JP2014121048A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】片面及び/または両面原稿をスキャンする場合に、事前の設定を行うことなく片面原稿または両面原稿のどちらかを自動で判定できる画像処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の画像処理装置は、原稿を撮像することによって画像データを取得する取得手段と、撮像装置によって読み取られる領域に対する原稿の位置情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した位置情報に基づき、前記取得手段で取得した画像データが前記原稿の裏面であるかを判定する判定手段とを備える。
【選択図】図11
【解決手段】本発明の画像処理装置は、原稿を撮像することによって画像データを取得する取得手段と、撮像装置によって読み取られる領域に対する原稿の位置情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した位置情報に基づき、前記取得手段で取得した画像データが前記原稿の裏面であるかを判定する判定手段とを備える。
【選択図】図11
Description
本発明は画像データを処理する画像処理装置、方法およびプログラムに関する。
従来のフラットベッドスキャナ付き複合機で複数枚原稿のスキャンを行う際に、原稿を1枚ずつ読み込みスタートさせる必要がある。すなわち、原稿を1枚ずつ原稿ガラス台(フラットベッド)にセットし、また、セット前後に原稿台カバーを開けたり、閉じたり、読み込みスタートボタンを押下する必要がある。
ADF(オートドキュメントフィーダ)付き複合機で複数枚原稿をスキャンする場合には、ADFにまとめて原稿をセットし、読み取り開始ボタンを押下するだけで済む。よって、上記のような煩雑な手順を省くことができる。しかしながら、両面原稿をスキャンする際には、事前に両面原稿であることと原稿綴じ方向を指定する必要がある。片面原稿と両面原稿が混載されている場合には、原稿ごとに設定を変更するか、どちらの原稿に対しても常に両面で原稿の読み取りを行い、白紙であれば処理をスキップ(片面原稿として処理)することが必要となる。
一方、近年、原稿の画像データを読み取る装置として、原稿台に載置した原稿をカメラで撮像して、カメラで撮像した原稿の画像データを処理して記憶するカメラスキャナも知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のカメラスキャナでは、新たに撮像した画像が前回撮像した時の画像と比較してどれぐらい変化したかを示す画像変化量に基づいて画像の動き検出処理を行う。動き検出処理によって、原稿台上の原稿が載置されて静止したタイミングを検出する。検出されたタイミングで撮像した画像データ中から原稿部分を認識・抽出し、射影補正、拡大縮小等の画像処理を施して記憶装置に原稿の画像データとして蓄積し、プロジェクタに投影する。
特許文献1のカメラスキャナは、従来のADF付き複合機と同様、フラットベッドスキャナ付き複合機のようなカバー開閉といった手順が省ける。また、動き検出処理により原稿の撮像タイミングを検出することによって、読み込みスタートボタンを押下する手順が省ける。
従来の複合機を利用して上述のように両面原稿を読み取る際には、事前に両面読み取り設定と綴じ方向の指定を行う必要があり、設定操作に手間が必要であった。また、片面原稿と両面原稿が混載された時は、常に両面読み取りを行い、裏面が白紙であるかどうかを判定することで片面原稿と判定する必要があった。
特許文献1のカメラスキャナにおいては、原稿台に置かれた原稿を抽出するだけであるため、片面原稿と両面原稿を区別なく保存されていた。
上記課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、原稿を撮像することによって画像データを取得する取得手段と、撮像装置によって読み取られる領域に対する原稿の位置情報を検出する検出手段と、前記検出手段で検出した位置情報に基づき、前記取得手段で取得した画像データが両面原稿の裏面であるかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは読み取りスタートボタンの押下、両面読み取り設定、読み取り方向設定といった操作を行う必要がなくなり、大幅な手間の削減というメリットを享受可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
<ネットワーク構成>
図1は、一実施形態に係るカメラスキャナ101が含まれるネットワーク構成を示す図である。
<ネットワーク構成>
図1は、一実施形態に係るカメラスキャナ101が含まれるネットワーク構成を示す図である。
図1に示すように、カメラスキャナ101はイーサネット(登録商標)等のネットワーク104にてホストコンピュータ102およびプリンタ103に接続されている。図1のネットワーク構成において、ホストコンピュータ102からの指示により、カメラスキャナ101から画像を読み取るスキャン機能や、スキャンデータをプリンタ103により出力するプリント機能の実行が可能である。また、ホストコンピュータ102を介さず、カメラスキャナ101への直接の指示により、スキャン機能、プリント機能の実行も可能である。
<外観図>
図2は、一実施形態に係るカメラスキャナ101の構成例を示す図である。
図2は、一実施形態に係るカメラスキャナ101の構成例を示す図である。
図2に示すように、カメラスキャナ101は、コントローラ部201、カメラ部202、腕部203を含む。カメラスキャナの本体であるコントローラ部201と、撮像を行うためのカメラ部202は、腕部203により連結されている。腕部203は関節を用いて自由に曲げ伸ばしが可能である。
図2には、カメラスキャナ101が設置されている書画台204も示している。カメラ部202のレンズは書画台204方向に向けられており、破線で囲まれた読み取り領域205内の画像を読み取り可能である。図2の例では、原稿206は読み取り領域205内に置かれているので、カメラスキャナ101で読み取り可能となっている。
なお、カメラスキャナ101は、書画台等に、操作を補助する画像の投影を行う短焦点プロジェクタ207をさらに含むことができる。また、図2に示されていないが、カメラスキャナ101は、LCDタッチパネル330およびスピーカ340をさらに含むこともできる。
<カメラスキャナのコントローラのハードウェア構成>
図3は、カメラスキャナ101の本体であるコントローラ部201のハードウェア構成例を示す図である。
図3は、カメラスキャナ101の本体であるコントローラ部201のハードウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、コントローラ部201は、システムバス301に接続されたCPU302、RAM303、ROM304、HDD305、ネットワークI/F306、画像処理プロセッサ307およびカメラI/F308を含む。
