JP2014052696A - タッチパネルシステム、テスト装置及びタッチパネルシステムの較正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 指示体の検出精度を向上させるとともに歩留まりの低下を抑制したタッチパネルシステムや、タッチパネルシステムのテスト装置及び較正方法を提供する。
【解決手段】 タッチパネル3の検出面Pに接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステム1は、検出面P内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、検出面Pに接触または近接する指示体の位置を検出する。検出基準は、検査体を検出面に接触または近接させたタッチパネル3から得られた出力信号に基づいて、設定される。
【選択図】 図1
【解決手段】 タッチパネル3の検出面Pに接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステム1は、検出面P内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、検出面Pに接触または近接する指示体の位置を検出する。検出基準は、検査体を検出面に接触または近接させたタッチパネル3から得られた出力信号に基づいて、設定される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、タッチパネルシステムや、タッチパネルシステムを較正する際に用いられるテスト装置、タッチパネルシステムの較正方法に関する。
近年、タッチパネルの検出面に接触または近接する指示体(例えば、ユーザの指やスタイラスなど、以下同じ)の位置を検出することでユーザの指示を受け付けるタッチパネルシステムが、携帯電話やパソコン、自動販売機などに搭載されることが多くなってきている。また、最近では、大型の表示装置やホワイトボードなどにもタッチパネルシステムが搭載されるようになってきており、タッチパネルの大型化が進んでいる。
このようなタッチパネルシステムでは、タッチパネルが出力する出力信号に基づいて、検出面上に接触または近接する指示体の有無や位置を検出する。具体的に例えば、投影型の静電容量方式のタッチパネルシステムでは、検出面に沿って形成される複数の電極を備えたタッチパネルが出力する、電極間の静電容量に応じた出力信号に基づいて、静電容量が小さくなっている位置を検出することにより、検出面上に接触または近接する指示体の有無や位置を検出する。
しかし、検出面内におけるタッチパネルの特性(例えば、厚さ)がばらつくと、指示体の有無が出力信号に与える影響の大きさが検出面内においてばらつき、検出面内において局所的に指示体の検出が困難になる部分が生じ得るため、問題となる。特に、タッチパネルを大型化するほど特性のばらつきが大きくなるため、問題が深刻化する。さらに、投影型の静電容量方式のタッチパネルシステムでは、タッチパネルシステムが搭載される表示装置を高精細なものにするほど、タッチパネルが備える電極を小型にする必要があり、指示体の有無に応じた静電容量の変化量が小さくなるため、問題が深刻化する。
この問題の具体例について、図10を参照して説明する。図10は、従来のタッチパネルシステムにおける問題の具体例について示す図である。なお、図10(b)は、図10(a)よりも時間的に後の状態を示したものであり、図10(c)は、図10(b)よりも時間的に後の状態を示したものである。
図10は、ユーザが、タッチパネル200の検出面210上で、指示体400の接触を維持したまま検出面上を滑らせる操作(ドラッグ)をすることによって、表示装置300に表示されている画像310を指示体400に追随させて移動させようとする場合に発生する問題を示したものである。なお、図10に示すタッチパネル200の検出面210には、指示体400の検出が困難な領域である検出困難領域211が存在している。
図10(a)及び(b)に示すように、指示体400が検出困難領域211を通過する前までは、タッチパネル200の検出面210に対する指示体400の接触が、タッチパネルシステムに継続的に検出される。そのため、ユーザが意図した通りに、指示体400に追随して画像310が移動する。
しかしながら、検出困難領域211を通過する際に、タッチパネル200の検出面210に対する指示体400の接触が、タッチパネルシステムに検出されなくなると、その時点でユーザの上記操作が断絶することになる。そのため、図10(c)に示すように、指示体400が検出困難領域211を通過した後は、ユーザの意図に反して画像310が指示体400に追随しなくなる。
このように、タッチパネルの特性が検出面内でばらつくと、タッチパネルシステムにおいて指示体が正しく検出されず、タッチパネルシステムによる指示体の検出結果を利用する電子情報機器においてユーザの操作が正しく認識されなくなるため、問題となる。特に、上述したドラッグのような継続的な操作(他に、フリックやピンチイン、ピンチアウトなど)の場合、タッチなどの単発的な操作に比べて、検出困難領域211に指示体が進入する可能性が高くなるため、電子情報機器においてユーザの操作が正しく認識されない可能性が高くなる。
この問題を解決する方法として、タッチパネルシステムの出荷前にテストを行い、特性がばらついているタッチパネルを有するタッチパネルシステムを検出して、出荷対象から除外することが考えられる。例えば、特許文献1では、タッチパネルシステムの異常を検出するためのテスト装置が提案されている。
特許文献1で提案されているテスト装置は、片面に複数の電極が形成された絶縁基板を備えている。また、それぞれの電極には、オンになることで電極を個別的に接地するスイッチが設けられている。このテスト装置では、それぞれの電極を検出面に接触させた状態で、任意のスイッチをオンにすることにより、検出面に指示体が接触している状態を模擬的に作出する。これにより、タッチパネルシステムの異常の有無を検出することが可能になる。
しかしながら、特許文献1で提案されているテスト装置などを用いてタッチパネルシステムを出荷前にテストし、特性がばらついているタッチパネルを有するタッチパネルシステムを出荷対象から除外する場合、指示体の検出精度が高いタッチパネルシステムを出荷することは可能になるが、タッチパネルシステムの歩留まりが低下するため、問題となる。
