以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアや、色図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄や色図柄(「第4図柄」ともいう)を可変表示する。この飾り図柄や色図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動が開始されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて色図柄の変動(例えば表示色の更新)が開始される。他方、特図ゲームとして第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動が開始されるときには、「右」の色図柄表示エリア5Bにて色図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が停止表示される。具体的に、「左」の色図柄表示エリア5Aによる色図柄の変動は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が主基板11から第1変動開始コマンドを受信したときに、開始されればよい。また、「右」の色図柄表示エリア5Bによる色図柄の変動は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が主基板11から第2変動開始コマンドを受信したときに、開始されればよい。こうして開始された色図柄の変動は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が主基板11から飾り図柄停止コマンドを受信したときに、終了されるようにすればよい。このようにする場合、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の変動は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、主基板11から変動パターン指定コマンドを受信したときに、開始されるようにし、主基板11から飾り図柄停止コマンドを受信したときではなく、変動パターン指定コマンドより指定される変動時間が経過したときに、終了されるようにすればよい。
「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bにて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(例えば「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されている。また、「黄色」の色図柄は「ハズレ」の可変表示結果を、「緑色」の色図柄は「15ラウンド大当り」の可変表示結果を、「赤色」の色図柄は「2ラウンド大当り」の可変表示結果を、「青色」の色図柄は「小当り」の可変表示結果をそれぞれ示している。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、発生する。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときや、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を通常表示(有色)に変化させる。なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。例えば、特図保留表示器は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数と、の合計値である合計保留記憶数を特定可能に表示する。特図保留表示器は、例えば合計保留記憶数における上限値(例えば「8」)に対応した個数(例えば8個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の天辺から左側の遊技領域2である第1遊技領域には、普通入賞球装置6Aが、右側の遊技領域2である第2遊技領域には、普通可変入賞球装置6Bと通過ゲート41とが設けられている。この実施の形態において、普通入賞球装置6Aは、画像表示装置5の中央下方に、普通可変入賞球装置6Bは、画像表示装置5の右下方に、通過ゲート41は、普通可変入賞球装置6Bの上方(画像表示装置5の右側方)に、それぞれ設けられている。このため、第1遊技領域を流下する遊技球は、第2遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過して普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に流入することはなく、また、第2遊技領域を流下する遊技球は、第1遊技領域に設けられた普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に流入することはない。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、所定の普通電動役物用ソレノイドによって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、所定の大入賞口扉用ソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。なお、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する普図保留表示器が設けられてもよい。また、第1遊技領域と第2遊技領域とのいずれに向かって遊技球を打ち込むべきかを遊技者に報知する報知ランプが設けられてもよい。その場合、主基板11の側で、CPU103が、大当り遊技状態に制御されているか否かや、確変状態又は時短状態に制御されているか否かを、例えば図17に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値や時短フラグの状態などから判定すればよい。例えば通常状態に制御されていることに対応して時短フラグがともにオフ状態であるときには、第2遊技領域に設けられた第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性が低いことから、遊技状態により遊技球が進入する可能性が変わらない第1始動入賞口が設けられた第1遊技領域に向かって遊技球を打ち込むように、報知ランプの点灯状態を制御して、遊技者に報知すればよい。これに対して、確変状態又は時短状態に制御されていることに対応して時短フラグがオン状態となっているときや、パチンコ遊技機1における遊技状態が大当り遊技状態であることに対応して特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」となっているときには、第2遊技領域に設けられた第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性が高く、また、第2始動条件が成立したことに基づいて行われる第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別が「突確」になったり、小当り遊技状態に制御されたりすることがないことから、第2始動入賞口が設けられた第2遊技領域に向かって遊技球を打ち込むように、報知ランプの点灯状態を制御して、遊技者に報知すればよい。なお、報知ランプの点灯/消灯制御は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が主基板11からの演出制御コマンドに基づいて行うものであってもよいが、正確を期すためには、主基板11の側で、CPU103が直接行うのが好ましい。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bの上方に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば1秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(1秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R通常大当り」(「15R非確変大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。すなわち、小当り遊技状態への制御が開始される直前の確率状態は、小当り遊技状態への制御中も、小当り遊技状態への制御が終了した後も変更されることなく継続される。また、小当り遊技状態への制御が開始される直前に時短状態に制御されているときには、小当り遊技状態への制御中も、小当り遊技状態への制御が終了した後も変更されることなく時短状態に継続して制御される。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」といった可変表示演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。ここで、仮停止表示とは、後述する複数種類の変動パターン毎に定められた変動時間が経過したことにより、確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に行われる飾り図柄の停止表示をいう。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態または通常状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後、もしくは、大当り種別が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となる場合には、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示された後、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間、あるいは、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などに、確変状態に制御される旨を報知する演出動作が行われることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。なお、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されてもよい。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後に、例えば図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。なお、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合にも、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されてもよい。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「通常」であることに対応して再抽選演出が実行される場合には、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」であることに対応して再抽選演出が実行される場合には、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行されてもよい。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や飾り図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。なお、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されたのであれば、大当り中昇格演出が実行されないようにすればよい。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。大当り種別が「確変」でありながら通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、確変状態となる昇格がある旨を報知すればよい。大当り種別が「通常」である場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、確変状態となる昇格がある旨の報知は行われないようにすればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様などにより、開始条件が複数回成立したことに基づく複数回の可変表示ゲームにわたり連続して、大当り信頼度が高いリーチ演出β1、β2のリーチ演出が実行されることを予告する演出を実行することがある。このような複数回の可変表示ゲームにわたり連続して実行される演出を、連続予告ともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」となる旨の判定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「確変」となる旨の判定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる旨の判定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA4XXHは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることに基づく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XXHは、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。また、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドとして、突確・小当り用のものと、15ラウンド大当り用のものと、を別個用意するのではなく、共通のものが設けられるようにしてもよい。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。コマンドB001Hは、通過ゲート41を遊技球が通過したことを通知するゲート通過指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図17に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。なお、上述のような保留記憶数通知コマンドに加え、あるいは代えて、第1保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドや、第2保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12へと送信されるようにしてもよい。この場合、第1始動条件が成立したときには、第1保留記憶数通知コマンドを、第2始動条件が成立したときには、第2保留記憶数通知コマンドを、主基板11から演出制御基板12へと送信するようにすればよい。
コマンドD0XXHは、第1特図保留記憶部151A(図17)に記憶されている保留データの先読結果を通知する第1先読結果通知コマンドである。コマンドD1XXHは、第2特図保留記憶部151B(図17)に記憶されている保留データの先読結果を通知する第2先読結果通知コマンドである。ここで、先読みとは、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データを、当該保留データに基づく特図ゲームが開始される以前に読み出すことをいう。第1先読結果通知コマンドでは、例えば図17に示す第1特図保留記憶部151Aから先読みされた保留データに含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定される可変表示結果が「大当り」、「小当り」、及び「ハズレ」のいずれであるかや、通常状態や時短状態に対応して確変フラグがオフであるときに大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて決定される大当り種別が「通常」、「確変」、及び「突確」のいずれであるか、確変状態に対応して確変フラグがオンであるときに大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて決定される大当り種別が「通常」、「確変」、及び「突確」のいずれであるか、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて決定される変動パターン種別がリーチ演出を実行しないもの、「ノーマル」のリーチ演出を実行するものか、リーチα1又はα2のリーチ演出を実行するもの、リーチβ1のリーチ演出を実行するもののいずれかであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。第2先読結果通通知コマンドでは、例えば図17に示す第2特図保留記憶部151Bから先読みされた保留データに含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定される可変表示結果が「大当り」、「小当り」、及び「ハズレ」のいずれであるかや、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて決定される大当り種別が「通常」、及び「確変」のいずれであるか、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて決定される変動パターン種別がリーチ演出を実行しないもの、「ノーマル」のリーチ演出を実行するものか、リーチα1又はα2のリーチ演出を実行するもの、リーチβ1のリーチ演出を実行するもののいずれかであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件が成立したときに、主基板11から伝送された第1保留記憶内容通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aからの先読結果を特定することができる。また、第2始動条件が成立したときには、主基板11から伝送された第2保留記憶内容通知コマンドを受信して、第2特図保留記憶部151Bからの先読結果を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図17に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「150」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入しない状態(閉鎖状態)から遊技球が進入する状態(開放状態)へと変化させるか否かなどの判定を行うために用いられる。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPA1−4、非リーチPA1−5、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−3、スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図7は、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−7、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、特殊PH1−1〜特殊PH1−7、特殊PH2−1〜特殊PH2−3、特殊PH3−1の変動パターンが用意されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される図柄表示結果判定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、図柄表示結果判定テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bと、図9(C)に示す普図表示結果判定テーブル130Cとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、図17に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
普図表示結果判定テーブル130Cでは、図17に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて、普図表示結果決定用の乱数値MR5と比較される数値(判定値)が、普図当り判定値データ及び普図ハズレ判定値データのいずれかに割り当てられている。普図表示結果判定テーブル130Cは、乱数値MR5が普図当り判定値データに合致するか否かの判定結果に対応して、普図変動時間を複数種類のいずれかに設定するための設定用データや、乱数値MR5が普図当り判定値データに合致した場合に第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御を行う時間(傾動制御時間)を、時短フラグがオフであるかオンであるかに応じて設定するための設定用データなどを、含んでいてもよい。
図9(C)に示す普図表示結果判定テーブル130Cの設定では、確変フラグがオフである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「15」のいずれかであるときに普図当り判定値データと合致すると判定される一方で、確変フラグがオンである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「140」のいずれかであるときに普図当り判定値データと合致すると判定されるように、判定値が普図当り判定値データと普図ハズレ判定値データとに割り振られている。このような設定により、確変状態に対応して確変フラグがオンであるときには、通常状態や時短状態などに対応して確変フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率が高くなり、第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。また、確変フラグがオンであるときに対応した普図変動時間TH3、TH4を、確変フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2よりも短く設定している。このような設定により、確変状態に対応して確変フラグがオンであるときには、通常状態や時短状態に対応して確変フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける普図変動時間が短くなり、第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。さらに、確変フラグがオンであるときに対応した傾動制御時間TK2は、確変フラグがオフであるときに対応した傾動制御時間TK1よりも長く設定される。このような設定により、確変フラグがオンであるときには、オフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる。なお、普図表示結果判定テーブル130Cの設定では、時短フラグがオフである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「15」のいずれかであるときに普図当り判定値データと合致すると判定される一方で、時短フラグがオンである場合に対応して、普図表示結果決定用の乱数値MR5が「1」〜「140」のいずれかであるときに普図当り判定値データと合致すると判定されるように、判定値が普図当り判定値データと普図ハズレ判定値データとに割り振られてもよい。このような設定にすれば、時短状態に対応して時短フラグがオンであるときにも、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率が高くなり、第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。また、時短フラグがオンであるときに対応した普図変動時間TH3、TH4を、時短フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2よりも短く設定されることとなるため、時短状態に対応して時短フラグがオンであるときにも、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける普図変動時間が短くなり、第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。さらに、時短フラグがオンであるときに対応した傾動制御時間TK2は、時短フラグがオフであるときに対応した傾動制御時間TK1よりも長く設定されることとなるため、時短フラグがオンであるときにも、オフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる。加えて、時短状態に対応して時短フラグがオンであるときには、通常状態に対応して時短フラグがオフであるときに比べて、傾動制御が行われる回数を多くすることにより、第2始動入賞口への遊技球の進入をさらにしやすくしてもよい。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされて大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図17に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかや、確変フラグがオンであるか否かに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「通常」、「確変」、「突確」の大当り種別に割り当てられている。大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「通常」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「通常」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。さらに、この実施の形態では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合において、「81」〜「100」の範囲の決定値が、通常状態や時短状態に対応して確変フラグがオフであれば「突確」の大当り種別に割り当てられ、確変状態に対応して確変フラグがオンであれば「確変」の大当り種別に割り当てられている。このような設定により、変動特図指定バッファ値が「1」である場合において、大当り種別決定用の乱数値MR2が「81」〜「100」の範囲の値であるときには、確変フラグがオフであれば2ラウンド大当り状態に制御する旨の決定結果が得られる一方で、確変フラグがオンであれば15ラウンド大当り状態に制御する旨の決定結果が得られることになる。
