JP2014038080A - 水素濃度計 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線量が高い場所でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる水素濃度計であって、水素濃度計を駆動させるための駆動用電源を必要とせず、且つ水素濃度計の周囲環境が高温となった場合でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる水素濃度計を提供する。
【解決手段】水素濃度計100は、気体中の水素濃度を測定する水素濃度計であって、第1の金属で形成された第1の電極1と、第1の金属とは仕事関数の異なる第2の金属で形成された、第1の電極1に対向して配置された第2の電極2とを備え、第1の電極1または第2の電極2は、中性子の照射により生成された反跳陽子7によって、第1の電極1と第2の電極2との間で生成された荷電粒子8を検出する電極である。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素濃度計に関し、特に過酷環境下においても使用可能な水素濃度計に関する。
過酷環境下である原子炉内における、監視対象気体の水素濃度の測定方法としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。
特開平6−130177号公報
上記原子炉内のような過酷環境下での使用を予定している水素濃度計には、水素濃度計本体と、水素濃度計本体を駆動させるための電源である駆動用電源とを備えたものがある。この種の水素濃度計は、その駆動用電源を喪失した場合には監視対象気体の水素濃度の測定が不可能になる場合がある。
また、上記水素濃度計には、水素濃度計の内部に例えばプラスチックを備えたものがある。プラスチックの耐熱性は、一般的に用いられる汎用プラスチック(例えばPMMA;メタクリル樹脂)で約60℃〜100℃である。このため、汎用プラスチックを内部に備えた水素濃度計は、水素濃度計の周囲温度が高温(例えば500℃程度)になった場合にはプラスチックが軟化または融解して水素濃度の測定が不可能になる場合がある。
以上のように、従来技術に係る水素濃度計は、過酷環境下において監視対象気体の水素濃度を測定できない場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、放射線量が高い場所でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる水素濃度計であって、水素濃度計を駆動させるための駆動用電源を必要とせず、且つ水素濃度計の周囲環境が高温となった場合でも水素濃度を測定することができる水素濃度計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る水素濃度計は、気体中の水素濃度を測定する水素濃度計であって、第1の金属で形成された第1の電極と、前記第1の金属とは仕事関数の異なる第2の金属で形成された、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、を備え、前記第1の電極または前記第2の電極は、中性子の照射により生成された反跳陽子によって、前記第1の電極と前記第2の電極との間で電離生成された荷電粒子を検出する電極であることを特徴とするものである。
この水素濃度計は、反跳陽子によって電離生成された荷電粒子の量(電荷量)から水素濃度を測定するものである。つまり、本水素濃度計は、反跳陽子が有する電離能(気体を電離させる能力)を利用して水素濃度を測定するものである。よって、放射線量が高い場所でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる。
また、この水素濃度計では、第1の電極と第2の電極との間に発生する接触電位差を利用して、荷電粒子の量を測定している。このため、本水素濃度計は、駆動用電源を用いることなく監視対象気体の水素濃度を測定する構成とすることも可能である。
また、この水素濃度計は、主たる構成部品が金属で形成された一対の電極であり、軟化点・融点の低い部材(例えば、融点が500℃よりも低い部材)等で構成せざるを得ない部品を備えていない水素濃度計とすることも容易である。このような構成とすれば、本水素濃度計は、仮に水素濃度計の周囲温度が高温(例えば500℃以上、電極に用いる金属によっては1000℃以上)になった場合でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる。
また、上記の水素濃度計において、前記第1の電極と前記第2の電極との間を、前記第1の電極と前記第2の電極との延在方向に沿って前記中性子が通過するように中性子源を備えたこととしてもよい。
この水素濃度計であれば、第1の電極と第2の電極との間を、第1の電極と第2の電極の延在方向に沿って中性子が通過するように中性子源を備えている。このため、中性子源を備えなかった場合と比較して、第1の電極と第2の電極との間を通過する中性子の量を増加させることができ、反跳陽子の量を増加させることができる。よって、この水素濃度計であれば、監視対象気体の水素濃度をより高感度に計測することができる。
また、上記の水素濃度計において、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加したこととしてもよい。
