JP2014149912A - システムにおける信号への応答方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】パワーダウン時において、DLL回路の動作を継続させるファストイグジットモードと、DLL回路の動作を停止させるスローイグジットモードをオンザフライで選択する。
【解決手段】パワーダウンコマンドに応答して所定の内部回路の動作を停止させるパワーダウンコントロール回路100と、パワーダウンコマンドの発行と同時に外部から選択信号A12が入力される外部端子14とを備える。パワーダウンコントロール回路100は、選択信号A12がローレベルである場合にはDLL回路23の動作を停止させ、選択信号A12がハイレベルである場合にはDLL回路23の動作を継続させる。本発明によれば、パワーダウンコマンドと同時に入力される選択信号A12によってオンザフライでモード選択が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体記憶装置及びこれを制御するメモリコントローラに関し、特に、パワーダウンモードにエントリ可能な半導体記憶装置及びこれを制御するメモリコントローラに関する。また、本発明は、このような半導体記憶装置及びメモリコントローラを備える情報処理システムに関する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)に代表される半導体記憶装置には、非アクセス時における消費電流を低減するためのパワーダウンモードが用意されていることが多い。例えば、DDR3(Double Data Rate 3)型のDRAMには、プリチャージパワーダウンモードと呼ばれるモードが用意されている。プリチャージパワーダウンモードとは、全てのバンクがプリチャージされた状態でいくつかの内部回路の動作を停止させることにより、非アクセス時における消費電流を低減するモードである。
プリチャージパワーダウンモードには、ファストイグジットモード(Fast Exit Mode)とスローイグジットモード(Slow Exit Mode)がある(非特許文献1参照)。
ファストイグジットモードとは、プリチャージパワーダウンモードにエントリした場合であってもDLL回路の動作を継続させるモードである。ファストイグジットモードを選択した場合、DLL回路による消費電流は生じるものの、プリチャージパワーダウンモードからの復帰(イグジット)を直ちに行うことができるため、プリチャージパワーダウンモードへのエントリ及び復帰を頻繁に繰り返す場合に好適である。また、プリチャージパワーダウンモード中においてもODT(On Die Termination)動作を同期モードで使用することができるため、データ入出力端子をシェアしている他のRankへのアクセスを通常通り高速に行うことが可能となる。
これに対し、スローイグジットモードとは、プリチャージパワーダウンモードにエントリした場合、DLL回路の動作を停止させるモードである。スローイグジットモードを選択した場合、DLL回路の停止により消費電流を最小限に抑えることが可能となる。但し、DLL回路が停止することから、プリチャージパワーダウンモードからの復帰に要する時間が長くなるとともに、プリチャージパワーダウンモード中においてはODT動作が非同期となることから、データ入出力端子をシェアしている他のRankへのアクセス速度が低下する。
このように、ファストイグジットモードとスローイグジットモードには一長一短がある。ファストイグジットモードを使用するかスローイグジットモードを使用するかは、モードレジスタの設定値によって定められ、従来は、電源投入後に実行されるモードレジスタセット動作によって、いずれのモードを使用するかを選択していた。
JEDEC STANDARD, DDR3 SDRAM Specification, JESD79-3B (Revision of JESD79-3A, September 2007), April 2008, JEDEC SOLID STATE TECHNOLOGY ASSOCIATION<URL: http://www.jedec.org/download/search/JESD79-3B.pdf >
ファストイグジットモードを使用するかスローイグジットモードを使用するかは、モードレジスタの設定値によって定められることから、実使用時においてこれらのモードを随時切り替えることは実用的ではない。すなわち、モードレジスタの設定値を変更するためにはモードレジスタセット(MRS)コマンドを実行する必要があり、MRSコマンドを実行した後は所定の時間(tMOD)が経過しなければ他のコマンドを入力することができないため、上記のモード切り替えを頻繁に行うとオーバーヘッドが大きくなってしまうという問題があった。
