本発明の例示の一実施形態は、図1から図3を参照してよりよく理解され得る。図1aおよび図1bは、本発明の例示の一実施形態による多目的のモバイル・ユニット・テスト・デバイス101を含んでいるワイヤレス・ネットワーク100を示すものである。例示の一実施形態に従って、ワイヤレス・ネットワーク100は、基地局102および103と、ネットワーク要素105とを備える。ワイヤレス・ネットワーク100はまた、ネットワーク100が、ワイヤレス通信を処理することを可能にする他のデバイスも含んでいることを理解すべきである。ワイヤレス・ネットワーク100は、複数のエア・インターフェースのうちの任意のものを経由してモバイル・ユニット・テスト・デバイス101と通信する。
本発明の例示の一実施形態は、「スマートフォン」などのモバイル・ユニット・テスト・デバイス101と、相関機能を提供するネットワーク要素とを備える。
基地局102および103は、セルラー方式基地局であり、モバイル・ユニット101と無線で通信する。基地局102および103はおのおの、セル・サイトとして一般的に知られている所定のエリアをカバーする。明確にするために、2つの基地局だけを図に示しているが、典型的なワイヤレス・ネットワークは、複数の基地局を含んでいることを理解すべきである。
ネットワーク要素105は、相関要素を含んでいることが好ましい。相関要素は、モバイル・ユニット・テスト・デバイス101から受信される測定データを処理する。相関要素は、好ましくは所定のカラー・コードを用いて、マップの上のその対応するGPS座標において各データ・ポイントをプロットする。例示の一実施形態においては、運転ルート・エリアの周囲のセル・サイトの実際のロケーションはまた、モバイル・ユニット・テスト・デバイス101のユーザが、さらなる分析のための問題のあるセル・サイトを識別することを可能にするために、マップの上にオーバーレイされることもある。
例示の一実施形態に従って、相関要素は、インターネットが提示するウェブ・サービスとしてホストされる。相関要素は、複数の移動しているモバイル・ユニットから受信されるデータを同時に受け入れ、処理し、記憶することができることが好ましい。これは、データが、進行中のフィールド・テスト中に受信されるので、自動的に行われてもよい。
図2は、本発明の例示の一実施形態によるモバイル・ユニットについてのフローチャート200を示すものである。複数のモバイル・ユニットが、与えられた任意の時間に、ワイヤレス・ネットワーク100と通信すること、およびこれらのモバイル・ユニットのうちの任意のもの、またはすべてが、本発明を利用している可能性があることを理解すべきである。
モバイル・ユニット101は、ネットワーク要素105からテスト・ロケーション情報を受信する(201)。例示の一実施形態においては、テスト・ロケーション情報は、モバイル・ユニット101のスタートアップのすぐ後に、モバイル・ユニット101によってダウンロードされる。テスト・ロケーション情報は、テストのためのセル・ロケーション・データと、境界情報とを含むことが好ましい。
モバイル・ユニット101は、ネットワーク要素105に、テスト・ロケーション情報を要求することができる。この要求は、データが、収集された与えられた期間と、モバイル・ユニット101が、データを欲しがる過去の日数とを含む可能性がある。
例示の一実施形態においては、モバイル・ユニット101によって受信されるテスト・ロケーション情報は、テストされるべきエリアのマップを含んでいる。代替的な例示の一実施形態においては、テスト・ロケーション情報は、完了されているテストのパーセンテージの表示を含んでおり、マップなど、モバイル・ユニット101のユーザによって解読可能な形態で提示される。
例示の一実施形態においては、テスト・ロケーション情報は、モバイル・ユニット101に、そのモバイル・ユニットが望ましいテストを完了するために訪問すべき場所を示すテスト経路である。例えば、モバイル・ユニット101に訪問すべき経路について指示すべきルートが、モバイル・ユニット101に対して送信される可能性がある。代わりに、一連の運転の指示、または他の訪問指示が、モバイル・ユニット101に対して送信される可能性もあり、これらの指示は、モバイル・ユニット101のユーザのために、運転の指示または他の指示を提供することになる。これらの指示は、乗り物において移動しながらどの方向に移動すべきかについてモバイル・ユニット101のユーザに指示する運転の指示の形態であることが好ましい。例えば、次の街路で右折するように、または直進運転を続けるようになどとモバイル・ユニット101のユーザに指示する指示が、与えられ得る。
