JP2014076288A - 医用画像生成装置、方法およびプログラム - Google Patents

医用画像生成装置、方法およびプログラム Download PDF

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剛 阪本
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博昭 浦山
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Abstract

【課題】心筋内部組織と冠動脈との位置関係を広範囲に亘って一目で把握できる2次元観察用画像を生成可能な医用画像生成装置、方法およびプログラムを得る。
【解決手段】医用画像生成装置1は、画像撮像装置4により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、対象領域内の3次元医用画像データに基づいて心臓の2次元観察用画像を生成する装置であって、画像空間内において、心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定手段20を備え、基準軸と直交する複数の断面を設定し、心筋の内部組織形状画像と冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて、2次元観察用画像としてのブルズアイ画像を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像診断を支援する画像生成技術に関するものであり、特に、CT(computed tomography)、MRI(magnetic resonance imaging)等の医用画像撮像装置により撮像して得られた所定の信号値(CT値や信号強度)の空間分布を示す3次元画像データに基づき、診断支援等に好適な2次元観察用画像を生成し得る医用画像生成装置、方法およびプログラムに関する。
現在、医療分野において用いられる医用画像構成手法は、医用画像撮像装置により得られた断層画像群に基づきコンピュータ上で被観察体の3次元画像モデルを構築し、この3次元画像モデルが有する形状情報の劣化を最小限に抑制しつつ、2次元平面上に投影した画像を構成するものが一般的である。例えば、最大値(輝度)投影法(maximum intensity projection;MIP)、最小値(輝度)投影法(minimum intensity projection;MinIP)、およびボリュームレンダリング法(volume rendering;VR)等が知られている(例えば、下記非特許文献1の379頁、382〜384頁参照)。
最近では医用画像撮像装置により高密度な断層画像が得られるようになり、例えば心拍に対応させて心臓を撮像することにより、心拍動の影響を抑えた心臓の断層画像を得ることが可能になっている。このようにして取得された心臓の断層画像群を用いれば、心筋を栄養する冠動脈の病変診断、心筋への脂肪沈着診断、および心筋梗塞等の心筋症診断といった、種々の診断に適した2次元観察用画像を生成できる。このようにして生成された2次元観察用画像は、画像診断の支援に好適なだけではなく、心臓手術における重要な術前情報源ともなり得る。例えば下記特許文献1の図12には、心拍運動が正常か否かを評価するための評価指標データを表した心機能ブルズアイ画像と、冠動脈像ブルズアイ画像とを重ね合わせてなる、心機能の診断に適した重ね合わせ画像の生成について開示されている。
ところで、心臓は、心筋が収縮・拡張することで全身に血液を拍出するポンプの役目を担っており、収縮・拡張時に血液が逆流しないように4つの弁(三尖弁、肺動脈弁、僧帽弁および大動脈弁)を備えている。このうちの僧帽弁は、左心房と左心室との間に位置し、左心室内部の乳頭筋(乳頭筋から延びる腱索)によって開閉可能に支えられている。このため、乳頭筋の機能が低下すると、僧帽弁の開閉動作に支障をきたし、例えば血液の逆流や血液の通過障害(いわゆる弁膜症)を引き起こす可能性がある。
特開2010−246776号公報
編集 栗林幸夫、佐久間肇 心臓血管疾患のMDCTとMRI 医学書院
例えば心筋にメスを入れる左室形成術においては、メスを入れる場所によっては乳頭筋を損傷する虞があり、また、この位置情報が付随手術等の手術戦略にも影響を及ぼすため、特に乳頭筋の位置情報を術前に得ることが重要になる。そこで、乳頭筋の位置情報を得るために、心臓の外膜側から内側に向けて直線を設定した上でVR法(平行投影法)により2次元観察用画像を生成する方法が考えられる。この方法を採用した場合、乳頭筋は左心室内部に存在するため、心筋の外膜側組織に隠されて2次元観察用画像上に現れず、乳頭筋の位置を把握することが困難であった。
上記の方法以外に、放射状に直線を設定した上でVR法(透視投影法)により2次元観察用画像を生成する方法も考えられる。この方法を採用した場合には、心筋の局所的な内部組織を把握するのに適した2次元観察用画像が得られる一方で、視野が局所的な領域に限られるため心筋の内部組織全体(心筋内部における乳頭筋の位置)を把握するためには視点を変更する必要があり、一目で心筋の内部組織全体を把握することが難しかった。
