JP2014114806A - 翼の調子をモニタするためのシステムおよび方法 - Google Patents

翼の調子をモニタするためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】翼の調子をリアル・タイムで予測し得るシステムおよび方法を開発することは非常に望ましい。より詳細には、割れまたは破砕をリアル・タイムで検出および予測し得るシステムおよび方法を開発することは望ましい。
【解決手段】複数のブレード12に対応する規格化デルタ到着時間を、複数のブレードに対応する実際の到着時間に基づいて決定するステップと、複数のブレードの静的たわみを、1または複数の共通因子の影響を複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間から取り除くことによって決定するステップとを含む。
【選択図】図1

Description

開示内容の実施形態は一般的に、ローター・ブレードまたは翼の調子をモニタするためのシステムおよび方法に関する。
ローター・ブレードまたは翼は、多くの装置において重要な役割を演じている。いくつかの例を挙げれば、軸流式圧縮機、タービン、エンジン、ターボ機械などである。たとえば、軸流式圧縮機には一連の段があり、各段は、ローター・ブレードまたは翼の列と、それに続いて静止ブレードまたは静止翼の列とを備えている。すなわち、各段は、一対のローター・ブレードまたは翼と静止翼とを備えている。典型的には、ローター・ブレードまたは翼によって、入口を通って軸流式圧縮機に入る流体の運動エネルギーが増加する。さらに、静止ブレードまたは静止翼によって一般的に、増加した流体の運動エネルギーが拡散を通して静圧に変換される。したがって、ローター・ブレードまたは翼と静止翼とによって、流体の圧力が増加する。
さらに、ローター・ブレードまたは翼と静止翼とを備える軸流式圧縮機の応用例は、広くて多様である。軸流式圧縮機を、たとえば、複数の装置で用いる場合がある。たとえば、地上のガス・タービン、ジェット・エンジン、高速船エンジン、小規模発電所などである。加えて、軸流式圧縮機には他の応用例がある場合がある。たとえば、大規模空気分離装置、高炉空気、流動接触分解空気、プロパン脱水素などである。
翼は、長時間の間、翼の調子に影響する極度な変動する動作条件たとえば、高速、圧力、および温度の下で動作する。極度な変動する動作条件に加えて、他の特定の因子によって、翼の疲労および応力に至る。そのような因子としては、たとえば、遠心力を含む慣性力、圧力、翼の共振周波数、翼内の振動、振動応力、温度応力、翼の再設置、ガスまたは他の流体の負荷などが挙げられる場合があるある。応力および疲労の長期的増加がある時間に渡って起こると、欠陥および割れが翼内に生じることになる。割れの1または複数が時間とともに広がって、翼または翼の一部が遊離する場合がある。翼の遊離は、翼を備える装置にとって危険な場合があり、そのため、莫大な金銭的損失に至る場合がある。加えて、装置の付近にいる人達にとって安全ではない場合がある。
したがって、翼の調子をリアル・タイムで予測し得るシステムおよび方法を開発することは非常に望ましい。より詳細には、割れまたは破砕をリアル・タイムで検出および予測し得るシステムおよび方法を開発することは望ましい。
簡単に、本技術の一態様によれば、方法が示される。本方法は、複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間を、複数のブレードに対応する実際の到着時間に基づいて決定するステップと、複数のブレードの静的たわみを、1または複数の共通因子の影響を複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間から取り除くことによって決定するステップと、を含む。
態様によれば、処理サブシステムを含むシステムが示される。処理サブシステムは、複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間を、複数のブレードに対応する実際の到着時間に基づいて決定し、また複数のブレードの静的たわみを、1または複数の共通因子の影響を複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間から取り除くことによって生成する。
本システムの別の態様によれば、処理サブシステムが示される。処理サブシステムは、複数のブレードに対応する複数のモードを、複数ブレードに対応する規格化デルタ到着時間に基づいて決定し、複数のモードと複数のブレードとに対応する複数のブレード係数を、規格化デルタ到着時間に基づいて決定し、複数のブレード係数のうち複数のモードにおける共通モードに対応する1または複数のブレード係数を特定し、複数のブレード係数における1または複数のブレード係数をゼロに等しくして再構成行列を生成し、ブレードに対応する静的たわみを、規格化デルタ到着時間と複数のモードとに基づいて決定する。
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および優位性は、以下の詳細な説明を、添付図面を参照して読んだ場合により良好に理解される。図面の全体に渡って同様の文字は同様の部分を表わしている。