このような事情から、通常はシステムの特性に応じ、電源投入後にファストイグジットモード及びスローイグジットモードのいずれか一方を選択し、実使用時においてこれらモードを変更することはほとんど無かった。このため、ファストイグジットモードを選択した場合には、その後常にファストイグジットモードが使用されることから、消費電流が大きくなり、逆に、スローイグジットモードを選択した場合には、その後常にスローイグジットモードが使用されることから、システムのパフォーマンスが低下するという問題があった。
本発明による半導体記憶装置は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイから読み出されたリードデータを外部に出力する出力バッファと、前記出力バッファの動作タイミングを制御するDLL回路と、外部からパワーダウンコマンドが発行されたことに応答して、所定の内部回路の動作を停止させるパワーダウンコントロール回路と、前記パワーダウンコマンドの発行と同時に外部から選択信号が入力される外部端子と、を備え、前記パワーダウンコントロール回路は、前記選択信号が第1の状態を示している場合には前記DLL回路の動作を停止させ、前記選択信号が第2の状態を示している場合には前記DLL回路の動作を継続させることを特徴とする。
本発明によるメモリコントローラは、パワーダウンモードにエントリ可能な半導体記憶装置を制御するメモリコントローラであって、前記半導体記憶装置を前記パワーダウンモードにエントリさせるためのパワーダウンコマンドを出力する第1の出力端子と、選択信号を出力する第2の出力端子と、前記パワーダウンモード時において前記半導体記憶装置に含まれるDLL回路を停止させる場合には、前記パワーダウンコマンドの出力と同時に前記選択信号を第1の状態とし、前記パワーダウンモード時において前記DLL回路を動作させる場合には、前記パワーダウンコマンドの出力と同時に前記選択信号を第2の状態とする制御回路と、を備えることを特徴とする。
本発明による情報処理システムは、半導体記憶装置及び前記半導体記憶装置を制御するメモリコントローラを備える情報処理システムであって、前記半導体記憶装置は、複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイから読み出されたリードデータを前記メモリコントローラに出力する出力バッファと、前記出力バッファの動作タイミングを制御するDLL回路と、前記メモリコントローラからパワーダウンコマンドが発行されたことに応答して、所定の内部回路の動作を停止させるパワーダウンコントロール回路と、前記パワーダウンコマンドの発行と同時に前記メモリコントローラから選択信号が入力される外部端子と、を備え、前記パワーダウンコントロール回路は、前記選択信号が第1の状態を示している場合には前記DLL回路の動作を停止させ、前記選択信号が第2の状態を示している場合には前記DLL回路の動作を継続させることを特徴とする。
本発明によれば、パワーダウンコマンドの発行と同時に半導体記憶装置に入力される選択信号によって、DLL回路の動作停止の有無を選択することができる。すなわち、ファストイグジットモードとスローイグジットモードをオンザフライ(On The Fly)で選択することができる。これにより、システムの現在の状況に応じてファストイグジットモード又はスローイグジットモードを適宜選択することが可能となり、システム全体のパフォーマンスを維持しつつ、消費電力を低減することが可能となる。
本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置10のブロック図である。 パワーダウンコントロール回路100の回路図である。 半導体記憶装置10の動作を示すタイミング図である。 従来の半導体記憶装置の動作を示すタイミング図である。 半導体記憶装置10を用いたデータ処理システム200のブロック図である。 複数Rankを有するデータ処理システム300のブロック図である。 Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードにエントリさせる際の動作を説明するためのフローチャートである。 Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードからイグジットさせる際の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置10のブロック図である。
本実施形態による半導体記憶装置10はDDR3型のシンクロナスDRAMであり、外部端子として、クロック端子11a,11b、クロックイネーブル端子12、コマンド端子13a〜13d、アドレス端子14、データ入出力端子15及びオンダイターミネーション端子16を備えている。その他、データストローブ端子や電源端子なども備えているが、これらについては図示を省略してある。
