JP2014138370A - 電力線搬送通信装置、電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法 - Google Patents

電力線搬送通信装置、電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアセンスのために発生する遅延時間を低減することが可能な電力線搬送通信装置、電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法を提供する。
【解決手段】電力線搬送通信装置10は、電力を伝送する一対の電力線6を用いて他の電力線搬送通信装置と通信を行い、信号受信部3と、信号送信部4と、制御部1と、フィルタ部2とを備える。フィルタ部2は、信号受信部3が動作中であり、かつ制御部1により制御された際に電力線6の一方と電気的に導通するスイッチ部を備える。制御部1は、スイッチ部を制御するための信号を生成するスイッチ制御信号生成部と、制御信号によって変化する電力情報の周波数特性を保存するための周波数特性保存部と、信号受信部3によって取得した電力線6のノイズ周波数特性と、周波数特性保存部に保存されたノイズ周波数特性とを比較する周波数特性比較部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電力線を利用して通信を行う電力線搬送通信装置、該電力線搬送通信装置を用いた電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法に関する。
現在、電力系統の高機能化、高効率化を目的とした技術開発や太陽光発電、蓄電池などの分散型電源の電力系統への導入を目的とした技術開発が活発に進められている。
電力系統の高効率化のためには状態把握や制御の高度化が必要であり、通信技術が必要不可欠な技術であると考えられている。電力系統に向けた通信技術として、無線通信や電力線搬送通信について検討が行われている。
このうち、電力線搬送通信は、通信媒体として既存の電力線を利用するため、インフラ設備のための追加投資を必要とせず、無線通信が困難な環境では主要な通信技術と考えられている。
電力線搬送通信装置の中でも使用する電力線に制限がないものは、電波法施行規則において特別搬送式デジタル伝送装置に分類される。電波法施行規則第46条の2第4項第3号には、特別搬送式デジタル伝送装置において送信を行う際に、25msの間通信のための信号を受信しないことを確認すること(キャリアセンス)が必要であると規定されている。
特開2010−273275号公報
しかしながら、電力系統において電力線搬送通信機器の接続数が増加するにつれて、キャリアセンスの際に信号を受信する確率が増大するため、再度のキャリアセンスの実行により実行頻度が増大する。この実行頻度の増大によって通信の遅延が発生するため、電力線搬送通信を電力系統監視などリアルタイム性が必要とされる領域へ適用することが困難であった。
本発明の実施形態は、キャリアセンスのために発生する遅延時間を低減することが可能な電力線搬送通信装置、電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態に係る電力線搬送通信装置は、電力を伝送する一対の電力線を用いて少なくとも1つの他の電力線搬送通信装置と通信を行う電力線搬送通信装置であって、他の電力線搬送通信装置からの信号を受信する信号受信部と、他の電力線搬送通信装置へ信号を送信する信号送信部と、前記信号受信部及び前記信号送信部の動作を制御する制御部と、前記制御部と前記電力線とを接続するフィルタ部とを備え、前記フィルタ部は、前記信号受信部が動作中であり、かつ前記制御部により制御された際に前記一対の電力線の一方と電気的に導通するスイッチ部と、前記電力が伝送される伝送周波数より高い特定の周波数帯において、前記電力が伝送される際のインピーダンスよりも小さなインピーダンスを有し、前記特定の周波数帯において前記スイッチ部を介して他方の電力線と接続する低インピーダンス部と、を備え、前記制御部は、前記スイッチ部を制御するための制御信号を生成するスイッチ制御信号生成部と、前記制御信号によって変化する電力情報の周波数特性を保存するための周波数特性保存部と、前記信号受信部によって取得した前記電力線の前記電力情報の周波数特性と、前記周波数特性保存部に保存された前記電力情報の周波数特性とを比較する周波数特性比較部と、前記周波数特性比較部による比較結果に基づいて、前記信号受信部及び前記信号送信部の制御を行う送受信部制御部と、を備えることを特徴とする。