この水素濃度計であれば、第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したので、電極間に電圧を印加しなかった場合と比較して、反跳陽子によって生成された荷電粒子を第1の電極または第2の電極で効率よく捕捉することができる。よって、この水素濃度計であれば、監視対象気体の水素濃度をより高感度に計測することができる。
本発明に係る水素濃度計は、反跳陽子によって生成された荷電粒子の量(電荷量)から水素濃度を測定するものである。よって、放射線量率が高い場所でも監視対象気体の水素濃度を測定することもできる。
また、この水素濃度計では、第1の電極と第2の電極との間に発生する接触電位差を利用して荷電粒子の量を測定している。このため、本水素濃度計は、駆動用電源を用いることなく監視対象気体の水素濃度を測定することもできる。
また、この水素濃度計は、主たる構成部品が金属で形成された一対の電極であり、軟化点・融点の低い部材等で構成せざるを得ない部品を備えていない水素濃度計とすることも容易である。このため、本水素濃度計は、仮に水素濃度計の周囲温度が高温になった場合でも監視対象気体の水素濃度を測定することもできる。
本発明の第1の実施形態に係る水素濃度計を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る水素濃度計を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に係る水素濃度計を示す概略図である。 本発明の第4の実施形態に係る水素濃度計を示す概略図である。 本発明の第5の実施形態に係る水素濃度計を示す概略図である。
≪第1の実施形態≫
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水素濃度計100の概略図である。以下、図1を参照しつつ、本実施形態に係る水素濃度計100の構造、動作及び効果について説明する。
<構造>
本実施形態に係る水素濃度計100は、第1の電極1と、第1の電極1に対向して配置された第2の電極2と、を備えている。そして、第1の電極1と第2の電極2とは、抵抗3を介して電気的に接続されている。また、水素濃度計100は、抵抗3に並列に接続された電圧計4を備えている。
第1の電極1及び第2の電極2は、例えばそれぞれ平板状の電極であり、対向して配置された第1の電極1と第2の電極2との間には空間がある。第1の電極1と第2の電極2との間の空間は、開放された空間となっている。そして、この空間には、水素濃度計100周辺の空気(監視対象気体)の流れを妨害するものは設置されておらず、空気は第1の電極1と第2の電極2との間を自由に流れることができる。
第1の電極1は第1の金属で形成されており、第2の電極2は第1の金属とは仕事関数の異なる第2の金属で形成されている。ここで、第1の金属と第2の金属とは、仕事関数の差(接触電位差)が大きくなるように選択されることが好ましいが、仕事関数が異なっていればよい。
第1の電極1を形成する第1の金属には、例えばLi、Be、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、IN、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、Fr、Ra、Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr、Rf、Db、Sg、Bh、Hs、Mt、Dsのいずれか1種の金属、または上述の金属を複数組合せた合金を用いることができる。
また、第2の電極2を形成する第2の金属には、例えばLi、Be、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、IN、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、Fr、Ra、Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr、Rf、Db、Sg、Bh、Hs、Mt、Dsのいずれか1種の金属、または上述の金属を複数組合せた合金を用いることができる。
抵抗3及び電圧計4は、例えば公知の抵抗及び電圧計を用いることができる。よって、ここではその説明を省略する。
<動作>
以下、本実施形態に係る水素濃度計100を用いた水素濃度の測定方法について説明する。
本実施形態に係る水素濃度計100は、中性子5と陽子(水素の原子核)6との弾性散乱によって生成された反跳陽子7が有する電離能を用いることで監視対象気体の水素濃度を決定するものである。よって、水素濃度計100は、水素濃度計100の周囲に中性子5が一定量存在している環境下(例えば、原子炉内、放射線量の高い場所、中性子源が使用可能な場所等)で使用されることを前提としている。
まず、対向して配置された第1の電極1と第2の電極2との間に存在する監視対象気体に、一定量の水素が含まれていた場合を想定する。水素を構成する陽子6は、中性子源(例えば放射性同位体であるCf−252やAm−242+Be等)(図示せず)から放出される中性子5によって弾性散乱されて反跳陽子7となる。陽子6に照射される中性子5の量を一定と仮定すると(ノーマライズすると)、反跳陽子7の量は第1の電極1と第2の電極2との間に存在する水素の量(つまり、監視対象気体中における水素濃度)に比例した量となる。
