JP2014513752A - デンプン−ポリマー−ワックス−油組成物のフィルム - Google Patents
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Abstract
熱可塑性デンプンと、熱可塑性ポリマーと、油、ワックス又はこれらの組み合わせと、を含む組成物から形成されるフィルムが開示され、油、ワックス又はこれらの組み合わせは熱可塑性ポリマー全体に分散される。これらの組成物のフィルムから形成される物品も開示される。
Description
本発明は、熱可塑性デンプンと、熱可塑性ポリマーと、油、ワックス又はこれらの組み合わせと、の均質混和物を含む組成物から形成されるフィルムに関する。本発明はまた、これらのフィルムから作製される物品にも関する。
熱可塑性ポリマーは、非常に様々な用途に使用される。しかしながら、ポリプロピレン及びポリエチレンのような熱可塑性ポリマーは、他のポリマー種と比較して、特に、例えば繊維の形成に関して、追加の課題を提起している。これは、繊維の製造のための材料及び加工要件が例えば、フィルムのような他の形態を製造するためのものよりもはるかに厳しいからである。繊維の製造のために、ポリマー溶融流動特性は、材料の物理的及びレオロジー特性において他のポリマー加工方法よりも要求が厳しい。また、局所せん断/伸長速度及びせん断速度は他のプロセスよりも繊維製造においてはるかに大きく、非常に微細な繊維を紡糸するには、小さな欠陥、わずかな不整合又は溶融物における不相溶性でも、商業的に実行可能なプロセスにとって許容できない。その上、高分子量熱可塑性ポリマーは、容易に又は効果的に微細繊維に紡糸することができない。これらの入手しやすさ及び強度の改善の余地を前提として考えると、このような高分子量ポリマーを容易にかつ効果的に紡糸する方法を提供することが望ましい。
ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリエチレンテレフタレートといったほとんどの熱可塑性ポリマーは、再生不可能な化石系資源(例えば、石油、天然ガス及び石炭)から得られるモノマー(例えば、それぞれ、エチレン、プロピレン及びテレフタル酸)から誘導される。それゆえに、これらの資源の価格及び入手しやすさは、究極的には、これらのポリマーの価格に著しい影響を有する。これらの資源の世界価格が上昇すると、これらのポリマーから作製される材料の価格も上昇する。更に、多くの消費者は、石油化学物質のみから誘導される製品を購入することに嫌悪感を呈している。場合によっては、消費者は、再生不可能な化石系資源である再生不可能な化石系資源から作られた製品を購入することに躊躇する。他の消費者は、石油化学物質に由来する製品について「非天然」である又は環境に優しくないものであるとして嫌悪感を有している場合もある。
熱可塑性ポリマー及び熱可塑性デンプンは、多くの場合、下流の物品の製造においてこれらのポリマーの消費の低減に貢献したかもしれない添加剤(油、顔料、有機染料、香料など)と、不相溶性であるか又は貧弱な混和性しか有さない。従来、これらのポリマーを採用している一般的な物品の製造において再生不可能な化石系資源から誘導される熱可塑性ポリマーの量をどのように低減させるかという技術は、効果的に取り組まれて来なかった。したがって、この不備に取り組むことは望ましい。既存の技術は、ポリプロピレンを添加剤と組み合わせてきたが、ポリプロピレンはセル状構造を形成するための少量成分として組み合わされてきた。これらのセル状構造は、背後に、その構造が形成された後に、後から除去されるか又は抽出される再生可能な材料を含むという目的を有する。米国特許第3,093,612号は、ポリプロピレンと脂肪酸の組み合わせを記載しており、ここでは、脂肪酸が除去される。科学誌J.Apply.Polym.Sci 82(1)pp.169〜177(2001)は、熱誘起相分離が低ポリマー比率だが開いた大きなセル状構造を作り出すためのポリプロピレン上での希釈剤の使用(希釈剤はその後、最終構造から除去される)を開示している。科学誌J.Apply.Polym.Sci 105(4)pp.2000〜2007(2007)は、少量成分のポリプロピレンを有するフタル酸ジブチルと大豆油の混合物による熱誘起相分離を介して微多孔性膜を製造している。希釈剤は、最終構造において除去される。科学誌Journal of Membrane Science 108(1〜2)pp.25〜36(1995)は、少量成分のポリプロピレンを有する大豆油とポリプロピレンの混合物を用い、熱誘起相分離を用いて中空繊維微多孔性膜を製造して、所望の多孔性構造を製造している。希釈剤は、最終構造において除去される。これらの場合の全てにおいて、説明されているような希釈剤は、最終構造を製造するために除去される。希釈剤が除去される前のこれらの構造は油分が多く、>10μmの孔径を有する非常に開放的な微多孔性構造を製造するために過剰な量の希釈剤が存在する。
J.Apply.Polym.Sci 82(1)pp.169〜177(2001)
J.Apply.Polym.Sci 105(4)pp.2000〜2007(2007)
Journal of Membrane Science 108(1〜2)pp.25〜36(1995)
それゆえに、高分子量の材料を使用すること、並びに/又は、再生不可能な資源に基づく材料を減量して使用すること、並びに/又は、香料及び染料といった更なる添加剤を組み込むことを可能にする熱可塑性デンプン及び熱可塑性ポリマーの組成物からのフィルムに対する必要が存在する。最終製品の中に再生可能な材料を供給するために添加剤を存在したままにし、また、例えば、染料及び香料といった更なる添加剤の最終構造の中への添加を可能にすることができる組成物からのフィルムが更に必要とされている。
一態様では、本発明は、熱可塑性デンプン(TPS)と、熱可塑性ポリマーと、組成物の総重量に基づいて約5重量%〜約40重量%の量で存在する油、ワックス又はこれらの組み合わせと、の均質混和物を含む組成物の少なくとも1つの層を有するフィルムを目的とする。この少なくとも1つの層は、約10μm〜約300μmの厚さを有することができる。このフィルムは第二層を更に含むことができ、第二層は本明細書に開示されている組成物を有することができる。第二層は、約10μm〜約300μmの厚さを有することができる。本明細書に開示されているフィルムは、約10%の伸長において約8N/mm2〜約24N/mm2の引張り強度を有することができる。本明細書に開示されているフィルムは、破断点において約20N/mm2〜約60N/mm2の引張り強度を有することができる。
更に、本明細書に開示されているフィルムから形成される流体不透過性ウェブも開示される。
熱可塑性ポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、これらのコポリマー、又はこれらの組み合わせを含み得る。この熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレンを含み得、0.5g/10minを超える、又は5g/10minを超えるメルトフローインデックスを有し得る。この熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。好ましい熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレンを含む。このポリプロピレンは、約20kDa〜約400kDaの重量平均分子量を有し得る。熱可塑性ポリマーは、組成物の総重量に基づいて、約20重量%〜約90重量%、約30重量%〜約70重量%の量で組成物中に存在し得る。この熱可塑性ポリマーは、バイオポリエチレン又はバイオポリプロピレンといった再生可能なバイオ系供給ストック由来のものから誘導することができ、並びに/あるいは、消費後の使用といった再生資源となり得る。
油、ワックス又はこれらの組み合わせは、組成物の総重量に基づいて約5重量%〜約40重量%、約8重量%〜約30重量%、又は約10重量%〜約20重量%の量で組成物中に存在し得る。この油、ワックス又はこれらの組み合わせは、脂質(モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル化脂肪酸、エポキシ化脂質、マレエート化脂質、水素添加脂質、脂質から誘導されるアルキド樹脂、スクロースポリエステル又はこれらの組み合わせからなる群から選択され得る)を含み得る。ワックスは、水素添加植物油、部分水素添加植物油、エポキシ化植物油、マレエート化植物油からなる群から選択され得る。このような植物油の具体例としては、大豆油、コーン油、キャノーラ油及びパーム核油が挙げられる。油、ワックス又はこれらの組み合わせは、直鎖アルカン、分枝状アルカンといった、鉱油又はワックス、又はこれらの組み合わせを含み得る。この油、ワックス又はこれらの組み合わせは、大豆油、エポキシ化大豆油、マレエート化大豆油、コーン油、綿実油、キャノーラ油、牛脂、ヒマシ油、ココナッツ油、ココナッツ種子油、コーン胚芽油、魚油、亜麻仁油、オリーブ油、オイチシカ油、パーム核油、パーム油、パーム種子油、ピーナッツ油、菜種油、ベニバナ油、マッコウクジラ油、ヒマワリ種子油、トール油、キリ油、鯨油、トリステアリン、トリオレイン、トリパルミチン、1,2−ジパルミトオレイン、1,3−ジパルミトオレイン、1−パルミト−3−ステアロ−2−オレイン、1−パルミト−2−ステアロ−3−オレイン、2−パルミト−1−ステアロ−3−オレイン、トリリノレイン、1,2−ジパルミトリノレイン、1−パルミト−ジリノレイン、1−ステアロ−ジリノレイン、1,2−ジアセトパルミチン、1,2−ジステアロ−オレイン、1,3−ジステアロ−オレイン、トリミリスチン、トリラウリン、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ラウロレイン酸(lauroleic acid)、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
油、ワックス又はこれらの組み合わせは、この油、ワックス又はこれらの組み合わせが熱可塑性ポリマーの中で10μm未満、5μm未満、1μm未満、又は500nm未満の液滴直径を有するように、熱可塑性デンプン及び熱可塑性ポリマーの中に分散され得る。油、ワックス又は組み合わせは、再生可能材料であり得る。
熱可塑性デンプン(TPS)は、デンプン又はデンプン誘導体と、可塑剤と、を含み得る。熱可塑性デンプンは、組成物の総重量に基づいて、約10重量%〜約80重量%、又は約20重量%〜約40重量%の量で存在し得る。
可塑剤は、ポリオールを含み得る。想到される具体的なポリオールとしては、マンニトール、ソルビトール、グリセリン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。可塑剤は、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレンジグリコール、プロピレンジグリコール、エチレントリグリコール、プロピレントリグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、グリセロールエトキシレート、トリデシルアジペート、イソデシルベンゾエート、クエン酸トリブチル、リン酸トリブチル、セバシン酸ジメチル、尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ソルビトールアセテート、ペンタエリスリトールアセテート、エチレンビスホルムアミド、ソルビトールジアセテート、ソルビトールモノエトキシレート、ソルビトールジエトキシレート、ソルビトールヘキサエトキシレート、ソルビトールジプロポキシレート、アミノソルビトール、トリヒドロキシメチルアミノメタン、グルコース/PEG、エチレンオキシドとブドウ糖の反応生成物、トリメチロールプロパンモノエトキシレート、マンニトールモノアセテート、マンニトールモノエトキシレート、ブチルグルコシド、グルコースモノエトキシレート、α−メチルグルコシド、カルボキシメチルソルビトールナトリウム塩、乳酸ナトリウム、ポリグリセロールモノエトキシレート、エリスリトール(erythriol)、アラビトール、アドニトール、キシリトール、マンニトール、イジトール、ガラクチトール、アリトール、マルチトール(malitol)、ホルムアミド(formaide)、N−メチルホルムアミド(N-methylformamide)、ジメチルスルホキシド、アルキルアミド、2〜10個の繰り返し単位を有するポリグリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
デンプン又はデンプン誘導体は、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチル化デンプン、デンプンホスフェート、デンプンアセテート、カチオンデンプン、(2−ヒドロキシ−3−トリメチル(アンモニウムプロピル)デンプンクロリド、酸、塩基又は酵素加水分解により改質されたデンプン、酸化により改質されたデンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
本明細書に開示されている組成物は、添加剤を更に含み得る。この添加剤は、油溶性又は油分散性であり得る。添加剤の例としては、香料、染料、顔料、界面活性剤、ナノ粒子、帯電防止剤、充填剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
別の態様では、本明細書に開示されているような組成物を作製する方法が提供され、この方法は、a)溶融状態の熱可塑性ポリマーをこれもまた溶融状態のワックスと混合して混和物を形成する工程と、b)混和物を熱可塑性ポリマーの凝固温度以下の温度に10秒以下にわたって冷却して組成物を形成する工程と、を含む。組成物の作製方法は、a)熱可塑性ポリマーを溶融して溶融した熱可塑性ポリマーを形成する工程と、b)溶融した熱可塑性ポリマーとワックスとを混合して混和物を形成する工程と、c)混和物を熱可塑性ポリマーの凝固温度以下の温度に10秒以下にわたって冷却する工程と、を含み得る。混合は、10s-1超、又は約30〜約100s-1のせん断速度にて行われ得る。混和物は、50℃以下の温度にて10秒以下にわたって冷却され得る。組成物はペレット化され得る。ペレット化は、混和物の冷却後又は混和物の冷却前又は混和物の冷却と同時に、生じ得る。組成物は、単軸又は二軸押出成形機といった押出成形機を用いて、作製され得る。あるいは、組成物の作製方法は、a)熱可塑性ポリマーを溶融して溶融した熱可塑性ポリマーを形成する工程と、b)溶融した熱可塑性ポリマーとワックスを混合して混和物を形成する工程と、c)溶融した混合物を押し出して、例えば冷却時に凝固するフィルムといった仕上げ構造を形成する工程と、を含み得る。