また、前記のような実施形態で実行される電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信方法も本発明の実施形態の1つである。
本発明の第1の実施形態に係る電力線搬送通信装置の構成を示す概略図である。 図1のフィルタ部の詳細な構成を示す概略図である。 図1の信号受信部の詳細な構成を示す概略図である。 図1の信号送信部の詳細な構成を示す概略図である。 図1の制御部の詳細な構成を示す概略図である。 第1の実施形態に係る電力線搬送通信方法の処理手順を示すフローチャートである。 制御部によりフィルタ部を制御した場合の電力線のノイズ周波数特性を示す図であり、(a)が制御前、(b)が制御後である。 第2の実施形態に係る電力線搬送通信装置の要部の構成を示す概略図である。 第3の実施形態に係る電力線搬送通信装置の制御部の構成を示す概略図である。 第3の実施形態に係る電力線搬送通信装置のスイッチ制御信号生成部において、制御信号の周波数を変化させた場合の電力線のノイズ周波数特性を示す図であり、(a)は制御信号の周波数が低い場合、(b)は制御信号の周波数が高い場合である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(本実施形態の電力線搬送通信方法の特徴)
本実施形態による電力線搬送通信装置を用いた通信方法は、電力線に情報(エネルギ)を注入する従来の方法ではなく、電力線に元来存在するノイズを擬似的なキャリアとして積極的に利用するものである。
即ち、電力線搬送通信装置に、特定の周波数においてインピーダンスが低くなる回路を付与することにより、電力線に存在するノイズ周波数特性(即ち、ノイズスペクトル)を変化させ、このノイズ周波数特性の変化を伝送媒体として利用することにより通信を行う。以下、具体的な構成を開示して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態の電力線搬送通信装置の構成を示す概略図である。
(電力線搬送通信装置10)
電力線搬送通信装置10は、制御部1、フィルタ部2、信号受信部3、信号送信部4、結合部5から構成され、フィルタ部2及び結合部5が電力線6と接続されている。電力線6は、例えば、電線、引き込み線、電灯線など、電力を伝送するケーブルを用いることができる。結合部5は、電力線6によって電力が供給されている周波数(例えば、50Hz)では高いインピーダンスを有して電力が電力線搬送通信装置10側へ流れることを防止するが、通信に使用する周波数(例えば、10kHz〜450kHz)では低いインピーダンスを有するものである。
(フィルタ部2)
図2は、フィルタ部2の詳細な構成を示すものである。
フィルタ部2は、1つまたはそれ以上のフィルタ要素部21からなり、フィルタ要素部21は、スイッチ部22及び低インピーダンス部23から構成される。スイッチ部22は、電力線搬送通信装置10が信号受信部3により受信動作を行っている期間に、制御部1からの制御信号によってスイッチをONして電力線6と電気的に導通し又はスイッチをOFFして電力線6と電気的に切断する手段である。このスイッチ部22としては、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)、MOSFETなどを用いることができる。スイッチ部22は、図2に示すように、電力線6の二つの導体のうちの一方と接続されている。スイッチ部22が電力線6の一方の導体と導通している場合には、この一方の導体は低インピーダンス部23を介してもう一方の導体と接続される。低インピーダンス部23は、ある特定の周波数帯(例えば、10kHz〜450kHz)で低インピーダンスであり、抵抗、キャパシタ、インダクタなどを用いて構成することができる。
(信号受信部3)
図3は、信号受信部3の詳細な構成を示すブロック図である。
信号受信部3は、制御部1から結合部5へ向かって順にA/D変換部31、ゲインコントロール部32、受信フィルタ部33を備えている。A/D変換部31は、アナログの信号をデジタル信号へ変換する手段である。ゲインコントロール部32は、A/D変換部31を用いてアナログの信号をデジタル信号へ変換する際に、できる限り信号に含まれる情報の欠損が少なくなるよう信号の強度をコントロールする手段である。受信フィルタ部33は、通信に使用する周波数帯域以外の信号を減衰させる手段である。
(信号送信部4)
図4は、信号送信部4の詳細な構成を示すブロック図である。
