JP2014095874A - 撮像装置および撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置および撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮像素子の読み出し領域から読み出した画像信号に基づいて表示用画像の生成と位相差の検出を行う撮像装置であって、検出した位相差に基づく焦点検出の精度の低下を防止する撮像装置を提供する。
【解決手段】一つのマイクロレンズに対して複数の光電変換部を有する画素部を備える撮像素子を有する撮像装置を設ける。撮像装置が、画素部からの読み出し領域を設定し、読み出し領域から読み出された画像信号の位相差の検出処理を行い、位相差の信頼度を出力する。撮像装置が、位相差の信頼度に基づき、位相差の検出が成功したかを判断する。撮像装置が、位相差の検出が成功した場合、検出された位相差に基づいて焦点調節処理を実行し、位相差の検出が失敗した場合、読み出し領域内の表示用画像の生成に用いる領域の位置を変更せずに、読み出し領域の位置を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置および撮像装置の制御方法に関する。
撮像素子において、1つの画素の中にある、1つのマイクロレンズで集光されるフォトダイオード(PD)を分割することによって、位相差方式の焦点検出を行う技術が提案されている。特許文献1は、1つの画素の中のフォトダイオードを2つに分割し、分割された各々のフォトダイオードが、撮像レンズの異なる瞳面の光を受光するように構成されている撮像装置を開示する。この撮像装置は、2つのフォトダイオードの出力を比較することにより、撮像レンズでの焦点検出をする。
また、特定領域の読み出しが可能な撮像素子を持ち、撮像素子の全領域より小さな領域を読みだすことで、ズームレンズを用いることなく望遠側へズームさせる機能を持つ撮像装置が提案されている。特許文献2は、電子ズームと光学ズームとを組み合わせて制御することにより一方のみで行うよりも広いズーム範囲を実現する撮像装置を開示する。
特開2001−083407号公報 特開2002−314868号公報
特許文献1の技術を特許文献2の技術に適用し、撮像素子の特定領域を読み出してズーム表示用の画像を生成するとともに、1つの画素の中に含まれる複数のPDを利用して位相差の焦点検出を行う撮像装置(以下、撮像装置Aと記述)が考えられる。しかし、撮像装置Aでは、以下のような問題がある。
図9は、撮像装置Aの動作処理を説明する図である。撮像装置が持つ1つの画素の中に含まれるPDを左右2つとした場合、各PDから左画像と右画像という2つの画像が得られる。図9(B)は、左画像ラインデータと右画像ラインデータを示す図である。
ここで、撮像装置Aが、図9(A)に示すとおり、撮像素子の全画角を読み出す場合、撮像素子上の座標(X1,Y)から(X4, Y)までのラインデータを利用して、位相差の算出をすることができる。しかし、撮像装置Aが、図9(C)に示すように、撮像素子の特定領域を読み出す場合、位相差の算出に利用できる領域は(X2,Y)から(X3, Y)の範囲に限定されるので、焦点検出精度が低下する。
本発明は、撮像素子の読み出し領域から読み出した画像信号に基づいて表示用画像の生成と位相差の検出を行う撮像装置であって、検出した位相差に基づく焦点検出の精度の低下を防止する撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一実施形態の撮像装置は、一つのマイクロレンズに対して撮像光学系の射出瞳の分割された異なる領域を通過した光束を光電変換して画像信号を生成する複数の光電変換部を有する画素部を備える撮像素子と、前記画素部から画像信号を読み出す領域である読み出し領域を設定する設定手段と、前記読み出し領域から読み出された画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差の検出処理を行って、前記位相差の信頼度を出力する検出手段と、前記出力された前記位相差の信頼度に基づいて、前記位相差の検出が成功したかを判断する判断手段と、前記位相差の検出が成功したと判断された場合に、該検出された位相差に基づいて焦点調節処理を実行する調節手段とを備える。前記設定手段は、前記位相差の検出が失敗したと判断された場合に、前記読み出し領域に含まれる、表示用画像の生成に用いる領域の位置を変更せずに、前記読み出し領域の位置を変更して次の位相差の検出処理がされる読み出し領域として設定する。
