JP2014520821A - 放射標識されたロテノン誘導体及びこれらのspect画像化における使用 - Google Patents

放射標識されたロテノン誘導体及びこれらのspect画像化における使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、式(I)又は(II):(式(I)、(II))(式中、Xはガンマ放射性の放射性核種である)の化合物を開示する。式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む医薬組成物、並びに式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物を含む医薬組成物の診断有効量を患者に投与することを含む、患者の領域を画像化する方法もまた開示される。
【化1】

Description

本発明は、放射標識されたロテノン誘導体、並びにこれらの調製方法及び画像診断における使用を提供する。特に、本発明は、放射性ヨウ素化ロテノン誘導体、これらの調製方法及び虚血の領域を検出するための単光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT,Single Photon Emission Computed Tomography)心筋灌流画像化におけるこれらの使用を提供する。
心筋灌流画像化は、心臓の筋肉への血流量を評価する非侵襲的検査であり、心筋虚血、心筋梗塞及び冠状動脈性心疾患の診断に使用される。検査では、ガンマ放射性の放射性核種を含有する核トレーサーが患者の血液の流れの中に注射され、トレーサーが、良好な血流を受け取る心筋細胞により取り込まれる。次に、心臓が、トレーサーの放射性核種により放出されたガンマ線を検出するカメラで画像化され、それによって心臓への血液灌流又は血流の画像マップを提供する。心臓の2つの別個の走査が実施される:心臓が安静時の第1の走査及び心臓が増加した仕事負荷下(すなわち、ストレス状態下)にある第2の走査である。2つの別個の走査は、血流がストレス状態下で不十分であり、冠動脈に妨害物又は狭窄が存在することを示す心臓の区域があるかを評価するために比較される。
Van Brocklin et al.(米国特許出願公開第2009/0136424号明細書)は、心臓の心筋組織に局在化する能力に基づいて心筋流トレーサーとして使用される、放射標識されたロテノン誘導体を以前に調製している。しかし、これらの誘導体を合成するのに必要なステップの数のため、心筋灌流画像化におけるこれらの広範囲な臨床使用が除外されることがある。したがって、容易に調製することができ、心筋灌流画像化に効果的に使用されるために十分な安定性を示す、放射標識されたロテノン誘導体の必要性が存在する。
米国特許出願公開第2009/0136424号明細書
本発明は、放射標識されたロテノン誘導体、並びにこれらの調製方法及び画像診断における使用を提供する。特に、本発明は、放射性ヨウ素化ロテノン誘導体、これらの調製方法及び虚血の領域を検出するための単光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)心筋灌流画像化におけるこれらの使用を提供する。
1つの態様において、本発明は、式(I)又は式(II):
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
の化合物を提供する。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物:
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、
式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物:
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む組成物の診断有効量を患者に投与し、組成物の一部が患者の領域に保持されることと、
患者の領域において放射線を検出することと、
患者の領域の画像を得ることと
を含む、患者の領域を画像化する方法を提供する。
本発明のこれら及び他の特徴は以下の説明からより明らかとなり、その説明においては添付の図面が参照される。
本発明のロテノン誘導体を形成する合成スキームの例を説明する図である。 本発明の非放射性[127I]ヨウ素化ロテノン誘導体のクロマトグラムを示す図である。 本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体の混合物のクロマトグラムを示す図である。 図3Aの[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体の混合物の精製画分のクロマトグラムを示す図である。 培養した心筋細胞における本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体及び99mTc−テトロホスミンの内部移行の量を示す図である。初代新生児心筋細胞を、本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体(rot)又は99mTc−テトロホスミン(myo)と共にインキュベートした。内部移行の量を、総タンパク質1ug当たりのcpmで示す。それぞれの化合物について2つの別個の試験の結果を示す。 ラットへの注射の30分後の123I−ロテノン分布のSPECT画像(加算画像(summed images))を示す図である。左上から始まり時計回りに、最大値投影、冠状面図、横断図及び矢状面図が示されている。 安静状態(R)及びストレス状態(S)のブタ対象のインビボ心臓のそれぞれの切片の、SPECT画像化により決定された短軸像、水平長軸像及び垂直長軸像を示す図である。図6A〜Cの明領域は、本発明の放射性標識されたトレーサーの取り込みが比較的低い代表的な区域であり、血流が低減した(虚血)区域を示す。 ブタ対象の心臓の単離した横切開片から放射されるガンマ放射線の測定を使用して得た、安静状態及びストレス状態のブタ対象のインビボ心臓のSPECTにより決定された極性マップを示し、ブタの心臓の安静及びストレス状態の代表的な極性マップを示す図である。安静状態のとき、ブタ対象に、本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物及び金BioPal STERIspheres(商標)の組み合わせを投与した。ストレス状態では、ブタ対象に、本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物及びサマリウムBioPal STERIspheres(商標)の組み合わせを投与した。ブタの心臓における虚血は、ブタの冠動脈左前下行枝(LAD,left anterior descending)を収縮させることにより模擬した。図7A及び7Bは、安静状態及びストレス状態のそれぞれのブタ対象のインビボ心臓における[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物により放射されたガンマ放射線のSPECT画像化により決定された極性マップを示す。図7C及び7Dは、安静状態及びストレス状態のそれぞれのブタ対象の心臓に導入された、中性子放射化金及びサマリウムBioPal STERIspheres(商標)により放射されたガンマ放射線の測定を使用して決定された極性マップを示す。図7E及び7Fは、安静状態及びストレス状態のそれぞれのブタ対象の心臓における[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物により放射されたガンマ放射線の測定を使用して決定された極性マップを示す。図7B、7D及び7Fの暗領域は、血流が低減した(虚血)区域を示す。 心筋血流(MBF,myocardial blood flow)の関数としての、ブタ対象の心臓における本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物、Myoview(商標)(99mTc−テトロホスミン)及び99mTc−セスタミビの取り込み(1グラム当たりの注射用量のパーセント;%ID/g)のプロットを示す図である。 LVの1g当たり1.7ml/分の流速での静脈収集時間の関数としての、131I−アルブミン、99mTc−セスタミビ201タリウム及び本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物の分画静脈出現速度の値h(s−1)を示す図である。 99mTc−セスタミビ及び本発明の[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体6〜9の混合物の最大純取り込みの値を示す図である。各ポイントは、別々の動物における1回の実験を表す。