CPU302はコントローラ部201全体の動作を制御する中央演算装置である。RAM303は揮発性メモリである。ROM304は不揮発性メモリであり、CPU302の起動用プログラムが格納されている。HDD305はRAM303と比較して大容量なハードディスクドライブ(HDD)である。HDD305にはコントローラ部201が実行する、カメラスキャナ101の制御用プログラムが格納されている。
CPU302は電源ON等の起動時、ROM304に格納されている起動用プログラムを実行する。この起動用プログラムは、HDD305に格納されている本実施形態のカメラスキャナ101の制御用プログラムを読み出し、RAM303上に展開するためのものである。CPU302は起動用プログラムを実行すると、続けてRAM303上に展開した制御用プログラムを実行し、制御を行う。また、CPU302は制御用プログラムによる動作に用いるデータもRAM303上に格納して読み書きを行う。HDD305上にはさらに、制御用プログラムによる動作に必要な各種設定や、また、カメラ入力によって生成した画像データを格納することができ、CPU302によって読み書きされる。CPU302はネットワークI/F306を介してネットワーク104上の他の機器との通信を行う。
画像処理プロセッサ307はRAM303やHDD305に格納された画像データを読み出して処理し、またRAM303やHDD305へ書き戻す。なお、画像処理プロセッサ307が実行する画像処理は、回転、変倍、色変換等である。
カメラI/F308はカメラ部202と接続され、CPU302からの指示に応じてカメラ部202から画像データを取得してRAM303へ書き込む。また、CPU302からの制御コマンドをカメラ部202へ送信し、カメラ部202の設定を行う。
また、コントローラ部201は、ディスプレイコントローラ309、シリアルI/F310、オーディオコントローラ311およびUSBコントローラ312のうち少なくとも1つをさらに含むことができる。
ディスプレイコントローラ309はCPU302の指示に応じてディスプレイへの画像データの表示を制御する。ここでは、ディスプレイコントローラ309は短焦点プロジェクタ207およびLCDタッチパネル330に接続されている。
シリアルI/F310はシリアル信号の入出力を行う。ここでは、シリアルI/F310はLCDタッチパネル330に接続され、CPU302はLCDタッチパネル330が押下されたときに、シリアルI/F310を介して押下された座標を取得する。
オーディオコントローラ311はスピーカ340に接続され、CPU302の指示に応じて音声データをアナログ音声信号に変換し、スピーカ340を通じて音声を出力する。
USBコントローラ312はCPU302の指示に応じて外付けのUSBデバイスの制御を行う。ここでは、USBコントローラ312はUSBメモリやSDカードなどの外部メモリ350に接続され、外部メモリへのデータの読み書きを行う。
<カメラスキャナの制御用プログラムの機能構成>
図4は、CPU302が実行するカメラスキャナ101の制御用プログラムの機能構成401を示す図である。
図4は、CPU302が実行するカメラスキャナ101の制御用プログラムの機能構成401を示す図である。
カメラスキャナ101の制御用プログラムは前述のようにHDD305に格納され、CPU302が起動時にRAM303上に展開して実行する。カメラスキャナ101の制御用プログラムの機能構成401は、メイン制御部402、操作表示部403、ネットワーク通信部404、データ管理部405、撮像処理部406、画像認識部407、両面原稿判定部408および出力ファイル作成部409を備える。また、撮像処理部406はタイミング検出部410を、画像認識部407は原稿画像データ抽出部411をそれぞれ含む。
メイン制御部402は制御の中心であり、機能構成401内の他の各部を制御する。
操作表示部403は、メイン制御部402からの描画要求を受け、ディスプレイコントローラ309を介して、短焦点プロジェクタ207もしくはLCDタッチパネル330へ描画を実行する。また、操作表示部403は、LCDタッチパネル330が押下されたときにシリアルI/F310を介して押下座標を受信し、描画中の操作画面の内容と押下座標を対応させて操作内容(押下されたボタン等)を判定する。この押下内容をメイン制御部402へ通知することにより、操作者の操作を受け付ける。
ネットワーク通信部404は、ネットワークI/F306を介して、ネットワーク104上の他の機器とTCP/IPによる通信を行う。
データ管理部405は、制御用プログラムの実行において生成した作業データ、例えば後述の原稿画像データ抽出部411で抽出した原稿画像データ、文書属性・画像属性情報をHDD305上やRAM303上の所定の領域へ保存し、管理する。
撮像処理部406は、カメラI/F308を介してカメラ部202を制御し、撮像処理部406のタイミング検出部410で検出されたタイミングで撮像したカメラ画像を画像認識部407へ送信する。
撮像処理部406のタイミング検出部410は、原稿がフレームインしたタイミング、静止したタイミング、およびフレームアウトするタイミングを検出する。これらのタイミングは、カメラ部202から受信したカメラ画像に基づいて検出することができる。ここで、フレームアウトタイミングは、原稿が読み取り領域からフレームアウトする直前のタイミングもしくはフレームアウトし始めるタイミング、またはその間の任意のタイミングとしてもよい。
画像認識部407は、撮像処理部406からカメラ画像を受信し、受信したカメラ画像の内容を認識する。図4に示すように、画像認識部407は、原稿画像データ抽出部411を含む。
画像認識部407の原稿画像データ抽出部411は、タイミング検出部410が検出した静止タイミングで撮像され送信されてきたカメラ画像から、原稿画像データを抽出する。抽出した原稿画像データは、データ管理部405によってHDD305上の所定の領域へ保存され、管理される。
両面原稿判定部408は、タイミング検出部410で検出されたタイミング情報と、原稿画像データ抽出部411によって抽出された原稿画像データを基に、カメラ画像が新たな原稿の表面なのか、両面原稿の裏面なのかを判定する。また、両面原稿の場合に、両面原稿判定部408は、受信した原稿画像データに対して両面対応付け処理を行う。
出力ファイル作成部409は、データ管理部405が保存した原稿画像データを変換し適切な画像に整えたうえで、所定のデータ出力形式で出力ファイルを作成する。
図5は本実施形態における原稿操作の一例を示す図である。原稿の表面のみをスキャンする際の操作手順を図5(a)から(e)に示す。原稿の表面に続いて裏面をスキャンする際の操作手順を図5(f)から(j)に示す。
図6は本実施形態におけるカメラスキャナ101の処理フローの一例を示す図である。
図6(a)は、初期化設定フローを示している。撮像処理部406がスタートすると、図6(a)で示すように読み取り領域の位置情報を取得する初期化設定を行う。
図6(a)のステップS601において、撮像処理部406は、背景画像として、図5(a)に示すような原稿501が投入されていない状態の読み取り領域205の画像をカメラ部202に撮像させる。