図11は、ROM101に記憶される大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、大当り変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)〜(G)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gが、予め用意されている。大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を「大当り」にすると判定(事前判定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、変動パターン種別とは、リーチ演出の有無や、「ノーマル」のリーチ演出とリーチ演出α1又はα2とリーチ演出β1とのいずれかを実行するかといったこと、可変表示演出の有無などに応じて、各変動パターンを種別毎にグループ化したものである。その他、変動パターン種別は、「擬似連」の可変表示演出における再変動回数に応じて、各変動パターンを種別毎にグループ化してもよい。各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gは、図12に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、及び、大当り種別の決定結果に応じて、選択される。
各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gでは、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」であるときに用いられる図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」であるときに用いられる図11(B)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている一方で、大当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていない一方で、大当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、各遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132A、132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り変動パターン種別決定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1といった、大当り種別が「突確」以外である場合には決定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、決定値が割り当てられている。こうして、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Dとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている一方で、大当り変動パターン種別決定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル132A、132D(「通常」のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132B、132E(「確変」のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132C、132F、132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13は、ROM101に記憶される小当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、小当り変動パターン種別決定テーブルとして、図13(A)〜(C)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが、予め用意されている。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、特殊CA5−1、特殊CB5−1、特殊CC5−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA5−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB5−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC5−1の変動パターン種別には、図11(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA5−1、特殊CB5−1、特殊CC5−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図11(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14は、ROM101に記憶されるハズレ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)〜(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cが、予め用意されている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」にすると判定(事前判定)されたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各ハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3の値と比較される数値(決定値)が、非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、非リーチCC1−2、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てられている。このような設定により、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」にする判定に対応して、非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、非リーチCC1−2、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定することで、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かや、「ノーマル」のリーチ演出を実行するか否かを決定することができる。
例えば、図14(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、第1保留記憶数または第2保留記憶数が「0」〜「2」のいずれかである場合に対応して、「1」〜「210」の範囲の値(決定値)が非リーチCA1−1の変動パターン種別に割り当てられ、「211」〜「220」の範囲の値(決定値)が非リーチCA1−3の変動パターン種別に割り当てられ、「221」〜「235」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、「236」〜「240」の範囲の値がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「241」がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。第1保留記憶数または第2保留記憶数が「3」又は「4」である場合に対応して、「1」〜「225」の範囲の値(決定値)が非リーチCA1−2の変動パターン種別に割り当てられ、「226」〜「235」の範囲の値(決定値)が非リーチCA1−3の変動パターン種別に割り当てられ、「236」〜「239」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、「240」がスーパーCA2−2の変動パターン種別に割り当てられ、「241」がスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。このような設定によって、特図ゲームの保留数である第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、リーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。これにより、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数以上であるときには、可変表示結果が「ハズレ」となる可変表示を早く消化することができるようになるため、作動率を向上させることができる。なお、図14(B)、(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134B、134Cの設定では、第1保留記憶数または第2保留記憶数が「0」〜「4」のいずれであるいかに関わらず、リーチ演出が実行されない非リーチCB1−1、非リーチCC1−1及び非リーチCC1−2の変動パターン種別に決定される割合が同一となっているが、ハズレ変動パターン種別決定テーブル134Aと同様に、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、リーチ演出が実行されない非リーチCB1−1、非リーチCC1−1及び非リーチCC1−2の変動パターン種別に決定される割合が低くなるようにしてもよい。また、リーチ演出が実行される場合において、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、リーチ演出のうち、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15は、ROM101に記憶される当り変動パターン決定テーブル137Aおよび137Bの構成例を示している。図15(A)に示す当り変動パターン決定テーブル137Aは、可変表示結果を「大当り」にすると判定(事前判定)されたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル137Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とする場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てられている。図15(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137Bは、可変表示結果を「小当り」にすると判定(事前判定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル137Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、飾り図柄の可変表示結果を「小当り」とする場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てられている。ここで、可変表示結果が「大当り」であり、大当り種別が「突確」である場合には、特殊PG1−1〜特殊PG1−7、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PG3−1のいずれかの変動パターンに決定値が割り当てられている。これに対して、可変表示結果が「小当り」である場合には、特殊PH1−1〜特殊PH1−7、特殊PH2−1、特殊PH2−2、特殊PH3−1のいずれかの変動パターンに決定値が割り当てられている。このため、演出制御基板12の側では、主基板11から、特殊PG1−1〜特殊PG1−7、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PG3−1のいずれかを指定する変動パターン通知コマンドを受信したか、特殊PH1−1〜特殊PH1−7、特殊PH2−1、特殊PH2−2、特殊PH3−1のいずれかを指定する変動パターン通知コマンドを受信したかにより、可変表示結果が「大当り」であり、大当り種別が「突確」であるか、可変表示結果が「小当り」であるかを特定することができる。
図16は、ROM101に記憶されるハズレ変動パターン決定テーブル138の構成例を示している。ハズレ変動パターン決定テーブル138は、可変表示結果を「ハズレ」にすると判定(事前判定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル138では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てられている。
図6に示す変動パターンでは、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒である。これに対して、「滑り」の可変表示演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の可変表示演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、これらの演出動作が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。
ハズレ変動パターン決定テーブル138では、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンがノーマルCA2−1の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り振られている。また、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンがスーパーCA2−2の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り振られている。スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンがスーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り振られている。
例えば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(図6を参照)については、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図16に示すハズレ変動パターン決定テーブル138において、スーパーCA2−2の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138において、スーパーCA2−2の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138において、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別に含まれるように、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される決定値が割り当てられている。なお、スーパーCB2−2の変動パターン種別には、スーパーPC3−1、スーパーPC3−2といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンと、スーパーPC3−3、スーパーPC3−3といったリーチ演出β1のリーチ演出を実行する変動パターンと、の双方が含まれているが、いずれか一方のみが含まれるものであってもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図17に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図17に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図36のステップS15や図37に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図36のステップS16や図46に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態又は時短状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタ、入賞個数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。また、ラウンド数カウンタは、小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数もカウントするようにしてもよい。
遊技制御バッファ設定部155は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”に設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値が“2”に設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が“0”に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図10に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30からの情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図18は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図18に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、昇格演出実行判定用の乱数値SR5、滑りパターン決定用の乱数値SR6のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図34に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の可変表示演出を実行する場合や「発展チャンス目」の可変表示演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
昇格演出実行判定用の乱数値SR5は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「確変」のいずれかである場合に、変動中昇格演出や大当り中昇格演出を実行するか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。滑りパターン決定用の乱数値SR6は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出の内容に対応した滑りパターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「71」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図19(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cは、予め定められた複数通りの非リーチ組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図19(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121が記憶する判定テーブルには、図20に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図19(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図3(B)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図21に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4などや、こうしたチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図22(A)及び(B)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
最終停止図柄決定テーブル162Aでは、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PH2−1、及び特殊PH2−2の変動パターンに応じて、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される決定値が、通常図柄となる飾り図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に対して割り振られている一方で、確変図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に対しては割り振られていない。ここで、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PH2−1、及び特殊PH2−2の変動パターンはいずれも、図7に示すように、遊技状態が確変状態であるときに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または可変表示結果が「小当り」である場合に使用される変動パターンである。したがって、図22(A)に示すような最終停止図柄決定テーブル162Aの設定によれば、遊技状態が確変状態であるときに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合には、通常図柄となる同一の飾り図柄が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って導出表示されることで飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このとき、遊技者は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常図柄となる同一の飾り図柄が揃って導出表示されることで大当り種別が「通常」となれは、大当り遊技状態となった後に確変状態が終了してしまう可能性があることを認識する。これに対して、通常図柄となる同一の飾り図柄によりリーチ状態となったときでも、大当り種別が「突確」となれば大当り遊技状態の終了後には再び確変状態に制御されることになる。こうして、遊技状態が確変状態であるときに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、通常図柄となる同一の飾り図柄によりリーチ状態としてから、リーチハズレ組合せの最終停止図柄を導出表示する。これにより、確変状態が終了する可能性を認識した遊技者に、確変状態が継続する意外性や喜悦感を与えて、遊技の興趣を向上させることができる。なお、最終停止図柄決定テーブル162Aでは、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PH2−1、及び特殊PH2−2の変動パターンである場合でも、確変図柄となる飾り図柄の図柄番号に対して決定値が割り振られるようにしてもよい。この場合には、確変図柄に対して割り振られる決定値を、通常図柄に対して割り振られる決定値よりも少なくすることで、通常図柄によりリーチ状態となる割合が、確変図柄によりリーチ状態となる割合よりも高くなるようにすればよい。
