JP2014129961A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置において、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくして、圧縮機の信頼性が損なわれないようにする。
【解決手段】空気調和装置(1)では、室外熱交換器(23)と膨張弁(26)との間にレシーバ(25)を設けて、暖房運転を停止する際に、四路切換弁(22)を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバ(25)に冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機(21)を停止させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、空気調和装置、特に、四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2011−80649号公報)に示すように、四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置がある。具体的には、空気調和装置は、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有している。そして、空気調和装置では、四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転が行われる。また、空気調和装置では、四路切換弁を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器の順に冷媒を循環させる暖房運転が行われる。
上記従来の空気調和装置では、サーモオフやリモコンからの指令等によって、冷房運転を停止する際には、四路切換弁を冷房サイクル状態のままで、また、暖房運転を停止する際には、四路切換弁を暖房サイクル状態のままで、圧縮機を停止している。ここで、冷媒回路内の冷媒は、暖房運転時に冷凍サイクルの高圧であった部分(圧縮機の吐出側から膨張弁までの部分)から暖房運転時に冷凍サイクルの低圧であった部分(膨張弁から圧縮機の吸入側までの部分)に向かって流れる。すなわち、暖房運転を停止する際には、膨張弁側から室外熱交換器を通じて圧縮機の吸入側に向かって冷媒が流れることになる。
ここで、上記従来の空気調和装置において、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用すると、上記のような暖房運転を停止する際の冷媒回路内の冷媒の流れによって、室外熱交換器の扁平多穴管内に溜まった液冷媒が圧縮機の吸入側に押し流されることになる。
このため、暖房運転を停止する際に、室外熱交換器から圧縮機の吸入側に大量の液冷媒が流入して溜まり込むおそれがある。そして、その後に、暖房運転を再開すると、圧縮機が液冷媒を吸入して、これにより、液圧縮が発生して圧縮機の信頼性が損なわれるおそれがある。
これに対して、圧縮機の吸入側にアキュムレータ(圧縮機に付属する小容積のアキュムレータよりも大容積のもの)を設けて液冷媒を溜めることで、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくすることも考えられる。しかし、冷媒回路に封入される冷媒として、R32のような低温条件における冷凍機油の溶解度が非常に小さい冷媒を使用する場合には、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることが好ましくない。すなわち、低温条件における冷凍機油の溶解度が小さい冷媒を使用する場合には、アキュムレータ内に溜まった冷媒と冷凍機油とが二層分離してしまい、圧縮機に冷凍機油が戻らなくなるおそれがあり、これにより、潤滑不足が発生して圧縮機の信頼性が損なわれるおそれがある。すなわち、低温条件における冷凍機油の溶解度が小さい冷媒を使用する場合のように圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることが好ましくない場合には、圧縮機の吸入側にアキュムレータを設けることができず、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入して、これにより、液圧縮が発生して圧縮機の信頼性が損なわれるおそれがある。
本発明の課題は、四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置において、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくして、圧縮機の信頼性が損なわれないようにすることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路を有しており、四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転を行い、四路切換弁を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、室外熱交換器の順に冷媒を循環させる暖房運転を行う空気調和装置において、室外熱交換器は、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器であり、室外熱交換器と膨張弁との間にレシーバを設けて、暖房運転を停止する際に、四路切換弁を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバに冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機を停止させる。
四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置では、暖房運転時に室外熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する。このため、暖房運転を停止する際には、室外熱交換器の伝熱管として円管を使用しても、又は、扁平多穴管を使用しても、室外熱交換器の伝熱管内に液冷媒が溜まることになる。
しかし、伝熱管として円管を使用する室外熱交換器を採用する場合には、四路切換弁を暖房サイクル状態のままで圧縮機を停止しても、暖房運転の停止後の冷媒回路内の冷媒の流れによって、円管内に溜まった液冷媒は、圧縮機の吸入側にほとんど押し流されることはない。なぜなら、伝熱管として円管を使用する場合には、円管の下部空間に液冷媒が流れ、円管の上部空間にガス冷媒が流れるため、暖房運転の停止後に膨張弁側から室外熱交換器に冷媒が流入しても、主として、円管の上部空間に存在するガス冷媒が押し出されるからである。
これに対して、伝熱管として扁平多穴管を使用する室外熱交換器を採用する場合には、扁平多穴管に形成された多数の小さな冷媒流路内が液冷媒によってほとんど満たされてしまい、ガス冷媒が流れる空間がほとんど形成されない。このため、伝熱管として扁平多穴管を使用する室外熱交換器を採用する場合には、四路切換弁を暖房サイクル状態のままで圧縮機を停止すると、暖房運転の停止後の膨張弁側から室外熱交換器への冷媒の流れによって、扁平多穴管内に溜まった液冷媒は、圧縮機の吸入側に押し流されてしまう。
そこで、ここでは、伝熱管の型式による暖房運転の停止後の冷媒挙動の相違を考慮して、室外熱交換器と膨張弁との間にレシーバを設けて、暖房運転を停止する際に、四路切換弁を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバに冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機を停止させるようにしている。
これにより、ここでは、冷房サイクル状態に切り換えられた四路切換弁によって、暖房運転の停止後の膨張弁側から室外熱交換器への冷媒の流れを発生しないようにするとともに、レシーバ液溜め制御によって、暖房運転時に室外熱交換器内に溜まった液冷媒がレシーバに排出されることになる。このため、暖房運転時に室外熱交換器の扁平多穴管からなる伝熱管内に溜まった液冷媒が、暖房運転の停止後に圧縮機の吸入側に押し流されにくくなるとともに、暖房運転の停止後に室外熱交換器の扁平多穴管からなる伝熱管内にほとんど溜まり込んでいない状態になる。
