JP2014516630A - 軟骨修復のための誘導ツール - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 本発明は、外科手術道具、関節の関節接合面における軟骨修復に利用される誘導ツール、および、当該誘導ツールの設計方法に関連する。特に、本発明は、関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツールを設計する方法に関する。当該方法は、関節における軟骨損傷の物理パラメータを決定して、軟骨修復物体および軟骨修復物体の所定パターンにおける相対的な配置の設計パラメータを生成する段階(VI)を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は概して、整形外科手術および外科手術ツールに関する。本発明は特に、膝、足首、股関節、肩、ひじ、指および足等の関節における関節接合面の損傷した軟骨を交換するためのツールキットを含むキットに含まれている外科手術誘導ツールに関する。
<一般的な背景技術>
体の関節の痛みや酷使が原因の不調は、多くの人が抱える問題である。例えば、摩耗および罹患の可能性が高い最も重要な関節の一つに、膝が挙げられる。膝によって、体が支持されると共に移動が可能となる。膝は、体の中で最大の関節であり、強度も最も高い。膝の痛みは、例えば、怪我、関節炎または感染が原因となり得る。膝およびその他の関節において体重を支える面および関節接合面は、軟組織の層で被覆されており、当該層は通常、多量の硝子軟骨を含む。関節の軟骨とその周囲の部分との摩擦は非常に小さく、負荷が高くても関節が動き易いようになっている。しかし、軟骨は、疾病、怪我または慢性疲労によって、損傷しやすい。さらに、軟骨は、他の結合組織とは異なり損傷すると容易に治癒するものではなく、治癒しても、耐摩耗性の高い硝子軟骨は通常、耐摩耗性の低い線維軟骨に置き換わる。つまり、軟骨の損傷は徐々に悪化していくということである。負傷/疾病に加えて、障害および機能損失に至る痛みの問題もある。このため、膝関節の軟骨が損傷した場合に修復する効率的な手段および方法を得ることが重要である。
今日利用されている人工膝は、痛みを和らげることにおいては成功しているが、人工膝の寿命は10年から15年と限られている。外科手術は、負担が大きく、回復には通常、約6ヶ月から12か月の期間がかかる。今日では、トレーニングおよび鎮痛剤で痛みを和らげることが可能であれば、外科手術は回避することが多い。このため、痛みが大きく、疾患末期で、関節が完全に損傷している年配の患者にとって人工装具が一番の選択肢となる。人工装具にはさまざまな種類があり、例えば、部分人工装具、全体人工装具および膝関節改修用装具(Revision Knee)がある。膝関節改修用装具は、人工装具で不具合が発生した後に用いられる。今日の膝の人工装具で用いられる材料は通常、金属材料およびポリマー材料の組み合わせだが、セラミックス等の他の材料も見られる。膝用人工装具のサイズを考慮すると、観血手術で挿入することが必要である。
いずれの治療法も効果は限定的に過ぎず、コストが高く、感染の危険性があり、緩くなる危険性があり、年齢、損傷の範囲および位置が多岐にわたる多くの患者に適したものであるかについては効果が限定的である。
<具体的な背景技術>
軟骨の修復または再建を主な目的として世界各国の診療所で実施されている他の方法としては、人工装具を利用する方法以外に、例えば、微視的骨折、軟骨細胞移植(ACI)、骨膜フラップおよび骨軟骨移植術(mosaicplasty)等、生物学からのアプローチがある。
移植またはインプラントを利用して軟骨組織を修復する外科手術において、軟骨修復物体、例えば、インプラントまたは移植物、例えば、正常な軟骨および骨プラグを正確に位置決めすることが重要である。軟骨修復物体が意図した位置からずれてしまうと、関節における摩耗または負荷が増えてしまう可能性がある。例えば、軟骨修復物体が傾いていると、軟骨表面上方に突出するエッジが形成されてしまい、関節における反対側の軟骨が摩耗してしまうことになる。別の例を挙げると、軟骨修復物体が、その表面が軟骨の表面の上方に突出するような位置に配置されると、関節における関節接合が平坦でなくなり、関節の反対側における負荷が大きくなってしまう。患者にとっては、理想的な位置からわずかに位置がずれても、痛みが発生し、回復にかかる時間が長くなり、外科手術を行っても無駄になり、関節の損傷の修復がさらに困難になってしまう。今日では、一のインプラントまたは移植物の位置決めを支援する誘導ツールが知られている。
正常な軟骨および骨プラグを損傷した軟骨領域に移植することは、大人に比べて、まだ成長が完了しておらず、軟骨の自己修復の可能性が高い若い患者にとって特に有益である。骨軟骨移植術(Mosaicplasty)は、軟骨およびその下方にある骨の円形の「プラグ」を損傷領域まで移動させることを含む。プラグはそれぞれ、直径が数ミリメートルであり、複数のプラグが損傷領域に移動すると、モザイクのように見える。軟骨の複数の小さいプラグは、モザイクタイルのように見える。自家骨軟骨移植(OATS)は、骨軟骨移植術と非常によく似た技術であるが、OATS手術の場合は、プラグがもっと大きいことが多く、このため軟骨損傷領域を埋めるために必要なプラグは1個または2個だけである。このため、モザイク状には見えないが、原理は同じである。
今日では、骨軟骨移植術または自家骨軟骨移植(OATS)は、所望のサイズの骨軟骨プラグを採取する移植片採取ツールを利用して実施される。骨軟骨プラグを採取した後、当該プラグは、採取ツールの一部であるプランジャーを利用して受容孔に配置される。これらのツールは利用が容易ではないので、インプラントの位置ずれまたははみ出しが無いようにするためには、外科医が大きな責任がかかる。
支持されている移植片は順調に回復するが、支持されていない移植片は、陥没してしまい線維組織に被覆されることが多い。このため、移植したプラグのサイズが正しく、移植片は支持性が良好な受容箇所に座設することが重要である。
市場で入手可能な誘導ツールは、インプラントの位置決めの際に信頼性および再現性の高い軟骨修復を高精度で行うための支持構造を持たない。今日の市場で入手可能なインプラントは、外科医の技能に左右される。
<先行技術>
損傷した軟骨および骨を正常な軟骨および骨と交換する、骨軟骨移植術または自家骨軟骨移植(OATS)または他の方法を利用して損傷した軟骨を交換するツールを開示している先行技術の例としては、以下の文献に記載されている。
国際公開公報第2009/108591 A1号は、穿孔孔をさまざまな角度で骨内部に誘導する穿孔ガイドを利用することを含む、間接接合軟骨損傷修復方法を記載している。
米国特許出願公開公報第2009/0209962 A1号は、人間の関節の表面再生のために、骨軟骨自家移植の準備および移植を実行する装置および技術を記載している。当該技術は、内側誘導部および外側誘導部を含む誘導部を利用することを含む。誘導部の関節接合面は、自家移植および受容側の骨の両方の関節接合面に一致する。誘導部は、コンピュータ技術およびラピッドプロトタイピングを利用して製造されるとしてよい。外側誘導部は、誘導ピンで自家移植箇所に固定される。
米国特許出願公開公報第2010/0292704 A1号は、外側環状部材の内部に摺動可能に挿入されているプッシュロッドを備えるインプラント挿入装置を説明している。当該装置は、インプラントを軟骨損傷領域に配置するために用いられるとしてよい。誘導ワイヤを用いて、損傷した軟骨および骨を取り除くべく、所定位置に病変計測器(誘導ワイヤに取着されている)を誘導する。
米国特許出願公開公報2005/0137600 A1号は、関節の関節接合軟骨の修復のための技術および機器を説明している。例えば、軟骨カッターおよび誘導部の両方として機能し、プッシュロッドを備えるインプラント搬送装置が記載されている。
国際公開公報第2006/060416 A2号は、軟骨修復を行う方法および装置を説明している。当該装置の穿孔誘導部は、近接端が、異常部分の外周における組織の形状に一致するような形状を持つ。
米国特許出願公開公報第2009/024131 A1号は、整形外科膝手術のための装置を説明している。当該装置は、穿孔誘導部を備えるとしてよい。当該装置は、位置合わせ誘導部および穿孔誘導部の2つの誘導部を備える。位置合わせ誘導部の本体の解剖学的に係合する内面は、対応する脛骨関節面によく似た形状を持ち係合する。位置合わせ誘導部は、脛骨関節面に取着されており、穿孔誘導部は、位置合わせ誘導部に取着されている。これら2つの誘導部は、患者のMRIスキャンまたはCTスキャンから形成される手術前計画に基づいて作成され、正確な位置決めが可能であるか否かは皮下の解剖学的特徴が一致するか否かに左右される。上述した誘導部は、小規模の軟骨損傷修復を目的としたものではなく、または、インプラントの配置を誘導するためのものでもない。より大型のインプラントを固定する前の穿孔のための誘導部である。
米国特許出願公開公報第2010/121389 A1号は、大腿骨インプラントの移植のために大腿遠位の準備を行う方法を説明している。そして、外科医は、大腿骨に形成されている孔が、大腿骨インプラントを大腿骨にしっかりと移植する上で適切な位置にあるか否かを評価する。この誘導部は、小型の軟骨修復インプラントの配置を誘導するのではなく、より大型のインプラントの配置のための孔の穿孔を誘導する。
米国特許出願公開公報第2008/262624 A1号は、インプラントを開示している。当該インプラントの第1の部分は、少なくとも1つの患者に合わせて調節可能なフィーチャを持ち、当該インプラントの第2の部分は、少なくとも1つの標準的なフィーチャを持つ。このインプラントによれば、移植時に、標準的な切断誘導部を利用することが可能になる。
米国特許出願公開公報第2009/221898 A1号は、ラピッドプロトタイピングマシンを用いて患者画像に基づいてカスタマイズされた医療装置を製造する方法を記載している。この誘導部は、カスタマイズされたカッティングブロックであり、小型のインプラントを誘導するための誘導部ではない。
上述した先行技術に係る解決方法は、かなりの程度まで、必要以上に患者本来の軟骨を傷つける量が多くなる。
<発明の目的の全体像>
本発明は概して、関節の関節接合面における軟骨および骨プラグまたはインプラントの高精度な挿入および位置決めを可能とする手段を提供することを目的とする。本発明はさらに、ツール、例えば、骨軟骨移植術または自家骨軟骨移植(OATS)において正常な軟骨を含む軟骨および骨プラグを製造する際に他の挿入ツールの誘導を可能とし、インプラントの誘導を可能とする個別にカスタマイズしたツールを提供するという問題を解決する。
<個別の問題>
本発明はさらに、以下に記載する個別の問題を解決する方法を目的とする。
関節の非ベアリング領域から、良好に適合する軟骨修復物体を提供
損傷した組織の修復を最適に行うべく、関節の損傷したベアリング領域に軟骨修復物体を挿入して関節の表面構造に良好に組み込む方法を提供、当該方法によれば、周辺組織への損傷は最小限に抑える
上部曲率、奥行きおよび角度が適切であるプラグまたはインプラントを選択および選定する方法、そして、このようなプラグまたはインプラントを配置する方法を提供
