JP2014145351A - 圧縮機用制御弁及び圧縮機の製造方法 - Google Patents

圧縮機用制御弁及び圧縮機の製造方法 Download PDF

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昌哉 坂本
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Abstract

【課題】例え外観形状が同じであっても、圧縮機本体の種別に応じた特定の圧縮機用制御弁40であることを正しく識別可能な圧縮機用制御弁を提供する。また、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を防止可能な圧縮機の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の圧縮機用制御弁の一例である容量制御弁50は、圧縮機本体10の吐出室5bとクランク室9とを連通する給気通路40cに設けられ、給気通路40cの開度を調節することにより圧縮機本体10を制御する。この容量制御弁50は、給気通路40cを開閉する弁体61bと、陽極端子64a及び陰極端子69aと接続され、励磁又は消磁されることにより弁体61bを開閉動作させる制御コイル65と、制御コイル65と並列になるように陽極端子64a及び陰極端子69aと接続され、制御コイル65の内部抵抗より抵抗値が大きく、容量制御弁50の識別に用いる抵抗体66とを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮機用制御弁と、圧縮機の製造方法とに関する。
従来の圧縮機用制御弁が特許文献1に開示されている。この圧縮機用制御弁は容量可変型斜板式圧縮機を構成する圧縮機本体に用いられる容量制御弁である。圧縮機本体は、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を有しているとともに、クランク室と吐出室とを連通する給気通路と、クランク室と吸入室とを連通する抽気通路とを有している。
圧縮機用制御弁は、給気通路を開閉する弁体と、陽極端子及び陰極端子と接続され、励磁又は消磁されることにより弁体を開閉動作させる制御コイルとを有している。この圧縮機用制御弁は、給気通路に設けられ、給気通路の開度を調節することにより圧縮機本体を制御する。
圧縮機用制御弁としては、圧縮機本体の構造、容量等の種別に応じ、外観形状が同じであっても、内部設定が異なるものが多数存在する。このため、圧縮機の製造ラインにおいて、特定の圧縮機本体に特定の圧縮機用制御弁を組み付ける場合、特定の圧縮機本体に他の圧縮機用制御弁を誤って組み付けてしまうことがないように、内部設定が異なる各圧縮機用制御弁を色シールや刻印等によって識別できるようにすることが行われている。その場合、自動外観検査装置により、圧縮機本体に組み付ける前の圧縮機用制御弁を識別したり、圧縮機本体に組み付けた後の圧縮機用制御弁を識別したりすることが行われている。こうして、圧縮機は、誤組み付けによる品質低下の防止が図られる。
特許第2600317号公報
しかし、自動外観検査装置では、見分けることができる色シールや刻印等が限られている。このため、圧縮機本体の種別に応じて圧縮機用制御弁の内部設定の種類が増加しつつある現状では、ある圧縮機用制御弁が特定の圧縮機用制御弁であるか否かを正しく識別することが困難になってきている。また、自動外観検査装置では、圧縮機用制御弁において、色シールや刻印等が付された部分にオイル付着やキズ等が生じている場合、やはり特定の圧縮機用制御弁であることを正しく識別することが困難である。
そして、これらにより、圧縮機本体に他の圧縮機用制御弁が組み付けられてしまえば、圧縮機がその本来の性能を発揮できないものになってしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、例え外観形状が同じであっても、圧縮機本体の種別に応じた特定の圧縮機用制御弁であることを正しく識別可能な圧縮機用制御弁を提供することを解決すべき課題としている。また、本発明は、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を防止可能な圧縮機の製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の圧縮機用制御弁は、圧縮機本体の少なくとも第1室及び第2室を連通する通路に設けられ、前記通路の開度を調節することにより前記圧縮機本体を制御する圧縮機用制御弁において、
