JP2014117210A - 屋外用水耕栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベランダ等の一般家庭の屋外で、一年を通して容易に使用できるコンパクトな水耕栽培装置を提供する。
【解決手段】筒型栽培槽10の上面に設けられた多数の栽培穴10aに対応する位置に連係穴16aを持つ雛壇状断熱板16と、養液タンク14を設置することの出来る底面断熱板17と、固定された雛壇状断熱板16と底面断熱板17の間を遮蔽する開閉可能な側面断熱板18と背面断熱板19とで水耕栽培装置全体を囲い、冬季は閉じた状態で使用して外気から遮断することによって水耕栽培装置全体を保温することを可能にすると共に、ヒーター等の暖房器具10bで養液12もしくは外気から遮断された空気を暖める場合には、家庭用温室を暖める場合と比較して格段にエネルギーを抑えることが出来る屋外用水耕栽培装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベランダ等の一般家庭の屋外で、一年を通して容易に使用できるコンパクトな水耕栽培装置に関する。
近年、水耕栽培の技術が発展し、小型の家庭用のものから農業用温室ハウスに大規模水耕栽培装置を導入して大量の野菜を栽培する施設まで幅広い展開がなされている。
特に大規模水耕栽培装置の技術の蓄積には目覚しいものがある一方、家庭用水耕栽培装置では少量生産に特化したものが多く、大規模水耕栽培装置の技術の蓄積を活用するものは数少ない。
事例は少ないが、パイプ型栽培槽を用いたイチゴの大規模水耕栽培装置の技術を活用し、筒型栽培槽をコンパクトに階段状に積み上げ、省スペースながら多量の収穫を見込める技術が提案されている(特許文献 1 及び特許文献 2 参照)。
特開2007−259816号公報
特開2010−35540号公報
しかしながら、イチゴ等の植物をパイプ型栽培槽を用いた水耕栽培にて屋外で栽培する場合には、冬季の夜間に養液温度が下がりすぎることが頻繁に起こり、最悪の場合には養液が凍結してしまうこともある。
養液の温度低下は、栽培している植物の生長を阻害し、実の生る植物の場合は実の収量を落とし、最悪の場合には植物を枯らしてしまうこともある。
昔から行われている土耕栽培では土が保温材となり植物は健全に生長するが、養液を用いる水耕栽培では冬季の保温は宿命的な問題となる。
冬季の保温については農業用温室ハウスの大規模水耕栽培装置ではストーブ等の暖房器具をハウス内で稼動させるが、これによる冬季の暖房費用は大変高価になる。
一般家庭にてこの手法を用いるべく家庭用温室を導入しようとすると、まず温室の建設費用だけで大変高価になってしまう。
その後のランニングコストとなる家庭用温室全体を暖める暖房費用はかなり高価になってしまう。
また、保温性と暖房効率の向上が必要な冬季だけではなく、一年中を通して季節の野菜等の植物を容易に栽培できなければ、稼働率の面から高コストを招いてしまう。
特に夏季には、日光調節と通気性が重要な問題となる。
本発明では、このような問題点を解決し、省スペース、省エネルギー、低コストで一年を通して植物の生長を促進する屋外用水耕栽培装置を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 複数の両端の閉じた筒型栽培槽を、長手方向に直交する方向に階段状に並べ、一番上に位置する前記筒型栽培槽に揚水ポンプを用いて流入させた養液を、次の高さに位置する筒型栽培槽にオーバーフローにて流入させる連結管を備え、同様にして順次1段下の前記筒型栽培槽に養液を流入させ、一番下に位置する前記筒型栽培槽より低い位置に前記連結管を介して養液タンクを設置し、前記養液タンクと一番上に位置する前記筒型栽培槽を連結する揚水管を介して前記揚水ポンプを用いて養液を循環させる水耕栽培装置において、前記筒型栽培槽の上面に設けられた多数の栽培穴に対応する位置に連係穴を持ち、表面に日光を反射する反射シートを貼った雛壇状断熱板と、前記養液タンクを設置することの出来る底面断熱板と、固定された前記雛壇状断熱板と前記底面断熱板の間を遮蔽する開閉可能な側面断熱板と背面断熱板とで階段状の前記筒型栽培槽と前記養液タンクをコンパクトに囲ったことを特徴とする屋外用水耕栽培装置。
