JP2014165506A - 無線通信システムおよび通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より柔軟な多地点協調(CoMP)送信の制御を実現する。
【解決手段】無線通信システム1が、ユーザ装置UEと、複数の送信ポイントTPと、無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラ342とを備える。協調スケジューラ342は、通常送信モードと、ジョイント送信モードと、動的ポイント選択モードと、動的ポイント停止モードとを含む複数の送信モードのいずれかを、無線リソース単位RBごとに選択し、スケジューリングを実行する。
【選択図】図10
【解決手段】無線通信システム1が、ユーザ装置UEと、複数の送信ポイントTPと、無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラ342とを備える。協調スケジューラ342は、通常送信モードと、ジョイント送信モードと、動的ポイント選択モードと、動的ポイント停止モードとを含む複数の送信モードのいずれかを、無線リソース単位RBごとに選択し、スケジューリングを実行する。
【選択図】図10
Description
本発明は、無線通信システムおよび通信制御方法に関する。
3GPP(Third Generation Partnership Project)規格に従う様々な無線通信システムが活用されている。また、近年、無線通信システムのスループット(特に、セル境界に位置するユーザのスループット)を改善するための技術として、多地点協調(Coordinated Multipoint,CoMP)送信が提案されている(例えば、非特許文献1)。多地点協調送信に関して、複数の送信ポイントから1つのユーザ装置に対して下り無線信号を送信するジョイント送信(Joint Transmission,JT)、1つのユーザ装置に対して下り無線信号を送信する送信ポイントを動的に選択する動的ポイント選択(Dynamic Point Selection,DPS)等の協調送信手法が提案されている。
3GPP TR 36.814 V9.0.0 (2010-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Further advancements for E-UTRA physical layer aspects(Release 9)
ユーザ装置がセル境界(複数の送信ポイントからの受信電力レベルが同程度の場所)に位置する場合、多地点協調送信によるユーザスループットの改善効果が高いと想定されている。逆に言えば、無線環境によっては(例えば、複数の送信ポイントからの受信電力レベルに差がある場所に位置する場合には)、多地点協調送信を実行してもユーザスループットの改善効果が低い場合があると想定される。
多地点協調送信を実行するためには、複数の送信ポイントが同じ無線リソース(リソースブロック)を使用する必要がある。例えば、2つの送信ポイントの各々が1つのリソースブロックについて前述のジョイント送信を実行する場合には、無線通信システム全体において2つのリソースブロックが使用される。そのため、多地点協調送信を実行することによるユーザスループットの改善効果が低い場合には、通常送信(1つの送信ポイントが1つのユーザ装置に対して無線信号を送信)を実行する方が、システム全体のスループットに貢献すると想定される。
現在提案されている多地点協調送信では、1つの無線通信システムにおいて同一の協調送信手法が用いられるのが一般的である。例えば、1つの無線通信システムにおいて、通常の送信モードと、多地点協調送信手法としてジョイント送信(JT)とが選択的に使用される。
しかしながら、常に同一の多地点協調送信手法を用いると、前述の通り、ユーザスループットの改善効果が低い無線リソース(リソースブロック)についてまでその多地点協調送信手法が用いられる可能性がある。結果として、無線通信システム全体のスループットが改善されない可能性がある。
以上の事情を考慮して、本発明は、より柔軟な多地点協調(CoMP)送信の制御を実現することを目的とする。
本発明の無線通信システムは、ユーザ装置と、前記ユーザ装置と無線通信を実行可能な複数の送信ポイントと、複数の前記送信ポイントが実行する無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラとを備え、前記協調スケジューラは、1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する通常送信モードと、2以上の前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して同時に無線信号を送信するジョイント送信モードと、2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する動的ポイント選択モードと、2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信し、前記1つの前記送信ポイント以外の前記2以上の前記送信ポイントが無線信号の送信を停止する動的ポイント停止モードとを含む複数の送信モードのいずれかを無線リソース単位ごとに選択し、前記スケジューリングを実行する。
本発明の好適な態様において、前記協調スケジューラは、複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の推定受信品質値に基づいて、前記送信ポイントごとおよび前記無線リソース単位ごとに、最も高い推定受信品質値に対応する送信モードを選択する。
本発明の好適な態様において、前記ユーザ装置は、前記送信ポイントの各々から受信した無線信号に基づいて、複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の受信品質値を推定する受信品質推定部と、前記受信品質推定部が推定した、複数の前記受信品質値を前記協調スケジューラに報告する受信品質報告部とを備える。
本発明の好適な態様において、前記ユーザ装置は、前記送信ポイントの各々から受信した無線信号について、所望信号電力と干渉信号電力とを含む電力情報を取得する電力取得部と、前記電力取得部が取得した、前記送信ポイントの各々に対応する前記電力情報を、前記協調スケジューラに報告する電力報告部とを備え、前記協調スケジューラは、前記ユーザ装置から報告された前記電力情報に基づいて、複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の受信品質値を推定する。