軟骨修復物体、例えば、プラグまたはインプラントを関節に移植して、損傷した組織を最適に修復しつつ周辺組織への損傷を最小限に抑えるべく、軟骨修復物体の位置決めを改善し、外科医によるこの位置決めを支援する手段を提供
例えば、高精度で行うことが重要である小規模の軟骨損傷の軟骨修復において、関節の軟骨修復において用いられる誘導ツールの設計方法を提供、関節の軟骨の一部またはわずかな一部を、プラグまたはインプラントで置き換える
本発明は、関節の一部分、例えば、罹患領域および/または罹患領域よりもわずかに大きい領域、例えば、軟骨および/または骨を、周辺構造および周辺組織と軟骨修復物体とが解剖学的に略一致するように、軟骨修復物体および誘導ツールで置換する方法を提供する。
本発明の第1の側面は、正常な軟骨および骨プラグを、関節の非ベアリング部分から採取して、軟骨損傷箇所の軟骨を置換する領域へ挿入する際に誘導するべく利用される、関節の関節接合面における軟骨修復用の誘導ツールである。本発明に係る誘導ツールはさらに、インプラントの挿入を誘導するべく利用されるとしてもよい。実際に採取する場合には、本発明に係る誘導ツールの内側にある軟骨採取ツールを利用して行うとしてよい。本発明に応じて個別に設計された誘導ツールは、プラグを採取するように設計されているか、または、プラグを損傷箇所に配置するように設計されているか、または、プラグまたはインプラントの採取および配置の両方を誘導可能に設計されているか、いずれでもよい。誘導ツールの内側にある軟骨採取ツールはさらに、採取した軟骨および骨プラグを損傷軟骨領域に配置するために用いられるプランジャーを備えているとしてよい。
誘導ツールは、少なくとも1つの誘導チャネルを有する位置決め本体および誘導本体を備える。誘導チャネルは、位置決め本体および誘導本体を貫通している。位置決め本体は、関節の軟骨または軟骨下骨のうち、罹患した軟骨部分の周囲を取り囲む所定領域の外形に一致するように構成されている軟骨接触面を持つ。位置決め本体が有する誘導チャネルは、挿入ツールに対応するように構成されている断面プロフィールを少なくとも1つ持つ。誘導チャネルは、少なくとも1つの筒口が、罹患した軟骨の箇所に対応する位置において、軟骨表面に面している。
挿入ツールは、誘導ツールの誘導チャネルの内部で利用される。挿入ツールは、軟骨採取ツールおよび挿入ツールを誘導チャネル内へと摺動させることが可能になるようにわずかな公差を設けつつ、誘導チャネルに嵌合するとしてよい。挿入ツールは、本発明の他の実施形態では、例えば、軟骨採取ツールおよび挿入ツールとして、または、ドリルビットとして提供される。
本発明に係る誘導ツールは、少なくとも1以上の誘導チャネルおよび軟骨接触面を含む誘導本体を有する位置決め本体を備える。軟骨接触面は、関節における軟骨または軟骨下骨のうち、罹患した軟骨の箇所の周囲を取り囲む所定の領域の個別の外形に適合するように構成されている。誘導チャネルは、挿入ツールの断面に対応するように構成されている断面プロフィールを持つ。各誘導チャネルは、罹患軟骨の箇所に面する位置において筒口が軟骨損傷に面している。当該誘導ツールは、誘導チャネルが所定パターンで誘導本体内に配置されるように設計または配置されることを特徴とする。複数の誘導チャネルの位置および相対距離および相対角度は、それぞれの軟骨損傷箇所に適合するように構成されている。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、外側部分234および内側部分232を有する複数の誘導チャネル200のうち少なくとも1つを備え、外側部分234は、内側部分232よりも体積が大きく、外側部分234と内側部分232との間には停止機能214が設けられているか、または、外側部分234の断面直径212は、内側部分232の断面直径262よりも小さく、または、例えば、外側部分234の断面直径212は、内側部分232の断面直径262に比べて、30%未満または1−20%未満の割合で、小さい。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、位置決め本体206の軟骨接触面(208)が3つの接触点を有している。これら3つの接触点は、誘導本体206全体に分散しており、関節において誘導ツール1を安定して位置決めするべく、関節の一部に接触する。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、軟骨接触面208が位置決め本体206上に配置されている。軟骨接触面208は、3つの接触点を有している。これら3つの接触点は、誘導本体206全体に分散しており、関節において誘導ツール1を安定して位置決めするべく、関節の一部に接触する。例えば、軟骨接触面は、筒口の面積よりも10−90%大きくてもよく、または、軟骨接触領域は、面積の10−90%が筒口の開口によって穿孔されているとしてもよい。
本発明に係る誘導ツール(1)は、誘導チャネル(200)および位置決め本体(206)を備える。位置決め本体(206)はさらに、軟骨接触面(208)を含む。位置決め本体(206)は、誘導チャネル(200)の外周の外側に横方向に延在している。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、誘導チャネル200の高さ218が0.3−20cmであり、好ましくは3−10cmである。
別の実施形態によると、本発明に係る修復システムは、インプラントまたは正常な軟骨および骨プラグである軟骨修復物体を備える。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、誘導チャネル間の距離のうち相対的に最も短い距離804は1−3mmである。
別の実施形態によると、本発明に係る誘導ツール1は、誘導チャネル間の距離のうち最も短い距離804が1−3mmである。
別の実施形態によると、本発明に係る、関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツール1を設計する方法は、以下の段階I、IIを備える。
I.関節における軟骨損傷の物理パラメータを決定して、複数の軟骨修復物体600およびそれらを所定パターンで配置する場合の位置関係の設計パラメータを生成する段階
当該段階は以下の段階a、bを有する。
a.それぞれの軟骨損傷箇所に適合するように修復物体を選択する段階
なお、修復物体は、
断面積が、軟骨損傷箇所の表面積に適合し、
長さが、選択された関節および/または軟骨損傷の種類に適合し、
表面は、正常な表面の外形の曲率に基づいて、関節の関節接合軟骨面と位置合わせされる
b.取得した画像データに基づいて、選択された軟骨修復物体の位置および角度を決定する段階
なお、位置および角度は、選択された修復物体がそれぞれの軟骨損傷箇所に適合するように構成されている
II.軟骨修復物体の配置のために、誘導ツール1の設計パラメータを生成する段階、
当該段階IIは以下の段階を有する
a)位置決め本体202から延在している誘導本体206における誘導チャネル200の上側部分234および下側部分232の設計を生成する段階
誘導チャネル200は、位置決め本体202および誘導本体206を貫通しており、角度および位置は、選択された軟骨修復物体について決定された角度および位置に略対応するようにこれらに応じて生成される
全ての誘導チャネル200の下側部分232の設計は、選択された軟骨修復物体について決定された断面積に略対応するようにこれらに応じて生成される
別の実施形態によると、本発明に係る、関節の関節接合面において軟骨修復のために誘導ツール1を設計する方法は、以下の段階を備える。
関節における軟骨損傷について物理パラメータを決定して、軟骨損傷に応じて、軟骨修復物体600の数、軟骨修復物体600のサイズ、および、所定パターンの他の軟骨修復物体に対する軟骨修復物体600の相対的な配置について設計パラメータを生成する段階
当該段階は以下の段階2、3、4を有する。
2.関節においてそれぞれの軟骨損傷箇所に適合するように軟骨修復物体600を選択する段階
修復物体は、
断面積が、他の修復物体の他の断面積と組み合わせると、または、単体で、軟骨損傷箇所の表面積に適合するように構成されており、
長さが、選択されている関節および/または軟骨損傷の種類に適合するように構成されており、
表面が、正常な表面の外形の曲率に基づいて、関節において関節接合軟骨表面と位置合わせされるように構成されている。
3.患者の軟骨損傷をスキャンするX線、CT、MRIまたはその他の撮像技術で取得された画像データに基づいて、選択された軟骨修復物体の位置および角度を決定する段階
位置および角度は、選択された修復物体が各軟骨損傷箇所に適合するように構成されている。
4.軟骨修復物体の配置のために設計される誘導ツール1の設計パラメータを生成する段階
当該段階は以下の段階a)を有する。
a)位置決め本体202から延在する誘導本体206内の誘導チャネル200の上側部分234および下側部分232の設計を生成する段階、
誘導チャネル200は、位置決め本体202および誘導本体206を貫通しており、角度および位置は、選択された軟骨修復物体について決定された角度および位置、そして、意図または設計された関節における軟骨修復物体の配置に略対応するようにこれらに応じて生成される
全ての誘導チャネル200の下側部分232の設計は、選択された軟骨修復物体について決定された断面積に略対応してこれらに応じて生成される
別の実施形態によると、本発明に係る、関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツール(1)を設計する方法は、以下の段階I、IIを備える。
I.関節における軟骨損傷の物理パラメータを決定し、複数の軟骨修復物体(600)および所定パターンにおける複数の軟骨修復物体の相対配置の設計パラメータを生成する段階
段階Iは、以下の段階を有する。
a)関節の骨部材の3次元画像を表す画像データを取得する段階
b)取得した画像データにおいて、骨部材の関節接合面における個々の軟骨損傷を特定する段階
c)取得した画像データに基づいて、個々の軟骨損傷の位置を決定する段階
d)取得した画像データに基づいて、個々の軟骨損傷のサイズおよび形状を決定する段階
e)決定した個々の軟骨損傷のサイズおよび形状に基づいて軟骨損傷箇所を決定する段階
f)取得した画像データに基づいて、個々の軟骨損傷箇所92の表面輪郭曲率および/または個々の軟骨損傷箇所を含む所定領域における関節の軟骨下骨を決定する段階
g)個々の軟骨損傷箇所を含む正常な表面輪郭曲率の情報を決定する段階
h)個々の軟骨損傷個所に適合する修復物体を選択する段階、修復物体は、
断面積が軟骨修復箇所の表面積に適合し、
長さが軟骨損傷の種類および/または選択された関節に適合し、
表面が、正常な表面輪郭曲率に基づいて、関節における関節接合軟骨面に位置合わせされている
i)取得した画像データに基づいて、選択された軟骨修復物体の位置および角度を決定する段階、位置および角度は、選択された修復物体が個々の軟骨損傷箇所に適合するように、設定されている
II.軟骨修復物体の配置のための、誘導ツール1の設計パラメータを生成する段階、段階IIは、以下の段階を有する
a.決定した軟骨の表面輪郭曲率および/または軟骨損傷の箇所の周囲を取り囲み軟骨損傷の箇所を含む所定領域における関節の軟骨下骨に応じて、位置決め本体202の軟骨接触面208のための接触点を、位置決め本体202の軟骨接触面208が軟骨の表面輪郭または関節における軟骨下骨に適合するように、生成する段階