本発明の撮像装置によれば、撮像素子の読み出し領域から読み出した画像信号に基づいて、表示用画像(例えば、ズーム表示用の画像)の生成と位相差の検出を行い、検出した位相差に基づく焦点検出の精度の低下を防止することが可能となる。
本実施形態の撮像装置の構成例を示す図である。 撮像素子の構成例を概略的に示す図である。 画素アレイの例を示す図である。 撮影レンズの射出瞳から出た光束が撮像素子に入射する様子を表した概念図である。 映像信号処理部の構成例を示す図である。 実施例1の撮像装置の動作処理の例を説明するフローチャートである。 読み出し領域の設定を説明する図である。 実施例2の撮像装置の動作処理の例を説明するフローチャートである。 撮像装置の動作処理を説明する図である。
図1は、本実施形態の撮像装置の構成例を示す図である。撮像装置100が備える構成要素のうち、電源100は、撮像装置100内の各回路に電源供給を行う。カードスロット172は、メモリカード(着脱可能な記録媒体)173が差し込み可能に構成されている。メモリカード173をカードスロット172に差し込んだ状態で、メモリカード173は、カード入出力部171と電気的に接続する。本実施形態では、記録媒体としてメモリカード173を採用しているが、その他の記録媒体、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、その他の固体メモリを使用してもよい。
撮像レンズ101は、被写体の光学像を撮像素子103に結像させる。レンズ駆動部141は、撮像レンズ101を駆動して、ズーム制御、フォーカス制御、絞り制御などを実行する。メカニカルシャッタ102は、シャッタ制御部142によって駆動され、露光制御を実行する。
撮像素子103は、CMOS撮像素子等で構成される光電変換手段である。撮像素子103は、撮像レンズ101、シャッタ102を有する撮像光学系で形成された被写体像を光電変換し、画像信号を出力する。
図2は、本実施形態の撮像装置が適用する撮像素子の構成例を概略的に示す図である。図2(A)は、撮像素子の全体構成を示す。撮像素子103は、画素アレイ201と、画素アレイ201における行を選択する垂直選択回路202と、画素アレイ201における列を選択する水平選択回路204を含む。読み出し回路203は、画素アレイ201中の画素部のうち垂直選択回路202によって選択される画素部の信号を読み出す。読み出し回路203は、信号を蓄積するメモリ、ゲインアンプ、A(Analog)/D(Digital )変換器などを列毎に有する。
シリアルインターフェース(SI)部205は、各回路の動作モードなどを、CPU131からの指示に従って決定する。垂直選択回路202は、画素アレイ201の複数の行を順次選択し、読み出し回路203に画素信号を取り出す。また水平選択回路204は、読み出し回路303によって読み出された複数の画素信号を列毎に順次選択する。垂直選択回路202と水平選択回路204の動作を適宜変更することにより、特定領域の読み出しを実現できる。なお、撮像素子103は、図2に示す構成要素以外に、例えば、垂直選択回路202、水平選択回路204、読み出し回路203等にタイミング信号を提供するタイミングジェネレータや、制御回路等が存在するが、これらの詳細な説明については省略する。
図2(B)は、撮像素子103の画素部の構成例を示す。図2(B)に示す画素部300は、光学素子としてのマイクロレンズ301と、受光素子としての複数のフォトダイオード(以下、PDと略記する)302a乃至302dとを有する。PDは、光束を受光し、当該光束を光電変換して画像信号を生成する光電変換部として機能する。なお、図2(B)に示す例では、1つの画素部が備えるPDの数は4個であるが、PDの数は、2個以上の任意の数であればよい。なお、画素部は、図示された構成要素以外にも、例えば、PDの信号を読み出し回路203に読み出すための画素増幅アンプ、行を選択する選択スイッチ、PDの信号をリセットするリセットスイッチなどを備える。
PD302aおよびPD302cは、受光した光束を光電変換して左画像信号を出力する。PD302bおよびPD302dは、受光した光束を光電変換して右画像信号を出力する。すなわち、1つの画素部が備える複数のPDのうち、右側のPDが出力する画像信号が右画像信号であり、左側のPDが出力する画像信号が左画像信号である。