本明細書に開示されているフィルムは、熱可塑性デンプンと、熱可塑性ポリマーと、油、ワックス又はこれらの組み合わせと、の均質混和物の組成物から作製される。用語「均質混和物」は、油又はワックスと、熱可塑性デンプンと、熱可塑性ポリマーと、の物理的関係を指し、油又はワックスは、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中に分散している。熱可塑性ポリマーの中の油又はワックスの液滴直径は、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中に分散している油又はワックスの分散のレベルを示すパラメーターである。液滴直径が小さいほど、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中の油又はワックスの分散のレベルは高くなり、液滴直径が大きいほど、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中の油又はワックスの分散のレベルは低くなる。油、ワックス又はその両方は、熱可塑性ポリマーと会合するが、本明細書に記載のように組成物の形成中にTPS及び熱可塑性ポリマーの両方の中に混合される。本明細書で使用するとき、用語「混和物」は、本発明の均質混和物を指すが、材料の標準的な混合物という、より一般的な意味での「混和物」ではない。
熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中の油又はワックスの液滴直径は10μm未満であり、5μm未満、1μm未満、又は500nm未満であり得る。熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中に分散している油及び/又はワックスの他の想到される液滴直径としては、9.5μm未満、9μm未満、8.5μm未満、8μm未満、7.5μm未満、7μm未満、6.5μm未満、6μm未満、5.5μm未満、4.5μm未満、4μm未満、3.5μm未満、3μm未満、2.5μm未満、2μm未満、1.5μm未満、900nm未満、800nm未満、700nm未満、600nm未満、400nm未満、300nm、及び200nm未満が挙げられる。
油又はワックスの液滴直径は、走査電子顕微鏡(SEM)により、組成物から油及び/又はワックスを除去した後に熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンにおける空隙サイズを測定することにより、間接的に測定することができる。油又はワックスの除去は、典型的には、油又はワックスの不相溶性及びSEM撮像技術に起因して、SEM撮像の前に行われる。それゆえに、SEM撮像により測定された空隙は、組成物中の油又はワックスの液滴直径に相関する。
熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの中の油又はワックスの分散を達成する1つの代表的な方法は、溶融状態の熱可塑性ポリマーと、溶融状態の熱可塑性デンプンと、油及び/又はワックス(これもまた溶融状態である)と、を混合することによる。熱可塑性ポリマー及び熱可塑性デンプンは各々、(例えば、凝固温度を超える温度に曝露されて)溶融して、溶融した熱可塑性ポリマー及び溶融した熱可塑性デンプンが得られ、油又はワックスと混合される。熱可塑性ポリマー及び熱可塑性デンプンの一方又は両方は、油又はワックスの添加前に溶融され得、あるいは、一方又は両方は、油又はワックスの存在下で溶融され得る。
熱可塑性ポリマーと熱可塑性デンプンと油又はワックスは、例えば、10s-1を超えるせん断速度にて混合され得る。他の想到されるせん断速度としては、10s-1超、約15〜約1000s-1、又は最大で500s-1が挙げられる。混合のせん断速度が高いほど、本明細書に開示されている組成物中の油又はワックスの分散は大きくなる。それゆえに、分散は、組成物の形成中に特定のせん断速度を選択することにより、制御することができる。
油又はワックスと溶融した熱可塑性ポリマーと溶融した熱可塑性デンプンは、本明細書に開示されている組成物をもたらすのに必要なせん断速度を供給可能な任意の機械的手段を用いて混合することができる。機械的手段の非限定例としては、ミキサー(例えば、Haakeバッチミキサー)及び押出成形機(例えば、単一軸又は二軸押出成形機)が挙げられる。
溶融した熱可塑性ポリマーと、溶融した熱可塑性デンプンと、油又はワックスと、の混合物は次に、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンの凝固温度よりも低い温度に(例えば、10秒未満で)急冷される。混合物は、100℃未満、75℃未満、50℃未満、40℃未満、30℃未満、20℃未満、15℃未満、10℃未満に、あるいは、約0℃〜約30℃、約0℃〜約20℃、又は約0℃〜約10℃の温度に、冷却され得る。例えば、混合物は、低温液体(例えば、液体は、混合物が冷却される温度以下である)に配置され得る。液体は、水であり得る。
熱可塑性デンプン
本明細書で使用するとき、「熱可塑性デンプン」又は「TPS」は、天然デンプン、又は、1つ以上の可塑剤での処理により熱可塑性にされたデンプン誘導体を意味する。熱可塑性デンプン組成物は周知であり、例えば、米国特許第5,280,055号、同第5,314,934号、同第5,362,777号、同第5,844,023号、同第6,214,907号、同第6,242,102号、同第6,096,809号、同第6,218,321号、同第6,235,815号、同第6,235,816号及び同第6,231,970号といった複数の特許に開示されており、これらは各々参照により本明細書に組み込まれるものとする。
本明細書で使用するとき、「熱可塑性デンプン」又は「TPS」は、天然デンプン、又は、1つ以上の可塑剤での処理により熱可塑性にされたデンプン誘導体を意味する。熱可塑性デンプン組成物は周知であり、例えば、米国特許第5,280,055号、同第5,314,934号、同第5,362,777号、同第5,844,023号、同第6,214,907号、同第6,242,102号、同第6,096,809号、同第6,218,321号、同第6,235,815号、同第6,235,816号及び同第6,231,970号といった複数の特許に開示されており、これらは各々参照により本明細書に組み込まれるものとする。
デンプン:開示されている組成物において使用されるデンプンは、構造破壊されたデンプンである。用語「熱可塑性デンプン」は、可塑剤で構造破壊されたデンプンを指す。
天然デンプンは一般に粒状構造を有するので、熱可塑性材料のように溶融加工される前に、構造破壊される必要がある。糊化(例えば、デンプンの構造破壊のプロセス)のために、デンプンは、可塑剤として働く溶媒の存在下で構造破壊され得る。溶媒とデンプンの混合物は典型的には加圧条件下で加熱され、せん断されて(shear)、糊化プロセスを加速する。デンプンを構造破壊、酸化又は誘導体化するために、化学剤又は酵素剤を使用してもよい。一般に、デンプンは、デンプンを水に溶解させることにより、構造破壊される。残っている構造破壊されなかったデンプンの粒径が押出成形プロセス(例えば、繊維紡糸プロセス)に影響を与えなければ、十分に構造破壊されたデンプンは生じている。残っている構造破壊されなかったデンプンの粒径は、30μm未満、好ましくは20μm未満、より好ましくは10μm未満、又は5μm未満である。残留物の粒径は、最終配合物を薄膜(50μm以下)に押圧し、その薄膜をクロス偏光下で光学顕微鏡に置くことにより、測定することができる。クロス偏光下では、構造破壊されていないデンプンの指標である印のマルタ十字を観察することができる。これらの粒子の平均サイズが目標範囲を上回る場合、構造破壊されたデンプンは、適切に調製されていない。
好適な天然デンプンとしてはトウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、サツマイモデンプン、小麦デンプン、サゴヤシデンプン、タピオカデンプン、米デンプン、大豆デンプン、アロールートデンプン、ワラビデンプン、ハスデンプン、キャッサバ(cassaya)デンプン、ワキシートウモロコシデンプン、高アミローストウモロコシデンプン、及び市販のアミロース粉末を挙げることができるが、これらに限定されない。デンプンのブレンドも使用され得る。全てのデンプンが本明細書において有用であるが、本発明は農業による供給源から誘導される天然デンプンで最も一般的に実施され、これは豊富な供給源であり、容易に補充可能であり、かつ安価であるという利点を提供する。天然デンプン、特にトウモロコシデンプン、小麦デンプン、ワキシートウモロコシデンプンは、これらの経済性及び入手しやすさによって、選り抜きの好ましいデンプンポリマーである。
化工デンプンもまた使用され得る。化工デンプンは、生来の分子量の特徴が変えられた(デンプンの分子量は変えられているが、他の変更は必ずしもされていない)、置換されていない又は置換されたデンプンであるとして定義される。化工デンプンが所望される場合、デンプンの化学的改質としては、分子量及び分子量分布を低減するための、酸又はアルカリ加水分解及び酸化による鎖の切断が挙げられる。天然で未加工のデンプンは一般に、非常に高い平均分子量及び広い分子量分布を有する(例えば、天然トウモロコシデンプンは、最高約60,000,000グラム/モル(g/mol)の平均分子量を有する)。デンプンの平均分子量は、酸還元、酸化還元、酵素還元、加水分解(酸又はアルカリによる触媒)、物理的/機械的分解(例えば、加工装置のサーモメカニカルエネルギー注入を介して)、又はこれらの組み合わせにより、本発明に望ましい範囲まで減らすことができる。サーモメカニカル法及び酸化法は、インサイチュで実行されるときに更なる利点を提供する。デンプン及び分子量低減法の厳密な化学的性質は、平均分子量が許容可能な範囲である限り重要ではない。
溶融物に添加されるデンプン又はデンプンのブレンドの数平均分子量の範囲は、約3,000g/mol〜約20,000,000g/mol、好ましくは約10,000g/mol〜約10,000,000g/mol、好ましくは約15,000〜約5,000,000g/mol、より好ましくは約20,000g/mol〜約3,000,000g/molであり得る。他の実施形態では、平均分子量は、そうでなければ、上記の範囲内であるが、約1,000,000以下、又は約700,000以下である。
置換デンプンを使用することができる。置換デンプンが所望される場合、デンプンの化学的改質としては典型的にはエーテル化及びエステル化が挙げられる。置換デンプンは、熱可塑性ポリマー及び可塑剤とのより良好な相溶性又は混和性のために望ましいものであり得る。あるいは、化工及び置換デンプンは、糊化プロセスを増大することにより、構造破壊プロセスにおいて補助を行うために使用することができる。しかしながら、これは、分解速度の低下とバランスを取らなければならない。化学的に置換されたデンプンの置換度は、約0.01〜3.0である。0.01〜0.06といった低い置換度が好ましいものであり得る。
組成物中のデンプンの重量は、デンプン及びその天然の結合水の量を包含する。用語「結合水」は、デンプンにおいて本発明の組成物を作製するためにデンプンと他の成分の混合前に天然に見られる水を意味する。用語「自由水」は、本発明の組成物を作製する際に添加される水を意味する。当業者であれば、いったん成分が組成物中で混合されると、水はもはやその由来により識別できないことを認識しているであろう。デンプンは典型的には、デンプンの約5重量%〜16重量%の結合水含有量を有する。追加の自由水は極性溶媒又は可塑剤として組み込まれ得るが、デンプンの重量に含まれないことが既知である。
可塑剤:可塑剤は、デンプンを構造破壊し、デンプンが流動できるようにする、すなわち、熱可塑性デンプンを作るために、本発明において使用することができる。溶融加工性を増すために、同じ可塑剤を使用してもよく、あるいは、2つの別個の可塑剤を使用してもよい。可塑剤はまた、最終製品の可撓性を改善することができ、これは、可塑剤により組成物のガラス転移温度が低下することによると考えられる。可塑剤は好ましくは、可塑剤が効果的に組成物の特性を改質するように、開示されている組成物のポリマー成分と実質的に相溶性であるべきである。本明細書で使用するとき、用語「実質的に相溶性である」は、組成物の軟化及び/又は溶融温度を超える温度に加熱されたときに、可塑剤が、デンプンと実質的に均質な混合物を形成することができることを意味する。
熱可塑性ポリマーに対する追加の可塑剤又は希釈剤は、ポリマーの溶融温度を低下させ、熱可塑性デンプン部連との全体的な相溶性を改善するために、存在し得る。更に、ポリマーの溶融温度を抑える可塑剤又は希釈剤が存在する場合には、より高い溶融温度を有する熱可塑性ポリマーが使用され得る。可塑剤は、典型的には約100,000g/mol未満の分子量を有し、好ましくは、ブロック若しくはランダムコポリマー又はターポリマーであり得、この化学種の1つ以上は別の可塑剤、デンプン、ポリマー又はこれらの組み合わせと相溶性である。
有用なヒドロキシル可塑剤の非限定例としては、糖(例えば、グルコース、スクロース、フルクトース、ラフィノース、マルトデキストロース、ガラクトース、キシロース、マルトース、ラクトース、マンノースエリトロース、グリセロール及びペンタエリスリトール)、糖アルコール(例えば、エリスリトール、キシリトール、マリトール、マンニトール及びソルビトール)、ポリオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサントリオール)及びこれらに類するもの、及びそれらのポリマー、並びにそれらの混合物が挙げられる。ポロキサマー及びポロキサミンもまた、ヒドロキシル可塑剤として本明細書で有用である。尿素及び尿素誘導体、糖アルコールの無水物(例えば、ソルビタン)、動物タンパク質(例えば、ゼラチン)、植物タンパク質(例えば、ヒマワリタンパク質、大豆タンパク質、綿実タンパク質)及びこれらの混合物が挙げられる、ヒドロキシル基を有さない水素結合を形成する有機化合物もまた、本明細書において使用に好適である。他の好適な可塑剤は、フタル酸エステル、コハク酸ジメチル及びジエチル、及び関連するエステル、グリセロールトリアセテート、グリセロールモノ及びジアセテート、グリセロールモノ、ジ及びトリプロピオネート、並びに、ブタノエートであり、これらは生分解性である。脂肪族系酸としては、エチレンアクリル酸、エチレンマレイン酸、ブタジエンアクリル酸、ブタジエンマレイン酸、プロピレンアクリル酸、プロピレンマレイン酸、及び他の炭化水素系酸が挙げられる。可塑剤は全て、単独又はこれらの混合物中で使用され得る。