そこで、本発明は、指示体の検出精度を向上させるとともに歩留まりの低下を抑制したタッチパネルシステムやテスト装置、タッチパネルシステムの較正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、タッチパネルの検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステムであって、前記検出面内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、前記検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するものであり、前記検出基準は、検査体を前記検出面に接触または近接させた前記タッチパネルから得られた出力信号に基づいて、設定されたものであることを特徴とするタッチパネルシステムを提供する。
上記の構成によれば、検出面内の所定の位置毎に、適切な検出基準を設定することが可能になる。そのため、指示体の検出が困難になる位置や、指示体の誤検出が頻発する位置が、検出面内に生じることを、防止することが可能になる。
さらに、上記特徴のタッチパネルシステムにおいて、前記検出面内の所定の位置毎に設定されている前記検出基準が、前記タッチパネルを構成する少なくとも一部の部材の前記検出面内における厚さの分布に対応していると、好ましい。
上記の構成によれば、例えば投影型の静電容量方式のタッチパネルシステムにおいて、指示体の検出の難易に対する影響が大きい、検出面内におけるタッチパネルの厚さの分布に対応するように、検出面内の所定の位置毎に検出基準が設定される。そのため、検出面内の所定の位置毎に、より適切な検出基準を設定することが可能となる。
さらに、上記特徴のタッチパネルシステムにおいて、前記検出面内で、前記タッチパネルを構成する少なくとも一部の部材の厚さが大きい位置ほど、前記指示体が検出され易い前記検出基準が設定されていると、好ましい。
上記の構成によれば、検出面内に、タッチパネルの厚さが大きく指示体が検出され難い位置が存在したとしても、局所的に当該位置のみ指示体が検出され易くすることが可能になる。
また、本発明は、上記特徴のタッチパネルシステムの前記検出基準を設定するために用いられるテスト装置であって、前記検出面に沿って並ぶ複数の前記検査体を備えることを特徴とするテスト装置を提供する。
上記の構成によれば、検出面に対するテスト装置の位置を変化させることなく、検出面内の異なる位置に対して検査体を接触または近接させることが可能になる。そのため、検出基準の設定をするために必要なテスト装置の移動回数を少なくして、迅速に検出基準を設定することが可能になる。
さらに、上記特徴のテスト装置において、前記検査体が、前記検出面側の第1電極と、前記検出面から離間した側の第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に挟持される誘電体層と、を備えると、好ましい。特に、前記第1電極及び前記第2電極が、導体から成り、前記誘電体層が、人の指と同等の比誘電率の誘電体から成ると、好ましい。
上記の構成によれば、検査体が電極のみから成る場合と比較して、検査体の電気特性を容易に所望の状態に近づけることが可能になる。特に、検査体の電気特性を、容易に人の指の電気特性に近づけることが可能になる。
さらに、上記特徴のテスト装置において、前記検査体が、前記第2電極の接地の有無を切替自在であるスイッチを、さらに備えると、好ましい。
上記の構成によれば、それぞれの検査体におけるスイッチの切替制御のみで、検出面内の異なる位置に対して、模擬的な指示体の接触または近接を実現することが可能になる。
さらに、上記特徴のテスト装置において、前記検出面上に配置したとき、前記検出面をn分割(nは2以上の整数)した大きさの領域内に、前記検査体が接触または近接すると、好ましい。
上記の構成によれば、検出面の全面に対して検査体を接触または近接させようとする場合に、テスト装置をn回移動させる必要があるが、検出面の大きさに制約されずにテスト装置を小さくすることができるため、テスト装置に発生するひずみ等を抑制することが可能になる。そのため、テスト装置が備えるそれぞれの検査体の特性のばらつきを抑制することが可能になり、適切な検出基準を設定することが可能になる。
また、本発明は、タッチパネルの検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステムの較正方法であって、前記タッチパネルシステムは、前記検出面内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、前記検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するものであり、検査体を前記検出面に接触または近接させた前記タッチパネルから出力信号を得る第1ステップと、前記出力信号に基づいて前記検出基準を設定する第2ステップと、を備えることを特徴とするタッチパネルシステムの較正方法を提供する。
上記特徴のタッチパネルシステム、テスト装置及びタッチパネルシステムの較正方法によれば、検出面内の所定の位置毎に適切な検出基準を設定することが可能になるため、指示体の検出が困難になる位置や指示体の誤検出が頻発する位置が検出面内に生じることを防止したタッチパネルシステムを得るとともに、出荷対象から除外されるタッチパネルシステムを少なくすることが可能になる。したがって、指示体の検出精度を向上させるとともに歩留まりの低下を抑制したタッチパネルシステムを得ることが可能になる。
以下、本発明の実施形態として、ドライブラインとセンスラインとがタッチパネルの検出面に沿って設けられる、投影型の静電容量方式のタッチパネルシステムを例示して説明する。
<タッチパネルシステムの全体構成例>
最初に、本発明の実施形態に係るタッチパネルシステムの全体構成例について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るタッチパネルシステムの全体構成例について示すブロック図である。
最初に、本発明の実施形態に係るタッチパネルシステムの全体構成例について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るタッチパネルシステムの全体構成例について示すブロック図である。