(1)によれば、冬季は前記側面断熱板と前記背面断熱板が閉じた状態で使用して、前記筒型栽培槽と前記養液タンクを外気から遮断することによって前記筒型栽培槽と前記養液タンクを保温することを可能にすると共に、ヒーター等の暖房器具で養液もしくは外気から遮断された空気を暖める場合には、一般的な家庭用温室を暖める場合と比較して格段にエネルギーを抑えることが出来る。
また、(1)によれば、夏季には前記側面断熱板と前記背面断熱板が開放した状態で使用し、前記雛壇状断熱板の表側を日のあたる方向に向けて設置することによって前記筒型栽培槽と前記養液タンクは常に前記雛壇状断熱板によって直射日光を遮られた日陰に位置し、風による冷却と対流による換気を促進することができるため、夏季の通気性に於いても省エネルギーと低コストを実現することができる。
さらに、(1)によれば、一年を通して前記雛壇状断熱板の表側を日のあたる方向に向けて設置することによって前記雛壇状断熱板の表面に貼った反射シートにより栽培する植物の葉に充分な日光を与えて光合成による生長を促進することが出来る。
(2) 栽培する植物の根を保温するだけに留まらず、栽培する植物の葉など株元から上の部分も保温するために、農業ビニール等を貼った金属フレームからなる開閉可能な温室屋根を、(1)の雛壇状断熱板の上に設置し、冬季には閉じた状態で保温し、夏季には半開状態で換気し、場合によっては日光をカットする市販のシートを半開状態の温室屋根に被せて温度上昇を防ぎ、また、植物の世話をするときは全開状態で使用できることを特徴とする屋外用水耕栽培装置。
(2)によれば、冬季には風による冷却を防ぎ温まった空気を逃がさずに保温することができ、夏季には逆に風による冷却と換気を促進することが出来る。 また、様々な病原菌を運ぶ雨から植物を守ることができ、栽培する植物がいちご等の野菜の場合には収穫時期の果実を鳥から守ることが出来る。
(3) 栽培する植物の根に刺激を与えて生長を促進させるために、エアーポンプで根の下から気泡を当てる技術は周知であるが、冬季には前記エアーポンプの発熱を養液の保温に活用するために、複数の前記エアーポンプをまとめて発泡スチロール等の断熱容器にいれて、前記エアーポンプの発熱によって暖められた空気を前記エアーポンプから空気管を経由して養液中で気泡にすることで養液を暖めることを特徴とする屋外用水耕栽培装置。
(3)によれば、栽培する植物の生長促進のために設けられたエアーポンプは発熱を伴うが、この熱を利用して安価に養液を暖めることが出来る。 なお、夏季には前記断熱容器の蓋を開放してエアーポンプの熱が籠もらないようにする必要がある。
(4) 前記筒型栽培槽を円筒形状とした円筒栽培槽からオーバーフローにて養液を流出させる可撓性の前記連結管を有する流出側の円筒蓋を、前記円筒栽培槽に対して水密かつ回転可能に取り付け可能とし、流出口となる前記連結管の取り付け位置を前記円筒蓋の中心からずらして設置し、前記円筒蓋を回転することによって前記流出口の高さを変えて、養液の水位を自由に調節できることを特徴とする屋外用水耕栽培装置。
一方、流入側の円筒蓋は流入口の取り付け高さが流出口の最大高さより高く設定してあり常に養液が逆流することはないため回転させる必要はなく、前記円筒栽培槽に水密固定しても良い。
水耕栽培には養液水位によって湛液水耕(DFT)と薄膜水耕(NFT)及びその中間があるが、(4)によれば、前記円筒栽培槽ごとに、流出口側の前記円筒蓋の回転によって栽培途中であっても容易に養液水位を変えて栽培方式を切り替えることが出来る。
(5) (4)の可撓性の連結管は、前記円筒蓋の回転による前記流出口の位置移動を可撓性によって吸収するために、前記連結管を長く構成する必要があり、結果的に前記円筒蓋と前記側面断熱板の距離を広くする必要が生じるが、前記連結管の両端に回転可能な直角管継手、若しくは両端に蛇腹管継手を介して流出側の円筒蓋と次の円筒栽培槽の流入側とに接続することにより、前記の流出側の円筒蓋の回転によって生じる流出口の位置移動は連結管の可撓性と直角管継手の回転によって吸収され、連結管のオーバーフロー機能は正常に保たれ、前記円筒蓋と前記側面断熱板の距離を前記連結管の直径近くまで狭くすることができることを特徴とする屋外用水耕栽培装置。
(5)は、前記円筒栽培槽の左右両方の前記連結管に適用することができ、(5)によれば、左右両方の前記側面断熱板の位置を前記円筒栽培槽の左右端にある前記円筒蓋に近づけることができることから、水耕栽培装置全体の横幅を短くでき、省スペース化に大きく寄与することが出来る。
また、前記雛壇状断熱板と前記底面断熱板と前記側面断熱板と前記背面断熱板とが形成する外気と遮断された空間の容積が格段に小さくなることによって、保温性能と暖房効率を向上させ省エネルギー化に寄与することが出来る。
