JP2014168707A - 歯科用cad/camシステム用のアドレス可能なマトリックス/クラスターブランクおよびその最適化 - Google Patents
歯科用cad/camシステム用のアドレス可能なマトリックス/クラスターブランクおよびその最適化 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ブランクに互換性を与え、ブランク当たりの産出量を最大化し、材料廃棄物を削減してシステムの多用途性、材料の選択および作業効率を最大化するCAD/CAMシステムを提供する。
【解決手段】クラスターミルブランク10は、既存のCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するよう構成されたフレームワーク18と、アドレス可能なマトリックスまたはクラスターブランクを形成する前記フレームワークに取り付けられた複数のサブブランク12とを含む。フレームワークを含むCAD/CAMシステムと、関連する。
【選択図】図3
【解決手段】クラスターミルブランク10は、既存のCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するよう構成されたフレームワーク18と、アドレス可能なマトリックスまたはクラスターブランクを形成する前記フレームワークに取り付けられた複数のサブブランク12とを含む。フレームワークを含むCAD/CAMシステムと、関連する。
【選択図】図3
Description
本出願は、2007年7月20日出願の米国特許出願第60/935,006号および2008年1月31日出願の米国特許出願第61/024,935号の優先権を主張し、両出願は参照することにより本明細書に組み込まれる。
本発明は、義歯および歯科修復物の設計および製造のためのコンピュータ支援システムを対象とする。本発明はまた、クラスターミルブランクおよび歯科用CAD/CAMシステムにおけるクラスターミルブランクの使用に関し、所定のブランクに適合するシステムの範囲を拡大し;ミルブランクを他のシステムと互換可能とし;所定のシステム用にさらに多様なミルブランクを利用可能とし;システムの多用途性、材料の選択および作業効率を最大化する。ある特徴によれば、本発明はまた、上述のクラスターブランクに関連する技術および方法を対象とする。
以下の議論では、一定の構造および/または方法について言及する。しかしながら、以下の言及から、これら構造および/または方法が従来技術を構成することを認めていると解釈するべきではない。出願人は、これら構造および/または方法が従来技術とみなさないことを示す権利を明示的に留保する。
今日歯科においては、歯科医院(チェア側)および歯科研究所(研究室側)の両方で、治療計画、バーチャル治療、歯列矯正術、歯科修復物の設計および製造に関して自動化技術を使用する傾向が徐々に増加している。この傾向は、時に「デジタル革命」と呼ばれ、研究室側におけるCAD/CAM技術の急増に最もはっきりと表れている。歯科研究所に利用可能な数多くのCAD/CAMシステムは、最近10年間において10倍近く増加している。現在のところ、25以上の歯科用CAD/CAMシステムと、多様な形状および寸法のミルブランクを使用する相当数のコピーミリングシステムが存在する。ブランク形状は、長方形、円筒形または六角形などの単純な形状から、米国特許第6,979,496号明細書に記載されるスマートブランク(smart blanks)などのより複雑な形状へと変化する。なお、同米国特許第6,979,496号明細書は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。ブランクの寸法は、約0.5”から約4”の長さまたは直径の範囲である。ミルブランクには、全部で4種類の材料、すなわち、金属、ポリマー(樹脂、プラスチック)、セラミックスおよび複合材料がある。セラミックミルブランクは、長石(白榴石、サニディンまたは長石)のブランク、ガラスセラミック(ケイ酸リチウム、雲母などの)ブランク、および(軟焼結された、または十分に緻密な)アルミナおよび/またはジルコニアなどを基にした結晶性セラミックスのブランクという3つの大きなカテゴリに分類することができる。全ての3つのセラミックカテゴリと複合ブランクには、多様な色調が既にあり、または間もなく利用可能となる。所与の種類のブランクそれぞれに必要な色調の一覧表を蓄積することにより、CAD/CAMシステムを稼働する設備に対して経済的圧力が加わる。
従来の直径4インチの円盤状のジルコニアブランク100を、図1および図2に示す。これらの図に示すように、複数のミリング加工された形状110がジルコニアブランク100に形成される。当該ブランク100は完全にジルコニアから形成されるため、かなり費用がかかる。図2に示すように、このブランク100を使用して複数のミリング加工された形状110を形成すると、ミリング加工包絡線112間で規定される相当量の無駄な介在ブロック領域120が生じる。
CAD/CAM技術によって、歯科研究室に品質向上、再現性、および人為的ミスを除去する機会がもたらされるが、一方でほとんどのCAD/CAMシステムが軟焼結ジルコニアのミリング加工用であり、このため、過飽和の急速な市場において競争力のある材料を選択するという点に関して不十分である。CAD/CAMシステムの価格は、製造業者および構造により左右されるが、50,000ドルから500,000ドルかかるので、最大規模の研究室および外注センターのみが複数のシステムを稼働させて材料の選択を拡張させることが可能であるにすぎない。ほとんどのCAD/CAMシステム製造業者は、自身のブロックを製造せず、むしろ歯科用材料または先端材料の開発および製造において確立した中核技術を有するイボクラール社、ヴィータ(Vita)社、メトキシット(Metoxit)社などの供給者からブロックを購入する。当然のことながら、CAD/CAM材料はかなり高価であり、CAD/CAMシステム稼働費用を実質的に増大させる。例えば、セラミックミルブランクの価格は、材料1グラム当たり約0.60ドルから4.50ドルの範囲である。米国特許第6,979,496号明細書に記載するブランク当たりの産出量はかなり少なく、そのほとんどが無駄となる。
セレック(シロナ社)やラヴァ(3M/ESPE社)などのチェア側または研究室側で使用するためのミリング装置からなる第1のCAD/CAMシステムは、閉鎖システムであった。そのシステムにおいて、ミルブランクは、スタブ保持具、突起物、マンドレル、ホルダーまたは運搬手段に取り付けられ、米国特許第6,485,305号明細書および同第6,769,912号明細書に記載される独特の特許形状を有し、かつバーコードにより保護しうることによって、他の(CAD/CAM)システムとの互換性を妨げている。スタブアセンブリ上の多様なワークピース(ミリング加工部)もまた米国特許第7,214,435号明細書、同第6,669,875号明細書、同第6,627,327号明細書、同第6,482,284号明細書、同第6,224,371号明細書、同第6,991,853号明細書および同第6,660,400号明細書に記載される。オープン構造システムの出現により、システム間のブランクの互換が可能となるだけでなく、極めて望ましくなった。現在、市場は閉鎖システムによって独占されている一方で、オープンシステムが市場に着実に浸透してきている。25の商業的CAD/CAMシステムのうち少なくとも5または6のシステムが同一のD−250歯科用3DスキャナーおよびDentalDesigner(登録商標)歯科用CADソフトウェア(3Shape A/S社、コペンハーゲン、デンマーク)を利用している。オープン構造システムでは、ブランクはバーコードにより保護されておらず、ミリング装置の既存のハウジング(ブランクホルダー、チャック、収集体、支持体)に適合する限りにおいてあらゆるブランクを使用することができる。
全ての型のブランクをあらゆる形状および寸法で経済的に製造することができるわけではない。例えば、ジルコニアおよびアルミナブロックは所定の形状および寸法に形成されて、より大きいブランクからミリング加工されうるより大きな容器に対する需要を満たすことができる。一方で、大型の長石およびガラスセラミックのブランクは、多数の機械的および経済的制約により、それほど望まれない。
米国特許出願公開第2006/0115794号明細書は、クラウン・コア、クラウンなどの義歯部品の連続生産のためのシステムを教示する。当該システムは、ライブ中央コンピュータ数値制御CNC機において、自動的に機械に供給されるジルコニア棒ストックの回転およびミリング加工を利用する。複数の部品が連続棒ストックから次々に切り取られる。この特許出願はさらに、複数の機械の利用を教示しており、各機械は異なる形状および/または寸法の棒ストックを供給する。中央制御装置は、切り取られる部品の仕様を取得し、機械を選択して、最少量の切削を要する棒ストックを決定することにより部品を製造する。完全に緻密なジルコニア以外の材料から長い棒ストックを製造しミリング加工することの上述の経済上および加工上の難しさに加えて、CNC機械の費用を考慮すると、多くの機械が所定の型の容器のためにそれぞれ設けられるよりも、1つの機械で全ての容器をミリング加工することができる方がはるかに有利である。
