JP2014125036A - Electric power-steering device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。 The present invention relates to an electric power steering apparatus.
従来、車両のステアリング系に設けられた電動モータの動力にて運転者の操舵力をアシストする電動パワーステアリング装置においては、操舵トルクに応じて電動モータによるアシスト力の基礎であるベースアシスト力を定めているが、通常、操舵トルクが所定範囲内にある場合には、操舵トルクの値に関わらずベースアシスト力を零とする所謂不感帯を設定している。 2. Description of the Related Art Conventionally, in an electric power steering device that assists a driver's steering force with the power of an electric motor provided in a vehicle steering system, a base assist force that is the basis of the assist force by the electric motor is determined according to the steering torque. However, normally, when the steering torque is within a predetermined range, a so-called dead zone is set in which the base assist force is zero regardless of the value of the steering torque.
一方で、車両の走行路に設けられた車幅方向の傾斜(カント)や強い横風のような外乱がある場合には、直進走行時であっても、ステアリングホイールに微小な操舵トルクを与え続けることが必要となる。しかしながら、直進走行時に与えた操舵トルクが微小であり、上記不感帯の範囲内である場合には、電動モータによりアシスト力が与えられずに、運転者はその微小な操舵トルクを継続して与えなければならなくなる。特に、高速道路走行時に道路が傾斜(カント)状態である場合や強い横風が吹いている場合には長時間に亘って操舵トルクを与えなければならずその負担が極めて大きくなる。 On the other hand, when there is a disturbance such as an inclination (cant) in the vehicle width direction or a strong crosswind provided in the traveling path of the vehicle, a minute steering torque is continuously applied to the steering wheel even during straight traveling. It will be necessary. However, if the steering torque applied during straight running is very small and is within the dead zone, the assist force is not applied by the electric motor, and the driver must continuously apply the small steering torque. I will have to. In particular, when the road is in a cant state when driving on an expressway or when a strong crosswind is blowing, the steering torque must be applied for a long time, and the burden is extremely large.
これに対して、例えば、特許文献1に記載の装置は、以下のように構成されている。すなわち、検出された車速、横加速度、操舵状態および走行環境情報と、少なくとも車両の走行レーンに関連付けられた教師信号とに基づいて車両の走行路のカント状態を学習すると共に、車速、横加速度、操舵状態および走行環境情報に基づいて学習結果を用いたニューラルネットワーク演算を行い、車両の走行路のカント状態を判定するカント状態判定部を含む操舵ECUを備え、カントの存在に起因する車両偏向を抑制するための制御成分を演算する。
On the other hand, for example, the apparatus described in
電動パワーステアリング装置が搭載される車両の種類は様々であるため、車両の種類に応じて装置の制御を容易に設定変更できることが望ましい。
本発明は、直進走行時にステアリングホイールに操舵トルクを与え続けなければならないことを抑制するための制御を、搭載される車両の種類に応じて設定変更し易くすることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
Since there are various types of vehicles on which the electric power steering apparatus is mounted, it is desirable that the control of the apparatus can be easily set and changed according to the type of the vehicle.
The present invention provides an electric power steering apparatus capable of easily changing the setting for suppressing the necessity of continuing to apply steering torque to the steering wheel during straight traveling according to the type of vehicle mounted. The purpose is to do.
かかる目的のもと、本発明は、車両に設けられたステアリングホイールの操作に対するアシスト力を付与する電動モータと、前記ステアリングホイールの操舵トルクと前記車両の車速に基づいて前記電動モータに供給する目標電流の仮の値を決定する仮目標電流決定手段と、前記ステアリングホイールの保舵操作に応じたアシスト力を前記電動モータが与えるための電流である保舵補助電流を算出する保舵補助電流算出手段と、仮目標電流決定手段が決定した仮の値と、保舵補助電流算出手段が算出した保舵補助電流とに基づいて前記目標電流を決定する目標電流決定手段と、を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置である。 For this purpose, the present invention provides an electric motor that provides an assisting force for the operation of a steering wheel provided in a vehicle, and a target that is supplied to the electric motor based on the steering torque of the steering wheel and the vehicle speed of the vehicle. Temporary target current determining means for determining a temporary value of current, and steering auxiliary current calculation for calculating a steering auxiliary current that is an electric current for the electric motor to provide an assist force according to the steering operation of the steering wheel. Means, and a target current determining means for determining the target current based on the temporary value determined by the temporary target current determining means and the steering auxiliary current calculated by the steering auxiliary current calculating means. This is an electric power steering device.
ここで、前記保舵補助電流算出手段は、前記ステアリングホイールの保舵時間が長いほど前記保舵補助電流の絶対値を大きくするとよい。
また、前記保舵補助電流算出手段は、保舵の方向を判定する保舵方向判定手段を備え、当該保舵方向判定手段が判定した保舵方向に基づいて前記保舵補助電流を算出するとよい。
Here, it is preferable that the steering assist current calculating means increases the absolute value of the steering assist current as the steering time of the steering wheel is longer.
The steering assist current calculation means may include a steering direction determination means for determining a steering direction, and calculate the steering maintenance current based on the steering direction determined by the steering direction determination means. .