図23(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cは、予め定められた複数通りの大当り組合せなどのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cでは、突確チャンス目TC1〜TC4のそれぞれに、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図24は、ROM121に記憶される昇格演出実行判定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、昇格演出実行判定テーブルとして、図24(A)に示す変動中昇格演出実行判定テーブル164Aと、図24(B)に示す大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bとが、予め用意されている。変動中昇格演出実行判定テーブル164Aは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かを、変動中昇格演出実行判定用の乱数値SR5−1に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。変動中昇格演出実行判定テーブル164Aでは、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれであるかに応じて、変動中昇格演出実行判定用の乱数値SR5−1と比較される数値(決定値)が、変動中昇格演出を実行するか否かの決定結果に割り当てられている。大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、大当り中昇格演出実行判定用の乱数値SR5−2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bでは、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれであるかに応じて、大当り中昇格演出実行判定用の乱数値SR5−2と比較される数値(決定値)が、大当り中昇格演出を実行するか否かの決定結果、また、大当り中昇格演出を実行する場合に昇格成功演出と昇格失敗演出のいずれを実行するかの決定結果に、割り当てられている。ここで、昇格成功演出では、確変状態となる旨が報知される。その一方で、昇格失敗演出では、確変状態となる旨が報知されない。なお、図24(A)に示す変動中昇格演出実行判定テーブル164Aの設定では、大当り種別が「通常」であるときにも一定割合(1/100の割合)で、変動中昇格演出を実行しない旨の判定がなされる。これに対して、大当り種別が「通常」である場合には、常に変動中昇格演出を実行する旨の判定がなされるように、変動中昇格演出実行判定テーブル164Aにおける決定値を割り当ててもよい。すなわち、大当り種別が「通常」である場合には、「1」〜「100」の範囲の決定値が、全て変動中昇格演出を実行する旨の決定結果に割り当てられてもよい。
図25は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、昇格演出時仮停止図柄決定テーブル165の構成例を示している。昇格演出時仮停止図柄決定テーブル165は、変動中昇格演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。昇格演出時仮停止図柄決定テーブル165では、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図26は、ROM121に記憶される滑りパターン決定テーブル166の構成例を示している。滑りパターン決定テーブル166は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、滑りパターン決定用の乱数値SR6に基づいて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4といった複数の滑りパターンのうちから、使用パターンとなる滑りパターンを決定するために参照されるテーブルである。滑りパターン決定テーブル166では、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−5、スーパーPA4−2、スーパーPA4−5、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG1−5、特殊PG1−7、特殊PG2−2、特殊PH1−2、特殊PH1−5、特殊PH1−7、特殊PH2−2の変動パターンといった、「滑り」の可変表示演出が実行される変動パターン(図6及び図7を参照)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の各滑りパターンに、滑りパターン決定用の乱数値SR6と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
滑りTP1−1の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図27は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる滑り時仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「滑り」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための滑り時仮停止図柄決定テーブルとして、図27(A)〜(D)に示す滑り時仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが、予め用意されている。各滑り時仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、滑りパターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて選択される。すなわち、滑りパターンが滑りTP1−1である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Dが使用テーブルとして選択される。各滑り時仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dでは、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3と比較される値(決定値)が割り当てられている。
例えば、滑り時仮停止図柄決定テーブル167Aでは、滑りTP1−1の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける最終停止図柄(右最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル167Bでは、滑りTP1−2の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル167Cでは、滑りTP1−3の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける最終停止図柄(右最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル167Dでは、滑りTP1−4の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)が割り当てられている。
図28は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる擬似連時仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための擬似連仮停止図柄決定テーブルとして、図28(A)〜(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168A〜168Dが、予め用意されている。各擬似連時仮停止図柄決定テーブル168A〜168Dは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5、特殊PG1−2のいずれかであるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PH1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動(全再変動)となる表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。擬似連変動の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Aは、変動パターンが非リーチPA1−5及び特殊PG1−2のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PH1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Dは、変動パターンが図6に示すスーパーPB3−3や、図7に示すスーパーPA5−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3、特殊PH1−3のいずれかである場合のように、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動となる再変動が3回実行される場合に、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「3」であることに応じて、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図28(A)及び(B)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168A、168Bではそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図28(C)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Cでは、擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図28(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Dでは、擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄KZ3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
こうした擬似連時仮停止図柄決定テーブル168A〜168Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図29に示すように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(初回変動を含む)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
図30は、ROM121に記憶される連続予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、連続予告パターン決定テーブルとして、図30に示す連続予告パターン決定テーブル169が予め用意されている。連続予告パターン決定テーブル169は、先読結果通知コマンド受信バッファ170(図35)の記憶内容に基づき、連続予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
一例として、保留番号「1」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別が非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、及び非リーチCC1−2のいずれかである場合において、保留番号「2」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれであれば、連続予告RP2−1の連続予告パターンに決定される。これに対して、保留番号「2」に対応する可変表示結果が「大当り」で変動パターン種別がスーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2のいずれかであるときには、連続予告RP2−2の連続予告パターンに決定される。
また、保留番号「1」及び「2」に対応する可変表示結果がともに「ハズレ」で変動パターン種別が非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、及び非リーチCC1−2のいずれかである場合において、保留番号「3」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれであれば、連続予告RP3−1の連続予告パターンに決定される。これに対して、保留番号「3」に対応する可変表示結果が「大当り」で変動パターン種別がスーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2のいずれかであるときには、連続予告RP3−2の連続予告パターンに決定される。
さらに、保留番号「1」、「2」、及び「3」に対応する可変表示結果がともに「ハズレ」で変動パターン種別が非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、及び非リーチCC1−2のいずれかである場合において、保留番号「4」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれであれば、連続予告RP4−1の連続予告パターンに決定される。これに対して、保留番号「4」に対応する可変表示結果が「大当り」で変動パターン種別がスーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2のいずれかであるときには、連続予告RP3−2の連続予告パターンに決定される。
ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。例えば、この演出制御パターンテーブルには、図柄変動制御パターンテーブルと、連続予告制御パターンテーブルと、各種演出制御パターンテーブルとが、含まれている。図柄変動制御パターンテーブルには、複数の変動パターン等に対応して、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出における飾り図柄の表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。連続予告制御パターンテーブルには、複数の連続予告パターンや連続予告が開始されてから実行された飾り図柄の変動回数等に対応して、連続予告における演出動作の制御内容を示すデータが、連続予告制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各種演出制御パターンテーブルには、大当り遊技状態に制御されている期間などにおける、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。なお、演出制御パターンテーブルは、複数種類の演出制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、ROM121において、演出制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターンを構成するパターンデータが記憶されればよい。
この実施の形態では、演出制御パターンテーブルに含まれる図柄変動制御パターンとして、図31に示す図柄変動制御パターン180が予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる連続予告制御パターンとして、図32に示す連続予告制御パターン181が予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる各種演出制御パターンテーブルとして、図33に示す各種演出制御パターンテーブル182が予め用意されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図34に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図34に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図35は、演出制御バッファ設定部194に設けられている先読結果通知コマンド受信バッファの構成例を示している。先読結果通知コマンド受信バッファ170は、第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドにより通知される可変表示結果、大当り種別、及び変動パターン種別を記憶する受信コマンドバッファである。一例として、先読結果通知コマンド受信バッファ170は、特図ゲームの実行順に保留番号と関連付けて、第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドにより通知される可変表示結果、大当り種別、及び変動パターン種別を、その数が所定の上限値(例えば「8」)に達するまで記憶する。この実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに優先して実行されるため、第1先読結果通知コマンドより第2先読結果通知コマンドを後に受信した場合であっても、第2先読結果通知コマンドにより通知される可変表示結果、大当り種別、及び変動パターン種別が、第1先読結果通知コマンドにより通知される可変表示結果、大当り種別、及び変動パターン種別よりも上位のエントリに登録される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作ボタン30から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ創出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図36のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図36に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図37は、特別図柄プロセス処理として、図36に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図38及び図39は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図38及び図39に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(図38のステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数に対応した第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS207)。このとき、時短フラグがオフであれば(ステップS207;No)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値(特図プロセスフラグ値)が「4」〜「7」の範囲の値であるか否かを判定する(ステップS208)。このとき、特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値でなければ(ステップS208;No)、第1特図保留記憶部151Aの最後尾のエントリに記憶されている保留データを、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出す(先読する)(ステップS209)。
ステップS209の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを選択してセットする(ステップS210)。CPU103は、こうしてセットされた第1特図表示結果決定テーブル130Aを参照することにより、ステップS209にて先読みした特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS211)。
ステップS211にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS211;No)、ステップS209にて先読みされた特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS212)。ステップS212にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合には(ステップS212;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図14(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS213)。
ステップS211にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS211;Yes)、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS214)。そして、ステップS209にて先読みした大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS214にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という複数種類のいずれであるかを判定する(ステップS215)。続いて、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図12(F)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択してセットする(ステップS216)。
ステップS213又はS216の処理を実行した後には、ステップS209にて先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS213又はS216にてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別が複数種類のいずれであるかを判定する(ステップS217)。なお、ステップS217の処理では、ステップS209にて先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3と、所定のプログラムにより設定された閾値を超えるか否かが判定され、その判定結果に基づいて変動パターン種別が特定されるようにしてもよい。例えば変動パターン種別決定用の乱数値MR3が第1閾値「210」を超えていなければ、非リーチCC1−1及び非リーチCC1−2といった、可変表示演出及びリーチ演出が実行されることなく、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であると判定される。第1閾値「210」を超えているが第2閾値「220」を超えていなければ、可変表示演出が実行された後、リーチ演出が実行されることなく、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であると判定される。第2閾値「220」を超えているが第3閾値「225」を超えていなければ、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であるとのみ判定される。第3閾値「225」を超えているが第4閾値「235」を超えていなければ、リーチ演出が実行された後、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であるとのみ判定される。第4閾値「235」を超えているが第5閾値「239」を超えていなければ、「ノーマル」以外のリーチ演出が実行された後、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であるとのみ判定される。第5閾値「239」を超えているが第6閾値「240」を超えていなければ、即ち第6閾値「240」と合致していれば、リーチ演出α1又はα2が実行された後、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であると判定される。第6閾値「240」を超えていれば、即ち「241」であれば、リーチ演出β1が実行された後、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターン種別であると判定される。そして、後述するステップS218の処理では、このような第1閾値〜第2閾値のうち、どの閾値を超え、どの閾値を超えていないかに応じて、異なるEXTデータが設定された第1先読結果通知コマンドが送信されるようにすればよい。