好ましい可塑剤としては、グリセリン、マンニトール及びソルビトールが挙げられ、ソルビトールが最も好ましい。可塑剤の量は、分子量、デンプンの量、及びデンプンに対する可塑剤の親和性に依存する。一般に、可塑剤の量は、デンプンの分子量が増加するにつれて増加する。
熱可塑性デンプンは、組成物の総重量に基づいて約10重量%〜約80重量%、約10重量%〜約60重量%、約20重量%〜約40重量%の重量パーセントで本明細書に記載の組成物中に存在し得る。熱可塑性デンプンの具体的に想到される量としては、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、約20重量%、約21重量%、約22重量%、約23重量%、約24重量%、約25重量%、約26重量%、約27重量%、約28重量%、約29重量%、約30重量%、約31重量%、約32重量%、約33重量%、約34重量%、約35重量%、約36重量%、約37重量%、約38重量%、約39重量%、約40重量%、約41重量%、約42重量%、約43重量%、約44重量%、約45重量%、約46重量%、約47重量%、約48重量%、約49重量%、約50重量%、約51重量%、約52重量%、約53重量%、約54重量%、約55重量%、約56重量%、約57重量%、約58重量%、約59重量%、約60重量%、約61重量%、約62重量%、約63重量%、約64重量%、約65重量%、約66重量%、約67重量%、約68重量%、約69重量%、約70重量%、約71重量%、約72重量%、約73重量%、約74重量%、約75重量%、約76重量%、約77重量%、約78重量%、約79重量%及び約80重量%が挙げられる。
熱可塑性ポリマー
開示されている組成物中で使用される熱可塑性ポリマーは、溶融し、その後、冷却すると、結晶化又は硬化するが、更に加熱すると再び溶融できるポリマーである。本明細書で使用される好適な熱可塑性ポリマーは、約60℃〜約300℃、又は約80℃〜約250℃、又は100℃〜215℃の溶融温度(凝固温度とも呼ばれる)を有し、好ましい範囲は100℃〜180℃である。
開示されている組成物中で使用される熱可塑性ポリマーは、溶融し、その後、冷却すると、結晶化又は硬化するが、更に加熱すると再び溶融できるポリマーである。本明細書で使用される好適な熱可塑性ポリマーは、約60℃〜約300℃、又は約80℃〜約250℃、又は100℃〜215℃の溶融温度(凝固温度とも呼ばれる)を有し、好ましい範囲は100℃〜180℃である。
熱可塑性ポリマーは、再生可能資源から、又は石油鉱物若しくは油から、誘導され得る。再生可能資源から誘導される熱可塑性ポリマーは、バイオ系であり、例えば、バイオ製造エチレン及びプロピレンモノマーがポリプロピレン及びポリエチレンの製造に使用されている。これらの材料特性は、熱可塑性ポリマー中に炭素14が存在することを除いて、石油系製品相当物と本質的に同じである。再生可能な熱可塑性ポリマーと石油系熱可塑性ポリマーは、本発明において、コスト及び入手しやすさに依存して、任意の比率で一緒に組み合わせることができる。リサイクルされた熱可塑性ポリマーもまた、単独で、あるいは、再生可能な熱可塑性ポリマー及び/又は石油から誘導された熱可塑性ポリマーと組み合わせて、使用することができる。リサイクルされた熱可塑性ポリマーは、化合前に不必要な汚染物質を除去するように予め調製され得、あるいは、これらは化合中及び押出プロセス中は使用され得、並びに、単純にそのまま混和物中に残され得る。これらの汚染物質としては、微量の他のポリマー、パルプ、色素、無機化合物、有機化合物、並びに、加工されたポリマー組成物において典型的に見られる他の添加剤を挙げることができる。汚染物質は、例えば、繊維紡糸プロセス中の紡糸中断を引き起こすといったような、混和物の最終性能特性に負の影響を与えるべきではない。
好適な熱可塑性ポリマーとしては、一般に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、これらのコポリマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。この熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。このポリマーは、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリヒドロキシアルカノエート系ポリマー系、これらのコポリマー及び組み合わせであり得る。
しかしながら、より具体的には、熱可塑性ポリマーとしては、好ましくは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン又はこれらのコポリマー、低密度、高密度、直鎖低密度若しくは超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらのコポリマー、例えば、アタクチックポリプロピレン;アイソタクチックポリプロピレン、メタロセンアイソタクチックポリプロピレン、ポリブチレン又はこれらのコポリマー;ポリアミド又はこれらのコポリマー、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66;ポリエステル又はこれらのコポリマー、例えば、無水マレイン酸ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート;オレフィンカルボン酸コポリマー、例えば、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/マレイン酸コポリマー、エチレン/メタクリル酸コポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はこれらの組み合わせ;ポリアクリレート、ポリメタクリレート及びこれらのコポリマー、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)が挙げられる。ポリマーの他の非限定例としては、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリ(オキシメチレン)、スチレンコポリマー、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン/メチルメタクリレートコポリマー、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。一部の実施形態では、熱可塑性ポリマーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エチレンアクリル酸、ポリオレフィンカルボン酸コポリマー、ポリエステル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
しかしながら、より具体的には、熱可塑性ポリマーとしては好ましくは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン又はこれらのコポリマー、例えば、低密度、高密度、直鎖低密度、又は超低密度ポリエチレンが挙げられ、それにより、ポリエチレン密度は、1立方センチメートル当たり0.90グラム〜1立方センチメートル当たり0.97グラム、最も好ましくは1立方センチメートル当たり0.92グラム〜1立方センチメートル当たり0.95グラムの範囲である。ポリエチレンの密度は、分枝の量及びタイプにより決定され、重合技術及びコモノマーのタイプに依存する。ポリプロピレン及び/又はポリプロピレンコポリマー(例えば、アタクチックポリプロピレン;アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、及びこれらの組み合わせ)もまた使用することができる。ポリプロピレンコポリマー、特にエチレンは、溶融温度を低下させ、特性を改善するために使用することができる。これらのポリプロピレンポリマーは、メタロセン及びチーグラー・ナッタ触媒系を使用して製造することができる。これらのポリプロピレン及びポリエチレン組成物は、一緒に組み合わせて、最終使用特性を最適化することができる。ポリブチレンもまた有用なポリオレフィンである。
生分解性熱可塑性ポリマーもまた本明細書での使用に想到されている。生分解性材料は、この生分解性材料が地中に埋められているかないしは別の方法で微生物と接触している場合(微生物の成長をもたらす環境条件での接触を包含する)、カビ、真菌及び細菌のような微生物により吸収されやすい。好適な生分解性ポリマーとしてはまた、好気性又は嫌気性消化手順を用いて、又は、太陽光、雨、水分、風、温度及びこれらに類するものといった環境要素への曝露によって、環境により分解される生分解性材料が挙げられる。生分解性熱可塑性ポリマーは、個別に、又は生分解性若しくは非生分解性ポリマーの組み合わせとして、使用することができる。生分解性ポリマーとしては、脂肪族成分を含有するポリエステルが挙げられる。これらのポリエステルとしては、脂肪族構成要素を含有するエステル重縮合体及びポリ(ヒドロキシカルボン)酸が挙げられる。エステル重縮合体としては、ポリブチレンサクシネート及びポリブチレンサクシネートコアジペートのような二塩基酸/ジオール脂肪族ポリエステル;ブチレンジオール、アジピン酸、及びテレフタル酸から製造されるターポリマーのような脂肪族/芳香族ポリエステルが挙げられる。ポリ(ヒドロキシカルボン)酸としては、乳酸系ホモポリマー及びコポリマー、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、又は他のポリヒドロキシアルカノエートホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。このようなポリヒドロキシアルカノエートとしては、C6〜C12のような高級鎖長モノマーとPHBのコポリマー、米国再発行特許第RE 36,548号及び米国特許第5,990,271号に開示されているもののようなポリヒドロキシアルカノエートが挙げられる。
好適な市販のポリ乳酸の例は、Cargill DowからのNATUREWORKS及び三井化学株式会社からのLACEAである。好適な市販の二塩基酸/ジオール脂肪族ポリエステルの例は、BIONOLLE 1000及びBIONOLLE 3000として、昭和高分子社(日本、東京)から販売されている、ポリブチレンサクシネート/アジパートコポリマーである。好適な市販の脂肪族/芳香族コポリエステルの例は、Eastman ChemicalからEASTAR BIOコポリエステル、又はBASFからECOFLEXとして、販売されているポリ(テトラメチレンアジペート−コ−テレフタレート)である。
好適な市販のポリプロピレン又はポリプロピレンコポリマーの非限定例としては、Basell Profax PH−835(Lyondell−Basellからの35メルトフローレートのチーグラー・ナッタアイソタクチックポリプロピレン)、Basell Metocene MF−650W(Lyondell−Basellからの500メルトフローレートのメタロセンアイソタクチックポリプロピレン)、Polybond 3200(Cromptonからの250メルトフローレートの無水マレイン酸ポリプロピレンコポリマー)、Exxon Achieve 3854(Exxon−Mobil Chemicalからの25メルトフローレートのメタロセンアイソタクチックポリプロピレン)、Mosten NB425(Unipetrolからの25メルトフローレートのチーグラー・ナッタアイソタクチックポリプロピレン)、Danimer 27510(Danimer Scientific LLCからのポリヒドロキシアルカノエートポリプロピレン)、Dow Aspun 6811A(Dow Chemicalからの27メルトインデックスのポリエチレンポリプロピレンコポリマー)及びEastman 9921(Eastman Chemicalからの公称0.81の固有粘度を有するポリエステルテレフタル酸ホモポリマー)が挙げられる。
熱可塑性ポリマー成分は、上記のような単一ポリマー種、又は、上記のような2つ以上の熱可塑性ポリマーのブレンドであり得る。
ポリマーがポリプロピレンである場合、熱可塑性ポリマーは、ポリプロピレンの測定に使用されるASTM D−1238により測定したとき、5g/10minを超えるメルトフローインデックスを有することができる。他の想到されるメルトフローインデックスとしては、10g/10min超、20g/10min超、又は約5g/10min〜約50g/10minが挙げられる。
油及びワックス
開示されている組成物において使用される油又はワックスは、脂質、鉱油(又はワックス)、又はこれらの組み合わせである。油は、室温にて液体である(例えば、25℃以下の融点を有する)化合物を指すのに用いられ、一方、ワックスは、室温にて固体である(例えば、25℃を超える融点を有する)化合物を指すのに用いられる。ワックスはまた、組成物中の最も高容量のポリマー成分の溶融温度よりも高い融点を有することができる。用語「ワックス」はこれ以降、温度に依存して固体結晶状態又は溶融状態のいずれかである成分を指すことができる。ワックスは、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンが固体である温度では固体であり得る。例えば、ポリプロピレンは90℃にて半結晶固体であり、この温度はワックスの融点を上回り得る。
開示されている組成物において使用される油又はワックスは、脂質、鉱油(又はワックス)、又はこれらの組み合わせである。油は、室温にて液体である(例えば、25℃以下の融点を有する)化合物を指すのに用いられ、一方、ワックスは、室温にて固体である(例えば、25℃を超える融点を有する)化合物を指すのに用いられる。ワックスはまた、組成物中の最も高容量のポリマー成分の溶融温度よりも高い融点を有することができる。用語「ワックス」はこれ以降、温度に依存して固体結晶状態又は溶融状態のいずれかである成分を指すことができる。ワックスは、熱可塑性ポリマー及び/又は熱可塑性デンプンが固体である温度では固体であり得る。例えば、ポリプロピレンは90℃にて半結晶固体であり、この温度はワックスの融点を上回り得る。