本発明の好適な態様において、マクロセルを形成するマクロ基地局と、複数の前記送信ポイントの各々に接続するスモール基地局とを備え、前記各送信ポイントが、前記マクロセルの内部にスモールセルを形成し、前記スモール基地局が、前記協調スケジューラを備える。
本発明の通信制御方法は、ユーザ装置と、前記ユーザ装置と無線通信を実行可能な複数の送信ポイントと、複数の前記送信ポイントが実行する無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラとを備える無線通信システムの通信制御方法であって、前記協調スケジューラにおいて、1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する通常送信モードと、2以上の前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して同時に無線信号を送信するジョイント送信モードと、2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する動的ポイント選択モードと、2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信し、前記1つの前記送信ポイント以外の前記2以上の前記送信ポイントが無線信号の送信を停止する動的ポイント停止モードとを含む複数の送信モードのいずれかを無線リソース単位ごとに選択し、前記スケジューリングを実行することを含む。
本発明によれば、無線リソース単位ごとに、複数の送信モードが柔軟に選択される。したがって、割り当てられる無線リソース全てに同一の送信モードが用いられる構成と比較して、周波数利用効率が向上するので、無線通信システム全体のスループットが改善される。また、ユーザ装置に対して多地点協調送信を実行する送信ポイントのセットが、無線リソース単位ごとに選択され得る。したがって、多地点協調送信セットを静的または半静的に決定する従来の構成と比較して、より柔軟な多地点協調送信の制御が実現される。
1. 第1実施形態
1(1). 無線通信システムの概略
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム1を示すブロック図である。無線通信システム1は、基地局NBと、基地局NBに接続される複数の送信ポイントTPと、ユーザ装置UEとを備える。基地局NB自身が送信ポイントTPの1つとして機能してもよい。無線通信システム1は、上記以外の不図示の要素、例えば、交換局、サービングゲートウェイ、およびPDNゲートウェイ等のノードを備え得る。ネットワークは、無線通信システム1が備える上記の要素のうち、ユーザ装置UE以外の要素を備える。
1(1). 無線通信システムの概略
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム1を示すブロック図である。無線通信システム1は、基地局NBと、基地局NBに接続される複数の送信ポイントTPと、ユーザ装置UEとを備える。基地局NB自身が送信ポイントTPの1つとして機能してもよい。無線通信システム1は、上記以外の不図示の要素、例えば、交換局、サービングゲートウェイ、およびPDNゲートウェイ等のノードを備え得る。ネットワークは、無線通信システム1が備える上記の要素のうち、ユーザ装置UE以外の要素を備える。
無線通信システム1内の各要素は、所定のアクセス技術(Access Technology)、例えば3GPP(Third Generation Partnership Project)規格に含まれるLTE/SAE(Long Term Evolution / System Architecture Evolution)規格、又はその上位規格に従って通信を実行する。3GPP規格に規定された用語に従うと、ユーザ装置UEはUser Equipmentであり、交換局はMobile Management Entityであり、サービングゲートウェイはServing Gatewayであり、PDNゲートウェイはPacket Data Network Gatewayである。基地局NBは、3GPP規格に規定されるevolved Node B(マクロ基地局)であってもよいし、その他の構成による基地局であってもよい。
ユーザ装置UEは、基地局NB(各送信ポイントTP)と無線通信することが可能である。ユーザ装置UEと各送信ポイントTPとの無線通信の方式は任意である。例えば、下りリンクではOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用され得、上りリンクではSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)が採用され得る。基地局NBは、複数の送信ポイントTPを協調的に制御することにより、多地点協調(CoMP)送信を実行することが可能である(詳細は後述される)。
基地局NBおよび送信ポイントTPは、光ファイバ等の広帯域インタフェースにより相互に接続される。送信ポイントTPは、ユーザ装置UEと無線通信を実行可能な任意の装置である。例えば、リモートラジオヘッド(Remote Radio Head,RRH)、光張り出し(Remote Radio Equipment,RRE)等の装置が送信ポイントTPとして採用され得る。各基地局NBは、コアネットワークCNに接続される。コアネットワークCNは、交換局、サービングゲートウェイ、PDNゲートウェイ等を有するパケット通信ネットワークである。
1(2). 各要素の構成
1(2)−1. ユーザ装置の構成
図2は、第1実施形態に係るユーザ装置UEの構成を示すブロック図である。ユーザ装置UEは、無線通信部110と記憶部120と制御部130とを備える。音声・映像等を出力する出力装置及びユーザからの指示を受け付ける入力装置等の図示は便宜的に省略されている。無線通信部110は、送信ポイントTP(基地局NB)と無線通信を実行するための要素であり、送受信アンテナと、無線信号(電波)を受信して電気信号に変換する受信回路と、制御信号、ユーザ信号等の電気信号を無線信号(電波)に変換して送信する送信回路とを含む。記憶部120は通信制御に関する情報を記憶する。制御部130は、受信品質推定部132と受信品質報告部134と通信部136とを備える。受信品質推定部132は、複数の送信ポイントTPの各々から受信した無線信号に基づいて、送信モードごとの受信品質値を推定する(詳細は後述される)。受信品質報告部134は、受信品質推定部132が推定した受信品質値を、無線通信部110を介して基地局NBに報告する。通信部136は、無線通信部110を介して基地局NBとユーザデータ信号および制御信号を送受信する。制御部130及び制御部130内の各要素は、ユーザ装置UE内の不図示のCPU(Central Processing Unit)が、記憶部120に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。