本発明は、放射標識されたロテノン誘導体、並びにこれらの調製方法及び画像診断における使用を提供する。特に、本発明は、放射性ヨウ素化ロテノン誘導体、これらの調製方法及び虚血の領域を検出するための単光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)心筋灌流画像化におけるこれらの使用を提供する。
本発明は、式(I)及び式(II):
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
のロテノン誘導体に関し、これは、SPECT画像化に有用なガンマ線放射の放射性核種を含有する。本発明のロテノン誘導体は、ミトコンドリア電子伝達鎖の複合体Iに高い親和性を有し、したがって、心臓の心筋などのミトコンドリアの高い含有量を有する組織に局在化しうる。特に、本発明のロテノン誘導体を使用する心臓の血流のSPECT画像化(心筋灌流画像化)を使用して、心臓への血流の程度を評価し、対象の冠動脈疾患の診断を補助することができる。
式(I)及び式(II)の化合物を使用する適切な心筋灌流画像化研究は、一般に受け入れられている慣例に従って、心臓画像化の医学専門分野(放射線医学、核医学及び心臓学)の当業者により実施することができる。
本発明の診断用組成物を、注射及び点滴が含まれるが、これらに限定されない非経口投与によって、単独で又は互いに組み合わせて投与することができる。式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物を、生理学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物の形態で投与することができる。
本明細書で使用されるとき、「生理学的に許容されるビヒクル」という用語には、式(I)の化合物又は式(II)の化合物の結合活性の有効性を干渉せず、化学的に不活性であり、投与される患者に対して毒性がない担体媒質が含まれるが、これに限定されない。
本明細書で使用されるとき、生理学的に許容されるビヒクルの「有効量」という用語は、有意な背景を導入することなく、対象の所望の領域の明確な画像化をもたらす生理学的に許容されるビヒクルの非毒性量を意味する。
生理学的に許容されるビヒクルの非限定例には、ヒト血清アルブミン;水性緩衝溶液;エタノールなどのアルコール;水性エタノールなどの水性アルコール溶液;滅菌水;生理食塩水;塩化ナトリウム注射液;リンゲル注射液;乳酸リンゲル注射液;デキストロース注射液;デキストロース及び塩化ナトリウム注射液;及びプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール300及びポリエチレングリコール400)、グリセリン、ジメチルアセトアミド(DMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ポリソルベート−80(ツイーン80)、ポリソルベート−20(ツイーン20)、ドデカン酸ナトリウム又は臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを含有する水溶液が含まれる。ビヒクルの特定の例には、プロピレングリコール(10〜68容量%)、エタノール(1〜20容量%)、ポリエチレングリコール300(10〜50容量%)、ポリエチレングリコール400(1〜9容量%)、グリセリン(1〜15容量%)、DMA(0.5〜3容量%)、PVP(0.5〜6容量%)又はツイーン80(0.08〜0.4容量%)を含有する水溶液が含まれる。
本発明の医薬組成物は、アスコルビン酸、ゲンチシン酸又はパラ−アミノ安息香酸などの安定剤又は酸化防止剤を含むこともできる。
本発明の化合物は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)又は(IIb):
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
の異性体でありうる。
本発明の放射性トレーサーに使用することができるガンマ放射性の放射性核種の例には、限定されるものではないが、76Br、77Br、82Br、123I、124I、125I及び131Iが含まれる。
より詳細には、本発明の化合物は、下記:
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[76Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[76Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[77Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[77Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[82Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[82Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[124I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[124I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[125I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[125I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[131I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[131I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[76Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[76Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[77Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[77Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[82Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[82Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[124I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[124I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[125I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[125I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[131I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[131I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択されうる。
別の例において、本発明の化合物は、下記:
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される。
本発明は、また、式(Ia)、(Ib)、(IIa)及び(IIb)の化合物の2又は3以上の混合物を含む組成物に関する。
特に、本発明は、下記:
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される2又は3以上の化合物の混合物を含む組成物を提供する。
本出願は、下記:
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される1又は2以上の化合物と、
生理学的に許容されるビヒクルと
を含む医薬組成物も提供する。
本発明の放射性ヨウ素化誘導体は、図1に説明されている合成スキームに従って調製することができる。1つの例では、ロテノン(1)を、オキシダントIodogen(商標)(1,3,4,6−テトラクロロ−3α,6α−ジフェニルグリコールウリル;Pierce社(Rockford, IL))の存在下、水溶液中で放射性ハロゲン化物のナトリウム塩と反応させて、放射性異性体アルキルハロゲン化物(Ia)、(Ib)、(IIa)及び(IIb)を形成することができる。或いは、ロテノン(1)を、Iodogen(商標)の存在下、水溶液中で非放射性ハロゲン化物のナトリウム塩と反応させて、非放射性異性体アルキルハロゲン化物(IIIa)、(IIIb)、(IVa)及び(IVb)を形成することができ、これらを、同位体交換反応の使用により異性体(Ia)、(Ib)、(IIa)及び(IIb)に変換することができる。異性体(Ia)、(Ib)、(IIa)及び(IIb)を一緒に又は互いに別々に使用することができ、本発明のSPECT画像化に放射性トレーサーとして個別に使用することができる。
本発明の医薬組成物に含まれる式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物の量は、満足のゆく画像化を提供するのに十分であるべきである。例えば、線量は、約1.0〜約50ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値、約1.0〜約10ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値、約10〜約20ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値、約20〜約30ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値、約30〜約40ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値、或いは約40〜約50ミリキューリー又はその間の任意の部分範囲若しくは値でありうる。本発明の放射性トレーサーのそれぞれの量及び活性は、約1〜3時間にわたって患者に留まるように選択されるべきであるが、より長い時間及びより短い時間の両方が許容される。
本発明は、また、
式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物:
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む組成物の診断有効量を患者に投与し、組成物の一部が患者の領域に保持されることと、
患者の領域において放射線を検出することと、
患者の領域の画像を得ることと
を含む、患者の領域を画像化する方法に関する。
上記に定義された方法の1つの例において、患者に投与される化合物は、式(Ia)、(Ib)、(IIa)、(IIb)の異性体又はこれらの混合物:
[式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
である。
上記に定義された方法のさらなる例において、患者に投与される化合物は、下記:
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
(2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
(2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される1又は2以上の化合物である。
上記に定義された方法の別の例において、患者の領域は心臓である。
上記に記載された方法のさらなる例において、画像化される患者の領域は心臓であり、投与するステップの前に、患者を運動させること、又はジピリダモール、ドブタミン、アデノシン若しくはレガデノサン(regadenosan)などのストレス剤を患者に投与することによって、ストレスが、患者に約1〜約8分間にわたって誘発される。
上記に定義された方法の別の例では、式(I)の化合物及び/又は式(II)の化合物は、ストレスが患者に誘発された期間の30秒〜1分後に患者に投与される。
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を示すために含まれる。当業者は、本開示を考慮して、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、開示されている具体的な実施形態に多くの変更を行うことができ、同様又は類似の結果をそれでもなお得ることができることを理解するべきである。
ロテノンの標識化:
TFA(17mL)中のロテノン(1、42.5mg)を、NaOH溶液(0.1M、5mL)中のNaI(81mg)と混合した。撹拌混合物に、TFA(3mL)中のIodogen(商標)(45mg)を室温で加えた。反応混合物を60℃で45分間撹拌し、減圧下で濃縮した。水(20mL)を注ぎ入れ、CHCl(20mL×3)で抽出し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、緑色の油状物を生じた。この残渣をCHCl(1mL)に溶解し、HPLC精製に付した。使用したカラムは、21.2×250mm及び5μmの分取Luna 5u C18(2)(Phenomenex社、CA)であった。試料を、水及びEtOH(50/50)の組み合わせの使用により6mL分−1の流速で溶出した。検出器を290nmに設定した。所望の生成物(保持時間51〜63分)を収集し、蒸発乾固して、異性体2〜5の混合物を白色の固体(3mg、5.6%)として生じた。ジアステレオマー2と3の対及びジアステレオマー4と5の対が、以下の比、13%の2と3:87%の4と5で生成された。
図2は、ヨウ素化ロテノンの精製混合物のUVクロマトグラムを示し、ここで、ピークA及びBはジアステレオマー2と3の対を表し、ピークC及びDはジアステレオマー4と5の対を表す。ピークA〜Dに対応するそれぞれの異性体の6’位での絶対配置は、決定されなかった。
ピークA〜Dに対応する異性体を精製し、H−及び13C−NMR、並びにHRMSにより分析した。
ピークA:
H NMR(300MHz,CDCl)δ 7.83(d,J=8.6Hz,1H)、6.74(s,1H)、6.49(d,J=8.6Hz,1H)、6.43(s,1H)、5.02〜4.89(m,1H)、4.62(dd,J=12.1,3.1Hz,1H)、4.28〜4.10(m,2H)、3.92(d,J=11.8Hz,1H)、3.84(d,J=4.0Hz,2H)、3.79(s,3H)、3.74(s,3H)、3.31(dd,J=14.3,7.9Hz,1H)、3.13(dd,J=15.9,8.2Hz,1H)、1.91(s,3H)。13C NMR(75MHz,CDCl)δ 188.97、166.40、157.79、149.46、147.38、143.85、130.15、113.65、112.54、110.15、104.89、104.66、100.89、88.44、72.24、71.29、66.28、59.80、56.32、55.89、44.61、32.56、26.61。
2323IO EIのHRMS 計算値538.0488、実測値538.0514。
ピークB:
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.82(d,J=7.7Hz,1H)、6.74(s,1H)、6.53(s,1H)、6.46(d,1H)、5.09(t,J=8.7Hz,1H)、4.96(s,1H)、4.70〜4.55(m,1H)、4.19(d,J=12.1Hz,1H)、3.88〜3.67(m,9H)、3.53〜3.34(m,1H)、3.29〜3.10(m,1H)、1.93(s,3H)。13C NMR(126MHz,CDCl3)δ 188.91、166.87、157.71、149.49、147.36、143.84、130.04、113.60、112.26、110.20、104.72、104.55、100.90、88.09、72.25、71.43、66.17、58.68、56.29、55.83、44.58、31.65、23.52。
2323IO EIのHRMS 計算値538.0488、実測値538.0473。
