実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の中央には、下方向(演出表示装置9の画面上、つまり遊技者から見て演出表示装置9の画面の手前)に移動可能に構成された星形の役物200が設けられている。この役物200は、例えば役物落下演出(図示せず)が実行されているときに下方向に移動に移動することによって、役物落下演出が実効されていることを報知する役割を果たす。なお、役物200内部にはLED等が内蔵されており、役物200が移動(動作)しているときに点灯するように構成されている。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。
この実施の形態では、特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態である時短状態(時間短縮状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。なお、この実施の形態では、所定の移行条件が成立した場合には、確変状態(つまり、通常状態および時短状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い遊技状態)かつ時短状態(つまり、通常状態および確変状態に比べて特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)である確変時短状態にも移行される。確変時短状態においても、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなるように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。
上記のように、確変時短状態や時短状態において、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加されるが、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行制御することによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度がより一層高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数がより一層高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
なお、確変時短状態や時短状態において、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、確変時短状態や時短状態において、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート106を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、大当り(15ラウンド通常大当り、15ラウンド確変大当り、2ラウンド突然確変大当り)や小当りが終了した後の遊技状態や、大当りや小当りが終了した後に実行される演出について説明する。
図4は、大当り種別および小当りと、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。また、図5は、潜伏モード中の大当り種別および小当りに応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図4に示すように、この実施の形態では、大当り種別として、「15ラウンドの通常大当り」と、「15ラウンドの確変大当り」と、「2ラウンドの突然確変大当り(以下、単に「突確」という場合がある。)」とが設けられている。
ここで、「15ラウンドの通常大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口を15回、所定期間(例えば29秒)開放し、大当り遊技が終了した後に遊技状態を低確率状態(大当り判定において大当りと決定する確率が低い遊技状態)に移行させるような大当りのことをいう。また、「15ラウンドの確変大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口を15回(つまり15ラウンド)、所定期間(例えば29秒)開放し、大当り遊技が終了した後に遊技状態を高確率状態(大当り判定において大当りと決定する確率が高い遊技状態。確変状態ともいう。)に移行させるような大当りのことをいう。また、「2ラウンド突然確変大当り」とは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技が終了した後の遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。
また、図4および図5に示すように、この実施の形態では、「小当り」が設けられている。
ここで、「小当り」とは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、例えば確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図4の「時短」の欄に示すように、15ラウンド確変大当り(図4中「15R確変」と示す)では、大当り遊技の終了後、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで、確変状態でありかつ時短状態である確変時短状態(高確高ベース状態)に制御される。また、15ラウンド通常大当り(図4中「15R通常」と示す)では、大当り遊技の終了後からの図柄の変動回数が100回に達するまで時短状態(低確高ベース状態)に制御される。なお、大当り遊技の終了後からの時短状態が継続可能な変動回数(100回)を時短回数という。また、突然確変大当り(図4中「突確」と示す)では、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変時短状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変時短状態(高確高ベース状態)に制御され、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が低ベース状態(通常状態または確変状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変状態(高確率状態であるが時短状態ではない遊技状態)に制御される。
また、小当りの場合は、小当りが発生したときの遊技状態を引き継ぐ(すなわち、小当りが発生したときの遊技状態が変化しない)。例えば、小当りが発生したときの遊技状態が通常状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は通常状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が確変時短状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は次回の大当りまで確変時短状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が確変状態であれば小当り遊技が終了した後の遊技状態は次回の大当りまで確変状態であり、小当りが発生したときの遊技状態が時短状態であれば小当り遊技の終了後から残り時短回数の変動が行われるまで遊技状態は時短状態である。
上述したように、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じであるので、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると(突然確変大当り遊技または小当り遊技が行われると)、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できない。従って、遊技者は突然確変大当りの発生によって高確率状態(確変状態や確変時短状態)に制御されたか、小当りの発生によって低確率状態(通常状態や時短状態)に制御されたか、について認識することができないので、突然確変大当りの遊技や小当りの遊技が終了した後の遊技状態を、確変状態が潜伏しているかもしれないとの期待を持たせる遊技状態である潜伏状態(潜伏モード)という。また、潜伏状態において実際は確変状態に制御されている場合(遊技機内部では遊技状態が確変状態に制御されている場合)は潜伏確変状態ともいう。
また、この実施の形態では、図4および図5に示すように、潜伏状態において演出図柄の変動中に実行する演出を「潜伏演出」という。「潜伏演出」は、現在の遊技状態を示唆する演出上のステージ1〜3に分けられている。「ステージ1〜3」の各々は、演出表示装置9の背景画像の種類・色、演出図柄の種類・形・色、変動音(変動中の効果音)、LED25,28a〜28cの点灯パターン、役物200の動き、あるいはそれらの組み合わせというような潜伏演出の演出態様を変化させることによって区分けされる。
「ステージ1」が最も高確率状態に移行している可能性が低いステージであり、「ステージ2」が「ステージ1」よりも高確率状態に移行している可能性が高いステージであり、「ステージ3」が最も高確率状態に移行している可能性が高いステージである。なお、「高確ステージ」は現在の遊技状態が高確率状態に移行していることを報知するステージであり、「通常ステージ」は現在の遊技状態が低確率状態に移行していることを報知するステージである。また、「低確高ベースステージ」は現在の遊技状態が低確率状態でかつ高ベース状態に移行していること(つまり時短状態に移行していること)を報知するステージである。なお、各ステージの具体的な表示例については後述する(図31参照)。
図4に示すように、15ラウンドの確変大当りの遊技が終了した後は、潜伏演出は実行されず(ステージ1に移行されず)、高確ステージに移行される。また、15ラウンドの通常大当りの遊技が終了した後も、潜伏演出は実行されず(ステージ1に移行されず)、低確高ベースステージに移行される。一方、図4および図5に示すように、突然確変大当りや小当りの遊技が終了した後は、潜伏演出のステージ1に移行される。そして、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ2,3など)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して3回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。なお、継続演出の具体例については後述する(図32参照)。また、この実施の形態では、継続演出として、実行時間の異なる演出が複数種類設けられている(図44参照)。
図4に示す「長変動タイミング」の欄には、継続演出が実行されるタイミング(突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後からの変動回数)を示している。なお、「長変動タイミング」とは、継続演出が実行可能な変動時間の変動パターン(例えば図10に示す継続演出用の長変動の変動パターンPA2−4,PC1−3など)が高い割合で選択されるタイミングのことを意味している。図4に示すように、「長変動タイミング」は、突然確変大当りの遊技や小当りの遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目となっている。また、この実施の形態では、CPU56が「長変動タイミング」において継続演出が実行可能な変動時間の変動パターンを高い割合で選択する。
図4および図5に示すように、「突確」の場合は、突然確変大当り遊技の終了後にステージ1に移行され、突然確変大当り遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、それらの継続演出において成功(継続)が報知されることによって、ステージ1からステージ2に、ステージ2からステージ3に、ステージ3から高確ステージに移行される。
また、図4および図5に示すように、「小当り」の場合は、小当りの遊技の終了後にステージ1に移行され、小当りの遊技の終了後から10変動目に継続演出が実行され、その継続演出において成功(継続)が報知されるとステージ2に移行され、10変動目の継続演出において失敗(終了)が報知されると通常ステージに移行される。そして、10変動目の継続演出において成功(継続)が報知されたことによってステージ2に移行したときは、小当りの遊技の終了後から20変動目に継続演出が実行され、その継続演出において成功(継続)が報知されるとステージ3に移行され、20変動目の継続演出において失敗(終了)が報知されると通常ステージに移行される。また、10変動目の継続演出において失敗(終了)が報知されたことによって通常ステージに移行したときは、現在の遊技状態が低確率状態であることを遊技者が認識しており、継続演出を実行する意味がないので、小当りの遊技の終了後から20変動目に、継続演出の代わりにリーチ演出など(変動時間に応じた演出)が実行される。そして、20変動目の継続演出において成功(継続)が報知されたことによってステージ3に移行したときは、小当りの遊技の終了後から30変動目に継続演出が実行され、その継続演出において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。また、20変動目の継続演出において失敗(終了)が報知されたことによって通常ステージに移行したときは、上述したように継続演出を実行する意味がないので、小当りの遊技の終了後から30変動目に、継続演出の代わりにリーチ演出などが実行される。
このように、「小当り」の場合は、小当りの遊技の終了後から10変動目、20変動目、30変動目のいずれかの継続演出において失敗(終了)が報知されて通常ステージに移行される。この実施の形態では、失敗(終了)を報知する継続演出をどのタイミング(10変動目、20変動目、30変動目)で行うかは、演出制御用CPU101(演出制御用マイクロコンピュータ100)が決定する。従って、演出制御用CPU101が小当り遊技の終了後から10変動目や20変動目の継続演出において失敗(終了)を報知すると決定した場合は、失敗(終了)を報知する継続演出の実行後における継続演出の実行タイミング(長変動タイミング:20変動目や30変動目)では、継続演出に代えてリーチ演出などの演出を実行するようにしている。
また、この実施の形態では、「長変動タイミング」のときに、CPU56が継続演出を実行可能な変動時間の変動パターンを「高い割合」で選択するように構成している。従って、常に継続演出が実行可能な変動時間の変動パターンが選択されるわけではなく、最も実行時間の短い継続演出を実行可能な変動時間の変動パターンが選択されなかった場合は、複数回(例えば2回)の変動に亘って継続演出を実行する(図44の「複数回の変動に亘る演出」)。また、継続演出は実行時間が異なる複数種類の演出が用意されており、CPU56によって選択された変動パターンの変動時間に応じた実行時間の継続演出が実行される(図44参照)。