読み取り領域205は矩形であるが、カメラ部202は厳密には読み取り領域205の真上にあるわけではないため、ステップS601で撮像された読み取り領域の画像は図7(a)に示した画像701のように形状が歪んでいる。
ステップS602において、撮像処理部406は、撮像された読み取り領域の画像701を矩形に変換する射影変換のパラメータを算出する。
ステップS603において、撮像処理部406は、ステップS602で算出した射影変換パラメータを使用してステップS601で撮像した読み取り領域の画像701を、図7(b)に示した読み取り領域背景画像702のように矩形に補正する。
ステップS604において、撮像処理部406は、補正された読み取り領域背景画像702を、データ管理部405を介してHDD305へ保存する。図10(a)に、読み取り領域背景画像702を保存した時の模式図を示す。データ管理部405は、HDD305上に空のディレクトリ(図10(a)中の「/IMGDIR」)を作成し、読み取り領域背景画像としてデータ1001を保存する。
ステップS605において、撮像処理部406は、状態管理フラグを初期化する。状態管理フラグは、フレームインを検出したかを示すフレームイン状態フラグ(isFrameIn)と、フレームアウトを検出したかを示すフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)を含む。こられの状態管理フラグは、カメラ画像が新たな原稿の表面または両面原稿の裏面のどちらであるかを判定するために用いられる。ここでは状態管理フラグの初期化として、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)をfalseに、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)をtrueにそれぞれ設定する。
例として、図5の原稿操作手順に応じて、図6(a)及び後述の図6(b)のフローで設定された状態管理フラグの値を表1に示す。
表1における手順番号(a)の行は、図5(a)のタイミングにおける状態管理フラグ、すなわち、スキャン開始前の初期化処理で設定された状態管理フラグを示す。表1における手順番号(b)〜(j)の行は、それぞれ図5(b)〜5(j)のタイミングで撮影されたカメラ画像が取り込まれた場合に図6(b)の処理フローによって設定された状態管理フラグを示す。
次に、図6(b)の処理フローを説明する。初期化処理が終了すると、撮像処理部406が図6(b)に示す処理フローを実行する。すなわち、撮像処理部406はカメラ部202から受信したカメラ画像に基づき、読み取り領域に対する原稿の位置情報を検出する。ここで、原稿の位置情報は、読み取り領域からの原稿のフレームアウト、読み取り領域への原稿のフレームイン、及び読み取り領域内における原稿の静止を含む。そして、撮像処理部406は検出したそれぞれの位置情報に応じてそれぞれの処理を行う。
図6(b)のステップS610において、撮像処理部406は、カメラ部202から読み取り領域205を撮像したカメラ画像を受信する。ここで、カメラ部202は、所定のフレームレートで読み取り領域205を撮像し、撮像したカメラ画像を1フレームずつ撮像処理部406へ送信することができる。
ステップS611において、撮像処理部406のタイミング検出部410は、カメラ部202から受信したカメラ画像に基づいて、原稿のフレームインまたはフレームアウトのタイミングを検出する。フレームインあるいはフレームアウトのタイミングが検出された場合はステップS612へ進み、検出されなかった場合にはステップS613へ進む。
図8にフレームインまたはフレームアウト検出の検出方法の一例を示す。図8(a)は原稿の置かれる前の書画台204の様子であり、図8(c)は読み取り領域205を撮像して得られた背景画像である。また、図8(b)は原稿206が読み取り領域205からフレームインまたはフレームアウトする直前の書画台204の様子であり、矢印はフレームアウトの場合の移動方向を示している。図8(d)はフレームインまたはフレームアウト直前のタイミングで撮像された読み取り領域205のカメラ画像である。画像認識部407のタイミング検出部410は、この2枚の撮像画像より図8(e)に示す差分画像を作成する。差分画像の黒画素領域801は変化のなかった部分、白画素領域802はフレームインまたはフレームアウトしていく原稿206の端部を表している。このカメラ画像と背景画像との差分量である白画素領域802の画素数を基に、フレームインまたはフレームアウトのタイミングを検出する。
なお、フレームインまたはフレームアウトのどちらの状態であるかは、今回の差分量と直前に算出された差分量とを比較することで判定できる。すなわち、今回の差分量が直前の差分量よりも増加している場合にはフレームインの過程、減少している場合にはフレームアウトの過程であると判定することができる。そして、フレームインの過程において、差分量が所定の割合以上となったタイミングをフレームインとして検出する。同様にフレームアウトの過程において、差分量が所定の割合以下となったタイミングをフレームアウトとして検出すればよい。なお、原稿を素早く抜き取ったことで、カメラ画像に原稿端部が映らなかった場合(例えば図5(c)の次に図5(e)が撮像された場合)に関しても、差分量が減少し、差分量(ここでは0)が所定値以下となることから、フレームアウトを検出できる。以上のように、背景画像とカメラ画像との差分量及び差分量の変化を算出することで、フレームインまたはフレームアウトのタイミングを検出できる。
ステップS612において、タイミング検出部410は、ステップS611でフレームインまたはフレームアウトが検出されたことを受け、状態管理フラグを更新する。具体的には、ステップS611でフレームインが検出された場合に、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)をtrueに設定し、フレームアウトが検出された場合に、フレームアウト状態(isFrameOut)をtrueに設定する。
ここでは、ステップS610において図5(b)のタイミングで撮像したカメラ画像が取り込まれた場合、タイミング検出部410は、ステップS611においてフレームインを検出する。そして、ステップS612においてフレームイン状態フラグ(isFrameIn)をtrueに設定する。なお、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)はtrueのままにされる。これは、表1における手順番号(b)の行に示される。
ステップS619において、メイン制御部402は、全原稿のスキャンが終了したかを判定する。スキャン終了判定は、ネットワークI/F306を介してホストコンピュータ102から送信されるスキャン終了命令や、LCDタッチパネル330から入力される終了命令、あるいはタイマー設定(図示せず)などにより行われるものとする。スキャンを終了する場合にステップS620へ進み、出力ファイル生成処理を行った後、スキャン処理を終了する。スキャンを継続する場合にステップS610へ戻り、次の原稿の検出および撮像を行う。