このように、ここでは、暖房運転を停止する際に、四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えてレシーバ液溜め制御を行うことによって、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、四路切換弁を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える際に、圧縮機の回転数を一時的に増加させる。
ここでは、四路切換弁を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える際に、四路切換弁の4つのポート間における高低差圧を大きくすることができるようになり、確実に四路切換弁の切り換えを行うことができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第1又は第2の観点にかかる空気調和装置において、室外熱交換器の冷媒を保有可能な容積は、室内熱交換器の冷媒を保有可能な容積よりも小さい。
ここでは、室外熱交換器の容積が小さいため、四路切換弁を暖房サイクル状態のままで圧縮機を停止すると、暖房運転の停止後の膨張弁側から室外熱交換器への冷媒の流れの影響を大きく受けることになり、扁平多穴管内に溜まった液冷媒は、圧縮機の吸入側にさらに押し流されやすくなる。
しかし、ここでは、上記のように、暖房運転を停止する際に、四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えてレシーバ液溜め制御を行うようにしているため、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用するとともに、室外熱交換器の容積が小さい場合であっても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、暖房運転を停止する際に、四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えてレシーバ液溜め制御を行うことによって、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用しても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置では、確実に四路切換弁の切り換えを行うことができる。
第3の観点にかかる空気調和装置では、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器として採用するとともに、室外熱交換器の容積が小さい場合であっても、暖房運転の再開時に、圧縮機が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 室外熱交換器の概略斜視図である。 室外熱交換器の概略縦断面図である。 室外熱交換器の冷媒パスを示す図である。 他の室外熱交換器の概略斜視図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。 暖房停止制御のフローチャートである。 暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、室内熱交側膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 変形例1にかかる空気調和装置の概略構成図である。 変形例1にかかる空気調和装置の制御ブロック図である。 変形例1にかかる暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、室外熱交側膨張弁、室内熱交側膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 変形例2にかかる暖房停止制御のフローチャートである。 変形例2にかかる暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、室内熱交側膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。 変形例2にかかる暖房停止制御時の圧縮機、室外ファン、室内ファン、四路切換弁、室外熱交側膨張弁、室内熱交側膨張弁、及び、レシーバガス抜き弁の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。また、この冷媒回路10には、冷媒として、HFC系冷媒の一種であるR32が封入されている。また、冷媒回路10には、冷媒とともに、圧縮機21(後述)の潤滑のための冷凍機油が封入されている。ここでは、冷凍機油として、低温条件においてR32への溶解度が非常に小さくなるエーテル系合成油や、R32に対して非相溶性を有する鉱油又はアルキルベンゼン系合成油等が使用される。
<室内ユニット>
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器41の液側は液冷媒連絡管5に接続されており、室内熱交換器41のガス側はガス冷媒連絡管6に接続されている。室内熱交換器41は、ここでは、伝熱管として円管を使用する熱交換器である。より具体的には、室内熱交換器41は、円管からなる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。伝熱管としての円管は、3〜20mm程度の内径の流路穴を有するものが使用される。
室内ユニット4は、室内ユニット4内に室内空気を吸入して、室内熱交換器41において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン42を有している。すなわち、室内ユニット4は、室内熱交換器41を流れる冷媒の加熱源又は冷却源としての室内空気を室内熱交換器41に供給するファンとして、室内ファン42を有している。ここでは、室内ファン42として、室内ファン用モータ43によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等が使用されている。また、室内ファン用モータ43は、インバータ等によって回転数を変更することができるようになっている。
室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器41には、室内熱交換器41の液側における冷媒の温度Trrlを検出する室内熱交液側温度センサ57と、室内熱交換器41の中間部分における冷媒の温度Trrmを検出する室内熱交中間温度センサ58とが設けられている。室内ユニット4には、室内ユニット4内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内温度センサ59が設けられている。
室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部44を有している。そして、室内側制御部44は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、レシーバ25と、室内熱交側膨張弁26と、液側閉鎖弁27と、ガス側閉鎖弁28と、レシーバガス抜き管30とを有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)をインバータにより制御される圧縮機用モータ21aによって回転駆動する密閉式構造となっている。圧縮機21は、吸入側に吸入管31が接続されており、吐出側に吐出管32が接続されている。吸入管31は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第1ポート22aとを接続する冷媒管である。吸入管31には、圧縮機21に付属する小容積のアキュムレータ29が設けられている。吐出管32は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第2ポート22bとを接続する冷媒管である。吐出管32には、圧縮機21の吐出側から四路切換弁22の第2ポート22b側への冷媒の流れのみを許容する逆止弁32aが設けられている。