本システムの実施形態によるブレード調子モニタリング・システムの典型的な概略図である。 本技術の実施形態による静的たわみを決定するための典型的な方法を表わすフロー・チャートである。 本技術の実施形態による、図2で参照した規格化デルタTOAを決定するための典型的な方法を表わすフローチャートである。 本技術の一実施形態によるロバスト最小二乗法技術を用いて算出される実際TOAの典型的なグラフ表示である。 本技術の実施形態による、図2で参照した複数のモードおよび複数のブレード係数を決定するための典型的な方法を表わすフローチャートである。 本技術の実施形態による、図2で参照した共通モードを決定するための典型的な方法を表わすフローチャートである。 本技術の実施形態による、共通モードに対応する係数を特定するための2つのモードに対応する係数の典型的なグラフ表示である。 本技術の実施形態による、共通モードに対応する係数を特定するための2つのモードに対応する係数の典型的なグラフ表示である。 本技術の一実施形態による、規格化デルタTOA、共通モードまたは共通モードに対応するブレード係数、および複数のブレードに対応する静的たわみを表わす信号のグラフ表示を、静的たわみの決定を説明するために示したものである。 ブレードの静的たわみを表わす信号のグラフ表示を、ブレードの調子のモニタリングを説明するために示したものである。
以下に詳細に説明するように、本システムおよび技術の実施形態によって、1または複数のブレードまたは翼の調子が評価される。より詳細には、本システムおよび技術によって、ブレードまたは翼の静的たわみが決定される。たとえば、ブレードの静的たわみを用いてブレードの調子をモニタしても良い。以下では、用語「翼」および「ブレード」を交換可能に用いる。たとえば、静的たわみを用いて、ブレードの当初または予測位置の、ブレードの予測または当初位置からの定常変化を指しても良い。
動作時には、ブレードの回転中に、基準位置におけるブレードの到着時間(TOA)(以下、実際TOAと言う)が、ブレード内の1または複数の割れまたは欠陥が原因で予想TOAから変化する場合がある。したがって、ブレードのTOAの変化を用いて、ブレードの静的たわみを決定しても良い。本明細書で用いる場合、用語「予想TOA」を、ブレード内に欠陥も割れも存在せずにブレードが理想的な状況で動作し、負荷状態が最適で、ブレード内の振動が最小であるときの基準位置におけるブレードのTOAを指すために用いても良い。
ブレードの割れまたは欠陥に加えて、実際TOAは、1または複数の共通因子の影響が原因で変化する場合もある。本明細書で用いる場合、用語「共通因子」は、装置内のブレードに共通する理由を指すために用いられる。理由は、ブレードに対応する実際TOAに影響する(たとえば、進めるかまたは遅らせる)。共通因子としては、たとえば、動作パラメータ、ブレードの再設置などを挙げても良い。たとえば、動作パラメータとしては、入口案内翼(IGV)角度、負荷変化、ブレードの再設置、速度変化、温度、速度などを挙げても良い。
本明細書で用いる場合、用語「ブレードの再設置」は、継ぎ手(たとえば、蟻継手)内のブレードの当初または予想位置とは異なる位置にブレードを固定することを指すために用いても良い。典型的に、ブレードはロータに、1または複数の継ぎ手たとえば蟻継手を介して固定されている。ブレードを含む装置の起動中に、ブレードは、継ぎ手内のその当初位置からシフトする場合があり、また継ぎ手内で、ブレードの当初位置とは異なる位置に固定される場合がある。例として、装置には、ガス・タービン、圧縮機などが含まれていても良い。ブレードを継ぎ手内に、ブレードの当初位置とは異なる位置に固定することを、ブレードの再設置と言う。ブレードの位置が変わることによって、ブレードの実際TOAが変わる場合がある。
その結果、ブレードに対応する実際TOAに対応する共通因子およびブレード内の割れまたは欠陥の影響が原因で、ブレードの静的たわみは、正確または精密な静的たわみから変化する。したがって、ブレードの調子をモニタするかまたはブレード内の割れまたは欠陥を決定するために、ブレードに対応する実際TOAに対する共通因子の影響を無効にすることが望ましい。本システムおよび技術の特定の実施形態では、共通因子の影響を取り除いて、ブレードの静的たわみを決定する。
図1は、本システムの実施形態によるブレード調子モニタリング・システム10の概略図である。図1に示すように、システム10は、1または複数のブレードまたは翼12を備え、これらは、ブレードの静的たわみ12を決定するためにシステム10によってモニタされている。さらに、システム10は、ブレード12の調子をブレードの静的たわみ12に基づいて決定する。現在検討している構成で示すように、システム10は1または複数のセンサ14、16を備えている。各センサ14、16は、ブレード通過信号(BPS)18、20をそれぞれ発生させる。これらは、基準点へのブレード12の実際の到着時間(TOA)を表わしている。一実施形態では、センサ14、16は、基準点への1または複数のブレード12の到着を検知して、BPS18、20を発生させる。たとえば、基準点は、センサ14、16の真下であっても良いし、またはセンサ14、16に隣接していても良い。一実施形態では、BPS18および20をそれぞれ、特定の時間の間サンプリングおよび/または測定し、ブレードの実際TOAを決定するために用いる。たとえば、実際TOAは、時間または度の単位で測定しても良い。
