JP2014132998A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常状態から時短状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なったものになるのを抑制することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機1では、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合には、4R長当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御され易い。また、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合には、8R長当たり遊技終了後は通常遊技状態で遊技が制御され易い。
【選択図】図5
【解決手段】パチンコ遊技機1では、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合には、4R長当たり遊技終了後は時短遊技状態で遊技が制御され易い。また、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合には、8R長当たり遊技終了後は通常遊技状態で遊技が制御され易い。
【選択図】図5
Description
本発明は、1種2種混合タイプと呼ばれる遊技機に関する。
遊技機の中には、1種2種混合タイプと呼ばれるものが存在する(特許文献1参照)。特許文献1に記載の遊技機は、遊技球が流下する遊技領域に、常時開放された中央始動入賞口が設けられている。この中央始動入賞口に遊技球が入賞すると大当たり遊技を実行するか否かが判定され、大当たり遊技を実行すると判定された場合、中央大入賞口を長開放するラウンド遊技を15回繰り返す15ラウンドの大当たり遊技が実行される。
また、特許文献1に記載の遊技機では、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たり遊技の終了後に時短状態に移行させるか否かを決定するための時短有無判定が行われる。この遊技機には、中央始動入賞口とは別に、入球規制状態から入球許容状態へと変化可能なサイド始動入賞口が設けられている。時短状態のときには、通常状態(非時短状態)のときに比べて、サイド始動入賞口が入球許可状態となり易く、且つ、入球許可状態となる期間が長い。このため、時短状態のときには、遊技者は、サイド始動入賞口に遊技球を容易に入賞させることが可能である。
サイド始動入賞口に遊技球が入賞すると、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定される。ここで、小当たりであると判定された場合、いわゆるVゾーンを内包するサイド大入賞口が開放され、このVゾーンに遊技球が入賞した場合、上述した大当たり遊技が行われることになる。
なお、サイド始動入賞口への遊技球の入賞を契機として行われる判定に関しては、その判定結果の大半が小当たりとなる。このため、時短状態のときには、遊技者は、非時短状態のときに比べて容易に大当たりを引き当てることが可能である。
ところで、上記従来の遊技機では、中央始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として大当たりであると判定された場合、15ラウンドの大当たり遊技が実行されるが、その後に時短状態に移行した場合には遊技者が大当たりを容易に引き当てることが可能になる一方で、時短状態に移行しなかった場合には遊技者に何ら特典が付与されない。このように、従来の遊技機では、同じ15ラウンドの大当たり遊技が行われたにも拘わらず時短状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なる。このため、時短状態に移行しなかった場合、遊技者が大きな喪失感を感じて遊技を止めてしまうおそれがある。
それ故に、本発明の目的は、通常状態から時短状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なったものになるのを抑制することが可能な遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明に係る遊技機(1)は、遊技球が通過可能な第1始動領域(11)と、遊技球が通過し難い第1状態と通過し易い第2状態とに作動し得る第2始動領域(12)と、前記第1始動領域又は前記第2始動領域を遊技球が通過すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(101、S307)と、前記第2始動領域を遊技球が通過したことに応じて前記特別遊技判定手段によって第1特別遊技(例えば小当たり遊技)を実行すると判定された場合に、所定の領域(92)を遊技球が進入可能に制御する領域制御手段(101,119,122、S6)と、前記特別遊技判定手段によって第2特別遊技(例えば大当たり遊技)を実行すると判定された場合、又は前記領域制御手段による前記制御中に前記所定の領域を遊技球が通過した場合に、遊技者に有利な所定の特別遊技を実行する特別遊技実行手段(101,116、S7)と、前記特別遊技実行手段によって実行される前記所定の特別遊技として、第1有利特別遊技(例えば4R長当たり遊技)と、当該第1有利特別遊技よりも遊技者に有利な第2有利特別遊技(例えば8R長当たり遊技)とを含む複数種の特別遊技の中からいずれかを選択する特別遊技選択手段(101、S3076)と、前記特別遊技実行手段によって前記所定の特別遊技が実行された後に、前記第2始動領域が前記第2状態に作動し難い通常遊技状態、又は前記第2状態に作動し易い特定遊技状態で遊技を制御可能な遊技状態制御手段(101)とを備え、前記遊技状態制御手段は、前記通常遊技状態で遊技を制御しているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第1有利特別遊技が選択された場合に、当該第1有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御し(例えば図5の左上図)、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態よりも高い割合で前記通常遊技状態で遊技を制御する(例えば図5の左上図)。
前記複数種の特別遊技は、前記第2有利特別遊技よりも遊技者に有利な第3有利特別遊技(例えば15R長当たり遊技)を更に含み、前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときに前記第2始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第3有利特別遊技が選択された場合に、当該第3有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御し(例えば図5の右下図)、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態よりも高い割合で前記通常遊技状態で遊技を制御してもよい(例えば図5の右下図)。
前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御してもよい(図5の左下図)。
前記特別遊技実行手段によって前記第2有利特別遊技が実行されているときに、演出手段(5)に遊技演出を行わせる遊技演出制御手段(131)を更に備え、前記遊技演出制御手段は、前記通常遊技状態で遊技が制御されているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択され、且つ当該第2有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態で遊技が制御される場合、当該第2有利特別遊技が実行されているときに、前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として前記第2有利特別遊技が選択され、且つ当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態で遊技が制御される場合の当該第2有利特別遊技中の遊技演出とは異なる遊技演出を行わせてもよい(例えば図11)。
この発明によれば、通常状態から時短状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なったものになるのを抑制することができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。パチンコ遊技機1は、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
まず、図1を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。パチンコ遊技機1は、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
また、皿28と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、皿28の下面の一部が開口されて、皿28に溜まった遊技球が皿28の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜める上皿と、賞球を溜める下皿との2つの皿によって構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特別入賞領域としての特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(所定の領域の一例:図3参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述する液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図3に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図2は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
図2は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、後述する小当たり遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、小当たり遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図5に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図3は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図3における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
図3は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図3における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。なお、大当たり遊技として、遊技球が入球困難に大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技が規定回数実行される場合もある。
一方、第2特別図柄判定が行われて「小当たり遊技」を実行すると判定されると、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示される。この場合羽根部材90を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図3に例示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスライド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図3に示される元の位置に戻ってV入賞口92が閉塞される。そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技は行われない。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[特別図柄判定の判定結果と遊技状態の変化の説明]
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。図4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
次に、図4を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。図4は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図4に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。
本実施形態では、第1特別図柄判定において1種大当たりと判定された場合、そのうちの50%が「時短付き1種大当たり」となり、残りの50%が「時短無し1種大当たり」となる。時短無し1種大当たりとなった場合、大当たり遊技が行われた後に、通常遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、時短付き1種大当たりとなった場合、大当たり遊技が行われた後に、時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われて、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示されるが、上述したように、第2特別図柄判定の判定結果の大半は小当たりである。このように、時短遊技状態のときには第2始動口12への遊技球の入賞が容易である上に、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の判定結果の大半が小当たりとなるために2種大当たりが発生し易い。すなわち、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い右側有利状態である。このため、遊技者は、液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われると、12/12という高い割合で第2始動口12を開放すると判定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ大当たり遊技中や小当たり遊技中ではないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。
本実施形態では、小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞した場合、そのうちの70%が「時短付き2種大当たり」となり、残りの30%が「時短無し2種大当たり」となる。時短付き2種大当たりとなった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技が行われた後に、再び時短遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、時短無し2種大当たりとなった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技が行われた後に、通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
なお、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、小当たり遊技が行われることなく大当たり遊技が行われる。そして、この大当たり遊技が終了すると、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われる場合と同様に、70%の割合で時短遊技状態に移行する一方で、残り30%の割合で通常遊技状態に戻される。
このように、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して大当たり遊技が行われた場合、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、大当たり遊技終了時に遊技状態が時短遊技状態又は通常遊技状態に設定される。また、第2特別図柄判定においていわゆる直撃当たりが発生した場合には、第2特別図柄表示器42に停止表示されていた大当たり図柄の種類に応じて、大当たり遊技終了時に遊技状態が時短遊技状態又は通常遊技状態に設定される。
なお、図4に例示されるように、時短遊技状態に移行してから100回の特別図柄判定が実行されても大当たりが発生しなかった場合も、遊技状態が通常遊技状態に戻されることになる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、可動役物7、スピーカ24、枠ランプ25、及び盤ランプ29が設けられている。
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、可動役物7、スピーカ24、枠ランプ25、及び盤ランプ29が設けられている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、本実施形態では、画像表示装置が液晶表示装置5によって構成されている場合について説明するが、例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、可動役物7自体の動きと発光とによって各種の演出を行う。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ25は、発光色や発光パターン、光の放射方向を変化させることによって光による演出を行う。盤ランプ29は、発光色や発光パターンを変化させることによって光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[大当たりの内訳及び大当たり遊技の種類]
次に、図5及び図6を参照しつつ、大当たりの内訳及び大当たり遊技の種類について説明する。ここで、図5は、通常遊技状態における大当たりの内訳と時短遊技状態における大当たりの内訳とについて説明するための説明図である。図6は、大当たり遊技中の大入賞口13又は特定入賞口19の開放パターンの一例を示すタイムチャートである。なお、図5において、網掛け部分の大当たりは時短付きの大当たりであることを示しており、それ以外の大当たりは時短無し大当たりである。
次に、図5及び図6を参照しつつ、大当たりの内訳及び大当たり遊技の種類について説明する。ここで、図5は、通常遊技状態における大当たりの内訳と時短遊技状態における大当たりの内訳とについて説明するための説明図である。図6は、大当たり遊技中の大入賞口13又は特定入賞口19の開放パターンの一例を示すタイムチャートである。なお、図5において、網掛け部分の大当たりは時短付きの大当たりであることを示しており、それ以外の大当たりは時短無し大当たりである。
上述したように、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、第2始動口12が開放され難く、左側有利状態である。このため、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、左打ちを行って第1始動口11に遊技球を入賞させる遊技を行う。よって、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、基本的には第2特別図柄判定が行われることはなく、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1特別図柄判定が行われる。
通常遊技状態のときに第1特別図柄判定が行われて大当たりであると判定された場合、図5の左上図に例示されるように、大当たりの種類として、10%の割合で「突然時短当たり」が選択され、40%の割合で「時短付き4R長当たり」が選択され、残り50%の割合で「時短無し8R長当たり」が選択される。
「突然時短当たり」が選択されると、大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技を所定回数(本実施形態では16回)繰り返す短当たり遊技が行われ(図6(A)参照)、この短当たり遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態から時短遊技状態に移行する。
「時短付き4R長当たり」が選択されると、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持する4回の長開放ラウンド遊技と12回の短開放ラウンド遊技とを含む実質4Rの長当たり遊技が行われ(図6(B)参照)、この長当たり遊技が終了すると、遊技状態が時短遊技状態に移行する。
