JP2014530191A - 骨疾患および破断骨治療のための組成物 - Google Patents

骨疾患および破断骨治療のための組成物 Download PDF

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Abstract

本明細書では、治療有効量の少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)を含む組成物を投与するステップを含む、対象において骨形成を促進する方法が開示される。また、本明細書では、そのような促進が必要である対象において骨形成を促進する方法であって、治療有効量の少なくとも1種のCSAを含む組成物を投与するステップを含む方法も開示される。加えて、本明細書では、骨疾患の治療または破断骨の治療において使用するための、少なくとも1種のCSAまたは薬学的に許容されるその塩を含む化合物および組成物も開示される。このような組成物と、このような方法についての説明書とを含むキットも、本明細書において企図される。

Description

関連出願の相互参照
[0001]本出願は、その全体が参照により特に本明細書に援用される、2011年9月13日出願の米国仮特許出願第61/534185号の優先権の利益を主張する。
[0002]特定の疾患を治療および/または骨形成を促進する陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(「CSA」)。
[0003]骨形成(または骨化)は、骨芽細胞と呼ばれる細胞によって新たな骨材料を築く過程である。骨形成(または骨化)は、骨組織形成と同義である。正常で健康な骨組織の形成をもたらす過程は2つ存在する。すなわち、結合組織性骨化は、骨を原始結合組織(間葉)に直接築くことであり、軟骨内骨化には、前駆体として軟骨が関与する。骨折の治癒において、軟骨内骨形成は、たとえば、焼石膏によって治療される長骨の骨折において、最も一般的に生じる過程であり、観血的整復ならびに金属床およびねじによる安定化によって治療される骨折は、結合組織性骨形成によって治癒しうる。
[0004]骨発生が誘発される正確な機序は、依然として不明であるが、成長因子およびサイトカインが何らかの形で関与している。したがって、骨疾患および破断骨治療のための、骨成長を強化する組成物および方法を開発することが求められている。
[0005]本明細書では、治療有効量の少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)を含む組成物を投与するステップを含む、対象において骨形成を促進する方法を開示する。本発明者らは、骨の形成および骨の治癒を促進するいくつかの遺伝子ならびに生物学的経路および機序に作用することにおいて、CSAが、これまで正しく評価されていない活性を有することを発見した。本発明者らは、CSA投与の結果としての新たな骨の形成を実証する。本明細書では、治療有効量の少なくとも1種のCSAを投与するステップを含む、そうした促進を必要とする対象において骨形成を促進する方法も開示する。加えて、本明細書では、骨疾患の治療または破断骨の治療において使用するための、少なくとも1種のCSAまたは薬学的に許容されるその塩を含む化合物および組成物も開示する。そのような組成物と、そのような方法についての説明書とを含むキットも、本明細書において企図する。
[0006]一部の実施形態は、骨疾患の治療または破断骨の治療において使用するための、少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を提供する。他の実施形態は、骨疾患の治療または破断骨の治癒を必要とする対象において骨形成を促進する方法であって、骨疾患の治療または破断骨の治癒を必要とする対象を特定するステップと、少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)または薬学的に許容されるその塩を投与するステップとを含む方法を提供する。一部の実施形態では、組成物の使用および/または方法は、少なくとも1種の成長因子を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、組成物の使用および/または方法は、抗微生物薬を投与して、感染症を治療または予防するステップをさらに含む。一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩によって、骨疾患を治療し、または破断骨を治癒させ、感染症を治療または予防する。
[0007]一部の実施形態では、組成物の使用および/または方法は、包帯、縫合剤、ガーゼ、粘着性ストリップ、外科用ステープラー、クリップ、止血鉗子、子宮内デバイス、縫合糸、トロカール、カテーテル、管、インプラントなどの薬学的に許容されるデバイスからCSAを投与するステップを含む。一部の実施形態では、インプラントの例として、ピル、ペレット、ロッド、スクリュー、ウェーハ、ディスク、スポンジ、およびタブレットが挙げられる。一部の実施形態では、スポンジは、吸収性コラーゲンスポンジである。
[0008]一部の実施形態では、骨疾患として、骨吸収、骨関節炎、骨粗鬆症、骨軟化症、嚢胞性線維性骨炎、離断性骨軟骨炎、骨軟化症、骨髄炎、骨芽細胞形成、骨減少症、骨壊死、および骨萎縮性骨化過剰症(porotic hyperostosis)が挙げられる。一部の実施形態では、骨疾患は、感染症でない。一部の実施形態では、破断骨は、外傷性骨折、危険な大きさの骨欠損、仮骨延長、脊椎融合術、関節置換、整形外科インプラント、または生検の結果として生じたものである。
[0009]一部の実施形態では、CSAは、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩である。
[0010]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、式(I)の化合物から選択される。
[0011]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、式(Ia)の化合物から選択される。
[0012]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、環A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和であり、m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、グアニジノアルキルオキシ、およびグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0013]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換C〜Cアルケニル、置換または非置換C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0014]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0015]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16およびR17は、水素および非置換(C〜C)アルキルからなる群から独立に選択される。
[0016]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C16)アルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルカルボキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキル、(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)アミノアルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜Cアルキル)アミノ−(C〜C)アルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C16)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0017]一部の実施形態では、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16およびR17は、それぞれ水素であり、RおよびR13は、それぞれメチルである。
[0018]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から独立に選択される。
[0019]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシおよびアミノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R18は、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキオキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から選択される。
[0020]一部の実施形態では、R、RおよびR12は同じである。一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシである。一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルカルボキシである。
[0021]一部の実施形態では、R18は、アルキルアミノアルキルである。一部の実施形態では、アルコキシカルボニルアルキル。一部の実施形態では、R18は、ジ(アルキル)アミノアルキルである。一部の実施形態では、R18は、アルキルカルボキシアルキルである。一部の実施形態では、R18は、C−カルボキシアルキルである。
[0022]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノ−C−アルキルオキシ、アミノ−C−アルキル−カルボキシ、C−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−アルキル−カルボニル−C−アルキル、ジ−(C−アルキル)アミノ−C−アルキル、C−カルボキシ−C−アルキル、C13−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、およびC−アルキル−カルボキシ−C−アルキルからなる群から独立に選択される。
[0023]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、以下のものである。
[0024]一部の実施形態では、CSAまたは薬学的に許容されるその塩は、
である。
[0025]一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、塩酸塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、三塩酸塩である。
[0026]追加の特色および利点については、一部を以下の記述において述べ、一部はその記述から明らかとなり、または本明細書で開示する実施形態の実践によって知ることができる。本明細書で開示する実施形態の目的および利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘する要素および組合せによって実現および達成される。前述の概要および以下の詳細な説明はどちらも、例示および説明のためのものにすぎず、本明細書で開示し、または特許請求の範囲に記載する実施形態を限定するものでないことは理解されたい。
[0027]CSAで処理したhMSC細胞における、投薬してから8時間後のBMP発現上昇を示すグラフである。 [0028]CSAで処理したhMSCにおける、投薬してから8時間後の、BMP発現上昇の3通りの試験を示すグラフである。 [0029]CSA8、13、44、54、90、92、97、および98で処理したhMSC(それぞれ、1〜8群)における、投薬してから8時間後のBMP発現上昇を示すグラフである。 [0030]rhBMP−2、0〜50μMのCSA−90、およびアルギン酸ナトリウムを使用し、または使用せずに処理したMC3T3−E1細胞についてのグラフである。 [0031]rhBMP−2および/またはCSA−90で処理したマウス四頭筋のX線分析を示す像である。 [0032]rhBMP−2および/またはCSA−90での治療の結果として生じる骨体積増加を示すグラフである。 [0033]筋嚢モデルにおいて送達されたCSA−90についてのマイクロCTスキャンを示す像である。
[0034]本明細書で開示する実施形態について、いくつかのより詳細な実施形態に即して、付属の図面を時折参考にしながら、ここで説明する。しかし、こうした実施形態は、異なる形態で具体化することもでき、本明細書で述べる実施形態に限定されると解釈すべきでない。むしろ、こうした実施形態は、この開示が十分かつ完全となり、実施形態の範囲が当業者に十分に伝わるように提供する。
定義:
[0035]別段定義しない限り、本明細書で使用するすべての科学技術用語は、こうした実施形態が属する業界の技術者に一般に理解されているのと同じ意味を有する。本明細書の記述において使用する用語法は、特定の実施形態について説明するためのものにすぎず、実施形態を限定することを意図しない。明細書および添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈からそうでないことがはっきりと示唆されない限り、なお複数形も包含するものとする。本明細書で言及するすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参照文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
[0036]本出願において使用する用語および表現、ならびにその変形は、特に添付の特許請求の範囲において、別段明記しない限り、限定するのとは対照的に、非制限的であると解釈すべきである。前述のことの一例として、用語「含む(including)」は、「限定なしで〜を含む(including, without limitation)」、「限定はしないが〜を含む(including but not limited to)」などを意味すると解釈すべきであり、本明細書で使用する用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」、「含有する(containing)」、または「〜を特徴とする(characterized by)」と同義であり、非限定的または非制限的であり、追加の列挙していない要素または方法ステップを除外せず、用語「有する(having)」は、「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈すべきであり、用語「包含する(includes)」は、「限定はしないが〜を包含する(includes but is not limited to)」と解釈すべきであり、用語「例」は、論述における項目の網羅的または限定的なリストでなく、その実例を提供するのに使用し、「好ましくは(preferably)」、「好ましい(preferred)」、「所望の(desired)」、または「望ましい(desirable)」のような用語、および同様の意味の単語の使用は、特定の特色が、本発明の構造または機能にとって肝要、不可欠、またはなお重要であることを示唆すると理解すべきでなく、それよりも、特定の実施形態において利用してもしなくてもよい代替または追加の特色を強調することを意図するにすぎないと理解すべきである。加えて、用語「含む(comprising)」は、表現「少なくとも〜を有する(having at least)」または「少なくとも〜を含む(including at least)」と同義に解釈される。工程に関連して使用するとき、用語「含む(comprising)」は、列挙したステップを少なくとも含むが、追加のステップを含む場合もあることを意味する。化合物、組成物、またはデバイスに関連して使用するとき、用語「含む(comprising)」は、化合物、組成物、またはデバイスが、列挙した特色または構成要素を少なくとも含むが、追加の特色または構成要素も含む場合があることを意味する。同様に、接続詞「および(and)」で結ばれた項目の群は、これらの項目の1つ残らずが集まりの中に存在する必要があると解釈すべきでなく、むしろ、別段明記しない限り、「および/または(and/or)」として解釈すべきである。同様に、接続詞「または(or)」で結ばれた項目の群は、その群の中で相互排他性が必要になると解釈すべきでなく、むしろ、別段明記しない限り、「および/または(and/or)」として解釈すべきである。