ピークC:C2323IO EIのHRMS 計算値538.0488、実測値538.0550。
ピークD:
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.81(d,J=8.6Hz,1H)、6.73(s,1H)、6.46(d,J=8.6Hz,1H)、6.43(s,1H)、4.94〜4.88(m,2H)、4.60(dd,J=12.1,3.1Hz,1H)、4.17(d,J=12.1Hz,1H)、3.83(d,J=4.0Hz,1H)、3.79(s,3H)、3.74(s,3H)、3.46(d,J=10.5Hz,1H)、3.36(d,J=10.5Hz,1H)、3.20(dd,J=16.2,9.8Hz,1H)、3.12(dd,J=16.2,7.9Hz,1H)、1.98(bs,1H)、1.36(s,3H);13C NMR(126MHz,CDCl)δ 188.96、166.76、157.89、149.49、147.36、143.85、129.99、113.60、113.10、110.21、104.81、104.59、100.89、87.69、72.25、71.71、66.22、56.30、55.85、44.58、27.35、22.19、17.46;
2323IO EIのHRMS 計算値538.0488、実測値538.0590。ピークDに対応する異性体の構造は、HMQC、HMBC及びCOSY NMR実験の使用により確認された。
ロテノンの放射標識化:
12.5mCiの、0.1M NaOH中のNa123I溶液を、1.5mLのBioRadバイアルに加えた。Na123I溶液の容量を、対応する技術データシートの放射能濃度に基づいて計算した。170μLの、トリフルオロ酢酸(TFA)中のロテノン(1、2.5mg/mL)の溶液及び30μLの、TFA中のIodogen(商標)溶液(0.75mg/mL)を加えた。ロテノン(1)とIodogen(商標)の比は20:1であった。混合物を、サーモミキサー(thermomixer)において600rpmにより60℃で45分間加熱した。室温で5分間冷却した後、反応混合物をHPLCカラム(Phenomenex Luna C18(2)、5μm、100Å、250×4.6mmカラム及び50%エタノール/50%水の移動相;流速:1.0mL/分)に適用して、粗反応混合物を精製した。放射計検出は、0〜2048keVにわたるオープンウインドウ(open window)の使用により実施した(I−123ピークは159keVで検出された)。異性体6〜9を含有する精製された溶液を単離し、一定した窒素供給下、60℃で加熱して、エタノールを部分的に蒸発させた。木炭フィルターをベントとして、また濃縮過程の際のいかなる遊離I−123をも吸収するために使用した。単離された異性体の放射化学的純度は90%以上であった。HPLC精製の後の異性体6〜9の全体的な収率は30%であった。ジアステレオマー6と7の対及びジアステレオマー8と9の対が、以下の比、12%の6と7:88%の8と9で生成された。
図3Aは、ジアステレオマー6と7の対を表すピークA及びB、並びにジアステレオマー8と9の対を表すピークC及びDを有する精製された反応混合物のクロマトグラムを、これらのピークの溶出時間と、図2に示されているピークA及びB(非放射性ジアステレオマー2と3の対に対応する)とピークC及びD(非放射性ジアステレオマー4と5の対に対応する)の溶出時間との比較に基づいて示す。ピークA〜Dに対応するそれぞれの異性体の6’位での絶対配置は、決定されなかった。図3Bは、異性体6〜9を含有する精製された反応混合物の精製された画分のクロマトグラムを示す。
標識されたロテノン誘導体を用いた細胞取り込みアッセイ
内部移行アッセイを使用して、候補灌流トレーサーのインビトロ機能について検査した。このアッセイでは、ラットの心筋細胞の培養物を3〜5×10個の細胞/mLの密度で24ウエル組織培養プレートに播種した。次に心筋細胞を、細胞培養培地(DMEM)に混合した0.5μCiの放射標識されたトレーサーの99mTc−テトロホスミン(Myoview(商標))又は[123I]ヨウ素化ロテノン(異性体6〜9を含有する混合物)と共にインキュベートし、5分間までインキュベートした。異なる時点で、全上澄みを収集し、細胞をPBSで2回洗浄し、次に、1M NaOHに15分間曝露して溶解した。試料を、ガンマウエルカウンターでカウントし、溶解試料について細胞タンパク質を決定した。データを分析して、総タンパク質当たりのcpmとして表した総「内部移行」画分を示した(図4)。
予備アッセイでは、123I−ロテノンの細胞内部移行は、急速で即時であり、最大取り込みは15秒までであった。比較すると、99mTc−テトロホスミンの内部移行は15秒で明白であったが、漸増が5分まで見られた。[123I]ヨウ素化ロテノンの内部移行は、その後の時点では15秒と比較して同じほど高くなかった。99mTc−テトロホスミンと比べて、[123I]ヨウ素化ロテノンは、全ての時点で高いままであり、[123I]ヨウ素化ロテノンが99mTc−テトロホスミンよりもインビトロにおいて心筋細胞灌流の高い能力を有しうることを示唆している。
化合物6〜9の安定性
ロテノンを、上記に記載された方法に従って123Iで放射標識して、化合物6〜9の混合物を生成した。0.56mLの、23%エタノール中の化合物6〜9の15.5mCi/mL混合物を、3.84mLの10mM酢酸ナトリウム、pH6.5及び0.10mLの95%エタノールで希釈して、約5のpHの値を有する4.5mLの1.9mCi/mL溶液を生成した。溶液を撹乱することなく室温で22時間放置した。22時間後、化合物の混合物の分析は、これらの生成物には加水分解による分解が実質的にないことを明らかにした。
異性体6〜9(12%のジアステレオマー6及び7;88%のジアステレオマー8及び9)を含有する混合物のSprague-Dawleyラットにおけるエキソビボ体内分布
0.5mLの量の、7%エタノール中の化合物6〜9(混合物A:12%のジアステレオマー6及び7;88%のジアステレオマー8及び9の異性体混合物を含む組成物)の2.4mCi/mL混合物を、0.58mLの10mM酢酸ナトリウム、pH6.5及び0.023mLの95%エタノールで希釈して、約5のpHの値を有する1.1mLの1.1mCi/mL溶液を生成した。この溶液(0.9mCi)の0.8mLの量を、14匹のSprague-Dawleyラットの尾静脈を介して注射した。ラットのうち6匹を使用して、2時間後の化合物6〜9の混合物の体内分布を評価し、残りの8匹のラットを使用して、24時間後の化合物の体内分布を決定した。選択した臓器を収集及び計量し、放射能を、検出範囲の138〜207keVを使用するガンマウエルカウンターによりそれぞれの臓器で測定し、放射能の測定値を注射の時点に減衰補正した。組織1グラム当たりの注射された用量の百分率の値(%ID/g)を、組織1グラム当たりの注射された総放射能に対する臓器における放射能の比を取って計算した。ラットの心臓による取り込みは、心臓が良好に画定されている図5に示されたSPECT/CT画像により確認された。
表1に示されているように、注射の2時間後、心筋組織に有意な取り込み(2.01±0.48%)があったが、他の全ての臓器におけるトレーサー蓄積は、胃(3.26±1.77%)を除いて心臓より低かった。心臓と血液の比は、注射の2時間後で高く(8.37±3.97)、トレーサーが血液から心筋に急速に抽出されたことを示している。心臓取り込みと周囲の臓器との比も高く(心臓/肝臓:2.98±0.93;心臓/肺:4.11±1.04)、これはSPECT/CT画像(図5)において背景から最小限の干渉しかないことと一致している。
24時間後、化合物6〜9の混合物の大部分(82〜98%)がほとんどの臓器から除かれ、胃(35%)及び尿/膀胱(16%)からの洗い出し率はより低い。小型分子に基づいた放射性医薬品の一般的な腎臓排泄経路に起因して、注射の24時間後で高い尿取り込みが予測される。胃における蓄積及び遅い除去は、ナトリウムヨウ素共輸送体(NIS,sodium iodide symporter)の活性に関連する可能性がある。NISは、ナトリウム及びヨウ化物イオンを交換する膜貫通糖タンパク質であり、哺乳動物の腸管腔に高いレベルで発現する。心臓からの除去は、肝臓、血液及び肺よりも速く、注射の2時間〜24時間後に心臓と血液、心臓と肝臓及び心臓と肺の比が有意に低減したことから示されている。
