JP2014502501A - 発現プロセス - Google Patents

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Abstract

ターゲット組換えポリペプチドを産生するためのプロセスを提供する。該プロセスは、ターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結されたプロモーター;および完全パリンドロームオペレーター配列を含むベクターを、抗生物質を実質的に含まない培地中で発現させる工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、組換えポリペプチドを発現するためのプロセスに関する。
組換え技術によるポリペプチドの製造は、特に宿主生物が大腸菌(E. coli)である場合、有効でそして多用途の方法であることが証明されてきている。しかし、望ましい組換えポリペプチドをコードする遺伝子を発現する細胞は、その遺伝子を発現しない細胞と比較して、さらなる代謝負担を有する。これは、望ましい組換え細胞が競争上不利な状態にあり、そしてこれを是正する工程が取られない限り、こうした細胞が培養から迅速に排除され、したがって産生プロセスを無効にすることを意味する。選択的に利点を有する望ましいポリペプチドをコードする遺伝子を含有する細胞を提供する1つの一般的な方法は、同じベクター上に抗生物質耐性を与える遺伝子を含むことである。適切な抗生物質、例えばカナマイシンまたはテトラサイクリンの存在下で、抗生物質耐性遺伝子を有する、そしてしたがって所望のポリペプチドを発現可能である細胞のみが、生存可能である。
近年、抗生物質の過剰な使用に関する懸念がある。したがって、抗生物質の使用を必要としない安定なタンパク質発現プロセスを同定することが望ましい。
本発明の1つの側面にしたがって、ターゲット組換えポリペプチド産生のためのプロセスであって:
a)ターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結されたプロモーター;および
b)完全パリンドロームオペレーター配列
を含むベクターを、抗生物質を実質的に含まない培地中で発現させる
工程を含む、前記プロセスを提供する。
図1はプラスミドを含有するコロニーの割合を表す図である。 図2はプラスミドを含有するコロニーの割合を表す図である。
本発明記載の発現系において使用可能なオペレーター配列には、lac、gal、deoおよびglnが含まれる。1またはそれより多い完全パリンドロームオペレーター配列が使用可能である。多くの好ましい態様において、2つの完全パリンドロームオペレーター配列を使用し、最も好適には、1つのオペレーター配列はプロモーターの下流に位置し、そして1つのオペレーター配列はプロモーターの上流に位置する。2つのオペレーター系を使用する場合、オペレーター配列は、好ましくは、プロモーターの調節を最大にするようにスペーシングされている。多くの態様において、スペーシングは、85〜150塩基対離れており、好ましくは90〜126塩基対離れており、そして最も好ましくは91または92塩基対離れている。特定の態様において、オペレーター配列は、転写開始点と重複する。
オペレーター系は、通常、適切なリプレッサー配列とともに使用されることが認識されるであろう。リプレッサー配列は、リプレッサータンパク質を産生し、例えばlacオペレーターを用いる場合は、lacI遺伝子配列である。他のlacリプレッサー配列もまた使用可能であり、例えばlacI配列を用いてlacリプレッサータンパク質レベルを増加させてもよい。リプレッサー配列はまた、宿主細胞ゲノムによって、またはさらなる適合性プラスミドを用いることによって、提供可能である。好ましくは、リプレッサー配列は、オペレーター配列(単数または複数)と同じベクター上に存在する。特定の態様において、リプレッサー配列、特にlacIリプレッサー配列は、ターゲットポリペプチドのための発現カセットの転写とは反対の配向で、ベクター上に取り込まれる。
本発明記載のベクターにおいて使用可能なプロモーターは、恒常性または誘導性プロモーターを含む。プロモーターが、一般的に、宿主細胞において有効であることが知られるプロモーターから選択されることが認識されるであろう。例えば、大腸菌宿主細胞において大腸菌プロモーターが、哺乳動物細胞において哺乳動物プロモーターが、酵母細胞において酵母プロモーターが、一般的に使用される。原核宿主由来の多くのプロモーターは、真核宿主において使用可能であり、そして逆もまた同様であることが認識されるであろう。
多くの好ましい態様において、プロモーターは、原核プロモーターである。使用可能な原核プロモーターの例には:
a)ファージRNAポリメラーゼ依存性プロモーター、特にT7 RNAポリメラーゼ依存性プロモーター系、好ましくは、本明細書に援用されるStudierおよびMoffat, J. Mol. Biol. 189:113−130(1986)に開示されるものを含む単一のT7プロモーター、特にT7遺伝子10プロモーター;および
b)宿主RNAポリメラーゼに基づくプロモーター系、特に大腸菌RNAポリメラーゼに基づくプロモーター系
が含まれる。
T7 RNAポリメラーゼ依存性プロモーター系を使用する場合、T7 RNAポリメラーゼの供給源が必要であり、これは当該技術分野に知られる方法によって、そして一般的に、宿主株内に必要なファージポリメラーゼを発現するλDE3プロファージを挿入して、溶原性宿主株を生成することによって、提供されることが認識されるであろう。T7 RNAポリメラーゼはまた、T7 RNAポリメラーゼの遺伝子を所持する特殊化λ形質導入ファージでの感染によって、細胞に送達可能である。
本発明の側面において使用可能な恒常性プロモーターの例には、T7A1、T7A2、T7A3、spcリボソームタンパク質オペロンプロモーター、β−ラクタマーゼ遺伝子プロモーター、ファージλのPプロモーター、複製調節プロモーターPRNAIおよびPRNAII、rrnBリボソームRNAオペロンのP1およびP2プロモーター、Lacリプレッサータンパク質プロモーターpLacI、グリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)および細胞膜H(+)−ATPアーゼ(PMA1)プロモーター、接合因子(MF)−αプロモーター、KEX2、TEF−1、サルウイルス40(SV40)初期プロモーター、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、およびヒトβ−アクチンプロモーターが含まれる。恒常性プロモーターのさらなる例には、調節領域を除去するように修飾されている誘導性プロモーター、例えばlacまたはtacオペレーターを除去するように修飾されたlacまたはtacプロモーターが含まれる。恒常性プロモーターを修飾して、調節領域、例えばオペレーター配列を付加することによって、誘導性プロモーター系を形成してもよい。
使用可能な誘導性プロモーターの例には、lac、lacUV5、trp、tac、trc、phoA、アラビノース誘導性プロモーター、温度誘導性プロモーター(高温および低温両方)、銅誘導性プロモーター、uspA、uspB、malK、浸透圧誘導性プロモーター、ガラクトース誘導性プロモーター、フェロモン誘導性プロモーター、グルコアミラーゼプロモーター、テトラサイクリン反応性プロモーター、ヒトc−fosプロモーター、エクジソン誘導性プロモーター、およびグルココルチコイド誘導性プロモーターが含まれる。
使用可能な好ましいプロモーターの例には、T7遺伝子10プロモーター、T7A1、T7A2、T7A3、λpL、λpR、lac、lacUV5、trp、tac、trc、phoAおよびrrnBが含まれ、これらは各々、誘導系において使用され、T7A3、tac、lacおよびλpLプロモーターを含む誘導性プロモーター系が特に好ましい。
本発明で使用されるベクターは、宿主細胞に適した複製起点(「ORI」)を含む。所定の宿主細胞で使用可能なORIは、当該技術分野に周知である。大腸菌において使用するのが好ましいORIは、colE1 ORI、例えばpBR322、pAT、pUC、p15a ORI;ColA ORI、CloDF13 ORIおよびRSF1030 ORIである。蛍光菌(Ps. fluorescens)およびプチダ菌(Ps. putida)などのシュードモナス菌で使用可能なORIには、pPS10およびpVS1が含まれる。酵母で使用可能なORIには、2ミクロンおよびYCp酵母セントロメアプラスミドベクターが含まれる。CHO細胞などの哺乳動物細胞で使用可能なORIには、SV40複製起点およびEBV起点およびEBNA系が含まれる。多くの好ましい態様において、宿主細胞は大腸菌であり、そしてORIはcolE1 ORI、そして特にpAT153である。
本発明の多くの好ましい態様において、ベクターは、プラスミド安定性遺伝子座、特にマルチマー分解系を含み、ckr(元来プラスミドColKから得られた)、parCBA(元来プラスミドRK2から得られた)、par(元来プラスミドRP4から得られた)および好ましくはcer安定性配列が含まれる。