b.位置決め本体202から延在している誘導本体206の誘導チャネル200の上側部分234および下側部分232について設計を生成する段階、
誘導チャネル200は、位置決め本体202および誘導本体206を貫通しており、角度および位置は、選択された軟骨修復物体について決定された角度および位置に略対応するように、当該角度および位置に応じて生成される
全ての誘導チャネル200の下側部分232についての設計は、選択された軟骨修復物体600について決定された断面積に略対応するように当該断面積に応じて生成される
c.骨プラグの関節接合面についての輪郭曲率が、軟骨および骨プラグを配置すべき位置である軟骨損傷を被覆する曲率に対応するように、正常な軟骨および骨プラグを採取すべき箇所および方法に関する示唆について任意で生成する段階
別の実施形態によると、本発明に係る、関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツール1を設計する方法は、誘導チャネル200の高さ218が0.3−20cm、例えば、3−10cmとなるような設計パラメータを生成する段階を備える。
別の実施形態によると、本発明に係る関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツール1を設計する方法は、軟骨修復物体がインプラントまたは正常な軟骨および骨プラグであることを含む。
別の実施形態によると、本発明に係る関節の関節接合面における軟骨修復のための誘導ツール1を設計する方法は、関節の画像を表す画像データが、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)もしくはこれらの組み合わせ、または、他の適切な技術、例えば、遅延相軟骨造影MRI(dGEMRIC)技術を用いて取得されることを含む。
別の実施形態によると、誘導ツールは、関節における軟骨の一部のみを置換し、小型の軟骨損傷を置換するように設計される。例えば、面積が0.1cmと10cmとの間の軟骨損傷を修復するべく、断面プロフィールが0.1cmと5cmとの間、0.5cmと3cmとの間、または、好ましくは約0.5cmと2cmとの間である軟骨修復物体を利用する。
別の実施形態によると、誘導ツールは、合計面積が、誘導ツールにおける総軟骨表面積の10−90%となる少なくとも1つの筒口を持つように設計される。
別の実施形態によると、誘導ツールは、全ての誘導チャネル200の下側部分232についての設計が、当該誘導ツールが軟骨修復物体を軟骨修復箇所へ挿入する際に適切に誘導できるように、選択された軟骨修復物体600について決定された断面積に略対応するように当該断面積に応じて生成されるように、設計される。
本発明の別の実施形態によると、誘導ツールは、インプラントまたはプラグを配置する前に、そして、さらに配置する軟骨修復物体を関節の軟骨修復箇所に誘導するように、軟骨損傷箇所を準備するのに適した誘導ツールとして設計される。
本発明の別の実施形態によると、誘導ツールは、直径が0.1cmと5cmとの間、0.5cmと3cmとの間、好ましくは、約0.5cmと2cmとの間であるプラグまたはインプラントを挿入するように設計される。
本発明の別の実施形態によると、誘導ツールの筒口の断面直径は、インプラントまたは骨プラグの断面直径のサイズおよび形状に応じて、インプラントまたは骨プラグが当該筒口を通って挿入可能となるように、当該筒口がインプラントまたは骨プラグの断面直径に対応するように決定されるように設計される。例えば、筒口の断面積は、インプラントまたはプラグの断面積に比べて、±0−5%異なるように設計される。
さらに、本発明に係る誘導ツール1を利用する方法は、以下の段階a)、b)、c)、d)を備える。
a)請求項6から請求項9に記載の設計方法に応じて設計された誘導ツールおよびデータを利用する段階、
b)段階a)で個別に形状を整えた誘導ツールを軟骨損傷箇所806に挿入して、任意で誘導ツールを軟骨に固定する段階
c)骨および軟骨で患者の軟骨損傷箇所において孔を穿孔する際に、誘導ツール1内の選択された誘導チャネル200を誘導に利用する段階
d)誘導のために誘導ツール1を利用して、段階cで形成された孔に、選択された軟骨修復物体600を配置する段階
本発明はさらに以下で添付図面を参照しつつ説明する。添付図面は以下の通りである。
軟骨修復箇所が本発明に係る軟骨修復システムおよび誘導ツールを用いて修復されている膝関節の実施形態例を示す。 膝関節に配置されている本発明に係る誘導ツールの実施形態例を示す。 誘導ツールの誘導チャネルの内部において利用される複数の異なる挿入ツール、例えば、本発明に係る軟骨採取挿入ツールおよび穿孔ツールの実施形態例を示す図である。 患者毎に誘導ツールを設計するために利用される本発明に応じた設計方法の実施形態例を示す概略全体図である。 本発明に係る誘導ツールの実施形態例を示す部分図である。 AからCは、本発明に係るモザイク移植において利用される制御ロックツールおよび軟骨修復物体の実施形態例を示す図である。 AからHは、本発明に係る誘導ツールを利用する外科手術方法の実施形態例を示す図である。 AからGは、本発明に係る誘導ツールを利用した外科手術方法の実施形態例の続きを示す図である。 脛骨における軟骨損傷の実施形態例を示す図であり、組み合わせると関節の3次元画像を表す一連の複数の画像で構成されるサンプル画像を示す側面図である。 脛骨における軟骨損傷の実施形態例を示す図であり、組み合わせると関節の3次元画像を表す一連の複数の画像で構成されるサンプル画像を示す側面図である。 インプラント用に軟骨または軟骨下骨に形成する孔のモデルを画像において可視化するべく、本発明に係る画像ベースツールをどのように利用するかを説明するための、本発明の実施形態例を示す概略図である。 生成した設計パラメータに応じて挿入した軟骨修復物体のモデルを画像において可視化するべく、本発明に係る画像ベースツールをどのように利用するかを説明するための、本発明の実施形態例を示す概略図である。 A−Bは、大腿骨の関節接合軟骨部分を示す正面図の例を示す図である。 誘導ツールが軟骨採取領域および軟骨損傷の軟骨領域の両方を被覆する本発明の実施形態例を示す図である。 誘導ツールが一の誘導チャネルを含む本発明の実施形態例を示す図である。 誘導ツールが含む誘導チャネルの下側部分および上側部分は直径が同じである本発明の実施形態例を示す図である。
<概論>
本発明は、整形外科手術において、骨軟骨移植術または自家骨軟骨移植(OATS)の際に、または、インプラントの移植の際に、より高精度で利用される誘導ツールに関する。図1は、本発明に係る誘導ツール1を利用して本発明に係る方法に応じて軟骨修復箇所890が形成されている大腿骨141を示す図である。本発明に係る誘導ツールは、軟骨修復外科手術の際に利用される外科ツールの利用を誘導する。外科ツールまたは挿入ツールは、誘導ツールの内部で利用されるので、外科手術の間は誘導ツールによって支持されるとしてよい。さらに、誘導ツールは、インプラントまたはプラグの軟骨損傷への挿入を誘導する。
本発明に係る誘導ツールを用いて修復される通常の軟骨損傷は、関節のごく小さい一部分のみが損傷した状態である。例えば、1−5cmまたは1−2cm、0−1cmの軟骨損傷を修復する。または、例えば、関節における軟骨表面の1−70%の損傷を修復する。
誘導ツールは、軟骨修復物体を損傷挿入箇所に配置する前に、関節における軟骨損傷箇所の準備を誘導するとしてよい。軟骨修復物体は、例えば、正常な軟骨および骨プラグまたはインプラントであってよい。軟骨修復物体を配置する箇所の準備は、例えば、特定の角度で骨の軟骨損傷の箇所に孔を形成する誘導ツールによって誘導されるドリルビットを用いて実行するとしてよい。準備によって骨に形成された孔は、軟骨修復物体を配置するために用いられる。
誘導ツールは、例えば、角度および位置が所定である誘導チャネルであって、軟骨損傷に応じた寸法である誘導チャネルを含むように設計される。
本発明に係る誘導ツールは、複数の異なる挿入ツール、例えば、関節における損傷した軟骨を置換するための正常な軟骨プラグの配置を誘導するための図3の軟骨採取挿入ツール302と共に利用されるとしてよい。本発明に係る誘導ツールはさらに、他の挿入ツールと共に利用されるとしてもよい。例えば、関節のうち非ベアリング部分から正常な軟骨プラグを採取して用意が完了した箇所に誘導するためのツールと共に利用するとしてよい。
本発明の一実施形態例によると、図13を参照されたい。誘導ツールは、軟骨損傷の軟骨領域および採取領域の両方を被覆しており、一部の誘導チャネルは、軟骨修復物体を膝の非ベアリング部分から採取するためのツールを誘導し、他の誘導チャネルは、軟骨修復物体を用意が完了した孔へと挿入するために用いられる挿入ツールを誘導するか、または、孔を穿孔するために用いられるツールを誘導する。
本発明の別の実施形態例によると、図14を参照されたい。誘導ツールは一の誘導チャネルを備える。
別の実施形態例によると、本発明に係る誘導ツールは、備えている誘導チャネルの上側本体324が直径396であり、下側本体344は直径313であり、直径396および直径313は同じサイズである誘導ツールを含むように構成されている。図15を参照されたい。
本発明はさらに、外科医が軟骨修復物体を配置する際に、修復物体と周囲の構造および組織とを略解剖学的に適合させるように配置することが可能な誘導ツールを用いて、関節の一部分、例えば、罹患領域および/または罹患領域よりわずかに大きい領域、例えば、軟骨および/または骨を、軟骨修復物体で置換する方法を提供する。例えば、修復すべき軟骨損傷のサイズは、関節における軟骨全体の1−70%である。本発明に係る誘導ツールは、関節における軟骨全体の1−70%であるサイズの軟骨損傷を、高精度で修復する。
本発明の第1の側面は、関節の関節接合面において軟骨修復を行う際に挿入ツールを誘導するために用いられる誘導ツールである。当該誘導ツールは、軟骨修復物体が関節の非ベアリング部分において採取できるように構成されていると同時に、軟骨修復物体を関節内の損傷箇所に配置できるように構成されているとしてよい。誘導ツールは、例えば、少なくとも1つの軟骨修復物体を採取するように構成されている少なくとも1つの誘導チャネルと、軟骨修復物体を配置するように構成されている少なくとも1つの他の誘導チャネルとを備えるように構成されているとしてよい。
本発明に係る誘導ツール1は、図2を参照すると、一実施形態例において、軟骨接触面208を含む位置決め本体202と、誘導本体206とを備える。誘導本体206は、上面210を持ち、断面積直径212の誘導チャネル200を少なくとも2つ有する。誘導チャネル200は、誘導ツール1の内部で利用される挿入ツール、例えば、プラグ採取および/または挿入ツールに適合するように構成されている。例えば、誘導チャネル200は、挿入ツールに適合するように構成されており、挿入ツールは、誘導チャネルの内部で正確に嵌合して滑動して、誘導ツールを正確に誘導できるようにするとしてよい。
誘導ツール1はさらに、他の外科手術ツールまたは挿入ツールを誘導ツール1の誘導チャネル200の内部で誘導するために用いるとしてよい。誘導ツール1は、関節の非ベアリング部分から正常な軟骨および骨プラグを採取しておよび/または挿入する動作を誘導するか、または、インプラントを軟骨損傷箇所の軟骨を置換する領域へと挿入する動作を誘導するとしてよい。