甲状腺の取り込み量は、インビボ脱ヨウ素化の程度を示す。化合物6〜9の混合物の甲状腺取り込みは注射の2時間後で低く(臓器当たり0.33±0.12%ID)、トレーサーが2時間以内では比較的安定していることを示す。甲状腺取り込みは、注射の24時間後で有意に増加し、計算された線形甲状腺蓄積率は、2時間〜24時間で1時間当たり約0.13%であり、これは注射の24時間後のトレーサーの脱ヨウ素化と一致する。この研究では、化合物6〜9の混合物の正常な「影響を受けない」分布を理解することが必要であったので、甲状腺遮断試薬は用いられなかった。
異性体6〜9の混合物の精製された画分のSprague-Dawleyラットにおけるエキソビボ体内分布
体内分布研究は、異性体6〜9の混合物(混合物A)の精製された画分を使用して上記に記載された方法に従って実施した。
図3Bは、体内分布研究に使用された4つの別個の画分のHPLCクロマトグラムを示す:画分1:100%の成分Aを含む画分;画分2:15.2%の成分A及び84.8%の成分Bを含む異性体混合物を含む画分;画分3:4.4%の成分A、4.4%の成分B及び91.2%の成分Cを含む異性体混合物を含む画分;画分4:1.5%の成分A、0.8%の成分B及び97.7%の成分Dを含む異性体混合物を含む画分。
表2は、画分1〜4のそれぞれの体内分布データ(注射の2時間後の組織1g当たりの%ID)を示す。データは、僅かに低い心臓取り込み及びかなり低い肝臓取り込みを示し、結果として比較的高い心臓対肝臓の比をもたらすピークBにより表される異性体を除いて、異性体6〜9のそれぞれの体内分布がほとんどの臓器において類似していることを示唆している。Bの腸取り込みも、他より有意に高い。
4つの異性体6〜9の体内分布の類似性の結果、これらの4つの異性体を多様な比で含有する混合物を、さらに精製することなくSPECT画像化に使用できると考えられる。
以下の例では、化合物6〜9(12%の6及び7;88%の8及び9;図3A参照)の混合物の分布、並びに金及びサマリウムの非放射性安定同位体(BioPal STERIspheres(商標))でマークした微小球の分布を、ブタ心臓モデルの安静及びストレス状態の両方で評価した。
注射した後、マークした微小球は、循環血液によりブタの心筋の血管内に留まる。心筋組織の血管内に滞留するこれらの安定同位体マーク微小球の相対量は、分析される組織を最初に中性子放射化に付し、次に微小球内に含有されている得られた放射性同位体から放射されるガンマ放射線の量を測定することによって、その場で測定することができる。微小球から放射されたガンマ放射線の測定量は、微小球が配される組織への、微小球を含有する血液の以前の流量を示す。灌流を測定する際の安定標識微小球の使用は、Reinhardt et al. Am J. Physiol Heart Circ Physiol 280: H108-H116, 2001に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
外科的情報
ブタにはTelazolの筋肉内注射により麻酔をかけた。グリコピロレートも、挿管法を促進するために投与した。ブタに挿管し、イソフルオラン(isofluorane)マスクの使用により麻酔下に維持した。次にブタを右側臥位に置き、左側のほぼ第3肋間隙で開胸術に付した。左胸腔を開放した後、心膜を心臓の縦軸に沿って切開し、カテーテル(カテーテル1)を左心房に挿入した。
血管ループを、D2分枝の3mm下方の冠動脈左前下行枝(LAD)の周囲に置いた。大腿動脈を切開により左脚から露出させ、カテーテル(カテーテル2)をその動脈に挿入した。カテーテル2を吸引ポンプ(withdrawal pump)(モデル PHD 2000, Harvard Apparatus社)に取り付けた。全ての連結線及び両方のカテーテルを、ヘパリン化食塩水で初回刺激し、血液を4分間かけて4mL/分の速度で収集して、16mLの基準血液採取をもたらした。2つの標準IV耳カテーテルをブタのそれぞれの耳に設置した(一方は本発明の放射性トレーサーを注射するためであり、他方はストレス剤を注射するためであった)。
安静研究:
5mLの十分に混合した金BioPAL STERIspheres(商標)を、10〜30秒間かけてカテーテル1によりブタの左心房に注射した。次に血液をカテーテル2により4mL/分の吸引速度で4分間採取し、16mLの基準血液採取をもたらした。非経口投与のための化合物6〜9の混合物の溶液は、0.20mLの、化合物6〜9の混合物の13.6mCi/mL水溶液を、0.16mLの95%エタノール及び2.84mLの10mM酢酸ナトリウム緩衝液で希釈して、3.2mLの、5%エタノール中0.85mCi/mL溶液を生成することによって調製した。3mLの、化合物6〜9の混合物の非経口溶液を、血液が採取され、画像化セッションが開始された後、標準IV耳カテーテルに注入し、ブタの左耳の中に注入した。I−123の分布の心電図ゲート画像を、カメラの視野の中心に動物の心臓を置いて、専用の心臓SPECTカメラ(Discovery NM 530c, GE Healthcare社)で得た。専用システムは、ピンホール視準及び19.8cm×8cmのテルル化カドミウム亜鉛固体検出器を使用した。カメラの感度は、伝統的なガンマカメラの約4×であり、エネルギー分解能に2×改善を有した。データをリストモードにより、エネルギーウインドウ(energy window)の159±16keVを使用して、同時に得た。それぞれ15分間の2つの取得を、安静状態の動物から次々に得て、最初のものはトレーサーの注射の直後から始まった。第3の15分安静時画像は、動物にストレスを与える直前に得た。全ての画像を、最尤推定期待値最大化(MLEM,maximum-likelihood expectation-maximization)再構成アルゴリズムに基づいて業者供給反復アルゴリズムの使用により標準的臨床プロトコールに従って再構成した。データは、減弱の効果については補正しなかった。
ストレス研究:
ストレス研究の時間線は下記に記載したとおりであった。
動物には、右耳の耳カテーテルに注入された血管拡張剤のPersantine(ジピリダモール)の使用によりストレスを与えた。Persantine(0.56mg/kg/分)を4分間かけてIV注入により送達した。ブタの冠動脈LADを8分間で収縮させて、ブタにおいて虚血状態を模倣した。サマリウムBioPAL STERIspheres(商標)を、Persantineの注入開始後の8:30分の時点に注射して、血圧を安定させた。5mLの十分に混合したサマリウムBiopal STERIspheres(商標)を、10〜30秒間かけてカテーテル1により左心房に注射した。血液をカテーテル2により4mL/分の吸引速度で4分間採取し、16mLの基準血液採取をもたらした。同時に、4mLの、化合物6〜9の混合物の非経口溶液を、左耳の標準IV耳カテーテルに注入し、2つの15分間の画像化セッションを実施した。非経口溶液は、0.55mLの、化合物6〜9の混合物の13.7mCi/mL水溶液を、0.21mLの95%エタノール及び3.44mLの10mM酢酸ナトリウム緩衝液で希釈して、4.2mLの、水中の化合物6〜9の混合物の1.8mCi/mL溶液を生成することによって調製した。
図6A〜Cは、安静(R)及びストレス(S)状態のブタ対象のインビボ心臓のそれぞれの切片の、SPECT画像化により決定された短軸像、水平長軸像及び垂直長軸像を示す。図7A〜Bは、SPECT画像化セッションの際に得られた画像から調製された、安静状態及びストレス状態のそれぞれのブタ対象のインビボ心臓の極性マップを示す。SPECT画像化実験の結果は、ブタ対象の単離心臓の横切開片における、本発明の放射性ヨウ素化ロテノン誘導体により、並びに中性子放射化後の金及びサマリウム微小球により放射されたガンマ放射線の直接測定を伴う2つの追加の実験によって確認した。
図7A〜Bに示された画像を得た後、ブタをペントバルビタールナトリウム(240mg/ml)の2mL/4.5kgの大量注射によって安楽死させた。ブタの心臓を、安楽死させた後に採取し、流水で十分にすすいだ。左心室を単離し、5つの横断薄片に切断し、これを、それぞれがほぼ等しい濃度の心内膜及び心外膜を含有する約1グラムの貫壁セグメントにさらに細分化した。