図4に示すように、この実施の形態では、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるように制御する。例えば、小当りの遊技の終了後におけるステージ2の実行中(例えば小当りの遊技の終了後からの変動回数が15回目)に小当りが発生した場合は、新たに発生した小当り(2回目の小当り)の遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージであるステージ2を継続させる。この場合、2回目の小当りが発生したタイミングはステージ2の途中(ステージ2に移行してから5変動目)であるが、2回目の小当りの遊技の終了後にステージ2を最初から実行する(すなわち、ステージ2における1変動目からやり直す)。この場合、ステージ2の潜伏演出が15回実行されることになる。そして、2回目の小当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目に実行する継続演出において成功(継続)を報知した場合はステージ3に移行させる。さらに、2回目の小当りの遊技の終了後からの変動回数が20回目に実行する継続演出において失敗(終了)を報知して通常ステージに移行させる。
他の例として、小当りの遊技の終了後におけるステージ3の実行中(例えば小当りの遊技の終了後からの変動回数が23回目)に突然確変大当りが発生した場合は、突然確変大当りの遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージであるステージ3を継続させる。この場合も、突然確変大当りが発生したタイミングはステージ3の途中(ステージ3に移行してから3変動目)であるが、突然確変大当りの遊技の終了後にステージ3を最初から実行する(すなわち、ステージ3における1変動目からやり直す)。この場合、ステージ3の潜伏演出が13回実行されることになる。そして、突然確変大当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目に実行する継続演出において成功(継続)を報知して高確ステージに移行させる。
さらに、他の例として、高確ステージの実行中に突然確変大当りまたは小当りが発生した場合は、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後にステージ1から開始させるのではなく、滞在ステージである高確ステージを継続させる。この場合は、高確ステージ中は変動回数に関係なく継続されるので、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの変動回数を調整する必要はない。
このように、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージを継続させるとともに、継続演出を最大3回までしか実行しないように構成することによって、既に実行している潜伏演出を途切れさせることがなく、またステージを段階的に変化させることができるので、演出が不自然となって遊技者に違和感を与えてしまうのを防止することができる。
なお、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージを継続させる構成ではなく、突確や小当りの遊技の終了後は常にステージ1から開始させるように構成してもよい。この場合、最初に潜伏モード突入の契機となる突確や小当りの遊技の終了後の継続演出と、潜伏モード移行後の突確や小当りの発生にもとづく継続演出とを足し合わせると、継続演出が4回以上実行され得ることになる。
なお、低確率低ベース状態(通常状態)、低確率高ベース状態(時短状態)、高確率低ベース状態(確変状態)および高確率高ベース状態(確変時短状態)のいずれの状態も、潜伏状態(潜伏モード)となり得る。例えば、低確率低ベース状態や低確率高ベース状態において小当りが発生したときは、小当り遊技の終了後に潜伏状態(低確率低ベース状態や低確率高ベース状態)となる。また、低確率低ベース状態や低確率高ベース状態において突然確変大当りが発生したときは、突然確変大当り遊技の終了後に潜伏状態(高確率低ベース状態や高確率高ベース状態)となり、高確率低ベース状態や高確率高ベース状態において小当りや突然確変大当りが発生したときは、小当り遊技や突然確変大当り遊技の終了後に潜伏状態(高確率低ベース状態や高確率高ベース状態)となる。
次に、遊技機の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム3(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
ステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない非確変状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図9(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図9(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図9(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図10に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3,非リーチPA2−1〜非リーチPA2−4の変動パターンが用意されている。ここで、非リーチPA2−4の長変動の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目においてハズレが決定されたときは当該長変動の変動パターンが高い割合で選択される(図24のステップS95C参照)。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA3−1〜ノーマルPA3−2、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−6の変動パターンが用意されている。
また、図10に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄(突然確変大当り図柄を除く)になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPB1−1〜ノーマルPB1−2、スーパーPB1−3〜スーパーPB1−6の変動パターンが用意されている。ここで、スーパーPB1−3〜スーパーPB1−6の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒以上が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目において大当り(突然確変大当りを除く)が決定されたときはスーパーPB1−3〜スーパーPB1−6の変動パターンのいずれかが高い割合で選択される(図24のステップS92C参照)。
また、図10に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が突然確変大当り図柄(突確図柄)または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、特殊PC1−1〜特殊PC1−3の変動パターンが用意されている。ここで、特殊PC1−3の長変動の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において実行される継続演出を実行可能な変動時間30秒が設定されている。後述するように、突然確変大当りまたは小当りの遊技の終了後からの10変動目、20変動目または30変動目において継続演出の実行時間を確保できるように、10変動目、20変動目または30変動目において突然確変大当りまたは小当りが決定されたときは当該長変動の変動パターンが高い割合で選択される(図24のステップS92C,S94C参照)。
図10に示す特殊PC1−1〜特殊PC1−3の変動パターンにもとづいて変動が実行される場合は、突然確変大当りであるか小当りであるかについて遊技者が認識できず(または認識困難であり)、また、突然確変大当り遊技または小当り遊技の終了後に潜伏モードに移行させることによって、遊技状態がいずれの状態に移行されたかについて遊技者が認識できない(または認識困難である)。
図11は、演出図柄の変動パターン種別を示す説明図である。図11に示すように、CA1−1は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)であって短縮なし(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−2は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)であって保留記憶数2〜4個短縮(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−3は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)であって保留記憶数5〜8個短縮(低ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−4は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)であって短縮なし(高ベース中)のときに選択される変動パターン種別であり、CA1−5は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)であって保留記憶数2〜8個短縮(高ベース中)のときに選択される変動パターン種別である。
また、CA1−6は、可変表示態様(表示結果)が非リーチ(ハズレ)またはリーチ(ハズレ)であって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
また、CA2−1は、可変表示態様(表示結果)がリーチ(ハズレ)であってノーマルリーチのときに選択される変動パターン種別であり、CA2−2は、可変表示態様(表示結果)がリーチ(ハズレ)であってスーパーリーチのときに選択される変動パターン種別である。
また、CB1−1は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであってノーマルリーチのときに選択される変動パターン種別であり、CB1−2は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであってスーパーリーチのときに選択される変動パターン種別である。
また、CA1−6は、可変表示態様(表示結果)が非確変大当り(通常大当り)または確変大当りであって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
また、CC1−1は、可変表示態様(表示結果)が突然確変大当りまたは小当りであって2回開放チャンス目停止(例えば「135」などのチャンス目の停止)のときに選択される変動パターン種別である。
また、CC1−2は、可変表示態様(表示結果)が突然確変大当りまたは小当りであって継続演出の実行時に選択される変動パターン種別である。
図12(A)〜(D)は、大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dを示す説明図である。大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたとき、および小当り図柄とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果や小当りの判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、CB1−1〜CB1−3、CC1−1〜CC1−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aとして、大当り種別が「通常大当り(非確変大当り)」である場合に用いられる上段のテーブルと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる中段のテーブルと、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる下段のテーブルとが設けられ、各々のテーブルには大当り種別に対応した変動パターン種別CB1−1、CB1−2が設定されている。また、図12(B)に示す継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bとして、大当り種別が「通常大当り(非確変大当り)または確変大当り」である場合に用いられる上段のテーブルと、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる下段のテーブルとが設けられ、各々のテーブルには大当り種別に対応した継続演出用の変動パターン種別CB1−3,CC1−2が設定されている。
また、図12(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Cとして、「小当り」である場合に用いられるテーブルが設けられ、そのテーブルには小当りに対応した変動パターン種別CC1−1が設定されている。また、図12(D)に示す継続演出用小当り変動パターン種別判定テーブル132Dとして、「小当り」である場合に用いられるテーブルが設けられ、そのテーブルには小当りに対応した継続演出用の変動パターン種別CC1−2が設定されている。
図13(A)〜(C)は、ハズレ変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。このうち、図13(A)は、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が0〜1である場合に用いられる変動パターン種別CA1−1,CA2−1,CA2−2が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が2〜4である場合に用いられる変動パターン種別CA1−2,CA2−1,CA2−2が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が低ベース状態であるとともに合算保留記憶数が5〜8である場合に用いられる変動パターン種別CA1−3,CA2−1,CA2−2が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルとを示している。また、図13(B)は、遊技状態が高ベース状態であるとともに合算保留記憶数が0〜1である場合に用いられる変動パターン種別CA1−4,CA2−1,CA2−2が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルと、遊技状態が高ベース状態であるとともに合算保留記憶数が2〜8である場合に用いられる変動パターン種別CA1−5,CA2−1,CA2−2が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルとを示している。また、図13(C)は、継続演出用の変動パターン種別CA1−6が設定されたハズレ変動パターン種別決定テーブルを示している。
