JP2014095952A - ビジネス・プロセスに関するkpiを算出するための計算式を求めるコンピュータ実装方法、プログラム、および、システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ビジネス・プロセスのKPIを算出するための計算式を求める方法、プログラム、および、システムを提供する。
【解決手段】
ビジネス・プロセスのKPIは、各タスクにおいて得られるKPI(「タスクKPI」)に基づいて算出される。方法は、タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算方式のセットを定義するテーブルを準備するステップと、タスクKPIの種類ごとに、テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップと、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を用いて、ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を生成するステップを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】
ビジネス・プロセスのKPIは、各タスクにおいて得られるKPI(「タスクKPI」)に基づいて算出される。方法は、タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算方式のセットを定義するテーブルを準備するステップと、タスクKPIの種類ごとに、テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップと、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を用いて、ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を生成するステップを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一般的には、情報処理技術に関し、より特定的には、ビジネス・プロセスに関するKPIを算出するための計算式を求めるコンピュータ実装方法、プログラム、および、システムに関する。
近年、企業がビジネス活動を遂行するにあたって、そのビジネス・プロセスを処理するための情報システムの重要性がますます高まっている。それに伴って、かかる情報システムのユーザが、システムの性能や可用性などの情報処理技術の側面の価値に加えて、収益、売上などのビジネス価値を把握することが必要となっている。また、ITサービス・プロバイダにとっても、提案活動等において収益、売上などのビジネス価値を顧客に適切かつタイムリーに示すことが、ビジネスの成功に重要となっている。
かかるビジネス・プロセス処理システムのビジネス価値を把握するために、重要業績評価指標(Key Performance Indicator。本明細書において、単に「KPI」ということがある)が定義され、使用されることが多い。KPIに関連して、背景技術として以下の特許公開公報が存在する。
あるビジネス・プロセスに関連する複数のKPIが定義される場合、複数のKPI間の影響ないし関係を木構造で表現したKPIツリーを作成することが一般的に行われている。特に、KPIツリーにおいて、ビジネス・プロセスに含まれる各タスクにおいて得られるKPI(本明細書において「タスクKPI」ということがある)から、ビジネス・プロセスに関連するKPI(本明細書において「プロセスKPI」ということがある)を算出するための計算式を定義することができれば、例えば、組織の日常業務の実績から組織の戦略的な目標に資する情報をタイムリーに得ることができるなどのメリットが得られる。しかし、そのような計算式を定義することは容易ではなく、また、標準的に確立された計算式を自動生成する手法はいまだに存在しない。現状は、当該事業ドメインに精通したエキスパートが、経験に基づいてそのような計算式を含むKPIツリーを作成している。
したがって、本発明の目的の1つは、ビジネス・プロセス全体に関するKPIを算出するための計算式を求めるコンピュータ実装方法、プログラム、および、システムを提供することである。
上記の目的を達成するために、ビジネス・プロセス全体に関するKPI(「プロセスKPI」)を算出するための計算式を求めるためのコンピュータ実装方法が提供される。ビジネス・プロセスは、複数のタスクとそれらの処理の流れを表現するエッジを含む。プロセスKPIは、ビジネス・プロセスに含まれる各タスクにおいて得られるKPI(「タスクKPI」)に基づいて算出される。方法は、タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算方式のセットを定義するテーブルを準備するステップと、タスクKPIの種類ごとに、テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップと、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を用いて、ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を生成するステップを含む。
好ましくは、タスクKPIの取り得る値の集合は半環(semi-ring)である。また、好ましくは、算出するステップは、あるタスクKPIの種類に対するタスクKPIの合成演算のセットについて、所定のグラフ構造の書き換え方式を特定するステップであって、書き換え方式は、合成演算方式のセットで合成演算できない部分を有するグラフ構造を、そのような部分を有しないグラフ構造に変換する方式を定義する、ステップと、特定された書き換え方式を適用して、ビジネス・プロセスのグラフ構造の書き換えを実行するステップと、あるタスクKPIの種類について、テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップを含む。
好ましくは、書き変え方式が、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を並列標準形に書き換える方式を含み、さらに好ましくは、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を並列標準形に書き換える方式が、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって実装される。
(A)(P||Q);R→ (P;R)||(Q;R)
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(A)(P||Q);R→ (P;R)||(Q;R)
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
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なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
好ましくは、書き変え方式が、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を直列標準形に書き換える方式を含み、さらに好ましくは、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を直列標準形に書き換える方式が、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって実装される。