図2において、誘導ツール1の位置決め本体202に配置される穿孔孔222を利用する際に、誘導ツール1を骨に固定するために利用可能であるリベット224がさらに図示されている。
挿入ツールの例は、図3に図示している。挿入ツールは、例えば、軟骨採取挿入ツール302またはドリルビット304であってよい。
軟骨採取挿入ツール302は、複数の異なる部品から構成されているとしてよく、例えば、プランジャー308および中空体を備えるとしてよい。プランジャー308は、長さ347が、例えば、3−40cmである。中空体は、長さ347が3−20cmであり、上側部分324は直径303および長さ348を持ち、下側部分312は直径305および長さ336を持つ。上側部分324と下側部分312との間には、停止機能314が設けられている。上側部分324の直径303(例えば、0.2−1cm)は、軟骨採取挿入ツール302の下側部分314の直径305よりも大きい(例えば、0.1−0.9cm)。さらに、軟骨採取挿入ツール302は、長さ352が、例えば、1−2cmである深さ制御機能306を備えるとしてよい。
ドリルビット304は、直径396(例えば、0.1−5cmまたは0.2−1cm)および長さ311を持つ上側本体324と、直径313(例えば、0.1−5cmまたは0.1−0.9cm)および長さ309を持つ下側本体344とから構成される。上側本体311と下側本体312との間には、停止機能316が設けられている。
関節の非ベアリング部分から生体の軟骨プラグを採取する動作は、挿入ツールを誘導ツール1の内部で利用して実行される。例えば、軟骨採取挿入ツール302を誘導ツール1の内部で利用する。図3を参照されたい。軟骨採取挿入ツール302にはさらに、採取した軟骨および骨プラグを軟骨損傷領域に配置するために用いられるプランジャー308を備えるとしてよい。別の実施形態によると、プラグ採取ツールおよび挿入ツールは、2つの異なるツールであって、両方が、軟骨プラグを骨に挿入する際または軟骨プラグを骨から採取する際に、適切に誘導するために誘導ツール1の内部で利用される。
誘導ツール1は、設計システムまたはCTシステムを利用して設計される。図4を参照されたい。軟骨損傷92が発生している膝を、MR−X線91を用いて検査して、コンピュータ93で分析および処理して、収集したデータ94をさらに誘導ツール1の設計95で処理および利用する。
<誘導ツール>
図5は、軟骨損傷の上方に配置されている、本発明に係る誘導ツール1の実施形態例を示す部分図である。本発明に係る誘導ツール1は、少なくとも2つの誘導チャネル、本実施形態例では、200Aおよび200Bと図示している誘導チャネルを備える誘導本体206を備える。誘導チャネル200Aおよび200Bは、誘導本体206を貫通する。位置決め本体202は、患者の罹患軟骨箇所の周囲を取り囲む所定の領域において関節の軟骨下骨または軟骨の輪郭に嵌合および対応するように設計されている形状および輪郭を持つ軟骨接触面208を持つ。誘導ツール1はさらに、上面210が軟骨接触面208とは略反対方向に向いている。誘導本体206は、位置決め本体202から、誘導ツール1の上面210まで延在している。図2において、誘導ツール1は、大腿骨141の画像の上に配置されており、軟骨損傷箇所806の上方にある。誘導ツール1の位置決め本体206は、周辺軟骨606上に配置されている軟骨損傷92の領域の上方に適合している。誘導ツール1に含まれる各誘導チャネル200は、内側断面プロフィールが所定の面積を持つ。外側部分234の断面積は、内側部分232の断面積よりもわずかに大きいか、または、外側部分234の断面積は、内側部分232の断面積よりも10%大きいとしてよい。
誘導ツール1の各誘導チャネル200は、高さ218が0.3−20cmであるか、または、例えば、3−10cmである。
誘導ツール1は、例えば、軟骨修復物体600、例えば、インプラントまたは移植物または軟骨および骨プラグを移植するべく、患者の軟骨損傷箇所806の準備を整える間に、ツールを誘導するために用いられる。
本発明の一実施形態によると、誘導ツール1における誘導チャネル200は、内側断面プロフィールが特定の直径の円筒形状に形成されている。誘導チャネル200の断面直径212は、誘導チャネル200の内部で利用されるツールの直径に対応するように設計されているとしてよい。言い換えると、誘導チャネル200の内部で利用されるツール、挿入ツールは、誘導チャネル200内でツールが摺動可能となるようにわずかな公差を設けつつ、誘導チャネル200に嵌合する。
誘導ツール1の誘導チャネル200は、一実施形態によると、円筒形状に形成されており、直径212の外側部分234と、直径230の内側部分232(誘導ツール1の軟骨接触面208に近接)とを備える。内側部分および外側部分の直径は、同じ直径であってもよいし(0.1−5cmまたは0.2−1cm)、外側部分234の直径212が0.1−5cmまたは0.2−1cmであり、0.1−5cmまたは0.1−0.9cmである内側部分の直径262よりもわずかに大きいとしてもよい。別の実施形態によると、内側部分232の直径262は、外側部分234の直径212よりも10%小さい。
本発明に係る誘導ツール1の誘導本体206の内部にある誘導チャネル200はさらに、停止機能214を有する。停止機能214は、誘導チャネル200の内部においてツールをどの程度まで深く挿入するかを制御するために用いられる。このようにして、停止機能214は、挿入ツール、例えば、軟骨採取挿入ツール302が誘導本体206の内部にどの程度深く挿入されるか、または、誘導本体の内部において穿孔ツール304がどの程度深く挿入されるか、つまり、形成される穿孔孔の深さを制御する。停止機能214は、誘導チャネル200の内部に配置されており、停止機能214の位置の上下にある挿入ツールを支持する。
誘導チャネル200の内側で利用される挿入ツールの例を図3に示す。図3は、移植物またはインプラントを配置する際に利用されるプランジャー308と、中空体とを備える軟骨採取挿入ツール302を示す。軟骨採取挿入ツール302は、対応する停止部314を備える。停止部314は、誘導ツール1の停止機能214と組み合わせることで、誘導チャネルの内部で利用されるツールの利用深さを調整する(図3を参照)。軟骨採取挿入ツール302の深さをさらに調整するべく、深さ制御シリンダー306が利用される。深さ制御シリンダー306は、停止機能314の利用を制御するために用いられる。図3は、プランジャー308が深さ制御シリンダー306を備える中空体の内部で利用されている場合の軟骨採取挿入ツール302を示す図である。
誘導ツール1は、一実施形態によると、少なくとも2つの誘導チャネル200が関節の非ベアリング部分の上方に配置されており、少なくとも1つの誘導チャネル200が関節において軟骨損傷92の上方に配置さるように構成されているとしてよい。例えば、図13を参照されたい。誘導ツールは、軟骨プラグの採取を可能にするように構成および配置されている誘導チャネルと、軟骨修復物体600を軟骨損傷92の箇所に挿入する際に誘導するように構成されている誘導チャネル200とを備えている。
誘導ツール1の誘導本体206は、開口または筒口216を持つ。筒口216は、軟骨表面に向かって開いている誘導チャネルの開口である。開口216は、関節内の罹患した軟骨の箇所に対応するように、関節の軟骨表面に対向する位置にある。例えば、この軟骨損傷は、サイズが0.1cmおよび5cmであり、0.5cmと3cmとの間、または、好ましくは、約0.5cmと2cmとの間、または、0.1−10cmの面積、または、例えば、0.1−4cmの軟骨損傷を修復するためのものであるとしてよい。
誘導本体206の高さ218は、誘導本体206の内側で利用される挿入ツールを支持するために十分な長さを持つ必要がある。高さ218は、周囲の組織の厚みよりも高いことが好ましい。このように構成することで、誘導チャネル200Aおよび200Bの上側開口220Aおよび220Bは、外科医が到達し易い。誘導本体206の高さ218は、0.3−20cmであるか、または、3−10cmであり、誘導チャネル200に挿入されるツールの安定性を保証するべく常に十分な高さを持つ。
本発明に係る誘導ツール1は、ある人物の関節について個別に設計されることが好ましい。または、平均的な人物の関節における軟骨表面に適合するように設計されている。挿入ツールは、例えば、軟骨採取挿入ツール302はさらに任意で、特定の人物の軟骨の個々の損傷について個別に設計される。
誘導ツール1の軟骨接触面208のサイズおよび形状は、損傷した軟骨のサイズおよび形状に応じて決定される。誘導ツール1の軟骨接触面208のサイズおよび形状はさらに、関節における軟骨領域の位置に応じて決まる。表面208のサイズおよび形状は、以下の側面を考慮して決まる。
外科手術による損傷を最小限に抑える
誘導ツール1の安定性を最大限まで高める
損傷の箇所に関する解剖学上の限界
関節内の全ての軟骨表面が誘導ツール1の配置に利用可能なわけではないこと
軟骨接触面208が大きく広がっていると、誘導ツール1の安定性が良好になる。しかし、接触表面208の表面積が大きくなると、外科手術による介入が大規模になる可能性があるので、望ましくない。このため、軟骨接触面208のサイズおよび位置決め本体206のサイズは、位置決め安定性を良好にしつつ、外科手術の規模を小さく抑えるというバランスによって決まる。また、軟骨接触面208は、誘導ツール1を適切に支持し安定して位置決めする限りにおいて、形状が一続きの正多角形である必要はなく、非正多角形の形状であってもよい。
軟骨接触面208は、例えば、誘導チャネルの筒口の面積よりも10−90%大きいとしてよい。本発明に係る誘導ツール(1)は、誘導チャネル(200)および位置決め本体(206)を備える。位置決め本体(206)は、軟骨接触面(208)を有する。位置決め本体(206)は、誘導チャネル(200)の外縁の外側に側方に延在している。側方の延在は、誘導ツール(1)が配置されるべき関節において最も高い安定性が得られる位置決め本体の構造および広がりに応じて決まる。誘導ツール(1)の位置決め本体(206)の広がりの設計は、個々の関節ごとに個別に決定されるとしてよい。
誘導ツール1を設計する際、軟骨接触面208は、インプラントを挿入する関節の軟骨表面上に分散している3つの点を被覆するように設計され得る(図2を参照、一の点222が穿孔孔の配置によって記されており、残りの2点は、挿入されるべきピン224を示すことによって記されている、図2の点線を参照のこと)。これらの点は、位置決め本体202に対する支持力および位置決め安定性を最大限に高めるべく選択されているので、これらの点は、外科医によって決定および特定されるか、または、設計ソフトウェアによって自動的に特定され、誘導ツール1の軟骨接触面208を設計する際の基本となる。軟骨接触面208はさらに、安定性を高めるために関節における軟骨表面における曲率を利用するように、形成され得る。例えば、膝関節において、後方顆間窩と呼ばれる浅い窪みによって顆は互いに分離しており、この曲率と内側上顆表面とを組み合わせて、軟骨接触面208が安定して膝関節の軟骨表面に取り付けられるようにする。関節の周囲を取り囲む他の表面も、誘導ツール1を取り付けるために利用するとしてよい。