米国特許第7,234,938号明細書は、複数の穴を備えて複数の同一ブランクまたはワークピースを埋め込む伸長ストリップとして構成される複数ブランクホルダーまたはワークピース容器を開示する。本発明は、ミリング加工/研削機械に関し、ワークピース容器またはミリングブランクホルダーがその長手軸に沿って配置される複数の穴を具備することにより、ワークピースまたはブランクを収容することを特徴とする。本発明はまた、貫通孔内に配置される成形用埋め込み材料を含むことにより、該貫通孔内にワークピースを保持する。さらに、ワークピース容器内に該ワークピースの自動埋め込み用の埋め込み装置を含むミリング加工/研削機械を開示する。
米国特許出願公開第2006/0106485号明細書は、加工される物理的なブランクに対応する仮想ブランクを使用して複数の製造特徴を形成することを記載する。この出願はさらに、複数の製造特徴のうち各製造特徴を仮想ブランクに仮の機械加工をすることを教示し、各製造特徴が座標系と連合関係を示すことを特徴とする。製造仕様書は、複数の製造特徴をブランクに機械加工することによって実際の部品を製造するために作成される。このような方法は、自動車産業において開発され、米国特許第6,775,581号明細書;同第7,024,272号明細書;同第7,110,849号明細書および米国特許出願公開第2006/0106485号明細書に記載されており、これらは、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。それはまた、ホワイトペーパー:「水平モデリングとデジタルプロセス設計」にも記載される。部品の集合体からなる製品を電子的に設計する方法が米国特許出願公開第2007/0136031号明細書に記載され、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。この場合もやはり、同文献は歯科学に関するものではない。
従って、ブランクに互換性を与え、ブランク当たりの産出量を最大化し、材料廃棄物を削減してシステムの多用途性、材料の選択および作業効率を最大化する技術的な必要性が存在する。また、ブランクの一覧表を削減することで商業的なCAD/CAMシステムに関連する稼働費用を削減することが望まれる。
本発明は、既存のCAD/CAMシステムに付随する上述の1つ以上の欠点を任意に扱うことのできる技術および装置を提供するものである。ある特徴によれば、本発明はクラスターブランクおよびその効率的利用のためのソフトウェアを提供する方法によりミルブランクを提供する。
本明細書に使用する、「クラスターブランク」とは、ミリング加工装置の既存のハウジング(ブランクホルダー、チャンク、コレクト、サポート)に最小限修正を加え、あるいは全く修正せずに適合するフレームワーク(運搬装置本体、ハウジング、保持ヨーク)に固定された少なくとも2つ、好適には4つ以上の個別ブランクからなる複数のブランクアセンブリとして定義される。該クラスターブランクは、こうしてミリング加工装置またはCAD/CAMシステムが廃棄物および材料の除去を最小限にし、互換性および柔軟性を最大化して効率的にミリング加工成形体をブランクにすることができる一種のブランクのアドレス可能なマトリックスを形成する。よって、「クラスターブランク」および「アドレス可能なマトリックス」の用語は、本明細書においては互換可能に使用することができる。
多様なクラスターブランクは、既成のまたは特注のフレームワークを使用して個別のブランクから形成することができ、前記個別のブランクを最大限可能な数のシステムにおいて使用することを可能とする。クラスターブランクは、同一の寸法および色調、または同じ寸法および型のブランクで異なる色調を有する同じ個別ブランクを含むことができる。クラスターブランクはまた、同じブランクの型(材料)の多様な寸法および色調も含むことができ、また1つあるいは異なる製造業者から多様な異なる型のブランクを同じフレームワーク上で組み立てられて「複合」クラスターブランクを製造することができる。システム効率へのクラスターブランクの影響を最大化するために、本発明はまた、仮想ブランク法を用いてデジタル工程設計(DPD)方法論に基づきネスティングソフトウェアおよびシステム最適化ソフトウェアの使用を提供する。
従って、本発明は、既存のCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するように構成されたフレームワークと、該フレームワークに取り付けられた複数のサブブランクとからなるクラスターミルブランクを提供する。
更なる特徴によれば、ミリング加工機と、ブランクホルダーと、該ブランクホルダーと協動するよう構成されたフレームワークとからなるクラスターミリングブランクと、該フレームワークに取り付けられた複数のサブブランクとから構成されるCAD/CAMシステム、および少なくとも第1次の機能性を有するネスティングソフトウェアを提供する。
更に他の特徴によれば、本発明は、上述のCAD/CAMシステムを使用して対象物をミリング加工する方法を提供し、該方法は、ネスティングソフトウェアを用いて、履歴上の実際のミリング加工データを分析し、またはミリング加工対象物に対応するデータを分析することから構成され、それによってミリング加工包絡線および特定の型の歯科用製品との相関関係に関する寸法および形状の分配を取得し、対応する電子データを選択することによりミリング加工される対象物に対応する一群の容器を選択し、一群の容器をミリング加工するために選択されたサブブランクの数、型、寸法、配置、容積およびまたは色調を最適化し、1つ以上の鋳型を利用して1つ以上のフレームワーク上で選択されたサブブランクを組み立てて1つ以上のクラスターブランクを製造し;かつ対象物を各サブブランクへとミリング加工する。
本明細書では、本発明について主に義歯の機械加工を参照することにより説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明の原理は、一般には医療装置(例えば、インプラント、置換関節部、骨格置換など)に適用することができる。その広範な特徴によれば、本発明は、3次元の対象物に不可欠なミリング加工または成形をすることができる。3次元対象物の例として(これに限定されないが)、コーピング、ポンティック、フレームワーク、義歯用の歯、保隙装置、歯置換歯列矯正器具、歯列矯正リテーナ、義歯、ポスト、ファセット、スプリント、シリンダ、ピン、コネクタ、クラウン、部分クラウン、べニア、オンレー、インレー、ブリッジ、固定部分義歯、インプラントまたは支台が挙げられる。
本発明の1つの任意の特徴によれば、多様なクラスターブランクが既製のまたは特注のフレームワークを使用して個別のブランクから形成されることにより、可能な限り多くのシステムにおいて個別のブランクを使用することが可能となる。以下、クラスターブランクへと組み立てられる個別のブランクをサブブランクと呼ぶ。クラスターブランクは、同一の寸法および色調のサブブランク、または異なる色調、寸法および/または型のサブブランクを含むことができる。例えば、クラスターブランクは、同じサブブランクの型の多様な寸法および色調を含むことができ、また1のあるいは異なる製造業者による多様な異なる型のサブブランクが同一のフレームワークに組み立てられて、「混合」クラスターブランクを形成する。例えば、「ブルーブロック」としても知られる、e.maxCAD MOおよび/またはLTブランク(イボクラール社)は、湿式ミリング加工法を利用し、全輪郭の修復物を設計することができるソフトウェアを有するロバストCAD/CAMシステムにより、処理することができる可能性がある。そのような能力を有するシステムの(しかしまだ「ブルーブロック」をミリング加工することが可能ではない)例としては、Zeno(登録商標)Tec システム(ヴィーランド社)、特に上述の3Shape社のDentalDesigner(商標)ソフトウェアに適合するZENO(登録商標)4820およびZENO(登録商標)3020ミリング加工装置が挙げられる。
