JP2014221375A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第2始動口への入球に伴う大当たり判定は、第1始動口への入球に伴う大当たり判定に優先して行われるものであると共に、遊技者に有利な抽選確率である。長当たり遊技フラグがONでなく(S1451でNo)、短当たり遊技フラグがONになっていなければ(S1452でNo)、大入賞口処理を継続する。長当たり又は短当たりの遊技フラグがONの場合、ラウンド開始フラグがONでなければ(S1453でNo)、通過待ちコマンド生成、RAMセットの後(S1454)、大入賞口処理を終了する。ラウンド開始フラグがONになっていれば(S1453でYes)、通過済みコマンド生成等の後(S1455)、大入賞口処理を継続する。
【選択図】図14−3
Description
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図1ないし図19を用いて説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する報知手段の一例としての画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
抽選用ゲート124は、遊技球が通過するように遊技領域111に設けられ、普通図柄抽選部232による普通図柄抽選を行う契機を作るためのものである。
このラウンド開始用ゲート127は、普通図柄抽選のためのものではなく、ラウンドを開始させるためだけの専用のものである。詳細は後述するが、ラウンド開始用ゲート127には、遊技球の通過を検出するためのラウンド開始スイッチ(ラウンド開始SW)225(図3参照)が設置されている。そして、このラウンド開始スイッチ225の検出を契機にラウンド開始フラグが設定され(図7−2参照)、設定されたラウンド開始フラグにより大入賞口125の扉(可動部材)128の連続の開閉動作が制御される(図14−3参照)。
このラウンド開始用ゲート127は、抽選用ゲート124よりも下方に位置すると共に、第1始動口121ないし第2始動口122の近くに位置する。また、ラウンド開始用ゲート127は、第1始動口121ないし第2始動口122の左側に位置している。このため、遊技球がラウンド開始用ゲート127を通過するのは、左打ちのときになる。なお、ラウンド開始用ゲート127ないしラウンド開始スイッチ225は、大入賞口125に向かって遊技領域111を落下する遊技球が通過可能な位置に設けられている。
付言すると、ラウンド開始用ゲート127を通過した遊技球が大入賞口125に入賞することが可能なように盤面構成している。したがって、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過して大入賞口125の扉128の開閉が開始したときに、ラウンド開始用ゲート127に通過して大入賞口125の扉128の開閉を開始させた遊技球がそのまま大入賞口125に入賞することが可能である。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、抽選用ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球が抽選用ゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的に抽選用ゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで扉128の開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125の扉128が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、ラウンド開始用ゲート127への遊技球の通過を検出するラウンド開始検出部(ラウンド開始スイッチ(SW))225が接続されている。付言すると、このラウンド開始スイッチ225の検出は、特別図柄抽選や普通図柄抽選を開始する契機になるものではない。このラウンド開始スイッチ225は、専用のスイッチの一例である。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。特別図柄抽選部231は、抽選手段の一例であり、また、特別図柄抽選手段の一例であり、また、第1の特別図柄抽選手段の一例であると共に第2の特別図柄抽選手段の一例である。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、抽選用ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
ラウンド開始スイッチ処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図3のラウンド開始スイッチ225の状態を監視し、当たり遊技フラグがONである場合にラウンド開始スイッチ225がONになると、ラウンド開始フラグの処理を実行する。ここにいう当たり遊技フラグについては後述する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125での扉128の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7−1は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、抽選用ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば(ステップ701でYes)、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7―1に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図7−2は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのラウンド開始スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このラウンド開始スイッチ処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、ラウンド開始用ゲート127を遊技球が通過してラウンド開始スイッチ225がONとなったか否かを判断する(ステップ711)。ラウンド開始スイッチ225がONとなったならば(ステップ711でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において、当たり遊技フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ712)。
ここにいう当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
ここにいうラウンド開始フラグは、ラウンドを開始するタイミングを制御する必要があるか否かを判定するためにセットされるフラグである。すなわち、ラウンド開始フラグは、条件装置が作動した場合に役物連続作動装置を作動させる条件として、ラウンド開始スイッチ225がONになったことを設定するためのものである。より具体的には、ラウンド開始フラグは、大入賞口125での扉128の連続開閉を実行するタイミングを制御するためのものである。
そして、大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグがOFFである場合(ステップ713でYes)、ラウンド開始フラグをONにする(ステップ714)。