一実施形態では、センサ14、16は、1または複数のブレード12の前縁の到着を検知して、BPS18、20を発生させても良い。別の実施形態では、センサ14、16は、1または複数のブレード12の後縁の到着を検知して、BPS18、20を発生させても良い。さらに他の実施形態では、センサ14は、1または複数のブレード12の前縁の到着を検知して、BPS18を発生させても良く、センサ16は、1または複数のブレード12の後縁の到着を検知してBPS20を発生させても良い。または逆もまた同様である。たとえば、センサ14、16を、1または複数のブレード12に隣接して、静止物体上に、1または複数のブレード12の到着が効率的に検知され得るような位置に取り付けても良い。一実施形態では、センサ14、16の少なくとも一方が、1または複数のブレード12のケーシング(図示せず)上に取り付けられている。非限定的な例として、センサ14、16は、磁気センサ、容量センサ、渦電流センサなどであっても良い。
現在検討している構成で例示するように、BPS18、20は、処理サブシステム22によって受信される。処理サブシステム22によって、1または複数のブレード12の実際TOAが、BPS18、20に基づいて決定される。さらに、処理サブシステム22によって、1または複数のブレード12の静的たわみが、1または複数のブレード12の実際TOAに基づいて決定される。より詳細には、処理サブシステム22は、ブレード12の1または複数の静的たわみを、1または複数のブレード12の実際TOAを処理することによって決定するように構成されている。ブレード12の実際TOAは、1または複数の共通因子が原因で影響を受ける場合がある。本明細書で用いる場合、用語「共通因子」を、装置内のすべてのブレードに共通する理由を指すために用いる。理由は、ブレードに対応する実際TOAに影響する(たとえば、進めるかまたは遅らせる)。共通因子としては、たとえば、動作パラメータ、ブレードの再設置などを挙げても良い。
ブレードの静的たわみ12を、共通因子の影響を取り除かずにこのような実際TOAに基づいて決定した場合には、このような静的たわみがブレード12の1または複数における割れを間違って示唆することが、たとえブレード12内に割れまたは欠陥が存在しなかった場合でも、行なわれる場合がある。したがって、現在検討している技術では、処理サブシステム22は、たとえば、ブレードの静的たわみ12を、共通因子の影響をブレード12に対応する実際TOAから取り除くことによって決定する。一実施形態では、たとえば、処理サブシステム22は、ブレード12に対応する静的たわみの決定を、共通因子の影響を、ブレード12に対応する実際TOAに基づいて決定される規格化デルタTOAから取り除くことによって行なっても良い。共通因子の影響を、たとえば、主成分分析技術、特異値分解技術、独立成分分析技術、またはそれらの組み合わせを含む技術を適用することによって除去しても良い。本明細書で用いる場合、用語「規格化デルタTOA」は、複数のブレード内のブレードの実際TOAに対応する数値を指す。数値は、複数のブレードに対応する実際TOAと、ブレード間隔パラメータとに基づいて決定される。図2および図3を参照して、規格化デルタTOAとブレード間隔パラメータとを決定することについて詳細に説明する。
一実施形態では、処理サブシステム22は、ブレード12に対応する静的たわみを、主成分分析技術(PCA)を実際TOAまたは規格化デルタTOAに適用することによって決定する。したがって、処理サブシステム22によって、共通因子の影響を実際TOAから、主成分分析技術を実際TOAに適用することによって取り除いても良い。一実施形態では、処理サブシステムは共通因子の影響を実際TOAから取り除くことを、主成分分析技術、特異値分解技術、独立成分分析技術、またはそれらの組み合わせを含む技術を用いて行なう。図2〜図6を参照して、静的たわみを決定することについてより詳しく説明する。一実施形態では、処理サブシステム22は、データ・リポジトリ24を有していても良い。データ・リポジトリ24は、データ、たとえば静的たわみ、動的たわみ、TOA、デルタTOA、任意の中間データなどを記憶する。
次のことに注意されたい。すなわち、現在検討している構成では、共通因子(たとえば、動作パラメータ)の影響を、実際TOAから、共通因子(たとえば、動作パラメータ、ブレードの再設置など)に関係する任意のデータを用いることなく、除去する。したがって、次のことに注意されたい。すなわち、現在検討している技術では、外部装置(たとえば、オンサイトのモニタリング装置または他の任意の装置)からのデータは、共通因子の影響を実際TOAまたは規格化デルタTOAから除去するのに必要ではない。動作パラメータとしては、たとえば、入口案内翼(IGV)角度、負荷変化、ブレードの再設置、速度変化、温度、速度などを挙げても良い。
次に、図2を参照して、本技術の実施形態により複数のブレードの静的たわみを決定するための典型的な方法200を表わすフローチャート、を示す。複数のブレードは、たとえば、ブレード12(図1を参照)であっても良い。以下では、容易に理解できるように、静的たわみの決定を、ブレード12を参照して説明する。ステップ202において、ブレード12に対応するブレード通過信号(BPS)を、処理サブシステム、たとえば処理サブシステム22(図1を参照)によって受信しても良い。図1を参照して前述したように、BPSを、センサ、たとえばセンサ14、16(図1を参照)によって発生させても良い。BPSは、たとえば、BPS18、20(図1を参照)であっても良い。