クロック端子11a,11bは、それぞれクロック信号CK,/CKが供給される端子であり、供給されたクロック信号CK,/CKは、クロック入力回路21に供給される。本明細書において信号名の先頭に「/」が付されている信号は、対応する信号の反転信号であることを意味する。したがって、クロック信号CK,/CKは互いに相補の信号である。クロック入力回路21の出力である内部クロックPCLKは、クロック生成回路22及びDLL回路23に供給される。
クロック生成回路22は、内部クロックICLKを生成する回路である。また、DLL回路23は出力用クロックLCLKを生成し、これをデータ入出力回路80に供給する役割を果たす。
DLL回路23が生成する出力用クロックLCLKは、クロック信号CK,/CKに対して位相制御された信号であり、リードデータDQの位相がクロック信号CK,/CKの位相と一致するよう、クロック信号CK,/CKに対してやや位相が進められる。より具体的に説明すると、出力用クロックLCLKはレプリカバッファ23aに供給され、レプリカバッファ23aの出力であるレプリカクロックRepCLKと内部クロックPCLKの位相が一致するよう、出力用クロックLCLKの位相が制御される。レプリカバッファ23aは、データ入出力回路80に含まれる出力バッファ81のレプリカ回路であり、これにより、リードデータDQの位相はクロック信号CK,/CKに正確に同期する。
クロックイネーブル端子12は、クロックイネーブル信号CKEが供給される端子である。クロックイネーブル信号CKEは、クロック信号CK,/CKの有効又は無効を示す信号であり、クロックイネーブル信号CKEがハイレベルであればクロック信号CK,/CKは有効となり、逆に、クロックイネーブル信号CKEがローレベルであればクロック信号CK,/CKは無効となる。また、クロックイネーブル信号CKEがハイレベルからローレベルに変化すると、半導体記憶装置10は、コマンド信号に基づいてプリチャージパワーダウンモードにエントリする。さらに、プリチャージパワーダウンモードにエントリした後、クロックイネーブル信号CKEがローレベルからハイレベルに変化すると、半導体記憶装置10は、コマンド信号に基づいてプリチャージパワーダウンモードからイグジットする。
クロックイネーブル信号CKEは、CKE入力回路31に入力される。CKE入力回路は、クロックイネーブル信号CKEと基準電位Vrefとを比較することによって、内部クロックイネーブル信号ICKEを生成する。生成された内部クロックイネーブル信号ICKEは、CKEラッチ回路32にラッチされる。CKEラッチ回路32は、内部クロックPCLKに同期して内部クロックイネーブル信号ICKEをラッチする回路である。ラッチされた内部クロックイネーブル信号ICKEは、パワーダウンコントロール回路100に供給される。パワーダウンコントロール回路100の詳細については後述する。
コマンド端子13a〜13dは、それぞれロウアドレスストローブ信号/RAS、カラムアドレスストローブ信号/CAS、ライトイネーブル信号/WE、チップセレクト信号/CSが供給される端子である。本明細書においては、これらをコマンド信号CMDと総称することがある。これらコマンド信号CMDは、コマンド入力回路41に供給される。コマンド入力回路41は、これらコマンド信号CMDと基準電位Vrefとを比較することによって内部コマンド信号を生成し、これらをコマンドラッチ回路42に供給する。
コマンドラッチ回路42は、内部クロックICLKに同期してコマンド信号CMDをラッチする回路である。コマンドラッチ回路42にラッチされたコマンド信号は、コマンドデコーダ43に供給される。
コマンドデコーダ43は、内部クロックICLKに同期して、コマンド信号のデコード及びカウントなどを行うことによって、各種内部コマンドICMDを生成する回路である。生成された内部コマンドICMDは、図示しない各種内部回路に供給される。内部コマンドICMDのうち、モードレジスタセット(MRS)コマンドについては、モードレジスタ44に供給される。モードレジスタ44には、半導体記憶装置10の動作モードが設定される。
アドレス端子14は、アドレス信号ADDが供給される端子であり、供給されたアドレス信号ADDは、アドレス入力回路51に供給される。アドレス入力回路51は、供給されたアドレス信号ADDの各ビットと基準電位Vrefとを比較することによって内部アドレス信号IADDを生成し、これらをアドレスラッチ回路52に供給する。
アドレスラッチ回路52は、内部クロックICLKに同期して内部アドレス信号IADDをラッチする回路である。アドレスラッチ回路52にラッチされた内部アドレス信号IADDのうち、ロウアドレスRAについてはロウデコーダ61に供給され、カラムアドレスCAについてはカラムデコーダ62に供給される。また、モードレジスタセットにエントリしている場合には、内部アドレス信号IADDはモードレジスタ44に供給される。さらに、内部アドレス信号IADDのうち12番目のビットIADD12は、プリチャージパワーダウンモード時における選択信号として用いられ、パワーダウンコントロール回路100に供給される。
