JP2014074853A - 焦点調節装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連写撮影中に好適な焦点調節制御をすることができる焦点調節装置を提供する。
【解決手段】焦点調節光学系32を有する光学系の焦点状態を検出する焦点検出部21と、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記光学系の焦点状態が所定の合焦範囲内にあるか否かを判定する合焦判定部21と、連写撮影が行われている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定されたか否かに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御部21と、を備えることを特徴とする焦点調節装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焦点調節装置および撮像装置に関する。
従来より、連写撮影が可能な撮像装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2009−42556号公報
しかしながら、従来技術では、連写撮影時に、光学系による像面のずれ量を検出し、検出した像面のずれ量が所定の合焦範囲内である場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定し、焦点調節光学系の駆動を行わないため、このような被写体が移動し続けた結果、被写体からピントが外れ、被写体の像がぼけてしまう場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、連写撮影中に好適な焦点調節制御をすることができる焦点調節装置を提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。なお、以下においては、本発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は発明の理解を容易にするためだけのものであって発明を限定する趣旨ではない。
[1]本発明に係る焦点調節装置は、焦点調節光学系(32)を有する光学系の焦点状態を検出する焦点検出部(21)と、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記光学系の焦点状態が所定の合焦範囲内にあるか否かを判定する合焦判定部(21)と、連写撮影が行われている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定されたか否かに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御部(21)と、を備えることを特徴とする。
[2]上記焦点調節装置に係る発明において、前記制御部(21)は、前記単写撮影モードによる単写撮影が行われている場合に、前記合焦判定部(21)により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定された場合には、前記焦点検出部(21)の検出結果に基づいて、前記駆動部(36)に前記焦点調節光学系(32)を駆動させることを禁止するように構成することができる。
[3]上記焦点調節装置に係る発明において、単写撮影モードと連写撮影モードとを切り換え可能なモード設定部(21)を有し、被写体が動体であるか静止体であるかを判定する判定部(21)をさらに備え、前記制御部(21)は、連写撮影が行われている場合には、前記被写体が動体であるか静止体であるかに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させるように構成することができる。
[4]上記焦点調節装置に係る発明において、前記制御部(21)は、連写撮影が行われている場合において、前記焦点検出部(21)の検出結果の信頼性が所定値以上である場合にのみ、該検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させるように構成することができる。
[5]上記焦点調節装置に係る発明において、複数の撮像用画素(221)と複数の焦点検出用画素(222a,222b)とを有し、前記光学系による像を撮像し、撮像した像に対応する画像信号を出力する撮像部(22)をさらに備え、前記焦点検出部(21)は、前記焦点検出用画素から出力された画像信号に基づいて、前記光学系による像面のずれ量を検出することで、前記位相差検出方式による焦点検出を行うとともに、前記撮像用画素から出力された画像信号に基づいて、前記光学系による像のコントラストに関する評価値を算出することで、前記コントラスト検出方式による焦点検出を行うように構成することができる。
[6]上記焦点調節装置に係る発明において、前記焦点検出部(21)の検出結果に基づいて前記焦点調節光学系(32)を駆動させ、一度、前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内になった後に、前記光学系の焦点状態が変化した場合には、前記光学系の焦点状態に応じて、前記焦点調節光学系を駆動させる第1の焦点調節モードを設定可能な第1の焦点調節モード設定部(28)をさらに備え、前記制御部(21)は、連写撮影が行われている場合であって、前記第1の焦点調節モードが設定されている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定されたか否かに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御を行うように構成することができる。
[7]上記焦点調節装置に係る発明において、前記焦点検出部(21)の検出結果に基づいて前記焦点調節光学系(32)を駆動させ、一度、前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内になった後は、前記焦点調節光学系の駆動を禁止する第2の焦点調節モードを設定可能な第2の焦点調節モード設定部(28)をさらに備え、前記制御部(21)は、連写撮影が行われている場合であって、前記第2の焦点調節モードが設定されている場合には、前記焦点検出部の検出結果に基づく前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御を禁止するように構成することができる。
[8]本発明に係る撮像装置は、上記焦点調節装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、連写撮影中に好適な焦点調節制御をすることができる。
