JP2014233028A - 通信制御装置、情報処理装置、記憶装置、通信制御方法、及び通信制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネットワークにおける通信を制御する通信制御装置101は、ネットワークにおける輻輳の発生を判定する判定部102と、当該輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する送信部103と、をそなえる。
【選択図】図6
Description
このため、近年iSCSI対応のストレージが増えている。
ここで、LANトラフィックはパケットロスを前提としており、サーバはパケットロスを検出すると、パケットの再送を行なう。一方、iSCSIはLANトラフィックとして扱われるが、ストレージトラフィックはパケットロスを前提としていないため、パケットロスが発生すると、ストレージへのアクセスが行なえなくなることもある。そのため、ストレージアクセスが、業務系トラフィックの影響を受けないようにするために、業務系で使われるイーサネットネットワークとは完全に切り離したストレージ専用のイーサネットネットワークを用意していた。
DCBネットワークは、多様なトラフィックが混在するので、多くの帯域を必要とし、10GbEベースで通信される。
DCBネットワークは、イーサネットベースで通信が行なわれるが、FCoEのみパケットロストの発生を防ぐための2つの新しいプロトコルをサポートしており、Fibre Channel(FC)と同レベルの信頼性が担保されている。
図14は、従来の情報処理システム211のシステム構成を示す模式図である。
情報処理システム211は、iSCSIサーバ202、イーサネットスイッチ(SW)203、DBCスイッチ204−1,204−2、iSCSIストレージ205、FCoEサーバ209、及びFCoEストレージ210を有する。
DCBスイッチ204−1,204−2は、DCBプロトコルに準拠したスイッチであり、iSCSIトラフィックとFCoEトラフィックとの両方を処理可能である。DCBスイッチ204−1,204−2は、DCBネットワーク401に接続されている。図14の例では、DCBスイッチ204−1はイーサネットスイッチ203とDCBスイッチ204−2とFCoEサーバ209とに接続されている。一方、DCBスイッチ204−2はDCBスイッチ204−1とiSCSIサーバ202と後述するFCoEストレージ210とに接続されている。
FCoEサーバ209は、例えば、サーバ機能をそなえたコンピュータであり、FCoEに対応している。FCoEサーバ209は、iSCSIストレージ205及びFCoEストレージ210に対してリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを送信することにより、iSCSIストレージ205及びFCoEストレージ210が提供する記憶領域にデータの書き込みや読み出しを行なう。
図1に示すように、iSCSIサーバ202とイーサネットスイッチ203間、イーサネットスイッチ203とDCBスイッチ204−1間、DCBスイッチ204−1,204−2間、及びDCBスイッチ204−2とiSCSIストレージ205間はiSCSIトラフィックが流れる。
iSCSIのトラフィックはDCBネットワーク401を通過する際、LANトラフィックとして扱われる。
このため、DCB非対応デバイスの輻輳を制御するコマンドとして、図14の上部に示すフォーマットを有するPause信号が用意されている。Pause信号は、隣接装置に対し、対象の物理ポートの全トラフィックを停止させる。
しかし、Pause信号は対象物理ポートの全トラフィックを停止させてしまうため、iSCSI以外のトラフィックまで阻害してしまう。
さらに、Pause信号を使用した結果、輻輳が発生している物理ポートに流れ込もうとするトラフィックがバッファからあふれるため、パケットロスが発生する可能性がある。イーサネット環境のアプリケーションはパケットロスを前提としており、iSCSIサーバ202は、ロストパケットを検出すると、ロスしたパケットを再送する。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、DCBネットワークにおいて、iSCSIパケットのフレームロスを阻止することを目的とする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
又、本開示の情報処理装置は、上記の通信制御装置をそなえる。
さらに、本開示の通信制御方法は、ネットワークにおける通信を制御する通信制御方法であって、前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する。
さらに、本開示の通信制御プログラムは、ネットワークにおける通信を制御する通信制御プログラムであって、前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する処理をコンピュータに実行させる。