前記通路を開閉する弁体と、陽極端子及び陰極端子と接続され、励磁又は消磁されることにより前記弁体を開閉動作させる制御コイルと、前記制御コイルと並列になるように前記陽極端子及び前記陰極端子と接続され、前記制御コイルの内部抵抗より抵抗値が大きく、前記圧縮機用制御弁の識別に用いる抵抗体とを有していることを特徴とする(請求項1)。
本発明の圧縮機用制御弁は抵抗体を有している。この抵抗体は、制御コイルの内部抵抗より抵抗値が大きく、圧縮機用制御弁の識別に用いられる。このため、その抵抗値を計測すれば、例え圧縮機用制御弁の外観形状が同じであっても、特定の圧縮機用制御弁であることを正しく識別することが可能となる。
このため、圧縮機本体に他の圧縮機用制御弁を組み付けることを有効に防止できるので、製造後の圧縮機はその本来の性能を確実に発揮できる。
なお、抵抗体は、制御コイルと並列になるように陽極端子及び陰極端子と接続され、抵抗値が制御コイルの内部抵抗より大きい。このため、圧縮機用制御弁は、抵抗体が存在していても、陽極端子及び陰極端子に通電を行うことにより、弁体を開閉動作させるために制御コイルの励磁が可能である。制御コイルの内部抵抗の100倍以上の抵抗値の抵抗体を採用することが好ましい。例えば、抵抗値が1000Ω以上の抵抗体を採用することが好ましい。
したがって、本発明の圧縮機用制御弁によれば、例えこの圧縮機用制御弁が外観形状で同じであっても、圧縮機本体の種別に応じた特定のものであることを正しく識別できる。また、この圧縮機用制御弁によれば、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を確実に防止できる。
本発明の圧縮機の製造方法は、第1室及び第2室を有するとともに、前記第1室と前記第2室とを連通する通路を有する圧縮機本体と、前記通路に設けられ、前記通路の開度を調節することにより前記圧縮機本体を制御する圧縮機用制御弁とを備えた圧縮機の製造方法において、
前記圧縮機用制御弁は、前記通路を開閉する弁体と、陽極端子及び陰極端子と接続され、励磁又は消磁されることにより前記弁体を開閉動作させる制御コイルと、前記制御コイルと並列になるように前記陽極端子及び前記陰極端子と接続され、前記制御コイルの内部抵抗より抵抗値が大きく、前記圧縮機用制御弁の識別に用いる抵抗体とを有し、
前記制御コイルに誘導起電力を生じさせる電磁誘導工程と、
前記誘導起電力に基づいて前記抵抗体を識別する識別工程とを備えていることを特徴とする(請求項2)。
本発明の圧縮機本体の製造方法では、電磁誘導工程において、圧縮機用制御弁の制御コイルに誘導起電力を生じさせる。そして、識別工程において、その誘導起電力に基づいて圧縮機用制御弁の抵抗体を識別する。
したがって、本発明の製造方法によれば、例えこの圧縮機用制御弁が外観形状で同じであっても、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を確実に防止できる。
圧縮機の製造方法は、用意工程を備えていることが好ましい。この用意工程では、第1端子と、第2端子と、第1端子及び第2端子と接続された誘導コイルとを有する識別センサを用意する。そして、電磁誘導工程では、誘導コイルが制御コイルに接近するように識別センサを圧縮機用制御弁に対して配置した後、第1端子と第2端子との間に識別用起電力を印加することが好ましい。次いで、識別工程では、第1端子と第2端子との間の電流値を計測し、この電流値によって抵抗体を識別することが好ましい(請求項3)。この場合、識別センサによって本発明の作用効果を実現することが可能である。