組織及び血液試料を計量し、ガンマウエルカウンターの使用により測定して、本発明の放射性ヨウ素化トレーサーのI−123放射標識により放射されたガンマ放射線の量を決定した。それぞれのセグメントにおいて測定されたガンマ放射線は、心臓の安静及びストレス状態のそのセグメントにおけるトレーサーにより放射されたガンマ放射線の組み合わせた量を表す。試料のカウント及び計量を使用して、組織1グラム当たりの注射用量の百分率(%ID/g)も計算した。血液及び組織試料中のI−123が完全に減衰した後、組織と血液の両方をオーブンにより70℃で48〜72時間乾燥し、試料を中性子放射化のために送って、試料に埋め込まれている、得られた放射性[198Au]金含有微小球及び[153Sm]サマリウム含有微小球のそれぞれにより放射されるガンマ放射線を測定した。ブタの単離心臓の安静及びストレス状態の極性マップをMATLAB(商標)の使用により生成し、ブタ心臓の底部(心尖部)から頂部(AV溝)までの全ての横切開セグメントにおいてガンマ測定結果を組み立てた。
本発明の放射性ヨウ素化トレーサーにより放射されたガンマ放射線の測定値から生成された初期極性マップ(示されず)は、安静とストレスの両方の状態のブタの単離心臓におけるガンマ放射線の分布の組み合わせ極性マップを表した。組み合わせ極性マップから安静状態のブタ心臓のガンマ放射線の分布の寄与を取り除くため、この寄与の値を、最初にインビボブタ心臓のSPECT画像から決定した。
SPECT画像(図6A〜C)の取得の際、安静時の極性マップ及びストレスを誘発した後の極性マップの両方を得た。ストレスを誘発した後に得た画像に基づいて生成された初期極性マップは、安静状態の残留放射能を含有し、したがって、インビボブタ心臓の安静とストレスの両方の状態の初期組み合わせ極性マップを近似的に表した。安静状態極性マップの寄与を、組み合わせ極性マップから、これらの2つの極性マップを整列させ、次に安静状態極性マップの各画素値の寄与を初期組み合わせ極性マップのそれぞれ対応する画素値から差し引くことにより取り除いて、インビボブタ心臓のストレス状態の極性マップを近似的に表す補正極性マップをもたらした。この手順は、ブタ心臓の安静状態極性マップ及びストレス状態極性マップの画素値に対応する初期組み合わせ極性マップの画素値の分率を表す画素値の2つの別個のマトリックスをもたらした。
SPECT極性マップの分析から得られたマトリックスを使用して、放射性ヨウ素化ロテノン誘導体から放射されるガンマ放射線の直接測定から得た組み合わせた安静状態とストレス状態の極性マップを、個別の安静状態とストレス状態の極性マップに分けた。
図7C及び7Dは、中性子放射化後の、安静及びストレス状態のそれぞれのブタ対象の心臓における金及びサマリウムBioPal STERIspheres(商標)により放射されたガンマ放射線を使用した測定により決定された極性マップを示す。図7E及び7Fは、安静状態及び(安静状態の寄与を取り除いた後の)ストレス状態のそれぞれのブタ対象の心臓における[123I]ヨウ素化ロテノン誘導体により放射されたガンマ放射線を使用する測定により決定された極性マップを示す。
図7B、7D及び7Fに示されている暗領域は、冠動脈LADの収縮により引き起こされた誘発性閉塞の結果として、ストレス状態のブタ心臓において低減された血流を示す。血流低減の位置は、心臓における収縮の位置と合う。対照的に、安静状態のブタ心臓の血流は、図7A、7C及び7Eに示されているように心臓の全体にわたって実質的に均一である。微小球により観察されたコントラストは、本発明の放射性トレーサーにより観察されたものより大きく、おそらく、心臓の心筋細胞に取り込まれた放射性トレーサーの量より多い量の微小球が心臓の毛細管を閉塞したことに起因する。これらの結果は、本発明の放射性トレーサーを、虚血を有する対象の心筋画像化に使用できることを示す。
心筋血流(MBF)の関数としての本発明の放射性トレーサーの取り込みの決定
安静及びストレス状態の組織試料に存在する心筋血流(MBF)を、ブタの心臓の単離横切片及び乾燥血液試料における、各放射性金及びサマリウム微小球のそれぞれにより放射されたガンマ放射線の総量から、以下の方程式に従って決定した。
MBF=[(基準血液試料吸引速度(4mL/分)/(心筋試料の重量(g)]×[同位体カウント(心筋試料)/同位体カウント(基準血液試料)]
図8は、マークされた微小球の使用により決定されたストレス及び誘発性虚血状態にあるブタ心臓の心筋血流の関数として、本発明の放射性トレーサー化合物の取り込み(組織1グラム当たりの注射用量のパーセント;%ID/g)のプロットを示す。このデータは、本発明の化合物6〜9の混合物の取り込みが、注射の2時間後に3ml/分/gの心筋流速でレベルオフ(ロールオフ)し始めるにすぎず、一方、Myoview製品(テクネチウム(99mTc)テトロホスミン)及びTc−99m−セスタミビが、注射の2時間後にそれぞれ2ml/分/g及び1.5mL/分/gの速度でロールオフし始めることを示す。
図8に示されている混合物Aの異性体及び99mTc−セスタミビのデータに当てはめた非直線の勾配は、それぞれ−3.60及び−1.21である。
Broisat et al.(その開示が参照により本明細書に組み込まれる、A. Broisat, M. Ruiz, N. C. Goodman, S. M. Hanrahan, B. W. Reutter, K. M. Brennan, M. Janabi, S. Schaefer, D. D. Watson, G. A. Beller, H. F. VanBrocklin, and D. K. Glover Circ Cardiovasc Imaging 2011; 4:685-692)の図3は、静脈内アデノシンを受けた重症の冠動脈LAD狭窄症を有する典型的なイヌから微小球流(ml/分/g)の関数としてプロットされた、7−(Z)−[123I]ヨードロテノン(123I−ZIROT)の取り込みデータを示す。Broisat et al.の図3に示された123I−ZIROTのデータに当てはめた非直線の勾配は、−3.59である。
Glover et al.(その開示が参照により本明細書に組み込まれる、D.K. Glover, M. Ruiz, N. C. Edwards, M. Cunningham, J. P. Simanis, W. H. Smith, D. D. Watson, G. A. Beller Circulation 1995; 91: 813-820)の図4は、静脈内アデノシンを受けた重症の冠動脈LAD狭窄症を有する典型的なイヌから微小球流(ml/分/g)の関数としてプロットされた、99mTc−セスタミビの取り込みデータ(活性(正常%))を示す。Glover et al.の図4に示される99mTc−セスタミビのデータに当てはめた非直線の−143の勾配値は、その値を100で割って−1.43の比較できる勾配値を生成することにより、Broisat et al.の図3に示される123I−ZIROTのデータに当てはめた線の勾配の大きさに適合するように標準化した。
Broisat et al.の123I−ZIROTのデータに当てはめた非直線の勾配と、Glover et al.の99mTc−セスタミビのデータに当てはめた非直線の勾配から誘導される勾配との比の値は2.5であり、一方、本出願の図8に示される混合物Aと99mTc−セスタミビのデータに当てはめた非直線の勾配の比の値は、3.0である。これらの値は、混合物Aの異性体が、123I−ZIROTと類似した取り込み速度を増加した流量で有することを示唆している。
図7に示される極性マップ及び図8に例示されるデータは、本発明の化合物6〜9が心筋灌流画像化検査のストレス成分からもたらされる比較的高い心筋流速で検査対象の心筋に保持され、したがって対象の虚血状態の診断に有効でありうることを示唆している。
化合物6〜9の心筋分布
逆行性灌流(ランゲンドルフ)の調製は、1.5〜2.5kgの雄のニュージーランド白色ウサギ(Charles River社、Wilmington MA)の心臓を使用して以前に記載されたように実施した(参照により本明細書に組み込まれる、R. C. Marshall, P. Powers-Risius, B. W. Reutter, S. E. Taylor, H. F. VanBrocklin, R. H. Huesman, T. F. Budinger J Nucl Med. 2001; 42:272-281)。ヘパリン(5mg/kg)の注射及び正中胸骨切開術の後、上行大動脈及び大動脈分枝、肺、並びに胸腺をそのまま保持しながら心臓を切除した。心臓を、改質タイロード溶液(10mMのNaCl、1mMのMgCl、28mMのNaHCO、0.44mMのNaHPO、2.5mMのCaCl、6mMのKCl、5mMのグルコース、100mMのピルビン酸ナトリウムと22g/LのBSA及び95%O/5%COで通気)を含有する氷冷浴に直ぐに入れ、胸腺及び脂肪組織を素早く取り除いた。次に心臓を大動脈カニューレで吊るし、水ジャケット付き温度調節ランゲンドルフ灌流システム(Radnotti社、CA, USA)により予熱改質タイロード緩衝液を一定流速で灌流した。ランゲンドルフ装置に吊るした合計時間は、典型的には60秒以下であった。大動脈カニューレで吊るした後、残った肺、気管及び外来組織を取り除いた。