図14は、ROM54に記憶されているハズレ変動パターン決定テーブル134Aと大当り変動パターン決定テーブル134Bを示す説明図である。図14(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル134Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図14(B)に示す大当り変動パターン判定テーブル134Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、継続演出用の変動パターン種別CA1−6には、変動パターンPA1−1,PA2−1,PA2−4,PA301,PA3−2,PA3−3,PA3−4,PA3−5,PA3−6が設定されている。これらの変動パターンのうち、変動パターンPA2−4,PA3−3,PA3−4,PA3−5,PA3−6は30秒以上の変動時間を有する変動パターンであり、これらの変動パターンが選択されたときは、これらの変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「連打」)が演出制御用CPU101によって選択される。また、変動パターンPA1−1,PA3−1、PA3−2は30秒未満の変動時間を有する変動パターンであり、これらの変動パターンが選択されたときは、これらの変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「長押し」「一発押し」)が演出制御用CPU101によって選択される。また、変動パターンPA2−1は5秒未満の変動時間しか有しない変動パターンであり、この変動パターンが選択されたときは、変動時間が短く、1回の変動において継続演出を実行することが困難(不可能)であるので、複数回の変動(例えば2回の変動)に亘って継続演出を実行する継続演出(図44に示す「複数回の変動に亘る演出」)が演出制御用CPU101によって選択される。
図14に示すように、30秒以上の変動時間を有する変動パターンPA2−4,PA3−3,PA3−4,PA3−5,PA3−6に対して数多くの決定値が割り振られているので、これらの変動パターンは高い割合(確率)で選択(決定)されることになる。一方、5秒未満の変動パターンPA2−1に対して少ない数の決定値しか割り振られていないので、この変動パターンは低い割合(確率)でしか選択(決定)されないことになる。
また、継続演出用の変動パターン種別CB1−3には、変動パターンPB1−1〜PB1−6が設定されている。これらの変動パターンのうち、変動パターンPB1−3〜PB1−6は30秒以上の変動時間を有する変動パターンであり、これらの変動パターンが選択されたときは、これらの変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「連打」)が演出制御用CPU101によって選択される。また、変動パターンPB1−1,PB1−2は30秒未満の変動時間を有する変動パターンであり、これらの変動パターンが選択されたときは、これらの変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「長押し」)が演出制御用CPU101によって選択される。
図14に示すように、30秒以上の変動時間を有する変動パターンPB1−3〜PB1−6に対して数多くの決定値が割り振られているので、これらの変動パターンは高い割合(確率)で選択(決定)されることになる。
また、継続演出用の変動パターン種別CC1−2には、変動パターンPC1−1〜PC1−3が設定されている。これらの変動パターンのうち、変動パターンPC1−3は30秒以上の変動時間を有する変動パターンであり、この変動パターンが選択されたときは、この変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「連打」)が演出制御用CPU101によって選択される。また、変動パターンPC1−1,PC1−2は30秒未満の変動時間を有する変動パターンであり、これらの変動パターンが選択されたときは、これらの変動パターンの変動時間に対応した継続演出(図44に示す「長押し」)が演出制御用CPU101によって選択される。
図14に示すように、30秒以上の変動時間を有する変動パターンPC1−3に対して数多くの決定値が割り振られているので、この変動パターンは高い割合(確率)で選択(決定)されることになる。
図14に示すハズレ変動パターン決定テーブルは一例であって、例えば、継続演出用の変動パターン種別CA1−6には、継続演出の演出時間を確保するために特別に用意した長変動の変動パターンPA2−4のみ設定するようにしてもよく、また、継続演出の演出時間(30秒以上または15秒以上)を確保するために30秒以上の変動パターンまたは15秒以上の変動パターンだけを設定するようにしてもよい。また、継続演出用の変動パターン種別CB1−3においても、継続演出の演出時間(30秒以上または15秒以上)を確保するために30秒以上の変動パターンまたは15秒以上の変動パターンだけを設定するようにしてもよい。さらに、継続演出用の変動パターン種別CC1−2においても、継続演出の演出時間を確保するために特別に用意した長変動の変動パターンPC1−3のみ設定するようにしてもよく、また、継続演出の演出時間(30秒以上または15秒以上)を確保するために30秒以上の変動パターンまたは15秒以上の変動パターンだけを設定するようにしてもよい。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図21参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。なお、コマンドB000(H)〜B002(H)を背景指定コマンドという。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。なお、この実施の形態では、時短状態に制御されるときは大当り遊技の終了後から所定の時短回数(例えば100回)だけ時短状態が継続する。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図15および図16に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図17および図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図19(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図19(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図19(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)および変動パターン判定用乱数(ランダム4)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)および変動パターン判定用乱数(ランダム4)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215A)。セットされていれば、そのままステップS218Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS218Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS217A)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218A)。
なお、ステップS215AまたはステップS216AでYと判定したことによりステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS218Aにおいて、第1保留記憶数指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
次に、図19(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図20参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)および変動パターン判定用乱数(ランダム4)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム4)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS217B)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
図21は、ステップS217A,S217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターン種別となるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する連続予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS224)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS224において、遊技状態が高ベース状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。また、CPU56は、合算保留記憶数が0〜1であるか2〜4であるか5〜8であるかを判定する。そして、CPU56は、ステップS224の判定結果に応じて、図13に示すハズレ変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS225)。なお、ステップS225では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用ハズレ変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、図12(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cを設定する(ステップS226)。なお、ステップS226では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用小当り変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS227)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、図9(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、図9(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU56は、ステップS227で判定した大当り種別に応じて、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブルを設定する(ステップS228)。なお、ステップS228では、潜伏モード中であるか否かを判定し、潜伏モード中であれば突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後の変動回数を確認し、変動回数が10回、20回または30回であるか否かを判定して、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブルを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS225,S226,S228で設定した変動パターン種別判定テーブルと、ステップS214A,S214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)とを用いて、変動パターン種別を判定する(ステップS229)。
なお、ハズレ変動パターン種別の場合は、合算保留記憶数の数に応じた判定可能な変動パターン種別が異なるため、入賞時演出処理のステップS229で判定した変動パターン種別と、後述する変動パターン設定処理のステップS102で判定した変動パターン種別とがずれてしまうおそれがある。従って、ステップS229におけるハズレ変動パターン種別の判定では、合算保留記憶数がいずれの数であっても常にスーパーリーチの変動パターン種別が判定される変動パターン種別判定用乱数の値の範囲(図13に示す例では246〜251の範囲)に属するか否かを判定するように構成するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定した変動パターン種別を入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。例えば、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図19(A)に示す第1始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217A参照)を実行する場合)には、ステップS229で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「00(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「01(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図19(B)に示す第2始動口スイッチ通過処理で入賞時演出処理(ステップS217B参照)を実行する場合)には、ステップS229で「非リーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「03(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチはずれ」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「04(H)」を設定する処理を行う。また、ステップS229で「スーパーリーチ大当り」と判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「05(H)」を設定する処理を行う。その他、CPU56は、判定した変動パターン種別に応じた値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