図1は、本実施形態に係るカメラを示すブロック図である。 図2は、図1に示す撮像素子の撮像面を示す正面図である。 図3は、図2のIII部を拡大して焦点検出画素222a,222bの配列を模式的に示す正面図である。 図4(A)は、撮像画素221の一つを拡大して示す正面図、図4(B)は、焦点検出画素222aの一つを拡大して示す正面図、図4(C)は、焦点検出画素222bの一つを拡大して示す正面図、図4(D)は、撮像画素221の一つを拡大して示す断面図、図4(E)は、焦点検出画素222aの一つを拡大して示す断面図、図4(F)は、焦点検出画素222bの一つを拡大して示す断面図である。 図5は、図3のV-V線に沿う断面図である。 図6は、本実施形態に係るカメラの動作を示すフローチャートである。 図7は、連写撮影モードおよびAF−Cモードが設定されている場面における、本実施形態のカメラ1の動作例を説明するための図である。 図8は、連写撮影モードおよびAF−Cモードが設定されている場面における、従来のカメラ1の動作例を説明するための図である。 図9は、被写体が動体であるか静止体であるかの判定方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1を示す要部構成図である。本実施形態のデジタルカメラ1(以下、単にカメラ1という。)は、カメラ本体2とレンズ鏡筒3から構成され、これらカメラ本体2とレンズ鏡筒3はマウント部4により着脱可能に結合されている。
レンズ鏡筒3は、カメラ本体2に着脱可能な交換レンズである。図1に示すように、レンズ鏡筒3には、レンズ31,32,33、および絞り34を含む撮影光学系が内蔵されている。
レンズ32は、フォーカスレンズであり、光軸L1方向に移動することで、撮影光学系の焦点距離を調節可能となっている。フォーカスレンズ32は、レンズ鏡筒3の光軸L1に沿って移動可能に設けられ、エンコーダ35によってその位置が検出されつつフォーカスレンズ駆動モータ36によってその位置が調節される。
このフォーカスレンズ32の光軸L1に沿う移動機構の具体的構成は特に限定されない。一例を挙げれば、レンズ鏡筒3に固定された固定筒に回転可能に回転筒を挿入し、この回転筒の内周面にヘリコイド溝(螺旋溝)を形成するとともに、フォーカスレンズ32を固定するレンズ枠の端部をヘリコイド溝に嵌合させる。そして、フォーカスレンズ駆動モータ36によって回転筒を回転させることで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32が光軸L1に沿って直進移動することになる。
上述したようにレンズ鏡筒3に対して回転筒を回転させることによりレンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32は光軸L1方向に直進移動するが、その駆動源としてのフォーカスレンズ駆動モータ36がレンズ鏡筒3に設けられている。フォーカスレンズ駆動モータ36と回転筒とは、たとえば複数の歯車からなる変速機で連結され、フォーカスレンズ駆動モータ36の駆動軸を何れか一方向へ回転駆動すると所定のギヤ比で回転筒に伝達され、そして、回転筒が何れか一方向へ回転することで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ32が光軸L1の何れかの方向へ直進移動することになる。なお、フォーカスレンズ駆動モータ36の駆動軸が逆方向に回転駆動すると、変速機を構成する複数の歯車も逆方向に回転し、フォーカスレンズ32は光軸L1の逆方向へ直進移動することになる。
フォーカスレンズ32の位置はエンコーダ35によって検出される。既述したとおり、フォーカスレンズ32の光軸L1方向の位置は回転筒の回転角に相関するので、たとえばレンズ鏡筒3に対する回転筒の相対的な回転角を検出すれば求めることができる。
本実施形態のエンコーダ35としては、回転筒の回転駆動に連結された回転円板の回転をフォトインタラプタなどの光センサで検出して、回転数に応じたパルス信号を出力するものや、固定筒と回転筒の何れか一方に設けられたフレキシブルプリント配線板の表面のエンコーダパターンに、何れか他方に設けられたブラシ接点を接触させ、回転筒の移動量(回転方向でも光軸方向の何れでもよい)に応じた接触位置の変化を検出回路で検出するものなどを用いることができる。
フォーカスレンズ32は、上述した回転筒の回転によってカメラボディ側の端部(至近端ともいう)から被写体側の端部(無限端ともいう)までの間を光軸L1方向に移動することができる。ちなみに、エンコーダ35で検出されたフォーカスレンズ32の現在位置情報は、レンズ制御部37を介して後述するカメラ制御部21へ送出され、フォーカスレンズ駆動モータ36は、この情報に基づいて演算されたフォーカスレンズ32の駆動位置が、カメラ制御部21からレンズ制御部37を介して送出されることにより駆動する。
絞り34は、上記撮影光学系を通過して撮像素子22に至る光束の光量を制限するとともにボケ量を調整するために、光軸L1を中心にした開口径が調節可能に構成されている。絞り34による開口径の調節は、たとえば自動露出モードにおいて演算された適切な開口径が、カメラ制御部21からレンズ制御部37を介して送出されることにより行われる。また、カメラ本体2に設けられた操作部28によるマニュアル操作により、設定された開口径がカメラ制御部21からレンズ制御部37に入力される。絞り34の開口径は図示しない絞り開口センサにより検出され、レンズ制御部37で現在の開口径が認識される。
一方、カメラ本体2には、上記撮影光学系からの光束L1を受光する撮像素子22が、撮影光学系の予定焦点面に設けられ、その前面にシャッター23が設けられている。撮像素子22はCCDやCMOSなどのデバイスから構成され、受光した光信号を電気信号に変換してカメラ制御部21に送出する。カメラ制御部21に送出された撮影画像情報は、逐次、液晶駆動回路25に送出されて観察光学系の電子ビューファインダ(EVF)26に表示されるとともに、操作部28に備えられたレリーズボタン(不図示)が全押しされた場合には、その撮影画像情報が、記録媒体であるカメラメモリ24に記録される。なお、カメラメモリ24は着脱可能なカード型メモリや内蔵型メモリの何れをも用いることができる。撮像素子22の構造の詳細は後述する。
カメラ本体2には、撮像素子22で撮像される像を観察するための観察光学系が設けられている。本実施形態の観察光学系は、液晶表示素子からなる電子ビューファインダ(EVF)26と、これを駆動する液晶駆動回路25と、接眼レンズ27とを備えている。液晶駆動回路25は、撮像素子22で撮像され、カメラ制御部21へ送出された撮影画像情報を読み込み、これに基づいて電子ビューファインダ26を駆動する。これにより、ユーザは、接眼レンズ27を通して現在の撮影画像を観察することができる。なお、光軸L2による上記観察光学系に代えて、または、これに加えて、液晶ディスプレイをカメラ本体2の背面等に設け、この液晶ディスプレイに撮影画像を表示させることもできる。
カメラ本体2にはカメラ制御部21が設けられている。カメラ制御部21は、マウント部4に設けられた電気信号接点部41によりレンズ制御部37と電気的に接続され、このレンズ制御部37からレンズ情報を受信するとともに、レンズ制御部37へデフォーカス量や絞り開口径などの情報を送信する。また、カメラ制御部21は、上述したように撮像素子22から画素出力を読み出すとともに、読み出した画素出力について、必要に応じて所定の情報処理を施すことにより画像情報を生成し、生成した画像情報を、電子ビューファインダ26の液晶駆動回路25やメモリ24に出力する。また、カメラ制御部21は、撮像素子22からの画像情報の補正やレンズ鏡筒3の焦点調節状態、絞り調節状態などを検出するなど、カメラ1全体の制御を司る。