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なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(A)(P;Q)||R→ (P||R);(Q||R)
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
好ましくは、複数のタスクの所定の関係が、並列関係、直列関係、分岐関係のうちの少なくとも1つを含む。
好ましくは、方法は、所与のタスクKPI間の変換関数を用いて、プロセスKPIを算出するための計算式を求めるステップをさらに含み、さらに好ましくは、変換関数が時間依存の関数である。
好ましくは、方法は、定義すべき変換関数が存在することを検出したことに応じて、当該定義すべき変換関数の入力を促すステップをさらに含む。
好ましくは、方法は、複数のタスクとその処理の流れを表現するエッジを含むであるビジネス・プロセスの定義を受けるステップをさらに含む。好ましくは、方法は、ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するために必要なタスクKPIの種類を特定するステップをさらに含む。
以上、プロセスKPIを算出するための計算式を求めるためのコンピュータ実装方法として本発明の概要を説明したが、本発明は、プログラム、プログラム製品、ソフトウェア、ソフトウェア製品、システム、装置などとして把握することもできる。
プログラム製品ないしソフトウェア製品は、例えば、前述のプログラム、ソフトウェアを格納した記憶媒体を含め、あるいはプログラム、ソフトウェアを伝送する媒体を含めることができる。プログラムは、コンピュータに前述の方法の各ステップを実行させることができる。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの構成要素のコンビネーションまたはサブコンビネーションもまた、発明となり得ることに留意すべきである。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らないことに留意すべきである。
また、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。実施の形態の説明の全体を通じて同じ要素には、原則として同じ番号を付している。
本発明の実施形態では、KPI計算システムにおける情報処理を通じて、与えられたビジネス・プロセスに関するKPI(本明細書において「プロセスKPI」ということがある)の計算式を提示する。本発明の実施形態では、KPIの計算式を提示する対象であるビジネス・プロセス定義は複数のタスクとそれらの処理の流れを表現するエッジを含むグラフ構造として与えられる。
本発明の実施形態では、ビジネス・プロセス定義に含まれる各タスクごとに定義され、各タスクにおいて得られるKPI(本明細書において「タスクKPI」ということがある)に基づいて、プロセスKPIを算出するための計算式を求めて、ユーザに提示する。本発明の実施形態では、タスクKPIが取り得る値の集合は、半環(semi-ring)である。
本発明の実施形態のKPI計算システムはKPI分類表を含み、KPI分類表は、複数のタスクがあらかじめ所定の関係にある場合に、それらのタスクKPIをどのように合成するのかの合成演算を定義するテーブルである。本発明の実施形態における複数のタスクの所定の関係は、「直列関係(sequential composition)」、「並列関係(parallelcomposition)」、および、「分岐関係(Branch)」のうちの少なくとも1つを含む。
本発明の実施形態では、ビジネス・プロセスの定義が与えられると、そのプロセスKPIを算出するための計算式を求めるために必要なタスクKPIの種類が特定される。次いで、特定されたタスクKPIの種類ごとに、各タスクごとに定義されたタスクKPIがKPI分類表を参照して合成される。次いで、合成されたタスクKPIを用いて、プロセスKPIを算出するための計算式が求められる。
本発明の実施形態では、プロセスKPIを算出するための計算式において、あるタスクKPIを他のタスクの変換が必要になる場合、KPI変換表が参照される。KPI変換表は、異なるKPIの間の変換を行うためのKPI変換関数を定義する。KPI変換表内の対応する変換関数を用いてタスクKPIの変換が行われる。また、本発明の実施形態のKPI計算システムは、必要な変換関数がKPI変換表に定義されていない場合は、かかる変換関数を定義するようにユーザに促す。
本発明の実施形態では、与えられたビジネス・プロセス定義が、所与の構造、「直列関係」「並列関係」および「分岐関係」のいずれにも該当しない関係にある複数のタスクを含む構造である場合、そのままではタスクKPIの合成をすることができない。本発明の実施形態では、KPI分類表は、そのような構造を解消するためのグラフ書換方式の定義を含む。
本発明の実施形態では、ビジネス・プロセス定義に変換できない構造が存在する場合、タスクKPIの種類ごとに、KPI分類表に従って、グラフ構造の書き換えが行われる。本発明の実施形態では、書き換られたグラフ構造は、含まれる複数のタスクの間の関係が「直列関係」「並列関係」または「分岐関係」からなるようになる。次いで、KPI計算システムは、KPI分類表に従ってプロセスKPIを算出するための計算式が求める。
以下、本発明を図1〜14を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるKPI計算システム100の機能ブロック図である。図1の機能ブロック図に示す各要素は、図Xに例示したハードウェア構成を有する情報処理装置において、ハードディスク装置13などに格納されたオペレーティング・システム、アプリケーション・プログラムなどのコンピュータ・プログラムをメインメモリ4にロードした上でメインCPU1に読み込ませ、ハードウェア資源とソフトウェアを協働させることによって実現することができる。
本発明の実施形態のKPI計算システム100は、入出力部105、プロセス定義記憶部110、タスクKPI特定部115、KPI分類表120、書換方式特定部125、グラフ構造書換部130、合成演算式算出部135、変換関数テーブル140、変換関数定義プロンプト145、および、KPI計算式記憶部150を備える。
入出力部105は、KPI計算システム100の入出力インターフェースをユーザおよび/または他のコンピュータ・システムに提供する。本発明の実施形態では、たとえば、ユーザは、入出力部105を通じて、KPI計算式を求める対象であるビジネス・プロセスの定義を入力する。ここで入力されたビジネス・プロセスは、プロセス定義記憶部110に記憶される。また、変換関数定義プロンプト145は、入出力部105を通じてユーザに変換関数の定義の入力を促す。本発明の実施形態では、さらに、最終的に求められ、KPI計算式記憶部150に記憶されたプロセスKPIの計算式が、入出力部105を通じてユーザに提示される。
本発明の実施形態のKPI計算システム100は、プロセス定義記憶部110をさらに備える。プロセス定義記憶部110は、プロセスKPIを算出するための計算式を求める対象であるビジネス・プロセスの定義を記憶する。本発明の実施形態におけるビジネス・プロセス定義は、複数のタスクに対応するノードと、それらのタスクの処理の流れを表現するノードを接続するエッジを含むグラフ構造である。