本発明記載のプロセスで使用されるベクターは、好ましくは、1またはそれより多いターミネーター配列を含む。こうしたターミネーター配列の例は、使用する宿主細胞に関して、当該技術分野に周知である。細菌宿主細胞に関して、特に大腸菌に関して、好ましいターミネーター配列には、T7ターミネーター配列およびT4ターミネーター配列が含まれる。特定の好ましい態様において、ターミネーター配列、特にT7ターミネーター配列は、ターゲットポリペプチドのための発現カセットの下流に位置し、そして発現カセットの転写後の転写リードスルーを防止するように配置される。特定の非常に好ましい態様において、ターミネーター配列、特にT4ターミネーター配列は、ターゲットポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結されたプロモーターの上流に位置し、該プロモーター上流からの転写リードスルーを防止する。こうした態様において、そしてオペレーター配列もまたプロモーターの上流に存在する場合、ターミネーター配列は、好ましくは、このオペレーター配列の上流に位置する。
本発明のプロセスは、抗生物質選択圧の非存在下で、培地中のターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットを発現するが、使用するベクターは、抗生物質選択マーカーを含んでもよい。ターゲットポリペプチドを発現するベクターを取り込んだ細胞を選択するため、こうした選択マーカーは、宿主細胞のトランスフェクション中に有益である。存在しうる抗生物質選択マーカーの例には、カナマイシン耐性遺伝子、EP−A−0502637に記載されるような誘導性テトラサイクリン耐性遺伝子(tetA/tetR)系、アンピシリン耐性遺伝子、クロラムフェニコール耐性遺伝子およびネオマイシン耐性遺伝子が含まれる。あるいは、非抗生物質選択マーカーを使用してもよい。非抗生物質選択マーカーの例には、栄養要求マーカー、例えばプロリンまたはグリシン栄養要求系、例えばFiedlerら, Gene, 2001, 274:111−8およびVidalら, J Biotechnol, 2008, 134:127−36、ならびに必須遺伝子が不全にされている株における、ベクター上の補完的必須遺伝子の使用、例えばdapD遺伝子系の使用、例えばDegryse Eら, J Biotechnol, 1991, 18:29−39およびCranenburghら Nucleic Acids Res, 2001, 29:E26、ならびにinfA遺伝子系、例えばHaggら, J Biotechnol 2004, 111:17−30が含まれる。他の非抗生物質系には、重金属耐性、例えばカドミウムおよび銅耐性が含まれ、これらは、微量のこうした金属のありうる存在が許容されうる場合に適切でありうる。
本発明のプロセス中で使用するベクターはまた、所望のタンパク質の分泌が必要である場合、シグナル配列を取り込んでもよく、こうしたシグナル配列は、好ましくは、ターゲットポリペプチドのための発現カセット中に取り込まれる。
本発明のプロセス中で使用する発現ベクターは、宿主細胞ゲノム内に取り込まれてもよいが、好ましくはプラスミドなどの染色体外要素内に含まれる。あるいは、発現ベクターは、ファージまたはウイルスベクター内に取り込まれてもよく、そしてこれらを宿主細胞系への発現系の送達のために用いてもよい。当該技術分野に知られる方法によって、発現ベクターを組立ててもよい。
本発明のプロセスを使用して、宿主細胞において、そして特に微生物において、組換えポリペプチドを産生する。本明細書において、「ポリペプチド」は、一般的に、約10アミノ酸より多いアミノ酸を有するペプチドおよびタンパク質を指す。宿主細胞は原核または真核であってもよい。原核細胞の例には、細菌細胞、例えば大腸菌、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、霊菌(Serratia marsescens)および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)を含むグラム陰性細菌細胞、ならびに枯草菌(Bacillus subtilis)を含むグラム陽性細菌細胞が含まれる。真核細胞の例には、酵母、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、クロイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)が含まれる。使用可能な哺乳動物宿主細胞には、ヒト細胞株、例えばヒト胚性腎臓およびPERC.6細胞、ネズミ細胞株、例えばNS0細胞;そして特にハムスター細胞株、例えばベビーハムスター腎臓細胞および特にチャイニーズハムスター卵巣細胞が含まれる。他の真核宿主細胞、例えば糸状菌、植物、昆虫、両生類細胞または卵巣(ovarian)種もまた使用可能である。好ましい宿主細胞は、原核宿主、特に細菌宿主、一般的にグラム陰性細菌宿主、特に腸内細菌科、好ましくは大腸菌、そして特にそのBまたはK12株である。