(A)構成
最初に、図1〜図5を用いて、実施形態の一例としての情報処理システム1の構成について説明する。
図1,図5は、実施形態の一例としての情報処理システム1のシステム構成を示す模式図である。図2〜図4は、実施形態の一例としての情報処理システムで使用されるL3(Layer 3) Pause関連の信号のフォーマットを例示する模式図である。詳細には、図2は、L3 Pause信号のフォーマットを例示する模式図である。図3(a)は、実施形態の一例としての情報処理システムで使用される隣接装置確認要求のフォーマットを例示する模式図であり、図3(b)は、隣接装置確認応答のフォーマットを例示する模式図である。図4(a)は、実施形態の一例としての情報処理システムで使用されるL3 Pause許可要求のフォーマットを例示する模式図であり、図4(b)は、L3 Pause許可応答のフォーマットを例示する模式図である。
iSCSIサーバ2は、例えば、サーバ機能をそなえたコンピュータであり、iSCSIに対応している。iSCSIサーバ2は、iSCSIストレージ5及びFCoEストレージ10に対してリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを送信することにより、iSCSIストレージ5及びFCoEストレージ10が提供する記憶領域にデータの書き込みや読み出しを行なう。
DCBスイッチ4−1,4−2は、DCBプロトコルに準拠したスイッチであり、iSCSIトラフィックとFCoEトラフィックとの両方を処理可能である。DCBスイッチ4−1,4−2は、DCBネットワーク400に接続されている。図1の例では、DCBスイッチ4−1はイーサネットスイッチ3とDCBスイッチ4−2とFCoEサーバ9とに接続されている。一方、DCBスイッチ4−2はDCBスイッチ4−1とiSCSIサーバ2と後述するFCoEストレージ10とに接続されている。
なお、以下、DCBスイッチを示す符号としては、複数のDCBスイッチのうち1つを特定する必要があるときには符号4−1,4−2を用いるが、任意のDCBスイッチを指すときには符号4を用いる。
FCoEサーバ9は、例えば、サーバ機能をそなえたコンピュータであり、FCoEに対応している。FCoEサーバ9は、iSCSIストレージ5及びFCoEストレージ10に対してリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを送信することにより、iSCSIストレージ5及びFCoEストレージ10が提供する記憶領域にデータの書き込みや読み出しを行なう。
位で格納する。
以下、iSCSIサーバ2とiSCSIストレージ5とを総称して、iSCSIデバイス2,5とも呼ぶことがある。
又、FCoEサーバ9とFCoEストレージ10とを総称して、FCoEデバイス9,10とも呼ぶことがある。
一方、FCoEサーバ9とDCBスイッチ4−1間、DCBスイッチ4−1,4−2間、及びDCBスイッチ4−2とFCoEストレージ10間はFCoEトラフィックが流れる。
このため、情報処理システム1においては、iSCSIのリンク確立(iSCSI Loginネゴシエーション)が判定され、iSCSIをFCoEと同じ通信ポリシーにグルーピングする。このグルーピング時には、セキュリティを確保するために、後述する認証処理が実行される。
L3 Pause信号のフォーマット500の例を図2に示す。
L3 Pause信号は、例えば、操作コード503と中断時間504とを含む。
中断時間は、トラフィックを中断する時間を、例えばミリ秒(ms)単位で、0〜65535の範囲で指定する。操作コードに“開始”を指定する場合は、例えば、中断時間に“0ms”が設定される。なお、この中断時間は、例えば、ETS/PFCで実装されているものなど、公知の手法を用いて算出することができ、ここではその詳細について説明を省略する。
又、L3 Pause信号が、通信経路上のデバイスではないデバイスから不当に送信されて通信が妨害されることのないように、L3 Pause信号の送信元のデバイスが経路上のデバイスであることを保証するための認証処理が行なわれる。
(3)DCBスイッチ4−1から、L3 Pause信号がIP(Internet Protocol)、つまりL3レベルでイーサネットスイッチ3に送信され、イーサネットスイッチ3を経由してiSCSIサーバ2に送信される。
又、実施形態の一例としての情報処理システム1で使用されるL3 Pause許可要求及びL3 Pause許可応答のフォーマット例を図3(a),(b)に示す。
図3(a)に示すL3 Pause許可要求は、IPヘッダ、L3 Pause要求コード、L3 Pause許可要求元情報、認証先デバイス情報、及びDCB−NW IDの各フィールドを含む。
L3 Pause要求コードには、当該メッセージがL3 Pause要求であることを示す値が設定される。
L3 Pause許可要求元情報には、L3 Pause許可要求を要求しているデバイスを示す識別子が設定される。