テベジウス循環からの流体を、ポリエチレンカテーテル処置した心尖部排出管(apical drain)から排出した。圧力変換器(Radnotti社)に連結した流体充填ラテックスバルーンを、左心房及び僧帽弁を介して左心室に挿入した。右心房を切除した後、ペーシング電極(Radnotti社)を心房の高さに置いて、心臓の制御ペーシングを可能にした。
最終調製の後、左心室バルーンを膨張させて、収縮期圧を60〜80mmHgに一定に保持しながらおよそ8〜10mmHgの拡張終期圧を達成した。心臓を、38℃に温めた改質タイロード溶液により連続的に灌流し、密閉チャンバーに保持して、湿度及び温度を維持した。心臓を、Grass SD9刺激装置(Harvard Apparatus社、Montreal QC)により、4Vの刺激を4分間にわたって送達して、1分間当たり180の拍動で鼓動させた。灌流及び心室圧を、BioPacデータ取得システム(BioPac社、Montreal QC)の使用により実験の全体にわたってモニターした。実験の際に不規則な圧力及び電気的活動を示した心臓は、分析に含めなかった。
安定化した後(およそ15〜30分間)、ベースライン放射能を表す5つの第2試料を15〜20秒間収集し、その後、200μLの大量注射の放射性トレーサー(2μCiの131I−アルブミン、99mTc−セスタミビ、201Tl又は化合物6〜9の混合物(混合物A:12%のジアステレオマー6及び7;88%のジアステレオマー8及び9の異性体混合物を含む組成物)を、大動脈カニューレの真上に位置する注入ポートを介して注入した。5つの第2静脈流出試料を、最初の5分間は連続的、次の10分間は30秒間隔、その後の20分間は60秒毎に予め計量したバイアルに収集した。全ての試料の放射能をガンマカウンターでカウントし、データをMatlabソフトウエアの使用により分析した。それぞれのトレーサーの平均静脈出現速度を、LVの湿重量の1g当たり1.7ml/分の流速で収集した131I−アルブミン(N=3)、99mTc−セスタミビ(N=5)、混合物A(N=6)及び201Tl(N=6)について決定した。最大取り込み値を、変動流速(LVの湿重量の1g当たり0.35〜3.1ml/分)で99mTc−セスタミビ及び混合物Aについて決定した。
結果:
図9から、灌流トレーサー(99mTc−セスタミビ及び混合物Aの異性体)に対する基準トレーサー(131I−アルブミン)の初期ピーク分画静脈出現速度を定性的に評価することができる。アルブミン(非拡散性トレーサー)により観察される、より高い静脈流出速度は、これが血管内空間に留まり、心筋、すなわち血管外空間に灌流しないことを示唆している。逆に、拡散性トレーサーの99mTc−セスタミビ、201Tl及び混合物Aの異性体は、より低い分画静脈出現速度を有し、これらのトレーサーが血管系から漏れ出て血管外空間に入り、心筋を灌流することを示唆している。後の時点で、99mTc−セスタミビ、201Tl及び混合物Aの異性体は、より高い分画出現速度を有し、これらが血管系に再進入し、静脈流出により心筋から出ることを示している。混合物Aの異性体により観察される、より低いピーク静脈流出速度は、99mTc−セスタミビ、201Tl及び131I−アルブミンと比べて長い心筋保持を示唆している。
Marshall et al.と比較して、99mTc−セスタミビ及び131I−アルブミンの曲線は非常に類似している。混合物Aの異性体は、曲線の前半部分において7’−Z−[125I]ヨードロテノン(125I−ロテノン)に匹敵する静脈出現速度を有する(Marshall et al. 2001の図1と本出願の図9を比較すること)。曲線の後半部分では、125I−ロテノンは、混合物Aの異性体と比べて高い静脈流出速度を有すると思われる。このことは、血管外空間への心筋灌流の後、混合物Aの異性体が125I−ロテノンよりも遅く心筋から出ることを意味している。心筋からより遅く出ることは、このことがより長い期間にわたって医師が画像を集めることを可能にし、それによって画像解像度、感度及び品質が増加するので、臨床画像診断にとって有益である。
最大トレーサー取り込みU(t)は、注入された総量と比較した、心筋に残留しているトレーサーの最大含有量の測度である。それぞれのトレーサーで6匹の動物を変動流速(左心室の湿重量の1g当たりのmL/分で表した)で灌流した。混合物Aの異性体の全体的な最大取り込みは、99mTc−セスタミビよりも有意に大きかった(P=0.03)。加えて、増加流量での取り込みの増加速度は、セスタミビより混合物Aの異性体の方が有意に大きかった(P=0.007)。混合物Aの異性体の線形回帰の結果は、y=0.86x+0.26、R=0.92であり、セスタミビでは、y=0.33x+0.14、R=0.88である。
定性的には、図10に示されている99mTc−セスタミビ及び混合物Aの異性体の最大純取り込みは、Marshall et al. (2001)に125I−ロテノン及び99mTc−セスタミビについて報告されたものと類似している(Marshall et al.の図6Aと本出願の図10を比較すること)。混合物A(r=0.96)及び99mTc−セスタミビ(r=0.94)の相関係数は、これらの実験において、トレーサー取り込みが流速と高く相関していることを示唆している。
Marshall et al.は、99mTc−セスタミビ及び125I−ロテノンの最大取り込みデータに当てはめたそれぞれの直線の0.29及び0.78の勾配を報告している。本出願の図10に示されている99mTc−セスタミビ及び混合物Aの異性体のデータに当てはめた線の勾配は、それぞれ0.33及び0.86である。Marshall et al.の125I−ロテノン及び99mTc−セスタミビの当てはめた線の勾配の比の値は、2.69であり、一方、図10に示されている混合物A及び99mTc−セスタミビの当てはめた線の勾配の比の値は、2.61である。これらの値は、混合物Aの異性体が、125I−ロテノンと類似した取り込み速度を増加した流量で有することを示唆している。増加流量でのトレーサーの線形取り込みは、患者において、心筋灌流の欠乏がほぼ例外なくより高い血流速度で検出される、すなわち、ストレス検査の際に低流(虚血)と高流(正常)区域の比較により検出されるので、臨床設定において特に望ましい。
1つ又は2つ以上の現在の好ましい実施形態が例として記載されてきた。多数の変更及び修正を、特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく行えることは、当業者にとって明白である。

Claims (33)

  1. 式(I)又は(II):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物。
  2. Xが、76Br、77Br又は82Brである、請求項1に記載の化合物。
  3. Xが、123I、124I、125I又は131Iである、請求項1に記載の化合物。
  4. 式(Ia):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  5. 式(Ib):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  6. 式(IIa):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  7. 式(IIb):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  8. 式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物:

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む医薬組成物。
  9. 化合物が、式(Ia):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 化合物が、式(Ib):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項8に記載の医薬組成物。