図1に示すように、タッチパネルシステム1は、表示面に画像を表示する表示装置2と、表示装置2の表示面上に設けられるとともにドライブラインDLが駆動されることによって検出面Pに接触または近接する指示体の有無に応じた出力信号をセンスラインSLから出力するタッチパネル3と、ドライブラインDLを駆動するドライブライン駆動部4と、センスラインSLが出力する出力信号を処理することで検出面P内における指示体の位置を検出する指示体位置検出部5と、指示体位置検出部5が検出面P内における指示体の位置を検出する際に用いる検出基準を設定する検出基準設定部6と、表示装置2が表示する画像を制御するホスト端末7と、を備える。
表示装置2は、例えば、液晶ディスプレイや、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、電界放出ディスプレイなどから成る。なお、表示装置2はこれらに限られるものではなく、どのようなものであってもよい。
タッチパネル3は、検出面Pに沿って互いに平行に設けられるとともにそれぞれに所定のドライブ信号が与えられることで駆動される複数のドライブラインDLと、ドライブラインDLと交差(立体交差)するように検出面Pに沿って互いに平行に設けられるとともにドライブラインDLが駆動されることで当該ドライブラインDLとの間に形成される静電容量に応じた出力信号を出力する複数のセンスラインSLと、を備える
出力信号は、検出面P内の検出領域X(ドライブラインDL及びセンスラインSLの交差部分やその近傍部分、以下同じ)に対して指示体が接触または近接しているか(検出領域Xに対する接触または近接の有無や、検出領域Xと指示体との離間距離など)を示す信号となり、検出領域Xと指示体との離間距離が小さくなるほど、静電容量は小さくなる。なお、図1では、ドライブラインDLとセンスラインSLとが垂直に交差する場合について例示しているが、垂直以外の角度で交差してもよい。
ドライブライン駆動部4は、ドライブラインDLに所定の信号を印加することで駆動する。ドライブラインDLが駆動されると、駆動されたドライブラインDLと交差するセンスラインSLが、当該ドライブラインとの間に形成される静電容量に応じた出力信号を出力する。このとき、ドライブライン駆動部4が、同時に複数のドライブラインDLを駆動すると、1つのセンスラインSLが、複数のドライブラインDLとの間に形成される複数の静電容量に対応した出力信号を出力することになるが、指示体位置検出部5は、後述する復号処理部54の復号処理によって、このような重畳的な静電容量に対応した出力信号から、それぞれの静電容量を求めることが可能である。
指示体位置検出部5は、センスラインSLが出力する出力信号を増幅する増幅部51と、増幅部51が増幅した出力信号を取得して時分割で出力する信号取得部52と、信号取得部52が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部53と、A/D変換部53が変換したデジタル信号に基づいて検出面P内における静電容量の変化量の分布を求める復号処理部54と、復号処理部54が求めた静電容量の変化量の分布に基づいて検出面P内における指示体の位置を検出して当該位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部55と、を備える。
復号処理部54は、ドライブライン駆動部4がドライブラインDLに与えたドライブ信号のパターンに基づいて、A/D変換部53から得られるデジタル信号を復号処理することによって、検出面P内における静電容量の分布(二次元的な分布)を求める。さらに、復号処理部54は、指示体の検出を行う前に(例えば、タッチパネルシステムの起動直後に行われるキャリブレーション時に)、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態で得られた出力信号から求められたデジタル信号を取得することによって、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態の検出面P内における静電容量の分布(二次元的な分布)を、あらかじめ求めている。
そして、復号処理部54は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態の検出面P内における静電容量の分布と、指示体の位置の検出時に求めた検出面P内における静電容量の分布と、を比較して、検出面P内における静電容量の変化量の分布(即ち、検出面Pへの指示体の接触または近接に起因して変化した静電容量の成分の二次元的な分布)を求める。
具体的に例えば、復号処理部54は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態の検出面P内における静電容量の分布から、指示体の位置の検出時に求めた検出面P内における静電容量の分布を減算することによって、検出面P内における静電容量の変化量の分布を求める。なお、静電容量の変化量は、絶対値化されたものであってもよい。
位置情報生成部55は、復号処理部54が求めた検出面P内における静電容量の変化量の分布と、検出面P内の所定の位置毎に設定されている(例えば、センスラインSL及びドライブラインDLの交差点毎や検出領域X毎に二次元的に設定されている)検出基準と、を比較することによって、検出面P内における指示体の位置を求め、位置情報を生成する。
具体的に、位置情報生成部55は、検出面P内において、静電容量の変化量が検出基準よりも大きくなっている位置を検出して、当該位置を検出面Pに接触または近接している指示体の位置として求める。そして、位置情報生成部55は、当該位置を示す位置情報を生成し、出力する。なお、位置情報生成部55は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない場合など、検出面Pに接触または近接している指示体の位置を求めることができなかった場合は、その旨を示す位置情報を生成して出力してもよい。また、検出基準の詳細については、後述する。
検出基準設定部6は、復号処理部54から得られる静電容量の変化量の分布に基づいて、位置情報生成部55で用いられる検出基準を設定する。具体的に例えば、位置情報生成部55が、検出基準設定部6が求めた検出基準を記憶する。なお、検出基準設定部6の動作の詳細については、後に具体的な動作例を挙げて説明する。