「時短無し8R長当たり」が選択されると、4回の長開放ラウンド遊技と、8回の短開放ラウンド遊技と、4回の長開放ラウンド遊技とを含む実質8Rの長当たり遊技が行われ(図6(C)参照)、この長当たり遊技が終了した後は、通常遊技状態で遊技が制御される。
このように、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、「突然時短当たり」又は「時短付き4R長当たり」となった場合に、遊技者が容易に大当たり(2種大当たり)を引き当てることが可能な時短遊技状態へと移行する。その一方で、「時短無し8R長当たり」となった場合には、引き続き通常遊技状態で遊技が制御されるため、遊技者は、大当たり遊技終了後に再び左打ちを行って、「突然時短当たり」又は「時短付き4R長当たり」を目指すことになる。
ところで、遊技状態を時短遊技状態に移行させる大当たりによって遊技者が得ることができる利益と、遊技状態を時短遊技状態に移行させない大当たりによって遊技者が得ることができる利益とを同じにした場合、これら2種類の大当たりを比較した場合に、遊技者に対する有利度合いが極端に異なることになる。この有利度合いの差は、遊技状態を時短遊技状態に移行させる大当たりによって遊技者が得ることができる利益を、遊技状態を時短遊技状態に移行させない大当たりによって遊技者が得ることができる利益よりも大きくした場合、より顕著なものとなる。
このような構成を採用すると、遊技状態を時短遊技状態に移行させる大当たりを引き当てた遊技者に十分な射幸心を感じさせることができる一方で、遊技状態を時短遊技状態に移行させない大当たりを引き当てた遊技者の遊技意欲を大きく低下させてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、時短付き大当たりと時短無し大当たりとの遊技者の有利度合いが極端に異なるものとなることを抑制するために、時短が付与される「4R長当たり」の発生を契機とする大当たり遊技中に遊技者が得ることが可能な利益に比べて、時短が付与されない「8R長当たり」の発生を契機とする大当たり遊技中に遊技者が得ることが可能な利益を大きくしている。
具体的には、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が選択された場合には、4R長当たり遊技の終了後に、通常遊技状態よりも高い割合で時短遊技状態で遊技が制御される。本実施形態では、4R長当たり遊技が選択された場合には、その後に通常遊技状態で遊技が制御されることはなく、100%の割合で時短遊技状態に移行する。また、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が選択された場合には、8R長当たり遊技の終了後に、時短遊技状態よりも高い割合で通常遊技状態で遊技が制御される。本実施形態では、8R長当たり遊技が選択された場合には、時短遊技状態に移行することはなく、100%の割合で通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
そして、8R長当たり遊技が行われる場合、時短遊技状態に移行しない代わりに、時短が付与される4R長当たり遊技に比べて遊技者が約2倍の賞球を獲得することが可能である。このため、時短付きの大当たりを引き当てられずに時短が付与されない大当たりを引き当てた遊技者の喪失感を軽減することができ、遊技者は、8ラウンド分の賞球を得たことにより、遊技意欲を完全に喪失することなく、遊技を継続することが可能である。
遊技状態が時短遊技状態に移行すると、上述したように、第2始動口12が開放され易くなる。このため、遊技者が右打ちを行って第2始動口12に遊技球を入賞させることにより、第2特別図柄判定が行われる。
第2特別図柄判定において大当たりであると判定された場合、又は小当たりと判定されて実行された小当たり遊技中に遊技球がV入賞した場合、図5の右下図に例示されるように、大当たりの種類として、30%の割合で「時短無し8R長当たり」が選択され、20%の割合で「時短付き4R長当たり」が選択され、残り50%の割合で「時短付き15R長当たり」が選択される。
「時短無し8R長当たり」が選択されると、図6(C)に基づいて上述した8Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了した後は、通常遊技状態で遊技が制御される。
「時短付き4R長当たり」が選択されると、図6(B)に基づいて上述した4Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了すると、時短遊技状態に移行する。
「時短付き15R長当たり」が選択されると、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持する15回の長開放ラウンド遊技を含む長当たり遊技が行われ(図6(D)参照)、この長当たり遊技が終了すると、時短遊技状態に移行する。なお、「時短付き15R長当たり」が選択された場合に、5ラウンド目のラウンド遊技において、大入賞口13が長開放されるのに先立って大入賞口13の短開放動作が複数回繰り返される開放パターンが選択されることがある(図6(E)参照)。
なお、これらの長当たり遊技が、小当たり遊技中に遊技球がV入賞したことに応じて行われる場合、すなわち2種大当たりを契機とする長当たり遊技である場合、特定入賞口19及びV入賞口92を開放する小当たり遊技中に遊技球がV入賞してからこの小当たり遊技が終了した後に、1ラウンド目の長開放ラウンド遊技が開始されることになる(図6(B)〜(E)参照)。
このように、本実施形態では、時短遊技状態で遊技を制御しているときに第2始動口12に遊技球が入賞して大当たりであると判定されたことを契機として、「15R長当たり」が選択された場合、15R長当たり遊技が実行された後に、通常遊技状態よりも高い割合で時短遊技状態で遊技が制御される。本実施形態では、15R長当たりが選択された場合には、長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御されることはなく、100%の割合で、長当たり遊技の終了後に時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
また、時短遊技状態で遊技を制御しているときに第2始動口12に遊技球が入賞して大当たりであると判定されたことを契機として、「8R長当たり」が選択された場合、8R長当たり遊技が実行された後に、時短遊技状態よりも高い割合で通常遊技状態で遊技が制御される。本実施形態では、8R長当たりが選択された場合には、長当たり遊技の終了後に時短遊技状態で遊技が制御されることはなく、100%の割合で、長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、時短遊技状態が継続しない場合にも、通常遊技状態のときと同様に、8R長当たり遊技が行われるため、例えば4R長当たり遊技が終了した後に通常遊技状態に戻される場合に比べて、時短遊技状態が継続しなかったことによる遊技者の喪失感を軽減することがで、且つ遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
また、時短遊技状態が継続する場合に、8R長当たり遊技よりも遊技者の利益が大きい15R長当たり遊技が行われるため、遊技者は、時短連チャン中に、時短遊技状態に移行したことによる恩恵を十分に得ることができる。
ところで、例えば時短遊技状態に移行した直後に第1特別図柄判定の権利が保留されており、且つ第2始動口12に遊技球が入賞していない状況では、時短遊技状態であるにも拘わらず、第1特別図柄判定が行われることがある。そして、このような状況下で第1特別図柄判定が行われた場合、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、以下のように大当たりの種類が選択されることになる。
すなわち、時短遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定が行われて大当たりであると判定された場合、図5の左下図に例示されるように、10%の割合で「突然時短当たり」が選択され、20%の割合で「時短無し4R長当たり」が選択され、同じく20%の割合で「時短付き4R長当たり」が選択され、40%の割合で「時短付き8R長当たり」が選択され、残り10%の割合で「時短無し8R長当たり」が選択される。
「突然時短当たり」が選択されると、図6(A)に基づいて上述した短当たり遊技が行われ、この短当たり遊技が終了すると、時短遊技状態に移行する。すなわち、突然時短当たり前の遊技状態も時短遊技状態であるため、時短遊技状態が継続することになる。
なお、本実施形態では、通常遊技状態で遊技が制御されているときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択される割合と、時短遊技状態で遊技が制御されているときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択される割合とが、いずれも10%に設定されている。
「時短無し4R長当たり」が選択されると、図6(B)に基づいて上述した4Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了した後は、通常遊技状態で遊技が制御される。すなわち、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
「時短付き4R長当たり」が選択されると、図6(B)に基づいて上述した4Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態に移行する。すなわち、時短遊技状態が継続する。
「時短付き8R長当たり」が選択されると、図6(C)に基づいて上述した8Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態に移行する。すなわち、時短遊技状態が継続する。
「時短無し8R長当たり」が選択されると、図6(C)に基づいて上述した8Rの長当たり遊技が行われ、この長当たり遊技が終了した後は、通常遊技状態で遊技が制御される。すなわち、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻される。
ここで、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「4R長当たり」が選択される場合と、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「4R長当たり」が選択される場合とを比較する。
通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、図5の左上図に基づいて上述したように、40%の割合で「時短付き4R長当たり」が選択される。
一方、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、20%の割合で「時短無し4R長当たり」が選択され、同じく20%の割合で「時短付き4R長当たり」が選択される。
このように、遊技状態が通常遊技状態から時短遊技状態へと移行すると、全体の40%あった「時短付き4R長当たり」の選択率が20%に低下し、代わりに、「時短無し4R長当たり」が20%の割合で選択されることになる。すなわち、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たりが選択された場合には、100%(第1の所定割合の一例)の割合で時短遊技状態に移行していたのが、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たりが選択された場合には、時短遊技状態への移行割合が50%に低下し、その代わりに、4R長当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御される場合が生じ得るようになる。
次に、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「8R長当たり」が選択される場合と、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「8R長当たり」が選択される場合とを比較する。
通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、図5の左上図に基づいて上述したように、50%の割合で「時短無し8R長当たり」が選択される。
一方、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、40%の割合で「時短付き8R長当たり」が選択され、10%の割合で「時短無し8R長当たり」が選択される。
このように、遊技状態が通常遊技状態から時短遊技状態へと移行すると、全体の50%あった「時短無し8R長当たり」の選択率が10%に低下し、代わりに、「時短付き8R長当たり」が40%の割合で選択されるようになる。すなわち、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たりが選択された場合には、8R長当たり遊技が実行された後に、100%の割合(第2の所定割合の一例)で通常遊技状態で遊技が制御されていたのが、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たりが選択された場合には、8R長当たり遊技が終了した後に通常遊技状態で遊技が制御される割合が20%に低下し、その代わりに、8R長当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行する場合が生じ得るようになる。
なお、本実施形態では、通常遊技状態における時短突入率の50%と時短遊技状態における時短継続率の70%との差分に相当する20%を8R長当たりに割り当てると共に、全体の20%の4R長当たりに対して時短を付与しないこととした分だけ8R長当たりに対して時短を更に付与することとした。これにより、時短遊技状態のときに時短付き8R長当たりが選択される割合を全体の40%にまで高めている。すなわち、時短遊技状態における第1特別図柄判定の大当たりによって8R長当たりが選択された場合に、8R長当たり遊技の終了後に、通常遊技状態よりも高い割合で時短遊技状態で遊技を制御することとしている。
ここまでの説明から明らかなように、基本的には4R長当たりが選択された場合には時短遊技状態に移行することが確定すると共に、8R長当たりが選択された場合には通常遊技状態で遊技が制御されることが確定するというゲーム性であったのが、時短遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定が行われてその判定結果が大当たりとなることで、4R長当たりが選択されたとしても時短遊技状態に移行しない場合や、8R長当たりが選択されたとしても時短遊技状態に移行する場合が出てくるというように、ゲーム性が変化し、意外性のある遊技を遊技者に提供することができる。
次に、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択される場合と、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択される場合とを比較する。
通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、図5の左上図に基づいて上述したように、全体の10%の割合で「突然時短当たり」が選択される。このようにして突然時短当たりが選択された場合、短当たり遊技が終了した後に、100%の割合で時短遊技状態に移行することになる。
一方、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、図5の左下図に例示されるように、全体の10%の割合で「突然時短当たり」が選択される。このようにして突然時短当たりが選択された場合、短当たり遊技が終了した後に、100%の割合で時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
ところで、上述した8R長当たり遊技の終了後に時短遊技状態で遊技を制御する割合を更に高めるために、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択された場合に、短当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技を制御することが考えられる。言い換えれば、「突然時短当たり」の一部或いは全部を「突然通常当たり」に変更することが考えられる。
しかしながら、このような構成を採用した場合、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、上記のような構成を採用した場合、通常遊技状態で遊技が制御されているときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択され、短当たり遊技が終了してから時短遊技状態に移行した直後に保留されていた第1特別図柄判定が消化されてその判定結果が大当たりとなって「突然通常当たり」が選択された場合に、時短遊技状態に移行したにも拘わらず遊技者が何ら利益を得ることなく通常遊技状態に戻ってしまうおそれがある。
そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、時短遊技状態で遊技が制御されているときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって「突然時短当たり」が選択された場合には、短当たり遊技が終了した後に、通常遊技状態のときに「突然時短当たり」が選択される割合と同じ100%の割合で、時短遊技状態で遊技を制御することとしている。
[乱数による判定方法の説明]
次に、後述する遊技制御基板100(図13参照)によって実行される乱数による判定方法について説明する。
次に、後述する遊技制御基板100(図13参照)によって実行される乱数による判定方法について説明する。
図7は、特別図柄判定に使用される各種テーブルについて説明するための説明図であり、図7(A)は第1特別図柄判定に使用される大当たり判定テーブルの一例を示し、図7(B)は第2特別図柄判定に使用される大当たり判定テーブルの一例を示している。また、図7(C)は第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に1種大当たりの種類を決定するための図柄判定テーブルの一例を示し、図7(D)は第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に1種大当たりの種類を決定するための図柄判定テーブルの一例を示している。また、図7(E)は第2特別図柄判定の判定結果が「小当たり」であって、且つ小当たり遊技中に遊技球がV入賞する場合に2種大当たりの種類を決定するための図柄判定テーブルの一例を示している。
図7(A)に示される大当たり乱数は、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として実行される第1特別図柄判定に使用される乱数である。本実施形態では、大当たりの当選値として1個の当選値「0」が予め記憶されており、遊技球が第1始動口11に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数がこの当選値と一致した場合に、大当たりである(大当たり遊技を実行する)と判定される。一方、遊技球が第1始動口11に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数が「0」ではなく「1」〜「239」のいずれかである場合、ハズレである(大当たり遊技を実行しない)と判定される。なお、本実施形態では、大当たり乱数の取り得る範囲が「0」〜「239」であるのに対して大当たりの当選値が「0」のみであるため、第1始動口入賞時の大当たり当選確率は1/240である。
図7(B)に示される大当たり乱数は、遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として実行される第2特別図柄判定に使用される乱数である。本実施形態では、大当たりの当選値として1個の当選値「0」が予め記憶されており、遊技球が第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数がこの当選値と一致した場合に、大当たりである(大当たり遊技を実行する)と判定される。また、本実施形態では、小当たりの当選値として「1」〜「238」の238個の当選値が予め記憶されており、遊技球が第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数がこれらの当選値のいずれかと一致した場合に、小当たりである(小当たり遊技を実行する)と判定される。また、遊技球が第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数が「239」である場合、ハズレである(大当たり遊技と小当たり遊技とのいずれも実行しない)と判定される。