ビジネス・プロセス定義は様々な形式を取ることができ、BPEL(Business Process Execution Language)や、BPMN(Business Process Modeling Notation)をサポートする標準フォーマットや、プロプライエタリ・ソフトウェアの独自形式のフォーマット、またはそれらの組合せを採用することができる。
次に、図7および図8を用いて、プロセス定義記憶部110に記憶されるビジネス・プロセス定義の一例をより詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態におけるビジネス・プロセスの一例を説明するための図である。本発明の実施形態のビジネス・プロセス定義は、複数のタスクに対応するノードと、それらのタスクの処理の流れを表現するノードを接続するエッジを含むグラフ構造として表現できるものとする。そして、このビジネス・プロセスの一例は、リサーチ案件の受注報告プロセスをその内容としている。
図7に示すビジネス・プロセスの一例では、プロセスは、「リサーチ案件受注」タスクからスタートし、次に「受注審査」タスクが実施される。次いで、「チーム・ビルディング」「受注拒否審査」の2つのタスクが並行して実施される。プロセスは、「チーム・ビルディング」タスクから「ソフトウェア・コンセプト」「市場調査」タスクに進み得る。プロセスは、「ソフトウェア・コンセプト」タスクから「ハードウェア・コンセプト」に進み、次いで、「プロトタイプ試作」および「リサーチ計画」タスクに進み得る。また、「市場調査」タスクからは「プロトタイプ試作」「既存リサーチ結果の評価」タスクに進む。「既存リサーチ結果の評価」タスクから「リサーチ計画」タスクに進む。
さらに説明を進めると、プロセスは、このビジネス・プロセスの一例では、「プロトタイプ試作」、「リサーチ計画」」の2つタスクから「リサーチ実行」タスクに合流する。そして、プロセスは、「リサーチ実行」「受注拒否審査」タスクから「報告」タスクに進み、図7に示すビジネス・プロセスの一例は終了する。
図8は、図7に示すビジネス・プロセスの一例のネットワーク構造を示す図である。本発明の実施形態では、プロセス定義記憶部110には、図8のネットワーク構造がビジネス・プロセス定義として記憶される。「リサーチ案件受注」「受注審査」「チーム・ビルディング」「受注拒否審査」「ソフトウェア・コンセプト」「ハードウェア・コンセプト」「プロトタイプ試作」「市場調査」「既存リサーチ結果の評価」「リサーチ計画」「リサーチ実行」「報告」の各タスクが、図8のノードA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Lにそれぞれ対応していることに留意されたい。
本発明の実施形態のビジネス・プロセス定義は、さらに、プロセス・レベルのKPIツリーを含む。図13にそのようなプロセス・レベルのKPIツリーの一例を示す。このKPIツリーの最上位の指標は利益Pである。そして、利益Pは顧客満足度(Customer Satisfaction)およびプロセストータルコストに基づいて算出される。そして、顧客満足度はプロセス最大処理時間に基づいて算出される。その一方で、プロセストータルコストは、プロセス流動コストおよびプロセス固定コストに基づいて算出され、プロセス流動コストはプロセス最大処理時間に基づいて算出される。
ここで、プロセス最大処理時間およびプロセス固定コストは、それぞれ対応するタスクKPIに基づいて算出されるが、どのような計算式で算出されるかは自明ではない。かかる計算式が、本発明の実施形態のKPI計算システムによって、ビジネス・プロセス定義、KPI分類表120、変換関数テーブル140等を参照して自動的に求められることに留意されたい。
図1の説明に戻り、本発明の実施形態のタスクKPI特定部115は、プロセス定義記憶部110に記憶されたビジネス・プロセス定義を読み取り、当該ビジネス・プロセス定義に対するプロセスKPIを算出するために必要なKPI計算式に必要なタスクKPIの種類を特定する。
本発明の実施形態のKPI分類表120は、タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算方式のセットを定義するテーブルである。以下に、本発明の実施形態におけるKPI分類表120を、図4、5を用いてさらに詳細に説明する。
図4は、本発明の実施形態のビジネス・プロセスにおける複数のタスクの所定の関係を説明するための図である。本発明の実施形態におけるKPI分類表120を説明する前提として、図4を用いて本発明の実施形態のビジネス・プロセスにおける複数のタスクの所定の関係を説明する。
本発明の実施形態においては、複数のタスクの所定の関係は、「直列関係」「並列関係」および「分岐関係」を含む。これらの接続関係は、それぞれ図4の(A)、(B)、(C)に例示されている。なお、図4の例では2つのタスクの接続関係を例として示しているが、実際のビジネス・プロセスでは、3つ以上のタスクの接続関係もあり得ることは勿論である。
また、本発明の実施形態では、直列関係にあるタスクのタスクKPI合成演算を「KPI1;KPI2」と表記し、並列関係にあるタスクのタスクKPI合成演算を「KPI1||KPI2」と表記するものとする。また、分岐確率がp、qの分岐関係にあるタスクのタスクKPI合成演算を「KPI1pVqKPI2」と表記するものとする。
図5は、本発明の実施形態におけるKPI分類表120の一例を説明するための図である。KPI分類表120の一番上の行は、複数のタスクが並列関係(記号:「||」)にある場合に、それぞれのタスクKPIの種類に応じた合成演算値の求め方を表すものである。また、KPI分類表120の一番左の列は、複数のタスクが直列関係(記号:「;」)にある場合に、それぞれのタスクKPIの種類に応じた合成演算値の求め方を表すものである。図5に示されているKPI分類表120では、合成演算値の求め方を記号「+」「×」「Max」「Min」「EAVR」で表している。なお、本発明の実施形態のKPI分類表120において各タスクKPIについて並列関係(記号:「||」)、直列関係(記号:「;」)に対して定義される2つの合成演算の組合せは、当該タスクKPIの取り得る値の集合が2つの合成演算の組合せのもとで半環となるようなものであれば、どのようなものであってもよい。したがって、KPI分類表120において定義される合成演算の種類は、「+」「×」「Max」「Min」「EAVR」に限定されず、当業者はかかる性質を有する合成演算を組み込むことによってKPI分類表120を適宜拡張できることに留意されたい。
「+」の記号は、当該KPIの種類について、合成演算の対象となる複数のタスクのタスクKPIの加算値を当該複数のタスクの合成演算値とし、「×」の記号は、タスクKPIの乗算値を当該複数のタスクの合成演算値とすべきことを表している。また、「Max」は、複数のタスクのタスクKPIのうち最大値を当該複数のタスクの合成演算値とし、「Min」は、複数のタスクのタスクKPIのうち最小値を当該複数のタスクの合成演算値とすることを表している。さらに、「EAVR」は、拡張平均値、すなわち、合成対象の複数のタスクそれぞれのタスクKPIの平均値を当該複数のタスクの合成演算値とすべきことを表している。