本発明によれば、ベランダ等の一般家庭の屋外で容易に使用でき、省スペース、省エネルギー、低コストでありながら一年を通して植物の生長を促進し、特に円筒栽培槽を用いて養液水位を随時調節可能とすることによって、近年の発展が著しい大規模水耕栽培装置の技術の蓄積を活用することを容易にし、栽培する植物がいちご等の野菜の場合には単位面積あたりの果実収量の多い水耕栽培装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、一つの代表例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明で利用する水耕システム構成を示す説明図である。
複数の両端の閉じた筒型栽培槽10を、長手方向に直交する方向に階段状に並べ、一番上に位置する筒型栽培槽10に揚水ポンプ11を用いて流入させた養液12を、次の高さに位置する筒型栽培槽10にオーバーフローにて流入させる連結管13を備え、同様にして順次1段下の筒型栽培槽10に養液12を流入させ、一番下に位置する筒型栽培槽10より低い位置に連結管13を介して養液タンク14(説明のため蓋を省略)を設置し、養液タンク14と一番上に位置する筒型栽培槽10を連結する揚水管15を介して揚水ポンプ11を用いて養液を循環させる水耕システムを構成する。
この水耕システム構成を水耕栽培装置1と呼ぶ。
水耕栽培装置1のメリットは、まず、動力が揚水ポンプ11だけで、後の流れは全て養液12の位置エネルギーによるオーバーフローであることから、省エネルギーと低コストを実現するシステムである。 また、複数の両端の閉じた筒型栽培槽10を階段状に並べることによって下段の筒型栽培槽10は上段の筒型栽培槽10の下に若干潜り込むことが出来ることと、複数の筒型栽培槽10の下のスペースに養液タンク14を設置することが出来ることとでシステムをコンパクトに構成できる。
次に、筒型栽培槽10が階段状に低くなる方向を日の当たる方向に向けることによって、栽培する植物の葉は何れの段にあっても日光を効率良く浴びることができる。
さらに、栽培する植物の世話をする人にとって、全ての植物が見易く、手の届き易い位置に配置されていることも大きなメリットである。
図2は本発明の屋外用水耕栽培装置の基本構成を示す説明図である。
筒型栽培槽10の上面に設けられた多数の栽培穴10aに対応する位置に連係穴16aを持ち、表面に日光を反射する反射シート16bを貼った雛壇状断熱板16と、養液タンク14を設置することの出来る底面断熱板17と、固定された雛壇状断熱板16と底面断熱板17の間を遮蔽する開閉可能な側面断熱板18と背面断熱板19とで水耕栽培装置1全体をコンパクトに囲った基本構成を有する。
この基本構成のメリットは、冬季は前記側面断熱板と前記背面断熱板が閉じた状態で使用して、前記水耕栽培装置1全体を外気から遮断することによって前記水耕栽培装置1全体を保温することを可能にすると共に、ヒーター等の暖房器具10bで養液12もしくは外気から遮断された空気を暖める場合には、一般的な家庭用温室を暖める場合と比較して格段にエネルギーを抑えることができ、冬季の暖房機能に於いて省エネルギーと低コストを実現する基本構成である。
また、夏季には前記側面断熱板と前記背面断熱板が開放した状態で使用し、筒型栽培槽10が階段状に低くなる方向を日の当たる方向に向けることによって、筒型栽培槽10と養液タンク14は常に雛壇状断熱板16によって直射日光を遮られた日陰に位置し、風による冷却と対流による換気を促進することができるため、夏季の通気性に於いても省エネルギーと低コストを実現する基本構成である。
さらに、一年を通して前記雛壇状断熱板の表側を日のあたる方向に向けて設置することによって前記雛壇状断熱板の表面に貼った反射シート16bにより栽培する植物の葉に充分な日光を与えて光合成による生長を促進することが出来る。
図3は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根20の構成を示す説明図である。
栽培する植物の根を保温するだけに留まらず、栽培する植物の葉など株元から上の部分も保温するために、農業ビニール20a等を貼った金属フレームからなる開閉可能な温室屋根20を雛壇状断熱板16の上に設置し、冬季には金属フレーム開閉部20cが閉じた状態で保温する。