サブブランクは、アドレス可能なマトリックス内に配置することができ、それによってアドレス可能なマトリックスは、ミリング加工作業前または業務作業前の履歴から得られるパラメータから設計される。当該サブブランクは、ミリング加工作業前または業務作業前の履歴から得られるパラメータに関連する特性を具備する。これらの特性として、材料の種類、材料の特徴、サブブランクの寸法、サブブランクの形状および/またはサブブランクの色調を挙げることができる。ミリング加工作業前の履歴から得られるパラメータとしては、容器の型、材料選定パラメータ、歯科製品の寸法、歯科製品の形状、歯科製品の色調、最適な工具通路、ミリング加工パラメータ、および歯科製品の製造に用いられるミリング加工包絡線の統計値を挙げることができる。ミリング加工包絡線の統計値の例としては、ミリング加工包絡線の形状および寸法と歯科製品の特定の型とのミリング加工包絡線の相関関係が挙げられる。ミリング加工パラメータの例として、工具の型、切削の深さ、供給量、1分毎の回転数(rpm)および/または線速度が挙げられる。工具の型の例として、切削、研削あるいは研磨面が挙げられる。該工具は、材料、形状、および/または工具の寸法によって異なりうる。切削、研削または研磨面の例として、ダイヤモンド、炭化物、硬化鋼またはセラミックが挙げられる。工具の形状の例として、円筒形、円錐形、円盤状、球状または波状が挙げられるが、これらに限定されない。工具の寸法は、直径および長さに依存してもよい。ダイヤモンド工具としては、ダイヤモンドグリットが挙げられる。工具の切削の深さは、ミクロンからミリメータまで寸法に幅があってよい。さらに、ミリング加工パラメータの例として、塗装、つや出し、または熱処理パラメータなどの後ミリング加工パラメータを挙げることができる。業務作業前の履歴に関するパラメータの例としては、用いられる一覧表、残りの一覧表および容器履歴が挙げられる。
本発明により形成されるクラスターブランクの例は、図3−6に示される。本発明の特定の実施形態により形成される第1のクラスターブランク10が、図3に示される。図3に示されるように、当該クラスターブランク10は、複数のサブブランク12を含む。図示される実施形態によれば、2つの異なる型のサブブランク12がクラスターブランク10に含められる。すなわち、図示される実施形態によれば、複数の第1のクラスターブランク14が当該クラスターブランク10の中央部に通常配置され、第2の複数のサブブランク16が非拘束的な説明例に従ったクラスターブランク10の周辺に沿って設けられ、第1の複数のクラスターブランクは、C14ブルーブロックを含み、第2の複数のサブブランクはB32ブルーブロックを含む。各サブブランク12は共有部18に取り付けられ、または共有部18と一体化されてもよい。フレームワーク18は、あらゆる適切な材料から形成することができる。例えば、フレームワーク18は、スチールもしくはアルミニウム合金などの金属、PMMAなどのプラスチックもしくはポリマー、または3M社により製造されるParadigm(登録商標)MZ100などの複合材料から構成することができる。当該フレームワークは、固定部または可動部を含むこともできる。
上記の事例的実施形態に記載したように、クラスターブランク10、20は複数のブルーブロックから任意に構成され、上述のZeno(登録商標)Tec Systemで使用するためにカスタマイズされてもよい。
図3に示される実施形態の改良型を図4に示す。この実施形態は、フレームワーク18に結合するサブブランク12の配置および型以外は、図3に図示される実施形態と類似している。図4に図示される実施形態によれば、サブブランク14は同一の構造をそれぞれ有し、例えばそれぞれ同じ寸法、色調を有し、および/または同じ材料から形成される。1つの任意の実施形態によれば、各サブブランク14は実質的に互いに同一である。
フレームワークは、2Dおよび3Dを含むあらゆる形とすることができる。該フレームワークは、大量生産(工場生産)でもよく、またはシステムとミルブランクとのそれぞれ望ましい組み合わせのために特注とすることができる。サブブランクは、フレームワークに機械的に取り付けられ(固定され)、または代わりにフレームワークに接着接合され(糊づけされ)、またはフレームワークの一体部分として形成される。サブブランクを、キャスタブル取り付け材料、造形用の材料、ポリマー複合材料および他の硬化材料を用いてフレームワーク内の開口部に取り付けることもできる。クラスターブランク用のフレームワークは、複合的使用のため、および/または使い捨ての器具用に設計することができる。さらに、クラスターブランクのフレームワークは、一体的単一部を含むことができ、または複数の部品または構成材のアセンブリを含むこともできる。後者の場合、フレームワークアセンブリの部品または構成材は、互いに取り外せないようにまたは取外し可能に取り付けられてもよい。当該フレームワークアセンブリはまた、可動部にも含まれうる。例えば、可動部が用いられて、ミリング加工前、最中もしくはミリング加工後にクラスターブランク内でサブブランクの位置を回転あるいは変化させることができる。この移動は、CNCミリング装置と同一の手段により、手動もしくは自動化され、かつ制御される。
本発明の更なる実施形態により形成されたクラスターブランク30、40および50は、図5−7にそれぞれ図示される。
図5に示されるように、クラスターブランク30は、多角形のフレームワーク34に配置された複数のサブブランク32を含む。非限定的かつ説明的実施形態によれば、当該サブブランクは、3つのブロックの3つの列に配置された9つの円形ブロックをそれぞれ含み、当該フレームワーク34は実質的に正方形である。ブロック32およびフレームワーク34は、本明細書に前述した材料のいずれかにより形成することができる。
図6に示すように、本発明の代替的実施形態により形成されたクラスターブランク40は、第1の特性を有する少なくとも1つのサブブランクと、少なくとも1つの第1のサブブランク42の特性と異なる第2の特性を有する複数の第2のサブブランク44を含む。非限定的かつ説明的例によれば、第1のサブブランク42は実質的に円形のブロックを含み、複数の第2のサブブランク44は、第1のサブブランク42の周りに対称的に配置された多角形または実質的に正方形のブランクを含む。第1および第2のサブブランク42、44は、多角形フレームワーク46に取り付けられる。非限定的説明的実施形態によれば、当該フレームワーク46は実質的に正方形である。当該サブブランク42、44の両方、および当該フレームワーク46は、前述の材料のいずれかから形成することができる。
図7は、フレームワーク54にはめ込まれる多様な歯科的色調を有する16のサブブランク52を含むアドレス可能な4×4マトリックス(SBij)を形成するクラスターブランク50を示す。1つの説明的実施形態によれば、各サブブランク52が1つのビタクラシック(Vita Classic)の色調を表す場合、この4×4のアドレス可能なマトリックスは、完全なビタクラシックの色調範囲をカバーすることができる。一般に、所定のクラスターブランク/アドレス可能なマトリックスにおけるそれぞれのそして全ての個別サブブランクの位置には、特定の方法に基づき指数(数字)と、それらがCAD/CAMシステムのソフトウェアまたは以下に説明するネスティングソフトウェア型などの中央処理設備の任意的ソフトウェアにより処理される方法に関するアルゴリズムが割り当てられる。例えば、各サブブランクには、当該サブブランクが配置される所定のクラスターブランクにおける個別の位置/スロットに対応する少なくとも1つの数と、ホストクラスターブランク識別番号またはジョブ待ち行列、つまりミリング加工される一群の容器における、その位置に対応する少なくとも第2の数が割り当てられる。この場合、図7のクラスターブランク/アドレス可能なマトリックスはベクトルSBkmにより表わされる。ここで、kはジョブ待ち行列におけるクラスターブランクの位置に対応し、mは所定のクラスターブランクにおける16のサブブランクの位置の総数に対して1から16まで変化する。ソフトウェアを稼働することにより、特定のサブブランク材料、寸法、形状、色調およびミリングパラメータおよび容器の詳細に関連するものなどの他のベクトルを、アドレス可能なマトリックスに付加する。それゆえ、各物理的クラスターブランク/アドレス可能なマトリックスは、CPUおよびCAD/CAMシステムの稼働メモリにおいて少なくとも同じ寸法またはより大きな「仮想」マトリックスにより表わされる。当該CAD/CAMシステムまたはミリング加工センターは、その操作上のソフトウェアまたは操作を自動化する他の手段によりアドレス可能なマトリックスを時間および費用を省き廃棄物を最小限にしつつ処理する。従って、要求される最適化は、固有ベクトルおよび固有値に基づく要因分析などの操作リサーチおよび画像処理において用いられる周知の方法により行うことができる。