DCB−NW IDには、輻輳を検知したDCBネットワーク400を識別する一意の識別子(ID)が設定される。この値は後述するように暗号化される。
図3(b)に示すL3 Pause許可応答は、IPヘッダ、L3 Pause応答コード、L3 Pause許可要求元情報、認証先デバイス情報、及びDCB−NW IDの各フィールドを含む。
L3 Pause応答コードには、当該メッセージがL3 Pause応答であることを示す値が設定される。
L3 Pause許可要求元情報には、L3 Pause許可要求を要求しているデバイスを示す識別子が設定される。
DCB−NW IDには、輻輳を検知したDCBネットワーク400を識別する一意の識別子(ID)が設定される。
又、隣接装置確認要求及び隣接装置確認応答のフォーマット例を図4(a),(b)に示す。
IPヘッダは、当該隣接装置確認要求メッセージに付与されたIPヘッダである。
L3 Pause認証コードには、当該メッセージが隣接装置確認要求であることを示す値が設定される。
認証先デバイス情報には、認証先のデバイスを示す識別子が設定される。
DCB−NW IDには、輻輳を検知したDCBネットワーク400を識別する一意の識別子(ID)が設定される。この値は後述するように暗号化される。
IPヘッダは、当該隣接装置確認要求メッセージに付与されたIPヘッダである。
L3 Pause認証応答コードには、当該メッセージが隣接装置確認応答であることを示す値が設定される。
認証先デバイス情報には、認証先のデバイスを示す識別子が設定される。
DCB−NW IDには、輻輳を検知したDCBネットワーク400を識別する一意の識別子(ID)が設定される。
この図5の例では、DCBスイッチ4が1台しか図示されていないが、DCBスイッチ4は図1に示すように多段(図1の例では2段)で設けられても、図5に示すようにDCBスイッチ4の段数が1段でもよい。
CPU21は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、後述する記憶装置23やRead Only Memory(ROM)等に格納されたプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
記憶装置23は、iSCSIサーバ2の記憶域を提供しており、例えば、iSCSIサーバ2で実行されている不図示のOperating System(OS)や、後述する輻輳制御プログラム121などの各種プログラムを記憶している。記憶装置23は、例えばHard Disk Drive(HDD)又はSolid State Drive(SSD)である。
CPU31は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、HDD33や不図示のROM等に格納されたプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。
メモリ32は、CPU31が実行するプログラムや種々のデータや、CPU31の処理により得られたデータ等を格納する。メモリ32としては、例えば、RAM、ROMなど、既存の種々のメモリを使用することができる。又、複数種類のメモリをそなえていてもよい。
物理ポート35−1〜35−6は、イーサネットスイッチ3に接続される機器同士を接続する物理ポートである。
イーサネットスイッチ3の物理ポート35−3は、LANケーブル6を介してiSCSIサーバ2に接続されている。
DCBスイッチ4は、CPU41、メモリ42、記憶装置43、及び物理ポート45−1〜45−6をそなえる。
CPU41は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、HDD43やROM等に格納されたプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。
記憶装置43は、DCBスイッチ4の記憶域を提供しており、例えば、DCBスイッチ4で実行されている不図示のOS、後述する輻輳制御プログラム121などの各種プログラム、及びトラフィック管理データベース(DB)(記憶部)44を記憶している。記憶装置43は、例えばHDD又はSSDである。
物理ポート45−1〜45−6は、DCBスイッチ4に接続される機器同士を接続する物理ポートである。
前述のように、DCBスイッチ4の物理ポート45−1は、LANケーブル7を介してイーサネットスイッチ3の物理ポート35−6に接続されている。
なお、DCBスイッチ4はiSCSIサーバ2に直接接続されておらず、イーサネットスイッチ3を仲介して接続されている。
iSCSIストレージ5は、iSCSIサーバ2からリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを受信して、iSCSIストレージ5の記憶領域に対するデータの書き込みや読み出しを行なう。