本実施形態では、大当たり乱数の取り得る範囲が「0」〜「239」であるのに対して、第2特別図柄判定に係る大当たり用の当選値、小当たり用の当選値、及びハズレ用の乱数値が上記のように設定されているので、第2始動口入賞時の大当たり当選確率は1/240であり、第2始動口入賞時の小当たり当選確率は238/240であり、第2始動口入賞時のハズレ確率は1/240である。このため、第2特別図柄判定の判定結果の大半が小当たりとなる。
このようにして第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したタイミングで取得された大当たり乱数に基づいて大当たりであると判定された場合、この大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された大当たり用図柄乱数に基づいて、大当たりの種類が決定される。
パチンコ遊技機1には、図7(C)に例示されるように、通常遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定が行われて大当たりであると判定された場合にその大当たりの種類を決定するための図柄判定テーブルと、時短遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定が行われて大当たりであると判定された場合にその大当たりの種類を決定するための図柄判定テーブルとが予め記憶されている。これは、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係る大当たりの内訳と、時短遊技状態における第1特別図柄判定に係る大当たりの内訳とが相異なるためである(図5の左上図及び左下図を参照)。
図7(C)に例示されるように、通常遊技状態のときに遊技球が第1始動口11に入賞して行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たり(1種大当たり)となる場合については、大当たりの種類として、「突然時短当たり」(時短付き短当たり)と、「時短付き4R長当たり」と、「時短無し8R長当たり」との3種類が用意されている。
本実施形態では、図7(C)に例示されるように、通常遊技状態における「突然時短当たり」に関して「0」〜「9」の10個の当選値が予め記憶されており、通常遊技状態における「時短付き4R長当たり」に関して「10」〜「49」の40個の当選値が予め記憶されており、通常遊技状態における「時短無し8R長当たり」に関して「50」〜「99」の50個の当選値が予め記憶されている。
これに対して、通常遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第1始動口11に入賞して大当たりと判定された場合に、この第1始動口入賞時に大当たり乱数と一緒に取得された大当たり用図柄乱数がどの当選値と一致するかに基づいて、大当たりの種類が決定される。
図7(C)に例示されるように、大当たり用図柄乱数の取り得る範囲は、本実施形態では、遊技状態に関わらず「0」〜「99」である。これに対して、上述したように大当たり用図柄乱数の当選値が割り当てられているので、通常遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、10/100(=10%)の割合で「突然時短当たり」となり、40/100(=40%)の割合で「時短付き4R長当たり」となり、50/100(=50%)の割合で「時短無し8R長当たり」となる(図7(C)及び図5の左上図を参照)。
また、図7(C)に例示されるように、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定が行われて大当たり(1種大当たり)と判定された場合の大当たりの種類として、「突然時短当たり」と、「時短無し4R長当たり」と、「時短付き4R長当たり」と、「時短付き8R長当たり」と、「時短無し8R長当たり」との5種類が用意されている。
本実施形態では、図7(C)に例示されるように、時短遊技状態における「突然時短当たり」に関して「0」〜「9」の10個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短無し4R長当たり」に関して「10」〜「29」の20個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短付き4R長当たり」に関して「30」〜「49」の20個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短付き8R長当たり」に関して「50」〜「89」の40個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短無し8R長当たり」に関して「90」〜「99」の10個の当選値が予め記憶されている。
これに対して、時短遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第1始動口11に入賞して大当たりと判定された場合、又は通常遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第1始動口11に入賞して保留された第1特別図柄判定が時短遊技状態に移行してから消化されてその判定結果が大当たりとなった場合、この第1始動口入賞時に大当たり乱数と一緒に取得された大当たり用図柄乱数がどの当選値と一致するかに基づいて、大当たりの種類が決定される。
本実施形態では、大当たり用図柄乱数が「0」〜「99」の値を取り得るのに対して、上記5種類の1種大当たりのそれぞれに対して上述したように大当たり用図柄乱数の当選値が割り当てられているので、時短遊技状態のときに行われた第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、10/100(=10%)の割合で「突然時短当たり」となり、20/100(=20%)の割合で「時短無し4R長当たり」となり、同じく20/100(=20%)の割合で「時短付き4R長当たり」となり、40/100(=40%)の割合で「時短付き8R長当たり」となり、10/100(=10%)の割合で「時短無し8R長当たり」となる(図7(C)及び図5の左下図を参照)。
一方、時短遊技状態のときに第2始動口12に遊技球が入賞して第2特別図柄判定が行われ、その判定結果が大当たり(1種大当たり)となる場合については、図7(D)に例示されるように、大当たりの種類として、「時短無し8R長当たり」と、「時短付き4R長当たり」と、「時短付き15R長当たり」との3種類が用意されている。
本実施形態では、図7(D)に例示されるように、時短遊技状態における「時短無し8R長当たり」に関して「0」〜「29」の30個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短付き4R長当たり」に関して「30」〜「49」の20個の当選値が予め記憶されており、時短遊技状態における「時短付き15R長当たり」に関して「50」〜「99」の50個の当選値が予め記憶されている。
これに対して、時短遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第2始動口12に入賞して大当たりと判定された場合に、この第2始動口入賞時に大当たり乱数と一緒に取得された大当たり用図柄乱数がどの当選値と一致するかに基づいて、大当たりの種類が決定される。
上述したように、大当たり用図柄乱数の取り得る範囲は、遊技状態に関わらず「0」〜「99」である。これに対して、上述したように大当たり用図柄乱数の当選値が割り当てられているので、時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、30/100(=30%)の割合で「時短無し8R長当たり」となり、20/100(=20%)の割合で「時短付き4R長当たり」となり、50/100(=50%)の割合で「時短付き15R長当たり」となる(図7(D)及び図5の右下図を参照)。
一方、時短遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第2始動口12に入賞したタイミングで取得された大当たり乱数に基づいて小当たりであると判定された場合、この大当たり乱数及び大当たり用図柄乱数と一緒に取得された小当たり用図柄乱数に基づいて、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球がV入賞することで発生する2種大当たりの種類が決定される。
小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球がV入賞して2種大当たりが発生する場合の2種大当たりの種類として、図7(E)に例示されるように、「時短無し8R長当たり」と、「時短付き4R長当たり」と、「時短付き15R長当たり」との3種類が用意されている。
図7(E)に例示されるように、「時短無し8R長当たり」に関して「0」〜「29」の30個の当選値が予め記憶されており、「時短付き4R長当たり」に関して「30」〜「49」の20個の当選値が予め記憶されており、「時短付き15R長当たり」に関して「50」〜「99」の50個の当選値が予め記憶されている。
これに対して、時短遊技状態で遊技が制御されているときに遊技球が第2始動口12に入賞して小当たりと判定された場合に、この第2始動口入賞時に大当たり乱数、及び大当たり用図柄乱数と一緒に取得された小当たり用図柄乱数がどの当選値と一致するかに基づいて、小当たり遊技中のV入賞により発生する2種大当たりの種類が決定される。
図7(E)に例示されるように、小当たり用図柄乱数の取り得る範囲は、本実施形態では「0」〜「99」である。これに対して、上述したように小当たり用図柄乱数の当選値が割り当てられているので、小当たり遊技中のV入賞により2種大当たりが発生した場合、30/100(=30%)の割合で「時短無し8R長当たり」となり、20/100(=20%)の割合で「時短付き4R長当たり」となり、50/100(=50%)の割合で「時短付き15R長当たり」となる(図7(E)及び図5の右下図を参照)。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、図7に例示した各種テーブルを用いた判定処理を行うことによって、図5に基づいて上述した大当たりの内訳を実現している。
[特別図柄の変動パターンの説明]
次に、図8を参照しつつ、特別図柄の変動パターンについて説明する。ここで、図8は、特別図柄の変動パターンを決定する処理に使用される変動パターンテーブルについて説明するための説明図である。
次に、図8を参照しつつ、特別図柄の変動パターンについて説明する。ここで、図8は、特別図柄の変動パターンを決定する処理に使用される変動パターンテーブルについて説明するための説明図である。
第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞すると、大当たり乱数や図柄乱数と共に、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理に使用される変動パターン乱数が取得される。大当たり乱数に基づいて特別図柄判定が行われると、この大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において変動表示される特別図柄の変動パターンが選択される。その際、通常遊技状態のときに行われた特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合には、図8(A)に例示される通常遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の変動パターンが選択される。なお、通常遊技状態においては、基本的に第2始動口12に遊技球が入賞することがないため、第2特別図柄表示器42において第2特別図柄が変動表示されることはない。このため、図8(A)に例示される変動パターンテーブルは、通常遊技状態における第1特別図柄の変動パターンを決定するために使用される。
図8(A)に例示されるように、通常遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブルでは、変動パターン乱数と特別図柄(第1特別図柄)の変動パターンとが対応付けられている。変動パターン乱数の取り得る範囲は、本実施形態では「0」〜「99」である。通常遊技状態のときに大当たりと判定されることになる大当たり乱数と一緒に第1始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が「0」〜「9」のいずれかである場合には変動時間が60秒である第1変動パターンが選択され、「10」〜「29」のいずれかである場合には変動時間が80秒である第2変動パターンが選択され、「30」〜「59」のいずれかである場合には変動時間が120秒である第3変動パターンが選択され、「60」〜「99」のいずれかである場合には変動時間が160秒である第4変動パターンが選択される。
一方、時短遊技状態のときには、基本的には第2特別図柄判定が行われるが、通常遊技状態のときに保留された第1特別図柄判定が時短遊技状態に移行してから消化される場合がある。これら2つの場合で特別図柄判定の判定結果が大当たり(1種大当たり)となった場合、いずれの場合についても、図8(B)に例示される時短遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の変動パターンが決定される。
この時短遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブルでは、図8(B)に例示されるように、変動パターン乱数の取り得る範囲と、第5変動パターンに対して割り当てられている乱数値とが一致している。このため、時短遊技状態のときに大当たりと判定されることになる大当たり乱数と一緒に第1始動口入賞時或いは第2始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が「0」〜「99」のいずれであったとしても、変動時間が13秒である第5変動パターンが選択されることになる。
一方、始動口入賞時に取得された大当たり乱数に基づいて大当たりではないと判定された場合、すなわちハズレの場合、この大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得されたリーチ乱数に基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かが判定される。ここで、リーチ演出を行うと判定された場合には、リーチ用変動パターンテーブル(図8(C)参照)を参照して特別図柄の変動パターンが選択される。
本実施形態では、リーチ用変動パターンテーブルとして、通常遊技状態で遊技が制御されているときに使用されるリーチ用変動パターンテーブルと、時短遊技状態で遊技が制御されているときに使用されるリーチ用変動パターンテーブルとが設けられている。
通常遊技状態で遊技が制御されているときにリーチ演出を行うと判定された場合、図8(C)に例示されるように、この判定に使用されたリーチ乱数と始動口入賞時(通常遊技状態であるため第1始動口入賞時)に取得された変動パターン乱数が「0」〜「39」のいずれかである場合には変動時間が60秒である第6変動パターンが選択され、「40」〜「69」のいずれかである場合には変動時間が80秒である第7変動パターンが選択され、「70」〜「89」のいずれかである場合には変動時間が120秒である第8変動パターンが選択され、「90」〜「99」のいずれかである場合には変動時間が160秒である第9変動パターンが選択される。
また、時短遊技状態で遊技が制御されているときにリーチ演出を行うと判定された場合、図8(C)に例示されるように、この判定に使用されたリーチ乱数と始動口入賞時(時短遊技状態であるため第2始動口入賞時又は第1始動口入賞時)に取得された変動パターン乱数が「0」〜「99」のいずれであったとしても、変動時間が13秒である第10変動パターンが選択される。
この第10変動パターンは、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、又は通常遊技状態のときに保留された第1特別図柄判定が時短遊技状態に移行してから消化された際にハズレと判定された場合の一部について選択される。
なお、図7(A)及び(B)に基づいて上述したように、第1特別図柄判定の判定結果がハズレとなる割合が239/240と相対的に高いのに対して、第2特別図柄判定の判定結果がハズレとなる割合は、1/240と相対的に低い。このため、本実施形態では、時短遊技状態のときに第2特別図柄判定が行われてその判定結果がハズレとなる場合には、必ず第10変動パターンが選択されてリーチ演出が行われるように、遊技球が第2始動口12に入賞した際に取得されるリーチ乱数の当選値が予め設定されている。
図8(D)は、通常遊技状態におけるハズレ用の変動パターンを選択するために使用される変動パターンテーブルを示している。この変動パターンテーブルは、通常遊技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が実行され、その判定結果がハズレであって、且つリーチ演出が行われない場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択するために使用される。
通常遊技状態におけるハズレ用変動パターンテーブルでは、図8(D)に例示されるように、第1特別図柄判定の保留数と、変動時間が相異なる変動パターンとが対応付けられている。通常遊技状態のときに第1特別図柄判定が消化されて、その判定結果がハズレであってリーチ演出も行われない場合、その第1特別図柄判定が消化される直前の第1特別図柄判定の保留数に基づいて、いずれかの変動パターンが選択される。
具体的には、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定が消化される直前の第1特別図柄判定の保留数が最大の「4」である場合には、変動時間が3秒である第13変動パターンが選択され、第1特別図柄判定の保留数が「3」である場合には、変動時間が8秒である第12変動パターンが選択され、第1特別図柄判定の保留数が「0」〜「2」のいずれかである場合には、変動時間が13秒である第11変動パターンが選択される。
ところで、時短遊技状態で遊技が制御されているときには、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなったことを条件として実行される小当たり遊技中に遊技球をV入賞させて2種大当たりを発生させるといった遊技が主に行われる。このため、通常遊技状態のときに保留された第1特別図柄判定が時短遊技状態に移行してから消化され、当該第1特別図柄判定の消化に必要以上に時間を要するのは好ましくない。
そこで、本実施形態では、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定が行われてその判定結果がハズレとなり、且つリーチ演出が行われない場合には、図8(E)に例示される時短遊技状態における第1始動口入賞によるハズレ用変動パターンテーブルを参照して、第1特別図柄の変動パターンが決定される。
図8(E)に例示されように、時短遊技状態における第1始動口入賞によるハズレ用変動パターンテーブルでは、変動時間が2秒である第14変動パターンに対して、変動パターン乱数の当選値として、「0」〜「99」が割り当てられている。このため、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果がハズレとなり、且つリーチ演出が行われない場合には、図8(E)に例示される変動パターンテーブルが参照されて、必ず第14変動パターンが選択されることになる。
時短遊技状態のときに第1特別図柄判定に関してこのような変動パターンテーブルを参照して変動パターンを選択することにより、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の消化に必要以上に時間を要してしまうのを抑制することができる。
図8(F)は、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなった場合に、第2特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターンテーブルである。
この小当たり用の変動パターンテーブルでは、図8(F)に例示されるように、変動時間が3秒である第15変動パターンに対して、変動パターン乱数の当選値として、「0」〜「99」が割り当てられている。時短遊技状態のときに第2特別図柄判定が行われたその判定結果が小当たりとなった場合、図8(F)に例示される変動パターンテーブルが参照されて、必ず第15変動パターンが選択されることになる。