ほぼ全ての歯科用CAD/CAMシステムは、プラスチック(例えば、PMMA)、または複合材料をミリング加工することができるので、それらの材料から形成されたフレームワークを、同一のミリング加工装置およびブランクをミリング加工するのに用いられるネスティングソフトウェアを用いてミリング加工し、改良あるいは最適化することができる。さらに、当該フレームワークを再利用することができ、同一のミリング加工装置内での製造をさらに経済的にする。シロナシステムなどにおけるスタブまたはマンドレルへの取り付けに比べて、ブランクの全周囲に沿って取り付けることにより、ミリング加工中の応力を低下させ、よってフレームワーク材料に関する強度および剛性の要求を低下させ、こうしてPMMAまたはポリマー複合材料をクラスターブランクフレームワーク用に選択することを実現可能とする。
更に、オープン構造システムは、特に歯科への使用のために設計されたCNCミリング加工機に限定されず、実際には頑丈な3軸またはより高いCNC機械を利用することができる。ますます多くの市販のCNC機械が歯科使用のために改良され、すなわちブランクホルダーに装着され、かつ3Shape社のD−250などのオープン構造スキャナーと適合され、大規模な研究室やミリング加工センターにおいて用いられることにより、主としてジルコニアフレームワークおよび特注のインプラント支台などの歯科用製品が商業的に製造される。特注のシステムに関して、クラスターブランク法は、機械のハードウェアを大きく改良することなくブロックの既存の範囲を所定のミリング加工装置に「結合」させることを可能とするという最大の利点がある。
他の特徴によれば、本発明はクラスターブランクと共に用いられるネスティングソフトウェアを提供する。ネスティングソフトウェアは、サブブランクの型および他の特性に関する特徴を付加し、ミリング加工サブルーチンおよび/またはアルゴリズム最適化工具通路、工具選択、切削の深さ、供給量、RPM、線速度および他のミリング加工パラメータを割り当てることにより、(mサブブランクを含む)物理的なm−単位のアドレス可能なマトリックスを多次元のマトリクスへと変換することができる。アドレス可能なマトリックスが自動的に組み立てられる場合には、アドレス可能なマトリックスをコンピュータに示すために付加される特徴の一つを、アセンブリ命令とすることができる。必要であれば、クラスターブランクのサブブランクおよび/またはフレームワークは、指数もしくは英数字コード、バーコードまたはコンピュータ可読形式の他の識別形式で印付けられる。または、クラスターブランクのフレームワークは、識別情報および所定のクラスターブランクのミリング加工および処理に関する他の情報を運ぶ磁気ストリップ、超小型電子チップもしくは他の書換え可能なデータ保存微細装置を含む。これは、CAD/CAMシステムがネスティングソフトウェアを備えていない場合に特に有用である。
第1次のネスティングソフトウェアの例(以下に規定する)は、米国特許第5,662,566号に記載されており、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。現在、ネスティングソフトウェアは、歯科用CAD/CAMシステムではほとんど利用されておらず、その使用を個別の大型ブランク(ミリング加工ジョブ)へとミリング加工されるマッピング部品に限定することにより、ブランク毎の平均産出量を最大化している。ブランク毎の平均産出量は、最終修復物の重さを材料の除去により形成される前のブランクの重さで割って計算されることを特徴とする。本発明のクラスターブランクは、実際のクラスターブランクと共にネスティングソフトウェアをより広範に使用することを可能とするものであり、特定の実施形態においてはネスティングソフトウェアもまた仮想のブランクを使用することができる。
ネスティングソフトウェアは、大型ブランクをミリング加工することを可能とするシステムに不可欠となっている。ネスティングソフトウェアは、クラスターブランクをミリング加工するためにより欠かせないものとなっている。クラスターブランクと共にネスティングソフトウェアの適用に関する本発明の実施形態を説明するために、大型単一ブランクの典型例としてa4”直径円盤状ブランクをクラスターブランクに有利に変換させることができる。以後、前者を前駆ブランク、および後者を等価クラスターブランクと呼ぶ。軟焼結されたジルコニアから作られたこれらのブランクは、最大で10−15のミリング加工ジョブ、または単一装置から最大で14単位の円形ハウスに変化する20−40の装置に適合させることができる(図5Aを参照)。図1および2は、ミリング加工後にブランクがどのような外観をしているのかについて示しており、ミリング加工ジョブの配置は最適化されておらず、実際の産出量は当該ブランク材料の50%よりずっと少ない量となった。個別容器をミリング加工した後に残された孔は、これらの容器のミリング加工包絡線を規定する。ミリング加工包絡線の用語は、ネスティングソフトウェアの使用に関する本発明の多様な特徴を説明するために用いられる。ミリング加工包絡線は、その深さがブランクの厚さと等しければ、その最大長(MEL)および最大幅(MEW)により規定される。
等価クラスターブランクに変形される大型ブランク(前駆ブランク)を説明するための例において4”円形ジルコニアブランクを用いたが、本発明により単一または複数単位のフレームワークにミリング加工可能な複数の小型および大型形状で製造することができる歯科用材料は、ジルコニアだけではないということに留意すべきである。例えば、ケイ酸リチウムガラスセラミックスは、ミリング加工具を過度に摩耗することなく歯科用製品へと機械加工することにより簡単に処理することができ、次に約800MPaまでの高い強度を示す二ケイ酸リチウム修復物へと変換することができ、複数単位の歯科修復物と同様に単一単位の歯科修復物にも有用である。ガラス状態、しいてはいかなるガラスの形成の際にもガラスセラミックスが成形され、ガラス成形技術が潜在的にこれらの材料に用いることができる。いかなる形へも成形可能であり、かつさらに複数単位の歯科用製品にミリング加工するのに適した強固な歯科用材料の他の例として、歯科用合金が挙げられる。ジルコニア、ガラスセラミックスおよび合金は単純な形状(長方形、円筒形、円盤状または多角形)、またはいかなる寸法の複雑な形状(「スマート」もしくはニアネットシェープ)として製造することができる。廃棄物を削減する推進力は、これら全ての材料に対して等しく強い。ネスティングソフトウェアが用いられた場合、図1および2に示すものより材料の廃棄物はずっと少なくなる。あるいは、サブブランクがクラスターブランクへと組み立てられることができ、第1次ネスティングソフトウェアを1つもしくはいくつかの大型ブランクに適用するのと比べておそらく10倍ほどもさらに廃棄物を削減する。本発明により達成される更なる廃棄物の削減は、以下の実施形態に説明するように、高次のネスティングソフトウェアと組み合わせてクラスターブランクを共同使用することによりもたらされる。
当該ネスティングソフトウェアは、事前の統計値または容器の電子データに基づきジョブキューのミリング加工ジョブに対応するミリング加工包絡線の寸法および形状を予測し、サブブランクおよびフレームワークの必要数を算出し、サブブランクおよびフレームワークのアセンブリをクラスターブランクの必要数に適用させ、任意にサブブランクおよびクラスターブランク間にミリング加工ジョブを分配することにより材料の廃棄物および色調の一覧表を最小限化する。
本発明に関して、既存の、および将来のネスティングソフトウェアモジュールを、これらが同時に処理することのできる知能水準および容器の数に基づき、すなわち、「N/n」比率を用いて分類することができる。ここで「N」は同時に「最適化」される容器の数(特性バッチサイズ)であり、「n」は、ブランク毎の個別装置の平均的数である。ネスティングソフトウェアの機能は、ブランク毎の平均産出量を最大化し、それゆえ「n」を最適化する(必ずしも最大化されない)。すなわち、所定のCAD/CAM設備の稼働に関連する容器の固有値Nをミリング加工するのに用いられるブランクの数を最適化する(そして必ずしも最小化されない)。本発明の実施形態における使用の点では、ネスティングソフトウェアは、少量または大量(キュー)の容器を同時に処理する能力、すなわちN/n比率に基づき、第1、第2、第3次と分類される。「n」の例として、7またはそれ以上、10またはそれ以上および30またはそれ以上となる。
第1次ネスティングソフトウェアは、N/n<10であり、所定のブランクからの産出量を最大化することができ、すなわちミリング加工されるブランク内で連続するミリング加工ジョブを配置して廃棄物を最小限にすることができる。関連する手順は、ミリング加工装置の材料固定具またはカートリッジに設置された1つまたは1組の新しいブランク用に割り当てられたキュー内に積層するミリング加工ジョブを分配することになる。言い換えれば、第1次ネスティングソフトウェアは個別容器の限定された数をブランクの容積に一致させる。ミリング加工ジョブのキューが小さく、毎回異なるので、その結果はまた毎回異なり、型を明らかとすることはできない。それが現在の産業なのである。現在、大型複数容器ブランクを収納することができるホルダーは、一度に最高で2つのブランクを運ぶように制限されている(例えば、図8を参照)。例えば、N/nは、図1および図2のブランクについてそれぞれ0.55および0.35である。両方のブランクを1つのシステム内で、ネスティングソフトウェアと2つのブランクホルダーを備えたミリング加工装置とを組み合わせて用いてミリング加工する場合、その結果として生じるブランク毎の装置の平均数は、26.5であり、関連するN/n比率は0.87である(下記表1を見よ)。表1におけるデータの分析から、約30が4”円形ブランク毎のミリング加工装置の「最適な」平均数の良好な推定値と結論づけられた。