ホスト端末7は、タッチパネルシステム1の全体を制御するものであり、特に表示装置2に表示される画像を制御する。なお、図1では特に図示していないが、ホスト端末7は、ドライブライン駆動部4や、指示体位置検出部5の各部などを制御し得る。
<検出基準の設定方法>
次に、検出基準の設定方法について、図面を参照して説明する。まず、タッチパネル3の構造例について、図2及び図3を参照して説明する。図2は、タッチパネルの構造例について示す側面図であり、図3は、ドライブライン及びセンスラインの構造例について示す平面図である。
次に、検出基準の設定方法について、図面を参照して説明する。まず、タッチパネル3の構造例について、図2及び図3を参照して説明する。図2は、タッチパネルの構造例について示す側面図であり、図3は、ドライブライン及びセンスラインの構造例について示す平面図である。
図2(a)及び(b)に示すように、タッチパネル3は、表示装置2の表示面上に形成される接着層31と、接着層31上に形成されるガラス基板32と、ガラス基板上に形成される絶縁体フィルム(絶縁層)33と、絶縁体フィルム33上に形成されるドライブラインDLと、ドライブラインDL上に形成されるガラス基板34と、ガラス基板34上に形成されるセンスラインSLと、センスラインSL上に形成される接着層35と、接着層35上に形成されるカバーガラス(保護層)36と、を備える。なお、タッチパネル3を構成するそれぞれの部材は、表示装置2が表示する画像が外部から視認可能となるように、透明(または、視認に影響がない程度に微小な構造を組み合わせたもの)となっている。
また、図3(a)及び(b)に示すように、ドライブラインDLは、センスラインSLと交差する部分を除いて局所的に面積が大きくなるドライブラインパッド部DLPを備える。同様に、センスラインSLは、ドライブラインDLと交差する部分を除いて局所的に面積が大きくなるセンスラインパッド部SLPを備える。そして、図3(a)及び(b)に示すように、ドライブラインDL及びセンスラインSLが交差する部分では、ドライブラインDLとセンスラインSLとの間(特に、隣接するドライブラインパッド部DLPとセンスラインパッド部SLPとの間)に、静電容量Cが形成される。なお、ドライブラインDLがドライブラインパッド部DLPを備えず、センスラインSLがセンスラインパッド部SLPを備えなくてもよい。この場合でも、ドライブラインDL及びセンスラインSLの交差する部分において、静電容量Cが形成される。また、図3(a)に示す例は、ドライブラインDL及びセンスラインSLが、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明な材料から成る場合のものである。また、図3(b)に示す例は、ドライブラインDL及びセンスラインSLが、金属細線Fのメッシュから成る場合のものである。
上述のように、タッチパネル3を大型化すると、タッチパネル3の厚さが検出面P内においてばらつくことがある。具体的に例えば、カバーガラス36の厚さが検出面P内においてばらつくことがある。なお、図2(a)では、カバーガラス36の厚さが、中心側ほど小さくなるとともに外周側ほど大きくなり、全体として表面が凹状になる場合を例示している。また、図2(b)では、カバーガラス36の厚さが大きい位置と小さい位置とが混在して、全体として表面が凹凸状になる場合を例示している。
この場合、カバーガラス36の厚さが小さい位置では、指示体が検出面Pに接触または近接したときに、センスラインSL及びドライブラインDLと指示体との距離が小さくなるため、静電容量の変化量が大きくなる。一方、カバーガラス36の厚さが大きい位置では、指示体が検出面Pに接触または近接したときに、センスラインSL及びドライブラインDLと指示体との距離が大きくなるため、静電容量の変化量が小さくなる(図10に示した検出困難領域211になり得る)。なお、カバーガラス36に限られず、センスラインSL及びドライブラインDLよりも表面側(検出面P側)の部材が厚くなれば、同様の問題が生じ得る。
また例えば、絶縁体フィルム33の厚さも、検出面P内においてばらつくことがある。この場合、絶縁体フィルム33の厚さが小さい位置では、センスラインSL及びドライブラインDLと表示装置2(接地電位)との距離が小さいことから静電容量が大きくなるため、指示体が検出面Pに接触または近接したときにおける静電容量の変化量が大きくなる。一方、絶縁体フィルム33の厚さが大きい位置では、センスラインSL及びドライブラインDLと表示装置2(接地電位)との距離が大きいことから静電容量が小さくなるため、指示体が検出面Pに接触または近接したときにおける静電容量の変化量が小さくなる(図10に示した検出困難領域211になり得る)。なお、絶縁体フィルム33に限られず、センスラインSL及びドライブラインDLよりも裏面側(検出面Pの反対側)の部材が厚くなれば、同様の問題が生じ得る。
また、仮にセンスラインSL及びドライブラインDLの間のガラス基板34の厚さがばらつく場合を想定する。この場合、ガラス基板34の厚さが小さい位置では、センスラインSL及びドライブラインDLの間の距離が小さいことから静電容量が大きくなるため、指示体が検出面Pに接触または近接したときにおける静電容量の変化量が大きくなる。一方、ガラス基板34の厚さが大きい位置では、センスラインSL及びドライブラインDLの間の距離が大きいことから静電容量が小さくなるため、指示体が検出面Pに接触または近接したときにおける静電容量の変化量が小さくなる(図10に示した検出困難領域211になり得る)。なお、ガラス基板34に限られず、センスラインSL及びドライブラインDLの間の部材が厚くなれば、同様の問題が生じ得る。
このように、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布と、指示体が検出面Pに接触または近接したときの静電容量の変化量の検出面P内における分布と、には相関がある。特に、検出面P内において、タッチパネル3の厚さが大きい位置ほど、指示体が検出面Pに接触または近接したときの静電容量の変化量が小さく、位置情報生成部55によって指示体が検出され難い位置となる。したがって、タッチパネルシステム1では、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布に対応するように、検出面P内の所定の位置毎に検出基準を設定する。