本発明の圧縮機用制御弁によれば、例えこの圧縮機用制御弁が外観形状で同じであっても、圧縮機本体の種別に応じた特定の圧縮機用制御弁であることを正しく識別することが可能となる。また、本発明の製造方法によれば、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を防止することが可能となる。
実施例の圧縮機の断面図である。 実施例の圧縮機用制御弁の断面図である。 実施例の圧縮機用制御弁に係り、単品の回路図である。 実施例の圧縮機用制御弁に係り、車両搭載時の回路図である。 実施例の圧縮機用制御弁に識別センサを配置した場合の断面図である。 実施例の圧縮機用制御弁に識別センサを配置した場合の回路図である。
以下、本発明の圧縮機を具体化した実施例を図面に従って説明する。この圧縮機は、図1に示すように、圧縮機本体10と圧縮機用制御弁50とからなる。
圧縮機本体10では、シリンダブロック1に複数個のシリンダボア1aが同心円状に等角度間隔でそれぞれ平行に形成されている。シリンダブロック1は、前方に位置するフロントハウジング3と後方に位置するリヤハウジング5とに挟持され、この状態で複数本のボルト7によって締結されている。シリンダブロック1とフロントハウジング3とによって内部にクランク室9が形成されている。リヤハウジング5には吸入室5aと吐出室5bとが形成されている。
フロントハウジング3には軸孔3aが形成され、シリンダブロック1には軸孔1bが形成されている。軸孔3a、1bには軸封装置9a及びラジアル軸受9b、9cを介して駆動軸11が回転可能に支承されている。駆動軸11には図示しないプーリ又は電磁クラッチが設けられており、プーリ又は電磁クラッチのプーリには車両のエンジン又はモータによって駆動される図示しないベルトが巻き掛けられている。
クランク室9内では、駆動軸11にラグプレート13が圧入されており、ラグプレート13とフロントハウジング3との間にはスラスト軸受15が設けられている。また、駆動軸11には斜板17が挿通されている。ラグプレート13と斜板17とは、斜板17を傾角変動可能に支持するリンク機構19によって接続されている。
各シリンダボア1a内にはピストン21が往復動可能に収納されている。シリンダブロック1とリヤハウジング5との間には弁ユニット23が設けられている。この圧縮機の弁ユニット23は吸入弁板25と弁板27と吐出弁板29とリテーナ板31とからなる。弁板27には、吐出ポート23b及び吸入ポート23aが貫設されている。シリンダブロック1、フロントハウジング3、リヤハウジング5及び弁ユニット23は本発明の本体ハウジングの一例である。
吸入弁板25には、弾性変形によって吸入ポート23aを開閉可能な吸入リード部25aが形成されているとともに、吐出ポート23bを常時開放する開口が形成されている。また、吐出弁板29には、弾性変形によって吐出ポート23bを開閉可能な吐出リード部が形成されている。
斜板17と各ピストン21との間には前後で対をなすシュー33a、33bが設けられており、各対のシュー33a、33bによって斜板17の揺動運動が各ピストン21の往復動に変換されるようになっている。シリンダボア1a、ピストン21及び弁ユニット23によって各圧縮室24が形成されている。
リヤハウジング5には制御弁室5cが形成され、クランク室9と制御弁室5cとは第1給気通路40aによって接続されている。制御弁室5cと吸入室5aとは検知通路40bによって接続され、制御弁室5cと吐出室5bとは第2給気通路40cによって接続されている。制御弁室5cには、圧縮機用制御弁としての容量制御弁50が設けられている。また、クランク室9と吸入室5aとは抽気通路40dによって連通している。
容量制御弁50では、図2に示すように、第1ハウジング51の先端に第1カバー52が固定され、第1ハウジング51と第1カバー52との間に感圧室53が形成されている。感圧室53内には内部が真空とされたベローズ54が軸方向で伸縮可能に収納され、ベローズ54と第1ハウジング51との間にはばね55が設けられている。第1カバー52には低圧孔52aが貫設されている。低圧孔52aは検知通路40bと連通している。このため、感圧室53内には、検知通路40b、低圧孔52aを経て吸入室5aの圧力である吸入圧力Psが導入される。