さらに、ステップ204において、ブレード12の実際の到着時間(TOA)206が処理サブシステムによって決定される。処理サブシステムは実際TOAの決定を、BPSをサンプリングすることによって行なう。特に、処理サブシステムは、ブレードに対応する1または複数の実際TOAの決定を、ブレードに対応するBPSを用いることによって行なう。ステップ208において、ブレード12に対応する規格化デルタTOA210を決定しても良い。本明細書で用いる場合、用語「規格化デルタTOA」は、複数のブレード内のブレードの実際TOAに対応する数値を指す。数値は、複数のブレードに対応する実際TOAとブレード間隔パラメータとに基づいて決定される。規格化デルタTOA210は、たとえば、処理サブシステムによって決定しても良い。一実施形態では、規格化デルタTOA210を、ロバスト最小二乗法技術または加重最小二乗法技術を実際TOA206に適用することによって決定する。ロバスト最小二乗法技術を用いて規格化デルタTOA210を決定することによって、明確な規格化ステップがなくなる。ロバスト最小二乗法技術を用いて規格化デルタTOAを決定することによって、1または複数の異常値実際TOA(1または複数の異常値実際TOAが存在するとき)たとえば割れたブレードの実際TOAに対する極端な感度が小さくなる。一実施形態では、ロバスト最小二乗法技術を用いて規格化デルタTOA210を決定することによって、負荷の影響に対して規格化された規格化デルタTOAを、負荷データを用いることなく発生させる。図3および図4を参照して、規格化デルタTOAを決定することについて、より詳しく説明する。ステップ212において、モード行列Mまたは複数のモード214を決定しても良い。さらに、ステップ212において、複数のモード214に対応する係数行列Uまたは複数のブレード係数215を決定しても良い。モード行列M214および係数行列U215を、たとえば、主成分分析技術を規格化デルタTOA210に適用することによって決定する。次のことに注意されたい。すなわち、現在検討している技術は、主成分分析技術を用いて静的たわみおよび/またはモード行列を決定するための一実施形態について説明しているが、他の技術、たとえば、特異値分解技術、独立成分分析技術、またはそれらの組み合わせを用いても良い。特に、モード行列M214を、たとえば、規格化デルタTOA210に基づいて決定しても良く、また固有ベクトル行列Vを、規格化デルタTOA210に基づいて決定しても良い。図5を参照して、固有ベクトル行列Vを決定することについて、より詳しく説明する。モード行列M214は、ブレード12に対応する複数のモード214を表わしている。一実施形態では、モード行列M214内の各行が、複数のモード214におけるモードを表わしている。別の実施形態では、モード行列M214内の各列が、複数のモード214におけるモードを表わしている。一実施形態では、複数のモード214またはモード行列Mを、以下の等式を用いて決定しても良い。
ここで、Mはモード行列であり、Xは規格化デルタTOAの行列であり、Vは固有ベクトル行列である。
さらに、ステップ212において、複数のブレード係数または係数行列U215を決定しても良い。係数行列U215を、たとえば、固有ベクトル行列Vに基づいて決定しても良い。係数行列U215は、複数のモード214に対応するブレード12のブレード係数を表わしている。一実施形態では、モード行列M214内の行が複数のモード214を表わすとき、係数行列U215内の列が、複数のモード214に対応するブレード12のブレード係数を表わす。または逆もまた同様である。たとえば、係数行列U215内の行が、モード行列215内の列によって示されるモードに対応するブレード係数を表わす場合がある。または逆もまた同様である。たとえば、係数行列Uの第1行が、モードに対応するブレード12のブレード係数を表わす場合がある。モードは、モード行列M214内の第1列によって示されている。図7(a)および図7(b)に、係数行列Uの2つの行の典型的なグラフ表示を、それぞれ示す。
さらに、ステップ216において、複数のモード214における共通モードに対応する係数行列U215内のブレード係数を決定する。本明細書で用いる場合、用語「共通モード」は、複数のブレードのブレード係数に対応するモードを指すために用いられる。ブレード係数はある範囲に含まれている。一実施形態では、範囲を、モードに対応するブレードのブレード係数に基づいて、リアル・タイムで決定する。別の実施形態では、範囲を、共通モード選択閾値に基づいて決定する。別の実施形態では、共通モードに対応する係数行列U215内のブレード係数を、たとえば、対応する共通モード選択閾値に基づいて特定する。図6、図7(a)、および図7(b)を参照して、本技術の一実施形態により、共通モードに対応するブレード係数を特定することおよび共通モード選択閾値を決定することについてより詳しく説明する。
さらに、ステップ218において、再構成行列U1を、係数行列U215内の共通モードに対応するブレード係数をゼロに等しくすることによって発生させる。その後、ステップ220において、ブレード12に対応する静的たわみ222を、再構成行列U1およびモード行列Mを用いて決定する。静的たわみは、たとえば、以下の等式(2)を用いて決定しても良い。