1(2)−1. ユーザ装置の構成
図2は、第1実施形態に係るユーザ装置UEの構成を示すブロック図である。ユーザ装置UEは、無線通信部110と記憶部120と制御部130とを備える。音声・映像等を出力する出力装置及びユーザからの指示を受け付ける入力装置等の図示は便宜的に省略されている。無線通信部110は、送信ポイントTP(基地局NB)と無線通信を実行するための要素であり、送受信アンテナと、無線信号(電波)を受信して電気信号に変換する受信回路と、制御信号、ユーザ信号等の電気信号を無線信号(電波)に変換して送信する送信回路とを含む。記憶部120は通信制御に関する情報を記憶する。制御部130は、受信品質推定部132と受信品質報告部134と通信部136とを備える。受信品質推定部132は、複数の送信ポイントTPの各々から受信した無線信号に基づいて、送信モードごとの受信品質値を推定する(詳細は後述される)。受信品質報告部134は、受信品質推定部132が推定した受信品質値を、無線通信部110を介して基地局NBに報告する。通信部136は、無線通信部110を介して基地局NBとユーザデータ信号および制御信号を送受信する。制御部130及び制御部130内の各要素は、ユーザ装置UE内の不図示のCPU(Central Processing Unit)が、記憶部120に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。
1(2)−2. 送信ポイントの構成
図3は、第1実施形態に係る送信ポイントTPの構成を示すブロック図である。送信ポイントTPは、無線通信部210と基地局通信部220とを備える。無線通信部210は、ユーザ装置UEと無線通信を実行するための要素であり、ユーザ装置UEの無線通信部110と同様に構成される。基地局通信部220は基地局NBと通信を実行するための要素であり、基地局NBと信号を送受信する。
図3は、第1実施形態に係る送信ポイントTPの構成を示すブロック図である。送信ポイントTPは、無線通信部210と基地局通信部220とを備える。無線通信部210は、ユーザ装置UEと無線通信を実行するための要素であり、ユーザ装置UEの無線通信部110と同様に構成される。基地局通信部220は基地局NBと通信を実行するための要素であり、基地局NBと信号を送受信する。
1(2)−3. 基地局の構成
図4は、第1実施形態に係る基地局NBの構成を示すブロック図である。基地局NBは、送信ポイント通信部310とネットワーク通信部320と記憶部330と制御部340とを備える。送信ポイント通信部310は各送信ポイントTPと通信を実行するための要素であり、各送信ポイントTPと信号を送受信する。ネットワーク通信部320は、ネットワークNW内の他のノード(交換局、PDNゲートウェイ等)と通信を実行するための要素であり、他のノードと信号を送受信する。記憶部330は、通信制御に関する情報を記憶する。制御部340は、協調スケジューラ342と通信部344とを備える。協調スケジューラ342は、複数の送信ポイントTPが実行する無線通信のスケジューリングを実行する(詳細は後述される)。通信部344は、協調スケジューラ342の制御の下、ユーザデータ信号および制御信号を送受信する。制御部340及び制御部340内の各要素は、基地局NB内の不図示のCPUが、記憶部330に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。
図4は、第1実施形態に係る基地局NBの構成を示すブロック図である。基地局NBは、送信ポイント通信部310とネットワーク通信部320と記憶部330と制御部340とを備える。送信ポイント通信部310は各送信ポイントTPと通信を実行するための要素であり、各送信ポイントTPと信号を送受信する。ネットワーク通信部320は、ネットワークNW内の他のノード(交換局、PDNゲートウェイ等)と通信を実行するための要素であり、他のノードと信号を送受信する。記憶部330は、通信制御に関する情報を記憶する。制御部340は、協調スケジューラ342と通信部344とを備える。協調スケジューラ342は、複数の送信ポイントTPが実行する無線通信のスケジューリングを実行する(詳細は後述される)。通信部344は、協調スケジューラ342の制御の下、ユーザデータ信号および制御信号を送受信する。制御部340及び制御部340内の各要素は、基地局NB内の不図示のCPUが、記憶部330に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することにより実現される機能ブロックである。
1(3). スケジューリングおよび多地点協調(CoMP)送信
1(3)−1. 無線リソース単位(リソースブロック)
無線通信システム1においては、無線リソース単位であるリソースブロックRBごとにリソース割当て(スケジューリング)が実行される。図5は、リソースブロックRBの説明図である。図5において、横軸(X軸)は時間軸を示し、縦軸(Y軸)は周波数軸を示す。リソースブロックRBは、所定の時間長(例えば、1スロットに相当する0.5ミリ秒)および所定の周波数帯域(例えば、12サブキャリアに相当する180kHz)を占める無線リソース単位であり、時間軸方向および周波数軸方向にわたって複数存在する。以上の所定時間長および所定周波数帯域は、無線環境等に応じて可変に設定されてもよい。基地局NB(協調スケジューラ342)は、リソースブロックRBごとに、送信対象のユーザ装置UEを割り当てる。なお、以下では、図内の特定のリソースブロックRBを、XY座標を用いて“RB(x,y)”のように示す場合がある。
1(3)−1. 無線リソース単位(リソースブロック)
無線通信システム1においては、無線リソース単位であるリソースブロックRBごとにリソース割当て(スケジューリング)が実行される。図5は、リソースブロックRBの説明図である。図5において、横軸(X軸)は時間軸を示し、縦軸(Y軸)は周波数軸を示す。リソースブロックRBは、所定の時間長(例えば、1スロットに相当する0.5ミリ秒)および所定の周波数帯域(例えば、12サブキャリアに相当する180kHz)を占める無線リソース単位であり、時間軸方向および周波数軸方向にわたって複数存在する。以上の所定時間長および所定周波数帯域は、無線環境等に応じて可変に設定されてもよい。基地局NB(協調スケジューラ342)は、リソースブロックRBごとに、送信対象のユーザ装置UEを割り当てる。なお、以下では、図内の特定のリソースブロックRBを、XY座標を用いて“RB(x,y)”のように示す場合がある。