[0037]1つまたは複数のキラル中心を有する、本明細書に記載のいずれの化合物においても、絶対立体化学を明示しない場合、各中心は、独立に、R立体配置もしくはS立体配置のものまたはその混合物になる場合があると理解される。したがって、本明細書で提供する化合物は、鏡像異性体に関して純粋でも、鏡像異性体富化されていても、ラセミ混合物でも、ジアステレオ異性体に関して純粋でも、ジアステレオ異性体富化されていても、または立体異性体混合物でもよい。加えて、EまたはZと定めることのできる、幾何異性体を生じる1つまたは複数の二重結合を有する、本明細書に記載のいずれの化合物においても、各二重結合は、独立に、そのEまたはZ混合物になる場合があると理解される。
[0038]同様に、記載するいずれの化合物にも、すべての互変異性体形態が含まれるものとされることも理解される。
[0039]本明細書で開示する化合物において原子価が満たされていない場合では、原子価は、水素またはその同位体、たとえば、水素1(プロチウム)および水素2(ジュウテリウム)で満たされることになると理解されたい。
[0040]本明細書に記載の化合物は、同位体標識される場合があると理解される。ジュウテリウムなどの同位体での置換は、たとえば、in vivo半減期の延長や投与必要量の減少などの、代謝安定性がより高いために生じるある一定の治療上の利点をもたらしうる。化合物の構造において示すような各化学元素は、前記元素の任意の同位体を包含しうる。たとえば、化合物構造において、水素原子は、明示的に開示されることもあれば、または化合物中に存在すると理解されることもある。水素原子が存在しうる、化合物のいずれかの位置において、水素原子は、限定はしないが、水素1(プロチウム)および水素2(ジュウテリウム)を始めとして、水素のいずれの同位体にもなりうる。したがって、本明細書における化合物への言及は、文脈からそうでないと明らかに規定されない限り、考えられるすべての同位体形態を包含する。
[0041]本明細書に記載の方法および組合せは、結晶形(異なる結晶充填配置の同じ原子組成の化合物を包含する、多形としても知られる形態)、非晶質相、塩、溶媒和物、および水和物を包含すると理解される。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒と溶媒和した形態で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、溶媒和していない形態で存在する。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量の溶媒を含有し、水やエタノールなどの薬学的に許容される溶媒を用いた結晶化の過程の間に生成するものでよい。溶媒が水であるときには水和物が生成され、または溶媒がアルコールであるときにはアルコール和物が生成される。加えて、本明細書で提供する化合物は、溶媒和しているだけでなく溶媒和していない形態でも存在することがある。一般に、本明細書で提供する化合物および方法の目的では、溶媒和した形態は、溶媒和していない形態と同等であるとみなされる。
[0042]別段指摘しない限り、明細書および特許請求の範囲において使用する、成分、反応条件などの量を示すすべての数字は、すべての場合において、用語「約」によって修飾されると理解されたい。したがって、そうでないと指摘しない限り、明細書および添付の特許請求の範囲に記載する数値パラメータは、当該実施形態によって取得しようとする所望の特性に応じて変動しうる近似値である。最低限、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてでなく、各数値パラメータは、有効数字および通常の丸め手法に照らして解釈すべきである。
[0043]実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるということにもかかわらず、詳細な例で記載する数値は、可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値も、そのそれぞれの試験測定値で見出される標準偏差の結果として必然的に生じる一定の誤差を本来含んでいる。本明細書および特許請求の範囲のいたるところで示すあらゆる数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に含まれるあらゆるより狭い数値範囲を、そうしたより狭い数値範囲が本明細書にすべて明記されたかのように包含する。値の範囲を設ける場合では、範囲の上限および下限ならびに上限と下限の間にある各値が、実施形態内に包含されると理解される。
[0044]本明細書で使用するとき、限定はしないがR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18などの任意の(1つまたは複数の)「R」基は、表示された原子に結合することのできる置換基を表す。別段指定しない限り、R基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0045]本明細書で使用する「環」は、ヘテロ環式または炭素環式の場合がある。本明細書で使用する用語「飽和」とは、環中の各原子が、各原子の原子価が満たされるように水素化または置換されている環を指す。本明細書で使用する用語「不飽和」とは、環の各原子の原子価が水素または他の置換基で満たされていなくてもよい環を指す。たとえば、縮合環中の近接する炭素原子が、互いに二重に結合する場合がある。不飽和は、RとR、RとR10、R13とR14などの対の少なくとも一方が欠損し、そうした欠損した位置にある環炭素原子の原子価が二重結合で満たされることも包含しうる。
[0046]基について「置換」されていると述べるときは必ず、その基が、それぞれが水素原子に取って代わる、同じでも異なるものでもよい、1、2、3またはそれ以上の指定の置換基で置換されていてもよい。置換基が示されない場合、示された「置換されている」基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アシルアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アミノ酸、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、(ヘテロアリシクリル)アルキル、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ハロゲン(たとえば、F、Cl、Br、I)、チオカルボニル、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、C−アミド、N−アミド、S−スルホンアミド、N−スルホンアミド、C−カルボキシ、保護されたC−カルボキシ、O−カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、オキソ、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ基、一置換アミノ基、および二置換アミノ基、RO(CHO−、R(CHO−、RC(O)O(CHO−、ならびにこれらの保護された誘導体から個々にかつ独立に選択される1つまたは複数の基で置換されていてもよいという意味である。置換基は、基に、2つ以上の結合点で結合していてもよい。たとえば、アリール基は、2つの結合点においてヘテロアリール基で置換されて、縮合多環式芳香族環系を形成していてもよい。ビフェニルおよびナフタレンは、第二のアリール基で置換されているアリール基の2つの例である。
[0047]本明細書で使用するとき、「a」および「b」が整数である「C」または「C〜C」は、アルキル、アルケニル、もしくはアルキニル基中の炭素原子の数、またはシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロアリシクリル基の環中の炭素原子の数を指す。すなわち、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、シクロアルキニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環、またはヘテロアリシクリルの環は、両端の数字を含めて「a」〜「b」個の炭素原子を含むことができる。したがって、たとえば、「C〜Cアルキル」基は、1〜4個の炭素原子を有するすべてのアルキル基、すなわち、CH−、CHCH−、CHCHCH−、(CHCH−、CHCHCHCH−、CHCHCH(CH)−、および(CHC−を指す。アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロアリシクリル基に関して「a」および「b」が示されない場合、これらの定義において記載する最も広い範囲が想定される。
[0048]本明細書で使用するとき、「アルキル」とは、完全飽和(二重または三重結合なし)の炭化水素基を含む直鎖状または分枝状炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1〜25個の炭素原子を有するものでよい(「1〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「1〜25個の炭素原子」とは、アルキル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルキル」の存在も包含する)。アルキル基は、1〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルキルでもよい。アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルである可能性もある。化合物のアルキル基は、「C」もしくは「C〜Cアルキル」または同様の呼称として示すことができる。単に例として、「C〜Cアルキル」は、アルキル鎖中に1個〜4個の炭素原子が存在する、すなわち、アルキル鎖が、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基として、一切限定はしないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。アルキル基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0049]本明細書で使用するとき、「アルケニル」とは、直鎖状または分枝状炭化水素鎖中に1つまたは複数の二重結合を含んでいるアルキル基を指す。アルケニル基は、2〜25個の炭素原子を有するものでよい(「2〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「2〜25個の炭素原子」とは、アルケニル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルケニル」の存在も包含する)。アルケニル基は、2〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルケニルでもよい。アルケニル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルケニルである可能性もある。化合物のアルケニル基は、「C」もしくは「C〜Cアルケニル」または同様の呼称として示すことができる。アルケニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0050]本明細書で使用するとき、「アルキニル」とは、直鎖状または分枝状炭化水素鎖中に1つまたは複数の三重結合を含んでいるアルキル基を指す。アルキニル基は、2〜25個の炭素原子を有するものでよい(「2〜25」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「2〜25個の炭素原子」とは、アルキニル基が、25個の炭素原子までの、25個の炭素原子を含めた、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アルキニル」の出現も包含する)。アルキニル基は、2〜15個の炭素原子を有する中型の大きさのアルキニルでもよい。アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキニルである可能性もある。化合物のアルキニル基は、「C」もしくは「C〜Cアルキニル」または同様の呼称として示すことができる。アルキニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0051]本明細書で使用するとき、「アリール」とは、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式(全部が炭素)の単環式または多環式芳香族環系(2つの炭素環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は、様々となりうる。たとえば、アリール基は、C〜C14アリール基、C〜C10アリール基、またはCアリール基となる場合がある(とはいえ、数値範囲が示されないとき、C〜C10アリールの定義が、用語「アリール」の存在を包含する)。アリール基の例としては、限定はしないが、ベンゼン、ナフタレン、およびアズレンが挙げられる。アリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0052]本明細書で使用するとき、「アラルキル」および「アリール(アルキル)」とは、アリール基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものを指す。アラルキル基は、6〜20個の炭素原子を有するものでよい(「6〜20」などの数値範囲は、本明細書において出現するときは必ず、所与の範囲にある各整数を指し、たとえば、「6〜20個の炭素原子」とは、アラルキル基が、20個の炭素原子までの、20個の炭素原子を含めた、6個の炭素原子、7個の炭素原子、8個の炭素原子などからなる場合があることを意味するが、この定義が、数値範囲が示されない用語「アラルキル」の存在も包含する)。アラルキルの低級アルキレンおよびアリール基は、置換されていても、置換されていなくてもよい。例として、限定はしないが、ベンジル、2−フェニルアルキル、3−フェニルアルキル、およびナフチルアルキルが挙げられる。
[0053]「低級アルキレン基」は、その末端炭素原子を介して分子断片を連結する結合をなす、−CH−テザリング基などのC〜C25直鎖状アルキルテザリング基を指す。例として、限定はしないが、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、プロピレン(−CHCHCH−)、およびブチレン(−CHCHCHCH−)が挙げられる。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1つまたは複数の水素を、「置換」の定義のもとで列挙した(1つまたは複数の)置換基で置き換えることにより、置換することができる。
[0054]本明細書で使用するとき、「シクロアルキル」とは、完全飽和(二重または三重結合なし)の単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルキル基は、(1つまたは複数の)環中に3〜10個の原子または(1つまたは複数の)環中に3〜8個の原子を含んでいる場合がある。シクロアルキル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基として、一切限定はしないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。