例えば、タスクKPI「生産量」は複数のタスクが並列関係にある場合は、両タスクのタスクKPIの加算演算(「+」)を実施し、複数のタスクが直列関係にある場合も、両タスクのタスクKPIの加算演算(「+」)を実施する。また、別の例として、タスクKPI「最大スペース」については、複数のタスクが並列関係にある場合は、タスクKPIの加算演算(「+」)を実施し、直列関係の場合は、当該複数のタスクのタスクKPIのうち最大のもの(「Max」)を合成演算値とする。いわゆる当業者は上記の説明と図5に示すKPI分類表120を見れば他の種類のタスクKPIについての合成演算の手法を理解することができるので、他の種類のタスクKPIの合成演算についてここでは説明されない。
また、KPI分類表(120)には、与えられたビジネス・プロセス定義が、所与の構造、「直列関係」「並列関係」および「分岐関係」のいずれにも該当しない関係にある複数のタスクを含む構造である場合に、タスクKPIの合成演算式を求めることができるようにグラフ構造を変換する変換方法をタスクKPIの種類ごとに定義する。
本発明の実施形態の書き換え方式は、(1)「並列標準形への書き換え」、(2)「直列標準形への書き換え」、(3)「並列標準形への書き換え、各タスクを1回だけ評価」の3種類を含む。
(1)「並列標準形への書き換え」は、ビジネス・プロセスのグラフ構造を、本明細書において「並列標準形」と称される次の式で表現することができるグラフ構造に書き換えるものである。
(P1;P2;・・・;Pn)||・・・||(Q1;Q2;・・・;Qm)
なお、P1〜Pn、Q1〜Qmは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
なお、P1〜Pn、Q1〜Qmは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
ここで、並列標準形への書き換えは、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって行われる。すなわち、後述するグラフ構造書換部130が(A)、(B)、(C)、(D)ののいずれかの変換式の左辺にマッチする部分をグラフ構造内に発見した場合に、当該部分を右辺の構造に書き換え、これを(A)、(B)、(C)、(D)のいずれかの変換式の左辺にマッチする部分が存在しなくなるまで繰り返すことによって実現される。図9は、かかるグラフ構造の書き換えを図示したものである。なお、当業者は、グラフ構造のマッチング、書き換え等の操作を適宜実施することができるのでここではこれ以上の詳細は説明されない。
(A)(P||Q);R→ (P;R)||(Q;R)
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
また、(2)「直列標準形への書き換え」は、ビジネス・プロセスのグラフ構造を、本明細書において「直列標準形」と称される次の構造に書き換えるものである。
(P1||P2||・・・||Pn);・・・;(Q1||Q2||・・・||Qm)
なお、P1〜Pn、Q1〜Qmは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
なお、P1〜Pn、Q1〜Qmは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
直列標準形への書き換えは、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって行われる。すなわち、後述するグラフ構造書換部130が(A)、(B)、(C)、(D)のいずれかの変換式の左辺にマッチする部分をグラフ構造内に発見した場合に、当該部分を右辺の構造に書き換え、これを(A)、(B)、(C)、(D)のいずれかの変換式の左辺にマッチする部分が存在しなくなるまで繰り返すことによって実現される。図10は、かかるグラフ構造の書き換えを図示したものである。当業者はグラフ構造のマッチング、書き換え等の操作を適宜実施することができるので、ここでもこれ以上の詳細は説明されない。
(A)(P;Q)||R→ (P||R);(Q||R)
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
また、本発明の実施形態では、(3)「並列標準形への書き換え、各タスクを1回だけ評価」は、並列標準形への書き換えための変換式に加え、以下の変換式を用いてグラフ構造を書き換えるものとする。
P||Q||P →P||Q
なお、P、Qはビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
なお、P、Qはビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
さらに、本発明の実施形態では採用されないが、「直列標準形への書き換え、各タスクを1回だけ評価」の書き換え方式を採用する場合は、直列標準形への書き換えための変換式に加え、以下の変換式を用いてグラフ構造を書き換えるとよい。
P;Q;P → P
なお、P、Qはビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
なお、P、Qはビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
ここで、並列標準形への書き換えのための上記(A)、(B)、(C)、(D)の操作および直列標準形への書き換えのための上記(A)、(B)、(C)、(D)の操作を行ったとしても、当該タスクKPIの合計演算値は保存され、変更することはないことに留意されたい。以下、そのことについて説明をする。
一般的に,半環 R が存在し,+をRの加法演算,×をRの乗法演算とするとき、Rの任意の元a、b、cに対して、以下の加法標準形への書き換え)の前後で、計算結果は保存され、変更することはない。なぜならば、以下の式は、半環 Rでは、その任意の元a、b、c∈Rにおいて、公理、すなわち、Rが反環であるための条件として成り立つことから保証されているからである。
(a+b)×c → a×c+b×c
c×(a+b) → c×a+c×b
c×(a+b) → c×a+c×b
既に述べた通り、本発明の実施形態では、タスクKPIの取り得る値の集合は、半環である。タスクKPIが、KPI分類表120に基づいて、直列合成を加法演算、並列合成を乗法演算として持つ場合、直列標準形に向けた書き換えは半環上の加法標準形への書き換えであるといえるため、タスクKPIが半環であるという事実から書き換え前後の合成演算値は保存され、変更されないことになる。他方、タスクKPIが、並列合成を加法演算、直列合成を乗法演算として持つ場合は、並列標準形に向けた書き換えが、半環上の加法標準形への書き換えと同じになり、書き換え前後の合成演算値は保存され、変更されないことになる。
上記を「最大処理時間」のタスクKPIを一例として説明する。本発明の実施形態では、たとえば「最大処理時間」のタスクKPIついて、KPI分類表120において、直列合成(;)に対する演算が「+」、並列合成(||)に対する演算が 「Max」と定義されている。これは、「最大時間」が並列合成に対する演算(Max)を加法とし、直列合成に対する演算(+)を乗法とする半環であることを意味している。したがって、この半環では、任意の経過時間t1、t2、t3に対しての書き換えの前後で計算結果は保存され、変更されないこととなる。
Max(t1,t2)+t3 → Max((t1+t3),(t2+t3))
t3+Max(t1,t2) → Max((t3+t1),(t3+t2))
t3+Max(t1,t2) → Max((t3+t1),(t3+t2))
この一例では、並列合成に対する演算が半環の加法演算であるから、並列標準形に向けた書き換えは上記の書き換えと同様の意味を有している。したがって、「最大処理時間」のタスクKPIを一例の場合、並列標準形に向けた書き換えを行っても合成演算の計算結果が保存され、変更されないことが理解される。