ここでは、図5(b)のカメラ画像からフレームインを検出して状態管理フラグを更新した後、スキャンを継続するため、ステップS610へ戻る。撮像処理部406は、図5(b)から図5(c)に至るまでのカメラ画像を取得する。この間では、フレームインまたはフレームアウトを検出しないため、ステップS613へ進む。
ステップS613において、タイミング検出部410は、所定時間内で変化がないことを検出する。具体的には、新たに撮像したカメラ画像が、前回撮像した時のカメラ画像と比較して、どれくらい変化したかを示す画像変化量が、所定の割合以下となる場合、変化がないと判定する。また、連続して変化がない時間が所定時間以上になるか否かを判定する。この判定は、連続して変換がないと判定したカメラ画像のフレーム数をカウントし、所定のフレーム数と比較することにより行うことができる。所定時間内で連続して変化がない場合、原稿が静止あるいは原稿が除去されたと判定することができ、ステップS614へ進む。一方、所定時間内で変化がある場合には、読み取り領域205上で原稿を移動しているなどの状況であると判定することができ、ステップS619へ進む。
ここでは、図5(b)〜図5(c)の間では原稿を動かしている状態が続いているため、ステップS619へ進み、静止状態を検出するまでステップS610からステップS613までの処理を繰り返す。そして図5(c)の状態が続いた際には、変化がなくなったと判定され、ステップS614へ進む。
ステップS614において、撮像処理部406は、今回ステップS610で取り込んだカメラ画像を、ステップS602で算出した射影変換パラメータに基づいて射影変換を行う。
ステップS615において、タイミング検出部410は、ステップS614で射影変換したカメラ画像と、データ管理部405によって保存されている最新静止画像との差分量を算出する。なお、今回撮像処理部406の開始後初めてステップS614を実行した場合は、ステップS604で保存した読み取り領域背景画像との差分量を算出する。
ステップS616において、タイミング検出部410は、ステップS615で算出した差分量が所定の値(ここでの所定の値は0に近い)より大きいかどうかを判定する。これにより、今回射影変換したカメラ画像が保存されている最新静止画像と差分があるかどうかを判定する。差分がない場合は、前回の状態から変化がないため、ステップS619へ進み、処理を繰り返す。一方、保存されている最新静止画像との差分がある場合にはステップS617へ進む。
ステップS617において、タイミング検出部410は、ステップS614で射影変換したカメラ画像を静止画像とし、データ管理部405を介してHDD305へ保存する。図10(b)に、静止画像を保存した時の模式図を示す。データ管理部405は、読み取り領域背景画像1001を保存したのと同じディレクトリに最新受信画像として静止画像1002を保存する。なお、2ページ目以降の処理においては、図10(c)に示すように、前回取り込んだ静止画像1002を直前静止画像として保存し直し、今回取り込んだ静止画像を最新静止画像1003として保存する。なお、この段階においては、原稿の静止と除去については区別することなく画像の取り込みが行われる。
ステップS618において、ステップS617で保存した最新静止画像を画像認識部407へ送信する。そして、画像認識部407の原稿画像データ抽出部411は、この静止画像を受信すると原稿画像データ抽出処理を行う。原稿画像データ抽出処理の詳細は図9を参照して後述する。
そして、ステップS612において、撮像処理部406は、状態管理フラグを更新する。ここでは、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)をfalseに設定する。また、フレームアウト状態フラグについては、ステップS618の原稿画像データ抽出処理結果によって状態の更新を決定する。すなわち、原稿画像抽出が成功した場合にはフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)をfalseに変更し、静止画像と読み取り領域背景画像と差分がないなどの原因で原稿画像抽出が失敗した場合には更新を行わない。図5(c)の場合には、原稿画像データの抽出に成功することから、フレームイン状態フラグとフレームアウト状態フラグをともにfalseに設定し、ステップS619へ進み、処理を繰り返す。なお、図5(c)の場合の状態管理フラグ設定は、表1における手順番号(c)の行に示される。
さらに処理が進み、ステップS610で図5(d)がカメラ画像として取得されると、ステップS611において、タイミング検出部410は、原稿のフレームアウトを検出し、ステップS612へ進む。
ステップS612において、タイミング検出部410は、状態管理フラグのフレームアウト状態を更新する。ここでは、フレームアウトが検出されているため、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)をtrueに設定し、ステップS619へ進む。なお、ここでの状態管理設定は表1における手順番号(d)の行に示される。
以後の操作に関しての詳細な説明は省略するが、一連の操作に応じてステップS612における状態管理フラグの更新を説明する。
図5(e)の場合、原稿の静止または除去状態と判定されて、静止画像が取り込まれる。この場合、静止画像と読み取り領域背景画像と差分がないため、原稿画像抽出が失敗した。そのため、図5(c)の場合と異なり、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)がtrueに設定されるが、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)は更新せず、trueのままにされる。
図5(f)の場合、フレームインが検出され、図5(b)の場合と同じ処理を受け、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)がtrueに設定される。
図5(g)の場合、静止画像が取り込まれ、図5(c)の場合と同じ処理を受け、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)及びフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がfalseに設定される。
図5(h)の場合、フレームインまたはフレームアウトが検出されていなかった。また、原稿の静止または除去状態も検出されていなかった。この場合、状態管理フラグを更新するステップS612の処理を受けない。すなわち、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)及びフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)は、図5(g)で設定されたfalseと変わらない。
図5(i)の場合、フレーム間での変化を検出し、静止画像として再度取り込みが行われる。この場合、原稿画像抽出が成功したため、フレームイン状態フラグ(isFrameIn)及びフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がfalseに設定される。