検出基準の設定方法例について、図4を参照して説明する。図4は、検出基準の設定方法例について示すグラフである。なお、図4(a)及び(b)に示すそれぞれのグラフは、検出面P内の所定の方向(例えば、センスラインSLに沿った方向や、ドライブラインDLに沿った方向)における位置と、タッチパネル3の厚さ及び検出基準と、を示すものである。
図4(a)に示すグラフでは、検出面P内の所定の方向において、タッチパネル3の厚さが、中心側ほど小さくなるとともに外周側ほど大きくなっている。また、図4(b)に示すグラフでは、検出面P内の所定の方向において、タッチパネル3の厚さが大きい位置と小さい位置とが混在している。なお、図4(a)及び(b)では、図示の簡略化のため、タッチパネル3の厚さ及び検出基準が、検出面P内の所定の方向に対してのみ変化するように図示しているが、実際には検出面Pに対して変化している。
図4(a)及び(b)に示す具体例では、上述したタッチパネル3の厚さと指示体の検出し難さとの関係を考慮して、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さが大きい位置ほど検出基準が小さくなり、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さが小さい位置ほど検出基準が大きくなるように、検出基準を設定している。
具体的に例えば、検出面P内のある位置におけるタッチパネル3の厚さが、タッチパネル3の厚さの平均値よりも5%大きい場合、当該ある位置に対して、検出基準の平均値よりも5%小さい検出基準が設定される。同様に、検出面P内のある位置におけるタッチパネル3の厚さが、タッチパネル3の厚さの平均値よりも10%小さい場合、当該ある位置に対して、検出基準の平均値よりも10%大きい検出基準が設定される。なお、検出基準の平均値は、検出基準を設定する前に、予め設定されていてもよい。
以上より、本発明の実施形態に係るタッチパネルシステム1では、検出面P内の所定の位置毎に適切な検出基準を設定することが可能であるため、指示体の検出が困難になる位置や、指示体の誤検出が頻発する位置が検出面P内に生じることを、防止することが可能になる。そのため、どのようなタッチパネル3を用いる場合であっても、指示体の検出精度を高くすることが可能になる。
特に、検出面P内に、タッチパネル3の厚さが大きく指示体が検出され難い位置が存在したとしても、局所的に当該位置のみ検出基準を低く設定することで、当該位置において指示体が検出され易くすることが可能になる。
<検出基準の設定方法の具体例>
上述のように検出基準を設定するためには、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を、何らかの方法で求める必要がある。以下では、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求めて検出基準を設定する検出基準の設定方法の具体例について、図面を参照して説明する。
上述のように検出基準を設定するためには、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を、何らかの方法で求める必要がある。以下では、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求めて検出基準を設定する検出基準の設定方法の具体例について、図面を参照して説明する。
最初に、本具体例の検出基準の設定方法で使用するテスト装置について、図面を参照して説明する。図5は、テスト装置の構造例について示す模式図である。図6は、検査体の構造例について示す模式図である。図7は、テスト装置の使用例について示す模式図である。
図5に示すように、テスト装置8は、検出面Pに沿って並ぶ複数(図5に示す例では3×3=9個)の検査体81を備える。また、図6に示すように、検査体81は、検出面P側の第1電極811と、検出面Pから離間した側の第2電極812と、第1電極811及び第2電極812に挟持される誘電体層813と、第2電極812の接地の有無を切替自在であるスイッチ814と、を備える。なお、図5では、検査体81の図中の下面側に第1電極811が設けられ、図中の上面側に第2電極812が設けられており、これらの間に誘電体層813が設けられている。
第1電極811及び第2電極812は、金属などの導体から成り、誘電体層813は、人の指と同等の比誘電率(具体的に例えば、30以上50以下)の誘電体から成る。また、スイッチ814は、オンになることで第2電極812が接地された状態になり、オフになることで第2電極812が接地されない状態になる。
検査体81をこのような構造にすると、検査体81が電極のみから成る場合と比較して、検査体81の電気特性を容易に所望の状態に近づけることが可能になる。特に、検査体81の電気特性を、容易に人の指の電気特性に近づけることが可能になる。
図7に示すように、テスト装置8は、検出面P上に配置されて使用される。このとき、それぞれの検査体81の第1電極811は、検出面Pに対して接触する。なお、図7では、テスト装置8の図中の下面側に第1電極811が設けられ、図中の上面側に第2電極812が設けられており、これらの間に誘電体層813が設けられている。
また、図7に示すように、それぞれの検査体81の第1電極811が接触する範囲は、検出面Pをn分割(nは2以上の整数、図7に示す例ではn=3×4=12)した大きさの範囲内となる。
図7に示す状態で、検査体81のスイッチ814がオンになると、第2電極812が接地された状態になる。すると、スイッチ814がオンになった検査体81は、タッチパネル3に対して、検出面Pに指示体(指)が接触した場合と同様の静電容量の変化を生じさせることになる。即ち、検出面Pに対して、模擬的な指示体(指)の接触(以下、模擬接触とする)を実現することが可能になる。
また、図7に示すように、テスト装置8は、検査実行部9によって制御される。検査実行部9は、主に、検出面P内におけるテスト装置8の位置の制御や、スイッチ814のオン及びオフの切替制御を行う。
また、テスト装置8及び検査実行部9は、タッチパネルシステム1の出荷前に検出基準を設定するために用いられるものであり、当然にタッチパネルシステムの一部を構成するものではない。