ここで、時短遊技状態のときに1種大当たりが発生した場合の遊技の流れについて説明する。上述したように、時短遊技状態のときに第2特別図柄判定が行われてその判定結果が大当たり(いわゆる直撃当たり)となった場合、又は時短遊技状態のときに第1特別図柄判定が行われてその判定結果が大当たりとなった場合には、いずれも変動時間が13秒の第5変動パターンが選択される。その一方で、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が小当たりとなった場合には変動時間が3秒である第15変動パターンが選択され、また、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果がハズレとなった場合、及び時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果がハズレとなった場合の一部については、変動時間が13秒である第10変動パターンが選択される。
このため、時短遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、特別図柄の変動時間が13秒であるか否か、言い換えれば、液晶表示装置5に表示されている装飾図柄の変動時間が13秒であるか否かに基づいて、図柄変動終了後に、第2特別図柄判定に係る直撃当たり(1種当たり)、又は第1特別図柄判定に係る大当たり(1種当たり)が確定する可能性の有無を容易に把握することができる。
第2特別図柄表示器42において第2特別図柄が13秒間変動表示されてから大当たり図柄が停止表示された場合、上記直撃当たりが確定して、大当たり遊技として、4Rの長当たり遊技、8Rの長当たり遊技、又は15Rの長当たり遊技が行われることになる(図5の右下図を参照)。これに対して、8Rの長当たり遊技が行われる場合には、この長当たり遊技が終了した後に遊技状態が必ず通常遊技状態に戻されることになる(図5の右下図、及び図7(D)を参照)。このため、遊技者は、第2特別図柄が13秒間変動表示されたことに続いて8Rの長当たり遊技が行われることを認識した時点で、時短遊技状態が継続しないことを認識できてしまうことになる。このため、例えば大当たり遊技のオープニング演出において8Rの長当たり遊技が行われることが予告された時点で、遊技者が遊技意欲を大幅に低下させてしまうおそれがある。
一方、時短遊技状態のときに第1特別図柄表示器41において第1特別図柄が13秒間変動表示されてから大当たり図柄が停止表示された場合、1種大当たりが確定して、大当たり遊技として、短当たり遊技、4Rの長当たり遊技、又は8Rの長当たり遊技が行われることになる(図5の左下図を参照)。これに対して、8Rの長当たり遊技が行われる場合には、通常遊技状態のときの8R長当たりとは異なり、長当たり遊技終了後の遊技状態が再び時短遊技状態に設定される場合がある(図5の左下図、及び図7(C)を参照)。本実施形態では、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであった場合、全体の40%の割合で時短付き8R長当たりが選択され、全体の10%の割合で時短無し8R長当たりが選択される。このため、時短遊技状態における第1特別図柄判定に関して、8Rの長当たり遊技が終了した後に再び時短遊技状態に突入する確率は、80%(=40/(40+10)×100)である。
このように、時短遊技状態で遊技が制御されているときに第1特別図柄判定に係る1種大当たりが発生した場合には、8R長当たり遊技が行われたとしても時短が継続する場合がある。このため、液晶表示装置5に装飾図柄が13秒間変動表示された後に1種大当たりが発生して、その1種大当たりに応じて8Rの長当たり遊技が行われることとなった場合でも、少なくとも遊技状態が明確に報知されるまでは、遊技者が時短継続に対する期待感や遊技意欲を低下させることなく遊技を楽しむことができる。
[大当たり遊技中の特別入賞領域の開放パターンと演出との説明]
次に、図9〜図12を参照しつつ、大当たり遊技中の特別入賞領域の開放パターンと演出とについて説明する。
次に、図9〜図12を参照しつつ、大当たり遊技中の特別入賞領域の開放パターンと演出とについて説明する。
図9は、短当たり遊技中の大入賞口13の開放パターンと演出との一例について説明するための説明図である。
大当たりの種類として突然時短当たりが選択された場合、大当たり遊技として、図9に例示されるように、例えば、大入賞口13を0.1秒間短開放する短開放ラウンド遊技を16回繰り返す短当たり遊技が行われる。なお、図9における「OP」は、短当たり遊技におけるオープニングを意味し、「ED」は、短当たり遊技におけるエンディングを意味している。
これに対して、通常遊技状態のときに突然時短当たりとなった場合には、短当たり遊技中に、時短遊技状態に移行することを示唆するRUSH突入予告演出が行われる。このRUSH突入予告演出は、具体的には、例えば液晶表示装置5に時短遊技状態への移行を示唆する演出表示を行った後に「RUSH突入」といったメッセージを表示する演出である。
また、時短遊技状態のときに突然時短当たりとなった場合には、短当たり遊技中に、時短遊技状態が継続することを示唆するRUSH継続予告演出が行われる。このRUSH継続演出は、具体的には、例えば液晶表示装置5に時短遊技状態への移行を示唆する演出表示を行った後に「RUSH継続」といったメッセージを表示する演出である。
本実施形態では、通常遊技状態における突然時短当たり、及び時短遊技状態における突然時短当たりのいずれの突然時短当たりとなった場合にも遊技状態が必ず時短遊技状態に移行するので、短当たり遊技のオープニング開始からエンディング終了に亘って、一連のRUSH突入(或いは継続)予告演出が行われる。
図10は、4R長当たり遊技中の大入賞口13又は特定入賞口19の開放パターンと演出との一例について説明するための説明図である。
大当たりの種類として4R長当たりが選択された場合、大当たり遊技として、図10に例示されるように、例えば、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持する4回の長開放ラウンド遊技を行った後に、大入賞口13を0.1秒間短開放する短開放ラウンド遊技を12回繰り返す実質4Rの長当たり遊技が行われる。
これに対して、通常遊技状態のときに時短付き4R長当たりに当選した場合、すなわち通常遊技状態のときに4R長当たりとなって4Rの長当たり遊技の終了後に時短遊技状態に移行する場合、例えば、4Rの長当たり遊技のオープニング(OP)中には、所定のオープニング演出が行われ、4回の長開放ラウンド遊技が行われている間は、現在のラウンド数や払出賞球数等を液晶表示装置5に表示する所定のラウンド中演出が行われる。次に、大入賞口13の短開放ラウンド遊技が繰り返されている間は、時短遊技状態に移行することを分かり易く報知するために、例えば、敵キャラクタとのバトルを行って最終的に勝利する様子を表すチャレンジゲームの映像が液晶表示装置5に表示される。そして、エンディング(ED)では、RUSH突入演出として、「RUSH突入」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
また、時短遊技状態のときに時短付き4R長当たりに当選した場合、すなわち時短遊技状態のときに4R長当たりとなって4Rの長当たり遊技の終了後に再び時短遊技状態で遊技が制御される場合、4回の長開放ラウンド遊技中とそれに続く短開放ラウンド遊技中には、上述した所定のラウンド中演出とチャレンジゲーム(成功)とが行われ、エンディング(ED)では、RUSH継続演出として、「RUSH継続」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
また、時短遊技状態のときに時短無し4R長当たりに当選した場合、すなわち時短遊技状態のときに4R長当たりとなって4Rの長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御されることになる場合、短開放ラウンド遊技が繰り返されている間は、時短遊技状態が継続しないことを分かり易く報知するために、例えば、敵キャラクタとのバトルを行って最終的に敗北する様子を表すチャレンジゲームの映像が液晶表示装置5に表示される。そして、エンディング(ED)では、RUSH非突入演出として、「チャレンジ失敗」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
この図10に基づく説明から明らかなように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たりが選択され、4R長当たり遊技の終了後に時短遊技状態で遊技が制御される場合(図10における上段のケース)、4R長当たり遊技が実行されているときに、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たりが選択され、且つ4R長当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御される場合の4R長当たり遊技中の遊技演出(図10の下段の演出)とは異なる遊技演出が行われる。
このため、大当たり遊技の種類が同じ4R長当たりであったとしても4R長当たり遊技中に相異なる遊技演出が行われるので、遊技者は、4R長当たり遊技終了後の遊技状態を、4R長当たり遊技が終了する前に容易に認識することができる。
図11は、8R長当たり遊技中の大入賞口13又は特定入賞口19の開放パターンと演出とについて説明するための説明図である。
大当たりの種類として8R長当たりが選択された場合、大当たり遊技として、図11に例示されるように、例えば、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持する4回の長開放ラウンド遊技を行い、大入賞口13を0.1秒間短開放する短開放ラウンド遊技を8回繰り返し、その後、再び4回の長開放ラウンド遊技を行う実質8Rの長当たり遊技が行われる。
これに対して、通常遊技状態のときに時短無し8R長当たりに当選した場合、すなわち通常遊技状態のときに8R長当たりとなって8Rの長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御される場合、最初の4回の長開放ラウンド遊技が行われているときには所定のラウンド中演出が行われ、大入賞口13の8回の短開放ラウンド遊技が繰り返されている間は、時短遊技状態に移行しないことを分かり易く報知するために、例えば、敵キャラクタとのバトルを行って最終的に敗北する様子を表すチャレンジゲームの映像が液晶表示装置5に表示される。そして、後半の4回の長開放ラウンド遊技中には所定のラウンド中演出が行われ、エンディング(ED)では、RUSH非突入演出として、「チャレンジ失敗」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
また、時短遊技状態のときに時短無し8R長当たりに当選した場合、すなわち時短遊技状態のときに8R長当たりとなって8Rの長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御される場合、4回の長開放ラウンド遊技中、8回の短開放ラウンド遊技中、及び後半の4回の長開放ラウンド遊技中は、上述したのと同様に所定のラウンド中演出、チャレンジゲーム(失敗)、及び所定のラウンド中演出が行われる。そして、エンディング(ED)では、RUSH終了演出として、「チャレンジ失敗」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
また、時短遊技状態のときに時短付き8R長当たりに当選した場合、すなわち時短遊技状態のときに8R長当たりとなって8Rの長当たり遊技の終了後に再び時短遊技状態で遊技が制御されることになる場合、上述した例と同様に、時短遊技状態が継続することを分かり易く報知するために、大入賞口13の8回の短開放ラウンド遊技中は、敵キャラクタとのバトルを行って最終的に敗北する様子を表すチャレンジゲームの映像が液晶表示装置5に表示される。そして、エンディング(ED)では、RUSH継続演出として、「RUSH継続」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
なお、他の実施形態としては、8回の短開放ラウンド遊技中に、敵キャラクタとのバトルを行って最終的に勝利する様子を表すチャレンジゲームの映像を表示することによって、時短付き4R長当たり遊技(図10の中段の演出を参照)が行われているように見せ掛けた後に、後半の4回の長開放ラウンド遊技中は、ボーナスラウンドを獲得したように見せ掛ける演出を行うようにしてもよい。
この図11に基づく説明から明らかなように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たりが選択され、8R長当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が制御される場合(図11における上段のケース)、8R長当たり遊技が実行されているときに、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たりが選択され、且つ8R長当たり遊技終了後に時短遊技状態で遊技が制御される場合の8R長当たり遊技中の遊技演出(図11の下段の演出)とは異なる遊技演出が行われる。
このため、大当たり遊技の種類が同じ8R長当たりであったとしても8R長当たり遊技中に相異なる遊技演出が行われるので、遊技者は、8R長当たり遊技終了後の遊技状態を、8R長当たり遊技が終了する前に容易に認識することができる。
図12は、15R長当たり遊技中の大入賞口13又は特定入賞領域19の開放パターンと演出との一例について説明するための説明図である。
本実施形態では、15R長当たりは、時短遊技状態のときに行われた第2特別図柄判定で直撃大当たりとなった場合、又は時短遊技状態の小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92にV入賞した場合に選択される。
本実施形態では、15R長当たり遊技用の大入賞口13の開放パターンが2種類用意されている。1つ目は、15R未満の長当たり遊技であると見せ掛けておいて15Rの長当たり遊技に昇格したように見せるいわゆる昇格演出を行うための開放パターンである(図12(B)参照)。2つ目は、この昇格演出を行わない場合の開放パターンである(図12(A)参照)。
大当たりの種類として15R長当たりが選択され、且つ昇格演出を行わない場合、図12(A)に例示されるように、例えば、大入賞口13を開放してから所定条件を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持する15回の長開放ラウンド遊技が行われる。
これに対して、時短遊技状態のときに15R長当たりに当選した場合、例えば、15Rの長当たり遊技のオープニング(OP)中には、15Rの大当たりであることを報知する所定のオープニング演出が行われ、15回の長開放ラウンド遊技が行われている間は、現在のラウンド数や払出賞球数等を液晶表示装置5に表示する所定のラウンド中演出が行われる。そして、15R長当たり遊技が行われた場合には必ず時短遊技状態に移行するため、エンディング(ED)では、RUSH継続演出として、「RUSH継続」といったメッセージが液晶表示装置5に表示される。
一方、15Rの長当たり遊技中に昇格演出を行う場合、図12(B)に例示されるように、オープニング(OP)に続いて、4回の長開放ラウンド遊技が行われ、次に、大入賞口13の複数の短開放動作と1回の長開放動作とから構成される5ラウンド目のラウンド遊技が行われる。そして、5ラウンド目のラウンド遊技に続いて、長開放ラウンド遊技が10回繰り返される。
これに対して、まず、オープニング(OP)において、15ラウンドの長当たり遊技であるとは認識できない態様で、所定のオープニング演出が行われる。そして、5ラウンド目のラウンド遊技が開始されると、まず、4ラウンドで終了すると思われていた長開放ラウンド遊技が15ラウンド目まで継続することを報知する昇格演出が行われ、これに続いて、5ラウンド目のラウンド遊技における長開放ラウンド遊技中には、所定のラウンド中演出が行われる。
なお、オープニング演出と5ラウンド目のラウンド遊技中に行われる昇格演出以外の演出は、図12(A)に基づいて上述したものと同じである。
以下、上述したような大当たりの内訳や大当たり遊技中の遊技演出等を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図13に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図13に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから皿28へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、「大当たり」であると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることでV入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、「大当たり」であると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に対して、図2に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、通常演出の演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、図には示されていないが、統括CPU、制御用ROM、及び制御用RAMを備えている。統括CPUは、制御用ROMに記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御基板140は、液晶表示装置5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、及びスピーカ24から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。統括CPUは、演出制御基板130からのコマンド及び制御用ROMに記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP及び音響DSPに出力することによって、VDP及び音響DSPの動作を制御する。
画像音響制御基板140は、図には示されていないが、統括CPU、制御用ROM、及び制御用RAMを備えている。統括CPUは、制御用ROMに記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御基板140は、液晶表示装置5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、及びスピーカ24から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。統括CPUは、演出制御基板130からのコマンド及び制御用ROMに記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP及び音響DSPに出力することによって、VDP及び音響DSPの動作を制御する。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、統括CPUからの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、統括CPUからの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、枠ランプ25や盤ランプ29、可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150は、図には示されていないが、CPU、ROM、及びRAMを備えている。ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、枠ランプ25や盤ランプ29、可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプ制御基板150のRAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御基板150のROMには、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ25や盤ランプ29、可動役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAMに読み出して、枠ランプ25や盤ランプ29、可動役物7の発光素子の発光を制御する。また、ランプ制御基板150のCPUは、ROMに記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAMに読み出して、可動役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図14を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図14は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
