、一つのパラメータセットにおいて一つ又は複数の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、後続のスライス符号化・復号化において生成したパラメータセットを引用することができ、符号化によるオーバーヘッドを低減できる。
図1は、本発明に係わるスライス層パラメータセットの復号化方法を示すフローチャートである。 図2は、本発明の実施例1に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図3は、図2に示すステップ209のSAO符号化工具パラメータの確定を示すフローチャートである。 図4は、図2に示すステップ209のALF符号化工具パラメータの確定を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施例1に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図6は、図5に示すステップ5051を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施例2に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図8は、本発明の実施例2に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図9は、図8に示すステップ806の実現方法を示すフローチャートである。 図10は、本発明の実施例3に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図11は、本発明の実施例3に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図12は、本発明の実施例4に係わるAPS復号化を示すフローチャートである。 図13は、本発明の実施例4に係わるAPS符号化を示すフローチャートである。 図14は、本発明の実施例4に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図15は、図14に示すステップ1408の実現方法を示すフローチャートである。 図16は、本発明の実施例1に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図17は、図16に示すステップ1605の実現方法を示すフローチャートである。 図18は、本発明の実施例4に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図19は、本発明の実施例5に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図20は、本発明の実施例5に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図21は、本発明の実施例6に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図22は、図21に示すステップ2108の実現方法を示すフローチャートである。 図23は、本発明の実施例6に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図24は、図23に示すステップ2305の実現方法を示すフローチャートである。 図25は、本発明の実施例7に係わるAPS復号化を示すフローチャートである。 図26は、本発明の実施例7に係わるAPS符号化を示すフローチャートである。 図27は、本発明の実施例7に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を示すフローチャートである。 図28は、本発明の実施例7に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図29は、本発明の実施例9に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。 図30は、本発明の実施例1に係わるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を示すフローチャートである。
本発明の基本思想は、現在のスライス符号化・復号化中に引用されるパラメータセットの数量が1を超える場合、現在のスライス復号化に使用すべき一つ又は複数の符号化工具パラメータと同一な現存のパラメータセットが存在すると、スライス層は一つ又は複数の現存のパラメータセットの符号化工具パラメータを引用して、現在のスライスのコードストリームの符号化又は復号化を行うことである。
本発明によるスライス層パラメータセットの符号化方法は、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一な一つ又は複数のパラメータセットが存在する場合、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。上記パラメータセットは、一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報を含むデータ構造を含み、即ち、以下に記載のAPSである。
ここで、上記方法は、APSを生成し、当該APSにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、APSに識別番号を割り当て、APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップをさらに含む。
ここで、上記APSを生成し、当該APSにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップは、
現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つ又は複数のAPSを生成し、一つのAPSにおいて一つ又は複数の符号化工具の符号化パラメータを符号化することを含む。
APSを生成し、当該APSにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップは、現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、各符号化工具に対応する各APSを生成し、一つのAPSにおいて一つの符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、また、各APSにAPS識別番号を割り当て、各APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化し、
又は、現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つのAPSを生成し、APSにおいて2つ又は2つ以上の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、APSにAPS識別番号を割り当て、各APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化することを含むことが好ましい。
ここで、APSにAPS識別番号を割り当てるステップが、現在のスライスに使用している複数のAPSカバーモードに基づいて、候補識別番号を確定し、候補識別番号から一つを選択してAPSに割り当てることを含む。
上記方法が、現存のAPSに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSが存在するか否かを判断するステップをさらに含むことが好ましい。
実際の応用において、上記の符号化方法は、具体的に、異なる符号化工具に対応するパラメータセット識別番号を予め配置し、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在する場合、パラメータセットの識別番号を予め配置した符号化工具に対応するパラメータセットの識別番号に付値した後、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。
本発明のスライス層パラメータセットの復号化方法は、図1に示すように、以下のステップを含む。
現在のスライスコードストリーム中のAPS識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のAPSを復号化する(ステップ101)。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定し、確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスのデータ構造中の対応する変数に付値する(ステップ102)。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、
各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のAPSにおいて、ただ一つのAPSにおける当該符号化工具のオン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化に当該APS中の符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定することを含むことが好ましい。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、予め配置したパラメータセットの識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定することを含むことが好ましい。
現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、予め設定した複数のAPSカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップをさらに含むことが好ましい。
ここで、予め設定した複数のAPSカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、各種の符号化工具について、識別番号がaps_id[n]であるAPSにおける当該APSに含まれる符号化工具パラメータ情報を標記するフラグが1である場合、当該APS中の符号化工具の符号化工具パラメータで前に現在のスライス復号化に使用すると確定した符号化工具の符号化工具パラメータをカバーし、nは整数で、1以上且つ現在のスライスに引用されたAPSの数量以下である。
ここで、現在使用している複数のAPSカバーモードを指示するためのフラグに基づいて、現在の復号化に使用すべき複数のAPSカバーモードを得て、当該複数のAPSカバーモードに基づいて現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することもできる。
ここで、現在使用している複数のAPSカバーモードを指示するためのフラグの2進数は一つ又は複数のビットを含むことを示し、一つのビットは1種類の符号化工具の複数のAPSカバーモードを指示する。
ここで、現在使用している複数のAPSカバーモードを指示するためのフラグは、aps_id[i]とAPS[i-1]に基づくAPS識別番号間の絶対値の差によって得られ、iは整数で、1以上現在のスライス符号化に引用されるAPSの数量以下である。
対応して、本発明によると、スライス層パラメータセットの符号化を行う符号器を提供し、当該符号器は、現存のAPSに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSが存在すると判断した場合、符号化モジュールに当該APSを引用することを通知する判断モジュールと、判断モジュールからの通知を受信した場合、APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する符号化モジュールと、を含む。
ここで、符号化モジュールはさらに、APSを生成し、当該APSにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、APSに識別番号を割り当て、APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化することができる。
ここで、符号化モジュールはさらに、パラメータセットの識別番号を予め配置した符号化工具に対応するパラメータセット識別番号に付値した後、パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化することができる。
ここで、判断モジュールはさらに、現存のAPSに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSが存在するか否かを判断することができる。ここで、現存のAPSに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSが存在しないと判断されると、判断モジュールは符号化モジュールに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSが存在しないことを通知し、符号化モジュールは当該通知を受信した後、直接一つ又は複数のAPSを生成し、生成した各APSにおいて現在のスライスに使用すべき符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、生成した各APSに識別番号を割り当て、各APSの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する。
対応して、本発明によると、スライス層パラメータセットの復号化を行う復号器を提供し、当該復号器は、現在のスライスコードストリーム中のAPS識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のAPSを復号化する復号化モジュールと、復号化モジュールが現在のスライスに引用された複数のAPSを復号化して得た複数のAPSの符号化工具パラメータに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する確定モジュールと、確定モジュールにより確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスデータ構造中の対応する変数に付値する付値モジュールと、を含む。
確定モジュールがさらに、各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のAPSにおけるただ一つのAPS中の当該符号化工具オン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化で当該APS中符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定することが好ましい。
確定モジュールがさらに、予め配置したパラメータセット識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定することが好ましい。
確定モジュールがさらに、予め設定した複数のAPSカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定することが好ましい。
対応して、本発明によると、図1に示すように、上記の符号器及び復号器を備える電子機器を提供する。
本発明における符号化工具は、画像レイヤ符号化工具及び/画像又はスライス層管理モジュールを含むことができ、画像レイヤ符号化工具は、SAO、ALF、WP等を含み、画像又はスライス層管理モジュールは、DPB管理モジュール、参照画像標記及び調節モジュール、参照画像リスト構成モジュール等を含む。
本発明の実施例1〜実施例6において、SAOとALFの2つの画像レイヤ符号化工具を例に説明し、実施例7〜実施例10は、実施例1〜実施例6を基に、画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通制御モジュールを用いて共同で符号化・復号化を行うプロセスをさらに説明する。且つ、以下の実施例において、いずれも符号化・復号化においてSAOとALFの使用が許可されたとする。
以下の各実施例における符号器は、複数のAPSを使用しようとする場合、当該実施例における復号器のスライス層複数のAPSコードストリーム解析プロセスを保証しなければならなく、復号器は符号器と一致する画像レイヤ符号化工具の工具パラメータを得ることができる。
以下の各実施例における符号器の実現方法は、当該実施例での符号器の可能の実現方法の中の一つに過ぎず、当該実施例における復号器によるコードストリーム解析プロセスの要求を満たすことのできるコードストリームを生成できる符号器であれば、いずれも当該実施例の符号器の実現方法に所属される。
実施例1
本実施例において使用されるAPSコードストリーム組織の構造は表1に示すとおりである。
ここで、記述子(Descriptor)欄に各文法ユニットの値の2進数表示方法を示し、符号器は対応する2進数表示方法を用いて対応する文法ユニットに符号化を行い、復号器は対応する2進数表示方法を用いて関連する文法ユニットに復号化を行う。
符号化及び復号化中において、符号器と復号器は、いずれも、スライス層にAPSのパラメータコピーを保留することができる。ここで、スライス層のAPSパラメータが一つのAPSからのものであることができると共に、複数のAPSからのものであることもできる。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報における標記方法は表2に示す通りであって、本実施例はスライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表2の第6〜13行に示す通りである。
表2において、number_valid_apsは、スライス符号化・復号化に引用されるAPSの数量を示し、その値は[0,MaxNumberValidAps]との間の整数である。APSコードストリームが文法ユニットnumber_valid_apsを与えていないと、その値は0であると認める。number_valid_apsの値の上限値MaxNumberValidApsは、プロファイル/レベル中の使用可能の画像レイヤ符号化工具の数量に基づいて確定することができる。
ここで、aps_id[i]は、スライス符号化・復号化に引用されるAPSの識別番号を示す。ここで、iは[0,number_valid_aps-1]との間の整数である。
number_valid_apsの値が0である場合、現在のスライス符号化・復号化にどのAPSも引用しない、即ち、現在のスライス符号化・復号化にいずれのAPSも使用しないことを示す。
number_valid_apsの値が1であると、現在のスライス符号化・復号化に一つのAPSを引用することを示し、この時、当該APSの識別番号がaps_id[0]であると認めて、SAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを、識別番号がaps_id[0]であるAPSで与える。この時、復号器は、当該APS中のSAOオン/オフフラグaps_sample_adaptive_offset_flagとALFオン/オフフラグaps_adaptive_loop_filter_flagの値に基づいて、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagとaps_adaptive_loop_filter_flagの値を設定する。