この脂質は、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル化脂肪酸、エポキシ化脂質、マレエート化脂質、水素添加脂質、脂質から誘導されるアルキド樹脂、スクロースポリエステル又はこれらの組み合わせであり得る。鉱油又はワックスは、直鎖アルカン、分枝状アルカン、又はこれらの組み合わせであり得る。ワックスは部分的又は完全に水素添加された材料、又はこれらの組み合わせ及び混合物であり得、これらは、その前は改質されていない形態で室温にて液体であった。
本明細書に開示されている組成物において想到される油又はワックスの非限定例としては、牛脂、ヒマシ油、ココナッツ油、ココナッツ種子油、トウモロコシ胚芽油、綿実油、魚油、亜麻仁油、オリーブ油、オイチシカ油、パーム核油、パーム油、パーム種子油、ピーナッツ油、菜種油、ベニバナ油、大豆油、マッコウクジラ油、ヒマワリ種子油、トール油、キリ油、鯨油、及びこれらの組み合わせが挙げられる。具体的なトリグリセリドの非限定例としては、例えば、トリステアリン、トリオレイン、トリパルミチン、1,2−ジパルミトオレイン、1,3−ジパルミトオレイン、1−パルミト−3−ステアロ−2−オレイン、1−パルミト−2−ステアロ−3−オレイン、2−パルミト−1−ステアロ−3−オレイン、トリリノレイン、1,2−ジパルミトリノレイン、1−パルミト−ジリノレイン、1−ステアロ−ジリノレイン、1,2−ジアセトパルミチン、1,2−ジステアロ−オレイン、1,3−ジステアロ−オレイン、トリミリスチン、トリラウリン及びこれらの組み合わせなどのトリグリセリドが挙げられる。想到される具体的な脂肪酸の非限定例としては、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ラウロレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸及びこれらの混合物が挙げられる。
油又はワックスは、再生可能材料からであり得る(例えば、再生可能資源から誘導され得る)。本明細書で使用するとき、「再生可能資源」とは、その消費速度に匹敵する速度(例えば、100年の時間枠内)で自然過程によって生産されるものである。この資源は、自然に、又は農業的手法によって補充され得る。再生可能資源の非限定例としては、植物(例えば、サトウキビ、テンサイ、トウモロコシ、ジャガイモ、柑橘果実、木本植物、リグノセルロース誘導体、ヘミセルロース誘導体、セルロース廃棄物)、動物、魚、細菌、真菌及び林産物が挙げられる。これらの資源は、自然発生、交雑、又は遺伝子組み換えされた生物であることができる。生成に100年超かかる原油、石炭、天然ガス及び泥炭などの天然資源は、再生可能資源とは考えられない。鉱油、石油及び石油ゼリーは、石炭の副産物の廃液流として考えられ、再生可能ではないが、副産物の油と考えることができる。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定されるワックスの数平均分子量は、2kDa未満、好ましくは1.5kDa未満、更に好ましくは1.2kDa未満であるべきである。
ワックスの量は、重力測定による重量喪失法を介して測定される。1mm以下の最も狭い試料寸法で凝固した混合物をアセトンの中に、アセトン100g当たり混合物1gの比率で還流フラスコシステムを用いて配置する。まず、混合物を計量し、その後、還流フラスコの中に入れ、その後、アセトンを入れ、混合物を60℃に20時間にわたって加熱する。サンプルを取り出し、60分にわたって空気乾燥させ、最終重量を測定する。ワックスの重量パーセントを計算するための等式は次のようになる。
ワックスの重量%=([初期質量−最終質量]/[初期質量])×100%
ワックスの重量%=([初期質量−最終質量]/[初期質量])×100%
油は、ピーク溶融温度を生じるように溶融温度の分布を有し得るので、油溶融温度は、25℃以下で油成分の50重量パーセント超が溶融したときに25℃以下のピーク溶融温度を有するものと定義される。この測定は、示差走査熱量計(DSC)を用いて行うことができ、融解熱は油の重量パーセント分率と同等とみなされる。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定される油の数平均分子量は、2kDa未満、好ましくは1.5kDa未満、更に好ましくは1.2kDa未満であるべきである。
油の量は、重力測定による重量喪失法を介して測定される。1mm以下の最も狭い試料寸法で凝固した混合物をヘキサン(又はアセトン)の中に、ヘキサン100g当たり混合物1gの比率で還流フラスコシステムを用いて配置する。まず、混合物を計量し、その後、還流フラスコの中に入れ、その後、ヘキサンを入れ、混合物を60℃に20時間にわたって加熱する。サンプルを取り出し、60分にわたって空気乾燥させ、最終重量を測定する。油の重量パーセントを計算するための等式は次のようになる。
油の重量%=([初期質量−最終質量]/[初期質量])×100%
油の重量%=([初期質量−最終質量]/[初期質量])×100%
本明細書に開示されている油又はワックスは、組成物の総重量に基づいて約5重量%〜約40重量%の重量パーセントで組成物中に存在する。油又はワックスの他の想到される重量%範囲としては、組成物の総重量に基づいて約8重量%〜約30重量%が挙げられ、好ましい範囲は約10重量%〜約30重量%、約10重量%〜約20重量%、又は約12重量%〜約18重量%である。想到される具体的な油又はワックスの重量%としては、組成物の総重量に基づいて約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、約20重量%、約21重量%、約22重量%、約23重量%、約24重量%、約25重量%、約26重量%、約27重量%、約28重量%、約29重量%、約30重量%、約31重量%、約32重量%、約33重量%、約34重量%、約35重量%、約36重量%、約37重量%、約38重量%、約39重量%、及び約40重量%が挙げられる。
添加剤
本明細書に開示されている組成物は、添加剤を更に含み得る。添加剤は、組成物全体に分散することができ、あるいは、実質的に熱可塑性層の熱可塑性ポリマー部分に、実質的に組成物の油部分に、又は実質的に組成物のTPS部分に、存在することができる。添加剤が組成物の油部分に存在する場合、添加剤は油溶性又は油分散性であり得る。アルキド樹脂も組成物に添加することができる。アルキド樹脂は、例えば、ポリオール、多塩基酸、及び/又は無水物を含む。
本明細書に開示されている組成物は、添加剤を更に含み得る。添加剤は、組成物全体に分散することができ、あるいは、実質的に熱可塑性層の熱可塑性ポリマー部分に、実質的に組成物の油部分に、又は実質的に組成物のTPS部分に、存在することができる。添加剤が組成物の油部分に存在する場合、添加剤は油溶性又は油分散性であり得る。アルキド樹脂も組成物に添加することができる。アルキド樹脂は、例えば、ポリオール、多塩基酸、及び/又は無水物を含む。
本明細書に開示されている組成物において想到される添加剤の部類の非限定例としては、香料、染料、顔料、ナノ粒子、帯電防止剤、充填剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書に開示されている組成物は、単一の添加剤、又は複数の添加剤の混合物を含有し得る。例えば、香料及び着色剤(例えば、顔料及び/又は染料)が組成物中に存在し得る。添加剤は、存在する場合、約0.05重量%〜約20重量%、又は約0.1重量%〜約10重量%の重量パーセントで存在する。具体的に想到される重量百分率としては、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、約2重量%、約2.1重量%、約2.2重量%、約2.3重量%、約2.4重量%、約2.5重量%、約2.6重重%、約2.7重量%、約2.8重量%、約2.9重量%、約3重量%、約3.1重量%、約3.2重量%、約3.3重量%、約3.4重量%、約3.5重量%、約3.6重量%、約3.7重量%、約3.8重量%、約3.9重量%、約4重量%、約4.1重量%、約4.2重量%、約4.3重量%、約4.4重量%、約4.5重量%、約4.6重量%、約4.7重量%、約4.8重量%、約4.9重量%、約5重量%、約5.1重量%、約5.2重量%、約5.3重量%、約5.4重量%、約5.5重量%、約5.6重量%、約5.7重量%、約5.8重量%、約5.9重量%、約6重量%、約6.1重量%、約6.2重量%、約6.3重量%、約6.4重量%、約6.5重量%、約6.6重量%、約6.7重量%、約6.8重量%、約6.9重量%、約7重量%、約7.1重量%、約7.2重量%、約7.3重量%、約7.4重量%、約7.5重量%、約7.6重量%、約7.7重量%、約7.8重量%、約7.9重量%、約8重量%、約8.1重量%、約8.2重量%、約8.3重量%、約8.4重量%、約8.5重量%、約8.6重量%、約8.7重量%、約8.8重量%、約8.9重量%、約9重量%、約9.1重量%、約9.2重量%、約9.3重量%、約9.4重量%、約9.5重量%、約9.6重量%、約9.7重量%、約9.8重量%、約9.9重量%、及び約10重量%が挙げられる。
本明細書で使用するとき、用語「香料」は、本明細書に開示されている組成物から実質的に放出される任意の発香性物質を指すために使用される。アルデヒド、ケトン、アルコール及びエステルなどの材料といった広範囲にわたる化学物質が香料として使用するために公知である。より一般的には、様々な化学成分の複雑な混合物を含む天然起源の植物油及び動物油並びに滲出物が、香料としての使用で知られている。本明細書における香料は、組成が比較的単純なものであってもよく、又は天然及び合成の化学成分の高度に洗練された複雑な混合物を含んでもよく、全て任意の所望の香りを提供するように選択される。典型的な香料としては、例えば、ビャクダン、シベット及びパチョリ油といった外来材料を含有する木質/土質基材を挙げることができる。香料は、軽い花の香り(例えば、バラ抽出物、スミレ抽出物、及びライラック)を有することができる。香料はまた、望ましい果実の香り、例えば、ライム、レモン、オレンジなどの香りをもたらすように配合することができる。本発明の組成物及び物品に供給される香料は、リラックス又は爽快な雰囲気をもたらすといったアロマセラピー効果によって選択され得る。したがって、喜ばしいないしは望ましい香りを発散する任意の物質は、本発明の組成物及び物品において香料活性剤として使用され得る。
顔料又は染料は、無機、有機、又はこれらの組み合わせであり得る。想到される顔料及び染料の具体例としては、ピグメントイエロー(C.I.14)、ピグメントレッド(C.I.48:3)、ピグメントブルー(C.I.15:4)、ピグメントブラック(C.I.7)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。具体的に想到される染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料及び様々な溶剤可溶性染料などの水溶性インク着色剤が挙げられる。例としては、限定されるものではないが、FD&C Blue 1(C.I.42090:2)、D&C Red 6(C.I.15850)、D&C Red 7(C.I.15850:1)、D&C Red 9(C.I.15585:1)、D&C Red 21(C.I.45380:2)、D&C Red 22(C.I.45380:3)、D&C Red 27(C.I.45410:1)、D&C Red 28(C.I.45410:2)、D&C Red 30(C.I.73360)、D&C Red 33(C.I.17200)、D&C Red 34(C.I.15880:1)、及びFD&C Yellow 5(C.I.19140:1)、FD&C Yellow 6(C.I.15985:1)、FD&C Yellow 10(C.I.47005:1)、D&C Orange 5(C.I.45370:2)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
想到される充填剤としては、限定するものではないが、例えば、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素及びチタンの酸化物といった無機充填剤が挙げられる。これらの材料は、安価な充填剤又は加工助剤として添加することができる。充填剤として機能し得る他の無機材料としては、これらに限定されるものではないが、ケイ酸マグネシウム水和物、二酸化チタン、炭酸カルシウム、粘土、チョーク、窒化ホウ素、石灰岩、珪藻土、雲母ガラス、石英、及びセラミックスが挙げられる。更に、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、リン酸塩などの無機塩を使用してもよい。
想到される界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、又はアニオン性界面活性剤と両性界面活性剤との組み合わせ、並びにこれらの組み合わせ、例えば、米国特許第3,929,678号及び同第4,259,217号、並びに、欧州特許第414 549号、国際公開第93/08876号及び同第93/08874号において開示されている界面活性剤が挙げられる。
想到されるナノ粒子としては、金属、金属酸化物、炭素の同素体、粘土、有機改質粘度、硫酸塩、窒化物、水酸化物、オキシ/水酸化物、特定の非水溶性ポリマー、ケイ酸塩、リン酸塩及び炭酸塩が挙げられる。例としては、二酸化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、グラフィーム(grapheme)、フラーレン、膨張化グラファイト、カーボンナノチューブ、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト(betonite)、モンモリロン石、カオリン、シリカ、アルミノケイ酸塩、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化アンチモン、長石、雲母、ニッケル、銅、鉄、コバルト、スチール、金、銀、白金、アルミニウム、ウォラストナイト、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、二酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化鉄(Fe2O3、Fe3O4)及びこれらの混合物が挙げられる。ナノ粒子は、本明細書に開示されている組成物の強度、熱安定性、及び/又は磨耗耐性を増強することができ、組成物に電気特性を付与することができる。
