JP2014192306A - 半導体用材料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な三元系酸化物からなる半導体用材料を提供する。
【解決手段】本願に開示された半導体用材料は、CuGaO2の組成式を有し、β-NaFeO2型結晶構造を備える。
【選択図】図1A

Description

本願は、半導体用材料に関し、特に、三元系酸化物からなる半導体用材料に関する。
今日、シリコンをはじめとする種々の半導体材料が開発され、半導体デバイスに使用されている。このような半導体デバイスは、情報演算素子、メモリ、撮像素子、液晶表示装置、発光素子、太陽電池等の受光素子、各種のセンサなどとして、我々の身の回りの様々な用途で使用されている。
半導体材料には、シリコン、ゲルマニウム等の単独の元素により構成される材料および2以上の元素によって構成される化合物半導体材料がある。また、化合物半導体材料には酸素を含む酸化物半導体材料がある。
半導体材料は、価電子帯と伝導帯とのエネルギー差であるバンドギャップによって特徴づけられ、半導体デバイスの用途に応じた適切な大きさのバンドギャップを有する半導体材料が選択される。バンドギャップの値は、半導体材料を構成する元素およびその組み合わせ、結晶構造等に依存する。このため、近年、種々の元素を組み合わせ、所望の値のバンドギャップを有する新しい半導体材料を開発する試みがなされている。
特に近年、ZnOやInGaZnOといった酸化物半導体材料が開発され、発光素子や、スイッチング素子として用いる研究がなされている(特許文献1、2)。
特開2000−150900号公報 特開2009−260378号公報
半導体デバイスの性能を向上させるため、あるいは、従来にない新規な半導体デバイスを実現するため、新しい半導体材料が求められている。本願の、限定的ではない例示的な実施形態は、新規な三元系酸化物からなる半導体用材料を提供する。
本発明の一態様である半導体用材料は、CuGaO2の組成式を有し、β-NaFeO2型結晶構造を備える。
本発明の一態様である半導体用材料の製造方法は、Na源とGa源とを混合し、焼成することによって、NaGaO2を合成する工程と、前記合成したNaGaO2とハロゲン化銅とを加熱することにより、前記合成したNaGaO2中のNaをCuで置換し、β-NaFeO2型結晶構造を備えたCuGaO2を得る工程とを包含する。
本発明の一態様にかかる半導体用材料は、1.55eV程度のバンドギャップを有し、直接遷移型の半導体を実現し得る。また、この半導体用材料を用いて、高い変換効率を備えた太陽電池を実現し得る。
本実施形態のβ−CuGaO2の結晶構造を示す模式図である。 ウルツ鉱結晶構造を示す模式図である。 (a)および(b)は本実施形態のβ−CuGaO2を合成する手順を示すフローチャートである。 太陽電池の実施形態を示す模式図である。 (a)および(b)は、それぞれ本実施形態の半導体構造およびヘテロエピタキシャル構造を示す模式図である。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ、実施例によるβ−NaGaO2のX線回折パターン、β−CuGaO2のX線回折パターンおよび計算によるX線回折パターンを示している。 実施例によるβ−CuGaO2の結晶構造をリートベルト法によって解析した結果を示している。 実施例によるβ−CuGaO2の結晶構造をリートベルト法によって解析した結果に基づくX線回折パターンのシミュレーションを示している。 実施例によるβ−CuGaO2の拡散反射スペクトルを示している。 実施例によるβ−CuGaO2の焼結体の電流−電圧特性を示している。 実施例によるβ−CuGaO2のTG−DTA曲線を示している。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ、実施例によるβ−NaGaO2のX線回折パターン、430℃まで加熱したβ−CuGaO2のX線回折パターンおよび430℃まで加熱したβ−CuGaO2のX線回折パターンを示している。
本願発明者は、種々の半導体材料の中でも酸化物半導体材料の1つであるZnOに着目した。ZnOは、ウルツ鉱型構造を備えた直接遷移型の半導体である。ウルツ鉱型構造はダイヤモンド関連構造の1つであり、比較的単純な結晶構造を備え、エピタキシャル成長のための基板を利用しやすいなど、工業的に利用しやすい。また、直接遷移型の半導体であるため、ZnOからなる半導体を用いた光電変換素子は、変換効率が高いという利点を有する。さらに、酸化物であるため、大気中でも比較的安定であり、半導体デバイスを製造する場合でも、扱いやすいと考えられる。