本実施形態の撮像装置が、ユーザに立体画像を鑑賞させる構成をとる場合、左画像信号に対応する画像データは、ユーザが左目で鑑賞する左目用画像データとして機能する。また、右画像信号に対応する画像データは、ユーザが右目で鑑賞する右目用画像データとして機能する。撮像装置100が、左目用画像データをユーザに左目で鑑賞させ、右目用画像データをユーザに左目で鑑賞させるようにすれば、ユーザに立体画像を鑑賞させることができる。撮像装置が、複数のPDの出力を選択して加算するようにしてもよい。例えば、撮像装置が、PD302aとPD302c、PD302bとPD302dのPD出力を各々加算し、2つの出力としてもよい。なお、画素部300は、図示の構成要素以外にも、例えば、PD信号を読み出し回路303に取り出す画素増幅アンプや、行選択スイッチ、PD信号のリセットスイッチなどを備える。
図3は、画素アレイの例を示す図である。画素アレイ201は、2次元画像を提供するため、図3に示すように、水平方向にN個、垂直方向にM個の画素部を複数2次元アレイ状に配列して構成される。画素アレイ201の各画素部300は、カラーフィルタを有している。この例では、奇数行が、赤(R)と緑(G)のカラーフィルタの繰り返し、偶数行が、緑(G)と青(B)のカラーフィルタの繰り返しである。すなわち、画素アレイ301が備える画素部は、予め決められた画素配列(この例ではベイヤー配列)に従って配置されている。
次に、図3に示す画素構成を有する撮像素子の受光について説明する。図4は、撮影レンズの射出瞳から出た光束が撮像素子に入射する様子を表した概念図である。符号501は、3つの画素アレイの断面を示す。各々の画素アレイは、マイクロレンズ502、カラーフィルタ503、PD504、505を有する。PD504は、図2(B)中のPD302aに相当する。また、PD505は、図2(B)中のPD302bに相当する。
符号506は、撮影レンズの射出瞳である。この例では、マイクロレンズ502を有する画素部に対して、射出瞳506から出た光束の中心を光軸509とする。射出瞳506から出た光は、光軸509を中心として撮像素子103に入射される。符号507、508は、撮影レンズの射出瞳の一部領域を表す。一部領域507、508は、撮像光学系の射出瞳の分割された異なる領域である。
光線510、511は、一部領域507を通過する光の最外周の光線である。光線512、513は、一部領域508を通過する光の最外周の光線である。射出瞳から出る光束のうち、光軸509を境にして、上側の光束はPD505に入射され、下側の光束はPD504に入射される。つまり、PD504とPD505は、各々、撮影レンズの射出瞳に対する別の領域の光を受光するという特性を有する。
この特性を生かして、撮像装置100は、視差のある少なくとも2つの画像を取得することができる。例えば、撮像装置100は、画素部内の領域において、複数の左側のPDから左画像信号を第1ラインとして取得し、複数の右側のPDから右画像信号を第2ラインとして取得する。そして、撮像装置100は、この2つの画像信号の位相差の検知を行なって位相差AF(オートフォーカス)を実現する。
上述した説明から、撮像素子103は、一つのマイクロレンズに対して、各々が、撮像光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束を光電変換して画像信号を生成する複数のPDを有する画素部を、水平方向および垂直方向に並べて配置した撮像素子である。
図1に戻って、映像信号処理部121は、撮像素子103が出力した画像信号に基づいて、表示用の画像データを生成する。
図5は、映像信号処理部の構成例を示す図である。映像信号処理部121は、位相差検出部601、画像加算部602、トリミング処理部603、現像処理部604を備える。位相差検出部601は、撮像素子103が有する画素部の読み出し領域から出力される左画像信号と右画像信号との間の位相差を検出し、検出結果をメモリ132に出力する。読み出し領域は、画素部から画像信号を読み出す領域である。
また、位相差検出部601は、算出した位相差の信頼性を出力する。位相差検出部601が、検出結果を、メモリ132でなく、位相差検出部601の内部メモリに出力するようにしてもよい。すなわち、位相差検出部601は、読み出し領域から読み出された画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差を検出し、検出した位相差と該位相差の信頼度を出力する検出手段として機能する。具体的には、位相差検出部601は、設定された読み出し領域の水平方向1ライン分の画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差を検出する。また、信頼度は、左画像信号と右画像信号との類似度に対応する。信頼度は、左画像信号と右画像信号との類似度が高いほど高い。