信号送信部4は、制御部1から結合部5へ向かって順にD/A変換部41、送信フィルタ部42、ラインドライバ部43を備えている。D/A変換部41は、デジタルの通信信号をアナログの信号へ変換する手段である。送信フィルタ部42は、D/A変換部の処理によって発生するノイズを減衰させる手段である。ラインドライバ部43は、電力線6を用いて信号を伝送できるように、信号を増幅する手段である。
(制御部1)
図5は、制御部1の詳細な構成を示すブロック図である。
制御部1は、周波数特性保存部11、周波数特性比較部12、送受信部制御部13、周波数特性更新部14、スイッチ制御信号生成部15、ノイズ周波数特性推定部16を備えている。この制御部1として、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの記憶領域を持つマイクロコントローラを使用することができる。またASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLD(Programmable
Logic Device)などによっても構成することが可能である。
(周波数特性保存部11)
周波数特性保存部11は、後述するスイッチ制御信号生成部15によりスイッチ部22を制御した場合の制御前後の電力線6のノイズスペクトル特性(即ち、ノイズ周波数特性)のデータを基準データとして保存する手段である。基準データは、製造時に周波数特性保存部11に書き込んでおいたり、後に信号受信部3によって受信したノイズスペクトル特性のデータを周波数特性保存部11に追加したりすることができる。
(周波数特性比較部12)
周波数特性比較部12は、信号受信部3により取得したノイズスペクトル特性のデータを比較データとして、周波数特性保存部11に保存された基準データとなるノイズスペクトル特性のデータとを比較し、その結果により後述する送受信部制御部13を動作させるかどうかを判断する手段である。
(送受信部制御部13)
送受信部制御部13は、信号受信部3及び信号送信部4の送受信制御を行う手段である。信号送信部4は、従来のように電力線6にエネルギを注入して送信を行うものであり、送受信部制御部13は、通信のための信号を25msの間受信しないことを確認することにより、信号送信部4に対して指令を発して送信を制御するものである。
(周波数特性更新部14)
周波数特性更新部14は、周波数特性保存部11に保存された基準データを更新する手段である。更新のためのデータとして、信号受信部3によって受信した電力線6のノイズスペクトル特性のデータを用いることもできるし、他の電力線搬送通信装置によって送信されたノイズスペクトル特性のデータを用いることもできる。
(スイッチ制御信号生成部15)
スイッチ制御信号生成部15は、スイッチ部22の制御を行うための信号を生成する手段である。この信号としてはスイッチ部22を動作させるために必要となる信号の大きさを持つものであり、例えば、直流信号又は時間的に変化する信号を用いることができる。
(ノイズ周波数特性推定部16)
ノイズ周波数特性推定部16は、信号受信部3により取得した電力線6のデータからノイズの周波数特性であるノイズスペクトル特性を推定する手段であり、ノイズスペクトルを得るための演算を行うものである。このノイズ周波数特性推定部16は、高速フーリエ変換(FFT)、Welch法などを用いることができる。
(作用)
次に、上述した構成を有する電力線搬送通信装置10の動作について図6に従って説明する。
まず、電力系統に複数の電力線搬送通信機器10が接続されており、電力線搬送通信機器10は、それぞれ同じ構成を有しているものとする。この場合に、任意の電力線搬送通信機器10における制御部1のスイッチ制御信号生成部15を動作させてスイッチ部22の制御を行うための直流信号を生成し、スイッチ部22に指令を発する。スイッチ部22は、スイッチ制御信号生成部15からの制御信号に基づいて、スイッチをONして電力線6と低インピーダンス部23とを電気的に導通し又はスイッチをOFFして電力線6と低インピーダンス部23とを電気的に切断する。
図7は、スイッチ制御信号生成部15によりフィルタ部2のスイッチ部22を制御した場合の電力線6のノイズ周波数特性を示すものである。
(a)は制御前(即ち、スイッチ部22のスイッチOFF)の場合の通常状態の電力線6に存在しているノイズの周波数特性を示し、(b)は所定のタイミングでスイッチ部22のスイッチをON/OFF制御し、電力線6のノイズ周波数特性を変化させた場合を示す。所定のタイミングでスイッチ部22のスイッチをON/OFFすることにより、(b)に示すように特定の周波数において、ノイズスペクトルに谷(くぼみ)の部分が発生する。この谷の部分に対応する周波数は、低インピーダンス部23のある特定の周波数に対応する。この谷の部分に対応する周波数では、電力線6の二つの導体が低インピーダンス部23を介して接続された状態であり、ノイズの信号強度が小さくなる。