第1次ネスティングソフトウェアが用いられて、ミリング加工ジョブをクラスターブランク内の既知の位置に案内し、対応するサブブランクが配置され、すなわち、クラスターブランクの適切なサブブランク内の各ミリング加工ジョブに対応するミリング加工包絡線を正確に配置する。この機能は、配置機能と呼ばれる。こうして、廃棄物は2つの成分に限定される。すなわち、1)サブブランクのミリング加工中に除去される材料;および2)処分される材料、つまり実際のミリング加工包絡線と対応するクラスターブランクのサブブランク間の容積の差である。大部分の廃棄物は、クラスターブランクのフレームワークまたは鋳型の使用により今や回避される。廃棄物の第2の成分は、以下に示す高次のネスティングソフトウェアの使用を介して最小化される。
第2次ネスティングソフトウェアは、N/n=10−100であり、かなり大量のブランクから産出量を最大限にすることができ、バッチNの寸法は、作業に関連し、すなわち、所定のCAD/CAM設備の寸法および装備により決まる統計的に有意なデータを取得するのに十分な特性時間に関連する。以下、Nが作業に関連する場合、すなわち所定のミリング加工センターの稼働装備および市場要求により規定される場合には、Nを特性バッチサイズと呼ぶ。例えば、定常状態稼働では、各営業日に受け取られた容器の数(毎日の入力)は、消費者に送り出される容器の数(毎日の出力)と等しくなる。ミリング加工センターにおける容器の平均滞留時間、またはミリング加工センターに入る容器からミリング加工センターを出る容器の通過時間は、市場の状況により制限される。現在では、ミリング加工センターが成功するためには、回転時間は1週間未満である必要があり、すなわち、顧客は1週間未満で容器を受け取る必要があり、従ってミリング加工センターにおける容器の滞留時間は、容器の複雑性にかかわらず3−5営業日となる。それゆえ、毎日、所定のミリング加工センターのパイプラインにおける容器の数が、毎日の入力/出力の3−5倍になる。従って、特性バッチサイズは、高生産性CNCミリング加工機のための毎日のジョブキューにおける容器の数と少なくとも等しく、かつ毎日の全容器積載量、すなわち全段階における所定のミリング加工センターのパイプラインにあるいは全体のミリング加工センター用の毎日のジョブキューの全容器と同じ大きさであり、あるいはそれよりも大きくすることができる。特に大規模ミリング加工センターに適する高生産性CNCミリング加工機の例として、4つの材料ホルダーを備えるZENO(登録商標)6400Lミリング加工機およびエトコン社のHSC(高速切削)機が挙げられる。
中小規模ミリング加工センターは、1日で100ないし500容器または1週間で500ないし3000容器を加工する。4”円形ブランクがそのようなミリング加工センターで用いられた場合、「最適化された」nの値を30と仮定すれば、結果として生じるN/n比率は17−100の範囲である。第2次のネスティングソフトウェアは、第1次ネスティングソフトウェアと同じ大規模ブランクの容積における個別容器の限定された数と単に一致するだけではない。第2次ネスティングソフトウェアはまた、所定の原型用のクラスターブランク鋳型の範囲に組み立てられたサブブランクの配置および種類を最適化し、こうしてずっと大量の容器に対する廃棄物および色調の一覧表を最小限化する。
原型フレームワークまたは4”円形前駆ブランクに相当するクラスターブランク用原型の可能な原型鋳型60が図9に示される。この原型用の鋳型60は、外輪62および内部コア64を含み、外輪62は66もしくは68のいずれかの大型サブブランクを保持することができ、内部コアは小型サブブランク70、72を保持する。これらの鋳型の全体の寸法は、所定の原型と同一かつ具体的であるが、(説明のための実施形態においては破線で示す)開口部の数および寸法は各鋳型で異なってもよい。例えば、図9に示す鋳型は、一つの形状に従った外輪内に4ないし6単位のフレームワーク用の最大のサブブランク66を収容し、あるいは他の形状に従った外輪内に2ないし3単位のフレームワーク用の中規模サブブランク68を収容することもできる。内部コアは同様に、かなり小さいサブブランクの異なる配置を有することもできる。例えば、図10に示すように、内部コア64’は第1の多角形のサブブランク70’および第2の円形または卵形サブブランク72’の配置を含んでもよい。図示する例によれば、内部コア64’は、2つの比較的大きな多角形ブランク70’と4つの比較的小さな円形または卵形ブランク72’の配置を含む。さらに代替的に構成された内部コア64”が図11に示される。図11に示すように、内部コア64”の配置は、第1の多角形サブブランク70”と第2の円形または卵形サブブランク72”の配置を含んでもよい。図示される例によれば、内部コア64”は2つの比較的大きな多角形ブランク70”と2つの比較的小さな円形または卵形ブランク72”の配置を含む。いかなる型のサブブランクの配置をも用いることができ、例えば、2単位から3単位の製品の製造用の大型サブブランクや単一単位の歯科用製品製造用の小型サブブランクを用いることもできる。
サブブランクの最大数は、鋳型の構造および直径によって決まり、また構成するサブブランクの配置、形状および寸法次第でもある。第2次のネスティングソフトウェアからのフィードバックに基づいて、鋳型上のいくつかの、必ずしも全てではない利用可能な位置が占められ、あるいは必然的に同一の色調のサブブランクで占められる。
本発明の一つの特徴において、当該方法が提供されて、ネスティングソフトウェアを備えたCAD/CAMシステムがデータを収集し、今後の作業に求められるサブブランクの型を決定する。当該処理の開始時に、十分な時間、4”円形ジルコニア前駆ブランクが、当該クラスターブランクよりもミリング加工され、ネスティングソフトウェアは、ミリング加工包絡線の寸法分布に関する第1次同時収集統計として機能する。前駆ブランクの実際のミリング加工に基づけば、寸法分布図表、ヒストグラム、曲線または表面群が、後部および前部単一歯科用単位および複数単位の歯科用フレームワークに対応するミリング加工包絡線について生成される。図12は、二次元の「頻度対MEL」の1つの曲線部分を示し、ミリング加工包絡線は最大長さ(MEL)および最大幅(MEW)により最も単純化した方法で特徴付けられる。この単純な概念においてさえ、結果として得られる寸法分布は、座標の直交する3Dシステムにおける複雑な表面群となり、また図12に概略的に示される。寸法分布曲線は、山と谷を示し、その物理的意味は、以下の表2に示される。
*ある型の容器に関するMELの最も頻繁な値、例えば3単位ブリッジフレームワークに関する最も頻繁なミリング加工包絡線の長さ(MEL)は約35mmである。
**中間値は、めったに起こらない最大のn単位容器、およびめったに起こらない最小の(n+1)単位容器に対応する。例えば、ほぼ全ての3単位フレームワークのミリング加工後に残された穴(ミリング加工包絡線)は、40mmより短いが、4単位フレームワーク用の穴は、40mmよりほぼ大きい。それゆえ、40mm×22mmサブブランクは、ほとんどの3単位フレームワークに適合する。
**中間値は、めったに起こらない最大のn単位容器、およびめったに起こらない最小の(n+1)単位容器に対応する。例えば、ほぼ全ての3単位フレームワークのミリング加工後に残された穴(ミリング加工包絡線)は、40mmより短いが、4単位フレームワーク用の穴は、40mmよりほぼ大きい。それゆえ、40mm×22mmサブブランクは、ほとんどの3単位フレームワークに適合する。
図12で示されるミリング加工包絡線寸法分布は、直径約15−18mmの円筒形サブブランクまたは前方単一単位用の断面15×18mm2の長方形のサブブランク、後方単一単位用の19×28mm2サブブランク、3単位フレームワーク用の22×40mm2サブブランク、および4単位フレームワーク用の23×55mm2サブブランクのうちから論理的に選択する。大容量の容器に対応するより正確な統計値を用いて、これらの寸法をさらに、前方および後方の複数単位フレームワークに関するサブカテゴリとすることもできる。これらのサブブランクはまた、少なくとも2つの異なる厚さに必要とされ、ジルコニアの廃棄物、特に廃棄物の第2の成分を最小限化し、ネスティングソフトウェアは、例えば図9で示される外輪/内部コア鋳型に配置する少なくとも8つの異なるサブブランク寸法で操作する必要がある。