また、カメラ制御部21は、上記に加えて、撮像素子22から読み出した画素データに基づき、位相検出方式による撮影光学系の焦点状態の検出、およびコントラスト検出方式による撮影光学系の焦点状態の検出を行う。なお、具体的な焦点状態の検出方法については、後述する。
操作部28は、シャッターレリーズボタンや、動画撮影開始ボタンなどの撮影者がカメラ1の各種動作モードを設定するための入力スイッチであり、動画撮影/静止画撮影の切り替えや、静止画撮影の中でも単写撮影/連写撮影の切換え、オートフォーカスモード/マニュアルフォーカスモードの切換、オートフォーカスモードの中でも、AF−Sモード/AF−Cモードの切換が行えるようになっている。この操作部28により設定された各種モードはカメラ制御部21へ送出され、当該カメラ制御部21によりカメラ1全体の動作が制御される。また、シャッターレリーズボタンは、ボタンの半押しでONとなる第1スイッチSW1と、ボタンの全押しでONとなる第2スイッチSW2とを含む。
ここで、AF−Sモードとは、シャッターレリーズボタンの半押しがされた後、焦点検出結果に基づき、フォーカスレンズ32を駆動することで合焦駆動を行ない、一度調節したフォーカスレンズ32の位置を固定し、そのフォーカスレンズ位置で撮影するモードである。なお、AF−Sモードは、合焦精度を重視したモードであり、たとえば、静止している被写体を撮影する際に選択される。また、AF−Cモードとは、シャッターレリーズボタンの半押しがされた後、焦点検出結果に基づき、フォーカスレンズ32を駆動することで合焦駆動を行ない、その後、シャッターレリーズボタンの半押し操作が継続されている間は、焦点状態の検出を繰り返し行い、焦点状態が変化した場合には、変化した焦点状態に応じて、フォーカスレンズ32を駆動するモードである。なお、AF−Cモードは、被写体への追従性を重視したモードであり、たとえば、動体である被写体を撮影する際に選択される。
また、本実施形態においては、オートフォーカスモードを切換えるためのスイッチとして、ワンショットモード/コンティニュアスモードを切換えるスイッチを備えた構成としてもよい。そして、この場合においては、撮影者によりワンショットモードが選択された場合には、AF−Sモードに設定され、また、撮影者によりコンティニュアスモードが選択された場合には、AF−Cモードに設定されるような構成とすることができる。
さらに、本実施形態においては、動画撮影時にシャッターレリーズボタンを全押しすることで、動画撮影を行いながら静止画撮影を行うことができる。なお、動画撮影中の静止画撮影の動作については、後述する。
次に、本実施形態に係る撮像素子22について説明する。
図2は、撮像素子22の撮像面を示す正面図、図3は、図2のIII部分を拡大して焦点検出画素222a,222bの配列を模式的に示す正面図である。
本実施形態の撮像素子22は、図3に示すように、複数の撮像画素221が、撮像面の平面上に二次元的に配列され、緑色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する緑画素Gと、赤色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する赤画素Rと、青色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する青画素Bがいわゆるベイヤー配列(Bayer Arrangement)されたものである。すなわち、隣接する4つの画素群223(稠密正方格子配列)において一方の対角線上に2つの緑画素が配列され、他方の対角線上に赤画素と青画素が1つずつ配列されている。このベイヤー配列された画素群223を単位として、当該画素群223を撮像素子22の撮像面に二次元状に繰り返し配列することで撮像素子22が構成されている。
なお、単位画素群223の配列は、図示する稠密正方格子以外にも、たとえば稠密六方格子配列にすることもできる。また、カラーフィルタの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルタ(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)の配列を採用することもできる。
図4(A)は、撮像画素221の一つを拡大して示す正面図、図4(D)は断面図である。一つの撮像画素221は、マイクロレンズ2211と、光電変換部2212と、図示しないカラーフィルタから構成され、図4(D)の断面図に示すように、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2212が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2211が形成されている。光電変換部2212は、マイクロレンズ2211により撮影光学系の射出瞳(たとえばF1.0)を通過する撮像光束を受光する形状とされ、撮像光束を受光する。
また、撮像素子22の撮像面の中心、ならびに中心から左右対称位置の3箇所には、上述した撮像画素221に代えて焦点検出画素222a,222bが配列された焦点検出画素列22a,22b,22cが設けられている。そして、図3に示すように、一つの焦点検出画素列は、複数の焦点検出画素222aおよび222bが、互いに隣接して交互に、横一列(22a,22c,22c)に配列されて構成されている。本実施形態においては、焦点検出画素222aおよび222bは、ベイヤー配列された撮像画素221の緑画素Gと青画素Bとの位置にギャップを設けることなく密に配列されている。
なお、図2に示す焦点検出画素列22a〜22cの位置は図示する位置にのみ限定されず、何れか一箇所、二箇所にすることもでき、また、四箇所以上の位置に配置することもできる。また、実際の焦点検出に際しては、複数配置された焦点検出画素列22a〜22cの中から、撮影者が操作部28を手動操作することにより所望の焦点検出画素列を、焦点検出エリアとして選択することもできる。
図4(B)は、焦点検出画素222aの一つを拡大して示す正面図、図4(E)は、焦点検出画素222aの断面図である。また、図4(C)は、焦点検出画素222bの一つを拡大して示す正面図、図4(F)は、焦点検出画素222bの断面図である。焦点検出画素222aは、図4(B)に示すように、マイクロレンズ2221aと、半円形状の光電変換部2222aとから構成され、図4(E)の断面図に示すように、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2222aが造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2221aが形成されている。また、焦点検出画素222bは、図4(C)に示すように、マイクロレンズ2221bと、光電変換部2222bとから構成され、図4(F)の断面図に示すように、撮像素子22の半導体回路基板2213の表面に光電変換部2222bが造り込まれ、その表面にマイクロレンズ2221bが形成されている。そして、これら焦点検出画素222aおよび222bは、図3に示すように、互いに隣接して交互に、横一列に配列されることにより、図2に示す焦点検出画素列22a〜22cを構成する。