[0055]本明細書で使用するとき、「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの環中に1つまたは複数の二重結合を含んでいる単環式または多環式炭化水素環系を指すが、二重結合は、2つ以上存在しても、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系をなすことはない(さもなければ、その基は、本明細書で定義するとおりの「アリール」になることになる)。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルケニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0056]本明細書で使用するとき、「シクロアルキニル」とは、少なくとも1つの環中に1つまたは複数の三重結合を含んでいる単環式または多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の三重結合が存在しても、三重結合は、すべての環の全域にわたって、完全に非局在化したπ電子系をなすことはない。2つ以上の環で構成されるとき、環は、縮合した形で連結し合ったものでもよい。シクロアルキニル基は、置換されていなくても、置換されていてもよい。
[0057]本明細書で使用するとき、「アルコキシ」または「アルキルオキシ」とは、式−OR[式中、Rは、上で定義したとおりのアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニルである]を指す。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、およびtert−ブトキシである。アルコキシは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0058]本明細書で使用するとき、「アシル」とは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはヘテロアリールが、置換基として、カルボニル基を介して連結したものを指す。例として、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0059]本明細書で使用するとき、「アルコキシアルキル」または「アルキルオキシアルキル」とは、アルコキシ基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものである。例としては、アルキル−O−アルキル−およびアルコキシ−アルキル−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0060]本明細書で使用するとき、「ヒドロキシアルキル」とは、水素原子の1つまたは複数が、ヒドロキシ基で置き換えられているアルキル基を指す。例となるヒドロキシアルキル基として、限定はしないが、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、および2,2−ジヒドロキシエチルが挙げられる。ヒドロキシアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0061]本明細書で使用するとき、「ハロアルキル」とは、水素原子の1つまたは複数が、ハロゲンで置き換えられているアルキル基(たとえば、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびトリハロアルキル)を指す。このような基として、限定はしないが、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−クロロ−2−フルオロメチル、2−フルオロイソブチルが挙げられる。ハロアルキルは、置換されていても、置換されていなくてもよい。
[0062]本明細書で使用する用語「アミノ」とは、−NH基を指す。
[0063]本明細書で使用するとき、用語「ヒドロキシ」とは、−OH基を指す。
[0064]「シアノ」基とは、「−CN」基を指す。
[0065]「カルボニル」または「オキソ」基とは、C=O基を指す。
[0066]本明細書で使用する用語「アジド」とは、−N基を指す。
[0067]本明細書で使用するとき、「アミノアルキル」とは、アミノ基が、置換基として、低級アルキレン基を介して連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0068]本明細書で使用するとき、「アルキルカルボキシアルキル」とは、アルキル基が置換基としてカルボキシ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−C(=O)O−アルキル−およびアルキル−O−C(=O)−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0069]本明細書で使用するとき、「C−カルボキシアルキル」とは、カルボキシ基が置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、HO−(C=O)−アルキルが挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0070]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキル」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0071]本明細書で使用するとき、「ジアルキルアミノアルキル」または「ジ(アルキル)アミノアルキル」とは、2つのアルキル基が、それぞれ置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0072]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキルアミノ」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−NH−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0073]本明細書で使用するとき、「アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ」とは、アルキル基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものが置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アルキル−NH−アルキル−NH−アルキル−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0074]本明細書で使用するとき、「アリールアミノアルキル」とは、アリール基が置換基としてアミノ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、アリール−NH−アルキル−が挙げられ、用語アリールおよびアルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0075]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルオキシ」とは、アミノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−O−およびHN−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0076]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルオキシアルキル」とは、アミノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものが、置換基としてアルキル基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−O−アルキル−およびHN−アルコキシ−アルキル−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0077]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルカルボキシ」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−C(=O)O−およびHN−アルキル−O−C(=O)−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0078]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルアミノカルボニル」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてアミノ基に連結し、それが置換基としてカルボニル基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−NH−C(=O)−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0079]本明細書で使用するとき、「アミノアルキルカルボキサミド」とは、アミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボニル基に連結し、それが置換基としてアミノ基に連結したものを指す。例としては、HN−アルキル−C(=O)−NH−が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0080]本明細書で使用するとき、「アジドアルキルオキシ」とは、アジド基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、N−アルキル−O−およびN−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0081]本明細書で使用するとき、「シアノアルキルオキシ」とは、シアノ基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、NC−アルキル−O−およびNC−アルコキシ−が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0082]本明細書で使用するとき、「グアニジノアルキルオキシ」とは、グアニジニル基が置換基としてアルキルオキシ基に連結したものを指す。例としては、
が挙げられ、用語アルキルおよびアルコキシは、本明細書で定義するとおりである。
[0083]本明細書で使用するとき、「グアニジノアルキルカルボキシ」とは、グアニジニル基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0084]本明細書で使用するとき、「第四級アンモニウムアルキルカルボキシ」とは、四級化されたアミノ基が置換基としてアルキル基に連結したものが、置換基としてカルボキシ基に連結したものを指す。例としては、
が挙げられ、用語アルキルは、本明細書で定義するとおりである。
[0085]本明細書で使用する用語「ハロゲン原子」または「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などの、元素の周期表の7列の放射安定元素のいずれか1つを意味する。
[0086]置換基の数を指定しない場合では(たとえば、ハロアルキル)、1つまたは複数の置換基が存在しうる。たとえば、「ハロアルキル」は、同じまたは異なるハロゲンの1つまたは複数を包含しうる。
[0087]本明細書で使用するとき、用語「アミノ酸」とは、限定はしないが、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、およびδ−アミノ酸を含めて、任意のアミノ酸(標準および非標準両方のアミノ酸)を指す。適切なアミノ酸の例として、限定はしないが、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、プロリン、セリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、およびバリンが挙げられる。適切なアミノ酸の追加の例としては、限定はしないが、オルニチン、ハイプシン、2−アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、β−アラニン、α−エチル−グリシン、α−プロピル−グリシン、およびノルロイシンが挙げられる。
[0088]リンカー基は、一方のステロイドを別のステロイドと結び付けるのに使用される二価の部分である。一部の実施形態では、リンカー基を使用して、第一のCSAを第二のCSA(同じでも異なるものでもよい)と結び付ける。リンカー基の一例は、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキルである。
[0089]本明細書で使用する用語「P.G.」または「保護基」とは、分子中のすでにある基が望ましくない化学反応を受けないようにするために、分子に付加される任意の原子または原子の群を指す。保護基部分の例は、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley&Sons、1999、ならびにJ.F.W.McOmie、Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press、1973に記載されており、これら両方を、適切な保護基を開示する限られた目的で、参照により本明細書に援用する。保護基部分は、ある一定の反応条件に対して安定となり、当業界で知られている方法を使用して好都合な段階で容易に除去されるように選択したものでよい。保護基の非限定的なリストには、ベンジル、置換ベンジル、アルキルカルボニルおよびアルコキシカルボニル(たとえば、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アセチル、またはイソブチリル)、アリールアルキルカルボニルおよびアリールアルコキシカルボニル(たとえば、ベンジルオキシカルボニル)、置換メチルエーテル(たとえば、メトキシメチルエーテル)、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、シリル(たとえば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリ−iso−プロピルシリルオキシメチル、[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル、またはt−ブチルジフェニルシリル)、エステル(たとえば、安息香酸エステル)、カーボネート(たとえば、メトキシメチルカーボネート)、スルホネート(たとえば、トシレートまたはメシレート)、非環式ケタール(たとえば、ジメチルアセタール)、環式ケタール(たとえば、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、および本明細書に記載のもの)、非環式アセタール、環式アセタール(たとえば、本明細書に記載のもの)、非環式ヘミアセタール、環式ヘミアセタール、環式ジチオケタール(たとえば、1,3−ジチアンまたは1,3−ジチオラン)、オルトエステル(たとえば、本明細書に記載のもの)、ならびにトリアリールメチル基(たとえば、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’−ジメトキシトリチル(DMTr)、4,4’,4”−トリメトキシトリチル(TMTr)、および本明細書に記載のもの)が含まれる。アミノ保護基は、当業者に知られている。一般に、保護基の種は、化合物の他の位置における後続のいかなる(1つまたは複数の)反応の条件に対しても安定であり、分子の残部に不都合な影響を及ぼすことなく、適切な時点で除去することができるのであれば、肝要ではない。加えて、保護基は、合成による実質的な変換が完了した後、別のものに置換してもよい。化合物が、本明細書で開示する化合物と、開示する化合物の1つまたは複数の保護基が異なる保護基で置換されている点だけにおいて異なっている場合、その化合物は、明らかに開示の範囲内である。
化合物および組成物:
[0090]この開示に従って有用である化合物は、本明細書において包括的かつ詳細に記載しており、また参照により本明細書に援用される米国特許第6,350,738号、第6,486,148号、第6,767,904号、第7,598,234号、および第7,754,705号に記載されている。化合物には、陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(「CSA」)などの、1つまたは複数の骨形成活性または機能を示すステロイド誘導体が含まれる。当業者には、本明細書で示す一般式の範囲内にある化合物がわかるであろう。1つまたは複数の骨形成活性または機能を有する追加の開示化合物も記載するが、それら化合物は、本明細書および当業界において記載のアッセイを使用して特性決定することができる。
[0091]本明細書で開示する一部の実施形態は、式(V)から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩に関するものであり、次の構造を有することがある
[式中、
環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、環A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和であり、m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]。
[0092]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0093]一部の実施形態では、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0094]一部の実施形態では、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、式(I)によって表すこともできる。
置換基は、本明細書で規定するとおりである。
[0095]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDは、独立に、飽和である。
[0096]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDの1つまたは複数が、ヘテロ環式である。
[0097]一部の実施形態では、環A、B、CおよびDは、ヘテロ環式でない。
[0098]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16およびR17は、水素および非置換(C〜C)アルキルからなる群から独立に選択される。
[0099]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、水素、非置換(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C16)アルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルカルボキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)アミノアルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜Cアルキル)アミノ−(C〜C)アルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C16)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される。
[0100]一部の実施形態では、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16およびR17は、それぞれ水素であり、RおよびR13は、それぞれメチルである。
[0101]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から独立に選択される。
[0102]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシおよびアミノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、R18は、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキオキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から選択される。
[0103]一部の実施形態では、R、RおよびR12は同じである。
[0104]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルオキシである。
[0105]一部の実施形態では、R、RおよびR12は、アミノアルキルカルボキシである。
[0106]一部の実施形態では、R18は、アルキルアミノアルキルである。
[0107]一部の実施形態では、R18は、アルコキシカルボニルアルキルである。
[0108]一部の実施形態では、R18は、ジ(アルキル)アミノアルキルである。
[0109]一部の実施形態では、R18は、アルキルカルボキシアルキルである。
[0110]一部の実施形態では、R、R、R12およびR18は、アミノ−C−アルキルオキシ、アミノ−C−アルキル−カルボキシ、C−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−アルキル−カルボニル−C−アルキル、ジ−(C−アルキル)アミノ−C−アルキル、C−カルボキシ−C−アルキル、C13−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、およびC−アルキル−カルボキシ−C−アルキルからなる群から独立に選択される。
[0111]一部の実施形態では、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、式(Ia)によって表すこともできる。
[0112]一部の実施形態では、式(Ia)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、以下のものからなる群から選択される。
[0113]一部の実施形態では、式(Ia)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、
である。
[0114]一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は塩酸塩である。
[0115]一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は三塩酸塩である。
[0116]一部の実施形態では、式(I)の化合物は、次のように表される。
[0117][式中、縮合環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、RからR、R、R、Rl1、R12、R15、R16およびR17はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキサミド、H2N−Hc(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、PG.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13およびR14は、それぞれ独立に、縮合環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、または水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、C〜C10ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、H2N−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、PGは、アミノ保護基であり、但し、RからR14の少なくとも2つは、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、H2N−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、PG.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]または薬学的に許容されるその塩。
[0118]一部の実施形態では、化合物は、環のそれぞれが5〜7個の原子を有する少なくとも4つの縮合環からなる環系を含む。環系は、2つの面を有し、同じ面に結合している3本の鎖を含んでいる。鎖はそれぞれ、環系から少なくとも1原子隔てられている含窒素基を含んでおり、含窒素基は、アミノ基、たとえば第一級アミノ基、またはグアニジノ基である。化合物は、ステロイド骨格に結合している疎水性基、たとえば、置換(C3〜10)アミノアルキル基、(C〜C10)アルキルオキシ(C3〜10)アルキル基、または(C〜C10)アルキルアミノ(C3〜10)アルキル基を含んでいる場合もある。たとえば、化合物は、含窒素基を含んでいる3本の鎖のそれぞれが、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18から独立に選択され、縮合環A、B、CおよびDのそれぞれが、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和である、式(V)[式中、環A、B、CおよびDは、環系を形成しており、m、n、pおよびqはそれぞれ、独立に0または1であり、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキサミド、H2N−HC(Q5)−C(0)−O−、H2N−Hc(Q5)−C(0)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(0)−0−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)である。PG.は、アミノ保護基であり、R、R、R、R10、R13およびR14は、それぞれ独立に、縮合環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、または水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C10)アルキル、(C〜C10)ヒドロキシアルキル、(C〜C10)アルキルオキシ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換アリール、C〜C10ハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、H2N−HC(Q5)−C(0)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(−)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、PG.は、アミノ保護基であり、但し、RからR、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも3つは、環系の同じ面に配置され、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ、(C〜C10)アルキルカルボキシ−(C〜C10)アルキル、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ−(C〜C10)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C10)アルキル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルオキシ−(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C10)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキサミド、(C〜C10)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、H2N−HC(Q5)−C(O)−O−、H2N−HC(Q5)−C(O)−N(H)−、(C〜C10)アジドアルキルオキシ、(C〜C10)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、(C〜C10)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C10)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]を有するものまたは薬学的に許容されるその塩でよい。種々の態様において、m、n、pおよびqの少なくとも2つ、または少なくとも3つは、1である。
[0119]一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、ステロイドにおいて見出される一定の立体化学的および電子的特徴を保持している。本明細書で使用する用語「同じ立体配置」とは、立体化学的配向が同じである、縮合ステロイド上の置換基を指す。たとえば、一部の実施形態では、置換基R、RおよびR12が、すべてβ置換型またはα置換型である。
[0120]一部の実施形態では、化合物には、限定はしないが、いずれかの炭素位において、ステロイド骨格または足場構造(scaffold)に共有結合により結合しているアミンまたはグアニジン基を有する化合物、たとえば、コール酸が含まれる。種々の実施形態において、基は、ステロイド骨格または足場構造のC3、C7、およびC12位のいずれか1つまたは複数において、共有結合により結合している。追加の実施形態では、ステロイド骨格または足場構造のC3、C7、およびC12位のいずれか1つまたは複数に基は存在しない。そのような基を含む化合物は、鎖の長さまたは大きさが様々となりうるテザリング鎖を含む場合がある。本明細書で使用するとき、用語「テザリング鎖」または「テザリングされた」とは、化合物に関連して使用するとき、ステロイド骨格または足場構造と末端アミノまたはグアニジン基の間にある原子の鎖を指す。種々の実施形態において、テザリング鎖は、C3、C7、およびC12位のいずれか1つまたは複数において共有結合により結合している。追加の実施形態では、C3、C7、およびC12位の1つまたは複数においてテザリング鎖は欠如している。テザリング鎖の長さは、ステロイド骨格に共有結合により結合しているヘテロ原子(OまたはN)を含むものでよい。
[0121]一部の実施形態では、他の環系、たとえば、5員縮合環を使用することもできる。骨格が5員環と6員環の組合せを有する化合物も企図する。アミンまたはグアニジン基は、骨格から少なくとも1個、2個、3個、4個またはそれ以上の原子だけ隔てられている場合がある。骨格を使用して、ステロイドの一方の面または平面上にアミンまたはグアニジン基を配向させることができる。たとえば、骨格の一方の面または平面上に第一級アミノ基を有する化合物を示すスキームを以下に示す。
薬学的に許容される塩
[0122]本明細書で開示する化合物および組成物は、場合により、薬学的に許容される塩として調製される。本明細書で使用する用語「薬学的に許容される塩」は、広い用語であり、当業者にその通常および通例の意味を与え、(特別または特化された意味に限定されない)ものであり、限定なしで、これが投与される生物に相当な刺激を引き起こさず、化合物の生物学的活性および性質を損なわない、化合物の塩を指す。一部の実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を、ハロゲン化水素酸(たとえば、塩化水素酸や臭化水素酸)、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と反応させて得ることができる。薬学的塩は、化合物を、脂肪族もしくは芳香族カルボン酸またはスルホン酸などの有機酸、たとえば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、またはナフタレンスルホン酸と反応させて得ることもできる。薬学的塩は、化合物を塩基と反応させて、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、たとえば、リチウム、ナトリウム、またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえば、カルシウム、マグネシウム、またはアルミニウム塩、有機塩基、たとえば、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C〜Cアルキルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンの塩、およびアミノ酸、たとえば、アルギニンおよびリシンとの塩、または無機塩基、たとえば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの塩などの塩を生成して得ることもできる。