図22および図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第1保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第1保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図9(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り(時短あり)」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り(時短なし)」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図24は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS92A)。変動回数カウンタは、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数をカウントするカウンタであり、突然確変大当りや小当りの遊技の終了時に所定回数の値がセットされ(図29のステップS172B、図30のステップS191参照)、図柄の変動の停止時に1ずつ減算される(図27のステップS130B参照)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを用いることに決定し(ステップS92B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bを用いることに決定する(ステップS92C)。なお、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを用いることに決定した場合は、大当り種別を確認して大当り種別(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り)に応じたテーブルを選択する(図12参照)。同様に、継続演出用大当り変動パターン種別決定テーブル132Bを用いることに決定した場合は、大当り種別を確認して大当り種別(確変大当り/通常大当り、突然確変大当り)に応じたテーブルを選択する(図12参照)。その後、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていないときは(ステップS91のN)、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS94A)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、小当り変動パターン種別決定テーブル132Cを用いることに決定し(ステップS94B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用小当り変動パターン種別決定テーブル132Dを用いることに決定する(ステップS94C)。その後、ステップS102に移行する。
小当りフラグがセットされていないときは(ステップS93のN)、CPU56は、CPU56は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の後の変動回数が10回、20回、30回のいずれかであるか否かを、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかであるか否かによって判定する(ステップS95A)。変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかでない場合は、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aまたは133Bを用いることに決定し(ステップS95B)、変動回数カウンタの値が1,11,21のいずれかである場合は、継続演出用ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Cを用いることに決定する(ステップS95C)。なお、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aまたは133Bを用いることに決定した場合は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかをを確認するとともに現在の合算保留記憶数を確認して、遊技状態および合算保留記憶数に応じたテーブルを選択する(図13参照)。なお、遊技状態は時短フラグがセットされているか否かによって確認し、合算保留記憶数は保留記憶数カウンタの値によって確認する。その後、ステップS102に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92B,92C、S94B,94C、S95B,95Cの処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り変動パターン決定テーブル134B(図14(B)参照)、ハズレ変動パターン決定テーブル134A(図14(A)参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム4(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン決定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図25は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS112に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を確認し、大当りの種別に応じた表示結果2〜4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。なお、大当りの種別は、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータにもとづいて確認する。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS112)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、小当りに応じた表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS112のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS115)。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、変動回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS130A)。変動回数カウンタの値が0でないときは、変動回数カウンタの値を1減算(−1)する(ステップS130B)。次に、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS143Aに移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS143Aでは、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS143A)。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS143B)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS143C)。
なお、CPU56は、時短回数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。その場合、例えば、時短状態に移行した後、演出制御用マイクロコンピュータ100側で時短回数を管理するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短状態指定コマンドを受信すると、時短回数カウンタに所定値(例えば100)をセットし、演出図柄の変動表示を実行するごとに時短回数カウンタの値を1減算して、時短回数の残り回数を管理するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに100回をセットする(ステップS168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、大当り種別が15ラウンドの確変大当りであるか否かを確認する(ステップS170)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定できる。確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットするとともに(ステップS171A)、時短フラグをセットして遊技状態を確変時短状態に移行させる(ステップS171B)。また、CPU56は、確変時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS171C)。そして、ステップS173に移行する。一方、確変大当りでなければ(つまり突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS172A)。また、CPU56は、変動回数をカウントするための変動回数カウンタに30回をセットする(ステップS172B)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172C)。そして、ステップS174に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171Bでセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
ステップS173では、CPU56は、変動回数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS173)。この処理によって、15ラウンドの通常大当りや確変大当りの遊技が終了したときは、変動回数カウンタの値が0となり、変動回数カウンタの値を減算する処理が実行されなくなって(ステップS130A,S130B参照)、継続演出用の変動パターンが選択されないようにすることができる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS174)。
図30は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS180)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS184に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS181)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS182)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS183)、処理を終了する。
ステップS184では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS185)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS185のY)、CPU56は、小当りに応じた変動回数(具体的には30回)を変動回数カウンタにセットする(ステップS191)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS192)。
次に、潜伏モードへの移行の演出について説明する。
通常ステージに制御されているときに突然確変大当りや小当りが発生した場合は、突然確変大当りや小当りの変動中および突然確変大当り遊技や小当り遊技の実行中において、潜伏モードのステージ1へ制御されることを示す演出、または潜伏モードのステージ1へ制御されるかもしれないと期待を抱かせる煽り演出を実行する。この実施の形態では、大当り種別として突然確変大当りまたは小当りが決定された場合は、変動パターンとしてPC1−1〜1−2が決定され、突然確変大当り遊技または小当り遊技の終了後に潜伏状態に移行するように構成されている。
なお、この実施の形態では、突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後に常にステージ1に移行するように構成していたが、突然確変大当り遊技の終了後に一定の割合で高確ステージに移行するように構成してもよい。
また、潜伏モードに制御されているときに突然確変大当りや小当りが発生した場合は、成功・失敗を報知する継続演出を実行せずに、現在のステージが継続する旨の報知を行う。
次に、潜伏モード中の演出等について説明する。
図31は、潜伏モード中の各ステージの表示態様を示す説明図である。図31に示すように、潜伏モード(潜伏状態)中のステージ1では、演出表示装置9の背景画像が山の背景となっている。ステージ2では、演出表示装置9の背景画像が森の背景となっている。ステージ3では、演出表示装置9の背景画像が街の背景となっている。高確ステージでは、演出表示装置9の背景画像が海の背景となっている。通常ステージでは、演出表示装置9の背景画像が浜(浜辺)の背景となっている。このように、潜伏モード中において所定の変動タイミング(10変動毎)に継続演出を実行し、継続演出において成功(継続)が報知されたときはステージが順に昇格し、3回連続して成功(継続)が報知されたときに高確ステージに移行する。一方、継続演出において失敗(終了)が報知されたときは通常ステージに移行する。
図32は、継続演出の演出態様を示す説明図である。上述したように、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後の変動回数が10回、20回、30回のときに継続演出が実行される。図32に示す例では、継続演出は、「継続」と「終了」が領域に区分けされて表示されているルーレットを回転させる。そして、遊技者による操作ボタン120の操作に応じて、回転しているルーレットに矢を射る。そして、矢が当った領域の表示が「継続」であるときは継続演出が成功となり、矢が当った領域の表示が「終了」であるときは継続演出が失敗となる。
なお、図32に示す継続演出は、例えば図44に示す「一発押し」の継続演出とする。すなわち、回転しているルーレットに矢を射るというボタン操作は、操作ボタン120の「一発押し」の操作に該当する。「一発押し」とは、操作ボタン120を1回だけ操作(押す)ことによって所定の演出が実行されることを意味する。この実施の形態では、図44に示すように、「一発押し」の継続演出の他に、「連打」や、「長押し」、「複数回の変動に亘る演出」という継続演出が用意されている。「連打」とは、操作ボタン120を連続して操作(押す)ことによって所定の演出が実行されることを意味する。「長押し」とは、操作ボタン120を1回だけ長く操作(押す)ことによって所定の演出が実行されることを意味する。例えば、「連打」の継続演出として、演出表示装置9の画面上に「ボタン連打で表示を切り替えろ!」というような文字を表示し、予め定められた所定期間(操作ボタン120の有効期間)、遊技者に操作ボタン120を連打させることによって「終了!」という表示から「継続!」という表示に切り替えさせるような演出が考えられる。また、「長押し」の継続演出として、演出表示装置9の画面上にシャッタを表示し、演出表示装置9の画面上に「ボタン長押しでシャッタを開け!」というような文字を表示し、操作ボタン120を所定時間押し続けるとシャッタが開き、「継続!」あるいは「終了!」という文字が現れるような演出が考えられる。また、「複数回の変動に亘る演出」として、1回目の変動において演出表示装置9の画面上に「継続?終了?」という文字を表示し、2回目の変動において演出表示装置9の画面上に「継続!」あるいは「終了!」という文字を表示するような演出が考えられる。なお、上記の例では、「複数回の変動に亘る演出」の場合は、操作ボタン120の操作を介さずに行われる演出としているが、操作ボタン120の操作に応じて実行される演出としてもよい。