1(3)−2. 通常のスケジューリング
図6を参照して、多地点協調送信を実行しない場合の通常送信モードによるスケジューリングの一例を説明する。図6の例では、協調スケジューラ342の制御の下、1つの送信ポイントTPが2つのユーザ装置UE(UE1,UE2)に対して無線送信を実行すると想定する。協調スケジューラ342は、実際の無線送信に先立ち、ユーザ装置UEへの無線信号の送信に用いるべきリソースブロックRBを決定する。図6の例では、協調スケジューラ342が、斜線で示されるリソースブロックRB(RB(1,4), RB(1,5), ..., RB(5,5))を第1のユーザ装置UE1に対する無線送信に割り当て、点描で示されるリソースブロックRB(RB(0,0), RB(0,1), ..., RB(5,2))を第2のユーザ装置UE2に対する無線送信に割り当てる。以上のリソース割当て(スケジューリング)は、伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)ごと(例えば、1ミリ秒ごと)に実行される。
図6を参照して、多地点協調送信を実行しない場合の通常送信モードによるスケジューリングの一例を説明する。図6の例では、協調スケジューラ342の制御の下、1つの送信ポイントTPが2つのユーザ装置UE(UE1,UE2)に対して無線送信を実行すると想定する。協調スケジューラ342は、実際の無線送信に先立ち、ユーザ装置UEへの無線信号の送信に用いるべきリソースブロックRBを決定する。図6の例では、協調スケジューラ342が、斜線で示されるリソースブロックRB(RB(1,4), RB(1,5), ..., RB(5,5))を第1のユーザ装置UE1に対する無線送信に割り当て、点描で示されるリソースブロックRB(RB(0,0), RB(0,1), ..., RB(5,2))を第2のユーザ装置UE2に対する無線送信に割り当てる。以上のリソース割当て(スケジューリング)は、伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)ごと(例えば、1ミリ秒ごと)に実行される。
スケジューリングの結果は、協調スケジューラ342から通信部344およびユーザ装置UEの通信部136に供給される。基地局NBの通信部344は、割り当てられたリソースブロックRBを用いて各ユーザ装置UEに無線信号を送信する。ユーザ装置UEの通信部136は、割り当てられたリソースブロックRBについて受信動作を実行し無線信号を受信する。
無線通信システム1において、実際には、複数の送信ポイントTPが同時に協調スケジューラ342によって制御される。すなわち、協調スケジューラ342は、図6を参照して説明したスケジューリングを、各送信ポイントTPについて実行する。すなわち、協調スケジューラ342は、時間領域(time domain)および周波数領域(frequency domain)のスケジューリングに加えて、送信ポイントTPごと(空間領域、spatial domain)のスケジューリングを実行する。換言すると、協調スケジューラ342はマルチドメインスケジューリングを実行する。
1(3)−3. 多地点協調(CoMP)送信
図7から図9を参照して、多地点協調送信の例を説明する。多地点協調送信の送信モード(CoMP送信モード)には、ジョイント送信(JT)モード、動的ポイント選択(DPS)モード、および動的ポイント停止(Dynamic Point Blanking,DPB)モードが含まれる。
図7から図9を参照して、多地点協調送信の例を説明する。多地点協調送信の送信モード(CoMP送信モード)には、ジョイント送信(JT)モード、動的ポイント選択(DPS)モード、および動的ポイント停止(Dynamic Point Blanking,DPB)モードが含まれる。
図7は、ジョイント送信(JT)モードの概念図である。ジョイント送信モードにおいては、2以上の送信ポイントTPがユーザ装置UEに対して同時に無線信号を送信する。複数の送信ポイントTPが同じ無線信号をユーザ装置UEに対して送信するので、ユーザ装置UEにおける受信電力が増大する。ジョイント送信モードにおいて、複数の送信ポイントTPは、各送信ポイントTP間で無線信号の位相および強度を合わせるコヒーレント送信と、各送信ポイントTP間で無線信号の位相および強度を合わせないノンコヒーレント送信とのいずれかを実行する。なお、同じ無線信号が複数の送信ポイントTPから送信されてもよく、異なる無線信号が複数の送信ポイントTPから送信されてもよい。
図8は、動的ポイント選択(DPS)モードの概念図である。動的ポイント選択モードにおいては、2以上の送信ポイントTPのうち、1つの送信ポイントTPがユーザ装置UEに対して無線信号を送信する。複数の送信ポイントTPのうち、ユーザ装置UEにおける受信品質が最も高い送信ポイントTPが無線信号をユーザ装置UEに対して送信するので、より高いユーザスループットが実現される。以上の動的ポイント選択は、無線リソース単位ごとに実行され得る。無線通信システム1では、時間領域における動的ポイント選択と、周波数領域における動的ポイント選択との双方が実行され得る。
図9は、動的ポイント停止(DPB)モードの概念図である。動的ポイント停止モードにおいては、2以上の送信ポイントTP(例えばTP1,TP2,TP3)のうち1つの送信ポイントTP(例えばTP1)がユーザ装置UEに対して無線信号を送信し、他の送信ポイント(例えばTP2,TP3)が無線信号の送信を停止する。無線信号を送信する送信ポイントTP以外の送信ポイントTPが無線信号の送信を停止するので、ユーザ装置UEに対する干渉が低減される。
1(3)−4. 無線リソース単位ごとのスケジューリング
図10は、本実施形態のスケジューリングの動作フローである。ユーザ装置UEの無線通信部110は、複数の送信ポイントTPの各々から送信される無線信号を受信し、受信品質推定部132に供給する(S100)。受信品質推定部132は、受信された無線信号(所望信号および干渉信号)を用いて、送信モード(通常送信モード、ジョイント送信モード、動的ポイント選択モード、および動的ポイント停止モード)の各々を適用した場合の受信品質値(例えば、受信SINR)を推定する(S110)。受信品質報告部134は、受信品質推定部132が推定した各受信品質値を、送信ポイントTPを介して基地局NBに報告(送信)する(S120)。基地局NBの協調スケジューラ342は、ユーザ装置UE(受信品質推定部132)が推定した各送信モードの受信品質値に基づいて、送信ポイントTPごと、およびリソースブロックRBごとに、最も高い受信品質を実現する送信モードを選択して、無線リソースのスケジューリングを実行する(S130)。以上のスケジューリング動作は、伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)ごと(例えば、1ミリ秒ごと)に実行される。