ミリング加工包絡線に関する寸法および形状分布の統計的分析は、最適なサブブランクの寸法をもたらす。もし、1)サブブランクの形状および寸法の多様性が、ミリング加工包絡線寸法分布曲線の特性的特徴の数と一致し(例えば、MELおよびMEWの山または谷)、かつ2)利用された原鋳型の利用可能な改良の数によりこれら特性的形状および寸法の配置がほぼ最適な方法で所定の作業に関連する一群の容器と一致する場合には、廃棄物の第2の成分を削減し、色調の一覧表も削減される。サブブランク用の形状および寸法の最適数は、第2次のネスティングソフトウェアにより提供されるデータを分析することにより論理的に解明されうる。第2次のネスティングソフトウェアはまた、サブブランク寸法の最小限数を推奨することにより、廃棄物および色調の一覧表について要求された最小限化を達成することができる。しかしながら、原鋳型を設計または再設計し、必要とされるその改良数を作り上げることはできない。後者の仕事は、ミリング加工中に獲得される実際の統計値の代わりに、仮想ブランク法を用いることもできる第3次ネスティングソフトウェアを必要とする。
第3次および最高次のネスティングソフトウェアは、N/n>100であり、1日に1,000容器以上の処理をする大規模中央処理設備およびミリング加工センターに配備することができる。そのような設備における規模の潜在的な節減により、特注のサブブランクの種類および特注のクラスターブランクのデザインが正当化される。デザインは定期的に変化させて、市場の需要の変化に応える必要がある。これらの設備は、そのパラメータをサブブランク、CAD/CAM単位および/またはソフトウェアの製造業者に指示するのに十分大きい。そのような設備に適したネスティングソフトウェアは、処理フィードバックループに組み込まれた設計能力を具備し、実際のフィードバックデータに基づく構成サブブランクおよび対応する鋳型デザインに関して寸法および形状の範囲を改良することを可能とする。例えば、第3次のネスティングソフトウェアが鋳型の容積、数、寸法、形状および鋳型内のサブブランクの配置を改良することができ、同様にクラスターブランク鋳型およびクラスターブランクハウジング/ホルダーの容積がCNC機械支持容積により与えられる設計包絡線内にパラメータ的に設計されれば、最適な色調分配を選択することもできる。
ミリング加工する前に、全てのミリング加工ジョブが、CADファイル、STLファイルまたは複合3D対象物の他の標準デジタル表示で表わされるので、上述の最適化機能は実際のミリング加工前またはミリング加工と同時に実施することができる。例えば、ミリング加工包絡線に関する寸法および形状分布は、予測することができ、すなわち、ミリング加工される複数のCADファイルから導かれまたは推定される。このデータは、さらにクラスターブランク用のサブブランクおよび鋳型/フレームワークを組立て、設計しおよび加工するのに用いられうる。異なる次元のネスティングソフトウェアのこのおよび他の能力と機能は、以下の表において比較される。
上記の表にまとめられたネスティングソフトウェアの機能によれば、クラスターブランクの有効利用、設計および組立のためにネスティングソフトウェアを利用する方法を提供することにより、クラスターブランクアセンブリ内のサブブランクの配置を最適化し、廃棄物および色調の一覧表を最小化するようにする。該方法は、デジタル工程設計(DPD)手順、特に仮想ブランク方法を用いて水平に構成されたCAD/CAM製造に基づくシステム最適化ソフトウェアを任意に含むことができる。前記方法は、いかなる組み合わせおよび順序においても、以下の1つ以上の作業を含む。
1)前駆ブランク上の単位の配置に関するネスティングソフトウェアにより提供された履歴ミリング加工データを分析し、ミリング加工包絡線に関する寸法および形状の分配を得る。
2)対応するCAD、STLまたは同等のファイルにより表わされたミリング加工される作業に関連する一群の容器とサブブランクの最適範囲に一致するクラスターブランク鋳型の(設計)範囲を選択する。
3)1)の代わりに、高次のネスティングソフトウェアを用いることにより、CADファイルまたはミリング加工された容器の等価デジタル表示を基にミリング加工包絡線の寸法および形状の分布を推定する「仮想統計値」を提供する。
4)作業に関連する複数のミリング加工包絡線の実際のまたは仮想の統計分析に基づき、サブブランクの最適数、形状および容積を定める。
5)選択された鋳型内の選択されたサブブランクを組立てて、クラスターブランクを製造しネスティングソフトウェアにより命令された通りに容器をミリング加工する。
6)ミリング加工包絡線および産出量に関する実際のまたは仮想の統計値を再取得する。
7)最大の平均産出量、サブブランク毎の最小の廃棄物および最小のサブブランクの色調一覧表の基準に基づき鋳型を改良または再設計する。
8)同じCAD/CAMシステムを用いてプラスチック前駆ブランクから改良または再設計された鋳型をミリング加工する。
9)または、鋳型の大量生産が特別な設備を用いて実行され、または外注されうる。
10)クラスターブランクを組み立てて、ネスティングソフトウェアにより命令された通りに次の作業に関連する一群の容器をミリング加工する。
11)あるいは、作業5)から10)までの少なくともいくつかの作業が第3次ネスティングソフトウェアにより自動化され、ロボット制御で実行することができる。
2)対応するCAD、STLまたは同等のファイルにより表わされたミリング加工される作業に関連する一群の容器とサブブランクの最適範囲に一致するクラスターブランク鋳型の(設計)範囲を選択する。
3)1)の代わりに、高次のネスティングソフトウェアを用いることにより、CADファイルまたはミリング加工された容器の等価デジタル表示を基にミリング加工包絡線の寸法および形状の分布を推定する「仮想統計値」を提供する。
4)作業に関連する複数のミリング加工包絡線の実際のまたは仮想の統計分析に基づき、サブブランクの最適数、形状および容積を定める。
5)選択された鋳型内の選択されたサブブランクを組立てて、クラスターブランクを製造しネスティングソフトウェアにより命令された通りに容器をミリング加工する。
6)ミリング加工包絡線および産出量に関する実際のまたは仮想の統計値を再取得する。
7)最大の平均産出量、サブブランク毎の最小の廃棄物および最小のサブブランクの色調一覧表の基準に基づき鋳型を改良または再設計する。
8)同じCAD/CAMシステムを用いてプラスチック前駆ブランクから改良または再設計された鋳型をミリング加工する。
9)または、鋳型の大量生産が特別な設備を用いて実行され、または外注されうる。
10)クラスターブランクを組み立てて、ネスティングソフトウェアにより命令された通りに次の作業に関連する一群の容器をミリング加工する。
11)あるいは、作業5)から10)までの少なくともいくつかの作業が第3次ネスティングソフトウェアにより自動化され、ロボット制御で実行することができる。
作業5)から10)が第3次ネスティングソフトウェアにより自動化される場合、製造プラットフォーム、具体的にはデジタル製造プラットフォームとして事実上機能する。現在では、おそらく、異なる型のCAD/CAMシステムを作動する際にミリング加工センターには利点があるが、標準化に対する要求が増大し、オープン構造システムの市場浸透を上昇させるのに伴って、あらゆる型の材料をミリング加工することができる1つの型、1つのプラットフォームシステムを作動させるという推進力が次第に増加する。大型中央処理施設およびミリング加工センター用の前記のような製造プラットフォームの必要性は、歯科におけるデジタル革命の更なる進展と共に、インプレッションレス歯科およびウェブベースの処理センターの出現を大きく増加させる。
図13から24は、多様な取り付け手段によりフレームワークに取り付けられたサブブランクを図示する。図13および14は、円形フレームワーク80および82を具備する本発明の異なる実施形態を図示する。フレームワーク80は、フレームワーク80の周辺に沿って配置されたサブブランクを具備する円形形状である。フレームワーク82は、フレームワークの対向側に2つの列で配置された1組のサブブランクを有する。各サブブランク84は、フレームワーク80に取り付けられた長手方向軸を有するシャフト90に取り付けられるフランジ88を具備する支持体86に取り付けられる。サブブランク84は、のりづけされてもよく、またはフランジ88に接着されてもよい。シャフト90は、六角形または八角形などの断面形状を有してもよいが、円形断面を有するのが好ましい。シャフト90はフレームワーク80および82にはめ込まれてもよい。または、シャフト90は、その周囲に延在する溝を含んで位置決めねじまたは他の構造を収納してもよい。