ここで、Yは静的たわみを表わし、Mはモード行列を表わし、U1は再構成行列を表わしている。その後、ステップ224において、ブレード12の調子を、静的たわみ222に基づいて分析しても良い。一実施形態では、ブレード12の1または複数に対応する静的たわみ222の1または複数が、決定されている閾値を超えるとき、ブレード12の1または複数における障害、欠陥、または割れを認定しても良い。次のことに注意されたい。すなわち、一実施形態では、モード行列M214を再構成行列U1に掛けることによって、静的たわみ222における共通モードの影響が除去されることになる。特に、モード行列Mと再構成行列とを掛け合わせることによって、共通因子の影響が規格化デルタTOA210から除去されて、ブレード12の静的たわみ22が決定されることになる。
次に、図3を参照して、本技術の実施形態により、ブレード12に対応する規格化デルタTOA210を決定するための典型的な方法300を表わすフローチャートを図示する。一実施形態では、図3に、図2におけるステップ208をより詳しく説明する。前述したように、参照数字206は、ブレード12に対応する実際の到着時間(TOA)を表わす。ステップ302において、ラインを、ロバスト最小二乗法技術を用いて実際TOA206上にフィッティングしても良い。図4に、ロバスト最小二乗法技術を用いた実際TOA上へのラインの典型的なフィッティングを示す。
ステップ304において、ブレード間間隔パラメータおよび負荷パラメータを決定しても良い。ブレード間間隔パラメータと負荷パラメータとを、実際TOA206上にフィッティングされたラインを用いて決定しても良い。図4を参照して、ブレード間間隔パラメータと負荷パラメータとの典型的な決定について説明する。ステップ306において、ブレード12の1または複数に対応する規格化デルタTOA210を、ブレード間間隔パラメータ、実際TOA206、および負荷パラメータに基づいて決定しても良い。特に、ブレードに対応する規格化デルタTOAを、対応する実際の到着時間(TOA)、対応するブレード間間隔パラメータ、および負荷パラメータに基づいて決定しても良い。一実施形態では、規格化デルタTOAを以下の等式(3)を用いて決定しても良い。
ここで、Δθjは、ブレードjに対応する規格化デルタTOAであり、ΘAは、ブレードjに対応する実際の到着時間であり、jはブレードの識別番号であり、λはブレード間間隔パラメータであり、ζは負荷パラメータであり、kはタイム・スタンプである。
次に、図4を参照して、本技術の一実施形態によりロバスト最小二乗法技術を用いてライン406上にフィッティングされた実際TOA401の典型的なグラフ表示400を示す。図4に示すように、X軸402はブレードの識別番号を表わし、Y軸404は、ブレードに対応する実際の到着時間(TOA)を表わす。実際TOAは、たとえば、実際TOA206であっても良い。現在検討している構成で示すように、ライン406を実際TOA401上に、ロバスト最小二乗法技術を用いてフィッティングする。さらに、図4に示すように、参照数字408はライン406の切片である。現在検討している構成では、切片408は、ブレードに対応する負荷パラメータである。さらに、参照数字410は、ブレードに対応するブレード間間隔パラメータである。
次に、図5を参照して、本技術の実施形態により、図2におけるモードまたはモード行列214とブレード係数または係数行列U215とを決定するための典型的な方法500を表わすフローチャートを示す。一実施形態では、図5に、図2におけるステップ212をより詳しく説明する。図2を参照して前述したように、参照数字210は、ブレード12に対応する規格化デルタTOAを表わす。一実施形態では、ステップ502において、規格化デルタTOA行列Xを、規格化デルタTOA210を用いて決定しても良い。ステップ504において、規格化デルタTOA行列Xの共分散を決定して、共分散行列を生成しても良い。さらに、ステップ506において、固有ベクトル行列Vを共分散行列に対して決定する。
ステップ508において、モード行列M214を、規格化デルタTOA行列Xと固有ベクトル行列Vとに基づいて決定する。一実施形態では、モード行列Mを、行列Xと固有ベクトル行列Vとを掛け合わせることによって決定する。モード行列M214が決定される結果、複数のモード214が決定される。特に、モード行列214内の各列は、複数のモード214におけるモードを表わしている。さらに、ステップ510において、係数行列U215を固有ベクトル行列Vに基づいて決定する。係数行列U215は、たとえば、固有ベクトル行列Vの逆行列である。次のことに注意されたい。すなわち、現在検討している構成では、係数行列U215は、複数のモード214に対応する複数のブレード係数215を表している。特に、係数行列U215内の各行または各列のいずれかが、複数のモード214におけるモードに対応するブレード係数を表わしている。次のことに注意されたい。すなわち、現在検討している構成では、複数のモード214と複数の係数215とを、規格化デルタTOA210を行列として表現および使用することによって決定するが、ある実施形態では、複数のモード214と複数の係数215とを、規格化デルタTOA210の他の表現を用いて決定しても良い。
次に、図6を参照して、本技術の実施形態により、モード214における共通モードに対応するブレード係数を決定するための典型的な方法600を表わすフローチャートを示す。一実施形態では、図6に、図2におけるステップ216をより詳しく説明する。ステップ602において、1または複数の共通モード選択閾値を決定しても良い。本明細書で用いる場合、用語「共通モード選択閾値」は、モードが共通モードであるか否かを判定するために、モードに対応するブレード係数に基づいて決定される数値を指す。一実施形態では、1または複数の共通モード選択閾値を、モードに対応するブレード係数の標準偏差または中央値を計算することによって決定しても良い。