そして図5(j)において、フレームアウトが検出され、図5(d)の場合と同じ処理を受け、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がtrueに設定される。
図6(b)の処理フローを繰り返し行うことにより、撮像処理部406は、前回保存した静止画像と差分がある新しい静止画像を、画像認識部407の原稿画像データ抽出部411へ送信することができる。なお、図5に示した一連の操作において、撮像処理部406のタイミング検出部410は、図5(c)、(e)、(g)、(i)のタイミングで原稿の静止または除去を検出し、それぞれの静止画像が原稿画像データ抽出部411へ送信することになる。
続いて、図9〜図10を参照して、図6のステップS618における原稿画像データ抽出処理について詳細に説明する。図9は、画像認識部407の原稿画像データ抽出部411の処理フローを示す図である。
図6のステップS618において送信された射影変換された静止画像を原稿画像データ抽出部411が受信すると、図9に示すステップS901が実行開始される。
ステップS901において、原稿画像データ抽出部411は、読み取り領域背景画像1001と静止画像1002の差分画像と差分量を算出する。
ステップS902において、原稿画像データ抽出部411は、ステップS901で算出した差分量が所定値よりも大きいかどうかを判定する。ここで使用する所定値は0に近い値であり、つまり、読み取り領域背景画像1001と静止画像1002に差分があるかどうかを判定する。読み取り領域背景画像1001と静止画像1002に差分がなかった場合、原稿は置かれていないと判定して、ステップS905へ進む。一方、差分があれば、新たな原稿が置かれたと判定してステップS903へ進む。すなわち、図5(e)のタイミングで撮像された静止画像は、読み取り用領域背景画像1001と差分が得られないことから、読み取り領域205内に原稿が置かれていない(原稿が除去された)状態であると判定され、ステップS905へ進む。一方、図5(c)(g)(i)のタイミングで撮像された静止画像に関しては、読み取り領域背景画像と差分があることから、ステップS903へ進む。
ステップS903において、原稿画像データ抽出部411は、静止画像1002から原稿画像データを抽出する。原稿画像データは、ステップS901で生成した差分画像よりエッジを検出し、それを矩形近似するなど既存の方法を用いて抽出すればよい。
ステップS904において、原稿画像データ抽出部411は、ステップS903で抽出された原稿画像データを両面原稿判定部408に送信する。両面原稿判定部408は、受信した原稿画像データに対して両面対応付け処理を行う。両面対応付け処理の方法については図11を参照して後述する。
ステップS905において、原稿画像データ抽出部411は、ステップS902での判定結果を撮像処理部406へ返して原稿抽出処理を終了し、図6のステップS612へ進む。すなわち、読み取り領域背景画像との差分がなく原稿画像データ抽出を行わなかった場合には(原稿画像抽出が失敗したことを示す)falseを、原稿画像データ抽出が行われた場合にはtrue(原稿画像抽出が成功したことを示す)を返して処理を終了する。
両面原稿判定部408は、図9のステップS904より原稿画像データを受信すると、図11に示す両面対応付け処理を開始する。
両面原稿判定部408では、フレームアウトを検出した後に撮像されたカメラ画像は、新しい原稿に交換されたタイミングで撮像されたものであると判定する。一方、フレームアウトを検出しないで再び撮像されたカメラ画像は、裏返し操作によって読み取り領域に再び置かれたタイミングで撮像されたものであると判定する。これにより、新規原稿の読み取りなのか、両面原稿裏面の読み取りなのかを判別することができる。
以下、図11を参照して、両面原稿判定部408で実行する両面対応付け処理について説明する。
ステップS1101において、両面原稿判定部408は、前回図6のステップS612で設定されたフレームアウト状態フラグより、原稿画像データ抽出前に、原稿がフレームアウトしていたかどうかを確認する。新しい原稿をスキャンする際には、原稿を取り除いた後に新しい原稿をセットすることから、原稿が読み取り領域205から一度フレームアウトすることになる。一方、裏面原稿をスキャンする際には、読み取り領域205に置かれた原稿を裏返す操作を行うことになり、原稿が読み取り領域からフレームアウトすることはない。
直前に原稿がフレームアウトしていた場合、すなわち、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がtrueである場合にはステップS1102へ進む。一方、直前に原稿のフレームアウトが検出されていなかった場合、すなわち、フレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がfalseである場合にはステップS1103へ進む。図5(c)で撮像された静止画像については、前回ステップS612で設定されたフレームアウト状態フラグ(直前のフレームアウト状態フラグ)、すなわち図5(b)のフレームアウト状態フラグ(isFrameOut)がtrueである。よって、直前にフレームアウトが検出されていると判定し、ステップS1102へ進む。
ステップS1102において、両面原稿判定部408は、データ管理部405を介してHDD305上に表面原稿として、図9のステップS903で抽出された原稿画像データを保存して終了する。データ管理部405は、HDD305上に空のディレクトリ(図12(a)中の「/DOCDIR」)を作成し、抽出した原稿画像データとしてデータを保存する。さらに、データ管理部405は、図12(b)に示すような文書属性と画像属性情報1211を作成し、RAM303上に保存する。
図5(g)で撮像された静止画像については、直前にフレームアウトが検出されているため、ステップS1102へ進む。そして、データ管理部405により、図12(c)に示すように2枚目の原稿画像データ1202としてHDD305上に保存する。また、図12(d)に示すように文書属性及び画像属性情報1212を更新してRAM303上に保存する。
最後に、図5(i)で撮像された静止画像が入力された場合には、直前のフレームアウト状態フラグにより、直前にフレームアウトが検出されたかを判定する。ここで、直前のフレームアウト状態フラグは図5(h)のフレームアウト状態フラグでfalseとなっている。そのため、両面原稿判定部408は、ステップS1101において直前にフレームアウトが検出されていないことを判定し、ステップS1103へ進む。
ステップS1103において、両面原稿判定部408は、ステップS1102と同様に、データ管理部405を介して図9のステップS905で抽出された原稿画像データを裏面原稿として保存して終了する。データ管理部405は、図12(e)に示すようにHDD305上に抽出した原稿画像データ1203を保存する。さらに、データ管理部405は、図12(f)に示すような文書属性と画像属性情報1213を作成し、RAM303上に保存する。