医薬組成物
[0123]本明細書に記載の化合物は、単独で投与することが可能であるが、化合物を医薬組成物として製剤することが好ましい場合もある。そのため、さらに別の態様では、開示する実施形態の方法および使用において有用な医薬組成物を提供する。より詳細には、本明細書に記載の医薬組成物は、特に、骨疾患および/または破断骨の治療または予防に有用となりうる。医薬組成物は、状態を治療し、または寛解させるために、対象にin vitroもしくはin vivoまたは両方で投与することのできる任意の組成物である。一部の実施形態では、医薬組成物は、獣医学的使用向けである。好ましい実施形態では、医薬組成物は、in vivoで投与することができる。対象としては、1種または複数の細胞もしくは組織、または生物を挙げることができる。例となる一部の実施形態では、対象は動物である。一部の実施形態では、動物は哺乳動物である。哺乳動物は、一部の実施形態では、ヒトまたは霊長類でよい。哺乳動物には、非限定的な例として、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラクダ、バッファロー、ネコ、イヌ、ラット、マウス、ヒトなど、いかなる哺乳動物も含まれる。一部の実施形態では、対象は脊椎動物である。他の実施形態では、対象は、ヒトでない動物である。
[0124]本明細書で使用するとき、用語「薬学的に許容される」および「生理学的に許容される」とは、投与、in vivo送達、または接触の1つまたは複数の経路に適する、生物学的に適合性のある、気体、液体、もしくは固体の製剤、またはその混合物を意味する。製剤は、その中の活性成分(たとえば、CSA)の活性を破壊しない、または予防もしくは治療効果もしくは利益よりはるかに重い有害な副作用を誘発しないという点で適合性がある。
[0125]一実施形態では、医薬組成物は、特定の投与方式および剤形に応じて、担体、溶媒、安定剤、佐剤、希釈剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて製剤することができる。医薬組成物は、一般に、生理学的に適合性のあるpHが実現されるように製剤すべきであり、製剤および投与経路に応じて、pH約3〜pH約11、好ましくはpH約3〜pH約7の範囲でよい。代替実施形態では、pH約5.0〜pH約8の範囲にpHを調整することが好ましい場合もある。より詳細には、医薬組成物は、治療または予防有効量の本明細書で記載する少なくとも1種の化合物と、1種または複数の薬学的に許容される添加剤とを含むものでよい。場合により、医薬組成物は、本明細書に記載の化合物の組合せを含むものでもよく、または細菌感染の治療または予防に有用な第二の活性成分(たとえば、抗菌剤または抗微生物薬)を含むものでもよい。
[0126]たとえば、非経口または経口投与用の製剤は、最も典型的には、固体、液体の溶液、乳濁液(emulsion)、または懸濁液であるが、肺投与用の吸入可能な製剤は、一般に、液体または粉末であり、粉末製剤が一般に好ましい。好ましい医薬組成物は、生理学的に適合性のある溶媒を用いて投与前に戻される、凍結乾燥した固体として製剤することもできる。代替医薬組成物は、シロップ、クリーム、軟膏、錠剤などとして製剤することもできる。
[0127]用語「薬学的に許容される添加剤」とは、本明細書に記載の化合物などの医薬品を投与するための添加剤を指す。この用語は、過度の毒性なしに投与することのできる任意の医薬添加剤をいう。
[0128]薬学的に許容される添加剤は、投与する特定の組成物、ならびに組成物の投与に使用する特定の方法によって決まる。したがって、医薬組成物の適切な製剤は、多種多様に存在する(たとえば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesを参照のこと)。
[0129]適切な添加剤は、タンパク質、多糖、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリマーアミノ酸、アミノ酸コポリマー、不活性ウイルス粒子などの、ゆっくりと代謝される大きな巨大分子を含む担体分子でもよい。例となる他の添加剤として、アスコルビン酸などの酸化防止剤、EDTAなどのキレート剤;デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸などの炭水化物;油、水、食塩水、グリセロール、エタノールなどの液体、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質などが挙げられる。リポソームも、薬学的に許容される添加剤の定義の範囲内に含まれる。
[0130]本明細書に記載の医薬組成物は、目的の投与方式に適するどんな形態に製剤してもよい。たとえば、経口的な使用が意図されるとき、錠剤、トローチ剤、口中錠、水性もしくは油性懸濁液、非水性溶液、分散性粉末もしくは顆粒(微粉化粒子もしくはナノ粒子を含む)、乳濁液、硬もしくは軟カプセル剤、シロップ、またはエリキシルを調製することができる。経口的な使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造について当業界で知られているいずれかの方法に従って調製することができ、そのような組成物は、味のよい調製物にするために、甘味剤、着香剤、着色剤、および保存剤を始めとする1種または複数の薬剤を含有してもよい。
[0131]錠剤と共に使用するのに特に適する、薬学的に許容される添加剤としては、たとえば、セルロース、炭酸カルシウムまたはナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはナトリウムなどの不活性希釈剤;架橋ポビドン、トウモロコシデンプン、アルギン酸などの崩壊剤;ポビドン、デンプン、ゼラチン、アカシアなどの結合剤;およびステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルクなどの滑沢剤が挙げられる。
[0132]錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または消化管における崩壊および吸収を遅らせ、それによってより長期間にわたり持続作用を得るためのマイクロカプセル化を含めた既知の技術によってコーティングされていてもよい。たとえば、モノステアリン酸グリセリルやジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を、単独で、または蝋と一緒に用いることができる。
[0133]経口的な使用向けの製剤は、活性成分が、不活性固体希釈剤、たとえば、セルロース、ラクトース、リン酸カルシウム、もしくはカオリンと混合される、硬ゼラチンカプセル剤、または活性成分が、非水性もしくは油性媒質、たとえば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラッカセイ油、流動パラフィン、もしくはオリーブ油と混合される、軟ゼラチンカプセル剤の体裁にしてもよい。
[0134]別の実施形態では、医薬組成物は、懸濁液の製造に適する少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤が混合された実施形態の化合物を含む懸濁液として製剤してもよい。
[0135]さらに別の実施形態では、医薬組成物は、適切な添加剤を加えて懸濁液を調製するのに適する分散性粉末および顆粒として製剤してもよい。
[0136]懸濁液に関連して、使用に適する添加剤としては、懸濁化剤、たとえば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、アカシアゴム、分散または湿潤剤、たとえば、天然生成ホスファチド(たとえば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(たとえば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物(たとえば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から得られる部分エステルとの縮合生成物(たとえば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、多糖および多糖様化合物(たとえば、硫酸デキストラン)、グリコサミノグリカンおよびグリコサミノグリカン様化合物(たとえば、ヒアルロン酸)、ならびに増粘剤、たとえば、カルボマー、蜜蝋、固形パラフィン、セチルアルコールが挙げられる。懸濁液は、1種または複数の保存剤、たとえば、酢酸、p−ヒドロキシ安息香酸メチルおよび/またはn−プロピル、1種または複数の着色剤、1種または複数の着香剤、ならびに1種または複数の甘味剤、たとえば、スクロースやサッカリンを含有してもよい。
[0137]医薬組成物は、水中油型乳濁液の形態にすることもできる。油相は、オリーブ油やラッカセイ油などの植物油、流動パラフィンなどの鉱油、またはこれらの混合物でよい。適切な乳化剤としては、天然生成ゴム、たとえば、アカシアゴムやトラガカントゴム、天然生成ホスファチド、たとえば大豆レシチン、脂肪酸から導かれるエステルまたは部分エステル、ヘキシトール無水物、たとえば、モノオレイン酸ソルビタン、およびこうした部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、たとえば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。乳濁液は、甘味剤および着香剤も含有してよい。シロップおよびエリキシルは、グリセロール、ソルビトール、スクロースなどの甘味剤を用いて製剤することができる。このような製剤は、粘滑剤、保存剤、着香剤、または着色剤も含有してよい。
[0138]加えて、医薬組成物は、注射用滅菌水性乳濁液または油性懸濁液などの注射用滅菌調製物の形態にすることもできる。この乳濁液または懸濁液は、上で言及している適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技巧に従って製剤することができる。注射用滅菌調製物は、非経口的に許容される非毒性の希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液または懸濁液、たとえば、1,2−プロパン−ジオール溶液でもよい。
[0139]注射用滅菌調製物は、凍結乾燥した粉末として調製することもできる。用いることのできる許容される賦形剤および溶媒の中でも、水、リンガー液、および等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。加えて、滅菌固定油も、溶媒または懸濁媒として用いることができる。この目的では、合成モノまたはジグリセリドを含めた、どんな無刺激固定油を用いてもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸も、注射剤の調製に同様に使用することができる。
[0140]医薬組成物の安定な水溶性投薬形態を得るには、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を、有機酸または無機酸の水溶液、たとえば、コハク酸、またはより好ましくはクエン酸の0.3M溶液に溶解させることができる。可溶性塩形態が利用可能でない場合、適切な共溶媒または共溶媒の組合せに化合物を溶解させることができる。適切な共溶媒の例としては、総体積の約0〜約60%の範囲の濃度の、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリンなどが挙げられる。一実施形態では、活性化合物をDMSOに溶解させ、水で希釈する。
[0141]医薬組成物は、塩形態の活性成分を、水、等張性食塩水、デキストロース溶液などの適切な水性賦形剤に溶かした溶液の形でもよい。また、たとえば、エステル化、グリコシル化、PEG化などによる、化合物をより送達に適するものにする(たとえば、溶解性、生物活性、嗜好性を高める、不都合な反応を低減するなど)、化学的または生化学的部分での置換または付加によって修飾されている化合物も企図する。
[0142]一実施形態では、本明細書に記載の化合物は、経口投与向けに、低溶解度化合物に適する、脂質主体の製剤に製剤することができる。脂質主体の製剤は、一般に、このような化合物の経口生物学的利用能を強化しうる。
[0143]そのようなものとして、医薬組成物は、治療または予防有効量の本明細書に記載の化合物と、中鎖脂肪酸またはそのプロピレングリコールエステル(たとえば、カプリル脂肪酸やカプリン脂肪酸などの食用脂肪酸のプロピレングリコールエステル)、およびポリオキシル40硬化ヒマシ油などの薬学的に許容される界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の薬学的に許容される添加剤とを含む。
[0144]好ましい代替実施形態では、水溶解性増強剤としてシクロデキストリンを加えることができる。好ましいシクロデキストリンとして、α−、β−、およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシル、およびマルトトリオシル誘導体が挙げられる。特に好ましいシクロデキストリン溶解性増強剤は、上述の組成物のいずれかに加えると、実施形態の化合物の水溶解特性をさらに向上させることのできる、ヒドロキシプロピル−o−シクロデキストリン(BPBC)である。一実施形態では、組成物は、約0.1%〜約20%のヒドロキシプロピル−o−シクロデキストリン、より好ましくは約1%〜約15%のヒドロキシプロピル−o−シクロデキストリン、さらにより好ましくは約2.5%〜約10%のヒドロキシプロピル−o−シクロデキストリンを含む。用いる溶解性増強剤の量は、組成物中の実施形態の化合物の量に応じて決まる。
[0145]例となる一部の実施形態では、CSAは、多量体(たとえば、二量体、三量体、四量体、またはより高次のポリマー)を含む。例となる一部の実施形態では、CSAは、医薬組成物または製剤に混ぜ込むことができる。このような医薬組成物/製剤は、in vivoまたはex vivoでの対象への投与に有用である。対象に投与するために、医薬組成物および製剤は、担体または添加剤を含む。
[0146]このような製剤としては、医薬としての投与またはin vivoでの接触もしくは送達と適合性のある、溶媒(水性または非水性)、溶液(水性または非水性)、乳濁液(たとえば、水中油型または油中水型)、懸濁液、シロップ、エリキシル、分散および懸濁媒、コーティング、等張剤、および吸収促進または遅延剤が挙げられる。水性および非水性溶媒、溶液、および懸濁液は、懸濁化剤および増粘剤を含んでもよい。このような薬学的に許容される担体として、錠剤(コーティングまたは非コーティング)、カプセル剤(硬または軟)、マイクロビーズ、粉末、顆粒、および結晶が挙げられる。補助的な活性化合物(たとえば、保存剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、および抗真菌剤)を組成物に混ぜ込むこともできる。
[0147]共溶媒および佐剤を製剤に加えることもある。共溶媒の非限定的な例は、ヒドロキシル基または他の極性基を含んでいるもの、たとえば、イソプロピルアルコールなどのアルコール;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテルなどのグリコール;グリセロール;ポリオキシエチレンアルコール、およびポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。佐剤としては、たとえば、界面活性剤、たとえば、大豆レシチンおよびオレイン酸;トリオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル;ならびにポリビニルピロリドンが挙げられる。