更に想到される添加剤としては、熱可塑性ポリマーのための成核剤及び清澄剤が挙げられる。例えば、ポリプロピレンに好適な具体例は、安息香酸及び誘導体(例えば、安息香酸ナトリウム及び安息香酸リチウム)、並びに、カオリン、タルク及び亜鉛グリセロレートが挙げられる。ジベンジリデンソルビトール(DBS)は、使用できる清澄剤の例である。使用できる他の成核剤は、有機カルボン酸塩、リン酸ナトリウム、及び金属塩(例えば、二安息香酸アルミニウム)である。成核剤又は清澄剤は、20パーツパーミリオン(20ppm)〜20,000ppmの範囲で添加することができ、より好ましい範囲は200ppm〜2000ppmであり、最も好ましい範囲は1000ppm〜1500ppmである。成核剤の添加は、最終混和組成物の引張り及び衝撃特性を改善するために使用することができる。
想到される帯電防止剤としては、帯電防止効果をもたらすと知られている布地柔軟剤が挙げられる。例えば、N,N−ジ(タローオイル(tallowoyl)−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートといった、20超のヨウ素価を有する脂肪族アシル基を有する布地柔軟剤が挙げられる。
フィルム
本明細書に開示されている組成物は、フィルムに成形することができ、所望されるフィルム特性に合わせて多くの異なる立体構造のうちの1つを構成することができる。フィルムの特性は、例えば、厚さを変えることにより、あるいは、多層フィルムの場合には、層の数を変えることにより、層の化学的性質、すなわち、疎水性又は親水性かを変えることにより、及びポリマー層を形成するのに使用されるポリマーのタイプを変えることにより、操作することができる。本明細書に開示されているフィルムは、300μm未満の厚さを有することができ、あるいは、300μm以上の厚さを有することができる。典型的には、フィルムが300μm以上の厚さを有する場合には押出成形シートと呼ばれるが、本明細書に開示されているフィルムがフィルム(例えば、300μm未満の厚さを有する)及び押出成形シート(例えば、300μm以上の厚さを有する)の両方を包含することが理解される。
本明細書に開示されている組成物は、フィルムに成形することができ、所望されるフィルム特性に合わせて多くの異なる立体構造のうちの1つを構成することができる。フィルムの特性は、例えば、厚さを変えることにより、あるいは、多層フィルムの場合には、層の数を変えることにより、層の化学的性質、すなわち、疎水性又は親水性かを変えることにより、及びポリマー層を形成するのに使用されるポリマーのタイプを変えることにより、操作することができる。本明細書に開示されているフィルムは、300μm未満の厚さを有することができ、あるいは、300μm以上の厚さを有することができる。典型的には、フィルムが300μm以上の厚さを有する場合には押出成形シートと呼ばれるが、本明細書に開示されているフィルムがフィルム(例えば、300μm未満の厚さを有する)及び押出成形シート(例えば、300μm以上の厚さを有する)の両方を包含することが理解される。
本明細書に開示されているフィルムは、多層フィルムであり得る。このフィルムは、少なくとも2層(例えば、第一フィルム層及び第二フィルム層)を有することができる。第一フィルム層及び第二フィルム層は、互いに隣接して積層されて、多層フィルムを形成することができる。多層フィルムは、少なくとも3層(例えば、第一フィルム層、第二フィルム層及び第三フィルム層)を有してもよい。第二フィルム層は、第一フィルム層の上面又は下面のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に重なり得る。第三フィルム層は、第二フィルム層がコア層を形成するように、第二フィルム層に少なくとも部分的に重なり得る。多層フィルムが追加の層(例えば、結合層、不透過性層)を含み得ることが想到される。
多層フィルムが少なくとも2層〜約1000層、特定の場合には約3層〜約200層、特定の場合には約5層〜約100層を含み得ることが理解される。
本明細書に開示されているフィルムは、約10マイクロメートル〜約200マイクロメートルの厚さ(例えば、キャリパー)、特定の実施形態では約20マイクロメートル〜約100マイクロメートルの厚さ、特定の実施形態では約40マイクロメートル〜約60マイクロメートルの厚さを有することができる。例えば、多層フィルムの場合、各フィルム層は、約100マイクロメートル未満、約50マイクロメートル未満、約10マイクロメートル未満、又は約10マイクロメートル〜約300マイクロメートルの厚さを有することができる。各フィルム層が実質的に同じ又は異なる厚さを有し得ることが理解される。
フィルムの厚さは、ISO 4593:1993「Plastics−Film and sheeting−Determination of thickness by mechanical scanning」に記載の方法といった様々な技術を用いて測定することができる。本明細書に記載のフィルムの厚さを測定するために他の好適な方法を利用できることが理解される。
多層フィルムのために、各層は、本明細書に記載の組成物から形成することができる。多層フィルムを形成するために使用される組成物の選択は、多くの物理的パラメーターに影響を与える可能性があり、そのため、より低い坪量並びにより高い引張り及びシール強度といった特性の改善をもたらし得る。特性が改善された商業的多層フィルムの例は、米国特許第7,588,706号に記載されている。
多層フィルムは、3層構成を含むことができ、ここで、第一フィルム層及び第三フィルム層はスキン層を形成し、第二フィルム層は第一フィルム層と第三フィルム層の間に形成されてコア層を形成する。第三フィルム層は、第一フィルム層と同じであっても又は異なっていてもよく、そのため、第三フィルム層は、本明細書に記載の組成物を含むことができる。3層を超える層を有する多層フィルムを形成するために同様のフィルム層が使用され得ると理解される。多層フィルムについて、異なる層において異なる濃度のワックスを有することが想到される。多層フィルムを使用するための一実施形態は、ワックスの位置を制御することである。例えば、3層フィルムにおいて、コア層はワックスを含有し得、一方、外側の層はワックスを含有しない。あるいは、内側の層はワックスを含有しなくてもよく、外側の層はワックスを含有する。
多層フィルムに置いて不相溶性の層同士が隣接する場合には、好ましくはこれらの間に連結層を配置する。連結層の目的は、不相溶性材料間の移動及び適切な接着をもたらすことである。接着剤又は連結層は典型的には、伸張、ひずみ又は変形を加えられた場合に層間剥離を呈する層において、層の間にて使用される。層間剥離は、微視的な分離又は巨視的な分離のいずれかであり得る。どちらの事象においても、フィルムの性能は、この層間剥離により損なわれ得る。結果として、層間に適切な接着を呈する連結層は、この層間剥離を制限又は排除するために使用される。
連結層は通常、不相溶性材料間で有用である。例えば、ポリオレフィンとコポリ(エステル−エーテル)が隣接層である場合、連結層が通常使用される。
連結層は、隣接する材料の性質に従って選択され、1つの材料(例えば、非極性及び疎水性層)に対して、及び、第二の材料(例えば、極性及び親水性相)と相溶性又は相互作用する反応性基に対して、相溶性及び/又は同じである。
連結層に好適な主鎖としては、ポリエチレン(低密度−LDPE、直鎖低密度−LLDPE、高密度−HDPE、及びきわめて低密度−VLDPE)及びポリプロピレンが挙げられる。
この反応性基は、この主鎖に対してグラフト化されるグラフト化モノマーであり得、少なくとも1つのα−若しくはβ−エチレン不飽和性カルボン酸又はその無水物若しくは誘導体である又はこれらを含有する。モノ−、ジ−又はポリカルボン酸であり得るこのようなカルボン酸及び無水物の例は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、及び置換無水リンゴ酸、例えば、マレイン酸ジメチル無水物である。不飽和酸の誘導体の例は、塩、アミド、イミド、エステル、例えば、マレイン酸一ナトリウム及び二ナトリウム、アクリルアミド、マレイミド及びフマル酸ジエチルである。
特に好ましい連結層は、エチレンと共重合できる1つ以上の不飽和モノマー(例えば、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエン、一酸化炭素など)を約0.1〜約30重量パーセント有するエチレンの低分子量ポリマーである。アクリル酸エステル、無水マレイン酸、酢酸ビニル及びメタクリル酸(methyacrylic acid)が好ましい。グラフト化モノマーとして無水物は特に好ましく、無水マレイン酸が最も好ましい。
連結層としての使用に好適な材料の代表的部類は、DuPontにより商品名Bynel(登録商標)(例えば、Bynel(登録商標)3860)で販売されている改質エチレン酢酸ビニル無水物として知られる材料の部類である。連結層としての使用に好適な別の材料は、これもまたDuPontにより商品名Bynel(登録商標)(例えば、Bynel(登録商標)2169)で販売されている改質エチレンメチルアクリレート無水物である。連結層としての使用に好適な無水マレイン酸グラフトポリオレフィンポリマーは、Elf Atochem North America,Functional Polymers Division(Philadelphia,PA)からOrevac(商標)として入手可能である。
あるいは、連結層材料として使用に好適なポリマーは、本明細書に開示されているフィルムの1つ以上の層の組成物に組み込むことができる。このような組み込みにより、様々な層の性質は、これらの相溶性を改善し、層間剥離のリスクを低減するように改質される。
連結層以外の他の中間層は、本明細書に開示されている多層フィルムにおいて使用することができる。例えば、ポリオレフィン組成物の層は、押出成形ウェブに追加の機械的強度をもたらすために、親水性樹脂の2つの外側の層の間で使用することができる。任意の数の中間層を使用してもよい。
中間層の形成において使用に好適な熱可塑性材料の例としては、ポリエチレン樹脂、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレンメチルアクリレート(EMA)、ポリプロピレン及びポリ(塩化ビニル)が挙げられる。このタイプの好ましいポリマー層は、疎水性層について上述したものと実質的に等しい機械的特性を有する。
本明細書に記載の組成物から形成されることに加えて、フィルムは、追加の添加剤を更に含むことができる。例えば、不透明化剤をフィルム層の1つ以上に添加することができる。このような不透明化剤としては、酸化鉄、カーボンブラック、アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン、タルク及びこれらの組み合わせを挙げることができる。この不透明化剤はフィルムの約0.1重量%〜約5重量%を構成することができ、特定の実施形態ではこの不透明化剤はフィルムの約0.3重量%〜約3重量%を構成することができる。他の好適な不透明化剤を様々な濃度で採用できることが理解される。不透明化剤の例は、米国特許第6,653,523号に記載されている。
更に、フィルムは、他のポリマー材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、ポリメチルペンテン、これらの任意の組み合わせ又はこれらに類するもの)、充填剤(例えば、ガラス、タルク、炭酸カルシウム又はこれらに類するもの)、離型剤、難燃剤、導電剤、帯電防止剤、顔料、酸化防止剤、耐衝撃性改良剤、安定剤(例えば、紫外線吸収剤)、湿潤剤、染料、フィルム帯電防止剤又はこれらの任意の組み合わせといった他の添加剤を含むことができる。フィルム帯電防止剤としては、カチオン性、アニオン性、及び好ましくは非イオン性の作用剤が挙げられる。カチオン性作用剤としては、アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウムカチオンが挙げられ、アルキル基置換及び関連するアニオン(例えば、塩化物、メトサルフェート又は窒化物)を有する。想到されるアニオン性作用剤としては、アルキルスルホネートが挙げられる。非イオン性作用剤としては、ポリエチレングリコール、有機ステアレート、有機アミド、グリセロールモノステアレート(GMS)、アルキルジエタノールアミド、及びエトキシル化アミンが挙げられる。
フィルムの性質
本明細書に記載されているフィルムは、高い引張り強度といった増強された特性を有することができる。10%の伸長において測定されるフィルムの引張り強度は、約8N/mm2〜約24N/mm2、又は約10N/mm2〜約15N/mm2であり得る。破断点において測定されるフィルムの引張り強度は、約20N/mm2〜約60N/mm2、又は約25N/mm2〜約40N/mm2であり得る。このような引張り強度の測定は、標準状態でもたらされる。
本明細書に記載されているフィルムは、高い引張り強度といった増強された特性を有することができる。10%の伸長において測定されるフィルムの引張り強度は、約8N/mm2〜約24N/mm2、又は約10N/mm2〜約15N/mm2であり得る。破断点において測定されるフィルムの引張り強度は、約20N/mm2〜約60N/mm2、又は約25N/mm2〜約40N/mm2であり得る。このような引張り強度の測定は、標準状態でもたらされる。
引張り強度は、10%の伸長におけるか又は破断点におけるかのいずれかの引張り強度の測定といった様々な方法での測定値であり得る。引張り強度測定において適用されるべき1つの標準は、ISO 527−5:2009「Plastics−Determination of tensile properties」に記載の方法である。ISO 527−5:2009の方法を適用するために、本明細書に記載のフィルムの25.4mm(又は1インチ)のサイズのサンプルを、約50mmのグリップ距離が確立されるように、クランプ機構により圧力下に配置した。次に、十分な力がサンプルにかかってそれに応じてサンプルを伸張するように、サンプルを約500mm/minの試験速度にさらした。様々なモデル作製技術を用い、圧力下でサンプルの変位を測定して、モデルを展開し、フィルムのサンプルに関する引張り強度を計算することができる。次に、モデル作製の結果は、ISO 527−5:2009に記載のパラメーターに従って評価し、10%の伸張及び破断点の両方における引張り強度の計算を行うことができる。フィルムの引張り強度を測定するための他の好適な方法も利用可能であることが理解される。