ZnOのバンドギャップは3.37eVであるため、ZnOからなる半導体を用いた光電変換素子は、近紫外光領域の光を吸収または発光し得る。このため、可視光を利用する場合には、ZnOの組成を変化させ、バンドギャップを調整する必要がある。しかし、本願発明者が検討したところ、ZnOと固溶可能な酸化物は限られており、バンドギャップの制御が容易ではないこと分かった。
本願発明者はこのような点に鑑み、種々の三元系酸化物の材料を探索し、β-NaGaO2のNaを同じ1価のCuで置換することによって、新規な半導体用材料を合成することを想到した。
本発明の一態様の概要は以下の通りである。
本発明の一態様である半導体用材料は、CuGaO2の組成式を有し、β-NaFeO2型結晶構造を備える。
前記結晶構造は斜方晶系であってもよい。
前記結晶構造の空間群はPna21であってもよい。
前記半導体用材料は、1.55±0.1eVのバンドギャップを有していてもよい。
本発明の一態様である半導体構造は、サファイア基板と、前記サファイア基板上にエピタキシャル成長した、上記いずれかに記載の半導体用材料からなるエピタキシャル層とを備える。
本発明の一態様であるヘテロエピタキシャル構造は、単結晶のZnO層と、前記ZnO層上にエピタキシャル成長した、上記いずれかに記載の半導体用材料からなるエピタキシャル層とを備える。
本発明の一態様である半導体素子は、上記いずれかに記載の半導体用材料からなり、p型またはn型の導電型を有する半導体層を備える。
本発明の一態様である太陽電池は、上記いずれかに記載の半導体用材料からなり、p型の導電性を有するp型半導体層と、前記p型半導体層と接しており、上記いずれかに記載の半導体用材料からなるn型の導電性を有するn型半導体層と、前記p型半導体層または前記n型半導体層の一方に電気的接続された第1電極と、前記p型半導体層または前記n型半導体層の他方に電気的接続された2電極とを備える。
本発明の一態様である半導体用材料の製造方法は、Na源とGa源とを混合し、焼成することによって、NaGaO2を合成する工程と、前記合成したNaGaO2とハロゲン化銅とを加熱することにより、前記合成したNaGaO2中のNaをCuで置換し、β-NaFeO2型結晶構造を備えたCuGaO2を得る工程とを包含する。
(第1の実施形態)
以下本発明による半導体用材料の実施の形態を説明する。
<結晶構造>
本実施形態の半導体用材料は、CuGaO2の組成式を有し、β-NaFeO2型結晶構造を備える。β-NaFeO2型結晶構造は、ウルツ鉱型結晶構造の超構造の1つである。図1Aは、本実施形態の半導体用材料が備える結晶構造を模式的に示している。また図1Bは、ウルツ鉱型結晶構造を模式的に示している。分かりやすさのため、ZnOを例に挙げて結晶構造を示している。
ウルツ鉱型結晶構造は、組成式MX(ただし、Mは陽性元素(たとえば陽イオン)の少なくとも1種であり、Xは陰性元素(たとえば陰イオン)の少なくとも1種である。)で表される化合物に見出される六方晶系に属する結晶構造である。図1Bに示すように、ウルツ鉱型結晶構造において、M元素(ここではZn)およびX元素(ここではO)は、それぞれ六方最密構造型に近い配置をとる。具体的にはM元素には4個のX元素が四面体形に配位し、X元素には4個のM元素が四面体形に配位している。
また、超構造とは、ある構造型における1種の陽性元素(たとえば陽イオン)または陰性元素(たとえば陰イオン)が、2種以上の陽性元素(たとえば陽イオン)または陰性元素(たとえば陰イオン)で(規則的に)置換されることによって格子周期が変わり、もとの構造に比べて単位格子が大きくなった構造をいう。
図1Aと図1Bとを比較すれば分かるように、β−NaFeO2型構造は、組成式MX(ZnO)で表される六方晶系のウルツ鉱型構造において、+2価のMの2個を、+1価のNaおよび+3価のFeで置換した超構造である。六方晶の(110)方向において、NaとFeとが交互に配置するように規則的に配列しており、斜方晶系に属する。