[0148]医薬組成物は、目的の治療効果を実現するのに十分な合計量の(1種または複数の)活性成分を含有する。
方法および使用:
[0149]本明細書で開示するのは、骨疾患の治療または破断骨の治療において使用するための、少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)または薬学的に許容されるその塩を含む組成物である。一部の実施形態は、骨疾患の治療または破断骨の治癒が必要である対象において骨形成を促進する方法であって、骨疾患の治療または破断骨の治癒が必要である対象を特定するステップと、CSAまたは薬学的に許容されるその塩を投与するステップとを含む方法である。一部の実施形態では、骨疾患は、感染症でないまたは感染症を伴わない。
[0150]一部の実施形態では、組成物または方法は、少なくとも1種の成長因子の投与をさらに含む。投与する成長因子は、対象において骨形成を強化しうる骨成長因子でよい。一部の実施形態では、骨成長因子は、組み換え型骨形成タンパク質である。一部の実施形態では、組み換え型骨形成タンパク質は、組み換え型ヒト骨形成タンパク質である。一部の実施形態では、骨形成タンパク質は、BMP−2である。他の実施形態では、骨形成タンパク質は、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、および/または前述のBMPのいずれかの組合せである。一部の実施形態では、骨成長因子は、INFUSE(登録商標)BMP−2および/またはOP−1 BMP−7である。骨成長因子とCSAの相互作用は、CSAだけまたは成長因子だけを使用する個々の治療から予想されるものより高いレベルでの骨形成をもたらす相乗的な相互作用といえる。一部の実施形態では、骨成長因子とCSAの相互作用により、BMP−2またはrhBMP−2をより少ない量で使用することが可能になる。他の実施形態では、BMP−2またはrhBMP−2を含めた成長因子と組み合わせてCSAを使用すると、意図しない成長を始めとする、成長因子による不都合な結果が軽減される。例となる一部の実施形態では、方法は、骨形成性栄養素、骨形成性栄養補助食品、またはその組合せを投与するステップをさらに含む。
[0151]一部の実施形態では、CSAを投与して骨疾患を治療する。骨疾患の例としては、骨吸収、骨関節炎、骨粗鬆症、骨軟化症、嚢胞性線維性骨炎、離断性骨軟骨炎、骨芽細胞形成、骨軟化症、骨髄炎、骨減少症、骨壊死、および骨萎縮性骨化過剰症が挙げられる。一部の実施形態では、骨疾患は、感染症でない、かつ/または感染症を伴わない。
[0152]一部の実施形態では、CSAを投与して破断骨を治療する。破断骨の例としては、骨折(外傷性骨折、疲労骨折、および部分的な破断を特徴とする骨折、たとえば若木骨折)、危険な大きさの骨欠損、仮骨延長、外科的骨改変(脊椎融合術を含む)、ならびに関節置換、整形外科インプラント、または生検の結果として生じる骨崩壊が挙げられる。追加の1つの使用は、骨折や骨の外科的切除または移植などの、非治癒性骨状態の治療におけるものである。本明細書で開示するCSAは、骨または破断骨に衝撃を与える外科的手順の初期治療として使用することもでき、そのような骨が治癒に対して不応性である現存する状態にも、本明細書で開示する方法および材料で対処することができる。
[0153]本明細書で開示する組成物は、骨の治癒または骨の合成の促進にとって望ましい場合は常に、どんな骨にも投与することができ、たとえば、組成物は、破断骨における骨折固定のため(骨折治癒など)、または骨粗鬆症骨の治療のため(すなわち、骨形成を促進し、骨を強化するため)に投与することができる。組成物は、新生出発骨材料があまりない、骨粗鬆症骨を強化または修復するのにも有用である。例としてのこの実施形態では、組成物は、骨粗鬆症骨内で骨形成の加速を促進し、それによって骨を強化することができる。これは、骨粗鬆症骨をほとんどまたは全く崩壊させずに実現することができ、たとえば、組成物は、骨粗鬆症骨を単純にコーティングすることもでき、または別法として、欠損を埋めるのに使用することもできる。加えて、たとえば、腫瘍切除、多発性外傷、またはこれらが組み合わさった状態の後、骨を紛失している場合では、組成物を、欠損区分の再構築に使用することもできる。一般に、組成物は、骨内または骨近傍の骨形成を促進することが所望されるどんな場合でも投与することができる。
[0154]一部の実施形態では、CSAは、抗微生物薬と共に投与する。一部の実施形態では、抗微生物薬は、CSAである。他の実施形態では、抗微生物薬は、骨疾患または破断骨の治療を円滑にするCSAである。一部の実施形態では、抗微生物薬の効果を促進助長し、骨疾患または破断骨を治療する、単一のCSAを投与する。
[0155]一部の実施形態では、CSAは、骨疾患または破断骨に対して治療効果を示す、追加の化合物と共に投与する。一部の実施形態では、CSAは、1種または複数のビスホスホネートと共に投与する。ビスホスホネートの例としては、エチドロネート、エロドロネート(Elodronate)、チラドロネート(Tiladronate)、パミドロネート、ネリドロネート(Neridronate)、オルパドロネート(Olpadronate)、アレンドロネート、イバンドロネート、レシドロネート(Residronate)、および/またはゾレドロネートが挙げられる。一部の実施形態では、CSAは、カルシウムおよび/またはビタミンDと共に投与する。一部の実施形態では、CSAは、骨粗鬆症治療用の化合物と共に投与する。一部の実施形態では、CSAは、テリパラチド、ラネリック酸ストロンチウム、ラロキシフェン、および/またはデノスマブと共に投与する。
[0156]他の実施形態は、CSA組成物と、開示する方法についての説明書とを含むキットを包含する。一部の実施形態では、キットには、適切な包装材料に包装された、化合物(たとえば、CSA)、その組合せ組成物、および医薬組成物/製剤が含まれる。一実施形態では、キットは、包装材料と、CSAと、説明書とを含む。種々の態様において、説明書は、CSAを投与して、対象を病変形成から保護し、対象の病変形成を治療し、対象の病変形成に対する感受性を低下させ、または病変形成によって引き起こされる有害な副作用を軽減もしくは予防することについてのものである。病変形成には、上述のような骨疾患および破断骨が含まれる。
[0157]用語「包装材料」とは、キットの1つまたは複数の構成要素を収容する物理的構造を指す。包装材料は、構成要素を無菌的に保つことができ、こうした目的に一般的に使用される材料(たとえば、紙、段ボール(corrugated fiber)、ガラス、プラスチック、箔、アンプル、バイアル、管など)でできたものでよい。キットは、場合により無菌的に、複数の構成要素、たとえば、2種以上の化合物を、単独で、または骨形成剤もしくは治療もしくは薬物と組み合わせて収容することができる。
[0158]キットは、構成要素(種類、量、用量など)、in vitro、in vivo、またはex vivoでの使用に関する説明、およびその中の他の構成要素についての記載を含む、ラベルまたは挿入物を場合に応じて含む。ラベルまたは挿入物は、「印刷物」、たとえば、紙または厚紙を含み、または構成要素、キット、もしくは梱包材料(たとえば、箱)を分離し、もしくはそれに添付され、またはキットの構成要素を含有するアンプル、管、もしくはバイアルに貼付される。ラベルまたは挿入物には、コンピューターで読み取り可能な媒体、たとえば、ディスク(たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、ZIPディスク)、光学ディスク、たとえば、CD−もしくはDVD−ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープ、または電気記憶媒体、たとえば、RAMおよびROM、またはこれらの混成品、たとえば、磁気/光学記憶媒体、FLASH媒体、メモリ型カードも、追加で含むことができる。
[0159]例としてのこれらの実施形態が属する分野の技術者には、組成物が数多くの方法で投与できることが理解されよう。たとえば、投与は、組成物を単純に骨にそのまま適用することを意味することができる。例となる一部の実施形態では、投与は、腸内、非経口、または局所の場合がある。化合物を場合に応じて製剤することのできる、接触またはin vivo送達のための、例としての他の投与経路として、吸入、呼吸、挿管、肺内滴注、経口(頬側、舌下、粘膜)、肺内、直腸、膣内、子宮内、皮内、局所、真皮内(dermal)、非経口(たとえば、皮下、筋肉内、静脈内、皮内、眼内、気管支内、および硬膜外)、鼻腔内、くも膜下腔内、関節内、腔内(intracavity)、経皮、イオン泳動、眼科、眼内(optical)(たとえば、角膜)、腺内、臓器内、および/またはリンパ管内が挙げられる。
[0160]送達形態は、同質、たとえば、組成物が溶液になる形態でもよいし、または異質、たとえば、組成物がリポソームまたはマイクロスフェア内に含有される形態でもよい。形態によって、速効が生じる場合もあれば、その代わりとしてまたは付加的に、効果の延長が生じる場合もある。たとえば、リポソームもしくはマイクロスフェア、または組成物の放出を延長する他の同様の手段を使用して、組成物が目標領域に触れる期間を延長することができ、カプセル化されていない組成物は、速効ももたらしうる。
[0161]一部の実施形態では、組成物または方法は、薬学的に許容される(1種または複数の)デバイス、たとえば、包帯、縫合剤、ガーゼ、粘着性ストリップ、外科用ステープラー、クリップ、止血鉗子、子宮内デバイス、縫合糸、トロカール、カテーテル、管、およびインプラントからのCSAの投与を含む。一部の実施形態では、インプラントは、ピル、ペレット、ロッド、スクリュー、ウェーハ、ディスク、スポンジ、および/またはタブレットである。一部の実施形態では、スポンジは、吸収性コラーゲンスポンジである。デバイスは、組成物を所望の期間、目標領域に送達することができる。例となる一部の実施形態では、組成物を医療用具コーティングに混ぜ込んでもよい。一部の実施形態では、コーティングは、0.1重量%、1重量%、5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、50重量%、前述の数字のいずれかの数字付近、および/または前述の数字のいずれか2つを限界とする範囲を含有する。
[0162]本開示によるデバイスは、既知の方法に従って調製することができ、ポリマー材料を含むものでよく、またはポリマー材料から作製することができる。一部の例では、ポリマー材料は、吸収性材料となり、他の例では、非吸収性材料となり、または他の例では、再吸収性材料となる。当然のことながら、デバイスは、吸収性、非吸収性、再吸収性材料、およびこれらの組合せを含みうる。
[0163]吸収性材料は、合成材料および非合成材料の場合がある。合成吸収性材料としては、限定はしないが、セルロースポリマー、グリコール酸ポリマー、メタクリレートポリマー、エチレンビニルアセテートポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリカプトロラクタム、ポリアセテート、ラクチドとグリコリドのコポリマー、ポリジオキサノン、ポリグラクチン、ポリグレカプロン、ポリグリコネート、ポリグルコネート、およびこれらの組合せが挙げられる。非合成吸収性材料としては、限定はしないが、カットグット、cargile膜、大腿筋膜、ゼラチン、コラーゲン、およびこれらの組合せが挙げられる。
[0164]合成非吸収性材料としては、限定はしないが、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリオレフィン、およびこれらの組合せが挙げられる。非合成非吸収性材料としては、限定はしないが、絹、皮膚用絹(dermal silk)、綿、リネン、およびこれらの組合せが挙げられる。
[0165]前述のデバイスと担体/賦形剤の組合せも構想する。たとえば、CSAを目標の場所に送達するために、CSAゲルまたは軟膏を、包帯または創傷被覆材に含浸させることができる。別の例としては、移植可能な吸収性デバイスにCSA溶液を装填し、所望される期間にわたってデバイスから溶液を放出することができる。CSAの送達に使用する物理的形態は重要ではなく、およびそのようなデバイスの選択または設計は、多分に当業者の技量の範囲内である。
[0166]本方法の実践において他の条件を設けることが望ましい場合もある。たとえば、確実にターゲット領域が十分に酸素化されることが望ましい場合があり、一般に、大気中の酸素が存在することで十分である。所望のレベルの水分および特定の温度を維持することが望ましい場合もあり、一部の実施形態では、温かく、湿った環境が望ましい。必須ではないが、無菌環境を確立または維持することが望ましい場合もある。
[0167]加えて、治療上有益な他の薬剤を製剤中に含むことが望ましい場合もある。たとえば、賦形剤または担体が、目標領域において所望の水分レベルを維持するために、保水剤または保湿剤を含むこともある。他の可能性としては、麻酔薬や抗生物質などの、他の所望の効果をもたらす薬物が挙げられる。改めて、可能性は、無制限であり、従業者に委ねられる。例となる一部の実施形態では、組成物は、CSAが役立つことが知られている目的のために、第二のCSAを含んでもよい。
投与量
[0168]製剤は、便宜上、単位剤形として調製または提供することができる。調製技術は、活性成分(たとえば、CSA)と(1種または複数の)医薬担体または(1種または複数の)添加剤とを混和する(association)ことを含む。一般に、製剤は、活性成分を、液体担体または微粉化した固体担体または両方と、均等かつ十分に混和し、次いで、必要であれば、製品を付形することによって調製する。たとえば、圧縮または成形によって錠剤を製造することができる。圧縮錠剤は、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、保存剤、界面活性もしくは分散剤と場合により混合された、粉末や顆粒などの易流動性の形態の活性成分(たとえば、CSA)を、適切な機械において圧縮することにより調製できる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物(たとえば、CSA)の混合物を、適切な装置において成形することにより製造できる。錠剤は、場合により、コーティングしても、または刻み目を入れてもよく、その中の活性成分の緩徐放出または制御放出がなされるように製剤することができる。
[0169]医薬製剤を含めて、化合物(たとえば、CSA)は、投与しやすく、投与量が均等になるので、単位剤形にして包装することができる。本明細書で使用する「単位剤形」とは、単位形式の投与量として、治療を受ける対象に適合させた物理的に別個の単位を指し、各単位は、1または複数の用量で投与したとき、所望の効果(たとえば、予防または治療効果または利益)を生じるように計算された、予め決められた量の化合物を、場合により医薬品担体(添加剤、希釈剤、賦形剤、または充填剤)と合同で含有する。単位剤形は、投与する化合物(たとえば、CSA)の1日用量または単位、1日部分用量、またはその適切な分割量を含有する場合がある。単位剤形としては、たとえば、カプセル剤、トローチ剤、カシェ剤、口中錠、錠剤、アンプルおよびバイアルも挙げられ、アンプルおよびバイアルは、フリーズドライまたは凍結乾燥した状態の組成物を含むものでよく、たとえば、投与またはin vivo送達の前に、滅菌液体担体を加えることができる。加えて、単位剤形には、たとえば、その中に液体組成物が割り振られたアンプルおよびバイアルも含まれる。単位剤形にはさらに、長期間または短期間、対象の表皮と接触する「パッチ」などの、経皮投与用の化合物も含まれる。個々の単位剤形は、多用量キットまたは容器に含むことができる。医薬製剤は、投与しやすく、投与量が均等になるので、単一または複数の単位剤形にして包装することができる。