本発明のプロセスによって産生可能なポリペプチドには、療法タンパク質およびペプチドが含まれ、サイトカイン、増殖因子、抗体、抗体断片、免疫グロブリン様ポリペプチド、酵素、ワクチン、ペプチドホルモン、例えばインスリン、およびその類似体、ケモカイン、受容体、受容体断片、キナーゼ、ホスファターゼ、イソメラーゼ、ヒドロリラーゼ、転写因子および融合ポリペプチドが含まれる。
発現可能な抗体には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体および生物学的活性を有する抗体断片が含まれ、前述のいずれかのものの多価および/または多重特異性型が含まれる。
天然存在抗体は、典型的には、ジスルフィド結合によって相互連結された2つの同一の重(H)鎖および2つの同一の軽(L)鎖の4つのポリペプチド鎖を含む。各重鎖は、可変領域(V)および定常領域(C)を含み、C領域は、天然型において、3つのドメイン、C1、C2、およびC3を含む。各軽鎖は、可変領域(V)、および1つのドメインCを含む定常領域を含む。
およびV領域は、より保存された、フレームワーク領域(FR)と称される領域が散在する、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性領域に、さらに細区分可能である。VおよびVは各々、3つのCDRおよび4つのFRで構成され、アミノ末端からカルボキシ末端に、以下の順で配置される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。
発現可能な抗体断片は、望ましい生物学的活性を有する、損なわれていない(intact)抗体の部分を含む。抗体断片には、一般的に、少なくとも1つの抗原結合部位が含まれる。抗体断片の例には:(i)V、C、VおよびC1ドメインを有するFab断片;(ii)2つのFab誘導体間でジスルフィド架橋によって二価断片を形成可能な、C1ドメインのC末端に1またはそれより多いシステイン残基を有するFab’断片などのFab誘導体;(iii)VおよびC1ドメインを有するFd断片;(iv)C1ドメインのC末端に1またはそれより多いシステイン残基を有するFd誘導体などのFd誘導体;(v)抗体の単一アームのVおよびVドメインを有するFv断片;(vi)VおよびVドメインが共有結合している一本鎖Fv(scFv)抗体などの一本鎖抗体分子;(vii)定常領域ドメインを含むまたは含まない別の可変ドメイン(VまたはVドメインポリペプチド)に連結された、定常領域ドメインを含まないVまたはVドメインポリペプチド(例えばV−V、V−V、またはV−V);(viii)ドメイン抗体断片、例えばVドメイン、またはVドメイン、およびVまたはVドメインいずれかの抗原結合断片、例えば単離CDR領域からなる断片などのドメイン抗体断片;(ix)2つの抗原結合部位を含むいわゆる「ディアボディ」、例えば同じポリペプチド鎖中で、軽鎖可変ドメイン(V)に連結された重鎖可変ドメイン(V);ならびに(x)相補性軽鎖ポリペプチドとともに抗原結合領域の対を形成する、タンデムFdセグメント対を含むいわゆる直鎖抗体が含まれる。
調製可能な好ましい抗体断片は、哺乳動物単一可変ドメイン抗体であり、これは、免疫グロブリン可変ドメインに特徴的な配列を含み、そして抗原に特異的に結合し(すなわち500nMまたはそれ未満、例えば400nMまたはそれ未満、好ましくは250nMまたはそれ未満、および最も好ましくは100nMまたはそれ未満の解離定数)、そして単一可変ドメインとして抗原に結合する;すなわちいかなる相補性可変ドメインも含まない、フォールディングされたポリペプチドドメインを含む、抗体断片である。単一可変ドメイン抗体には、完全抗体可変ドメイン、ならびに修飾可変ドメイン、例えば抗体可変ドメインに特徴的でない配列によって1またはそれより多いループが置換されているもの、あるいは一部切除されている(truncated)か、またはNもしくはC末端伸長を含む抗体可変ドメイン、ならびに可変ドメインのフォールディングされた断片が含まれる。調製可能な好ましい単一可変ドメインは、VおよびVの群より選択され、VカッパおよびVラムダを含む。最も好ましくは、単一可変ドメインは、ヒトまたはラクダ科(camelid)ドメインであり、ヒト化ラクダ科ドメインを含む。
ターゲットポリペプチドが、分泌される2またはそれより多い鎖を含む場合、特に、ターゲットポリペプチドが、2またはそれより多い鎖を含む断片抗体である場合、鎖の各々は、本発明記載の分泌リーダーに付着し、そしてこうしたポリペプチドをコードするポリヌクレオチドをこれにしたがって設計し、そして使用するベクターに取り込む。使用する分泌リーダーは同じであってもまたは異なってもよい。