図4は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根20の金属フレーム開閉部20cが半開状態で固定された時の構成を示す説明図である。
夏季には金属フレーム固定部20bにヒンジ20dを介して回転可能に取り付けられた金属フレーム開閉部20cの両側面に設けられた係合穴20eと、雛壇状断熱板16に回転可能に取り付けられた保持ステー20fの先端係合部とを交差点20gで係合させて、金属フレーム開閉部20cを半開状態で固定して換気を促進できる。
このとき、金属フレーム開閉部20cは前後に2分割されてヒンジ20dを介して回転可能に連結されているため、金属フレーム開閉部20cの前半分は自重により垂れ下がり、省スペースを維持できる。
また、場合によっては日光をカットする市販のシート(図示せず)を金属フレーム開閉部20cが半開状態の温室屋根20に被せて温度上昇を防ぐことができる。
図5は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根20の金属フレーム開閉部20cが全開状態で固定された時の構成を示す説明図である。
植物の世話をするときは金属フレーム開閉部20cの両側面に設けられた係合穴20eと2本の保持ステー20fの先端係合部とを交差点20hで係合させて、金属フレーム開閉部20cを全開状態で使用できる屋外用水耕栽培装置である。
温室屋根20によれば、冬季には風による冷却を防ぎ温まった空気を逃がさずに保温することができ、夏季には逆に風による冷却と換気を促進することが出来る。
また、様々な病原菌を運ぶ雨から植物を守ることができ、栽培する植物がいちご等の野菜の場合には収穫時期の果実を鳥から守ることが出来る。
図6は本発明の屋外用水耕栽培装置のエアーポンプ21の構成を示す説明図である。
栽培する植物の根に刺激を与えて成長を促進させるために、エアーポンプ21で根の下から気泡を当てる技術は周知であるが、冬季にはエアーポンプ21の発熱を養液12の保温に活用するために、複数のエアーポンプ21をまとめて発泡スチロール等の断熱容器22(説明のため蓋を省略)にいれて、エアーポンプ21の発熱によって暖められた空気をエアーポンプ21から空気管23を経由して養液12の中で気泡にすることで養液12を暖めることの出来る屋外用水耕栽培装置である。
エアーポンプ21の構成によれば、栽培する植物の生長促進のために設けられたエアーポンプ21は発熱を伴うが、この熱を利用して安価に養液を暖めることが出来る。
なお、夏季には前記断熱容器の蓋を開放してエアーポンプ21の熱が籠もらないようにする必要がある。
図7は本発明の屋外用水耕栽培装置の筒型栽培槽10を円筒形状とした円筒栽培槽10cの構成を示す説明図である。 また、図8は図7のA−A断面図である。
円筒栽培槽10cは、内部が中空で両端を円筒蓋10dで閉じた構成をなし、水耕栽培用の養液12を保持する容器となる。
また、円筒栽培槽10cの上面には多数の栽培穴10aを有し、植物の株元をグラスウール等の保持体10eを介して保持することができ、植物の根は養液12に浸されて水分と養分を吸収することが出来る。
また、円筒栽培槽10cの両端を閉じる円筒蓋10dの一方には揚水管15若しくは連結管13が接続され養液12の流入口となり、他方の円筒蓋10dは円筒栽培槽10cに対してOリング等のシーリング材10fを介して水密かつ回転可能に取り付けられ、円筒蓋10dの中心からずれた位置には連結管13が接続され養液12の流出口となる。
この構成により流出側の円筒蓋10dを取っ手10gを操作して回転することによって流出口の高さを変えることができ、栽培中であっても養水12の水位を容易に変更することが出来る。
また、流出側の円筒蓋10dは取っ手10gを引っ張り円筒栽培槽10cから引き抜くことができ、円筒栽培槽10cの内部の清掃を容易にしている。
一方、流入側の円筒蓋10dは流入口の取り付け高さが流出口の最大高さより高く設定してあり常に養液12が逆流することはないため回転させる必要はなく、Oリング等のシーリング材10fを介さずに円筒栽培槽10cに水密固定しても良い。
図9は本発明の屋外用水耕栽培装置の円筒栽培槽10cと連結管13の接合部を約90度折り曲げたときの構成を示す説明図である。 また、図10は図9のB−B断面図である。