ここで、(a)で示す制御前の電力線6の通常のノイズ周波数特性のデータと、スイッチをON/OFFして得られた(b)で示す電力線6のノイズ周波数特性のデータと、を接続されている全ての電力線搬送通信装置10の周波数特性保存部11に予め基準データとして保存しておく(図6:ステップS11)。
次に、電力系統において事故が発生した場合など緊急性の高い事象が発生した場合、隣接する電力線搬送通信装置10aのスイッチ制御信号生成部15を動作させると、スイッチ制御信号生成部15は、スイッチ部22の制御を行うための直流信号を生成し、スイッチ部22に指令を発する。スイッチ部22は、スイッチ制御信号生成部15からの制御信号に基づいて、スイッチをONして電力線6と電気的に導通し又はスイッチをOFFして電力線6と電気的に切断する動作を反復する。これにより、スイッチがONの時に、低インピーダンス部23によりノイズを電力線搬送通信装置10a側に引き出し、電力線6からノイズを吸収する。
さらに、上記電力線搬送通信装置10a以外の任意の電力線搬送通信装置10bでは、信号受信部3より取得した電力線6のデータからノイズ周波数特性推定部16によりノイズの周波数特性を推定し、ノイズスペクトルを得るための演算を行う。この結果、例えば、図7(b)に示すノイズ周波数特性のデータを比較データとして得る(図6:ステップS12)。
次に、電力線搬送通信装置10bの周波数特性比較部12は、ノイズ周波数特性推定部16により得られた制御後のノイズ周波数特性のデータと、周波数特性比較部12に保存されたノイズ周波数特性のデータとを比較し、両者が一致するか否かを判断する(図6:ステップS13)。
両者が一致する場合(ステップS13でYES)は、事故等の異常が発生した際に、いずれかの電力線搬送通信装置(この例では、電力線搬送通信装置10a)のスイッチ部22でスイッチをON/OFF制御したことが他の電力線搬送通信装置10bにおいて判明することになる。このため、電力線搬送通信装置10aにおいて信号送信部4による送信をしていなくとも、他の電力線搬送通信装置10bに対してスイッチ部22でのスイッチのON、OFFに関する情報を送ることが可能になる。
両者が一致する場合(ステップS13でYES)、さらに、電力線搬送通信装置10bの送受信部制御部13は、信号送信部4が信号を送信中である場合には送信の動作を中止させる(図6:ステップS14)。これにより、電力線搬送通信装置10b以外の任意の電力線搬送通信装置10cにおいて、送信のためのキャリアセンスを行った際に電力線搬送通信装置10bからの信号を受信する確率が低くなり、電力線搬送通信装置10cにおけるキャリアセンスによる時間的遅延を低減することができる。
一方、両者が不一致の場合(ステップS13でNO)で、信号送信部4が信号を送信中である場合には、送受信部制御部13は、信号送信部4に送信の動作を通常通り継続させる(図6:ステップS15)。
(効果)
(1)本実施形態の電力線搬送通信方法によれば、ノイズ周波数特性の変化を利用した通信を行っているので、従来のような電力線搬送通信のための送信をすることなく、情報のやりとりが可能になる。これにより、キャリアセンス時にも通信を行うことが可能となり、通信の遅延を低減することができる。
(2)本実施形態によれば、事故等の異常に関する情報を緊急に伝える必要が有る場合等のリアルタイム性が必要とされる場合であっても対処することができる。このため、時間的制約の厳しい用途へ電力線搬送通信を適用することが可能となる。
(3)従来の電力線搬送通信方法では送受信の際にノイズが多いと情報が正確に伝達されないため、ノイズを除く手段が必要となる場合があった。これに対して、本実施形態の方法では反対にノイズを積極的に利用する方法であるため、ノイズ除去手段等が不要になる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態の電力線搬送通信装置の要部の構成を示す概略図である。
この電力線搬送通信装置20は、スイッチ部22及び低インピーダンス部23と電力線6との間に結合部25を設けた以外は、第1の実施形態の電力線搬送通信装置10と同様に形成されている。