さらに、左室形成術においては、心筋の外膜側表面を走行して心筋を栄養する冠動脈を損傷させないことも重要となる。このため、冠動脈が存在する領域を避けつつ、乳頭筋が存在する領域も避けるようにしてメスを入れるために、冠動脈および乳頭筋の互いの位置関係を一目で把握できる2次元観察用画像が求められる。特許文献1の心機能ブルズアイ画像には、乳頭筋の実際の形状が表示されないので、特許文献1の図12を観察しても、乳頭筋と冠動脈との位置関係を把握することが難しい。そこで、左心室内部に視点を設けて心筋外膜側に向けて直線を設定した上で、VR法により2次元観察用画像を生成する方法が考えられる。しかし、この方法を採用した場合、心筋内部組織(例えば乳頭筋)の背後に位置する冠動脈は心筋内部組織に隠れて画像上に表示されにくく、乳頭筋に代表される心筋内部組織全体と冠動脈との互いの位置関係を、広範囲に亘って一目で把握できる2次元観察用画像を生成することが困難であった。
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、心筋内部組織と冠動脈との位置関係を広範囲に亘って一目で把握できる2次元観察用画像を生成可能な医用画像生成装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る医用画像生成装置、方法およびプログラムは、以下のように構成されている。
すなわち、本発明に係る医用画像生成装置は、
医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データ(例えばCT画像データやMRI画像データ)によって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する医用画像生成装置であって、
前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定手段と、
前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成手段と、を備えたことを特徴とする。
ここで、内部組織形状画像とは、心筋の内部組織の形状を反映させた画像のことをいい、冠動脈形状画像とは、冠動脈の形状を反映させた画像のことをいうものとする。また、形状画像とは、CT画像やMRI画像に代表されるものであるが、RI画像(核医学画像)に代表される機能画像に対し、相対的に用いられる用語である。
本発明に係る医用画像生成装置において、
前記観察用画像生成手段は、
前記断面に含まれる心筋内部組織データを抽出し、当該断面に対応するリング状表示領域内に表される前記内部組織形状画像を生成する内部組織形状画像生成手段と、
前記断面に含まれる冠動脈データを抽出し、当該断面に対応するリング状表示領域内に表される前記冠動脈形状画像を生成する冠動脈形状画像生成手段と、
前記断面の中心から外方に延びる同一の線上に位置する前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像における対応領域が、前記リング状表示領域の径方向に対応して表されるように、各々の前記リング状表示領域内に表される前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像の表示位置を設定する表示位置設定手段と、を備えた構成が好ましい。
本発明に係る医用画像生成装置において、
前記冠動脈形状画像生成手段は、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて決定される前記冠動脈の芯線を基にして、当該3次元医用画像データから冠動脈データを分離し、当該分離された冠動脈データから前記断面に含まれる冠動脈データを抽出し、
前記内部組織形状画像生成手段は、前記対象領域内の3次元医用画像データから前記冠動脈データが分離された後に残るデータから、前記断面に含まれる心筋内部組織データを抽出する構成が好ましい。
また、前記観察用画像生成手段は、ボリュームレンダリング法により、前記断面に沿って前記基準軸から外方に向かう線上に位置する、前記3次元医用画像データに基づくボクセルデータを積算して、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像を生成する構成が好ましい。
さらに、前記観察用画像生成手段は、各々の前記ボクセルデータに対して不透明度および色のパラメータを付与するとともに、所定の閾値を越える不透明度が与えられたボクセルに対応する部分に対して優先的に影付けを行う構成とすることも好ましい。
本発明に係る医用画像生成装置において、
前記対象領域は複数の分割領域に分割可能であり、
前記分割領域内に位置する画像領域には、当該分割領域に対応する色が付与され、
前記観察用画像生成手段は、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像を前記分割領域に与えられた色を用いて表すことにより、前記2次元観察用画像を生成する構成が好ましい。
なお、前記観察用画像生成手段は、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像の各々に対して、個別に不透明度を付与することが可能である構成が好ましい。
本発明に係る医用画像生成方法は、
医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する医用画像生成方法であって、
前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定処理と、
前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成処理と、を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る医用画像生成プログラムは、