number_valid_apsの値が1を超える場合、スライス符号化・復号化に同時に複数のAPSを引用することを示し、この時、スライスに引用されたAPSの識別番号をaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps-1]により与える。複数のAPS中の一つのAPSのみのaps_sample_adaptive_offset_flagの値が1である場合、スライス復号化にSAOを使用し、且つ、SAO符号化工具パラメータを当該APSにより与える。複数のAPS中の一つのAPSのみのaps_adaptive_loop_filter_flag値が1である時、スライス復号化にALFを使用し、且つ、ALF符号化工具パラメータを当該APSによって与える。複数のAPS中のaps_sample_adaptive_offset_flagの値が1であると、復号器は、現在のスライス復号化中にSAOを使用せず、復号器はスライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagの値を0に設定し、複数のAPS中のaps_adaptive_loop_filter_flagの値が1であると、復号器は現在のスライス復号化にALFを使用せず、復号器はスライス層データ構造中のaps_adaptive_loop_filter_flagの値を0に設定する。
表2に対応し、本実施例において、復号器がスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を行うプロセスは図2に示すとおりで、以下のステップを含む。
復号器は、現在のスライスに引用されたSPSコードストリームを解析し、u(1)に対応する解読方法でsample_adaptive_offset_enabled_flagとadaptive_loop_filter_enabled_flagの値を得る(ステップ201)。
ここで、フラグsample_adaptive_offset_enabled_flagとadaptive_loop_filter_enabled_flagはいずれも、スライス層データ構造中のフラグで、sample_adaptive_offset_enabled_flagは現在のスライス符号化・復号化にSAOの使用が許可されたか否かを示し、adaptive_loop_filter_enabled_flagは現在のスライス符号化・復号化にALFの使用が許可されたか否かを示す。
復号器は、(sample_adaptive_offset_enabled_flag || adaptive_loop_filter_enabled_flag)の値が真(true)であるか否かを判断し、trueであると、ステップ203を実行し、偽(false)であると、現在の復号化を終了する(ステップ202)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(v)に対応する解読方法でnumber_valid_APSの値を得る(ステップ203)。
number_valid_apsの値が0であると、ステップ205を実行し、number_valid_apsの値が0でないと、ステップ206を実行する(ステップ204)。
現在のスライス復号化に如何なるAPSも引用せず、復号化にSAOとALFを使用せず、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagとaps_adaptive_loop_filter_flagをそれぞれ0に設定し、現在の復号化を終了する(ステップ205)。
number_valid_apsの値が1であると、ステップ207を実行し、number_valid_apsの値が1でないと、ステップ208を実行する(ステップ206)。
現在のスライス復号化に一つのAPSのみを引用し、復号器はue(v)に対応する解読方法でaps_id[0]の値を取得し、識別番号がaps_id[0]であるAPS中のSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを解析し、SAO符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層SAOデータ構造の対応する変数に付値し、ALF符号化工具パラメータのパラメータ値をALFデータ構造中の対応する変数に付値し、現在の復号化を終了する(ステップ207)。
現在のスライス復号化に複数のAPSを引用し、復号器は複数のAPSを解析し、復号器はue(v)に対応する解読方法でaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps- 1]の値を取得し、識別番号がaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps- 1]である複数のAPS中のSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータをそれぞれ復号化する(ステップ208)。
復号器は、複数のAPSを復号化して得た各SAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータに基づいて、現在のスライス復号化に使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを確定し、確定したSAO符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層データ構造中のSAOデータ構造の対応する変数に付値し、確定したALF符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層データ構造中のALFデータ構造の対応する変数に付値し、現在の復号化を終了する(ステップ209)。
ここで、図3に示すように、ステップ209におけるSAO符号化工具パラメータの確定及び付値プロセスは、以下のステップを含む。
復号器が複数のAPSを復号化して得た各aps_sample_adaptive_offset_flagの値がいずれも0であると、ステップ302を実行し、そうでないと、ステップ303を実行する(ステップ301)。
復号器が現在のスライス復号化にSAOを使用せず、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagの値を0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ302)。
復号器が複数のAPSを復号化して得た各aps_sample_adaptive_offset_flagにその値が1であるのがただ一つあると、ステップ304を実行し、復号器が複数のAPSを復号化して得た各aps_sample_adaptive_offset_flagに2つ又は2つ以上の値が1であるのがあると、ステップ305を実行する(ステップ303)。
復号器は現在のスライス復号化にSAOを使用し、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagの値を1に設定し、aps_sample_adaptive_offset_flagの値が1であるAPS中のSAO符号化工具パラメータの値をスライス層SAOデータ構造中の対応する変数に付値し、現在のプロセスを終了する(ステップ304)。
復号器は、現在のスライス復号化にSAOを使用せず、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagの値を0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ305)。
ここで、図4に示すように、ステップ209におけるALF符号化工具パラメータの確定及び付値プロセスは以下のステップを含む。
復号器が複数のAPSを復号化して得た各aps_adaptive_loop_filter_flagの値がいずれも0であると、ステップ402を実行し、そうでないと、ステップ403を実行する(ステップ401)。
復号器は、現在のスライスにALFを使用せず、スライス層データ構造中のaps_adaptive_loop_filter_flagの値を0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ402)。
復号器が複数のAPSを解析して得た各aps_adaptive_loop_filter_flagにその値が1であるのがただ一つであると、ステップ404を実行し、復号器が複数のAPSを解析して得た各aps_adaptive_loop_filter_flagに2つ又は2つ以上のその値が1であるのがあると、ステップ405を実行する(ステップ403)。
復号器が現在のスライス復号化にALFを使用し、スライス層データ構造中のaps_adaptive_loop_filter_flagの値を1に設定し、aps_adaptive_loop_filter_flagの値が1であるAPS中のALF符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層ALFデータ構造中の対応する変数に付値し、現在のプロセスを終了する(ステップ404)。
復号器が現在のスライス復号化にALFを使用せず、スライス層データ構造中のaps_adaptive_loop_filter_flagの値を0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ405)。
対応して、本実施例における符号器によるスライスの複数のAPSコードストリームの符号化プロセスは、図5に示すように、以下のステップを含む。
符号器は、SPS、PPSに基づいて、現在のスライス符号化に使用可能の画像レイヤ符号化工具を確定する(ステップ501)。
SPS中の画像レイヤ符号化工具が使用可能であるか否かを示すフラグの値に基づいて、現在のスライス符号化に使用可能の画像レイヤ符号化工具を確定することが好ましい。例えば、SPS中のsample_adaptive_offset_enabled_flagの値が1であると、符号化に使用可能のSAOを示し、sample_adaptive_offset_enabled_flagの値が0であると、符号化に使用不可のSAOを示すことができる。
符号器は、現在のスライス符号化に実際に使用した画像レイヤ工具及び符号化工具パラメータを確定する(ステップ502)。
符号器は、各画像レイヤ符号化工具のパラメータ計算方法を用いて、レート歪最適化方法を結合して、現在のスライス符号化に一つの画像レイヤ符号化工具を使用するか否かを確定し、該画像レイヤ符号化工具を使用する状況で、符号化工具の他のパラメータを確定し、具体的な実現プロセスは既存の関連技術を参照することができるので、ここでは説明を省略する。
現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれた同一の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと完全に同一であると、ステップ504を実行し、そうでないと、ステップ505を実行する(ステップ503)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込み、符号化工具パラメータが現在のスライスに対応する符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id[0]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ506を実行する(ステップ504)。
符号器は、新規のAPSを生成し、新規のAPSに識別番号を割り当て、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSの識別番号を現在のスライスヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、継続してステップ506を実行する(ステップ505)。
符号器は、現在のスライスの他の符号化データをコードストリームに書き込んで、現在のスライスの複数のAPSコードストリームの符号化を終了する(ステップ506)。
符号器が複数のAPSを使用する場合、復号器は上記スライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスに対応する復号化を保証すべきであって、即ち、復号器が符号器に一致する画像レイヤ符号化工具の工具パラメータを得るように保証しなければならない。
ここで、ステップ505において、符号器が現在のスライスにスライス層符号化工具を使用するか否か、使用されるスライス層符号化工具中の一つ又は複数の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータが現存のAPS中の対応する画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと同一であるか否か、現在のスライスの画像レイヤ符号化工具を後続のスライス符号化に使用するか否か等の要素に基づいて、新規のAPSの生成方法及びAPS識別番号の符号化方法を確定しなければならない。
ステップ505において新規のAPSを生成し、それに識別番号を割り当て、APS識別番号をスライスヘッダ情報に書き込むプロセスは、図6に示すように、以下のステップを含む。
符号器は、現在のスライス符号化にいかなる画像レイヤ符号化工具も必要でないか否かを判断し、YESであると、ステップ602を実行し、そうでないと、ステップ603を実行する(ステップ601)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsを0に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ602)。
符号器が現在のスライス符号化にSAOとALF中の1種の画像レイヤ符号化工具を必要とすると、ステップ604を実行し、符号器が現在のスライス符号化に同時にSAOとALF中の2種類の画像レイヤ符号化工具を必要とすると、ステップ605を実行する(ステップ603)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsを1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライス符号化に必要な画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、生成した新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、また、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ604)。
符号器は、現存のAPSにaps_sample_adaptive_offset_flag又はaps_adaptive_loop_filter_flagの値のみが1であって且つ対応する符号化工具パラメータが現在のスライスのSAO符号化工具パラメータ又はALF符号化工具パラメータと同一なAPSが存在すると判断された場合、ステップ606を実行し、そうでないと、ステップ607を実行する(ステップ605)。
符号器は、スライス層データ構造のnumber_valid_apsを2に設定し、u(v)に対応する方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、符号化工具パラメータが現在のスライスのSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータ中の一つと同一なAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、また、一つの新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータ中の他の一つを符号化し、当該新規のAPSの識別番号をaps_id[1]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ606)。
符号器は、後続のスライス符号化に現在のスライスと同一の工具パラメータを有するSAO又はALFを使用する必要があるか否かを判断し、必要であると、ステップ608を実行し、そうでないと、ステップ609を実行する(ステップ607)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsを2に設定し、u(v)に対応する方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、2つ新規のAPSを生成し、その中の一つの新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータを符号化し、他の一つの新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータを符号化し、また、生成した2つ新規のAPSに異なるAPS識別番号を割り当てて、2つ新規のAPSの識別番号をそれぞれ、aps_id[0]とaps_id[1]に付値し、また、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ608)。
ここで、符号器が一つの画像レイヤ符号化工具のために単独に一つのAPSを生成した場合、生成したAPSにおいて、他の画像レイヤ符号化工具のオン/オフフラグをいずれも0に設定し、他の画像レイヤ符号化工具に必要な補助パラメータを含まない。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsを1に設定し、u(v)に対応する方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、一つの新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、当該新規のAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、また、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ609)。
実施例2
本実施例に使用されるAPSコードストリームの組織構造は実施例1と完全に同一である。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられた符号化工具を使用することを許可し、複数のAPSのスライスヘッダ情報における標記方法は実施例1中の表2で示すとおりであって、ここで、number_valid_apsとnumber_valid_apsの意味及びその値等は実施例1と同じであって、ただ、number_valid_apsの値が1を超える時、現在のスライスが同時に複数のAPSを引用し、この時、復号器は識別番号がaps_id[0]であるAPSにより与えられるALF符号化工具パラメータを用いて現在のスライス復号化に使用されるALFを配置し、識別番号がaps_id[1]であるAPSにより与えら得るSAO符号化工具パラメータを用いて現在のスライス復号化に使用さrせるSAOを配置する。
図7に示すように、本実施例において、復号器がスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を行うプロセスは以下のステップを含む。
ステップ701は、ステップ201と完全に同一である。
ステップ702は、ステップ202と完全に同一である。
ステップ703は、ステップ203と完全に同一である。
ステップ704は、ステップ204と完全に同一である。
ステップ705は、ステップ205と完全に同一である。
ステップ706は、ステップ206と完全に同一である。
ステップ707は、ステップ207と完全に同一である。
ステップ708は、ステップ208と完全に同一である。
復号器は、識別番号がaps_id[0]であるAPS中のALF符号化工具パラメータを用いて、現在のスライス復号化に使用されるスライス層データ構造中のALF符号化工具パラメータを復号化し、復号器は、識別番号がaps_id[1]であるAPS中のSAO符号化工具パラメータを用いて、現在のスライス復号化に使用されるスライス層データ構造中のSAO符号化工具パラメータを復号化し、現在のスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化を終了する(ステップ709)。