四路切換弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れの方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、冷房運転時には、第2ポート22bと第3ポート22cとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第4ポート22dとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室外熱交換器23を室内熱交換器41において放熱した冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させる暖房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、暖房運転時には、第2ポート22bと第4ポート22dとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第3ポート22cとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。第1ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第3ポート22cと室外熱交換器23のガス側とを接続する冷媒管である。第2ガス冷媒管34は、四路切換弁22の第4ポート22dとガス冷媒連絡管6側とを接続する冷媒管である。
室外熱交換器23は、冷房運転時には室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、液側が液冷媒管35に接続されており、ガス側が第1ガス冷媒管33に接続されている。液冷媒管35は、室外熱交換器23の液側と液冷媒連絡管5側とを接続する冷媒管である。室外熱交換器23は、伝熱管として扁平多穴管を使用する熱交換器である。より具体的には、室外熱交換器23は、図2〜図4に示すように、主として、扁平多穴管からなる伝熱管231と、多数の差込フィン232とにより構成された差込フィン式の積層型熱交換器である。扁平多穴管からなる伝熱管231は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で成形されており、伝熱面となる上下の平面部と、冷媒が流れる多数の小さな冷媒流路231aを有している。冷媒流路231aとしては、内径が1mm以下の円形又はこれに同等の断面積を有する多角形の流路穴を有するものが使用される。伝熱管231は、平面部を上下に向けた状態で、間隔をあけて複数段配列されており、その両端がヘッダ233、234に接続されている。差込フィン232は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製のフィンであり、伝熱管231に接している。両ヘッダ233、234の間に配列された複数段の伝熱管231に対して差込フィン232を差し込めるように、差込フィン232には、水平に細長く延びる複数の切り欠き232aが形成されている。これらの差込フィン232の切り欠き232aの形状は、伝熱管231の断面の外形にほぼ一致している。ヘッダ233、234は、伝熱管231を支持する機能と、冷媒を伝熱管231の冷媒流路231aに導く機能と、冷媒流路231aから出てきた冷媒を集合させる機能とを有している。ヘッダ233は、仕切り板233aによって、内部空間が2つに仕切られている。ヘッダ234は、仕切り板234a、234b、234c、234dによって、内部空間が5つに仕切られている。これらのヘッダ233、234内の各内部空間には、伝熱管231のほかに、冷媒パス間接続管235、236、第2ガス冷媒管33及び液冷媒管35(図2には図示せず)が接続されている。そして、冷房運転において、圧縮機21から吐出された冷凍サイクルにおける高圧のガス冷媒は、第1ガス冷媒管33を介してヘッダ233の上部空間に流入する。そして、ヘッダ233の上部空間に流入したガス冷媒は、伝熱管231を通じて、ヘッダ234の5つの内部空間のうち上の3つの内部空間に送られた後に、それぞれ折り返され、下方に配置されている伝熱管231を通じてヘッダ233の下部空間に送られる。伝熱管231を通過する際に凝縮した冷媒は、ヘッダ233の下部空間から液冷媒管35に流出する。暖房運転においては、冷媒の流れる向きが冷房運転とは逆になる。尚、室外熱交換器23は、上記のような差込フィン式の積層型熱交換器に限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、扁平多穴管からなる複数の伝熱管231と多数の波形フィン237とにより構成された波形フィン式の積層型熱交換器であってもよい。ここで、波形フィン237は、波形に折り曲げられたアルミニウム製又はアルミニウム合金製のフィンである。波形フィン237は、上下に隣接する伝熱管231に挟まれた通風空間に配置されており、その谷部及び山部が伝熱管231の平面部と接触している。そして、このような伝熱管231として扁平多穴管を使用している室外熱交換器23は、冷媒を保有可能な容積が小さく、ここでは、室内熱交換器41の冷媒を保有可能な容積よりも小さくなっている。
レシーバ25は、室外熱交換器23と室内熱交側膨張弁26との間に設けられている。レシーバ25は、冷房運転時に冷凍サイクルにおける高圧になり、室外熱交換器23において放熱した後の冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を溜めることが可能な容器である。また、レシーバ25は、暖房運転時に冷凍サイクルにおける低圧になり、室内熱交側膨張弁26において減圧された後の冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を溜めることが可能な容器である。
室内熱交側膨張弁26は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。また、室内熱交側膨張弁26は、暖房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。室内熱交側膨張弁26は、液冷媒管35の液側閉鎖弁27寄りの部分に設けられている。ここでは、室内熱交側膨張弁26として、電動膨張弁が使用されている。
液側閉鎖弁27及びガス側閉鎖弁28は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁27は、液冷媒管35の端部に設けられている。ガス側閉鎖弁28は、第2ガス冷媒管34の端部に設けられている。
レシーバガス抜き管30は、レシーバ25内に溜まった冷凍サイクルにおける高圧又は低圧のガス冷媒を圧縮機21の吸入管31に導く冷媒管である。レシーバガス抜き管30は、レシーバ25の上部と吸入管31の途中部分との間を接続するように設けられている。レシーバガス抜き管30には、レシーバガス抜き弁30a、キャピラリーチューブ30b、及び、逆止弁30cが設けられている。レシーバガス抜き弁30aは、レシーバガス抜き管30の冷媒の流れをON/OFFする開閉制御可能な弁であり、ここでは、電磁弁が使用されている。キャピラリーチューブ30bは、レシーバ25内に溜まったガス冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する機構であり、ここでは、レシーバガス抜き管よりも細径のキャピラリーチューブが使用されている。逆止弁30cは、レシーバ25側から吸入管31側への冷媒の流れのみを許容する弁機構であり、ここでは、逆止弁が使用されている。
