JP2014122165A - 免疫賦活剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、免疫賦活剤及び免疫療法剤に関する。
免疫療法は、元来生体が有している外来抗原排除という免疫応答を利用する療法であり、免疫系を賦活させることで治療するものである。免疫療法には、皮下、皮内、経皮投与法などがあり、免疫賦活剤と抗原とを順次に或いは同時に投与することで自然免疫系を活性化し、投与抗原に対する高い免疫応答を期待している。自然免疫系に関わる分子群としてトールライクレセプター(TLRs)が挙げられる。TLRsはショウジョウバエにおいて同定された自然免疫に関与する分子群であるが、マウス及びヒトにおいてもそのホモログが同定されている。これまでに同定されているTLRsはTLR1からTLR11まであるが、細胞表面に発現するものと細胞内エンドソームに発現するものに大別される。細胞内エンドソームに発現するTLRsはTLR3、7、8、9であり、そのリガンドは核酸物質である(TLR3:dsRNA,TLR7/8:ssRNA,TLR9:ssDNA)。ウイルス感染などによってこれらのTLRsからシグナルが入ると、細胞内でIL−1α、IFNに関わる遺伝子群が転写され、免疫系が活性化される(非特許文献1)。
イミダゾキノリン誘導体であるイミキモド(CAS登録番号:99011−02−6)はTLR7に選択的に結合する化合物であり(非特許文献2)、クリーム剤が尖圭コンジローマの治療薬として1997年にFDAの承認を得ている(非特許文献3)。その作用機序はイミキモドそのものがコンジローマに作用するのではなく、免疫担当細胞中に発現するTLR7を介したサイトカイン産生促進による、生体が有する免疫応答惹起によって引き起こされると考えられる(非特許文献4)。また、表皮ランゲルハンス細胞(LC)にイミキモドが作用することで活性化が誘導され、抗腫瘍免疫が促進されることが報告されている(特許文献1、非特許文献5、6)。イミキモドによるアジュバント効果は上記抗腫瘍効果だけでなく、HIVワクチン投与時の免疫賦活剤としても使用されている(特許文献2)。その一方で、腫瘍細胞には種々TLRsが発現していることが報告されており、TLRsリガンドによる腫瘍の直接的殺傷効果を期待した臨床試験が行われている(非特許文献7)。
Krishnanら、Experimental and Molecular Medicine、39、421−438(2007)
Leeら、PNAS、100、6646−6651(2003)
ベセルナクリーム5%インタビューフォーム(持田製薬株式会社、2007)
Rajagopalら、Blood、115、1949−1957(2010)
Suzukiら、J Invest Dermatol、114、135−141(2000)
Rechtsteinerら、J Immunol、174、2476−2480(2005)
imgenex社資料(2009)
従来の免疫賦活剤の効果は十分ではなく、さらに優れた免疫賦活剤及びそれを用いた免疫療法剤が望まれていた。
よって、本発明の課題は、新たな免疫賦活剤及び免疫療法剤を提供することにある。
よって、本発明の課題は、新たな免疫賦活剤及び免疫療法剤を提供することにある。
そこで本発明者は、種々の成分を用いて脾臓細胞から産生される液性因子の産生誘導能を指標として免疫賦活作用を検討してきたところ、イミキモドと特定のピロリドン類の組み合わせが強い免疫賦活能を有し、免疫賦活剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)イミキモド又はその塩と、(B)下記一般式(1)で表されるピロリドン類とを組み合わせてなる免疫賦活剤を提供するものである。
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示す)
また、本発明は、上記免疫賦活剤を含有する免疫療法剤を提供するものである。
本発明によれば、脾臓細胞の細胞増殖の増大、及び腫瘍細胞の表面分子であるMHCクラスI・IIの発現を亢進するため、優れた免疫賦活剤が提供できるとともに、その免疫賦活剤を含む免疫療法剤が提供できる。
本発明の免疫賦活剤は、(A)イミキモド又はその塩と、(B)上記一般式(1)で表されるピロリドン類とを組み合わせてなる。
イミキモドは、化学名1−(2−メチルプロピル)−1H−イミダゾ〔4,5−c〕キノリン−4−アミン(R837とも呼ばれる)であり、尖圭コンジローマ治療薬として用いられている化合物である。イミキモドの塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。