なお、ラウンド開始スイッチ225がONになっていない場合(ステップ711でNo)、当たり遊技フラグがONになっていない場合(ステップ712でNo)またはラウンド開始フラグがOFFでない場合(ステップ713でNo)は、ラウンド開始スイッチ処理を終了する。
また、ラウンド開始スイッチ処理は、ラウンド開始スイッチ225がONになっても当たり遊技フラグがONになっていなければ、ラウンド開始フラグがOFFからONにならない。また、ラウンド開始スイッチ処理では、ラウンド開始スイッチ225がONになっても保留数の演算や乱数値の取得を行わず、この点で、他のスイッチ処理(始動口スイッチ処理およびゲートスイッチ処理)とは異なる。
付言すると、ラウンド開始スイッチ225は、ラウンド開始フラグをOFFからONに切り換えるための専用のスイッチである。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、フラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14−1、図14−2および図14−3)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14−1,図14−2および図14−3は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図14−1に示すように、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、大当たりの当選が確定している。したがって、次に大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグ判定処理を行う(ステップ1402)。このラウンド開始フラグ判定処理は、大入賞口処理を継続するか否かを判断するためのものである。
長当たり遊技フラグがONになっているとき(ステップ1451でYes)、または短当たり遊技フラグがONになっているときには(ステップ1452でYes)、大入賞口動作制御部238は、次にラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ1453)。ステップ1451およびステップ1542にて、ラウンド開始フラグのON/OFFを参照する必要があるか否かを判定している。
また、ラウンド開始フラグがONになっている場合には(ステップ1453でYes)、大入賞口動作制御部238は、通過済みコマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ1455)。その後、ラウンド開始フラグ判定処理を終了し、次の処理(図14−1のステップ1403参照)を続ける。
こうして、ステップ1453にて行われるラウンド開始フラグの判定結果に従って、セットされるコマンドを異ならせている(ステップ1454およびステップ1455を参照)。
ステップ1454でセットされた通過待ちコマンドおよびステップ1455でセットされた通過済みコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
このように、ラウンド開始フラグ判定処理では、特別図柄抽選の結果が大当たり(長当たりまたは短当たり)であるときに、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになるまで、ラウンドが開始されないように大入賞口動作制御部238が制御する。言い換えると、ラウンド開始フラグ判定処理では、特別図柄抽選の結果が大当たりのときに、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになった後にラウンドが開始されるように大入賞口動作制御部238が制御する。このため、遊技者は、休憩せずにそのまま遊技を継続したいときには、遊技球の発射を止めることなく遊技球を発射し続ければ、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになることで、ラウンドを開始することができる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1414)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1418でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14−1のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、第1の実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、例えば、後述する第2の実施の形態の場合(図20参照)のように、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
演出制御部300は、ステップ1454での通過待ちコマンドを受信したときに(図18のステップ1811参照)、図19の(a)に示す画像例が画像表示部114に表示される。すなわち、演出制御部300は、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示させ、また、表示領域12に「パチンコ球を専用ゲートに通したらアタッカーが開くよ」という文字を表示させる。
これにより、アタッカーである大入賞口125の開閉(ラウンド開始)をさせたい遊技者は、専用ゲート(ラウンド開始用ゲート127)に遊技球が通るように遊技球を発射する。また、例えば大入賞口125の開閉を行う前に休憩したい遊技者は、とりあえず遊技球の発射を止めることで大入賞口125の開閉が始まるタイミングを遅らせることができる。このように、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、長当たりないし短当たりによるラウンド開始の時期を遊技者の意志に委ねている。演出制御部300は、報知手段の一例である。
その一例を挙げると、保留数(図6の保留数U1,U2参照)が上限値に達している状態でラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過すると、通常の大当たり演出では登場しないキャラクタを、その後の大当たり演出で登場させることである。このような場合には、キャラクタを見たい遊技者は、未だ保留数の上限値に達していなければ、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過しないように第1始動口121ないし第2始動口122に入賞させ、保留数を上限値にする遊技を行うことが期待される。
付言すると、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過するだけで直ちにラウンドが開始される。このため、ラウンド開始のための処理を簡単な制御で実現させることが可能である。
なお、遊技者は、ラウンド開始用ゲート127に遊技球を通過させるために遊技者の持ち球の幾つかを用いることになるので、遊技球の入賞により払い出される賞球の数を通常の場合よりもわずかに多めにする制御例も考えられる。
第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図20および図21を用いて説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図20は、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図1に相当する図面である。