上述した反跳陽子7が生成される際には、陽子6は中性子5から高い効率で運動エネルギーを貰い受ける。これは、陽子6は、例えば酸素の原子核や窒素の原子核等と比較して質量が小さいからである。中性子5から高い効率で運動エネルギーを貰い受けた反跳陽子7は、第1の電極1と第2の電極2との間に存在する監視対象気体(監視対象気体を構成する分子、原子の種類は問わない)を容易に電離させ、荷電粒子8を生成させる。
反跳陽子7の生成量は、上述のように監視対象気体の水素濃度に比例した量であるため、生成された荷電粒子8の量も監視対象気体の水素濃度に比例した量となる。
本実施形態では、生成された荷電粒子8を第1の電極1と第2の電極2との間に生じた接触電位差を利用して検出する。上述のように第1の電極1と第2の電極2は、それぞれ仕事関数が異なる金属で形成されている。仕事関数の異なる2種の金属を例えば金属配線を用いて電気的に接続した場合には、第1の電極1と第2の電極2と間には接触電位による電位差が生じる。この電位差を利用することにより、反跳陽子7によって生成された荷電粒子8を第1の電極1または第2の電極2で検出することができる。そして、検出した荷電粒子8の量(つまり、電荷量)を、第1の電極1と第2の電極2との間に生じる起電力として電圧計4で測定する。
このようにして実際に測定された電圧値(反跳陽子7の電離能と相関する量)を、予め測定しておいた換算表と対比させることで、監視対象気体の水素濃度(第1の電極1と第2の電極2との間の水素濃度)を決定することができる。
なお、本実施形態では、第1の電極1と第2の電極2とが平板状の電極である場合について説明したが、これに限定されるものではない。第1の電極1及び第2の電極2の形状は、水素濃度計100を設置する場所の形状に対応させて変形させることができる。例えば、建屋の天井に水素濃度計100を設置する場合には、例えば建屋の天井の形状に対応させて、第1の電極1及び第2の電極2の形状を変形させてもよい。また、例えば原子炉内に水素濃度計100を設置する場合には、原子炉内の形状に対応させて、第1の電極1及び第2の電極2の形状を変形させてもよい。
また、本実施形態では、第1の電極または第2の電極を金属または合金で形成した場合について説明したがこれに限定されるものではない。第1の電極または第2の電極を、上述の金属や合金に代えて、例えば導電性を有した無機材料または導電性を有した有機材料で形成してもよい。導電性の無機材料とは、例えば導電性を有したコンクリートである。また、導電性の有機材料とは、例えば導電性を有した樹脂材料である。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る水素濃度計100は、第1の電極1または第2の電極2で検出した、反跳陽子7によって生成された荷電粒子8の量から水素濃度を測定するものである。つまり、本水素濃度計100は、反跳陽子7が有する電離能(気体を電離させる能力)を利用して監視対象気体の水素濃度を測定するものである。よって、水素濃度計100であれば、放射線量が高い場所でも監視対象気体の水素濃度を測定することができる。
また、この水素濃度計100では、第1の電極1と第2の電極2との間に発生する接触電位差を利用して、反跳陽子7によって生成された荷電粒子8の量(つまり、電荷量)を測定している。このため、本水素濃度計100であれば、駆動用電源を用いることなく監視対象気体の水素濃度を測定することができる。
また、この水素濃度計100は、主たる構成部品が金属で形成された一対の電極1、2であり、軟化点・融点の低い部材等で構成せざるを得ない部品を備えていない水素濃度計とすることも容易である。このため、本水素濃度計100であれば、仮に水素濃度計100の周囲温度が高温(例えば500℃以上、電極に用いる金属によっては1000℃以上)になった場合でも水素濃度を測定することができる。
このように、本実施形態に係る水素濃度計100であれば、過酷環境下(例えば、原子炉内等)や人の立ち入れない場所(例えば、放射線量率の高い場所)等であっても監視対象気体の水素濃度を測定することができる。なお、例えば原子炉建屋等に本実施形態に係る水素濃度計100を設置する場合には、原子炉建屋内であって、原子炉建屋の天井付近に設置することが好ましい。
≪第2の実施形態≫
図2は、本発明の第2の実施形態に係る水素濃度計200の概略図である。図2に示すように、本実施形態に係る水素濃度計200は、第1の実施形態に係る水素濃度計100と概ね同じ構造をしている。しかしながら、水素濃度計200は、第1の電極1と第2の電極2との間を中性子5が通過するように中性子源9が配置されている点で水素濃度計100の構造とは異なっている。そこで、本実施形態においては、この異なる部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。なお、図2では、図1において説明した構成部分と同一の要素については、同一の符号を付している。また、図2では、反跳陽子7及び荷電粒子8の記載を省略しているが、第1の実施形態の場合と同様に、本実施形態においても中性子5によって反跳陽子7は生成され、その反跳陽子7によって荷電粒子8は生成されているものとする。