RFテストを実行し、またそれゆえにテストされることが望ましいカバレッジ・エリアの大部分を対象として含んでいる複数のモバイル・ユニットが存在している状況においては、ルートは与えられていない可能性があり、またデータを収集するモバイル・ユニットの数は、十分なテストを提供するのに十分である可能性がある。
例示の一実施形態に従って、モバイル・ユニット101は、テスト・ロケーション情報を受信するとすぐに、タイマーを設定する。このタイマーを利用して、いつモバイル・ユニット101が、収集されたテストRF情報をネットワーク要素105に対して送信すべきかをモバイル・ユニット101に通知する。例示の一実施形態においては、タイマーは、5分に設定されるが、代替的な時間が、このタイマーについて設定されてもよい。
モバイル・ユニット101は、テスト・ロケーションの周囲を動き回り、信号のRF品質についての情報を受信する(203)。モバイル・ユニット101は、テスト・エリアを通して乗り物で運ばれることもあり、あるいは代わりに、歩きながら、公共交通機関に乗りながら、自転車もしくはオートバイに乗りながら、またはテスト・エリアを通して移動する他の有効な任意の手段を経由して搬送されることもある。
例示の一実施形態に従って、モバイル・ユニット101は、1秒や1秒のうちのほんのわずかなど、プリセットされた時間間隔で情報を収集する。例示の一実施形態に従って、信号のRF品質についての情報は、ロケーション情報と、タイム・スタンプと、信号強度(−dBm)と、アタッチされたセル・サイトとを含む。ロケーション情報は、例えば、緯度と経度とすることができ、また標準的なLBS/GPS座標を含むことが好ましい。セル・サイトのGPS座標は、スマートフォンの上で、または情報の収集後の分析の一部分として相互に関連づけることができる。
モバイル・ユニット101は、モバイル・ユニット101の内部に位置するメモリに情報を記憶する(204)ことが好ましい。
モバイル・ユニット101は、タイマーが、期限切れになっているかどうかを決定する(205)。タイマーが、時間切れになっていなければ、モバイル・ユニット101は、ステップ203へと戻り、RF情報を受信し続ける。
タイマーが、ステップ205において決定されるように、期限切れになっている場合、モバイル・ユニット101は、記憶されたデータをネットワーク要素105に対して送信する(207)。モバイル・ユニット101は、例として、セルラー方式伝送方法、WiFi伝送方法、デバイスによってサポートされる他の伝送方法など、無線の伝送を含めて、任意の許可された標準データ転送方法を経由して、記憶されたデータをネットワーク要素105に対して送信することが好ましい。複数のモバイル・ユニットを利用して、類似したデータをネットワーク要素105に対して送信することができる。
モバイル・ユニット101は、テストが完了しているかどうかを決定する(209)。例示の一実施形態においては、モバイル・ユニット101は、ネットワーク要素105から受信される情報に基づいてこの決定を行う。テストが完了している場合に、本プロセスは、終了する(299)。
テストが完了していない場合、モバイル・ユニット101は、ステップ201に戻って、新しいテスト・ロケーション情報を受信することが好ましい。例示の一実施形態においては、モバイル・ユニットは、このステップをスキップし、以前に受信されたテスト・ロケーション情報を頼りにし、その現在のロケーションに基づいてRF情報を受信し、記憶し続けることになる。
図3は、本発明の例示の一実施形態によるネットワーク要素についてのフローチャート300を示すものである。