次に、上述したテスト装置8を利用した検出基準の設定方法の具体例について、図面を参照して説明する。図8は、検出基準を設定するための具体的な動作例について示すフローチャートである。なお、図8に示すフローチャートは、検査実行部9が、上述のテスト装置8を制御することで行われるものである。
図8に示すように、検出基準の設定動作が開始されると、最初に、検査実行部9が、テスト装置8を配置すべき位置を選択する(ステップ#1)。例えば、検査実行部9は、図7に示したような、検出面Pをn分割して成る領域の一つを選択する。
次に、検査実行部9は、ステップ#1で選択した検出面P内の位置に、テスト装置8を移動させる(ステップ#2)。このとき、テスト装置8が備えるそれぞれの検査体81の第1電極811は、検出面Pに接触する。
次に、検査実行部9は、模擬接触を実行するべき検査体81を選択し(ステップ#3)、選択した検査体81が備えるスイッチ814をオンにすることで、模擬接触を実行する(ステップ#4)。このとき、検査実行部9は、検出面P内におけるテスト装置8の位置と、模擬接触を実行する検査体81の位置と、に基づいて、検出面P内における模擬接触の実行位置(座標)を算出し、ホスト端末7を介して検出基準設定部6に伝達する。
模擬接触が実行されている状態で、タッチパネル3から出力信号が出力され、さらに復号処理部54から静電容量の変化量の分布が出力されると、検出基準設定部6は、模擬接触の実行位置における静電容量の変化量を取得して、記憶する(ステップ#5)。
次に、検査実行部9は、模擬接触を実行していた検査体81が備えるスイッチ814をオフにすることで、模擬接触を解除する(ステップ#6)。そして、検査実行部9は、現在のテスト装置8の位置において、さらに模擬接触を実行させるべき検査体81があるか否かを確認する(ステップ#7)。例えば、テスト装置8が1つの位置に配置されているときに、全ての検査体81が模擬接触を実行する場合、検査実行部9は、現在のテスト装置8の位置において、未だ模擬接触を実行していない検査体81があるか否かを確認する。
検査実行部9が、現在のテスト装置8の位置において、さらに模擬接触を実行させるべき検査体81があることを確認する場合は(ステップ#7、YES)、当該検査体81に模擬接触を実行させるべく、ステップ#3に戻る。
一方、検査実行部9が、現在のテスト装置8の位置において、模擬接触を実行させるべき検査体81がないことを確認する場合は(ステップ#7、NO)、テスト装置8をさらに移動させて模擬接触を実行するべきか否かを確認する(ステップ#8)。例えば、テスト装置8が、検出面Pに対して全面的に模擬接触を実行する場合、検査実行部9が、検出面P内において未だにテスト装置8を配置していない位置があるか否かを確認する。
検査実行部9が、さらにテスト装置8を移動させて模擬接触を実行するべき位置があることを確認する場合は(ステップ#8、YES)、当該位置にテスト装置8を移動させて模擬接触を実行するべく、ステップ#1に戻る。
一方、検査実行部9が、テスト装置8を移動させて模擬接触を実行するべき位置がないことを確認する場合は(ステップ#8、NO)、ホスト端末7を介して検出基準設定部6にその旨を伝達する。
この時点で、検出基準設定部6は、検出面P内の様々な位置について、模擬接触が実行されたときの静電容量の変化量を記憶している。上述のように、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布と、指示体が検出面Pに接触したときの静電容量の変化量の検出面P内における分布と、には相関がある。そこで、検出基準設定部6は、指示体が検出面Pに接触したときの静電容量の変化量の検出面P内における分布から、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求める。そして、検出基準設定部6が、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布に対応した、検出面P内の所定の位置毎の検出基準を設定して(ステップ#9)、検出基準の設定動作を終了する。
以上のように検出基準を設定することで、検出面P内の所定の位置毎に適切な検出基準を設定することが可能になるため、指示体の検出が困難になる位置や指示体の誤検出が頻発する位置が検出面P内に生じることを防止したタッチパネルシステム1を得るとともに、出荷対象から除外されるタッチパネルシステムを少なくすることが可能になる。したがって、指示体の検出精度を向上させるとともに歩留まりの低下を抑制したタッチパネルシステム1を得ることが可能になる。
また、テスト装置8を用いて検出基準を設定することで、検出面Pに対するテスト装置8の位置を変化させることなく、検出面P内の異なる位置に対して検査体81を接触させることが可能になる。そのため、検出基準の設定をするために必要なテスト装置8の移動回数を少なくして、迅速に検出基準を設定することが可能になる。
また、検出面Pの全面に対して検査体81を接触させようとする場合、テスト装置8をn回移動させる必要があるが、検出面Pの大きさに制約されずにテスト装置8を小さくすることができるため、テスト装置8に発生するひずみ等を抑制することが可能になる。そのため、テスト装置8が備えるそれぞれの検査体81の特性のばらつきを抑制することが可能になり、適切な検出基準を設定することが可能になる。
なお、テスト装置8は、上述の構造以外の構造であってもよい。例えば、テスト装置8が、上述のような模擬接触を実行する検査体81ではなく、現実的に検出面Pに対して接触(または近接)したり離れたりする検査体を備える構造であってもよい。ただし、この構造では、スイッチ814を不要とすることができるが、それぞれの検査体を個別的に動かす構造が別途必要になる。
また、上述の検出基準の設定方法の具体例では、検査体81の第1電極811を検出面Pに接触させた状態で検出基準を設定する場合について説明したが、検査体81の第1電極811を検出面Pに接触させずに近接させた状態で検出基準を設定してもよい。検査体81の第1電極811を検出面Pに近接させてスイッチ814をオンにすると、タッチパネル3に対して、検出面Pに指示体(指)が近接した場合と同様の静電容量の変化を生じさせることが可能であるため、検査体81の第1電極811を検出面Pに接触させる場合と同様に、検出基準を設定することが可能である。