医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する処理をコンピュータにおいて実行せしめる医用画像生成プログラムであって、
前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定ステップと、
前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成ステップと、をコンピュータにおいて実行せしめることを特徴とする。
本発明に係る医用画像生成装置は、心筋の内部組織形状画像と冠動脈形状画像とを、断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示法を用いて2次元観察用画像を生成する。このため、心筋の内部組織形状画像と冠動脈形状画像とをリング状表示領域内において径方向に対応させた画像を、心臓の広範囲(例えば、左心室全体)に亘って生成することができる。よって、乳頭筋に代表される心筋内部組織全体と冠動脈との互いの位置関係を、広範囲に亘って一目で把握でき、例えば術前の有用な判断情報にもなり得る2次元観察用画像を生成できる。
本発明に係る医用画像生成装置において、同一の線上に位置する内部組織形状画像および冠動脈形状画像が、リング状表示領域の径方向に対応して表されるように表示位置が設定される構成が好ましい。このように構成すると、心筋の内部組織と冠動脈との位置関係を一目で把握可能な2次元観察用画像を生成できるので、例えば心臓にメスを入れる手術においては、メスを入れる位置を決定する際に有用な判断情報になり得る。
また、ボリュームレンダリング法により、内部組織形状画像および冠動脈形状画像を生成する構成が好ましい。この方法によれば、3次元医用画像データに基づいて構築された3次元画像モデルを、2次元画像上に投影して2次元観察用画像を生成する際に、3次元画像モデルが有する形状情報の劣化を最小限に抑制しつつ投影することが可能になる。
さらに、各々のボクセルデータに不透明度および色のパラメータを付与し、所定の閾値を越える不透明度が与えられた部分を優先的に影付けする構成も好ましい。この構成によれば、不透明度が高く光を透過させにくい部分が優先的に影付けされるので、実際の生体組織の形状を反映させた立体的な2次元観察用画像を生成できる。
本発明に係る医用画像生成装置において、内部組織形状画像および冠動脈形状画像を分割領域に与えられた色を用いて表して、2次元観察用画像を生成する構成が好ましい。この構成により、2次元観察用画像を観察すれば、表示色の違いによって各分割領域の情報(例えば、切開部位や切除部位等)を簡単に得ることができる。
なお、内部組織形状画像および冠動脈形状画像の各々に対して、個別に不透明度を付与できる構成が好ましい。これにより、例えば冠動脈形状画像の不透明度を低く設定して内部組織形状画像のみを表示させて、内部組織形状画像を詳細に観察したり、これとは反対に内部組織形状画像の不透明度を低く設定して冠動脈形状画像のみを表示させて、冠動脈形状画像を詳細に観察することが可能になる。
本発明に係る医用画像生成方法および医用画像生成プログラムによれば、上述した医用画像生成装置と同様に、心筋の内部組織形状画像と冠動脈形状画像とを、断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示法を用いて2次元観察用画像が生成される。このため、乳頭筋に代表される心筋内部組織全体と冠動脈との互いの位置関係を、広範囲に亘って一目で把握でき、例えば術前の有用な判断情報にもなり得る2次元観察用画像を生成できる。
本発明の一実施形態に係る医用画像生成装置の概略構成を示すブロック図である。 上記医用画像生成装置において実行される処理の流れを示すフローチャートである。 基準軸の設定処理の流れを示すフローチャートである。 VR計算・ブルズアイ表示の流れを示すフローチャートである。 対象領域として設定される前の心臓近傍を示す画像である。 対象領域として設定される前の心臓近傍を別の方向から示す画像である。 対象領域として設定された心臓近傍を示す画像である。 対象領域として設定された心臓近傍を別の方向から示す画像である。 対象領域内が分割された状態を示す画像である。 対象領域内が分割された状態を別の方向から示す画像である。 心尖部および心基部を基にして基準軸が設定された状態を示す画像である。 心尖部および心基部を基にして基準軸が設定された状態を別の方向から示す画像である。 基準軸に直交する断面内において直線を設定した状態を示す画像である。 心臓のブルズアイ画像を示す一例であって、(a)は左心室の内部組織のブルズアイ画像を、(b)は左心室の内部組織に冠動脈を重ねて表示させたブルズアイ画像をそれぞれ示す。
以下、本発明の実施形態について、上述の図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の一実施形態に係る医用画像生成装置1の装置構成について説明する。
図1に示す医用画像生成装置1は、CTやMRI等の画像撮像装置4により得られた生体の3次元画像データに基づき、マウスやキーボード等からなる操作装置3によって選択された部位の2次元観察用画像を生成し、この2次元観察用画像を画像表示装置2に表示させるものである。この医用画像生成装置1は、特に心臓の状態を広範囲に亘って一目で把握可能な2次元観察用画像を生成して表示させることができる点に特徴を有する。