表面は、一実施形態によると、軟骨損傷92の周囲を取り囲む選択領域を被覆する一続きの表面である。別の実施形態によると、軟骨接触面208は、複数の点にまたがるように分布しており、互いに分離している接触点のうち3つ以上の点が、軟骨損傷92の周囲を取り囲む選択領域、および、正常な軟骨プラグを採取するのに適した非ベアリング軟骨を含む関節の選択領域の両方を被覆することが好ましい。
軟骨接触面208は、一続きで正多角形状の表面である必要はないが、図2で例示している3つの点を少なくとも持つことが好ましい。任意で、軟骨接触表面208はさらに、釘、リベット、ピンまたは同様の取着手段によって、関節における軟骨の周囲を取り囲む骨に取り付けて安定化させるとしてもよい(図2を参照のこと)。しかし、他の実施形態では、このように誘導ツールをさらに取着する必要はない。このようにリベット224等でさらに取着すると、支持力および安定性がさらに高くなると共に、軟骨接触面を可能な限り小さくとどめることが可能になる。リベットの位置は、所定の位置であるとしてよく、位置決め本体上の予め形成された点または穿孔孔222によって記されているとしてよい。
誘導ツール1は、本発明の一実施形態によると、関節からの所定量の損傷した軟骨および/または損傷した軟骨下骨の除去を非常に高精度に誘導するとしてよい。損傷した軟骨を含む領域の準備を整える処理は、誘導ツール1の誘導チャネル200の内部においてドリルビット304を用いて行われるとしてよく、軟骨に所定の角度で、軟骨修復物体600が挿入される孔を用意する。
誘導ツール1は、本発明の一実施形態によると、非常に高精度で、そして、所定の角度236で、正常な軟骨を採取するのに適した関節の選択領域からの、軟骨および/または軟骨下骨プラグまたはインプラントの挿入を誘導するとしてよい。
誘導ツール1は、本発明の一実施形態によると、非常に高精度で、そして、所定の角度236で、正常な軟骨を採取するのに適した関節の選択領域からの、軟骨および/または軟骨下骨プラグの除去を誘導するとしてよい。
誘導ツール1は、本発明の一実施形態によると、有する誘導チャネルのうち少なくとも1つの選択誘導チャネル200が、非常に高精度且つ所定の角度236で、正常な軟骨を採取するために適した関節の選択領域からの軟骨および/または軟骨下骨プラグの除去を誘導することに特化しており、さらに、他の選択誘導チャネル200は、例えば、誘導ツールの誘導チャネルの内部で軟骨損傷箇所の除去または準備を行うように設計されている挿入ツールを利用して、非常に高精度且つ所定の角度236で、関節からの損傷した軟骨および/または損傷した軟骨下骨の所定量の除去を誘導することに特化しているとしてよい。また、同じ誘導チャネル200はさらに、関節の非ベアリング部分から採取された正常な軟骨プラグの挿入を誘導するとしてよい。図13を参照されたい。
別の実施形態によると、各誘導チャネルは、誘導チャネルの長手軸が、チャネルの軸が関節接合面と交差する箇所の骨または軟骨の関節接合面における点において描画される接平面の法線に対して0−40度の間で選択された角度で傾斜するように配向されている。隣接する誘導チャネルは、傾斜角度が異なるとしてもよい。例えば、図5に図示した実施形態に示すように、第1のチャネル200Aは、長手軸286Aの傾斜角が0度である。つまり、軸286A(接平面284に対して)は、法線と一致する。一方、第2のチャネル200Bの長手軸286B(接平面282に対して)は、傾斜角が20度である(法線280に対して)。関節の骨に孔を穿孔するべく本例に係る誘導ツールを利用する場合、関節接合面に対する角度が異なり、そして、互いに異なる角度を持つ2つの孔が結果として得られる。
例えば、誘導チャネルは、誘導チャネルの長手軸が、チャネルの軸が関節接合面と交差する箇所における骨または関節の関節接合面における点において描画される接平面の法線に対して0−40度の間で選択された角度で傾斜するように配向されるべく設計される。このような構成とすることで、軟骨損傷箇所を所望通りに高精度で修復し得る。
角度236は、軟骨修復物体600が、修復すべき損傷した箇所に適合するように、または、正常な軟骨プラグが選択された傾斜角236で採取されるように、選択されるとしてよい。角度236および誘導ツールの誘導本体206の内部における誘導チャネル200の位置は、軟骨修復物体600が、所定角度で、損傷に対して、さらに、他の軟骨修復物体600に対してモザイクパターンで、修復すべき損傷領域に適合するようにも選択されるとしてよい。例えば、図5を参照されたい。
誘導ツール1の誘導チャネル200はさらに、個別に設計されており、損傷した軟骨の除去を誘導するために用いられる。誘導チャネル200は、一実施形態によると、ある深さにおいて損傷軟骨箇所から損傷軟骨の除去を誘導するために用いられる停止機能214を持つ。誘導ツール1の誘導チャネル200は、個別に設計されており、所定の角度236における所定の深さ290での損傷軟骨箇所への軟骨修復物体600の挿入を誘導するために用いられる。
誘導ツール1は、医療処置での利用が認められている適切な一または複数の種類の材料、例えば、セラミック、プラスチック、金属、合金またはアルミナ材料、または、これらの組み合わせを利用して製造される。誘導ツール1、特に、軟骨接触面208はさらに、配設対象である軟骨の摩耗および損傷の危険性を減らすべく、平滑、均一および/または低摩擦である材料から形成されることが好ましい。このような材料としては、例えば、金属、セラミック、および、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等のポリマー、または、ナイロンまたはGFN(Glass Filled Nylon)等のポリアミド、または、透明のエポキシ材料または非透明のエポキシ材料が挙げられる。利用する材料はさらに、研磨するとしてもよい。
図5は、誘導ツール1の実施形態例を示す図である。誘導本体206は、基部内に中空空間226を持つ。中空空間226は、関節においてインプラント用の孔を用意する際の穿孔処理またはリーミング処理で発生する軟骨組織および骨チップ等の廃棄物を排出するための空間であり、および/または、外科医が軟骨損傷箇所を見易いように設けられている空間である。
<プラグ採取挿入ツール> プラグ採取挿入ツール302は、インプラントの挿入に備えるべく、関節において軟骨損傷領域の周辺の軟骨を切り出すために用いられる挿入ツールである。図3を参照されたい。
本発明の別の実施形態によると、プラグ採取挿入ツール302は、関節の非ベアリング部分の軟骨を切り出すために、または、インプラントを切り出すために用いられた後、採取した正常な軟骨を軟骨損傷箇所806(正常な軟骨および骨プラグを取り出すための準備が整えられている)に移すために用いられる挿入ツールである。プラグ採取挿入ツール302はこの後、プラグ採取挿入ツール302の中空体310の内部でプランジャー308を利用して、採取した正常な軟骨および骨プラグ、または、インプラントを、軟骨損傷箇所806に配置するべく用いられる。図8のEからFを参照されたい。
別の実施形態によると、プラグ採取挿入ツール302は、例えば、軟骨および/または骨を打ち抜きまたは切断することができる鋭利な端部を備えるとしてよい。鋭利な端部は、円筒形状であってよく、採取した軟骨および骨プラグは採取ツール本体312の内部に収納可能であるとしてよい。プラグ採取挿入ツール302は、誘導ツール1の誘導チャネル200の内部で利用され、プラグ採取挿入ツール302が誘導チャネル200の内部において摺動可能となるようにわずかな公差を維持しつつ、誘導チャネル200内に嵌合する。プラグ採取挿入ツール302は、軟骨を切断する際に、採取した軟骨および骨プラグの切断後のエッジが鋭利で平滑となるように構成されていることが好ましい。
本発明の一実施形態例によると、プラグ採取挿入ツール302はポンチとして利用される。プラグ採取挿入ツール302は、一端に中空形状または孔330が形成されている中実体である。孔330は、鋭利な端部332を持つ。プラグ採取挿入ツール302は、関節の非ベアリング面から正常な軟骨を打ち抜くために用いられる。プラグ採取挿入ツール302は、誘導ツール12の誘導チャネル200の内部に配置される。尚、孔330は下向きに軟骨の方に向いている。この後、ハンマーを用いて、プラグ採取挿入ツール302の孔330を軟骨を貫通するように打つ。このようにして、損傷した軟骨は打ち抜き処理によって除去される。取り除いた軟骨の深さは、それぞれの患者の需要に合わせて調整するとしてよく、誘導ツール1の誘導チャネル200の内部の停止機能314と、軟骨採取挿入ツール302の停止機能314とを組み合わせることによって制御する。
プラグ採取挿入ツール302の切断用端部が鋭利であることは非常に重要である。プラグ採取挿入ツール302の鋭利な端部の材料は、軟骨および骨の内部に打ち込まれる際の圧力に耐えることができる安定した複数の材料から選択される。このような材料の例としては、ステンレススチール等の金属またはセラミック材料またはプラスチック材料またはハードコーティングされた材料である。
プラグ採取挿入ツール302の断面プロフィールは、本発明のさまざまな実施形態において、0.1cmと5cmとの間、0.5cmと3cmとの間、または、好ましくは約0.5cmと2cmとの間で変化する。
プラグ採取挿入ツール302の長さ334は、誘導チャネル200の高さ218よりも長い。誘導チャネル200の内側部分232の高さ240は、プラグ採取挿入ツール302の下側部分または狭小部分312の長さ336よりも短い。誘導チャネル200の内側部分232の長さとプラグ採取挿入ツール302の下側部分または狭小部分312の長さ336との間の差分は、採取される軟骨プラグの長さに対応する。
<ドリルビット304>
本発明の一実施形態例によると、挿入ツールはドリルビット304である。図3を参照されたい。ドリルビット304は、インプラントの挿入に備えるべく、損傷した軟骨の領域の周囲において、関節の損傷した軟骨および骨を除去するために用いられる。
ドリルビット304は、上側ドリル本体324を備える。上側ドリル本体324が誘導チャネル200の内部で摺動可能となるような公差が設けられている。上側ドリル本体324は、断面プロフィールが誘導チャネル200の外側部分234の内側断面プロフィールに対応するように構成されており、上側ドリル本体324が誘導チャネル200の内部で摺動可能となるような公差が設けられている。ドリルビット304はさらに、ドリルブレードである下側ドリル本体344を備える。また、下側ドリル本体344の断面プロフィールは、形成された穿孔孔に配置されるインプラントの断面に対応する。
本発明の一実施形態によると、外科キットは、軟骨損傷の箇所において、軟骨修復物体600を固定するべく、骨に孔を穿孔するために利用されるドリルビット304を備える。
ドリルビット304は、深さゲージまたは停止機能316を有する。ドリルビット304の停止機能316は、誘導チャネル200内の停止機能214によって支持されており、この支持力を利用して穿孔孔の深さは制御可能であり、骨に形成する穿孔孔の位置および深さおよび方向を正確に調整するために用いられるとしてよい。
<制御ロック>
制御ロック704は、軟骨および骨プラグを、配置した後に、調整するために用いられる。図6のCを参照のこと。制御ロックの形状は、正常な軟骨表面の形状に類似したものとなっている。制御ロックの使い方は、全ての軟骨修復物体600の上に制御ロックを配置した後、ハンマーの力によって全てのプラグを周囲の軟骨と同じ高さにする。