また、検出基準設定部6が、指示体が検出面Pに接触したときの静電容量の変化量の検出面P内における分布に基づいて、直接的に、検出面P内の所定の位置毎に検出基準を設定してもよい。即ち、検出基準設定部6が、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求めることなく、検出面P内の所定の位置毎に検出基準を設定してもよい。この場合、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布に限られず、指示体の検出の難易に影響を与える他の要因にも対応した検出基準を、設定することが可能になる。
また、検出面Pに対して模擬接触が実行される回数が少なく、模擬接触が実行される間隔が広い場合に、検出基準設定部6が、必要に応じて補間処理等を行うことで、検出基準を設定するために必要なデータを生成してもよい。例えば、検出基準設定部6が、模擬接触が実行されたときの静電容量の変化量の検出面P内における分布、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布、及び、検出面P内の所定の位置毎に設定される検出基準のいずれか1つについて、検出面P内の所定の方向(例えば、ドライブラインDLに沿った方向や、センスラインSLに沿った方向)に対して二次元的な補間を行なってもよいし、検出面Pの全体に対して三次元的な補間を行なってもよい。
また、上述の検出基準の設定方法の具体例では、検出基準設定部6が、検出面P内における静電容量の変化量を一通り取得した後に、検出基準を求めて設定しているが、検出基準設定部6が、静電容量の変化量を取得する度に、模擬接触の実行位置における検出基準を求めて設定してもよい。
<電子情報機器>
上述のタッチパネルシステム1を備えた、本発明の実施形態に係る電子情報機器の構成例について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態に係る電子情報機器の構成例を示すブロック図である。
上述のタッチパネルシステム1を備えた、本発明の実施形態に係る電子情報機器の構成例について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態に係る電子情報機器の構成例を示すブロック図である。
図9に示すように、本発明の実施形態に係る電子情報機器100は、表示装置101(図1の表示装置2に相当)と、表示装置101を制御する表示装置制御部102と、タッチパネル103(図1のタッチパネル3に相当)と、タッチパネルコントローラ104(図1のドライブライン駆動部4、指示体位置検出部5及び検出基準設定部6に相当)と、ユーザに押下されることでユーザの指示を受け付けるボタンスイッチ部105と、撮像により画像データを生成する撮像部106と、入力される音声データを音声として出力する音声出力部107と、集音により音声データを生成する集音部108と、音声出力部107に与える音声データの処理や集音部108から与えられる音声データの処理を行う音声処理部109と、電子情報機器100の外部の機器と通信データを無線により通信する無線通信部110と、無線通信部110が無線により通信する通信データを電磁波として放射するとともに電子情報機器100の外部の機器から放射された電磁波を受信するアンテナ111と、電子情報機器100の外部の機器と通信データを有線により通信する有線通信部112と、各種データを記憶する記憶部113と、電子情報機器100の全体の動作を制御する本体制御部114(ホスト端末7に相当)と、を備える。
なお、上述の指示体位置検出部5及び検出基準設定部6の一部または全部を、タッチパネルコントローラ104ではなく、本体制御部114の一部としてもよい。また、図9に示す電子情報機器100は、タッチパネルシステム1の適用例の1つに過ぎない。上述のタッチパネルシステム1は、電子情報機器100とは異なる構成の電子情報機器に対しても、適用可能である。
<変形等>
[1] 図8に示すフローチャートにおいて、検出基準を設定すると同時に、タッチパネルシステム1の良否をテストしてもよい。具体的に例えば、模擬接触を実行しているにもかかわらず模擬接触を実行している位置における静電容量の変化量がごく小さいタッチパネルシステムや、模擬接触を実行している位置における静電容量の変化量がノイズ等に埋没しているタッチパネルシステムなど、仮に検出基準を設定したとしても指示体の検出精度が十分に改善されないことが予想されるタッチパネルシステムを検出し、不良品として出荷対象から除外してもよい。
[1] 図8に示すフローチャートにおいて、検出基準を設定すると同時に、タッチパネルシステム1の良否をテストしてもよい。具体的に例えば、模擬接触を実行しているにもかかわらず模擬接触を実行している位置における静電容量の変化量がごく小さいタッチパネルシステムや、模擬接触を実行している位置における静電容量の変化量がノイズ等に埋没しているタッチパネルシステムなど、仮に検出基準を設定したとしても指示体の検出精度が十分に改善されないことが予想されるタッチパネルシステムを検出し、不良品として出荷対象から除外してもよい。
[2] 検出面P内の所定の位置毎に設定される検出基準は、上述のように、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布に対応したものであってもよいが、タッチパネル3を構成する少なくとも一部の部材の検出面P内における厚さの分布に対応したものであってもよい。この場合、厚さが変動し易く指示体の検出の難易に対する影響が大きい部材(例えば、上述したカバーガラス36や絶縁体フィルム33など)の検出面P内における厚さの分布に対応するように、検出面P内の所定の位置毎に検出基準を設定すると、好ましい。
[3] 検出基準設定部6が、模擬接触が実行されたときにおける静電容量の変化量の絶対的な大きさではなく、相対的な大きさに基づいて、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求めてもよい。具体的に例えば、検出基準設定部6が、設計通りの均一な厚さで製造されたタッチパネルにおける模擬接触の実行時の静電容量の変化量と、実際のタッチパネル3における模擬接触の実行時の静電容量の変化量と、の比を用いて、検出面P内におけるタッチパネル3の厚さの分布を求めてもよい。