[0170]化合物(たとえば、CSA)は、単一の大量瞬時投与または複数回用量としての任意の頻度、たとえば、1時間、1日、1週間、1か月、もしくは1年、または約1〜10日、1〜10週、1〜10か月の間、または必要に応じた長さの間に1回、2回、3回、4回、5回、またはそれ以上で、本方法に従って投与することができる。例としての頻度は、通常、1日、1週間、または1か月に1〜7回、1〜5回、1〜3回、2回、または1回である。接触、投与、ex vivoまたはin vivo送達の時機は、治療対象となる感染症、病変形成、症状、病理、または有害な副作用によって必然的に決まる場合がある。たとえば、症状もしくは有害な副作用の発症、病変形成、またはワクチン接種と実質的に同時に、またはそれから約1〜60分または約1〜60時間以内に、対象に一定量を投与することができる。長時間作用性医薬組成物は、特定の製剤の半減期およびクリアランス速度に応じて1日2回、1日1回、2日に1回、1週間に3回、1週間に2回、3〜4日毎、または毎週投与することができる。たとえば、一実施形態では、医薬組成物は、1日2回、1日1回、2日に1回、1週間に3回、1週間に2回、および1週間に1回から選択されるスケジュールで患者に投与するために選択された量の本明細書に記載の化合物を含有する。
[0171]限定はしないが、化合物を移植、注射、注入、または別な形で局所的に送達する送達技術を含めて、局所的な送達も企図する。局所的な送達は、薬物の全身濃度に対する、所望の作用の部位(たとえば、治療する骨または破損)での薬物の濃度が、より高いことを特徴とする。長時間作用性注射、作用部位への直接の注入、デポー送達形態、制御または持続送達組成物、経皮パッチ、注入ポンプなどを始めとする、よく知られている局所送達形態を使用することができる。CSAはさらに、生分解性もしくは生体内浸食性(bioerodible)材料に混ぜ込むこともでき、または医療用具に投入もしくは装着することもできる。
[0172]用量は、治療が療法的であるか予防的であるか、症状の発現、進行、重症度、頻度、存続期間、蓋然性、または感受性、治療の対象となる病変形成の種類、所望の臨床的終点、以前、同期、または後続の治療、対象の全般的な健康、年齢、性別、または人種、生物学的利用能、潜在的な全身、局部、または局所の有害な副作用、対象における他の障害または疾患の存在、および当業者に認識されるところとなる他の要素(たとえば、病歴または家族歴)に応じて様々となりうる。用量の量、頻度、または継続期間は、所望の臨床的成果、感染症の状態、症状または病理、治療または療法の有害な副作用によって示される必要に応じて、増減することができる。当業者なら、予防または療法効果または利益を得るのに十分または有効な量を提供するのに必要となる投与量、頻度、および時機に影響を及ぼしうる要素がわかるであろう。正確な投与量は、治療を必要とする対象に関連した要素に照らして、従業者によって決定される。投与量および投与は、十分なレベルの(1種または複数の)活性薬剤が提供され、所望の効果が維持されるように調整される。本明細書に記載する治療が、疾患を予防し、症状を寛解させ、疾患の進行を緩慢にし、損傷を逆転させ、または疾患を治癒させることを包含することは理解されよう。
[0173]投与量は、所望の効果、治療適応症、および投与方式に応じて、広い範囲に及びうる。あるいは、投与量は、当業者に理解されているように、患者の表面積を基準とし、それをもとに算出する場合もある。正確な投与量は、個々の薬物に応じて決定されるが、投与量に関しての多少の一般化を行うことはできる。ヒト患者のための投薬計画は、たとえば、局所送達について、約0.1μg/g〜約50μg/gの間の用量でよい。一部の実施形態では、(患者の体重に基づく)局所または全身送達のための投薬計画は、約1μg/g、5μg/g、10μg/g、50μg/g、100μg/g、200μg/g、500μg/g、750μg/g、1000μg/g、または前述の数字のいずれかの数字未満、または前述の数字のいずれか2つを限界とする範囲でよい。一部の実施形態では、約0.001mg〜約3000mgの間の活性成分を局所または全身投与する。一部の実施形態では、約5〜15mgの活性成分を局所または全身投与する。他の実施形態では、約0.001mg、0.01mg、0.1mg、1mg、5mg、10mg、15mg、25mg、50mg、100mg、500mg、1000mg、または前述の数字のいずれかの数字未満、または前述の数字のいずれか2つを限界とする範囲を、局所または全身投与する。投与量は、対象の必要に応じて、単一の投与量でもよいし、または一連の2回以上を1または複数の日数の間に与えるものでもよい。一部の実施形態では、持続的療法の期間の間、たとえば、1週間以上、または数か月間もしくは数年間、化合物を投与する。
[0174]異なる化合物の動物および/またはヒト投与量が、少なくともいくつかの条件について確立されている場合では、そうしたいくつかの投与量、またはその確立された動物および/もしくはヒト投与量の約0.1%〜500%の間、より好ましくは約25%〜250%の間にある投与量を使用することができる。たとえば、INFUSE(登録商標)BMP−2および/またはOP−1 BMP−7の投与量は、知られており、開示する実施形態で使用する投与量の推測に使用することができる。新たに発見された医薬組成物での場合のように、確立された動物および/またはヒト投与量がない場合では、適切な動物および/またはヒト投与量は、ED50もしくはID50値、またはin vitroもしくはin vivo研究から導かれた他の適正な値から、動物における毒性研究および有効性研究によって適格とされたとおりに推測することができる。
[0175]薬学的に許容される塩を投与する場合では、投与量は、遊離塩基として算出することができる。当業者に理解されるとおり、ある種の状況では、本明細書で開示する化合物を、特に進行性の疾患または状態を効果的かつ集中的に治療するために、上述の好ましい投与量範囲を上回る、またはなおはるかに上回る量で投与することが必要な場合もある。
[0176]投与量の量および間隔は、調節作用の維持に十分である活性部位の血漿レベル、または最小有効濃度(MEC)が得られるように、個々に調整することができる。MECは、各化合物につき様々となるが、in vitroデータから推定することができる。MECを実現するのに必要な投与量は、個々の特徴および投与経路によりけりである。しかし、HPLC検定および生物検定を使用して、血漿濃度を求めることができる。MEC値を使用して、投薬間隔も決定することができる。組成物は、その時間の10〜90%、好ましくは30〜90%の間、最も好ましくは50〜90%の間において、MECを上回る血漿レベルが維持される計画を使用して投与すべきである。局所投与または選択的取込みの場合において、薬物の有効局所濃度は、血漿濃度と関係がないこともある。
[0177]本明細書で開示する化合物は、既知の方法を使用して、有効性および毒性を評価することができる。たとえば、特定の化合物、またはある一定の化学部分が共通する、その化合物の亜集団の毒性学は、哺乳動物、好ましくはヒトの細胞系などの細胞系に対するin vitro毒性を決定することにより確立できる。このような研究の結果は、多くの場合、哺乳動物、またはより詳細にはヒトなどの動物における毒性を予測するものである。別法として、マウス、ラット、ウサギ、サルなどの動物モデルにおける特定の化合物の毒性を、既知の方法を使用して求めることができる。特定の化合物の有効性は、in vitro法、動物モデル、ヒト臨床試験など、広く知られているいくつかの方法を使用して確立することができる。有効性を求めるためのモデルを選択するとき、当業者は、現況技術を手引きとして、適切なモデル、用量、投与経路、および/または計画を選択することができる。
[0178]本明細書に記載するとおり、実施形態の方法は、疾患状態を治療するために、本明細書に記載する1種または複数の化合物を、1種または複数の追加の治療薬と共に使用することも含む。したがって、たとえば、活性成分の組合せは、(1)同時製剤し、組合せ製剤にして同時に投与もしくは送達してもよいし、(2)別の製剤として交代でもしくは並行して送達してもよいし、または(3)当業界で知られている他のいずれかの併用療法計画によるものとしてもよい。交代療法において送達がなされるとき、本明細書に記載の方法は、活性成分を、たとえば、別個の溶液、乳濁液、懸濁液、錠剤、丸剤、もしくはカプセル剤にして、または別個のシリンジに入った異なる注射によって、順次投与または送達するステップを含むものでよい。一般に、交代療法の際、各活性成分の有効投与量は、順次、すなわち、連続して投与されるのに対し、同時療法では、2種以上の活性成分の有効投与量が一緒に投与される。種々の順序の断続的な併用療法を使用してもよい。
キット
[0179]組織治療組成物と、このような方法の実施についての説明書とを含むキットも開示する。開示によって、適切な包装材料に包装された、化合物(たとえば、CSA)、組合せ組成物、およびその医薬組成物/製剤を含むキットも提供される。一実施形態では、キットは、包装材料と、CSAと、説明書とを含む。種々の態様において、説明書は、CSAを投与して、対象において骨成長を強化および/または破断骨を治療することについてのものである。
[0180]用語「包装材料」とは、キットの1つまたは複数の構成要素を収容する物理的構造を指す。包装材料は、構成要素を無菌的に保つことができ、こうした目的に一般的に使用される材料(たとえば、紙、段ボール、ガラス、プラスチック、箔、アンプル、バイアル、管など)でできたものでよい。キットは、場合により無菌的に、複数の構成要素、たとえば、2種以上の化合物を、単独で、または成長因子と組み合わせて収容することができる。
[0181]キットは、構成要素(種類、量、用量など)、in vitro、in vivo、またはex vivoでの使用に関する説明、およびその中の他の構成要素についての記載を含む、ラベルまたは挿入物を場合に応じて含む。ラベルまたは挿入物は、「印刷物」、たとえば、紙または厚紙を含み、または構成要素、キット、もしくは梱包材料(たとえば、箱)を分離し、もしくはそれに添付され、またはキットの構成要素を収容するアンプル、管、もしくはバイアルに貼付される。ラベルまたは挿入物には、コンピューターで読み取り可能な媒体、たとえば、ディスク(たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、ZIPディスク)、光学ディスク、たとえば、CD−もしくはDVD−ROM/RAM、DVD、MP3、磁気テープ、または電気記憶媒体、たとえば、RAMおよびROM、またはこれらの混成品、たとえば、磁気/光学記憶媒体、FLASH媒体、メモリ型カードも、追加で含むことができる。
BMP調節:
[0182]SABisosciencesカスタムアレイプレート(カタログ番号PAHS−026)を使用して、BMP発現を測定した。こうしたアレイプレートは、推奨される条件および試薬で使用したときの効率について検証されている。1日目に、10%のFBS、ペニシリンおよびストレプトマイシン1リットルあたり10mLを含有する6ウェルプレートを使用して、一次ヒトMSC細胞を、推奨される培地に、細胞200,000個/ウェルで播いた。初期継代の細胞だけを使用した。
[0183]2日目に、溶媒効果を回避するために1:1000以上に希釈したDMSOに溶解させた化合物で、細胞を処理した。未処理の陰性対照群(図1、「対照群」)を、0.1μMのPS1を含有する陽性対照群(図1、「1群」)と共に評価した。CSA−90の最終試験濃度は、5.0μM(図1、「2群」)、2.5μM(図1、「3群」)、および1.2μM(図1、「4群」)とした。処理を8時間続けた後、QIAGEN Miniprep Kitを使用してRNAを単離した。NanoDrop2000を使用して260/280nmでRNAを測定し、250ngに標準化した。QIAGEN First Strandキットを使用して、cDNAを調製した。
[0184]0.1μMのPS1(プロテアソーム阻害剤1)を含有する陽性対照は、対照と比べて、BMP−2 mRNAの3倍の発現上昇を生じた。0.1μMのPS1についての追加の遺伝子調節データを表1に示す。
[0185]実験を3通りに繰り返すことで、図2に示す結果が得られた。図において、対照群は未処理であり、1群は5μMのCSA−90であり、2群は2.5μMのCSA−90であり、3群は1.2μMのCSA−90である。CSA8、13、44、54、90、92、97、および98で処理したhMSCで、追加の実験を実施した(それぞれ1〜8群、図3)。CSA−90は、他のCSAと共に、BMP−2 mRNA発現を効果的に上昇させた(5μM濃度のCSA−90について約6倍の発現上昇)。CSA−90についての追加の遺伝子調節データを表2に示す。
in vitro分析:
[0186]分化してから4日目のMC3T3−E1細胞を、200ng/mLのrhBMP−2(組み換え型ヒトBMP−2)、0〜50μMのCSA−90、および50μMのアルギン酸ナトリウムを使用し、または使用せずに処理した。定量的分光ALP(アルカリホスファターゼ)検定を多数のウェルにおいて実施し、生細胞数に対して正規化した。実験的検定を、独立に2回実施した。この分析についてのデータを図4に示す(左から右へ、0、0.5、1、5、10、25、および50μMのCSA−90を、BMP−2およびアルギンを使用し、または使用せずに試験した)。CSA−13でも匹敵する結果が見られた。
in vivo分析:
[0187]10μgのrhBMP−2を、0.25μgまたは250μgのCSA−90と共にマウスの四頭筋に移植した。対照群には、250μgのCSA−90のみを与えた(rhBMP−2なし)。骨を3週間かけて異所的に形成させた。次いで、XR(図5)およびマイクロCT(図7)用に検体を採取した。
[0188]Skyscan 1174マイクロCTスキャナーを使用して、すべてのサンプルについてマイクロCTスキャンを実施した。走査データから、CSA−90を加えることで骨体積(BV)が増加したことが確認された(図6を参照のこと)。25μgのCSA90および250μgのCSA90をrhBMP−2単独と比較するパラメトリックな試験によれば、こうした増加は、統計学的に有意であった(*それぞれ、P=0.02、P<0.01)。ノンパラメトリックな順位検定を使用しても、増加は、統計学的に有意であった(*両方の群についてP<0.01)。このデータは、CSA−90を加えたことにより、rhBMP−2処理によって誘発された異所性の骨体積が約3.2倍増加したことを示している。
[0189]その上、筋嚢モデルにおいてCSA−90(250μg)を単独で送達しても、骨の形成が起こると思われる(石灰化組織の微細なネットワークによって例証される新規の骨の形成を示す、図7を参照のこと)。
結論:
[0190]さらに、前述の事項について、明瞭かつ明解にする目的で、実例および実施例を介して多少詳しく述べてきたが、当業者なら、本開示の意図から逸脱することなく、多数および種々の変更形態を作製してよいことは理解されよう。したがって、本明細書で開示する形態は、例示的なものにすぎず、本開示の範囲を限定するものでなく、むしろ、本発明の真の範囲および意図に随伴するすべての変更形態および代替形態も包含するものであることをはっきりと理解すべきである。

Claims (38)

  1. 骨疾患の治療または破断骨の治療において使用するための、少なくとも1種の陽イオン性ステロイド性抗微生物薬(CSA)または薬学的に許容されるその塩を含む組成物。
  2. CSAが、式(V)の化合物または薬学的に許容されるその塩:
    [式中、
    環A、B、CおよびDは、独立に、飽和または完全もしくは部分的不飽和であり、但し、環A、B、CおよびDの少なくとも2つは飽和であり、
    m、n、pおよびqは、独立に0または1であり、
    からR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換アジドアルキルオキシ、置換または非置換シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    、R、R、R10、R13、R14およびR17は、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14は、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヒドロキシアルキル、置換または非置換アルキルオキシアルキル、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、グアニジノアルキルオキシ、およびグアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換アミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシ、置換または非置換アルキルカルボキシアルキル、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アルキルアミノアルキルアミノアルキルアミノ、置換または非置換アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノアルキル、置換または非置換アミノアルキルオキシアミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換アミノアルキルカルボキシアミド、第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシアルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、アジドアルキルオキシ、シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される]である、請求項1に記載の組成物。