中性子源9は、第1の電極1と第2の電極2との間を、第1の電極1と第2の電極2の延在方向に沿って中性子5が通過するように配置されている。なお、第1の電極1と第2の電極2との間を、第1の電極1と第2の電極2との延在方向に沿って中性子5が通過することができれば、中性子源9の設置位置は問わない。また、上述の中性子源9には、例えば放射性同位体であるCf−252やAm−242+Be(エネルギーが最大で数MeV程度)、D(p、n)という核反応を利用して中性子(エネルギーが14MeV程度)を発生させる陽子加速器(例えばリニアニック)等を用いることができる。なお、中性子源9として放射性同位体を用いる場合には、放射性同位体を電極1、2の一部に埋め込んで用いてもよいし、電極表面の一部に被覆・塗装して用いてもよい。また、電極1、2の電気伝導度を低下させなければ、放射性同位体を電極表面の全面に被覆・塗装して用いてもよい。
以上のように、本実施形態に係る水素濃度計200であれば、中性子源9を備えなかった場合と比較して、第1の電極1と第2の電極2との間を、第1の電極1と第2の電極2の延在方向に沿って通過する中性子5の量を増加させることができる。このため、第1の電極1と第2の電極2との間で反跳陽子7の量を増加させることができ、荷電粒子8の量を増加させることができる。よって、水素濃度計200であれば、監視対象気体の水素濃度をより高感度に計測することができる。
≪第3の実施形態≫
図3は、本発明の第3の実施形態に係る水素濃度計300の概略図である。図3に示すように、本実施形態に係る水素濃度計300は、第1の実施形態に係る水素濃度計100と概ね同じ構造をしている。しかしながら、水素濃度計300は、第1の電極1と第2の電極2とにそれぞれ電圧を印加できる構造となっている点で水素濃度計100の構造とは異なっている。そこで、本実施形態においては、この異なる部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。なお、図3では、図1において説明した構成部分と同一の要素については、同一の符号を付している。
第1の電極1には金属配線10aが接続されており、その金属配線10aを通して第1の電極1に電圧が印加できる構造となっている。また、第1の電極1の場合と同様に、第2の電極2には金属配線10bが接続されており、その金属配線10bを通して第2の電極2に電圧が印加できる構造となっている。
第1の電極1に接続された金属配線10aは、第2の電極2に接続された金属配線10bと同じ種類の金属であってもよいし、異なる種類の金属であってもよい。
図3には、第1の電極1には+電位が印加され、第2の電極2には−電位が印加されているが、この逆であってもよい。つまり、第1の電極1には−電位が印加され、第2の電極2には+電位が印加されてもよい。なお、上述の電極1、2に印加する電圧は、印加電圧の変動に対する出力の安定性を重視しないでいいなら、幾らでも構わないが、そうでないときは「V-I特性における“飽和領域”にあるように設定すること」が望ましく、その領域は実験的に容易に定められる。数ボルトから数十ボルトを選ぶことが多いが、この限りではない。
以上のように、本実施形態に係る水素濃度計300であれば、第1の電極1と第2の電極2との間に電圧を印加するので、電極1、2間に電圧を印加しなかった場合と比較して、反跳陽子7によって生成された荷電粒子8を第1の電極1または第2の電極2で効率よく捕捉することができる。よって、水素濃度計300であれば、監視対象気体の水素濃度をより高感度に計測することができる。
≪第4の実施形態≫
図4は、本発明の第4の実施形態に係る水素濃度計400の概略図である。図4に示すように、本実施形態に係る水素濃度計400は、第1の実施形態に係る水素濃度計100と概ね同じ構造をしている。しかしながら、水素濃度計400は、第1の電極1及び第2の電極2の表面が金属薄膜11で覆われている点で水素濃度計100の構造とは異なっている。そこで、本実施形態においては、この異なる部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。なお、図4では、図1において説明した構成部分と同一の要素については、同一の符号を付している。
第1の電極1の第2の電極2と対向する面1aは第1の金属薄膜11aで覆われている。また、第2の電極2の第1の電極1と対向する面2aは第2の金属薄膜11bで覆われている。ここで、第1の金属薄膜11aに用いられる金属と第2の金属薄膜11bに用いられる金属は、仕事関数の差(接触電位差)が大きくなるように選択されることが好ましいが、仕事関数が異なっていればよい。
第1の金属薄膜11aには、例えばLi、Be、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、IN、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、Fr、Ra、Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr、Rf、Db、Sg、Bh、Hs、Mt、Dsのいずれか1種の金属、または上述の金属を複数組合せた合金を用いることができる。