本発明によれば、直進走行時にステアリングホイールに操舵トルクを与え続けなければならないことを抑制するための制御を、搭載される車両の種類に応じて設定変更し易くすることができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it can make it easy to carry out the setting change of the control for suppressing that it is necessary to continue giving a steering torque to a steering wheel at the time of a straight drive according to the kind of vehicle mounted.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る電動パワーステアリング装置100の概略構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100(以下、単に「ステアリング装置100」と称する場合もある。)は、車両の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施の形態においては車両の一例としての自動車に適用した構成を例示している。
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a diagram illustrating a schematic configuration of an electric
Electric power steering device 100 (hereinafter, also simply referred to as “
ステアリング装置100は、自動車の進行方向を変えるために運転者が操作する車輪(ホイール)状のステアリングホイール(ハンドル)101と、ステアリングホイール101に一体的に設けられたステアリングシャフト102とを備えている。また、ステアリング装置100は、ステアリングシャフト102と自在継手103aを介して連結された上部連結シャフト103と、この上部連結シャフト103と自在継手103bを介して連結された下部連結シャフト108とを備えている。下部連結シャフト108は、ステアリングホイール101の回転に連動して回転する。
The
また、ステアリング装置100は、転動輪としての左右の前輪150のそれぞれに連結されたタイロッド104と、タイロッド104に連結されたラック軸105とを備えている。また、ステアリング装置100は、ラック軸105に形成されたラック歯105aとともにラック・ピニオン機構を構成するピニオン106aを備えている。ピニオン106aは、ピニオンシャフト106の下端部に形成されている。
また、ステアリング装置100は、ピニオンシャフト106を収納するステアリングギアボックス107を有している。ピニオンシャフト106は、ステアリングギアボックス107にてトーションバー(不図示)を介して下部連結シャフト108と連結されている。ステアリングギアボックス107の内部には、下部連結シャフト108とピニオンシャフト106との相対角度に基づいてステアリングホイール101の操舵トルクTを検出するトルクセンサ109が設けられている。
The
また、ステアリング装置100は、ステアリングギアボックス107に支持された電動モータ110と、電動モータ110の駆動力を減速してピニオンシャフト106に伝達する減速機構111とを有している。本実施の形態に係る電動モータ110は、3相ブラシレスモータである。減速機構111は、例えば、ピニオンシャフト106に固定されたウォームホイール(不図示)と、電動モータ110の出力軸に固定されたウォームギヤ(不図示)などから構成される。
The
また、ステアリング装置100は、電動モータ110の作動を制御する制御装置10を備えている。制御装置10には、上述したトルクセンサ109からの出力信号が入力される。また、制御装置10には、自動車に搭載される各種の機器を制御するための信号を流す通信を行うネットワーク(CAN)を介して、自動車の移動速度である車速Vcを検出する車速センサ170などからの出力信号が入力される。
In addition, the
以上のように構成されたステアリング装置100は、ステアリングホイール101に加えられた操舵トルクTをトルクセンサ109にて検出し、その検出トルクに応じて電動モータ110を駆動し、電動モータ110の発生トルクをピニオンシャフト106に伝達する。これにより、電動モータ110の発生トルクが、ステアリングホイール101に加える運転者の操舵力をアシストする。
The
次に、制御装置10について説明する。
図2は、制御装置10の概略構成図である。
制御装置10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
制御装置10には、上述したトルクセンサ109にて検出された操舵トルクTが出力信号に変換されたトルク信号Tdと、車速センサ170にて検出された車速Vcが出力信号に変換された車速信号vなどが入力される。
Next, the
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of the
The
The
そして、制御装置10は、トルク信号Tdおよび車速信号vに基づいて目標補助トルクを算出し、この目標補助トルクを電動モータ110が供給するのに必要となる目標電流Itを算出する目標電流算出部20と、目標電流算出部20が算出した目標電流Itに基づいてフィードバック制御などを行う制御部30とを有している。
また、制御装置10は、電動モータ110の回転速度Nmを算出するモータ回転速度算出部70を備えている。モータ回転速度算出部70は、3相ブラシレスモータである電動モータ110の回転子(ロータ)の回転位置を検出するレゾルバからの出力信号を基に電動モータ110の回転速度Nmを算出し、その回転速度Nmが出力信号に変換された回転速度信号Nmsを出力する。
Then, the
In addition, the
次に、目標電流算出部20について詳述する。
図3は、目標電流算出部20の概略構成図である。
目標電流算出部20は、目標電流を設定する上で基準となるベース電流Ibを算出するベース電流算出部21と、電動モータ110の慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するイナーシャ補償電流算出部22と、モータの回転を制限する電流を算出するダンパー補償電流算出部23とを備えている。また、目標電流算出部20は、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23にて算出された値に基づいて仮の目標電流である仮目標電流Itfを決定する仮目標電流決定手段の一例としての仮目標電流決定部25を備えている。また、目標電流算出部20は、ステアリングホイール101の保舵時間(状況)に応じたアシスト力を電動モータ110が与えるための電流である保舵補助電流Irを算出する保舵補助電流算出手段の一例としての保舵補助電流算出部27と、仮目標電流決定部25にて決定された仮目標電流Itfおよび保舵補助電流算出部27にて算出された保舵補助電流Irに基づいて最終的に目標電流Itを決定する目標電流決定手段の一例としての最終目標電流決定部28と、を備えている。
なお、目標電流算出部20には、トルク信号Td、車速信号v、モータ回転速度算出部70から出力された回転速度信号Nmsなどが入力される。
Next, the target
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of the target
The target
The target
図4は、操舵トルクTおよび車速Vcとベース電流Ibとの対応を示す制御マップの概略図である。
ベース電流算出部21は、位相補償部26(図3参照)にてトルク信号Tdが位相補償されたトルク信号Tsと、車速センサ170からの車速信号vとに基づいてベース電流Ibを算出する。つまり、ベース電流算出部21は、位相補償された操舵トルクTと、車速Vcとに応じたベース電流Ibを算出する。なお、ベース電流算出部21は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、位相補償された操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)とベース電流Ibとの対応を示す図4に例示した制御マップに、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりベース電流Ibを算出する。
FIG. 4 is a schematic diagram of a control map showing the correspondence between the steering torque T, the vehicle speed Vc, and the base current Ib.