画像加算部602は、右画像信号と左画像信号との加算合成を行い、1つの画像データとして出力する。トリミング処理部603は、画像加算部602が出力した画像データの一部を切り取る処理(トリミング処理)を実行する。現像処理部604は、トリミング処理部603が出力したトリミング処理結果(デジタル画像データ)に対して、ホワイトバランス、色補間、色補正、γ変換、エッジ強調、解像度変換、画像圧縮等の処理を実行する。これにより、表示用の画像データが生成される。
図1に戻って、メモリ132は、映像信号処理部121が出力する表示用の画像データを記憶する。また、メモリ132は、CPU105が各種処理を行う際にデータを一時的に記憶する。タイミングジェネレータ143は、撮像素子103、映像信号処理回路141にタイミングを提供する。バス150には、レンズ駆動部141、シャッタ駆動部142、撮像素子103、タイミングジェネレータ143、映像信号処理部121、CPU131、電源110、メモリ132、表示制御装置151が接続される。また、バス150には、メインスイッチ161、第1レリーズスイッチ162、第2レリーズスイッチ163、ライブビュー開始/終了ボタン164、AF開始/終了ボタン165、上下左右選択ボタン166、決定ボタン167、カード入出力部171が接続される。
CPU131は、撮像装置100全体を制御する。例えば、CPU131は、撮像素子103の画像信号読み出し処理、映像信号処理部121、メモリ132の動作タイミングを制御する。表示制御装置151は、液晶表示素子からなるTFT152、VIDEO出力端子153、HDMI端子の駆動および制御をする。また、表示制御装置151は、CPU131の指示にしたがって、メモリ132に記憶されている表示用画像データを、表示装置へ出力する。メモリ132内の表示用画像データ領域をVRAMと呼ぶ。表示制御装置151が、VRAMをTFT152に出力することを通じて、表示用画像が更新される(表示更新処理が実行される)。
ユーザが、メインスイッチ161をオンにすると、CPU131が、所定のプログラムを実行する。ユーザが、メインスイッチ161をオフにすると、CPU131が、所定のプログラムを実行し、カメラをスタンバイモードにする。
第1レリーズスイッチ162は、レリーズボタンの第1ストローク(半押し状態)でオンとなる。第2レリーズスイッチ163は、レリーズボタンの第2ストローク(全押し状態)でオンとなる。また、CPU131は、上下左右選択ボタン166、設定ボタン167の押下と撮像装置100の動作状態に応じて制御を行う。ユーザは、ライブビュー中に、上下左右選択ボタン166でオートフォーカスの対象とする被写体を指定することができる。ユーザが、上下左右選択ボタン166と設定ボタン167を用いて、グラフィカルユーザインタフェースでの選択と設定を行うことで、ライブビュー撮影を通常モードとズームモードのいずれかに切り替え設定することができる。ズームモードに設定された場合のライブビュー撮影を、ズームライブビュー撮影と記述する。
ズームライブビュー撮影時には、映像信号処理部121には、撮像素子103の所定の読み出し領域から読み出された画像信号が映像信号処理部121に入力される。また、CPU131が、映像信号処理部121が出力する画像データを所定のズーム倍率にしたがって拡大処理し、表示用画像データとする。
ユーザがライブビュー開始/終了ボタン164を押すと、CPU131が、定期的(例えば1秒に30回)に撮像素子103から画像データを取り込み、VRAMへ配置する。これにより、リアルタイムに撮像素子103から取り込んだ画像を表示することができる。ライブビューが動作している状態で、ユーザがライブビュー開始/終了ボタン164を押すと、ライブビューが終了する。ユーザが、AF開始/終了ボタン165を押すと、撮像装置100がオートフォーカス動作を開始する。すなわち、AF開始/終了ボタン165は、自動焦点調節処理の実行開始を指示する指示手段として機能する。本実施形態の撮像装置の制御方法は、図1に示す撮像装置100が備える処理部の機能によって実現される。
(実施例1)
図6は、実施例1の撮像装置の動作処理の例を説明するフローチャートである。CPU131が、CPU131は、ライブビュー開始/終了ボタン164の押下を検知して、ズームライブビュー撮影を開始する(ステップS100)。続いて、CPU131が、読み出し領域を設定する設定手段として機能する(ステップS101)。