医用画像生成装置1は、コンピュータ等から構成されており、図1に示すように、制御部11、画像データ記憶部12、観察用画像記憶部13、画像データ出力インタフェース14、操作入力インタフェース15および画像データ入力インタフェース16を備えて構成される。
制御部11は、各種の演算処理を行うCPUにより構成され、基準軸設定手段20、内部組織形状画像生成手段21、冠動脈形状画像生成手段22および表示位置設定手段23を備える(詳細は後述)。画像データ記憶部12および観察用画像記憶部13は、ハードディスク、RAMまたはROM等の記憶装置により構成され、制御部11との間で各種データの送受信が可能に構成される。画像データ記憶部12は、画像撮像装置4により断層撮影して得られた生体の3次元画像データ(CT画像データまたはMRI画像データ)を記憶するものである。観察用画像記憶部13は、制御部11において生成された2次元観察用画像データを記憶するものである。
画像データ出力インタフェース14は、制御部11から出力される画像データを画像表示装置2に伝達するインタフェースである。操作入力インタフェース15は、操作装置3からの各種操作信号を制御部11に伝達するインタフェースである。画像データ入力インタフェース16は、画像撮像装置4からの3次元画像データを制御部11に伝達するインタフェースである。
次に、医用画像生成装置1による2次元観察用画像の生成手順について、図5〜図14を参照しつつ、図2〜図4に示すフローチャートに沿って説明する。
以下においては、被検体である生体を画像撮像装置4により断層撮影し、断層撮影して得られた断層画像群の3次元画像データ(CTの場合には「CT値」、MRIの場合には「信号強度」のことを意味し、以下においては「信号値」とも称す)に基づいて、心臓の2次元観察用画像を生成する場合を説明する。本発明に係る医用画像生成装置1は、特に心臓を形成する心筋部の内部組織と心筋部の外膜側を走行する冠動脈との位置関係を、広範囲に亘って一目で把握できる2次元観察用画像を生成できる点に特徴を有する。なお、次述する2次元観察用画像の生成手順は、本発明の一実施形態に係る医用画像生成プログラムに従って実行されるものである。
〈1〉まず、画像撮像装置4から医用画像生成装置1に、被検体である生体を断層撮影して得られた3次元画像データが入力される(画像データ入力ステップ;図2のステップS10参照)。医用画像生成装置1に入力された3次元画像データは、画像データ記憶部12に記憶される。なお、本実施形態では、生体の3次元画像データを画像撮像装置4から取得する構成を想定しているが、この構成に代えて、CDやDVD等の情報記憶媒体に記憶された3次元画像データを必要に応じて読み出して取得するようにしても良い。
画像データ記憶部12に3次元画像データが記憶されると、制御部11は、画像データ記憶部12に記憶された3次元画像データを基にして、生体の3次元画像モデルを構築する。そして、制御部11は、この3次元画像モデルの画像データを、画像データ出力インタフェース14を介して画像表示装置2に出力する。これにより、生体の3次元画像モデルが画像表示装置2に表示される。図5および図6は、このようにして画像表示装置2に表示された3次元画像モデルのうち、心臓30近傍部分を示している。
〈2〉ユーザーにより、画像診断しようとする部位を含むように対象領域が設定される(対象領域設定ステップ;図2のステップS20参照)。例えば、心臓30のうちで特に左心室の内部組織と冠動脈とを、広範囲に亘って一目で観察できる2次元観察用画像を得ようとする場合には、画像表示装置2に表示される3次元画像モデルを観察しながら操作装置3を操作して、心臓30のうちで左心室を含む部分が対象領域として設定される。その設定信号が、操作入力インタフェース15を介して制御部11に入力される。図7および図8は、心臓30のうちで左心室31を形成する心筋部32、およびこの心筋部32の外膜側表面を走行する冠動脈(図示せず)を含むように対象領域33(三角形状の領域)が設定された状態を示している。なお、本実施形態において、心臓30は、心筋部32および冠動脈等から形成されるものとして説明を行う。
このようにして対象領域33が設定されると、以降の演算処理においてはこの対象領域33内の3次元画像データを用いて演算が行われるため、不要な演算処理を省いて演算処理時間を短縮することができる。なお、本実施形態では、ユーザーが操作装置3を操作して対象領域33を設定する構成を例示しているが、この構成に代えて、例えば画像データ記憶部12に記憶された3次元画像データを基にして、心臓30のうちで左心室31(左心室31を形成する心筋部32)および冠動脈を含む領域を、対象領域33として自動で設定するようにしても良い。
〈3〉ユーザーによる操作装置3の操作に基づいて、図9および図10に示すように、対象領域33内に含まれる心筋部32および冠動脈が、複数の分割領域34〜39に分割される(対象領域分割ステップ;図2のステップS30参照)。このようにして分割された分割領域34〜39は、視覚的に区別しやすいように領域毎に異なった色で表示される。なお、本実施形態においては、操作装置3の操作に基づいて複数の分割領域34〜39に分割する構成を例示しているが、この構成に代えて、例えば冠動脈の走行状態に基づくボロノイ分割を適用して、自動で分割される構成としても良い。