ロウデコーダ61は、メモリセルアレイ70に含まれるいずれかのワード線WLを選択する回路である。メモリセルアレイ70においては、複数のワード線WLと複数のビット線BLが交差しており、その交点にはメモリセルMCが配置されている。但し、図1には、1本のワード線WL、1本のビット線BL及び1個のメモリセルMCのみが図示されている。ビット線BLは、センスアンプ列71に含まれる対応するセンスアンプSAに接続されている。いずれのセンスアンプSAを選択するかは、カラムデコーダ62によって制御される。
カラムデコーダ62によって選択されたセンスアンプSAは、データ入出力回路80に接続される。データ入出力回路80は、データ入出力端子15に接続された出力バッファ81及び入力バッファ82を含んでいる。これにより、リード動作時においては、メモリセルアレイ70から読み出されたリードデータDQが、出力バッファ81を介してデータ入出力端子15へ出力される。また、ライト動作時においては、データ入出力端子15に入力されたライトデータDQが、入力バッファ82を介してメモリセルアレイ70に書き込まれる。
データ入出力回路80に含まれる出力バッファ81には、出力用クロックLCLKが供給されている。これにより、データ入出力端子15を介して出力されるリードデータDQの位相は、クロック信号CK,/CKの位相と正確に一致するよう制御される。
オンダイターミネーション端子16は、外部からオンダイターミネーション信号ODTが入力される端子である。オンダイターミネーション信号ODTがハイレベルになると、出力バッファ81は終端抵抗器として機能し、これにより、データ入出力端子15が共通接続された他のRankの半導体記憶装置から出力されるリードデータDQの信号品質が高められる。したがって、リード動作と正確に同期したODT動作を行うためには、ODT動作時においても出力用クロックLCLKを用いる必要がある。このため、DLL回路23の動作が停止している場合にはODT動作は非同期モードとなり、アクセス速度を低下させる必要が生じる。
次に、パワーダウンコントロール回路100について説明する。
図1に示すように、パワーダウンコントロール回路100には、CKEラッチ回路32によってラッチされた内部クロックイネーブル信号ICKE、内部アドレス信号IADDの12番目のビットIADD12、及びリセット信号RESETが供給される。パワーダウンコントロール回路100は、これらの信号に基づきクロック活性化信号CLKEN、入力活性化信号INBUFEN及びDLL活性化信号DLLENを生成する。
クロック活性化信号CLKENは、クロック生成回路22に供給される信号である。クロック生成回路22は、クロック活性化信号CLKENがハイレベルである場合に活性化され、内部クロックICLKの生成を行う。これに対し、クロック活性化信号CLKENがローレベルである場合にはクロック生成回路22の動作が停止し、これにより内部クロックICLKが生成されなくなる。内部クロックICLKが停止すると、コマンドラッチ回路42及びアドレスラッチ回路52のラッチ動作も停止するため、これら回路の消費電流がほぼゼロとなる。尚、後述するように、プリチャージパワーダウン中においてファストイグジットモードとスローイグジットモードの切り替えを可能とする場合、アドレス信号の12番目のビットIADD12に関しては、内部クロックICLKが停止している状態であってもアドレスラッチ回路52においてラッチ可能に構成するか、或いは、内部クロックICLKが停止している場合にはアドレスラッチ回路52をスルーするよう構成する必要がある。但し、本発明においてプリチャージパワーダウン中におけるファストイグジットモードとスローイグジットモードの切り替えが可能である必要はない。
入力活性化信号INBUFENは、コマンド入力回路41及びアドレス入力回路51に供給される信号である。コマンド入力回路41及びアドレス入力回路51は、入力活性化信号INBUFENがハイレベルである場合に活性化され、それぞれ内部コマンド及び内部アドレスの生成を行う。これに対し、入力活性化信号INBUFENがローレベルである場合には、コマンド入力回路41及びアドレス入力回路51の動作が停止し、これにより内部コマンド及び内部アドレスが生成されなくなる。したがって、入力活性化信号INBUFENがローレベルになると、コマンド入力回路41及びアドレス入力回路51の消費電流がほぼゼロとなる。尚、プリチャージパワーダウン中においてファストイグジットモードとスローイグジットモードの切り替えを可能とする場合には、プリチャージパワーダウン中においてもアドレス信号の12番目のビットA12を受け付け可能である必要がある。具体的には、入力活性化信号INBUFENがローレベルであっても、内部アドレスIADD12が生成されるよう、アドレス入力回路51を構成する必要がある。