図7に示す復号化プロセスに対応して、本実施例において符号器がスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化を行うプロセスは図8に示すように、以下のステップを含む。
ステップ801は、ステップ501と完全に同一である。
ステップ802は、ステップ502と完全に同一である。
符号器が、現在のスライス符号化に如何なる画像レイヤ符号化工具も使用していないと、ステップ804を実行し、そうでないと、ステップ805を実行する(ステップ803)。
符号器は、スライス層のデータnumber_valid_apsを0に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値を現在のスライスヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、継続してステップ811を実行する(ステップ804)。
符号器が現在のスライス符号化に同時にSAOとALFを使用していると、ステップ806を実行し、符号器が現在のスライス符号化にSAOとALFの中の一つの画像レイヤ符号化工具のみを使用していると、ステップ807を実行する(ステップ805)。
符号器は、現存のAPSに含まれている符号化工具パラメータに基づいて、現在のスライスに引用されたAPSを確定し、スライスヘッダ情報において符号化し、継続してステップ811を実行する(ステップ806)。
APS中の全ての画像符号化工具の工具パラメータが現在のスライス層の全ての画像符号化工具の工具パラメータと完全に同一である現存のAPSが存在するか否かを判断し、存在すると、現存のAPSに現在のスライスが直接引用できるAPSがあるので、継続してステップ808を実行し、存在しないと、現存のAPSに現在のスライスが直接引用できるAPSがないので、符号器は新規のAPSを生成して継続してステップ809を実行する(ステップ807)。
符号器は、スライス層データnumber_valid_apsを1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込んで、aps_id[0]の値を対応する符号化工具パラメータが現在のスライス層に使用される符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号に設定し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ811を実行する(ステップ808)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用すべき符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当てる(ステップ809)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsを1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込んで、aps_id[0]の値を新規のAPSの識別番号に設定し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込む(ステップ810)。
符号器は、スライスの他の符号化したデータをコードストリームに書き込んで、スライス符号化を終了する(ステップ811)。
ここで、ステップ806において、符号器が現在のスライスがスライス層符号化工具を使用するか否か、使用するスライス層符号化工具の中の1種類又は複数種類の工具パラメータが現存のAPS中の対応する工具の工具パラメータと同一であるか否か、現在のスライスの画像レイヤ符号化工具を後続のスライス符号化に使用するか否か等の要素に基づいて、現在のスライスに引用されたAPSを確定し、スライスヘッダ情報において符号化を行う。ステップ806の実現プロセスの一つは図9に示すとおりで、以下のステップを含む。
既存のAPSに同時にSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを含み且つ現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータがいずれも完全に同一であるAPSが存在すると、ステップ902を実行し、そうでないと、ステップ903を実行する(ステップ901)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、符号化工具パラメータが現在のスライスに使用される符号化工具パラメータと完全に同一であるAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、ue(v)の方法でaps_id[0]をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ902)。
既存のAPSにALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータと同一なAPS、及びSAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータと同一なAPSが存在すると、ステップ904を実行し、そうでないと、ステップ905を実行する(ステップ903)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を2に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、ALF符号化工具パラメータが現在のスライスのALF符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスのSAO符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をaps_id[1]に付値し、ue(v)の方法でaps_id[0]とaps_id[1]をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ904)。
既存のAPSに対応する符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータとSAO符号化工具パラメータの中の一つと同一なAPSが存在すると、ステップ906を実行し、そうでないと、現在のスライスに使用するSAOとALFのために新規のパラメータセットを生成し、ステップ908を実行する(ステップ905)。
符号器は、新規のAPSを生成し、新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータとSAO符号化工具パラメータの中の他の一つを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当てる(ステップ906)。
符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を2に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、ALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータと同一であるAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をaps_id[1]に付値し、ue(v)の方法でaps_id[0]とaps_id[1]をスライス層ヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ907)。
現在のスライス符号化工具パラメータのSAOとALFを後続のスライス符号化に使用しようとすると、ステップ909を実行し、そうでないと、ステップ910を実行する(ステップ908)。
符号器は、2つの新規のAPSを生成し、その中の一つの新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるSAO符号化工具パラメータを符号化し、他の一つの新規のAPSにおいて現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータを符号化し、それぞれ、2つの新規のAPSに異なる識別番号を割り当て、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を2に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、現在のスライスに使用したALF符号化工具パラメータを含む新規のAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、現在のスライスに使用したSAO符号化工具パラメータを含む新規のAPSの識別番号をaps_id[1]に付値し、ue(v)の方法でaps_id[0]とaps_id[1]をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ909)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該APSにおいて現在のスライス用いられるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、新規のAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、ue(v)の方法でaps_id[0]をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ910)。
実施例3
本実施例において用いられるAPSコードストリームの組織構造は実施例1と完全に同一である。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表3に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表3の第6-16行に示す通りである。
表3において、valid_aps_exist_flagはスライス符号化・復号化に画像レイヤ符号化工具を引用したか否かを示す。valid_aps_exist_flagが1であると、現在のスライス復号化に画像レイヤ符号化工具を引用し、且つAPS配置画像レイヤ符号化工具を引用したことを示し、valid_aps_exist_flagが0であると、現在のスライス復号化に画像レイヤ符号化工具を引用しなく、現在のスライス復号化に画像レイヤ符号化工具を引用しないことを示す。
aps_id_saoは、スライス復号化中にSAOが引用したAPSの識別番号を示し、スライス復号化に使用されるSAO符号化工具パラメータを当該APSから取得する。
aps_id_alfは、スライス復号化中にALFが使用したAPSの識別番号を示し、スライス復号化に使用されるALF符号化工具パラメータを当該APSから取得する。
表3に基づいて、本実施例における復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスは、図10に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1001は、ステップ201と完全に同一である。
復号器は、(sample_adaptive_offset_enabled_flag || adaptive_loop_filter_enabled_flag)の値がtrueであるか否かを判断し、trueであると、ステップ1003を実行し、falseであると、現在のプロセスを終了する(ステップ1002)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(1)対応する解読方法でvalid_aps_exist_flagの値を取得する(ステップ1003)。
valid_aps_exist_flagの値が1であると、継続してステップ1005を実行し、そうでないと、復号器は、現在のスライス復号化に如何なる画像レイヤ符号化工具も使用せず、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flagとaps_adaptive_loop_filter_flagをいずれも0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ1004)。
sample_adaptive_offset_enable_flagの値が1であると、継続してステップ1006を実行し、そうでないと、スライス層の復号化にSAOを使用せず、復号器は、スライス層データ構造中のaps_sample_adaptive_offset_flag0に設定し、継続してステップ1007を実行する(ステップ1005)。
復号器は、ue(v)に対応する解読方法でaps_id_saoの値を取得し、復号器は、識別番号がaps_id_saoであるAPSからSAO符号化工具パラメータを読み取って、SAO符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層のSAO符号化工具パラメータのデータ構造に付値し、継続してステップ1007を実行する(ステップ1006)。
adaptive_loop_filter_enable_flagの値が1であると、継続してステップ1008を実行し、そうでないと、スライス層の復号化にALFを使用せず、復号器はスライス層データ構造中のaps_adaptive_loop_filter_flagを0に設定し、現在のプロセスを終了する(ステップ1007)。
復号器は、ue(v)に対応する解読方法でaps_id_alfの値を取得し、復号器は、識別番号がaps_id_alfであるAPSからALF符号化工具パラメータを読み取って、ALF符号化工具パラメータのパラメータ値をスライス層ALF符号化工具パラメータのデータ構造に付値し、現在のプロセスを終了する(ステップ1008)。
上記の復号化プロセスに対応して、本実施例における符号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化プロセスは、図11に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1101は、ステップ501と完全に同一である。
ステップ1102は、ステップ502と完全に同一である。
符号器が現在のスライス符号化に如何なる画像レイヤ符号化工具も使用していないと、ステップ1104を実行し、そうでないと、符号器は、スライス層データ構造中のvalid_aps_exist_flagの値を1に設定し、u(1)に対応する符号化方法でvalid_aps_exist_flagをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1105を実行する(ステップ1103)。
符号器は、スライス層データ構造valid_aps_exist_flagの値を0に設定し、u(1)に対応する符号化方法でvalid_aps_exist_flagをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1112を実行する(ステップ1104)。
符号器は、既存のAPSに現在のスライスに使用されるSAOとALFの工具パラメータと同一なAPSが存在する、即ち、既存のAPSに現在のスライスが直接引用できるAPSが存在すると判断された場合、ステップ1106を実行し、そうでないと、ステップ1107を実行する(ステップ1105)。
符号器は、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用したSAO符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_saoに付値し、ALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用したALF符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_alfに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_saoとaps_id_alfをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1112を実行する(ステップ1106)。
符号器は、既存のAPSに現在のスライスに使用されるSAO工具パラメータと同一なAPSのみを含み、現在のスライスに使用されるALF工具パラメータと同一なAPSを含まれていないと判断された場合、即ち、SAO工具パラメータの符号化のみに既存のAPSを直接引用できると、ステップ1108を実行し、そうでないと、ステップ1109を実行する(ステップ1107)。
符号器は、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用したSAO符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をスライス層データ構造中aps_id_saoに付値する。符号器は、新規のAPSを生成し、それに識別番号を割り当て、当該APSにおいてALF工具パラメータを符号化し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中aps_id_alfに付値する。符号器は、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_saoとaps_id_alfをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1112を実行する(ステップ1108)。
符号器は、既存のAPSに現在のスライスに使用されるALF工具パラメータと同一なAPSのみを含み、現在のスライスに使用されるSAO工具パラメータと同一なAPSは含まれていないと判断されると、即ち、ALF工具パラメータの符号化のみに既存のAPSを直接引用できると、ステップ1110を実行し、そうでないと、ステップ1111を実行する(ステップ1109)。
符号器は、ALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用したALF符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_alfに付値する。符号器は、新規のAPSを生成し、それに識別番号を割り当て、当該APSにおいてSAO工具パラメータを符号化し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_saoに付値する。符号器は、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_saoとaps_id_alfをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1112を実行する(ステップ1110)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該APSに識別番号を割り当て、当該APSにおいて同時にSAO工具パラメータとALF工具パラメータを符号化する。符号器は、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_saoとaps_id_alfに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_saoとaps_id_alfをコードストリームに書き込んで、継続してステップ1112を実行する(ステップ1111)。
符号器は、スライスの他の符号化したデータをコードストリームに書き込んで、スライス符号化を終了する(ステップ1112)。
実施例4