図15および16は、サブブランク92および94をそれぞれ示し、フレームワーク96および98にそれぞれ取り付けられる。図15において、サブブランク92は支持体100によりフレームワーク96内にネスト化される。図16は、ノッチ102を有するサブブランク94を示し、その上にフレームワーク98を取り付ける。
図17から図19は、フレームワーク104の両側に取り付けられる2列に整列されたサブブランク106を有する長方形状のフレームワーク104を示す。サブブランク106が支持体108に取り付けられ、支持体108がフレームワーク104に取り付けられることが示される。支持体108はフランジ110およびシャフト112を含み、フレームワーク104に取り付けられる。
図20から24はさらに、フレームワーク122の両側に沿って取り付けられる1組のサブブランク124を備えた長方形状のフレームワーク122を具備するクラスターブランク120の他の実施形態を示す。サブブランク124は支持体126に取り付けられ、支持体126はフレームワーク122と一致する。支持体126はフランジ部128およびシャフト130を含み、これらはフレーム122内に延在する。この例において、ミリング加工されたサブブランクの部分はフレームワークの完全に外側に配置される。
図25から27は、円形フレームワーク144を挿入し取り付けられるサブブランク142を具備するクラスターブランク140を図示する。図25における切断図は、適切な位置に、フレームワーク144に一致する容器146内に取り付けられまたはぴったりと適合されるサブブランクを図示する。
図27は、クラスターブランク140の分解図を図示し、フレームワーク144の頂部148および底部150を示す。サブブランク142は、底部150に配置され、頂部148はサブブランク142および底部150上に配置されてミリング加工時に適所にサブブランク142を保持する。ボルト152または同様の固定手段が頂部および底部の一連の開口部内に挿入され、その部分を同時に固定および保持する。
図28から33は、フレームワーク144に配置されたサブブランク142の断面図を示す。各サブブランクは、底部150に配置されるホルダー146に取り付けられることを示す。頂部148は、底部150上に適合し、ボルト152または同様の手段が頂部および底部を同時に保持する。図30において明確に示すように、ホルダー146の鋭角部がフレームワーク単位148に押し込まれる。図32および33は、フレームワーク148内に適合するホルダー146の鋭角部をより明確に示す。サブブランク142はホルダー146に糊づけされても同様に取り付けられてもよく、後者はサブブランクをすっぽりと含み、圧迫接続具として機能することができ、すなわち頂部および/または底部により押し込まれる。フレームワーク148内のサブブランクの配置は図3から7および図9から11に示される形状を含むいかなる形状でもよい。ホルダー146は可撓性、弾性またはゴム製材料により製造してもよい。さらに、該ホルダーは、留め金接続または圧迫接続によりクラスターブランクに取り付けられてもよい。全ての実施形態において、サブブランクはフレームワークに直接取り付けられ、または該フレームワークに取り付けられる中間材に取り付けられてもよい。
以下の例は、増大された産出量および削減された材料の廃棄物を示す。これは、本発明により形成されたクラスターブランクを備えた1つのディスクまたはブランクを置換することによってもたらすことができる。
2つの寸法の個別のZirCADブロック―C14およびB40(e.maxCAD)がサブブランクとして用いられる。義歯の連続製造用のCharly4dental CNCミリング加工機56(例えば図8を見よ)(Charlyrobot社、クルセイレス、フランスより入手可)を用いる。Charly4dentalは、2つの100mm(〜4”)または小型ディスク58を収納することができるディスク固定システムを装備している。主として、軟焼結ジルコニアおよび(PMMAなどの)樹脂ディスクの乾燥ミリング加工用に設計される。第1の100mmPMMAディスクが用いられて同じミリング加工機を用いるクラスターブランク用のフレームワーク(鋳型)を製造する。25×20mm2および45×20mm2の寸法を備えた4つの対照的に配置された長方形の開口部がPMMAディスク内でミリング加工され、次に2ZirCAD C15、および2つのC40ジルコニアブランクが、該開口部およびLECOSET100キャスタブル取り付け材料(LECO社、製品第812−125より入手可能)で占められる結果として生じる均等な空隙に配置される。2つの3単位ブリッジと2つの臼歯がサブブランクへとミリング加工される。1つの100mmジルコニアディスクが用いられる場合、残りのジルコニアは図2に示すように廃棄されなければならない。クラスターブランクの場合、サブブランクの残りが取り除かれ、かつPPMAフレームワークが再利用されて次のクラスターブランクを組み立てることができる。
本明細書に用いられる量またはパラメータを表す全ての数は、全ての場合において、「約」の語により追加的に修正される。数値範囲およびパラメータが説明されるにもかかわらず、本明細書に示す主題の広範な範囲は近似値であり、説明された数値は可能な限り正確に示される。例えば、各測定技術に伴う標準偏差、または丸め誤差および間違いからも明らかなように、いかなる数値も固有に一定の誤差を含みうる。
本発明を好適な実施形態に関して説明したが、当業者は特に説明していない追加、削除、修正および置き換えを添付の請求項に規定される発明の精神および範囲から逸脱せずに行うことができる。
Claims (41)
- 既存のコンピュータ装置を備えるCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するよう構成されたフレームワークと、
該フレームワークに取り付けられた複数のサブブランクとからなり、
該サブブランクはマトリックスに配置され、
該フレームワークはディスク状に形成されて外輪と内部コアとを備え、
前記外輪は一連のサブブランクを保持し、前記内部コアは一連のサブブランクを保持する歯科用製品製造用のクラスターミルブランクにおいて、
該サブブランクの一部が歯科用製品へとミリング加工され、
ミリング加工された該サブブランクの部分は、該フレームワークの完全に外側に配置されることを特徴とする歯科用製品製造用のクラスターミルブランク。 - 既存のCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するよう構成されるフレームワークと;
該フレームワークに取り付けられた複数のサブブランクとから構成され、該サブブランクの一部は歯科用製品へとミリング加工され;
ミリング加工された該サブブランクの部分は、該フレームワークの完全に外側に配置されることを特徴とする歯科用製品製造用のクラスターミルブランク。 - 前記歯科用製品は、コーピング、ポンティック、フレームワーク、義歯用の歯、保隙装置、歯牙交換歯列矯正装置、歯列矯正リテーナ、義歯、ポスト、ファセット、スプリント、シリンダ、ピン、コネクタ、クラウン、部分クラウン、べニア、オンレー、インレー、ブリッジ、固定部分義歯、インプラントまたは支台を含むことを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記フレームワークは、円形、楕円形または多角形であることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、前記フレームワークの両側に配置されることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、列をなして配置されることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、前記フレームワークに直接取り付けられることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、シャフトに取り付けられ、前記シャフトは前記フレームワークに直接取り付けられることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、同一の寸法、色調、および/または材料からなることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、異なる寸法、色調、および/または材料からなることを特徴とする請求項2記載のクラスターミルブランク。
- サブブランクを収容する複数の開口部を有する既存のCAD/CAMシステムのブランクホルダーと協動するよう構成されたフレームワークと;
該フレームワーク内に配置された複数のサブブランクと:から構成され;
前記フレームワークは、上部および下部と;