より具体的には、空間群Pna21(International Tables for Crystallography vol. A, 33)に分類される。格子定数はa=5.42645、b=6.57148、c=5.24101である。以下、本実施形態の半導体用材料をβ−CuGaO2と呼ぶ。
CuGaO2の組成を有する他の化合物として、デラフォサイト型の結晶構造を有するα−CuGaO2が知られている。β-CuGaO2は、α−CuGaO2と同じ組成を有するが結晶構造が異なっており、新規な化合物である。本願発明者による詳細な実験および検討の結果によれば、高温でβ-CuGaO2を熱処理すると、492℃程度の温度において、デラフォサイト型構造のα−CuGaO2に相変態することが分かった。β-CuGaO2は、熱的には300℃程度まで安定である。ZnOの熱安定性も同程度であることから、作製する半導体デバイスの用途や使用環境、作製に用いる半導体プロセスを適切に選択する限り、半導体デバイス用の半導体材料として、β-CuGaO2も実用上、十分な熱安定性を備えているといえる。なお、本実施形態のβ−CuGaO2の組成は、厳密にCu:Ga:O=1:1:2でなくてもよく、ある程度の非化学量論組成であってもよい。
以下においても説明するように、β-CuGaO2は歪んだウルツ鉱型結晶構造を備えるため、ZnOやGaNと同様にサファイア基板と格子整合しやすい。また、六方晶のウルツ鉱型構造のZnOやGaN基板や薄膜、それと類似の構造の立方晶のダイヤモンド構造のシリコン基板や薄膜、閃亜鉛鉱構造の化合物半導体の基板や薄膜とも格子整合しやすく、これらの基板や薄膜上に本実施形態の半導体用材料からなる薄膜をエピタキシャル成長し得る。また、β-CuGaO2の結晶構造を六方晶系であるとして換算した場合、ZnOの結晶構造との格子ミスマッチは、ab面において2.83%であり、c軸方向において1.34%である。このため、例えば、適切な基板を用いて、ZnOの格子間隔を微調整したり、β-CuGaO2からなる半導体層の成長条件や半導体層の厚さを調整することによって、ZnOからなる半導体層上に、本実施形態の半導体用材料からなる半導体層をエピタキシャル成長させることが可能である。
<物理的特性>
β-CuGaO2は、測定誤差を考慮すると、1.55±0.1eVのバンドギャップを有する。この値は、波長800nmに対応する。また、計算科学から、電子は、直接遷移で伝導帯と価電子帯との間を遷移する。このため、本実施形態の半導体用材料を用いて光電変換素子を実現した場合、高い効率で波長800nm以下の光の光電変換を実現できる。
β-CuGaO2の導電型およびキャリア濃度は、ドーパントをβ-CuGaO2に導入し、活性化することによって調整できると考えられる。具体的には、ドーパントをGa3+サイトに導入する場合には、n型ドーパントとして、Ge、Si、Tiなどの4価の元素を用いることができ、p型ドーパントには、Mg、Ca、Znなどの2価の元素を用いることができる。また、ドーパントをNa+サイトに導入する場合には、n型ドーパントとして、Mg、Ca、Znなどの2価の元素を用いることができる。
<合成>
β-CuGaO2は、図2(a)および(b)に示すように、歪んだウルツ鉱型結晶構造を備えたβ−NaGaO2を合成し、β−NaGaO2のNaをCuで置換することによって、合成することができる。例えば、まず、図2(a)に示すように、Ga23およびNa2CO3を混合し、焼結し、β−NaGaO2を合成する。具体的には、Ga23およびNa2CO3をGaおよびNaのモル比がほぼ1:1となるように秤量し、湿式で混合する(S11)。混合物を乾燥後、混合物に圧力を加えて固め(圧粉)、焼成する。例えば、空気中、800℃以上1100℃以下の温度で、15時間から25時間加熱する(S12)。焼成温度が、1100℃よりも高い場合、Na成分が蒸発し、組成がずれる可能性がある。ただし、Na成分の蒸発を防ぐ方法を講じれば1100℃より高温で焼成してもよい。これにより、混合物が反応し、β−NaGaO2が生成する。
Ga源としては、Ga23以外にGa(OH)3、Ga(NO33などのGaを含む無機化合物塩類、ガリウムアセチルアセトナトやガリウムイソプロポキシドなどのアルコキシド、酢酸ガリウムなどのカルボン酸塩などを使用することができる。また、Na源としては、NaHCO3、NaOH、Na2O、Na22など、Na2CO3以外の原料を用いてもよい。焼成は、空気中に限られず、酸素雰囲気化で焼成してもよい。また、温度を変えて2段階焼成してもよい。例えば、800℃以上1100℃以下の温度で、10時間から15時間程度、加熱し、その後、300℃以上400℃以下の温度で、72時間加熱することによって、焼成を行ってもよい。