CPU51は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、不図示のROM等に格納されたプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
メモリ52は、CPU51が実行するプログラムや種々のデータや、CPU51の処理により得られたデータ等を格納する。メモリ52としては、例えば、RAM、ROMなど、既存の種々のメモリを使用することができる。又、複数種類のメモリをそなえていてもよい。
DCBスイッチ4のCPU41は、記憶装置43に格納されている輻輳制御プログラム121を実行することにより、輻輳制御部(通信制御装置)101として機能する。
又、iSCSIサーバ2のCPU21とiSCSIストレージ5のCPU51とも、記憶装置6に格納されている輻輳制御プログラム121を実行することにより、輻輳制御部101として機能する。
受信部102は、DCBネットワーク400内を流れているフレーム及びトラフィックを監視して、フレームがiSCSIフレームであるか、FCoEフレームであるかを判定する。又、受信部102は、DCBスイッチ4の物理ポート45でトラフィック流量を求めて、バッファの容量と比較し、トラフィック流量があふれそうかどうかを判定し、あふれそうなときは輻輳が発生していると判定する。
負荷分散部105は、受信部102により輻輳が発生していると判定された場合に、各トラフィックの転送量に応じたロードバランスの配分を算出する。詳細には、iSCSIデバイス2,5にL3 Pause信号を指示する際には、ネットワークの遅延時間も考慮して中断時間を配分する。この処理の詳細については後述する。
データベース管理部104は、トラフィック管理データベース44へのデータの書き込み及びデータ更新を行なう。
図7は、実施形態の一例としてのトラフィック管理データベース44の構成を例示する図である。
送信元IPフィールド442は、当該トラフィックがIPトラフィックの場合、IPトラフィックの送信元デバイスのIPアドレスを格納する。FCoEトラフィックの場合は、FCoEトラフィックであることを示す情報(例えば、図7の例では“−(FCoE)”)が書き込まれる。
送信元MACフィールド444は、当該トラフィックの送信元デバイスのMACアドレスを格納する。
DCB−NW IDフィールド446は、当該トラフィックを検知したDCBネットワーク400を識別する一意の識別子(ID)を格納する。
DCB−NW入力物理ポートフィールド447は、前述のDCB−NW IDフィールド446の値に対応するDCBネットワーク400に対応するDCBスイッチ4の入力物理ポートのポート番号を格納する。
L3 Pauseフィールド449は、そのトラフィックが、L3 Pause信号の使用を許可されているかどうかを示す値を格納する。例えば、図9〜図12の例では、L3 Pause信号の使用を許可されている場合は“○”が、L3 Pause信号の使用を許可されていない場合が“×”が、許可されているかが不明な場合は“?”が、それぞれL3 Pauseフィールド449に記憶される。
単位時間の転送量フィールド451は、単位時間あたりの転送量を、例えばGbps単位で格納する。
なお、上記の実施形態においては、iSCSIサーバ2、DCBスイッチ4、及びiSCSIストレージ5のCPU21,41,51が、輻輳制御部101、受信部102、送信部103、データベース管理部104、負荷分散部105、及びトラフィック調整部106として機能するようになっている。
次に、図8〜図12を用いて、実施形態の一例としての情報処理システム1における輻輳制御処理について説明する。
最初に、図8を用いて、情報処理システム1における輻輳制御処理の概略を説明する。
図8は、実施形態の一例としての情報処理システム1における処理フローを示すタイムチャート(ステップS1〜S10)である。
まず、ステップS1において、DCBスイッチ4−2とiSCSIストレージ5との間でLink Layer Discovery Protocol(LLDP)を用いて、隣接する装置の装置情報が収集される。このとき送信されるLLDPデータには、Type(T)、Length(L)、及びValue(V)の3フィールドから構成される基本要素により、装置情報が送信される。この処理については公知であるため説明は省略する。
iSCSIサーバ2からログイン要求(LoginReq)を受信すると、iSCSIストレージ5はiSCSIストレージ5にログイン応答(LoginRsp)を返信する。ログイン要求及びログイン応答については公知であるため説明は省略する。
一方、iSCSIストレージ5が応答しない場合、ストレージトラフィック(iSCSI/FCoE)のグルーピングが実行されず、以降、iSCSIトラフィックが通常のLANトラフィックとして処理される。
次に、ステップS5において、iSCSIサーバ2がiSCSIストレージ5に隣接装置確認要求(Check Request;図4参照)を送信する。