フィルムは、約0.10N/m〜約2.0N/m、又は約0.20N/m〜約1.0N/mのシール強度を有することができる。シール強度は、ISO 527−5:2009に記載の方法などの様々な技術を使用して、測定することができる。ISO 527−5:2009の方法を適用するために、本明細書に記載のフィルムの25.4mm(又は1インチ)のサイズのサンプルを準備し、このサンプルは、サンプルの中央部に沿って伸びるシールを含む。「シール」は、フィルムの一方のエッジが同じ(又は異なる)フィルムの別のエッジと接合されている任意の領域を含むことができる。このシールが様々な好適な技術(例えば、ヒートシール)を用いて形成できることが理解される。次に、サンプルは、約50mmのグリップ距離が確立され、シールがグリップ距離間に配置されるように、クランプ機構により圧力下に配置することができる。次に、十分な力がサンプルにかかってそれに応サンプルを伸張するように、サンプルをISO 527−5:2009に従う試験速度にさらす。様々なモデル作製技術を用いて、多層フィルムのサンプルに関するシール強度を測定することができる。モデル作製の結果は、ISO 527−5:2009に記載のパラメーターに従って評価することができる。フィルムのシール強度を測定するための他の好適な方法も利用可能であることが理解される。
本明細書に記載されている組成物の作製プロセス
ポリマーとデンプンと油の溶融混合:ポリマー、TPS、並びに、油及び/又はワックスは、油及び/又はワックスの存在下でポリマーとTPSを溶融することにより、好適に混合することができる。熱可塑性ポリマーとTPSが溶融すると、ワックスも溶融状態になることが理解されよう。溶融状態において、ポリマーと、TPSと、油及び/又はワックスは、せん断にかけられ、これにより、油は、ポリマー及び/又はTPSの中に分散することができる。溶融状態になると、油及び/又はワックスと、ポリマー及び/又はTPSは、互いに対する相溶性を著しく強める。
ポリマーとデンプンと油の溶融混合:ポリマー、TPS、並びに、油及び/又はワックスは、油及び/又はワックスの存在下でポリマーとTPSを溶融することにより、好適に混合することができる。熱可塑性ポリマーとTPSが溶融すると、ワックスも溶融状態になることが理解されよう。溶融状態において、ポリマーと、TPSと、油及び/又はワックスは、せん断にかけられ、これにより、油は、ポリマー及び/又はTPSの中に分散することができる。溶融状態になると、油及び/又はワックスと、ポリマー及び/又はTPSは、互いに対する相溶性を著しく強める。
熱可塑性ポリマーと、TPSと、油及び/又はワックスと、の溶融混合は、多くの異なるプロセスにおいて達成することができるが、組成物の好ましい形態を生じさせるためにはより高せん断でのプロセスが好ましい。これらのプロセスは、従来の熱可塑性ポリマー加工装置を必要とし得る。この一般のプロセス順序は、熱可塑性ポリマーとTPSをシステムに添加し、熱可塑性ポリマーとTPSを溶融し、その後、油及び/又はワックスを添加することを必要とする。しかしながら、これらの材料は、具体的な混合システムの性質に依存して任意の順序で添加することができる。
開示されているプロセスでは、熱可塑性デンプン(TPS)は、熱可塑性ポリマー並びに/あるいは油及び/又はワックスと混合する前に、調製される。米国特許第7,851,391号、同第6,783,854号及び同第6,818,295号は、TPSの製造プロセスを記載している。しかしながら、TPSはインラインで作製でき、熱可塑性ポリマーと油/ワックスと同じ製造プロセスで組み合わされて単一工程プロセスにおいて本明細書に開示されている組成物を作製することができる。例えば、デンプンと、デンプン可塑剤と、熱可塑性ポリマーと、をまず二軸押出成形機で組み合わせ、熱可塑性ポリマーの存在下でTPSを形成する。その後、油/ワックスを、第二の供給位置を介してTPS/熱可塑性ポリマー混合物の中に導入する。
単軸押出成形機:単軸押出成形機は、ほとんどの溶融ポリマー押出成形機において使用されている典型的な加工装置である。単軸押出成形機は典型的にはバレル内に単一のシャフトを備え、シャフトとバレルは特定のネジ素子により(例えば、形状及び離間距離)を操作されてせん断特性を調整する。単軸押出成形機の典型的なRPM範囲は、約10〜約120である。単軸押出成形機の設計は、供給区画、圧縮区画及び計器区画から構成される。供給区画では、かなり高い間隙容積のネジ山を用いて、ポリマーを加熱して圧縮区画に供給し、溶融を完了し、完全に溶解したポリマーをせん断する。圧縮区画では、ネジ山の間の間隙容積を低減する。計器区画では、ポリマーを、ネジ山の間の低い間隙容積を用いて最も高いせん断量にかける。この作業のために、汎用単軸設計が使用された。この装置において、連続又は安定状態タイプのプロセスが達成され、組成物コンポーネントは望まれる位置にて導入され、次に標的領域内で温度及びせん断にかけられる。このプロセスは、単軸プロセスにおける各位置での相互作用の物理的性質が時間に応じて一定であるので、安定した状態のプロセスであると考えることができる。このことは、温度及びせん断の領域ごとの調整を可能にすることによって混合プロセスを最適化できるようにし、せん断はネジ素子及び/又はバレルの設計又はネジ速度を介して変更することができる。
単軸押出成形機を出る混合組成物は、次に、溶融物を押し出して液体冷媒(多くの場合、水)に入れることを介してペレット化することができ、次にポリマーストランドは小片に切断することができる。ポリマー加工において使用される溶融ポリマーのペレット化プロセスには2つの基本的タイプが存在する:ストランドカット及び水中ペレット化である。ストランドカットにおいて、組成物は、液体媒体中で急速に(一般に10秒よりもはるかに短い時間で)クエンチされ、その後、小片に切断される。水中ペレット化プロセスにおいて、溶融ポリマーは小片に切断され、次に同時又はその直後に低温液体の存在下に配置され、この液体はポリマーを急速にクエンチし、結晶化する。これらの方法は周知であり、ポリマー加工産業において使用されている。
押出成形機から出てくるポリマーストランドは、非常に多くの場合1℃〜50℃の温度範囲を有する(例えば、通常は、ほぼ室温、すなわち、25℃である)水浴槽の中に直ちに配置される。混合組成物についての別の最終用途は、所望の構造に更に加工することである(例えば、繊維紡糸又は射出成形)。単軸押出成形プロセスは、高度の混合及び高クエンチ速度を提供することができる。単軸押出成形機はまた、ペレット化組成物を繊維及び射出成形物品に更に加工するために使用することができる。例えば、繊維単軸押出成形機は、標準的な汎用ネジプロファイル及び30:1の長さ:直径比を有する37mmシステムであり得る。
例えば、繊維単軸押出成形機は、標準的な汎用ネジプロファイル及び30:1の長さ:直径比を有する37mmシステムである。単軸押出成形機の場合、既に製造されたTPS及び熱可塑性ポリマーを油/ワックスと組み合わせることができ、あるいは、既に製造されたTPSを、熱可塑性ポリマーの中に既に分散された油/ワックスと組み合わせることができる。第一のケースでは、既に製造されたTPS配合物は溶融することができ、油/ワックス添加剤は単軸押出成形機に直接投入し、その後、フィルム形成にかける又は最終使用製品にすることができる。混合は、単軸押出成形機内で直接達成される。第二のケースでは、油/ワックスは例えば、ポリプロピレンといった熱可塑性ポリマーに添加するための手順と同様に、ベースのTPS配合物が製造された後に第二工程においてTPSの中に添加される。
二軸押出成形機:二軸押出成形機は、高い強度の混合が必要とされるほとんどの溶融ポリマー押出成形において使用される典型的な装置である。二軸押出成形機は、2本のシャフトと外側バレルとを備える。二軸押出成形機の典型的なRPM範囲は、約10〜約1200である。2本のシャフトは、同方向回転又は異方向回転することができ、精密公差、高強度混合を可能にする。このタイプの装置において、連続又は安定状態タイプのプロセスが達成され、組成物コンポーネントはネジに沿って望まれる位置にて導入され、標的領域内で高温及びせん断にかけられる。このプロセスは、単軸プロセスにおける各位置での相互作用の物理的性質が時間に応じて一定であるので、安定した状態のプロセスであると考えることができる。このことは、温度及びせん断の領域ごとの調整を可能にすることによって混合プロセスを最適化できるようにし、せん断はネジ素子及び/又はバレルの設計を介して変更することができる。
二軸押出成形機の端部における混合組成物は、次に、溶融物を押し出して液体冷媒(多くの場合、水)に入れることを介してペレット化することができ、次にポリマーストランドは小片に切断される。ポリマー加工において使用される溶融ポリマーのペレット化プロセスには2つの基本的タイプが存在する:ストランドカット及び水中ペレット化である。ストランドカットにおいて、組成物は、液体媒体中で急速に(一般に10秒よりもはるかに短い時間で)クエンチされ、その後、小片に切断される。水中ペレット化プロセスにおいて、溶融ポリマーは小片に切断され、次に同時又はその直後に低温液体の存在下に配置され、この液体はポリマーを急速にクエンチし、結晶化する。混合組成物についての別の最終用途は、所望の構造に更に加工することである(例えば、繊維紡糸又は射出成形)。
40:1の長さ:直径比システムを同方向回転するBaker Perkins CT−25(25mm)を使用して、3つの異なるネジプロファイルを採用することができる。この特定のCT−25は9つの領域から構成され、温度並びにダイ温度は制御することができる。領域1と2の間(位置A)、領域2と3の間(位置B)、領域4と5の間(位置C)及び領域6と7の間(位置D)に位置する4つの液体射出部位もまた可能である。
液体射出位置は、直接加熱されないが、隣接する領域の温度を介して間接的に加熱される。位置A、B、C及びDは、添加剤を射出するために使用できる。領域6は、追加の固体を添加するための又はガス抜きのために使用されるサイドフィーダーを含有できる。領域8は、必要であれば、残留蒸気を除去するためのバキュームを含有できる。特に記載しない限り、溶融ワックスは、位置Aにて射出される。ワックスは糊タンクを介して溶融し、加熱されたホースを介して二軸に供給される。糊タンク及び供給ホースはどちらもワックスの融点を超える温度に加熱される(例えば、約80℃)。
2つのタイプの領域(輸送及び混合)がCT−25において使用される。輸送領域では、材料は加熱され(必要であれば領域1において行われる溶融を介して領域2に送り出すことも包含する)、低度〜中度のせん断を行いながらバレルの長さに沿って輸送される。混合区画は、せん断及び混合を劇的に増加させる特別な素子を含有する。混合区画の長さ及び位置は、必要に応じてせん断を増加又は低下させるために、必要に応じて変更することができる。
混合素子の2つの主要なタイプがせん断及び混合に使用される。第一のタイプは混練ブロックであり、第二のタイプは熱機械的エネルギー素子である。単一の混合ネジは、逆回転素子が続く単一セットでの混練ブロックから構成される混合素子を用いるネジ全長の10.6%を有する。混練素子は、RKB 45/5/12(素子の全長が12mmで、45°のオフセットで5つのローブを有する右回りの混練ブロック)、続いて2つのRKB 45/5/36(素子の全長が36mmで、45°のオフセットで5つのローブを有する右回りの混練ブロック)、続いてRKB 45/5/12及び2つの逆方向回転素子24/12 LH(素子の全長が12mmで、24mmのピッチの左回りの逆方向回転素子)である。
単純な混合ネジ混合素子は、領域7に位置する。強化ネジ(Intensive screw)は、全部で4つの追加の混合区画から構成される。第一区画は、RKB45/5/36(領域2に位置する)の単一素子である混練ブロックの単一セットであり、続いて、輸送素子が、第二混合領域が位置する領域3に入る。第二混合領域では、2つのRKB 45/5/36素子に直接続いて4つのTME 22.5/12(1回転当たり22.5枚の歯及び、12mmの素子全長を有するサーモメカニカル素子)があり、その後、2つの輸送素子が第三の混合領域に入る。領域4の末端に位置して領域5に入る第三混合領域は、3つのRKB 45/5/36とKB45/5/12 LH(素子の全長が12mmで、45°のオフセットで5つのローブを有する左回りの逆方向回転素子)から構成される。材料は領域6を通って、2つのTME 22.5/12、7つのRKB 45/5/12、続いてSE 24/12 LHから構成される最終混合領域に輸送される。SE 24/12 LHは逆回転素子であり、最終混合領域がポリマー及び添加剤で完全に充填できるようにし、強化混合が生じる。逆回転素子は、与えられている混合領域における滞留時間を制御でき、混合レベルにとって鍵となる寄与因子である。
高強度混合ネジは、3つの区画から構成される。第一混合区画は領域3に位置し、2つのRKB45/5/36であり、3つのTME 22.5/12が続き、その後は第二混合区画への輸送手段である。第二混合区画の前に3つのRSE 16/16(16mmのパッチ及び16mmの素子全長を有する右回り輸送素子)素子を使用して、第二混合領域へのポンプ供給を増強する。領域5における第二混合領域は、3つのRKB 45/5/36、それに続くKB 45/5/12 LH、その後の完全逆回転素子SE 24/12 LHから構成される。混合領域の前のSE 16/16素子と2つの逆回転素子の組み合わせは、せん断及び混合を大きく増強する。第三混合領域は領域7に位置し、3つのRKB 45/5/12、それに続く2つのTME 22.5.12及びその後の3つ以上のRKB45/5/12から構成される。第三混合領域は、逆回転素子SE 24/12 LHを備えている。