なお、焦点検出画素222a,222bの光電変換部2222a,2222bは、マイクロレンズ2221a,2221bにより撮影光学系の射出瞳の所定の領域(たとえばF2.8)を通過する光束を受光するような形状とされる。また、焦点検出画素222a,222bにはカラーフィルタは設けられておらず、その分光特性は、光電変換を行うフォトダイオードの分光特性と、図示しない赤外カットフィルタの分光特性を総合したものとなっている。ただし、撮像画素221と同じカラーフィルタのうちの一つ、たとえば緑フィルタを備えるように構成することもできる。
また、図4(B)、図4(C)に示す焦点検出画素222a,222bの光電変換部2222a,2222bは半円形状としたが、光電変換部2222a,2222bの形状はこれに限定されず、他の形状、たとえば、楕円形状、矩形状、多角形状とすることもできる。
ここで、上述した焦点検出画素222a,222bの画素出力に基づいて撮影光学系の焦点状態を検出する、いわゆる位相差検出方式について説明する。
図5は、図3のV-V線に沿う断面図であり、撮影光軸L1近傍に配置され、互いに隣接する焦点検出画素222a−1,222b−1,222a−2,222b−2が、射出瞳350の測距瞳351,352から照射される光束AB1−1,AB2−1,AB1−2,AB2−2をそれぞれ受光していることを示している。なお、図5においては、複数の焦点検出画素222a,222bのうち、撮影光軸L1近傍に位置するもののみを例示して示したが、図5に示す焦点検出画素以外のその他の焦点検出画素についても、同様に、一対の測距瞳351,352から照射される光束をそれぞれ受光するように構成されている。
ここで、射出瞳350とは、撮影光学系の予定焦点面に配置された焦点検出画素222a,222bのマイクロレンズ2221a,2221bの前方の距離Dの位置に設定された像である。距離Dは、マイクロレンズの曲率、屈折率、マイクロレンズと光電変換部との距離などに応じて一義的に決まる値であって、この距離Dを測距瞳距離と称する。また、測距瞳351,352とは、焦点検出画素222a,222bのマイクロレンズ2221a,2221bにより、それぞれ投影された光電変換部2222a,2222bの像をいう。
なお、図5において焦点検出画素222a−1,222b−1,222a−2,222b−2の配列方向は一対の測距瞳351,352の並び方向と一致している。
また、図5に示すように、焦点検出画素222a−1,222b−1,222a−2,222b−2のマイクロレンズ2221a−1,2221b−1,2221a−2,2221b−2は、撮影光学系の予定焦点面近傍に配置されている。そして、マイクロレンズ2221a−1,2221b−1,2221a−2,2221b−2の背後に配置された各光電変換部2222a−1,2222b−1,2222a−2,2222b−2の形状が、各マイクロレンズ2221a−1,2221b−1,2221a−2,2221b−2から測距距離Dだけ離れた射出瞳350上に投影され、その投影形状は測距瞳351,352を形成する。
すなわち、測距距離Dにある射出瞳350上で、各焦点検出画素の光電変換部の投影形状(測距瞳351,352)が一致するように、各焦点検出画素におけるマイクロレンズと光電変換部の相対的位置関係が定められ、それにより各焦点検出画素における光電変換部の投影方向が決定されている。
図5に示すように、焦点検出画素222a−1の光電変換部2222a−1は、測距瞳351を通過し、マイクロレンズ2221a−1に向う光束AB1−1によりマイクロレンズ2221a−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。同様に、焦点検出画素222a−2の光電変換部2222a−2は測距瞳351を通過し、マイクロレンズ2221a−2に向う光束AB1−2によりマイクロレンズ2221a−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
また、焦点検出画素222b−1の光電変換部2222b−1は測距瞳352を通過し、マイクロレンズ2221b−1に向う光束AB2−1によりマイクロレンズ2221b−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。同様に、焦点検出画素222b−2の光電変換部2222b−2は測距瞳352を通過し、マイクロレンズ2221b−2に向う光束AB2−2によりマイクロレンズ2221b−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
そして、上述した2種類の焦点検出画素222a,222bを、図3に示すように直線状に複数配置し、各焦点検出画素222a,222bの光電変換部2222a,2222bの出力を、測距瞳351と測距瞳352とのそれぞれに対応した出力グループにまとめることにより、測距瞳351と測距瞳352とのそれぞれを通過する焦点検出光束が焦点検出画素列上に形成する一対の像の強度分布に関するデータが得られる。そして、この強度分布データに対し、相関演算処理または位相差検出処理などの像ズレ検出演算処理を施すことにより、いわゆる位相差検出方式による像ズレ量を検出する。
そして、得られた像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔に応じた変換演算を施すことにより、予定焦点面に対する現在の焦点面(予定焦点面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出エリアにおける焦点面をいう。)の偏差、すなわちデフォーカス量を求めることができる。
なお、これら位相差検出方式による像ズレ量の演算、および、デフォーカス量の演算はカメラ制御部21により実行される。
また、本実施形態では、算出したデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させる合焦駆動が行われる。具体的には、カメラ制御部21は、算出したデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させながら、デフォーカス量の算出を繰り返し、新たにデフォーカス量が算出された場合には、新たに算出されたデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させる。そして、新たに算出されたデフォーカス量(すなわち、光学系の像面位置と被写体の像面位置とのずれ量)が所定の合焦範囲内となり、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判断された場合に、フォーカスレンズ32が合焦位置まで駆動したものと判断し、フォーカスレンズ32の駆動を終了する。