ステップS212にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致する場合や(ステップS212;Yes)、ステップS217の処理を実行した後には、例えばROM101における第1先読結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1先読結果通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS218)。こうして設定された第1先読結果通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS207にて時短フラグがオンである場合や(ステップS207;Yes)、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値にある場合(ステップS208;Yes)、あるいは、ステップS218の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS219)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS220)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンド及び第1先読結果通知コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS220の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(図39のステップS221)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS221;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS221;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数に対応した第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS222)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS222にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS222;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS222;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS223)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS224)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS225)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS226)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS226の処理を実行した後には、第2特図保留記憶部151Bの最後尾のエントリに記憶されている保留データを、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出す(先読する)(ステップS227)。
ステップS227の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを選択してセットする(ステップS228)。CPU103は、こうしてセットされた第2特図表示結果決定テーブル130Bを参照することにより、ステップS227にて先読みした特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS229)。
ステップS229にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS229;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図14(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS230)。
ステップS229にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS229;Yes)、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS231)。そして、ステップS209にて先読みした大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS231にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」という複数種類のいずれであるかを判定する(ステップS232)。続いて、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図12(F)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択してセットする(ステップS233)。
ステップS230又はS233の処理を実行した後には、ステップS209にて先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS230又はS233にてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに判定する(ステップS234)。
ステップS234の処理を実行した後には、例えばROM101における第2先読結果通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第2先読結果通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS235)。こうして設定された第2先読結果通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS235の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS236)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS237)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンド及び第2先読結果通知コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図37に示すステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、大入賞口開放回数最大値に達した場合には特図プロセスフラグの値を“7”に更新し、大入賞口開放回数最大値に達しない場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることにより大入賞口開放回数最大値が「2」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図40及び図41は、図37のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS241)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS241;No)、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新する(ステップS242)。
ステップS242の処理に続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値などに基づき、第2保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS243)。このとき、第2保留記憶数が「0」であれば(ステップS243;Yes)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS244)。このときには、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第1保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS245)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)を「1」に設定する(ステップS246)。
ステップS246の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを選択してセットする(ステップS247)。例えば、ステップS247の処理では、RAM102の所定領域に設けられた決定テーブルポインタなどに、ROM101における第1特図表示結果決定テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第1特図表示結果決定テーブル130Aを参照することにより、ステップS244にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS248)。
ステップS248にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS248;No)、ステップS244にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS249)。このとき、小当り判定値データと合致すれば(ステップS249;Yes)、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS250)。
ステップS243にて第2保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS243;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR3とを、それぞれ読み出す(ステップS251)。このときには、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第2保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS252)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS253)。
ステップS253の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを選択してセットする(ステップS254)。例えば、ステップS254の処理では、ROM101における第2特図表示結果決定テーブル130Bの記憶アドレスを、決定テーブルポインタなどにセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第2特図表示結果決定テーブル130Bを参照することにより、ステップS251にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS255)。
ステップS248またはステップS255にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS248;Yes、または、ステップS255;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS256)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS257)。そして、ステップS244またはステップS251にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS257にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS258)。なお、ステップS253の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。また、ステップS253の処理で変動特図指定バッファ値を「1」に設定した場合には、通常状態や時短状態に対応して確変フラグがオフであれば、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「81」〜「100」の範囲の値が「突確」に対して割り当てられているのに対し、確変状態に対応して確変フラグがオフであれば、「81」〜「100」の範囲の値が「確変」に対して割り当てられている。このため、大当り種別決定用の乱数値MR2が「81」〜「100」の範囲の値である場合には、通常状態や時短状態に制御されていれば、大当り種別が「突確」に決定されるのに対して、確変状態に制御されていれば、大当り種別が「確変」に決定される。こうしてステップS258にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「0」〜「2」のいずれかに設定する(ステップS259)。
ステップS259の処理を実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS260)。このときには、例えば図42に示すように、可変表示結果が「大当り」に決定された場合において、ステップS258にて設定された大当り種別バッファ値が「0」及び「1」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。大当り種別バッファ値は、ステップS258にて決定された大当り種別が「通常」である場合に、「0」に設定され、ステップS258にて決定された大当り種別が「確変」である場合に、「1」に設定される。これに対して、可変表示結果が「大当り」に決定された場合において、ステップS258にて設定された大当り種別バッファ値が「2」であれば、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。また、可変表示結果が「小当り」に決定された場合にも、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。大当り種別バッファ値は、ステップS258にて決定された大当り種別が「突確」である場合または可変表示結果が「小当り」に決定された場合に、「2」に設定される。
ステップS249にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や(ステップS249;No)、ステップS255にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合(ステップS255;No)、あるいは、ステップS250とステップS259の処理のいずれかを実行した後には、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS261)。一例として、ステップS249にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や、ステップS255にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS249にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS248またはステップS255にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS258における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS261にて確定特別図柄を設定した後には、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS262)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS262;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図12(F)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択してセットする(ステップS263)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。
ステップS262にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS262;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図13(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS264;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図14(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS266)。このときには、変動特図指定バッファ値が「1」であれば(ステップS267;Yes)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定する(ステップS268)。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば(ステップS267;No)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定する(ステップS269)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、ステップS244またはステップS251にて読み出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS263、S265、S266のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS270)。
ここで、ステップS270の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。一例として、ステップS270の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS270にて変動パターン種別が決定された後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS271)、特別図柄通常処理を終了する。また、図40に示すステップS241にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS241;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS272)、特別図柄通常処理を終了する。
図43は、図37のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、図41に示すステップS270にて決定された変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り変動パターン決定テーブル137A〜137Dやハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS281)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS282)。そして、ステップS282にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS281にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS283)。
ここで、ステップS282、S283の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。一例として、ステップS283の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS283における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの判定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS284)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS285)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS285の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS286)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS286での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、主基板11から演出制御基板12に対しては、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドや、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドに加えて、保留記憶数の減算を指定する保留記憶数減算指定コマンドが送信されてもよい。この場合、主基板11から演出制御基板12に対しては、例えば第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に送信されればよい。
ステップS286の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS287)、変動パターン設定処理を終了する。
図44は、図37のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図44に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数をカウントするための特図変動回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;No)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS298の処理に続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。そして、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS301)。
また、ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS302s)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、特図変動回数カウンタの値(特図変動回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新し、更新後の特図変動回数カウント値が所定の特別遊技状態終了判定値と合致するか否かの判定が行われる。このとき、特別遊技状態終了判定値と合致すれば、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態を終了して通常状態に制御すればよい。他方、特別遊技状態終了判定値と合致しなければ、確変フラグや時短フラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。こうした確変状態や時短状態の終了判定を実行した後には、特別図柄停止処理が終了する。なお、特図変動回数カウント値に基づく終了判定は、時短状態である場合のみ行うようにして、確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続されるようにしてもよい。あるいは、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変状態終了決定テーブルを参照することにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。