本発明の特定の態様において、発現されるベクターは、自己複製プラスミドであり、ここでプロモーター、オペレーター配列、ターゲットポリペプチドのための発現カセットおよび発現カセットのためのターミネーター配列は、マルチマー分解系、好ましくはcer遺伝子座の上流に位置する。ORIがマルチマー分解系の下流に位置することが好ましい。多くの態様において、リプレッサー配列、例えばLacIリプレッサーであって、好ましくは発現カセットの転写と反対の配向に配向される、前記リプレッサーは、ORIの下流(発現カセットの転写の方向で読んだ場合)に位置する。好適には、選択可能マーカー、好ましくはtetA/TetRマーカーは、リプレッサー配列の下流に位置する。最も好ましくは、ターミネーター配列は、選択可能マーカーの下流に位置する。
いくつかの態様において、使用するベクターは、プロモーター、オペレーター配列、ターゲットポリペプチドのための発現カセット、および転写の方向で読んだ場合、マルチマー分解配列によって、そして特にさらにORIによって、リプレッサー配列から分離されている発現カセットのためのターミネーター配列を含む。
いくつかの態様において、使用するベクターは、ターゲットポリペプチドのための発現カセットの転写の方向に読んだ場合、選択可能マーカー配列によって、そして好ましくはまた選択可能マーカー配列の下流の転写ターミネーター配列によって、プロモーターから分離されているリプレッサー配列を含む。
発現系は、使用する細胞に関して、当該技術分野に周知である方法によって発現される。好ましい発現法は、特に発酵によって、培地中で宿主細胞を培養し、そして次いで発現されたタンパク質を回収する工程を含む。用語「培地」は、組換え細胞を増殖させるために用いる栄養培地を指す。多くの態様において、栄養溶液を使用する。所定の宿主細胞に適した培地が、当該技術分野に周知である。
多くの態様において、本発明のプロセスは、所望の細胞密度が達成されるまで宿主細胞を培養する増殖期、およびターゲットポリペプチドを発現させる産生期を含む。こうしたプロセスは、好ましくは、誘導性プロモーターおよびオペレーター系を使用する際に使用される。プロモーターは、一般的に、増殖期中には非誘導状態で維持され、それによって実質的にターゲットポリペプチドの発現は防止され、そしてしたがって、宿主細胞に対する代謝負担が減少する。所望の細胞密度に到達した際、発現を誘導し、そしてターゲットポリペプチドを発現させる。増殖期は、典型的には、数日間、例えば1〜10日間、そして好ましくは2〜4日間維持される。増殖期中に達成される細胞密度は、典型的には、最大150のOD600に同等であり、例えば5〜150、そして一般的には30〜70である。ひとたび所望の細胞密度に到達したら、好ましくは発現の誘導後に、細胞を産生期に維持する。ケモスタットにおけるものなど、連続培養を用いて、産生期を実行してもよいが、好ましくは、流加培養を用いて実行する。産生期は、一般的には最長48時間、例えば流加培養を使用した際は12〜36時間、維持される。バッチ産生期の終了時、当該技術分野に周知の方法によって、ターゲットポリペプチドを回収する。
本発明の好ましい態様において、増殖期および産生期のどちらも、抗生物質の非存在下で実行する。
誘導性発現系を使用する好ましい態様において、適切な誘導剤、例えばイソプロピル−β−D−1−チオガラクトピラノシド(IPTG)、IPTG類似体、例えばイソブチル−C−ガラクトシド(IBCG)、ラクトースまたはメリビオースの添加によって、あるいは使用する誘導系の性質に応じて、条件を調整して誘導を引き起こすことによって、発現を誘導してもよい。誘導剤を個々にまたは組み合わせて使用してもよい。
望ましい場合、本発明のプロセスによって産生されるポリペプチドをさらなる精製工程、例えば、イオン交換クロマトグラフィー;疎水性に基づくクロマトグラフィー、例えばHIC、逆相クロマトグラフィー、疎水性電荷誘導クロマトグラフィー、または混合様式クロマトグラフィー:あるいはサイズに基づく精製、例えばゲルろ過の1またはそれより多くに供してもよい。
本発明の1つの好ましい態様にしたがって、ターゲット組換えポリペプチドの産生のためのプロセスであって:
a)培地中で:
i)ターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結された誘導性プロモーター;および
ii)完全パリンドロームオペレーター配列
を含むベクターで形質転換された原核宿主細胞、特に大腸菌を、ターゲット細胞密度に到達するまで増殖させ;そして
b)培地の存在下で、発現カセットの発現を誘導する
工程を含む;
ここで工程a)およびb)で使用する培地は、実質的に抗生物質を含まない
前記プロセスを提供する。
本発明の好ましい側面において、使用するベクターは、好適には、対応するリプレッサー配列を伴う、IPTG誘導性プロモーターおよびオペレーター系、特に2つの完全パリンドロームオペレーターを含むT7A3、tac、lacまたはλpLプロモーター、好ましくはlac配列;ならびにcerマルチマー分解配列;ColE1 ORIを含むベクターである。多くの特に好ましい態様において、ベクターは、さらに、誘導性選択マーカーを含む。