図7は、読み出し領域の設定を説明する図である。図7(C)中の太線で囲まれた領域R1が、ステップS101において設定される読み出し領域である。なお、CPU131が、図7(A)中の太線で囲まれた領域R4を読み出し領域として設定してもよい。読み出し領域R1は、撮像素子上の水平方向にX2からX3までの区間に対応する領域である。表示領域Dは、表示用画像(例えば、ズーム表示用の画像)の生成に用いる領域である。本実施例では、表示領域Dは、読み出し領域R1に含まれ、かつ読み出し領域R1より小さい領域である。
次に、CPU131が、AF開始/終了ボタン165がONになったかを判断する(ステップS102)。AF開始/終了ボタン165がONになっていない場合は、再度ステップS102に戻る。
AF開始/終了ボタン165は、焦点調節処理の開始を指示する指示手段として機能し、このボタンがONになったことは、自動焦点調節処理の実行開始が指示されたことを意味する。したがって、AF開始/終了ボタン165がONになった場合、位相差検出部601が、ステップS101で設定された読み出し領域から読み出された左画像信号と右画像信号との位相差を検出し、位相差とその信頼度を出力結果としてメモリ132に記憶する。そして、処理がステップS103に進む。
ステップS103において、CPU131が、位相差検出部601の出力結果をメモリ132から読み出す(ステップS103)。位相差検出部601の出力結果は、図7(C)や図7(A)中の(X2,Y)から(X3,Y)の区間におけるラインデータから求められた位相差を含む。
次に、CPU131が、位相差検出部601の出力結果に含まれる位相差の信頼性に基づいて、位相差の検出に成功したかを判断する(ステップS104)。位相差の信頼度が閾値を超える場合に、CPU131は、位相差の検出が成功したと判断する。また、位相差の信頼度が閾値以下の場合に、CPU131は、位相差の検出が失敗したと判断する。CPU131が、位相差の検出に成功したと判断した場合は、ステップS105に進む。そして、CPU131が、検出した位相差に基づいて、撮像レンズ101のフォーカス制御量を算出し、レンズ駆動部141を通じて、フォーカス制御を行う(ステップS105)。すなわち、CPU131が、検出された位相差に基づいて焦点調節処理を実行する調節手段として機能する。
フォーカス制御が完了すると、処理がステップS106に進む。そして、CPU131が、表示制御装置151を通じて、TFT152に合焦完了したことを表示して(ステップS106)、ステップS114に進む。
CPU131が、位相差の検出に失敗したと判断した場合は、ステップS107に進む。そして、CPU131が、読み出し領域をステップS101で設定した読み出し領域から変更する(ステップS107)。具体的には、CPU131は、上記ステップS101で設定した読み出し領域の位置を、表示領域Dの位置を変更せずに、左右もしくは上下方向に移動可能な区間の範囲で、予め決められた区間だけ移動させる。すなわち、CPU131は、表示領域Dが変更後の読み出し領域に入るように、読み出し領域の位置を所定の区間だけ移動させる。そして、CPU131が、当該位置の移動後の読み出し領域を次の読出し領域として設定する。当該次の読み出し領域からの画像信号に基づいて、次の位相差の検出処理がされることとなる。
CPU131は、例えば、読み出し領域を図7(C)に示す読み出し領域R1から図7(D)に示す読み出し領域R2に変更する。また、CPU131は、例えば、読み出し領域を図7(A)に示す読み出し領域R4から図7(B)に示す読み出し領域R5に変更する。
図7(D)に示す読み出し領域R2は、水平方向の幅が読み出し領域R1の水平方向の幅と同じであるが、水平方向にX1からX4の区間に対応する。つまり、読み出し領域R2は、読み出し領域R1の位置から左方向(第1の方向)に移動している。この例では、表示領域Dの右端が、変更後の読み出し領域R2の右端に一致しているが、表示領域Dの右端が、変更後の読み出し領域R2の右端に一致していなくてもよい。
また、図7(B)に示す読み出し領域R5は、水平方向の幅が読み出し領域R4の水平方向の幅と同じであるが、水平方向にX1からX4の区間に対応する。つまり、読み出し領域R5は、読み出し領域R4の位置から左方向に移動している。この例では、表示領域Dの右端が、変更後の読み出し領域R5の右端に一致しているが、表示領域Dの右端が、変更後の読み出し領域R5の右端に一致していなくてもよい。
図6に戻って、位相差検出部601が、ステップS107における変更後の読み出し領域に基づいて、位相差を検出し、位相差の信頼度を出力して、出力結果をメモリ132に記憶する(ステップS108)。続いて、CPU131が、位相差検出部601の出力結果をメモリ132から読み出す。そして、CPU131が、位相差検出部601の出力結果に基づいて、上記ステップS104の判断処理と同様の方法で、位相差の検出に成功したかを判断する(ステップS109)。位相差の検出に成功した場合は、ステップS112に進む。位相差の検出に失敗した場合は、ステップS110に進む。