本実施例に使用されるAPSコードストリームの組織構造は表4に示すとおりで、表4の第3-4行、第13-15行、第20行、第23-25行、第30-31行はいずれも、本実施例において既存のAPSコードストリームの組織構造に比べ追加された文法ユニットである。
ここで、aps_sample_adaptive_offset_data_present_flagは、現在のAPSにSAO符号化工具パラメータが含まれるか否かを示し、aps_sample_adaptive_offset_data_present_flagの値が1であると、現在のAPSにSAO符号化工具パラメータが含まれることを示し、aps_sample_adaptive_offset_data_present_flagの値が0であると、現在のAPSにSAO符号化工具パラメータが含まれていないことを示す。実際の応用において、aps_sample_adatpive_offset_flagのデフォルト値は0である。
aps_adaptive_loop_filter_data_present_flagは、現在のAPSにALF符号化工具パラメータが含まれているか否かを示し、aps_adaptive_loop_filter_data_present_flagの値が1であると、現在のAPSにALF符号化工具パラメータが含まれていることを示し、aps_adaptive_loop_filter_data_present_flagの値が0であると、現在のAPSにALF符号化工具パラメータが含まれていないことを示す。実際の応用において、aps_adaptive_loop_filter_flagのデフォルト値は0である。
表4に示すAPSコードストリームの組織構造に基づいて、対応するAPSコードストリームの復号化プロセスは、図12に示すように、以下のステップを含む。
復号器は、APSコードストリームを読み込んで、u(1)に対応する解読方法で解析してaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagとaps_adatpive_loop_filter_data_present_flagの値を取得する(ステップ1201)。
復号器は、APS中のエントロピー符号化に関連する充填情報を継続して復号化する(ステップ1202)。
aps_sample_adaptive_offset_data_present_flagの値が1であると、ステップ1204を実行し、そうでないと、現在のAPSにSAO符号化工具パラメータが存在しなく、ステップ1207を実行する(ステップ1203)。
復号器は、u(1)に対応する解読方法で解析してaps_sample_adaptive_offset_flagの値を取得する(ステップ1204)。
aps_sample_adaptive_offset_flag の値が1であると、ステップ1206を実行し、そうでないと、ステップ1207を実行する(ステップ1205)。
復号器は、SAOフィルタパラメータ及び他の関連する制御パラメータを復号化し、継続してステップ1207を実行する(ステップ1206)。
aps_adaptive_loop_filter_data_present_flag の値が1であると、ステップ1208を実行し、そうでないと、現在のAPSにALF符号化工具パラメータが存在しなく、ステップ1211を実行する(ステップ1207)。
復号器は、u(1)に対応する解読方法で復号化してaps_adaptive_loop_filter_flagの値を取得する(ステップ1208)。
aps_adaptive_loop_filter_flagの値が1であると、ステップ1210を実行し、そうでないと、ステップ1211を実行する(ステップ1209)。
復号器は、ALFフィルタパラメータ及び他の関連する制御パラメータを復号化し、継続してステップ1211を実行する(ステップ1210)。
復号器は、APS中の他の文法ユニットを復号化し、現在の復号化を終了する(ステップ1211)。
図12に示すAPSコードストリームの復号化プロセスに対応して、本実施例におけるAPSコードストリームの符号化プロセスは、図13に示すように、以下のステップを含む。
符号器は、APSを生成し、生成したAPSに識別番号を割り当て、ue(v)に対応する符号化方法でAPSの識別番号をコードストリームに書き込む(ステップ1301)。
符号器は、スライス層の実際の符号化に使用した画像レイヤ符号化工具に基づいて、APS中のaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagとaps_adatpive_loop_filter_data_present_flagの値を確定し、u(1)に対応する方法でaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagとaps_adatpive_loop_filter_data_present_flagをコードストリームに書き込み、エントロピー符号化に関連する充填情報を符号化する(ステップ1302)。
aps_sample_adaptive_offset_data_present_flag の値が1であると、ステップ1304を実行し、そうでないと、ステップ1305を実行する(ステップ1303)。
SAOオン/オフフラグと、SAOフィルタ係数と、関連する制御情報とを含むSAO符号化工具パラメータを符号化し、継続してステップ1305を実行する(ステップ1304)。
aps_adatpive_loop_filter_data_present_flag の値が1であると、ステップ1306を実行し、そうでないと、ステップ1307を実行する(ステップ1305)。
ALFオン/オフフラグと、ALFフィルタ係数と、関連する制御情報とを含むALF符号化工具パラメータを符号化し、継続してステップ1307を実行する(ステップ1306)。
符号器は、APS中の他の文法ユニットを符号化し、現在の符号化プロセスを終了する(ステップ1307)。
ここで、図12における復号化プロセスと図13における符号化プロセスは、新しく追加された文法ユニットの復号化ステップ又は符号化ステップのみを含み、他の文法ユニットの復号化又は符号化のステップは関連する既存技術によって実現でき、ここで説明を省略する。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表5に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表5の第6-11行に示す通りである。
ここで、表5におけるnumber_valid_aps、aps_id[i]の意味は実施例1の表2での意味と同じで、ただ、number_valid_apsの値が1を超える場合、現在のスライスが同時に複数のAPSを引用する点で異なっていて、この時、現在のスライスに使用したAPSの識別番号はaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps-1]よって与えられる。
復号器が、複数のAPSのカバーモードで現在のスライスに使用される画像レイヤ符号化工具の工具パラメータを確定するステップが具体的に、識別番号がaps_id[n](1 ≦n≦ number_valid_aps-1)であるAPS中のaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagが1である場合、当該APS中のSAO符号化工具パラメータで、前のaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[n-1]に基づいて確定した現在のスライスのコードストリーム復号化に用いたSAO符号化工具パラメータをカバーし、識別番号がaps_id[n](1 ?n ?number_valid_aps-1)であるAPS中のaps_adaptive_loop_filter_data_present_flagが1である場合、当該APS中のALF符号化工具パラメータで、前のaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[n-1]に基づいて確定した現在のスライスのコードストリーム復号化に用いたALF符号化工具パラメータをカバーする。
本実施例において、復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの解析プロセスは、図14に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1401は、ステップ201と完全に同一である。
ステップ1402は、ステップ202と完全に同一である。
ステップ1403は、ステップ203と完全に同一である。
ステップ1404は、ステップ204と完全に同一である。
ステップ1405は、ステップ205と完全に同一である。
number_valid_apsの値が1であると、ステップ1407を実行し、number_valid_apsの値が1でないと、ステップ1408を実行する(ステップ1406)。
ステップ1407は、ステップ207と完全に同一である。
復号器は、複数のAPSを解析し、複数のAPSのカバー方法で複数のAPSを復号化して得たSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを用いて、現在のスライス復号化に使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを確定し、確定したSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータのパラメータ値をそれぞれ、スライス層データ構造中のSAOの対応する変数とALFの対応する変数に付値し、現在のプロセスを終了する(ステップ1408)。
ここで、ステップ1408において、現在のスライス復号化に使用されるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを確定するプロセスは、図15に示すように、以下のステップを含む。
復号器は、ループ変数i = 0の初期化を行う(ステップ1501)。
復号器は、ループ変数i がnumber_valid_aps未満であるか否かを判断し、YESであると、ステップ1503を実行し、そうでないと、ステップ1513を実行する(ステップ1502)。
復号器は、上記のAPSコードストリーム復号化方法で識別番号がaps_id[i]であるAPSコードストリームを復号化する(ステップ1503)。
aps_sample_adaptive_offset_data_present_flagの値が1であると、ステップ1505を実行し、そうでないと、ステップ1506を実行する(ステップ1504)。
復号器は、識別番号がaps_id[i]であるAPSを復号化して得たSAO符号化工具パラメータで、前に現在のスライス符号化に使用すると確定したSAO符号化工具パラメータをカバーし、継続してステップ1508を実行する(ステップ1505)。
復号器は、ループ変数iの値が0であるか否かを判断し、YESであると、ステップ1507を実行し、そうでないと、ステップ1508を実行する(ステップ1506)。
復号器は、スライス層のaps_sample_adaptive_offset_flagの値を0に設定し、ステップ1508を実行する(ステップ1507)。
aps_adaptive_loop_filter_data_present_flagの値が1であると、ステップ1509を実行し、そうでないと、ステップ1510を実行する(ステップ1508)。
復号器は、識別番号がaps_id[i]であるAPSを復号化して得たALF符号化工具パラメータで、前に現在のスライス符号化に使用すると確定したALF符号化工具パラメータをカバーし、継続してステップ1512を実行する(ステップ1509)。
復号器は、ループ変数iの値が0であるか否かを判断し、YESであると、ステップ1511を実行し、そうでないと、ステップ1512を実行する(ステップ1510)。
復号器は、スライス層のaps_adaptive_loop_filter_flagの値を0に設定し、継続してステップ1512を実行する(ステップ1511)。
復号器は、ループ変数i = i + 1を更新し、ステップ1502に戻る(ステップ1512)。
復号器は、最終的に確定したSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを使用して、現在のスライスのコードストリームの復号化を行って、現在のプロセスを終了する(ステップ1513)。
ここで、ステップ1408の実現について、識別番号がaps_id[0]であるAPSを基本APSとし、識別番号がそれぞれaps_id[1]、aps_id[2]、…、aps_id[number_valid_aps-1]である各APSを修正APSとし、復号器は、先ず基本APSを復号化し、スライス層の画像符号化工具の初期工具パラメータを設定し、その後、各修正APSを復号化し、上記図15に示す複数のAPSカバーモードで最終的に現在のスライス復号化に使用される画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを確定する。
対応して、本実施例において、符号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化プロセスは、図16に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1601-1602は、ステップ501-502と完全に同一である。
現在のスライスに画像レイヤ符号化工具が必要であって、且つ画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータが現存のAPS中の同一の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと同じであると、ステップ1604を実行し、そうでないと、ステップ1605を実行する(ステップ1603)。
符号器は、APSの識別番号をスライス層ヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、継続してステップ1606を実行する(ステップ1604)。
符号器が一つの現存のAPSに含まれる画像レイヤ符号化工具の工具パラメータが現在のスライスに使用する全部の画像レイヤ符号化工具の工具パラメータと完全に同一であると検出すると、符号器はスライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、また、対応する符号化工具パラメータが現在のスライスに使用した符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id[0]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込む。
符号器が複数の現存のAPSが存在し、複数のAPSのカバー方法で現在のスライスに使用される画像レイヤ符号化工具と同一な工具パラメータを取得できると検出すると、符号器はスライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を用いるAPSの数量に設定し、u(v)に対応する符号化方法でそれをコードストリームに書き込む。符号器は、複数のAPSカバー方法で、使用したAPSの識別番号を順にスライス層データ構造中のaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps-1]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でそれをコードストリームに書き込む。
符号器は、新規のAPSを生成し、新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号情報をスライスヘッダ情報に書き込んで、継続してステップ1606を実行する(ステップ1605)。
符号器は、現在のスライス層に使用される各画像レイヤ符号化工具に対しそれぞれ、対応する新規のAPSを生成し、各画像レイヤ符号化工具に対応する新規のAPSにおいて対応する符号化工具パラメータを符号化することができる。
符号器は、一つの新規のAPSを生成し、当該APSにおいて現在のスライス層に使用される全部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、当該APSの識別番号をスライス層ヘッダ情報のコードストリームに書き込むこともできる。
ここで、符号器は、現在のスライス層に使用される画像レイヤ符号化工具を後続のスライス符号化に使用するか否かに基づいて、新規のAPSを生成する数量を確定することもでき、ここで、一つのAPSが一つ又は複数の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを含むことができる。
ここで、現在のスライス層に使用される画像レイヤ符号化工具の中の一つ/複数の画像レイヤ符号化工具の工具パラメータが既存のAPSに含まれる対応する符号化工具パラメータと同一であると、符号器は、工具パラメータが全ての既存のAPSに含まれる対応する符号化工具パラメータといずれも同一でない他の画像レイヤ符号化工具に対しAPSを生成することができる。
符号器は、APSの識別番号情報をスライスヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、複数のAPSカバー方式を用いる復号器がコードストリームを解析した後正確な画像レイヤ符号化工具の工具パラメータを得られるように保証する。
上記は符号器がAPSを生成し、既存のAPSを用いて、後続のスライス符号化に現在のスライスのAPSを重複して利用する等を最適化した方法に過ぎない。本実施例による復号器が正確に解析できるスライス層のAPSコードストリームを生成できる符号器、APSの符号化及びスライス層のAPS符号化方法であると、いずれも本実施例の中のステップ1605のカバー範囲内である。
符号器は、スライスの他の符号化データをコードストリームに書き込んで、スライス符号化を終了する(ステップ1606)。
ステップ1605において、符号器が新規のAPSを生成し、新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号情報をスライスヘッダ情報に書き込むプロセスは、図17に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1701は、ステップ601と完全に同一である。
ステップ1702は、ステップ602と完全に同一である。
ステップ1703は、ステップ603と完全に同一である。
ステップ1704は、ステップ604と完全に同一である。
現存のAPSに対応する工具パラメータが現在のスライスのSAO又はALFの中の一つの工具パラメータと同一であると、ステップ1706を実行し、そうでないと、ステップ1707を実行する(ステップ1705)。
ステップ1706は、ステップ606と完全に同一である。
符号器の最適化モジュールによって、後続のスライス符号化に現在のスライスと同一の工具パラメータを有するSAO又はALFを単独に使用すると判断されると、ステップ1708を実行し、そうでないと、ステップ1709を実行する(ステップ1707)。
ステップ1708は、ステップ608と完全に同一である。
ステップ1709は、ステップ609と完全に同一である。
実施例5
本実施例に使用されるAPSコードストリームの組織構造は実施例1と完全に同一である。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを使用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表2に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加し、具体的には表6の第6-16行に示す通りである。
ここで、number_valid_apsとaps_id[i]の意味は実施例1と完全に同一である。