なお、合焦範囲は、絞り34の開口径に応じて設定され、絞り34の開口径が小さく、被写界深度が深くなるほど、合焦範囲は広く設定されることとなる。また、合焦範囲は、動画撮影/静止画撮影に応じて異なり、動画撮影時よりも静止画撮影時の合焦範囲は狭く設定される。静止画撮影時においては動画撮影時よりも高品質の画像が望まれるため、合焦範囲を狭く設定することで、合焦精度を高めることができ、高画質の画像を撮像することができるためである。さらに、本実施形態では、動画撮影中にシャッターレリーズボタンの操作を行うことで、動画撮影中に静止画像の撮影を行うことができる。動画撮影中に静止画像の撮影を行う場合には、高品質の静止画像を撮像するために、動画撮影のみを行う場合よりも、合焦範囲は狭く設定される。
また、カメラ制御部21は、撮像素子22の撮像画素221の出力を読み出し、読み出した画素出力に基づき、焦点評価値の演算を行う。この焦点評価値は、たとえば撮像素子22の撮像画素221からの画像出力の高周波成分を、高周波透過フィルタを用いて抽出することで求めることができる。また、遮断周波数が異なる2つの高周波透過フィルタを用いて高周波成分を抽出することでも求めることができる。
そして、カメラ制御部21は、レンズ制御部37に制御信号を送出してフォーカスレンズ32を所定のサンプリング間隔(距離)で駆動させ、それぞれの位置における焦点評価値を求め、該焦点評価値が最大となるフォーカスレンズ32の位置を合焦位置として求める、コントラスト検出方式による焦点検出を実行する。なお、この合焦位置は、たとえば、フォーカスレンズ32を駆動させながら焦点評価値を算出した場合に、焦点評価値が、2回上昇した後、さらに、2回下降して推移した場合に、これらの焦点評価値を用いて、内挿法などの演算を行うことで求めることができる。
次いで、本実施形態に係るカメラ1の動作例を説明する。図6は、本実施形態に係るカメラ1の動作を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、カメラ1の電源がONされることにより開始される。
ステップS101では、カメラ制御部21により、動画撮影モードが設定されているか否かの判断が行なわれる。動画撮影モードが設定されている場合には、ステップS118に進み、一方、静止画撮影モードが設定されている場合には、ステップS102に進む。
ステップS102では、カメラ制御部21により、シャッターレリーズボタンが半押し(第1スイッチSW1がオン)されたか否かの判断が行われる。シャッターレリーズボタンが半押しされた場合は、ステップS103に進み、一方、シャッターレリーズボタンが半押しされていない場合は、ステップS102で待機する。
ステップS103では、位相差検出方式によるデフォーカス量の算出処理が開始される。具体的には、まず、撮像素子22の焦点検出画素222a,222bにより、撮影光学系からの光束が受光され、受光された光束に応じた電荷の蓄積が行われるとともに、蓄積された電荷に応じた画素信号がカメラ制御部21に転送される。これにより、カメラ制御部21は、焦点検出画素222a,222bから一対の像に対応した一対の画素信号の読み出すことができ、読み出した一対の画素信号に基づいて像ズレ検出演算処理(相関演算処理)を実行することで、焦点検出画素列22a〜22cに対応する焦点検出位置における像ズレ量を演算し、さらに像ズレ量をデフォーカス量に変換する。また、カメラ制御部21は、一対の画素信号の一致度やコントラストなどに基づいて、算出したデフォーカス量の信頼性の評価も行う。なお、カメラ制御部21は、ステップS103以降において、デフォーカス量の算出およびデフォーカス量の信頼性の評価を、所定の間隔で繰り返し実行する。
ステップS104では、カメラ制御部21により、オートフォーカスモードとして、焦点状態の変化に応じてフォーカスレンズ32を駆動するAF−Cモードが設定されているか、一度焦点調節したフォーカスレンズ32の位置を固定するAF−Sモードが設定されているかの判断が行われる。オートフォーカスモードとして、AF−Cモードが設定されている場合には、ステップS105に進み、一方、オートフォーカスモードとして、AF−Sモードが設定されている場合には、ステップS112に進む。
ステップS105では、カメラ制御部21により、合焦判定が行われる。具体的には、カメラ制御部21は、ステップS103で算出された光学系の像面位置と被写体の像面位置とのずれ量(デフォーカス量)が所定の合焦範囲内となる場合には、光学系の焦点状態は合焦状態にあると判定して、ステップS106に進み、一方、デフォーカス量が所定の合焦範囲を超える場合には、光学系の焦点状態は合焦状態ではないと判定し、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させるために、ステップS107に進む。
ステップS106では、カメラ制御部21により、連写撮影モードが設定されているか否かの判断が行われる。連写撮影モードが設定されている場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にある場合でも、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させるために、ステップS107に進む。一方、単写撮影モードが設定されている場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にある場合には、フォーカスレンズ32の駆動を禁止するために、ステップS109に進む。
ステップS107では、カメラ制御部21により、デフォーカス量の信頼性が所定値以上であるか否かの判断が行われる。たとえば、被写体のコントラストが低い場合、被写体が超低輝度被写体である場合、あるいは、被写体が超高輝度被写体である場合などにおいて、デフォーカス量が低いと判断される。デフォーカス量の信頼性が所定値以上である場合には、このデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ32を合焦駆動させるために、ステップS108に進む。一方、デフォーカス量の信頼性が所定値未満である場合には、測距不能と判断して、フォーカスレンズ32を駆動させることなく、ステップS109に進む。
ステップS108では、デフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させるための処理が行われる。具体的には、カメラ制御部21により、位相差検出方式により算出されたデフォーカス量から、フォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させるのに必要となるレンズ駆動量の算出が行なわれ、算出されたレンズ駆動量が、レンズ制御部37を介して、フォーカスレンズ駆動モータ36に送出される。そして、フォーカスレンズ駆動モータ36は、カメラ制御部21により算出されたレンズ駆動量に基づいて、フォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させる。