ステップS110では、CPU131が、読出し領域を変更する。具体的には、CPU131は、上記ステップS101で設定した読み出し領域の位置を、表示領域Dの位置を変更せずに、移動可能な区間の範囲で予め決められた区間だけ、移動させる。CPU131は、読み出し領域を、上記ステップS107における読み出し領域の移動方向と反対方向(第2の方向)に移動させる。
例えば、上記ステップS107において、位相差検出対象の読み出し領域が、読み出し領域R1(図7(C))から読み出し領域R2(図7(D))に変更されたものとする。ステップS110では、CPU131は、例えば、位相差検出対象の読み出し領域を、図7(E)に示す読み出し領域R3に設定する。読み出し領域R3は、水平方向の幅が読み出し領域R1の水平方向の幅と同じであるが、読み出し領域R1の位置から所定の区間だけ右方向に移動している。
図6に戻って、ステップS111において、位相差検出部601が、ステップS107における変更後の読み出し領域に基づいて、位相差を検出し、位相差の信頼度を出力して、出力結果をメモリ132に記憶する(ステップS111)。続いて、CPU131が、位相差検出部601の出力結果をメモリ132から読み出す。次に、CPU131が、位相差の検出対象の読み出し領域を、再度、ステップS101において設定された読み出し領域に設定する(ステップS112)。そして、CPU131が、位相差の検出に成功したかを判断する(ステップS113)。
ステップS113における判断処理について説明する。ステップS109において位相差検出に成功したと判断された場合は、ステップS113において、CPU131は、位相差検出に成功したと判断する。ステップS109で位相差検出に成功し、ステップS110で読み出し領域が変更されている場合、CPU131は、ステップS111において位相差検出部601が出力した出力結果に基づいて、位相差の検出に成功したかを判断する。この場合の判断処理は、前述したステップS104、S109における判断処理と同様の方法で行われる。
ステップS113の判断処理で、位相差の検出に成功したと判断された場合は、ステップS105に進む。ステップS113の判断処理で、位相差の検出に失敗したと判断された場合は、ステップS114に進む。そして、CPU131が、表示制御装置151を通じて、TFT152に、合焦できないことを示す非合焦表示を行い(ステップS114)、ステップS115に進む。
ステップS115において、CPU131が、AF開始/終了ボタン165がOFFになったかを判断する(ステップS115)。AF開始/終了ボタン165がOFFになっていない場合は、ステップS115に戻る。AF開始/終了ボタン165がOFFになった場合は、ステップS116に進む。そして、CPU131が、TFT152に表示されている表示(合焦完了表示または非合焦表示)を解除し(ステップS116)、ステップS102に戻る。
実施例1の撮像装置によれば、部分読み出しでのライブビューにおいて、位相差を検出する際に、位相差の検出精度を確保しながら、オートフォーカス動作を実現することが可能となる。
(実施例2)
図8は、実施例2の撮像装置の動作処理の例を説明するフローチャートである。実施例2では、CPU131は、読み出し領域の設定処理(ステップS201)がされたことを契機として位相差検出処理(ステップS202)を行う。すなわち、実施例2の撮像装置は、実施例1の撮像装置と異なり、AF開始/終了ボタン165がONとなったことを契機とせずに、位相差検出処理を行う。
図8中のステップS200、S201、S202、S203、S204は、それぞれ、図6中のステップS100、S101、S103、S104、S105と同様である。また、図8中のステップS205、S206、S207、S208、S209、S210、S211は、それぞれ、図6中のステップS107、S108、S109、S110、S111、S112、S113と同様である。なお、ステップS204の処理の後は、ステップS202に戻る。また、ステップS211の判断処理で位相差検出に失敗したと判断された場合は、ステップS202に戻る。
実施例2の撮像装置によれば、部分読み出しでのライブビューにおいて、位相差を検出する際に、位相差の検出精度を確保しながらも、表示のフレームレートを落とす事もなく、連続的なオートフォーカス動作を実現することが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