The base
イナーシャ補償電流算出部22は、トルク信号Tsと、車速信号vとに基づいて電動モータ110およびシステムの慣性モーメントを打ち消すためのイナーシャ補償電流Isを算出する。つまり、イナーシャ補償電流算出部22は、操舵トルクT(トルク信号Ts)と、車速Vc(車速信号v)とに応じたイナーシャ補償電流Isを算出する。なお、イナーシャ補償電流算出部22は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)とイナーシャ補償電流Isとの対応を示す制御マップに、操舵トルクT(トルク信号Ts)および車速Vc(車速信号v)を代入することによりイナーシャ補償電流Isを算出する。
The inertia compensation
ダンパー補償電流算出部23は、トルク信号Tsと、車速信号vと、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて、電動モータ110の回転を制限するダンパー補償電流Idを算出する。つまり、ダンパー補償電流算出部23は、操舵トルクT(トルク信号Ts)と、車速Vc(車速信号v)と、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)に応じたダンパー補償電流Idを算出する。なお、ダンパー補償電流算出部23は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Ts)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)と、ダンパー補償電流Idとの対応を示す制御マップに、操舵トルクT(トルク信号Ts)、車速Vc(車速信号v)および回転速度Nm(回転速度信号Nms)を代入することによりダンパー補償電流Idを算出する。
The damper compensation
仮目標電流決定部25は、ベース電流算出部21にて算出されたベース電流Ib、イナーシャ補償電流算出部22にて算出されたイナーシャ補償電流Isおよびダンパー補償電流算出部23にて算出されたダンパー補償電流Idに基づいて仮目標電流Itfを決定する。仮目標電流決定部25は、例えば、ベース電流Ibに、イナーシャ補償電流Isを加算するとともにダンパー補償電流Idを減算して得た電流を仮目標電流Itfとして決定する。
保舵補助電流算出部27については後で詳述する。
The temporary target
The steering auxiliary
最終目標電流決定部28は、仮目標電流決定部25にて決定された仮目標電流Itfおよび保舵補助電流算出部27にて算出された保舵補助電流Irに基づいて最終的に目標電流Itを決定する。本実施の形態に係る最終目標電流決定部28は、仮目標電流決定部25にて決定された仮目標電流Itfと保舵補助電流算出部27にて算出された保舵補助電流Irとを加算して得た電流を目標電流Itとして決定する。
The final target
次に、制御部30について詳述する。
図5は、制御部30の概略構成図である。
制御部30は、図5に示すように、電動モータ110の作動を制御するモータ駆動制御部31と、電動モータ110を駆動させるモータ駆動部32と、電動モータ110に実際に流れる実電流Imを検出するモータ電流検出部33とを有している。
モータ駆動制御部31は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流Itと、モータ電流検出部33にて検出された電動モータ110へ供給される実電流Imとの偏差に基づいてフィードバック制御を行うフィードバック(F/B)制御部40と、電動モータ110をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成するPWM信号生成部60とを有している。
Next, the
FIG. 5 is a schematic configuration diagram of the
As shown in FIG. 5, the
The motor
フィードバック制御部40は、目標電流算出部20にて最終的に決定された目標電流Itとモータ電流検出部33にて検出された実電流Imとの偏差を求める偏差演算部41と、その偏差がゼロとなるようにフィードバック処理を行うフィードバック(F/B)処理部42とを有している。
The
フィードバック(F/B)処理部42は、目標電流Itと実電流Imとが一致するようにフィードバック制御を行うものであり、例えば、偏差演算部41にて算出された偏差に対して、比例要素で比例処理し、積分要素で積分処理し、加算演算部でこれらの値を加算する。
PWM信号生成部60は、フィードバック制御部40からの出力値に基づいて電動モータ110をPWM(パルス幅変調)駆動するためのPWM信号を生成し、生成したPWM信号を出力する。
The feedback (F /
The PWM
モータ駆動部32は、所謂インバータであり、例えば、スイッチング素子として6個の独立したトランジスタ(FET)を備え、6個の内の3個のトランジスタは電源の正極側ラインと各相の電気コイルとの間に接続され、他の3個のトランジスタは各相の電気コイルと電源の負極側(アース)ラインと接続されている。そして、6個の中から選択した2個のトランジスタのゲートを駆動してこれらのトランジスタをスイッチング動作させることにより、電動モータ110の駆動を制御する。
モータ電流検出部33は、モータ駆動部32に接続されたシャント抵抗の両端に生じる電圧から電動モータ110に流れる実電流Imの値を検出する。
The
The motor current detection unit 33 detects the value of the actual current Im flowing through the
次に、保舵補助電流算出部27について詳述する。
図6は、保舵補助電流算出部27の概略構成図である。
保舵補助電流算出部27は、トルク信号Tdのノイズをカットするトルクノイズカット部310と、ステアリングホイール101の操舵状況を判定する操舵状況判定部320と、保舵補助電流Irのベースとなる保舵補助ベース電流Irbを算出する保舵補助ベース電流算出部330と、を備えている。また、保舵補助電流算出部27は、ステアリングホイール101を保舵された時間に応じた補正電流Icを算出する保舵積算時間補正電流算出部340と、保舵補助ベース電流算出部330が算出した保舵補助ベース電流Irbと保舵積算時間補正電流算出部340が算出した補正電流Icとを加算する加算部350とを備えている。また、保舵補助電流算出部27は、車速Vcに応じた車速係数Kvを算出する車速係数算出部360と、遷移係数Ksを算出する遷移係数算出部370と、加算部350にて加算された保舵補助ベース電流Irbと補正電流Icとの合計値に車速係数算出部360にて算出された車速係数Kvと遷移係数算出部370にて算出された遷移係数Ksとを乗算することに得られた値を保舵補助電流Irとする乗算部380とを備えている。
Next, the steering auxiliary
FIG. 6 is a schematic configuration diagram of the steering assist current calculating
The steering assist
トルクノイズカット部310は、トルク信号Tdが、予め定められた、操舵トルクTが零であることを示す出力値を中心とした微小領域内である場合には、操舵トルクTを零とするように、トルク信号Tdのノイズをカットする。そして、トルクノイズカット部310は、ノイズカットしたトルク信号Td´を出力する。
The torque noise cut