このように、本実施形態では、オートフォーカスモードがAF−Cモードに設定されており、かつ、連写撮影が行われている場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定された場合でも、デフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ32を駆動させる。一方、オートフォーカスモードがAF−Cモードに設定されている場合でも、単写撮影が行われている場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にある場合に、フォーカスレンズ32の駆動は行われない。
ステップS109では、シャッターレリーズボタンが全押し(第2スイッチSW2のオン)されたか否かの判断が行われる。シャッターレリーズボタンが全押しされた場合は、ステップS110に進み、撮像素子22により、静止画像の撮影が行われる。続くステップS111では、連写撮影中であるか否の判断が行われ、連写撮影中である場合には、ステップS104〜S111の処理が繰り返される。このように、オートフォーカスモードがAF−Cモードに設定されており、かつ、連写撮影が行われている場合には(ステップS111=Yes)、光学系の焦点状態が合焦状態にあるか否かに拘わらず、最新のデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させながら、静止画像を繰り返し撮像する連写撮影が行われる。
一方、単写撮影の場合は、シャッターレリーズボタンが全押しされると(ステップS109=Yes)、静止画像の撮影が行われ(ステップS110)、連写撮影中ではないと判断され(ステップS111=No)、この処理を終了する。なお、シャッターレリーズボタンが全押しされていない場合には(ステップS109=No)、ステップS104〜S108の処理が繰り返し実行される。
また、ステップS104で、オートフォーカスモードとして、一度焦点調節したフォーカスレンズ32の位置を固定するAF−Sモードが設定されている場合には、ステップ112に進み、デフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズ32の合焦駆動が行われた後、ステップS113で、合焦ロック(フォーカスレンズ32の駆動を禁止する処理)が行われる。これにより、オートフォーカスモードとしてAF−Sモードが設定されている場合には、たとえ連写撮影が行われている場合でも、フォーカスレンズ32の駆動が禁止され、フォーカスレンズ32のレンズ位置が固定されることとなる。
そして、ステップS114では、シャッターレリーズボタンが全押し(第2スイッチSW2のオン)されたか否かの判断が行われる。シャッターレリーズボタンが全押しされた場合は、ステップS116に進み、撮像素子22により、静止画像の撮影が行われる。そして、連写撮影中である場合(ステップS117=Yes)には、フォーカスレンズ32のレンズ位置を固定したまま、静止画像を繰り返し撮影する連写撮影が行われる。一方、単写撮影が行われた場合や連写撮影が終了した場合(ステップS117=No)には、このカメラ1の動作を終了する。このように、オートフォーカスモードがAF−Sモードに設定されている場合には、一度、フォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させた後は、連写撮影が行われる場合でも、フォーカスレンズ32の駆動は禁止される。
なお、シャッターレリーズボタンが全押しされていない場合(ステップS114=No)は、シャッターレリーズボタンが半押しが解除されているか否かの判断が行われ(ステップS115)、シャッターレリーズボタンの半押しが解除されている場合(ステップS115=Yes)には、このカメラ1の動作を終了する。一方、シャッターレリーズボタンが半押しされている場合(ステップS115=No)は、フォーカスレンズ32を駆動させずに、シャッターレリーズボタンが全押しされるまで待機する。
また、ステップS101で、動画撮影モードが設定されている場合は、ステップS118に進み、動画撮影が開始される。本実施形態では、動画撮影時においても、デフォーカス量が繰り返し算出され、算出されたデフォーカス量に基づいて合焦駆動が行われる。また、動画撮影中に、光学系の像面位置と被写体の像面位置とのずれ量(デフォーカス量)が所定の合焦範囲内となる場合には、光学系の焦点状態は合焦状態にあると判定されるが、動画撮影時の合焦範囲は、静止画撮影時と比べて広く設定される。
ステップS119では、カメラ制御部21により、動画撮影中に、シャッターレリーズボタンが半押し(第1スイッチSW1のオン)されたか否かの判断が行われる。シャッターレリーズボタンが半押しされていない場合には、ステップS124に進み、一方、シャッターレリーズボタンが半押しされた場合には、ステップS120に進み、ステップS120〜S123において、動画撮影中に静止画像を撮像するための処理が行われる。
具体的には、まず、静止画像を高画質で撮影するために、動画撮影のみを行っている場合と比べて、合焦判定の判定基準となる合焦範囲が狭い範囲に設定される(ステップS120)。次いで、被写体の像面位置と光学系の像面位置とのずれ量(デフォーカス量)がステップS120で設定された合焦範囲内となるように、フォーカスレンズ32の合焦駆動が行われ(ステップS121)、その後、シャッターレリーズボタンが全押し(第2スイッチSW2のオン)されると(ステップS122=Yes)、静止画像の撮影が行われる(ステップS123)。このように、本実施形態では、動画撮影中に静止画撮影を行う際には、動画撮影のみを行う場合と比べて、合焦範囲を狭い範囲に変更することで、合焦精度を高めることができ、高品質の静止画像を撮影することができる。
ステップS124では、動画撮影が終了した否かの判断が行われ、動画撮影が終了するまでは(ステップS124=No)、動画像の撮影が繰り返され、動画撮影が終了した場合(ステップS124=Yes)は、このカメラ1の動作を終了する。
次に、図7に基づいて、連写撮影が行われており、かつ、オートフォーカスモードとしてAF−Cモードが設定されている場面における、本実施形態のカメラ1の動作例を説明する。図7は、連写撮影モードおよびAF−Cモードが設定されている場面における、本実施形態のカメラ1の動作例を説明するための図である。
図7に示す場面例では、時刻t1において、撮像素子22の焦点検出画素222a,222bにより、光学系を通過した光束に応じた電荷の蓄積が開始され、時刻t3から、電荷の蓄積と並行して、時刻t1から蓄積された電荷の量に応じた画像信号の転送が開始される。そして、時刻t6では、時刻t3で開始された画像信号の転送が終了し、この画像信号に基づいて、デフォーカス量の算出が開始される。そして、時刻t8において、デフォーカス量の算出が終了すると、算出したデフォーカス量に基づいて、光学系の焦点状態が合焦状態にあるか否かの判定が行われる。