制御ロックは、軟骨損傷の領域における軟骨の実際の正常軟骨表面に対応または類似するように個別に設計される。
制御ロックは、医療措置での利用が認められている適切な一または複数の種類の材料、例えば、セラミック、プラスチック、金属、合金またはアルミナ材料またはこれらの組み合わせを用いて形成されているとしてよい。
<正常な軟骨プラグまたはインプラント>
図6のA−Bは、採取挿入ツールと共に本発明に係る誘導部を利用して関節の非ベアリング部分から除去された正常な軟骨および骨プラグを示す図である。
本発明に係る誘導ツール1によって誘導されて採取された正常な軟骨プラグはさらに、採取後に、研削ツールを用いて整形するとしてよい。研削ツールは、鉛筆削り器として構築されているとしてよく、鋭利なブレードを備えるが、採取した軟骨プラグの骨部分の形状および/または長さを調整するために用いるとしてよい。このような調整を行うことで、複数のプラグをまとめて軟骨損傷領域に適したものに構成するとしてよい。図6のAは、採取された正常な軟骨プラグ600を示す図である。図6のBは、採取した正常な軟骨プラグが本発明に係る研削ツールを用いて研削された様子を示す。図6のCは、モザイク修復技術を利用して修復されている軟骨損傷箇所を示す図である。モザイク修復技術は、挿入前に研削ツールを利用して研削する複数の正常な軟骨プラグを利用することを含む。これにより、軟骨プラグは軟骨の損傷領域により良好に嵌合する。図6のCはさらに、制御ロック704を利用する様子を示す。
本発明の実施形態によると、プラグの量および正常な軟骨および骨プラグのサイズおよび形状は、怪我の形状およびサイズに応じて選択される。
本発明にしたがって採取された正常な軟骨プラグ600、または、本発明にしたがって利用されるインプラントは、断面積が0.5cmと5cmとの間であり、0.5cmと3cmとの間であり、または、約0.5cmと2cmとの間であることが好ましく、長さ710は、1−4cm、または1.5−3cmである。
本発明にしたがって採取された正常な軟骨プラグ600、または、本発明にしたがって利用されるインプラントは、断面直径711が、例えば、0.1−1cmであり、長さ710を持つ。
正常な軟骨および骨プラグは特に、膝の外観および損傷の形状に応じて、そして、体の一部に類似させるべく、シミュレーションされた正常な軟骨表面の画像に好ましくは対応する表面を持つものとして設計される。インプラントは、例えば、本発明に係る誘導ツールを用いて、非ベアリング軟骨領域から個別に採取され、患者毎に関節の損傷部分に適合するように採取される。
しかし、正常な軟骨骨プラグのサイズを決定する際の主な要因は、修復するべき損傷の性質である。
<本発明に係る誘導ツールおよび挿入ツールの利用>
本発明は、誘導ツール1を提供する。公知の方法と比べると、軟骨修復物体の挿入が成功するか否かは、外科医のスキルに左右される程度が低くなる。本発明は、個別に設計される誘導ツール1を提供するという効果を奏する。誘導ツール1の機能および設計によって、常に、移植の精度が改善し、関節において正確に所望の位置にインプラントを配置することができる。外科手術の精度は、誘導ツールの設計に「組み込まれて」いる。
本発明に係る誘導ツールは、損傷および他の外科ツールに嵌合するように構成されていると共に、高精度に誘導が可能で、外科手術の高速化、簡略化および再現性を改善するので、人間の膝または他の関節に嵌合するように個別に調整されているとしてよく、外科医の学習曲線が短くなる。
一実施形態例によると、正常な軟骨および骨プラグは、膝の損傷した軟骨と置換されるためのものである。本発明に応じて正常な軟骨および骨プラグを移植すべき箇所は、軟骨関節接合面である。軟骨関節接合面は、例えば、大腿骨外側顆(LFC)表面、大腿骨内側顆(MFC)表面、滑車表面、膝蓋骨表面、脛骨表面(例えば、脛骨の結節の表面)、および、これらの一部およびこれらの組み合わせを含む。例えば、正常な軟骨および骨プラグは、これらの表面のうちいずれか一つに配置され得る。
本発明に応じて正常な軟骨および骨プラグを採取する箇所は、非ベアリング軟骨表面であり、これらの一部およびこれらの組み合わせである。
正常な軟骨および骨プラグは、誘導ツールを用いた小規模開口外科手術によって挿入される。当該誘導ツールは、個別に設計されるか、または、患者のためにカスタムメイドすることが好ましいとしてよい。さらに、誘導ツールは、軟骨採取挿入ツール302に適合し、さらに修復すべき軟骨領域に適合するようにカスタムメイドする。
これによって、回復期間が短くなり、病院で患者が過ごす時間が短くなるので、患者の負担が減り、コスト面からも好ましい。このように任意で個別に設計された誘導ツールを軟骨採取挿入ツール302と共に利用することによって、インプラント挿入が最適なものとなるので、現在一般的に利用されている方法が抱える問題の一つである位置ずれを回避することができる。
本発明は、配置および位置決めおよび支持方法が改善されるので軟骨においてぴったりと嵌合しつつ配置され得る軟骨修復物体600を提供することによって、損傷した軟骨を修復するという課題を解決することを目的とする。
<誘導ツールを用いてインプラントを移植する方法の詳細な説明>
図7を参照されたい。図7のA−Bによると、軟骨損傷92等の損傷の領域を特定し、正常な軟骨プラグの所望のサイズおよび形状を決定する。軟骨損傷の位置およびサイズは、MRI画像またはCT画像の組み合わせ、または、dGEMRIC技術800によって特定され得る。そして、画像を特別な外科手術計画ツールソフトウェア802で処理するとしてよい。外科手術キットの部品は全て、軟骨損傷のサイズ、軟骨損傷の位置、および、損傷が無い場合の表面の外観の個別シミュレーション結果に応じて個別に調整されるとしてよい。外科手術計画ツールソフトウェア802はさらに、配置、角度表面曲率、および、損傷の場所における正常な軟骨プラグの深さを計画するために用いられるとしてよい。
これに代えて、採取した軟骨および骨プラグを利用することに代えて、一連の所定のインプラントから軟骨損傷92の修復のためのインプラントを選択するとしてもよい。外科手術ツールの形状はさらに、選択されたインプラントまたはプラグに合わせて調整する。図7のAからCを参照されたい。本発明に係る誘導ツール1は、以下の要因に応じて製造される。
必要な軟骨および骨プラグ、または、インプラントのサイズ
損傷の局所性
軟骨表面の外観および/または置換すべき骨
損傷箇所と相対的にそして互いに相対的に決まり、特定の角度および深さで表されるインプラントの配置
採取箇所(関節における非ベアリング軟骨、当該箇所から正常な軟骨プラグを採取する)
挿入ツールは、誘導ツールについて選択された選択肢に応じて、そして、インプラントまたは正常な軟骨プラグについて選択されたサイズに応じて製造される。
軟骨損傷を発症している人物の関節のMR画像/CTスキャン画像に基づいて、外科手術計画ソフトウェアを用いて設計するとしてよい。外科手術計画ソフトウェアは、例えば、レーザプリンタ、施盤および/またはリーマーである製造装置に接続されている。そして、キットを構成する部品は、例えば、アディティブ方式製造技術、レーザ焼結技術、施盤技術またはリーミングを用いて製造される。
また、制御ロック704は、患者の軟骨損傷箇所92の正常な軟骨表面をシミュレーションした結果に応じて設計されるとしてよい。
図7のDを参照されたい。損傷の局在性およびインプラントのサイズに応じて、さらに、誘導ツールのサイズおよび構造に応じて、脚組織に外科手術で開口を形成する。これに代えて、損傷した軟骨の層を取り除く。
図7のEを参照されたい。誘導ツール1は、膝の軟骨の表面上に配置する。誘導ツール1が適合するのは、その特定の位置に配置されるものとしてカスタムメイドされているためである。これによって、外科手術(軟骨および骨の除去および正常な軟骨プラグまたはインプラントの挿入または正常な軟骨プラグの採取)を高精度で実行することができるようになる。必要であれば、誘導ツールはさらに、軟骨組織が無い関節の一部と接触している誘導ツールの一部でリベット224を用いて安定化させることができる。
図7のFを参照されたい。周辺組織に設けた開口を通して誘導ツール12を軟骨上に配置した後で、ドリルビット304は任意で軟骨に孔を穿孔するために用いられるとしてよい。ドリルビット304の上側部分324は、誘導チャネル200の上側部分234とぴったりと嵌合するので、インプラントまたは正常な軟骨プラグのサイズに高精度で適合する所望のサイズ、深さおよび角度の孔を、所望の位置および角度で、軟骨および/または骨に形成することができる。
図7のGからHを参照されたい。ドリルビット304はこの後、誘導チャネル200に挿入される。ドリルビット304は、骨のうち軟骨修復物体600を取り付けるべき箇所に、孔を正確且つ所望の位置に配置するべく、誘導チャネル200の内部で利用される停止機能316を含むとしてよい。孔の直径は、軟骨修復物体の直径よりも小さくするとしてよい。このため、軟骨修復物体が所定位置に打ち込まれると、骨に強固に取り付けられる。任意で、損傷した軟骨の除去およびインプラントを配置するための孔の形成は、軟骨採取挿入ツール302またはリーマビットを用いて行うことができる。
誘導ツールを用いて骨における孔の穿孔処理を誘導すると、修復すべき箇所には、両者間の最短距離804が好ましくは1−3mmとなるように複数の孔が形成されている。この孔の配置については、既に図7のBのステップで計画されている。
図8を参照されたい。図8のAは、軟骨損傷を修復するために用いられる正常な軟骨および骨プラグを採取するための所望の領域900の一実施形態例を示す図である。この採取処理は、誘導ツール1の内部にある軟骨採取挿入ツール302を用いて実行されるとしてよい。または、採取処理は、図8のAに示すステップで証明しているように、誘導ツールは利用せず軟骨採取挿入ツール302を用いて実行されるとしてよい。
軟骨採取挿入ツール302を軟骨に入れる際の深さ290は、軟骨採取挿入ツール302の狭小部分312に取り付けられており軟骨採取挿入ツール302の停止機能314によって支持されている深さ制御シリンダー306に応じて決まる。深さ制御シリンダー306の長さ350と、軟骨採取挿入ツール302の狭小部分312の長さ336との間の長さの差902によって、採取される正常軟骨プラグの長さが決まる。
図8のCを参照されたい。 同図は、採取された軟骨プラグは、研削ツール700を用いて、採取された軟骨プラグの骨部分が、研削された軟骨および骨プラグ706で見られるように、わずかに研削されるように、整形することを示している。軟骨修復物体も同様に、研削ツールを用いて長さを調整するとしてよい。採取された軟骨プラグは、このように処理することで、配置することが容易になるとしてよく、互いに相対的により良好に位置合わせされるとしてよい。本発明の別の実施形態によると、採取された軟骨プラグは、採取した軟骨プラグの基礎となる骨(708を参照のこと)よりも軟骨の方が断面積が大きくなるように、回転させる。