次に、操舵状況判定部320について詳述する。
操舵状況判定部320は、トルクノイズカット部310にてノイズがカットされたトルク信号Td´と、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて操舵状況を判定する。
ここで、トーションバーの捩れ量が零の状態を中立状態(中立位置)とし、中立状態(中立位置)からのステアリングホイール101の右回転時におけるステアリングホイール101(下部連結シャフト108)とピニオンシャフト106との相対回転角度が変化する方向(相対回転角度が生じる方向)をプラス(操舵トルクTがプラス)とする。他方、中立状態からのステアリングホイール101の左回転時におけるステアリングホイール101(下部連結シャフト108)とピニオンシャフト106との相対回転角度が変化する方向(相対回転角度が生じる方向)をマイナスとする(操舵トルクTがマイナス)。このとき、ステアリングホイール101とピニオンシャフト106との相対回転角度が中立状態より右回転方向に捩れている(トーションバーが右回転方向に捩れている)ときの、トルクセンサ109からの出力値であるトルク信号Tdの符号(トルク信号Td´)をプラス、相対回転角度が中立状態より左回転方向に捩れている(トーションバーが左回転方向に捩れている)ときの、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号をマイナスとする。
Next, the steering
The steering
Here, the state in which the torsion bar twist is zero is defined as the neutral state (neutral position), and the steering wheel 101 (lower connection shaft 108) and the
そして、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号がプラスであるときに、電動モータ110を一方の回転方向に回転させるようにベース電流算出部21にてベース電流Ibが算出され、そのベース電流Ibが流れる方向をプラスとする。つまり、図4に示すように、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号がプラスで操舵トルクTがプラスのときにベース電流算出部21はプラスのベース電流Ibを算出し、電動モータ110を一方の回転方向に回転させる方向のトルクを発生させる。他方、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号がマイナスのときにベース電流算出部21はマイナスのベース電流Ibを算出し、電動モータ110を他方の回転方向に回転させる方向のトルクを発生させる。
When the sign of the torque signal Td (torque signal Td ′) from the
そして、電動モータ110の出力軸に装着されたウォームギアとピニオンシャフト106とともに回転するウォームホイールとは噛み合っており、ピニオンシャフト106の下端部に形成されたピニオン106aとラック軸105に形成されたラック歯105aとがラック・ピニオン機構を構成している。また、ラック軸105が、前輪150に連結されたタイロッド104と連結されている。
The worm gear mounted on the output shaft of the
それゆえ、前輪150に負荷が生じていない場合に、電動モータ110が一方の回転方向に回転すると、ピニオンシャフト106がラック軸105を、図1で見た場合の横方向に移動させ、前輪150が右方向に回転する。前輪150が右方向に回転するときのラック軸105の移動方向を、以下では「一方の移動方向」と称す。他方、電動モータ110が他方の回転方向に回転すると、ピニオンシャフト106がラック軸105を横方向に移動させ、前輪150が左方向に回転する。前輪150が左方向に回転するときのラック軸105の移動方向を、以下では「他方の移動方向」と称す。
Therefore, when no load is generated on the
また、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号がプラスであり、電動モータ110が一方の回転方向に回転する方向のトルクを発生させたとしても、前輪150などが受ける外力により前輪150が左方向に回転し、ラック軸105が他方の移動方向に移動した場合には、電動モータ110は、他方の回転方向に回転する。
他方、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号がマイナスであり、電動モータ110が他方の回転方向に回転する方向のトルクを発生させたとしても、前輪150などが受ける外力により前輪150が右方向に回転し、ラック軸105が一方の移動方向に移動した場合には、電動モータ110は、一方の回転方向に回転する。
Further, even if the sign of the torque signal Td (torque signal Td ′) from the
On the other hand, even if the sign of the torque signal Td (torque signal Td ′) from the
以下では、電動モータ110の回転方向の符号を、一方の回転方向に回転するときをプラス、他方の回転方向に回転するときをマイナスとする。また、電動モータ110が一方の回転方向に回転するときには電動モータ110の回転速度信号Nmsの符号はプラスとなり、電動モータ110が他方の回転方向に回転するときには電動モータ110の回転速度信号Nmsの符号はマイナスとなる。
Hereinafter, the sign of the rotation direction of the
次に、操舵トルクTの符号(トルクセンサ109からのトルク信号Tdの符号)と、電動モータ110の回転方向の符号(回転速度信号Nmsの符号)との関係について説明する。
図7は、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))の符号と、電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)の符号との関係を示す図である。(a)は、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)の符号と電動モータ110の回転方向の符号とを時系列に示した図である。(b)は、操舵トルクT(トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´))を縦軸に、電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)を横軸に取り、これらの符号とステアリングホイール101の操舵状況との関係を示した図である。
Next, the relationship between the sign of the steering torque T (sign of the torque signal Td from the torque sensor 109) and the sign of the rotation direction of the electric motor 110 (sign of the rotation speed signal Nms) will be described.