ピロリドン類(1)を示す一般式(1)中、Rとしては炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がさらに好ましい。Rの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられるが、メチル基、エチル基が特に好ましい。すなわち、ピロリドン類(1)としては、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンが特に好ましい。
イミキモド又はその塩とピロリドン類(1)とを組み合わせて用いれば、後記実施例に示すように、イミキモド単独投与の場合に比べて、脾臓細胞の増殖を亢進し、また腫瘍細胞MHCクラスI及びII分子発現を上昇させる作用を有する。従って、この組み合わせは、ヒトを含む哺乳動物の免疫賦活剤として有用であり、免疫療法剤、特に癌免疫療法剤として有用である。
本発明の免疫賦活剤は、イミキモド又はその塩と、ピロリドン類(1)とを組み合わせて投与できればよく、同時投与であっても、互いに逐次投与であってもよい。また、イミキモド又はその塩と、ピロリドン類(1)とは、投与経路が同一でも、互いに異なっていてもよい。
本発明の免疫療法剤は、上記の免疫賦活剤を含むものであり、好ましくはさらに抗原を含むものである。本発明の免疫療法剤は、免疫賦活剤および抗原を含む1つの製剤としてもよいし、免疫賦活剤および抗原を別体の製剤として含むキットであってもよい。また、他の免疫賦活剤、免疫調節剤、不完全フロイントアジュバント(IFA)、TLR賦活剤(クレスチン、リポポリサッカロイド、フラジェリン、CpGヌクレオチド)等と併用してもよい。
本発明の免疫賦活剤及び免疫療法剤の投与方法としては、経皮投与、経粘膜投与、経口投与、皮下注射、皮内注射等が挙げられるが、経皮投与がより好ましい。本発明の免疫賦活剤と抗原を併用して投与する場合には、その抗原特異的免疫応答を誘導することができる。抗原の投与は、本発明の免疫賦活剤と抗原とを同時に投与してもよく、また本発明の免疫賦活剤を投与した後に抗原を投与してもよい。
上記抗原としては、免疫応答を引き起こすことができる分子であれば、特に制限はないが、例えばペプチド又はタンパク質が挙げられる。ペプチドとしては、天然由来のペプチド又は合成ペプチドのいずれでもよく、3〜25のアミノ酸残基からなるペプチドが好ましい。タンパク質としては、天然由来のタンパク質又は合成タンパク質のいずれでもよい。具体的には、癌抗原(腫瘍抗原)、種々のウイルス由来抗原、感染原因菌由来抗原、種々のアレルギー原因抗原等が挙げられる。上記腫瘍抗原としては、自己の腫瘍細胞を無毒化して得られる自己腫瘍抗原であってもよい。
本発明の免疫賦活剤又は免疫療法剤中の成分(A)の含有量は、0.00001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。なお、本発明の免疫賦活剤又は免疫療法剤の剤形が、後述する貼付剤である場合には、貼付剤の粘着層中に粘着剤を含むことが必要であるため、貼付剤の粘着層中の成分(A)の含有量は、0.00001〜25質量%が好ましく、0.001〜20質量%がより好ましく、0.1〜15質量%がさらに好ましい。
また、本発明の免疫賦活剤又は免疫療法剤中の成分(B)の含有量は、0.00001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。なお、本発明の免疫賦活剤又は免疫療法剤の剤形が、後述する貼付剤である場合には、貼付剤の粘着層中の成分(B)の含有量は、0.00001〜25質量%が好ましく、0.001〜20質量%がより好ましく、0.1〜15質量%がさらに好ましい。
また、成分(A)と成分(B)との含有質量比(成分(A):成分(B))は、1:100〜100:1が好ましく、1:50〜50:1がより好ましい。
また、本発明の免疫賦活剤及び免疫療法剤には、希釈剤、溶解助剤、吸収促進剤等として、常温で液状又はペースト状の成分が含まれていてもよく、例えば、流動パラフィン、スクワラン、イソパラフィン等の炭化水素類;パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル等の石油系オイル;ホホバ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、オリーブ油、ごま油、サフラワー油、スクワレン等の天然動植物油脂類;ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類;メチルフェニルポリシロキサン、メチルポリシロキサン等のシリコーン類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸類;アルキルグリセリルエーテル等の界面活性剤;水等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の免疫賦活剤又は免疫療法剤の剤形は、注射用剤又は経皮投与剤であることが好ましく、経皮投与剤であることがより好ましい。経皮投与剤は、注射用剤と比較して、非侵襲的であること、また操作が塗る、貼るなどの単純な作業になるため、医療従事者である必要がなく、患者自身によっても作業可能である点で優れている。このような経皮投与剤の具体的な剤形としては、液剤、軟膏剤、ローション剤、クリーム剤、スプレー剤等の他、パップ剤、テープ剤等の貼付剤などが挙げられる。これらの中でも貼付剤であることがより好ましく、角質剥離機能を有する貼付剤であることが特に好ましい。