本発明は、以下の実施例によって、限定なしに例示される。
実施例1
ベクター内に配列をクローニングするために、NdeIおよびXhoIを用いて、配列:
Figure 2014502501
を有するヒトG−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)をコードする配列を、ベクターpAVE011(国際特許出願WO2007/088371に記載されるように調製)内にクローニングすることによって、株CLD178を構築した。生じたプラスミドを大腸菌W3110に形質転換して、株CLD178を生成した。さらに、同じ方法によって、遺伝子をpET29a(Novagen)にもまたクローニングし、これをBL21(λDE3)に形質転換して、株CLD557を生成した。
濃縮振盪フラスコプロトコル
ルリアブロス(LB)培地15mlおよび抗生物質(CLD178に関しては10μg/mlテトラサイクリン;CLD557に関しては50μg/mlカナマイシン)を含有する50ml Falcon試験管に株CLD178およびCLD557のグリセロールストック15μlを添加することによって、一晩培養を調製した。これらを37℃で一晩インキュベーションした。この調製段階では抗生物質が存在し、抗生物質不含段階の開始時に、宿主細胞において発現プラスミドが存在することを確実にした。15μlのこれらの一晩培養各々を用いて、15ml LB(抗生物質不含)を含有する2つ組の新鮮な試験管に接種した。
培養を37℃で0.4〜0.6のOD600まで増殖させた。各培養の1つの試料を1mM IPTGで誘導し、1つの試料を誘導せずに放置した。8時間の総インキュベーション後、試料を採取し、そして単一コロニー採取のため、ルリア寒天上にストリークした。15μlの培養を用いて、LBの新鮮な培養に接種し、そして一晩インキュベーションした。このプロセスを4日間に渡って反復した。
分析
適切な抗生物質を加えたルリア寒天上、37℃で一晩増殖させたルリア寒天プレートから、40コロニーをストリークし、これらのプレートを37℃で一晩インキュベーションし、そしてコロニーを数えることによって、プラスミド保持を分析した。
達成され、プラスミドを含有するコロニーの割合として表された結果を、図1および2にプロットして提供する。
図1の結果は、培地中に抗生物質が存在しないと、pET含有株、CLD557に関しては、48時間後にプラスミド喪失が生じ始め、そして非誘導状態であっても96時間の増殖期終了時まで続き、一方、本発明のプロセスにおいて使用するようなベクターを含有する株CLD178は、増殖期全体を通じて安定であり、96時間後であっても100%安定性を生じることを示す。
図2の結果は、抗生物質の非存在下で、ターゲットポリペプチドの発現を産生期中に誘導する場合、pETベクターが迅速に失われ、18時間後にプラスミドがまったく回収されず、一方、本発明のプロセス中で使用するようなベクターを含有する株は、産生期全体を通じて安定であり、96時間後であっても100%安定性を生じることを示す。
本発明記載のプロセスは、抗生物質不含培養プロセスにおいてポリペプチド産生に非常に適しており、そして周知のpET型プラスミドよりもはるかに優れたプラスミド安定性を示すことが立証される。
実施例2
配列:
Figure 2014502501
を有する、ヒト成長ホルモンをコードするポリヌクレオチドを使用したことを除いて、CLD178に関して上に提供する方法によって、株CLD179を調製した。
実施例1に記載するような濃縮振盪フラスコプロトコルおよび分析に供した際、66時間後に40%のプラスミド回収を記録した。
実施例3、4および5
ropを含むpBR322複製起点をコードする配列番号3のポリヌクレオチドをAhdI/Bpu10I断片として調製した以外は、それぞれ、実施例1および2に上述する方法によって、株CLD604およびCLD605を調製した。ベクター中のAhdIおよびBpu10I制限部位を用いて、この断片を、対応するベクター内にクローニングし、こうして元来のプラスミドに基づく複製起点を置き換えた。
配列番号3
Figure 2014502501
制限消化によって組換えクローンを同定し、そして配列決定によって確認した。
p15a複製起点をコードする配列番号4のポリヌクレオチドをAhdI/Bpu10I断片として調製した以外は、株CLD604に関して提供するのと同じ方法によって、株CLD607を調製した。
配列番号4
Figure 2014502501
実施例1に記載するような濃縮振盪フラスコプロトコルおよび分析に供した際、66.5時間後のプラスミド回収は表1に提供する通りであった。