結合部25は、第1の実施形態の電力線搬送通信装置10で設けた結合部5と同様に、電力線6によって電力が供給されている周波数(例えば、50Hz)では高いインピーダンスを有し電力が電力線搬送通信装置10側へ流れること防止するが、通信に使用する周波数(例えば、10kHz〜450kHz)では低いインピーダンスを有するものである。このため、例えば、10kHz〜450kHzのある特定の周波数帯において、結合部5とフィルタ部2の合成したインピーダンスが十分に小さくなる。
本実施形態の電力線搬送通信装置20によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他に、結合部25を設けることにより、電力線6に高電圧が印加されている場合であっても、フィルタ部2を安全に保護することができる。
[第3の実施形態]
図9は、第3の実施形態に係る電力線搬送通信装置の制御部の構成を示す概略図である。
この電力線搬送通信装置30は、制御部1’においてスイッチ制御信号生成部55を設けた以外は、第1の実施形態の電力線搬送通信装置10と同様に形成されている。
ここで、スイッチ制御信号生成部55は、周波数が変化する制御信号を生成できるようになっている。
図10は、スイッチ制御信号生成部15の出力する制御信号が時間的に変化する場合の電力線6のノイズ周波数特性の変化を示すものであり、(a)は制御信号の周波数が低い場合、(b)は周波数が高い場合である。
図10により、制御信号の周波数を高く(即ち、スイッチ部22のスイッチのON/OFF駆動周期を短く)することで、ノイズスペクトルにおけるa,b,c,d,eの谷の位置をそれぞれa’,b’,c’,d’のように高周波側に移動することができる。電力線6のノイズがどの周波数帯にあるかは使用する機器によって変化する。このため、ノイズが低くなる領域では谷が形成されてもその谷の位置の存在が不明になってしまうことがある。しかし、谷の位置を変化させることにより、ノイズが高い領域に谷の位置を意図的にもってくることができる。これにより、一層伝送の媒体としてノイズを利用し易くすることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他に、スイッチ制御信号生成部55を設けて周波数が変化する制御信号を生成し、ノイズスペクトルにおける谷の発生する周波数の位置を変化させることによって、電力線に元来存在するノイズを擬似的なキャリアとしてより効率的に利用することが可能になる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、電力線6のノイズの周波数特性を変化させることにより、この周波数特性の変化を検出することを利用した通信を行ったが、他にも電力線6の電圧、電流などの電力情報の周波数特性を変化させ、この周波数特性の変化を検出することを利用した通信を行うこともできる。
(2)第1の実施形態では、信号送信部4が信号を送信中である場合に送受信部制御部13により送信の動作を中止させる例について説明したが、信号送信部4が信号を送信していない場合についても、対処することができる。
即ち、スイッチ部22のスイッチのON/OFFによる制御が行われたか否かのみ分かれば良い場合には、図6のステップS13において周波数特性比較部12により比較した結果を利用し、スイッチ制御信号生成部15により制御信号を出力するようにする。これにより、配電系統において事故が発生した場合など緊急性の高い事象が発生した場合に、その事象の発生の有無について送信動作を伴うことなく通信し、検出することができる。
(3)以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1’…制御部、
2…フィルタ部、
3…信号受信部、
4…信号送信部、
5…結合部、
6…電力線、
10、10a、10b、10c…電力線搬送通信装置、
11…周波数特性保存部、
12…周波数特性比較部、
13…送受信部制御部、
14…周波数特性更新部、
15…スイッチ制御信号生成部、
16…ノイズ周波数特性推定部
21…フィルタ要素部、
22…スイッチ部、
23…低インピーダンス部、
25…結合部、
31…A/D変換部、
32…ゲインコントロール部、
33…受信フィルタ部、
41…D/A変換部、
42…送信フィルタ部、
43…ラインドライバ部、
55…スイッチ制御信号生成部

Claims (9)

  1. 電力を伝送する一対の電力線を用いて少なくとも1つの他の電力線搬送通信装置と通信を行う電力線搬送通信装置であって、
    他の電力線搬送通信装置からの信号を受信する信号受信部と、
    他の電力線搬送通信装置へ信号を送信する信号送信部と、
    前記信号受信部及び前記信号送信部の動作を制御する制御部と、
    前記制御部と前記電力線とを接続するフィルタ部とを備え、