図1の説明に戻り、本発明の実施形態の書換方式特定部125は、KPI分類表120に基づいて、プロセスKPIの計算式を求める対象のビジネス・プロセスに含まれる半環構造を解消するために適用される書換方式を特定する。
本発明の実施形態のグラフ構造書換部130は、プロセス定義部記憶部110に記憶されたビジネス・プロセスに半環構造を特定し、存在する場合、特定された半環構造を書換方式特定部125によって決定された書換方式に従って書き換える。本発明の実施形態のビジネス・プロセスのグラフ構造に含まれる複数のタスクの間の接続関係は、半環構造書換部125によって書き換えられた結果、直列関係、並列関係、および、分岐関係からなるものとなる。
本発明の実施形態の合成演算式算出部135は、必要に応じてグラフ構造書換部130によって書き換えられ、直列関係、並列関係、および、分岐関係からなるものとなったビジネス・プロセスのグラフ構造を用いて、KPI分類表120を参照してタスクKPIを合成演算し、さらにビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を求める。このとき、タスクKPIの間でKPIの変換が必要と判断される場合は、後述する変換関数テーブル140を用いての変換がなされる。
本発明の実施形態の変換関数テーブル140は、ビジネス・プロセスのプロセスKPIの計算式を求めるために参照される、タスクKPI間の変換関数を定義するテーブルである。図6は、本発明の実施形態におけるKPI変換表の一例を説明するための図である。本発明の実施形態では、「処理時間」「Order数」「CS(顧客満足度)」「コスト」「利益」の5つのKPIの間の変換関数が図6のKPI変換表に定義され得る。本発明の実施形態では、例えば、処理時間をコストに変換する場合、以下の変換関数が用いられる。
コスト=γ[処理時間]|0
また、本発明の実施形態では、コストを利益に変換する場合は、以下の変換関数が用いられる。
利益=-[コスト]|0
なお、図6に示す本発明の実施形態の例示的なKPI変換表140では、「Order数」を「利益」に変換する場合に用いられる変換関数が定義されていないため、「Order数」を「利益」に変換することができない。したがって、後述の変換関数定義プロンプト145を通じて、対応する変換関数を定義する必要がある。
本発明の実施形態の変換関数定義プロンプト145は、合成演算式算出部135が必要な変換関数が変換関数テーブル140に登録されていないことを検出した場合に、合成演算式算出部135の命令に応じて、入出力部105を通じて、ユーザないし管理者に必要な変換関数の入力を促す。本発明の実施形態の変換関数定義プロンプト145は、入力された変換関数を変換関数テーブル140に登録する。
本発明の実施形態のKPI計算式記憶部150は、合成演算式算出部135が求めたビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を記憶する。既に述べたとおり、KPI計算式記憶部150に記憶された計算式は、入出力部105を通じてユーザに提示されるものとする。
図2は、本発明の実施形態におけるKPI計算システムの全体動作を表現するフローチャート200である。処理はステップ205でスタートし、ステップ210でKPI分類表120を準備する。このKPI分類表120はユーザないし管理者によって、スクラッチから作成されるか、または、過去に使用されたKPI分類表を流用し、一部を変更することで準備される。KPI分類表120については既に詳述したので、ここでは詳細には説明されない。
次いで、処理はステップ215に進み、プロセスKPIの計算式を求める対象となるビジネス・プロセス定義のグラフ構造を受ける。図7、図8に関連して既に述べた通り、本発明の実施形態のビジネス・プロセス定義は、複数のタスクに対応するノードと、それらのタスクの処理の流れを表現するノードを接続するエッジを含むグラフ構造である。
かかるグラフ構造は、様々な形態で入力され、所定のフォーマットに従ってシステムに記憶され得るが、例えば、本発明の実施形態のKPI算出システムに接続された外部のビジネス・プロセス管理システム(図示せず)において作成済みのビジネス・プロセスのデータを、入出力部105を通じてインポートし、プロセス定義記憶部110に所定のフォーマットで記憶するようにすることが考えられる。また、ユーザないし管理者が、他のシステムを用いることなく、入出力部105を通じてビジネス・プロセス定義を入力するようにしてもよい。
また、本発明の実施形態のプロセス定義記憶部110に記憶されるビジネス・プロセス定義には、ビジネス・プロセスにわたってタスクKPIの合成演算を行った合計値から、どのようにプロセスKPIを算出すべきかの計算式が付されているものとする。本発明の実施形態では、かかる計算式は、入出力部105を通じてユーザが入力するものとする。
処理はステップ220に進み、ステップ215で受けたビジネス・プロセス定義のプロセスKPIを算出するために合成演算することが必要な1以上のタスクKPIの種類を特定する。本発明の実施形態では、必要なタスクKPIの種類は対象のビジネス・プロセス定義に付されたビジネス・プロセスにわたってタスクKPIの合成演算を行った合計値から、どのようにプロセスKPIを算出すべきかの計算式を解析することによって特定されるものとする。図13に示す一例の場合、合成演算を行うべきタスクKPIの種類は、「最大処理時間」および「(固定)コスト」であることが理解できるであろう。
次に、ステップ225において、ステップ220において特定された1以上の種類のタスクKPIのうちの1つを取り出す。さらに処理はステップ230に進み、ステップ225において取り出されたタスクKPIの種類について、タスクKPI合成演算式を算出する。かかる合成演算式の算出について、図3を参照してより詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態におけるKPI計算システムのKPI計算式を求める特定の動作を表現するフローチャートである。処理はステップ305でスタートし、ステップ310でKPI分類表120を参照してグラフ構造の書換方式を特定する。このグラフ構造の書換方式はステップ230において取り出されたタスクKPIの種類によって異なり得ることに留意されたい。
ステップ310においては、例えば、ステップ230において取り出されたタスクKPIの種類が「最大処理時間」の場合、KPI分類表120を参照して「並列標準形への書き換え」の書き換え方式が特定される。また、ステップ230において取り出されたタスクKPIの種類が「最大同時稼動人員数」の場合、KPI分類表120を参照して「直列標準形に向けての書き換え」の書き換え方式が採用される。さらに、ステップ230において取り出されたタスクKPIの種類が「コスト」の場合、KPI分類表120を参照して「並列標準形に向けての書き換え、各タスクを1回だけ評価」という書き換え方式が採用されることとなる。
次に処理はステップ315に進み、ステップ310で特定された書換方式を用いてビジネス・プロセスのグラフ構造の書き換えを実行する。
ここで、ステップ225において取り出されたタスクKPIの種類が、「最大処理時間」である場合、ステップ310において、「並列標準形への書き換え」の書き換え方式が特定されているので、既に説明した次の変換式のいずれかによってグラフ構造が書き換えられ、最終的に図11に示すグラフ構造1100が得られる。