[4] 上述のように、タッチパネルシステム1の検出基準を設定して出荷した後、ユーザがタッチパネルシステム1を使用するときに、検出基準設定部6が、指示体が検出面Pに接触したときにおける静電容量の変化量を随時記憶することで、動的に検出基準を設定(更新)してもよい。
[5] 検出基準設定部6を、タッチパネルシステム1に備えず、検査実行部9に備えてもよい。例えばこの場合、検査実行部9は、タッチパネルシステム1の復号処理部54から静電容量の変化量の分布を取得して検出基準を求め、タッチパネルシステム1の位置情報生成部55やホスト端末7などに検出基準を記憶させればよい。
本発明に係るタッチパネルシステムやテスト装置、タッチパネルシステムの較正方法は、例えば大型のタッチパネルシステム等に、好適に利用され得る。
1 : タッチパネルシステム
2 : 表示装置
3 : タッチパネル
31 : 接着層
32 : 透明基板
33 : 絶縁体フィルム(絶縁層)
34 : 透明基板
35 : 接着層
36 : カバーガラス(保護層)
4 : ドライブライン駆動部
5 : 指示体位置検出部
51 : 増幅部
52 : 信号取得部
53 : A/D変換部
54 : 復号処理部
55 : 位置情報生成部
6 : 検出基準設定部
7 : ホスト端末
8 : テスト装置
81 : 検査体
811 : 第1電極
812 : 第2電極
813 : 誘電体
814 : スイッチ
9 : 検査実行部
100 : 電子情報機器
DL : ドライブライン
SL : センスライン
P : 検出面
X : 検出領域
2 : 表示装置
3 : タッチパネル
31 : 接着層
32 : 透明基板
33 : 絶縁体フィルム(絶縁層)
34 : 透明基板
35 : 接着層
36 : カバーガラス(保護層)
4 : ドライブライン駆動部
5 : 指示体位置検出部
51 : 増幅部
52 : 信号取得部
53 : A/D変換部
54 : 復号処理部
55 : 位置情報生成部
6 : 検出基準設定部
7 : ホスト端末
8 : テスト装置
81 : 検査体
811 : 第1電極
812 : 第2電極
813 : 誘電体
814 : スイッチ
9 : 検査実行部
100 : 電子情報機器
DL : ドライブライン
SL : センスライン
P : 検出面
X : 検出領域
Claims (9)
- タッチパネルの検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステムであって、
前記検出面内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、前記検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するものであり、
前記検出基準は、検査体を前記検出面に接触または近接させた前記タッチパネルから得られた出力信号に基づいて、設定されたものであることを特徴とするタッチパネルシステム。 - 前記検出面内の所定の位置毎に設定されている前記検出基準が、前記タッチパネルを構成する少なくとも一部の部材の前記検出面内における厚さの分布に対応していることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルシステム。
- 前記検出面内で、前記タッチパネルを構成する少なくとも一部の部材の厚さが大きい位置ほど、前記指示体が検出され易い前記検出基準が設定されていることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネルシステム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッチパネルシステムの前記検出基準を設定するために用いられるテスト装置であって、
前記検出面に沿って並ぶ複数の前記検査体を備えることを特徴とするテスト装置。 - 前記検査体が、
前記検出面側の第1電極と、前記検出面から離間した側の第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極に挟持される誘電体層と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載のテスト装置。 - 前記第1電極及び前記第2電極が、導体から成り、
前記誘電体層が、人の指と同等の比誘電率の誘電体から成ることを特徴とする請求項5に記載のテスト装置。 - 前記検査体が、
前記第2電極の接地の有無を切替自在であるスイッチを、
さらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載のテスト装置。 - 前記検出面上に配置された状態で、前記検査体が接触または近接する範囲が、前記検出面をn分割(nは2以上の整数)した大きさの範囲内であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載のテスト装置。
- タッチパネルの検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するタッチパネルシステムの較正方法であって、
前記タッチパネルシステムは、前記検出面内の所定の位置毎に予め設定されていている検出基準を用いて、前記検出面に接触または近接する指示体の位置を検出するものであり、
検査体を前記検出面に接触または近接させた前記タッチパネルから出力信号を得る第1ステップと、
前記出力信号に基づいて前記検出基準を設定する第2ステップと、
を備えることを特徴とするタッチパネルシステムの較正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012194892A JP2014052696A (ja) | 2012-09-05 | 2012-09-05 | タッチパネルシステム、テスト装置及びタッチパネルシステムの較正方法 |
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Publications (1)
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-
2012
- 2012-09-05 JP JP2012194892A patent/JP2014052696A/ja active Pending
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