ここで、aps_overwriting_pattern[i]は、number_valid_apsの値が1を超える時の複数のAPSカバーモードを示す。本実施例において使用する複数のAPSカバーモード及びその具体的な操作方法は表7に示すとおりである。
ここで、aps_overwriting_pattern[i]の2進数は2つのビットを含むことを示し、ここで、一番目のビットは「ALF符号化工具パラメータをカバーするか否か」を示し、二番目のビットは「SAO符号化工具パラメータをカバーするか否か」を示し、対応するカバー操作を定義する。当該方法を、直接に、使用可能の画像レイヤ符号化工具の数量が2を越える時の複数のAPSカバーモード及び対応する操作に拡張して用いることができる。
本実施例において、復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスは、図18に示すように、以下のステップを含む。
ステップS1801は、ステップ201と完全に同一である。
ステップS1802は、ステップ202と完全に同一である。
ステップS1803は、ステップ203と完全に同一である。
ステップS1804は、ステップ204と完全に同一である。
ステップS1805は、ステップ205と完全に同一である。
ステップS1806は、ステップ206と完全に同一である。
ステップS1807は、ステップ207と完全に同一である。
ステップS1808は、ステップ208と完全に同一である。
復号器は、u(2)に対応する解読方法でAPSカバーモードのインデックス情報を解析し、各カバーモードに対応する操作方法(表8)でSAOとALF符号化工具パラメータを確定し、現在のプロセスを終了する(ステップS1809)。
対応して、本実施例において、符号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの符号化プロセスは、図19に示すように、以下のステップを含む。
ステップ1901は、ステップ1601と完全に同一である。
ステップ1902は、ステップ1602と完全に同一である。
符号器は、現在のスライスに画像レイヤ符号化工具を使用する必要があって且つ使用する工具が現存のAPS中の画像レイヤ工具の工具パラメータと同一であると検出されると、ステップ1904を実行し、そうでないと、ステップ1905を実行する(ステップ1903)。
符号器は、現存のAPSの識別番号をスライス層ヘッダ情報のコードストリームに書き込んで、継続してステップ1906を実行する(ステップ1904)。
若符号器は、一つの現存のAPSが存在し、それに含まれる画像レイヤ符号化工具の工具パラメータが現在のスライスに使用した全部の画像レイヤ符号化工具の工具パラメータと完全に同一であると検出された場合、符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、対応する符号化工具パラメータが現在のスライスに使用した符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id[0]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込む。
既存のAPSにSAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用したSAO符号化工具パラメータと同一な一つのAPSであって、ALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータと同一な一つのAPSが存在すると、符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を2に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込んで、上記2つのAPSの識別番号をそれぞれ、aps_id[0]とaps_id[1]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]の値をコードストリームに書き込んで、符号器は使用すべき複数のAPSカバーモードを確定し、aps_overwriting_patternに付値し、u(2)に対応する符号化方法でaps_overwriting_patternの値をコードストリームに書き込む。
ここで、符号器は、複数のAPSの識別番号をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込むプロセスにおいて、設定した複数のAPSによって、本実施例の復号器が、スライス層の複数のAPSコードストリーム復号化方法及び定義したAPSカバーモードで正確な画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを取得できるように保証しなければならない。
符号器は、新規のAPSを生成し、該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号及びその複数のAPSカバーモードをスライスヘッダ情報に書き込んで、ステップ1906を実行する(ステップ1905)。
符号器は、複数のAPSの識別番号をスライス層ヘッダ情報コードストリームに書き込むプロセスにおいて、設定した複数のAPSによって、本実施例の復号器が、スライス層の複数のAPSコードストリーム復号化方法及び定義されたAPSカバーモードで正確な画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを取得できるように保証しなければならない。
符号器は、スライスの他の符号化データをコードストリームに書き込んで、スライス符号化を終了する(ステップ1906)。
ここで、ステップ1905において、新規のAPSを生成するプロセスは、図20に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2001は、ステップ601と完全に同一である。
ステップ2002は、ステップ602と完全に同一である。
ステップ2003は、ステップ603と完全に同一である。
ステップ2004は、ステップ604と完全に同一である。
符号器は、既存のAPSに対応する符号化工具パラメータが現在のスライスのSAO符号化工具パラメータ又はALF符号化工具パラメータと同一なAPSが存在するか否かを判断し、YESであると、継続してステップ2006を実行し、NOであると、継続してステップ2007を実行する(ステップ2005)。
ステップ2006は、ステップ606と完全に同一である。
符号器は、復号器が正確な画像レイヤ符号化工具パラメータを取得できるように、APSカバーモードを設定し、設定したAPSカバーモードに基づいて、スライス層データ構造中のaps_overwriting_pattern[0]に付値し、u(2)に対応する符号化方法でaps_overwriting_pattern[0]の値をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ2007)。
符号器は、後続のスライス符号化に現在のスライスと同一の符号化工具パラメータを有するSAO又はALFを使用するか否かを判断し、YESであると、ステップ2009を実行し、そうでないと、ステップ2011を実行する(ステップ2008)。ステップ2009は、ステップ608と完全に同一である。
符号器は、復号器が正確な画像レイヤ符号化工具パラメータを取得するように、APSカバーモードを設定し、設定したカバーモードに基づいて、スライス層データ構造中のaps_overwriting_pattern[0]に付値し、u(2)に対応する符号化方法でaps_overwriting_pattern[0]の値をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ2010)。
ステップ2011は、ステップ609と完全に同一である。
本実施例において、実施例4におけるAPSコードストリームの組織構造を用いることができる。この時、符号器が、一つの画像レイヤ符号化工具のために一つのAPSを単独に生成する場合、当該生成したAPSにおいて、他の画像レイヤ符号化工具が当該APSにて存在する工具パラメータのフラグはいずれも0である。例えば、ALF工具パラメータのために単独に生成したAPSにおいて、符号器はSAOに対応するaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagを0に設定する。
実施例6
本実施例において用いられるAPSコードストリームの組織構造は実施例1と同一である。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表2に示すとおりで、本実施例においてスライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表2の第6-13行に示す通りである。
本実施例において、復号器はAPSカバーモードで現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する。本実施例において使用するAPSカバーモード及び対応する操作方法は表8に示すとおりで、スライスヘッダ情報に複数のAPSが存在する場合、復号器はaps_id[i]とaps[i-1](i = 1, 2, …, number_valid_aps-1)により与えられるAPS識別番号との間の絶対値差abs(x)に基づいて、APSの情報カバーモードを確定する。表8において、abs(x)は実数xの絶対値を戻す。
本実施例において、復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスは、図21に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2101は、ステップ201と完全に同一である。
ステップ2102は、ステップ202と完全に同一である。
ステップ2103は、ステップ203と完全に同一である。
ステップ2104は、ステップ204と完全に同一である。
ステップ2105は、ステップ205と完全に同一である。
number_valid_apsの値が1であると、ステップ2107を実行し、number_valid_apsの値が1又は0でないと、ステップ2108を実行する(ステップ2106)。
ステップ2107は、スップ207と完全に同一である。
復号器は、ue(v)に対応する解読方法でaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps- 1]の値を取得し、復号器は識別番号がそれぞれaps_id[0]、aps_id[1]、…、aps_id[number_valid_aps-1]である複数のAPSにおけるSAO符号化工具パラメータとALF符号化工具パラメータを復号化し、定義したAPSカバーモードで現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定し、現在のプロセスを終了する(ステップ2108)。
ここで、ステップ2108において、定義したAPSカバーモードで現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するプロセスは、図22に示すように、以下のステップを含む。
復号器は、識別番号がaps_id[0]であるAPSを復号化し、当該APSの画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを取得する(ステップ2201)。
復号器は、ループ変数:i := 1を初期化する(ステップ2202)。
i < number_valid_apsが成立すると、ステップ2204を実行し、そうでないと、現在のプロセスを終了する(ステップ2203)。
復号器は、識別番号がaps_id[i]であるAPSを復号化し、abs(aps_id[i] -aps_id[i-1])に基づいてAPSカバーモードを確定する(ステップ2204)。
復号器は、確定したAPSカバーモードで、識別番号がaps_id[i]であるAPS中の符号化工具パラメータで、前に確定した対応する符号化工具パラメータをカバーする(ステップ2205)。
復号器は、ループ変数:i := i + 1を更新し、ステップ2203を実行する(ステップ2206)。
対応して、本実施例における符号器によるスライス層の複数のスライスの複数のAPSコードストリーム符号化のプロセスは、図23に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2301は、ステップ1901と完全に同一である。
ステップ2302は、ステップ1902と完全に同一である。
現在のスライスに画像レイヤ符号化工具が必要であって、且つ、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータが現存のAPS中の同一の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと同一であると、ステップ2304を実行し、そうでないと、ステップ2305を実行する(ステップ2303)。
符号器は、現存のAPSの識別番号をスライス層ヘッダ情報に書き込んで、ステップ2306を実行する(ステップ2304)。
符号器が一つの現存のAPSに含まれる画像レイヤ符号化工具の工具パラメータが現在のスライスに使用する全部の画像レイヤ符号化工具の工具パラメータと完全に同一であると検出した場合、符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を1に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsをコードストリームに書き込んで、対応する符号化工具パラメータが現在のスライスに使用した符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id[0]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]の値をコードストリームに書き込む。
既存のAPSに、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用するSAO符号化工具パラメータと同一な一つのAPS及びALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータと同一な一つのAPSが存在し、且つ2つのAPSの識別番号の関係が使用すべきAPSカバーモードを満たすと、符号器は、スライス層データ構造中のnumber_valid_apsの値を2に設定し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込んで、上記2つのAPSの識別番号をそれぞれaps_id[0]とaps_id[1]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]の値をコードストリームに書き込む。
既存のAPSに、SAO符号化工具パラメータが現在のスライスに使用するSAO符号化工具パラメータと同一な一つのAPS及びALF符号化工具パラメータが現在のスライスに使用されるALF符号化工具パラメータと同一な一つのAPSが存在するが、2つのAPSの識別番号の関係が使用すべきAPSカバーモードを満たしていないと、符号器は、number_valid_apsの値を2に設定し、ビット数が多いAPSの識別番号を復号化してaps_id[0]に付値し、また、一つの新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて、他の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、使用すべきAPSカバーモードで当該APSに識別番号を割り当て、aps_id[1]に付値し、u(v)に対応する符号化方法でnumber_valid_apsの値をコードストリームに書き込んで、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]の値をコードストリームに書き込む。
ここで、符号器は複数のAPSの識別番号をスライス層ヘッダ情報のコードストリームに書き込むプロセスにおいて、設定した複数のAPSによって、本実施例の復号器が、スライス層複数のAPSコードストリーム復号化方法及び定義したAPSカバーモードで正確な画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを取得できるように保証しなければならない。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号及びその複数のAPSカバーモードをスライスヘッダ情報に書き込んで、継続してステップ2306を実行する(ステップ2305)。
符号器は、スライスの他の符号化データをコードストリームに書き込んで、スライス符号化を終了する(ステップ2306)。
ここで、ステップ2305中の新規のAPSの生成プロセスは、図24に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2305の実現方法の一つは、図24に示す通りである。
ステップ2401は、ステップ601と完全に同一である。
ステップ2402は、ステップ602と完全に同一である。
符号器が現在のスライス符号化にSAOとALFの中の1種類の画像レイヤ符号化工具のみを使用していると、ステップ2404を実行し、符号器が現在のスライス符号化にSAOとALFの中の2種類の画像レイヤ符号化工具を同時に使用していると、ステップ2405を実行する(ステップ2403)。
ステップ2404は、ステップ604と完全に同一である。
符号器は、既存のAPSに対応する符号化工具パラメータが現在のスライスのSAO符号化工具パラメータ又はALF符号化工具パラメータと同一なAPSが存在するか否かを判断し、YESであると、ステップ2406を実行し、NOであると、継続してステップ2410を実行する(ステップ2405)。
符号器は、APSカバーモードを確定し、当該APSカバーモードで新規のAPSの候補識別番号を確定する(ステップ2406)。
符号器は、確定した新規のAPSの候補識別番号を割り当てたか否かを判断し、YESであると、継続してステップ2410を実行し、NOであると、継続してステップ2408を実行する(ステップ2407)。
符号器は、利用可能の候補APSの識別番号を選択し、他の符号化工具の工具パラメータのために一つの新規のAPSを生成し、その識別番号をaps_id[1]に付値する(ステップ2408)。
符号器は、スライス層データ構造のnumber_valid_apsを2に設定し、u(v)に対応する方法でそれをコードストリームに書き込んで、同一の工具パラメータのAPSの識別番号をaps_id[0]に付値し、また、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ2409)。
符号器の最適化モジュールは、後続のスライス符号化に現在のスライスと同一の符号化工具パラメータを有するSAO又はALFを単独に使用するか否かを判断し、YESであると、ステップ2411を実行し、そうでないと、ステップ2414を実行する(ステップ2410)。
符号器は、各一つの画像レイヤ符号化工具の工具パラメータを含むAPSのカバーモードを確定し、カバーモードで2つのAPSの候補識別番号を確定する(ステップ2411)。
符号器は、新規のAPSの候補識別番号をいずれも現存のAPSに割り当てていないと判断した場合、ステップ2413を実行し、そうでないと、ステップ2414を実行する(ステップ2412)。
符号器は、スライス層データ構造のnumber_valid_apsを2に設定し、u(v)に対応する方法でそれをコードストリームに書き込んで、それぞれ、SAOとALFのために2つのAPSを生成し、使用可能の候補識別番号を割り当て、それぞれaps_id[0]とaps_id[1]に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id[0]とaps_id[1]をコードストリームに書き込んで、現在のプロセスを終了する(ステップ2413)。