また、第2の金属薄膜11bには、例えばLi、Be、Na、Mg、Al、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、IN、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Po、Fr、Ra、Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr、Rf、Db、Sg、Bh、Hs、Mt、Dsのいずれか1種の金属、または上述の金属を複数組合せた合金を用いることができる。
本実施形態であっても、第1の電極1(第1の金属薄膜11a)と第2の電極2(第2の金属薄膜11b)との間に接触電位差を発生させることができる。よって、本実施形態であれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
≪第5の実施形態≫
図5は、本発明の第5の実施形態に係る水素濃度計500の概略図である。図5に示すように、本実施形態に係る水素濃度計500は、2つの隣接した格納容器A、Bを備えている。そして、格納容器A、Bには、第1の実施形態に係る水素濃度計100がそれぞれ配置されている。そこで、本実施形態では、第1の実施形態に係る水素濃度計100と異なる部分についてのみ説明し、その他の部分については説明を省略する。なお、図5では、図1において説明した構成部分と同一の要素については、同一の符号を付している。
水素濃度計500は、図5に示すように隣接した2つの格納容器A、Bを備えている。図面右側の格納容器Aの内部空間は閉鎖空間である。この閉鎖空間内は、窒素と酸素のみで満たされており、水素は存在していない。一方、図面左側の格納容器Bの内部空間は開放空間である。例えば、格納容器Bには、紙面手前側と紙面奥側とにそれぞれ開口部(図示せず)が設けられており、紙面手前側から紙面奥側に向かって、例えば水素を含んだ監視対象気体が通過できるようになっている。
格納容器A、B内には、それぞれ一対の電極1、2が水素濃度計100と同様に配置されている。また、格納容器A、Bを間仕切る壁(仕切り壁)12には、中性子源9が配置されている。そして、この中性子源9は、格納容器A、B内に等量の中性子を放出している。この放出された中性子が反跳陽子7を生成し、この反跳陽子7が荷電粒子8を生成する機構は、第1の実施形態において説明しているので、ここではその説明を省略する。また、図5においても、反跳陽子7及び荷電粒子8の記載を省略する。
本実施形態に係る水素濃度計500であれば、格納容器A内に配置された一対の電極1、2間の起電力を、基準となる起電力(以下、「基準起電力」ともいう。)とすることができる。この基準起電力と、格納容器B内に配置された一対の電極1、2間の起電力とを比較することで、監視対象気体の水素濃度をより正確に測定することができる。
なお、本実施形態では、格納容器A、B内に等量の中性子が放出されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、格納容器A側に向かって放出される中性子5を遮蔽し、格納容器B側に向かってのみ中性子5が放出される場合であっても、上述の実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、放出された中性子5を遮蔽する場合には、例えば中性子の通過を防止する部材を用いる。
<変形例>
上述の実施形態の変形例に係る水素濃度計は、第1の実施形態に係る水素濃度計100と、第3の実施形態に係る水素濃度計300とを併用した水素濃度計である(図示せず)。本変形例に係る水素濃度計を例えば原子炉建屋の天井付近に設置する。本変形例に係る水素濃度計であれば、放射線量の低い場合には、比較的高い感度を有する水素濃度計300を用いて、監視対象気体の水素濃度を測定することができる。また、水素濃度計周辺の環境が高温・高放射線量となり水素濃度計300が使用できなくなった場合には、水素濃度計100を用いて監視対象気体の水素濃度を測定することができる。
以上のように、本変形例に係る水素濃度計であれば、通常の測定環境下でも監視対象気体の水素濃度を測定できるし、過酷な測定環境下でも監視対象気体の水素濃度を測定できる。
1 第1の電極
1a 面
2 第2の電極
2a 面
3 抵抗
4 電圧計
5 中性子
6 陽子
7 反跳陽子
8 荷電粒子
9 中性子源
10a 金属配線
10b 金属配線
11 金属薄膜
11a 第1の金属薄膜
11b 第2の金属薄膜
12 仕切り壁
100 水素濃度計
200 水素濃度計
300 水素濃度計
400 水素濃度計
500 水素濃度計
A 格納容器
B 格納容器

Claims (3)

  1. 気体中の水素濃度を測定する水素濃度計であって、
    第1の金属で形成された第1の電極と、
    前記第1の金属とは仕事関数の異なる第2の金属で形成された、前記第1の電極に対向して配置された第2の電極と、を備え、
    前記第1の電極または前記第2の電極は、中性子の照射により生成された反跳陽子によって、前記第1の電極と前記第2の電極との間で電離生成された荷電粒子を検出する電極であることを特徴とする水素濃度計。
  2. 前記第1の電極と前記第2の電極との間を、前記第1の電極と前記第2の電極との延在方向に沿って前記中性子が通過するように中性子源を備えたことを特徴とする請求項1に記載の水素濃度計。
  3. 前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水素濃度計。
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