第1ハウジング51には、それぞれ径方向に延びる高圧孔51a及び制御孔51bが形成されている。高圧孔51aは第2給気通路40cに連通している。このため、高圧孔51a内には、第2給気通路40cを経て吐出室5bの圧力である吐出圧力Pdが導入される。制御孔51bは第1給気通路40aに連通している。このため、制御孔51b内には、第1給気通路40aを経てクランク室9の圧力であるクランク圧力Pcが導入される。
第1ハウジング51には、軸方向に延びて先端が感圧室53に連通し、高圧孔51aと交差する第1軸孔51cが形成されている。また、第1ハウジング51には、第1軸孔51cと連通して拡径し、軸方向に延びて制御孔51bと交差する第2軸孔51dが形成されている。
第1ハウジング51の後端には、固定鉄心56、ガイド57及び第2ハウジング58が固定されている。ガイド57内には軸方向に移動可能に可動鉄心59が設けられ、固定鉄心56と可動鉄心59との間には制御ばね60が設けられている。可動鉄心59及び固定鉄心56にも軸孔59a、56aが形成されており、可動鉄心59の軸孔59aには軸方向に延びるロッド61の後端が圧入されている。ロッド61は固定鉄心56の軸孔56aを摺動可能に挿通している。ロッド61の先端はベローズ54の座金に固定されている。ロッド61の先端からやや後方は第1軸孔51c内を摺動可能に挿通しており、そのまたやや後方には小径部61aが形成されている。
ガイド57の周りには制御コイル65が固定されている。また、制御コイル65の後方にはコネクタ62が固定されている。制御コイル65の周りとコネクタ62の一部の周りとには第2カバー63が設けられている。コネクタ62内にはそれぞれ先端が制御コイル65に接続されたリード線64、69が設けられている。リード線64の後端が陽極端子64aとされ、リード線69の後端が陰極端子69aとされている。また、図3にも示すように、コネクタ62内には制御コイル65と並列になるようにリード線64、69と接続された抵抗体66が設けられている。抵抗体66の抵抗値は圧縮機本体10の種別ごとに異なる。また、抵抗体66の抵抗値は、通常のように陽極端子64a及び陰極端子69aに通電を行うことにより制御コイル65の励磁が可能なように、制御コイル65の内部抵抗の100倍以上に設定されている。
この容量制御弁50では、小径部61aの後端部が弁体61bとなり、第1軸孔51cと第2軸孔51dとの連通部が弁座51eとなることにより、第1給気通路40aと第2給気通路40cとの開度を開閉する給気弁50aが構成されている。この容量制御弁50としては、圧縮機本体10の構造、容量等の種別に応じ、外観形状が同じであっても、内部設定が異なるものが多数存在する。
また、図示は省略するが、圧縮機の吐出室5bには逆止弁を介して凝縮器が接続され、凝縮器は膨張弁に接続され、膨張弁は蒸発器に接続され、蒸発器が圧縮機の吸入室5aに接続されている。これら圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器は、車両に搭載されて車室内の空調を行う空調装置を構成している。
以上のように構成された圧縮機では、駆動軸11が回転駆動されることにより、ラグプレート13及び斜板17が駆動軸11と同期回転し、斜板17の傾斜角に応じたストロークで各ピストン21が各シリンダボア1a内を往復動する。このため、吸入室5a内の冷媒は、各圧縮室24に吸入されて圧縮され、吐出室5bに吐出される。
この間、容量制御弁50が吸入圧力Psに応じて第1給気通路40aと第2給気通路40cとの開度を調節することにより、圧縮機本体10を制御する。
すなわち、制御コイル65が励磁された状態では、可動鉄心59が固定鉄心56に近づいている。この状態で熱負荷が小さく、吸入圧力Psが設定圧力より低ければ、図2に示すベローズ54が伸長する。このため、ロッド61が後方に移動し、小径部61aによって高圧孔51aと制御孔51bとが連通し、吐出室5bとクランク室9とが第2給気通路40c、給気弁50a及び第1給気通路40aによって連通する。このため、高圧の吐出圧力Pdがクランク室9に導入され、クランク圧力Pcが高くなる。このため、各ピストン21に吸入行程時に作用する差圧Pc−Psが大きく、各ピストン21に吐出行程時に作用する差圧Pd−Pcが小さくなる。このため、斜板17の傾斜角が小さくなり、各ピストン21のストロークが短くなり、駆動軸11の1回転当たりの吐出容量が小さくなる。