(A)(P||Q);R→ (P;R)||(Q;R)
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
図11に示すグラフ構造1100は、以下の代数式と等価である。
((A;B;C;E;F;G;K;L)|| (A;B;C;E;F;J;K;L) || (A;B;C;H;G;K;L) || (A;B;C;H;I;J;K;L)) 0.7∨0.3 (A;B;D;L)
((A;B;C;E;F;G;K;L)|| (A;B;C;E;F;J;K;L) || (A;B;C;H;G;K;L) || (A;B;C;H;I;J;K;L)) 0.7∨0.3 (A;B;D;L)
そして、KPI分類表120にあるように、「最大処理時間」については、「||」が「Max」に、「;」が「+」に置き換えられるので、「最大処理時間」のタスクKPIの合成演算式は以下の通りとなる。
最大処理時間の合成演算値=0.7 * Max((MT[A]+ MT[B]+ MT[C]+ MT[E]+ MT[F]+MT[G]+ MT[K]+ MT[L]),(MT[A]+ MT[B]+ MT[C]+ MT[E]+ MT[F]+MT[J]+ MT[K]+ MT[L]),(MT[A]+ MT[B]+ MT[C]+ MT[H]+ MT[G]+MT[K]+ MT[L]),(MT[A]+ MT[B]+ MT[C]+ MT[H]+ MT[I]+ MT[J]+MT[K]+ MT[L])) + 0.3*(MT[A]+ MT[B]+ MT[D]+ MT[L])
なお、MT[X]は、タスクXの最大処理時間のタスクKPI値であるものとする。
なお、MT[X]は、タスクXの最大処理時間のタスクKPI値であるものとする。
ステップ225において取り出されたタスクKPIの種類が、「固定コスト」である場合、ステップ310において、「直列標準形への書き換え」の書き換え方式が特定されているので、既に説明した次の変換式によってグラフ構造が書き換えられ、最終的に図12に示すグラフ構造1200が得られる。
(A)(P;Q)||R→ (P||R);(Q||R)、及び、
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。
図12に示すグラフ構造1200は、以下の代数式と等価である。
(A;B;C;(E || H) ; (F || H) ; (G || F || I) ; (G || J ) ; K ; L) 0.7V0.3 (A;B;D;L)
(A;B;C;(E || H) ; (F || H) ; (G || F || I) ; (G || J ) ; K ; L) 0.7V0.3 (A;B;D;L)
本発明の実施形態では、さらに、KPI分類表120から理解されるように、タスクKPIが「固定コスト」である場合は、和法、乗法が「+」を持つ集合に対しても半環となるようにするために、「各タスクを1回だけ評価」することとされている。そのために、上記の代数式の「V」の両側の式に対して各タスクが1回だけ評価され、評価されなかったものは零元に変更される。そして、KPI分類表120にあるように、「固定コスト」については、「||」が「+」に、「;」が「+」に置き換えられるので、「固定コスト」のタスクKPIの合成演算式は以下の通りとなる。
固定コストの合成演算値=0.7*(FC[A]+ FC[B]+ FC[C]+ FC[E]+ FC[H]+ FC[F]+FC[G]+ FC[I]+ FC[J]+ FC[K]+ FC[L])+ 0.3*(FC[A]+ FC[B]+ FC[C]+ FC[D])
なお、FC[X]は、タスクXの固定コストのタスクKPI値であるものとする。
なお、FC[X]は、タスクXの固定コストのタスクKPI値であるものとする。
次に処理はステップ320に進み、書き換えられたグラフ構造を用いてタスクKPIの合成演算式を求める。処理はステップ325に進み終了する。
説明は図2のフローチャートに戻り、ステップ235では、ステップ220で特定されたが、ステップ225で取り出されていないタスクKPIがまだ存在するかどうかが判定される。ステップ235でタスクKPIが存在すると判断された場合は、処理はYESの矢印からステップ225に進み、ステップ225〜235が繰り返される。ステップ235でタスクKPIが存在しないと判断された場合は、処理はNOの矢印からステップ240に進む。
ステップ240では、ステップ230で求められたタスクKPIの合成計算式を用いて、プロセスKPIの算出式が求められる。このプロセスKPIの算出式を求めるにあたって、KPI間の変換のために変換関数テーブル140が参照される。
処理はステップ245に進み、プロセスKPIの算出式を求めるために変換関数テーブル140に追加で定義すべき変換関数が存在するかどうかが判断される。ステップ245において追加で定義すべき変換関数が存在すると判断された場合、処理はYESの矢印からステップ250に進み、変換関数の定義をユーザおよび/または管理者に促す。処理はステップ255に進み、促した結果としてユーザまたは管理者が入力し、システムが受けた変換関数を、変換関数テーブルに登録し、ステップ260に進む。
ステップ245で追加で定義すべき変換関数が存在しないと判断された場合、処理はNOの矢印からステップ260に進む。ステップ260では、全体KPIの計算式(KPIツリー)を生成し、記憶し、ユーザ、管理者ないし他のシステムに提示する。処理はステップ265に進み、終了する。
図14に、本発明の実施形態におけるタスクKPIレベルまでブレークダウンされたKPIツリーの一例を示す図である。このKPIツリーは、図7に示したビジネス・プロセスに対するプロセスKPIである「利益」を算出するための算出式を表現していることに留意されたい。
図14は、本発明の実施の形態のKPI計算システムを実現するのに好適な情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。情報処理装置は、バス2に接続されたCPU(中央処理装置)1とメインメモリ4を含んでいる。ハードディスク装置13、30、およびCD−ROM装置26、29、フレキシブル・ディスク装置20、MO装置28、DVD装置31のようなリムーバブル・ストレージ(記録メディアを交換可能な外部記憶システム)がフロッピーディスクコントローラ19、IDEコントローラ25、SCSIコントローラ27などを経由してバス2へ接続されている。
フレキシブル・ディスク、MO、CD−ROM、DVD−ROMのような記憶メディアが、リムーバブル・ストレージに挿入される。これらの記憶メディアやハードディスク装置13、30、ROM14には、オペレーティング・システムと協働してCPU等に命令を与え、本発明を実施するためのコンピュータ・プログラムのコードを記録することができる。メインメモリ4にロードされることによってコンピュータ・プログラムは実行される。コンピュータ・プログラムは圧縮し、また複数に分割して複数の媒体に記録することもできる。
情報処理装置は、キーボード/マウス・コントローラ5を経由して、キーボード6やマウス7のような入力デバイスからの入力を受ける。情報処理装置は、視覚データをユーザに提示するための表示装置11にDAC/LCDC10を経由して接続される。
情報処理装置は、ネットワーク・アダプタ18(イーサネット(R)等)を介してネットワークに接続し、他のコンピュータ等と通信を行うことが可能である。図示はされていないが、パラレルポートを介してプリンタと接続することや、シリアルポートを介してモデムを接続することも可能である。