このような演出態様は一例であって、「継続(成功)」と「終了(失敗)」とが明確に認識できるような態様であれば、他の演出態様であってもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図34は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15および図16参照)であるのか解析する。
図35〜図38は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661A)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS661B)。また、受信した演出制御コマンドが確変時短状態指定コマンドであれば(ステップS662A)、演出制御用CPU101は、確変時短状態フラグをセットする(ステップS662B)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663A)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS663B)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
次いで、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じたフラグをセットする。
例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果1指定コマンドであれば(ステップS665)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「00(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果1フラグをセットする(ステップS666)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果2指定コマンドであれば(ステップS667)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「01(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果2フラグをセットする(ステップS668)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果3指定コマンドであれば(ステップS669)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「02(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第1始動入賞口13への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果3フラグをセットする(ステップS670)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果4指定コマンドであれば(ステップS671)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「03(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「非リーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果4フラグをセットする(ステップS672)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果5指定コマンドであれば(ステップS673)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「04(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチはずれ」となると判定したことを示す入賞判定結果5フラグをセットする(ステップS674)。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果6指定コマンドであれば(ステップS675)、具体的には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータで「05(H)」が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、第2始動入賞口14への始動入賞時に「スーパーリーチ大当り」となると判定したことを示す入賞判定結果6フラグをセットする(ステップS676)。
その他、演出制御用CPU56は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞判定結果フラグをセットする。なお、この実施の形態では、入賞時の判定結果が「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」である場合に、連続予告演出を実行するように構成しているので、上記に示した入賞時判定結果1指定コマンド〜入賞時判定結果6指定コマンドについてのみ受信したか否かを確認し、フラグをセットするようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS677)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、図33に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を潜伏モード中演出設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
潜伏モード中演出設定処理演出(ステップS801):潜伏モード中(および通常モード中)に実行する煽り演出(各移行抽選演出、役物落下演出)を設定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動開始処理(ステップS802):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS804):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図40は、図33に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を潜伏モード中演出設定処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図41は、図39に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、いずれかの入賞時判定結果フラグ(入賞時判定結果1フラグ〜入賞時判定結果6フラグのいずれか)がセットされているか否かを確認する(ステップS1801)。いずれかの入賞時判定結果フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、セットされている入賞時判定結果フラグにもとづいて、連続予告演出の実行の有無および連続予告演出の演出態様を決定する連続予告決定処理を実行する(ステップS1802)。連続予告の演出態様としては、例えば、複数の演出図柄の変動に亘って、演出図柄の変動開始時に演出図柄を光らせる演出を行うようなことが考えられる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS1803)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)、および連続予告演出を実行する場合には連続予告演出の演出態様に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS1804)。
図46は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図46に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、継続演出の演出態様を設定する継続演出設定処理を実行する(ステップS1805)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび継続演出を実行する場合にはその継続演出(さらに予告演出を実行する場合には予告演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS1806)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1807)。
図47は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図47に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS1808)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS1809)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値にする(ステップS1810)。
図42は、演出制御プロセス処理における継続演出設定処理を示すフローチャートである。継続演出設定処理において、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれかであるか否かを確認する(ステップS501)。演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれかであれば、現在のステージが通常ステージであるか否かを判定する(ステップS502)。現在のステージが通常ステージであるときは、継続演出を実行せずに、今回の変動における変動パターンの変動時間に応じた演出を、図45に示すRAMにおける継続演出設定領域にセットする(ステップS503)。図5に示したように、通常ステージに移行された後も継続演出の実行タイミング(長変動タイミング)となり得るが、その場合は、継続演出の実行タイミングであっても継続演出を実行せずに、変動パターンの変動時間に応じた演出を実行することになる。例えば、今回の変動において変動パターンコマンドで指定された変動パターンがノーマルリーチの演出であればノーマルリーチの演出をセットし、スーパーリーチの演出であればスーパーリーチの演出をセットする。なお、今回の変動で決定された変動パターンが非リーチの長変動の変動パターンPA2−4であるときは、継続演出に代えて、変動時間に対応したリーチ演出など(例えば、ノーマルリーチの演出、スーパーリーチの演出、継続演出代替用の特別な演出など)を実行する。その後、継続演出設定処理を終了する。
ステップS502において通常ステージでないと判定したときは(ステップS502のN)、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が突然確変大当りであるか否かを判定し(ステップS504)、突然確変大当りであれば、継続演出の内容(成功又は失敗)を成功にセットする(ステップS505)。そして、ステップS521の処理に移行する。なお、継続演出の成功又は失敗は、図45に示すRAMにおける継続演出設定領域にセットする。このような処理を行うことによって、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目、20回目または30回目に突然確変大当りが発生した場合でも、継続演出を実行し、その継続演出において成功(継続)を報知することになる。
ステップS504において突然確変大当りでないと判定したときは(ステップS504のN)、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が小当りであるか否かを判定し(ステップS506)、小当りであれば、低確率状態であり、かつ演出側変動回数カウンタの値が30であるか否かを判定する(ステップS507)。低確率状態であり、かつ演出側変動回数カウンタの値が30であるときは、継続演出の内容を失敗にセットし(ステップS508)、高確率状態であるか、または演出側変動回数カウンタの値が30でないときは、継続演出の内容を成功にセットする(ステップS509)。そして、ステップS521の処理に移行する。このような処理を行うことによって、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後からの変動回数が30回目に小当りが発生した場合でも、継続演出を実行し、その継続演出において小当り後の遊技状態に応じた内容(成功(継続)または失敗(終了))を報知することになる。
ステップS506において小当りでないと判定したときは(ステップS506のN)、演出制御用CPU101は、今回の変動の表示結果が15ラウンド大当りであるか否かを判定し(ステップS510)、15ラウンド大当りであれば、継続演出の内容を失敗にセットするとともに、継続演出の実行後に大当り報知する大当り報知演出をセットする(ステップS511)。このような処理を行うことによって、継続演出の実行タイミングにおいて大当りが発生した場合でも、継続演出を実行するので、継続演出が実行されないときに大当りとなることにより大当りが悟られてしまうことを防止することができる。なお、ステップS511では、継続演出の内容を失敗としているが、成功としてもよい。
ステップS510において15ラウンドの大当りでないと判定したときは(ステップS510のN)、演出制御用CPU101は、図43に示す継続演出決定テーブルを用いて、継続演出の成功(継続)または失敗(終了)を決定し、決定した継続演出の成功(継続)または失敗(終了)を、図45に示すRAMにおける継続演出設定領域にセットする(ステップS520)。具体的には、図43に示す継続演出決定テーブルは、遊技状態が低確率状態のとき(つまり、遊技状態が低確率状態のときに小当りが発生して潜伏状態に移行したとき)でかつ継続演出の実行回数が1回目または2回目(つまり、演出側変動回数カウンタの値が10または20)のときに用いるテーブルである。そして、演出制御用CPU101は、現在の遊技状態を確認し、現在の遊技状態が低確率状態であれば、演出側変動回数カウンタの値を確認し、演出側変動回数カウンタの値が10または20であれば、継続演出決定用の乱数値を抽出し、抽出した乱数値と図43に示す継続演出決定テーブルの設定値(判定値)とを比較して、成功または失敗を決定する。現在の遊技状態が低確率状態であるが、演出側変動回数カウンタの値が30であれば、図43に示す継続演出決定テーブルを用いずに、自動的に継続演出の内容として失敗を決定する。現在の遊技状態が高確率状態であれば、図43に示す継続演出決定テーブルを用いずに、自動的に継続演出の内容として成功を決定する。