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between the sign of the steering torque T (torque signal Td (torque signal Td ′)) and the sign of the rotation direction of the electric motor 110 (rotation speed signal Nms). (A) is the figure which showed the code | symbol of the torque signal Td (torque signal Td ') from the
ステアリングホイール101が中立状態(操舵トルクTが零の状態)から右方向に回転させられると、トーションバーの右回転方向の捩れ量が増加する。その結果、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)がプラス方向に増加し、電動モータ110がプラス方向に回転する。この状態を示したのが図7(a)の第1領域であり、この状態では、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))と電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)がともにプラスとなる。
When the
その後、ステアリングホイール101が左方向に回転させられると(操舵トルクTが弱められると)、トーションバーの捩れが緩和され、トルクセンサ109からのトルク信号Td(トルク信号Td´)が減少する。すると、前輪150などが受ける外力により前輪150が左方向に回転し、電動モータ110が一方の回転方向に回転する方向のトルクを発生させたとしても、ラック軸105が他方の移動方向に移動する。その結果、電動モータ110が他方の回転方向に回転する。この状態を示したのが図7(a)の第2領域であり、この状態では、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))の符号はプラスであるが、電動モータ110の回転方向の符号がマイナスとなる。
Thereafter, when the
その後、ステアリングホイール101が中立状態(中立位置)を超えて左方向に回転させられると、トーションバーの左回転方向の捩れ量が増加し、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))がマイナス方向に増加する。ラック軸105は、そのまま他方の移動方向に移動し続けるが、電動モータ110が他方の回転方向に回転する方向のトルクを発生させたとしても、前輪150などが受ける外力により他方の移動方向への移動が抑制されていく。その結果、電動モータ110がマイナス方向に回転し続けるが、その回転力が徐々に弱まる。この状態を示したのが図7(a)の第3領域であり、この状態では、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))と電動モータ110の回転方向がともにマイナスとなる。
Thereafter, when the
その後、ステアリングホイール101が右方向に回転させられると(操舵トルクTが弱められると)、トーションバーの捩れが緩和され、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))が零に近づく。すると、前輪150などが受ける外力により前輪150が右方向に回転し、電動モータ110が他方の回転方向に回転する方向のトルクを発生させたとしても、ラック軸105が一方の移動方向に移動する。その結果、電動モータ110が一方の回転方向に回転する。この状態を示したのが図7(a)の第4領域であり、この状態では、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))の符号はマイナスであるが、電動モータ110の回転方向の符号がプラスとなる。
Thereafter, when the
以上のことにより、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))と電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)がともにプラスとなる領域(図7(a)の第1領域)は、ステアリングホイール101の操舵状況としては、ステアリングホイール101が右方向へ切り増しさせられた状況にある。そして、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))がプラスで、電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)がマイナスとなる領域(図7(a)の第2領域)は、ステアリングホイール101の操舵状況としては、ステアリングホイール101が右方向へ切り増しさせられた後に左方向に切り戻されている状況にある。
Due to the above, the region where the steering torque T (torque signal Td (torque signal Td ′)) and the rotation direction of the electric motor 110 (rotational speed signal Nms) are both positive (the first region in FIG. 7A) is As the steering state of the
また、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))と電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)がともにマイナスとなる領域(図7(a)の第3領域)は、ステアリングホイール101の操舵状況としては、ステアリングホイール101が左方向へ切り増しさせられた状況にある。そして、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))がマイナスで、電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)がプラスとなる領域(図7(a)の第4領域)は、ステアリングホイール101の操舵状況としては、ステアリングホイール101が左方向へ切り増しさせられた後に右方向に切り戻されている状況にある。
Further, a region where the steering torque T (torque signal Td (torque signal Td ′)) and the rotation direction of the electric motor 110 (rotational speed signal Nms) are both negative (third region in FIG. 7A) is a steering wheel. The
このように、図7(b)に示すように、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))の符号と電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)の符号が同じである場合には、ステアリングホイール101が右方向か左方向のいずれかの方向へ切り増しさせられた状況にある。他方、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))の符号と電動モータ110の回転方向(回転速度信号Nms)の符号とが異なる場合には、ステアリングホイール101が切り戻しさせられた状況にある。
Thus, as shown in FIG. 7B, the sign of the steering torque T (torque signal Td (torque signal Td ′)) and the sign of the rotation direction of the electric motor 110 (rotation speed signal Nms) are the same. In this situation, the
ただし、本実施の形態においては、通念上の「保舵」と呼ばれる操舵状態が必ずしも完全にステアリングホイール101の回転が停止した状態のみならず、その操舵速度および操舵トルクTにある程度の幅を持った状態を含む状態をいうことに鑑み、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)の絶対値が所定値Nm0未満である場合(−Nm0<Nm(Nms)<Nm0)を保舵状態とする。そして、操舵トルクT(トルク信号Td(トルク信号Td´))がプラスで、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)の絶対値が所定値Nm0未満である場合(−Nm0<Nm(Nms)<Nm0)を右保舵状態、操舵トルクT(トルク信号Td)がマイナスで、電動モータ110の回転速度Nm(回転速度信号Nms)の絶対値が所定値Nm0未満である場合(−Nm0<Nm(Nms)<Nm0)を左保舵状態とする。
However, in the present embodiment, the steering state called “steering” is not limited to the state in which the rotation of the
操舵状況判定部320は、かかる事項に鑑みて、トルクノイズカット部310にてノイズがカットされたトルク信号Td´とモータ回転速度算出部70から出力された回転速度信号Nmsとに基づいて、ステアリングホイール101が切り増しさせられているのか、切り戻しさせられているのか、あるいは保舵状態であるのかを判定するとともに、それらが右方向なのか、あるいは左方向なのかを判定する。そして、その判定結果を含む情報を、保舵補助ベース電流算出部330、保舵積算時間補正電流算出部340および遷移係数算出部370に出力する。このように、操舵状況判定部320は、保舵の方向を判定する保舵方向判定手段の一例として機能する。
In view of such matters, the steering
保舵補助ベース電流算出部330は、トルクノイズカット部310にてノイズがカットされたトルク信号Td´と操舵状況判定部320が判定した操舵状況とに基づいて、保舵補助電流Irのベースとなる保舵補助ベース電流Irbを算出する。つまり、保舵補助ベース電流算出部330は、操舵トルクTの絶対値(|T|)に応じた大きさの値であり、操舵状況判定部320が判定したステアリングホイール101の操作方向の符号の保舵補助ベース電流Irbを算出する。
The steering assist base
図8は、操舵トルクTの絶対値(|T|)と保舵補助ベース電流Irbの絶対値との対応を示す保舵補助ベース電流制御マップを示す図である。
保舵補助ベース電流算出部330は、先ず、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Td´)の絶対値(|T|(|Td´|))と保舵補助ベース電流Irbの絶対値との対応を示す図8に例示したような保舵補助ベース電流制御マップに操舵トルクT(トルク信号Td´)の絶対値(|T|(|Td´|))を代入することにより保舵補助ベース電流Irbの絶対値を算出する。その後、保舵補助ベース電流Irbの絶対値に、操舵状況判定部320が判定したステアリングホイール101の操作方向の符号(右方向ならプラス、左方向ならマイナス)を乗算することにより保舵補助ベース電流Irbを算出する。
FIG. 8 is a diagram showing a steering assist base current control map showing the correspondence between the absolute value (| T |) of the steering torque T and the absolute value of the steering assist base current Irb.