追加のネジ素子のタイプは、逆回転素子であり、これはネジのその部分において充填レベルを増大させ、より良好な混合をもたらすことができる。二軸混練は、成熟した分野である。当業者であれば、適切な混合及び分散について書籍を調べることができる。これらのタイプの軸押出成形機は、当該技術分野において周知であり、一般的な説明は、Twin Screw Extrusion 2E:Technology and Principles(James White,Hansen Publications)に見出すことができる。具体例は混合について与えられているが、必要とされる混合レベルを達成するために様々な素子の構成を用いて、多くの異なる組み合わせが可能である。
TPSのインライン製造のために、70重量%の固形分のソルビトールの溶液を使用して、分解及び可塑化して、TPSを製造することができる。サイドフィーダーは、デンプン及び液体のソルビトールからの大半の水分をガス抜きするために、領域6に設置することができる。次に、熱可塑性ポリマー(例えば、ポリプロピレン又は本明細書に記載の他の熱可塑性ポリマー)を分解デンプンに添加することができる。油/ワックスは、加熱し、位置C又はDにて混練システムに添加することができる。TPS配合物及び油/ワックスが同じプロセスにおいて添加される場合には、混合を増強し、様々なプロセス工程が分離できるように、より長いL:D比の押出成形機の使用が好ましい。押出成形機の比が40:1を超えることが想到され、好ましくは最大で60:1であり、更に長いものも考えられる。
組成物の特性
本明細書に開示されている組成物は、既知の熱可塑性組成物に利点をもたらす以下の特性のうちの1つ以上を有し得る。これらの利益は、単独で又は組み合わせて存在し得る。
本明細書に開示されている組成物は、既知の熱可塑性組成物に利点をもたらす以下の特性のうちの1つ以上を有し得る。これらの利益は、単独で又は組み合わせて存在し得る。
ずり粘度の低減:粘度の低減は、プロセス圧力を減らすこと(低いずり粘度)により、効果的に高いポリマー流速を可能にできるので、あるいは、材料を改善するポリマー及び/又はTPS分子量の増加を可能にできるので、プロセス改善である。油/ワックスが不在であると、存在しているプロセス条件にて、好適なやり方で、高いポリマー流速でポリマー及び/又はTPSを加工することができない。あるいは、油/ワックスが存在すると、低いプロセス温度が可能になり、これにより、様々なコンポーネント(例えば、TPSコンポーネント)の分解を低減することができる。
持続可能な含有量:持続可能な材料を存在するポリマー系の中に含むことが、強く求められている特性である。自然成長サイクルを通して毎年置き換えることができる材料は、環境への影響を全体的に低下させるのに寄与し、求められている。
顔料着色:顔料をポリマーに添加することは多くの場合、ポリマーマトリックス内粒子である高価な無機化合物を使用することを伴う。これらの粒子は多くの場合大きく、組成物の加工を妨げ得る。本明細書に開示されている油及び/又はワックスを使用すると、(液滴直径により測定されると)微細な分散体及び熱可塑性ポリマー及び/又はTPS全体にわたって均質な分布は、従来のインク化合物を介してのような色合いが可能になる。大豆インクは、紙発行において広く使用されているが、加工性に影響しない。
香り:例えば、SBO又はHSBOといった油及び/又はワックスは、ベースの熱可塑性ポリマー及び/又はTPSよりもはるかに優先的に香料を含有できるので、本組成物は、最終使用に有益である芳香を含有するように、使用することができる。多くの香り付きろうそくは、SBO系又はパラフィン系材料を用いて作られ、そのため、最終組成物のためにこれらを組み込むことは有用である。
形態:組成物の製造において製造される形態を介してこの利益はもたらされる。形態は、強化混合と急速な結晶化の組み合わせにより、生じる。強化混合は使用される混練プロセスからもたらされ、急速な結晶化は使用される冷却プロセスから生じる。高強度混合が所望され、急速な結晶化を使用して、微細孔径及び比較的均質な孔径分布を保つ。
耐水性:疎水性材料をTPS材料に添加することにより、デンプンの耐水性を改善する。
表面の感触:油/ワックスの存在は、組成物の表面特性を変更することができ、多くの場合、組成物の表面をより柔らかくする。
フィルムの作製方法
本明細書に開示されているフィルムは、従来の押出成形フィルム作製装置においてフィルムを製造するための従来手順を使用して加工することができる。概して、ポリマーは、どちらもPlastics Extrusion Technology−2nd Ed.(Allan A.Griff(Van Nostrand Reinhold−1976))に記載されているキャスト又は吹込のいずれかのフィルム押出成形方法(これらはどちらも)を使用して、フィルムに溶融加工することができる。
本明細書に開示されているフィルムは、従来の押出成形フィルム作製装置においてフィルムを製造するための従来手順を使用して加工することができる。概して、ポリマーは、どちらもPlastics Extrusion Technology−2nd Ed.(Allan A.Griff(Van Nostrand Reinhold−1976))に記載されているキャスト又は吹込のいずれかのフィルム押出成形方法(これらはどちらも)を使用して、フィルムに溶融加工することができる。
キャストフィルムは、線形スロットダイを通して押し出される。一般に、平らなウェブは、大きな移動式の研磨された金属ロール(チルロール)において冷却される。これは急速に冷却し、第一ロールから剥がれ、1つ以上の補助ロールを通過し、その後、1組のゴムでコーティングされたプル又は「引取」ロールを通り、最終的に巻取機に到達する。
吹込フィルム押出成形においては、溶融物は、薄い環状のダイの開口部を通して上向きに押し出される。このプロセスはまた、管状フィルム押出成形と呼ばれる。空気は、チューブを膨張させるためにダイの中心を通して導入されて、これによりチューブは膨張する。これにより、移動する泡が形成され、内部気圧、押出速度及び引取速度の同時制御により、一定のサイズで保持される。フィルムのチューブは、チューブを囲む1つ以上のチルリングを通した空気吹込により冷却される。このチューブは次に、このチューブを平らなフレームの中に引き込み、1対のプルロールに通して、巻取機に到達させることにより、つぶされる。
共押出成形プロセスは、多層フィルム構造を得るために、1つを超える押出成形機と、共押出成形フィードブロック又はマルチマニホールドダイシステム又はこれら2つの組み合わせのいずれかと、を必要とする。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,152,387号及び同第4,197,069号は、共押出成形のフィードブロック及びマルチマニホールドダイの原理を開示している。複数の押出成形機はフィードブロックに接続され、フィードブロックは、流路を通過するポリマーの容量に直接関係して個別の流路各々の形状を比例的に変化させる移動可能な分流器を採用することができる。流路は、合流点にて材料が同じ速度及び圧力で一緒に流れ、界面応力及び流動不安定性を最小化するように、設計される。いったん材料がフィードブロックにおいて合流したら、これらは複合構造として単一のマニホールドダイに流入する。フィードブロック及びダイシステムの他の例は、参照により本明細書に組み込まれる「Extrusion Dies for Plastics and Rubber」(W.Michaeli,Hanser,New York,2nd Ed.,1992)に開示されている。このようなプロセスにおいて、材料の溶融粘度、法線応力差及び溶融温度があまりにも大きく異ならないことが重要であり得る。さもなければ、層封入又は流動不安定性がダイの中で生じ、層の厚さ分布の貧弱な制御、並びに多層フィルムにおける平らではない界面から生じる欠陥(例えば、フィッシュアイ)を引き起こし得る。
フィードブロック共押出成形に代わるものは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,152,387号、同第4,197,069号及び同第4,533,308号に開示されているマルチマニホールド又はベーンダイ(vane die)である。フィードブロックシステムにおいて溶融流が外側で、かつ、ダイ本体に入る前に、一緒に生じているのに対して、マルチマニホールド又はベーンダイにおいては各溶融流はダイにおいてそれぞれのマニホールドを有し、そこでポリマーは各マニホールドにおいて独立して広がる。溶融流は、ダイ出口付近で合流し、各溶融流はダイ幅全体に広がる。可動性の羽根(vanes)は、これを通って流れる材料の容量に直接比例した各流路の出口の調整機能をもたらし、これにより溶融物は同じ速度、圧力及び所望される幅にて一緒に流れることが可能になる。
ポリマーの溶融流動特性及び溶融温度は幅広く様々であるため、ベーンダイの使用はいくつかの利点を有する。このダイはそれ自体を熱分離性にし、非常に異なる溶融温度(例えば、最大で175°F(80℃))のポリマーを一緒に加工することができる。
ベーンダイの各マニホールドは、具体的なポリマー向けに設計及び製作され得る。これにより、各ポリマーの流れは、そのマニホールドの設計のみにより影響され、他のポリマーにより付与される力には影響されない。このことにより、大きく異なる溶融粘度を有する材料も多層フィルムに共押出成形することが可能になる。加えて、このベーンダイにより、内側の層が外側の層に完全に包囲され、曝露されるエッジを全く残さないように、個々のマニホールドの幅を製作できるようになる。フィードブロックシステム及びベーンダイを使用して、より複雑な多層構造を達成することができる。
当業者であれば、本明細書に開示されているフィルムを製造するために使用される押出成形機のサイズが所望される製造速度に依存すること、並びに、複数のサイズの押出成形機が使用され得ることが理解されよう。好適な例としては、直径2.5cm(1インチ)〜3.7cm(1.5インチ)、長さ/直径の比率24又は30、を有する押出成形機が挙げられる。より大きな製造需要により必要とされる場合には、押出成形機の直径は、上向きの範囲であり得る。例えば、約6.4cm(2.5インチ)〜約10cm(4インチ)の直径を有する押出成形機が、本発明のフィルムを製造するために使用することができる。汎用スクリューを使用してもよい。好適なフィードブロックは、単一の温度領域、固定されたプレートブロックである。分配プレートは、特定の層の厚さを供給するために、機械加工される。例えば、三層フィルムについて、プレートは80/10/10の厚さ構成で層を供給し、好適なダイは、「フレックスリップ(flex-lip)」ダイ間隔調整を有する単一温度領域の平らなダイである。このダイ間隔は典型的には0.5mm(0.020インチ)未満に調整され、各区画は、ウェブ全体に均一な厚さをもたらすように調整される。任意のサイズのダイが製造の必要性の必要に応じて使用され得るが、25〜35cm(10〜14インチ)のダイが好適であると判明している。チルロールは典型的には水冷される。エッジピンニングが通常使用され、場合によりエアーナイフが採用されてもよい。
一部の共押出成形フィルムについて、粘着性の親水性材料をチルロール上に配置することは必要であり得る。この構成が粘着性材料をチルロール上に置くものである場合、粘着性材料がロールに接触するのを最小限にするために剥離紙がダイとチルロールの間に供給され得る。しかしながら、好ましい構成は、チルロールから離れている側に粘着性材料を押し出すものである。この構成は通常、材料がチルロール上に固着するのを回避する。チルロールの上に配置される追加のストリッピングロールも粘着性材料の除去を補助することができ、またフィルムを冷却するのを補助するためにチルロール上に追加の滞留時間を提供することができる。
場合により、粘着性材料は、下流のロールに固着し得る。この問題は、影響のあるロールの上に低表面エネルギー(例えば、Teflon(登録商標))スリーブを配置するか、影響のあるロールの上をTeflon(登録商標)テープで覆うか、又は影響のあるロールの前に剥離紙を供給するかのいずれかにより、最小化することができる。最後に、粘着性材料が巻取ロール上のそれ自体に対してブロックし得るように見える場合には、剥離紙が巻取の直前に加えられ得る。これは、巻取ロール上での保存中にフィルムのブロックを防止する標準的方法である。加工助剤、剥離剤又は混入物は最小化すべきである。場合により、これらの添加剤は、表面に対してブルームを引き起こし、親水性表面の表面エネルギーを低減し(接触角を上昇させ)得る。
本明細書に開示されている多層フィルムを作製する別の方法は、個別の層のうちの1つに好適な材料を含むウェブを押出成形することである。平らなフィルムを形成するための当該技術分野において既知の押出成形方法が好適である。ここで、このようなウェブは、下記の方法を用いて流体浸透性ウェブに形成するのに好適な多層フィルムを形成するために、積層されてもよい。認識されているように、多層フィルムを形成するためにウェブを接合するのに、ホットメルト接着剤といった好適な材料を使用することができる。好ましい接着剤は、直鎖スチレンイソプレンスチレン(「SIS」)ホットメルト接着剤のような感圧性ホットメルト接着剤であるが、ポリアミドのポリエステル粉末接着剤のような他の接着剤、ポリエステル、ポリアミド又は低残存モノマーポリウレタンのような相溶剤と一緒のホットメルト接着剤、他のホットメルト接着剤、又は他の感圧性接着剤が本発明の多層フィルムの作製に利用されることも考えられる。
本明細書に記載されているフィルムを作製する別の代替的方法では、ベース又はキャリアウェブを別々に押し出すことができ、1つ以上の層は、押出コーティングプロセスを用いて、その上に押し出して、フィルムを形成することができる。好ましくは、キャリアウェブは、約25マイクロメートル未満の厚さを有する非常に薄いフィルムを形成するように押出成形機の速度と調和させた速度にて押出成形ダイの下を通過する。溶融ポリマーとキャリアウェブは、溶融ポリマーが冷却しキャリアウェブと結合するにつれて、密着するようになる。
上記のように、連結層は、層の間の結合を増強し得る。接触及び結合はまた通常、2本のロールの間で形成されるニップに層を通過させることにより、増強される。結合は、フィルムに接触するためのキャリアウェブの表面を、当該技術分野において既知であり、Modern Plastics Encyclopedia Handbook,p.236(1994)に記載されているコロナ処理のような表面処理にかけることにより、更に増強され得る。