DLL活性化信号DLLENは、DLL回路23に供給される信号である。DLL回路23は、DLL活性化信号DLLENがハイレベルである場合に活性化され、出力用クロックLCLKの生成を行う。これに対し、DLL活性化信号DLLENがローレベルである場合には、DLL回路23の動作が停止し、これにより出力用クロックLCLKが生成されなくなる。したがって、DLL活性化信号DLLENがローレベルになると、DLL回路23の消費電流がほぼゼロとなる。但し、DLL回路23を停止させた後、動作を再開させる場合、正しく位相制御された出力用クロックLCLKが出力されるまでにはある程度の時間(ロック時間)を要する。
図2は、パワーダウンコントロール回路100の回路図である。
図2に示すように、パワーダウンコントロール回路100には、2つのSRラッチ回路101,102が含まれている。SRラッチ回路101のセット端子S101には、NOR回路103の出力が供給され、リセット端子R101には内部クロックイネーブル信号ICKEが供給されている。NOR回路103には、内部クロックイネーブル信号ICKEとリセット信号RESETが入力されている。リセット信号RESETは通常動作時においてはローレベルに保たれている。SRラッチ回路101の出力は、バッファ回路104を介してクロック活性化信号CLKENとして出力されるとともに、バッファ回路105を介して入力活性化信号INBUFENとして出力される。
一方、SRラッチ回路102のセット端子S102には、NOR回路103の出力が供給され、リセット端子R102にはOR回路106の出力が供給されている。OR回路106には、内部クロックイネーブル信号ICKEと内部アドレス信号IADDの12番目のビットIADD12が入力されている。SRラッチ回路102の出力は、バッファ回路107を介してDLL活性化信号DLLENとして出力される。
かかる構成により、リセット信号RESETがローレベルであれば、クロック活性化信号CLKEN、入力活性化信号INBUFENの論理レベルは、内部クロックイネーブル信号ICKEの論理レベルと一致する。したがって、内部クロックイネーブル信号ICKEがローレベルに変化すると、入力回路41,51及びラッチ回路42,52の動作が停止し、パワーダウンモードにエントリする。これにより、クロック信号CK,/CK、クロックイネーブル信号CKE及びオンダイターミネーション信号ODT以外の信号は入力できなくなり、消費電流が低減される。
一方、パワーダウンモード時におけるDLL活性化信号DLLENの論理レベルは、内部アドレス信号IADDの12番目のビットIADD12によって決まる。つまり、内部クロックイネーブル信号ICKEがローレベルとなった場合、DLL活性化信号DLLENの論理レベルは、内部アドレス信号IADDの12番目のビットIADD12の論理レベルと一致する。したがって、パワーダウンモードへのエントリ時にビットIADD12がローレベルであれば、DLL回路23の動作が停止する。つまり、スローイグジットモードとなる。これに対し、パワーダウンモードへのエントリ時にビットIADD12がハイレベルであれば、DLL回路23の動作は継続される。つまり、ファストイグジットモードとなる。
このように、本実施形態による半導体記憶装置10では、パワーダウンモードにエントリする際、選択信号であるIADD12によって、スローイグジットモードとするか、ファストイグジットモードとするかを選択することができる。つまり、モードレジスタ44の設定値を変更することなく、パワーダウンモードにエントリする都度、モード選択を行うことができる。
図3は、本実施形態による半導体記憶装置10の動作を示すタイミング図である。
図3に示すように、プリチャージパワーダウンモードにおいてファストイグジットモードを選択する場合には、クロックイネーブル信号CKEをハイレベルからローレベルに変化させるとともに、アドレス信号ADDの12番目のビットA12(選択信号)をハイレベルとする。図3に示す例では、クロック信号CKのアクティブエッジ#2に同期してこれらが入力されている。これにより、ファストイグジットモードが選択されることから、DLL回路23の動作は継続される。また、図3に示す例では、クロック信号CKのアクティブエッジ#5に同期してクロックイネーブル信号CKEがハイレベルに変化しており、これにより、パワーダウンモードからイグジットしている。この間、DLL回路23の動作は継続されていることから、直ちにオンダイターミネーション信号ODTを入力することができる。