図2(b)に示すように、生成したβ−NaGaO2とCuClとをβ−NaGaO2およびCuのモル比がほぼ1:1となるように秤量し、乾式で混合する(S13)。その後、混合体に圧力を加えて固め、減圧下で加熱を行う。例えば、10Pa以下の圧力下、250℃以上350℃以下の温度で、40時間から55時間、加熱する(S14)。これにより、β−NaGaO2中のNaがCuと置換し、置換に伴ってNaClが生成する。
その後、生成物を粉砕し、NaClを除去する(S15)。例えば、粉砕物を水洗することによって、NaClを水に溶解させる。さらに、例えば、エタノール等のアルコールによって洗浄し、乾燥させることによって、β-CuGaO2が得られる。
Naと置換するCu源には、CuCl以外にCuI、CuBrなどのハロゲン化銅を用いることができる。また、加熱は、上述した条件に限られない。例えば、減圧下で加熱する代わりに、Ar等の不活性ガス雰囲気化で加熱することも可能である。また、NaClの除去も水洗に限られず、メタノール、エタノールなどによって、除去してもよい。
さらに、上述したβ−NaGaO2の粉末とCuClの粉末とを混合してNaをCuへ置換する方法以外の方法を用いてもよい。例えば、ガラス管内にNaGaO2とCuClとを分離した状態で配置し、ガラス管内を減圧下で封入し、加熱することによって、CuClを蒸発させ、CuCl蒸気とNaGaO2とを反応させ、NaとCuとの置換を行ってもよい。
<半導体層の形成>
このようにして得られたβ-CuGaO2はほぼ100%の純度を有する多結晶粉末であり、絶縁性を示す。半導体としてn型あるいはp型の導電型を実現するには、例えば、工程S11において、ドーパントとなる元素を含む材料を、所定のドーパント濃度となるような調合比で添加することができる。この場合、必要に応じて、その後の工程において、ドーパントを活性化するための熱処理を行う。あるいは、以下に説明するように、単結晶または多結晶の半導体層を形成した後、イオン注入等を用いた不純物拡散など、半導体技術で一般に用いられる不純物導入方法によって半導体層に不純物を導入し、導入した不純物を活性化させてもよい。
得られたβ-CuGaO2から、単結晶または多結晶の半導体層を形成するには、例えば、粉末のβ-CuGaO2からターゲットを作製し、作製したターゲットを用いて、スパッタリングにより、β-CuGaO2と格子整合し得る格子定数を有する基板上にβ-CuGaO2からなる半導体層を形成するこができる。格子整合し得る格子定数を有する基板としては、サファイア基板、ZnO基板、GaN基板、GaN薄膜またはZnO薄膜が形成された基板などが挙げられる。
また、β−NaGaO2の薄膜を形成し、NaとCuとのイオン交換反応によって、β-CuGaO2からなる半導体層を形成してもよい。
このように本実施形態によれば、CuGaO2の組成式を有する半導体用材料が得られる。この半導体材料は、1.55eV程度のバンドギャップを有するため、可視光領域の光を光電変換し得る。また、直接遷移型の半導体であるため、吸収係数が高い。この半導体材料は歪んだウツル鉱結晶構造を備えており、種々の半導体用基板と格子整合し得る。さらに、この半導体材料は酸化物であるため、空気中でも安定であり、半導体デバイスの製造工程中における取扱も容易である。
(第2の実施形態)
β-CuGaO2からなる半導体層を用いて種々の半導体デバイスを作製することが可能である。
図3はβ-CuGaO2からなる半導体層を用いた太陽電池の実施形態を示している。本実施形態の太陽電池20は、p型半導体層21と、n型半導体層22と、第1電極23と第2電極24とを備える。p型半導体層21とn型半導体層22とは互いに接触しており、pn接合を形成している。第1電極23は、n型半導体層22のp型半導体層21と接触していない主面22bに形成されており、n型半導体層22とオーミック接合によって電気的に接続されている。第1電極23は、例えば、主面22bのほぼ全体に設けられている。