表1
Figure 2014502501
実施例6
CLD579(pAVE446)
cer遺伝子座をBglII/ClaI断片としてpAVE175から除去した。プラスミド断片オーバーハングを、KODホットスタートDNAポリメラーゼ(Novagen、71086−3、ロットM00050873)を用いたPCR反応で平滑化し、そして連結してプラスミドを再編成した。制限消化によって組換えクローンを同定し、そして配列決定によって確認した。生じたプラスミドをpAVE446と名付け、そしてCGSC4474に形質転換した。等量の一晩培養を40%グリセロールと混合し、そして−70℃で保存するため、凍結バイアル内にアリコットした。
実施例1に記載するような濃縮振盪フラスコプロトコルおよび分析に供した際、28時間後に83%のプラスミド回収、および52時間後に43%のプラスミド回収を記録し、実施例1においてpETに関して達成したものよりも多い回収を示した。
実施例7および8
上記株CLD178を調製するのに使用したベクター内に、配列番号5のポリヌクレオチドを挿入することによって、株CLD722を調製した。ポリヌクレオチドは、XmaI/EcoRI断片として、ベクター主鎖の部分に相当するが、T4ターミネーター配列を欠き、そしてこれをベクター中のXmaIおよびEcoRI制限部位内に挿入した。
配列番号5
Figure 2014502501
配列番号5のポリヌクレオチドをベクターpAVE011のXmaIおよびEcoRI制限部位内にクローニングすることによって、そして配列番号2のポリヌクレオチドをそのベクター中のNdeIおよびXhoI制限部位内にクローニングすることによって、使用するベクターを調製した以外、実施例1に提供する方法によって、株CLD724を調製した。
実施例1に記載するような濃縮振盪フラスコプロトコルおよび分析に供した際、74時間後のプラスミド回収は表2に提供する通りであった。
表2
Figure 2014502501
実施例9および10
450μlのグリセロールストックを、5g/L酵母エキス、10g/Lペプトン、10g/L塩化ナトリウム、10g/Lグルコースおよび適切な場合には15mg/Lテトラサイクリンを含有する450mLのルリアブロス(LB)を含有する2.0L整流振盪フラスコに添加することによって、株CLD178およびCLD048(WO2007/088371に記載されるように調製、Fab D1.3を発現する)のための発酵接種物を産生した。接種物を振盪装置−インキュベーター中で、200rpmで攪拌しながら、37℃で10時間増殖させた。20mlの振盪フラスコ接種物を用いて、酵母エキスおよびテトラサイクリン(適切な場合)を補充した4Lの最小グリセロールバッチ増殖培地を含有する5L作業体積発酵装置に接種した。以下に記載する操作条件下で、発酵を実行した。37℃の一定温度で温度を調節するか(CLD178)、または37℃で最初の7〜9時間、次いで30℃に減少させてそして発酵の残りに関しては30℃に調節するか(CLD048)、いずれかとした。25%(w/v)水酸化アンモニウムの自動添加によって、pHを7.0に調節した。溶解酸素圧(dOT)セットポイントは空気飽和30%であり、そしてこれは、最低250rpmから最高1500rpmまでの発酵装置スターラー速度の自動調整、および入口ガス流への酸素の補充によって調節された。発酵装置容器への空気流は、全体で0.5v/v/分であった。
dOTの急激な上昇によって特徴付けられる、炭素供給源(すなわちグリセロール)の枯渇まで、バッチ方式で発酵を行った。炭素供給源消耗時点で、グリセロール/硫酸アンモニウム供給添加によって、流加発酵を開始した。発酵におけるバイオマスレベルがOD600=45〜55に到達したら、最終濃度0.5mM(CLD178)または0.125mM(CLD048)まで、IPTGを添加することによって誘導を行った。誘導後48時間流加期を続けた。次いで、細胞および残渣細胞不含増殖培地を採取した。CLD048のための採取細胞をさらに浸透圧ショック細胞分画に供し、可溶性大腸菌周辺質分画中に分配されていたタンパク質を含有する細胞分画を単離した。CLD178発酵由来の細胞をSDS−PAGEによって直接分析した。
分析法
試料の全細胞溶解物のSimplyBlue染色SDS−PAGEゲルを用いて、CLD178由来のG−CSFの集積レベルを決定した。
可溶性周辺質抽出物および残渣増殖培地中の生物学的活性D1.3 Fabの集積を、精製活性D1.3 Fabで調製した標準曲線を参照することにより、ELISAアッセイにおいてリゾチーム(抗原)へのD1.3 Fabの結合を決定することによって、概算した。
結果
CLD178