The steering assist base
保舵積算時間補正電流算出部340は、図6に示すように、保舵の度合い(強度)に応じた指数である保舵指数αを算出する保舵指数算出部341と、保舵指数算出部341が算出した保舵指数αの積算値Σαを積算する保舵指数積算部342と、保舵指数積算部342が積算した積算値Σαに基づいて補正電流Icを算出する補正電流算出部343と、を備えている。
As shown in FIG. 6, the steering integrated time correction
保舵指数算出部341は、定期的(例えば、1ms毎)にトルクノイズカット部310にてノイズがカットされたトルク信号Td´と、電動モータ110の回転速度信号Nmsとに基づいて保舵の度合い(強度)に応じた指数である保舵指数αを算出する。つまり、保舵指数算出部341は、操舵トルクTと回転速度Nmとに応じた保舵指数αを算出する。より具体的には、保舵指数算出部341は、操舵トルクT(トルク信号Td´)に応じたトルク指数αtと、回転速度Nm(回転速度信号Nms)に応じた回転速度指数αnとを算出し、これらトルク指数αtと回転速度指数αnとを乗算することにより保舵指数α(=αt×αn)を算出する。なお、保舵指数算出部341は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵トルクT(トルク信号Td´)とトルク指数αtとの対応を示すトルク指数制御マップに、操舵トルクT(トルク信号Td´)を代入することによりトルク指数αtを算出する。また、保舵指数算出部341は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、回転速度Nm(回転速度信号Nms)と回転速度指数αnとの対応を示す回転速度指数制御マップに、回転速度Nm(回転速度信号Nms)を代入することにより回転速度指数αnを算出する。
The steering
図9(a)は、操舵トルクT(トルク信号Td´)とトルク指数αtとの対応を示すトルク指数制御マップを示す図であり、図9(b)は、回転速度Nm(回転速度信号Nms)と回転速度指数αnとの対応を示す回転速度指数制御マップを示す図である。
本実施の形態に係るトルク指数制御マップにおいては、トルク指数αtは、操舵トルクTの絶対値が所定の第1閾値T1以下である場合(−T1≦T≦T1)には零、所定の第2閾値T2以上である場合(T≦−T2又はT≧T2)には1となるように設定されている。そして、操舵トルクTの絶対値が、第1閾値T1から第2閾値T2までの範囲にある場合(−T2<T<−T1又はT1<T<T2)には、トルク指数αtは、その操舵トルクTの絶対値が大きくなるに従って零から1にかけて大きくなるように設定されている。
FIG. 9A is a diagram showing a torque index control map showing the correspondence between the steering torque T (torque signal Td ′) and the torque index αt, and FIG. 9B shows the rotation speed Nm (rotation speed signal Nms). ) And a rotation speed index αn. FIG.
In the torque index control map according to the present embodiment, the torque index αt is zero when the absolute value of the steering torque T is equal to or less than a predetermined first threshold value T1 (−T1 ≦ T ≦ T1), When it is equal to or greater than 2 threshold value T2 (T ≦ −T2 or T ≧ T2), it is set to be 1. When the absolute value of the steering torque T is in the range from the first threshold value T1 to the second threshold value T2 (−T2 <T <−T1 or T1 <T <T2), the torque index αt is determined by the steering It is set to increase from zero to 1 as the absolute value of the torque T increases.
また、本実施の形態に係る回転速度指数制御マップにおいては、回転速度指数αnは、回転速度Nmの絶対値が所定の第1閾値Nm1以下である場合(−Nm1≦Nm≦Nm1)には1、所定の第2閾値Nm2以上である場合(Nm≦−Nm2又はNm≧Nm2)には零となるように設定されている。そして、回転速度Nmの絶対値が、第1閾値Nm1から第2閾値Nm2までの範囲にある場合(−Nm2<Nm<−Nm1又はNm1<Nm<Nm2)には、回転速度指数αnは、その回転速度Nmの絶対値が大きくなるに従って1から零にかけて小さくなるように設定されている。 In the rotational speed index control map according to the present embodiment, the rotational speed index αn is 1 when the absolute value of the rotational speed Nm is equal to or less than a predetermined first threshold value Nm1 (−Nm1 ≦ Nm ≦ Nm1). When it is equal to or more than a predetermined second threshold value Nm2 (Nm ≦ −Nm2 or Nm ≧ Nm2), it is set to be zero. When the absolute value of the rotational speed Nm is in the range from the first threshold value Nm1 to the second threshold value Nm2 (−Nm2 <Nm <−Nm1 or Nm1 <Nm <Nm2), the rotational speed index αn is It is set to decrease from 1 to zero as the absolute value of the rotational speed Nm increases.