室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン36を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23に供給するファンとして、室外ファン36を有している。ここでは、室外ファン36として、室外ファン用モータ37によって駆動されるプロペラファン等が使用されている。また、室外ファン用モータ37は、インバータ等によって回転数を変更することができるようになっている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、吸入管31には、圧縮機21に吸入される冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の温度Tsを検出する吸入温度センサ51が設けられている。ここでは、吸入温度センサ51は、吸入管31のレシーバガス抜き管30との合流部分よりも下流側の位置に設けられている。吐出管32には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の温度Tdを検出する吐出温度センサ52が設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23の中間部分における冷媒の温度Tormを検出する室外熱交中間温度センサ53と、室外熱交換器23の液側における冷媒の温度Torlを検出する室外熱交液側温度センサ54とが設けられている。室外ユニット2には、室外ユニット2内に吸入される室外空気の温度Toaを検出する室外温度センサ55が設けられている。液冷媒管35には、室内熱交側膨張弁26の室内寄りの部分における冷媒の液管温度Tlpを検出する液管温度センサ56が設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部38を有している。そして、室外側制御部38は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4(すなわち、室内側制御部44)との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室外熱交換器23、室内熱交側膨張弁26、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、室内熱交側膨張弁26、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて暖房運転を行うようになっている。また、室外熱交換器23は、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器であり、室外熱交換器23と室内熱交側膨張弁26との間には、レシーバ25が設けられている。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部44と室外側制御部38とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部44と室外側制御部38との間を接続する伝送線8aとによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、図6に示すように、各種センサ51〜59等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、26、30a、37、43等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の暖房停止制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
<暖房運転>
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁28及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁27を通じて、室内熱交側膨張弁26に送られる。
室内熱交側膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、室内熱交側膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。室内熱交側膨張弁26で減圧された低圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の液冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
<冷房運転>
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、室内熱交側膨張弁26に送られる。
室内熱交側膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、室内熱交側膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。室内熱交側膨張弁26で減圧された冷媒は、液側閉鎖弁27及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁28及び四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)暖房停止制御
上記暖房運転をサーモオフやリモコンからの指令等によって停止する際において、四路切換弁22を暖房サイクル状態のままで、圧縮機21を停止させると、暖房運転を停止する際の冷媒回路10内の冷媒の流れによって、室外熱交換器23の伝熱管231としての扁平多穴管内に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に押し流されることになる。そして、その後に、暖房運転を再開すると、圧縮機21が液冷媒を吸入するおそれがある。
ここで、四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置では、暖房運転時に室外熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する。このため、暖房運転を停止する際には、室外熱交換器の伝熱管として円管を使用しても、又は、扁平多穴管を使用しても、室外熱交換器の伝熱管内に液冷媒が溜まることになる。
しかし、伝熱管として円管を使用する室外熱交換器を採用する場合には、四路切換弁を暖房サイクル状態のままで圧縮機を停止しても、暖房運転の停止後の冷媒回路内の冷媒の流れによって、円管内に溜まった液冷媒は、圧縮機の吸入側にほとんど押し流されることはない。なぜなら、伝熱管として円管を使用する場合には、円管の下部空間に液冷媒が流れ、円管の上部空間にガス冷媒が流れるため、暖房運転の停止後に膨張弁側から室外熱交換器に冷媒が流入しても、主として、円管の上部空間に存在するガス冷媒が押し出されるからである。
これに対して、本実施形態のように、伝熱管231として扁平多穴管を使用する室外熱交換器23を採用する場合には、扁平多穴管に形成された多数の小さな冷媒流路231a内が液冷媒によってほとんど満たされてしまい、ガス冷媒が流れる空間がほとんど形成されない。このため、伝熱管231として扁平多穴管を使用する室外熱交換器23を採用する場合には、四路切換弁22を暖房サイクル状態のままで圧縮機21を停止すると、暖房運転の停止後の室内熱交側膨張弁26側から室外熱交換器23への冷媒の流れによって、扁平多穴管内に溜まった液冷媒は、圧縮機21の吸入側に押し流されてしまう。特に、ここでは、室外熱交換器23の容積が小さいため、四路切換弁22を暖房サイクル状態のままで圧縮機21を停止すると、暖房運転の停止後の室内側膨張弁26側から室外熱交換器23への冷媒の流れの影響を大きく受けることになり、室外熱交換器23を構成する扁平多穴管からなる伝熱管231内に溜まった液冷媒は、圧縮機21の吸入側にさらに押し流されやすくなっている。