角質剥離機能を有する貼付剤は、その粘着力をJIS Z0237に準拠した測定方法(対ベークライト板)で、好ましくは3〜20N/25mm程度に調整することにより得ることができる。
角質剥離機能を有する貼付剤の剥離により、皮膚表皮角質層を物理的に破壊させることができ、通常免疫賦活剤の適用後に適用される抗原の経皮吸収性を向上させることが出来るうえ、角質剥離機能を有する貼付剤の剥離による皮膚表皮角質層の破壊により皮膚下層に存在する抗原提示細胞(特に表皮ランゲルハンス細胞)の活性化が引き起こされる。すなわち、免疫賦活成分による皮膚下層に存在する抗原提示細胞(例えば表皮ランゲルハンス細胞や真皮樹状細胞など)の活性化と、皮膚表皮角質層の破壊による皮膚下層に存在する抗原提示細胞(特に表皮ランゲルハンス細胞)の活性化の両方を一つの貼付剤で行うことができる。
免疫療法剤として、免疫賦活剤と併用して抗原を投与する場合には、その抗原特異的免疫応答を誘導することができる。
抗原を投与する場合には、上記免疫賦活剤の投与と同時又は約96時間以内に、好ましくは約72時間以内に、特に好ましくは約48時間以内に、抗原を投与する。
抗原は、そのまま投与してもよいが、抗原投与剤の形態にするのが好ましく、抗原投与剤の剤形は、注射用剤又は経皮投与剤であることが好ましく、経皮投与剤であることがより好ましい。この理由は、皮下注射された抗原は投与された局所から拡散するのに時間がかかり、皮膚下層中に点在する抗原提示細胞(例えば表皮ランゲルハンス細胞や真皮内樹状細胞等)に捕獲される効率が低くなるためである。これに対して、経皮投与の場合には、表皮角質層が皮膚透過のバリアとなってしまい、抗原の経皮吸収性が低いことが問題となるが、上記のように、皮膚表皮角質層を破壊することで劇的に抗原の経皮吸収性が高まるうえ、皮下注射に比べて皮膚表皮の比較的広い範囲に抗原が投与されるため、皮膚下層中に点在する抗原提示細胞に捕獲される効率が高くなるという利点を有する。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1
イミキモド類似体(イミキモド塩酸、In vivogen製、別名:R837)とN−メチルピロリドン(NMP)をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/ml、NMP濃度1mMである免疫賦活剤1を調製した。
イミキモド類似体(イミキモド塩酸、In vivogen製、別名:R837)とN−メチルピロリドン(NMP)をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/ml、NMP濃度1mMである免疫賦活剤1を調製した。
実施例2
R837とNMPをリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/ml、NMP濃度:10mMである免疫賦活剤2を調製した。
R837とNMPをリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/ml、NMP濃度:10mMである免疫賦活剤2を調製した。
実施例3
R837とNMPをリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度10μg/ml、NMP濃度:1mMである免疫賦活剤3を調製した。
R837とNMPをリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度10μg/ml、NMP濃度:1mMである免疫賦活剤3を調製した。
比較例1
R837をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/mlである比較用製剤1を調製した。
R837をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度1μg/mlである比較用製剤1を調製した。
比較例2
R837をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度10μg/mlである比較用製剤2を調製した。