以上のように、原稿がフレームアウト状況を用いることで、新規原稿(表面原稿)なのか、両面原稿(裏面原稿)なのかを自動で判別することができる。そのため、表面のみを交換しながら読み込ませることで片面原稿をスキャンしていることになり、原稿を裏返す操作を行うことで両面原稿をスキャンしていると判別することができる。
図13〜図14を参照して、図6のステップS620における出力ファイル生成処理について詳細に説明する。図13は出力ファイル形式の一例を示す図であり、図14は出力ファイル作成部409の処理フローを説明する図である。
図12に示すようにHDD305上に一時保存された原稿画像データは、図13に示す各種フォーマットで出力することができる。例えば、図13(a)では、両面原稿の場合には、表面画像と裏面画像を左右あるいは上下に並べて配置して1枚の画像ファイルに結合し、片面原稿の場合はそのままで1枚の画像ファイルに変換して指定されたフォルダに保存する。あるいは、図13(b)に示すように、片面または両面の原稿ごとの個別ファイルで、原稿枚数を表す連番(####)と、表面または裏面を表す枝番(*)とで構成されたファイル名(IMG_####_*.jpg)により指定されたフォルダに保存する。さらには、図13(c)に示すように、片面または両面の原稿ごとにマルチページのドキュメント(例えばマルチページPDFなど)に変換して出力することもできる。なお、出力の形態はこれに限ったことではない。
図14を参照して、図13(a)に示すような出力画像を生成する処理フローを説明する。
ステップS1401において、出力ファイル作成部409は、RAM303上より1枚目の画像属性情報1211を取得する。
ステップS1402において、出力ファイル作成部409は、HDD305上より1枚目の原稿画像データ1201を取得する。
ステップS1403において、出力ファイル作成部409は、ステップS1401で取得した画像属性情報1211より面情報を確認し、表面原稿であればステップS1404へ、裏面原稿であればステップS1409へ進む。
ステップS1404において、出力ファイル作成部409は、出力ファイル用のヘッダ記述を作成する。画像属性のNoより原稿番号を取得し、出力ファイル名を作成する。また、出力原稿サイズには、画像属性の幅・高さ情報を用いる。
ステップS1405において、出力ファイル作成部409は、出力ファイルの画像データとして、ステップS1402でHDD305から読み出した原稿画像データ1201を書き込む。この際、画像処理プロセッサ307上で、傾き補正・回転などの補正処理や、下地飛ばし・エッジ強調などの補正処理を行って画像を鮮鋭化しても構わない。
ステップS1406において、出力ファイル作成部409は、フッタ記述を生成する。
ステップS1407において、データ管理部405は、HDD305に保存されたオリジナルの原稿画像データ1201を破棄(削除)する。
ステップS1408において、全画像の処理が終了したかを判定する。未処理の原稿画像データが残っている場合にはステップS1401に戻り、出力ファイル生成処理を続ける。全画像で処理が終了した場合には出力ファイル生成処理を終了する。
ステップS1401に戻り、出力ファイル作成部409は、RAM303より2枚の画像属性情報1212を取得する。そしてステップS1402において、出力ファイル作成部409は、HDD305より2枚目の原稿画像データ1202を取得し、上記と同様の処理を繰り返す。
続いて、ステップS1401およびステップS1402において、3枚目の画像属性情報1213および原稿画像データ1203をそれぞれ取得する。
ステップS1403において、出力ファイル作成部409は、原稿画像データ1203は裏面であると判定し、ステップS1409へ進む。
ステップS1409において、出力ファイル作成部409は、ヘッダ記述を更新する。ここでは、表面と裏面の原稿を左右あるいは上下配置で連結して出力するため、ステップS1404で生成されたヘッダ記述の出力原稿サイズに、ステップS1401で取得した裏面画像の画像幅あるいは高さを足し合わせる。
ステップS1410において、出力ファイル作成部409は、ステップS1405で書き出した出力画像データに連結させるように、ステップS1402で取得した原稿画像データ1202を書き出す。この際、ステップS1405での処理と同様、画像処理プロセッサ307上で画像の補正処理や先鋭化などの処理をさらに行ってもよい。
ステップS1411において、出力ファイル作成部409は、フッタ記述を更新する。
以上の処理により、両面原稿の場合に左右または上下に連結された画像を生成できる。
以上の処理によって、原稿のフレームアウト情報を用いることで、自動で片面原稿または両面原稿を判定して保存することができるようになった。そのため、ユーザの原稿を裏返すという単純操作により両面スキャンが可能となることから操作性の向上し、片面または両面原稿を自動判定することから処理パフォーマンスの向上にもつながる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、撮像されたカメラ画像から抽出されたすべての原稿画像データを片面または両面原稿として保存する仕組みを提供した。本実施形態では、静止画像中から抽出した原稿画像データが白紙であるかどうかを判別することで、有効な画像データのみを保存する仕組みを提供する。
第1の実施形態では、撮像されたカメラ画像から抽出されたすべての原稿画像データを片面または両面原稿として保存する仕組みを提供した。本実施形態では、静止画像中から抽出した原稿画像データが白紙であるかどうかを判別することで、有効な画像データのみを保存する仕組みを提供する。
図15〜図16を参照して、図6のステップS618において、本実施形態における両面原稿判定部408が実行する両面対応付け処理について説明する。図15は裏面が白紙である原稿操作の一例を示している。図16は本実施形態における両面原稿判定部408の処理フローを示している。なお、第1の実施形態と同じ処理については説明を省略する。
図16のステップS1601において、両面原稿判定部408は、図9ステップS903で抽出された原稿画像データが白紙であるかを確認する。図15(a)では、原稿画像データは白紙でないためステップS1101、ステップS1102と進み表面原稿としてHDD305上に原稿画像データを保存する。一方、図15(b)では、原稿画像データが白紙であると判定され、ステップS1602へ進む。
ステップS1602において、両面原稿判定部408は、白紙と判定された原稿画像データを破棄して両面対応付け処理を終了する。なお、ここでの処理結果については、図6のステップS612へ通知されて状態管理フラグが更新される。
以上の処理により、原稿に白紙画像が含まれていた場合にも、その画像データを読み飛ばして出力できることになり、不要な原稿の出力保存を避けることができる。
[第3の実施形態]
第1〜2の実施形態では、フレームアウトを検出しないで次の静止画像が取得された場合、常に両面原稿の裏面であるとして自動対応付けを行っていた。本実施形態では、静止画像中から抽出した原稿同士を比較することで、原稿位置をずらしてしまって画像抽出がなされた場合に誤対応付けされることを防止する。