ここで、図7に示すように、時刻t8からの合焦判定では、時刻t1で開始された電荷蓄積時間の中心の時刻t2における被写体の像面位置と、合焦判定時(時刻t8)におけるフォーカスレンズ32のレンズ位置における光学系の像面位置とのずれ量Δd(デフォーカス量)が、合焦判定時(時刻t8)における合焦範囲R内である場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定し、一方、ずれ量Δd(デフォーカス量)が合焦範囲Rを超える場合には、光学系の焦点状態は合焦状態ではないと判定する。図7に示す場面例では、時刻t2における被写体の像面位置と合焦判定時(時刻t8)における光学系の像面位置とのずれ量Δd(デフォーカス量)が合焦範囲R内にあるため、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定される。この場合も、本実施形態では、合焦判定終了後の時刻t9において、フォーカスレンズ32の駆動指示が行われ、時刻t2における被写体の像面位置と光学系の像面位置とが合致するように、フォーカスレンズ32が駆動される。
また、電荷の蓄積、画像信号の転送、デフォーカス量の算出、および合焦判定は一定の周期で繰り返し実行される。たとえば、図7に示すように、時刻t1で1周期目の電荷の蓄積が行われた後、時刻t4において2周期目の電荷の蓄積が行われる。そして、2周期目においても、1周期目と同様に、時刻t6から2周期目で蓄積された電荷に応じた画像信号の転送が開始され、時刻t8から画像信号に基づくデフォーカス量の算出が開始され、時刻t10からデフォーカス量に基づく合焦判定が行われる。ここで、2周期目において時刻t10から開始される合焦判定では、2周期目の時刻t4から開始した電荷蓄積時間の中心の時刻t5における被写体の像面位置と、合焦判定時(時刻t10)におけるフォーカスレンズ32のレンズ位置における光学系の像面位置とのずれ量Δd(デフォーカス量)が、合焦判定時(時刻t10)における合焦範囲R内にある場合には、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定され、ずれ量Δd(デフォーカス量)が合焦範囲Rを超える場合に、光学系の焦点状態は合焦状態ではないと判定される。図7に示す場面例では、ずれ量Δd(デフォーカス量)は合焦範囲R内にあるため、光学系の焦点状態は合焦状態であると判定されるが、本実施形態では、合焦判定終了後の時刻t12において、デフォーカス量に基づいて、時刻t5における被写体の像面位置と光学系の像面位置とが合致するように、フォーカスレンズ32が駆動される。同様に、3周期目以降においても、合焦判定とフォーカスレンズ32の駆動が繰り返されることとなる。
また、図7に示す場面例では、連写撮影が行われており、一定周期で静止画像の撮像が繰り返される。たとえば、図7に示す場面例では、電荷の蓄積が4回行われる毎に、静止画像の撮像が行われる。たとえば、1周期目の時刻t1で蓄積した電荷に応じた画像信号に基づいて静止画像を撮像した後、次に、5周期目の時刻t11で蓄積した電荷に応じた画像信号に基づいて静止画像を撮像する。ここで、図7に示すように、時刻t11において静止画像の撮像が行われた場合、時刻t11における被写体の像面位置と光学系の像面位置とのずれ量Δdが、連写撮影における画像撮影時のピンぼけ量となる。本実施形態では、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定されている場合でも、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動することで、時刻t11の画像撮影時におけるピンぼけ量Δdを小さくすることができる。これにより、本実施形態では、図7に示すように、連写撮影による画像撮影時におけるピンぼけ量Δdを、画像撮影時(時刻t11)における合焦範囲R内にすることができ、連写撮影時に、被写体にピントを合った画像を適切に撮影することができる。
一方、図8は、連写撮影モードおよびAF−Cモードが設定されている場面における、従来のカメラ1の動作例を説明するための図である。なお、図8においては、図7と同様に被写体が移動している場面を例示している。従来では、たとえば図8に示すように、時刻t21から蓄積した電荷に応じた画像信号に基づいて、時刻t25において合焦判定を行う場合、電荷蓄積時間の中心の時刻t22における被写体の像面位置と、合焦判定時(時刻t25)における光学系の像面位置とのずれ量Δdが、合焦判定時(時刻t25)における合焦範囲R内にあり、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定された場合でも、合焦判定後の時刻t26において、フォーカスレンズ32の駆動が禁止される。同様に、時刻t27において合焦判定を行う場合も、時刻t23から開始された電荷蓄積時間の中心の時刻t24における被写体の像面位置と、合焦判定時(時刻t27)における光学系の像面位置とのずれ量Δdが、合焦判定時(時刻t27)における合焦範囲R内にあり、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定されるが、合焦判定後の時刻t28において、フォーカスレンズ32の駆動が禁止される。
このように、従来では、電荷蓄積時間の中心の時刻における被写体の像面位置と、光学系の像面位置とのずれ量(デフォーカス量)が所定の合焦範囲内である場合には、被写体が移動しているにもかかわず、光学系の像面位置は変わらない。そのため、図8に示す場面例のように、時刻t29において連写撮影による静止画像の撮像を行う場合に、画像撮影時(時刻t29)における被写体の像面位置と、画像撮影時(時刻t29)における光学系の像面位置とのずれ量Δdが大きくなり、画像撮影時(時刻t29)における合焦範囲Rを超えてしまうため、連写撮影による画像撮影時に被写体にピントが合った画像を撮像できない場合があった。
これに対して、本実施形態では、図7に示すように、電荷蓄積時間の中心の時刻における被写体の像面位置と、合焦判定時における光学系の像面位置とのずれ量が所定の合焦範囲内である場合も、フォーカスレンズ32の駆動が行われるため、連写撮影による静止画撮影時における被写体の像面位置と光学系の像面位置とのずれ量(ピンぼけ量)を小さくすることができ、これにより、被写体にピントの合った画像を適切に撮像することが可能となる。
以上のように、本実施形態においては、連写撮影を行っており、かつ、オートフォーカスモードとしてAF−Cモードが設定されている場合には、合焦判定において光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定された場合でも、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を合焦位置まで駆動させる。これにより、本実施形態では、被写体が移動している場合でも、図7に示すように、連写撮影による静止画像の撮像時における被写体の像面位置と光学系の像面位置とのずれ量(ピンぼけ量)を小さくすることができ、その結果、被写体にピントの合った画像を適切に撮影することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