そこで、本実施形態の空気調和装置1では、以下のように、暖房運転の停止時に行われる暖房停止制御において、伝熱管231の型式による暖房運転の停止後の冷媒挙動の相違を考慮して、暖房運転を停止する際に、室外熱交換器23と室内熱交側膨張弁26との間にレシーバ25を設けて、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバ25に冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機21を停止させるようにしている。
次に、本実施形態における暖房停止制御について、図7及び図8を用いて説明する。ここで、図7は、暖房停止制御のフローチャートである。図8は、暖房停止制御時の圧縮機21、室外ファン36、室内ファン42、四路切換弁22、室内熱交側膨張弁26、及び、レシーバガス抜き弁30aの動作を示すタイムチャートである。尚、以下に説明する暖房停止制御は、上記の基本動作と同様、制御部8が行う。
<ステップST1>
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって暖房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図8の時間t1の間の処理を参照)。ステップST1では、圧縮機21の回転数を徐々に減少させる。ここでは、圧縮機21の回転数を最低回転数Nminまで減少させるようにしている。また、このとき、室外ファン36及び室内ファン42の運転を継続する。但し、室内ファン42は、室内へのコールドドラフトを避けるために、ステップST1〜ST4の暖房停止制御の間、最小風量に設定される。
そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST2の処理に移行する。
<ステップST2>
次に、制御部8は、ステップST2の四路切換弁切換制御、すなわち、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える制御を行う(図8の時間t2の間の処理を参照)。ステップST2では、まず、圧縮機21の回転数を最低回転数Nminに維持したままで、室内熱交側膨張弁26を全閉にする。ここで、例えば、室内熱交側膨張弁26を開けたままで四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えると、室内熱交側膨張弁26を通じて室外熱交換器23側から室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れが急激に発生することになる。これによって、暖房運転時に冷媒の放熱器として機能していた室内熱交換器41に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に送られるおそれがある。しかし、ここでは、上記のように、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える前に室内熱交側膨張弁26を全閉にしているため、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えても、室内熱交側膨張弁26を通じて室外熱交換器23側から室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れが発生せず、暖房運転時に冷媒の放熱器として機能していた室内熱交換器41に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に送られることはない。
そして、室内熱交側膨張弁26を全閉にした後に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える。これにより、室内熱交側膨張弁26が全閉された状態において、冷房運転と同様の冷媒の流れが発生し、レシーバ25に液冷媒を溜めることができる状態になる。ここで、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える際には、圧縮機21の回転数を一時的に増加させるようにしている。ここでは、圧縮機21の回転数を最低回転数Nminから最大回転数Nmaxよりも少し小さい四路切換弁切換回転数Nchまで一時的に増加させるようにしている。これにより、四路切換弁22の4つのポート間における高低差圧を大きくすることができるようになり、確実に四路切換弁22の切り換えを行うことができる。また、ここでは、レシーバガス抜き弁30aも全開される。
そして、ステップST2の四路切換弁切換制御を行った後、すなわち、四路切換弁22が暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換わった後に、ステップST3の処理に移行する。
<ステップST3>
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図8の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、ステップST2において、室内熱交側膨張弁26が全閉された状態において、四路切換弁22の暖房サイクル状態から冷房サイクル状態への切り換えが完了することによって実質的に開始されるが、ステップST3では、さらに、圧縮機21の四路切換弁切換回転数Nchよりも小さい液溜め制御回転数Nlsに設定する。これにより、圧縮機21の過熱焼けを防ぎつつレシーバ25への液溜めを進行させることができる。また、レシーバ液溜め制御時において、レシーバガス抜き弁30aは、レシーバ25への液溜めを促進するために全開される。さらに、レシーバ液溜め制御時において、室外ファン36は、レシーバ25への液溜めを促進するために、最大風量に設定される。このようにして、暖房運転時に室外熱交換器23内に溜まった液冷媒がレシーバ25に排出されて、レシーバ25に溜められることになる。このレシーバ25への液溜めが終了すると、圧縮機21を停止する。また、レシーバガス抜き弁30aを全閉して、レシーバ25内に冷媒が溜まった状態が保持されるようにする。
そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
<ステップST4>
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図8の時間t4の間の処理を参照)。ステップST4では、レシーバ25への液溜めが終了して圧縮機21を停止した後においても、室外ファン36の運転を継続する。これにより、室外熱交換器23における冷媒の圧力が低下し、冷媒回路10の高圧部分(ここでは、圧縮機21の吐出側から室内熱交側膨張弁26までの部分)における圧力が低下する。この均圧制御が終了すると、室外ファン36及び室内ファン42を停止する。
以上に説明した暖房停止制御においては、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバ25に冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機21を停止させるようにしている。
これにより、冷房サイクル状態に切り換えられた四路切換弁22によって、暖房運転の停止後の室内熱交側膨張弁26側から室外熱交換器23への冷媒の流れを発生しないようにするとともに、レシーバ液溜め制御によって、暖房運転時に室外熱交換器23内に溜まった液冷媒がレシーバ25に排出されることになる。このため、暖房運転時に室外熱交換器23の扁平多穴管からなる伝熱管231内に溜まった液冷媒が、暖房運転の停止後に圧縮機21の吸入側に押し流されにくくなるとともに、暖房運転の停止後に室外熱交換器23の扁平多穴管からなる伝熱管231内にほとんど溜まり込んでいない状態になる。
このように、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えてレシーバ液溜め制御を行うことによって、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器23として採用しても(さらには、室外熱交換器23の容積が小さい場合であっても)、暖房運転の再開時に、圧縮機21が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