ステップ2414は、ステップ609と完全に同一である。
実施例7
本実施例において、画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通制御モジュールを用いてスライスの複数のAPSのコードストリームの符号化・復号化を行うプロセスを詳しく説明する。
本実施例において使用するAPSコードストリームの組織構造は表9に示すとおりである。

表9におて、文法ユニットaps_common_management_module_data_present_flagは、APSに含まれる符号化工具パラメータの種類を示し、その値が1であると、当該APSに含まれるデータが画像又はスライス層共通制御モジュールタイプの符号化工具の符号化工具パラメータであることを示し、当該符号化工具パラメータはフラグ及び操作パラメータを含み、符号化工具パラメータはデータ構造のcommon_management_module_data()に含まれる。その値が0であると、当該APSに含まれるデータが画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータ、例えばオン/オフフラグ及び操作パラメータであることを示し、符号化工具パラメータはデータ構造のpicture_level_coding_tool_data()に含まれる。
ここで、データ構造のpicture_level_coding_tool_data()の場合、実施例1〜実施例6のAPSが使用した符号化工具パラメータのデータ構造を用いることができ、データ構造のcommon_management_module_data()は、実施例1〜実施例6のAPSが使用した符号化工具パラメータのデータ構造と類似することができ、ここで説明を省略する。
表9に示すAPSコードストリーム組織に基づいて、対応する復号化プロセスは、図25に示すように、以下のステップを含む。
復号器は、APSコードストリームを読み込んで、u(1)に対応する解読方法で解析して文法ユニットaps_common_management_module_data_present_flagの値を取得する(ステップ2501)。
aps_common_management_module_data_present_flagの値が1であると、ステップ2503を実行し、aps_common_management_module_data_present_flagの値が0であると、ステップ2504を実行する(ステップ2502)。
復号器は、APSコードストリームを読み込んで、画像又はスライス層共通制御モジュールに関連する文法ユニットに対応する解読方法で、各文法ユニットの値を取得し、現在の復号化を終了する(ステップ2503)。
復号器は、APSコードストリームを読み込んで、画像レイヤ符号化工具に関連する文法ユニットに対応する解読方法で各文法ユニットの値を取得し、現在の復号化を終了する(ステップ2504)。
表9に示すAPSコードストリーム組織に基づいて、対応する符号化プロセスは、図26に示すとおりで、以下のステップを含む。
符号器の最適化モジュールは、現在のスライス符号化に使用される符号化工具のパラメータを確定する(ステップ2601)。
符号器の最適化モジュールは、現在の符号化ユニットが符号化中に使用すべき符号化工具及び他のパラメータを確定し、例えば既存のレート歪最適化モジュールである。
符号器は、画像又はスライス層共通管理モジュール情報をコードストリームに書き込む(ステップ2602)。
符号器は、現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報が前の現存の関連情報と同一であるか否かを判断し、又は、現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報を既存のAPSから取得できるか否かを判断し、YESであると、現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報を符号化する必要がなく、NOであると、現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報を符号化しなければならない。
現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報を符号化する必要があると、符号器は、画像又はスライス層共通管理モジュール情報を単独にスライス層ヘッダ情報に書き込む必要があるか否かを判断し、必要であると、単独に現在のスライスヘッダ情報に書き込み、そうでないと、符号器は新規のAPSを生成し、APSの識別番号を割り当て、新規のAPSにおいて画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化する。
符号器は、画像レイヤ符号化工具パラメータをコードストリームに書き込む(ステップ2603)。
符号器は、現在使用している画像レイヤ符号化工具パラメータが前の現存の関連情報と同一であるか否かを判断し、又は、現在使用している画像又はスライス層共通管理モジュール情報を既存のAPSから取得できるか否かを判断し、YESであると、現在使用している画像レイヤ工具パラメータを符号化する必要がなく、NOであると、現在使用している画像レイヤ工具パラメータを符号化しなければならない。
現在所使用画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化する必要があると、符号器は新規のAPSを生成し、APSの識別番号を割り当て、新規のAPSにおいて画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化する。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表10に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表10の第10-16行に示す通りである。
表10において、aps_idは、現在のスライス復号化に引用されたAPSの識別番号を示す。復号器は、識別番号がaps_idであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを使用して現在のスライス符号化に使用される画像レイヤ符号化工具を配置する。
referring_to_aps_flagは、現在のスライス復号化使用される画像又はスライス層共通管理モジュールに使用される符号化工具パラメータの出所を示す。referring_to_aps_flagの値が1であると、復号器がAPS中の画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを用いて、現在のスライス復号化に使用される画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、その値が0であると、復号器はスライスヘッダ情報により与えられる画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータであるデータ構造のcommon_management_module_data()に含まれたパラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用される画像又はスライス層共通管理モジュールを配置する。
aps_id_management_moduleは、現在のスライス復号化に応用するAPSの識別番号を示す。復号器は、識別番号がaps_id_management_moduleであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用される画像又はスライス共通管理モジュールを配置する。
表10に対応して、本実施例において、復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスは、図27に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2701は、ステップ201と完全に同一である。
復号器は、(sample_adaptive_offset_enabled_flag || adaptive_loop_filter_enabled_flag)の値がtrueであるか否かを判断し、trueであると、ステップ2703を実行し、そうでないと、ステップ2704を実行する(ステップ2702)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(v)に対応する解読方法でAPS_idの値を取得し、識別番号がAPS_idであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用する画像レイヤ符号化工具を配置し、継続してステップ2704を実行する(ステップ2703)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(1)に対応する解読方法でreferrfing_to_aps_flagの値を取得する(ステップ2704)。
復号器は、referring_to_aps_flagの値が1であるか否かを判断し、1であると、ステップ2706を実行し、その値が0であると、ステップ2707を実行する(ステップ2705)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、ue(v)に対応する解読方法でaps_id_management_moduleの値を取得し、識別番号がaps_id_management_moduleであるAPS中の画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用する画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、継続してステップ2708を実行する(ステップ2706)。
復号器は、スライスヘッダ情報中のデータ構造common_management_module_data()を解析し、データ構造common_management_module_data()中の各文法ユニットの値を使用して、現在のスライスヘッダ情報の復号化に使用される画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、継続してステップ2708を実行する(ステップ2707)。
スライス層の複数のAPSのコードストリーム復号化を終了し、継続して当該スライスヘッダ情報中の他の文法ユニットを復号化する(ステップ2708)。
対応して、本実施例における符号器によるスライスの複数のAPSのコードストリームの符号化プロセスは、図28に示すように、以下のステップを含む。
ステップ2801は、ステップ501と完全に同一である。
ステップ2802は、ステップ502と完全に同一である。
現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれる同一の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと完全に同一であると、ステップ2804を実行し、そうでないと、ステップ2805を実行する(ステップ2803)。
符号器は、符号化工具パラメータが現在のスライスに対応する符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_idに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でAPS_idの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2806を実行する(ステップ2804)。
符号器は、新規のAPSを生成し、該新規のAPSに識別番号を割り当て、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに必要である画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、新規のAPSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_id,に付値し、ue(v)に対応する符号化方法でAPS_idの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2806を実行する(ステップ2805)。
符号器は、APSを引用する方式で画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化するか否かを判断し、YESであると、ステップ2807を実行し、NOであると、ステップ2811を実行する(ステップ2806)。
実際の応用において、符号器は、現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを直接、スライス層ヘッダ情報のデータ構造common_management_module_data()に書き込むことができ、APSを引用する方式で現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをスライス層ヘッダ情報のデータ構造common_management_module_data()に書き込むこともできる。
符号器は、スライス層の文法ユニットreferring_to_aps_flagの値を1に設定し、u(1)に対応する符号化方法でreferring_to_aps_flagの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2808を実行し(ステップ2807)。
現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれる対応する符号化工具パラメータと完全に同一であると、ステップ2809を実行し、そうでないと、ステップ2810を実行する(ステップ2808)。
符号器は、対応する符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_management_moduleに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_management_moduleの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2812を実行する(ステップ2809)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて、現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_management_moduleに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_management_moduleの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2812を実行する(ステップ2810)。
符号器は、スライス層文法ユニットreferring_to_aps_flagの値を0に設定し、u(1)に対応する符号化方法でreferring_to_aps_flagの値をコードストリームに書き込んで、現在の配分に必要な画像又はスライス層共通管理モジュール工具の符号化工具パラメータをスライス層データ構造common_management_module_data()中の対応する文法ユニットに付値し、データ構造common_management_module_data()中の各文法ユニットに対応する符号化方法で各文法ユニットの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ2812を実行する(ステップ2811)。
スライス層の複数のAPSの符号化を終了し、継続して他のスライス層のヘッダ情報を符号化する(ステップ2812)。
実施例8
本実施例において、画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通制御モジュールを用いてスライスの複数のAPSのコードストリームの符号化・復号化を詳しく説明する。
本実施例におけるAPSのコードストリーム組織構造は、実施例7の表9に示すとおりである。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表11に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加し、具体的に表11の第6行と第8行に示す通りである。
表11において、picture_level_coding_tools_aps_data()は、画像符号化工具のスライス層の複数のAPSコードストリーム組織構造を示し、当該コードストリーム組織構造は、実施例1〜6に記載のスライス層の複数のAPSコードストリーム組織構造を用いることができる。common_management_module_aps_data()は、画像又はスライス層共通管理モジュールのスライス層複数のAPSコードストリーム組織構造を示し、表12に具体的な構造を示す。
ここで、number_valid_aps_management_moduleは、現在のスライスヘッダ情報中の画像又はスライス層共通管理モジュール符号化工具パラメータの復号化に引用されるAPSの数量を示す、その値は[0,MaxNumberValidAPSManagementModule]の間の整数である。コードストリームに文法ユニットnumber_valid_aps_management_moduleが与えられていないと、その値が0であると認める。number_valid_aps_management_moduleの値の上限値であるMaxNumberValidAPSManagementModuleの値は、プロファイル/レベルの利用可能の画像又はスライス層共通管理モジュールタイプ工具の数量に基づいて確定することができる。
number_valid_aps_management_moduleの値が0である場合、復号器はAPSを引用する方式で画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを取得しない。
aps_id_management_module[i]は、現在のスライスヘッダ情報において、現在のスライスヘッダ情報中の画像又はスライス層共通管理モジュール符号化工具パラメータの復号化に引用されるAPSの識別番号を示す。ここで、iは[0,number_valid_aps_management_module-1]の間の整数である。
ここで、表11は、実施例1〜6に類似する方法で画像又はスライス層共通管理モジュールの関連するスライス層の複数のAPSコードストリーム組織を実現できる。
本実施例において、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータが同一のAPSに出現しないので、本実施例において、スライス層の複数のAPSコードストリームの復号化及び符号化は、実施例1〜6に記載のスライス層の複数のAPSコードストリーム復号化及び符号化プロセスから直接推定して得られるので、ここで詳しい説明は省略する。
ここで、符号器は、実施例7と同じ方法で、スライスヘッダ情報にて現在のスライスに使用した画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化する必要があるか否かを判断する。必要であると、符号器は、スライス層ヘッダ情報中の文法ユニットnumber_valid_aps_management_moduleの値を0に設定し、画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをcommon_management_module_data()データ構造中の対応する文法ユニットに付値し、各文法ユニットに対応する符号化方法でその値をコードストリームに書き込む。必要でないと、上記実施例1〜6に記載の方法で、引用の必要のあるAPSの数量を確定し、文法ユニットnumber_valid_aps_management_moduleに付値し、使用したAPSの識別番号を符号化する。