図10は、本実施形態のスケジューリングの動作フローである。ユーザ装置UEの無線通信部110は、複数の送信ポイントTPの各々から送信される無線信号を受信し、受信品質推定部132に供給する(S100)。受信品質推定部132は、受信された無線信号(所望信号および干渉信号)を用いて、送信モード(通常送信モード、ジョイント送信モード、動的ポイント選択モード、および動的ポイント停止モード)の各々を適用した場合の受信品質値(例えば、受信SINR)を推定する(S110)。受信品質報告部134は、受信品質推定部132が推定した各受信品質値を、送信ポイントTPを介して基地局NBに報告(送信)する(S120)。基地局NBの協調スケジューラ342は、ユーザ装置UE(受信品質推定部132)が推定した各送信モードの受信品質値に基づいて、送信ポイントTPごと、およびリソースブロックRBごとに、最も高い受信品質を実現する送信モードを選択して、無線リソースのスケジューリングを実行する(S130)。以上のスケジューリング動作は、伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)ごと(例えば、1ミリ秒ごと)に実行される。
図11から図14を参照して、具体的なリソースブロックRB割当ての例を説明する。以上の各図において、便宜的に、第1の送信ポイントTP1が送信するリソースブロックRBの群を群G1と称し、第2の送信ポイントTP2が送信するリソースブロックRBの群を群G2と称する。前述と同様、横軸(X軸)が時間軸を示し、縦軸(Y軸)が周波数軸を示す。各群G(G1,G2)内において同一のXY座標値を有するリソースブロックRBは、同一の期間および周波数帯域を占める。
図11は、リソースブロックRBにジョイント送信モード(JT)が適用される場合の例である。基地局NBの協調スケジューラ342は、ユーザ装置UEから報告された受信品質値に基づいて、割当て動作の対象となるリソースブロックRBの各々について、適用すべき送信モードを決定する。本例では、斜線のリソースブロックRB(RB(0,1), RB(0,2), RB(1,1), RB(1,2))に注目する。本例では、第1の送信ポイントTP1と第2の送信ポイントTP2とが、ユーザ装置UEから同程度の距離に位置する。そのため、第1の送信ポイントTP1からの受信電力と第2の送信ポイントTP2からの受信電力とが同程度になるので、ユーザ装置UEにおける受信電力の増幅効果が高い。ひいては、ユーザ装置UEがジョイント送信モードを適用した場合の受信品質値が、他の送信モードを適用した場合と比較して高い。したがって、協調スケジューラ342は、斜線のリソースブロックRBについてジョイント送信モードを選択する。すなわち、斜線のリソースブロックRB(RB(0,1), RB(0,2), RB(1,1), RB(1,2))において、第1の送信ポイントTP1および第2の送信ポイントTP2からユーザ装置UEへ無線信号を送信するように制御する。
図12は、リソースブロックRBに動的ポイント選択モード(周波数領域(FD)DPS)が適用される場合の例である。基地局NBの協調スケジューラ342は、図11と同様、ユーザ装置UEから報告された受信品質値に基づいて送信モードを決定する。本例では、同じ期間に送信されるリソースブロックRB(RB(2,0), RB(2,1), RB(2,2), RB(2,3))に注目する。本例では、第1の送信ポイントTP1からユーザ装置UEへのフェージング状態と、第2の送信ポイントTP2からユーザ装置UEへのフェージング状態とが相違する。具体的には、RB(x,0)およびRB(x,1)に相当する周波数帯域については、第2の送信ポイントTP2からの受信状態よりも第1の送信ポイントTP1からの受信状態が良好であり、RB(x,2)およびRB(x,3)に相当する周波数帯域については、第1の送信ポイントTP1からの受信状態よりも第2の送信ポイントTP2からの受信状態がより良好である。そのため、RB(x,0)およびRB(x,1)においては、第1の送信ポイントTP1から無線信号を送信する方がユーザ装置UEにおける受信品質値が高く、RB(x,2)およびRB(x,3)においては、第2の送信ポイントTP2から無線信号を送信する方がユーザ装置UEにおける受信品質値が高い。さらに、以上の受信品質値は、他の送信モードを適用した場合の受信品質値よりも高い。したがって、協調スケジューラ342は、リソースブロックRB(RB(2,0), RB(2,1), RB(2,2), RB(2,3))について動的ポイント選択モードを選択する。すなわち、RB(2,0)およびRB(2,1)については第1の送信ポイントTP1が無線信号を送信し、RB(2,2)およびRB(2,3)については第2の送信ポイントTP2が無線信号を送信するように制御する。なお、RB(2,0)およびRB(2,1)において第2の送信ポイントTPがいずれのユーザ装置UEに無線信号を送信するか、および、RB(2,2)およびRB(2,3)において、第1の送信ポイントTP1がいずれのユーザ装置UEに無線信号を送信するかは任意である。以上から理解されるように、動的ポイント選択モードにおいては、フェージング状態等の無線環境に応じ、相異なる複数の送信ポイントTPから相異なる周波数で1つのユーザ装置UEに同時に無線信号が送信される。
図13は、リソースブロックRBに動的ポイント停止モード(DPB)が適用される場合の例である。基地局NBの協調スケジューラ342は、図11と同様、ユーザ装置UEから報告された受信品質値に基づいて送信モードを決定する。本例では、同じ期間に送信されるリソースブロックRB(RB(3,0), RB(3,1), RB(3,2), RB(3,3))に注目する。本例では、ユーザ装置UEが、第2の送信ポイントTP2よりも第1の送信ポイントTP1の近くに位置する。そのため、第1の送信ポイントTP1からの受信電力の方が、第2の送信ポイントTP2からの受信電力を上回るので、ユーザ装置UEにおける受信電力の増幅効果が低い。そのため、第2の送信ポイントTP2からの無線信号はユーザ装置UEにとって干渉となる。したがって、リソースブロックRB(RB(3,0), RB(3,1), RB(3,2), RB(3,3))においては、第1の送信ポイントTP1のみからユーザ装置UEに無線信号を送信する場合の受信品質値が、他の動作モードを適用した場合の受信品質値よりも高い。したがって、協調スケジューラ342は、リソースブロックRB(RB(3,0), RB(3,1), RB(3,2), RB(3,3))について動的ポイント停止モードを選択する。すなわち、以上のリソースブロックRBにおいて、第1の送信ポイントTP1が無線信号を送信し、第2の送信ポイントTP2が無線信号の送信を停止するように制御する。