保舵指数積算部342は、定期的(例えば、1ms毎)に、操舵状況判定部320が保舵状態と判定している期間における、保舵指数算出部341が算出した保舵指数αを積算し、その積算値Σαを出力する。つまり、保舵指数積算部342は、操舵状況判定部320から右方向あるいは左方向の保舵状態が開始した旨の信号を取得した場合には保舵指数算出部341が算出した保舵指数αの積算を開始し、その後定期的に積算値Σαを補正電流算出部343へ出力する。そして、保舵指数積算部342は、操舵状況判定部320から保舵状態が終了した旨の信号を取得した場合にはその積算を終了する。保舵指数積算部342は、積算を終了した後には、定期的に、積算値Σαとして零を出力してもよいし、終了時の積算値Σαを時間の経過とともに徐々に小さくした値を出力してもよい。
The steering
補正電流算出部343は、保舵指数積算部342が積算した積算値Σαと操舵状況判定部320が判定した操舵状況とに基づいて補正電流Icを算出する。つまり、補正電流算出部343は、保舵指数積算部342が積算した積算値Σαに応じた大きさの値であり、操舵状況判定部320が判定したステアリングホイール101の操作方向の符号の補正電流Icを算出する。
The correction
図10は、積算値Σαと補正電流Icとの対応を示す補正電流制御マップを示す図である。
補正電流算出部343は、先ず、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、保舵方向毎の、積算値Σαと補正電流Icの絶対値との対応を示す補正電流制御マップに、積算値Σαを代入することにより補正電流Icの絶対値を算出する。その後、補正電流Icの絶対値に、操舵状況判定部320が判定したステアリングホイール101の操作方向の符号(右方向ならプラス、左方向ならマイナス)を乗算することにより補正電流Icを算出する。なお、本実施の形態に係る補正電流制御マップにおいては、図10に示すように、補正電流Icの絶対値は、積算値Σαが所定の第1時間Σα1以下である場合(Σα≦Σα1)には零、所定の第2時間Σα2以上である場合(Σα≧Σα2)には第1所定量Ic1となるように設定されている。そして、積算値Σαが、第1時間Σα1から第2時間Σα2までの範囲にある場合(Σα1<Σα<Σα2)には、補正電流Icは、積算値Σαが大きくなるに従って零から第1所定量Ic1にかけて大きくなるように設定されている。
FIG. 10 is a diagram showing a correction current control map showing the correspondence between the integrated value Σα and the correction current Ic.
First, the correction
車速係数算出部360は、車速センサ170からの車速信号vに基づいて車速係数Kvを算出する。つまり、車速係数算出部360は、車速Vcに応じた車速係数Kvを算出する。車速係数算出部360は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、車速Vc(車速信号v)と車速係数Kvとの対応を示す制御マップに、車速Vc(車速信号v)を代入することにより車速係数Kvを算出する。
図11は、本実施の形態に係る車速Vc(車速信号v)と車速係数Kvとの対応を示す制御マップを示す図である。
図11に示した制御マップにおいては、車速Vcが予め定められた車速V1以上である場合には車速係数Kvは一定の車速係数Kv1に設定されており、車速Vcが予め定められた車速V1未満である場合には車速係数Kvは車速Vcが大きくなるに従って零から一定の車速係数Kv1まで徐々に大きくなるように設定されている。
The vehicle speed
FIG. 11 is a diagram showing a control map showing the correspondence between the vehicle speed Vc (vehicle speed signal v) and the vehicle speed coefficient Kv according to the present embodiment.
In the control map shown in FIG. 11, when the vehicle speed Vc is equal to or higher than the predetermined vehicle speed V1, the vehicle speed coefficient Kv is set to a constant vehicle speed coefficient Kv1, and the vehicle speed Vc is less than the predetermined vehicle speed V1. In this case, the vehicle speed coefficient Kv is set to gradually increase from zero to a constant vehicle speed coefficient Kv1 as the vehicle speed Vc increases.
遷移係数算出部370は、電動モータ110の回転速度信号Nmsと、操舵状況判定部320が判定した操舵方向とに基づいて遷移係数Ksを算出する。つまり、遷移係数算出部370は、回転速度Nmと操舵方向とに応じた遷移係数Ksを算出する。遷移係数算出部370は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROMに記憶しておいた、操舵方向毎の回転速度Nmと遷移係数Ksとの対応を示す遷移係数制御マップに、回転速度Nmを代入することにより遷移係数Ksを算出する。
The transition
図12(a)は、操舵方向が右方向である場合の、回転速度Nmと遷移係数Ksとの対応を示す遷移係数制御マップを示す図であり、図12(b)は、操舵方向が左方向である場合の、回転速度Nmと遷移係数Ksとの対応を示す遷移係数制御マップを示す図である。
本実施の形態に係る遷移係数制御マップにおいては、操舵方向が右方向である場合には、遷移係数Ksは、回転速度Nmが所定値Nm0に−1を乗じた値である−Nm0以下である場合(Nm≦−Nm0)には1、所定値Nm0以上である場合(Nm≧Nm0)には零となるように設定されている。そして、回転速度Nmが、所定値Nm0に−1を乗じた値である−Nm0から所定値Nm0までの範囲にある場合(−Nm0<Nm<Nm0)には、遷移係数Ksは、回転速度Nmが大きくなるに従って1から零にかけて徐々に小さくなるように設定されている。他方、操舵方向が左方向である場合には、遷移係数Ksは、回転速度Nmが所定値Nm0に−1を乗じた値である−Nm0以下である場合(Nm≦−Nm0)には零、所定値Nm0以上である場合(Nm≧Nm0)には1となるように設定されている。そして、回転速度Nmが、所定値Nm0に−1を乗じた値である−Nm0から所定値Nm0までの範囲にある場合(−Nm0<Nm<Nm0)には、遷移係数Ksは、回転速度Nmが大きくなるに従って零から1にかけて徐々に大きくなるように設定されている。
FIG. 12A is a diagram showing a transition coefficient control map showing the correspondence between the rotational speed Nm and the transition coefficient Ks when the steering direction is the right direction, and FIG. It is a figure which shows the transition coefficient control map which shows a response | compatibility with the rotational speed Nm in case of a direction, and the transition coefficient Ks.