(4)変形例1
上記の実施形態(図1参照)では、冷媒回路10において、レシーバ25と液側閉鎖弁27との間(すなわち、室内熱交換器41側)のみに、室内熱交側膨張弁26が設けられている。これにより、レシーバ25は、冷房運転時に冷凍サイクルにおける高圧になり、室外熱交換器23において放熱した後の冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を溜める機能を有している。また、レシーバ25は、暖房運転時に冷凍サイクルにおける低圧になり、室内熱交側膨張弁26において減圧された後の冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を溜める機能を有している。
これに対して、ここでは、図9に示すように、冷媒回路10において、室内熱交側膨張弁26だけでなく、室外熱交換器23とレシーバ25との間(すなわち、室外熱交換器23側)に、室外熱交側膨張弁24をさらに設けている。これにより、レシーバ25は、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、冷凍サイクルにおける高圧と低圧との中間の圧力(冷凍サイクルにおける中間圧)の冷媒を溜める機能を有することになる。
以下、レシーバ25の両側に室外熱交側膨張弁24及び室内熱交側膨張弁26が設けられた冷媒回路10を有する空気調和装置1の構成、基本動作及び暖房停止制御について説明する。
<空気調和装置の構成>
空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。尚、この冷媒回路10においても、上記の実施形態と同様に、冷媒としてHFC系冷媒の一種であるR32が封入され、冷凍機油として、低温条件においてR32への溶解度が非常に小さくなるエーテル系合成油や、R32に対して非相溶性を有する鉱油又はアルキルベンゼン系合成油等が封入されている。
−室内ユニット−
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。尚、室内ユニット4を構成する機器やセンサ類の構成は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
−室外ユニット−
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、室外熱交側膨張弁24と、レシーバ25と、室内熱交側膨張弁26と、液側閉鎖弁27と、ガス側閉鎖弁28と、レシーバガス抜き管30とを有している。尚、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、液側閉鎖弁27、ガス側閉鎖弁28、センサ類及び室外側制御部38の構成は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ここでは、上記の実施形態では設けられていない室外熱交側膨張弁24が設けられている。室外熱交側膨張弁24は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁である。また、室外熱交側膨張弁24は、暖房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。室外熱交側膨張弁24は、液冷媒管35の室外熱交換器23寄りの部分に設けられている。ここでは、室外熱交側膨張弁24として、電動膨張弁が使用されている。
このような室外熱交側膨張弁24が設けられることによって、レシーバ25は、冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を溜めることが可能な容器として機能する。また、室内熱交側膨張弁26は、冷房運転時には、レシーバ25に溜められた冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁として機能し、暖房運転時には、室内熱交換器41において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧する弁として機能する。さらに、レシーバガス抜き管30は、レシーバ25内に溜まった冷凍サイクルにおける中間圧のガス冷媒を圧縮機21の吸入管31に導く冷媒管として機能する。
−冷媒連絡管−
冷媒連絡管5、6は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室外熱交換器23、室外熱交側膨張弁24、室内熱交側膨張弁26、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、室内熱交側膨張弁26、室外熱交側膨張弁24、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させるとともに室外ファン36を駆動させて暖房運転を行うようになっている。また、室外熱交換器23は、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器であり、室外熱交側膨張弁24と室内熱交側膨張弁26との間には、レシーバ25が設けられている。
−制御部−
空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、室内側制御部44と室外側制御部38とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。そして、制御部8は、図10に示すように、各種センサ51〜59等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、24、26、30a、37、43等を制御することができるように接続されている。
<空気調和装置の基本動作>
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の暖房停止制御を除く動作)について、図9を用いて説明する。空気調和装置1は、上記の実施形態と同様に、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
−暖房運転−
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図9の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁28及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁27を通じて、室内熱交側膨張弁26に送られる。
室内熱交側膨張弁26に送られた高圧の液冷媒は、室内熱交側膨張弁26によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。室内熱交側膨張弁26で減圧された中間圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、室外熱交側膨張弁24に送られる。室外熱交側膨張弁24に送られた中間圧の液冷媒は、室外熱交側膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。室外熱交側膨張弁24で減圧された低圧の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の液冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
−冷房運転−
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図9の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、室外熱交側膨張弁24に送られる。室外熱交側膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、室外熱交側膨張弁24によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。室外熱交側膨張弁24で減圧された中間圧の冷媒は、レシーバ25に送られて気液分離される。そして、レシーバ25内において気液分離されたガス冷媒は、レシーバガス抜き弁30aを開けることによってレシーバガス抜き管30を通じて吸入管31に送られる。また、レシーバ25内において気液分離された液冷媒は、室内熱交側膨張弁26に送られる。