単層フィルム層がK.R.Osborn and W.A.Jenkins「Plastic Films,Technology and Packaging Applications」(Technomic Publishing Co.,Inc.(1992))に記載の管状フィルム(すなわち、吹込成形技術)又は平らなダイ(すなわち、キャストフィルム)を介して製造される場合、このフィルムは、他の包装材料層に対する接着又は押出成形積層の追加の押出成形後の工程を通して、多層フィルムを形成することができる。フィルムが2つ以上の層の共押出成形物である場合、フィルムは、最終フィルムの他の物理的要件に依存して依然として包装材料の追加の層に積層することができる。「Laminations Vs.Coextrusion」(D.Dumbleton,Converting Magazine,September 1992)もまた共押出成形に対する積層について議論している。本明細書で想到されるフィルムはまた、二軸配向プロセスのような他の押出成形後の技法を施すことができる。
流体透過性ウェブ
本明細書に開示されているフィルムは、吸収性物品においてトップシートとしての使用に好適な流体透過性ウェブに形成することができる。下記のように、流体透過性ウェブは、好ましくは、本明細書に開示されているフィルムを巨視的に拡大することにより、形成される。流体透過性ウェブは、複数のマクロ細孔、ミクロ細孔又はこれらの両方を含有する。マクロ細孔及び/又はミクロ細孔は、流体透過性ウェブに、当該技術分野において既知の(例えば、多数のピンを備えたロールを用いる)エンボス加工又は穿孔といった方法により孔を開けられたウェブよりも消費者にとって好ましい繊維状又は布状の外観を与える。当業者であれば、フィルムに孔を開けるこのような方法もまた本明細書に開示されているフィルムに孔を開けるのに有用であることを認識するであろう。流体透過性ウェブは本明細書では吸収性物品における使用のためのトップシートとして記載されているが、当業者であれば、これらのウェブが、包帯、農業用カバー、表面を通して流体の流れを管理することが望ましい同様の用途といった他の用途を有することが理解されよう。
本明細書に開示されているフィルムは、吸収性物品においてトップシートとしての使用に好適な流体透過性ウェブに形成することができる。下記のように、流体透過性ウェブは、好ましくは、本明細書に開示されているフィルムを巨視的に拡大することにより、形成される。流体透過性ウェブは、複数のマクロ細孔、ミクロ細孔又はこれらの両方を含有する。マクロ細孔及び/又はミクロ細孔は、流体透過性ウェブに、当該技術分野において既知の(例えば、多数のピンを備えたロールを用いる)エンボス加工又は穿孔といった方法により孔を開けられたウェブよりも消費者にとって好ましい繊維状又は布状の外観を与える。当業者であれば、フィルムに孔を開けるこのような方法もまた本明細書に開示されているフィルムに孔を開けるのに有用であることを認識するであろう。流体透過性ウェブは本明細書では吸収性物品における使用のためのトップシートとして記載されているが、当業者であれば、これらのウェブが、包帯、農業用カバー、表面を通して流体の流れを管理することが望ましい同様の用途といった他の用途を有することが理解されよう。
マクロ細孔及びミクロ細孔は、水又はこれに類するものから構成される高圧流体噴流をフィルムの1つの表面に対して適用することにより形成され、好ましくはこれは、フィルムの反対側の表面に近接してバキュームを適用しながら行う。一般に、フィルムは、対向する表面を有する成形構造の1つの表面上に支持される。成形構造は、それを通る多数の孔を設けられ、その孔は、対向する表面を互いに流体連通した状態にする。成形構造は固定式又は移動式であり得るが、好ましい実施形態は、連続プロセスの部分としての成形構造を使用し、ここで、フィルムは1つの移動方向を有し、成形構造はフィルムを支持しながらその移動方向でフィルムを運ぶ。流体噴流及び好ましくはバキュームは協調して、フィルムの厚さ全体にわたって液圧差をもたらし、これによりフィルムは成形構造に整合するように付勢され、成形構造内の孔と一致する領域においては破裂する。
フィルムは、順々に2つの成形構造の上を通過する。多数の微細なスケールの孔を設けられた第一成形構造が上記の液圧差に曝されると、フィルムのウェブにミクロ細孔が生じる。第二成形構造は、多数の巨視的断面孔により画定される巨視的三次元断面を呈する。第二液圧差に曝されると、フィルムは、微細なスケールの孔の一体性を実質的に維持しながら、第二成形構造にほぼ整合する。
開孔のこのような方法は、「ハイドロフォーメーション(hydroformation)」として既知であり、米国特許第4,609,518号、同第4,629,643号、同第4,637,819号、同第4,681,793号、同第4,695,422号、同第4,778,644号、同第4,839,216号及び同第4,846,821号に極めて詳細に記載されており、これらの開示はそれぞれ参照により本明細書に組み込まれるものとする。
有孔ウェブはまた、バキュームフォーメーション(vacuum formation)などの方法により、並びに、穿孔などの機械的方法を用いて、形成することができる。バキュームフォーメーションは、米国特許第4,463,045号に開示されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれるものとする。機械的方法の例は、米国特許第4,798,604号、同第4,780,352号及び同第3,566,726号に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれるものとする。
ポリマー:米国特許第6,783,854号は、TPSと相溶性であるポリマーの包括的リストを提供しているが、これらは全て試験されていない。本発明のポリマー混合物は、基本的には以下の組成を有するが、以下に記載される1つのタイプに限定されるものではない。
30重量% TPS:これは、70重量%のポリプロピレンと30重量%のTPSの混合物である。このTPSは、70%のデンプンと30%のソルビトールである。10重量%のポリプロピレンは、マレエート化PPであるPolybond 3200である。残りのPPは、任意の数の材料であってもよいが、本実験で使用されたものは、50重量%のBasell Profax PH−835と50重量%のBasell Metocene MF650Wである。
45重量% TPS:これは、70重量%のポリプロピレンと30重量%のTPSの混合物である。このTPSは、70%のデンプンと30%のソルビトールである。10重量%のポリプロピレンは、マレエート化PPであるPolybond 3200である。残りのPPは、任意の数の材料であってもよいが、本実験で使用されたものは、Basell Moplen HP−562Tである。
油/ワックス:使用された具体例は、大豆油(SBO);水素添加大豆油(HSBO);部分水素添加大豆油(PHSBO);エポキシ化大豆油(ESBO);部分水素添加パーム核油(PKPKO);顔料着色及び香りを添加したろうそく;並びに、標準的な緑色のSoy Bean Green Ink顔料であった。
組成物は、Baker Perkins CT−25二軸押出成形機を用いて作製し、領域は下表に記載のように設定した。
実施例3、6及び26について、油がCT−25押出成形機の端部にて急増したことが留意された。実施例3及び6は、適切なペレット化に失敗した。例えば、17〜20、25及び27は、バキュームにより、押出成形機のストランド出口におけるブルーミングは除去された。
実施例1〜29は、TPSに油及びワックスを添加できることを示している。実施例1〜29では、TPS樹脂は、デンプンを分解するために予め混練されていた。必要とされるものではないが、実施例1〜29では油及びワックスは、第二混練工程において添加された。観察されたことは、安定な組成物(例えば、押し出す及び/又はペレット化することができる)と共に、B&P 25mmシステムからのストランドは押し出されて、5℃の水浴槽にてクエンチされ、中断なしにペレタイザーを介して切断され得るということであった。二軸押出物は、直ちに水浴槽の中に滴下した。
安定した押出中、顕著な量の油/ワックスが配合ストランドから分離することはなかった(>99重量%がペレタイザーを通った)。二軸の端部にてポリマーと油/ワックスがお互いに分離することにより、組成物の飽和を特記することができる。組成物中の油/ワックスの飽和点は、加工条件と共に油/ワックスとポリマーの組み合わせに基づいて変更することができる。実用性は、油/ワックスとポリマーは混和されたままであり、分離しなかったことであり、これは混合のレベル及び添加物の適切な分散のためのクエンチ速度に応じる。押出成形が高い油/ワックスを含有することから不安定になる具体例は、実施例3及び6である。
フィルムは、実施例1〜29の組成物のいずれか1つの組成物から製造することができる。
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に援用するが、いずれの文献の引用もそうした文献が本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
Claims (10)
- (a)熱可塑性デンプンと、
(b)熱可塑性ポリマーと、
(c)組成物の総重量に基づいて5重量%〜40重量%の量で存在する油、ワックス又はこれらの組み合わせと、の均質混和物を含む組成物の少なくとも1つの層を含む、フィルム。 - 前記熱可塑性ポリマーが、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、これらのコポリマー、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のフィルム。
- 前記熱可塑性ポリマーが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のフィルム。
- 前記熱可塑性ポリマーが、ポリプロピレンを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記油、前記ワックス又はこれらの組み合わせが、脂質を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記脂質が、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル化脂肪酸、エポキシ化脂質、マレエート化脂質、水素添加脂質、脂質から誘導されるアルキド樹脂、スクロースポリエステル又はこれらの組み合わせを含む、請求項5に記載のフィルム。
- 前記油、前記ワックス又はこれらの組み合わせが、大豆油、エポキシ化大豆油、マレエート化大豆油、コーン油、綿実油、キャノーラ油、牛脂、ヒマシ油、ココナッツ油、ココナッツ種子油、コーン胚芽油、魚油、亜麻仁油、オリーブ油、オイチシカ油、パーム核油、パーム油、パーム種子油、ピーナッツ油、菜種油、ベニバナ油、マッコウクジラ油、ヒマワリ種子油、トール油、キリ油、鯨油、トリステアリン、トリオレイン、トリパルミチン、1,2−ジパルミトオレイン、1,3−ジパルミトオレイン、1−パルミト−3−ステアロ−2−オレイン、1−パルミト−2−ステアロ−3−オレイン、2−パルミト−1−ステアロ−3−オレイン、トリリノレイン、1,2−ジパルミトリノレイン、1−パルミト−ジリノレイン、1−ステアロ−ジリノレイン、1,2−ジアセトパルミチン、1,2−ジステアロ−オレイン、1,3−ジステアロ−オレイン、トリミリスチン、トリラウリン、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ラウロレイン酸(lauroleic acid)、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記熱可塑性デンプンが、デンプン又はデンプン誘導体と、可塑剤と、を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルム。
- 前記可塑剤が、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレンジグリコール、プロピレンジグリコール、エチレントリグリコール、プロピレントリグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、グリセロールエトキシレート、トリデシルアジペート、イソデシルベンゾエート、クエン酸トリブチル、リン酸トリブチル、セバシン酸ジメチル、尿素、ペンタエリスリトールエトキシレート、ソルビトールアセテート、ペンタエリスリトールアセテート、エチレンビスホルムアミド、ソルビトールジアセテート、ソルビトールモノエトキシレート、ソルビトールジエトキシレート、ソルビトールヘキサエトキシレート、ソルビトールジプロポキシレート、アミノソルビトール、トリヒドロキシメチルアミノメタン、グルコース/PEG、エチレンオキシドとブドウ糖の反応生成物、トリメチロールプロパンモノエトキシレート、マンニトールモノアセテート、マンニトールモノエトキシレート、ブチルグルコシド、グルコースモノエトキシレート、α−メチルグルコシド、カルボキシメチルソルビトールナトリウム塩、乳酸ナトリウム、ポリグリセロールモノエトキシレート、エリスリトール(erythriol)、アラビトール、アドニトール、キシリトール、マンニトール、イジトール、ガラクチトール、アリトール、マルチトール(malitol)、ホルムアミド(formaide)、N−メチルホルムアミド(N-methylformamide)、ジメチルスルホキシド、アルキルアミド、2〜10個の繰り返し単位を有するポリグリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載のフィルム。
- 前記デンプン又はデンプン誘導体が、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、カルボキシメチル化デンプン、デンプンホスフェート、デンプンアセテート、カチオンデンプン、(2−ヒドロキシ−3−トリメチル(アンモニウムプロピル)デンプンクロリド、酸、塩基又は酵素加水分解により改質されたデンプン、酸化により改質されたデンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8又は9に記載のフィルム。
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