前記フレームワーク内の複数のサブブランクを保持するための複数の開口部に配置される複数の容器とを含むことを特徴とする歯科用製品製造用のクラスターミルブランク。 - 前記歯科用製品は、コーピング、ポンティック、フレームワーク、義歯用の歯、保隙装置、歯牙交換歯列矯正装置、歯列矯正リテーナ、義歯、ポスト、ファセット、スプリント、シリンダ、ピン、コネクタ、クラウン、部分クラウン、べニア、オンレー、インレー、ブリッジ、固定部分義歯、インプラントまたは支台を含むことを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 前記容器は、可撓性材料、弾性材料またはゴム製材料から製造されることを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 前記容器は、ホルダーの周辺に配置されたフランジを含み、前記フランジは前記上部により前記フレームワーク内に保持されることを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、寸法、色調および/または材料が同一であることを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 前記サブブランクは、異なる寸法、色調および/または材料であることを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 前記容器は、スナップ接続または圧迫取り付けによりクラスターミルブランクに取り付けられることを特徴とする請求項11記載のクラスターミルブランク。
- 1つ以上のミリング加工機と;
前記1つ以上のミリング加工機内の1つ以上のブランクホルダーと;
前記1つ以上のブランクホルダーと協動するように構成されるフレームワークからなるクラスターミルブランクと;
該フレームワークに取り付けられる複数のサブブランクと;
少なくとも第1次レベルの機能性、第2次レベルの機能性または第3次レベルの機能性を有するネスティングソフトウェアとから構成される歯科用製品製造用のCAD/CAMシステム。 - 前記歯科用製品は、コーピング、ポンティック、フレームワーク、義歯用の歯、保隙装置、歯牙交換歯列矯正装置、歯列矯正リテーナ、義歯、ポスト、ファセット、スプリント、シリンダ、ピン、コネクタ、クラウン、部分クラウン、べニア、オンレー、インレー、ブリッジ、固定部分義歯、インプラントまたは支台を含むことを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアは、前記フレームワークに適合することができるサブブランクの数、型、寸法、色調、および配置を最適化し、ジョブキューにおいて完成されるまで待つミリング加工ジョブを得ることを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアは、事前統計値または容器の電子データに基づきジョブキュー内のミリング加工ジョブに対応するミリング加工包絡線の寸法および形状を予測し;
サブブランクおよびフレームワークの必要数を計算し;
前記サブブランクおよびフレームワークのアセンブリをクラスターブランクの必要数に適用し;かつ
前記サブブランクおよび前記クラスターブランク間にミリング加工ジョブを最適に分配することにより、材料の廃棄物および色調の一覧表を最小限化することを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。 - 前記ネスティングソフトウェアは、事前ミリング加工包絡線に関するデータを収集することにより、単一単位、3単位、4単位またはそれ以上の数の単位の歯科用製品に関するミリング加工包絡線の最大の長さ(MEL)および最大の幅(MEW)を決定し、かつ寸法および形状を装置の数および歯科用製品の型と相関させることを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアの機能性の順序は、N/n比率に基づき、ここでNは前記ソフトウェアが同時に扱う容器の数に対応する特性バッチサイズであり、nはクラスターブランク内でミリング加工される装置の平均数であることを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- nが少なくとも7以上であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- nが少なくとも10以上であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- nが少なくとも30以上であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアが、少なくとも第1次レベルの機能性を有し、かつN/n比率は10未満であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアが、少なくとも第2次レベルの機能性を有し、かつN/n比率は10ないし100であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアが、少なくとも第3次レベルの機能性を有し、かつN/n比率は100超であることを特徴とする請求項23記載のCAD/CAMシステム。
- Nは1の高生産ミリング加工機用の少なくとも毎日のジョブキューと同じくらい大きいことを特徴とする請求項28記載のCAD/CAMシステム。
- Nは1のミリング加工機用の毎日のジョブキューよりもずっと大きいが、異なる段階の処理での容器からなる毎日のジョブキュー以下であり、全体のミリング加工センターが2以上の高生産ミリング加工機を有することを特徴とする請求項28記載のCAD/CAMシステム。
- Nは異なる段階の処理での容器からなる毎日のジョブキューと少なくとも同じくらい大きく、全体のミリング加工センターが2以上の高生産ミリング加工機を含むことを特徴とする請求項29記載のCAD/CAMシステム。
- Nは、異なる段階の処理での容器からなる毎日のジョブキューよりも大きく、全体のミリング加工センターが2以上の高生産ミリング加工機を含むことを特徴とする請求項29記載のCAD/CAMシステム。
- 前記フレームワークは、ディスク内に配置された一連のサブブランクを備えたディスクの形状であることを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- 前記サブブランクは、前記フレームワークに取り付けられ、ミリング加工される前記サブブランクの一部が前記フレームワークの完全に外側に配置されることを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。
- 前記フレームワークは、サブブランクを収容する複数の開口部を含み;
前記フレームワークは上部および下部と;
前記フレームワーク内の複数のサブブランクを保持する複数の開口部に配置される複数の容器とを含むことを特徴とする請求項18記載のCAD/CAMシステム。 - 前記上部は前記フレームワーク内の前記容器を適所に維持することを特徴とする請求項36記載のCAD/CAMシステム。
- 前記ネスティングソフトウェアを用いて履歴上の実際のミリング加工データを分析し、またはミリング加工された対象物に対応するデータを分析することによって、ミリング加工包絡線のサイズおよび形状分布と、それらと歯科用製品の特定の型との相関関係を入手し;
ミリング加工された対象物に対応する一群の容器を対応する電子データを選択することにより選択し;
一群の容器をミリング加工するために選択されたサブブランクの数、サイズ、寸法および/または色調を最適化し;
1つ以上の鋳型を用いて1つ以上のフレームワーク上に選択されたサブブランクを組立てることにより1つ以上のクラスターブランクを製造し;かつ
対象物を各サブブランクへとミリング加工する:
工程から構成されるCAD/CAMシステムを用いた対象物のミリング加工方法。 - 前記歯科用製品は、コーピング、ポンティック、フレームワーク、義歯用の歯、保隙装置、歯牙交換歯列矯正装置、歯列矯正リテーナ、義歯、ポスト、ファセット、スプリント、シリンダ、ピン、コネクタ、クラウン、部分クラウン、べニア、オンレー、インレー、ブリッジ、固定部分義歯、インプラントまたは支台を含むことを特徴とする請求項38記載の方法。
- 実際のまたは仮想の統計値をミリング加工工程から再取得し、最大の平均産出量、サブブランク毎の最小の廃棄物および最小のサブブランク色調一覧表基準に基づき1つ以上の鋳型を改良または再設計する工程を更に含むことを特徴とする請求項38記載の方法。
- 前記の改良または再設計された鋳型を前記CAD/CAMシステムを用いて前駆ブランクからミリング加工する工程を更に含むことを特徴とする請求項40記載の方法。
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