In the transition coefficient control map according to the present embodiment, when the steering direction is the right direction, the transition coefficient Ks is −Nm0 or less, which is a value obtained by multiplying the rotation speed Nm by a predetermined value Nm0 by −1. It is set to 1 in the case (Nm ≦ −Nm0) and zero in the case of the predetermined value Nm0 or more (Nm ≧ Nm0). When the rotational speed Nm is in a range from −Nm0, which is a value obtained by multiplying the predetermined value Nm0 by −1 to a predetermined value Nm0 (−Nm0 <Nm <Nm0), the transition coefficient Ks is determined by the rotational speed Nm. It is set to gradually decrease from 1 to zero as becomes larger. On the other hand, when the steering direction is the left direction, the transition coefficient Ks is zero when the rotational speed Nm is equal to or less than −Nm0 (Nm ≦ −Nm0), which is a value obtained by multiplying the predetermined value Nm0 by −1. When it is equal to or greater than a predetermined value Nm0 (Nm ≧ Nm0), it is set to be 1. When the rotational speed Nm is in a range from −Nm0, which is a value obtained by multiplying the predetermined value Nm0 by −1 to a predetermined value Nm0 (−Nm0 <Nm <Nm0), the transition coefficient Ks is determined by the rotational speed Nm. It is set to gradually increase from zero to 1 as becomes larger.
乗算部380は、加算部350にて加算された保舵補助ベース電流Irbと補正電流Icとの合計値に、車速係数算出部360にて算出された車速係数Kvと、遷移係数算出部370にて算出された遷移係数Ksとを乗算するとともに、乗算することに得られた値を保舵補助電流Ir(=(Irb+Ic)×Kv×Ks)として設定する。
The
以上のように構成されたステアリング装置100においては、車両の走行路に設けられた車幅方向の傾斜(カント)や強い横風のような外乱がある場合であって、本実施の形態に係る保舵補助電流算出部27がないとした場合には目標電流算出部20の仮目標電流決定部25が決定する仮目標電流Itfが零となり微小な操舵トルクTにて保舵しなければならない場合においても、その保舵に対して電動モータ110によりアシスト力が付与される。そして、その保舵に対するアシスト力は、保舵が継続する時間が長いほど、および/または保舵時の操舵トルクTが大きいほど、大きくなるので、例えば、傾斜(カント)が設けられた高速道路を長時間走行する場合であっても操舵負荷が軽減される。
In the
また、本実施の形態に係る目標電流算出部20においては、操舵トルクT、車速Vcなどに基づいて仮目標電流決定部25が決定する仮目標電流Itfに、保舵補助電流算出部27にて算出された保舵補助電流Irが加算されることにより最終的に目標電流Itが決定される。ゆえに、ステアリング装置100が搭載される車両の種類に応じて保舵状態のときにアシスト力を付与する保舵補助電流Irの大きさが異なる場合おいても、ベース電流算出部21、イナーシャ補償電流算出部22、ダンパー補償電流算出部23および仮目標電流決定部25の構成および/またはこれらが用いる制御マップを変更することなしに保舵補助電流算出部27の構成および/または制御マップを変更することのみで対応することができる。これにより、保舵に対して電動モータ110によりアシスト力を付与する制御を、ステアリング装置100が搭載される車両の種類に応じて設定変更し易くすることを実現している。
In the target
また、本実施の形態に係る保舵補助電流算出部27においては、ステアリングホイール101の操舵状況を判定する操舵状況判定部320を備え、操舵状況判定部320が判定した、例えば右保舵なのか左保舵なのかに基づいて保舵補助ベース電流Irbや補正電流Icを算出したり、遷移係数Ksを算出したりする。それゆえ、保舵状態を定義する所定値Nm0を車種毎に自由に設定することで、車種毎に保舵補助電流Irを容易に設定変更することができる。これにより、保舵に対してアシスト力を付与する制御を、ステアリング装置100が搭載される車両の種類に応じて設定変更し易くすることを実現している。
また、本実施の形態に係る保舵補助電流算出部27は、トルクノイズカット部310を備え、トルクノイズカット部310にてノイズをカットしたトルク信号Td´を用いて保舵補助ベース電流Irbおよび補正電流Icの算出や遷移係数Ksの算出を行っているので保舵補助電流Irをより精度高く算出することができる。
In addition, the steering assist
Further, the steering assist
10…制御装置、20…目標電流算出部、21…ベース電流算出部、22…イナーシャ補償電流算出部、23…ダンパー補償電流算出部、25…仮目標電流決定部、27…保舵補助電流算出部、28…最終目標電流決定部、30…制御部、70…モータ回転速度算出部、100…電動パワーステアリング装置、110…電動モータ
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記ステアリングホイールの操舵トルクと前記車両の車速に基づいて前記電動モータに供給する目標電流の仮の値を決定する仮目標電流決定手段と、
前記ステアリングホイールの保舵操作に応じたアシスト力を前記電動モータが与えるための電流である保舵補助電流を算出する保舵補助電流算出手段と、
仮目標電流決定手段が決定した仮の値と、保舵補助電流算出手段が算出した保舵補助電流とに基づいて前記目標電流を決定する目標電流決定手段と、
を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 An electric motor for providing an assisting force for an operation of a steering wheel provided in the vehicle;
Temporary target current determining means for determining a temporary value of a target current to be supplied to the electric motor based on a steering torque of the steering wheel and a vehicle speed of the vehicle;
A steering auxiliary current calculating means for calculating a steering auxiliary current which is an electric current for the electric motor to give an assist force according to a steering operation of the steering wheel;
Target current determining means for determining the target current based on the temporary value determined by the temporary target current determining means and the steering auxiliary current calculated by the steering auxiliary current calculating means;
An electric power steering apparatus comprising:
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