次に、図14を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図14は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図15〜図18に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図19に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。この普通図柄処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。この電動チューリップ処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図25及び図26に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図27に基づいて後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図15は、図14のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図15に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図16に基づいて後に詳述する。
図15は、図14のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図15に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図16に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図17に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。このゲートスイッチ処理については、図18に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図16は、図15のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図16に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
図16は、図15のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図16に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS214〜S217)。そして、第1特別図柄判定が保留されたことを通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。この保留コマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図17は、図15のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図17に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
図17は、図15のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図17に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大入賞口13を開放する大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、例えば、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特定入賞口19を開放する小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS223)。この小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、小当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS224)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS224:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS225〜S229)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図18は、図15のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
図18は、図15のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ステップS231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ステップS232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップS233)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM103に格納する(ステップS234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図19を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図19は、図14のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグ又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
次に、図19を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図19は、図14のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図19に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグ又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図20に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS309)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS309の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。この変動パターン選択処理については、図21に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS309の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS310)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、液晶表示装置5にどのようなパターンで装飾図画を変動表示させるか、スピーカ24からどのような音を出力するか、枠ランプ25をどのような発光パターンで発光させるか、可動役物7を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS311)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS310の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS310の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS311に続いて、メインCPU101は、ステップS311における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS312)。
メインCPU101は、ステップS312の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS312における変動時間の計測開始から、ステップS309の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS313:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS313:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS314)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS315)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。具体的には、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されていた場合には第1特別図柄表示器41に大当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示器42において特別図柄が変動表示されていた場合には第2特別図柄表示器42に大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄を停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS312の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS317)。この停止中処理については、図22に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図20は、図19のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図20に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブル(図7(B)参照)を参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブル(図7(A)参照)を参照する。
図20は、図19のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図20に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブル(図7(B)参照)を参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブル(図7(A)参照)を参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、大当たり遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS3073)。具体的には、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示す時短遊技フラグがメインRAM103に記憶されており、この時短遊技フラグが「OFF」に設定されているか否かに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。
メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS3073:YES)、通常遊技状態用の図柄判定テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3074)。このステップS3074の処理でセットされる図柄判定テーブルは、図7(C)に例示されている図柄判定テーブルのうちの、通常遊技状態に対応するテーブルである。この図柄判定テーブルを参照して大当たりの種類を決定することにより、図5の左上図に基づいて上述したような大当たりの内訳を実現することが可能である。
メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS3073:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、時短遊技状態用の図柄判定テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3075)。本実施形態では、時短遊技状態において第1特別図柄判定が行われる場合と第2特別図柄判定が行われる場合とがあり、これら2つの場合において、大当たりの内訳を異ならせることとしている(図5の左下図及び右下図を参照)。このため、今回の大当たり判定が第1始動口入賞に係るものである場合には図7(C)に例示された図柄判定テーブルのうちの時短遊技状態に対応するテーブルがメインRAM103にセットされ、今回の大当たり判定が第2始動口入賞に係るものである場合には図7(D)に例示された図柄判定テーブルがメインRAM103にセットされる。これらの図柄判定テーブルを参照して大当たりの種類を決定することにより、図5の左下図及び右下図に基づいて上述したような大当たりの内訳を実現することが可能である。
メインCPU101は、ステップS3074の処理を実行した場合、又はステップS3075の処理を実行した場合、メインRAM103にセットされている図柄判定テーブルを参照して、大当たりの種類を決定する(ステップS3076)。なお、この大当たりの種類を決定する処理は、図7(C)及び(D)に基づいて上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
メインCPU101は、ステップS3076の処理で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3077)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、大当たり遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、大当たり判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この大当たり判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3079)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3079:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3080)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2始動口入賞に係る大当たり判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判断した場合(ステップS3079:NO)、すなわち今回の大当たり判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の判定結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3081)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブル(図7(B)参照)に規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3081:NO)、上記ステップS3080の処理を実行する。この場合、上記ステップS315の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3081:YES)、小当たり時の図柄判定テーブル(図7(E)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3082)。そして、セットした小当たり時の図柄決定テーブルを参照して、小当たりの種類を決定する(ステップS3083)。この小当たりの種類を決定する処理は、図7(E)に基づいて上述した通りである。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3084)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図21は、図19のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図19のステップS307における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、大当たり判定の判定結果が1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3091)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3091:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「OFF」に設定されているか否かに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS3092)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS3092:YES)、通常遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブル(図8(A)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3093)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS3092:NO)、すなわち現在の遊技状態が時短遊技状態である場合、時短遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブル(図8(B)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3094)。このようにしてステップS3093の処理、又はステップS3094の処理が行われた場合、後述するステップS3104に処理が進められる。
図21は、図19のステップS309における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図19のステップS307における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、大当たり判定の判定結果が1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3091)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3091:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「OFF」に設定されているか否かに基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS3092)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS3092:YES)、通常遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブル(図8(A)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3093)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS3092:NO)、すなわち現在の遊技状態が時短遊技状態である場合、時短遊技状態における大当たり用の変動パターンテーブル(図8(B)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3094)。このようにしてステップS3093の処理、又はステップS3094の処理が行われた場合、後述するステップS3104に処理が進められる。
メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3091:NO)、上記ステップS3081の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3095)。ここで、小当たりであると判定した場合(ステップS3095:YES)、小当たり用の変動パターンテーブル(図8(F)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3096)。