R837をリン酸緩衝液(GIBCO社製、商品名「PBS(−)」)に溶解し、R837濃度10μg/mlである比較用製剤2を調製した。
試験例
8〜10週齢Balb/cマウス(H−2dハプロタイプ)から脾臓を取り出し、ピンセットで単一細胞化した。これらの細胞を0.9%塩化アンモニウム溶液で処理10%のウシ胎児血清(FBS)を含有するRPMI1640培地(GIBCO製)に懸濁した。これらの脾臓細胞を使用して、以下の評価を行った。
8〜10週齢Balb/cマウス(H−2dハプロタイプ)から脾臓を取り出し、ピンセットで単一細胞化した。これらの細胞を0.9%塩化アンモニウム溶液で処理10%のウシ胎児血清(FBS)を含有するRPMI1640培地(GIBCO製)に懸濁した。これらの脾臓細胞を使用して、以下の評価を行った。
(細胞増殖評価)
10%FBS RPMI1640に懸濁した2×105個の脾臓細胞を96ウェルプレートに播種し、免疫賦活剤1、2又は比較用製剤1で処理した(最終液量200μl)。37℃、5%CO2存在下で72時間培養後、各ウェルに20μlのWST−1(タカラバイオ製、テトラゾリウム塩)を添加し、4時間後にマイクロプレートリーダ(サーモフィッシャーサイエンティフィック製)を使用してOD450を測定することで細胞増殖活性を判定した。結果を図1に示す。図1はOD450の吸光度を示す。
上記WST−1は、ミトコンドリアの呼吸鎖に存在し、生細胞にだけ活性のある「succinate-tetrazolium reductase(コハク酸塩テトラゾリウム還元酵素)」(EC1.3.99.1)によりホルマザン色素に変換される。すなわち、ホルマザン色素と生細胞の数とは直線的な相関を示し、ホルマザン色素の吸光度は生細胞の数に比例する。
10%FBS RPMI1640に懸濁した2×105個の脾臓細胞を96ウェルプレートに播種し、免疫賦活剤1、2又は比較用製剤1で処理した(最終液量200μl)。37℃、5%CO2存在下で72時間培養後、各ウェルに20μlのWST−1(タカラバイオ製、テトラゾリウム塩)を添加し、4時間後にマイクロプレートリーダ(サーモフィッシャーサイエンティフィック製)を使用してOD450を測定することで細胞増殖活性を判定した。結果を図1に示す。図1はOD450の吸光度を示す。
上記WST−1は、ミトコンドリアの呼吸鎖に存在し、生細胞にだけ活性のある「succinate-tetrazolium reductase(コハク酸塩テトラゾリウム還元酵素)」(EC1.3.99.1)によりホルマザン色素に変換される。すなわち、ホルマザン色素と生細胞の数とは直線的な相関を示し、ホルマザン色素の吸光度は生細胞の数に比例する。
(腫瘍細胞MHCクラスI・II発現亢進評価)
MHCクラスI・II分子が通常の体細胞と比較して極めて低発現であるB16F10メラノーマ細胞にはTLR1−7が発現しており、イミキモドを担がんマウスに投与することでB16F10を拒絶することが知られている。この作用が抗腫瘍免疫増強によるものであると予想されるが、B16F10に発現するTLR7からイミキモドによりシグナルが入り、その結果MHCクラスI・II分子が発現した可能性も考えられる。
MHCクラスI・II分子が通常の体細胞と比較して極めて低発現であるB16F10メラノーマ細胞にはTLR1−7が発現しており、イミキモドを担がんマウスに投与することでB16F10を拒絶することが知られている。この作用が抗腫瘍免疫増強によるものであると予想されるが、B16F10に発現するTLR7からイミキモドによりシグナルが入り、その結果MHCクラスI・II分子が発現した可能性も考えられる。
マウス腫瘍細胞:C57BL/6マウス(H−2b拘束性)由来B16F10メラノーマ(ATCCより購入、ATCC番号:CRL−1992)を10%ウシ胎児血清を含むDMEM(GIBCO製)で維持した。2×104個のB16F10細胞を24ウェルプレートに播種し、免疫賦活剤3又は比較用製剤2を添加後、37℃、5%CO2存在下で培養した。培養開始から72時間後に細胞を回収し、MHCクラスI抗体である、FITC−H−2b(バイオレジェンド製、クローン名:M1/42)及びMHCクラスII抗体である、PE−I−ab(バイオレジェンド製、クローン名:25−9−17)を添加して4℃で30分間反応させた。その後、1%BSA/PBS溶液で洗浄後、フローサイトメータによりMHCクラスI(図2)、又はMHCクラスII(図3)の発現量をMFI(平均蛍光強度)を指標として検出した。
図1の結果から、免疫賦活剤1〜2は比較用製剤1と比較して、マウス脾臓細胞の増殖を亢進していることが分る。また、図2、3から、免疫賦活剤3は比較用製剤2と比較して腫瘍細胞MHCマウスI・II分子発現を上昇させていることが分かる。
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