また、演出制御用CPU101は、今回の変動の変動時間(変動パターン)に応じた継続演出の態様を図44に示すような態様に決定し、決定した態様を図45に示す継続演出設定領域にセットする(ステップS521)。具体的には、図44に示すように、今回の変動における変動パターンの変動時間が30秒以上であれば、継続演出の態様として「連打」を決定し、今回の変動における変動パターンの変動時間が15秒以上30秒未満であれば、継続演出の態様として「長押し」を決定し、今回の変動における変動パターンの変動時間が5秒以上15秒未満であれば、継続演出の態様として「一発押し」(図32参照)を決定し、今回の変動における変動パターンの変動時間が5秒未満であれば、継続演出の態様として「複数回の変動に亘る演出」を決定する。このように、今回の変動の変動時間に応じて継続演出の態様を変更するのは、変動時間と継続演出の実行時間(演出時間)とが対応していなければ、継続演出を実行する時間が足りなかったり、逆に時間が余り過ぎたりするおそれがあり、そのような事態が生じるのを防止するためである。
なお、「複数回の変動に亘る演出」を決定したときは、この実施の形態では、今回の変動と次回の変動に亘って継続演出を実行する。この場合、「複数回の変動に亘る演出」における演出の実行回数をカウントするカウンタ(演出回数カウンタ)に2をセットし、演出図柄の変動停止時に演出回数カウンタの値を1減算し、演出回数カウンタの値が2のときに複数回の変動に亘る演出における1回目の演出を実行し、演出回数カウンタの値が1のときに複数回の変動に亘る演出における2回目の演出を実行するようにすればよい。なお、「複数回の変動」は2回の変動に限られず、3回以上であってもよい。
ステップS501において、演出制御用CPU101が、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30のいずれでもないと判定した場合は(ステップS501のN)、演出側変動回数カウンタの値が30未満であるか否かを判定し(ステップS512)、30未満であれば、今回の変動の表示結果が突確または小当りであるか否かを確認する(ステップS513)。今回の変動の表示結果が突確または小当りであれば、演出側変動回数カウンタの1桁目に0をセットする(ステップS514)。例えば、演出側変動回数カウンタの値が15であれば5を0にセットして10にする。このように、演出側変動回数カウンタの1桁目だけクリアし、2桁目をそのままの値とすることにより、潜伏状態中に突然確変大当りや小当りが発生しても、ステージ1から開始されずにそのままのステージから継続されることになる。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS1841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS1842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS1844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS1845)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が10,20,30であるか否かを確認し(ステップS1846)、10,20,30であれば、操作ボタン120の有効期間中であるか否かを判定する(ステップS1847A)。ここで、操作ボタン120の有効期間とは、操作ボタン120が操作されたときに当該操作を有効と認める期間のことをいう。操作ボタン120の有効期間中であれば、演出制御用CPU101は、操作ボタン120がオンとなったか(押下されたか)どうかを検出する処理を実行する(ステップS1847B)。操作ボタン120のオンは、操作ボタン120からのオン信号を入力したことで検出する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120のオンを検出すると(ステップS1847BのY)、セットされている継続演出における操作ボタン120のオンに応じた演出を実行する(ステップS1847C)。ここで、図44に示したように、継続演出の種類は、「連打」「長押し」「一発押し」「複数回の変動に亘る演出」がある。「一発押し」の場合は、操作ボタン120が1回押されたか(操作されたか)否かをステップS1847Bにて判定すればよいが、「連打」の場合は、ステップS1847Bにおいて操作ボタン120が押された(操作された)回数をカウントし、所定回数カウントしたときに継続演出を実行する(ステップS1847C)ように構成する。また、「長押し」の場合は、ステップS1847Bにおいて操作ボタン120が押された(操作された)時間を計測し、操作ボタン120が所定時間押されたと判定したときに継続演出を実行する(ステップS1847C)ように構成する。
なお、「複数回の変動に亘る演出」がセットされている場合は、この実施の形態では、2回の変動に亘って継続演出を実行する。ここで、1回目の変動のときは演出側変動回数カウンタの値が10,20,30であると判定されて(ステップS1846のY)、継続演出が実行されるが(ステップS1847C)、2回目の変動のときは演出側変動回数カウンタの値が10,20,30でないと判定されてしまうことになる(ステップS1846のN)。しかし、上記のように、「複数回の変動に亘る演出」がセットされるときに、「複数回の変動に亘る演出」における演出の実行回数をカウントするカウンタ(演出回数カウンタ)に2をセットし、演出図柄の変動停止時に演出回数カウンタの値を1減算し、ステップS1846において演出側変動回数カウンタの値だけでなく演出回数カウンタの値も確認し、演出回数カウンタの値が2のときに複数回の変動に亘る演出における1回目の演出を実行し、演出回数カウンタの値が1のときに複数回の変動に亘る演出における2回目の演出を実行する。
また、この実施の形態では、「複数回の変動に亘る演出」操作ボタン120の操作を介さずに行われる演出としているので、演出回数カウンタの値が2または1のときは、操作ボタン120の有効期間中であるか否か(ステップS1847A)や操作ボタン120のオンが検出されたか否か(ステップS1847B)を判定せずに自動的に継続演出を実行する。しかし、「複数回の変動に亘る演出」を操作ボタン120の操作に応じて実行される演出としてもよく、その場合は、操作ボタン120の有効中間中に操作ボタン120のオンを検出したことにもとづいて(ステップS1847AのY、ステップS1847BのY)継続演出を実行する。
そして、継続演出の内容(成功・失敗)に応じて継続演出実行後のステージを更新し、現在のステージの内容を示すデータをステージ設定領域にセットする(ステップS1848)。なお、操作ボタン120の有効期間中に遊技者が操作ボタン120を操作しなかった場合は、有効期間の経過後に操作ボタン120のオンに応じた演出(成功(継続)または失敗(終了)の報知)を実行するようにしてもよく、または、成功(継続)または失敗(終了)の報知を行わないようにしてもよい。また、「複数回の変動に亘る演出」の場合は、2回目の変動における継続演出の結果(成功・失敗)に応じたステージに更新する。
次いで、演出制御用CPU101は、連続予告実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1849)。連続予告実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、決定した演出態様の連続予告演出を実行する(ステップS1850)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS1851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS1853)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS1852)、ステップS1853に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図49は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認し(ステップS850A)、0でなければ演出側変動回数カウンタの値を1加算する(+1する)(ステップS850B)。後述するように、15ラウンドの大当りが終了した後は演出側変動回数カウンタの値に0がセットされ(ステップS888A、S891参照)、演出側変動回数カウンタの値に0がセットされているときは、潜伏状態に制御されていないことを示している。従って、ステップS850A,S850Bの処理を実行することによって、潜伏状態に制御されている可能性があるときは演出側変動回数カウンタの値を1加算する処理を実行し、潜伏状態に制御されていないときは演出側変動回数カウンタの値を1加算する処理を実行しないようにしている。
そして、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行い(ステップS852)、確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS853)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図50は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図51は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了演出時間が経過している場合には(ステップS886のY)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS887)。また、突確または小当りの終了であるか否かを確認し(ステップS888A)、突確または小当りの終了であれば、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタの値が0であるか否か、または、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であるか否かを判定する(ステップS888B)。演出側変動回数カウンタの値が0であるということは、現在、潜伏状態に制御されていないことを意味し、また、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であるということは、現在、通常状態(通常ステージ)に制御されていることを意味している。逆に、演出側変動回数カウンタの値が1以上30以下である場合は、現在、潜伏状態に制御されている可能性があることを意味している。ステップS888Bにおいて、演出側変動回数カウンタの値が0である、または、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であると判定した場合は、演出制御用CPU101は、演出側変動回数カウンタに1をセットする(ステップS889)。また、ステージ1に変更する(ステップS890)。すなわち、現在のステージの内容を示すデータとしてステージ1を示すデータをステージ設定領域にセットする。これにより、突確・小当り遊技の終了後に潜伏状態に制御されることになる。ステップS888Bにおいて、演出側変動回数カウンタの値が1以上30以下であると判定した場合は、演出制御用CPU101は、ステップS889,S890の処理を実行せずに、ステップS892の処理に移行する。これにより、潜伏状態中に突確・小当りが発生したときは、現在のステージが継続されることになる。
一方、突確または小当りでなければ、演出側変動回数カウンタに0をセットする(ステップS891)。これにより、15ラウンド大当り遊技の終了後は潜伏状態に制御されない(ステップS850A,S850B参照)。
なお、ステップS888Bでは、演出側変動回数カウンタの値が0であるか否か、または、演出側変動回数カウンタの値が31より大きい値であるか否かを判定することによって、現在の遊技状態が通常状態(通常ステージ)であるか否かを判定しているが、そのような処理に限られず、ステージ設定領域にセットされているステージが通常ステージであるか否かを確認するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、継続演出を実行するタイミングで変動時間として継続演出を実行可能な変動時間を高い割合で選択するので、継続演出の実行時間を確保することができる。さらに、継続演出において失敗(終了)を報知した後における継続演出を実行するタイミングで継続演出以外の演出を実行するので、不自然な演出が実行されてしまうことを回避することができる。
また、この実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において所定の条件(突確・小当り)が成立したことにもとづいて確変状態(または確変時短状態)に制御されるときは、継続演出と同態様の演出において潜伏演出が継続される旨の報知を行うように構成されているので、既に実行している潜伏演出が途切れることがなく、不自然な演出が実行されてしまうことを回避することができる。
また、この実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において大当りにすると決定されたときは、継続演出を実行した後に大当り図柄を導出表示するように構成されているので、継続演出の実行タイミングの変動において大当りにすると決定されたときでも、大当り図柄が導出表示されることを遊技者に悟られて演出効果を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、潜伏演出を実行する変動において所定の条件(突確・小当り)が成立したときは、潜伏演出の現在の態様(ステージ)を継続して実行するように構成しているので、潜伏演出を実行する変動において所定の条件が成立したときでも、既に実行している潜伏演出の態様(ステージ)が引き継がれるので、不自然な演出が実行されてしまうことを回避することができる。
また、この実施の形態では、遊技者による複数種類の操作が可能な操作ボタン(操作手段)120を備え、継続演出は、遊技者による操作ボタン120の操作に応じて実行されるとともに、図44に示すような操作ボタン120の操作の種類に対応して複数種類設けられ、演出制御用CPU101は、継続演出の実行タイミング(10変動目、20変動目、30変動目)の変動の変動時間に応じていずれの種類の継続演出を実行するかを決定する(ステップS521参照)ように構成しているので、継続演出の実行時間を確保することができないという事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、複数種類の継続演出のうち、最も実行時間が短い継続演出であっても実行不可能な短い変動時間の変動パターンが選択されたときは、複数回の変動に亘って実行される継続演出(図44に示す「複数回の変動に亘る演出」)を決定するように構成しているので、より確実に、継続演出の実行時間を確保することができないという事態を防止することができる。
実施の形態2.