メインCPU101は、小当たりではないと判定した場合(ステップS3095:NO)、すなわちハズレである場合、遊技者に対して大当たりを期待させるためのリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3098)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを判定する。なお、メインROM102には、リーチ演出を行うか否かの判定を通常遊技状態のときに行う場合と、時短遊技状態のときに行う場合とのそれぞれについて、個別にリーチ乱数が記憶されている。具体的には、通常遊技状態のときには例えば10%程度の割合でリーチ演出が行われるように、通常遊技状態における第1特別図柄判定に係るリーチ乱数がメインROM102に記憶されている。また、時短遊技状態のときに第2特別図柄判定の判定結果がハズレとなる確率が小当たりとなる確率に比べて相対的に低いので、第2特別図柄判定の判定結果がハズレの場合には必ず(100%の割合で)リーチ演出が行われるように、時短遊技状態における第2特別図柄判定に係るリーチ乱数がメインROM102に記憶されている。また、第1特別図柄判定に関して、時短遊技状態のときには例えば3%程度の割合でリーチ演出が行われるように、時短遊技状態における第1特別図柄判定に係るリーチ乱数がメインROM102に記憶されている。
メインCPU101は、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3098:YES)、上記ステップS3073の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS3099)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS3099:YES)、通常遊技状態におけるリーチ用の変動パターンテーブル(図8(C)の上段を参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3100)。逆に、通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS3099:NO)、時短遊技状態におけるリーチ用の変動パターンテーブル(図8(C)の下段を参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3101)。このようにしてステップS3100の処理、又はステップS3101の処理が行われた場合、後述するステップS3104に処理が進められる。
メインCPU101は、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3098:NO)、上記ステップS3073の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS3102)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS3102:NO)、時短遊技状態における第1始動口入賞によるハズレ用の変動パターンテーブル(図8(E)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3103)。
次に、メインCPU101は、ステップS3093、ステップS3094、ステップS3096、ステップS3100、ステップS3101、又はステップS3103の処理でセットされた変動パターンテーブルを用いて変動パターン乱数の判定を行う(ステップS3104)。具体的には、メインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、判定用記憶領域に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを選択する。このステップS3104の処理が行われることにより、特別図柄の変動パターン(変動時間)が決定されることとなる。
一方、メインCPU101は、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS3102:YES)、通常遊技状態におけるハズレ用の変動パターンテーブル(図8(D)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。そして、現在の第1特別図柄判定の保留数に対応する変動パターンを通常遊技状態におけるハズレ用の変動パターンテーブルから読み出すことによって、変動パターンを選択する(ステップS3106)。
メインCPU101は、ステップS3104の処理又はステップS3106の処理によって変動パターンを選択すると、選択した変動パターンを設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、大当たり判定処理によって設定された図柄と共に、上記ステップS310の処理でセットされる変動開始コマンドに含まれ、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図22は、図19のステップS317における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS316の処理によって変動時間をリセットした後、図22に例示されるように、上記ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3171)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3171:YES)、大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
図22は、図19のステップS317における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS316の処理によって変動時間をリセットした後、図22に例示されるように、上記ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3171)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3171:YES)、大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3173)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3173:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3171:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3179の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、上記ステップS3077の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3180)。そして、小当たりであると判定した場合(ステップS3180:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3181)。
メインCPU101は、ステップS3174の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3173:NO)、又はステップS3181の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップS3183)。ここで、オープニングとは、大当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。ステップS3183の処理がステップS3181に続いて実行される場合には小当たり遊技に係るオープニングコマンドがセットされ、その他の場合には大当たり遊技に係るオープニングコマンドがセットされる。なお、大当たり遊技が開始される場合には、大当たりの種類を示す情報を含むオープニングコマンドが送信される。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図23は、図14のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図23に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
図23は、図14のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図23に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップS401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS401:YES)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ステップS403:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップS404)、当たり乱数判定処理を実行する(ステップS405)。具体的には、上記ステップS234(図18参照)に処理によってメインRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めメインROM102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
ステップS405の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(ステップS406)、当たりであると判断した場合(ステップS406:YES)、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステップS407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(ステップS406:NO)、ハズレ図柄をメインRAM103にセットする(ステップS408)。
ステップS407又はステップS408の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS409:YES)、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップS411)。このようにしてステップS410又はステップS411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップS410又はステップS411の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS413)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS415)。具体的には、ステップS413の処理によって計測を開始した経過時間が、ステップS410又はステップS411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップS415:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップS415:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、ステップS407の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄又はステップS408の処理でメインRAM103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(ステップS416)。そして、ステップS413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(ステップS417)。そして、上記ステップS406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(ステップS418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図24は、図14のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図24に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
図24は、図14のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図24に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップS502)。そして電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、ステップS406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS503:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS505)。
メインCPU101は、ステップS504又はステップS505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS506)。
メインCPU101は、ステップS506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS502:YES)、ステップS506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS508)。これにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図25及び図26を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図25及び図26は、図14のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図25及び図26を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図25及び図26は、図14のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図25に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば上記ステップS3183の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理が行われることによって、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えば特定領域開閉部119の動作状況に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又はステップS606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611)。ここで、設定時間と一致すると判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS615)。具体的には、V入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS615:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS616)。
メインCPU101は、ステップS617の処理を実行した場合、又はV入賞口92の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS615:NO)、図26に例示されるように、ステップS606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップS620)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS620:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS621)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップS621:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップS620:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップS622)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS623)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS624)。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定した場合(ステップS608:YES)、又はステップS624の処理を実行した場合、ステップS624の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS626)、小当たり遊技の終了を通知するエンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS627)。このエンディングコマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。なお、小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92にV入賞した場合には、その旨を通知する情報を含むエンディングコマンドが演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS627の処理に続いて、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS628)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS628:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞しなかったと判断されて、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS628:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS629)、小当たり遊技に続いて大当たり遊技を開始させるために大当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS630)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS631)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図27を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図27は、図14のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図27に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS701:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
以下、図27を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図27は、図14のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図27に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS701:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS701:YES)、例えばステップS3183の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS702:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS703:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS703:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS704)。このステップS704の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS704の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS705)、同じくメインRAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS706)。このラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、ステップS706の処理が行われる毎に「1」加算される。