室内熱交側膨張弁26に送られた中間圧の液冷媒は、室内熱交側膨張弁26によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。室内熱交側膨張弁26で減圧された冷媒は、液側閉鎖弁27及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁28及び四路切換弁22を通じて、吸入管31に送られて、レシーバガス抜き管30から流入するガス冷媒と合流して、再び、圧縮機21に吸入される。
<暖房停止制御>
このような室外熱交側膨張弁24及び室内熱交側膨張弁26を有する空気調和装置1においても、上記の実施形態と同様、上記暖房運転をサーモオフやリモコンからの指令等によって停止する際において、四路切換弁22を暖房サイクル状態のままで、圧縮機21を停止させると、暖房運転を停止する際の冷媒回路10内の冷媒の流れによって、室外熱交換器23の伝熱管231としての扁平多穴管内に溜まった液冷媒が、圧縮機21の吸入側に押し流されることになり、その後に、暖房運転を再開すると、圧縮機21が液冷媒を吸入するおそれがある。
そこで、上記の実施形態と同様に、以下のような暖房停止制御を行うようにしている。
−ステップST1(図7参照)−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって暖房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図11の時間t1の間の処理を参照)。尚、ステップST1の処理内容は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST2の処理に移行する。
−ステップST2(図7参照)−
次に、制御部8は、ステップST2の四路切換弁切換制御、すなわち、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える制御を行う(図11の時間t2の間の処理を参照)。ステップST2では、まず、上記の実施形態と同様に、圧縮機21の回転数を最低回転数Nminに維持したままで、室内熱交側膨張弁26を全閉にする。さらに、ここでは、室外熱交側膨張弁24を全開にする。これにより、室外熱交側膨張弁24を通じて室外熱交換器23側からレシーバ25に冷媒が導入されやすい状況を作り出している。
そして、室内熱交側膨張弁26を全閉にし、かつ、室外熱交側膨張弁24を全開にした後に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える。これにより、室内熱交側膨張弁26が全閉された状態において、冷房運転と同様の冷媒の流れが発生し、レシーバ25に液冷媒を溜めることができる状態になる。ここで、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える際には、圧縮機21の回転数を一時的に増加させるようにしている。ここでは、圧縮機21の回転数を最低回転数Nminから最大回転数Nmaxよりも少し小さい四路切換弁切換回転数Nchまで一時的に増加させるようにしている。これにより、四路切換弁22の4つのポート間における高低差圧を大きくすることができるようになり、確実に四路切換弁22の切り換えを行うことができる。また、ここでは、レシーバガス抜き弁30aも全開される。
そして、ステップST2の四路切換弁切換制御を行った後、すなわち、四路切換弁22が暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換わった後に、ステップST3の処理に移行する。
−ステップST3(図7参照)−
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図11の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、ステップST2において、室内熱交側膨張弁26が全閉され、かつ、室外熱交側膨張弁24を全開された状態において、四路切換弁22の暖房サイクル状態から冷房サイクル状態への切り換えが完了することによって実質的に開始されるが、ステップST3では、上記の実施形態と同様に、さらに、圧縮機21の回転数を四路切換弁切換回転数Nchよりも小さい液溜め制御回転数Nlsに設定する。そして、レシーバ25への液溜めが終了すると、上記の実施形態と同様に、圧縮機21を停止し、レシーバガス抜き弁30aを全閉にする。しかも、ここでは、室外熱交側膨張弁24を全閉にする。
そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
−ステップST4(図7参照)−
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図11の時間t4の間の処理を参照)。尚、ステップST4の処理内容は、上記の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に説明した暖房停止制御においても、上記の実施形態と同様に、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えて、レシーバ25に冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、圧縮機21を停止させるようにしている。
これにより、上記の実施形態と同様に、暖房運転を停止する際に、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えてレシーバ液溜め制御を行うことによって、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器23として採用しても(さらには、室外熱交換器23の容積が小さい場合であっても)、暖房運転の再開時に、圧縮機21が液冷媒を吸入しにくくすることができる。
(5)変形例2
上記の実施形態及び変形例1(図1〜図11参照)では、暖房停止制御において、ステップST2の四路切換弁切換制御を行った直後からステップST3のレシーバ液溜め制御(すなわち、室内熱交側膨張弁26を全閉した状態におけるレシーバ25への液溜め)を行うようにしている。
ここで、圧縮機21の保護や速やかな暖房運転の再開を行うことができるようにするためには、冷媒回路10のレシーバ25以外の部分にも強制的に液冷媒を溜めることが好ましい。特に、ここでは、伝熱管231として扁平多穴管を使用する熱交換器を室外熱交換器23に採用することで室外熱交換器23の容積が小さくなっているため、レシーバ25以外の部分にも強制的に液冷媒を溜める必要性が高い。
そこで、ここでは、以下のように、暖房停止制御において、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えた後に、レシーバ液溜め制御に先だって、冷媒回路10の室内熱交側膨張弁26よりも室内側の部分に液冷媒を強制的に移動させて溜める室内側液溜め制御を行うようにしている。
次に、この室内側液溜め制御を含む暖房停止制御について、図12〜図14を用いて説明する。ここで、図12は、本変形例にかかる暖房停止制御のフローチャートである。図13は、上記の実施形態の室内熱交側膨張弁26だけを有する構成(図1参照)において、室内側液溜め制御を含む暖房停止制御を採用した例であり、暖房停止制御時の圧縮機21、室外ファン36、室内ファン42、四路切換弁22、室内熱交側膨張弁26、及び、レシーバガス抜き弁30aの動作を示すタイムチャートである。図14は、上記の変形例1の室外熱交側膨張弁24及び室内熱交側膨張弁26を有する構成(図9参照)において、室内側液溜め制御を含む暖房停止制御を採用した例であり、暖房停止制御時の圧縮機21、室外ファン36、室内ファン42、四路切換弁22、室外熱交側膨張弁24、室内熱交側膨張弁26、及び、レシーバガス抜き弁30aの動作を示すタイムチャートである。