共通モード選択閾値を決定した後に、ステップ604において、複数のブレード係数215における共通モードに対応するブレード係数を特定しても良い。共通モードに対応するブレード係数は、たとえば、共通モード選択閾値を用いて特定しても良い。図7(a)および図7(b)に、共通モードに対応するブレード係数を特定することを説明するための複数のブレード係数の典型的なグラフ表示700を示す。特に、本技術の一実施形態により、図7(a)および7(b)を用いて、図6におけるステップ602および604をより詳しく説明する。現在検討している構成では、バー・プロット702は、モードAに対応するブレード係数を表わし、バー・プロット704は、モードBに対応するブレード係数を表わす。一実施形態では、モードAに対応するブレード係数702、およびモードBに対応するブレード係数704は、複数のブレード係数215(図2および図5を参照)であっても良い。特に、モードAに対応するブレード係数は、複数のブレード係数または係数行列215内の行であっても良く、モードBに対応するブレード係数704は、複数のブレード係数または係数行列215内の別の行であっても良い(図2を参照)。
図7(a)および図7(b)のそれぞれにおいて、X軸706は34個のブレードのブレード番号を表わし、Y軸708は、対応するモード702、704における34個のブレードのブレード係数を表わす。したがって、現在検討している構成では、バー・プロット702において、X軸706は34個のブレードのブレード番号を表わし、Y軸708は、モードAに対応する34個のブレードのブレード係数を表わす。同様に、バー・プロット704において、X軸706は34個のブレードのブレード番号を表わし、Y軸708は、モードBに対応する34個のブレードのブレード係数を表わしている。たとえば、バー・プロット702におけるバー710は、モードAに対応する第1のブレードのブレード係数を表わしている。
一実施形態では、共通モードに対応するブレード係数を、1または複数の共通モード選択閾値に基づいて特定する。現在検討している構成では、モードA702に対応する34個のブレードのブレード係数には、2つの共通モード選択閾値712、714がある。さらに、モードBに対応するブレード係数704には、2つの共通モード選択閾値716、718がある。一実施形態では、共通モード選択閾値712、714は、たとえば、モードAに対応する34個のブレードのブレード係数の標準偏差または中央値を計算することによって決定される。同様に、共通モード選択閾値716、718は、モードBに対応する34個のブレードのブレード係数の標準偏差または中央値を計算することによって決定される。
さらに、一実施形態では、共通モードに対応するブレード係数を、モードに対応するブレード係数を、対応する1または複数の共通モード選択閾値と比べることによって特定する。したがって、共通モードに対応するブレード係数を決定するために、モードAに対応するブレード係数702を共通モード選択閾値712、714と比べる。同様に、モードBに対応するブレード係数704を、対応する共通モード選択閾値716、718と比べる。
図7(a)に示すように、モードAにおける34個のブレードのブレード係数は、共通モード選択閾値712、714を超えていない。したがって、モードAに対応する各ブレード係数702は、共通モードに対応するブレード係数として特定される。すなわち、モードAは共通モードであると認定しても良い。モードAは共通モードであるので、モードA702に対応する34個のブレードのブレード係数をゼロに等しくして、再構成行列(たとえば、図2におけるステップ218において参照される再構成行列U1)内の行または列を生成する。しかし、図7(b)では、モードBに対応する17番目のブレードのブレード係数720が、対応する共通モード選択閾値718を超えている。したがって、一実施形態では、モードBは共通モードではないと認定しても良い。一実施形態では、モードBは共通モードではないと認定した場合、モードB704に対応する34個のブレードのブレード係数を保持して、ゼロには等しくしない。したがって、このような実施形態では、モードBに対応するブレード係数704は、図2におけるステップ218において参照される再構成行列U1内の行または列を形成する。別の実施形態では、モードB720に対応する17番目のブレード以外のすべてのブレードのブレード係数704を、ゼロに等しくしても良い。したがって、この実施形態では、ブレード係数720を維持して、再構成行列U1内の行または列を生成する。
図8は、本技術の一実施形態により、複数のブレードの静的たわみを表わす信号、規格化デルタTOAを表わす信号、共通モードを表わす信号のグラフ表示である。図8に示すように、グラフ802は、30個のブレードに対応する規格化デルタTOAを表わす信号801のグラフ表示である。グラフ802におけるX軸804はタイム・スタンプを表わし、グラフ802におけるY軸806は、規格化デルタTOAを表わす。グラフ802に示す各ライン801は、規格化デルタTOAを表わす信号を表わしている。グラフ802は、30個のブレードに対応する規格化デルタTOAを表わす信号を、複数のタイム・スタンプにおいて示している。グラフ802における規格化デルタTOA801は、たとえば、規格化デルタTOA210(図2および図3を参照)であっても良い。