ステップS706の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS707)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS708)。そして、ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS709)。なお、このラウンド開始コマンドには、今回のラウンド遊技中における大入賞口13の開放パターンを示す情報が含まれる。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS702:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS711)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS711:YES)、後述するステップS725に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS711:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS712)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS712:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS704の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS713)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS713:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS705に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS713:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS712:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS714)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップS714:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS715)。
メインCPU101は、ステップS715の処理を実行した場合、ステップS709の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップS714:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS716)。具体的には、上記ステップS708の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS716:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS717)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS717:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS717:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS716:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS718)。
ステップS718の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS704の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS719)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS719:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS720)。このステップS720の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS713の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS719:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS722)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS723)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS724)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS724の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS711:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS725)。具体的には、上記ステップS722の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS704の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS725:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS725:YES)、大当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS726)。そして、大当たり遊技を終了させるために、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS727)。
ここでは、長開放ラウンド遊技が規定回数実行される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理について説明したが、短開放ラウンド遊技が規定回数実行される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理については、例えば大入賞口13が開放されてからの大入賞口13への遊技球の入賞数とは無関係に大入賞口13が閉塞される点や、短開放ラウンド遊技における大入賞口13の開放時間が長開放ラウンド遊技における大入賞口13の開放時間よりも短い点などを除いて、図27の処理と同様に行われる。このため、短当たり遊技から構成される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理についての詳細な説明は省略する。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図28は、図27のステップS726における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS725:YES)、今回の大当たり遊技が、小当たり遊技に続く大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7261)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われる場合には上記ステップS630(図26参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定され、小当たり遊技に続く大当たり遊技ではない場合にはステップS3172(図22参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理によって大当たりフラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の大当たり遊技が小当たり遊技に続くものであるか否かを判定することができる。
図28は、図27のステップS726における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS725:YES)、今回の大当たり遊技が、小当たり遊技に続く大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7261)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われる場合には上記ステップS630(図26参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定され、小当たり遊技に続く大当たり遊技ではない場合にはステップS3172(図22参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理によって大当たりフラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の大当たり遊技が小当たり遊技に続くものであるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く大当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7261:NO)、大当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄(メインRAM103に記憶されている大当たり図柄の設定情報)に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7262)。逆に、小当たり遊技に続く大当たり遊技であると判定した場合(ステップS7261:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄(メインRAM103に記憶されている小当たり図柄の設定情報)に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7263)。
メインCPU101は、ステップS7262の処理を実行した場合、又はステップS7263の処理を実行した場合、いずれか一方の判定結果に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判断する(ステップS7264)。ここで、時短ありと判定した場合(ステップS7264:YES)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS7265)、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7266)。これにより、大当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップS7264:NO)、ステップS7265及びステップS7266の処理が行われないので、大当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
[演出制御基板130による演出制御処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述する演出制御処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期で演出制御処理(タイマ割込み処理)を繰り返す。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述する演出制御処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期で演出制御処理(タイマ割込み処理)を繰り返す。
以下、図29及び図30を参照しつつ、演出制御基板130において実行される演出制御処理について説明する。ここで、図29及び図30は、演出制御基板130において実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図29及び図30に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図29以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
図29に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し(ステップS102)、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を画像音響制御基板140に指示する(ステップS103)。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、この設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、3秒用、8秒用、13秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、60秒、80秒、120秒、160秒のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。その際、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて現在の遊技状態が通常遊技状態であるか或いは時短遊技状態であるかを判断し、遊技状態に応じた演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
この変動演出パターン選択処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、演出ボタン演出の有無、背景画像の種類等の変動演出を構成する各演出の態様が決定される。
ステップS107の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した変動演出パターンの変動演出を開始させる(ステップS108)。具体的には、ステップS107の処理で選択した変動演出パターンの変動演出の開始を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS108の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS109)。そして、例えば第1特別図柄判定に係る保留表示画像の中で最古のものを液晶表示装置5から消去すると共に、残りの保留表示画像の表示位置をシフトさせる処理を画像音響制御基板140に実行させる保留表示更新処理を行う(ステップS110)。なお、このステップS109の処理及びステップS110の処理は、今回の特別図柄の変動表示が第1特別図柄判定に係るものである場合に行われ、第2特別図柄判定に係るものである場合には行われない。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS111)。ここで、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111:YES)、例えば特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信して、ステップS108の処理で開始させた変動演出を終了させる(ステップS112)。
サブCPU131は、ステップS110の処理を実行した場合、又は変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、遊技制御基板100から小当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS114)。
サブCPU131は、小当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS114:YES)、遊技球がV入賞口92に入賞することに対する遊技者の期待感を煽る小当たり遊技中演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に開始させる(ステップS115)。
サブCPU131は、ステップS115の処理を実行した場合、又は小当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS114:NO)、遊技制御基板100から小当たり遊技に係るエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS116)。
サブCPU131は、小当たり遊技に係るエンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS116:YES)、ステップS115の処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に開始させた小当たり遊技中演出を終了させる(ステップS117)。ここで、遊技制御基板100から受信した小当たり遊技に係るエンディングコマンドに、遊技球がV入賞口92にV入賞したことを通知する情報が含まれている場合には、このステップS117において、V入賞を報知する報知演出の実行が画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に指示されて、V入賞が報知される。
サブCPU131は、ステップS117の処理を実行した場合、又は小当たり遊技に係るエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS116:NO)、図30に例示されるように、遊技制御基板100から大当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS119)。
サブCPU131は、大当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS119:YES)、受信したオープニングコマンドに含まれている大当たりの種類を示す情報に基づいて、今回の大当たりが突然時短当たりであるか否かを判定する(ステップS120)。ここで、今回の大当たりが突然時短当たりではないと判定した場合(ステップS120:NO)、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に今回の大当たりに応じた所定のオープニング演出を開始させる(ステップS121、図10〜図12参照)。
サブCPU131は、今回の大当たりが突然時短当たりであると判定した場合(ステップS120:YES)、図9に基づいて上述したRUSH突入予告演出(又はRUSH継続予告演出)を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に開始させる(ステップS122)。ここで、今回の突然時短当たりが通常遊技状態において発生したものである場合には時短遊技状態に移行することを通知するRUSH突入予告演出が開始され、今回の突然時短当たりが時短遊技状態において発生したものである場合には時短遊技状態が継続することを通知するRUSH継続予告演出が開始される。
サブCPU131は、ステップS121の処理を実行した場合、ステップS122の処理を実行した場合、又は大当たり遊技に係るオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS119:NO)、遊技制御基板100からラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS123)。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、大入賞口13が長開放動作のみを行う長開放ラウンド遊技中にはラウンド数や払出賞球数等を報知する通常のラウンド中演出を行う一方で、大入賞口13が短開放動作のみを行う短開放ラウンド遊技中にはチャレンジゲームを行い(図10及び図11参照)、大入賞口13が短開放動作と長開放動作との両方を行うラウンド遊技中には昇格演出を行うこととしている(図12(B)参照)。このため、ラウンド遊技が開始されることを通知するラウンド開始コマンドを受信した場合には、以下のような処理が行われる。
サブCPU131は、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS123:YES)、受信したラウンド開始コマンドに含まれている大入賞口13の開放パターンを示す情報に基づいて、今回のラウンド遊技が、大入賞口13の長開放動作のみを含むものであるか否かを判定する(ステップS124)。
サブCPU131は、今回のラウンド遊技が大入賞口13の長開放動作のみを含むものであると判定した場合(ステップS124:YES)、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に通常のラウンド中演出を実行させる(ステップS125)。
サブCPU131は、今回のラウンド遊技が大入賞口13の長開放動作のみを含むものではないと判定した場合(ステップS124:NO)、今回のラウンド遊技が大入賞口13の短開放動作と長開放動作とを両方含むものであるか否かを判定する(ステップS126)。