〈4〉次に、3次元画像データによって構築される空間内に、心臓30の左心室31内を通過するように基準軸40を設定する(基準軸設定ステップ;図2および図3のステップS40参照)。この基準軸40は、後述するステップS50で実行されるVR計算において、複数の断面を設定する際に基準となる軸である。具体的には、制御部11の基準軸設定手段20により、図3のフローチャートに示す各処理が自動で実行されて基準軸40が設定される。以下においては、基準軸40の設定処理について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
〈4−1〉3次元画像データを基にして、図11において心臓30の下端部から左斜め下方に向けて尖った部分(図12において心臓30の下端部から右斜め下方に向けて尖った部分)を心尖部41として特定する(心尖部特定ステップ;図3のステップS41参照)。一般的に心臓(心筋部)は、下端部が下方に向けて尖った形状をしており、下端部の尖った部分を特定することで心尖部41を特定することができる。
〈4−2〉ステップS41で設定された心尖部41を出発点として、心尖部41が尖って突出する向き(図12における右斜め下方向)とは反対向き(図12における左斜め上方向)に、信号値の高い部分を辿ることにより、3次元形状が鞍形状をなす高信号値面を特定する。そして、この鞍形状の高信号値面を構成するピクセルのx座標値、y座標値、z座標値をそれぞれ平均し、高信号値面の中心位置として心基部42を特定する(心基部特定ステップ;図3のステップS42参照)。
〈4−3〉ステップS41で設定された心尖部41と、ステップS42において設定された心基部42とを通る軸を、基準軸40として設定する(基準軸設定ステップ;図3のステップS43参照)。このようにして、図11および図12に示すように、左心室31を貫くよう基準軸40が設定される。
〈5〉次に、対象領域33に含まれる心筋部32および冠動脈のそれぞれついて、ボリュームレンダリング演算を適用したVR計算を行い、このVR計算により得られた計算結果をブルズアイ表示法を用いて表し、心臓30の2次元観察用画像を生成する(VR計算・ブルズアイ表示ステップ;図2および図4のステップS50参照)。具体的には、内部組織形状画像生成手段21、冠動脈形状画像生成手段22および表示位置設定手段23により、図4のフローチャートに示す各処理が実行されて心臓30の2次元観察用画像が生成される。以下においては、VR計算・ブルズアイ表示ステップについて、図4のフローチャートに沿って説明する。
〈5−1〉まず、図11および図12に示すように、3次元画像データによって構築される空間内に、基準軸40に直交する断面群C(断面C1,C2,C3,…,Cn)を設定する(断面群設定ステップ;図4のステップS51参照)。このとき、心尖部41から心基部42までの範囲内に、等間隔となるように断面群Cが設定される。ここで、最も心尖部41側に設定された断面をC1、最も心基部42側に設定された断面をCnとする。なお、必ずしも等間隔に断面群Cを設定する必要はないが、等間隔に断面群Cを設定すると、後述するVR計算およびブルズアイ表示を行う際の演算処理負担を軽減できる。
〈5−2〉制御部11の内部組織形状画像生成手段21により、心筋部32についてVR計算が行われる(心筋部VR計算ステップ;図4のステップS52参照)。VR計算においては、3次元画像データによって構築される空間内にボクセルを設定し、各ボクセルに対して3次元画像データ(信号値)に基づくボクセルデータが与えられる。また、図13に示すように、各断面内において基準軸40の位置を中心とし、この中心から断面に沿って径方向に延びる直線43が、所定の角度間隔(例えば10度)で360度に亘って設定される。そして、ステップS51で設定された断面毎にボリュームレンダリング演算を施し、心筋部32に対応するボクセルデータを各直線43方向に積算する。ここで、心筋部32の3次元画像データには、左心室31の内部組織形状(例えば、乳頭筋の形状)に関するデータも含まれる。よって、ステップS52においてVR計算を行うことにより、左心室31の内部組織の形状を反映させたデータ(以下、VR計算によって得られたデータを「積算データ」と称する)を、心尖部41から心基部42に至る範囲において、基準軸40周りに360度に亘って得ることができる。
〈5−3〉ステップS52において得られた積算データを、極座標表示(r,θ)の一つであるブルズアイ表示法を用いて、例えば図14(a)に示すような、左心室31を形成する内部組織51の形状を反映させたブルズアイ画像50を生成する(ブルズアイ表示ステップ;図4のステップS53参照)。このステップS53においては、ステップS51で設定された断面毎に、半径が異なる同心円の円周上に内部組織51に関する積算データを配置することにより、内部組織51の形状を反映させたブルズアイ画像50を生成する。
具体的には、最も心尖部41側の断面C1で得られた積算データが、最も半径の小さな同心円D1上に配置される(図14(a)参照)。この断面C1の心基部42側に隣接する断面C2で得られた積算データは、同心円D1の外側に隣接する同心円D2上に配置される。この断面C2の心基部42側に隣接する断面C3で得られた積算データは、同心円D2の外側に隣接する同心円D3上に配置される。このように、断面位置が心基部42に近づくに従って、図14(a)において径方向外側の同心円上に積算データが配置される。そして、最も心基部42側の断面Cnで得られた積算データは、最も半径の大きな同心円Dn上に配置されて、内部組織51の形状を反映させたブルズアイ画像50が生成される。このブルズアイ画像50においては、内部組織51の一部としての乳頭筋52が表示されている。なお、実際には、同心円の境界部分において画像が若干不連続になる場合があり得るが、例えば基準軸40方向における断面群Cの設定間隔を狭くすれば、なめらかに連続した画像を生成できる。