−ステップST1−
サーモオフやリモコン(図示せず)等によって暖房運転の停止指令がなされると、制御部8は、まず、ステップST1の準備制御を行う(図13及び図14の時間t1の間の処理を参照)。尚、ステップST1の処理内容は、上記の実施形態及び変形例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST1の準備制御を行った後に、ステップST2の処理に移行する。
−ステップST2−
次に、制御部8は、ステップST2の四路切換弁切換制御、すなわち、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換える制御を行う(図13及び図14の時間t2の間の処理を参照)。尚、ステップST2の処理内容は、上記の実施形態及び変形例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
そして、ステップST2の四路切換弁切換制御を行った後、すなわち、四路切換弁22が暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換わった後に、ステップST5の処理に移行する。
−ステップST5−
次に、制御部8は、ステップST5の室内側液溜め制御を行う(図13及び図14の時間t5の間の処理を参照)。室内側液溜め制御は、ステップST2において全閉された室内熱交側膨張弁26を開けることによって開始される。すなわち、室内熱交側膨張弁26が全閉された状態では、室内熱交側膨張弁26を通じて室内側の液冷媒連絡管5や室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れがなくなり、ステップST3のレシーバ液溜め制御が開始されることになる。しかし、ここでは、室内熱交側膨張弁26を通じて室内側の液冷媒連絡管5や室内熱交換器41側に向かう冷媒の流れを発生させることで、レシーバ25等の室内熱交側膨張弁26よりも室外熱交換器23側に存在する液冷媒を強制的に室内側に移動させるようにしている。これにより、レシーバ25等の室内熱交側膨張弁26よりも室外熱交換器23側に存在する液冷媒が室内側に溜まることになり、その分だけ、冷媒回路10のレシーバ25等の室内熱交側膨張弁26よりも室外熱交換器23側の部分に液冷媒をさらに溜めることができるようになる。尚、ステップST5において、室内熱交側膨張弁26の開度は、全開よりも小さい室内側液溜め開度Xlsに設定される。また、ステップST5では、ステップST3のレシーバ液溜め制御と同様に、さらに、圧縮機21の回転数を四路切換弁切換回転数Nchよりも小さい液溜め制御回転数Nlsに設定する。また、室内側液溜め制御時においては、ステップST3のレシーバ液溜め制御と同様に、室外ファン36は、室内側への液溜めを促進するために、最大風量に設定され、室内ファン42は、最小風量又は停止に設定される。但し、室内側液溜め制御時においては、ステップST3のレシーバ液溜め制御とは異なり、レシーバガス抜き弁30aは、レシーバ25への液溜めが促進されないようにするために、全閉にされる。そして、室内側への液溜めが終了すると、室内熱交側膨張弁26を全閉にする。
そして、ステップST5の室内側液溜め制御を行った後、ステップST3の処理に移行する。
−ステップST3−
次に、制御部8は、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行う(図13及び図14の時間t3の間の処理を参照)。レシーバ液溜め制御は、ステップST5において、室内熱交側膨張弁26が全閉されることによって実質的に開始されるが、ステップST3では、上記の実施形態及び変形例1と同様に、ステップST5の室内側液溜め制御に引き続き、圧縮機21の回転数を四路切換弁切換回転数Nchよりも小さい液溜め制御回転数Nlsに設定し、かつ、室外ファン36の風量を最大風量に設定する。そして、レシーバ側液溜め制御時においては、ステップST5の室内側液溜め制御時に全閉にされたレシーバガス抜き弁30aを、レシーバ25への液溜めを促進するために全開にする。そして、レシーバ25への液溜めが終了すると、上記の実施形態及び変形例1と同様に、圧縮機21を停止し、レシーバガス抜き弁30a及び室外熱交側膨張弁24を全閉にする。
そして、ステップST3のレシーバ液溜め制御を行った後、ステップST4の処理に移行する。
−ステップST4−
次に、制御部8は、ステップST4の均圧制御、すなわち、冷媒回路10の高圧部分における圧力を低下させる制御を行う(図13及び図14の時間t4の間の処理を参照)。尚、ステップST4の処理内容は、上記の実施形態及び変形例1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上に説明した暖房停止制御においては、暖房停止制御において、四路切換弁22を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り換えた後に、レシーバ液溜め制御に先だって、冷媒回路10の室内熱交側膨張弁26よりも室内側の部分に液冷媒を強制的に移動させて溜める室内側液溜め制御を行うようにしている。
これにより、上記の実施形態及び変形例1と同様の作用効果が得られるとともに、運転の停止時に、レシーバ25を含めた冷媒の強制的な液溜め制御を十分に行うことができるようになり、圧縮機21の保護や速やかな暖房運転の再開に寄与することができる。
本発明は、四路切換弁によって冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
22 四路切換弁
23 室外熱交換器
26 室内熱交側膨張弁
25 レシーバ
41 室内熱交換器
231 伝熱管
特開2011−80649号公報

Claims (3)

  1. 圧縮機(21)、四路切換弁(22)、室外熱交換器(23)、レシーバ(25)、膨張弁(26)、室内熱交換器(41)が接続されることによって構成された冷媒回路(10)を有しており、前記四路切換弁を冷房サイクル状態に切り換えることによって、前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記レシーバ、前記膨張弁、前記室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転を行い、前記四路切換弁を暖房サイクル状態に切り換えることによって、前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張弁、前記レシーバ、前記室外熱交換器の順に冷媒を循環させる暖房運転を行う空気調和装置において、
    前記室外熱交換器は、伝熱管(231)として扁平多穴管を使用する熱交換器であり、
    前記暖房運転を停止する際に、前記四路切換弁を前記暖房サイクル状態から前記冷房サイクル状態に切り換えて、前記レシーバに冷媒を強制的に溜めるレシーバ液溜め制御を行い、その後に、前記圧縮機を停止させる、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記四路切換弁(22)を前記暖房サイクル状態から前記冷房サイクル状態に切り換える際に、前記圧縮機(21)の回転数を一時的に増加させる、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記室外熱交換器(23)の冷媒を保有可能な容積は、前記室内熱交換器(41)の冷媒を保有可能な容積よりも小さい、
    請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)。
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