円筒栽培槽10cの円筒蓋10dと連結管13とを接続する直角管継手10hはOリング等のシーリング材10iを介して水密かつ回転可能に、流出側の円筒蓋10dと次の円筒栽培槽の流入側の円筒蓋10dとに接続され、水位を調整するための流出側の円筒蓋10dの回転によって生じる流出口の位置移動は連結管13の可撓性と直角管継手10hの回転によって吸収され、連結管13のオーバーフロー機能は正常に保たれる。
なお、直角管継手10hの代用として蛇腹管継手(図示せず)を介して円筒蓋10dと連結管13とを接続することでも同様の効果が得られる。
図11は図9に於いて3種類の水位調節を設定したときの構成を示す説明図である。
最上段の円筒栽培槽10cは最低の水位設定がなされており、中段の円筒栽培槽10cでは中間の水位設定がなされており、最下段の円筒栽培槽10cでは最高の水位設定がなされている。
養液12の水位を変更できることのメリットは大変大きく、まず、水耕栽培の方式自体に養液水位によって湛液水耕(DFT)と薄膜水耕(NFT)及びその中間があるが、栽培する植物の種類によって適する方式を円筒栽培槽10cごとに設定することが出来ること。
また、栽培途中であっても栽培する植物の生長過程によって適する方式を選択したり、栽培する植物の根の生長に合わせて水位を調節することが出来ることなどがメリットとして挙げられる。
さらに、円筒蓋10dと連結管13の接続に回転可能な直角管継手10h、若しくは蛇腹管継手(図示せず)を介して連結管13を約90度折り曲げることのメリットを説明する。
まず、図7のように、連結管13を折り曲げずに連結管13の可撓性だけで円筒蓋10dの回転によって生じる流出口の位置移動を吸収する場合は、連結管13を長く構成する必要があり、結果的に円筒蓋10dと側面断熱板18の距離を広くする必要が生じる。
しかし、図9のように、連結管13を約90度折り曲げることによって、円筒蓋10dと側面断熱板18の距離を連結管13の直径近くまで狭くすることが出来る。
このことは円筒栽培槽10cの左右両方の連結管13に適用することができ、左右両方の側面断熱板18の位置を円筒栽培槽10cの左右端にある円筒蓋10dに近づけることが出来ることから、水耕栽培装置全体の横幅を短くでき、省スペース化に大きく寄与することが出来る。
また、雛壇状断熱板16と底面断熱板17と側面断熱板18と背面断熱板19とが形成する外気と遮断された空間の容積が格段に小さくなることによって、保温性能と暖房効率を向上させ省エネルギー化に寄与することが出来る。
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、ベランダ等の一般家庭の屋外で容易に使用でき、省スペース、省エネルギー、低コストでありながら一年を通して植物の生長を促進し、特に円筒栽培槽10cを用いて養液水位を随時調節可能とすることによって、近年の発展が著しい大規模水耕栽培装置の技術の蓄積を活用することを容易にし、栽培する植物がいちご等の野菜の場合には単位面積あたりの果実収量の多い水耕栽培装置を提供することが可能となる。
図1は本発明で利用する水耕システム構成を示す説明図である。 図2は本発明の屋外用水耕栽培装置の基本構成を示す説明図である。 図3は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根の構成を示す説明図である。 図4は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根の金属フレーム開閉部が半開状態で固定された時の構成を示す説明図である。 図5は本発明の屋外用水耕栽培装置の温室屋根の金属フレーム開閉部が全開状態で固定された時の構成を示す説明図である。 図6は本発明の屋外用水耕栽培装置のエアーポンプの構成を示す説明図である。 図7は本発明の屋外用水耕栽培装置の筒型栽培槽を円筒形状とした円筒栽培槽の構成を示す説明図である。 図8は図7のA−A断面図である。 図9は本発明の屋外用水耕栽培装置の円筒栽培槽と連結管の接合部を約90度折り曲げたときの構成を示す説明図である。 図10は図9のB−B断面図である。 図11は図9に於いて3種類の水位調節を設定したときの構成を示す説明図である。
10 筒型栽培槽
10a 栽培穴
10b 暖房器具
10c 円筒栽培槽
10d 円筒蓋
10e 保持体
10f シーリング材
10g 取っ手
10h 直角管継手
10i シーリング材
11 揚水ポンプ
12 養液
13 連結管
14 養液タンク
15 揚水管
16 雛壇状断熱板
16a 連係穴
16b 反射シート
17 底面断熱板
18 側面断熱板