以上の説明により、本発明の実施の形態によるKPI計算システムを実現するのに好適な情報処理装置は、通常のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレームなどの情報処理装置、または、これらの組み合わせによって実現されることが容易に理解されるであろう。ただし、これらの構成要素は例示であり、そのすべての構成要素が本発明の必須構成要素となるわけではない。
本発明の実施の形態において使用される情報処理装置の各ハードウェア構成要素を、複数のマシンを組み合わせ、それらに機能を配分し実施する等の種々の変更は当業者によって容易に想定され得ることは勿論である。それらの変更は、当然に本発明の思想に包含される概念である。
本発明の実施の形態のKPI計算システムは、マイクロソフト・コーポレーションが提供するWindows(R)オペレーティング・システム、アップル・コンピュータ・インコーポレイテッドが提供するMacOS(R)、UNIX(R)系システム(例えば、インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションが提供するAIX(R))のような、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)マルチウインドウ環境をサポートするオペレーティング・システムを採用する。
以上から、本発明の実施の形態において使用されるKPI計算システムは、特定のオペレーティング・システム環境に限定されるものではないことを理解することができる。
本発明は、当業者に理解されるとおり、システム、方法またはコンピュータ・プログラム製品として実施することができる。そのため、本発明は全面的にハードウェアとしての実施形態、全面的にソフトウェアとしての実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)あるいは、ここでは、一般的に「回路」、「モジュール」または「システム」と呼ぶソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施形態の形式をとることができる。さらに、本発明は、その媒体で実施されるコンピュータが使用できるプログラム・コードを持った有形の表現媒体で実施されるコンピュータ・プログラム製品の形態をとることもできる。
コンピュータ使用可能/コンピュータ可読媒体の組み合わせを利用することもできる。コンピュータ使用可能/コンピュータ可読媒体は、たとえば、電子的、磁気的、光学的、電磁、赤外線または半導体システム、装置、デバイスまたは伝搬媒体であってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、以下のものが含まれる。導線を持った電気的接続、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル・リードオンリー・メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブル・コンパクトディスク・リードオンリー・メモリ(CD―ROM)、光記憶デバイス、インターネットまたはイントラネットをサポートする伝送媒体、磁気記憶装置。
プログラムは、たとえば、紙または他の媒体を光学的に走査することによって、電子的に取得され、次に、必要に応じて、コンパイルされ、解釈され、その他適宜の方法で処理され、コンピュータのメモリに保存されるため、コンピュータ使用可能/コンピュータ可読媒体は、プログラムが印刷された紙またはその他の適当な媒体であってもよい点に留意すべきである。コンピュータ使用可能/コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスにより、あるいはこれらに関連して使用するためのプログラムを包含し、保存し、通信し、伝播し、または搬送することができる任意の媒体であってよい。コンピュータが使用できる媒体は、ベースバンド中または搬送波の一部として、一緒に実施されるコンピュータが使用できるプログラム・コードを含んだ伝播されたデータ信号を含むことができる。コンピュータが使用できるプログラム・コードは、無線、ワイヤーライン、光ファイバー・ケーブル、RF等を含むがこれらに限定されない適切な媒体を使用して伝送することができる。
本発明を実行するコンピュータ・プログラム・コードは、Java、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向のプログラム言語およびCプログラム言語またはこれに類似するプログラム言語等の従来型の手続プログラム言語を含んだ1種類または複数のプログラム言語の組み合わせを使用して記述することができる。プログラム・コードは、全面的にユーザのコンピュータ上、一部をユーザのコンピュータ上、独立型のソフトウェア・パッケージとして、一部をユーザのコンピュータおよび一部をリモート・コンピュータ上、全面的にリモート・コンピュータまたはサーバ上で実行できる。後者のシナリオでは、リモート・コンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続することができ、あるいは接続は外部コンピュータ(たとえば、インターネット・サービス・プロバイダを利用してインターネットを通じて)に対して行うこともできる。
以上、方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャートによる図示および/またはブロック図を参照して、本発明の実施形態を説明した。フローチャートによる図示および/またはブロック図の各ブロック、およびフローチャートによる図示および/またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータ・プログラムの命令によって実行できることは理解されるであろう。汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを通じて実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能/活動を実行する手段を生成する機械を製造するために、これらのコンピュータ・プログラムの命令は、上記コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに対して与えることができる。
これらのコンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を、コンピュータ可読媒体に保存された命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実行する命令手段を含む製品を生産するよう、特定の態様で機能させることができるコンピュータ可読媒体に保存することもできる。
コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置上で実行する命令がフローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能/活動を実行するプロセスを提供するように、コンピュータで実行するプロセスを作成するため、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置上で一連の動作のステップを実行するようにそのコンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることもできる。