一実施形態では、グラフ802における規格化デルタTOA801を表わす信号を処理して、グラフ808に示す複数のモードにおける共通モード810、812を表わす信号を特定する。共通モード810、812を表わす信号は、たとえば、図2〜図7を参照して説明した技術を用いて特定しても良い。ステップ218および220において前述したように、複数のブレードに対応する静的たわみを、共通モードの影響を規格化デルタTOAから取り除くことによって決定する。現在検討している構成では、共通モード810、812を表わす信号の影響を、規格化デルタTOA801を表わす各信号から除去して、グラフ816に示す静的たわみ814を表わす信号を発生させる。共通モード810、812を表わす信号の影響を除去することによって、規格化デルタTOA801を表わす信号から共通因子の影響が除去されて、信号814が生成されることになる。共通モード810、812を表わす信号の影響の除去は、たとえば、図2のステップ218を参照して説明した技術を用いることによって行なっても良い。現在検討している構成では、静的たわみ814を表わす信号は、30個のブレード内のどんな欠陥および障害も示してはいない。現在検討している構成では、静的たわみ814を表わす信号は、どんな欠陥も示してはいない。なぜならば、30個のブレードすべてに対応する信号814が同様の傾向に従っているからである。典型的な目的に対して、図9に、30個のブレードの組に対応する静的たわみ902を表わす信号のグラフ表示を示して、30個のブレードのうちの1つにおける欠陥を示す。図9において、各ラインは、30個のブレードにおけるブレードに対応する静的たわみを表わす信号を表わしている。現在検討している構成で示すように、30個のブレードは、ブレード(以下、ブレードAと言う)に対応する信号904以外は、それぞれ同様の傾向に従っている。言い換えれば、ブレードAに対応する静的たわみ904を表わす信号は、残りの29個のブレードに対応する静的たわみを表わす信号と比べて、固有の傾向を示している。ブレードAに対応する静的たわみ904を表わす信号をさらに抽出および処理して、欠陥または割れがブレードA内に存在するか否かを判定しても良い。図2を参照して前述したように、ブレード内の割れまたは欠陥を、ブレードに対応する静的たわみを、対応する静的たわみ閾値と比べることによって決定しても良い。
本技術の実施形態によって、ブレードの静的たわみがリアル・タイムで決定されることになる。ブレードの静的たわみを、たとえば、ブレード内の障害または欠陥を検出する際に用いても良い。加えて、本技術では、共通因子の影響を実際TOAまたは規格化デルタTOAから差し引いて、静的たわみを決定する。次のことに注意されたい。すなわち、本システムおよび技術では、静的たわみを、ブレードに対する共通因子の影響を、共通因子に関する任意のデータ(たとえば、動作パラメータ)を用いることなく取り除くことによって、決定した。本技術によって、静的たわみが、人が介入することなく自動化方式で、およびリアル・タイムで決定される。ブレードの静的たわみを用いてブレードの調子を決定する。たとえば、静的たわみを用いて、ブレード内の割れ、曲げ、または他の任意の障害をリアル・タイムで特定しても良い。
当然のことながら、必ずしも前述したこのような目的または優位性のすべてが、任意の特定の実施形態により実現されるわけではない場合がある。したがって、たとえば、当業者であれば分かるように、本明細書で説明したシステムおよび技術の具体化または実施を、本明細書で教示した1つの優位点または優位点の群を達成または最適化するように行なうことを、本明細書で教示または示唆される場合がある他の目的または優位点を必ずしも実現することなく、実行しても良い。
本発明を限られた数の実施形態に関してのみ詳細に説明してきたが、本発明はこのような開示された実施形態に限定されないことが容易に理解されるはずである。むしろ、これまで説明してはいないが本発明の趣旨および範囲に見合う任意の数の変形、変更、置換、または均等な配置を取り入れるように、本発明を変更することができる。さらに加えて、本発明の種々の実施形態について説明してきたが、本発明の態様には、説明した実施形態の一部のみが含まれる場合があることを理解されたい。したがって本発明は、前述の説明によって限定されると考えるべきではなく、添付の請求項の範囲のみによって限定される。

Claims (19)

  1. 複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間を、前記複数のブレードに対応する実際の到着時間に基づいて決定することと、
    前記複数のブレードの静的たわみを、1または複数の共通因子の影響を前記複数のブレードに対応する前記規格化デルタ到着時間から取り除くことによって決定することと、を含む方法。
  2. 前記規格化デルタ到着時間を決定することには、
    ブレード間間隔パラメータと負荷パラメータとを、前記実際の到着時間に基づいて決定することと、
    前記規格化デルタ到着時間を、前記実際の到着時間、前記ブレード間間隔パラメータ、および前記負荷パラメータに基づいて決定することと、が含まれる請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数のブレードの前記静的たわみを決定することには、前記1または複数の共通因子の前記影響を、前記1または複数の共通因子に関するデータを用いることなく取り除くことが含まれる請求項1に記載の方法。