これに対し、プリチャージパワーダウンモードにおいてスローイグジットモードを選択する場合には、クロックイネーブル信号CKEをハイレベルからローレベルに変化させるとともに、アドレス信号ADDの12番目のビットA12(選択信号)をローレベルとする。図3に示す例では、クロック信号CKのアクティブエッジ#2に同期してこれらが入力されている。これにより、スローイグジットモードが選択されることから、DLL回路23の動作は停止する。また、図3に示す例では、クロック信号CKのアクティブエッジ#5に同期してクロックイネーブル信号CKEがハイレベルに変化しており、これにより、パワーダウンモードからイグジットしている。これに応答してDLL回路23の動作が再開されるが、DLL回路23がロックするまでには所定の時間(tXPDDL)が必要である。したがって、同期モードによるODT動作は、所定の時間(tXPDDL)が経過するまでは実行することができない。
図4は、従来の半導体記憶装置の動作を示すタイミング図である。
図4に示すように、従来の半導体記憶装置においても、クロックイネーブル信号CKEをハイレベルからローレベルに変化させることによってプリチャージパワーダウンモードにエントリすることができるが、ファストイグジットモードとするかスローイグジットモードとするかは、モードレジスタ44の設定値によって決まる。このため、これらのモードを変更するためには、あらかじめモードレジスタセットコマンドを実行する必要がある。図4に示す例では、クロック信号CKのアクティブエッジ#0に同期してモードレジスタセットコマンドが発行されている。モードレジスタセットコマンドを実行してから次のコマンドを入力するためには、所定の時間(tMRSPDEN)が経過する必要がある。このため、従来の半導体記憶装置においては、ファストイグジットモードとスローイグジットモードの切り替えを行うたびに所定の時間(tMRSPDEN)分のオーバーヘッドが生じる。これに対し、本実施形態による半導体記憶装置10ではこのようなオーバーヘッドを生じることなく、オンザフライでファストイグジットモード又はスローイグジットモードを選択することが可能となる。
図5は、本実施形態による半導体記憶装置10を用いたデータ処理システム200のブロック図である。
図5に示すデータ処理システム200は、図1に示した半導体記憶装置10とこれに接続されたメモリコントローラ210によって構成されている。メモリコントローラ210は、クロック信号CK,/CKを出力するクロック端子211と、クロックイネーブル信号CKEを出力するクロックイネーブル端子212と、コマンド信号CMDを出力するコマンド端子213と、アドレス信号ADDを出力するアドレス端子214と、リードデータDQの入力及びライトデータDQの出力を行うデータ入出力端子215と、オンダイターミネーション端子216とを備えている。その他の端子については図示を省略してある。これらの端子は、バス220を介して、半導体記憶装置10のそれぞれ対応する端子11〜16に接続されている。
また、メモリコントローラ210は、半導体記憶装置10に対するパワーダウン制御を行う制御回路219を備えている。制御回路219は、半導体記憶装置10をプリチャージパワーダウンさせる際、スローイグジットモードを選択する場合には、クロックイネーブル端子212から出力するクロックイネーブル信号CKEをローレベルに変化させるとともに、アドレス端子214から出力するアドレス信号ADDの12番目のビットA12をローレベルに設定する。逆に、半導体記憶装置10をプリチャージパワーダウンさせる際、ファストイグジットモードを選択する場合には、クロックイネーブル信号CKEをローレベルに変化させるとともに、アドレス信号ADDの12番目のビットA12をハイレベルに設定する。
これにより、モードレジスタセットコマンドを発行することなく、ファストイグジットモードとスローイグジットモードの選択をオンザフライで行うことが可能となる。
図6は、複数Rankを有するデータ処理システム300のブロック図である。
図6に示すデータ処理システム300は、4つの半導体記憶装置10とこれに接続されたメモリコントローラ310によって構成されている。これら4つの半導体記憶装置10は、それぞれ異なるRank0〜Rank3に属しており、各Rankは排他的にアクセスされる。Rankの選択はチップセレクト信号/CS0〜/CS3によって行われ、いずれか一つのRankが活性化される。他の信号についてはこれらRank間において共通である。したがって、例えば、Rank0〜Rank3のデータ入出力端子15は、メモリコントローラ310のデータ入出力端子315に共通接続されている。クロックイネーブル端子12、アドレス端子14、オンダイターミネーション端子16についても同様である。
このようなデータ処理システム300においては、Rank毎にプリチャージパワーダウンモードにエントリさせることができる。例えば、Rank0の半導体記憶装置10をプリチャージパワーダウンさせる場合には、チップセレクト信号/CS0をローレベル、他のチップセレクト信号/CS1〜/CS3をハイレベルとした状態で、クロックイネーブル信号CKEをハイレベルからローレベルに変化させればよい。もちろん、ファストイグジットモードとスローイグジットモードの選択は、アドレス信号ADDの12番目のビットA12によって行う。