図20に示すように、パチンコ遊技機100は、大当たり遊技中は右打ち(遊技領域の右側へ遊技球を送る打ち方)を行うことにより大入賞口125に入賞しやすくなるように、大入賞口125や遊技くぎの配置がなされている。すなわち、抽選用ゲート124、大入賞口125およびラウンド開始用ゲート127は、遊技領域111の左右方向における右側の領域に位置している。このような盤面構成を採用することで、例えば次のような作用を期待できる。
また、特別図柄抽選で大当たりに当選すると、ラウンド開始用ゲート127のラウンド開始スイッチ225がONになった後に大入賞口125が開放するので、右打ちされた遊技球はラウンド開始用ゲート127を通過し易くなり、遊技者がラウンド開始をしたいときに速やかにラウンドを開始させることが可能になる。また、ラウンド開始のためにラウンド開始用ゲート127を通過させる際に用いられる遊技球の数をより少なくすることが可能である。
第2の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、図21に示すように、大入賞口動作制御部238は、長当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ2101)、長当たり遊技フラグがONであれば(ステップ2101でYes)、次にラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ2102)。
第2の実施の形態では、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことを契機にラウンドが開始する場合としては、長当たりの場合のみであり、短当たりの場合にはラウンド開始用ゲート127での遊技球の通過を待たずに開始する。このため、遊技者にとって使い勝手の良いものにすることが可能である。
なお、ステップ2103は、図14−3のステップ1454に相当し、ステップ2104は、同図のステップ1455に相当するので、その説明を省略する。ステップ2103の次の手順内容を示す「Bを円で囲んだ記号」は、図14−2に図示の「Bを円で囲んだ記号」に続くことを表している。
第2の実施の形態の構成ないし制御の一部を第1の実施の形態に適用することが可能であり、また、第1の実施の形態の構成ないし制御の一部を第2の実施の形態に適用することも可能である。
第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図22および図23を用いて説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図22は、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図1に相当する図面であり、また、第2の実施の形態を説明する図20に相当する図面である。
図22に示すように、パチンコ遊技機100は、基本的な盤面構成が第1の実施の形態の場合(図1参照)と共通している。そして、パチンコ遊技機100は、ラウンド開始用入賞口129が、遊技盤110に配設されている。このラウンド開始用入賞口129は、第1の実施の形態でのラウンド開始用ゲート127の代わりに配設されているものであり、その作用は、ラウンド開始用ゲート127と同じである。なお、ラウンド開始用入賞口129は、大入賞口以外の入賞口であり、特定の入賞口の一例である。
第3の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、図23に示すように、大入賞口動作制御部238は、短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ2301)、ONであるときには次に、ラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ2302)。
すなわち、第3の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べるだけで、長当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べない。この点で、第3の実施の形態は、長当たり遊技フラグまたは短当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べる第1の実施の形態の場合(図14−3参照)と異なる。また、第3の実施の形態は、長当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べるだけで短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べない第2の実施の形態の場合(図21参照)とも異なる。
ここで、第1の実施の形態および第2の実施の形態でのラウンド開始用ゲート127の遊技領域111での位置(図1および図20参照)は、例示であり、パチンコ遊技機100の仕様や遊び方により、任意の位置に配設することが考えられる。同様に、第3の実施の形態でのラウンド開始用入賞口129も例示であり、任意の位置に配設することが考えられる。
Claims (1)
- 遊技領域に設けられて遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と当該特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置とを備える遊技機であって、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する第1始動口および第2始動口と、
前記第1始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第1特別図柄抽選を行い、かつ、前記第2始動口への遊技球の入球に対応して前記役物連続作動装置を作動させるか否かを大当たり抽選確率をもって決定する第2特別図柄抽選を当該第1特別図柄抽選に優先して行う特別図柄抽選手段と、
前記第2始動口に配設され、開放動作を行う電動チューリップと、
前記電動チューリップを開放動作させるか否かを決定する普通図柄抽選を行う普通図柄抽選手段と、
遊技球が通過するように前記遊技領域に設けられ、前記普通図柄抽選手段による前記普通図柄抽選を行う契機を作るためのゲートと、
前記大入賞口以外の特定の入賞口または前記ゲート以外の特定のゲートに位置するスイッチと、
前記特別図柄抽選手段による前記第1特別図柄抽選または前記第2特別図柄抽選での当たりの当選が確定した後に、前記スイッチが作動するまで前記役物連続作動装置の作動を停止させる制御手段と、
を備え、
前記特別図柄抽選手段は、前記第1特別図柄抽選および前記第2特別図柄抽選の当たりとして、前記特別電動役物の連続作動を所定回数行う第1の当たりと、当該所定回数よりも少ない回数の連続作動または1回当たりの開放時間が当該第1の当たりよりも短い連続作動を行う第2の当たりと、を有し、
前記特別図柄抽選手段において前記第2特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率は、前記第1特別図柄抽選で前記第2の当たりに当選する大当たり抽選確率よりも高いものであり、
前記スイッチは、前記第1の当たりおよび前記第2の当たりにおける前記役物連続作動装置の作動による前記特別電動役物の前記回数の連続作動のうち第1回目の連続作動を開始させるものであると共に第2回目以降の連続作動を開始させるものではないことを特徴とする遊技機。
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