第2電極24は、p型半導体層21のn型半導体層22と接触していない主面21aに形成されており、p型半導体層21とオーミック接合によって電気的に接続されている。第2電極24は、例えば、複数のストライプ形状を有しており、所定の間隔で、主面21aに設けられている。図3では、第2電極24のストライプの長手方向に垂直な断面が示されている。
太陽電池20は、例えば、以下の方法によって作製することができる。まず、ガラス基板などの支持基板26上に第1電極23として、導電性を有する結晶性のZnO薄膜を薄膜技術を用いて形成する。次に、第1の実施形態で説明したように、第1電極23上にスパッタリングによって単結晶あるいは多結晶などの結晶性のn型半導体層22およびp型半導体層21を順に形成する。n型半導体層22の厚さt22およびp型半導体層21pの厚さt21は、例えば、それぞれ1μm程度である。その後、主面に例えばMoからなる薄膜を形成し、薄膜を、例えば、フォトリソグラフィによってストライプ状にパターニングすることによって、第2電極24を形成する。その後、必要に応じて、第1電極23とn型半導体層22との間および第2電極24とp型半導体層21pとの間にオーミック接合を形成するため、例えば、300℃以下の温度で熱処理する。これにより太陽電池20が完成する。
太陽電池20において、主面21aに太陽光など光が照射することにより、p型半導体層21とn型半導体層22とのpn接合界面で、正孔−電子対が生成する。生成した正孔−電子は、pn接合によって形成された空乏層により、それぞれ分離し、第2電極24および第1電極23に集められる。これにより、起電力が発生し、負荷25に電流が流れ、負荷25を駆動することができる。太陽電池に照射する光が太陽光である場合、太陽光は可視光を多く含むため、可視光により電子の励起が可能なバンドギャップを有する半導体材料、すなわち、近赤外光の光エネルギーに対応するバンドギャップを有する半導体材料を用いる方が、変換効率が高くなる。β-CuGaO2は、1.55eVのバンドギャップを有するため、理論上、31%の変換効率を実現し得る。
また、第1の実施形態で説明したように、β-CuGaO2は、直接遷移型の半導体であるため、吸収係数が高い。したがって、実用上、十分な効率で電力に変換するためには、間接遷移型のSiを用いた太陽電池は、100μm程度の厚さを有する半導体層が必要である。これに対し、本実施形態の太陽電池20によれば、n型半導体層22およびp型半導体層21pの厚さは、1μm程度でよく、太陽電池20の製造コストを低減することが可能となる。
太陽電池以外にも、β-CuGaO2からなる半導体層を用いて種々の半導体デバイスを作製することが可能である。この場合、図4(a)に示すように、基板32として、サファイア基板、ZnO基板、GaN基板、GaN薄膜またはZnO薄膜が形成された基板などを用いることによって、単結晶のβ-CuGaO2からなるp型あるいはn型半導体エピタキシャル層31を形成するこができる。また、上述したように単結晶ZnOと格子整合し得るため、基板32上に、単結晶ZnO層41とp型あるいはn型半導体エピタキシャル層31とを含むヘテロエピタキシャル構造35を形成することが可能である。
このように本実施形態によれば、β-CuGaO2からなる半導体層を用いることによって、太陽電池をはじめとする種々の半導体デバイス実現することが可能となる。
以下、β−CuGaO2を合成し、種々の特性を測定した結果を説明する。
1. β−CuGaO2の合成
試薬として、以下の物を用いた。
Na原料:炭酸ナトリウム(Na2CO3) 99.8% 和光純薬工業製
Ga原料:酸化ガリウム(Ga23) 99.99% 高純度化学研究所製
Cu原料:塩化銅(CuCl) 99.9% 和光純薬工業製
まず、GaとNaのモル比が1:1.06であり、合計質量が約10gとなるように、Ga23およびNa2CO3を量りとった。
Ga23は放置しておくとGa(OH)3が生成するため、Ga(OH)3を除去する目的で、Ga23を空気中、1100℃で20時間加熱した。200℃まで降温した後、Ga23を取り出し、ガラスデシケータ内で30分間放置することにより空冷し、すぐに秤量した。Na2CO3も同様に、空気中、250℃、20時間加熱した。200℃まで降温したのち取り出し、ガラスデシケータ内で30分間放置することにより、空冷し、すぐに秤量した。
ナイロンポットにイットリア安定化ジルコニア(東ソー株式会社製、YTZ)ボール(直径5mm、50g)、上述の原料および10mlのエタノールを入れ、遊星ボールミルを用いて250rpm、で1時間、湿式混合を行った。