ここで、所定の半導体記憶装置10(例えばRank0)をパワーダウンモードにエントリさせる際、残りの半導体記憶装置10(例えばRank1〜Rank3)が全てパワーダウンモードにエントリしている場合には、スローイグジットモードを選択することが好ましい。これは、全てのRankがパワーダウンモードにエントリすれば、パワーダウン時にODT動作を行う必要がなくなることから、より消費電流の少ないスローイグジットモードを選択する方が好ましいからである。
これに対し、所定の半導体記憶装置10(例えばRank0)をパワーダウンモードにエントリさせる際、残りの半導体記憶装置10(例えばRank1〜Rank3)の少なくとも一つがパワーダウンモードにエントリしていない場合には、ファストイグジットモードを選択することが好ましい。これは、パワーダウンモードにエントリしていないRankが存在する場合、当該Rankへのアクセスに同期して、パワーダウン状態にあるRankの半導体記憶装置10がODT動作を行う必要があるからである。
このような選択は、メモリコントローラ310に含まれる制御回路319によって行われる。以下、制御回路319の動作についてフローチャートを用いて説明する。
図7は、Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードにエントリさせる際の動作を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードにエントリさせることが決まると(ステップS11)、制御回路319は、残りのRank1〜Rank3が全てパワーダウンモードにエントリしているか否かを判断する(ステップS12)。その結果、残りのRank1〜Rank3の少なくとも一つがパワーダウンモードにエントリしていない場合には(ステップS12:NO)、ファストイグジットモードを選択する(ステップS13)。具体的には、チップセレクト信号/CS0によってRank0を選択した状態で、クロックイネーブル信号CKEをローレベルに変化させるとともに、アドレス信号ADDの12番目のビットA12をハイレベルに設定する。
これに対し、残りのRank1〜Rank3が全てパワーダウンモードにエントリしている場合には(ステップS12:YES)、スローイグジットモードを選択する(ステップS14)。具体的には、チップセレクト信号/CS0によってRank0を選択した状態で、クロックイネーブル信号CKEをローレベルに変化させるとともに、アドレス信号ADDの12番目のビットA12をローレベルに設定する。
さらに、既にパワーダウンモードにエントリしている残りのRank1〜Rank3を全てスローイグジットモードに切り替える(ステップS15)。具体的には、チップセレクト信号/CS1〜/CS3によって残りのRank1〜Rank3を選択した状態で、アドレス信号ADDの12番目のビットA12をローレベルとする。これにより、全てのRank0〜Rank3がスローイグジットモードに設定されることから、システム全体の消費電力が低減される。ステップS15において残りのRank1〜Rank3を全てスローイグジットモードに切り替えているのは、全てのRank0〜Rank3がパワーダウンモードになれば、もはやODT動作を行う必要がなくなるからである。但し、プリチャージパワーダウンモードからの復帰を高速に行う必要がある場合にはこの限りではない。また、ステップS15の実行を可能とするためには、プリチャージパワーダウン中においてアドレス信号ADDの12番目のビットA12が入力可能である必要がある。そのためには、上述の通り、入力活性化信号INBUFENがローレベルであってもアドレス入力回路51において内部アドレスIADD12を生成可能に構成し、且つ、内部クロックICLKが停止してもアドレスラッチ回路52において内部アドレスIADD12をラッチ可能に構成するか、或いは、アドレスラッチ回路52をスルーするよう構成する必要がある。
図8は、Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードからイグジットさせる際の動作を説明するためのフローチャートである。
図8に示すフローチャートは、プリチャージパワーダウン中においてアドレス信号ADDの12番目のビットA12が入力可能である場合に実行することが好ましい動作である。したがって、プリチャージパワーダウン中にアドレス信号ADDの入力ができない場合には、図8に示す動作を実行することはできない。
図8に示すように、Rank0の半導体記憶装置10をパワーダウンモードからイグジットさせた後(ステップS21)、制御回路319は、残りのRank1〜Rank3のうち少なくとも一つがパワーダウンモードにエントリしているか否かを判断する(ステップS22)。その結果、パワーダウンモードにエントリしているRankが存在しない場合には(ステップS22:NO)、処理を終了する。