〈5−4〉制御部11の冠動脈形状画像生成手段22により、対象領域33に含まれる冠動脈(心筋部32の外膜側表面を走行する冠動脈)について、VR計算が行われる(冠動脈VR計算ステップ;図4のステップS54参照)。ここでは、ステップS40で設定された基準軸40、ステップS51で設定された断面群C、およびステップS52で設定された直線43を用いて、断面毎にボリュームレンダリング演算を施し、冠動脈に対応するボクセルデータを各直線43方向に積算する。これにより、冠動脈の形状を反映させた積算データを、心尖部41から心基部42に至る範囲において、基準軸40周りに360度に亘って得ることができる。
〈5−5〉制御部11の表示位置設定手段23により、図14(b)に示すように、内部組織51の形状を反映させたブルズアイ画像50と、冠動脈61の形状を反映させたブルズアイ画像とを合わせて表示させたブルズアイ画像60(2次元観察用画像)を生成する(ブルズアイ表示ステップ;図4のステップS55参照)。このステップS55においては、図14(a)に示すブルズアイ画像50(内部組織51を表す積算データが配置された領域)に対して、冠動脈の形状を反映させた積算データが重ねて配置される。
このとき、冠動脈の形状を反映させた積算データは、上述した内部組織51の形状を反映させた積算データの配置方法と同様の配置方法により配置される。すなわち、断面位置が心基部42に近づくに従って、図14(b)において径方向外側の同心円上に積算データが配置され、ブルズアイ画像60が生成される。このとき、表示位置設定手段23により、同一の直線43に沿って積算されて得られた、内部組織51の形状を反映させた積算データと冠動脈61の形状を反映させた積算データとが、図14(b)における同一の径上に並ぶように配置される。このため、内部組織51の形状および冠動脈61の形状が反映されたブルズアイ画像60を観察すれば、内部組織51と冠動脈61との位置関係を広範囲に亘って一目で把握できる。よって、例えば冠動脈61および乳頭筋52を損傷させることなくメス等を入れることができる位置を、簡単且つ正確に把握することが可能となる。
本実施形態においては、ステップS30において設定された分割領域毎の色を用いて、ブルズアイ画像が表示されるようになっており、例えば図14(b)に示すブルズアイ画像60において、分割領域34〜37のそれぞれがステップS30で設定された色を用いて表示される。このため、ブルズアイ画像60を観察すれば、表示色の違いによって分割領域34〜37それぞれの情報(例えば、切開部位や切除部位等)を簡単に把握することができる。なお、ブルズアイ画像60中に示す点線62は、分割領域34〜37の境界線を示す。
また、本実施形態におけるボリュームレンダリング演算(ステップS52およびステップS54)では、各信号値に対して色および不透明度のパラメータが予め与えられており、所定の閾値を越える不透明度を有する部分(光を透過させにくいボクセル)から優先的に影付け処理が行われる。この影付け処理により、内部組織51および冠動脈61を立体的に表示させたブルズアイ画像60を得ることができる。
さらに、本発明に係る医用画像生成装置1では、ブルズアイ画像60に表示された内部組織51と冠動脈61とに対して、個別に不透明度を設定することができるようになっている。このため、例えば冠動脈61の不透明度を低く設定して内部組織51を浮かび上がらせて表示することで、内部組織51の状態を詳細に観察したり、これとは反対に内部組織51の不透明度を低く設定して冠動脈61を浮かび上がらせて表示することで、冠動脈61の状態を詳細に観察したり、することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々に態様を変更することが可能である。
上述の実施形態においては、図13に示すように真っ直ぐな直線43を設定し、この直線43に沿ってボクセルデータを積算する方法を例示して説明したが、この方法に代え、若干の曲率を持った曲線を設定し、この曲線に沿ってボクセルデータを積算するようにしても良い。
上述の実施形態では、図3に示すステップS40において、心尖部41を特定した後で心基部42を特定する手順を例示して説明したが、本発明はこの手順に限定されるものではない。例えば上記の順序を入れ替えて、心基部42を特定した後で心尖部41を特定するようにしても良い。
上述の実施形態では、図4に示すステップS50において、内部組織51のブルズアイ画像50を生成(ステップS53)した後で、冠動脈についてVR計算を行う(ステップS54)手順について説明したが、この順序を入れ替えて、ステップS54を実行した後でステップS53を実行するようにしても良い。また、図4に示すステップS50においては、心筋部32をVR計算およびブルズアイ表示した後で、冠動脈をVR計算およびブルズアイ表示する手順について説明したが、これとは逆に、冠動脈をVR計算およびブルズアイ表示した後で、心筋部32をVR計算およびブルズアイ表示して、ブルズアイ画像60を生成することも可能である。
上述の実施形態においては、図4に示すステップS50において、心筋部32と冠動脈とを別々にVR計算する方法について説明したが、本発明はこの方法に限定されるものではない。本実施形態においては、断面群Cに沿った幅の薄い領域内のボクセルに対してVR計算が行われるので、心筋部32と冠動脈とをまとめてVR計算することも可能である。そして、このVR計算により得られた積算データを、ブルズアイ表示法に対応させて配置することで、内部組織と冠動脈との位置関係が広範囲に亘って表示されたブルズアイ画像を生成できる。