図45は、図37のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図45に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、図37に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS341の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS341にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS341;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS341にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS342)。続いて、ステップS342にて読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「0」であるか否かを判定する(ステップS343)。このとき、大当り種別バッファ値が「0」であれば(ステップS343;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS344)。一例として、ステップS344の処理では、時短フラグがオン状態にセットされるとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS343にて大当り種別バッファ値が「0」以外である場合には(ステップS343;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS345)。一例として、ステップS345の処理では、確変フラグ及び時短フラグがオン状態にセットされるとともに、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS344、S345の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS346)、大当り終了処理を終了する。
図46は、図36のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
図47は、ゲート通過時処理の一例を示すフローチャートである。図47に示すゲート通過時処理において、CPU103は、まず、RAM102の所定領域などに設けられた普図保留記憶部に記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS351)。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば(ステップS351;Yes)、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS351;No)、例えば普通保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、普通保留記憶数を1加算する(ステップS352)。このとき、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS353)。そして、抽出した乱数値MR5を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットする(ステップS354)。
そして、例えばROM101におけるゲート通過指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対してゲート通過指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS355)。こうして設定されたゲート通過指定コマンドは、例えば普通図柄プロセス処理が終了した後に図36に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの判定などが行われる。このとき、例えば時短フラグがオンである場合には、オフである場合に比べて「普図当り」とする判定がなされる割合が高くなるように設定された普図表示結果判定テーブル130Cが参照される。これにより、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動パターンの決定も行われる。このとき、例えば時短フラグがオンである場合には、オフである場合に比べて普図変動時間が短くなる普図変動パターンに決定されてもよい。これにより、確変状態や時短状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が普図変動パターンに対応して定められた普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する以前に、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用ソレノイドを駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする拡大開放制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。このとき、例えば確変フラグと時短フラグのいずれかがオンである場合には、双方がオフである場合に比べて拡大開放制御を行う期間や回数が増加する普電作動パターンが設定されてもよい。これにより、確変状態や時短状態では、普図表示結果が「普図当り」となったことに基づき第2始動入賞口が拡大開放状態となる期間や回数が増加して、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させるための設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用ソレノイドを駆動するための駆動制御信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、普通電動役物用ソレノイドを駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した拡大開放時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が拡大開放期間に達した場合には、普通電動役物用ソレノイドの駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図48のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図48に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。この実施の形態では、演出制御コマンド受信用バッファから読み出された演出制御コマンドが第1先読結果通知コマンド又は第2先読結果通知コマンドである場合、その第1先読結果通知コマンドから特定される可変表示結果や、大当り種別、変動パターン種別が、飾り図柄の可変表示の実行順に応じて、図35に示す先読結果通知コマンド受信バッファ170に記憶される。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作、予告用可動部材78といった可動部材における駆動動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。さらに、主基板11からのゲート通過指定コマンドによる報知指示などに基づく演出動作を制御するための報知演出制御処理を実行する(ステップS407)。
ステップS407の報知演出制御処理において、演出制御用CPU120が、まず、主基板11からのゲート通過指定コマンドを受信したか否かを判定する。このとき、ゲート通過指定コマンドを受信していれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか否かを判定する。そして、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合には、遊技球の進入可能性が低い普通可変入賞球装置6Bが設けられた第2遊技領域に遊技球が打ち込まれたとして、第2遊技領域ではなく、普通入賞球装置6Aが設けられた第1遊技領域に向けて遊技球を発射するように促す、図49に示すような報知演出画面となる演出画像を表示させるための設定を行う。これにより、不慣れな遊技者に不利益を与えることを防止することができる。これに対して、ゲート通過指定コマンドを受信していない場合や、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、そのまま報知演出制御処理を終了する。なお、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか否かの判定は、主基板11の側でCPU103が行うようにしてもよく、この場合、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか否かの判定がなされたときにのみ、ゲート通過指定コマンドが主基板11から演出制御基板12へと送信されるようにすればよい。そして、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、主基板11からゲート通過指定コマンドを受信したときに、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか否かの判定を行うことなく、図49に示すような報知演出画面となる演出画像を表示させるようにすればよい。また、普図保留記憶数に関する報知ランプの点灯/消灯制御を、演出制御基板12の側ではなく主基板11の側で行う場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるときに遊技球が通過ゲート41を通過すれば、ゲート通過指定コマンドが必ず主基板11から演出制御基板12へと送信されるようにして、図49に示すような報知演出画面となる演出画像を表示させることによる報知が確実に行われるようにしてもよい。
図50は、図48のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄等を決定する処理などが含まれている。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、図柄変動制御パターンや連続予告制御パターン等が設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや連続予告制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した各種演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、先読結果指定コマンド受信バッファ170の記憶内容をクリアした後、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。なお、先読結果指定コマンド受信バッファ170の記憶内容のクリアは、後述するステップS165のエンディング演出処理にて行われてもよい。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応して演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。一例として、ステップS165の小当り制御中演出処理では、図31に示す当り開始CST2−2、当り制御中CRE1−2の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して、各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、演出動作を制御するための各種設定などを行うようにすればよい。こうした設定によって実行される演出動作は、大当り種別が「突確」となった場合にも実行されることがある突確・小当り共通の演出動作であればよい。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。また、エンディング演出処理では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されることに対応して、演出モードを変更するための設定が行われてもよい。例えば、「通常」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となった後に15ラウンド大当り状態が終了するときには、時短中の演出モードとなるように、背景画像の表示態様や飾り図柄の表示態様を変更してもよい。また、「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となった後に15ラウンド大当り状態が終了するときには、確変中の演出モードとなるように、背景画像の表示態様や飾り図柄の表示態様を変更してもよい。
図51及び図52は、図48のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(図51のステップS501)。なお、ステップS501の処理では、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定してもよい。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図19に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図19(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS503の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ、あるいは、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれか、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれか、さらには、図20に示すような所定の非リーチ組合せとなることがない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチハズレ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、図21(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図21(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS504の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「大当り」である場合における大当り種別が「突確」又は可変表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(図52のステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」又は可変表示結果が「小当り」である場合には(ステップS505;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−4〜特殊PG1−7、特殊PG2−1及び特殊PG2−2、特殊PH1−4〜特殊PH1−7、特殊PH2−1及び特殊PH2−2の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS506)。ここで、図7に示すように、特殊PG1−4〜特殊PG1−7、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PH1−4〜特殊PH1−7、特殊PH2−1及び特殊PH2−2の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に所定のリーチ演出(リーチ演出α1又はリーチ演出α2)を実行することを指定している。そのため、ステップS506にて特殊PG1−4〜特殊PG1−7、特殊PG2−1、特殊PG2−2、特殊PH1−4〜特殊PH1−7、特殊PH2−1及び特殊PH2−2の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS506;Yes)、図51に示すステップS504の処理に進み、リーチハズレ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。
図52のステップS506にて特殊PG1−4〜特殊PG1−7、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS506;No)、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS505にて可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」ではない場合には(ステップS505;No)、大当り中昇格演出を実行するか否かを判定するための使用テーブルとして、図23(B)に示す大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bを選択してセットする(ステップS508)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR5−2を示す数値データを抽出する(ステップS509)。そして、抽出した乱数値SR5−2を示す数値データに基づき、大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bを参照することにより、大当り中昇格の有無を決定する(ステップS510)。
ステップS510の処理に続いて、ステップS510での決定結果が大当り中昇格演出を実行しない「昇格演出なし」とするものであるか否かを判定する(ステップS511)。このとき、「昇格成功」又は「昇格失敗」として、「昇格演出あり」とする決定結果であれば(ステップS511;No)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。一例として、ステップS512の処理では、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。こうして、大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せを構成する最終停止図柄を導出表示させ、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄の導出表示を防止する。これにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄が導出表示されたにもかかわらず大当り中昇格演出が実行されてしまうことで遊技者等が受ける違和感を防止できる。
ステップS511にて「昇格演出なし」とする決定結果である場合には(ステップS511;Yes)、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS513)。ここで、図23(B)に示す大当り中昇格演出実行判定テーブル164Bの設定では、大当り種別が「確変」であることに応じて、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR5−2と比較される決定値が割り当てられており、大当り種別が「通常」である場合には、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に決定値が割り当てられていない。したがって、「昇格演出なし」とする決定結果となるのは、大当り種別が「確変」である場合のみとなる。一例として、ステップS513の処理では、図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
図51に示すステップS503、S504の処理のいずれかを実行した後、あるいは、図52に示すステップS507、S512、S513の処理のいずれかを実行した後には、滑り/擬似連設定処理を実行する(図51のステップS514)。図53は、ステップS514にて実行される滑り/擬似連設定処理の一例を示すフローチャートである。図53に示す滑り/擬似連設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−4やノーマルPA2−2、スーパーPA3−2など)であるか否かを判定する(ステップS701)。
ステップS701にて「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS701;Yes)、複数の滑りパターンのいずれかを使用パターンに決定するためのテーブルとして、図26に示す滑りパターン決定テーブル166を、選択してセットする(ステップS702)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑りパターン決定用の乱数値SR6を示す数値データを抽出する(ステップS703)。そして、抽出した乱数値SR6を示す数値データに基づき、滑りパターン決定テーブル166を参照することにより、滑りパターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する(ステップS704)。
ステップS704にて滑りパターンを決定した後には、決定された滑りパターンに応じて、「滑り」の可変表示演出が実行される際に仮停止表示させる飾り図柄としての滑り時仮停止図柄を決定する(ステップS705)。例えば、ステップS705の処理では、ステップS704にて決定された滑りパターンに対応して、図27(A)〜(D)に示す滑り時仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。すなわち、滑りTP1−1の滑りパターンに決定された場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Aを選択し、滑りTP1−2の滑りパターンに決定された場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Bを選択し、滑りTP1−3の滑りパターンに決定された場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Cを選択し、滑りTP1−4の滑りパターンに決定された場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル167Dを選択する。また、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、選択した滑り時仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
ステップS701にて「滑り」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定された場合には(ステップS701;No)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPB3−3など)であるか否かを判定する(ステップS706)。このとき、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定された場合には(ステップS706;No)、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には(ステップS706;Yes)、「擬似連」の可変表示演出が実行される際に仮停止表示させる飾り図柄としての擬似連時仮停止図柄を決定してから(ステップS707)、滑り/擬似連設定処理を終了する。