混合後、ポットの中身をテフロン(登録商標)シートを敷いたステンレスバットに移し、アルミホイルを被せて150℃に保持したホットプレート上で30分間放置し、エタノールを除去した。
エタノールの除去後、混合物を集め、YTZ乳鉢で軽く粉砕した。その後、油圧式プレス機を用いて、直径17.2mm、275MPaで1分間、圧粉した。
圧粉体の表面にダイスからの不純物が付着するため、エメリー紙(#1000程度)で圧粉体の表面を削った。
次に、Pt板を敷いたアルミナ坩堝に圧粉体を乗せ、管状炉に配置し、空気中900℃で20時間焼結した。
焼結後、200℃まで炉を冷却し、坩堝を取り出し、すぐにグローブボックスに付属するパスボックス内に移し、真空に引きながら30分間放置することによって坩堝を冷却した。これにより、β−NaGaO2を得た。
冷却後、生成したβ−NaGaO2をグローブボックス内でYTZ乳鉢を用いて粉砕した。
グローブボックス内でYTZ乳鉢を用いてCuClを細かく粉砕し、β−NaGaO2とCuとが1:1のモル比となるようにCuClを秤量した。β−NaGaO2とCuClとを乾式混合した。
アルミホイルを巻いて遮光した50mlのバイアルに、混合物を入れ、バイアルを窒素封入した後、グローボックスから取り出した。
混合物は大気に晒すと変色する可能性があるため、手早く油圧式プレス機を用いて直径17.2mm、275MPaで分間圧粉した。
圧粉体の表面にダイスからの不純物が付着するため、エメリー紙(#1000程度)で圧粉体の表面を削った。
圧粉体をアルミナボートに載せて管状炉に設置し、炉内をロータリーポンプで真空に引きながら(2Pa程度)、300℃で48時間加熱した。
加熱後、炉を室温まで冷し、生成物を取り出し、YTZ乳鉢を用いて粉砕した。
粉砕物からNaClを除去するために、遠沈管に粉砕した試料および超純水50mlを入れ、遠心分離器で分離し、上澄みを捨てた。この作業を3回繰り返した。
その後、遠沈管にエタノール50ml入れて遠心分離し、上澄みを捨てたのち、1時間真空乾燥した。これにより、β−CuGaO2を得た。
2. 組成分析
誘導結合プラズマ(ICP)発光分析によって生成したβ−CuGaO2の組成を分析した。測定には、セイコーインスツルメンツ製SPS7800型発光分光分析装置を用いた。ICP原子発光分析により、β−CuGaO2中のCu、Ga、Naの含有量を決定した。Arガスの流量は、キャリアガス0.2MPa、0.4L/min、プラズマガス(冷却ガス)16L/min、補助ガス0.5L/min、チャンバーガス0.6L/minとした。標準溶液は以下のように調整した。
標準溶液
Na:Merck社製 Sodium standard solution 1000mg/L
Cu:Merck社製 Copper standard solution 1000mg/L
Ga:キシダ化学製 原子吸光分析用 ガリウム標準溶液 1000mg/L
Cu、Gaにつては、10、50、100、200ppmの標準溶液を用い、検量線を作製した。Naについては、1、5、10ppmの標準溶液を用い、検量線を作製した。β−CuGaO2粉末は35.59mgを塩酸1mlに入れ、オートクレーブにかけて溶解し100mlに希釈した。
分析の結果、Cu:Ga:Na=1.00:0.99:0.01であることが分かった。β−CuGaO2中、Naはほとんど存在しておらず、Cu:Gaがほぼ1:1で存在していることが分かった。
3. X線回折(XRD)の測定およびその結果
以下の条件でXRDの測定を行った。
使用装置:Rigaku製RINT2550H
使用X線:Cu Kα線
受光モノクロメータ:湾曲グラファイト
X線強度:40kV 375mA
発散スリット:1°
発散縦制限スリット:10mm
散乱スリット:1°
発光スリット:0.30mm
ステップ:0.02°
ステップ時間:0.2sec
測定モード:FT
測定は、上述の方法によって合成したβ−CuGaO2をパイレックス(登録商標)ガラス製粉末試料ホルダーに詰めて行った。同様の手順によって、合成の途中で生成したβ−NaGaO2の測定も行った。
結果を図5に示す。図5(a)は、途中で生成したβ−NaGaO2のX線回折パターンを示し、図5(b)は、合成したβ−CuGaO2のX線回折パターンを示す。また、図5(c)は、β−NaGaO2中のNaをCuに置き換え、また、その格子定数を適切な値に調整した結晶構造に対して計算したX線回折パターンを示している。