なお、容量制御弁50の抵抗体66は、制御コイル65と並列になるように陽極端子64a及び陰極端子69aと接続されている。そして、抵抗体66の抵抗値は、通常のように陽極端子64a及び陰極端子69aに通電を行うことにより制御コイル65の励磁が可能なように十分に大きく設定されている。このため、容量制御弁50は、図4に示すように、抵抗体66が存在していても、通常のようにバッテリ67及びダイオード68によって陽極端子64a及び陰極端子69aに通電を行うことにより、ロッド61を開閉動作させるために制御コイル65の励磁が可能である。
また、制御コイル65が励磁された状態において、熱負荷が大きく、吸入圧力Psが設定圧力より高ければ、ベローズ54が縮小する。このため、ロッド61が先方に移動し、小径部61aによって高圧孔51aと制御孔51bとが連通しなくなり、吐出室5bとクランク室9とが連通しなくなる。このため、高圧の吐出圧力Pdがクランク室9に導入されなくなり、クランク圧力Pcが徐々に低くなる。このため、各ピストン21に吸入行程時に作用する差圧Pc−Psが小さく、各ピストン21に吐出行程時に作用する差圧Pd−Pcが大きくなる。このため、斜板17の傾斜角が大きくなり、各ピストン21のストロークが長くなり、駆動軸11の1回転当たりの吐出容量が大きくなる。こうして、この圧縮機では、熱負荷に応じた吐出容量で運転が継続されることとなる。
一方、制御コイル65が消磁されれば、ベローズ54の伸縮にかかわらず、ばね60の付勢力により、可動鉄心59が固定鉄心56から離れ、ロッド61が後方に短時間で移動する。このため、小径部61aによって高圧孔51aと制御孔51bとが迅速に連通し、吐出室5bとクランク室9とが迅速に連通する。これにより、吐出室5b内の高圧の冷媒ガスがクランク室9内に短時間で移動する。このため、この圧縮機では、クランク圧力Pcが急速に上昇し、斜板17の傾斜角が迅速に最小になる。このため、圧縮機は吐出容量が最小になる。こうして、この圧縮機では、車両の加速時等の際、車両に対する負荷を迅速に低減できる。
以上のように構成され、作用する圧縮機は以下のように製造される。まず、通常のように圧縮機本体10を組み付ける。そして、圧縮機本体10に容量制御弁50を組み付け、検査前の圧縮機を完成する。
この後、用意工程を実施する。この用意工程では、図5に示すように、識別センサ70を用意する。識別センサ70は、第1端子71aと、第2端子72aと、第1端子71a及び第2端子72aと接続された誘導コイル73と、誘導コイル73内に設けられた鉄心74とを有している。
次いで、電磁誘導工程において、誘導コイル73が制御コイル65に接近するように識別センサ70を容量制御弁50に対して配置する。この際、図6に示すように、第1端子71aと第2端子72aとの間に交流電源81を設けるとともに、誘導コイル73の上流又は下流に電流計82を接続する。そして、第1端子71aと第2端子72aとの間に識別用起電力を印加し、制御コイル65に誘導起電力を生じさせる。
そして、識別工程において、電流計82によって第1端子71aと第2端子72aとの間の電流値を計測する。この電流値は、例え容量制御弁50の外観形状が同じであっても、圧縮機本体10の種別ごとに異なることとなる。
すなわち、制御コイル65の内部抵抗をR1、制御コイル65の巻数をN1、誘導コイル73の内部抵抗をR2、誘導コイル73の巻数をN2、抵抗体66の抵抗値をR、電流値をIとし、識別用起電力V2を印加すると、簡易的には以下の関係式が成立する。
まず、容量制御弁50での消費電力W1は、
W1=V12/R
である。
一方、識別センサでの消費電力W2は、
W2=V2×Iである。
ここで、エネルギー保存則より、W1=W2であるから、
V12/R=V2×I
であり、
R=V12/(V2×I)…式(1)
が得られる。
また、巻数比により、
V1=(N1/N2)×V2…式(2)
が得られる。
式(2)を式(1)に代入すれば、
R=(N1/N2)2×V2/I…式(3)