図面中のフローチャートおよびブロック図は、この発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品のアーキテクチャ、機能性および実行動作を図示している。この点については、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは指定された論理機能を実行するための1つまたは複数の実行可能な命令を含んだモジュール、セグメントまたはコードの部分を示すことができる。一定の代替的実装例においては、ブロックに示された機能が図面に示したものとは異なる順番で行われることがある点にも留意すべきである。たとえば、関連する機能性に応じて、順番に示されている2個のプロックが、実際にはほぼ同時に実行されること、あるいはブロックが逆の順番で実行されることがある。ブロック図および/またはフローチャートの図示の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートの図示のブロックの組み合わせは、特殊な機能または活動を行う特殊目的のためのハードウェア主体のシステム、または特殊目的のハードウェアの組み合わせによって実行され得る。
上記の実施の形態に、種々の変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、本発明の実施形態においては、単一のフォーマットでビジネス・プロセス定義がシステム内に存在することが想定されているが、異なるフォーマットによるビジネス・プロセス定義が混在してもよいし、また、あるフォーマットに従うビジネス・プロセス定義を他のフォーマットにビジネス定義を適宜変換しつつ処理を実施してもよいことは当然である。
以上、本発明の実施形態によれば、ビジネス・プロセスのプロセスKPIをタスクKPIから算出するための算出式を自動的に生成することが可能であることが理解される。
Claims (16)
- 複数のタスクとそれらの処理の流れを表現するエッジを含むグラフ構造として表現可能なビジネス・プロセスについて、当該ビジネス・プロセスに関連するKPI(「プロセスKPI」)を、各タスクにおいて得られるKPI(「タスクKPI」)に基づいて算出するための計算式を求めるためのコンピュータ実装方法であって、
タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算方式のセットを定義するテーブルを準備するステップと、
タスクKPIの種類ごとに、前記テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップと、
前記ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を用いて、前記ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を生成するステップと、
を含む、方法。 - 前記算出するステップが、
あるタスクKPIの種類に対するタスクKPIの合成演算のセットについて、所定のグラフ構造の書き換え方式を特定するステップであって、前記書き換え方式は、前記合成演算方式のセットで合成演算できない部分を有するグラフ構造を、そのような部分を有しないグラフ構造に変換する方式を定義する、ステップと、
特定された書き換え方式を適用して、前記ビジネス・プロセスのグラフ構造の書き換えを実行するステップと、
前記あるタスクKPIの種類について、前記テーブルを参照して、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記書き変え方式が、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を並列標準形に書き換える方式を含む、請求項2に記載の方法。
- 前記与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を並列標準形に書き換える方式が、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって実装される、請求項3に記載の方法。
(A)(P||Q);R→ (P;R)||(Q;R)、
(B)R;(P||Q)→ (R;P)||(R;Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。 - 前記書き変え方式が、与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を直列標準形に書き換える方式を含む、請求項2に記載の方法。
- 前記与えられたビジネス・プロセスのグラフ構造を直列標準形に書き換える方式が、以下の変換式(A)、(B)、(C)、(D)のうちの少なくとも1つによってグラフ構造を書き換えることを繰り返すことによって実装される、請求項5に記載の方法。
(A)(P;Q)||R→ (P||R);(Q||R)
(B)R||(P;Q)→ (R||P);(R||Q)
(C)(P||Q)||R → P||Q||R
(D)P||(Q||R) → P||Q||R
なお、P、Q、Rは、ビジネス・プロセスに含まれるタスクを表す。 - 前記複数のタスクの所定の関係が、並列関係、直列関係、分岐関係のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
- 所与のタスクKPI間の変換関数を用いて、前記プロセスKPIを算出するための計算式を求めるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記変換関数が時間依存の関数である、請求項8に記載の方法。
- 定義すべき変換関数が存在することを検出したことに応じて、当該定義すべき変換関数の入力を促すステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
- 前記タスクKPIの取り得る値の集合が半環である、請求項1に記載の方法。
- 複数のタスクとその処理の流れを表現するエッジを含むであるビジネス・プロセスの定義を受けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するために必要なタスクKPIの種類を特定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 請求項1乃至13のいずれかに記載の方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させる、プログラム。
- 請求項1乃至12のいずれかに記載の方法に含まれる各ステップを実行する手段を備える、システム。
- 複数のタスクとそれらの処理の流れを表現するエッジを含むグラフ構造として表現可能なビジネス・プロセスについて、当該ビジネス・プロセス全体に関連するKPI(「プロセスKPI」)を、各タスクにおいて得られるKPI(「タスクKPI」)に基づいて算出するための計算式を求めるためのシステムであって、
タスクKPIの種類ごとに、複数のタスクの所定の関係に対応付けられた、当該複数のタスクのタスクKPIの合成演算のセットを定義するテーブルと、
タスクKPIの種類ごとに、ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を算出する算出部と、
前記ビジネス・プロセス全体にわたるタスクKPIの合成演算式を用いて、前記ビジネス・プロセスのプロセスKPIを算出するための計算式を生成する生成部と、
を備える、システム。
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