サブCPU131は、今回のラウンド遊技が大入賞口13の短開放動作と長開放動作とを両方含むものであると判定した場合(ステップS126:YES)、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に昇格演出を実行させる(ステップS127、図12(B)参照)。
サブCPU131は、今回のラウンド遊技が大入賞口13の短開放動作と長開放動作とを両方とも含むものではないと判定した場合(ステップS126:NO)、すなわち短開放動作のみを含むものである場合、上述したステップS120の処理と同様に、今回の大当たりが突然時短当たりであるか否かを判定する(ステップS128)。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、突然時短当たりとなって大入賞口13の短開放動作のみを含むラウンド遊技を所定回数(本実施形態では16回)繰り返す短当たり遊技が行われる場合には、オープニング開始からエンディングの終了までの間、一連のRUSH突入予告演出又はRUSH継続予告演出が行われる。
このため、今回の大当たりが突然時短当たりであるとサブCPU131によって判定された場合(ステップS128:YES)、後述するステップS133に処理が進められる。この場合、ラウンド開始コマンドを受信したタイミングで何らかの新たな演出が開始されることはない。
一方、サブCPU131は、今回の大当たりが突然時短当たりではないと判定した場合(ステップS128:NO)、今回の大当たりが4R長当たり又は8R長当たりであるので、チャレンジゲーム演出(図10及び図11参照)の実行に関する以下の処理を行う。
すなわち、サブCPU131は、突然時短当たりではないと判定した場合(ステップS128:NO)、受信したラウンド開始コマンドが1回目の短開放ラウンド遊技の開始を通知するものであるか否かに基づいて、今回のラウンド遊技が最初の短開放ラウンド遊技であるか否かを判定する(ステップS129)。ここで、最初の短開放ラウンド遊技ではないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS129:NO)、後述するステップS133に処理が進められる。
サブCPU131は、最初の短開放ラウンド遊技であると判定した場合(ステップS129:YES)、今回の大当たりの種類に応じたチャレンジゲーム演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に開始させる(ステップS130)。
サブCPU131は、ステップS125の処理を実行した場合、ステップS127の処理を実行した場合、ステップS130の処理を実行した場合、ラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS123:NO)、今回の大当たりが突然時短当たりであると判定した場合(ステップS128:YES)、又は最初の短開放ラウンド遊技ではないと判定した場合(ステップS129:NO)、遊技制御基板100から大当たり遊技に係るエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS133)。
サブCPU131は、大当たり遊技に係るエンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS133:YES)、今回の大当たりの種類を示す情報と、遊技制御基板100から取得した今回の大当たり遊技開始前の遊技状態を示す情報とに基づいて、通常遊技状態が継続するか否かを判定する(ステップS134)。すなわち、今回の大当たり遊技開始前の遊技状態が通常遊技状態であって、且つ今回の大当たり遊技が終了した後に再び通常遊技状態で遊技が制御されることになるか否かを判定する。ここで、通常遊技状態が継続すると判定した場合(ステップS134:YES)、エンディング演出として、RUSH非突入演出(図10及び図11参照)を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる(ステップS135)。
サブCPU131は、通常遊技状態が継続しないと判定した場合(ステップS134:NO)、時短遊技状態に移行するか否かを判定する(ステップS136)。すなわち、今回の大当たりの種類を示す情報と、今回の大当たり遊技開始前の遊技状態を示す情報とに基づいて、今回の大当たり遊技開始前の遊技状態が通常遊技状態であって、且つ今回の大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技が制御されることになるか否かを判定する。ここで、時短遊技状態に移行すると判定した場合(ステップS136:YES)、エンディング演出として、RUSH突入演出(図10参照)を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる(ステップS137)。
サブCPU131は、時短遊技状態に移行しないと判定した場合(ステップS136:NO)、時短遊技状態が継続するか否かを判定する(ステップS138)。すなわち、今回の大当たりの種類を示す情報と、今回の大当たり遊技開始前の遊技状態を示す情報とに基づいて、今回の大当たり遊技開始前の遊技状態が時短遊技状態であって、且つ今回の大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技が制御されることになるか否かを判定する。ここで、時短遊技状態が継続すると判定した場合(ステップS138:YES)、エンディング演出として、RUSH継続演出(図10〜図12参照)を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる(ステップS139)。
サブCPU131は、時短遊技状態が継続しないと判定した場合(ステップS138:NO)、すなわち今回の大当たり遊技の開始前には時短遊技状態で遊技が制御されていて、且つ今回の大当たり遊技が終了した後に通常遊技状態に戻る場合、エンディング演出として、RUSH終了演出(図11参照)を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる(ステップS140)。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合にはその後に時短遊技状態で遊技が制御され易く、8R長当たり遊技が行われた場合にはその後に通常遊技状態で遊技が制御され易い(図5の左上図を参照)。これらの時短遊技状態に移行する場合と移行しない場合とを比較した場合に、大当たり遊技に関しては、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行しない方が、時短遊技状態に移行するよりも、遊技者がより多くの賞球を獲得できるという点で、遊技者にとってより有利となる。このため、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なったものになるのを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合にはその後に時短遊技状態で遊技が制御され易く、8R長当たり遊技が行われた場合にはその後に通常遊技状態で遊技が制御され易い(図5の左上図を参照)。これらの時短遊技状態に移行する場合と移行しない場合とを比較した場合に、大当たり遊技に関しては、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行しない方が、時短遊技状態に移行するよりも、遊技者がより多くの賞球を獲得できるという点で、遊技者にとってより有利となる。このため、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する場合と移行しない場合とで、遊技者に対する有利度合いが極端に異なったものになるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって15R長当たり遊技が行われた場合に、その15R長当たり遊技が行われた後に時短遊技状態で遊技が制御され易い(本実施形態では、図5の右下図に例示されるように必ず時短遊技状態で遊技が制御される。)。また、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合に、その8R長当たり遊技が行われた後に通常遊技状態で遊技が制御され易い(本実施形態では、図5の右下図に例示されるように必ず通常遊技状態で遊技が制御される。)。このように、本実施形態では、通常遊技状態から時短遊技状態に移行しない場合だけでなく、時短遊技状態が継続せずに通常遊技状態に戻される場合にも8R長当たり遊技が行われるので、時短遊技状態が継続しなかったことによる遊技者の喪失感を軽減することができる。また、時短遊技状態が継続する場合には15R長当たり遊技が行われることがあるため、遊技者は、時短連チャン中に、時短遊技状態に移行したことによる恩恵を十分に受けることができる。
また、本実施形態では、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合に、その8R長当たり遊技が行われた後に時短遊技状態で遊技が制御され易い(図5の左下図を参照)。すなわち、通常遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が8R長当たりとなった場合には8R長当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御され易いのとは逆に、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が8R長当たりとなった場合には、8R長当たり遊技終了後に時短遊技状態で遊技が制御され易い。このため、時短遊技状態のときに第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われる場合でも、遊技者が、時短遊技状態が継続することに対する期待感を持って遊技を行うことができる。
また、本実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われ、その8R長当たり遊技が終了した後に通常遊技状態で遊技が制御される場合(図11の上段を参照)、8R長当たり遊技中に、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われ、その8R長当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技が制御される場合(図11の下段を参照)の8R長当たり遊技中の遊技演出とは異なる遊技演出が行われる。このように、第1特別図柄判定に関して同じように8R長当たり遊技が行われる場合であっても、この8R長当たり遊技の前後の遊技状態に応じて異なる遊技演出が行われるので、遊技者は、8R長当たり遊技の前後の遊技状態を、8R長当たり遊技中に容易に認識することができる。また、8R長当たり遊技が行われたとしても時短遊技状態が継続する場合があるため、遊技者は、少なくとも8R長当たり遊技中に遊技演出が行われるまでは、時短継続に対する期待感を持って遊技を楽しむことができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合に、この4R長当たり遊技の終了後に100%の割合で時短遊技状態で遊技を制御する場合(図5の左上図を参照)について説明したが、この時短遊技状態で遊技を制御する割合は、通常遊技状態で遊技を制御する割合(上記実施形態では0%)よりも高い割合であれば、100%未満の割合であってもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合に、この4R長当たり遊技の終了後に100%の割合で時短遊技状態で遊技を制御する場合(図5の左上図を参照)について説明したが、この時短遊技状態で遊技を制御する割合は、通常遊技状態で遊技を制御する割合(上記実施形態では0%)よりも高い割合であれば、100%未満の割合であってもよい。
また、上記実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合に、8R長当たり遊技の終了後に100%の割合で通常遊技状態で遊技を制御する場合(図5の左上図を参照)について説明したが、この通常遊技状態で遊技を制御する割合は、時短遊技状態で遊技を制御する割合(上記実施形態では0%)よりも高い割合であれば、100%未満の割合であってもよい。
また、上記実施形態では、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって15R長当たり遊技が行われた場合に、15R長当たり遊技の終了後に100%の割合で時短遊技状態で遊技を制御する場合(図5の右下図を参照)について説明したが、この時短遊技状態で遊技を制御する割合は、通常遊技状態で遊技を制御する割合(上記実施形態では0%)よりも高い割合であれば、100%未満の割合であってもよい。
また、上記実施形態では、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合に、8R長当たり遊技の終了後に100%の割合で通常遊技状態で遊技を制御する場合(図5の右下図を参照)について説明したが、この通常遊技状態で遊技を制御する割合は、時短遊技状態で遊技を制御する割合(上記実施形態では0%)よりも高い割合であれば、100%未満の割合であってもよい。
また、上記実施形態では、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた場合に、8R長当たり遊技の終了後に全8R長当たりに対して20%の割合で通常遊技状態で遊技を制御する場合(図5の左下図を参照)について説明したが、20%以外の割合で通常遊技状態で遊技を制御するようにしてもよい。また、この8R長当たり遊技が終了した後に、通常遊技状態で遊技を制御する割合を0%として、100%の割合で時短遊技状態で遊技を制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって4R長当たり遊技が行われた場合に、4R長当たり遊技の終了後に全4R長当たりに対して50%の割合で時短遊技状態で遊技を制御する場合(図5の左下図を参照)について説明したが、50%以外の割合で時短遊技状態で遊技を制御するようにしてもよい。また、4R長当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技を制御する割合を0%として、100%の割合で通常遊技状態で遊技を制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、通常遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた後に通常遊技状態で遊技が制御される場合と、時短遊技状態における第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって8R長当たり遊技が行われた後に時短遊技状態で遊技が制御される場合とで、8R長当たり遊技中に相異なる遊技演出が行われる場合について説明した。これに代えて、他の実施形態では、これら2つの場合の8R長当たり遊技中の遊技演出を同じにしてもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
1 パチンコ遊技機(遊技機の一例)
4 表示器
5 液晶表示装置
9 特定領域
10 遊技領域
11 第1始動口
12 第2始動口
13 大入賞口
16 ゲート
17 電動チューリップ
19 特定入賞口
24 スピーカ
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
100 遊技制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
130 演出制御基板
131 サブCPU
132 サブROM
133 サブRAM
134 RTC
140 画像音響制御基板
150 ランプ制御基板
4 表示器
5 液晶表示装置
9 特定領域
10 遊技領域
11 第1始動口
12 第2始動口
13 大入賞口
16 ゲート
17 電動チューリップ
19 特定入賞口
24 スピーカ
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
100 遊技制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
130 演出制御基板
131 サブCPU
132 サブROM
133 サブRAM
134 RTC
140 画像音響制御基板
150 ランプ制御基板
Claims (4)
- 遊技球が通過可能な第1始動領域と、
遊技球が通過し難い第1状態と通過し易い第2状態とに作動し得る第2始動領域と、
前記第1始動領域又は前記第2始動領域を遊技球が通過すると、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、
前記第2始動領域を遊技球が通過したことに応じて前記特別遊技判定手段によって第1特別遊技を実行すると判定された場合に、所定の領域を遊技球が進入可能に制御する領域制御手段と、
前記特別遊技判定手段によって第2特別遊技を実行すると判定された場合、又は前記領域制御手段による前記制御中に前記所定の領域を遊技球が通過した場合に、遊技者に有利な所定の特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記特別遊技実行手段によって実行される前記所定の特別遊技として、第1有利特別遊技と、当該第1有利特別遊技よりも遊技者に有利な第2有利特別遊技とを含む複数種の特別遊技の中からいずれかを選択する特別遊技選択手段と、
前記特別遊技実行手段によって前記所定の特別遊技が実行された後に、前記第2始動領域が前記第2状態に作動し難い通常遊技状態、又は前記第2状態に作動し易い特定遊技状態で遊技を制御可能な遊技状態制御手段とを備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記通常遊技状態で遊技を制御しているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第1有利特別遊技が選択された場合に、当該第1有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御し、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態よりも高い割合で前記通常遊技状態で遊技を制御することを特徴とする遊技機。 - 前記複数種の特別遊技は、前記第2有利特別遊技よりも遊技者に有利な第3有利特別遊技を更に含み、
前記遊技状態制御手段は、
前記特定遊技状態で遊技を制御しているときに前記第2始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第3有利特別遊技が選択された場合に、当該第3有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御し、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態よりも高い割合で前記通常遊技状態で遊技を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技状態制御手段は、
前記特定遊技状態で遊技を制御しているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として、前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択された場合に、当該第2有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態よりも高い割合で前記特定遊技状態で遊技を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記特別遊技実行手段によって前記第2有利特別遊技が実行されているときに、演出手段に遊技演出を行わせる遊技演出制御手段を更に備え、
前記遊技演出制御手段は、
前記通常遊技状態で遊技が制御されているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として前記特別遊技選択手段によって前記第2有利特別遊技が選択され、且つ当該第2有利特別遊技が実行された後に前記通常遊技状態で遊技が制御される場合、当該第2有利特別遊技が実行されているときに、前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに前記第1始動領域を遊技球が通過したことを契機として前記第2有利特別遊技が選択され、且つ当該第2有利特別遊技が実行された後に前記特定遊技状態で遊技が制御される場合の当該第2有利特別遊技中の遊技演出とは異なる遊技演出を行わせることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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