19 背面断熱板
20 温室屋根
20a 農業ビニール
20b 金属フレーム固定部
20c 金属フレーム開閉部
20d ヒンジ
20e 係合穴
20f 保持ステー
20g 交差点
20h 交差点
21 エアーポンプ
22 断熱容器
23 空気管

Claims (5)

  1. 複数の両端の閉じた筒型栽培槽を、長手方向に直交する方向に階段状に並べ、一番上に位置する前記筒型栽培槽に揚水ポンプを用いて流入させた養液を、次の高さに位置する前記筒型栽培槽にオーバーフローにて流入させる連結管を備え、同様にして順次1段下の前記筒型栽培槽に養液を流入させ、一番下に位置する前記筒型栽培槽より低い位置に前記連結管を介して養液タンクを設置し、前記養液タンクと一番上に位置する前記筒型栽培槽を連結する揚水管を介して前記揚水ポンプを用いて養液を循環させる水耕栽培装置において、前記筒型栽培槽の上面に設けられた多数の栽培穴に対応する位置に連係穴を持つ雛壇状断熱板と、前記養液タンクを設置することの出来る底面断熱板と、固定された前記雛壇状断熱板と前記底面断熱板の間を遮蔽する開閉可能な側面断熱板と背面断熱板とで前記水耕栽培装置全体をコンパクトに囲い、冬季は閉じた状態で使用して外気から遮断することによって前記水耕栽培装置全体を保温することを可能にすると共に、ヒーター等の暖房器具で養液もしくは外気から遮断された空気を暖める場合には、一般的な家庭用温室を暖める場合と比較して格段にエネルギーを抑えることが出来る屋外用水耕栽培装置。
  2. 栽培する植物の根を保温するだけに留まらず、栽培する植物の葉など株元から上の部分も保温するために、農業ビニール等を貼った金属フレームからなる開閉可能な温室屋根を前記雛壇状断熱板の上に設置し、冬季には閉じた状態で保温し、夏季には半開状態で換気し、場合によっては日光をカットする市販のシートを半開状態の温室屋根に被せて温度上昇を防ぎ、また、植物の世話をするときは全開状態で使用できることを特徴とする請求項1記載の屋外用水耕栽培装置。
  3. 栽培する植物の根に刺激を与えて成長を促進させるために、エアーポンプで根の下から気泡を当てる技術は周知であるが、冬季には前記エアーポンプの発熱を養液の保温に活用するために、複数の前記エアーポンプをまとめて発泡スチロール等の断熱容器にいれて、前記エアーポンプの発熱によって暖められた空気を、空気管を経由して養液中で気泡にすることで養液を暖めることを特徴とする請求項1記載の屋外用水耕栽培装置。
  4. 前記筒型栽培槽を円筒形状とした円筒栽培槽からオーバーフローにて養液を流出させる可撓性の前記連結管を有する流出側の円筒蓋を、前記円筒栽培槽に対して水密かつ回転可能に取り付け可能とし、流出口となる前記連結管の取り付け位置を前記円筒蓋の中心からずらして設置し、前記円筒蓋を回転することによって前記流出口の高さを変えて、養液の水位を自由に調節できることを特徴とする請求項1記載の屋外用水耕栽培装置。
  5. 請求項4記載の可撓性の連結管は、前記円筒蓋の回転による前記流出口の位置移動を可撓性によって吸収するために、前記連結管を長く構成する必要があり、結果的に前記円筒蓋と前記側面断熱板の距離を広くする必要が生じるが、前記連結管の両端に回転可能な直角管継手、若しくは両端に蛇腹管継手を介して流出側の円筒蓋と次の円筒栽培槽の流入側の円筒蓋とに接続することにより、前記円筒蓋と前記側面断熱板の距離を前記連結管の直径近くまで狭くすることができ、水耕栽培装置全体の横幅を短く出来ることを特徴とする請求項1記載の屋外用水耕栽培装置。
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JP (1) JP2014117210A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101934991B1 (ko) 2016-07-27 2019-01-04 최영재 고설 재배장치
CN115005082A (zh) * 2022-05-25 2022-09-06 酒泉市农业科学研究院 一种设施蔬菜土壤起垄埋槽式无土栽培装置

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KR101934991B1 (ko) 2016-07-27 2019-01-04 최영재 고설 재배장치
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