図52は、実施の形態2における、大当り種別および小当りと、時短の有無と、潜伏演出の内容および長変動タイミングとの関係を示す説明図である。また、図53は、実施の形態2における潜伏モード中の大当り種別および小当りに応じた継続演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
上記の実施の形態1では、15ラウンドの通常大当りや15ラウンドの確変大当りの遊技の終了後は、潜伏状態(潜伏演出を実行する状態)に移行しないように構成されていたが、この実施の形態2では、15ラウンドの通常大当りや15ラウンドの確変大当りの遊技の終了後も、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後と同様に、潜伏状態(潜伏演出を実行する状態)に移行するように構成したものである。
前提として、図46で説明した例では、通常大当り図柄(非確変図柄)は左中右の演出図柄が偶数の同一図柄で揃った図柄の組み合わせとし、確変大当り図柄(確変図柄)は左中右の演出図柄が奇数の同一図柄で揃った図柄の組み合わせとしていたが、この実施の形態2では、通常大当り図柄(非確変図柄)と確変大当り図柄(確変図柄)とを分けずに、左中右の演出図柄が同一図柄で揃った図柄の組み合わせを単に大当り図柄と定義する。そして、15ラウンドの大当り(通常大当り、確変大当り)の遊技後も常に潜伏状態(潜伏モード)に移行する。
図52に示すように、この実施の形態2でも、大当り種別として、「15ラウンドの通常大当り」と、「15ラウンドの確変大当り」と、「2ラウンドの突然確変大当り(以下、単に「突確」という場合がある。)」とが設けられている。
また、図52および図53に示すように、この実施の形態2では、小当りが設けられている。
図52の「時短」の欄に示すように、15ラウンド確変大当り(図52中「15R確変」と示す)では、大当り遊技の終了後、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで、確変状態でありかつ時短状態である確変時短状態(高確高ベース状態)に制御される。ただし、遊技者には、確変状態に制御されることを報知せずに、確変時短状態であるか単なる時短状態であるかはわからない潜伏状態に制御されていることを報知する。また、15ラウンド通常大当り(図52中「15R通常」と示す)では、大当り遊技の終了後からの図柄の変動回数が100回に達するまで時短状態(低確高ベース状態)に制御される。ただし、遊技者には、時短状態に制御されることを報知せずに、確変時短状態であるか時短状態であるかはわからない潜伏状態に制御されていることを報知する。また、突然確変大当り(図52中「突確」と示す)では、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変時短状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変時短状態(高確高ベース状態)に制御され、突然確変大当りが発生したときの遊技状態が低ベース状態(通常状態または確変状態)であるときは、次回の大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド突然確変大当り)が発生するまで確変状態(高確率状態であるが時短状態ではない遊技状態)に制御される。なお、上記の実施の形態1の場合と同様に、突然確変大当り遊技の終了後も潜伏状態(潜伏モード)に制御される。
また、小当りでは、いずれも、小当りが発生したときの遊技状態を引き継ぐ(すなわち、小当りが発生したときの遊技状態が変化しない)。なお、上記の実施の形態1の場合と同様に、小当り遊技の終了後も潜伏状態(潜伏モード)に制御される。
また、この実施の形態2でも、図52および図53に示すように、潜伏状態において演出図柄の変動中に実行する演出を「潜伏演出」という。「潜伏演出」は、現在の遊技状態を示唆する演出上のステージ1〜3に分けられている。「ステージ1〜3」の各々は、演出表示装置9の背景画像の種類・色、演出図柄の種類・形・色、変動音(変動中の効果音)、LED25,28a〜28cの点灯パターン、役物200の動き、あるいはそれらの組み合わせというような潜伏演出の演出態様を変化させることによって区分けされる。
「ステージ1」が最も高確率状態に移行している可能性が低いステージであり、「ステージ2」が「ステージ1」よりも高確率状態に移行している可能性が高いステージであり、「ステージ3」が最も高確率状態に移行している可能性が高いステージである。なお、「高確ステージ」は現在の遊技状態が高確率状態に移行していることを報知するステージであり、「通常ステージ」は現在の遊技状態が低確率状態に移行していることを報知するステージである。また、「低確高ベースステージ」は現在の遊技状態が低確率状態でかつ高ベース状態に移行していること(つまり時短状態に移行していること)を報知するステージである。
この実施の形態2では、図52および図53に示すように、15ラウンドの確変大当りの遊技が終了した後は、ステージ1に移行される。また、15ラウンドの通常大当りの遊技が終了した後も、ステージ1に移行される。そして、確変大当りや通常大当りの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ2,3など)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して3回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。このように、この実施の形態2では、15ラウンドの大当りの遊技の後も潜伏状態に移行し、10変動毎に継続演出が実行される。
また、この実施の形態2では、図52および図53に示すように、突然確変大当りや小当りの遊技が終了した後は、潜伏演出のステージ2に移行される。そして、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後の変動回数が10回毎に、潜伏状態(潜伏モード)が継続されるか否かを報知する継続演出を実行する。そして、継続演出において「成功(または継続)」が報知されたときは高確率状態に移行されている可能性の高いステージ(ステージ3や高確ステージ)に移行され、継続演出において「失敗(または終了)」が報知されたときは低確率状態に移行されていることを報知する通常ステージに移行される。また、継続演出において連続して2回「成功(または継続)」が報知されると、高確率状態に移行されていることを報知する高確ステージに移行される。このように、この実施の形態2では、実施の形態1の場合と異なり、潜伏状態に移行した後はステージ2から開始し、継続演出は最大2回しか実行されず、2回連続して継続演出で成功(継続)が報知されたときに高確ステージに移行する。
図52に示す「長変動タイミング」の欄には、継続演出が実行されるタイミング(突然確変大当り遊技や小当り遊技の終了後からの変動回数)を示している。なお、「長変動タイミング」とは、継続演出が実行可能な変動時間の変動パターン(例えば図10に示す継続演出用の長変動の変動パターンPA2−4,PC1−3など)が高い割合で選択されるタイミングのことを意味している。図52に示すように、「長変動タイミング」は、15ラウンドの大当りの遊技や、突然確変大当りの遊技、小当りの遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目となっている。
図52および図53に示すように、「15R確変」の場合は、確変大当り遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、全ての継続演出において成功(継続)が報知されることによって高確ステージに移行される。「15R通常」の場合は、通常大当りの遊技の終了後から10変動目、20変動目および30変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(30変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。「突確」の場合は、突然確変大当り遊技の終了後から10変動目および20変動目に継続演出が実行され、全ての継続演出において成功(継続)が報知されることによって高確ステージに移行される。「小当り」の場合は、小当りの遊技の終了後から10変動目のみ、または10変動目および20変動目に継続演出が実行され、最後の継続演出(10変動目または20変動目の継続演出)において失敗(終了)が報知されることによって通常ステージに移行される。
図52に示すように、上記の実施の形態1の場合と同様に、この実施の形態2でも、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、突確や小当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるように制御する。なお、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、15ラウンドの確変大当りや通常大当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させずに、大当り遊技の終了後に新たにステージ1から制御する。15ラウンド大当りの場合は、大当り遊技が15ラウンド実行され、長い時間がかかってしまうため、大当り遊技後に滞在ステージを継続させて潜伏演出が途切れていないように見せることが困難であるからである。ただし、潜伏演出の実行中(つまりステージ1〜3の実行中)や高確ステージの実行中に、15ラウンドの確変大当りや通常大当りが発生した場合は滞在ステージ(現在実行中のステージ)を継続させるようにしてもよい。