上述の実施形態では、主としてCT装置またはMRI装置により得られた3次元画像データを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の画像撮像装置により得られた3次元画像データを用いて、診断に好適な2次元観察用画像を生成することも可能である。
上述の実施形態において、対象領域33に対応する3次元画像データから、冠動脈に対応する3次元画像データを分離抽出することについて説明したが(ステップS54)、ここでは、冠動脈に対応する3次元画像データの分離抽出方法の一例について以下に説明する。なお、対象領域33に対応する3次元画像データから、冠動脈に対応する3次元画像データを分離抽出すれば、心筋部に対応する3次元画像データが残ることとなるので、結果としてこの心筋部が抽出可能となる。
まず、心筋部および冠動脈を含む3次元画像データを用いて、心臓を中心に位置させた画像表示を行い、その画像の信号値と座標との関係をグラフに示す。そのグラフにおいて、略台形状となって周辺部よりも高い信号値を持つ部分が画像の中央付近に現れるので、この部分を上行大動脈と特定できる。このとき、上行大動脈と同様に、周辺部よりも高い信号値を持つ下行大動脈は、画像中央から離れた位置に現れるので、上行大動脈を下行大動脈と区別して特定することができる。また、冠動脈(左冠動脈および右冠動脈)は大動脈(上行大動脈)から分岐する最初の血管であり、本発明が適用される心筋部および冠動脈を含む3次元画像データは、冠動脈以外の血管(腕頭動脈や左総頚動脈等)の分岐部を含まない。このため、上記のようにして特定された上行大動脈に対し、信号値に基づいて上行大動脈に属すると推定される連結領域を順次取り込みながら領域拡張を行うリージョングローイング法を適用して、上行大動脈全体を抽出することにより、冠動脈(左冠動脈および右冠動脈)の起始部を検出できる。
このようにして検出された起始部を始点として、冠動脈の末梢側に向けてパスを追跡することで冠動脈の芯線が決定される。冠動脈の芯線決定方法について具体的に説明すると、まず、3次元画像データの各データ値(ボクセル値)に基づき、画像データ空間内の局所領域において冠動脈の芯線上に位置すると推定される点(以下「経由点」と称する)を設定する。次に、経由点を含む局所領域におけるヘッセ(Hesse)行列の固有値を算出し、算出された固有値に基づき冠動脈の芯線の主軸方向(芯線の延びる方向)を求め、その主軸方向に新たな経由点を設定する。この手順を繰り返すことにより多数の経由点を順次設定し、設定された経由点同士を滑らかに連結することにより、冠動脈の全体的な芯線が決定される。そして、この芯線に沿った3次元画像データが、冠動脈に対応する3次元画像データとして分離抽出される。
上述の実施形態(ステップS41)において、心臓30の下端部において斜め下方に向けて尖った部分を心尖部41として特定する方法を例示して説明したが、この特定方法に代えて、以下のようにして心尖部41を特定することも可能である。一般に、心臓30(心筋部32)は相対的に信号値が高いため、上記のリージョングローイング法を冠動脈の起始部検出後も引き続き体軸方向上側から下側へ向けて適用した場合、心臓30の下端部近傍(心尖部41)まで達するとリージョングローイング法による追跡が終了する。すなわち、心臓30に対して、体軸方向上側から下側へ向けてリージョングローイング法を適用し、このリージョングローイング法による追跡が終了する直前の、信号値の高い領域部分を心尖部41として特定することができる。
上述の実施形態(ステップS42)において、心尖部41が尖って突出する向きとは反対向きに、信号値の高い部分を辿ることにより心基部42を特定する方法について説明したが、この方法に代えて以下のようにして心基部42を特定することも可能である。すなわち、心尖部41を始点として、体軸方向上側に向けてリージョングローイング法を適用し、このリージョングローイング法による追跡が終了する直前の、信号値の高い領域部分として心基部42を特定することも可能である。
上述の実施形態(ステップ43)において、特定された心尖部41と心基部42とを通る軸として基準軸40を設定する方法について説明したが、この設定方法に代えて、以下の2つの例のようにして基準軸40を設定することも可能である。第1の例は、基準軸設定手段20により自動で、心臓30内を通過する任意の軸を基準軸40として設定する構成である。第2の例は、ユーザーが操作装置3等を操作して任意の2点を指定し、この指定された2点を結んで基準軸40を設定することである。
1 医用画像生成装置
2 画像表示装置
3 操作装置
4 画像撮像装置(医用画像撮像装置)
11 制御部
12 画像データ記憶部
13 観察用画像記憶部
14 画像データ出力インタフェース
15 操作入力インタフェース
16 画像データ入力インタフェース
20 基準軸設定手段
21 内部組織形状画像生成手段
22 冠動脈形状画像生成手段
23 表示位置設定手段
30 心臓
31 左心室
32 心筋部
33 対象領域
34〜39 分割領域
40 基準軸
41 心尖部
42 心基部
43 直線
50 ブルズアイ画像
51 内部組織(内部組織形状画像)
52 乳頭筋
60 ブルズアイ画像(2次元観察用画像)