図14は、リソースブロックRBに通常送信モードが適用される場合の例である。本例では、斜線のリソースブロックRB(RB(0,0), RB(0,1))に注目する。本例では、第1の送信ポイントTP1の近傍に第1のユーザ装置UE1が位置し、第2の送信ポイントTP2の近傍に第2のユーザ装置UE2が位置する。第1のユーザ装置UE1は第2の送信ポイントTP2から十分に遠く、第2のユーザ装置UE2は第1の送信ポイントTP1から十分に遠い。すなわち、第1のユーザ装置UE1における第2の送信ポイントTP2からの干渉電力が所定の閾値を下回り、第2のユーザ装置UE2における第1の送信ポイントTP1からの干渉電力が所定の閾値を下回る。結果として、第1の送信ポイントTP1が通常送信モードにて無線信号を送信する場合の第1のユーザ装置UE1における受信品質値が、他の送信モードを適用する場合の受信品質値を上回る。同様に、第2の送信ポイントTP2が通常送信モードにて無線信号を送信する場合の第2のユーザ装置UE2における受信品質値が、他の送信モードを適用する場合の受信品質値を上回る。したがって、協調スケジューラ342は、リソースブロックRB(RB(0,0), RB(0,1))について通常送信モードを選択する。すなわち、第1の送信ポイントTP1が第1のユーザ装置UE1に対して無線信号を送信し、第2の送信ポイントTP2が第2のユーザ装置UE2に対して無線信号を送信するように制御する。以上の例においては、干渉電力がユーザ装置UEに与える影響が小さいので、リソースブロックRBが再利用される。結果として、無線通信システム1全体の周波数利用効率が向上する。
1(4). 本実施形態の効果
以上の本実施形態の構成によれば、無線リソース単位(リソースブロックRB)ごとに、CoMP送信モードを含む複数の送信モードが柔軟に選択される。したがって、割り当てられる無線リソース全てに同一の送信モードが用いられる構成と比較して、周波数利用効率が向上するので、無線通信システム1全体のスループットが改善される。
以上の本実施形態の構成によれば、無線リソース単位(リソースブロックRB)ごとに、CoMP送信モードを含む複数の送信モードが柔軟に選択される。したがって、割り当てられる無線リソース全てに同一の送信モードが用いられる構成と比較して、周波数利用効率が向上するので、無線通信システム1全体のスループットが改善される。
また、本実施形態の構成においては、ユーザ装置UEに対して多地点協調送信を実行する送信ポイントTPのセットが、無線リソース単位(リソースブロックRB)ごとに選択され得る。したがって、多地点協調送信セット(CoMPセット)を静的または半静的に決定する従来の構成と比較して、より柔軟な多地点協調送信の制御が実現される。
2. 第2実施形態
本発明の第2実施形態を以下に説明する。以下に例示する各実施形態において、作用、機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を以下に説明する。以下に例示する各実施形態において、作用、機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の説明を適宜に省略する。
第1実施形態では、複数の送信モードの各々を適用した場合における夫々の受信品質値(受信SINR等)を、ユーザ装置UEが推定して基地局NB(協調スケジューラ342)に報告する。第2実施形態では、ユーザ装置UEではなく基地局NB(協調スケジューラ342)が受信品質値を推定する。
図15は、第2実施形態に係るユーザ装置UEの構成を示すブロック図である。ユーザ装置UEの制御部130は、電力取得部133と電力報告部135と通信部136とを備える。電力取得部133は、送信ポイントTPから受信した無線信号について、所望信号電力(そのユーザ装置UEに対して送信された無線信号の電力)および干渉信号電力(そのユーザ装置UEに対して送信された無線信号以外の信号(電波)の電力)を含む電力情報を取得する。電力報告部135は、電力取得部133が取得した電力情報を、無線通信部110を介して基地局NBに報告する。通信部136の構成および動作は第1実施形態と同様である。
図16は、第2実施形態のスケジューリングの動作フローである。ユーザ装置UEの無線通信部110は、複数の送信ポイントTPの各々から送信される無線信号を受信し、電力取得部133に供給する(S200)。電力取得部133は、複数の送信ポイントTPの各々から受信した無線信号について所望信号電力と干渉信号電力とを測定し、電力情報として電力報告部135に供給する(S210)。電力報告部135は、取得された電力情報を送信ポイントTPを介して基地局NBに報告(送信)する(S220)。基地局NBの協調スケジューラ342は、ユーザ装置UEから報告された、送信ポイントTPごとの電力情報(所望信号電力および干渉信号電力)を用いて、送信モード(通常送信モード、ジョイント送信モード、動的ポイント選択モード、および動的ポイント停止モード)の各々を適用した場合の受信品質値(例えば、受信SINR)を推定する(S230)。次いで、協調スケジューラ342は、推定した各送信モードの受信品質値に基づいて、送信ポイントTPごと、およびリソースブロックRBごとに、最も高い受信品質を実現する送信モードを選択して、無線リソースのスケジューリングを実行する(S240)。以上のスケジューリング動作は、第1実施形態と同様に、伝送時間間隔(Transmission Time Interval,TTI)ごと(例えば、1ミリ秒ごと)に実行される。
以上の第2実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様の効果が奏される。また、受信品質値の推定が基地局NBにて実行されるので、ユーザ装置UEの処理負荷が低減され、ひいてはユーザ装置UEの消費電力量が削減される。
3. 変形例
以上の実施の形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以上の実施の形態および以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない限り適宜に併合され得る。
以上の実施の形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以上の実施の形態および以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない限り適宜に併合され得る。