実施例9
本実施例において、画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通制御モジュールを用いたスライスの複数のAPSのコードストリーム符号化・復号化を詳しく説明する。
本実施例において使用するAPSのコードストリーム組織構造は、表13に示すとおりである。
表13において、tool_Aとtool_Bは、画像レイヤ符号化工具、例えばSAO、ALF等である。
ここで、aps_tool_a_flag、aps_tool_B_flagの意味は、実施例1の表1中のSAOオン/オフフラグaps_sample_adaptive_offset_flagとALFオン/オフフラグaps_adaptive_loop_filter_flagに類似する。aps_tool_A_flagを、工具Aのオン/オフフラグと定義できる。aps_tool_A_flagの値が1であると、スライス復号化に工具Aを使用し、且つ、工具Aの符号化工具パラメータを当該APSにより与える。aps_tool_A_flagの値が0であると、スライス復号化に工具Aを使用しなく、現在のAPSに工具Aの工具パラメータが含まれていない。aps_tool_B_flagを、工具Bのオン/オフフラグと定義できる。aps_tool_B_flagの値が1であると、スライス復号化に工具Bを使用し、且つ、工具Bの符号化工具パラメータを当該APSにより与える。aps_tool_B_flagの値が0であると、スライス復号化に工具Bを使用しなく、現在のAPSに工具Bの工具パラメータが含まれていない。
ここで、aps_tool_A_flag、aps_tool_B_flagの意味は、実施例4の表4中のaps_sample_adaptive_offset_data_present_flagとaps_adaptive_loop_filter_data_present_flagの意味に類似する。aps_tool_A_flagを、現在のAPSに工具Aの符号化工具パラメータが含まれているか否かを示すように定義でき、aps_tool_A_flagの値が1であると、現在のAPSに工具Aの一部又は全部の符号化工具パラメータが含まれ、aps_tool_A_flagの値が0であると、現在のAPSに工具Aの符号化工具パラメータが含まれていない。aps_tool_B_flagを、現在のAPSに工具Bの符号化工具パラメータが含まれているか否かを示すように定義でき、aps_tool_B_flagの値が1であると、現在のAPSに工具Bの一部又は全部の符号化工具パラメータが含まれ、aps_tool_B_flagの値が0であると、現在のAPSに工具Bの符号化工具パラメータが含まれていない。
ここで、データ構造tool_A_param()は工具Aの一部又は全部符号化工具パラメータを含み、データ構造tool_B_param()は工具Bの一部又は全部符号化工具パラメータを含む。
aps_common_management_module_data_present_flagは、APSが画像又はスライス層共通制御モジュールの符号化工具パラメータを含むか否かを示し、aps_common_management_module_data_present_flagの値が1であると、当該APSが画像又はスライス層共通制御モジュールの符号化工具パラメータを含み、且つ、当該符号化工具パラメータあデータ構造common_management_module_data()に含まれ、aps_common_management_module_data_present_flagの値が0であると、当該APSが画像又はスライス層共通制御モジュールの符号化工具パラメータを含まない。ここで、データ構造common_management_module_data()は画像又はスライス層共通管理モジュールの一部又は全部の符号化工具パラメータを含む。
表13の第9-15行に基づいて、本実施例に使用されるAPSコードストリーム組織方法によると、APSが画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを同時に含むことを許可する。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表14に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表14の第8行、第11-19行に示す通りである。
表14において、referred_by_management_moduleは、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータが同一のAPSからのものであるか否かを示し、ここで、referred_by_management_moduleの値が1であると、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータが同一のAPSからのものであって、referred_by_management_moduleの値が0であると、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータは異なるAPSからのものである。referred_by_management_moduleをコードストリームで表示していないと(即ち、sample_adaptive_offset_enabled_flagとadaptive_loop_filter_enabled_flag の値が同時に0であるとき)、そのデフォルト値は0である。
ここで、APS_idは、現在のスライス符号化・復号化に使用する画像レイヤ符号化工具が引用するAPSの識別番号を示し、即ち、識別番号がAPS_idであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像レイヤ符号化工具を配置する。
ここで、referring_to_aps_flagの値が1であると、APS中の画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、referring_to_aps_flagの値が0であると、スライスヘッダ情報により与えられる画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータ(即ち、common_management_module_data()データ構造に含まれるパラメータ)を使用して、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像又はスライス層共通管理モジュールを配置する。
ここで、aps_id_management_moduleは、現在のスライス符号化・復号化に使用する画像又はスライス層共通管理モジュールが引用するAPSの識別番号を示し、識別番号がaps_id_management_moduleであるAPS中の画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス符号化・復号化に使用される画像又はスライス共通管理モジュールを配置する。
表14に対応して、本実施例において、復号器によるスライス層の複数のAPSコードストリームの復号化プロセスは、図29に示すように、以下のステップを含む。
復号器は、現在のスライスに引用されたSPSコードストリームを読み取る(ステップ2901)。
復号器は、現在のスライスが引用したSPSコードストリームを解析し、u(1)に対応する解読方法でフラグsample_adaptive_offset_enabled_flagと adaptive_loop_filter_enabled_flagの値を取得する(ステップ2902)。
復号器は、(sample_adaptive_offset_enabled_flag || adaptive_loop_filter_enabled_flag) の値がtrueであるか否かを判断し、trueであると、ステップ2904を実行し、そうでないと、ステップ2905を実行する(ステップ2903)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(v)に対応する解読方法でaps_idの値を取得し、また、復号器はu(1)に対応する解読方法でフラグreferred_by_management_moduleの値を取得し、referred_by_management_moduleの値が1であると、復号器は識別番号でAPS_idであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用する画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、referred_by_management_moduleの値が0であると、復号器は識別番号がAPS_idであるAPS中の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータのみを使用して、現在のスライス復号化に使用する画像レイヤ符号化工具を配置し、継続してステップ2905を実行する(ステップ2904)。
復号器は、referred_by_management_moduleの値が0であると、ステップ2906を実行し、referred_by_management_moduleの値が1であると、ステップ2910を実行する(ステップ2905)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、u(1)に対応する解読方法でreferrfing_to_aps_flagの値を取得する(ステップ2906)。
復号器は、referring_to_aps_flagの値が1であるか否かを判断し、1であると、ステップ2908を実行し、その値が0であると、ステップ2909を実行する(ステップ2907)。
復号器は、スライスヘッダ情報を解析し、ue(v)に対応する解読方法でaps_id_management_moduleの値を取得し、識別番号がaps_id_management_moduleであるAPS中の画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用して、現在のスライス復号化に使用する画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、継続してステップ2910を実行する(ステップ2908)。
復号器は、スライスヘッダ情報中のデータ構造common_management_module_data()を解析し、データ構造common_management_module_data()中の各文法ユニットの値を使用して、現在のスライスのヘッダ情報の復号化に使用する画像又はスライス層共通管理モジュールを配置し、継続してステップ2910を実行する(ステップ2909)。
スライス層の複数のAPSのコードストリーム復号化を終了し、継続して当該スライスヘッダ情報中の他の文法ユニットを解析する(ステップ2910)。
対応して、本実施例における符号器によるスライスの複数のAPSのコードストリームの符号化プロセスは、図30に示すように、以下のステップを含む。
ステップ3001は、ステップ501と完全に同一である。
ステップ3002は、ステップ502と完全に同一である。
符号器の最適化モジュールは、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを同一のAPSにおいて符号化する必要に応じて、referred_by_management_moduleの値を取得する(ステップ3003)。
ample_adaptive_offset_enabled_flagとadaptive_loop_filter_enabled_flag の値が同時に0であると、referred_by_management_moduleの値を0に設定する。
符号器は、APSを引用する方式で現在のスライスに必要な画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをスライス層ヘッダ情報データ構造common_management_module_data()に書き込む必要がない場合、referred_by_management_moduleの値を0に設定する。
符号器の最適化モジュールは、後続のスライスに上記のAPSを使用すると判断した場合、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータとを同一のAPSに書き込み、referred_by_management_moduleの値を1に設定する。
符号器の最適化モジュールは、後続のスライスにおいて、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを異なるAPSで使用すると判断した場合、又は、後続のスライスにおいて上記画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータ又は画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを使用しないと判断した場合、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをそれぞれ、2つの異なるAPSに書き込み、referred_by_management_moduleの値を0に設定する。
符号器は、referred_by_management_moduleの値が1であると判断されると、ステップ3005を実行し、そうでないと、ステップ3008を実行する(ステップ3004)。
現在のスライスで使用すべき符号化工具及びその符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれる同一の符号化工具の符号化工具パラメータと完全に同一であると、ステップ3006を実行し、そうでないと、ステップ3007を実行する(ステップ3005)。
符号器は、符号化工具パラメータが現在のスライスに対応する符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_idに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でAPS_idの値をコードストリームに書き込んで、u(1)に対応する符号化方法でreferred_by_management_module(この時、その値は1である)もコードストリームに書き込んで、継続してステップ3017を実行する(ステップ3006)。
符号器は新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータ、及び画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_idに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_idの値をコードストリームに書き込んで、u(1)に対応する符号化方法でreferred_by_management_module(この時、その値は1である)もコードストリームに書き込んで、継続してステップ3017を実行する(ステップ3007)。
現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具及びその符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれる同一の画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと同一であると、ステップ3009を実行し、そうでないと、ステップ3010を実行する(ステップ3008)。
符号器は、符号化工具パラメータが現在のスライスに必要な画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_idに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_idの値をコードストリームに書き込んで、u(1)に対応する符号化方法でreferred_by_management_module(この時、その値は0である)をコードストリームに書き込んで、継続してステップ3011を実行する(ステップ3009)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに使用すべき画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号をスライス層データ構造中のAPS_idに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でAPS_id値をコードストリームに書き込んで、u(1)に対応する符号化方法でreferred_by_management_module(この時、その値は0である)をコードストリームに書き込んで、継続してステップ3011を実行する(ステップ3010)。
符号器は、APSを引用する方式で画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化できるか否かを判断し、YESであると、ステップ3012を実行し、NOであると、ステップ3016を実行する(ステップ3011)。
符号器は、スライス層文法ユニットreferring_to_aps_flagの値を1に設定し、u(1)に対応する符号化方法でreferring_to_aps_flagの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ3013を実行する(ステップ3012)。
現在のスライスに使用すべき画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータが現存のAPSに含まれる画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータと完全に同一であると、継続してステップ3014を実行し、そうでないと、継続してステップ3015を実行する(ステップ3013)。
符号器は、符号化工具パラメータが現在のスライスに必要な画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータと同一なAPSの識別番号を取得し、当該APSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_management_moduleに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_management_moduleの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ3017を実行する(ステップ3014)。
符号器は、新規のAPSを生成し、当該新規のAPSにおいて現在のスライスに必要な画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータを符号化し、当該新規のAPSに識別番号を割り当て、新規のAPSの識別番号をスライス層データ構造中のaps_id_management_moduleに付値し、ue(v)に対応する符号化方法でaps_id_management_moduleの値をコードストリームに書き込んで、継続してステップ3017を実行する(ステップ3015)。