  11. 化合物が、式(IIa):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項8に記載の医薬組成物。
  12. 化合物が、式(IIb):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物である、請求項8に記載の医薬組成物。
  13. 式(Ia)の化合物、式(Ib)の化合物、式(IIa)の化合物及び式(IIb)の化合物の2又は3以上の混合物:

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    を含む、請求項8に記載の医薬組成物。
  14. Xが、76Br、77Br又は82Brである、請求項8〜13のいずれかに記載の医薬組成物。
  15. Xが、123I、124I、125I又は131Iである、請求項8〜13のいずれかに記載の医薬組成物。
  16. 式(I)の化合物、式(II)の化合物又はこれらの混合物:

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    と、生理学的に許容されるビヒクルとを含む医薬組成物の診断有効量を患者に投与し、前記組成物の一部が前記患者の領域に保持されることと、
    前記患者の前記領域において放射線を検出することと、
    前記患者の前記領域の画像を得ることと
    を含む、患者の領域を画像化する方法。
  17. 医薬組成物が、式(Ia):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 医薬組成物が、式(Ib):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物を含む、請求項16に記載の方法。
  19. 医薬組成物が、式(IIa):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物を含む、請求項16に記載の方法。
  20. 医薬組成物が、式(IIb):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物を含む、請求項16に記載の方法。
  21. 医薬組成物が、式(Ia)の化合物、式(Ib)の化合物、式(IIa)の化合物及び式(IIb)の化合物の2又は3以上の混合物:

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    を含む、請求項16に記載の方法。
  22. Xが、76Br、77Br又は82Brである、請求項16〜21のいずれかに記載の方法。
  23. Xが、123I、124I、125I又は131Iである、請求項16〜21のいずれかに記載の方法。
  24. 患者の領域が心臓である、請求項16〜22のいずれかに記載の方法。
  25. 投与するステップの前にストレスが患者に誘発される、請求項24に記載の方法。
  26. ストレスが、患者に約1〜約8分間にわたって誘発される、請求項25に記載の方法。
  27. 医薬組成物が、ストレスが対象に誘発された期間の30秒〜1分後に患者に投与される、請求項25又は26に記載の方法。
  28. (2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[76Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[76Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[77Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[77Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−1−[82Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−1−[82Br]ブロモ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[124I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[124I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[125I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[125I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[131I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[131I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[76Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[76Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[77Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[77Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[82Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[82Br]ブロモ−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[124I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[124I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[125I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[125I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[131I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[131I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される化合物。
  29. 式(Ia)、(Ib)、(IIa)及び(IIb):

    [式中、Xは、ガンマ放射性の放射性核種である]
    の化合物の2又は3以上を含む組成物。
  30. (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される、請求項28に記載の化合物。
  31. 化合物が、
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される1又は2以上の化合物である、請求項8に記載の医薬組成物。
  32. 化合物が、
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
    (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オンからなる群から選択される1又は2以上の化合物である、請求項16に記載の方法。
  33. (2R,6aS,12aS)−2−((S)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−ヒドロキシ−1−[123I]ヨードプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン;
    (2R,6aS,12aS)−2−((R)−2−[123I]ヨード−1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−8,9−ジメトキシ−1,2,12,12a−テトラヒドロクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6(6aH)−オン、及び
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