ネットワーク要素105は、モバイル・ユニット101によって使用されるべきテスト・ロケーション情報を決定する(301)。ネットワーク要素105は、データを収集するときにモバイル・ユニット101が使用するパラメータを提供することが好ましい。例示の一実施形態においては、ネットワーク要素105は、モバイル・ユニット101が、情報を収集すべき時間間隔を決定する。例示の一実施形態においては、時間間隔は、1秒である。例示の一実施形態においては、システム設計者などは、境界情報をネットワーク要素105に対して提供する。境界情報は、テストされるべきエリアを含んでいる。この情報は、ネットワーク要素105の内部に位置する相関データベースに記憶されることが好ましい。例示の一実施形態に従って、テスト・エリアの内部に位置している基地局についての緯度情報や経度情報などの追加情報が、同様に提供される。
ネットワーク要素105は、テスト・ロケーション情報をモバイル・ユニット101に対して送信する(303)。例示の一実施形態においては、テスト・ロケーション情報は、基地局を経由してモバイル・ユニット101に対して送信される。
ネットワーク要素105は、モバイル・ユニット101からデータを受信する(305)。例示の一実施形態においては、ネットワーク要素105は、基地局を経由してデータを受信する。
ネットワーク要素105は、好ましくはネットワーク要素105の内部に位置する相関要素において、受信されたデータを相互に関連づける(307)。相関要素は、ネットワーク要素105の内部に受信されたデータを記憶する。例示の一実施形態に従って、相関要素は、セルごとに、受信されたデータと測定されたデータ・ロケーションを比較し、またそれらを組み合わせて、テストされるセル・サイトのおのおのについての新しい値を形成する。さらに、相関要素は、各セル・サイトの測定に対して値を割り当てることができ、またこれらの値についてセル・サイトをソートして、どのセル・サイトが、次にテストされるべきかを決定する。
相関要素はまた、テスト中に受信されたデータに基づいて、通信ネットワークにおけるRFカバレッジの分析を実行する際に有効でもある。これは、初期のテスト・ロケーション情報と、モバイル・ユニット101からの受信されたデータとを使用して達成されることが好ましい。次いで、この新しいデータは、どのさらなるRFテストが行われる必要があるか、またそのテストにおいて最初にどのデータを使用するべきかを決定する際に使用される。
例示の一実施形態においては、相関要素は、記録されたセルIDを実際のセル・ロケーションにマッチングさせ、マップの上にその情報をプロットする。記録された信号強度は、優れている、非常に良い、良い、平均的な、低い、非常に低い、全く無しなど事前に定義された範囲に基づいてカラー・コード化されることが好ましい。このカラー・コード化されたマップは、モバイル・ユニット101に対して送信され、あるいはネットワーク要素105、またはネットワーク要素105に接続されたディスプレイ・デバイスの上に表示されることもある。代わりに、カラー・コード化されたマップは、ウェブ・サーバに対してコピーされることもあり、またインターネットにおいてユーザに対して表示可能とすることもできる。
ネットワーク要素105は、好ましくはネットワーク要素105の中に位置しているメモリに、相関データを記憶する(309)。
ネットワーク要素105は、テストが完了しているかどうかを決定する(311)。テストが完了している場合、プロセスは、終了する(399)。テストが、完了していない場合、プロセスは、ステップ303へと戻り、ネットワーク要素105は、アップデートされた、相互に関連づけられた情報をモバイル・ユニット101に対して送信する。
本発明の例示の一実施形態は、それゆえにRFカバレッジ・テストをかなり改善させる。低い、また貧弱なカバレッジ・エリアは、他の目的のために通信ネットワークにおいて既に使用されている、スマートフォンなどのモバイル・ユニットを利用して識別される。これにより、分析者は、通信ネットワークの任意の追加の徹底したテストをどちらに向けるべきかを決定することができるようになる。
本発明は、そのある種の例の観点から説明されているが、本発明は、上記の説明だけに限定されることは意図しておらず、もっと正確に言えば、添付の特許請求の範囲において説明される範囲内であるにすぎない。