ステップS6において、iSCSIサーバ2から隣接装置確認要求(Check Request;図3(a)参照)を受信したiSCSIストレージ5は、隣接装置確認応答(Check Response;図3(b)参照)をiSCSIサーバ2に返信する。
ステップS8において、iSCSIサーバ2がiSCSIストレージ5に対してI/O Read/Writeを行なう。
L3 Pause信号が送信されると、輻輳を解消するために帯域制御が行なわれる。この処理の詳細については、図12を参照して後述する。
その後、ステップS10において、iSCSIサーバ2のトラフィック調整部106が帯域を制限し、iSCSIサーバ2がiSCSIストレージ5に対してI/O Read/Writeを行なう。
図9〜図12は、実施形態の一例としての情報処理システム1における処理の詳細を示すフローチャート(ステップS11〜S48)である。
図9のステップS11において、DCBスイッチ4の受信部102は、DCBネットワーク400内を流れているフレーム/トラフィック流量の監視を開始する。
ステップS13において、データベース管理部104は、ステップS12で検出したフレームの情報を、トラフィック管理データベース44に書き込む。
No.1のエントリは、FCoEのトラフィックであり、L3 Pause信号の使用が許可されており、伝送遅延時間は0ms、単位時間の転送量は5Gbpsであることを示す。
一方、iSCSIトラフィックの場合(「iSCSIトラフィック」ルート参照)、ステップS14において、DCBスイッチ4の受信部102は、DCBネットワーク400内を流れているiSCSIログインシーケンスのフレームを、例えば、ポート3260で検出する。
このとき、トラフィック管理データベース44には、図9に示すNo.2,3のエントリのデータが登録される。
ステップS15において、送信部103は、ステップS14で検出したフレームの送信元のiSCSIサーバ2に対して送信するL3 Pause許可要求(L3 Pause Request;図4参照)フレームを生成する。
ステップS16において、送信部103は、生成したL3 Pause許可要求フレームを送信する。
iSCSIサーバ2がL3 Pauseに対応していないL3 Pause非対応デバイスの場合、ステップS20において、iSCSIサーバ2は、ステップS19で受信したL3 Pause許可要求のフレームを破棄する。例えば、図9のトラフィック管理データベース44のNo.3のトラフィックの場合、トラフィックがここで破棄されてもよい。
iSCSIストレージ5がL3 Pause非対応デバイスの場合、ステップS23において、iSCSIストレージ5は、ステップS22で受信したL3 Pause許可要求フレームを破棄する。例えば、図9のトラフィック管理データベース44のNo.3のトラフィックの場合、トラフィックがここで破棄されてもよい。
復号内容が一致しないか、或いは復号に失敗した場合(ステップS24の「不一致or復号失敗」ルート参照)、ステップS25において、受信部102は、不正な要求であると判定し、処理を中断する。
次に、図11のステップS27において、iSCSIサーバ2の受信部102は、図10のステップS26で送信されたiSCSIストレージ5からの隣接装置確認応答を受信する。
ステップS29において、iSCSIサーバ2送信部103は、L3 Pause許可応答をDCBスイッチ4に送信する。
ステップS31において、DCBスイッチ4のデータベース管理部104は、トラフィック管理データベース44のNo.2のエントリのL3 Pauseフィールドの値を、図11のトラフィック管理データベース44に示すように、“○”に変更する。
図12は、本情報処理システム1において輻輳が発生した場合を示す。
一方、iSCSIトラフィックの場合(「iSCSIトラフィック」ルート参照)、ステップS42において、DCBスイッチ4の負荷分散部105は、トラフィック管理データベース44より、帯域あふれをおこしたポートのトラフィックを抽出し、必要なトラフィック中断時間を算出する。ここで、負荷分散部105は、帯域あふれを起こした物理ポートのストレージトラフィックの合計を8Gbpsと算出したとする。又、負荷分散部105は、8Gbpsのストレージトラフィックを帯域制御ポリシーで許容されている6Gbpsに減らすには、全ストレージトラフィック通信を4ms中断する必要があると算出したとする。
又、No.2のエントリでは、遅延5ms、転送量2Gbpsであるので、No.3のトラフィックの遅延時間=4ms×(8Gbps−2Gbps)/8Gbps=3.0msとなる。
このように、負荷分散部105は、転送量の高いトラフィックは中断時間を短く設定し、転送量の低いトラフィックは転送時間を長く設定する。
例えば、No.1のエントリでは、遅延が0msであるので、中断時間=1.5ms+0ms=1.5msとなる。
No.3のエントリでは、遅延が2msであるので、中断時間=3.5ms+2ms=5.5msとなる。