図8のD−Fを参照されたい。 インプラント用の孔を形成した後、任意で図8のA−Cに説明しているように、正常な軟骨のインプラントのプラグを採取して、同様に任意で整形して、例えば、採取したインプラントを正確に一致する穿孔された孔の内部に配置するべく、誘導ツール1を軟骨採取挿入ツール302と共に用いる。軟骨採取挿入ツール302は、採取したインプラントプラグを配置する際にプランジャー308と共に用いる。プランジャー308は、軟骨採取挿入ツールの本体310および312の内部に配置されており、採取された軟骨プラグは、軟骨採取挿入ツール302の内部に配置されており、押し出されて図7のGに示すステップで作成された孔の内部に配置される。図8のE−Fに示すように、ハンマーを、正常な軟骨プラグを孔に配置するべく、プランジャー308の上部で利用するとしてよい。
図8のGを参照されたい。 図8のGは、本発明に係る方法に応じて軟骨修復を行った後の軟骨損傷箇所を示す図である。任意で、制御ロック704(図6のCに示す)を、配置されたインプラントの上で利用して、インプラントプラグの表面を、損傷が発生する前の患者の所望の軟骨表面に合うようにさらに調整するとしてよい。
<誘導ツールを設計する設計方法の詳細な説明>
図4は、本発明の実施形態に係る、外科手術キットを設計するための設計プロセスを示す概略図である。設計システムは、基本的なブロックとして以下を備える。
I.患者の体の一部または四肢98の関節の軟骨損傷92の画像91を取得することによって、物理的パラメータを決定。関節における軟骨損傷92の物理的パラメータを決定し、軟骨修復物体600の設計パラメータを生成。
II.軟骨修復物体600を配置するべく、または、関節の非ベアリング部分から正常な軟骨および骨プラグを取得するべく、用いられる誘導ツール1の設計パラメータ95を生成。
物理パラメータおよび設計パラメータは、データ処理システムで実行される特定目的のために設計されるコンピュータプログラムコード部分によって処理または生成されるデジタルデータとして表現される。システムは、完全に自動化されているとしてもよいし、または、コンピュータでサポートされている手動の工程、例えば、選択、シミュレーションまたはキャッピング(capping)の一部分を含むとしてよい。処理の結果として得られる設計パラメータは、製造工程における図面での入力として利用されるのに適した形式、通常はSTLまたはSTEP等の形式で格納される。
I.関節における軟骨損傷92の物理的パラメータを決定して、軟骨修復物体600用の設計パラメータを生成
患者の四肢98における関節の骨部材の3次元画像を表す一または複数の画像91を、本質的に公知の関節を非侵襲的に撮像する撮像技術、例えば、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)またはこれらの組み合わせ、または、他の適切な技術、例えば、遅延相軟骨造影MRI(dGEMRIC)技術から選択された一の技術を利用して取得する。関節の画像は、関節における軟骨の画像および軟骨損傷の領域における基礎となる軟骨下骨の画像を含んでいる必要がある。関節の3次元画像を構成している画像データは、画像が描画している実際の関節の寸法を反映可能なデジタル形式で格納されている。
画像データ94は、データ処理システム93で分析されて、軟骨損傷92の物理的パラメータを特定および決定する。決定すべき物理的パラメータには、軟骨損傷92の有無、位置、サイズおよび形状、そして、軟骨の表面輪郭の曲率または軟骨損傷92の領域における軟骨下骨の表面輪郭の曲率が含まれる。つまり、軟骨損傷箇所806を決定する。
本発明の概念に係る設計システムは、患者の各関節および現在の軟骨損傷の画像91に基づいて物理的パラメータを決定するので、個別に設計された誘導ツール1を作成する。
以下に説明する段階は、一実施形態によると、関節における軟骨損傷の物理的パラメータを決定して、軟骨修復物体600および所定パターンにおける相対的な配置の設計パラメータを生成する段階に含まれている。
a.関節の骨部材の3次元画像を表している画像データ94を取得する段階
一例を挙げると、図9Aおよび図9Bは、関節の3次元画像を表している一連の画像の一例を示す概略図である。図9Aは、大腿骨131、膝蓋骨134、脛骨137、および、腓骨138と共に膝関節133の断面を示す図である。関節接合軟骨132は大腿骨に、関節接合軟骨136は脛骨にあることが分かる。図12のA−Bは、軟骨損傷92および軟骨損傷箇所806を含む大腿骨の関節接合軟骨部分130を示す正面図である。
b.取得した画像データ94において、骨部材の関節接合面における各軟骨損傷92を特定する段階
自動化された処理では、コンピュータプログラムが、画像データをスキャンして、当該画像データにおける軟骨損傷92の箇所の所定の特徴を検索する。この段階において手動の処理を部分的に含むプロセスの場合には、操作者が表示された関節の画像を視覚的に走査して、軟骨損傷92の視覚的特徴を持つ箇所を特定する。図9Aは、脛骨における軟骨損傷92の一例を示す図である。図9Bは、軟骨損傷92の一例を示す図であり、決定された大腿骨における軟骨損傷箇所806を示す正面図である。
c.取得した画像データ94に基づいて、各軟骨損傷92の位置を決定する段階
関節における軟骨損傷の位置を表す一連のデータは、自動的に、または、手動で選択される。位置データは、例えば、画像データにおける一連の規定の座標として格納される。
d.取得した画像データ94に基づいて、各軟骨損傷92のサイズおよび形状を決定する段階
e.決定した軟骨損傷92のサイズおよび形状に基づいて軟骨損傷箇所806を決定する段階
選択された軟骨損傷92のサイズおよび形状の測定値は、例えば、軟骨損傷92の周囲を取り囲む正常な軟骨の境界線を決定することによって、画像データ94で算出される。図12のBは、二次元の所定または選択された円形断面形状806を自動的または部分的に手動で軟骨損傷に一致させる方法の一例を示す図である。図9Bは、正常な軟骨の厚み144が、軟骨損傷92を覆うように広がる軟骨損傷箇所806の外周において決定される例を示す図である。サイズおよび形状のデータは、例えば、所定の分解能で、一連の外周および厚みのデータとして格納される。
f.取得した画像データ94に基づいて、各軟骨損傷箇所806および/または各軟骨損傷箇所806を含む所定領域における関節の軟骨下骨の表面輪郭曲率を決定する段階
表面輪郭の曲率は、例えば、画像処理分野において本質的に公知の表面一致方法によって、または、各軟骨損傷箇所806に適合するように曲率を手動で描線することで、決定される。決定した曲率の情報は、方程式、または、一連の画像データとして表示され得る。決定した曲率は、曲率情報のサブセットを2つ含むことが好ましい。第一に、一方の曲率情報のサブセットは、軟骨損傷を被覆する領域について選択された境界線を画定する軟骨損傷箇所806を含む輪郭部分の曲率を含む。第二に、他方の曲率情報のサブセットは、好ましくは互いに対向する斜め部分を含む、軟骨損傷の箇所の周囲を取り囲む輪郭部分の曲率を含む。
g.各軟骨損傷箇所を含む正常な表面輪郭曲率の表現を決定する段階
h.各軟骨損傷箇所806に適合する修復物体を選択する段階
尚、軟骨修復物体600は、
断面積が、軟骨損傷箇所の表面積に適合するように構成されており、
長さ290が、選択された関節および/または選択された種類の軟骨損傷に適合するように構成されており、
表面が、正常な表面輪郭曲率に基づき、関節における関節接合軟骨表面とそろうように構成されている。
i.取得した画像データに基づき、選択された軟骨修復物体600の位置および角度を決定する段階
当該位置および角度は、選択された修復物体が各軟骨損傷箇所806に適合するように構成されている。
II.軟骨修復物体600を配置するために用いられる、または、正常な軟骨および骨プラグを関節の非ベアリング部分から採取するべく用いられる誘導ツール1の設計パラメータ95を生成する段階
誘導ツール1の設計パラメータの生成は、軟骨損傷92および周囲の組織の物理パラメータ、ならびに、特定の外科手術用のインプラントの形状を決定するための所定の手順に応じて設計段階95で物理パラメータを処理することで生成される軟骨修復物体600の設計パラメータに基づいて行われる。段階Iを参照のこと。
以下で説明する段階は、一実施形態によると、誘導ツール1の設計パラメータを生成する段階に含まれている。
a.軟骨および/または軟骨損傷とその箇所の周囲を含む所定領域における関節内の軟骨下骨について決定した表面輪郭曲率に応じて、位置決め本体206の軟骨接触面208についての接触点を生成する段階
この場合、位置決め本体206の軟骨接触面208が、関節における軟骨または軟骨下骨の各表面輪郭、および/または、各関節の正常な軟骨表面のシミュレーション結果に適合するように、接触点を生成する。
b.誘導本体206において位置決め本体202から延伸する誘導チャネル200の上側部分234および下側部分232の設計を生成する段階
誘導チャネル200は、位置決め本体202および誘導本体206を通過して、角度および位置は、選択された軟骨修復物体について決定された角度および位置に応じて略対応するように生成される。
全ての誘導チャネル200の下側部分232の設計は、選択された軟骨修復物体600について決定された断面積に基づいて略対応するように生成される。
異なる実施形態では、各誘導チャネルは、誘導チャネルの長手軸が、チャネルの軸が関節接合面と交差する箇所の骨または軟骨の関節接合面における点において描画された接平面の法線に対して0度と40度との間で選択された角度で傾斜するように配向される。隣接する誘導チャネル同士は、傾斜角度が異なるとしてもよい。例えば、図5に図示した実施形態に示すように、第1のチャネル200Aは長手軸286Aの傾斜角が0度で、つまり、軸286Aは法線に一致する一方、第2のチャネル200Bの長手軸286Bは、傾斜角が20度である。本例に係る誘導ツールを用いて関節の骨に孔を穿孔すると、関節接合面に対して、そして、互いに相対的に角度が異なる2つの孔が形成される。
図10は、本発明に係る画像ベースツールをどのように用いて、2つの正常な軟骨修復物体600のための軟骨および軟骨下骨における孔135のモデルを画像において視覚化するかを示す概略図である。図11は、生成された設計パラメータに応じた軟骨修復物体600が挿入されている軟骨修復箇所を示す図である。画像ベースツールはさらに、決定された物理パラメータに適合する所定の形状の軟骨修復物体を利用して、軟骨損傷箇所806に自動的または手動で適合して設計パラメータを生成するように構成されるとしてもよい。
<その他の実施形態>
本発明の実施形態はさらに、以下の段階を任意に組み合わせることを含む。
b.ドリルビットの設計パラメータを生成する段階であって、穿孔深さの調整のためのドリルビット304上の深さ制御シリンダーの寸法および位置を生成する段階を含む段階。孔に配置されるべき軟骨修復物体600の断面プロフィールに略対応する断面プロフィール、または、ドリルビット304を利用する誘導チャネル200の断面プロフィールに略対応する断面プロフィールを持つドリルビットの上側部分324の寸法を生成する段階。一実施形態によると、ドリルビット302は、選択された誘導チャネル200に適合するように構成されており、ドリルビット302の制御停止機能316の設計を選択することによって穿孔孔を所望の深さとするように構成されている。