61 冠動脈(冠動脈形状画像)
62 境界線
C 断面群
C1〜Cn 断面
D1〜Dn 同心円

Claims (9)

  1. 医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する医用画像生成装置であって、
    前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定手段と、
    前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成手段と、を備えたことを特徴とする医用画像生成装置。
  2. 前記観察用画像生成手段は、
    前記断面に含まれる心筋内部組織データを抽出し、当該断面に対応するリング状表示領域内に表される前記内部組織形状画像を生成する内部組織形状画像生成手段と、
    前記断面に含まれる冠動脈データを抽出し、当該断面に対応するリング状表示領域内に表される前記冠動脈形状画像を生成する冠動脈形状画像生成手段と、
    前記断面の中心から外方に延びる同一の線上に位置する前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像における対応領域が、前記リング状表示領域の径方向に対応して表されるように、各々の前記リング状表示領域内に表される前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像の表示位置を設定する表示位置設定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の医用画像生成装置。
  3. 前記冠動脈形状画像生成手段は、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて決定される前記冠動脈の芯線を基にして、当該3次元医用画像データから冠動脈データを分離し、当該分離された冠動脈データから前記断面に含まれる冠動脈データを抽出し、
    前記内部組織形状画像生成手段は、前記対象領域内の3次元医用画像データから前記冠動脈データが分離された後に残るデータから、前記断面に含まれる心筋内部組織データを抽出することを特徴とする請求項2に記載の医用画像生成装置。
  4. 前記観察用画像生成手段は、ボリュームレンダリング法により、前記断面に沿って前記基準軸から外方に向かう線上に位置する、前記3次元医用画像データに基づくボクセルデータを積算して、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像を生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の医用画像生成装置。
  5. 前記観察用画像生成手段は、各々の前記ボクセルデータに対して不透明度および色のパラメータを付与するとともに、所定の閾値を越える不透明度が与えられたボクセルに対応する部分に対して優先的に影付けを行うことを特徴とする請求項4に記載の医用画像生成装置。
  6. 前記対象領域は複数の分割領域に分割可能であり、
    前記分割領域内に位置する画像領域には、当該分割領域に対応する色が付与され、
    前記観察用画像生成手段は、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像を前記分割領域に与えられた色を用いて表すことにより、前記2次元観察用画像を生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の医用画像生成装置。
  7. 前記観察用画像生成手段は、前記内部組織形状画像および前記冠動脈形状画像の各々に対して、個別に不透明度を付与することが可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の医用画像生成装置。
  8. 医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する医用画像生成方法であって、
    前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定処理と、
    前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成処理と、を行うことを特徴とする医用画像生成方法。
  9. 医用画像撮像装置により撮像して取得された3次元医用画像データによって構築される画像空間内に、観察対象である心臓の少なくとも一部を含む対象領域を設定し、前記対象領域内の3次元医用画像データに基づいて前記心臓の2次元観察用画像を生成する処理をコンピュータにおいて実行せしめる医用画像生成プログラムであって、
    前記画像空間内において、前記心臓内を通過する基準軸を設定する基準軸設定ステップと、
    前記基準軸と直交する複数の断面を設定し、前記複数の断面のそれぞれについて、当該断面に含まれる心筋内部組織データと冠動脈データとを用いて生成された心筋の内部組織形状を表す内部組織形状画像と冠動脈形状を表す冠動脈形状画像とを、同心円状の複数のリング状表示領域のうち当該断面に対応するリング状表示領域内に表すようにしたブルズアイ表示を用いて前記2次元観察用画像を生成する観察用画像生成ステップと、をコンピュータにおいて実行せしめることを特徴とする医用画像生成プログラム。
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