符号器は、スライス層文法ユニットreferring_to_aps_flagの値を0に設定し、u(1)に対応する符号化方法でreferring_to_aps_flagの値をコードストリームに書き込んで、画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをスライス層データ構造common_management_module_data()中の対応する文法ユニットに付値し、common_management_module_data()中の各文法ユニットに対応する符号化方法でその値をコードストリームに書き込む(ステップ3016)。
スライス層の複数のAPSの符号化を終了し、符号器は継続して他のスライス層のヘッダ情報を符号化する(ステップ3017)。
本実施例において、表13に示すAPSコードストリーム組織構造と実施例7の表10に示す複数のAPSのスライス層ヘッダ情報における標記方法とを結合して、スライス中の複数のAPSのコードストリーム符号化・復号化を実現することもでき、具体的なプロセスは、上記の図29と図30に示すプロセスに類似するので、ここで説明を省略する。
実施例10
本実施例において、画像レイヤ符号化工具と画像又はスライス層共通制御モジュールを用いてスライスの複数のAPSのコードストリーム符号化・復号化を詳しく説明する。
本実施例において使用するAPSコードストリーム組織構造は実施例9の表13と同一である。
本実施例において、スライスが複数のAPSにより与えられる符号化工具パラメータを引用することを許可し、複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法は表11に示すとおりで、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には、表11の第10-16行に示す通りである。
本実施例に係わるスライス層の複数のAPSの復号化及び符号化方法は、実施例8に類似し、ただ、スライス層の複数のAPSの符号化・復号化と引用プロセスで実施例9に類似するAPSフラグを使用する点で異なっている。
そして、本実施例において、表15に示す複数のAPSのスライス層ヘッダ情報中の標記方法を採用することができ、また、本実施例において、スライス層ヘッダ情報にAPS標記情報を追加していて、具体的には表15の第6-7行と第9-11行に示す通りである。
表15において、referred_by_management_moduleは表14での意味と完全に同一である。
また、referred_by_management_moduleは、実施例9の表14と同一なコードストリーム組織形態をとることができ、即ち、画像レイヤ符号化工具のデータ構造picture_level_coding_tools_aps_data()にてAPSの識別番号を取得してから符号化を行うこともできる。また、SPSフラグから、符号化・復号化で画像レイヤ符号化工具を使用できないことを把握した場合、referred_by_management_moduleのデフォルト値は0である。
本実施例のスライス層の複数のAPSの復号化及び符号化において、referred_by_management_moduleと関連するコードストリームの解析、フラグの値の設定方法、フラグの値に対応する制御方法は実施例9と同じである。即ち、referred_by_management_moduleの値が1であると、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータと画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータをいずれも、データ構造picture_level_coding_tools_APS_data()により与え、referred_by_management_moduleの値が0であると、画像レイヤ符号化工具の符号化工具パラメータはデータ構造picture_level_coding_tools_aps_data()により与え、画像又はスライス層共通管理モジュールの符号化工具パラメータはデータ構造common_management_module_aps_data()により与える。
本実施例のスライス層の複数のAPSの復号化及び符号化において、 picture_level_coding_tools_aps_data()とcommon_management_module_aps_data()に対応する復号化及び符号化プロセスは、実施例8の関連するプロセスと同じである。
本実施例において、スライス層の複数のAPSのコードストリーム復号化及び符号化のプロセスは、実施例9に類似するので、説明を省略する。
実施例11
本実施例によると、上記実施例1〜実施例10に記載のスライス層の複数のAPSのコードストリーム復号化を実現できる復号化装置と、上記実施例1〜実施例10に記載のスライス層の複数のAPSのコードストリーム符号化を実現できる符号化装置とを含む電子機器を提供する。
本実施例による電子機器は、例えば、携帯電話、コンピューター、サーバー、セットトップボックス、携帯式移動端末、デジタルテレビ、デジタルビデオ等の動画像通信アプリケーションにおける関連するコードストリーム生成機器と受信放送機器であることができる。
上記各実施例において、符号化プロセスは符号器が実現可能の符号化方法の中の一つに過ぎず、復号器による復号化の要求を満たすコードストリームを生成できる符号器及び対応する符号化方法であると、いずれも各実施例のカバー範囲内である。
ここで、実施例1〜実施例6に記載の復号器は、スライス層が引用する複数のAPSに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを推定する方法、及び符号化の方法は、同時に、画像レイヤ符号化工具、画像又はスライス層共通制御モジュールにて適用する。本発明に対応する3種類又は3種類以上の符号化工具の実施例は、上記各実施例から直接推定して得られ、説明を省略する。
上記内容は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。

Claims (26)

  1. 現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在すると、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップを含み、
    上記パラメータセットが、一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を含むスライス層パラメータセットの符号化方法。
  2. パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、また、上記パラメータセットに識別番号を割り当て、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化するステップをさらに含む請求項1に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  3. パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップが、
    現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が、2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つ又は複数のパラメータセットを生成し、一つの上記パラメータセットにおいて一つ又は複数の上記符号化工具の符号化パラメータを符号化することを含む請求項2に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  4. パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化するステップが、上記現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、各符号化工具に対応する各パラメータセットを生成し、一つの上記パラメータセットにおいて一つの符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、また、各パラメータセットにパラメータセット識別番号を割り当て、上記各パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化し、
    又は、上記現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具が2つ又は2つ以上の符号化工具を含む場合、一つのパラメータセットを生成し、上記パラメータセットにおいて上記2つ又は2つ以上の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、上記パラメータセットにパラメータセット識別番号を割り当て、上記各パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化することを含む請求項3に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  5. 上記パラメータセットにパラメータセット識別番号を割り当てるステップが、現在のスライスに使用する複数のパラメータセットカバーモードに基づいて、候補識別番号を確定し、上記候補識別番号から一つを選択して上記パラメータセットに割り当てることを含む請求項2に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  6. 具体的に、
    異なる符号化工具に対応するパラメータセットの識別番号を予め配置し、
    現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在すると、上記パラメータセットの識別番号を予め配置した符号化工具に対応するパラメータセットの識別番号に付値して、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する請求項1に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  7. 現存のパラメータセットに、符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在する否かを判断するステップをさらに含む請求項1に記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  8. 上記符号化工具は、画像レイヤ符号化工具及び/又は画像又はスライス層管理モジュールを含み、
    上記画像レイヤ符号化工具は、サンプル適応オフセット(SAO)と、適応的ループフィルタ(ALF)と、重み付け予測(WP)等を含み、
    上記画像又はスライス層管理モジュールは、復号画像バッファ(DPB)管理モジュールと、参照画像標記及び調節モジュールと、参照画像リスト構成モジュール等を含む請求項1乃至7の中のいずれかに記載のスライス層パラメータセットの符号化方法。
  9. 現在のスライスのコードストリーム中のパラメータセット識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化し、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定し、確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスのデータ構造中の対応する変数に付値するステップを含み、
    上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を含むスライス層パラメータセットの復号化方法。
  10. 上記現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、
    各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットの中のただ一つのパラメータセット中の当該符号化工具オン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化に当該パラメータセット中の上記符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定するステップを含む請求項9に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  11. 上記現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータの確定ステップが、
    予め配置したパラメータセットの識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定するステップを含む請求項9に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  12. 上記現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータの確定するステップが、
    予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップを含む請求項9に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  13. 上記予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、
    各種の符号化工具について、識別番号がps_id[n](nは整数で、1以上且つ現在のスライスに引用されたパラメータセットの数量以下であるである)パラメータセットにおける当該パラメータセットに含まれる上記符号化工具パラメータ情報を標記するフラグが1である場合、当該パラメータセット中の符号化工具の符号化工具パラメータで前に現在のスライス復号化に使用すると確定した符号化工具の符号化工具パラメータをカバーする請求項12に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  14. 上記予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップが、
    現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグに基づいて、現在の復号化に使用すべき複数のパラメータセットカバーモードを求め、当該複数のパラメータセットカバーモードに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定するステップを含む請求項12に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  15. 上記現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグの2進数は、一つ又は複数のビットを含むことを示し、一つのビットが1種類の符号化工具の複数のパラメータセットカバーモードを示す請求項12に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  16. 上記現在使用している複数のパラメータセットカバーモードを示すフラグを、ps_id[i]とps[i-1](iは整数で、1以上且つ現在のスライス復号化に引用するパラメータセットの数量以下である)により与えられるパラメータセット識別番号間の絶対値の差から得る請求項12に記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  17. 上記符号化工具は、画像レイヤ符号化工具及び/画像又はスライス層管理モジュールを含み、上記画像レイヤ符号化はSAOと、ALFと、WPなどを含み、上記画像又はスライス層管理モジュールはDPB管理モジュールと、参照画像標記及び調節モジュールと、参照画像リスト構成モジュール等を含む請求項9乃至16の中のいずれかに記載のスライス層パラメータセットの復号化方法。
  18. 現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一な一つ又は複数のパラメータセットが存在すると判断した場合、上記符号化モジュールに当該パラメータセットの引用を通知する判断モジュールと、
    上記判断モジュールの上記通知を受信した場合、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する符号化モジュールと、を含み、
    上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を有するスライス層パラメータセット符号化用の符号器。
  19. 上記符号化モジュールがさらに、パラメータセットを生成し、当該パラメータセットにおいて現在のスライスに使用すべき他の一部の符号化工具の符号化工具パラメータを符号化し、パラメータセットに識別番号を割り当て、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する請求項18に記載のスライス層パラメータセット符号化用の符号器。
  20. 上記符号化モジュールがさらに、上記パラメータセットの識別番号を予め配置した上記符号化工具に対応するパラメータセット識別番号に付値した後、上記パラメータセットの識別番号を現在のスライスのコードストリームに符号化する請求項19に記載のスライス層パラメータセット符号化用の符号器。
  21. 上記判断モジュールがさらに、現存のパラメータセットに符号化工具パラメータが現在のスライスに使用すべき一部の符号化工具の符号化工具パラメータと同一なパラメータセットが存在するか否かを判断する請求項18乃至20の中のいずれかに記載のスライス層パラメータセット符号化用の符号器。
  22. 現在のスライスのコードストリーム中のパラメータセットの識別番号に基づいて、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化する復号化モジュールと、
    上記復号化モジュールが現在のスライスに引用された複数のパラメータセットを復号化して得た複数のパラメータセットの符号化工具パラメータに基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する確定モジュールと、
    上記確定モジュールが確定した符号化工具パラメータのパラメータ値を現在のスライスのデータ構造中の対応する変数に付値する付値モジュールと、を含み、
    上記パラメータセットが一つ又は複数のスライス符号化・復号化に使用される符号化工具の共通情報のデータ構造を有するスライス層パラメータセット復号化用の復号器。
  23. 上記確定モジュールがさらに、各種の符号化工具について、現在のスライスに引用された複数のパラメータセットにおいて、ただ一つのパラメータセットにおける当該符号化工具のオン/オフフラグが1であると、現在のスライス復号化に当該APS中の上記符号化工具の符号化工具パラメータを使用すると確定する請求項22に記載のスライス層パラメータセット復号化用の符号器。
  24. 上記確定モジュールがさらに、予め配置したパラメータセットの識別番号と符号化工具との間の対応関係に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具の符号化工具パラメータを確定する請求項22に記載のスライス層パラメータセット復号化用の符号器。
  25. 上記確定モジュールがさらに、予め設定した複数のパラメータセットカバー方式に基づいて、現在のスライス復号化に使用される符号化工具パラメータを確定する請求項22に記載のスライス層パラメータセット復号化用の符号器。
  26. 請求項18乃至21の中のいずれかに記載の符号器と請求項22乃至25の中のいずれかに記載の復号器とを含む電子機器。
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