100 撮像装置
103 撮像素子
131 CPU

Claims (8)

  1. 一つのマイクロレンズに対して撮像光学系の射出瞳の分割された異なる領域を通過した光束を光電変換して画像信号を生成する複数の光電変換部を有する画素部を備える撮像素子と、
    前記画素部から画像信号を読み出す領域である読み出し領域を設定する設定手段と、
    前記読み出し領域から読み出された画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差の検出処理を行って、前記位相差の信頼度を出力する検出手段と、
    前記出力された前記位相差の信頼度に基づいて、前記位相差の検出が成功したかを判断する判断手段と、
    前記位相差の検出が成功したと判断された場合に、該検出された位相差に基づいて焦点調節処理を実行する調節手段とを備え、
    前記設定手段は、前記位相差の検出が失敗したと判断された場合に、前記読み出し領域に含まれる、表示用画像の生成に用いる領域の位置を変更せずに、前記読み出し領域の位置を変更して次の位相差の検出処理がされる読み出し領域として設定する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記設定手段は、
    前記読み出し領域を、前記読み出し領域が移動可能な第1の方向に移動させ、
    前記判断手段によって、前記第1の方向への移動後の読み出し領域から読み出された画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差の検出が失敗したと判断された場合に、前記読み出し領域を前記読み出し領域が移動可能な第2の方向に移動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2の方向は前記第1の方向と反対方向である
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記設定手段は、前記読み出し領域の位置を、次の位相差の検出処理がされる読み出し領域が前記表示用画像の生成に用いる領域を含む位置となるように変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記判断手段は、前記位相差の信頼度が閾値を超える場合に、前記位相差の検出が成功したと判断し、前記位相差の信頼度が閾値以下の場合に、前記位相差の検出が失敗したと判断する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 焦点調節処理の開始を指示する指示手段を備え、
    前記検出手段は、前記指示手段によって焦点調節処理の開始が指示された場合に、前記位相差の検出処理を行って、前記位相差の信頼度を出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記検出手段は、前記出力した位相差と前記位相差の信頼度とを記憶手段に記憶し、
    前記判断手段は、前記記憶手段に記憶された前記位相差の信頼度に基づいて、前記位相差の検出が成功したかを判断する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 一つのマイクロレンズに対して撮像光学系の射出瞳の分割された異なる領域を通過した光束を光電変換して画像信号を生成する複数の光電変換部を有する画素部を備える撮像素子を備える撮像装置の制御方法であって、
    前記画素部から画像信号を読み出す領域である読み出し領域を設定する設定工程と、
    前記読み出し領域から読み出された画像信号に含まれる左画像信号と右画像信号との位相差の検出処理を行って、前記位相差の信頼度を出力する検出工程と、
    前記出力された前記位相差の信頼度に基づいて、前記位相差の検出が成功したかを判断する判断工程と、
    前記位相差の検出が成功したと判断された場合に、該検出された位相差に基づいて焦点調節処理を実行する調節工程とを有し、
    前記設定工程では、前記位相差の検出が失敗したと判断された場合に、前記読み出し領域に含まれる、表示用画像の生成に用いる領域の位置を変更せずに、前記読み出し領域の位置を変更して次の位相差の検出処理がされる読み出し領域として設定する
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
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