一例として、ステップS707の処理では、まず、受信した変動パターン指定コマンドなどから特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。このとき、「擬似連」の可変表示演出における再変動回数(初回変動を含まない)が1回の変動パターンである場合には定数Mを「1」に設定し、再変動回数が2回の変動パターンである場合には定数Mを「2」に設定し、再変動回数が3回の変動パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。続いて、決定し終えた仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5又は特殊PG1−2である場合には、図28(A)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図28(B)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Bを使用テーブルとして選択する。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、選択した擬似連時仮停止図柄決定テーブル168A、168Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS707の処理を終了するとともに、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU120は、図28(C)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Cを使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS707の処理を終了するとともに、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU120は、図28(D)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Dを使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新することで、更新後の変数Nが定数Mと合致するので、ステップS707の処理を終了するとともに、滑り/擬似連設定処理を終了する。
図51に示すステップS514にて以上のような滑り/擬似連設定処理を実行した後には、変動中昇格演出設定処理を実行する(ステップS515)。図54は、ステップS515にて実行される変動中昇格演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図54に示す変動中昇格演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合、すなわち、大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に該当するか、または、そうした場合には該当しないかを判定する(ステップS721)。このとき、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に該当しなければ(ステップS721;No)、そのまま変動中昇格演出設定処理を終了する。
ステップS721にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に該当すると判定されたときには(ステップS721;Yes)、図24(A)に示す変動中昇格演出実行判定テーブル164Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS722)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、変動中昇格演出実行決定用の乱数値SR5−1を示す数値データを抽出する(ステップS723)。そして、ステップS723にて抽出した乱数値SR5−1を示す数値データに基づき、ステップS722にてセットした変動中昇格演出実行決定テーブル164Aを参照することにより、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれであるかに応じて、変動中昇格演出の有無を決定する(ステップS724)。このとき、変動中昇格演出を実行しない「昇格演出なし」とする決定結果であれば(ステップS725;No)、変動中昇格演出設定処理を終了する。
これに対して、ステップS725にて変動中昇格演出を実行する「昇格演出あり」とする決定結果である場合には(ステップS725;Yes)、変動中昇格演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS726)、変動中昇格演出設定処理を終了する。ステップS726の処理では、一例として、図25に示す昇格演出時仮停止図柄決定テーブル165を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、昇格演出時仮停止図柄決定テーブル165を参照することにより、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として決定された飾り図柄の図柄番号に応じて、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。
図51に示すステップS515にて以上のような変動中昇格演出設定処理を実行した後には、連続予告設定処理を実行する(ステップS516)。図55及び図56は、ステップS516にて実行される連続予告設定処理の一例を示すフローチャートである。この連続予告設定処理において、演出制御用CPU120は、図55に示すように、まず、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた連続予告中フラグがオンであるか否かを判別する(図55のステップS741)。
ステップS741にて連続予告中フラグがオフであれば(ステップS741;No)、図35に示す先読結果通知コマンド受信バッファ170の記憶内容を特定する(ステップS742)。続いて、連続予告の有無や、連続予告パターンを決定するための使用テーブルとして、図30に示す連続予告パターン決定テーブル169を選択してセットする(ステップS743)。そして、ステップS742にて特定した記憶内容に基づき、ステップS743にてセットした連続予告パターン決定テーブル169を参照することにより、連続予告パターンを連続予告なし、連続予告RP2−1、連続予告RP2−2、連続予告RP3−1、連続予告RP3−2、連続予告RP4−1、及び連続予告RP4−2のいずれかに決定する(ステップS744)。このとき、連続予告なしに決定されれば(ステップS745;Yes)、そのまま連続予告設定処理を終了する。
ステップS744にて連続予告RP2−1、連続予告RP2−2、連続予告RP3−1、連続予告RP3−2、連続予告RP4−1、及び連続予告RP4−2のいずれかが決定された場合には(ステップS745;No)、連続演出が実行される複数回の飾り図柄の可変表示のうち、最終回の飾り図柄の可変表示が、第1特図を用いた特図ゲームに対応して行われるものであるか否かを、先読結果通知コマンド受信バッファ170に記憶された始動データが「1」であるか「2」であるかをチェックすることにより判定する(ステップS746)。このとき、始動データが「1」であれば(ステップS746;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた最終特図指定バッファの値(最終特図指定バッファ値)を「1」に設定する一方で(ステップS747)、始動データが「2」であれば(ステップS746;No)、最終特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS748)。
続いて、ステップS744にて決定した連続予告パターンに対応して予め定められたカウント初期値を、連続予告カウンタにセットする(ステップS749)。ここで、連続予告カウンタは、連続予告において実行される飾り図柄の可変表示の残り回数をカウントするためのものである。
ステップS749の処理では、ステップS744にて決定された連続予告パターンが連続予告RP2−1、連続予告RP2−2のいずれかである場合には、カウント初期値として「1」が連続予告カウンタにセットされる。また、ステップS744にて決定された連続予告パターンが連続予告RP3−1、連続予告RP3−2のいずれかである場合には、カウント初期値として「2」が連続予告カウンタにセットされる。そして、ステップS744にて決定された連続予告パターンが連続予告RP4−1、連続予告RP4−2のいずれかである場合には、カウント初期値として「3」が連続予告カウンタにセットされる。
その後、連続予告中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS750)、連続予告設定処理を終了する。
これに対して、ステップS741にて連続予告中フラグがオフである場合には(ステップS741;No)、主基板11より第2先読結果通知コマンドを受信したか否かを判定する(図56のステップS751)。このとき、第2先読結果通知コマンドを受信していれば(ステップS751;Yes)、最終特図指定バッファ値が「1」である「2」であるかを判定する(ステップS752)。
ステップS751にて第2先読結果通知コマンドを受信していない場合や(ステップS751;No)、ステップS752にて最終特図指定バッファ値が「2」である場合には(ステップS752;No)、連続予告カウンタの値(連続予告カウント値)を1減算することにより更新してから(ステップS753)、連続予告設定処理を終了する。
ステップS752にて最終特図指定バッファ値が「1」である場合には(ステップS752;Yes)、連続予告カウント値を「0」に更新するとともに(ステップS754)、連続予告フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS755)。連続予告設定処理を終了する。
図51に示すステップS516にて以上のような連続予告設定処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS517)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図53に示すステップS704にて決定された滑りパターン、図54に示すステップS724にて決定された変動中昇格演出の有無などに対応して、図31に示す図柄変動制御パターンテーブル180に格納された複数種類の図柄変動制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。また、連続予告中フラグがオンである場合には、例えば図55に示すステップS744にて決定した連続予告パターン及び連続予告カウント値に対応して、図32に示す連続予告制御パターンテーブル181に格納された複数種類の連続予告制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。このとき、連続予告カウント値が「0」である場合には、連続予告中フラグをクリアするオフ状態にすればよい。
ステップS517の処理に続いて、例えばステップS517にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS518)。そして、例えば図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS519)。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS520)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図57は、図50のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS531)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS532)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS532;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS532にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS532;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された各種制御データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードのいずれか)を読み出す(ステップS533)。ここで、ステップS532の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の制御データを、ステップS533の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS533にて読み出された制御データが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS534)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS534;No)、ステップS533にて読み出された制御データに応じた指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行してから(ステップS535)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS534にて終了コードであると判定された場合には(ステップS534;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、大当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS536)。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS537)、飾り図柄変動中処理を終了する。なお、主基板11から演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドが送信される場合には、ステップS534にて終了コードであると判定されたときに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて例えば飾り図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させ、図50に示すステップS163の飾り図柄変動終了時処理にて飾り図柄停止コマンドを受信したことに応答して、飾り図柄を完全停止させればよい。
図58は、図57のステップS535にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、図57に示すステップS533の処理で読み出された制御データの種類を、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データのうちから特定する(ステップS761)。そして、ステップS761にて特定された制御データの種類は表示制御データであるか否かの判定を行う(ステップS762)。
ステップS762にて表示制御データであると判定された場合には(ステップS762;Yes)、読み出した表示制御データに従って作成した表示制御指令を表示制御部123に対して伝送させる(ステップS763)。ステップS762にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS762;No)、ステップS763の処理を実行した後には、ステップS761にて特定された制御データの種類は音声制御データであるか否かを判定する(ステップS764)。このとき、制御データの種類が音声制御データであれば(ステップS764;Yes)、読み出した音声制御データに従って作成した音声データを示す指令(効果音信号)を、I/O125に含まれる出力ポートから音声制御基板13に対して伝送させることにより(ステップS765)、演出制御パターンから読み出した音声制御データに対応する音声を、スピーカ8L、8Rから出力させる。ステップS764にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS764;No)、あるいは、ステップS765の処理を実行した後には、ステップS761にて特定された制御データの種類はランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS766)。
ステップS766にてランプ制御データであると判定された場合には(ステップS766;Yes)、読み出したランプ制御データに従って作成したランプデータを示す指令(電飾信号)を、I/O125に含まれる出力ポートからランプ制御基板14に対して伝送させることにより(ステップS767)、演出制御パターンから読み出したランプ制御データに対応した遊技効果ランプ9の点灯動作などを行わせる。ステップS766にてランプ制御データではないと判定された場合(ステップS766;No)、あるいは、ステップS769の処理を実行した後には、演出制御指令処理を終了する。
次に、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示を中心とした、各種の演出画像を表示することによる演出動作の具体例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図58に示すステップS763にて所定の表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の変動を開始させる。
以下ではまず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合における具体例について説明する。図59は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、可変表示演出が実行されない場合や、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合、「滑り」の可変表示演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図59(C1)及び(C2)に示すような可変表示演出が実行されない場合となり、非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには図59(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の可変表示演出が実行される場合となり、非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには図59(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の可変表示演出が実行される場合となる。図59(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図59(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
「滑り」及び「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合、あるいは、「滑り」の可変表示演出が実行される場合には、図51に示すステップS503にて図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定されたことに対応して、図59(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の可変表示演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、図26に示すように、滑りパターンが常に滑りTP1−1のみに決定され、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の可変表示演出が実行されることから、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の可変表示演出によっては変更されない。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、図51に示すステップS503の処理にて左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定され、その左最終停止図柄FZ1−1に基づき図53に示すステップS707にて図28(A)に示す擬似連時仮停止図柄決定テーブル168Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3として決定されたことに対応して、図59(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。
その後、「滑り」及び「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合には、一例として、図59(C1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図59(C2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき「右」の飾り図柄表示エリア5Rや「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄は、図51に示すステップS503にて図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することや、図20に示す左右出目判定テーブル161とともに図19(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
これに対して、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、一例として、図59(D1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図59(D2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図59(D3)に示すように全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させればよい。その後、例えば図59(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の可変表示演出が実行される場合には、一例として、図59(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「5」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図59(E2)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図59(E3)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄となるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図59(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示される飾り図柄は、例えば図51に示すステップS503にて決定された右最終停止図柄FZ1−2に基づき、図53に示すステップS705にて図27(A)に示す滑り時仮停止図柄決定テーブル167Aを参照することにより、決定される。その後、例えば図59(E4)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図60〜図62は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示している。図60(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図60(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−2であるときなどのように、「滑り」の可変表示演出が実行される場合には、一例として、図60(C1)〜(C3)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−3であるときなどのように、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、一例として、図60(D1)〜(D5)に示すように、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図60(C3)や図60(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図61(A)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図61(B)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図61(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば「5」を示す数字が「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1、リーチ演出β2のいずれかが実行される場合には、例えば図61(C)に示すように、低下していた「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。