これに対し、残りのRank1〜Rank3のうち少なくとも一つがパワーダウンモードにエントリしている場合には(ステップS22:YES)、パワーダウンモードにエントリしているRankを全てファストイグジットモードに切り替える(ステップS23)。具体的には、チップセレクト信号/CS1〜/CS3によってパワーダウンモードにエントリしているRank1〜Rank3を選択した状態で、アドレス信号ADDの12番目のビットA12をハイレベルとする。これにより、パワーダウンモードにエントリしているRank0〜Rank3がファストイグジットモードに設定されることから、高速なODT動作が可能となる。ステップS23において、パワーダウンモードにエントリしているRank1〜Rank3をファストイグジットモードに切り替えているのは、いずれかのRankがパワーダウンモードからイグジットすれば、ODT動作を行う必要が生じるからである。但し、システム全体の消費電力を抑制する必要がある場合にはこの限りではない。
以上説明したように、本実施形態による半導体記憶装置10によれば、プリチャージパワーダウンモードにエントリする際、オンザフライでファストイグジットモードとスローイグジットモードを選択することができることから、システム全体のパフォーマンスを維持しつつ、消費電力を低減することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、プリチャージパワーダウンモードにおけるファストイグジットモードとスローイグジットモードの選択をオンザフライで行う例を説明したが、本発明の対象がプリチャージパワーダウンモードに限定されるものではなく、他のパワーダウンモードに適用することも可能である。
また、上記実施形態では、アドレス信号ADDの12番目のビットA12を選択信号として用いているが、ファストイグジットモードとスローイグジットモードを選択する選択信号としては、アドレス信号ADDの12番目のビットA12に限られるものではない。したがって、アドレス信号ADDの他のビットを用いても構わないし、アドレス信号ADD以外の信号を用いても構わない。また、選択信号が1ビットであることも必須でなく、2ビット以上の信号の組み合わせであっても構わない。
さらに、上記実施形態では、クロックイネーブル信号CKEの論理レベルに基づいてパワーダウンモードにエントリし、或いは、パワーダウンモードからイグジットしているが、これらをクロックイネーブル信号CKE以外の信号によって行っても構わない。
また、本発明の対象がDDR3型のシンクロナスDRAMに限定されるものではなく、PRAMなど他の種類の半導体記憶装置にも適用可能である。
10 半導体記憶装置
11a,11b クロック端子
12 クロックイネーブル端子
13a〜13d コマンド端子
14 アドレス端子
15 データ入出力端子
16 オンダイターミネーション端子
21 クロック入力回路
22 クロック生成回路
23 DLL回路
31 CKE入力回路
32 CKEラッチ回路
41 コマンド入力回路
42 コマンドラッチ回路
43 コマンドデコーダ
44 モードレジスタ
51 アドレス入力回路
52 アドレスラッチ回路
61 ロウデコーダ
62 カラムデコーダ
70 メモリセルアレイ
71 センスアンプ列
80 データ入出力回路
81 出力バッファ
82 入力バッファ
100 パワーダウンコントロール回路
101,102 SRラッチ回路
200,300 データ処理システム
210,310 メモリコントローラ
211,311 クロック端子
212,312 クロックイネーブル端子
213,313 コマンド端子
214,314 アドレス端子
215,315 データ入出力端子
216,316 オンダイターミネーション端子
219,319 制御回路
220,320 バス
A12,IADD12 選択信号
CLKEN クロック活性化信号
DLLEN DLL活性化信号
INBUFEN 入力活性化信号

Claims (1)

  1. 複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイにアクセスするためのアドレス信号受けるアドレス入力回路と、
    前記メモリセルアレイから読み出されたリードデータを外部に出力する出力バッファと、
    前記出力バッファの動作タイミングを制御するDLL回路と、を備え、
    前記アドレス入力回路及び前記DLL回路の動作を停止させる第1のパワーダウンモードと、前記DLL回路の動作を停止させずに前記アドレス入力回路の動作を停止させる第2のパワーダウンモードを有し、
    前記第1及び第2のパワーダウンモードの選択は、前記アドレス信号の一部によって指定されることを特徴とする半導体装置。
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