たとえば、上述した実施形態では、連写撮影を行っており、かつ、AF−Cモードが設定されている場合において、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定された場合に、フォーカスレンズ32をデフォーカス量に基づいて駆動させる構成を例示したが、この構成に加えて、被写体が動体であるか静止体であるか否かを判断し、被写体が静止体であると判定された場合にのみ、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ32を駆動させる構成としてもよい。たとえば、被写体が動体であると判定された場合には、連写撮影中においても、被写体の動きに追従してフォーカスレンズ32を駆動させることができるが、被写体が静止体であると判定された場合には、通常、被写体に追従したフォーカスレンズ32の駆動が行われない。一方、被写体が静止体である場合でも、被写体が一定未満の速度で移動する場合があり、このような場合に、光学系の焦点状態が合焦状態にあると判定された場合でも、フォーカスレンズ32を駆動させることで、図7に示すように、移動する被写体に適切にピントを合わせることができる。
なお、被写体が静止体であるか動体であるか否かを判定する方法は、特に限定されない。たとえば、カメラ制御部21は、デフォーカス量を周期的に算出することで、図9に示すように、被写体の像面位置(被写体距離)を周期的に測距し、測距した被写体距離に基づいて、被写体距離の時間変化を表す関数を算出し、算出した関数の傾きを被写体の移動速度として算出する。そして、被写体の移動速度が一定速度以上である場合に、被写体は動体であると判定し、一方、被写体の移動速度が一定速度未満である場合に、被写体は静止体であると判定することができる。なお、図9は、被写体が動体であるか静止体であるかを判定する方法を説明するための図である。
なお、上述した実施形態のカメラ1は特に限定されず、例えば、デジタルビデオカメラ、レンズ一体型のデジタルカメラ、携帯電話用のカメラなどのその他の光学機器に本発明を適用してもよい。
1…デジタルカメラ
2…カメラ本体
21…カメラ制御部
22…撮像素子
221…撮像画素
222a,222b…焦点検出画素
3…レンズ鏡筒
32…フォーカスレンズ
36…フォーカスレンズ駆動モータ
37…レンズ制御部

Claims (8)

  1. 焦点調節光学系を有する光学系の焦点状態を検出する焦点検出部と、
    前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記光学系の焦点状態が所定の合焦範囲内にあるか否かを判定する合焦判定部と、
    連写撮影が行われている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定されたか否かに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御部と、を備えることを特徴とする焦点調節装置。
  2. 請求項1に記載の焦点調節装置において、
    単写撮影モードと連写撮影モードとを切り換え可能なモード設定部を有し、
    前記制御部は、前記単写撮影モードによる単写撮影が行われている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定された場合には、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記駆動部に前記焦点調節光学系を駆動させることを禁止することを特徴とする焦点調節装置。
  3. 請求項1または2に記載の焦点調節装置において、
    被写体が動体であるか静止体であるかを判定する判定部をさらに備え、
    前記制御部は、連写撮影が行われている場合には、前記被写体が動体であるか静止体であるかに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させることを特徴とする焦点調節装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の焦点調節装置において、
    前記制御部は、連写撮影が行われている場合において、前記焦点検出部の検出結果の信頼性が所定値以上である場合にのみ、該検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させることを特徴とする焦点調節装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の焦点調節装置において、
    複数の撮像用画素と複数の焦点検出用画素とを有し、前記光学系による像を撮像し、撮像した像に対応する画像信号を出力する撮像部をさらに備え、
    前記焦点検出部は、前記焦点検出用画素から出力された画像信号に基づいて、前記光学系による像面のずれ量を検出することで、前記位相差検出方式による焦点検出を行うとともに、前記撮像用画素から出力された画像信号に基づいて、前記光学系による像のコントラストに関する評価値を算出することで、前記コントラスト検出方式による焦点検出を行うことを特徴とする焦点調節装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の焦点調節装置において、
    前記焦点検出部の検出結果に基づいて前記焦点調節光学系を駆動させ、一度、前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内になった後に、前記光学系の焦点状態が変化した場合には、前記光学系の焦点状態に応じて、前記焦点調節光学系を駆動させる第1の焦点調節モードを設定可能な第1の焦点調節モード設定部をさらに備え、
    前記制御部は、連写撮影が行われている場合であって、前記第1の焦点調節モードが設定されている場合に、前記合焦判定部により前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内にあると判定されたか否かに拘わらず、前記焦点検出部の検出結果に基づいて、前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御を行うことを特徴とする焦点調節装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の焦点調節装置において、
    前記焦点検出部の検出結果に基づいて前記焦点調節光学系を駆動させ、一度、前記光学系の焦点状態が前記合焦範囲内になった後は、前記焦点調節光学系の駆動を禁止する第2の焦点調節モードを設定可能な第2の焦点調節モード設定部をさらに備え、
    前記制御部は、連写撮影が行われている場合であって、前記第2の焦点調節モードが設定されている場合には、前記焦点検出部の検出結果に基づく前記焦点調節光学系を光軸方向に駆動させる制御を禁止することを特徴とする焦点調節装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の焦点調節装置を備えた撮像装置。
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