    前記フィルタ部は、前記信号受信部が動作中であり、かつ前記制御部により制御された際に前記一対の電力線の一方と電気的に導通するスイッチ部と、
    前記電力が伝送される伝送周波数より高い特定の周波数帯において、前記電力が伝送される際のインピーダンスよりも小さなインピーダンスを有し、前記特定の周波数帯において前記スイッチ部を介して他方の電力線と接続する低インピーダンス部と、を備え、
    前記制御部は、前記スイッチ部を制御するための制御信号を生成するスイッチ制御信号生成部と、
    前記制御信号によって変化する電力情報の周波数特性を保存するための周波数特性保存部と、
    前記信号受信部によって取得した前記電力線の前記電力情報の周波数特性と、前記周波数特性保存部に保存された前記電力情報の周波数特性とを比較する周波数特性比較部と、
    前記周波数特性比較部による比較結果に基づいて、前記信号受信部及び前記信号送信部の制御を行う送受信部制御部と、を備えることを特徴とする電力線搬送通信装置。
  2. 前記電力情報は、前記電力線に存在するノイズであることを特徴とする請求項1記載の電力線搬送通信装置。
  3. 前記制御部は、さらに前記周波数特性保存部に保存された前記電力情報の周波数特性を更新する周波数特性更新部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電力線搬送通信装置。
  4. 前記送受信部制御部は、前記信号送信部が信号を送信中である場合、送信を中止するように前記信号送信部を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電力線搬送通信装置。
  5. 前記制御部は、前記信号受信部から受信した前記電力線のノイズの周波数特性を推定するノイズ周波数特性推定部を備えることを特徴とする請求項2記載の電力線搬送通信装置。
  6. 前記スイッチ部及び前記低インピーダンス部と前記電力線との間に、前記電力が伝送される伝送周波数より高い特定の周波数帯において前記電力が伝送される際のインピーダンスよりも小さなインピーダンスを有する結合部を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の電力線搬送通信装置。
  7. 前記スイッチ制御信号生成部は、周波数が変化する制御信号を生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の電力線搬送通信装置。
  8. 電力を伝送する一対の電力線と、前記一対の電力線に接続される複数の電力線搬送通信装置を有し、
    第1の電力線搬送通信装置は、前記電力線を用いて第2の電力線搬送通信装置と通信を行う電力線搬送通信装置であって、
    前記第2の電力線搬送通信装置からの信号を受信する信号受信部と、
    前記第2の電力線搬送通信装置へ信号を送信する信号送信部と、
    前記信号受信部及び前記信号送信部の動作を制御する制御部と、
    前記制御部と前記電力線とを接続するフィルタ部とを備え、
    前記フィルタ部は、前記信号受信部が動作中であり、かつ前記制御部により制御された際に前記電力線と電気的に導通するスイッチ部と、
    前記電力が伝送される伝送周波数より高い特定の周波数帯において、前記電力が伝送される際のインピーダンスよりも小さなインピーダンスを有し、前記特定の周波数帯において前記スイッチ部を介して他方の電力線と接続する低インピーダンス部と、を備え、
    前記制御部は、前記スイッチ部を制御するための制御信号を生成するスイッチ制御信号生成部と、
    前記制御信号によって変化する電力情報の周波数特性を保存するための周波数特性保存部と、
    前記信号受信部によって取得した前記電力線の前記電力情報の周波数特性と、前記周波数特性保存部に保存された前記電力情報の周波数特性とを比較する周波数特性比較部と、
    前記周波数特性比較部による比較結果に基づいて、前記信号受信部及び前記信号送信部の制御を行う送受信部制御部と、を備えることを特徴とする電力線搬送通信システム。
  9. 電力を伝送する一対の電力線に接続される複数の電力線搬送通信装置を用いた電力線搬送通信方法であって、第1の電力線搬送通信装置は、前記電力の伝送周波数に比べ高い周波数帯に存在する電力線のノイズの周波数特性を変化させ、第2の電力線搬送通信装置は、前記電力線のノイズの周波数特性の変化を検出することによって通信を行うことを特徴とする電力線搬送通信方法。
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