例えば、リーチ演出β1では、図61(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出 α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図61(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図61(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、例えば図61(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図61(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、例えば図61(H)及び(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。他方、リーチ演出β2では、図61(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図61(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、例えば図62(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図62(B)に示すように、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出α3では、例えば図62(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。ここで、例えば図54に示すステップS724にて変動中昇格演出を実行しないことに決定された場合には、図62(E)に示すように、仮停止表示された飾り図柄がそのまま最終停止図柄となる確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)される。これに対して、変動中昇格演出を実行することに決定された場合には、図62(F)に示すようにして通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示した後に、図62(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させる。そして、大当り種別が「確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、例えば図62(H)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われることがある。なお、変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図62(G)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、例えば図62(F)と同様に、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させればよい。
図63は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合の表示動作例を示している。図63(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図63(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図63(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図63(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図63(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。
図64及び図65は、連続予告が実行される場合の表示動作例を示している。図64の表示動作例では、通常状態に制御されるとともに、図35に示す先読結果通知コマンド受信バッファ170において、保留番号「1」及び「2」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別が非リーチCA1−1であるとともに、保留番号「3」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCB2−1であるものとする。この場合には、図55に示すステップS744にて連続予告RP3−1の連続予告パターンに決定されるとともに、ステップS749にてカウント初期値「2」が連続予告カウンタにセットされる。そして、ステップS750にて連続予告中フラグがオン状態にセットされる。
3回の飾り図柄の可変表示に亘って実行される連続予告の1回目の飾り図柄の可変表示では、図51に示すステップS517にてCRP3−1−1の連続予告制御パターンが使用パターンとして選択してセットされることにより、図64(A)に示すような「トンボ」のキャラクタ画像MC2のみを含んだ演出画像を表示する演出動作が実行される。その後、リーチ演出が実行されることなく、例えば図64(B)に示すような確定飾り図柄が停止表示されることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる1回目の可変表示が終了する。
続いて、連続予告の2回目の飾り図柄の可変表示では、図55に示すステップS741にて連続予告中フラグがオンであることから、ステップS753にて連続予告カウント値が1減算されることにより「1」に更新されて、図51に示すステップS517にてCRP3−1−2の連続予告制御パターンが使用パターンとして選択してセットされることにより、図64(C)に示すような「カエル」のキャラクタ画像MC1と「トンボ」のキャラクタ画像MC2とを含んだ演出画像を表示する演出動作が実行される。その後、リーチ演出が実行されることなく、例えば図64(D)に示すような確定飾り図柄が停止表示されることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる2回目の可変表示が終了する。
そして、連続予告の3回目の飾り図柄の可変表示では、ステップS753にて連続予告カウント値が1減算されることにより「0」に更新されて、図51に示すステップS517にてCRP3−1−3の連続予告制御パターンが使用パターンとして選択してセットされることにより、図64(E)に示すような「カエル」のキャラクタ画像MC1が「トンボ」のキャラクタ画像MC2を食べるような演出画像を表示する演出動作が実行される。その後、図64(F)に示すようなリーチ演出β1が実行された後に、例えば図64(G)に示すような確定飾り図柄が停止表示されることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる3回目の可変表示が終了する。
図65の表示動作例では、通常状態に制御されるとともに、図35に示す第1先読結果通知コマンド受信バッファ170において、保留番号「1」及び「2」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別が非リーチCC1−1であるとともに、保留番号「3」に対応する可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCB2−1であるものとする。この場合には、図55に示すステップS744にて連続予告RP3−1の連続予告パターンに決定されるとともに、ステップS749にてカウント初期値「2」が連続予告カウンタにセットされる。そして、ステップS750にて連続予告中フラグがオン状態にセットされる。
連続予告の1回目の飾り図柄の可変表示では、図51に示すステップS517にてCRP3−1−1の連続予告制御パターンが使用パターンとして選択してセットされることにより、図65(A)に示すような「トンボ」のキャラクタ画像MC2のみを含んだ演出画像を表示する演出動作が実行される。その後、リーチ演出が実行されることなく、例えば図65(B)に示すような確定飾り図柄が停止表示されることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる1回目の可変表示が終了する。
続いて、連続予告の2回目の飾り図柄の可変表示では、図55に示すステップS741にて連続予告中フラグがオンであることから、ステップS753にて連続予告カウント値が1減算されることにより「1」に更新されて、図51に示すステップS517にてCRP3−1−2の連続予告制御パターンが使用パターンとして選択してセットされることにより、図65(C)に示すような「カエル」のキャラクタ画像MC1と「トンボ」のキャラクタ画像MC2とを含んだ演出画像を表示する演出動作が実行される。その後、リーチ演出が実行されることなく、例えば図65(D)に示すような確定飾り図柄が停止表示されることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる2回目の可変表示が終了する。
その間に、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した場合、主基板11の側では、CPU103が、図39に示すステップS224にて特図表示結果決定用の乱数値MR1や、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する。そして、ステップS227の処理では、ステップS224にて抽出された乱数値MR1〜MR3に基づいて、可変表示結果や、大当り種別、変動パターン種別が判定される。そして、ステップS235の処理では、可変表示結果が「ハズレ」で変動パターン種別がスーパーCA1−1であるとの判定結果に対応した第2先読結果通知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
一方、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、図56に示すステップS751にて第2先読結果通知コマンドを受信したと判定すると、ステップS752にて最終特図指定バッファ値が「1」であると判定されることから、ステップS754にて連続予告カウント値が「0」に更新されるとともに、ステップS755にて連続予告フラグがクリアされてオフ状態になる。このため、連続予告の2回目の飾り図柄の可変表示の次に行われる、第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示では、連続予告の一部が実行されない。すなわち、連続予告は、2回目の飾り図柄の可変表示で終了する。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、CPU103が、ステップS207にて時短フラグがオンであることにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されていると判定したときには、ステップS209〜S219の処理をスキップして、第1先読結果通知コマンドを演出制御基板12に対して送信しない。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されているときには、第1特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において、連続予告が実行されないようにすることができる。このため、パチンコ遊技機1では、連続予告による演出効果を維持しつつ、ストック的な連続予告が行われてしまうことを確実に防止することができるため、健全な遊技性を確保することができる。
すなわち、連続予告の最後の飾り図柄の可変表示が、第1特図を用いた特図ゲームに対応して行われるもので、その可変表示結果が「大当り」となる場合には、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームの始動条件である第2始動条件を成立させ続けることで、可変表示結果が「大当り」となる保留データを残した状態で遊技を継続できてしまう。すると、連続予告は、可変表示結果が「大当り」となる保留データがストックされている状態を示す演出となってしまう。ただ、これをやると、遊技者が第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることにより、第2特図を用いた特図ゲームの可変表示結果も「大当り」となって、所謂「連荘」となることが確定してしまい、第2保留記憶部151Bにおける保留データを途切れることなく記憶しておけば、常に可変表示結果が「大当り」となる保留データを確保した状態で、遊技を継続できてしまい、射幸心を必要以上に煽ってしまうことになってしまう。パチンコ遊技機1では、このような事態を確実に防止することができるため、健全な遊技性を確保することができる。
また、パチンコ遊技機1では、CPU103が、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値であることにより、大当り遊技状態に制御中であると判定したときにも、ステップS209〜S219の処理をスキップして、第1先読結果通知コマンドを演出制御基板12に対して送信しない。これにより、大当り遊技状態に制御中に第1始動条件が成立した場合において、第1始動条件が成立したことに基づいて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定値と合致するときであっても、連続予告が実行されることはないため、大当り遊技状態に連続的に制御されることを遊技者に実質的に報知してしまうことを防止することができる。これにより、遊技者の射幸心を著しく煽ることを防止することができる。
さらに、CPU103は、ステップS270にてスーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2、スーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2といった変動パターン種別が決定されるか否かにより、リーチ演出β1、リーチ演出β2を実行するか否かを決定することができる。そして、このようにリーチ演出β1、リーチ演出β2の有無を決定しても、可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定してから、変動パターン種別を決定することにより、リーチ演出β1、リーチ演出β2の有無を決定するものに比べて、連続演出の実行頻度を著しく下げることはないので、演出効果を向上させることができる。また、図11(A)〜(G)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gや、図14(A)〜(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cでは、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2、スーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2といった変動パターン種別以外の変動パターン種別では、合計保留記憶数が多いほど、特図変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されている。これにより、変動の作動率を向上させて、無効な始動入賞の発生割合を低下させることができるので、打ち止め等を防止することができる。
また、ステップS407の報知演出制御処理において、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、主基板11からゲート通過指定コマンドを受信したとき、即ち遊技球の進入可能性が低い普通可変入賞球装置6Bが設けられた第2遊技領域に遊技球が打ち込まれたとき、第2遊技領域ではなく、普通入賞球装置6Aが設けられた第1遊技領域に向けて遊技球を発射するように促す報知演出画面となる演出画像を表示させる。これにより、不慣れな遊技者に不利益を与えることを防止することができる。
さらに、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合において、連続予告の実行中に第2先読結果通知コマンドを受信すると、連続演出を終了することにより、第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において、連続予告の一部を実行しないようにしている。ここで、通常状態では、拡大開放状態となる頻度が小さく、またその期間も短いため、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2始動条件が成立する可能性は極めて低い。これにより、パチンコ遊技機1は、通常状態への制御時における第2始動条件の成立といったイレギュラーな事態を想定したプログラムを組んでおく必要がなくなるので、その開発負担を軽減することができる。さらに、連続演出を終了することにより、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとのいずれに対応して飾り図柄の可変表示が行われているか否かを遊技者が特定不能であるにも関わらず、第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示にて連続演出が一旦途切れ、第1特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示にて連続演出が再開されるといった不自然な演出動作が実行されてしまうことを防止することができる。
図9(C)に示す普図表示結果判定テーブル130Cでは、確変フラグがオンであるときに対応した普図変動時間TH3、TH4を、確変フラグがオフであるときに対応した普図変動時間TH1、TH2よりも短く設定されている。このような設定により、時短フラグがオンであるときには、時短フラグがオフであるときに比べて、普図ゲームにおける普図変動時間が短くなり、この結果、第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする傾動制御が行われる頻度を高めることができる。
また、時短フラグがオンであるときに対応した傾動制御時間TK2は、確変フラグがオフであるときに対応した傾動制御時間TK1よりも長く設定される。このような設定により、時短フラグがオンであるときには、時短フラグがオフであるときよりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくすることができる。すなわち、時短状態であるときには、通常状態であるときよりも第2始動条件が成立しやすくなっている。
加えて、図10に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられているのに対し、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられていない。このため、第1始動条件が成立したことに基づく第1特図を用いた特図ゲームでは、大当り種別が「突確」に決定されることがあるのに対し、第2始動条件が成立したことに基づく第2特図を用いた特図ゲームでは、大当り種別が「突確」に決定されることがない。
これにより、確変状態であるときには、通常状態よりも、大当り種別が「突確」に決定される割合が低くなる反面、大当り種別が「通常」又は「確変」に決定される割合が高くすることができるため、15ラウンド大当り状態に制御されて特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口が開放状態となる期間を長くすることができる。この結果、確変状態であるときには、通常状態よりも、賞球の払出性能を高めることができ、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態において、ステップS207にて時短フラグがオンであるときや、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値であるときには、ステップS209〜S218の処理をスキップすることにより、先読みした乱数値MR1〜MR3に基づく判定自体を行わないものとして説明した。しなしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、先読みした乱数値MR1〜MR3に基づく判定自体は行うが、ステップS218の処理をスキップすることにより、第1先読結果通知コマンドを送信しないようにしてもよい。あるいは、ステップS207及びS208での判定結果に関わらず、ステップS209〜S219の処理を行うようにし、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、第1先読結果通知コマンドを受信しても、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態である場合や、大当り遊技状態に制御されている場合には、ステップS405にて第1先読結果通知コマンドの解析を行わないようにしてもよい。さらに、小当り遊技状態に制御されていることに対応して特図プロセスフラグ値が「8」〜「10」のときにも、ステップS209〜S218の処理をスキップすることにより、先読みした乱数値MR1〜MR3に基づく判定自体を行わないようにしてもよい。また、高確低ベース状態のあるパチンコ遊技機では、時短状態中は第1始動条件の成立時に数値データを先読みして判定を行わないものの、高確低ベース状態では第1始動条件の成立時に数値データを先読みして判定を行うようにしてもよい。
上記実施の形態において、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、主基板11からのゲート通過指定コマンドを受信することにより、通過ゲート41を遊技球が通過したことを検出するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、ゲートスイッチ21から配線を主基板11のみならず演出制御基板12にも接続するようにし、演出制御用CPU120は、ゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となっているか否かにより、通過ゲート41を遊技球が通過したことを検出するようにしてもよい。この場合、ゲートスイッチ21からの配線は、途中から主基板11と演出制御基板12とに分岐するものであってもよい。また、主基板11と演出制御基板12とのそれぞれに、別個の配線が接続されるようなものであってもよい。
上記実施の形態では、乱数値MR1〜MR3を先読みして行われる予告は、複数回の飾り図柄の可変表示にわたって連続的に行われるもの(連続予告)であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、乱数値MR1〜MR3を先読みして行われる予告は、1回の飾り図柄の可変表示において行われる単発のもの(単発予告)であってもよいし、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示の変化によって行われるもの(保留予告)であってもよい。さらに、ステップS744などにて、連続予告、単発予告、及び保留予告などといった複数種類の予告態様から、例えば乱数値などに基づき、所定の決定テーブルを参照することにより、任意に決定されるものであってもよい。
上記実施の形態では、連続予告の最後の飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、連続予告パターンが、例えば保留番号「4」に対応する可変表示結果が「ハズレ」であれば連続予告RP4−1が、可変表示結果が「大当り」であれば連続予告RP4−2がといったように、固定的に決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、連続予告パターンは、例えば保留番号「4」に対応する可変表示結果が「ハズレ」のときには連続予告RP4−1に決定される割合が、連続予告RP4−2に決定される割合よりも高く、可変表示結果が「大当り」のときには連続予告RP4−2に決定される割合が、連続予告RP4−1に決定される割合よりも高くなるといったように、確率的に決定されるようにしてもよい。具体的に、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、主基板11からの第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドより特定される連続予告の最後(例えば4回目)の飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、例えば連続予告RP4−1及び連続予告RP4−2のいずれかにするかを異なる割合で決定すればよい。さらに、連続予告の最後の飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに加え、保留記憶数が多いが少ないに応じて、連続予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。具体的に、4回の飾り図柄の可変表示に亘って連続予告が実行される場合において、保留記憶数が少ないときには、連続予告RP4−1に決定される割合が高く、保留記憶数が多いときには、連続予告RP4−2に決定される割合が高くなるようにすればよい。このようにすれば、保留記憶数が多い程、連続予告の最後の飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「大当り」になることに対する信頼度を高めることができる。