3(1). 変形例1
無線通信システム1が、各々が1つの送信ポイントTPと一体に構成された複数の基地局NBを備える構成も採用可能である。以上の構成においては、複数の基地局NBのうちいずれかが協調スケジューラ342を有し、その協調スケジューラ342が上述の実施形態のように他の基地局NB(上述の実施形態における送信ポイントTPに相当)を制御すればよい。なお、1つの送信ポイントTPが複数の送信アンテナを備えてもよい。
無線通信システム1が、各々が1つの送信ポイントTPと一体に構成された複数の基地局NBを備える構成も採用可能である。以上の構成においては、複数の基地局NBのうちいずれかが協調スケジューラ342を有し、その協調スケジューラ342が上述の実施形態のように他の基地局NB(上述の実施形態における送信ポイントTPに相当)を制御すればよい。なお、1つの送信ポイントTPが複数の送信アンテナを備えてもよい。
3(2). 変形例2
無線通信システム1は、マクロ基地局eNBとスモール基地局PhNBと含むヘテロジーニアスネットワークであってもよい。本変形例では、スモール基地局PhNBが、上述の実施形態の基地局NBに相当する。図17に示すように、マクロ基地局eNBは、マクロセルCmを形成する。他方、スモール基地局PhNBは複数の送信ポイントTPを備え、各送信ポイントTPはマクロセルCmの内部にスモールセルCsを形成する。送信ポイントTPの無線送信能力はマクロ基地局eNBの無線送信能力を下回るから、スモールセルCsの面積はマクロセルCmの面積を下回る。
無線通信システム1は、マクロ基地局eNBとスモール基地局PhNBと含むヘテロジーニアスネットワークであってもよい。本変形例では、スモール基地局PhNBが、上述の実施形態の基地局NBに相当する。図17に示すように、マクロ基地局eNBは、マクロセルCmを形成する。他方、スモール基地局PhNBは複数の送信ポイントTPを備え、各送信ポイントTPはマクロセルCmの内部にスモールセルCsを形成する。送信ポイントTPの無線送信能力はマクロ基地局eNBの無線送信能力を下回るから、スモールセルCsの面積はマクロセルCmの面積を下回る。
以上の構成によれば、1つのスモール基地局PhNBに接続される複数の送信ポイントTPが、スモール基地局PhNBの協調スケジューラ342に一括して制御されるから、基地局間で協調して多地点協調送信を実行する構成と比較して、多地点協調送信のための制御処理(バックヤードプロセシング)の負荷がより低減される。
3(3). 変形例3
マクロ基地局eNBが無線通信に用いる周波数帯域と、スモール基地局PhNB(送信ポイントTP)が無線通信に用いる周波数帯域とは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。ただし、スモール基地局PhNBが用いる周波数帯域が、マクロ基地局eNBが用いる周波数帯域を上回る構成においては、より低い周波数帯域による安定な無線通信を用いて制御系の通信(Cプレーン通信)が実現されるのでより好適である。
マクロ基地局eNBが無線通信に用いる周波数帯域と、スモール基地局PhNB(送信ポイントTP)が無線通信に用いる周波数帯域とは、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。ただし、スモール基地局PhNBが用いる周波数帯域が、マクロ基地局eNBが用いる周波数帯域を上回る構成においては、より低い周波数帯域による安定な無線通信を用いて制御系の通信(Cプレーン通信)が実現されるのでより好適である。
3(4). 変形例4
CoMP送信モードは、ジョイント送信モード、動的ポイント選択モード、および動的ポイント停止モードの3モードに限定されない。任意の多地点協調送信手法を実行する送信モードがCoMP送信モードに含まれ得る。
CoMP送信モードは、ジョイント送信モード、動的ポイント選択モード、および動的ポイント停止モードの3モードに限定されない。任意の多地点協調送信手法を実行する送信モードがCoMP送信モードに含まれ得る。
3(5). 変形例5
以上の実施形態では、協調スケジューラ342は、リソースブロックRBごとに、最も高い推定受信品質値に対応する送信モードを選択する。代わりに、協調スケジューラ342は、リソースブロックRBごとに、送信モードごとの推定受信品質値に基づいて、1つのリソースブロックRB当たりのユーザスループットが最も高い送信モードを選択してもよい。
以上の実施形態では、協調スケジューラ342は、リソースブロックRBごとに、最も高い推定受信品質値に対応する送信モードを選択する。代わりに、協調スケジューラ342は、リソースブロックRBごとに、送信モードごとの推定受信品質値に基づいて、1つのリソースブロックRB当たりのユーザスループットが最も高い送信モードを選択してもよい。
ここで、「1つのリソースブロックRB当たりのユーザスループット」とは、CoMP送信が実行される場合においては、「1つの送信ポイントTPが送信する1つのリソースブロックRB当たりのユーザスループット」を意味する。例えば、1つのリソースブロックRBについて、2つの送信ポイントTPがジョイント送信モードで無線送信を実行する場合の「1つのリソースブロックRB当たりのユーザスループット」は、2つの送信ポイントTPが合計2つのリソースブロックRBを送信することを考慮し、そのジョイント送信により実現されるユーザスループットを送信ポイント数(すなわち、2)で除算した値となる。
3(6). 変形例6
ユーザ装置UEは、送信ポイントTP(基地局NB)と無線通信が可能な任意の装置である。ユーザ装置UEは、例えば、フィーチャーフォンまたはスマートフォン等の携帯電話端末でもよく、デスクトップ型パーソナルコンピュータでもよく、ノート型パーソナルコンピュータでもよく、UMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)でもよく、携帯用ゲーム機でもよく、その他の無線端末でもよい。
ユーザ装置UEは、送信ポイントTP(基地局NB)と無線通信が可能な任意の装置である。ユーザ装置UEは、例えば、フィーチャーフォンまたはスマートフォン等の携帯電話端末でもよく、デスクトップ型パーソナルコンピュータでもよく、ノート型パーソナルコンピュータでもよく、UMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)でもよく、携帯用ゲーム機でもよく、その他の無線端末でもよい。
3(7). 変形例7
無線通信システム1内の各要素(ユーザ装置UEおよび基地局NB)においてCPUが実行する各機能は、CPUの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