c.軟骨採取挿入ツール302の設計パラメータを生成する段階であって、切断面332を持つ端部を有する軟骨採取挿入ツール302の設計パラメータを生成する段階を含む段階。軟骨採取挿入ツールの端部は、孔に配置すべき軟骨修復物体の断面に略対応する断面プロフィールを持つ孔330を持つ。軟骨採取挿入ツール302を利用する誘導チャネル200の上側部分234のサイズおよび寸法に応じて穿孔深さの調整を行うためのドリルビット304の制御停止機能316の寸法および位置を生成する段階。誘導チャネル200の内側部分(232)の断面直径(262)は、ドリルビットの上側部分324の断面直径396よりも小さく、例えば、ドリルビット304の上側部分324の断面直径に比べて20%未満の割合で小さいか、または、1−20%小さい。または、ドリルビット304の上側部分324の断面直径396は、0.5−3cmまたは0.7−1.5cmであり、誘導チャネルの上側部分234の断面直径212は、約0.5−3cmまたは0.7−1.5cmであり、誘導チャネル200の内側部分232の断面直径262は、0.5−3cmまたは0.5−1cmである。
d.軟骨修復物体600の設計パラメータを生成する段階であって、軟骨修復物体600の設計パラメータを生成し、軟骨修復物体600同士を直径が1−3cmの範囲内であるプラグまたはインプラントの間の最短距離804で配置するための設計を生成する段階を含む段階
e.位置決め本体202の設計パラメータを生成する段階であって、誘導ツール1を関節内に安定して位置決めすることを目的として、関節の一部分と接触するべく誘導本体206の周囲に分散している3つの接触点222を持つ位置決め本体202の軟骨接触面208の設計パラメータを生成する段階を含む段階
f.高さ218が0.3−20cmまたは3−10cmである1または2の誘導チャネル200の設計パラメータを生成する段階

Claims (23)

  1. 関節の関節接合面の軟骨修復のための誘導ツールを設計する方法であって、
    関節における軟骨損傷の物理パラメータを決定して、軟骨修復物体および前記軟骨修復物体の所定パターンにおける相対的な配置の設計パラメータを生成する段階(I)を備え、
    前記段階(I)は、
    それぞれの軟骨損傷箇所に適合する修復物体を選択する段階(II)と、
    取得した画像データに基づいて、選択された前記軟骨修復物体の位置および角度を決定する段階(III)と、
    前記軟骨修復物体を配置するべく前記誘導ツールの設計パラメータを生成する段階(IV)と
    を有し、
    前記修復物体は、正常な表面輪郭曲率に基づき、表面が前記関節における軟骨の関節接合面とそろうように構成されており、
    前記選択された軟骨修復物体の前記位置および角度は、前記選択された修復物体が前記それぞれの軟骨損傷箇所に適合するように調整されており、
    前記段階(IV)は、
    位置決め本体から延伸している誘導本体における誘導チャネルの上側部分および下側部分の設計を生成する段階(V)
    を含み、
    前記誘導チャネルは、前記位置決め本体および前記誘導本体を通過しており、
    前記軟骨修復物体の前記角度および位置は、前記選択された軟骨修復物体の前記決定された角度および位置に応じて略対応するように生成され、
    全ての前記誘導チャネルの前記下側部分の設計は、前記選択された軟骨修復物体の決定された断面積に応じて略対応するように生成される、方法。
  2. 高さが0.3−20cm、例えば、3−10cmまたは2−10cmまたは2−5cmである前記誘導チャネルの設計パラメータが生成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記修復物体は、それぞれの軟骨に適合するように選択され、
    前記修復物体は、
    断面積が、前記軟骨損傷箇所の表面積に適合するように調整されており、
    長さが、選択された関節および/または選択された種類の軟骨損傷に適合するか、または、選択された関節および/または選択された種類の軟骨損傷より長くなるように調整されている、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記軟骨修復物体は、インプラント、または、正常な軟骨および骨プラグである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 軟骨接触面は、前記誘導チャネルの筒口の面積よりも10−90%大きい、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記軟骨修復物体はそれぞれ、サイズが0.1cmおよび5cmであり、0.5cmと3cmとの間であり、または、約0.5cmと2cmとの間であることが好ましい、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記誘導ツールは、関節における総軟骨面積の0.1−50%を占める、面積が0.1−10cmである軟骨損傷を修復することを目的としている、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記誘導ツールは、高精度で、前記関節における軟骨全体の1−70%であるサイズを持つ軟骨損傷を修復するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記誘導チャネルは、前記チャネルの軸が前記関節接合面と交差する箇所の骨または軟骨の前記関節接合面上の点において描画される接平面の法線に対して0−40度の範囲内で選択された角度において、前記誘導チャネルの長手軸が傾斜するように配向されるように構成されており、前記軟骨損傷箇所に対して正確且つ所望される修復を実行する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記誘導本体はさらに、前記関節において前記インプラントのための孔を設ける際の穿孔処理またはリーミング処理で発生する軟骨組織および骨チップ等の廃棄物の排出を可能とし、および/または、外科医が容易に前記軟骨損傷箇所を視認できるようにする中空空間を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記誘導ツールは、前記誘導チャネルの外周の外側に側方に延伸する位置決め本体を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記誘導ツールは、前記誘導チャネルの外周の外側に側方に延伸する位置決め本体を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記関節の画像を表現する画像データは、磁気共鳴映像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)もしくは両者の組み合わせ、または、他の適切な技術、例えば、遅延相軟骨造影MRI(dGEMRIC)技術、または、CTもしくはMRおよび放射線造影剤の組み合わせを用いて取得する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法に応じて設計された誘導ツールおよびデータを用いる段階(a)と、
    前記段階(a)で製造した個別に整形した前記誘導ツールを軟骨損傷箇所に挿入して、任意で、前記誘導ツールを軟骨に固定する段階(b)と、
    患者の前記軟骨損傷箇所において骨および軟骨に孔を穿孔する際に、誘導のために前記誘導ツール内の選択された誘導チャネルを利用する段階(c)と、
    誘導のために前記誘導ツールを利用して前記段階(c)で作成した前記孔に選択された軟骨修復物体を配置する段階(d)と
    を備える、請求項15から23のいずれか一項に記載の誘導ツールを利用する手術方法。
  15. 本発明に係る誘導ツールの製造方法であって、
    必要な骨プラグおよび軟骨、または、インプラントのサイズ、
    損傷の局在性、
    置換すべき軟骨表面および/または骨の外見、
    損傷箇所に対する前記インプラントの配置、および、前記インプラント同士の相対的な配置、および、前記インプラントの配置の特定の角度および深さ、
    採取箇所(正常な軟骨プラグを採取する関節内の非ベアリング軟骨)、
    といった要因に応じて前記製造方法を実行し、
    挿入ツールは、前記誘導ツールについて選択された選択肢に応じて、および、前記インプラントまたは前記正常な軟骨プラグについて選択されたサイズに応じて製造され、
    設計は、外科手術計画ソフトウェアを利用して、軟骨損傷を持つ人物の関節のMR画像/CTスキャン画像に基づいて生成され、
    外科手術計画ソフトウェアは、例えば、レーザプリンタ、施盤および/またはリーマーといった製造装置に接続されており、キットの部品は、例えば、アディティブ型製造方法、レーザ焼結技術、施盤技術またはリーミング技術を用いて製造される、製造方法。
  16. 前記軟骨修復物体は、インプラントまたは正常な軟骨および骨プラグである、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 設計された前記誘導チャネル同士の間の相対的な最短距離は、1−3mmである、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の方法で設計または製造される誘導ツール。
  19. 誘導ツールであって、
    前記誘導ツールは、位置決め本体を備えており、
    前記位置決め本体は、誘導本体を有し、
    前記誘導本体は、少なくとも1つの誘導チャネルおよび軟骨接触面を含み、
    前記軟骨接触面は、関節における損傷軟骨の箇所の周囲の所定の領域において軟骨または軟骨下骨のそれぞれの輪郭に適合するように構成されており、
    前記誘導チャネルは、断面プロフィールが前記挿入ツールの断面に対応するように構成されており、
    前記誘導チャネルはそれぞれの筒口が、損傷した軟骨の箇所に対向する位置において、軟骨損傷に対向している誘導ツールであって、
    前記誘導チャネルは、所定パターンで前記誘導本体中に配置され、
    前記誘導チャネルの位置および前記誘導チャネル同士の相対的な距離および前記誘導チャネルの角度は、それぞれの軟骨損傷箇所に適合するように構成されている、誘導ツール。
  20. 位置決め本体は、誘導チャネルの外周の外側に横方向に延在している、請求項18または19に記載の誘導ツール。
  21. 前記誘導チャネルのうち少なくとも1つは、外側部分および内側部分を有し、前記外側部分は、前記内側部分よりも体積が大きく、前記外側部分と前記内側部分との間には停止機能が設けられているか、または、前記外側部分の断面直径は、前記内側部分の断面直径よりも小さく、または、例えば、前記外側部分の断面直径は、前記内側部分の断面直径に比べて、30%未満または1−20%の割合で、小さい、請求項18から20のいずれか一項に記載の誘導ツール。
  22. 前記誘導ツールの前記位置決め本体の前記軟骨接触面が3つの接触点を有しており、これら3つの接触点は、誘導本体全体に分散しており、前記関節において誘導ツールを安定して位置決めするべく、前記関節の一部に接触する、請求項18から21のいずれか一項に記載の誘導ツール。
  23. 前記誘導チャネルの高さが0.3−20cmであり、または、好ましくは3−10cmまたは2−10cmである、請求項18から22のいずれか一項に記載の誘導ツール。
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