  3. からR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18が、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換C〜Cアルケニル、置換または非置換C〜Cアルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Qは、任意のアミノ酸の側鎖(グリシンの側鎖、すなわちHを含む)であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    、R、R、R10、R13、R14およびR17が、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14が、水素、ヒドロキシル、置換または非置換(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換(C〜C18)ハロアルキル、置換または非置換(C〜C)アルケニル、置換または非置換(C〜C)アルキニル、オキソ、第二のステロイドに結合しているリンカー基、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、Q5は、任意のアミノ酸の側鎖であり、P.G.は、アミノ保護基であり、
    但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ(C〜C18)アルキルアミノ、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、置換または非置換アリールアミノ(C〜C18)アルキル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、置換または非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシアミド、置換または非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、置換または非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、置換または非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、HN−HC(Q)−C(O)−O−、HN−HC(Q)−C(O)−N(H)−、置換または非置換(C〜C18)アジドアルキルオキシ、置換または非置換(C〜C18)シアノアルキルオキシ、P.G.−HN−HC(Q5)−C(O)−O−、置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、および置換または非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される、
    請求項1または2に記載の組成物。
  4. からR、R、R、R11、R12、R15、R16およびR18が、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、
    、R、R、R10、R13、R14およびR17が、独立に、環A、B、CもしくはDの1つが不飽和であるとき、その部位の炭素原子の原子価が満たされるように欠損しており、またはR、R、R、R10、R13およびR14が、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、
    但し、R1〜4、R、R、R11、R12、R15、R16、R17およびR18の少なくとも2つまたは3つは、水素、ヒドロキシル、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリール、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、オキソ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. CSAまたは薬学的に許容されるその塩が、式(I)の化合物:
    から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 環A、B、CおよびDが、独立に飽和である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 、R、R12およびR18が、水素、非置換(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C18)アルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルカルボキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ−(C〜C18)アルキルアミノ、非置換(C〜C18)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルオキシ−(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C18)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C18)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜C18アルキル)アミノアルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C18)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C18)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C18)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、
    、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R13、R14、R15、R16およびR17が、水素および非置換(C〜C)アルキルからなる群から独立に選択される、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 、R、R12およびR18が、水素、非置換(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)ヒドロキシアルキル、非置換(C〜C16)アルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルカルボキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキル、(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C16)アルキルアミノ−(C〜C)アルキルアミノ、非置換(C〜C16)アミノアルキル、非置換アリールアミノ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)アミノアルキルオキシ−(C〜C)アルキル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキシ、非置換(C〜C)アミノアルキルアミノカルボニル、非置換(C〜C)アミノアルキルカルボキサミド、非置換ジ(C〜Cアルキル)アミノ−(C〜C)アルキル、非置換C−カルボキシ(C〜C18)アルキル、非置換(C〜C)グアニジノアルキルオキシ、非置換(C〜C16)第四級アンモニウムアルキルカルボキシ、および非置換(C〜C16)グアニジノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 、R、R、R、R、R、R10、R11、R14、R16およびR17が、それぞれ水素であり、RおよびR13が、それぞれメチルである、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 、R、R12およびR18が、アミノアルキルオキシ、アミノアルキルカルボキシ、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から独立に選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  11. 、RおよびR12が、アミノアルキルオキシおよびアミノアルキルカルボキシからなる群から独立に選択され、
    18が、アルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシアルキル、ジ(アルキル)アミノアルキル、C−カルボキシアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキオキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボキシアルキルからなる群から選択される、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 、RおよびR12が同じである、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 、RおよびR12が、アミノアルキルオキシである、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 18が、アルキルアミノアルキルである、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 18が、アルコキシカルボニルアルキルである、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 18が、ジ(アルキル)アミノアルキルである、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 18が、アルキルカルボキシアルキルである、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 、RおよびR12が、アミノアルキルカルボキシである、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 18が、アルキルアミノアルキルである、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 18が、アルコキシカルボニルアルキルである、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 18が、ジ(アルキル)アミノアルキルである、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 18が、アルキルカルボキシアルキルである、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 、R、R12およびR18が、アミノ−C−アルキルオキシ、アミノ−C−アルキル−カルボキシ、C−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、C−アルキル−カルボニル−C−アルキル、ジ−(C−アルキル)アミノ−C−アルキル、C−カルボキシ−C−アルキル、C13−アルキルアミノ−C−アルキル、C−アルコキシ−カルボニル−C−アルキル、およびC−アルキル−カルボキシ−C−アルキルからなる群から独立に選択される、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
  24. CSAまたは薬学的に許容されるその塩が、式(Ia)の化合物:
    から選択される、請求項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
  25. CSAまたは薬学的に許容されるその塩が、
    からなる群から選択される、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 式(Ia)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、
    である、請求項1から25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 薬学的に許容される塩が塩酸塩である、請求項1から26のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 薬学的に許容される塩が三塩酸塩である、請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 骨疾患の治療または破断骨の治癒を必要とする対象において骨形成を促進する方法であって、
    骨疾患の治療または破断骨の治癒を必要とする対象を特定するステップと、
    請求項1から28のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップと
    を含む方法。
  30. 少なくとも1種の成長因子を投与するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 成長因子がBMP−2またはrhBMP−2である、請求項30に記載の方法。
  32. 包帯、縫合剤、ガーゼ、粘着性ストリップ、外科用ステープラー、クリップ、止血鉗子、子宮内デバイス、縫合糸、トロカール、カテーテル、管、およびインプラントからなる群から選択される薬学的に許容されるデバイスからCSAを投与する、請求項29から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. インプラントが、ピル、ペレット、ロッド、スクリュー、ウェーハ、ディスク、スポンジ、およびタブレットからなる群から選択される、請求項29から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 骨疾患が、骨吸収、骨関節炎、骨粗鬆症、骨軟化症、嚢胞性線維性骨炎、骨芽細胞形成、離断性骨軟骨炎、骨軟化症、骨髄炎、骨減少症、骨壊死、および骨萎縮性骨化過剰症からなる群から選択される、請求項29から33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 破断骨が、外傷性骨折、危険な大きさの骨欠損、仮骨延長、脊椎融合術、関節置換、整形外科インプラント、または生検の結果として生じたものである、請求項29から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 抗微生物薬を投与して、感染症を治療または予防するステップをさらに含む、請求項29から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 請求項1から28のいずれか一項に記載の組成物によって、骨疾患が治療され、または破断骨が治癒し、感染症が治療または予防される、請求項36に記載の方法。
  38. 請求項1から28のいずれか一項に記載の組成物を投与するステップによって、外傷性傷害の治癒が促進される、請求項29から37のいずれか一項に記載の方法。
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