ステップS45において、送信部103は、iSCSIサーバ2のIPアドレスに宛てて、L3 Pause信号を送信し、iSCSIサーバ2にトラフィックの一時中断を指示する。例えば、L3 Pause信号の操作コード503(図2参照)には“一時停止”が、中断時間504(図2参照)には“8ms”が指定される。
ステップS47において、iSCSIサーバ2の受信部102は、ステップS45で送信された、DCBスイッチ4からのL3 Pause信号を受信する。受信部102は、L3 Pause信号が、L3 Pauseを許可されていないデバイスから送信されたものである場合はこれを破棄する。
なお、上記の実施形態の一例を説明するために、iSCSIサーバ2からiSCSIストレージ5にデータが送信される例(例えば、iSCSIストレージ5へのWrite)を例に挙げて説明したが、本実施形態の一例は、ストレージ5からiSCSIサーバ2へのデータの送信(例えば、iSCSIストレージ5からのRead)にも適用される。
従来のMACレベルレベルのPause信号とは異なり、本実施形態の一例のL3 Pause信号は、DCBスイッチ4がiSCSIサーバ2と直接接続されておらず、途中にイーサネットネットワーク等が介在している場合でも発行することができる。
本実施形態の一例によれば、iSCSIパケットのロスが最小化され、iSCSIパケットの再送の頻度を減らすことができ、通信性能を向上させることができる。
(C)変形例
上記の本実施形態の変形例として、iSCSIストレージ5にDCBスイッチ4の機能を持たせることができる。
図13は、実施形態の変形例としての情報処理システム1′のシステム構成を示す模式図である。
情報処理システム1′は、iSCSIサーバ2、イーサネットスイッチ3−1,3−2、及びiSCSIストレージ5′を有する。図5に示した実施形態の一例の構成と異なり、DCBスイッチ4が使用されていない。
又、イーサネットスイッチ3−1,3−2は、図5に示した実施形態の一例におけるイーサネットスイッチ3と同様の機能及び構成を有するため、その説明を省略する。
iSCSIストレージ5′は、iSCSIサーバ2からリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを受信して、iSCSIストレージ5′の記憶領域に対するデータの書き込みや読み出しを行なう。
CPU51は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、不図示のROM等に格納されたプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。
メモリ52は、CPU51が実行するプログラムや種々のデータや、CPU51の処理により得られたデータ等を格納する。メモリ52としては、例えば、RAM、ROMなど、既存の種々のメモリを使用することができる。又、複数種類のメモリをそなえていてもよい。
このトラフィック管理データベース44は、上記の実施形態の一例においてはDCBスイッチ4に設けられていたが、本変形例ではiSCSIストレージ5′に設けられている。
(D)その他
なお、上述した実施形態に関わらず、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
或いは、上記の実施形態の一例においては、トラフィックの量と遅延とに基づいて負荷分散部105がロードバランスを行なっていたが、負荷分散部105が他のパラメータに基づいてロードバランスを行なってもよい。
上記の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ネットワークにおける通信を制御する通信制御装置であって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定する判定部と、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する送信部と、
をそなえることを特徴とする通信制御装置。
輻輳配分を算出する負荷分散部をさらにそなえることを特徴とする付記1記載の通信制御装置。
(付記3)
前記ネットワークを流れるトラフィックに関する情報を記憶している記憶部をさらにそなえ、
前記負荷分散部は前記記憶部に記録されている各トラフィックの情報に基づいて前記調整する通信量を複数のトラフィックに分散させることを特徴とする付記2記載の通信制御装置。
通信量を調整するように指示する第2の信号を他の装置から受信し、前記他の装置が前記ネットワークの前記通信制御装置と前記他の装置との経路上に存在するかどうかを判定する受信部と、
前記送信部は、前記認証部による前記認証処理に成功した場合に前記第2の信号を該第2の信号の宛先装置に送信することを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の通信制御装置。
付記1〜4のいずれか1項に記載の通信制御装置をそなえることを特徴とする情報処理装置。
(付記6)