が得られる。この式(3)は、電流値Iにより、抵抗体66の抵抗値を推測できることを意味している。
つまり、電流値によって抵抗体66を識別し、特定の容量制御弁50であることを正しく識別することが可能である。こうして、検査後の圧縮機が完成する。
なお、漏れ磁束を考慮すれば、容量制御弁50の見本品を組み付けた圧縮機による電流値と、検査前の容量制御弁50を組み付けた圧縮機による電流値とを比較することにより、検査前の容量制御弁50の抵抗体66を識別することが好ましい。
また、検査前の容量制御弁50を圧縮機本体10に組み付ける前に用意工程、電磁誘導工程及び識別工程を行い、この識別工程後に検査後の容量制御弁50を圧縮機本体10に組み付けてもよい。
したがって、この容量制御弁50によれば、例えこの容量制御弁50が外観形状で同じであっても、圧縮機本体10の種別に応じた特定のものであることを正しく識別できる。また、この容量制御弁50によれば、誤組み付けによる圧縮機の品質低下を確実に防止できる。
換言すれば、この圧縮機の製造方法によれば、圧縮機本体10に他の容量制御弁50を組み付けることを有効に防止できるので、製造後の圧縮機はその本来の性能を確実に発揮できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、圧縮機用制御弁としては、上記のような容量可変型斜板式圧縮機における給気通路の開度を制御する容量制御弁の他、抽気通路の開度を制御する容量制御弁、給気通路及び抽気通路の開度を制御する容量制御弁であってもよい。
また、圧縮機としては、上記のような容量可変型斜板式圧縮機の他、スクロール型圧縮機、ベーン型圧縮機等を採用することが可能である。
本発明は種々の圧縮機に利用可能である。
10…圧縮機本体
5a…吸入室
5b…吐出室
9…クランク室
40a…第1給気通路
40b…抽気通路
40c…第2給気通路
50…容量制御弁(圧縮機用制御弁)
61b…弁体
64a…陽極端子
69a…陰極端子
65…制御コイル
R1…抵抗値
66…抵抗体
71a…第1端子
72a…第2端子
73…誘導コイル
70…識別センサ
V2…識別用起電力
I…電流値

Claims (3)

  1. 圧縮機本体の少なくとも第1室及び第2室を連通する通路に設けられ、前記通路の開度を調節することにより前記圧縮機本体を制御する圧縮機用制御弁において、
    前記通路を開閉する弁体と、陽極端子及び陰極端子と接続され、励磁又は消磁されることにより前記弁体を開閉動作させる制御コイルと、前記制御コイルと並列になるように前記陽極端子及び前記陰極端子と接続され、前記制御コイルの内部抵抗より抵抗値が大きく、前記圧縮機用制御弁の識別に用いる抵抗体とを有していることを特徴とする圧縮機用制御弁。
  2. 第1室及び第2室を有するとともに、前記第1室と前記第2室とを連通する通路を有する圧縮機本体と、前記通路に設けられ、前記通路の開度を調節することにより前記圧縮機本体を制御する圧縮機用制御弁とを備えた圧縮機の製造方法において、
    前記圧縮機用制御弁は、前記通路を開閉する弁体と、陽極端子及び陰極端子と接続され、励磁又は消磁されることにより前記弁体を開閉動作させる制御コイルと、前記制御コイルと並列になるように前記陽極端子及び前記陰極端子と接続され、前記制御コイルの内部抵抗より抵抗値が大きく、前記圧縮機用制御弁の識別に用いる抵抗体とを有し、
    前記制御コイルに誘導起電力を生じさせる電磁誘導工程と、
    前記誘導起電力に基づいて前記抵抗体を識別する識別工程とを備えていることを特徴とする圧縮機の製造方法。
  3. 第1端子と、第2端子と、前記第1端子及び前記第2端子と接続された誘導コイルとを有する識別センサを用意する用意工程を備え、
    前記電磁誘導工程では、前記誘導コイルが前記制御コイルに接近するように前記識別センサを前記圧縮機用制御弁に対して配置した後、前記第1端子と前記第2端子との間に識別用起電力を印加し、
    前記識別工程では、前記第1端子と前記第2端子との間の電流値を計測し、前記電流値によって前記抵抗体を識別する請求項2記載の圧縮機の製造方法。
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