図52および図53に示すような実施の形態2の構成を実現する場合、図29に示した大当り終了処理において、通常大当りの場合(ステップS166のN)に変動回数カウンタに30をセットし、確変大当りの場合(ステップS170のY)も変動回数カウンタに30をセットし、突然確変大当りの場合(ステップS170のN)は変動回数カウンタに20をセットする。また、図30に示した小当り終了処理のステップS191において、小当りに応じた値、すなわち、小当りのときは20をセットする。
以上のように、この実施の形態2では、大当りや小当りの遊技の終了後に低ベース状態に制御されるときは高ベース状態に制御されるときよりも継続演出の実行回数を少ない回数とし、また少ない回数の継続演出において成功が報知されることによって高確ステージに移行するように構成しているので、低ベース状態にて実行される潜伏演出では確変状態(高確率状態)に制御されている旨を報知するタイミングが早まるため、大当りや小当りになったにもかかわらず低ベース状態になってしまったことによる遊技者の落胆を緩和することができる。
また、この実施の形態2では、2ラウンドの突確や小当りに制御されるよりも15ラウンド大当りに制御される方が継続演出の実行回数を少ない回数とし、また少ない回数の継続演出において成功が報知されることによって高確ステージに移行するように構成しているので、遊技者に付与する遊技価値の低い突確や小当りが終了した後は高確率状態に制御されている旨を報知するタイミングが早まるため、遊技価値の低い突確や小当りになってしまったことによる遊技者の落胆を緩和することができる。
また、上記の各実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動を突確や小当りの遊技の終了後から10回目、20回目、30回目としていたが、そのような構成に限られず、8回目、16回目、24回目というように10回とは異なる特定回数毎の変動であってもよいし、5回目、12回目、20回目というように特定回数毎の変動でなくてもよい。
また、上記の各実施の形態では、継続演出の実行タイミングの変動において継続演出が実行されないときは、大当りの期待度が高い(または大当り確定)となるように構成してもよい。また、潜伏演出の実行中に突確や小当りが発生したときに、ステージが継続されない場合は高確率状態が確定するように構成してもよい。例えば、ステージ2において突確等が発生した場合は、ステージ2が継続されるはずであるが、ステージ2を継続せずにステージ1またはステージ3に移行したときなどは、高確率状態が確定するような構成である。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側(メイン側)と演出制御用マイクロコンピュータ100側(サブ側)の両方で変動回数をカウントするカウンタ(変動回数カウンタ、演出側変動回数カウンタ)を用いていたが、そのような構成に限られるわけではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560側だけカウンタ(変動回数カウンタ)を備え、そのカウンタで変動回数をカウントするようにしてもよい。このとき、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では、継続演出を行う変動時には、継続演出専用の変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続演出専用の変動パターンを受信したときに、記憶している突然確変大当り・小当りの種類の情報と、現在のステージの情報にもとづいて継続演出を実行する。このような構成によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100側の制御処理が簡略化され、制御負担を軽減することができる。
また、上記の実施の形態において、潜伏状態におけるステージの途中で突確・小当りが発生したときは、そのときのステージを継続するが、同じステージにおけるゲーム数(演出側変動回数カウンタの1桁目)をリセットして再びカウントするように構成していた(図42のステップS513,S514参照)。しかし、そのような構成に限らず、ステージにおけるゲーム数をリセットせずに、突確・小当りがステージの途中で発生したか否かにかかわらず、各ステージにおいて10ゲームを消化したときに(各ステージにおける10回の変動が終了したときに)必ず継続演出を実行するように構成してもよい。
また、上記の各実施の形態では、操作手段として操作ボタン120(ボタンを押す操作を受け付ける手段)を用いていたが、そのような操作手段に限らず、例えば、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラなどであってもよい。なお、スティックコントローラは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。
なお、上記の図42のステップS520では、突確・小当りの遊技の終了後からの変動回数が10回目、20回目または30回目のそれぞれのタイミングにおいて、1回〜3回の継続演出の各々の内容(成功・失敗)を1回ずつ決定するように構成していたが、1回〜3回の継続演出の内容を一度に決定するように構成してもよい。例えば、突確・小当りの遊技の終了時(大当り終了演出処理)や突確・小当りの遊技の終了後からの10回目の変動時(ステップS501で演出側変動回数カウンタの値が10であるときにステップS520を実行するタイミング)などにおいて、突確の遊技が終了して潜伏状態に移行した場合は、3回全ての継続演出において成功を決定し、小当りの遊技が終了して潜伏状態に移行した場合は、1回目に失敗、2回目に失敗、3回目に失敗のいずれかを決定するためのテーブルを用いて継続演出の内容を失敗とする継続演出の回数目を決定する。なお、小当りの遊技が終了して潜伏状態に移行した場合は、3回目の継続演出は常に失敗と決定する。
なお、上記の各実施の形態では、突確・小当りはそれぞれ1種類しか設けていないが、突確や小当りの種類を複数種類設け、それらの種類によって「長変動タイミング」を異ならせるようにしてもよい。例えば、突確の種類や小当りの種類として突確Aや小当りAが決定されたときは、図4に示したように、長変動タイミングを10変動目、20変動目、30変動目とし、突確の種類や小当りの種類として突確Bや小当りBが決定されたときは、長変動タイミングを7変動目、14変動目、21変動目としてもよい。
また、上記の各実施の形態では、突確・小当りはそれぞれ1種類しか設けていないが、突確や小当りの種類を複数種類設け、それらの種類によって「長変動タイミング」の発生回数を異ならせるようにしてもよい。例えば、突確の種類や小当りの種類として突確Aや小当りAが決定されたときは、長変動タイミングを10変動目、20変動目および30変動目の合計3回とし、突確の種類や小当りの種類として突確Bや小当りBが決定されたときは、長変動タイミングを10変動目および20変動目の合計2回とし、突確の種類や小当りの種類として突確Cや小当りCが決定されたときは、長変動タイミングを10変動目だけ(1回だけ)としてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は電力供給の停止(電源断)が発生したときにRAM55の記憶内容をバックアップ(保持)し、電力供給が復帰(再開)したときにバックアップした記憶内容を復旧させる処理を実行するが、演出制御用マイクロコンピュータ100は電力供給の停止(電源断)が発生したときにRAMの記憶内容をバックアップするように構成されていない。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100側では、電力供給が復帰(再開)したときに電力供給の停止時に演出側変動回数カウンタの値を認識できず、電力供給の停止時に制御されていたステージがどのステージであったかについて認識できない。そこで、電力供給が停止した後に電力供給が復帰した場合は、常に通常ステージから制御を開始するようにしてもよい。または、電力供給が停止するときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560がそのときの遊技状態を示すデータと変動回数カウンタの値もバックアップし、電力供給が復帰したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560がバックアップした遊技状態を示すデータと変動回数カウンタの値を確認し、遊技状態を示すデータを指定するコマンドと変動回数カウンタの値を指定するコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技状態を示すデータを指定するコマンドと変動回数カウンタの値を指定するコマンドにもとづいて、電力供給の停止時のステージを認識(確認)し、認識したステージから制御を復旧するように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入して入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記録装置にプリインストールしておくことで配布される形態をとっても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態をとっても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。