第1〜2の実施形態では、フレームアウトを検出しないで次の静止画像が取得された場合、常に両面原稿の裏面であるとして自動対応付けを行っていた。本実施形態では、静止画像中から抽出した原稿同士を比較することで、原稿位置をずらしてしまって画像抽出がなされた場合に誤対応付けされることを防止する。
図17〜図18を参照して、図6のステップS618において、本実施形態における両面原稿判定部408が実行する両面対応付け処理について説明する。図17は同一原稿を読み取り領域205上で移動させた状態を示している。図18は本実施形態における両面原稿判定部408の処理フローを示している。なお、第1〜2の実施形態と同じ処理については説明を省略する。
図17(a)に示す1枚目の原稿1701が入力されると、両面原稿判定部408は、ステップS1601で白紙でないと判定し、ステップS1101へ進む。そして、以後の処理において、両面原稿判定部408は直前のフレームアウト状態を確認し、入力された原稿画像データを表面原稿としてHDD305に保存する。
続いて、図17(b)に示す2枚目の原稿1702が入力されると、両面原稿判定部408は、ステップS1601で白紙でないと判定し、ステップS1101へ進む。ステップS1101において、両面原稿判定部408は、直前のフレームアウトがないことからステップS1801へ進む。
ステップS1801において、両面原稿判定部408は、直前のステップS1102で表面原稿として保存された原稿画像データと、本ステップS1102で裏面原稿として判定された原稿画像データとの差分量を検出する。
ステップS1802において、両面原稿判定部408は、ステップS1801で算出された差分量を基に、同一原稿か否かを判定する。差分がある場合には異なる原稿であると判定し、ステップS1103へ進み、裏面原稿としてデータ管理部405を介してHDD305に保存する。一方、差分がない場合には同一原稿であるとみなし、ステップS1602へ進む。
ステップS1602において、両面原稿判定部408は、ステップS1802で表面原稿と差分がない、すなわち同一原稿と判定されたことを受け、原稿画像データを破棄して、両面対応付け処理を終了する。なお、ここでの処理結果については、図6のステップS612へ通知されて状態管理フラグが更新される。
以上の処理により、静止画像中から抽出した原稿同士を比較することで、原稿が裏返されたのか、位置がずれてしまっただけなのかを判別することができ、同一原稿が表面と裏面に対応付けされてしまうことを防止することができる。
なお、ここではステップS1602の処理で、原稿画像データを破棄してしまっていたが、直前に保存された表面原稿に置き換えて保存し直すなどの処理をしても構わない。
[第4の実施形態]
第1〜3の実施形態では、1枚の原稿では表または裏の最大2枚の画像を取得する場合の操作について説明してきた。本実施形態では、ユーザが同一原稿を3回以上連続して取り込もうとした場合について誤対応付けを防止する仕組みを提供する。
第1〜3の実施形態では、1枚の原稿では表または裏の最大2枚の画像を取得する場合の操作について説明してきた。本実施形態では、ユーザが同一原稿を3回以上連続して取り込もうとした場合について誤対応付けを防止する仕組みを提供する。
図19〜図20を参照して図6のステップS618において、本実施形態における両面原稿判定部408が実行する両面対応付け処理について説明する。図19は同一原稿を複数回読み取る操作の一例として、両面原稿を読み取り領域205上で表面→裏面→表面と読み取り領域205上に置いた場合を示している。図20は本実施形態における両面原稿判定部408の処理フローを示している。なお、第1〜第3の実施形態と同じ処理については説明を省略する。
詳細な説明は省略するが、図19(a)に示す1枚目の原稿1901が入力されると、ステップS1102で表面原稿として保存される。
図19(b)に示す2枚目の原稿1902が入力された場合は、両面原稿判定部408は、ステップ1601において白紙でないと判定する。続くステップS1101においてフレームアウトなしと判定し、ステップS2001へ進む。
ステップS2001において、両面原稿判定部408は、裏面原稿が保存済みであるかを確認する。ここでは、裏面原稿はまだ保存されていないためステップ1801へ進み、最終的にステップS1103において、裏面原稿として保存される。
図19(c)に示す3枚目の原稿1903が入力されると、両面原稿判定部408は、ステップ1601において白紙でないと判定する。続くステップS1101においてフレームアウトなしと判定し、ステップS2001へ進む。
ステップS2001において、両面原稿判定部408は、裏面原稿が保存済みであるかを確認する。ここでは、裏面原稿がすでに保存されていることからステップ1602へ進み、原稿画像データを破棄して、両面対応付け処理を終了する。
以上の処理により、ユーザの誤操作により、同一原稿を複数回読み取ってしまうような状況を回避することができる。
[第5の実施形態]
第1〜4の実施形態では、原稿を交換するタイミングを検出するために、ステップS1101においてフレームアウト状態を利用してきたが、フレームイン状態を利用して同等の処理を行うこともできる。
第1〜4の実施形態では、原稿を交換するタイミングを検出するために、ステップS1101においてフレームアウト状態を利用してきたが、フレームイン状態を利用して同等の処理を行うこともできる。
すなわち、ステップS1101において、原稿のフレームイン情報を確認し、新たな原稿がフレームインしてきた場合には表面原稿として保存処理を行う。一方、新たな原稿のフレームインを検出せずに次の原稿画像データを取得した場合には、裏面原稿として保存処理を行えばよい。
[第6の実施形態]
第1〜5の実施形態では、原稿を交換するタイミングを検出するために、フレームアウトまたはフレームイン状態を利用してきたが、本実施形態では、フレームアウトした後、フレームインする前の原稿除去状態を利用して同等の処理を行うこともできる。
第1〜5の実施形態では、原稿を交換するタイミングを検出するために、フレームアウトまたはフレームイン状態を利用してきたが、本実施形態では、フレームアウトした後、フレームインする前の原稿除去状態を利用して同等の処理を行うこともできる。
以下、図21から図23を参照して、本実施形態の処理について説明する。なお、第1〜5の実施形態と同じ処理については説明を省略する。
図21は本実施形態におけるカメラスキャナ101の処理フローの一例を示す図である。
図21のステップS2101において、撮像処理部406は状態管理フラグの初期化を行う。本実施形態において、状態管理フラグは、原稿が読み取り領域から除去されたかを示す原稿除去状態フラグを含む。状態管理フラグの初期化として、原稿除去状態フラグをtrueに設定する。
図21のステップS2102において、撮像処理部406のタイミング検出部410は、カメラ部202から受信したカメラ画像に基づいて、原稿が読み取り領域から除去されたか否かを検出する。具体的には、ステップS601で撮像した背景画像と、ステップS610で取り込んだカメラ画像との差分量を計算し、差分がない(0に近い)場合に、原稿が読み取り領域から除去されたと判定する。原稿の除去が検出された場合はステップS2103へ進み、検出されなかった場合にはステップS613へ進む。