発酵ブロスの分析によって、抗生物質の存在下または非存在下の両方において、各振盪フラスコの誘導前および発酵終了時の両方の発酵から、100%プラスミド保持が示された。
SDS−PAGE分析によって、抗生物質の存在下または非存在下のいずれにおいても、発酵終了時、G−CSFの収量には相違は示されなかった。
CLD048
誘導27時間後、ELISAによって測定した際のD1.3の量は、抗生物質を含有するプロセスに関する250mg/Lに比較して、抗生物質不含プロセスに関して309mg/Lであった。誘導48時間後、ELISAによって測定した際のD1.3の量は、抗生物質を含有するプロセスに関する208mg/Lに比較して、抗生物質不含プロセスに関して205mg/Lであった。これらの結果は、抗生物質の存在下での発酵と比較して、抗生物質不含プロセスに関して、全体の収量に影響がないことを示す。

Claims (15)

  1. ターゲット組換えポリペプチド産生のためのプロセスであって:
    a)ターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結されたプロモーター;および
    b)完全パリンドロームオペレーター配列
    を含むベクターを、抗生物質を実質的に含まない培地中で発現させる
    工程を含む、前記プロセス。
  2. 誘導性プロモーターを使用する、請求項1記載のプロセス。
  3. ベクターを原核宿主細胞中で発現させる、請求項1または請求項2記載のプロセス。
  4. 宿主細胞が大腸菌(E. coli)である、請求項3記載のプロセス。
  5. プロモーターが、T7A3、tac、lacおよびλpLプロモーターからなる群より選択される、請求項4記載のプロセス。
  6. ベクターが、マルチマー分解系、特にcer配列を含む、請求項2、4または5のいずれか一項記載のプロセス。
  7. ターゲット組換えポリペプチドの産生のためのプロセスであって:
    a)培地中で:
    i)ターゲット組換えポリペプチドのための発現カセットに機能可能であるように連結された誘導性プロモーター;および
    ii)完全パリンドロームオペレーター配列
    を含むベクターで形質転換された大腸菌宿主細胞を、ターゲット細胞密度に到達するまで増殖させ;そして
    b)培地の存在下で、発現カセットの発現を誘導する
    工程を含む;
    ここで工程a)およびb)で使用する培地は、実質的に抗生物質を含まない
    前記プロセス。
  8. プロモーターが、T7A3、tac、lacおよびλpLプロモーターからなる群より選択される、請求項7記載のプロセス。
  9. ベクターが:
    a)マルチマー分解系、特にcer配列;
    b)colE1 ORI、特にpAT153 ORI;
    c)2つの完全パリンドロームオペレーター、好ましくはlacオペレーター;
    d)抗生物質耐性マーカー、特にtetA/tetRマーカー
    の1またはそれより多くを含む、請求項7または8記載のプロセス。
  10. ベクターがさらに、発現カセットのための転写ターミネーター配列およびマルチマー分解系、好ましくはcer遺伝子座、プロモーター、オペレーター配列、ターゲットポリペプチドのための発現カセットおよびマルチマー分解系上流に位置する発現カセットのための転写ターミネーター配列をさらに含む、請求項7または8記載のプロセス。
  11. ベクターが、マルチマー分解系の下流に位置するORI、好ましくはpAT153 ORIを含む、請求項10記載のプロセス。
  12. ベクターが、ORIの下流に位置するリプレッサー配列を含む、請求項10記載のプロセス。
  13. ベクターが、リプレッサー配列の下流に位置する選択可能マーカー、好ましくはtetA/tetRマーカーを含む、請求項12記載のプロセス。
  14. ベクターが、発現カセットのための転写ターミネーター配列、マルチマー分解配列およびリプレッサー配列を含み、そしてプロモーター、オペレーター配列、ターゲットポリペプチドのための発現カセットおよび発現カセットのための転写ターミネーター配列は、転写方向で読んだ際、マルチマー分解配列によって、そして好ましくはまたORIによって、リプレッサー配列から分離される、請求項9または10記載のプロセス。
  15. ベクターが、リプレッサー配列、選択可能マーカー系および転写ターミネーター配列を含み、リプレッサー配列は、ターゲットポリペプチドのための発現カセットの転写方向で読んだ際、選択可能マーカー配列によって、そしてまた、選択可能マーカー配列の下流の転写ターミネーター配列によって、プロモーターから分離される、請求項9、10または14のいずれか一項記載のプロセス。
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