  4. 前記複数のブレードの前記静的たわみを分析して前記複数のブレードの調子を決定することがさらに含まれる請求項1に記載の方法。
  5. 前記規格化デルタ到着時間を決定することには、ロバスト最小二乗法技術、加重最小二乗法技術、またはそれらの組み合わせを前記実際の到着時間に適用することが含まれる請求項1に記載の方法。
  6. 前記複数のブレードの前記静的たわみを決定することには、
    複数のモードと複数のブレード係数とを、前記規格化デルタ到着時間に基づいて決定するステップと、
    前記複数のブレード係数のうち前記複数のモードにおける共通モードに対応するブレード係数を、前記複数のブレード係数に基づいて特定するステップと、
    再構成行列を、前記共通モードに対応する前記ブレード係数をゼロに等しくすることによって生成するステップと、
    前記複数のブレードの前記静的たわみを、前記複数のモードと前記再構成行列とに基づいて決定するステップと、が含まれる請求項1に記載の方法。
  7. 前記複数のモードを決定することには、
    共分散行列を、前記規格化デルタ到着時間に基づいて決定することと、
    前記共分散行列に対する固有ベクトル行列を決定することと、
    前記複数のモードを、前記規格化デルタ到着時間と前記固有ベクトル行列とに基づいて決定することと、が含まれる請求項6に記載の方法。
  8. 前記複数のブレード係数を決定することには、前記固有ベクトル行列の逆行列を決定することが含まれる請求項7に記載の方法。
  9. 前記複数のブレード係数のうち前記共通モードに対応するブレード係数を特定することには、
    前記複数のモードにおけるモードに対応する個別のブレード係数に基づいて1または複数の共通モード選択閾値を決定することと、
    前記ブレード係数を、前記1または複数の共通モード選択閾値に基づいて特定することと、が含まれる請求項6に記載の方法。
  10. 複数のブレードに対応する規格化デルタ到着時間を、前記複数のブレードに対応する実際の到着時間に基づいて決定し、
    前記複数のブレードの静的たわみを、1または複数の共通因子の影響を前記複数のブレードに対応する前記規格化デルタ到着時間から取り除くことによって生成する処理サブシステムを含むシステム。
  11. 前記処理サブシステムは、前記規格化デルタ到着時間を、最小二乗法技術、ロバスト最小二乗法技術、加重最小二乗法技術、またはそれらの組み合わせを前記実際の到着時間に適用することによって決定する請求項10に記載のシステム。
  12. 前記1または複数の共通因子には、動作パラメータ、前記複数のブレードの再設置、またはそれらの組み合わせが含まれる請求項10に記載のシステム。
  13. 前記処理サブシステムは、前記1または複数の共通因子の前記影響を、前記1または複数の共通因子に関するデータを用いずに取り除く請求項10に記載のシステム。
  14. 前記処理サブシステムと動作通信状態にある複数の検知装置をさらに備え、前記複数の検知装置は、前記複数のブレードの前記実際の到着時間を表わすブレード通過信号を発生させる請求項10に記載のシステム。
  15. 前記処理サブシステムは、前記1または複数の共通因子の前記影響を前記規格化デルタ到着時間から取り除き、主成分分析技術、特異値分解技術、独立成分分析技術、またはそれらの組み合わせを含む技術を適用することを含む請求項1に記載のシステム。
  16. 複数のブレードに対応する複数のモードを、前記複数ブレードに対応する規格化デルタ到着時間に基づいて決定し、
    前記複数のモードと前記複数のブレードとに対応する複数のブレード係数を、前記規格化デルタ到着時間に基づいて決定し、
    前記複数のブレード係数のうち前記複数のモードにおける共通モードに対応する1または複数のブレード係数を特定し、
    前記複数のブレード係数における前記1または複数のブレード係数をゼロに等しくして再構成行列を生成し、
    前記ブレードに対応する静的たわみを、前記規格化デルタ到着時間と前記複数のモードとに基づいて決定する処理サブシステムを含むシステム。
  17. 前記処理サブシステムはさらに、前記複数のブレードに対応する前記規格化デルタ到着時間を、ロバスト最小二乗法技術を実際の到着時間に適用することによって決定する請求項16に記載のシステム。
  18. 前記処理サブシステムはさらに、前記複数のブレードに対応する前記規格化デルタ到着時間の決定を、
    ブレード間間隔パラメータと負荷パラメータとを、前記実際の到着時間に基づいて決定することと、
    前記規格化デルタ到着時間を、前記実際の到着時間、前記ブレード間間隔パラメータ、および前記負荷パラメータに基づいて決定することと、によって行なう請求項16に記載のシステム。
  19. 前記処理サブシステムは、前記複数のブレードに対応する前記複数のモードの決定を、
    規格化デルタ到着時間行列を、前記複数のブレードに対応する前記規格化デルタTOAに基づいて決定することと、
    共分散行列を、前記規格化デルタ到着時間行列の共分散を決定することによって決定することと、
    前記共分散行列に対する固有ベクトル行列を決定することと、
    前記複数のモードを、前記規格化デルタ到着時間行列と前記固有ベクトル行列とに基づいて決定することと、によって行なう請求項16に記載のシステム。
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