図21のステップS2103において、タイミング検出部410は、ステップS2101で原稿の除去が検出されたことを受け、状態管理フラグを更新する。すなわち、原稿の除去が検出された場合に、原稿除去状態フラグをtrueに設定する。
図22は本実施形態における原稿画像データ抽出処理を説明するための図である。
図22に示すフローは、第1の実施形態において差分があるかを判定するステップS904をスキップする。これは、ステップS2102で原稿の除去についての検出によって背景画像と差分がない場合に原稿データ抽出処理が行われないからである。
また、図22のステップS2201において、原稿画像データ抽出処理終了後に、図21のステップS2103へ進む。そして、ステップS2103において、原稿除去状態フラグをfalseに設定する。
図23は本実施形態における両面対応付け処理を説明するための図である。
図23のステップS2301において、両面原稿判定部408は、図21のステップS2103で設定された原稿除去状態フラグより、原稿画像データ抽出前に、原稿が読み取り領域から除去されたかどうかを確認する。新しい原稿をスキャンする際には、原稿を取り除いた後に新しい原稿をセットすることから、原稿が読み取り領域から一度除去されることになる。一方、裏面原稿をスキャンする際には、読み取り領域205に置かれた原稿を裏返す操作を行うことになり、原稿が読み取り領域から除去されることはない。原稿の除去が検出された場合にはステップS1102へ進む。一方、直前に原稿の除去が検出されていなかった場合にはステップS1103へ進む。
上述の実施形態の処理によって、両面原稿と片面原稿が混在している場合において、ADFでの処理のような片面原稿でも両面を読み取って白紙であるかを判定する処理が不要となるため、パフォーマンス向上にもつながる。また、実世界において人が物理的な両面原稿を裏返すことで閲覧するといった自然な操作方法により、特別なボタン操作を行うことなく原稿の両面対応付けを行ってファイルに保存することが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (11)
- 原稿を撮像することによって画像データを取得する取得手段と、
撮像装置によって読み取られる領域に対する原稿の位置情報を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した位置情報に基づき、前記取得手段で取得した画像データが前記原稿の裏面であるかを判定する判定手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記位置情報は、前記読み取られる領域内における原稿の静止及び前記読み取られる領域からの原稿のフレームアウトを含み、
前記取得手段は、原稿の静止を検出したタイミングに基づき前記原稿を撮像して前記画像データを取得し、
前記判定手段は、原稿のフレームアウトを検出した後に原稿の静止を検出した場合に、新たな原稿の表面として判定し、原稿のフレームアウトを検出せずに原稿の静止を検出した場合に、前記原稿の裏面と判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記位置情報は、前記読み取られる領域内における原稿の静止及び前記読み取られる領域への原稿のフレームインを含み、
前記取得手段は、原稿の静止を検出したタイミングに基づき前記原稿を撮像して前記画像データを取得し、
前記判定手段は、原稿のフレームインを検出した後に原稿の静止を検出した場合に、新たな原稿の表面として判定し、原稿のフレームインを検出せずに原稿の静止を検出した場合に、前記原稿の裏面と判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記位置情報は、前記読み取られる領域内における原稿の静止及び前記読み取られる領域からの原稿の除去を含み、
前記取得手段は、原稿の静止を検出したタイミングに基づき前記原稿を撮像して前記画像データを取得し、
前記判定手段は、原稿の除去を検出した後に原稿の静止を検出した場合に、新たな原稿の表面として判定し、原稿の除去を検出せずに原稿の静止を検出した場合に、前記原稿の裏面と判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判定手段は、判定の結果に基づき、前記取得手段で取得した原稿の画像データに対して両面対応付け処理を行うことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記両面対応付けされた原稿の画像データから所定のデータ出力形式で出力ファイルを作成する作成手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記作成手段における前記所定のデータ出力形式は、両面対応付けされた原稿を連結して出力する形式、及び原稿ごとの個別ファイルで出力する形式のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記作成手段は、前記取得手段で取得した原稿の画像データが白紙であるかを判定し、白紙でない場合に前記原稿の画像データを出力ファイルとして作成し、白紙である場合に前記原稿の画像データを削除することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記取得手段で取得した原稿の画像データが直前に検出された原稿の画像データと同一原稿であるかを判定し、前記作成手段は、同一原稿でない場合に前記原稿の画像データを出力ファイルとして作成し、同一原稿である場合に前記原稿の画像データを削除することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 原稿を撮像することによって画像データを取得する取得ステップと、
撮像装置によって読み取られる領域に対する原稿の位置情報を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出した位置情報に基づき、前記取得ステップで取得した画像データが両面原稿の裏面であるかを判定する判定ステップと
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを請求項1から9のいずれかに記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017120991A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 | 情報処理装置、その制御方法、及びプログラム |
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2012
- 2012-12-19 JP JP2012276872A patent/JP2014121048A/ja active Pending
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