図5(a)と(b)との比較から、β−NaGaO2に由来するピークは、図5(b)には表れておらず、合成したβ−CuGaO2中にβ−NaGaO2は含まれていないことが分かる。つまり、β−CuGaO2において、β−NaGaO2のNa原子は完全にCuに置換されていることが分かる。
また、図5(b)と図5(c)とのピーク位置はよく一致しており、β−CuGaO2において、CuおよびGaはβ−NaGaO2のNaイオンおよびGaイオンのサイトを占有していることが分かる。
4. リートベルト法による構造解析
リートベルト法によってβ−CuGaO2の結晶構造解析を行った。リートベルト用のXRDデータは、試料の選択配向を防ぐために、ガラス板の上に置いたアルミニウム製の穴あきホルダーに粉末試料を詰め、薬包紙越しに指で押し込んで固定し測定した。測定条件を以下に示す。
使用装置:Rigaku製RINT2550H
使用X線:Cu Kα線
受光モノクロメータ:湾曲グラファイト
X線強度: 40kV 375mA
発散スリット:1°
発散縦制限スリット:10mm
散乱スリット:1°
発光スリット:0.15mm
ステップ:0.02°
ステップ時間:5.0sec
測定モード:FT
得られたデータの解析には、RIETAN−FPソフトウエアを用いた。図6Aに計算によって求めた各原子の位置おより格子定数等の解析結果を示す。また、図6Bに測定したX線回折パターン(点で示されている)とリートベルト法によるX線回折パターン(実線で示されている)とを示す。
図6Aに示すように、β−CuGaO2は、Pna21で示される斜方晶系の空間群、または、これと等価な空間群に属する結晶構造を備えていることが分かった。また、格子定数は以下の通りであった。
a:5.42645Å
b:6.57148Å
c:5.24101Å
α:90°
β:90°
γ:90°
5. バンドギャップの測定およびその結果
拡散反射スペクトルを測定し、バンドギャップを求めた。測定には、日立ハイテク製U−4000を用いた。リファレンスにはMgOを用いた。MgOを大気中で保管するとMg(OH)2の生成や水分の吸着が起こるため、使用前に1000℃で12時間加熱した。
図7に測定した拡散反射スペクトルを示す。図7から、破線で示すように、800nmの位置でピークの立ち上がりが見られる。波長λ(nm)の光のエネルギーEは、以下の式で求められる。ここで、hはプランク定数であり、cは光速であり、eは電気素量である。
E=hc/λ[J]
=hc/eλ[eV]
h:6.626×10-34[J・s]
e:1.602×10-19[C]
c:2.998×10-8[m/s]
よって、バンドギャプは1.55eVであることが分かった。
6. 電気伝導度の測定およびその結果
直流2端子法により、β−CuGaO2は、の電気伝導度を測定した。まず測定に用いる使用を作製した。直径5.0mmの超硬合金製ダイスにβ−CuGaO2の粉末約500mgを充填し、富士電波工機製SPS−511S型放電プラズマ焼結装置内に設置した。充填した粉末を真空下、300MPaの圧力で圧粉しながら、400℃で、30分間焼結した。
日本電子製JFC1600型スパッタ装置を用い、40mA、120秒の条件でAuのターゲットをイオンスパッタリングすることによって、得られた焼結体表面および裏面にAu電極を形成した。
銀ペーストでAu電極と導線とを接触させ、アドバンテスト製TR6143型マルチメータを用いて、直流2端子法で電気伝導度の測定を行った。
図8に、β−CuGaO2の焼結体の電流−電圧特性を示す。また、測定した焼結体の電気伝導度σは1×10-10Scm-1であった。電気伝導度から、焼結体は、絶縁性を有する絶縁体であると考えられる。
また、β−CuGaO2の焼結体に温度差を設け、発生した電圧を測定することによって、β−CuGaO2の焼結体の高温側が正となるゼーベック電圧が発生していることを確認した。このことから、β−CuGaO2の焼結体の多数キャリアは電子であり、焼結体はn型の導電型を有することを確認した。
7. 熱安定性の測定
セイコー電子工業製の示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA測定)を用いて、β−CuGaO2の熱安定性を調べた。試料20mgを量りとり、Ptパンに入れてArガス中(流量:100mL/分)で5℃/分の昇温速度で加熱した。レファレンスには20mgのα−Al23を用いた。430℃まで加熱した測定および700℃まで加熱した測定を行った。また、測定後の試料を室温まで冷却し、XRDの測定を行った。