無線通信システム1内の各要素(ユーザ装置UEおよび基地局NB)においてCPUが実行する各機能は、CPUの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
1……無線通信システム、UE(UE1,UE2)……ユーザ装置、110……無線通信部、120……記憶部、130……制御部、132……受信品質推定部、133……電力取得部、134……受信品質報告部、135……電力報告部、136……通信部、TP(TP1,TP2)……送信ポイント、210……無線通信部、220……基地局通信部、NB……基地局、310……送信ポイント通信部、320……ネットワーク通信部、330……記憶部、340……制御部、342……協調スケジューラ、344……通信部、CN……コアネットワーク、Cm……マクロセル、Cs……スモールセル、eNB……マクロ基地局、G(G1,G2)……群、PhNB……スモール基地局、RB……リソースブロック。
Claims (6)
- ユーザ装置と、
前記ユーザ装置と無線通信を実行可能な複数の送信ポイントと、
複数の前記送信ポイントが実行する無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラとを備え、
前記協調スケジューラは、
1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する通常送信モードと、
2以上の前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して同時に無線信号を送信するジョイント送信モードと、
2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する動的ポイント選択モードと、
2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信し、前記1つの前記送信ポイント以外の前記2以上の前記送信ポイントが無線信号の送信を停止する動的ポイント停止モードと
を含む複数の送信モードのいずれかを無線リソース単位ごとに選択し、前記スケジューリングを実行する
無線通信システム。 - 前記協調スケジューラは、
複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の推定受信品質値に基づいて、前記送信ポイントごとおよび前記無線リソース単位ごとに、最も高い推定受信品質値に対応する送信モードを選択する
請求項1の無線通信システム。 - 前記ユーザ装置は、
前記送信ポイントの各々から受信した無線信号に基づいて、複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の受信品質値を推定する受信品質推定部と、
前記受信品質推定部が推定した、複数の前記受信品質値を前記協調スケジューラに報告する受信品質報告部とを備える
請求項2の無線通信システム。 - 前記ユーザ装置は、
前記送信ポイントの各々から受信した無線信号について、所望信号電力と干渉信号電力とを含む電力情報を取得する電力取得部と、
前記電力取得部が取得した、前記送信ポイントの各々に対応する前記電力情報を、前記協調スケジューラに報告する電力報告部とを備え、
前記協調スケジューラは、
前記ユーザ装置から報告された前記電力情報に基づいて、複数の前記送信モードを適用した場合における夫々の受信品質値を推定する
請求項2の無線通信システム。 - マクロセルを形成するマクロ基地局と、
複数の前記送信ポイントの各々に接続するスモール基地局とを備え、
前記各送信ポイントが、前記マクロセルの内部にスモールセルを形成し、
前記スモール基地局が、前記協調スケジューラを備える
請求項3または請求項4の無線通信システム。 - ユーザ装置と、
前記ユーザ装置と無線通信を実行可能な複数の送信ポイントと、
複数の前記送信ポイントが実行する無線通信のスケジューリングを実行する協調スケジューラとを備える無線通信システムの通信制御方法であって、
前記協調スケジューラにおいて、
1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する通常送信モードと、
2以上の前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して同時に無線信号を送信するジョイント送信モードと、
2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信する動的ポイント選択モードと、
2以上の前記送信ポイントのうち1つの前記送信ポイントが前記ユーザ装置に対して無線信号を送信し、前記1つの前記送信ポイント以外の前記2以上の前記送信ポイントが無線信号の送信を停止する動的ポイント停止モードと
を含む複数の送信モードのいずれかを無線リソース単位ごとに選択し、前記スケジューリングを実行することを含む
通信制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013031759A JP2014165506A (ja) | 2013-02-21 | 2013-02-21 | 無線通信システムおよび通信制御方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10505593B2 (en) | 2016-03-11 | 2019-12-10 | Ntt Docomo, Inc. | Wireless communication system and management apparatus |
US10708821B2 (en) | 2016-03-11 | 2020-07-07 | Ntt Docomo, Inc. | Management apparatus |
-
2013
- 2013-02-21 JP JP2013031759A patent/JP2014165506A/ja active Pending
Non-Patent Citations (2)
Title |
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ALCATEL-LUCENT, ALCATEL-LUCENT SHANGHAI BELL: "Interference Measurement for CoMP[online]", 3GPP TSG-RAN WG1#69 R1-122482, JPN6017006606, 13 May 2012 (2012-05-13) * |
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