付記1〜4のいずれか1項に記載の通信制御装置をそなえることを特徴とする記憶装置。
ネットワークにおける通信を制御する通信制御方法であって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する
ことを特徴とする通信制御方法。
輻輳配分を算出することを特徴とする付記7記載の通信制御方法。
(付記9)
前記ネットワークを流れるトラフィックに関する情報を記憶部に記憶し、
前記記憶部に記録されている各トラフィックの情報に基づいて前記調整する
ことを特徴とする付記8記載の通信制御方法。
通信量を調整するように指示する第2の信号を他の装置から受信し、前記他の装置が前記ネットワークの前記通信制御方法と前記他の装置との経路上に存在するかどうかを判定し、
前記認証部による前記認証処理に成功した場合に前記第2の信号を該第2の信号の宛先装置に送信する
ことを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載の通信制御方法。
ネットワークにおける通信を制御する通信制御プログラムであって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする通信制御プログラム。
輻輳配分を算出する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記11記載の通信制御プログラム。
(付記13)
前記ネットワークを流れるトラフィックに関する情報を記憶部に記憶し、
前記記憶部に記録されている各トラフィックの情報に基づいて前記調整する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記12記載の通信制御プログラム。
通信量を調整するように指示する第2の信号を他の装置から受信し、前記他の装置が前記ネットワークの前記通信制御プログラムと前記他の装置との経路上に存在するかどうかを判定し、
前記認証部による前記認証処理に成功した場合に前記第2の信号を該第2の信号の宛先装置に送信する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記11〜13のいずれか1項に記載の通信制御プログラム。
2 iSCSIサーバ(情報処理装置)
3 イーサネットスイッチ
4−1,4−2 DBCスイッチ
35−1〜35−6 物理ポート
44 トラフィック管理データベース(記憶部)
5 iSCSIストレージ(記憶装置)
9 FCoEサーバ
10 FCoEストレージ
101 輻輳制御部(通信制御装置)
102 受信部(判定部)
103 送信部
104 データベース管理部
105 負荷分散部
106 トラフィック調整部
400 DCBネットワーク
Claims (8)
- ネットワークにおける通信を制御する通信制御装置であって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定する判定部と、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する送信部と、
をそなえることを特徴とする通信制御装置。 - 輻輳配分を算出する負荷分散部をさらにそなえることを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
- 前記ネットワークを流れるトラフィックに関する情報を記憶している記憶部をさらにそなえ、
前記負荷分散部は前記記憶部に記録されている各トラフィックの情報に基づいて前記調整する通信量を複数のトラフィックに分散させることを特徴とする請求項2記載の通信制御装置。 - 通信量を調整するように指示する第2の信号を他の装置から受信し、前記他の装置が前記ネットワークの前記通信制御装置と前記他の装置との経路上に存在するかどうかを判定する受信部と、
前記送信部は、前記認証部による前記認証処理に成功した場合に前記第2の信号を該第2の信号の宛先装置に送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信制御装置をそなえることを特徴とする情報処理装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信制御装置をそなえることを特徴とする記憶装置。
- ネットワークにおける通信を制御する通信制御方法であって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する
ことを特徴とする通信制御方法。 - ネットワークにおける通信を制御する通信制御プログラムであって、
前記ネットワークにおける輻輳の発生を判定し、
前記輻輳の原因となっている装置に通信量を調整するように指示する信号を送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする通信制御プログラム。
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