図9Aは、TG−DTA曲線を示している。また図9B(a)は加熱前の試料、図9B(b)は430℃まで加熱した試料、図9B(c)は700℃まで加熱した試料のX線回折パターンを示している。
図9AのDTA曲線から分かるように、約448℃で発熱が生じ始め。492℃で発熱量は最大となる。これは、492℃において、β−CuGaO2の相転移が生じ、α−CuGaO2が生成するからであると考えられる。またTG曲線から、約300℃以上において、β−CuGaO2は徐々に酸化し始めると考えられる。
図9B(a)と(b)との比較から、430℃では、わずかにピークが崩れているものの、目立った回折パターンの変化は生じていない。このことから、α−CuGaO2への相転移が生じる温度よりも低い430℃では、β−CuGaO2は熱的に安定であり、顕著な酸化も生じないことが分かった。一方図9B(c)に示すように、700℃まで加熱されると、α−CuGaO2のピークおよび酸化銅のピークが見られ、β−CuGaO2のピークはほとんど消失している。このことから、492℃のピークが上述した相転移であることおよび高温になるに従い、α−CuGaO2が分解し、酸化銅が生成することが分かった。
本願に開示された半導体用材料は、種々の半導体デバイスに使用可能な半導体を実現し得る。
20 太陽電池
21 p型半導体層
22 n型半導体層
23 第1電極
24 第2電極
25 負荷

Claims (9)

  1. CuGaO2の組成式を有し、β-NaFeO2型結晶構造を備えた半導体用材料。
  2. 前記結晶構造は斜方晶系である請求項1に記載の半導体用材料。
  3. 前記結晶構造の空間群はPna21である請求項1に記載の半導体用材料。
  4. 前記半導体用材料は、1.55±0.1eVのバンドギャップを有する請求項1または2に記載の半導体用材料。
  5. サファイア基板と
    前記サファイア基板上にエピタキシャル成長した、請求項1から4のいずれかに記載の半導体用材料からなるエピタキシャル層と
    を備えた半導体構造。
  6. 単結晶のZnO層と、
    前記ZnO層上にエピタキシャル成長した、請求項1から4のいずれかに記載の半導体用材料からなるエピタキシャル層と
    を備えたヘテロエピタキシャル構造。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載の半導体用材料からなり、p型またはn型の導電型を有する半導体層を備えた半導体素子。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載の半導体用材料からなり、p型の導電性を有するp型半導体層と、
    前記p型半導体層と接しており、請求項1から4のいずれかに記載の半導体用材料からなるn型の導電性を有するn型半導体層と、
    前記p型半導体層または前記n型半導体層の一方に電気的に接続された第1電極と、
    前記p型半導体層または前記n型半導体層の他方に電気的に接続された2電極と、
    を備えた太陽電池。
  9. Na源とGa源とを混合し、焼成することによって、NaGaO2を合成する工程と、
    前記合成したNaGaO2とハロゲン化銅とを加熱することにより、前記合成したNaGaO2中のNaをCuで置換し、β-NaFeO2型結晶構造を備えたCuGaO2を得る工程と、を包含する半導体用材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107660225A (zh) * 2015-04-29 2018-02-02 谢珀德颜色公司 无铬近红外反射性铜铁矿颜料
US11374188B2 (en) * 2014-10-03 2022-06-28 Tuskegee University Photovoltaic cells based on donor and acceptor nano-particulate conjugates in conductive polymer blends

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