上記実施の形態おいて、連続予告は、画像表示装置5における演出画像により行われるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶の表示態様を変化させるものや、音声の出力や、ランプの点灯/消灯、稼動部材の動作により行われるものであってもよく、また、これらを任意に組み合わせて行われるものであってもよい。そして、このような連続予告の演出態様は、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、主基板11からの第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドより特定される連続予告の最後の飾り図柄の可変表示における可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、決定されればよい。
上記実施の形態では、第1始動条件が成立した場合のみならず、第2始動条件が成立した場合にも、先読みした乱数値MR1〜MR3に基づく判定を行うものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、第2始動条件が成立した場合には、先読みした乱数値MR1〜MR3に基づく判定を行わないようにしてもよい。このようにすれば、時短状態では、特図変動時間が短いことから、連続予告となる演出動作が間に合わなくなって演出動作が不自然になってしまうことを防止することができる。
上記実施の形態では、ステップS209にて先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS213又はS216にてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別が複数種類のいずれであるかを判定し、その判定結果を指定する第1先読結果指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば図13(A)に示すハズレ用変動パターン種別決定テーブル134Aの設定では、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「1」〜「210」の範囲の値であれば、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかを問わず、可変表示演出及びリーチ演出が実行されることなく、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信すればよい。また、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「211」〜「220」の範囲の値であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかを問わず、可変表示演出が実行された後に、リーチ演出が実行されることなく、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信すればよい。さらに、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「221」〜「225」の範囲の値であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかに応じて、リーチ演出が実行されるか否かが異なってくるが、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを送信するようにすればよい。加えて、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「226」〜「235」の範囲の値であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかに応じて、リーチ演出が実行されるか否かが異なってくるが、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを送信するようにすればよい。また、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「236」〜「239」の範囲の値であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」あるか「3」又は「4」であるかに応じて「ノーマル」のリーチ演出とリーチ演出α1又はα2とのいずれが実行されるかが異なってくるが、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを送信するようにすればよい。さらに、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「240」であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかに関わらず、リーチ演出α1又はα2が実行された後に、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを送信するようにすればよい。そして、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「241」であるときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかに関わらず、リーチ演出β1が実行された後に、可変表示結果が「ハズレ」となることから、その旨を示す第1先読結果指定コマンドを送信するようにすればよい。具体的には、先読みした変動パターン種別決定用の乱数値MR3が「1」〜「210」の範囲の値であれば「01」が、「211」〜「220」の範囲の値であれば「02」が、「221」〜「225」の範囲の値であれば「03」が、「226」〜「235」の範囲の値であれば「04」が、「236」〜「239」の範囲の値であれば「05」が、「240」であれば「06」が、「241」であれば「07」がそれぞれEXTデータとして設定された第1先読結果指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにすればよい。そして、演出制御基板12の側で、演出制御用CPU120が、EXTデータとして「04」が設定された第1先読結果指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかにより、可変表示状態がリーチ状態になったりならなかったりすることから、「チャンス?」といった演出画像を表示するようにすればよい。一方、EXTデータとして「05」が設定された第1先読結果指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかを問わず、可変表示状態がリーチ状態になることから、「リーチ」といった演出画像を表示するようにすればよい。他方、EXTデータとして「07」が設定された第1先読結果指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶数が「0」〜「2」であるか「3」又は「4」であるかを問わず、「ノーマル」以外のリーチ演出が実行されることから、「スーパーリーチ」といった演出画像を表示するようにすればよい。あるいは、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける表示を、第1先読結果指定コマンドに設定されたEXTデータに対応した表示に変化させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ステップS207にて時短フラグがオンである場合や、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値である場合には、第1先読結果通知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信されないものとして説明した。しかしながら、これに限定されるものではなく、ステップS207にて時短フラグがオンである場合や、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値である場合には、時短フラグがオフである場合や特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」以外の範囲である場合とは異なるEXTデータが設定されるなどしたダミーの第1先読結果通知コマンドが送信されるようにしてもよい。このようにすれば、図17に示す第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データと、図35に示す先読結果通知コマンド受信バッファ170に記憶されている可変表示結果や、大当り種別、変動パターン種別と、が食い違ってしまう可能性をなくすことができる。
上記実施の形態では、ステップS206にて第1始動口入賞指定コマンドが、ステップS218にて第1先読結果通知コマンドが、それぞれ別個に主基板11から演出制御基板12に対して送信されるものとして説明した。また、ステップS226にて第2始動口入賞指定コマンドが、ステップS235にて第2先読結果通知コマンドが、それぞれ別個に主基板11から演出制御基板12に対して送信されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1始動口入賞指定コマンドの内容と第1先読結果通知コマンドの内容とが含まれる単一の演出制御コマンドや、第2始動口入賞指定コマンドの内容と第2先読結果通知コマンドの内容とが含まれる単一の演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしてもよい。この場合には、ステップS209にて乱数値MR1〜MR3の先読を行うときと行わないときとで、上記単一の演出制御コマンドに異なるEXTデータが設定されればよい。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合において、連続予告の実行中に第2先読結果通知コマンドを受信すると、連続演出を終了することにより、第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において、連続予告の一部を実行しないようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、連続予告の実行中に第2先読結果通知コマンドを受信したときには、パチンコ遊技機1における遊技状態の如何を問わず、連続演出を終了するようにしてもよい。さらに、この場合には、図35に示す先読結果通知コマンド受信バッファ170に記憶されている可変表示結果や、大当り種別、変動パターン種別を全てクリアして、第2始動条件が成立した以降は、連続予告が実行されないようにしてもよい。先読結果通知コマンド受信バッファ170の記憶内容のクリアタイミングは、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときでも、第2特図を用いた特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示を開始するときでもよい。
上記実施の形態では、ステップS207にて時短フラグがオンである場合や、ステップS208にて特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値である場合には、第1先読結果通知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信されない一方で、第2先読結果通知コマンドは、時短フラグの状態や特図プロセスフラグ値の如何を問わず、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、時短フラグがオンである場合や特図プロセスフラグ値が「4」〜「7」の範囲の値である場合には、第2先読結果通知コマンドも主基板11から演出制御基板12に対して送信されないようにしてもよい。
上記実施の形態では、連続予告カウント値が「0」となったときに、連続予告を終了するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が「非リーチハズレ」である限り、連続予告を継続して実行し、可変表示結果が「リーチハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれかとなったときに、連続予告を終了するようにしてもよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする場合、図14に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cを参照して、変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定や、リーチ演出β1及びリーチ演出β2を実行するか否かの決定が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定を行った後、その判定結果に応じて、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから抽出した所定のリーチ判定用の乱数値に基づき、所定のリーチ判定テーブルを参照することにより、リーチの有無を決定するようにすればよい。そして、リーチ判定テーブルは、第1保留記憶数または第2保留記憶数が所定数以上であるとき、所定数未満であるときに比べて、可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなるように設定されてもよい。また、第1始動条件が成立したときには、図38に示すステップS205にてリーチ判定用の乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされればよい。そして、ステップS209の処理にて、第1特図保留記憶部151Aに最後尾のエントリに保留データとして記憶されているリーチ判定用の乱数値に基づき、可変表示状態をリーチ状態とするか否かを特定する際には、リーチ判定テーブルのうち、第1保留記憶数が所定数以上である部分、すなわち可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低く設定されている部分が参照されればよい。さらに、可変表示状態がリーチ状態にされる場合には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づく変動パターン種別が非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、非リーチCC1−2、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれであるかを判定することにより、リーチ演出β1及びリーチ演出β2、あるいは、それ以外のリーチ演出のいずれかが実行されるかを判定し、これらの判定結果に対応する第1先読結果通知をステップS218にて送信するための設定が行われればよい。これに対して、第2始動条件が成立したときには、ステップS225にてリーチ判定用の乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされればよい。そして、ステップS227にて、第2特図保留記憶部151Bに最後尾のエントリに保留データとして記憶されているリーチ判定用の乱数値に基づき、可変表示状態をリーチ状態とするか否かを特定する際には、リーチ判定テーブルのうち、第2保留記憶数が所定数以上である部分、すなわち可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低く設定されている部分が参照されればよい。さらに、可変表示状態がリーチ状態にされる場合には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づく変動パターン種別が非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3、非リーチCB1−1、非リーチCC1−1、非リーチCC1−2、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれであるかを特定することにより、リーチ演出β1及びリーチ演出β2、あるいは、それ以外のリーチ演出のいずれかが実行されるかを特定し、これらの特定結果に対応する第2特図保留記憶内容通知をステップS235にて送信するための設定が行われればよい。
上記実施の形態において、図14(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、第1保留記憶数または第2保留記憶数が「0」〜「2」である場合と、「3」又は「4」である場合とで、変動パターン種別に対応する決定値の割当が異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1保留記憶数または第2保留記憶数が「0」である場合と、「1」である場合と、「2」である場合と、「3」である場合と、「4」である場合とで変動パターン種別に対応する決定値の割当が異なるものであってもよいし、第1保留記憶数または第2保留記憶数が「0」〜「2」である場合と、「3」である場合と、「4」である場合とで変動パターン種別に対応する決定値の割当が異なるものであってもよい。
上記実施の形態では、主基板11から演出制御基板12に対して、保留記憶数通知コマンドとは別に、第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドが送信されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1始動条件及び第2始動条件のいずれが成立したかや、第1特図保留記憶部151A又は第2特図保留記憶部151Bに保留データとして記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づく可変表示結果が「大当り」、「小当り」、及び「ハズレ」のいずれであるか、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づく大当り種別が「通常」、「確変」、及び「突確」のいずれであるか、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づく変動パターン種別が複数種類のいずれかであるかに対応して、保留記憶数通知コマンドに異なるEXTデータを設定することにより、第1先読結果通知コマンドや第2先読結果通知コマンドの主基板11から演出制御基板12に対する送信を省略するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図37に示すステップS110の特別図柄通常処理にて変動パターン種別が決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、変動パターン種別は、ステップS111の変動パターン設定処理にて行われてもよい。
上記実施の形態において、図38に示すステップS209の処理では、第1特図保留記憶部151Aの最後尾のエントリに記憶されている保留データ、すなわち今回の第1始動条件が成立したことに基づいて記憶された保留データのみが、ステップS110の特別図柄通常処理に先読みされ、ステップS227の処理では、第2特図保留記憶部151Bの最後尾のエントリに記憶されている保留データ、すなわち今回の第1始動条件が成立したことに基づいて記憶された保留データのみが、ステップS110の特別図柄通常処理に先読みされるものとして説明した。しなしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、ステップS209の処理では、第1特図保留記憶部151Aの各エントリに記憶されている保留データの全てが、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出され、ステップS227の処理では、第2特図保留記憶部151Bの各エントリに記憶されている保留データの全てが、ステップS110の特別図柄通常処理に先立って読み出されるようにしてもよい。
滑りパターンや擬似連パターンの決定は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより、行うようにしてもよい。この場合には、主基板11の側で決定された滑りパターンや擬似連パターンを、変動パターンとともに指定するための変動パターン指定コマンドを用意すればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドとは別個に、滑りパターンや擬似連パターンを指定する演出制御コマンドを用意してもよい。
また、変動中昇格演出を実行するか否かの決定は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより、行うようにしてもよい。この場合には、主基板11の側で決定された変動中昇格演出の有無に応じて、異なる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを用意すればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドとは別個に、変動中昇格演出の有無を指定する演出制御コマンドを用意してもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図51に示すステップS503、S504、図52に示すステップS507、S512、S513にて最終停止図柄を決定することや、ステップS514にて滑り/擬似連設定処理を実行すること、ステップS515にて変動中昇格演出設定処理を実行すること、ステップS516にて連続予告設定処理を実行すること、ステップS517にて演出制御パターンを決定することなどにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図51に示すステップS503、S504、図52に示すステップS507、S512、S513の処理を実行することにより、最終停止図柄を決定してもよい。また、表示制御用CPUは、ステップS514の滑り/擬似連設定処理を実行することにより、滑りパターンや擬似連パターン、仮停止図柄の決定を行うようにしてもよいし、ステップS516の連続予告設定処理を実行することにより、連続予告パターンの決定を行うようにしてもよい。さらに、表示制御用CPUは、ステップS517の処理を実行することなどにより、演出制御パターンのいずれかを使用パターンに決定してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。なお、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図51のステップS517にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合に代えて、あるいは、この場合に加えて、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。この場合、大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値に応じて、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が割り当てられるようにすればよい。
そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、たとえ遊技者が2ラウンド大当り状態となることを認識できた場合でも、その2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。